説明

エアブレーキを備えた車両のための電子式ブレーキ用モジュール式バルブ

【課題】複雑な連結網内に多くの配管を要さず、様々なシステム構成部品と接続する重車両用空圧ブレーキシステムを提供する。
【解決手段】車両ブレーキシステムは、少なくとも1つのブレーキアクチュエーター及びブレーキアクチュエーターを流体圧力源に流体的に結合するモジュール式バルブユニットにブレーキ力を付与するように適合された流体圧力源を含む。モジュール式バルブユニットは複数のバルブモジュールを含む。複数のバルブモジュールの各々はバルブモジュールの機能要素が含まれるハウジングと、入力ポート又は出力ポートとされ、もう1つの複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つのポートと協働し、流体的な直接接続によりチューブ又はパイプを要しないハウジング内の少なくとも1つのポートとを含む。複数のバルブモジュールの各々は、複数のバルブモジュールのうち任意の他のモジュールから独立操作可能な自蔵式スタンドアローンユニットを規定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、重車両(heavy vehicle)で利用される空圧ブレーキシステムに関する。より詳しくは、そのようなシステムで利用される制御バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
現在における大部分の重車両用ブレーキシステムは、ブレーキを機能させるために圧縮空気を利用している。前記システムにおいては、一般的には、制御信号が車両の運転手から前記ブレーキシステムの制御バルブへ伝達されて、ブレーキが機能する。これらのタイプのブレーキは、一般的には、2つのカテゴリー(常用ブレーキと駐車ブレーキ)に分類される。常用ブレーキは、車両が移動している場合に速度を減速させて停止するために、主として利用されている。駐車ブレーキは、主として車両の駐車位置からの移動防止を補助するために利用されており、緊急事態においても、冗長的なブレーキ回路(redundant brake circuit)を提供するために、常用ブレーキが故障した場合に移動している車両の速度を低減するために利用され得る。
【0003】
常用ブレーキについては、一般的には、空気圧がブレーキに伝播されるように、操作者はブレーキペダルを踏み、順番に制御バルブを作動させて、ブレーキを働かせる。一般的に、駐車ブレーキは、車両の計器板上に設けられている車両の前記操作者が車両の運転席内のプッシュプル式ハンドレバー(push/pull hand lever)を作動させることによって機能される(engaged)。一般的には、前記駐車ブレーキを開放するために、前記空気圧が前記駐車ブレーキに利用されなくてはならないという意味において、前記駐車ブレーキは、正常に機能するスプリングブレーキである。従って、前記空気圧がない場合には、前記駐車ブレーキが利用される。さらに、車両が前記空気圧を失って(すなわち、ホースが破断した場合や構成部品が故障した場合等)、以下に述べるように前記常用ブレーキの前記空気圧及び前記常用ブレーキを利用する可能性を失った場合には、前記駐車ブレーキは自動的に機能し、移動している前記車両の速度を低減するように作用する。同様に、前記車両が駐車し、及び/又は使用されていない場合には、前記駐車ブレーキは、前記車両の停車位置からの移動防止を補助するように、前記操作者によって機能し得る。
【0004】
上述のように、現代における一般的な重車両は、車両の運転席内に設けられ、前記駐車ブレーキの動作及び開放のために利用されるプッシュプル式ノブを有している。車両は、該車両に付随するトレーラーの前記駐車ブレーキのための追加的な制御部を有するか否かに依存するが、1つ以上のプッシュプル式ノブを備え得る。一般的には、前記プッシュプル式ノブは、前記駐車ブレーキへのエアフローを制御するプッシュプル式二重逆止(PPDC)弁に接続されている。一般的には、操作者が前記弁を押し動かす場合には、前記弁が空気圧を前記駐車ブレーキへ伝播させるように作用することにより、前記車両を移動させるように前記ブレーキを開放する。前記駐車ブレーキを利用するために、操作者が前記プッシュプル式ノブを押すことにより、前記駐車ブレーキの空気圧が低減され、前記駐車ブレーキが機能する。一般的には、前記ノブが押し動かされた場合には、前記空気圧は、前記ノブを機能させ、押し動かされた位置に保持するように作用する。前記プッシュプル式ノブは、たとえエアシステム(air system)に故障があり、又は前記空気圧が前記プッシュプル式ノブを機能させる程十分に高くなくとも、前記操作者が前記駐車ブレーキを解除して、前記車両を短距離移動させるために、前記ノブを手動で保持可能な手動オーバーライド(override)を許容する。より最新のシステムにおいては、計器板に内蔵されたPPDCバルブ(in-dash PPDC valve)は、前記計器板から離隔して配置されたソレノイドによって置き換えられている。前記ソレノイドは、プッシュボタン、スイッチ、又は車両の運転手の手が届く範囲(例えば、前記車両の計器板上)に配置された、それらに類するものから電気的制御信号を受信する。
【0005】
上述に類する方法で操作する多くの異なるシステムが知られている一方で、すべての先行周知技術は多くの欠点を有している。そのような欠点の1つは、前記システムの複雑さに関するものである。上記記載では不十分であるが、一般的な重車両のブレーキシステムは、PPDCバルブのみでは機能しないが、むしろ、マニホールド、インバージョンバルブ(inversion valve)、アンチコンパウンドバルブ(anti-compounding valve)、リレーバルブ、実施可能な他の部品(例えば、電子揚力軸又は後車軸の作用と連係して利用されるバルブのようなもの)のような幾つかの構成部品及びバルブも追加的に含んでいる。そのようなシステムは、様々なシステム構成部品を接続するために、複雑な連結網(web)の中を走る非常に多くの配管をしばしば必要とする。この多くの配管はコストが高く、重く、且つ、据え付けが比較的困難であるばかりでなく(これにより据え付け時間が比較的長くなる)、構成部品間の配管長が潜在的に長いために、例えば、システムの必要な圧力に到達するのに遅延が生じ、駐車ブレーキの開放時間が増大し得る。
【0006】
これらの欠点は、いわゆる“モジュール式”構成を有するコンビネーションブレーキの制御バルブユニットが開示されている特許文献1及び2に示されているもののように、特定の先行技術のシステムにおいてある程度明らかにされている(addressed)。前記先行技術文献における“モジュール式”とは、ブレーキの制御バルブユニットの様々な構成部品が、ユニット全体を交換することになく、追加、取り外し、交換等が可能であるということを意味している。従って、例えば、特に所望の機能が要求される場合には、該機能を達成するためのモジュールが、前記ユニットに追加され得る。同様に、機能が求められていない場合には、該機能を達成するためのモジュールは取り外され得る。さらには、モジュールが損傷し、又はそうでなければ操作不能となった場合には、前記モジュールは、ユニット全体の交換の必要なく、交換され得る。
【0007】
そのような装置が、配管ネットワークを経由して接続された複数の空間的に分離した値(spatially separated value)に基づいた上述のシステムに幾つかの利点を付与する一方で、それ自体の欠点を有している。前記装置の主な欠点は、モジュールが別々にブレーキ制御バルブのコアユニット内に取り付けられ、取り外され、又は交換され得る一方で、前記モジュールの各々が前記コアユニットの作動に強く依存している(すなわち、前記モジュールは互いに独立して作動し得るスタンドアローンユニットではない)。一例として、例えば、先行技術に関連するブレーキ制御バルブのコアユニットが、10個のモジュールを操作可能なように設計されている場合について考える。コアユニットは、10個のモジュールすべてを受容し得るのに必要な大きさとされる。しかしながら、特定用途を想定する場合には、2個のモジュールしか必要とはされない。そのような場合には、コアユニットの大部分(すなわち、80%)は空いており、空間及び重量を浪費している。前記コアユニットもまた、必要以上にコスト高となりがちである。ここで、たった1個のモジュールが特定用途のために必要とされる場合について考える。各モジュールが前記コアユニットの機能に依存しているので、単一の理想的なモジュールは、それ自体では利用され得ないが、その代わりに、空間的、重量的、及びコスト的観点から非常に非効率的な方法で前記コアユニット内に据え付けられなければならない。
【0008】
従って、理想的なものは、様々なシステムの構成部品と接続するために複雑な連結網を走る非常に多くの配管を必要とせず、コスト高で、重く、且つ、比較的据え付けが困難である配管を必要とせず、比較的速い据え付けが可能とされ、駐車ブレーキの開放タイミングが満足できるレベルとされるように、システムの要求圧力に到達するまでに大きく遅延するという欠点を持っておらず、異なる機能を有するシステムの構成部品が、積算値ユニットを形成するために直接的に結合され得るように、モジュール式スタンドアローンの構成部品を含み、前記システムが使用され得る用途により要求される大きさに拡張可能且つカスタマイズ可能とされている重車両用空圧ブレーキシステムである。
【特許文献1】米国特許第4,128,276号明細書
【特許文献2】米国特許第6,135,574号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本願発明の目的は、様々なシステムの構成部品と接続するために、複雑な連結網内を走る非常に多くの配管を必要としない重車両用空圧ブレーキシステムを提供することにある。
【0010】
本願発明のもう一つの目的は、上述の特徴を有し、コスト高で、重く、且つ、据え付けが比較的困難な配管を要求せず、比較的速い据え付けが可能とされる重車両用空圧ブレーキシステムを提供することにある。
【0011】
本願発明のさらなる目的は、上述の特徴を有し、駐車ブレーキの開放タイミングが満足できるレベルとされるように、システムの要求圧力に到達するまでに大きく遅延するという欠点を有しない重車両用空圧ブレーキシステムを提供することにある。
【0012】
本願発明のさらにさらなる目的は、上述の特徴を有し、異なる機能を有するシステムの構成部品が一体化されたバルブユニットを形成するために共に直接的に接続され得るように、モジュール式スタンドアローンの構成部品を含んでなる重車両用空圧ブレーキシステムを提供することにある。
【0013】
しかしながら、本願発明のさらなる目的は、上述の特徴を有し、システムが利用され得る用途により必要とされるような大きさに拡張可能且つカスタマイズ可能とされている重車両用空圧ブレーキシステムを提供することにある。
【0014】
前記及び他の目的は、少なくとも1つのブレーキアクチュエーター及び、前記ブレーキアクチュエーターを流体圧力源に流体的に接続するモジュール式バルブユニットにブレーキ力を付与するように適合されている前記流体圧力源を含んでいる車両用ブレーキシステムを提供することによって、本願発明の一実施例に従って達成される。前記モジュール式バルブユニットは、複数のバルブモジュールを含んでなる。複数のバルブモジュールの各々は、該バルブモジュールの機能要素(working element)が含まれているハウジングと、入力ポート又は出力ポートとして適合された前記ハウジング内の少なくとも1つのポートとを含み、前記少なくとも1つのポートが、もう1つの複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つのポートと協働し、直接的且つ流体的に接続されるように適合されることによって、チューブ又はパイプを不要とすることを特徴とする。前記複数のバルブモジュールの各々は、前記複数のバルブモジュールのうち任意の他のモジュールから独立して操作可能とされる自蔵式スタンドアローンユニットを規定している。
【課題を解決するための手段】
【0015】
幾つかの実施例においては、前記モジュール式バルブユニットは、前記流体圧力源に流体的に結合された入口及び前記少なくとも1つのブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口のうち少なくとも1つを備えている。前記実施例においては、前記モジュール式バルブユニットは、前記流体圧力源に流体的に結合された入口及び前記ブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口の両方を備えている実施例もある。幾つかの実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つは、入口又は出口として、且つ、チューブ又はパイプを経由して少なくとも1つのシステム構成部品に流体的に接続されるように適合された前記ハウジング内の少なくとも1つのポートをさらに追加的に備えている。前記複数のバルブモジュールの各々は、隣接するバルブモジュールが取り外し可能なように共に接続される取付機構をさらに備えている。幾つかの実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、前記モジュール式バルブユニットが車両に設置可能とされるマウント機構をさらに備えている。
【0016】
幾つかの実施例においては、複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つは、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、インバージョンバルブモジュール又はアンチコンパウンドバルブモジュールを備えている。前記実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち第1のモジュールは駐車用電子ソレノイドバルブモジュールを、前記複数のバルブモジュールのうち第2のモジュールはインバージョンバルブモジュールを、及び、前記複数のバルブモジュールのうち第3のモジュールはアンチコンパウンドバルブモジュールを備えている実施例もある。前記実施例においては、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、インバージョンバルブモジュール及びアンチコンパウンドバルブモジュールが、モジュール式バルブユニットを形成するように共に接続されている場合には、駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの出力ポートは、アンチコンパウンドバルブモジュールの入力ポートに、及び、アンチコンパウンドバルブモジュールの出力ポートは、インバージョンバルブモジュールの入力ポートに直接的に接続されている実施例もある。前記実施例においては、駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの入力ポートが前記流体圧力源に接続されている実施例もある。特定の実施例においては、インバージョンバルブモジュールの出力ポートが、少なくとも1つの前記ブレーキアクチュエーターに接続されている。特定の実施例においては、駐車用電子ソレノイドバルブモジュールは、車両内に設けられたスイッチから電気的な制御信号を受信するための電気的な接続部をさらに備えている。
【0017】
本願発明のもう1つの実施例によると、車両ブレーキシステムは、少なくとも1つのブレーキアクチュエーター及び前記ブレーキアクチュエーターを流体圧力源に流体的に結合しているモジュール式バルブユニットにブレーキ力を付与するように適合された前記流体圧力源を含んでなる。前記モジュール式バルブユニットは、前記流体圧力源に流体的に結合された入口、前記ブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口及び複数のバルブモジュールを含んでいる。前記複数のバルブモジュールの各々は、前記バルブモジュールの機能要素が含まれているハウジングと、入力ポート又は出力ポートとして、且つ、もう1つの前記複数のバルブモジュールの少なくとも1つのモジュールに直接的且つ流体的に接続されるように適合されることにより、チューブ又はパイプを不要とする少なくとも1つのポートと、隣接するバルブモジュールが取り外し可能なように共に接続される取付機構とを含んでなる。前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、インバージョンバルブモジュール又はアンチコンパウンドバルブモジュールを備えており、前記複数のバルブモジュールの各々が、前記複数のバルブモジュールのうち任意の他のモジュールから独立して操作可能とされる自蔵式スタンドアローンユニットを備えている。
【0018】
幾つかの実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、チューブ又はパイプを経由して、少なくとも1つのシステム構成部品に流体的に接続されるように適合された状態において、入力ポート又は出力ポートとして適合されたハウジング内の少なくとも1つのポートを追加的に備えてなる。幾つかの実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つは、前記モジュール式バルブユニットが車両に設置可能とされるマウント機構をさらに備えている。
【0019】
幾つかの実施例においては、前記複数のバルブモジュールのうち第1のモジュールは駐車用電子ソレノイドバルブモジュールを、前記複数のバルブモジュールのうち第2のモジュールはアンチコンパウンドバルブモジュールを、及び、前記複数のバルブモジュールのうち第3のモジュールはインバージョンバルブモジュールを備えている。前記実施例においては、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、アンチコンパウンドバルブモジュール及びインバージョンバルブモジュールは、モジュール式バルブユニットを形成するように共に接続されている場合には、前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの出力ポートは前記アンチコンパウンドバルブモジュールの入力ポートに、及び、前記アンチコンパウンドバルブモジュールの出力ポートは前記インバージョンバルブモジュールの入力ポートに直接的に接続されている実施例もある。前記実施例においては、前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの入力ポートは、流体圧力源に接続されている実施例もある。特定の実施例においては、前記インバージョンバルブモジュールの出力ポートは、少なくとも1つのブレーキアクチュエーターに接続されている。特定の実施例においては、前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールは、車両内に設けられたスイッチから電気的制御信号を受信するための電気的接続部をさらに備えている。
【0020】
本願発明のさらなる実施例によると、車両ブレーキシステム内のブレーキアクチュエーターと流体圧力源との間を流体的に結合するように適合されたモジュール式バルブユニットは、複数のバルブモジュールを含んでなる。前記複数のバルブモジュールの各々は、前記バルブモジュールの機能要素が含まれているハウジングと、入力ポート又は出力ポートとして、且つ、もう1つの前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つのポートと協働し、直接的且つ流体的に接続されるように適合されることにより、チューブ又はパイプを不要とする前記ハウジング内の少なくとも1つのポートと、隣接するバルブモジュールが取り外し可能なように共に接続されている取付機構とを含んでいる。前記複数のバルブモジュールの各々は、前記複数のバルブモジュールの任意の他のモジュールから独立して操作可能とされる自蔵式スタンドアローンユニットを備えている。
【0021】
本願発明及びその顕著な特徴と利点は、添付図面を参照して考察された以下の詳細説明により一層理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
最初に図1を参照すると、先行技術における一般的な重車両用空圧ブレーキシステム100が表わされている。システム100は、第1の加圧空気供給リザーバー及び第2の加圧空気供給リザーバー104を含んでおり、その両方ともが、一般的にはコンプレッサーを形成している加圧空気源(符号106の矢印により示されている)から加圧空気を受容する。第1及び第2の加圧空気供給リザーバー102,104は、コンジット108,110を経由して、車両の運転席内、一般的には車両の運転手の足が容易に届く範囲内に配置されているブレーキペダルに接続されている。
【0023】
ブレーキペダル112は、コンジット114,116を経由して、順番にコンジット120,122を経由してプッシュプル式二重逆止弁124に接続されているマニホールド118へ接続されている。ここで、前記弁124は、一般的には、車両の運転席内、一般的には運転手から届く範囲内の車両の計器板上に設けられたプッシュプル式ハンドレバー126を含んでなる。PPDCバルブ124は、コンジット128を経由して、コンジット132を経由してリレーバルブ134に順番に接続されているインバージョンバルブ130に接続されている。リレーバルブ134もまた、コンジット136を経由して第1の加圧空気供給リザーバー104へ直接的に接続されている。リレーバルブ134もまた、コンジット142,144を経由して、2つのブレーキアクチュエーター138,140へ接続されている。
【0024】
ブレーキアクチュエーター138,140は、常用ブレーキチャンバー及び駐車(非常)ブレーキチャンバーを含んでいる一般的なデュアルチャンバーアクチュエーターとされている。ブレーキペダル112を作動させることにより、運転手によって、加圧空気が、ブレーキアクチュエーター138,140の常用ブレーキチャンバーへ向かい、車両が移動している場合に、常用ブレーキが車両の速度を低減させ停止させるように適合されている。プッシュプル式二重逆止(PPDC)弁124のプッシュプル式ハンドレバー126を作動させることにより、前記運転手によって、加圧空気が、ブレーキアクチュエーター138,140の駐車ブレーキチャンバーへ向かい、前記駐車ブレーキ(通常は適用された位置に向かって付勢されている)は開放され、前記車両は自由に移動することができる。
【0025】
図1に示されるタイプのシステムの構成及び操作は極めてよく知られているので、それらのさらなる詳細については、ここでは説明しない。しかしながら、本願発明の属する分野における通常の知識を有する者にとって明らかであるが、先行技術におけるシステム100では、独立した4個のバルブ要素(マニホールド118、PPDCバルブ124、インバージョンバルブ130及びリレーバルブ134)を含んでおり、それらは多くのコンジット120,122,128,132によって共に結合されているということに留意されたい。
【0026】
次に図2を参照すると、本願発明の実施例における重車両用空圧ブレーキ10が示されている。システム10は、第1の加圧空気供給リザーバー12及び第2の加圧空気供給リザーバー14を含んでおり、その両方が、一般的にはコンプレッサーの形状とされている加圧空気源(符号16の矢印により指示されている)から加圧空気を受容する。第1及び第2の加圧空気供給リザーバー12,14は、コンジット18,20を経由して、車両の運転席内、一般的には前記車両の運転手の足が届く範囲内に配置されているブレーキペダル22に接続されている。
【0027】
ブレーキペダル22は、コンジット24,26を経由して、モジュール式バルブユニット28の1つ以上の入口に接続されている。モジュール式バルブユニット28は、コンジット30,32を経由して、第1の加圧空気供給リザーバー14及び第2の加圧空気供給リザーバー16に直接的に接続されている。モジュール式バルブユニット28もまた、コンジット34,36を経由して、2つのブレーキアクチュエーター38,40に接続されている1つ以上の入口を含んでおり、ブレーキアクチュエーター38,40は、常用ブレーキチャンバー及び駐車(又は緊急)ブレーキチャンバーを含んでいる一般的なデュアルチャンバーアクチュエーターである。下記において、より詳細に説明するように、図2に示すモジュール式バルブユニット28は、プッシュプル式二重逆止(PPDC)弁、インバージョンバルブ及びアンチコンパウンドバルブの機能を果たす。該機能が、システム10によってモジュール式バルブユニット28に要求されるためである。しかしながら、異なる機能がモジュール式バルブユニット28に要求されるように、システム10が変化する場合には、モジュールがモジュール式バルブユニット28を形成するように共に接続されることが、前記変化により達成される。
【0028】
次に図3及び4を参照すると、図2に示すモジュール式バルブユニット28は、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46(従来のPPDCバルブの代わりとなる)、アンチコンパウンドバルブモジュール48及びインバージョンバルブモジュール50を備えてなる。対応する非モジュール式に類する形式のバルブモジュールにおける機能の各々は対応部材に対応するので、各バルブモジュールの内部作用についての詳細説明は省略する。むしろ、前記モジュールの新しい態様についてのみ詳細に説明する。
【0029】
駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46は、前記駐車ブレーキチャンバーを加圧し駐車ブレーキを開放するために、ブレーキアクチュエーター38,40の駐車ブレーキチャンバーが、第1の加圧空気供給リザーバー14及び/又は第2の加圧空気供給リザーバー16のうち少なくとも1つに流体的に結合される一の位置(one position)から、及び前記駐車ブレーキを機能させるために、前記ブレーキアクチュエーターの駐車ブレーキチャンバーが、駐車ブレーキチャンバー内を減圧するように開口されている他の位置(another position)から移動するために、スイッチ(図示しないが、一般的には運転手の手が容易に届く範囲で、且つ、車両の計器板上に設けられている)から受信した電気信号に応答する。従って、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46及び前記スイッチ(図示しない)は、図1に示す先行公知技術のPPDCバルブを置き換えるために利用される。駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46は、離れて設けられたスイッチに容易に電気的に接続させるための電気コネクタ52を含んでいる。
【0030】
同様に、アンチコンパウンドバルブモジュール48及びインバージョンバルブモジュール50は、先行公知技術に対応する非モジュール式の対応部材と同一の機能を同時に果たす。
【0031】
駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46は、モジュール46の機能要素を含んでいるハウジング54を備えてなる。アンチコンパウンドバルブモジュール48は、モジュール48の機能要素を含んでいるハウジング56を備えてなる。インバージョンバルブモジュール50は、モジュール50の機能要素を含んでいるハウジング58を備えてなる。モジュール46,48,50が、他のモジュール及び/又は他の非モジュール式のブレーキシステムにおける構成部品に接続され得ることによって、ハウジング54,56,58の各々は、様々な空気の入口部(input)及び出口部(output)を含んでいる。駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46、アンチコンパウンドバルブモジュール48及びインバージョンバルブモジュール50の各々は、完全に自蔵されている。駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46、アンチコンパウンドバルブモジュール48及びインバージョンバルブモジュール50の各々は、他のモジュールの構成部品と連係して、及び/又は他のブレーキシステムにおけるモジュール化されていない構成部品と連係して利用され得る。
【0032】
例えば、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46は、第1及び第2の加圧空気供給リザーバー12,14に接続されるための入口部60,62、及びモジュール式バルブユニット28のもう一つのモジュール式構成部品(この場合、アンチコンパウンドバルブモジュール48)に接続するための出口部(図示しないが、破線64による指示部近傍に設けられている)を含み得る。駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46もまた、モジュール式バルブユニット28における他のモジュール式構成部品への接続に追加して又は代わりとして、システム10における非モジュール式構成部品に接続するための入口部及び/又は出口部66を追加的に含み得る。そして、モジュール46は、空気が必要に応じて排出され得る排出フラッパー67も含み得る。
【0033】
同様に、アンチコンパウンドバルブモジュール48は、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46の出口部(図示しないが、破線64による支持部近傍に設けられている)への接続用のアンチコンパウンドバルブモジュール48及びモジュール式バルブユニット28におけるもう一つのモジュール式構成部品(この場合、インバージョンバルブモジュール50)に接続するための1つ以上の出口部(図示しないが、破線70,72による指示部近傍に設けられている)を含んでいる。
【0034】
インバージョンバルブモジュール50は、モジュール式バルブユニット28における他のモジュール式構成部品への接続に追加して又は代わりとして、フットバルブ22のようなシステム10の非モジュール式構成部品への接続用の追加的な入口部及び/又は出口部78と同様に、アンチコンパウンドバルブモジュール48の出口部(図示しないが、破線70,72による支持部近傍に設けられている)への接続用の入口部74,76を含み得る。インバージョンバルブモジュール50は、(入口部79を経由して)ブレーキアクチュエーターへの供給圧力を計測するために利用される圧力変換器を含み得る。
【0035】
他のモジュール式構成部品と共に容易に利用可能とするために、各モジュール46,48,50のハウジング54,56,58は、隣接するモジュール式構成部品の対応する連結部材(attachment member)80,82と結合され、取り外し可能なように接続されている連結部材80,82を含んでいる。モジュール46,48,50のうち少なくとも一つのモジュールのハウジング54,56,58もまた、モジュール式バルブユニット28が車両に取り付けられ得るように、取付部材84を含み得る。
【0036】
モジュール式構成部品が、連結部材80,82を経由して共に接続されている場合には、他のモジュール式構成部品と共に協働して、前記部品に流体的に接続される予定とされている各モジュール式構成部品の入口部及び出口部が、互いに直接的にそのような協働及び接続を達成するような(すなわち、中間接続チューブ又はパイプを必要としないような)、大きさ、形状及び位置とされている。従って、モジュール46,48,50がモジュール式バルブユニット28を形成するように共に接続されている場合には、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46の出口部64はアンチコンパウンドバルブモジュール48の入口部68に直接的に接続されており、アンチコンパウンドバルブモジュール48の出口部70,72はインバージョンバルブモジュール50の入口部74,76に直接的に接続されている。
【0037】
上述のように、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール46、アンチコンパウンドバルブモジュール48及びインバージョンバルブモジュール50の各々は、互いに離隔しているブレーキシステムの独立した構成部品として、又は、モジュール式バルブユニット28を形成するように1つ以上の他のモジュールに直接的に接続され得る。このようにして、モジュール式バルブユニット28は、利用環境の要求に応じて完全にカスタマイズ可能であり拡張性を有している。
【0038】
従って、本願発明は、様々なシステムの構成部品と接続するために複雑な連結網を走る非常に多くの配管を必要とせず、コスト高で、重く、且つ、比較的据え付けが困難である配管を必要とせず、比較的速い据え付けが可能とされ、駐車ブレーキの開放タイミングが満足できるレベルとされるように、システムの要求圧力に到達するまでに大きく遅延するという欠点を持っておらず、異なる機能を有するシステムの構成部品が積算値ユニットを形成するように共に直接的に接続され得るように、モジュール式スタンドアローンの構成部品を含み、前記システムが使用され得る用途により要求される大きさに拡張可能且つカスタマイズ可能とされる重車両用空圧ブレーキシステムを提供するものである。
【0039】
本願発明は特定の装置の部品、特徴及びそれに類するものを適宜参照して記載されているが、実施可能なすべての装置又は特徴を徹底的に検討した訳ではなく、特に多くの他の改良発明及び均等発明が、本願発明の属する分野における通常の知識を有する者にとって明白である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】先行技術における一般的な重車両用空圧ブレーキシステムの概略図である。
【図2】本願発明の実施例における重車両用空圧ブレーキシステムの概略図である。
【図3】図2の重車両用空圧ブレーキと共に利用するためのモジュール式バルブユニットの実施例をより詳細に表わした等角投影前面図である。
【図4】図3のモジュール式バルブユニットの実施例を表わす分解等角投影前面図である。
【符号の説明】
【0041】
10 エアブレーキシステム
12 第1の加圧空気供給リザーバー
14 第2の加圧空気供給リザーバー
16 加圧空気源
22 ブレーキペダル
28 モジュール式バルブユニット
38 ブレーキアクチュエーター
40 ブレーキアクチュエーター
46 ソレノイドバルブモジュール
48 アンチコンパウンドバルブモジュール
50 インバージョンバルブモジュール
54 ハウジング
56 ハウジング
72 取付部材
80 取付部材
82 取付部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのブレーキアクチュエーターにブレーキ力を付与するように適合された流体圧力源と、
前記ブレーキアクチュエーターを前記流体圧力源に流体的に結合し、複数のバルブモジュールを有しているモジュール式バルブユニットと、
を備えており、
前記複数のバルブモジュールの各々が、
前記バルブモジュールの機能要素が含まれているハウジングと、
前記ハウジング内の少なくとも1つの一のポートであって、該一のポートは入力ポート又は出力ポートとされ、別な前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つの他のポートと協働し、且つ流体的に直接接続されるように適合されることにより、チューブ又はパイプを不要とされる少なくとも1つの一のポートと、を備えており、
前記複数のバルブモジュールの各々は自蔵式とされていると共に、任意の他のモジュールから独立して操作可能なスタンドアローンユニット
を備えていることを特徴とする車両ブレーキシステム。
【請求項2】
前記モジュール式バルブユニットが、前記流体圧力源に流体的に結合された少なくとも1つの入口及び前記少なくとも1つのブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口を備えてなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モジュール式バルブユニットが、前記流体圧力源に流体的に結合された入口及び前記ブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口の両方を備えてなることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、前記ハウジング内の少なくとも1つの追加的なポートであって、該ポートは入力ポート又は出力ポートとされ、且つ、チューブ又はパイプを経由して少なくとも1つのシステム構成部品に流体的に接続されるように適合されている少なくとも1つの追加的なポートをさらに備えてなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のバルブモジュールの各々は、隣接するバルブモジュールが取り外し可能なように取り付けられる取付機構をさらに備えてなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、車両にマウント可能とされるマウント機構をさらに備えてなることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、アンチコンパウンドバルブモジュール又はインバージョンバルブモジュールを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のバルブモジュールのうち第1のモジュールは前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールを、前記複数のバルブモジュールのうち第2のモジュールは前記アンチコンパウンドバルブモジュールを、及び、前記複数のバルブモジュールのうち第3のモジュールは前記インバージョンバルブモジュールを備えていることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、前記アンチコンパウンドバルブモジュール及び前記インバージョンバルブモジュールが、前記モジュール式バルブユニットを形成するように共に接続されている場合には、前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの出力ポートは前記アンチコンパウンドバルブモジュールの入力ポートに、及び、前記アンチコンパウンドバルブモジュールの出力ポートは前記インバージョンバルブモジュールの入力ポートに直接的に接続されていることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの入力ポートが、前記流体圧力源に接続されていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記インバージョンバルブモジュールの出力ポートが、前記少なくとも1つのブレーキアクチュエーターに接続されていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールは、前記車両内に設けられたスイッチから電気的制御信号を受信するための電気的接続部を備えてなることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つのブレーキアクチュエーターにブレーキ力を付与するように適合された流体圧力源と、
前記ブレーキアクチュエーターを前記流体圧力源に流体的に結合し、前記流体圧力源に流体的に結合された入口、前記ブレーキアクチュエーターに流体的に結合された出口及び複数のバルブモジュールを有しているモジュール式バルブユニットと、
を備えており、
前記複数のバルブモジュールの各々は、自蔵式とされており、
前記バルブモジュールの機能要素が含まれているハウジング、
前記ハウジング内の少なくとも1つのポートであって、該一のポートは入力ポート又は出力ポートとされ、別な前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つの他のポートと協働し、且つ流体的に直接接続されるように適合されることにより、チューブ又はパイプを不要とされる少なくとも1つの一のポートと、備えており、
隣接する前記バルブモジュールが取り外し可能なように共に接続される取付機構、
前記複数のバルブモジュールの各々は自蔵式とされていると共に、任意の他のモジュールから独立して操作可能なスタンドアローンユニットを備え、
前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つは、駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、アンチコンパウンドバルブモジュール又はインバージョンバルブモジュールを備えていることを特徴とする車両ブレーキシステム。
【請求項14】
前記複数のバルブモジュールの少なくとも1つが、前記ハウジング内の少なくとも1つの追加的なポートであって、該ポートは入力ポート又は出力ポートとされ、且つ、チューブ又はパイプを経由して、少なくとも1つのシステム構成部品に流体的に接続されるように適合されている少なくとも1つの追加的なポートをさらに備えてなることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つが、前記車両にマウント可能とされるマウント機構をさらに備えてなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のバルブモジュールのうち第1のモジュールが前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールを、前記複数のバルブモジュールのうち第2のモジュールが前記アンチコンパウンドバルブモジュールを、及び、前記複数のバルブモジュールのうち第3のモジュールが前記インバージョンバルブモジュールを備えてなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュール、前記アンチコンパウンドバルブモジュール及び前記インバージョンバルブモジュールが、前記モジュール式バルブユニットを形成するように共に接続されている場合には、前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの出力ポートが前記アンチコンパウンドバルブモジュールの入力ポートに、及び、前記アンチコンパウンドバルブモジュールの出力ポートが前記インバージョンバルブモジュールの入力ポートに直接的に接続されていることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールの入力ポートが前記流体圧力源に接続されていることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記インバージョンバルブモジュールの出力ポートが前記少なくとも1つのブレーキアクチュエーターに接続されていることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記駐車用電子ソレノイドバルブモジュールが、前記車両内に設けられたスイッチから電気的制御信号を受信するための電気的接続部をさらに備えてなることを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項21】
車両ブレーキシステム内のブレーキアクチュエーターと流体圧力源との間に流体的に結合されるように適合されているモジュール式バルブユニットであって、該モジュール式バルブユニットは複数のバルブモジュールを備え、
該複数のバルブモジュールの各々が、
前記バルブモジュールの機能要素が含まれているハウジングと、
前記ハウジング内の少なくとも1つの一のポートであって、該一のポートは入力ポート又は出力ポートとされ、別な前記複数のバルブモジュールのうち少なくとも1つの他のポートと協働し、且つ流体的に直接接続されるように適合されることにより、チューブ又はパイプを不要とされる少なくとも1つの一のポートと、
隣接する前記バルブモジュールが取り外し可能なように取り付けられる取付機構と、を備えており、
前記複数のバルブモジュールの各々は自蔵式とされていると共に、任意の他のモジュールから独立して操作可能とされているスタンドアローンユニットを備えていることを特徴とする流体圧力源モジュール式バルブユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−347540(P2006−347540A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−165253(P2006−165253)
【出願日】平成18年6月14日(2006.6.14)
【出願人】(504195554)ハルデックス・ブレイク・コーポレーション (16)
【Fターム(参考)】