説明

エンジンのオイル戻し通路構造

【課題】 エンジンのオイルをシリンダヘッドからオイルパンに戻すパイプ部材の組付作業を容易かつ確実に行えるようにする。
【解決手段】 シリンダヘッド14からオイルパン19にオイルを戻すオイル戻し通路をシリンダブロック12とは別体のパイプ部材18A,18Bで構成し、そのパイプ部材18A,18Bの上端をシリンダヘッド14の下面に開口するオイル通路14bに挿通し、パイプ部材18A,18Bの下端をロアブロック16の下面に固定したバッフルプレート20〜22の上面に設けた合成樹脂製の受け部材26に支持したので、パイプ部材18A,18Bを特別の固定部材で固定することなく、簡単な構造で確実に組み付けることができるだけでなく.パイプ部材18A,18Bの振動を受け部材26で吸収して騒音の発生を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダブロックの上部および下部にそれぞれシリンダヘッドおよびオイルパンを結合し、前記シリンダヘッドから前記オイルパンにオイルを戻すオイル戻し通路を前記シリンダブロックとは別体のパイプ部材で構成したエンジンのオイル戻し通路構造に関する。
【背景技術】
【0002】
シリンダヘッドの内部に設けた動弁機構等を潤滑したオイルをオイルパンに戻すために、シリンダヘッドおよびシリンダブロックの内部に重力でオイルを流下させるパイプ部材を配置し、パイプ部材の下半部の周壁に小孔を穿設することで、パイプ部材の内部でオイルが飛散して空気が混入するのを防止するとともにオイル詰まりを防止するものが、下記特許文献1により公知である。
【0003】
またシリンダヘッドの内部に設けた動弁機構等を潤滑したオイルをオイルパンに戻すために、シリンダヘッドおよびシリンダブロックを上下方向に貫通するオイル戻し通路を形成し、このオイル戻し通路の内部にクランクケース内のブローバイガスをシリンダヘッドに供給するパイプ部材を配置したものが、下記特許文献2により公知である。
【特許文献1】実開昭63−112208号公報
【特許文献1】特開2005−54702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、パイプ部材をシリンダブロックに組み付ける際に、パイプ部材をシリンダブロックに形成した孔に圧入しているため、パイプ部材の取付作業の作業工数が嵩むだけでなく、圧入部が緩むとパイプ部材がシリンダブロックから抜け落ちる可能性があった。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エンジンのオイルをシリンダヘッドからオイルパンに戻すパイプ部材の組付作業を容易かつ確実に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、シリンダブロックの上部および下部にそれぞれシリンダヘッドおよびオイルパンを結合し、前記シリンダヘッドから前記オイルパンにオイルを戻すオイル戻し通路を前記シリンダブロックとは別体のパイプ部材で構成したエンジンのオイル戻し通路構造において、前記パイプ部材の上端は前記シリンダヘッドの下面に開口するオイル通路に連通し、前記パイプ部材の下端は前記オイルパンの内部に位置する支持部材の上面に支持されることを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0007】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、支持部材は前記オイルパンのバッフルプレートであることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0008】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記支持部材は合成樹脂製の受け部材を備えており、前記パイプ部材の下端は前記受け部材の上面に支持されることを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0009】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記パイプ部材の下端における円周方向の一部にはオイルが流出する切欠きが形成されており、前記切欠きは前記支持部材の縁部に臨むことを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0010】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記シリンダブロックは前記パイプ部材の中間部が挿通される挿通孔が形成されており、前記挿通孔はシリンダ軸線方向に見て前記オイル通路に対してオフセットしており、前記パイプ部材は前記オフセットの分だけ湾曲していることを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0011】
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記オイル通路は段部を有しており、前記パイプ部材の上端は前記段部に当接して位置決めされることを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造が提案される。
【0012】
例えば、実施の形態の第1挿通孔12aは本発明の挿通孔に対応し、実施の形態の第1〜第3バッフルプレート20,21,22は本発明の支持部材あるいはバッフルプレートに対応する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の構成によれば、シリンダヘッドからオイルパンにオイルを戻すオイル戻し通路をシリンダブロックとは別体のパイプ部材で構成し、そのパイプ部材の上端をシリンダヘッドの下面に開口するオイル通路に連通し、パイプ部材の下端をオイルパンの内部に位置する支持部材の上面に支持したので、パイプ部材を固定部材で固定することなく、支持部材の上面に支持するだけの簡単な構造で確実に組み付けることができる。またパイプ部材はリジッドに固定されずに支持部材上にフローティング支持されるので、パイプ部材の寸法誤差や熱膨張に起因するオイル漏れを防止するとともに、パイプ部材に作用する応力を低減することができる。
【0014】
また請求項2の構成によれば、オイルパンのバッフルプレートを支持部材として利用したので、特別の支持部材を設ける必要がなくなって部品点数の削減に寄与することができる。
【0015】
また請求項3の構成によれば、支持部材に合成樹脂製の受け部材を設け、パイプ部材の下端を受け部材の上面に支持したので、パイプ部材の振動を合成樹脂製の受け部材で吸収して騒音の発生を防止することができる。
【0016】
また請求項4の構成によれば、パイプ部材の下端における円周方向の一部にオイルが流出する切欠きを形成し、その切欠きを支持部材の縁部に臨ませたので、パイプ部材の下端を支持部材で支持しながら、支持部材に邪魔されずに切欠きを通してオイルをスムーズに排出することができる。
【0017】
また請求項5の構成によれば、シリンダブロックにパイプ部材の中間部を挿通すべく形成した挿通孔は、シリンダ軸線方向に見てシリンダヘッドのオイル通路に対してオフセットしており、かつパイプ部材は前記オフセットの分だけ湾曲しているので、比較的に幅狭のシリンダヘッドおよび比較的に幅広のシリンダブロックの側面形状に沿うようにパイプ部材をコンパクトに配置することができるだけでなく、パイプ部材を湾曲させたことでその回転を阻止することができる。
【0018】
また請求項6の構成によれば、シリンダヘッドのオイル通路に段部を形成し、パイプ部材の上端を前記段部に当接して位置決めするので、簡単な構造でパイプ部材の上端を確実に位置決めすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図8は本発明の実施の形態を示すもので、図1はエンジンブロックを斜め下方から見た斜視図.図2は図1の2方向矢視図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図6の4方向矢視図、図5は図6の5方向矢視図、図6は図3の6−6線断面図、図7は図1の7部拡大斜視図、図8は図2の8部拡大斜視図である。
【0021】
図1に示すように、自動車のエンジンルームに横置きに搭載された直列4気筒のエンジンのエンジンブロック11は、シリンダブロック12と、シリンダブロック12の上面に複数本のボルト13…で結合されたシリンダヘッド14と、シリンダブロック12の下面に複数本のボルト15…で結合されたロアブロック16とで構成されており、シリンダブロック12の下面およびロアブロック16の上面間にクランクシャフト17が回転自在に支持される。シリンダヘッド14の内部に配置された図示せぬ動弁機構を潤滑したオイルは、エンジンブロック11のフロント側の側面に配置された2本のパイプ部材18A,18Aと、リヤ側の側面に配置された2本のパイプ部材18B,18Bとを介して、ロアブロック16の下面に結合されたオイルパン19に重力で戻される。
【0022】
図4から明らかなように、フロント側のパイプ部材18Aは、下側の大径部18aと上側の小径部18bとが段部18cを介して一体に連なっており、大径部18aは直線状であるが小径部18bはS字状に屈曲しており、大径部18aの軸線L1と小径部18bの上部の直線部の軸線L2とは平行であり、かつ前記両軸線L1,L2は距離α(図6参照)だけオフセットしている。
【0023】
大径部18aの高さ方向中間には2個のフランジ18d,18dと、それらに挟まれたOリング支持溝18eとが形成されるとともに、小径部18bの上端には2個のフランジ18f,18fと、それらに挟まれたOリング支持溝18gとが形成される、また大径部18aの下端には略180°に亘って所定高さの切欠き18hが形成される。
【0024】
図5にはリヤ側のパイプ部材18Bが示される。リヤ側のパイプ部材18Bは、フロント側のパイプ部材18Aよりも若干太く、かつ小径部18bの屈曲の度合いが若干強くなっている。
【0025】
図3から明らかなように、シリンダヘッド14の側面には外側に張り出す4個の張出部14a…が形成されており、張出部14a…の下面はシリンダブロック12の側面から外側に突出している。シリンダヘッド14には動弁室に連なる4本のオイル通路14b…が形成されており、それらの下端に段部14c…を介して連なる拡径部14d…が、シリンダヘッド14の前記張出部14a…の下面に開口する。
【0026】
またシリンダブロック12の幅はシリンダヘッド14側からロアブロック16側に向かって広がっており、その途中にフロント側のパイプ部材18A,18Aあるいはリヤ側のパイプ部材18B,18Bが貫通する第1挿通孔12a…が開口するとともに、ロアブロック16の下端にパイプ部材18A,18Aあるいはパイプ部材18B,18Bが貫通する第2挿通孔16aが開口する。第1挿通孔12aは円形であるが、第2挿通孔16aはクランクシャフト17の延在方向に長い長孔とされる。
【0027】
図2、図7および図8から明らかなように、オイルパン19内部に貯留されたオイルの油面の暴れを防止すべく、ロアブロック16の下面に第1〜第3バッフルプレート20,21,22が固定される。第1バッフルプレート20は4本のボルト23…でロアブロック16の下面に固定され、第2バッフルプレート21は2本のボルト24,24でロアブロック16の下面に固定され、第3バッフルプレート22は2本のボルト25,25でロアブロック16の下面に固定される。第1バッフルプレート20には2個の合成樹脂製の受け部材26,26が係止され、第2、第3バッフルプレート21,22には各1個の合成樹脂製の受け部材26,26が係止される。
【0028】
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
【0029】
先ず、フロント側のパイプ部材18Aの組み付けについて説明する。予めシリンダブロック12にボルト13…およびボルト15…でシリンダヘッド14およびロアブロック16を結合しておく。このとき、第1〜第3バッフルプレート20〜22は、未だロアブロック16に組み付けずにおく。またパイプ部材18Aの大径部18aのフランジ18d,18d間のOリング支持溝18eにOリング27を装着し、小径部18bのフランジ18f,18f間のOリング支持溝18gにOリング28を装着しておく。
【0030】
この状態から、パイプ部材18Aの小径部18bを、ロアブロック16の下端の第2挿通孔16aから挿入し、シリンダブロック12の中間の第1挿通孔12aを通過させ、更にシリンダヘッド14の張出部14aの下面に開口するオイル通路14bの拡径部14dに挿入し、段部14cに付き当てることで上下方向に位置決めする。その過程で、パイプ部材18Aの小径部18bの先端側がシリンダブロック12の中間の第1挿通孔12aを通過しているとき、パイプ部材18Aの大径部18aは小径部18bの先端側に対して距離αだけオフセットしているため(図6参照)、大径部18aはロアブロック16の下端の第2挿通孔16aと干渉する虞があるが、第2挿通孔16aは長孔に形成されているため、大径部18aが第2挿通孔16aと干渉するのを防止しながら、パイプ部材18Aの小径部18bをシリンダブロック12の中間の第1挿通孔12aを支障なく通過させることができる。
【0031】
パイプ部材18Aの小径部18bがシリンダブロック12の中間の第1挿通孔12aを通過した後に、パイプ部材18Aを大径部18aの軸線L1まわりに回転させ、小径部18bの先端をシリンダヘッド14のオイル通路14bの拡径部14dに挿入することで、パイプ部材18Aは自動的に回転方向に位置決めされる。この状態で、パイプ部材18Aの大径部18aの下端の切欠き18hはシリンダブロック12の側方を向き、大径部18aのOリング27はシリンダブロック12の中間の第1挿通孔12aの内面に油密に係合し、かつ小径部18bのOリング28はシリンダヘッド14の拡径部14dの内面に油密に係合する。
【0032】
またパイプ部材18Aを小径部18b側から装着するので、小径部18bがシリンダブロック12の第1挿通孔12aと強く擦れながら挿入されることがなくなり、大きな摩擦力が発生するのは、小径部18bがシリンダヘッド14の拡径部14dに挿入されるとき、および大径部18aの上部がシリンダブロック12の第1挿通孔12aに挿入されるときだけとなり、パイプ部材18Aの組付性が向上する。
【0033】
リヤ側のパイプ部材18Bの組み付けは、上述したフロント側のパイプ部材18Aの組み付けと同様にして行われる。
【0034】
続いて、予め受け部材26,26を装着した第1バッフルプレート20を4本のボルト23…でロアブロック16の下面に結合すると、フロント側の一方のパイプ部材18Aおよびリヤ側の一方のパイプ部材18Bの下端は第1バッフルプレート20に設けた受け部材26,26の上面に支持される。このとき、下側ほど幅広になるシリンダブロック12の側面形状に沿うようにパイプ部材18A,18Bが湾曲しているので、パイプ部材18A,18Bをシリンダブロック12の側面に沿ってコンパクトに配置することができる。またパイプ部材18A,18Bの下端の切欠き18h,18hは第1バッフルプレート20の端縁に臨んでいるので、切欠き18h,18hから流出するオイルは第1バッフルプレート20に遮られることなくスムーズにオイルパン19に戻される。
【0035】
同様にして、フロント側の他方のパイプ部材18Aの下端は第3バッフルプレート22の受け部材26に支持され、リヤ側の他方のパイプ部材18Bの下端は第2バッフルプレート21の受け部材26に支持される。
【0036】
以上のように、シリンダヘッド14からオイルパン19にオイルを戻すパイプ部材18A,18A;18B,18Bをシリンダブロック12とは別体に構成し、パイプ部材18A,18A;18B,18Bの上端をシリンダヘッド14の下面に開口するオイル通路14b…の拡径部14d…に嵌合することで該オイル通路14b…に連通させ、パイプ部材18A,18A;18B,18Bの下端を第1〜第3バッフルプレート20〜22に設けた合成樹脂製の受け部材26…の上面に支持したので、パイプ部材18A,18A;18B,18Bを特別の固定部材で固定することなく、簡単な構造で確実に組み付けることができるだけでなく、パイプ部材18A,18A;18B,18Bの振動を受け部26…で吸収して騒音の発生を防止することができる。
【0037】
またパイプ部材18A,18A;18B,18Bはリジッドに固定されずに第1〜第3バッフルプレート20〜22上にフローティング支持されるので、Oリング27,28によってパイプ部材18A,18A;18B,18Bが自動的に調芯され、パイプ部材18A,18A;18B,18Bの寸法誤差や熱膨張に起因するオイル漏れを防止するとともに、パイプ部材18A,18A;18B,18Bに作用する応力を低減することができる。
【0038】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0039】
例えば、実施の形態のエンジンは4本のパイプ部材18A,18A;18B,18Bを備えているが、その本数は4本に限定されるものではない。
【0040】
また本願発明の支持部材は、実施の形態バッフルプレート20,21,22に限定されず、ロアブロック、オイルポンプ、バランサー装置等、オイルパン19の内部に位置する任意のものが含まれる。
【0041】
また実施の形態ではシリンダブロック12の下面にロアブロック16を結合し、ロアブロック16の下面にオイルパン19を結合しているが、本願発明にはシリンダブロック12の下面に直接オイルパン19を結合したものも含まれる。
【0042】
また実施の形態の受け部材26の材料である合成樹脂には、プラスチック以外にゴムも含まれる。
【0043】
また実施の形態では支持部材(バッフルプレート20,21,22)側に受け部材26…を設けているが、その受け部材26…をパイプ部材18A,18A;18B,18B側に設けても良い。
【0044】
またパイプ部材18A,18A;18B,18Bはオイル戻し通路としてだけでなく、ブローバイガス換気通路やオイルレベルゲージ挿通パイプとしても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】エンジンブロックを斜め下方から見た斜視図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図6の4方向矢視図
【図5】図6の5方向矢視図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図1の7部拡大斜視図
【図8】図2の8部拡大斜視図
【符号の説明】
【0046】
12 シリンダブロック
12a 第1挿通孔(挿通孔)
14 シリンダヘッド
14b オイル通路
14c 段部
18A パイプ部材
18B パイプ部材
18h 切欠き
19 オイルパン
20 第1バッフルプレート(支持部材、バッフルプレート)
21 第2バッフルプレート(支持部材、バッフルプレート)
22 第3バッフルプレート(支持部材、バッフルプレート)
26 受け部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダブロック(12)の上部および下部にそれぞれシリンダヘッド(14)およびオイルパン(19)を結合し、前記シリンダヘッド(14)から前記オイルパン(19)にオイルを戻すオイル戻し通路を前記シリンダブロック(12)とは別体のパイプ部材(18A,18B)で構成したエンジンのオイル戻し通路構造において、
前記パイプ部材(18A,18B)の上端は前記シリンダヘッド(14)の下面に開口するオイル通路(14b)に連通し、前記パイプ部材(18A,18B)の下端は前記オイルパン(19)の内部に位置する支持部材(20〜22)の上面に支持されることを特徴とするエンジンのオイル戻し通路構造。
【請求項2】
前記支持部材は前記オイルパン(19)のバッフルプレート(20〜22)であることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンのオイル戻し通路構造。
【請求項3】
前記支持部材(20〜22)は合成樹脂製の受け部材(26)を備えており、前記パイプ部材(18A,18B)の下端は前記受け部材(26)の上面に支持されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエンジンのオイル戻し通路構造。
【請求項4】
前記パイプ部材(18A,18B)の下端における円周方向の一部にはオイルが流出する切欠き(18h)が形成されており、前記切欠き(18h)は前記支持部材(20〜22)の縁部に臨むことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジンのオイル戻し通路構造。
【請求項5】
前記シリンダブロック(12)は前記パイプ部材(18A,18B)の中間部が挿通される挿通孔(12a)が形成されており、前記挿通孔(12a)はシリンダ軸線方向に見て前記オイル通路(14b)に対してオフセットしており、前記パイプ部材(18A,18B)は前記オフセットの分だけ湾曲していることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のエンジンのオイル戻し通路構造。
【請求項6】
前記オイル通路(14b)は段部(14c)を有しており、前記パイプ部材(18A,18B)の上端は前記段部(14c)に当接して位置決めされることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のエンジンのオイル戻し通路構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−209767(P2009−209767A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53291(P2008−53291)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】