説明

オクスカルバゼピンまたはその誘導体およびCOX2インヒビターからなる疼痛処置用医薬組成物

オクスカルバゼピンまたはその定義した誘導体およびCOX−2インヒビターとを組み合わせてなり、連続してまたは別個に使用する疼痛処置用医薬組成物。また、疼痛罹患患者の処置方法であって、当該患者に有効量のオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および有効量のCOX−2インヒビターを投与することを特徴とする方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明はCOX−2インヒビター、とりわけCOX−2インヒビターと抗癲癇性化合物との組合せ使用、およびかかる組合せからなる組成物に関する。
したがって、本発明は式I:
【化1】

【0002】
(ただし、式中、Xは=Oまたは−OHであり、アゼピン環とX間の結合は、Xが=Oである場合、二重結合であり、Xが−OHである場合、単結合である)
で示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体およびCOX−2インヒビターとを組み合わせてなり、同時的、逐次的、または個別的に使用するための疼痛処置用医薬組成物を提供する。
【0003】
さらに、本発明は、上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、COX−2インヒビターの使用を提供する。
他の選択肢として、本発明は、COX−2インヒビターを組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体の使用を提供する。
【0004】
さらなる側面において、本発明は疼痛患者の処置方法であって、当該患者に有効量の上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および有効量のCOX−2インヒビターを投与することを特徴とする方法を提供する。
なおさらなる側面において、本発明は、
(i)疼痛処置のために、上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を、COX−2インヒビターと組み合わせて使用することを指示する説明書とともに含んでなるパッケージ;または
(ii)疼痛処置のために、上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体と組み合わせて使用することを指示する説明書とともにCOX−2インヒビターを含んでなるパッケージ;
を提供する。
【0005】
一般的な疼痛は侵害受容性および炎症性疼痛を含め、本発明により処置し得る。特に、本発明の組合せ処置により、筋骨格疼痛、とりわけ低背部疼痛の処置に有用であり得る。
本明細書の説明において、“処置”または“処置する”という用語は、疼痛発現のリスクのある患者およびすでに疼痛の発症した患者の処置を含め、予防的または防止の処置、ならびに治癒的または疾病改善の処置を意味する。
【0006】
本発明の医薬組成物および処置方法に使用するCOX−2インヒビターは、たとえば、文献(Brideau et al. in Inflamm. Res. 45:68-74 (1996))記載のアッセイ法で測定した場合、典型的にはCOX−2阻害に対するIC50が約2μM未満、COX−1阻害に対するIC50が約5μMを超えるものである。好ましくは、COX−2インヒビターは、COX−1阻害に対するCOX−2阻害の選択比として、少なくとも10、より好ましくは少なくとも40の選択比を有する。
【0007】
したがって、たとえば、本発明での使用に適したCOX−2インヒビターは以下の化合物またはその誘導体またはその医薬上許容される塩、またはそのいずれかの水和物である;たとえば、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸誘導体COX−2インヒビター、たとえば、以下に定義の式Vで示される誘導体である。
【0008】
本発明にて使用し得る他の分類のCOX−2インヒビター化合物は、米国特許第6,136,804明細書(メルク)に記載の化合物である。
式Vで示されるCOX−2インヒビターは本発明での使用に特に好ましい。
したがって、好適な態様において、本発明にて使用し得るCOX−2インヒビターは式V:
【化2】

【0009】
(ただし、式中、Rはメチルまたはエチルである;Rはクロロまたはフルオロである;Rは水素またはフルオロである;Rは水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシである;Rは水素またはフルオロである;Rはクロロ、フルオロ、トリフルオロメチルまたはメチルである)
で示される化合物からなる。
【0010】
本明細書の説明においてはいずれの場合にも、“オクスカルバゼピンまたはその誘導体”および“COX−2インヒビター”という用語は、医薬上許容されるその塩およびエステルを包含する。
式Vで示される特に好適な化合物は、Rがメチルまたはエチルであり;Rがクロロまたはフルオロであり;Rが水素であり;Rが水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはヒドロキシであり;Rが水素であり;Rがクロロ、フルオロまたはメチルである化合物である化合物;および医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのエステルである。
【0011】
特に好適な態様は、式VにおいてRがメチルまたはエチルであり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rが水素、フルオロまたはヒドロキシであり;Rが水素であり;Rがクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0012】
本発明のもう一つの特に好適な態様は、式VにおいてRがエチルまたはメチルであり;Rがフルオロであり;Rが水素またはフルオロであり;Rが水素、フルオロ、エトキシまたはヒドロキシであり;Rが水素またはフルオロであり;Rがクロロ、フルオロまたはメチルである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0013】
さらに、当該化合物は、Rがメチルまたはエチルであり;Rがフルオロであり;R〜Rが水素またはフルオロであり;Rがクロロまたはフルオロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルである。
本発明のさらなる態様は、式VにおいてRがメチルまたはエチルであり;Rがフルオロであり;Rがフルオロであり;Rが水素、エトキシまたはヒドロキシであり;Rがフルオロであり;Rがフルオロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0014】
本発明のもう一つの態様は、式VにおいてRがメチルであり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rが水素またはフルオロであり;Rが水素であり;Rがクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0015】
本発明の特に好適な態様は、式Vで示される以下の化合物に関する:
(a)Rがメチルであり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rが水素であり;Rが水素であり;Rがクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;
(b)Rがメチルであり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rがクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;
(c)Rがエチルであり;Rがフルオロであり;Rがフルオロであり;Rが水素であり;Rがフルオロであり;Rがフルオロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;
(d)Rがエチルであり;Rがクロロであり;Rが水素であり;Rがクロロであり;Rが水素であり;Rがメチルである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル。
最も好適な式Vで示されるCOX−2インヒビターは、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、またはその塩もしくはエステルである。
【0016】
式Vで示される医薬上許容されるプロドラッグエステルは、加溶媒分解により、または生理的条件下に、式Vで示される遊離のカルボン酸に変換し得るエステル誘導体である。かかるエステルは、たとえば、低級アルキルエステル(メチルまたはエチルエステルなど)、カルボキシメチルエステルなどのカルボキシ低級アルキルエステル、ニトロオキシ低級アルキルエステル(4−ニトロオキシブチルエステルなど)などである。好適なプロドラッグは式Ia
【化3】

(ただし、式中、RおよびR〜Rは式Vで示される化合物について上に定義した意味を有する)
で示される化合物および医薬上許容されるその塩である。
【0017】
本発明はさらに、疼痛処置用の医薬組成物であって、式II:
【化4】

【0018】
(ただし、式中、X'は=O、−OHまたはHであり、アゼピン環とX'間の結合は、X'が=Oである場合、二重結合であり、X'が−OHまたはHである場合、単結合であり、またアゼピン環の結合(a)はX'が=Oまたは−OHである場合、単結合であり、X'がHである場合、二重結合である)
で示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および式VI:
【化5】

【0019】
(ただし、式中、R'はメチルまたはエチルである;R'はクロロまたはフルオロである;R'は水素またはフルオロである;R'は水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシである;R'は水素またはフルオロである;また、R'はクロロ、フルオロ、トリフルオロメチルまたはメチルである)
で示されるCOX−2インヒビターとを組み合わせてなり、同時的、逐次的、または個別的に使用する組成物を提供する。
【0020】
さらに、本発明は、上記定義の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、上記定義の式VIで示されるCOX−2インヒビターの使用を提供する。
他の選択肢として、本発明は、上記定義の式VIで示されるCOX−2インヒビターを組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、上記定義の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体の使用を提供する。
【0021】
さらなる側面において、本発明は、疼痛患者の処置方法であって、当該患者に有効量の上記定義の式IIで示されるカルバマゼピンまたはその誘導体、および有効量の上記定義の式VIで示されるCOX−2インヒビターを投与することを特徴とする方法を提供する。
【0022】
なおさらなる側面において、本発明は、
(i)疼痛処置のために、上記定義の式IIで示されるカルバマゼピンまたはその誘導体を、上記定義の式VIで示されるCOX−2インヒビターと組み合わせて使用することを指示する説明書とともに含んでなるパッケージ;または
(ii)疼痛処置のために、上記定義の式IIで示されるカルバマゼピンまたはその誘導体と組み合わせて使用することを指示する説明書とともに、上記定義の式VIで示されるCOX−2インヒビターを含んでなるパッケージ;
を提供する。
【0023】
式VIで示される特に好適な化合物は、R'がメチルまたはエチルであり;R'がクロロまたはフルオロであり;R'が水素であり;R'が水素、フルオロ、クロロ、メチルまたはヒドロキシであり;R'が水素であり;R'がクロロ、フルオロまたはメチルである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのエステルである。
【0024】
特に好適な態様は、R'がメチルまたはエチルであり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'が水素、フルオロまたはヒドロキシであり;R'が水素であり;また、R'がクロロである式VIで示される化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0025】
本発明のもう一つの特に好適な態様は、R'がエチルまたはメチルであり;R'がフルオロであり;R'が水素またはフルオロであり;R'が水素、フルオロ、エトキシまたはヒドロキシであり;R'が水素またはフルオロであり;また、R'がクロロ、フルオロまたはメチルである式VIで示される化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
さらに好適な当該化合物は、R'がメチルまたはエチルであり;R'がフルオロであり;R'〜R'が水素またはフルオロであり;また、R'がクロロまたはフルオロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルである。
【0026】
本発明のさらなる態様は、R'がメチルまたはエチルであり;R'がフルオロであり;R'がフルオロであり;R'が水素、エトキシまたはヒドロキシであり;R'がフルオロであり;R'がフルオロである式VIで示される化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
本発明のもう一つの態様は、R'がメチルであり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'が水素またはフルオロであり;R'が水素であり;また、R'がクロロである式VIで示される化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステルに関する。
【0027】
本発明の特に好適な態様は、式VIで示される以下の化合物に関する:
(a)R'がメチルであり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'が水素であり;R'が水素であり;R'がクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;
(b)R'がメチルであり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'がクロロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;
(c)R'がエチルであり;R'がフルオロであり;R'がフルオロであり;R'が水素であり;R'がフルオロであり;R'がフルオロである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル;および
(d)R'がエチルであり;R'がクロロであり;R'が水素であり;R'がクロロであり;R'が水素であり;R'がメチルである化合物;医薬上許容されるその塩;および医薬上許容されるそのプロドラッグエステル。
式VIで示される最も好適なCOX−2インヒビターは、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、またはその塩もしくはエステルである。
【0028】
式VIで示される医薬上許容されるプロドラッグエステルは、加溶媒分解により、または生理的条件下に、式VIで示される遊離のカルボン酸に変換し得るエステル誘導体である。かかるエステルは、たとえば、低級アルキルエステル(メチルまたはエチルエステルなど)、カルボキシメチルエステルなどのカルボキシ低級アルキルエステル、ニトロオキシ低級アルキルエステル(4−ニトロオキシブチルエステルなど)などである。好適なプロドラッグは式VIaで示される化合物および医薬上許容されるその塩である。
【化6】

【0029】
(ただし、式中、R'およびR'〜R'は式VIで示される化合物について上に定義した意味を有する)
カルバマゼピンは別名、5H−ジベンズ(b,f)アゼピン−5−カルボキサミド、G−32883、ビストン(Biston)、カレプシン(Calepsin)、カルベラン(Carbelan)、エピトー(Epitol)、フィンレプシン(Finlepsin)、シルタール(Sirtal)、スタゼピン(Stazepine)、テグレタール(Tegretal)、テグレトール(Tegretol)、テレスミン(Telesmin)およびチモニル(Timonil)として知られる。本発明にて使用し得るカルバマゼピン誘導体は、別名オクスカルバゼピン、GP−47680および10−オキソ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ(b,f)アゼピン−5−カルボキサミド(トリレプタール(Trileptal)登録商標)として知られるもの、また、それぞれ10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ(b,f)アゼピン−5−カルボキサミド、MHDまたはGP47779などである。
【0030】
式V、VI、VaおよびVIaで示される化合物およびその合成については、公開国際特許出願WO99/11605およびWO01/23346に記載されており、その教示は参照により本明細書の一部とする。
【0031】
モノヒドロキシカルバマゼピン(10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロ−カルバマゼピン)は抗癲癇剤オクスカルバゼピン((Trileptal)登録商標)の主代謝産物であって文献既知であり[たとえば、Schuetz H. et al., Xenobiotica (GB), 16(8), 769-778 (1986)参照]、常套法に従い、オクスカルバゼピンを原料として合成的に製造し得る。モノヒドロキシカルバマゼピンは最初に英国特許第1310120号公報に開示された。該化合物は精神身体障害、癲癇、三叉神経痛および脳痙縮などの処置が適応症とされる。
【0032】
オクスカルバゼピンまたはその誘導体およびCOX−2インヒビターの薬理学的に許容し得る塩は、好ましくは塩基との塩であり、好適なものとしては、元素周期律表のIa、Ib、IIaおよびIIb族由来の金属塩、たとえば、カリウム塩、とりわけナトリウム塩などのアルカリ金属塩、またはアルカリ土類金属塩、好ましくはカルシウムもしくはマグネシウム塩、およびアンモニアもしくは有機アミンとのアンモニウム塩などである。
【0033】
本発明の作用因子、すなわち、COX−2インヒビターおよびオクスカルバゼピンまたはその誘導体は、好ましくは、適切な治療有効量の各有効成分(個別に、あるいは組み合わせて)を、選択肢として、無機もしくは有機の、固体もしくは液体の、投与に適した医薬上許容される担体とともに含有する医薬製剤の形状で使用する。本発明の作用因子は、同じ医薬組成物中に存在し得るが、別個の医薬組成物とするのが好ましい。したがって、該有効成分は同じ時間に(たとえば、同時に)、または異なる時点で(たとえば、連続的に)、また異なる時間を置いて投与し得るが、その時間は互いに隔たっていてもよいし、重なっていてもよい。
【0034】
該医薬組成物は、たとえば、経口、直腸、エーロゾル吸入もしくは経鼻投与などの経腸用組成物、静脈内もしくは皮下投与などの非経口用組成物、または経皮投与用組成物(たとえば、受動またはイオン泳動)でよい。
具体的投与様式および投与量は、医師が患者の詳細、とりわけ年齢、体重、生活スタイル、活動レベル、および必要に応じて病状などを考慮して選択し得る。
【0035】
好ましくは、COX−2インヒビターおよびオクスカルバゼピンまたはその誘導体の双方は、医薬組成物として経口または非経口(特に経口)投与用に適合させる。静脈内および経口投与、第一選択としては経口投与がとりわけ重要と考えられる。
【0036】
COX−2インヒビターの投与用量は、温血動物(哺乳動物)の種類、体重、年齢と個体の症状に、また投与様式に左右される。体重約50〜70kgの哺乳動物に対する経口投与単位用量は、有効成分として約5〜1500mg、たとえば、100〜1000mg、好ましくは200〜800mgを含み得る。
【0037】
一回投与単位形状のCOX−2インヒビターの処方は、好ましくは約1%ないし約90%の有効成分を含有し、一回投与単位形状ではない製剤は約0.1ないし約20%の有効成分を含有する。カプセル剤、錠剤または糖衣錠などの一回投与単位形状は、たとえば、約1mgないし約1500mgの有効成分を含有する。
一回投与単位形状のCOX−2インヒビターの処方は、好ましくは約1%ないし約90%の有効成分を含有し、一回投与単位形状ではない製剤は約0.1ないし約20%の有効成分を含有する。カプセル剤、錠剤または糖衣錠などの一回投与単位形状は、たとえば、約1mgないし約1500mgの有効成分を含有する。
【0038】
同様に、投与するオクスカルバゼピンまたは誘導体の用量は、温血動物(哺乳動物)の種類、体重、年齢と個体の症状に、また投与様式に左右される。一般に、オクスカルバゼピンまたは誘導体の日用量は約3mg/kgと約20mg/kgの間で変動する。糖衣錠、錠剤または坐剤などの適切な単位投与形態は、好ましくは、オクスカルバゼピンまたは誘導体を30〜200mg含有する。経口投与用投与単位は、好ましくはオクスカルバゼピンまたは誘導体を重量で10%ないし90%含有する。
【0039】
経腸および非経口投与用医薬組成物は、たとえば、糖衣錠、錠剤またはカプセル剤などの投与単位形態のもの、およびアンプル剤である。これらはそれ自体公知の方法、たとえば、通常の混合、造粒、舐剤化、溶解または凍結乾燥工程により製造し得る。たとえば、経口投与用医薬組成物は、活性成分と固体担体を組合せ、必要な場合、得られる混合物を造粒し、その混合物または造粒物を加工処理し、望ましい場合または必要な場合、適当な補助剤を加えて、錠剤または糖衣錠コアとして入手することができる。
【0040】
他の経口投与可能な医薬製剤は、ゼラチンで調製した乾燥充填カプセル、およびゼラチンとグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤で調製した軟シールカプセルなどである。乾燥充填カプセルは顆粒化形状の有効成分と、たとえば、乳糖などの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグンシウムなどの潤滑剤、および必要な場合には安定化剤とを含有し得る。軟カプセルでは、好ましくは、有効成分を脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体に溶解または懸濁するが、本カプセルにも安定化剤を添加することができる。
【0041】
非経口剤形はとりわけ注射可能な液体であり、様々な方法、たとえば、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮内または皮下投与可能な液体である。かかる液体は、好ましくは、等張水溶液または懸濁液であり、使用前に、たとえば、活性成分を単独で、または医薬上許容される担体とともに含有する凍結乾燥製剤から調製し得るものである。該医薬製剤は無菌化可能であり、および/または補助剤、たとえば、保存剤、安定化剤、湿潤剤および/または懸濁剤、溶解補助剤、浸透圧調節用塩および/またはバッファーを含有し得る。
【0042】
経皮投与に適する処方は有効量の有効成分と担体を含む。有利な担体は宿主の皮膚通過を介助するための吸収可能な薬理学的に許容し得る溶媒である。特徴的には、経皮用ディバイスは、裏地および、該化合物と任意の担体を含有するリザーバーからなる包帯形状のものであって、選択肢として宿主皮膚の有効成分を長時間一定の予め定められた速度で送達する速度制御バリヤーおよび該ディバイスを皮膚に固定する手段を含み得る。
以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、限定するものではない。
【実施例】
【0043】
A.処方例
実施例1
【表1】

【0044】
**薬物重量はアッセイ値(因数分解)に基づき、乾燥物質(100パーセント)に関連させて使用する。重量差は使用する結晶セルロースの重量により調整する。
***処理過程で除かれる。
****コーティング工程での損失に対し50%過剰に含む。
【0045】
上記表1は5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸の即時放出型フィルムコーティング錠剤、約250,000個のバッチ用処方を示すものである。錠剤を製造するために、二酸化チタンを水に分散し、次いでポビドンを加え、20分間混合して、プロビドン/二酸化チタン懸濁液とする。薬物、乳糖、結晶セルロース、およびクロスカルメロースを高せん断ミキサー(たとえば、コレット・グラール(Collette Gral))中、5分間混合し、薬物混合物を形成させる。薬物混合物を高せん断ミキサー中、プロビドン/二酸化チタン懸濁液により造粒する。この懸濁液は3kg/分の速度で薬物混合物にポンプ送達する。得られる混合物は該懸濁液添加後さらに90秒間混合する。湿式造粒物は流動床乾燥機中、50℃の送入空気温度で乾燥する。残留水の目標は3.5%(許容範囲2.5〜4.5%とする)である。乾燥した造粒物は破砕機(振動子)と30メッシュの篩いを用いて篩い分けする。前の工程を繰返し、第二造粒物とする。
【0046】
顆粒外相の二酸化チタンは60メッシュの手動式篩いを通過させる。乾燥造粒物を顆粒外相結晶セルロース、クロスカルメロース・ナトリウムおよび二酸化チタンとツイン・シェル・ミキサー中、300回転で混合して最終工程前段階の混合物を形成する。ステアリン酸マグネシウムは60メッシュの手動式篩いを通過させ、最終工程前段階の混合物とツイン・シェル・ミキサー中、50回転で混合して錠剤用混合物を形成する。この錠剤用混合物を錠剤プレスと卵形杵により圧縮し、錠剤とする。
【0047】
コーティング粉末(オパドライ(Opadry))は精製水と混合して15%w/wのコーティング懸濁液とする。錠剤はコーティングパン中、60℃ないし75℃の送入空気温度でコーティング懸濁液によりフィルムコーティングする。
表2は5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸の200mgフィルムコーティング錠剤の内容を示す。
【表2】

処理過程で除かれる。
【0048】
さらに、錠剤の処方は、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)ベンジルアルコールおよび/または5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)安息香酸を約0.01ないし2重量%、より具体的には約0.1ないし1重量%含有していてもよい。
【0049】
実施例2
別途処方は、パーセントw/w、mg/用量、およびkg/錠剤50,000個バッチについての情報とともに表3に示すとおりである。
【表3】

【0050】
バッチは実施例1に記載したとおりに造粒する。造粒物は残留水分(%LOD)1.79%まで乾燥する。製剤化工程は上記の開発用バッチについてと同様であるが、ただし、コーティングパン中、オパドライによる追加のコーティング工程は除く。コーティング粉末(オパドライ)は精製水と混合して15%w/wのコーティング懸濁液とする。錠剤はコーティングパン中、60℃ないし75℃の送入空気温度でコーティング懸濁液によりフィルムコーティングする。摩損度のデータに基づき、18KN(16〜20KNの範囲)の目標圧力でバッチの残りを圧縮し、許容し得る摩損度(0.5%未満)および5分未満の崩壊時間とする。射出力は圧縮の全工程で約800Nである。このことは混合物が適切に滑沢であったことを示している。225分後、杵表面にはピッキング/スティッキングが観察されない。したがって、許容し得る硬度と摩損特性を有する錠剤を得るための17×6.7mmの卵形加工用具を用いて、高せん断造粒法により、薬物負荷率の高い(65%)小型錠剤が得られる。
【0051】
さらに、該錠剤処方は、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)ベンジルアルコールおよび/または5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)安息香酸を約0.01ないし2重量%、より具体的には約0.1ないし1重量%含有していてもよい。
【0052】
実施例3
湿式造粒錠剤組成
【表4】

5〜125mgの錠剤用量濃度は、総重量および最初の3成分の比を変えることにより調節し得る。一般に、結晶セルロースと乳糖一水和物との比は1:1に維持することが好ましい。
【0053】
実施例4
硬ゼラチンカプセル成分
【表5】

1〜50mgのカプセル用量濃度は、総重量および最初の3成分の比を変えることにより調節し得る。一般に、結晶セルロースと乳糖一水和物との比は1:1に維持することが好ましい。
【0054】
実施例5
経口用溶液
【表6】

ポリエチレンオキシド400により5mLとする
【0055】
実施例6
静注用注入液
【表7】

精製水にて200mLとする。
【0056】
実施例7
【表8】


【表9】

【0057】
オクスカルバゼピン、セルロースHPM603(結合剤)および結晶セルロース(結合剤、賦形剤、崩壊促進成分)の一部(約半分)をミキサー中、好ましくは高速ミキサー、たとえば、ジオスナ(DIOSNA)、ロージジ(LOEDIGE)、フィールダー(FIELDER)またはグラット(GLATT)にて混合する。この混合物に水を加え、好ましくは高速ミキサー中で適当な粘稠性となるまで混練する。あるいは、HPM603を予め水に溶解してもよい。この混合物はアレキサンダー(ALEXANDER)、ライブシュニッツラー(Reibschnitzler)、クアドロ−コミル(QUADRO-COMILL)により湿潤顆粒状とし、この顆粒は流動床(エロマチック(AEROMATIC)、グラット(GLATT))にて乾燥する。結晶セルロースの残部をエーロジル200(流動調整剤)とクロスポビドン(崩壊剤)とともに乾燥顆粒に加え、次いで粉砕機(フレウイッツ(FREWITT)、クアドロ−コミル、フィッツミル(FITZMILL))で混合する。最後に、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)を加え、混合する(ストックリン(STOECKLIN)コンテナーミキサー、ブリエコ(VRIECO)ミキサー)。あるいは、滑沢剤は粉砕した物質に直接加えてもよい。最終混合物は圧縮してトリレプタール錠剤を形成する(エキセンプレス、ロータリープレス、キリアン(KILIAN)、コルシュ(KORSCH)、フェッテ(FETTE)、マネスティ(MANESTY))。
【0058】
該錠剤は、セルロースHPM603(フィルム形成剤)、酸化鉄黄色17268(顔料)、PEG8000(フィルム形成剤用可塑剤)、タルカム(抗付着剤、被覆剤)および二酸化チタン(被覆剤)からなる水性調製物により、回転コーティングパン(アクセラ−コータ(ACCELA-COTA)、グラット、ドリアコーター(DRIACOATER)、デュムリン(DUMOULIN))にてコーティングする。あるいは、たとえば、コーティング工程用の流動床またはエアサスペンション装置(エロマチック、グラット、フロインド(FREUND)、ヒュットリン(HUETTLIN))を使用することもできる。
【0059】
実施例8
別途処方は、パーセントw/w、mg/用量、およびkg/錠剤50,000個バッチについての情報とともに表5に示すとおりである。
【表10】

【0060】
トリレプタール、セルロースHPM603(結合剤)、およびアビセルPH102(結合剤、賦形剤、崩壊促進成分)をミキサー中、好ましくは高速ミキサー(ジオスナ、ロージジ、フィールダー、グラットなど)中で混合する。この混合物に造粒液としての水を加え、ミキサー中、好ましくは高速ミキサー中で適当な粘稠性となるまで混練する。あるいは、結合剤のセルロースHPMを予め造粒液、水に溶解してもよい。この混合物を適当な装置(アレキサンダー、ライブシュニッツラー、クアドロ−コミル)により湿潤顆粒状とし、流動床(エロマチック、グラット)にて乾燥する。アビセルPH102、エーロジル200(流動調整剤)およびポリビニルピロリドンPXL(崩壊剤)を乾燥顆粒に加え、次いで粉砕機(フレウイッツ、クアドロ−コミル、フィッツミル)で粉砕・混合する。最後に、ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)を加え、混合する(ストックリン・コンテナーミキサー、ブリエコ・ミキサー)。あるいは、滑沢剤は粉砕した物質に直接加えてもよい。最終混合物を圧縮してトリレプタール錠剤を形成する(エキセンプレス、ロータリープレス、キリアン、コルシュ、フェッテ、マネスティ)。
【0061】
該錠剤は、セルロースHPM603(フィルム形成剤)、酸化鉄・黄色17268(顔料)、PEG8000(フィルム形成剤用可塑剤)、タルカム(抗付着剤、被覆剤)および二酸化チタン(被覆剤)からなる水性調製物により、回転コーティングパン(アクセラ−コータ、グラット、ドリアコーター、デュムリン)にてコーティングする。あるいは、たとえば、コーティング工程用の流動床またはエアサスペンション装置(エロマチック、グラット、フロインド、ヒュットリン)を使用することもできる。
【0062】
実施例9
オクスカルバゼピンの代表的な経口溶液は以下の成分から構成される(%は質量/容積で表す):
【表11】

【0063】
実施例10
式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体による非経口製剤:
窒素ブランケット下、60〜80℃で撹拌しながら、オクスカルバゼピンまたはその誘導体を注射用水(WFI)に2.5mg/mlの濃度で溶解させる。室温まで冷却した後、注射用無水グルコースを加え、窒素掃流下に撹拌して溶解し、4.75%濃度のグルコース水溶液を得る。0.22マイクロメートル孔径フィルターで濾過した後、この溶液を窒素で掃流し、ガラス製バイアル(II級品質)に容れ、ゴム栓とアルミキャップで封印し、121℃で15分間、オートクレーブ滅菌する。
本バイアルは2〜8℃で少なくとも2年間、安定で着色粒子はまったくない。
【0064】
実施例11
式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体による別途非経口製剤:
60〜80℃で撹拌しながら、オクスカルバゼピンまたはその誘導体をWFIに2.5mg/mlの濃度で溶解させる。室温まで冷却した後、注射用グルコース(無水)を加え、撹拌して溶解し、4.75%濃度のグルコース水溶液を得る。0.22マイクロメートル孔径フィルターで濾過した後、この溶液をガラス製バイアルに容れ、ゴム栓とアルミキャップで封印し、121℃で15分間、オートクレーブ滅菌する。
本バイアルは2〜8℃で少なくとも3ヶ月間、安定で着色粒子はまったくない。
【0065】
実施例12
式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体による別途非経口製剤:
窒素ブランケット下、60〜80℃で撹拌しながら、オクスカルバゼピンまたはその誘導体をWFIに2.5mg/mlの濃度で溶解させる。室温まで冷却した後、塩化ナトリウムを加え、窒素掃流下に撹拌して溶解し、0.9%濃度の塩化ナトリウム水溶液を得る。0.22マイクロメートル孔径フィルターで濾過した後、この溶液を窒素で掃流し、ガラス製バイアルに充填し、ゴム栓とアルミキャップで封印し、121℃で15分間、オートクレーブ滅菌する。
バイアルは2〜8℃で3ヶ月保存した後に検査する;結果、赤く着色した粒子の存在を認める。
【0066】
実施例13
式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体による別途非経口製剤:
窒素ブランケット下、60〜80℃で撹拌しながら、オクスカルバゼピンまたはその誘導体をWFIに2.5mg/mlの濃度で溶解させる。室温まで冷却した後、塩化ナトリウムを加え、窒素掃流下に撹拌して溶解し、0.9%濃度の塩化ナトリウム水溶液を得る。0.22マイクロメートル孔径フィルターで濾過した後、この溶液をガラス製バイアルに充填し、ゴム栓とアルミキャップで封印し、121℃で15分間、オートクレーブ滅菌する。バイアル中の溶液は2〜8℃で6週間保存した後、赤く着色した粒子の存在を認める。
【0067】
実施例14
カルバマゼピン処方:
【表12】

【0068】
別途処方:
【表13】

【0069】
別途処方:
【表14】

【0070】
別途処方:
【表15】

【0071】
実施例14
患者の処置
仮 定:
1)2種類の処方: 200mgプレキシジ(Prexige)+300mgトリレプタール
200mgプレキシジ(Prexige)+600mgトリレプタール
2)1日2回投与
3)限定滴定
4)有効用量トリレプタール=900〜1200mg/日
有効用量プレキシジ=400mg/日
5)サンプル規模は統計専門家が見積もる必要あり
6)治験スケジュールの設定はPOCのためであるが、多分統計的意味はない。
設計:二重盲検、偽薬対照、並行群、多施設
期間:スクリーニングを含め、4〜6週間
【0072】
患者集団:
包含基準−男または女、≧18歳
−脚部に広がり得る低背部痛(T6下、臀溝上)
−痛みが3ヶ月以上に及ぶ
−痛みは7日の内5日は起こる
−VASスコア≧40mm、過去7日の内4日
−病巣の神経学的検査を含む包括的病歴と身体検査
除外基準−不安定脊髄分節
−進行性神経系欠損
−除外薬物:他のすべてのNSAID、オピオイド、TCA、AED、
喘息または皮膚症状の処置を除く経口ステロイド、ステロイド注射剤
−低背部疼痛の評価を妨げる可能性のある他の疼痛症状
−以前にプレキシジまたはトリレプタールで処置した患者
−カルバマゼピン、オクスカルバゼピンまたはルミラコキシブおよびアスピリ
ンなど他の非ステロイド抗炎症剤に過敏な患者
−活動的に障害補償を要求するかまたは神経障害疼痛に関わる訴訟実施中の患

【0073】
変数:
一次有効性変数−VAS
二次有効性変数−応答者率、睡眠評価、SF−36、POMS、背部の動き易さと低背部痛に特異的なQOLの評価、あるいは簡単な様式のマックギル(MacGill)疼痛質問書の使用。
訪問スケジュールの提案:
訪問1(14日ないし1日) スクリーニング
訪問2(1日) 無作為、滴定および処置
訪問3(21日) 中止
訪問4(28日) 最終訪問
中止期間を除き、4週間全処置を施すことができる(1週間の滴定、3週間の維持)。
滴定および維持投与スケジュール
【表16】

プレキシジmg/トリレプタールmgとして表す

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(ただし、式中、Xは=Oまたは−OHであり、アゼピン環とX間の結合は、Xが=Oである場合、二重結合であり、Xが−OHである場合、単結合である)
で示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体およびCOX−2インヒビターとを組み合わせてなり、同時的、逐次的、または個別的に使用するための疼痛処置用医薬組成物。
【請求項2】
請求項1記載の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、COX−2インヒビターの使用。
【請求項3】
COX−2インヒビターを組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、請求項1記載の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体の使用。
【請求項4】
疼痛罹患患者の処置方法であって、当該患者に有効量の上記定義の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および有効量のCOX−2インヒビターを投与することを特徴とする方法。
【請求項5】
疼痛処置のために、請求項1記載の式Iで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を、COX−2インヒビターと組み合わせて使用することを指示する説明書とともに含んでなるパッケージ。
【請求項6】
該COX−2インヒビターが、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、もしくは5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸誘導体COX−2インヒビター、またはその医薬上許容される塩、またはそのいずれかの水和物からなる群より選択される請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。
【請求項7】
該COX−2インヒビターが、式V:
【化2】

(ただし、式中、Rはメチルまたはエチルである;Rはクロロまたはフルオロである;Rは水素またはフルオロである;Rは水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシである;Rは水素またはフルオロである;Rはクロロ、フルオロ、トリフルオロメチルまたはメチルである)
で示される化合物、またはその医薬上許容される塩もしくはエステルである請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。
【請求項8】
該COX−2インヒビターが、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、またはその医薬上許容される塩もしくはエステルである請求項7に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。
【請求項9】
疼痛処置用の医薬組成物であって、式II:
【化3】

(ただし、式中、X'は=O、−OHまたはHであり、アゼピン環とX'間の結合は、X'が=Oである場合、二重結合であり、X'が−OHまたはHである場合、単結合であり、またアゼピン環の結合(a)はX'が=Oまたは−OHである場合、単結合であり、X'がHである場合、二重結合である)
で示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および式VI:
【化4】

(ただし、式中、R'はメチルまたはエチルである;R'はクロロまたはフルオロである;R'は水素またはフルオロである;R'は水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシである;R'は水素またはフルオロである;また、R'はクロロ、フルオロ、トリフルオロメチルまたはメチルである)
で示されるCOX−2インヒビターとを組み合わせてなり、同時的、逐次的、または個別的に使用する組成物。
【請求項10】
請求項9記載の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、請求項9記載の式VIで示されるCOX−2インヒビターの使用。
【請求項11】
請求項9記載の式VIで示されるCOX−2インヒビターを組み合わせて使用する疼痛処置用医薬を製造するための、請求項9記載の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体の使用。
【請求項12】
疼痛患者の処置方法であって、当該患者に有効量の上記定義の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体、および有効量の請求項9記載の式VIで示されるCOX−2インヒビターを投与することを特徴とする方法。
【請求項13】
疼痛処置のために、請求項9記載の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体を、請求項9記載の式VIで示されるCOX−2インヒビターと組み合わせて使用することを指示する説明書とともに含んでなるパッケージ、または
疼痛処置のために、請求項9記載の式IIで示されるオクスカルバゼピンまたはその誘導体と組み合わせて使用することを指示する説明書とともに請求項9記載の式VIで示されるCOX−2インヒビターを含んでなるパッケージ。
【請求項14】
該COX−2インヒビターが、5−メチル−2−(2'−クロロ−6'−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、またはその医薬上許容される塩もしくはエステルである請求項9〜13のいずれか1項に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。
【請求項15】
該カルバマゼピン誘導体がオクスカルバゼピンである請求項9〜14のいずれか1項に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。
【請求項16】
該カルバマゼピン誘導体が10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ(b,f)アゼピン−5−カルボキサミドである請求項9〜14のいずれか1項に記載の組成物、方法、使用またはパッケージ。

【公表番号】特表2006−509735(P2006−509735A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−544267(P2004−544267)
【出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011555
【国際公開番号】WO2004/035041
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】