説明

オチロニウムの直接圧縮錠

本発明は、完全な粉末流動性、良好な錠剤重量配分を有し、錠剤プレス機のダイまたはパンチに付着しない、オチロニウムまたはその薬学的に許容される塩の直接圧縮医薬組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、完全な粉末流動性、良好な錠剤重量配分を有し、錠剤プレス機のダイまたはパンチに付着しない、オチロニウムまたはその薬学的に許容される塩の直接圧縮に関する。
【背景技術】
【0002】
オチロニウムブロミドは、IBS(過敏性腸症候群)をはじめとする、腸管の遠位部の痙攣性疼痛状態を治療するための抗痙攣薬として用いられる。それは、遠位腸管の過敏性大腸、疼痛および痙攣の治療に用いられる。実験的研究により、オチロニウムブロミドが、ベースラインの胃腸運動性と化学的または物理的に刺激される胃腸運動性の両方を阻害することが示されている。臨床研究により、オチロニウムブロミドが良好な忍容性プロファイルを有する鎮痙薬であることが確認されている。
【0003】
標準薬として市販されているSpasmoctyl(登録商標)は、オチロニウムブロミドを含有する。
【0004】
Spasmoctyl(登録商標)錠は、ラクトース、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、二酸化チタンおよびポリエチレングリコールを含有する。
【0005】
Spasmoctyl(登録商標)錠は、造粒技術を用いて調製される。Spasmoctyl(登録商標)錠を調製する過程で、ブレンドされた生成物は、プレス加工の前に造粒される(M.Blancoら,Development and validation of a near infrared method for the analytical control of a pharmaceutical preparation in three steps of the manufacturing process,Fresenius J Anal Chem,2000,368:534−539,535頁(非特許文献1))。
【0006】
Spasmoctyl(登録商標)40mgフィルムコート錠の定性的組成に関して、デンプンは、結合剤として使用可能な唯一の賦形剤である。錠剤処方技術では、50℃〜70℃の新しく調製されたデンプン糊が、錠剤造粒で結合剤として用いられており(Raymond C Roweらによって編集された、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第5版(非特許文献2))、したがって、Spasmoctyl(登録商標)では、デンプンが用いられることが理解され、これは、錠剤製剤が造粒法を用いて調製されることを指すものである。一方、デンプン糊を用いる造粒は、不十分な顆粒破砕性、錠剤破砕性、キャッピング、低い硬度、崩壊速度、および薬物溶解速度などのいくつかの問題を生じさせる可能性があり、また、デンプン糊を用いたこの種の製造プロセスは非常に難しく、経験豊富な人材を必要とするので、分量の選択は、極めて慎重に選ばれるべきである。他方、そのような製造プロセスには、より多くの時間とより多くの費用がかかる。
【0007】
製薬技術では、可能な場合、造粒よりもむしろ直接圧縮が好ましいことがよく知られている。直接圧縮では、活性剤と賦形剤が一緒にブレンドされ、造粒などの追加の処理なしで直接圧縮される。直接圧縮は、固形剤形を生じさせるための最も効果的でかつ好都合な製造プロセスである。したがって、製造者であれば、造粒よりも有利であるので、直接圧縮技術を用いることを好むであろう。直接圧縮技術は、処理が迅速であり、コストの面で有利である。
【0008】
適格な顆粒破砕性、錠剤破砕性、硬度、崩壊速度、および薬物溶解速度を有するオチロニウムブロミドの直接圧縮医薬組成物が発明されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】M.Blancoら,Development and validation of a near infrared method for the analytical control of a pharmaceutical preparation in three steps of the manufacturing process,Fresenius J Anal Chem,2000,368:534−539,535頁
【非特許文献2】Raymond C Roweらによって編集された、Handbook of Pharmaceutical Excipients、第5版
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的の1つは、オチロニウムの直接圧縮に係る技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、オチロニウムまたはその薬学的に許容される塩と少なくとも1つの直接圧縮剤とを含む直接圧縮医薬組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】オチロニウムブロミド40mg錠−比較溶解プロファイリング
【発明を実施するための形態】
【0013】
処方では、直接圧縮剤または薬剤の混合物が用いられる。本発明に基づいて、直接圧縮剤は、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ミクロクリスタリンセルロース、スクロース、ラクトース、デキストロース、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、キシリトール、改質カルシウム塩、粒状化トウモロコシデンプン、改質米デンプン、圧縮性糖(例えば、Destab(商標))、デキストレート(例えば、Emdex(登録商標))、第二リン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アミロース、無水リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、低結晶性粉末セルロース、ケイ化ミクロクリスタリンセルロース、キチン、キトサン塩酸塩、コポビドン、クロスカルメロースナトリウム、デキストロース、無水ラクトース、無水αラクトース、無水βラクトース、凝集ラクトース、噴霧乾燥ラクトース、マルトデキストリン、それらの混合物などであるが、これらに限定されない。
【0014】
噴霧乾燥型のラクトース一水和物が好ましい。
【0015】
例えば、無水ラクトース−無水ラクチトール、硫酸カルシウム−ミクロクリスタリンセルロース、ラクトース−セルロース、ラクトース−デンプン、ラクトース−ポビドン、スクロース−マルトデキストリン共沈降物などの、直接圧縮に好適な混合物および/または同時処理された希釈剤を用いることもできる。
【0016】
本発明によれば、医薬組成物は、希釈剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、流動促進剤、それらの混合物などの群から選択される、薬学的に許容される1つまたは複数の賦形剤をさらに含んでいてもよい。
【0017】
直接圧縮錠を処方する場合、直接圧縮(DC)結合剤の選択は極めて重要である。それは、特定の要件を満たさなければならず、良好な結合機能性と粉末流動性が不可欠である。DC結合剤の別の機能性は、加圧下でのその圧縮性である。結合剤は、ポリビニルピロリドン、コポビドン、デンプン(例えば、アルファ化デンプンまたはプレーンデンプン)、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースならびにそれらの塩)、ゼラチン、アカシアゴム、寒天、アルギン酸、カルボマー、セラトニア、キトサン、デキストレート、デキストリン、二ベヘン酸グリセロール、グアーガム、ヒプロメロース、イヌリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリデキストロース、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、アルギン酸ナトリウム、スクロース、硬化植物油、それらの混合物などであるが、これらに限定されない。コポビドン(ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー)は好ましい結合剤である。コポビドンの場合、加速安定性および長期安定性の結果は、最終製品における不適合性を全く示さなかった。
【0018】
本発明の組成物は、好ましくは、流動促進剤も含有する。流動促進剤は、好ましくは、コロイド状二酸化ケイ素、沈降シリカおよび焼成シリカ、タルクおよびケイ酸アルミニウム、第三リン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、粉末セルロース、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、タルク、それらの混合物などからなる群から選択される。コロイド状二酸化ケイ素が好ましい。製品の開発では、圧縮前に最終製品の流動性を改善するために、コロイド状二酸化ケイ素を用いる。加速安定性および長期安定性の結果は、最終製品における不適合性を全く示さなかった。
【0019】
崩壊剤は、改質デンプン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、アルギン酸、アルギン酸カルシウム、ミクロクリスタリンセルロース、粉末セルロース、キトサン、コロイド状二酸化ケイ素、クロスポビドン、グアーガム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、ポラクリリンカリウム、アルギン酸ナトリウム、デンプン、アルファ化デンプン、それらの混合物などであるが、これらに限定されない。デンプングリコール酸ナトリウムが好ましい。
【0020】
潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化ヒマシ油、ベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ロイシン、鉱油、軽油、ミリスチン酸、パルミチン酸、ポリエチレングリコール、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク、硬化植物油、ステアリン酸亜鉛、ラウリル硫酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、コロイド状二酸化ケイ素またはそれらの混合物であるが、これらに限定されない。好ましい潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
【0021】
希釈剤は、無水ラクトース、ラクトース一水和物、改質ラクトース、リン酸水素カルシウム、第三リン酸カルシウム、ミクロクリスタリンセルロース、ケイ化ミクロクリスタリンセルロース、粉末セルロース、トウモロコシデンプン、アルファ化デンプン、炭酸カルシウム、スクロース、グルコース、デキストレート、デキストリン、デキストロース、フルクトース、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、デンプン、およびそれらの混合物であるが、これらに限定されない。
【0022】
本発明の好ましい実施形態によれば、錠剤コアはコーティングされる。コーティングは、好ましくは、フィルムコーティングである。コーティング剤は、糖類、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メタクリル酸およびそのエステルをベースにしたコーティング(例えば、Eudragit(登録商標))、それらの混合物などであるが、これらに限定されない。コーティングは、1つまたは複数の賦形剤、例えば、酸化チタン、タルク、酸化鉄、ポリエチレングリコールなどをさらに含有していてもよい。コーティング剤として、Opadry(登録商標)II 85F18422などの多機能成分を用いることもできる。
【0023】
本発明によれば、適格な流動性および圧縮性は、直接圧縮を用いて決定される。
【0024】
標準錠(Spasmoctyl(登録商標))および試験錠の溶解プロファイルは、所望の溶解媒体中で同じまたは同一であるべきである。所望の溶解プロファイルは、標準Spasmoctyl(登録商標)溶解プロファイルと比較したとき、標的とされる溶出媒体中で、f2(類似性因子)値が少なくとも50〜100であるべきであることを意味する。本発明によれば、オチロニウムの直接圧縮錠(試験錠と呼ぶ)は、所望のf2値の範囲にある(図1)。
【0025】
他方、本発明は、オチロニウムの直接圧縮製剤の調製方法を含む。この方法は、a.直接圧縮剤、オチロニウムブロミドおよび結合剤を容器に導入して混合する工程、b.崩壊剤および予め篩過された流動促進剤を、容器中、工程aで調製された粉末混合物の上に導入して混合する工程、c.予め篩過された潤滑剤を、容器中、工程bで調製された粉末混合物の上に導入して混合する工程、d.最終混合物を、錠剤プレス加工機中、30〜70Nの平均硬度で圧縮する工程、e.コーティング剤またはコーティング剤の混合物を精製水に添加して撹拌する工程、f.核錠をコーティングパンに導入し、工程eで調製されたコーティング懸濁液でコーティングする工程を含む。
【0026】
本発明の一実施形態では、錠剤コアの重量に対して、希釈剤は、約20%〜約85%の範囲であり、結合剤は、約2%〜約10%の範囲であり、崩壊剤は、約2%〜約10%の範囲であり、流動促進剤は、約0.1%〜約1の範囲であり、潤滑剤は、約0.25%〜約5%の範囲である。
【0027】
以下の実施例は、本発明をさらに例示するために提供されるのであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0028】
実施例1
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
オチロニウムまたはその薬学的に許容される塩と少なくとも1つの直接圧縮剤とを含む直接圧縮医薬組成物。
【請求項2】
直接圧縮剤が、アルファ化デンプン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ミクロクリスタリンセルロース、スクロース、ラクトース、デキストロース、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、キシリトール、改質カルシウム塩、粒状化トウモロコシデンプン、改質米デンプン、圧縮性糖、デキストレート、第二リン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アミロース、無水リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、低結晶性粉末セルロース、ケイ化ミクロクリスタリンセルロース、キチン、キトサン塩酸塩、コポビドン、クロスカルメロースナトリウム、デキストロース、無水ラクトース、無水αラクトース、無水βラクトース、造粒ラクトース、噴霧乾燥ラクトース、マルトデキストリン、同時処理された無水ラクトース−無水ラクチトール、同時処理された硫酸カルシウム−ミクロクリスタリンセルロース、同時処理されたラクトース−セルロース、同時処理されたラクトース−デンプン、同時処理されたラクトース−ポビドン、共沈殿されたスクロース−マルトデキストリン、それらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項3】
好ましい直接圧縮剤が噴霧乾燥ラクトースである、請求項2に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項4】
オチロニウムの薬学的に許容される塩が臭化物である、請求項1に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項5】
崩壊剤、結合剤、潤滑剤、流動促進剤、それらの混合物からなる群から選択される、薬学的に許容される1つまたは複数の賦形剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の直接圧縮医薬組成物
【請求項6】
流動促進剤が、コロイド状二酸化ケイ素、沈降シリカ、焼成シリカ、タルク、ケイ酸アルミニウム、第三リン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、粉末セルロース、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、タルク、それらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項7】
好ましい流動促進剤がコロイド状二酸化ケイ素である、請求項6に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項8】
崩壊剤が、改質デンプン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、アルギン酸、アルギン酸カルシウム、ミクロクリスタリンセルロース、粉末セルロース、キトサン、コロイド状二酸化ケイ素、クロスポビドン、グアーガム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、ポラクリリンカリウム、アルギン酸ナトリウム、デンプン、アルファ化デンプン、それらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項9】
好ましい崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムである、請求項8に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項10】
潤滑剤が、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化ヒマシ油、ベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ロイシン、鉱油、軽油、ミリスチン酸、パルミチン酸、ポリエチレングリコール、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク、硬化植物油、ステアリン酸亜鉛、ラウリル硫酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、コロイド状二酸化ケイ素、それらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項11】
好ましい潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項10に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項12】
結合剤が、ポリビニルピロリドン、デンプン、コポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、アカシアゴム、寒天、アルギン酸、カルボマー、セラトニア、キトサン、デキストレート、デキストリン、二ベヘン酸グリセロール、グアーガム、ヒプロメロース、イヌリン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリデキストロース、ポリエチレンオキシド、ポリメタクリレート、アルギン酸ナトリウム、スクロース、硬化植物油、それらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項13】
好ましい結合剤がコポビドンである、請求項12に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項14】
錠剤コアの重量で、希釈剤が20%〜85%の範囲であり、結合剤が2%〜10%の範囲であり、崩壊剤が2%〜10%の範囲であり、流動促進剤が0.1%〜1の範囲であり、潤滑剤が0.25%〜5%の範囲である医薬組成物の賦形剤を含む、前述の請求項5〜13のいずれかに記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項15】
医薬組成物が錠剤である、請求項1に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項16】
錠剤がコーティングを含む、請求項15に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項17】
コーティングで用いられる薬剤が、糖類、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、Eudragit(登録商標)、それらの混合物からなる群から選択される、請求項16に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項18】
錠剤が30〜70Nの平均硬度である、請求項15に記載の直接圧縮医薬組成物。
【請求項19】
(a)直接圧縮剤、オチロニウムブロミドおよび結合剤を容器に導入して混合する工程、(b)崩壊剤および予め篩過された流動促進剤を、容器中、工程aで調製された粉末混合物の上に導入して混合する工程、(c)予め篩過された潤滑剤を、容器中、工程bで調製された粉末混合物の上に導入して混合する工程、(d)最終混合物を圧縮する工程、(e)コーティング剤またはコーティング剤の混合物を精製水に添加して撹拌する工程、(f)錠剤コアをコーティングパンに導入し、工程(e)で調製されたコーティング懸濁液でコーティングする工程を含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物を調製するための製造方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−502452(P2013−502452A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526131(P2012−526131)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【国際出願番号】PCT/IB2009/053701
【国際公開番号】WO2011/024028
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(510327390)
【氏名又は名称原語表記】ABDI IBRAHIM ILAC SANAYI VE TICARET ANONIM SIRKETI
【Fターム(参考)】