カウルの組付け方法
【課題】カウルの組付け作業は容易になり、カウルの取付け精度を高めるカウルの組付け方法を提供する。
【解決手段】カウルの組付け方法は、ワイパピボット機構92を通すワイパ開口部69を開けた蓋部材71と、組付け開口72を備えたカウル17と、を準備する第1工程と、カウルの組付け開口をワイパピボット機構に挿入しつつ、ガラス当接部46とガラス当接部より出た爪68とで形成された溝を、フロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端117を車体側にクリップ64で取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備える。第2工程は取付け座115をフロントガラス近傍の車体にクリップ126で固定する工程を備える。組付け開口により、組付け作業は容易になる。
【解決手段】カウルの組付け方法は、ワイパピボット機構92を通すワイパ開口部69を開けた蓋部材71と、組付け開口72を備えたカウル17と、を準備する第1工程と、カウルの組付け開口をワイパピボット機構に挿入しつつ、ガラス当接部46とガラス当接部より出た爪68とで形成された溝を、フロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端117を車体側にクリップ64で取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備える。第2工程は取付け座115をフロントガラス近傍の車体にクリップ126で固定する工程を備える。組付け開口により、組付け作業は容易になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラスの下部に連なるカウルの組付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントガラスの下部を支持するカウル構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平3−3053号公報(第3頁、第1図)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来のカウル構造体は、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付けるとともに、ルーバー203の後端205にフロントガラス206がプロテクタ207を介して取付けられている。
次に、ルーバー203を組付ける手順を簡単に説明する。
予め上流の工程で、車体にフロントガラス206や、例えばワイパピボット208が取付けられた後、ルーバー203の組付けを開始する。まず、ルーバー203の開口(図に示していない。)にワイパピボット208を挿入し、続けて、ルーバー203をプロテクタ207とともにフロントガラス206の下端に取付ける。
【0004】
しかし、特許文献1のカウル構造体に示されるルーバー203を組付ける場合、プロテクタ207の爪209が作業者の視線(矢印b1の方向)に対して死角の範囲内に入り、ルーバー(カウル本体)203を組付け難いという問題がある。
また、車体(例えば、カウルトップ201)に対して、ルーバー203の位置を定め難いという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カウルの組付け作業は容易になり、カウルの取付け精度を高めるカウルの組付け方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、フロントガラスの下端に配置されるカウルと、カウルに形成された組付け開口を閉じ、且つワイパピボット機構を通すワイパ開口部を有する蓋部材と、を準備する第1工程と、カウルの組付け開口を、予め車体に固定されたワイパピボット機構に挿入しつつ、カウルが後端に備えるガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、予め固定したフロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明では、カウルと、カウルの組付け開口を閉じ且つワイパ開口部を有する蓋部材とを準備する第1工程と、カウルの組付け開口をワイパピボット機構に挿入しつつ、ガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、フロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたので、第2工程では、ガラス当接部より出たくわえ爪をフロントガラスの下端の内面に掛ける様子をフロントガラス越しに見ることができ、カウルの組付け作業は容易になるという利点がある。
【0009】
また、第2工程では、組付け開口からカウル内に形成した取付け部位を車体に固定することができるので、カウルの組付け作業は容易になる。
【0010】
請求項2に係る発明では、第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたので、クリップ126とフロントガラス15の下端16への差し込みとの複合により、カウルは固定され、カウルの取付け精度を高めることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウル構造の分解図である。
カウル構造11は、車両12に採用したもので、車両12の乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるとともに、フロントガラス15の下端16に連なるカウルであるところのカウル本体17を備える。具体的には後述する。21はダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ、22はダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア、23はフード、24はウインドシールドロア22やダッシュアッパ21を備える車体である。
【0012】
ダッシュアッパ21は、上端にカウル接続部26を備え、カウル接続部26は、ダッシュアッパ21の中央に取付けた中央ブラケット27と、一方の端28に形成した左端支持部31と、他方の端32に形成した右端支持部33と、を備える。35(図7参照)はカウル接続部26の縁に取付けられたシール材である。
【0013】
中央ブラケット27には、ガイド溝37を形成し、ガイド溝37の隣に中央孔38を形成した。
左端支持部31には、左孔41を開けた。
右端支持部33には、右孔42を開けた。
【0014】
カウル本体17は、本体45と、本体45に連なる一方の縁に形成されたガラス当接部46と、本体45に連なる他方の縁に形成されたダッシュ接続部47と、ダッシュ接続部47の中央に形成されて中央ブラケット27に接続される中央取付け部51と、ダッシュ接続部47の一方の端に形成されて左端支持部31に接続される左下取付け部52と、ダッシュ接続部47の他方の端に形成されて右端支持部33に接続される右下取付け部53と、中央・左下・右下取付け部51,52,53の前部に連ね且つ、ダッシュ接続部47に連ねて形成した前シール端部54と、を備える。
【0015】
中央取付け部51は、ガイドピン(図に示していない)が図1の中央ブラケット27の
ガイド切込み37に嵌合するように成形され、ガイドピンの隣に孔56が真円に開けられ、孔56と中央ブラケット27の中央孔38にクリップ57を嵌めることで取付けられる。
【0016】
左下取付け部52は、長孔61が開けられ、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌めることで取付けられる。
右下取付け部53は、長孔63が開けられ、長孔63と右端支持部33の右孔42にクリップ64を嵌めることで取付けられる。
【0017】
また、カウル本体17は、ガラス当接部46の中央に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する中央くわえ爪66と、一方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する左くわえ爪67と、他方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する右くわえ爪68と、を備える。
【0018】
さらに、カウル本体17は、本体45の右に配置したワイパ用のワイパ開口部69を備えた蓋部材71と、蓋部材71で封じられる組付け開口72と、を備える。73は洗浄ノズル用の孔である。
【0019】
図2は、図1の2−2線断面図であり、ガラス当接部46、中央くわえ爪66の断面を示している。
ガラス当接部46は、フロントガラス15の外面74に密着するシート面75を有し、
フロントガラス15の平均傾斜角度θgに平行に、ガラス当接部46の角度をθに設定した。76はフロントガラス15の内面である。
なお、ここでの「平行」とは、所望の許容範囲を有する。
【0020】
中央くわえ爪66は、ガラス当接部46の付け根からL字形に本体78が形成され、本体78に連ねて押圧部79がガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して、幅Wgで形成されたものである。
中央くわえ爪66とガラス当接部46とで溝81が形成されている。
【0021】
図3は、図1の3−3線断面図であり、カウル本体17の組付け開口72、ワイパ開口部69、右くわえ爪68及び右下取付け部53の断面を示している。図1を併用して説明する。
【0022】
左・右くわえ爪67,68はともに、中央くわえ爪66と同様であり、ガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して形成されている。左・右くわえ爪67,68とガラス当接部46とで溝94,94が形成されている。
左下・右下取付け部52,53はともに、さらに、中央取付け部51と同様に、ガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)な当接面95を備える。
【0023】
組付け開口72は、ダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア22にカウル本体17を取付ける際に使用する開口である。
ワイパ開口部69は、ワイパピボット機構92を通してピボット軸93を外に出すための開口である。
【0024】
図4は、図1の4−4線断面図であり、蓋部材71及び組付け開口72の断面を示している。図1〜図3を併用して説明する。
蓋部材71は、蓋本体111のフロントガラス15側に配置する一端に形成された後掛止部112と、蓋本体111の他端に形成された前掛止部113,113と、を備える。
ガラス当接部46はまた、中央くわえ爪66、左くわえ爪67、右くわえ爪68間に爪の本体78(図2、図3参照)に連ねてリブ部83が形成されている。
【0025】
図5は、図1の5−5線断面図であり、カウル本体17の組付け開口72に形成され且つ後端118に形成された取付け座115の断面を示している。
カウル本体17は、さらに、組付け開口72の縁で且つフロントガラス15側に形成された取付け座であるところのラグ115を備える。
ラグ115は、フロントガラス15近傍の車体24、例えば、ウインドシールドロア22(図10参照)に取付けられるもので、ガラス当接部46のシート面75の角度θに平行に、角度αgで形成されている。116は孔である。
【0026】
図6は、本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウルの分解図である。
カウルの組付け方法の概要工程を説明する。
まず、図1の車体24及びフロントガラス15に図6のカウル(カウル本体)17の前端117及び後端118をそれぞれ組付ける。その次に、組付け開口72からラグ115を固定する。最後に、組付け開口72を蓋部材71で閉じることで、カウル(カウル本体)17の組付けは完了する。
【0027】
蓋部材71は、具体的には、蓋本体111が長方形に成形され、蓋本体111の中央より右寄りにワイパ開口部69が開けられ、ワイパ開口部69と左端121との間で且つ、ワイパ開口部69を閉じた状態ではラグ115の隣に配置されるように後掛止部112が形成され、ワイパ開口部69の近傍に1個目の前掛止部113が形成され、1個目の前掛止部113から離して左端121の近傍に2個目の前掛止部113が形成されている。
【0028】
図7は、図6の7矢視図であり、後掛止部112を示している。
後掛止部112は、蓋本体111に組付け開口72の縁に当接する後ストッパ部122が形成され、後ストッパ部122に連ねて抜け止め部123が形成されたものである。
【0029】
図8は、図6の8矢視図であり、前掛止部113を示している。
前掛止部113は、組付け開口72に嵌める際に、組付け開口72の縁を滑るテーパ部124が形成され、テーパ部124の角に爪125が組付け開口72の縁に掛かる(図4参照)ように形成されたものである。
【0030】
次に、本発明のカウルの組付け方法について説明する。
カウルの組付け方法を実施する前に上流の工程で、図9のウインドシールドロア22にフロントガラス15の下端16を接着剤127及びシール材128で取付け、車体24にワイパピボット機構92を取付ける。
第1工程は、図6に示すカウル本体(カウル)17と、蓋部材71と、クリップ126と、を準備する。
【0031】
図9(a)、(b)は、本発明のカウルの組付け方法で実施する第2工程の説明図であり、図1の3−3線断面に相当する部位を示している。図1を併用して説明する。
第2工程は、フロントガラス15の下端16にカウル本体17を取付ける。
(a):まず、カウル本体17の組付け開口72をワイパピボット機構92へ向けて矢印a1のように運び、ワイパピボット機構92に組付け開口72を入れる。
【0032】
(b):続けて、ワイパピボット機構92に組付け開口72を入れながら、フロントガラス15の下端16に右くわえ爪68を近づけ、右くわえ爪68と同様に、左くわえ爪67(右くわえ爪68と同様)、中央くわえ爪66(図2参照)を近づけ、フロントガラス15の内面76にそれぞれの爪66,67,68の長さLgの範囲を掛け、爪66,67,68を少し開くようにカウル本体17を引き上げ(矢印a2の方向)、フロントガラス15の下端16に爪66,67,68とガラス当接部46とで形成された溝94,81(図2参照),94を矢印a3のように差し込む(図12参照)。つまり、爪66,67,68とガラス当接部46との溝81,94,94にフロントガラス15の下端16を差し込む。
【0033】
このように、第2工程では、左くわえ爪67、中央くわえ爪66、右くわえ爪68のそれぞれの長さLgの範囲を見ながら、フロントガラス15の下端16にそれぞれの爪66,67,68の長さLgの範囲を掛けることができ、フロントガラス15の下端16へのカウル本体17の組付けは容易になる。
【0034】
引き続き、ダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ21のカウル接続部26にカウル本体17の前端117に含まれるダッシュ接続部47を重ねる(図12参照)。
【0035】
図10は、第2工程の続きを説明する図であり、図1の5−5線断面に相当する部位を示している。図6を併用して説明する。
同様に、ダッシュアッパ21のカウル接続部26にシール材35を取付けた部位ではシール材35に前シール端部54を載せる。
その次に、ウインドシールドロア22にカウル本体17の後端118を固定する。具体的には、ウインドシールドロア22にカウル本体17の後端118に含まれるガラス当接部46に連ね且つ、組付け開口72のフロントガラス15側の縁に形成したラグ115をクリップ126(図6も参照)で取付ける。
【0036】
このように、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、クリップ126とフロントガラス15の下端16への溝81,94,94の差し込みとの複合により、カウル本体17は固定され、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0037】
また、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、カウル本体17の外観を損なうことなく、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0038】
さらに、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、下流の工程より先に優先してカウル本体17の後端118及びガラス当接部46の位置を決定することができ、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0039】
第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118を固定する際に、カウル本体17を入れときに作業者が立つ場所からクリップ126を取付けることができ、車体24にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定する作業は容易である。
【0040】
図11は、本発明のカウルの組付け方法で実施する第3工程の説明図であり、図1の2−2線断面に相当する部位を示している。図1、図2を併用して説明する。
第3工程は、車体24(例えばダッシュアッパ21)にカウル本体17の前端117を固定する。具体的には、ダッシュアッパ21の中央ブラケット27に開けた中央孔38に前端117に含まれるダッシュ接続部47の中央取付け部51の孔56を一致させ、孔56と中央孔38にクリップ57を嵌ることで、カウル本体17の前端117の中央を固定する。
【0041】
図12は、第3工程の続き及び第4工程を説明する図であり、図1の3−3線断面に相当する部位を示している。
図13は、第4工程の続きを説明する図であり、図1の5−5線断面に相当する部位を示している。図1、図4及び図6を併用して説明する。
【0042】
第3工程は、引き続き、図1のカウル本体17の右端を固定する。
図12のダッシュアッパ21の右端支持部33に開けた右孔42とカウル本体17の右下取付け部53の長孔63を一致させ、長孔63と右孔42にクリップ64を嵌ることで、カウル本体17の右端を固定する。
【0043】
同様に、図1のカウル本体17の左端を固定する。
すなわち、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌める。
【0044】
第4工程は、図6に示すように、組付け開口72に蓋部材71を嵌める。具体的には、図4に示すように、組付け開口72の縁のうちフロントガラス15側の縁に後掛止部112に形成した抜け止め部123を掛け、組付け開口72の縁のうち前の縁に蓋部材71の前掛止部113に形成した爪125を掛けることで、図12及び図13に示すように、蓋部材71の取付けが完了する。
【0045】
尚、本発明のカウルの組付け方法では、第3工程と第4工程の順番を入替えて逆に行うことも可能である。すなわち、図6のクリップ126を嵌めて、直後に蓋部材71を取付ける。作業姿勢の移動が少なく、カウルの組付け作業は容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明のカウルの組付け方法は、車両のカウルの組付けに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウル構造の分解図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウルの分解図
【図7】図6の7矢視図
【図8】図6の8矢視図
【図9】本発明のカウルの組付け方法で実施する第2工程の説明図
【図10】第2工程の続きを説明する図
【図11】本発明のカウルの組付け方法で実施する第3工程の説明図
【図12】第3工程の続き及び第4工程を説明する図
【図13】第4工程の続きを説明する図
【図14】従来の技術の基本構成を説明する図
【符号の説明】
【0048】
15…フロントガラス、16…フロントガラスの下端、17…カウル(カウル本体)、24…車体、46…ガラス当接部、57,62,64,126…クリップ、66…くわえ爪(中央くわえ爪)、67…くわえ爪(左くわえ爪)、68…くわえ爪(右くわえ爪)、69…ワイパ開口部、71…蓋部材、72…組付け開口、81,94…溝、92…ワイパピボット機構、115…取付け座(ラグ)、117…カウルの前端、118…カウルの後端。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラスの下部に連なるカウルの組付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントガラスの下部を支持するカウル構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平3−3053号公報(第3頁、第1図)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来のカウル構造体は、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付けるとともに、ルーバー203の後端205にフロントガラス206がプロテクタ207を介して取付けられている。
次に、ルーバー203を組付ける手順を簡単に説明する。
予め上流の工程で、車体にフロントガラス206や、例えばワイパピボット208が取付けられた後、ルーバー203の組付けを開始する。まず、ルーバー203の開口(図に示していない。)にワイパピボット208を挿入し、続けて、ルーバー203をプロテクタ207とともにフロントガラス206の下端に取付ける。
【0004】
しかし、特許文献1のカウル構造体に示されるルーバー203を組付ける場合、プロテクタ207の爪209が作業者の視線(矢印b1の方向)に対して死角の範囲内に入り、ルーバー(カウル本体)203を組付け難いという問題がある。
また、車体(例えば、カウルトップ201)に対して、ルーバー203の位置を定め難いという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カウルの組付け作業は容易になり、カウルの取付け精度を高めるカウルの組付け方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、フロントガラスの下端に配置されるカウルと、カウルに形成された組付け開口を閉じ、且つワイパピボット機構を通すワイパ開口部を有する蓋部材と、を準備する第1工程と、カウルの組付け開口を、予め車体に固定されたワイパピボット機構に挿入しつつ、カウルが後端に備えるガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、予め固定したフロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明では、カウルと、カウルの組付け開口を閉じ且つワイパ開口部を有する蓋部材とを準備する第1工程と、カウルの組付け開口をワイパピボット機構に挿入しつつ、ガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、フロントガラスの下端に差し込む第2工程と、カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたので、第2工程では、ガラス当接部より出たくわえ爪をフロントガラスの下端の内面に掛ける様子をフロントガラス越しに見ることができ、カウルの組付け作業は容易になるという利点がある。
【0009】
また、第2工程では、組付け開口からカウル内に形成した取付け部位を車体に固定することができるので、カウルの組付け作業は容易になる。
【0010】
請求項2に係る発明では、第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたので、クリップ126とフロントガラス15の下端16への差し込みとの複合により、カウルは固定され、カウルの取付け精度を高めることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウル構造の分解図である。
カウル構造11は、車両12に採用したもので、車両12の乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるとともに、フロントガラス15の下端16に連なるカウルであるところのカウル本体17を備える。具体的には後述する。21はダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ、22はダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア、23はフード、24はウインドシールドロア22やダッシュアッパ21を備える車体である。
【0012】
ダッシュアッパ21は、上端にカウル接続部26を備え、カウル接続部26は、ダッシュアッパ21の中央に取付けた中央ブラケット27と、一方の端28に形成した左端支持部31と、他方の端32に形成した右端支持部33と、を備える。35(図7参照)はカウル接続部26の縁に取付けられたシール材である。
【0013】
中央ブラケット27には、ガイド溝37を形成し、ガイド溝37の隣に中央孔38を形成した。
左端支持部31には、左孔41を開けた。
右端支持部33には、右孔42を開けた。
【0014】
カウル本体17は、本体45と、本体45に連なる一方の縁に形成されたガラス当接部46と、本体45に連なる他方の縁に形成されたダッシュ接続部47と、ダッシュ接続部47の中央に形成されて中央ブラケット27に接続される中央取付け部51と、ダッシュ接続部47の一方の端に形成されて左端支持部31に接続される左下取付け部52と、ダッシュ接続部47の他方の端に形成されて右端支持部33に接続される右下取付け部53と、中央・左下・右下取付け部51,52,53の前部に連ね且つ、ダッシュ接続部47に連ねて形成した前シール端部54と、を備える。
【0015】
中央取付け部51は、ガイドピン(図に示していない)が図1の中央ブラケット27の
ガイド切込み37に嵌合するように成形され、ガイドピンの隣に孔56が真円に開けられ、孔56と中央ブラケット27の中央孔38にクリップ57を嵌めることで取付けられる。
【0016】
左下取付け部52は、長孔61が開けられ、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌めることで取付けられる。
右下取付け部53は、長孔63が開けられ、長孔63と右端支持部33の右孔42にクリップ64を嵌めることで取付けられる。
【0017】
また、カウル本体17は、ガラス当接部46の中央に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する中央くわえ爪66と、一方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する左くわえ爪67と、他方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する右くわえ爪68と、を備える。
【0018】
さらに、カウル本体17は、本体45の右に配置したワイパ用のワイパ開口部69を備えた蓋部材71と、蓋部材71で封じられる組付け開口72と、を備える。73は洗浄ノズル用の孔である。
【0019】
図2は、図1の2−2線断面図であり、ガラス当接部46、中央くわえ爪66の断面を示している。
ガラス当接部46は、フロントガラス15の外面74に密着するシート面75を有し、
フロントガラス15の平均傾斜角度θgに平行に、ガラス当接部46の角度をθに設定した。76はフロントガラス15の内面である。
なお、ここでの「平行」とは、所望の許容範囲を有する。
【0020】
中央くわえ爪66は、ガラス当接部46の付け根からL字形に本体78が形成され、本体78に連ねて押圧部79がガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して、幅Wgで形成されたものである。
中央くわえ爪66とガラス当接部46とで溝81が形成されている。
【0021】
図3は、図1の3−3線断面図であり、カウル本体17の組付け開口72、ワイパ開口部69、右くわえ爪68及び右下取付け部53の断面を示している。図1を併用して説明する。
【0022】
左・右くわえ爪67,68はともに、中央くわえ爪66と同様であり、ガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して形成されている。左・右くわえ爪67,68とガラス当接部46とで溝94,94が形成されている。
左下・右下取付け部52,53はともに、さらに、中央取付け部51と同様に、ガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)な当接面95を備える。
【0023】
組付け開口72は、ダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア22にカウル本体17を取付ける際に使用する開口である。
ワイパ開口部69は、ワイパピボット機構92を通してピボット軸93を外に出すための開口である。
【0024】
図4は、図1の4−4線断面図であり、蓋部材71及び組付け開口72の断面を示している。図1〜図3を併用して説明する。
蓋部材71は、蓋本体111のフロントガラス15側に配置する一端に形成された後掛止部112と、蓋本体111の他端に形成された前掛止部113,113と、を備える。
ガラス当接部46はまた、中央くわえ爪66、左くわえ爪67、右くわえ爪68間に爪の本体78(図2、図3参照)に連ねてリブ部83が形成されている。
【0025】
図5は、図1の5−5線断面図であり、カウル本体17の組付け開口72に形成され且つ後端118に形成された取付け座115の断面を示している。
カウル本体17は、さらに、組付け開口72の縁で且つフロントガラス15側に形成された取付け座であるところのラグ115を備える。
ラグ115は、フロントガラス15近傍の車体24、例えば、ウインドシールドロア22(図10参照)に取付けられるもので、ガラス当接部46のシート面75の角度θに平行に、角度αgで形成されている。116は孔である。
【0026】
図6は、本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウルの分解図である。
カウルの組付け方法の概要工程を説明する。
まず、図1の車体24及びフロントガラス15に図6のカウル(カウル本体)17の前端117及び後端118をそれぞれ組付ける。その次に、組付け開口72からラグ115を固定する。最後に、組付け開口72を蓋部材71で閉じることで、カウル(カウル本体)17の組付けは完了する。
【0027】
蓋部材71は、具体的には、蓋本体111が長方形に成形され、蓋本体111の中央より右寄りにワイパ開口部69が開けられ、ワイパ開口部69と左端121との間で且つ、ワイパ開口部69を閉じた状態ではラグ115の隣に配置されるように後掛止部112が形成され、ワイパ開口部69の近傍に1個目の前掛止部113が形成され、1個目の前掛止部113から離して左端121の近傍に2個目の前掛止部113が形成されている。
【0028】
図7は、図6の7矢視図であり、後掛止部112を示している。
後掛止部112は、蓋本体111に組付け開口72の縁に当接する後ストッパ部122が形成され、後ストッパ部122に連ねて抜け止め部123が形成されたものである。
【0029】
図8は、図6の8矢視図であり、前掛止部113を示している。
前掛止部113は、組付け開口72に嵌める際に、組付け開口72の縁を滑るテーパ部124が形成され、テーパ部124の角に爪125が組付け開口72の縁に掛かる(図4参照)ように形成されたものである。
【0030】
次に、本発明のカウルの組付け方法について説明する。
カウルの組付け方法を実施する前に上流の工程で、図9のウインドシールドロア22にフロントガラス15の下端16を接着剤127及びシール材128で取付け、車体24にワイパピボット機構92を取付ける。
第1工程は、図6に示すカウル本体(カウル)17と、蓋部材71と、クリップ126と、を準備する。
【0031】
図9(a)、(b)は、本発明のカウルの組付け方法で実施する第2工程の説明図であり、図1の3−3線断面に相当する部位を示している。図1を併用して説明する。
第2工程は、フロントガラス15の下端16にカウル本体17を取付ける。
(a):まず、カウル本体17の組付け開口72をワイパピボット機構92へ向けて矢印a1のように運び、ワイパピボット機構92に組付け開口72を入れる。
【0032】
(b):続けて、ワイパピボット機構92に組付け開口72を入れながら、フロントガラス15の下端16に右くわえ爪68を近づけ、右くわえ爪68と同様に、左くわえ爪67(右くわえ爪68と同様)、中央くわえ爪66(図2参照)を近づけ、フロントガラス15の内面76にそれぞれの爪66,67,68の長さLgの範囲を掛け、爪66,67,68を少し開くようにカウル本体17を引き上げ(矢印a2の方向)、フロントガラス15の下端16に爪66,67,68とガラス当接部46とで形成された溝94,81(図2参照),94を矢印a3のように差し込む(図12参照)。つまり、爪66,67,68とガラス当接部46との溝81,94,94にフロントガラス15の下端16を差し込む。
【0033】
このように、第2工程では、左くわえ爪67、中央くわえ爪66、右くわえ爪68のそれぞれの長さLgの範囲を見ながら、フロントガラス15の下端16にそれぞれの爪66,67,68の長さLgの範囲を掛けることができ、フロントガラス15の下端16へのカウル本体17の組付けは容易になる。
【0034】
引き続き、ダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ21のカウル接続部26にカウル本体17の前端117に含まれるダッシュ接続部47を重ねる(図12参照)。
【0035】
図10は、第2工程の続きを説明する図であり、図1の5−5線断面に相当する部位を示している。図6を併用して説明する。
同様に、ダッシュアッパ21のカウル接続部26にシール材35を取付けた部位ではシール材35に前シール端部54を載せる。
その次に、ウインドシールドロア22にカウル本体17の後端118を固定する。具体的には、ウインドシールドロア22にカウル本体17の後端118に含まれるガラス当接部46に連ね且つ、組付け開口72のフロントガラス15側の縁に形成したラグ115をクリップ126(図6も参照)で取付ける。
【0036】
このように、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、クリップ126とフロントガラス15の下端16への溝81,94,94の差し込みとの複合により、カウル本体17は固定され、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0037】
また、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、カウル本体17の外観を損なうことなく、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0038】
さらに、第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定するので、下流の工程より先に優先してカウル本体17の後端118及びガラス当接部46の位置を決定することができ、カウル本体17の取付け精度を高めることができる。
【0039】
第2工程では、車体24(例えばウインドシールドロア22)にカウル本体17の後端118を固定する際に、カウル本体17を入れときに作業者が立つ場所からクリップ126を取付けることができ、車体24にカウル本体17の後端118をクリップ126で固定する作業は容易である。
【0040】
図11は、本発明のカウルの組付け方法で実施する第3工程の説明図であり、図1の2−2線断面に相当する部位を示している。図1、図2を併用して説明する。
第3工程は、車体24(例えばダッシュアッパ21)にカウル本体17の前端117を固定する。具体的には、ダッシュアッパ21の中央ブラケット27に開けた中央孔38に前端117に含まれるダッシュ接続部47の中央取付け部51の孔56を一致させ、孔56と中央孔38にクリップ57を嵌ることで、カウル本体17の前端117の中央を固定する。
【0041】
図12は、第3工程の続き及び第4工程を説明する図であり、図1の3−3線断面に相当する部位を示している。
図13は、第4工程の続きを説明する図であり、図1の5−5線断面に相当する部位を示している。図1、図4及び図6を併用して説明する。
【0042】
第3工程は、引き続き、図1のカウル本体17の右端を固定する。
図12のダッシュアッパ21の右端支持部33に開けた右孔42とカウル本体17の右下取付け部53の長孔63を一致させ、長孔63と右孔42にクリップ64を嵌ることで、カウル本体17の右端を固定する。
【0043】
同様に、図1のカウル本体17の左端を固定する。
すなわち、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌める。
【0044】
第4工程は、図6に示すように、組付け開口72に蓋部材71を嵌める。具体的には、図4に示すように、組付け開口72の縁のうちフロントガラス15側の縁に後掛止部112に形成した抜け止め部123を掛け、組付け開口72の縁のうち前の縁に蓋部材71の前掛止部113に形成した爪125を掛けることで、図12及び図13に示すように、蓋部材71の取付けが完了する。
【0045】
尚、本発明のカウルの組付け方法では、第3工程と第4工程の順番を入替えて逆に行うことも可能である。すなわち、図6のクリップ126を嵌めて、直後に蓋部材71を取付ける。作業姿勢の移動が少なく、カウルの組付け作業は容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明のカウルの組付け方法は、車両のカウルの組付けに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウル構造の分解図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】本発明のカウルの組付け方法で組付けられるカウルの分解図
【図7】図6の7矢視図
【図8】図6の8矢視図
【図9】本発明のカウルの組付け方法で実施する第2工程の説明図
【図10】第2工程の続きを説明する図
【図11】本発明のカウルの組付け方法で実施する第3工程の説明図
【図12】第3工程の続き及び第4工程を説明する図
【図13】第4工程の続きを説明する図
【図14】従来の技術の基本構成を説明する図
【符号の説明】
【0048】
15…フロントガラス、16…フロントガラスの下端、17…カウル(カウル本体)、24…車体、46…ガラス当接部、57,62,64,126…クリップ、66…くわえ爪(中央くわえ爪)、67…くわえ爪(左くわえ爪)、68…くわえ爪(右くわえ爪)、69…ワイパ開口部、71…蓋部材、72…組付け開口、81,94…溝、92…ワイパピボット機構、115…取付け座(ラグ)、117…カウルの前端、118…カウルの後端。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスの下端に配置されるカウルと、前記カウルに形成された組付け開口を閉じ、且つワイパピボット機構を通すワイパ開口部を有する蓋部材と、を準備する第1工程と、
前記カウルの組付け開口を、予め車体に固定されたワイパピボット機構に挿入しつつ、カウルが後端に備えるガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、予め固定したフロントガラスの下端に差し込む第2工程と、
前記カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、
前記組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたことを特徴とするカウルの組付け方法。
【請求項2】
前記第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のカウルの組付け方法。
【請求項1】
フロントガラスの下端に配置されるカウルと、前記カウルに形成された組付け開口を閉じ、且つワイパピボット機構を通すワイパ開口部を有する蓋部材と、を準備する第1工程と、
前記カウルの組付け開口を、予め車体に固定されたワイパピボット機構に挿入しつつ、カウルが後端に備えるガラス当接部とガラス当接部より出たくわえ爪とで形成された溝を、予め固定したフロントガラスの下端に差し込む第2工程と、
前記カウルの前端を車体側にクリップで取付ける第3工程と、
前記組付け開口に蓋部材を嵌める第4工程と、を備えたことを特徴とするカウルの組付け方法。
【請求項2】
前記第2工程では、フロントガラスの下端を差し込んだ後に、組付け開口の奥で且つガラス当接部の近傍に形成した取付け座をフロントガラス近傍の車体に固定する工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のカウルの組付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−223439(P2007−223439A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−45918(P2006−45918)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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