説明

エレベータ装置

【課題】サービスする行き先階が異なる複数のエレベータバンクが存在する場合においても、利用しようとしているエレベータバンクを容易に見分けられるようにして、乗客の利便性を向上したエレベータ装置を提供する。
【解決手段】複数のエレベータバンクA〜Dの群管理制御装置11A〜11Dを通信ケーブル12によって接続し、群管理制御装置11A〜11Dには、行き先階予約装置7Aから予約した行き先階が自己のエレベータバンクAでサービスしているか他のエレベータバンクB〜Dでサービスしているかを判定する自他バンク判定処理部27と、前者の場合はエレベータバンクAのエレベータ号機を割り当て登録する割り当て登録部25と、後者の場合は他のエレベータバンクB〜Dで割り当て登録を行う引き継ぎ割り当て登録部26B〜26Dと、予約操作をした行き先階予約装置7Aに関連する表示を行う表示処理部29とを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のエレベータバンクを備えたエレベータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数階床にサービスする複数台のエレベータの運行を管理するエレベータ群管理制御装置と、乗り場に設けられてエレベータの行き先階を予約する行き先階予約装置とを備えたエレベータ装置(例えば、特許文献1参照)や、エレベータバンクが複数存在する構成のエレベータ装置が知られている。複数のエレベータバンクを有する構成では、行き先階予約装置は、当該エレベータバンクがサービスする行き先階が指定操作されたときは乗りかごを割り当てするが、当該エレベータバンク以外がサービスする行き先階が指定されたときはエラーメッセージが表示され、不適切な行き先階登録であること通知していた(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−150013号公報
【特許文献2】特開2011−32053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2を含むエレベータ装置は、エレベータバンクが複数存在する場合において、当該エレベータバンクのサービス階以外が行き先階予約装置で指定操作されたとき、エラーメッセージが出るだけであったため、当該エレベータバンク以外がサービスする停止階を登録したい乗客は自分の行き先階をサービスするエレベータバンクを探しだし、行き先階を登録しなければならないという不便があった。
【0005】
本発明の目的は、サービスする行き先階が異なる複数のエレベータバンクが存在する場合においても、利用しようとしているエレベータバンクを容易に見分けられるようにして、乗客の利便性を向上したエレベータ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために、複数台のエレベータ号機を有するエレベータバンクと、前記エレベータバンク内のエレベータ号機の運行を管理する群管理制御装置と、前記群管理制御装置に接続されて行き先階を予約操作する行き先階予約装置と、を備えたエレベータ装置において、前記エレベータバンクは複数個で構成され、前記エレベータバンク毎に設けられた前記群管理制御装置は、互いに通信網で接続され、前記群管理制御装置は、前記行き先階予約装置から予約操作された行き先階が自己のエレベータバンクか他のエレベータバンクに該当するかを判定する自他バンク判定処理部と、自己のエレベータバンク内のエレベータ号機の割り当て登録処理を行う割り当て登録部と、他の群管理制御装置から引き継いで自己のエレベータバンク内のエレベータ号機の割り当て選定を行う引き継ぎ割り当て登録部と、を備え、さらに前記群管理制御装置は、乗り場に設けられた行き先階予約装置での前記予約操作による行き先階が自他バンク判定処理部で自己のエレベータバンクと判定された場合、前記割り当て登録部で割り当てられたエレベータ号機を前記予約操作した行き先階予約装置に表示するように制御するとともに、前記予約操作での行き先階が自他バンク判定処理部で他のエレベータバンクと判定された場合、他の群管理制御装置で自他バンク判定され且つ割り当て登録された前記他のエレベータバンク内のエレベータ号機を、前記予約操作した行き先階予約装置に表示するように制御することを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、乗客が行き先階に対応するエレベータバンクまで行かなくても、近くの先階予約装置から行き先階予約操作を行うことができ、行き先階の操作を行った群管理制御装置から他の群管理制御装置を介して行き先階予約を行うことができ、従来のようにエラーメッセージが表示されて乗客が戸惑う状況はなくなり、利便性を向上することができる。
【0008】
また本発明は、上記の構成に加えて、前記登録部は、割り当てられた前記エレベータ号機が到着するまでの到着予測時間が、予約操作された前記行き先階予約装置から割り当てられた異なるエレベータバンクのエレベータ号機の出入り口まで乗客が移動するのにかかる移動予測時間よりも長いエレベータ号機を割り当てすることを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、他のエレベータバンクへ移動しなければならない場合でも、登録したエレベータ号機以外のものを利用する事態を防止し、その移動予測時間を考慮して都合の良いエレベータ号機に割り当て登録することができる。
【0010】
さらに本発明は、前記自他バンク判定処理部による判定結果が自己のエレベータバンクに該当するときエレベータ号機の割り当て登録処理を行う割り当て登録部と、前記自他バンク判定処理部により割り当て登録処理が中止されたとき入力操作された前記行き先階予約装置に他のバンクへの移動を促す情報を表示する表示処理部とを設けたことを特徴とする。
【0011】
このような構成によれば、どのエレベータバンクの行き先階予約装置から行き先階の予約操作を行っても、行き先階予約装置から予約した行き先階がそのエレベータバンクでない場合、割り当て処理を行わずにサービスを行っているエレベータバンクへ移動するよう促す関連情報を行き先階予約装置に表示することができ、従来のようにエラ−メッセージを表示するのみではないので、これを見て乗客は所定のエレベータバンクへと移動することができる。しかも、各群管理制御装置間を通信ケーブルなどによって接続する必要がないので、構成を簡略化することができる。
【0012】
さらに本発明は、上記の構成に加えて、前記行き先階予約装置に車椅子ボタンを設け、前記自他バンク判定処理部は、他のエレベータバンクがサービスする行き先階と判定すると共に、前記車椅子ボタンの操作を検出したとき、割り当て登録処理をせず、入力操作された前記行き先階予約装置に他のバンクへの移動を促す情報を表示させる表示処理部を設けたことを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、行き先階予約装置の表示部を見た車椅子利用者は、行き先階までサービスするエレベータバンクまたはその行き先階予約装置まで移動することになるが、車椅子利用者の場合、定常状態での移動でも予測が難しいので、割り当て処理を中止することによってトラブル発生を未然に防ぎながら、適切な位置へと誘導することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるエレベータ装置は、乗客が行き先階に対応するエレベータバンクまで行かなくても、近くの先階予約装置から行き先階予約操作を行うことができ、行き先階の操作を行った群管理制御装置から他の群管理制御装置を介して行き先階予約を行うことができ、従来のようにエラーメッセージが表示されて乗客が戸惑う状況はなくなり、利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態によるエレベータ装置を適用したエレベータホールの平面図である。
【図2】図1に示したエレベータ装置のブロック構成図である。
【図3】図1に示した行き先階予約装置を示す正面図である。
【図4】図1に示した群管理制御装置の概略構成を示すブロック構成図である。
【図5】図3に示した行き先階予約装置の別の割り当て状況を示す正面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態によるエレベータ装置における行き先階予約装置を示す正面図である。
【図7】図2に示した群管理制御装置での行き先階予約処理を示すフローチャートである。
【図8】図7から引き継ぐ他の群管理制御装置での行き先階予約処理を示すフローチャートである。
【図9】図8と同様の他の群管理制御装置における行き先階予約処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態による群管理制御装置における行き先階予約処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態によるエレベータ装置を適用したエレベータホールの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態によるエレベータ装置におけるエレベータホールの水平断面図を示しており、エレベータホールは4つのエレベータバンクA〜Dで構成されている。例えば、エレベータバンクAは、3台のエレベータ号機1〜3が出入り口方向を同じにして隣接され、他の3台のエレベータ号機4〜6は出入り口方向を同じくすると共にエレベータ号機1〜3と出入り口方向が対面するようにして隣接されている。エレベータバンクAのエレベータ乗り場には、通常構成の乗り場ボタンの変わりに3台の隣接するエレベータ出入り口の中間部に行き先階予約装置7A,8Aがそれぞれ配置され、また他の3台の隣接するエレベータ出入り口の中間部にも行き先階予約装置9A,10Aがそれぞれ配置されている。他のエレベータバンクB〜Dも同様の構成であり、エレベータバンクA以外のエレベータバンクB〜Dに言及する場合、同一符号にそれぞれのエレベータバンクB〜Dに対応するアルファベットを付けて同等物として説明する。
【0018】
図2は、各階の行き先階予約装置と各バンクの群管理制御装置の関係を示すシステム構成図である。ここで、エレベータバンクAは1〜10階、エレベータバンクBは1階と10〜20階、エレベータバンクCは1階と20階〜30階、エレベータバンクDは1階と30〜40階に停止しながらサービスするものとする。各階床には、1台の行き先階予約装置だけが設置されているかのように図示しているが、図1の場合と同様に4台の行き先階予約装置7A〜10Aがそれぞれ配置されている。エレベータバンクAの各階に配置した行き先階予約装置7A〜10Aは全てエレベータバンクAの群管理制御装置11Aに接続され、エレベータバンクBの各階に配置した行き先階予約装置7B〜10Bは全てエレベータバンクAの群管理制御装置11Bに接続され、エレベータバンクCの各階に配置した行き先階予約装置7C〜10Cは全てエレベータバンクAの群管理制御装置11Cに接続され、エレベータバンクDの各階に配置した行き先階予約装置7D〜10Dは全てエレベータバンクAの群管理制御装置11Dに接続されており、各群管理制御装置11A〜11Dは通信ケーブル12によって接続されている。
【0019】
ここでは、4つのエレベータバンクA〜Dの全ての群管理制御装置11A〜11Dを通信ケーブル12によって接続し、どの行き先階予約装置からでも行き先階を予約操作したとき、操作した行き先階予約装置が属する群管理制御装置と、行き先階を管理する群管理制御装置との間で通信可能であり、協同して行き先階の予約を行う。例えば、行き先階予約装置7Aから行き先階13階を予約操作したとき、操作した行き先階予約装置7Aが属する群管理制御装置11Aと、行き先階13階を管理する群管理制御装置11Bとの間で通信可能であり、協同して行き先階の予約を行う。他の構成ではこの群管理制御装置11A〜11Dを結ぶ通信ケーブル12に代えて、無線通信等で接続しても良い。
【0020】
図3は、行き先階予約装置を示す正面図で、各エレベータバンクA〜Dとも各階床に配置した各行き先階予約装置は同一構成であるから、ここでは行き先階予約装置7Aを代表して説明する。行き先階予約装置7Aの同画面には行き先階入力部13と、現在位置14や割り当てエレベータの位置15などを表示するマップ部16と、割り当てエレベータなどを表示する表示部17と、身体障害者が利用するときに押す車椅子ボタン18とを有している。
【0021】
図4は、群管理制御装置の概略構成を示すブロック構成図で、各群管理制御装置11A〜11Dは同一構成であるから、ここでは群管理制御装置11Aを代表して説明する。群管理制御装置11Aは、自己のエレベータバンクA内でのエレベータ号機の割り当て登録を行う割り当て登録部25と、他の群管理制御装置から引き継いで自己のエレベータバンク内のエレベータ号機の割り当てまたは割り当て候補の選定を行う引き継ぎ割り当て登録部26と、行き先階予約装置7A〜10Aから行き先階の予約操作が行われたときその行き先階が自己のエレベータバンクか他のエレベータバンクでサービスしている階床かを判定すると共に、他のエレベータバンクB〜Dの群管理制御装置11B〜11Dと接続した自他バンク判定処理部27と、自己のエレベータバンクか他のエレベータバンクでサービスしている階床に関するデータや表示に関するデータなどのテーブルを格納した記憶部28と、この記憶部28内の表示データを取り出して表示のために処理を行う表示処理部29と、これらの各部を制御する制御部30とを有している。以下において、エレベータバンクA以外の群管理制御装置11B〜11Dに言及する場合、同一符号にそれぞれのエレベータバンクB〜Dに対応するアルファベットを付けて同等物として説明する。
【0022】
今、9階に行くことを目的とした乗客が1階に設置したエレベータバンクAの行き先階予約装置7Aの前に来て、その画面における行き先階入力部13の釦のうち「9」を押した場合の行き先階登録処理を、図7に示したフローチャートを用いながら説明する。
【0023】
先ず、エレベータバンクAの群管理制御装置11Aは、行き先階予約装置7Aが操作されたことをステップS1で検出すると、ステップS2では自他バンク判定処理部27は自他バンク判定処理を行い、その行き先階予約が自己のエレベータバンクAがサービスを行っている階床かどうかを判定する。この自他バンク判定処理部27では、行き先階入力部13の入力が「9」なので自己のエレベータバンクAがサービスを行っている階床と判定する。その後、群管理制御装置11Aの割り当て登録部25は、ステップS3で自己が管理しているエレベータ号機1A〜6Aの中から最初に1階に到着する5号機のエレベータ5Aを割り当て登録する。
【0024】
その後、群管理制御装置11Aは、ステップS4で記憶部28から割り当てたエレベータ号機などのデータや対応する表示データを取り出し、表示処理部29を通して各データを行き先階予約装置7Aに送り表示を行う。この表示処理は、図3に示したように表示部17には割り当てられたエレベータ号機が「5A」であることを表示し、またマップ部16には、乗客が操作した行き先階予約装置7の位置を強調などした「現在位置」14と、割り当てられたエレベータ5Aの位置を強調などした「乗車いただくエレベータ」15とを表示する。乗客は、これらの行き先階予約装置7Aの表示を見て、ふさわしい位置へ移動し、到着したエレベータ号機5Aに乗り込むと、既に登録されている行き先階へと移動することができる。
【0025】
図5は、他の状況における行き先階予約装置7Aの画面を示す正面図であり、乗客が操作した行き先階予約装置7Aが自己のエレベータバンクA内ではなく、他のエレベータバンク内がサービスしている階床を予約登録した場合を示している。例えば、13階に行くことを目的とした乗客が1階に設置されているエレベータバンクAの行き先階予約装置7Aの前に来て、その画面の行き先階入力部13の釦で「1」と「3」を押した場合の行き先階登録処理を、同じ図7に示したフローチャートを用いながら説明する。
【0026】
このとき、エレベータバンクAの群管理制御装置11Aは、行き先階予約装置7Aが操作されたことをステップS1で検出すると、ステップS2では自他バンク判定処理部27によって自他バンク判定処理を行い、その行き先階予約が自己のエレベータバンクAがサービスを行っている階床かどうかを判定する。このとき自他バンク判定処理部27では、行き先階入力部13の入力が「13」なので記憶部28内に格納されたテーブルを参照してエレベータバンクBがサービスを行っている階床と判定し、ステップS5へ進み、エレベータバンクBの群管理制御装置11Bが登録処理を引き継ぐ。その後群管理制御装置11Aは、ステップS6で群管理制御装置11Bからの信号待ち状態となる。
【0027】
一方、引き継いだ群管理制御装置11Bは、図8に示すようにステップS7で自他バンク判定処理部27Bによって引き継ぎ処理と判定し、ステップS8で行き先階予約情報を取得し、ステップS9で引き継ぎ割り当て登録部26Bによって割り当て登録処理を行い、自己のエレベータバンクB内のエレベータ号機1B〜B6の中から、後述する予約条件を満たすエレベータ号機を割り当て登録する。
【0028】
このときの予約条件とは、エレベータバンクBのエレベータ号機1B〜6Bのうち、行き先階予約装置7Aを操作した乗客がマップ部16および表示部17の表示を見た後、そこからエレベータバンクBの割り当てられたエレベータ号機の所に移動するまでに要する時間を予め想定した移動予測時間βと、予約したエレベータ号機が1階に到着するまでの到着予測時間αとを比較し、移動予測時間βよりも到着予測時間αが長く、かつ、最初に到着することである。
【0029】
例えば、図1に示したエレベータバンクBでは、エレベータ号機2Bが一番先に1階に到着するが、1階に到着するまでに要する到着予測時間αは30秒であり、またエレベータ1Bが二番目に1階に到着するが、1階に到着するまでに要する到着予測時間αは55秒であるとする。これに対して、エレベータバンクAの行き先階予約装置7Aを操作した乗客がエレベータバンクBのエレベータ1B,2Bの所に移動するまでに要する移動予測時間βは共に50秒だとする。すると、群管理制御装置11Bの引き継ぎ割り当て登録部26Bは、上述した予約条件を満足するエレベータ1Bを割り当て登録し、ステップS10で結果情報を群管理制御装置11Aへ送信して処理を終了する。
【0030】
群管理制御装置11Aは、ステップS10で群管理制御装置11Bから受けた結果情報を取得し、ステップS4で割り当てられたエレベータ号機などのデータや対応するデータを記憶部28から取り出し、表示処理部29を通してエレベータバンクAの行き先階予約装置7Aに表示する。つまり、図5に示すように表示部17に割り当てたエレベータ号機が「1B」であることを表示し、またマップ部16には、乗客が操作した行き先階予約装置7Aの位置を強調などした「現在位置」14と、割り当てられたエレベータ号機1Bの位置も強調などした「乗車いただくエレベータ」15とを表示する。これを見た乗客は、表示部17の表示「1B」と、マップ部16の「乗車いただくエレベータ」15と、「現在位置」14との位置関係を確認しながら、エレベータ号機1Bの乗り場へと移動する。その後、所定の位置で待機し、到着したエレベータ号機1Bに乗り込むと、既に登録されている行き先階へと移動することができる。
【0031】
ところで、行き先階予約装置7Aには、車椅子利用者が行き先階登録を行う場合、行き先階を指定した前後に押下される車椅子ボタン18が設けられている。この車椅子ボタン18が押下されると、自他バンク判定処理部27は、図7に示したステップS2で自他バンク判定処理を行い、行き先階のサービスを行っているのがエレベータバンクDであると判定するが、ステップS23で車椅子ボタン18を操作したことを検出するので、ステップS24に進んで割り当て処理を中止する。このため、他の郡管理制御装置11B〜11Dへの引き継ぎを行わない。
【0032】
その後、ステップS25で自他バンク判定処理部27は、割り当て中止に対応するデータを記憶部28から取り出し、表示処理部29によって図6に示すように表示処理を行う。つまり、行き先階に応じたエレベータバンクDへ移動しその行き先階予約装置7D〜10Dで改めて行き先階を登録するように促す表示処理を行い、例えば、図6に示した行き先階予約装置7Aの表示部17のように「お手数ですが右に示す位置で再登録ください」のメッセージを表示し、マップ部16には乗客の目的階に停止するエレベータが属するエレベータバンクDと、このエレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dを判別できるように強調してエリア19のように表示する。
【0033】
行き先階予約装置7Aの表示部17をみた車椅子利用者は、エレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dまで移動することになるが、車椅子利用者の場合、定常状態での移動でも、図8で説明した移動予測時間βの予測が難しいので、割り当て処理を中止することによってトラブル発生を未然に防ぎながら、適切な位置へと誘導することができる。ただし、行き先階予約装置7Aから予約操作した行き先階がエレベータバンクAがサービスする階床であるときは、通常と同様に割り当て登録部25で割り当て登録したり、割り当て登録部25で車椅子ボタン18の押下信号を取り入れ、図8で説明した移動予測時間βを車椅子利用者用としての多少長い時間に変更して割り当て登録したりすることができる。
【0034】
このようなエレベータ装置によれば、複数のエレベータバンクA〜Dの群管理制御装置11A〜11Dを接続し、エレベータバンクAの行き先階予約装置7Aから他のエレベータバンクBで管理する行き先階を予約操作するとき、自他バンク判定処理部27によって群管理制御装置11Aと群管理制御装置11Bが協同するように構成したため、乗客が行き先階に対応するエレベータバンクBまで行かなくても、近くの先階予約装置から行き先階予約操作を行うことができ、また群管理制御装置11Aから群管理制御装置11Bを介して行き先階予約を行うことができ、従来のようにエラーメッセージが表示されて乗客が戸惑う状況はなくなり、利便性を向上することができる。
【0035】
また、予約操作した行き先階予約装置7Aが属する群管理制御装置11Aの自他バンク判定処理部27で自己エレベータバンクの管理する行き先階予約操作かどうかを判定し、他のエレベータバンクの管理する行き先階の場合は、その群管理制御装置に引き継いでその引き継ぎ割り当て登録部26で割り当て登録処理を行い、その後、その結果を受けて予約操作した行き先階予約装置7Aに結果情報や関連情報を表示する処理を行うようにしたため、サービスしている行き先階とは直接関係のないエレベータバンクA〜Dの先階予約装置からでも行き先階予約操作を行うことができる。
【0036】
また、上述したようにその群管理制御装置に引き継いで予約登録を行うようにした他のエレベータバンクの群管理制御装置の引き継ぎ割り当て登録部26は、予約したエレベータ号機が操作階に到着するまでの到着予測時間αと、他のエレベータバンクの割り当てられたエレベータ号機の所に移動するまでに要する時間を予め想定した移動予測時間βとを比較し、移動予測時間βよりも到着予測時間αが長く、かつ、最初に到着するエレベータ号機を割り当てる割り当て処理を行うようにしたため、他のエレベータバンクへ移動しなければならない場合でも、登録したエレベータ号機以外のものを利用する事態を防止しながら、その移動予測時間を考慮して都合の良いエレベータ号機に割り当て登録することができる。
【0037】
さらに、行き先階予約装置7A〜10Aには、行き先階入力部13と、現在位置14や割り当てられたエレベータバンクやエレベータ号機の位置15などを表示するマップ部16と、割り当てられたエレベータ号機などを表示する表示部17とを構成したため、近くに位置するエレベータ号機が割り当てられた場合は勿論、他のエレベータバンクであっても、マップ部16や表示部17を見て確認した後に移動することができ、乗客に不安を抱かせることなくスムーズな移動を促すことができる。
【0038】
図6は、本発明のさらに他の実施の形態によるエレベータ装置における行き先階予約装置7Aを示す正面図であり、先の実施の形態における同等物には同一符号を付けて詳細な説明を省略している。ここでは、33階に行くことを目的とした乗客が1階に設置したエレベータバンクAの行き先階予約装置7Aの前に来て、その画面の行き先階入力部13の釦で「3」と「3」を押し、33階を指定した場合を示している。
【0039】
このとき、行き先階予約装置7Aを直接管理しているエレベータバンクAの群管理制御装置11Aは、図7にフローチャートに従って先の実施の形態の場合と同様に、ステップS1で乗客が行き先階予約装置7Aを操作したとき作動し、自他バンク判定処理部27は、ステップS2でそのときの行き先階である33階のために利用できるエレベータバンクを判定し、ステップS5でエレベータバンクDの群管理制御装置11Dに引き継ぐ。
【0040】
群管理制御装置11Aから通知を受けた群管理制御装置11Dは、図9に示すフローチャートに従って処理を継続する。先ず、群管理制御装置11Dの自他バンク判定処理部27Dは、ステップS11で自己が管理するエレベータバンクDではなく他のエレベータバンクからの行き先階予約と判定し、ステップS12で行き先階予約情報などを取得し、ステップS13で引き継ぎ割り当て登録部26DによってエレベータバンクDの6台のエレベータ号機1D〜6Dの中から、後述する割り当て候補条件を満たすエレベータ号機を割り当て候補として決定する。
【0041】
ここでの引き継ぎ割り当て登録部26Dによる割り当て候補条件は、ステップS13で判定する。つまり、図6に示した行き先階予約装置7Aを操作した乗客がマップ部16および表示部17の表示を見た後、そこからエレベータバンクDの割り当てられたエレベータ号機の所に移動するまでに要する時間を予め想定した移動予測時間βと、予約したエレベータ号機が1階に到着するまでの到着予測時間αとを比較し、移動予測時間βよりも到着予測時間αが長く、かつ、最初に到着することである。
【0042】
次のステップS14で引き継ぎ割り当て登録部26Dは、上述の割り当て候補条件を満たした場合でも、割り当て中止判定処理を行う。ここでの割り当て中止判定処理は、上述の移動予測時間βの想定できる範囲の変動幅を考慮し、割り当て候補となったエレベータ号機を管理するエレベータバンクDで、β1≦β≦β2の間に1階乗り場に到着する他のエレベータ号機があるかどうかを判定する。β1は比較的早く移動して到着するときの移動予測時間であり、β2は比較的ゆっくりと移動したときの移動予測時間である。
【0043】
この割り当て中止判定処理で、取り消し条件に該当するエレベータ号機がない場合、引き継ぎ割り当て登録部26DはステップS15で先の割り当て候補を割り当てエレベータ号機として決定して登録し、ステップS16で自他バンク判定処理部27Dを通して引き継ぎ元の行き先階予約装置7Aへの結果情報を送信する。この場合は図6に示した実施の形態の場合と同様に群管理制御装置11Aは、ステップS6で群管理制御装置11Dの自己バンク判定処理部27Dから受けた結果情報を取得し、ステップS4で割り当てられたエレベータ号機などの情報をエレベータバンクAの行き先階予約装置7Aに表示する。つまり、図5の場合と同様に表示部17に割り当てたエレベータ号機を表示し、またマップ部16には、乗客が操作した行き先階予約装置7Aの位置を強調などした「現在位置」14と、割り当てられたエレベータ号機の位置も強調などした「乗車いただくエレベータ」15とを表示する。
【0044】
しかしながら、引き継ぎ割り当て登録部26DにおけるステップS14の割り当て中止判定処理で、割り当て取り消し条件となった場合、ステップS17で割り当て候補を取り消し、ステップS18で結果情報を群管理制御装置7Aに送信する。このときの結果情報に基づく行き先階予約装置7Aへの表示処理は先の実施の形態の場合と異なっている。表示処理部29を通して表示情報を受けた群管理制御装置7Aは、エレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dで改めて行き先階を再登録するように促す。例えば、図6の表示部17に示すように「お手数ですが右に示す位置で再登録ください」のメッセージを表示し、マップ部16には乗客の目的階に停止するエレベータが属するエレベータバンクDと、このエレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dを判別できるように強調してエリア19のように表示する。
【0045】
このとき、乗客は操作した行き先階予約装置7Aにおけるマップ部16および表示部17の表示を見た後、エレベータバンクDの乗り場へと移動することになる。しかし、先の実施の形態の場合のように、割り当て候補のエレベータ号機は指定されていないため、行き先階予約装置7Aから割り当て候補のエレベータ号機の出入り口まで移動するのに要する移動予測時間βとは無関係に、エレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dの内のいずれかを再度操作することになる。
【0046】
やがて、行き先階予約装置7D〜10Dのいずれかが操作された時点で、群管理制御装置11Dの自他バンク判定処理部27Dは自己エレベータバンクD内の登録と判定し、割り当て登録部25Dによって自己が管理するエレベータ号機1D〜6Dの中から最初に1階に到着するエレベータ号機を割り当て登録する。このとき再指定のために使用した行き先階予約装置7D〜10Dには、先の実施の形態の場合と同様に割り当てられたエレベータがどの号機であるかを表示部17に表示し、マップ部16には乗客の現在位置および割り当てられたエレベータ号機5Aの位置を強調して表示する。
【0047】
この実施の形態によるエレベータ装置では、引き継ぎ割り当て登録部26DがステップS14で行う割り当て中止判定処理で、割り当て取り消し条件を満たすものがあるときには割り当て候補を取り消すため、図5に示した実施の形態の場合に比べて、一層信頼性を高めたサービスを提供することができる。図5に示した実施の形態の場合、割り当て候補のエレベータがエレベータバンクDの中で一番先に1階に到着するエレベータ号機ではない場合がある。つまり、行き先階予約装置7Aから割り当て候補のエレベータの出入り口まで移動するのに要する移動予測時間βとした場合よりも早く、乗客がエレベータバンクDのロビーに到着してしまうことがある。このとき、誤って先に到着したエレベータ号機に乗車してしまうと、先に到着したエレベータに自分が登録した停止階が登録されていないため、それに不満をもったりすることが考えられる。
【0048】
しかしながら、引き継ぎ割り当て登録部26Dは、ステップS14で割り当て取り消し条件を使用した割り当て中止判定処理を行っているため、行き先階予約装置7Aから割り当て候補のエレベータ号機の出入り口まで移動するのに要する移動予測時間βとの誤差によって発生するかも知れない問題を解消することができる。
【0049】
尚、図9に示したフローチャートにおけるステップS14の判定処理では、行き先階予約装置7Aから割り当て候補のエレベータの出入り口まで移動するのに要する移動予測時間βの変動範囲を考慮し、β1≦β≦β2の間に1階の乗り場に到着する他のエレベータ号機があるかどうかを判定している。これは、乗客が操作した行き先階予約装置7Aから離れた位置のエレベータバンクDへ移動するとき、移動予測時間βの変動が特に大きいからである。そこで、ステップS14の割り当て中止判定処理として、行き先階予約を引き継いだ群管理制御装置が乗客によって操作された先階予約装置7Aから離れた位置のエレベータバンクかどうかを判断し、離れているときはステップS17に進み、離れていない場合はステップS15に進むようにしてもほぼ同様の効果を得ることができる。
【0050】
図10は、本発明のさらに異なる実施の形態によるエレベータ群管理制御装置における行き先階登録処理を示すフローチャートである。ここでは、ステップS19で乗客が行き先階予約装置7Aで操作したことを検出したときに処理を開始し、ステップS20で自他バンク判定処理部27で自他バンク判定処理を行い、その指定された階床が行き先階予約装置7Aが属するエレベータバンクAでサービスしている階床かどうかを判定する。この判定の結果、操作した行き先階予約装置7Aが属するエレベータバンクAでサービスしている階床の場合、ステップS21で割り当て登録部25により割り当て処理を行い、群管理制御装置11Aは自己の管理しているエレベータ号機の中で最初に1階に到着する号機を割り当て登録する。その後、ステップS22で表示処理部29による表示処理を行い、行き先階予約装置7Aへ割り当てられたエレベータ号機などの情報を表示する。このときの行き先階予約装置7Aへの表示は、先に説明した図3と同様である。
【0051】
一方、ステップS20の自他バンク判定処理部27による判定処理で、他のエレベータバンクB〜Dがサービスしている階床と判定した場合、自他バンク判定処理部27はステップS23でその後の割り当て処理を行わず、該当する他のエレベータバンクへ移動して再度、行き先階登録を行うように促す表示処理を行う。例えば、入力された行き先階が33階であれば、先に説明した図6の表示部17に示すように「お手数ですが右に示す位置で再登録ください」のメッセージを表示し、マップ部16には乗客の目的階に停止するエレベータが属するエレベータバンクDと、このエレベータバンクDの行き先階予約装置7D〜10Dを判別できるように強調してエリア19のように表示する。
【0052】
本実施の形態によるエレベータ装置では、自他バンク判定処理部27での自他バンク判定処理によって操作した行き先階予約装置7Aが属するエレベータバンクAではなく他のエレベータバンクにおけるサービス階床と判定されたとき、該当するエレベータバンクにおけるエレベータ号機の割り当て処理は行わず、図8に示したように該当するエレベータバンクの行き先階予約装置で改めて行き先階を登録するように促す表示処理を行うようにしたため、行き先階予約装置としては上述した各実施の形態の場合と同様に構成し、表示部17およびマップ部からの表示情報によって乗客の移動を助けることができる。しかも、図2に示した通信ケーブル12や図4に示した引き継ぎ割り当て登録部26を省略しても、どのエレベータバンクの行き先階予約装置から行き先階の予約操作を行っても、従来のようにエラ−メッセージを表示するのみではなく、適切な位置へ乗客を案内することができる。
【0053】
図11は本発明のさらに異なる実施の形態によるエレベータ装置を採用したエレベータホールの平面図であり、図1に示した実施の形態との同等物には同一符号を付け詳細な説明を省略する。エレベータバンクAは、対面配置したエレベータ号機1A〜3Aとエレベータ号機4A〜6Aとを有し、各エレベータ号機1A〜6Aの各出入り口の中間部に行き先階予約装置7A〜10Aが配置されているだけでなく、エレベータバンクAのホール入り口の所に新たに追加した行き先階予約装置20が配置されている。追加した行き先階予約装置20は、図3で説明した行き先階予約装置7Aと同様に構成されており、その操作によって行き先階の予約を行うことができ、その結果を同様に表示する機能を有している。エレベータバンクB〜Dも同様の構成で、それぞれのエレベータホールへの入り口に新たな行き先階予約装置21〜23が追加されている。
【0054】
各行き先階予約装置20〜23は、それぞれのエレベータバンクA〜Dの利用者がエレベータホールへ進むとき、利用者が最初に行き先階登録のために使用可能な位置に設置されている。例えば、利用者が行き先階を予約するためにエレベータホールに近づくとき、先ず、その入り口に設置した行き先階予約装置20〜23が使用可能である。
【0055】
そこで利用者は、この行き先階予約装置20〜23のいずれかを使用して図3の場合と同様に行き先階を入力した後は、先の各実施の形態で説明した処理を行い、その結果を表示する。
【0056】
表示結果を見た利用者は、エレベータホールに入る前に操作した行き先階予約装置20〜23の設置位置から、どのエレベータ号機またはどのエレベータバンクへと移動すればよいのかが分かるので、最も良いと思えるコースを通って移動することができ、より利便性を向上させることができる。
【0057】
尚、上述した各実施の形態では、エレベータバンクAの行き先階予約装置7Aから行き先階予約を行う場合について説明したが、他のエレベータバンクの行き先階予約装置から行き先階予約を行う場合も同様である。また上述した各実施の形態では、4つのエレベータバンクA〜Dの群管理制御装置11A〜11Dの全てを通信ケーブル12によって接続したが、4つのエレベータバンクA〜Dのうち少なくとも2つのエレベータバンクの群管理制御装置間を通信ケーブル12によって接続し、接続した群管理制御装置間で協同して行き先階の予約を行うようにしても、ほぼ同様の効果を得ることができる。さらに、行き先階の予約操作を行う行き先階予約装置7A〜10Aなどの表示部17およびマップ部16の具体的な表示は様々な形式を採ることができる。
【符号の説明】
【0058】
A〜D エレベータバンク
1A〜6A エレベータ号機
7A〜10A 行き先階予約装置
11A〜11D 群管理制御装置
12 通信ケーブル
13 行き先階入力部
14 現在位置
15 位置
16 マップ部
17 表示部
18 車椅子ボタン
19 エリア
20〜24 行き先階予約装置
25 割り当て登録部
26 引き継ぎ割り当て登録部
27 自他バンク判定処理部
28 記憶部
29 表示処理部
30 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台のエレベータ号機を有するエレベータバンクと、前記エレベータバンク内のエレベータ号機の運行を管理する群管理制御装置と、前記群管理制御装置に接続されて行き先階を予約操作する行き先階予約装置と、を備えたエレベータ装置において、
前記エレベータバンクは複数個で構成され、前記エレベータバンク毎に設けられた前記群管理制御装置は、互いに通信網で接続され、前記群管理制御装置は、前記行き先階予約装置から予約操作された行き先階が自己のエレベータバンクか他のエレベータバンクに該当するかを判定する自他バンク判定処理部と、自己のエレベータバンク内のエレベータ号機の割り当て登録処理を行う割り当て登録部と、他の群管理制御装置から引き継いで自己のエレベータバンク内のエレベータ号機の割り当て選定を行う引き継ぎ割り当て登録部と、を備え、さらに前記群管理制御装置は、乗り場に設けられた行き先階予約装置での前記予約操作による行き先階が自他バンク判定処理部で自己のエレベータバンクと判定された場合、前記割り当て登録部で割り当てられたエレベータ号機を前記予約操作した行き先階予約装置に表示するように制御するとともに、前記予約操作での行き先階が自他バンク判定処理部で他のエレベータバンクと判定された場合、他の群管理制御装置で自他バンク判定され且つ割り当て登録された前記他のエレベータバンク内のエレベータ号機を、前記予約操作した行き先階予約装置に表示するように制御することを特徴とするエレベータ装置。
【請求項2】
前記登録部は、割り当てられた前記エレベータ号機が到着するまでの到着予測時間が、予約操作された前記行き先階予約装置から割り当てられた異なるエレベータバンクのエレベータ号機の出入り口まで乗客が移動するのにかかる移動予測時間よりも長いエレベータ号機を割り当てすることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項3】
前記自他バンク判定処理部による判定結果が自己のエレベータバンクに該当するときエレベータ号機の割り当て登録処理を行う割り当て登録部と、前記自他バンク判定処理部により割り当て登録処理が中止されたとき入力操作された前記行き先階予約装置に他のバンクへの移動を促す情報を表示する表示処理部とを設けたことを特徴とする求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項4】
前記行き先階予約装置に車椅子ボタンを設け、前記自他バンク判定処理部は、他のエレベータバンクがサービスする行き先階と判定すると共に、前記車椅子ボタンの操作を検出したとき、割り当て登録処理をせず、入力操作された前記行き先階予約装置に他のバンクへの移動を促す情報を表示させる表示処理部を設けたことを特徴とする請求項1〜3に記載のエレベータ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−254852(P2012−254852A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128593(P2011−128593)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】