エレベータの監視システム
【課題】コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができるエレベータの監視システムを提供する。
【解決手段】建築物に入る人物を撮影するための第１カメラ１と、建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラ５と、建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置３と、第１カメラ１が前記建築物内に入った人物を撮影した際に、建築物内に入った人物の顔画像と建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置４と、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物でない場合に、第２カメラ５の画像でかご内を監視する監視装置６と、を備えたものである。
【解決手段】建築物に入る人物を撮影するための第１カメラ１と、建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラ５と、建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置３と、第１カメラ１が前記建築物内に入った人物を撮影した際に、建築物内に入った人物の顔画像と建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置４と、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物でない場合に、第２カメラ５の画像でかご内を監視する監視装置６と、を備えたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、エレベータの監視システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
２４時間かご内を遠隔監視するエレベータの監視システムが提案されている。この監視システムにおいては、稼働中の多くのエレベータを情報センターで一括的に常時監視する必要がある。このため、極めて多くの人手がかかる。これにより、多くのコストがかかる。
【０００３】
これに対し、エレベータの利用者が所定の操作を行ったときだけ作動するエレベータの監視システムが提案されている。この監視システムによれば、コストを抑制することができる（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００５−１７０５５２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１記載のものにおいては、かご内で不審人物が不審行動をとると、エレベータの利用者が所定の操作を行えない場合がある。このため、必要時にかご内を監視することができない場合がある。
【０００６】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができるエレベータの監視システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
この発明に係るエレベータの監視システムは、建築物に入る人物を撮影するための第１カメラと、前記建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラと、前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置と、前記第１カメラが前記建築物内に入った人物を撮影した際に、前記建築物内に入った人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置と、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像でかご内を監視する監視装置と、を備えたものである。
【発明の効果】
【０００８】
この発明によれば、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】この発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムのブロック図である。
【図２】この発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【００１１】
実施の形態１．
図１はこの発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムのブロック図である。
【００１２】
図１の監視システムは、建築物（図示せず）に設けられる。建築物には、玄関入口（図示せず）が設けられる。玄関入口には、玄関扉（図示せず）が設けられる。建築物内には、エレベータ（図示せず）が設けられる。
【００１３】
玄関入口近傍には、第１カメラ１が設けられる。第１カメラ１は、玄関入口付近の人物を撮影する機能を備える。第１カメラ１は、玄関扉が開錠したときに玄関入口を通過する人物の動作をエレベータの乗場まで追う機能を備える。
【００１４】
第１カメラ１には、第１画像処理装置２が接続される。第１画像処理装置２は、第１カメラ１に撮影された画像を処理する機能を備える。
【００１５】
３は記憶装置である。記憶装置３は、玄関入口の通行を許可された人物の顔情報を予め記憶する機能を備える。具体的には、記憶装置３は、建築物の居住者の顔情報を予め記憶する。
【００１６】
４は照合装置である。照合装置４は、第１画像処理装置２と記憶装置３とに接続される。照合装置４は、所定の条件が成立した場合に、扉を通過した人物の顔画像と住居者の顔情報とを照合する機能を備える。
【００１７】
５は第２カメラである。第２カメラ５は、エレベータのかご（図示せず）内に設けられる。第２カメラ５は、かご内の人物を撮影する機能を備える。
【００１８】
第２カメラ５には、第２画像処理装置６が接続される。第２画像処理装置６は、第２カメラ５に撮影された画像を処理する機能を備える。第２画像処理装置６は、扉を通過した人物の顔画像が住居者の顔情報と合致しない場合に、照合装置４から扉を通過した人物の顔画像を受信する機能を備える。第２画像処理装置６は、扉を通過した人物の顔画像に基づいて、第２カメラ５の画像を監視する監視装置として機能する。
【００１９】
７はエレベータ制御装置である。エレベータ制御装置７は、エレベータの昇降路（図示せず）又は機械室（図示せず）に設けられる。エレベータ制御装置７は、照合装置４の照合結果や第２画像処理装置６の監視結果を受信する機能を備える。エレベータ制御装置７は、照合結果や監視結果に基づいて、エレベータを制御する機能を備える。
【００２０】
次に、図２を用いて、監視システムの動作を具体的に説明する。
図２はこの発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【００２１】
監視システムは、エレベータ制御システム（図示せず）の処理装置ＯＳプログラムにより起動する。具体的には、ステップＳ１では、玄関入口に人物が接近すると、第１カメラ１が玄関入口近傍の人物を察知する。その後、ステップＳ２に進み、第１画像処理装置２は、当該人物のキー操作や訪問先への連絡によって玄関扉が開錠したか否かを判断する。
【００２２】
玄関扉が開錠するまで、当該判断が繰り返される。玄関扉が開錠すると、ステップＳ３に進む。ステップＳ３では、第１画像処理装置２は、玄関付近にいる人物の集団を「訪問集団」とみなす。
【００２３】
その後、ステップＳ４に進み、第１画像処理装置２は、訪問集団が玄関扉を通過した後を追うように玄関扉を通過する人物がいるか否かを判断する。後追い人物がいない場合は、ステップＳ５に進む。ステップＳ５では、エレベータ制御装置７は、エレベータを平常通り運転する。
【００２４】
ステップＳ４で後追い人物がいる場合は、ステップＳ６に進む。ステップＳ６では、第１画像処理装置２は、後追い人物の顔画像を処理する。その後、照合装置４は、後追い人物の顔画像と記憶装置３内の居住者の顔情報とを照合し、後追い人物が居住者か否かを判断する。後追い人物が居住者の場合は、ステップＳ５に進む。ステップＳ５では、エレベータ制御装置７は、エレベータを平常通り運転する。
【００２５】
ステップＳ６で後追い人物が居住者でない場合は、ステップＳ７に進む。ステップＳ７では、照合装置４は、後追い人物を不審人物として認識し、不審人物の顔画像を第２画像処理装置６に送信する。
【００２６】
その後、ステップＳ８に進み、第２画像処理装置６は、照合装置４から受信した不審人物の顔画像に基づいて、第２カメラ５の画像内の不審人物を認識し、不審人物がかごに乗車したことを認識する。
【００２７】
その後、ステップＳ９に進み、第２画像処理装置６は、第２カメラ５の画像でかご内の監視を開始する。その後、ステップＳ１０に進み、第２画像処理装置６は、かご内に不審者以外に訪問集団や先客等の同乗者がいるか否かを判断する。
【００２８】
同乗者がいない場合は、ステップＳ１１に進む。ステップＳ１１では、エレベータ制御装置７は、エレベータの戸閉状態を維持しつつ、かご内の操作盤（図示せず）の操作を無効にする。これにより、不審人物がかご内に閉じ込められる。これと同時に、エレベータ制御装置７は、不審人物をかご内に閉じ込めたことを遠隔監視センター（図示せず）に通報する。
【００２９】
ステップＳ１０で同乗者がいる場合は、ステップＳ１２に進む。ステップＳ１２では、第２画像処理装置６は、不審人物が不審行動をとったか否かを判断する。不審人物が不審行動をとった場合は、ステップＳ１３に進む。
【００３０】
ステップＳ１３では、エレベータ制御装置７は、かごを最寄階に停止させ、エレベータの戸を開く。その後、ステップＳ１４に進み、エレベータ制御装置７は、第２カメラ５の画像から不審人物が消え、かご外へ出たと判断できるまで、かご内の戸閉釦（図示せず）の操作を無効にする。
【００３１】
ステップＳ１２で、不審人物が不審行動をとらないまま、かごが同乗者の居住階や訪問階等の行先階に到着した場合は、ステップＳ１５に進む。ステップＳ１５では、エレベータ制御装置７は、かごを訪問階に停止させず、第１カメラ１のある玄関階に戻す。
【００３２】
以上で説明した実施の形態１によれば、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物でない不審人物の場合に、かご内が自動的に監視される。このため、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができる。これにより、建築物全体のセキュリティ性を向上することができる。
【００３３】
また、玄関扉が開錠したときに第１カメラ１に撮影されている人物は、訪問集団とみなされる。このため、訪問集団を不審人物として誤認識することを防止できる。
【００３４】
また、第２カメラ５が不審人物以外の人物を撮影していない場合は、エレベータの戸閉が維持される。このため、不審人物が逃走することを防止できる。
【００３５】
また、第２カメラ５が不審人物以外の人物も撮影している場合は、不審人物が不審行動をとると、かごが最寄階に停止し、エレベータの戸が開く。このため、不審人物以外の人物は、かご外へ避難することができる。
【００３６】
また、かごが最寄階に停止した後、第２カメラ５の画像から不審人物が消えるまで、戸閉釦の操作が無効となる。このため、不審人物がエレベータを利用して逃走することを防止できる。
【００３７】
また、不審人物が不審行動をとらないまま、かごが不審人物以外の同乗者の行先階に到着した場合は、エレベータの戸を開くことなく、かごが第１カメラ１のある玄関階に戻る。このため、かご外でも第１カメラ１で不審者を監視することができる。
【符号の説明】
【００３８】
１ 第１カメラ
２ 第１画像処理装置
３ 記憶装置
４ 照合装置
５ 第２カメラ
６ 第２画像処理装置
７ エレベータ制御装置
【技術分野】
【０００１】
この発明は、エレベータの監視システムに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
２４時間かご内を遠隔監視するエレベータの監視システムが提案されている。この監視システムにおいては、稼働中の多くのエレベータを情報センターで一括的に常時監視する必要がある。このため、極めて多くの人手がかかる。これにより、多くのコストがかかる。
【０００３】
これに対し、エレベータの利用者が所定の操作を行ったときだけ作動するエレベータの監視システムが提案されている。この監視システムによれば、コストを抑制することができる（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００５−１７０５５２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１記載のものにおいては、かご内で不審人物が不審行動をとると、エレベータの利用者が所定の操作を行えない場合がある。このため、必要時にかご内を監視することができない場合がある。
【０００６】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができるエレベータの監視システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
この発明に係るエレベータの監視システムは、建築物に入る人物を撮影するための第１カメラと、前記建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラと、前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置と、前記第１カメラが前記建築物内に入った人物を撮影した際に、前記建築物内に入った人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置と、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像でかご内を監視する監視装置と、を備えたものである。
【発明の効果】
【０００８】
この発明によれば、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】この発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムのブロック図である。
【図２】この発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【００１１】
実施の形態１．
図１はこの発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムのブロック図である。
【００１２】
図１の監視システムは、建築物（図示せず）に設けられる。建築物には、玄関入口（図示せず）が設けられる。玄関入口には、玄関扉（図示せず）が設けられる。建築物内には、エレベータ（図示せず）が設けられる。
【００１３】
玄関入口近傍には、第１カメラ１が設けられる。第１カメラ１は、玄関入口付近の人物を撮影する機能を備える。第１カメラ１は、玄関扉が開錠したときに玄関入口を通過する人物の動作をエレベータの乗場まで追う機能を備える。
【００１４】
第１カメラ１には、第１画像処理装置２が接続される。第１画像処理装置２は、第１カメラ１に撮影された画像を処理する機能を備える。
【００１５】
３は記憶装置である。記憶装置３は、玄関入口の通行を許可された人物の顔情報を予め記憶する機能を備える。具体的には、記憶装置３は、建築物の居住者の顔情報を予め記憶する。
【００１６】
４は照合装置である。照合装置４は、第１画像処理装置２と記憶装置３とに接続される。照合装置４は、所定の条件が成立した場合に、扉を通過した人物の顔画像と住居者の顔情報とを照合する機能を備える。
【００１７】
５は第２カメラである。第２カメラ５は、エレベータのかご（図示せず）内に設けられる。第２カメラ５は、かご内の人物を撮影する機能を備える。
【００１８】
第２カメラ５には、第２画像処理装置６が接続される。第２画像処理装置６は、第２カメラ５に撮影された画像を処理する機能を備える。第２画像処理装置６は、扉を通過した人物の顔画像が住居者の顔情報と合致しない場合に、照合装置４から扉を通過した人物の顔画像を受信する機能を備える。第２画像処理装置６は、扉を通過した人物の顔画像に基づいて、第２カメラ５の画像を監視する監視装置として機能する。
【００１９】
７はエレベータ制御装置である。エレベータ制御装置７は、エレベータの昇降路（図示せず）又は機械室（図示せず）に設けられる。エレベータ制御装置７は、照合装置４の照合結果や第２画像処理装置６の監視結果を受信する機能を備える。エレベータ制御装置７は、照合結果や監視結果に基づいて、エレベータを制御する機能を備える。
【００２０】
次に、図２を用いて、監視システムの動作を具体的に説明する。
図２はこの発明の実施の形態１におけるエレベータの監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【００２１】
監視システムは、エレベータ制御システム（図示せず）の処理装置ＯＳプログラムにより起動する。具体的には、ステップＳ１では、玄関入口に人物が接近すると、第１カメラ１が玄関入口近傍の人物を察知する。その後、ステップＳ２に進み、第１画像処理装置２は、当該人物のキー操作や訪問先への連絡によって玄関扉が開錠したか否かを判断する。
【００２２】
玄関扉が開錠するまで、当該判断が繰り返される。玄関扉が開錠すると、ステップＳ３に進む。ステップＳ３では、第１画像処理装置２は、玄関付近にいる人物の集団を「訪問集団」とみなす。
【００２３】
その後、ステップＳ４に進み、第１画像処理装置２は、訪問集団が玄関扉を通過した後を追うように玄関扉を通過する人物がいるか否かを判断する。後追い人物がいない場合は、ステップＳ５に進む。ステップＳ５では、エレベータ制御装置７は、エレベータを平常通り運転する。
【００２４】
ステップＳ４で後追い人物がいる場合は、ステップＳ６に進む。ステップＳ６では、第１画像処理装置２は、後追い人物の顔画像を処理する。その後、照合装置４は、後追い人物の顔画像と記憶装置３内の居住者の顔情報とを照合し、後追い人物が居住者か否かを判断する。後追い人物が居住者の場合は、ステップＳ５に進む。ステップＳ５では、エレベータ制御装置７は、エレベータを平常通り運転する。
【００２５】
ステップＳ６で後追い人物が居住者でない場合は、ステップＳ７に進む。ステップＳ７では、照合装置４は、後追い人物を不審人物として認識し、不審人物の顔画像を第２画像処理装置６に送信する。
【００２６】
その後、ステップＳ８に進み、第２画像処理装置６は、照合装置４から受信した不審人物の顔画像に基づいて、第２カメラ５の画像内の不審人物を認識し、不審人物がかごに乗車したことを認識する。
【００２７】
その後、ステップＳ９に進み、第２画像処理装置６は、第２カメラ５の画像でかご内の監視を開始する。その後、ステップＳ１０に進み、第２画像処理装置６は、かご内に不審者以外に訪問集団や先客等の同乗者がいるか否かを判断する。
【００２８】
同乗者がいない場合は、ステップＳ１１に進む。ステップＳ１１では、エレベータ制御装置７は、エレベータの戸閉状態を維持しつつ、かご内の操作盤（図示せず）の操作を無効にする。これにより、不審人物がかご内に閉じ込められる。これと同時に、エレベータ制御装置７は、不審人物をかご内に閉じ込めたことを遠隔監視センター（図示せず）に通報する。
【００２９】
ステップＳ１０で同乗者がいる場合は、ステップＳ１２に進む。ステップＳ１２では、第２画像処理装置６は、不審人物が不審行動をとったか否かを判断する。不審人物が不審行動をとった場合は、ステップＳ１３に進む。
【００３０】
ステップＳ１３では、エレベータ制御装置７は、かごを最寄階に停止させ、エレベータの戸を開く。その後、ステップＳ１４に進み、エレベータ制御装置７は、第２カメラ５の画像から不審人物が消え、かご外へ出たと判断できるまで、かご内の戸閉釦（図示せず）の操作を無効にする。
【００３１】
ステップＳ１２で、不審人物が不審行動をとらないまま、かごが同乗者の居住階や訪問階等の行先階に到着した場合は、ステップＳ１５に進む。ステップＳ１５では、エレベータ制御装置７は、かごを訪問階に停止させず、第１カメラ１のある玄関階に戻す。
【００３２】
以上で説明した実施の形態１によれば、建築物内に入った人物が建築物に入ることを許可された人物でない不審人物の場合に、かご内が自動的に監視される。このため、コストを抑えつつ、かご内で不審人物が不審行動をとり得るときに、かご内を確実に監視することができる。これにより、建築物全体のセキュリティ性を向上することができる。
【００３３】
また、玄関扉が開錠したときに第１カメラ１に撮影されている人物は、訪問集団とみなされる。このため、訪問集団を不審人物として誤認識することを防止できる。
【００３４】
また、第２カメラ５が不審人物以外の人物を撮影していない場合は、エレベータの戸閉が維持される。このため、不審人物が逃走することを防止できる。
【００３５】
また、第２カメラ５が不審人物以外の人物も撮影している場合は、不審人物が不審行動をとると、かごが最寄階に停止し、エレベータの戸が開く。このため、不審人物以外の人物は、かご外へ避難することができる。
【００３６】
また、かごが最寄階に停止した後、第２カメラ５の画像から不審人物が消えるまで、戸閉釦の操作が無効となる。このため、不審人物がエレベータを利用して逃走することを防止できる。
【００３７】
また、不審人物が不審行動をとらないまま、かごが不審人物以外の同乗者の行先階に到着した場合は、エレベータの戸を開くことなく、かごが第１カメラ１のある玄関階に戻る。このため、かご外でも第１カメラ１で不審者を監視することができる。
【符号の説明】
【００３８】
１ 第１カメラ
２ 第１画像処理装置
３ 記憶装置
４ 照合装置
５ 第２カメラ
６ 第２画像処理装置
７ エレベータ制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
建築物に入る人物を撮影するための第１カメラと、
前記建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラと、
前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置と、
前記第１カメラが前記建築物内に入った人物を撮影した際に、前記建築物内に入った人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置と、
前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像によりかご内を監視する監視装置と、
を備えたことを特徴とするエレベータの監視システム。
【請求項２】
前記第１カメラは、前記建築物の扉近傍を撮影するために設けられ、
前記照合装置は、前記扉が開錠したときに前記第１カメラに撮影されている集団以外の人物が後から前記第１カメラに撮影された場合、後から撮影された人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、
前記監視装置は、前記後から撮影された人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像によりかご内を監視することを特徴とする請求項１記載のエレベータの監視システム。
【請求項３】
前記第２カメラが前記後から撮影された人物のみを撮影している場合に、前記エレベータの戸閉を維持する制御装置、
を備えたことを特徴とする請求項２に記載のエレベータの監視システム。
【請求項４】
前記第２カメラが前記後から撮影された人物以外の人物も撮影している場合に、前記第２カメラの画像に基づいて、前記後から撮影された人物が不審行動をとったか否かを判断し、前記後から撮影された人物が不審行動をとった場合に、前記かごを最寄階に停止させ、前記エレベータの戸を開く制御装置、
を備えたことを特徴とする請求項２記載のエレベータの監視システム。
【請求項５】
前記制御装置は、前記かごを前記最寄階に停止させた後、前記第２カメラの画像から前記後から撮影された人物が消えるまで、前記エレベータの戸を閉めるための戸閉釦の操作を無効とすることを特徴とする請求項４記載のエレベータの監視システム。
【請求項６】
前記制御装置は、前記後から撮影された人物が不審行動をとらないまま、前記かごが行先階に到着した場合は、前記行先階で前記エレベータの戸を開くことなく、前記かごを前記第１カメラのある階に戻すことを特徴とする請求項４又は請求項５記載のエレベータの監視システム。
【請求項１】
建築物に入る人物を撮影するための第１カメラと、
前記建築物内に設置されたエレベータのかご内の人物を撮影するための第２カメラと、
前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報を記憶した記憶装置と、
前記第１カメラが前記建築物内に入った人物を撮影した際に、前記建築物内に入った人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物か否かを判断する照合装置と、
前記建築物内に入った人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像によりかご内を監視する監視装置と、
を備えたことを特徴とするエレベータの監視システム。
【請求項２】
前記第１カメラは、前記建築物の扉近傍を撮影するために設けられ、
前記照合装置は、前記扉が開錠したときに前記第１カメラに撮影されている集団以外の人物が後から前記第１カメラに撮影された場合、後から撮影された人物の顔画像と前記建築物に入ることを許可された人物の顔情報とを照合し、
前記監視装置は、前記後から撮影された人物が前記建築物に入ることを許可された人物でない場合に、前記第２カメラの画像によりかご内を監視することを特徴とする請求項１記載のエレベータの監視システム。
【請求項３】
前記第２カメラが前記後から撮影された人物のみを撮影している場合に、前記エレベータの戸閉を維持する制御装置、
を備えたことを特徴とする請求項２に記載のエレベータの監視システム。
【請求項４】
前記第２カメラが前記後から撮影された人物以外の人物も撮影している場合に、前記第２カメラの画像に基づいて、前記後から撮影された人物が不審行動をとったか否かを判断し、前記後から撮影された人物が不審行動をとった場合に、前記かごを最寄階に停止させ、前記エレベータの戸を開く制御装置、
を備えたことを特徴とする請求項２記載のエレベータの監視システム。
【請求項５】
前記制御装置は、前記かごを前記最寄階に停止させた後、前記第２カメラの画像から前記後から撮影された人物が消えるまで、前記エレベータの戸を閉めるための戸閉釦の操作を無効とすることを特徴とする請求項４記載のエレベータの監視システム。
【請求項６】
前記制御装置は、前記後から撮影された人物が不審行動をとらないまま、前記かごが行先階に到着した場合は、前記行先階で前記エレベータの戸を開くことなく、前記かごを前記第１カメラのある階に戻すことを特徴とする請求項４又は請求項５記載のエレベータの監視システム。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１２−１６２３５６（Ｐ２０１２−１６２３５６Ａ）
【公開日】平成２４年８月３０日（２０１２．８．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２３９０５（Ｐ２０１１−２３９０５）
【出願日】平成２３年２月７日（２０１１．２．７）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年８月３０日（２０１２．８．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月７日（２０１１．２．７）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
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