カウル構造
【課題】カウル本体の組付けが容易で、カウル本体とダッシュアッパとの密着性を高めるカウル構造を提供する。
【解決手段】カウル構造は、ダッシュアッパ21に形成されたカウル接続部26と、カウル接続部に取付けられたシール材35と、を備え、カウル本体17は、断面U字形の開口が下方に向けて配置され、フロントガラス15の下端16の外面74に密着するガラス当接部46と、ガラス当接部とでフロントガラスの下端の内面76を把持するくわえ爪66と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行でかつカウル接続部にクリップで接続される取付け部と、取付け部の前部に連ねて形成されてシール材に密着する断面屈曲形の前シール端部と、を備える。
【解決手段】カウル構造は、ダッシュアッパ21に形成されたカウル接続部26と、カウル接続部に取付けられたシール材35と、を備え、カウル本体17は、断面U字形の開口が下方に向けて配置され、フロントガラス15の下端16の外面74に密着するガラス当接部46と、ガラス当接部とでフロントガラスの下端の内面76を把持するくわえ爪66と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行でかつカウル接続部にクリップで接続される取付け部と、取付け部の前部に連ねて形成されてシール材に密着する断面屈曲形の前シール端部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラスの下部に連なるとともに、乗員室の前部に形成されたダッシュパネルの上部に用いられたカウル構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントガラスの下部を支持するカウル構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平3−3053号公報(第3頁、第1図)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図11は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来のカウル構造体は、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付けるとともに、ルーバー203の後端205にフロントガラス206がプロテクタ207を介して取付けられている。
【0004】
しかし、特許文献1のカウル構造体では、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付ける際に、上前端部202に対してルーバー(カウル本体)203の前端204の位置を合わせ難いという問題がある。
また、カウルトップ(ダッシュアッパ)201の上前端部202に対するルーバー(カウル本体)203の前端204の密着性が不足する心配があるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カウル本体の組付けが容易で、カウル本体とダッシュアッパとの密着性を高めるカウル構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車両の乗員室の前壁をなすダッシュパネルの上部に接続されるとともに、フロントガラスの下端に連なる長尺なカウル本体を備えたカウル構造において、カウル本体は、一方の縁に形成され、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、一方の縁に形成され、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行な取付け部と、取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部と、を備え、ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、カウル接続部の前部又は前シール端部に取付けられたシール材と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、カウル本体は、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行な取付け部と、を備え、ダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、を備えたので、フロントガラスの下端にカウル本体の溝を差し込む際に、カウル本体をフロントガラスの下端に向けフロントガラスに対して平行移動させても、カウル本体の前端が備える取付け部はダッシュアッパのカウル接続部に干渉しない。従って、カウル本体の組付けは容易であるという利点がある。
【0008】
また、カウル構造では、カウル本体は、取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部を備え、ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、カウル接続部の前部又は前シール端部に取付けられたシール材を備えたので、ダッシュアッパのカウル接続部にカウル本体の取付け部を取付けると、カウル本体の前シール端部はダッシュアッパのカウル接続部の縁に取付けたシール材を押圧して密着する。その際、前シール端部を断面屈曲形としたので、前シール端部の強度(断面係数)が高まり、カウル本体の取付け部で支持した間の曲がりを抑制することができる。従って、カウル本体とダッシュアッパとの密着性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のカウル構造の分解図である。図上の軸は、方向を示し、Xは水平な方向及び前後方向を示す軸、YはXに直交する軸、ZはX,Yに直交する鉛直軸、AはX軸の周りの旋回運動を示す軸、BはY軸の周りの旋回運動を示す軸、CはZ軸の周りの旋回運動を示す軸である。
【0010】
カウル構造11は、車両12に採用したもので、車両12の乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるとともに、フロントガラス15の下端16に連なるカウル本体17を備える。具体的には後述する。21はダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ、22はダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア、23はフードである。
【0011】
ダッシュアッパ21は、上端にカウル接続部26を備え、カウル接続部26は、ダッシュアッパ21の中央に取付けた中央ブラケット27と、一方の端28に形成した左端支持部31と、他方の端32に形成した右端支持部33と、を備える。35はカウル接続部26の縁(図8、図10参照)に取付けられたシール材である。
なお、シール材35はカウル本体17の前シール端部54(図2及び図4を参照)に取付けてもよい。
【0012】
中央ブラケット27には、ガイド切込み37を形成し、ガイド切込み37の隣に中央孔38を形成した。具体的には図6で説明する。
左端支持部31には、左孔41を開けた。
右端支持部33には、右孔42を開けた。
【0013】
カウル本体17は、本体45と、本体45に連なる一方の縁に形成されたガラス当接部46と、本体45に連なる他方の縁に形成されたダッシュ接続部47と、ダッシュ接続部47の中央に形成されて中央ブラケット27に接続される中央取付け部51と、ダッシュ接続部47の一方の端に形成されて左端支持部31に接続される左下取付け部52と、ダッシュ接続部47の他方の端に形成されて右端支持部33に接続される右下取付け部53と、中央・左下・右下取付け部51,52,53の前部に連ね且つ、ダッシュ接続部47に連ねて形成した前シール端部54(図4も参照)と、を備える。
【0014】
中央取付け部51は、ガイドピン55(図3参照)がイド切込み37に嵌合するように成形され、ガイドピン55の隣に孔56が真円に開けられ、孔56と中央ブラケット27の中央孔38にクリップ57を嵌めることで取付けられる。
【0015】
左下取付け部52は、長孔61が開けられ、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌めることで取付けられる。
右下取付け部53は、長孔63が開けられ、長孔63と右端支持部33の右孔42にクリップ64を嵌めることで取付けられる。
【0016】
また、カウル本体17は、ガラス当接部46の中央に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する中央くわえ爪66と、一方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する左くわえ爪67と、他方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する右くわえ爪68と、を備える。
【0017】
さらに、カウル本体17は、本体45の右に配置したワイパ用のワイパ開口部69を備えた蓋部材71と、蓋部材71で封じられる組付け開口72と、を備える。73は中央に開けた洗浄ノズル用の孔である。
【0018】
図2は、図1の2−2線断面図であり、ガラス当接部46、中央くわえ爪66、前シール端部54及び中央取付け部51の断面を示している。図1を併用して説明する。
図3は、図1の3−3線断面図であり、中央取付け部51の断面を示している。
【0019】
ガラス当接部46は、フロントガラス15の外面74に密着するシート面75を有し、フロントガラス15の平均傾斜角度θgに平行に、ガラス当接部46の角度をθに設定した。76はフロントガラス15の内面である。
なお、ここでの「平行」とは、所望の許容範囲を有する。
【0020】
中央取付け部51は、具体的には、ガラス当接部46、具体的にはガラス当接部46のシート面75に平行に、角度αで当接面77を形成した部位である。図3のガイドピン55が孔56から距離Eだけ離して形成されている。
【0021】
ダッシュ接続部47は、中央・左下・右下取付け部51,52,53のない部位、つまり、中央・左下・右下取付け部51,52,53間(Y軸方向)もガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)である(図4参照)。
【0022】
中央くわえ爪66は、図2に示すように、具体的には、ガラス当接部46の付け根からL字形に本体78が形成され、本体78に連ねて押圧部79がガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して、幅Wg(図1参照)で形成されたものである。
逆に言うと、中央くわえ爪66とガラス当接部46とで溝81が中央取付け部51の当接面77に平行に形成されている。
【0023】
図4は、図1の4−4線断面図である。図1及び図2を併用して説明する。
ガラス当接部46はまた、中央くわえ爪66、左くわえ爪67、右くわえ爪68間に爪の本体78に連ねてリブ部83が形成されている。
前シール端部54は、断面屈曲形、例えば断面L字形で、ダッシュ接続部47に連ねて第1辺85が形成され、第1辺85に連ねるとともに第1辺85に直交させて第2辺86が形成されたものである。なお、直交させる箇所は一部を除く、例えば、図2の断面位置は除かれる。
【0024】
本体45は、溝部87と、溝部87の縁に形成したフード当接端88と、を備える。フード当接端88にはフード23が備えるシール部材91(図8〜図10参照)が取付けられる。
【0025】
図5は、図1の5−5線断面図であり、ワイパ開口部69や組付け開口72や右下取付け部53の断面を示している。図1、図2及び図4を併用して説明する。
組付け開口72は、乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア22にカウル本体17を取付ける際に使用する開口である。
ワイパ開口部69は、ワイパピボット機構92を通してピボット軸93を外に出すための開口である。
【0026】
左・右くわえ爪67,68はともに、中央くわえ爪66と同様であり、ガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して形成されている。逆に言うと、左・右くわえ爪67,68とガラス当接部46とで溝94,94が形成されるとともに中央取付け部51(図2参照)の当接面77に平行に形成されている。
左下・右下取付け部52,53はともに、前述に加え、中央取付け部51と同様に、ガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)な当接面95を備える。
【0027】
図6は、図1の6部詳細図であり、ダッシュアッパ21が備える中央ブラケット27、ガイド切込み37、中央孔38を示している。図2、図3を併用して説明する。
中央ブラケット27は、中央取付け部51の当接面77に平行な上辺部96を有し、上辺部96には、ガイド切込み37から距離E1(E1=E(図3参照))だけ離して中央孔38を開けた。
ガイド切込み37は、V字形状の進入部97と、進入部97に連なってガイドピン55の直径よりわずかに大きい幅とアールからなる位置決め部98と、からなる。
【0028】
図1のダッシュアッパ21が備える左端支持部31は、上辺部96に平行な支持面101(図9の支持面102と同様)が形成されている。
ダッシュアッパ21が備える右端支持部33は、上辺部96に平行な支持面102(図9参照)が形成されている。
【0029】
次に、本発明のカウル構造の作用を説明する。
図7は、本発明のカウル構造が備えるカウル本体をフロントガラス及びダッシュアッパに取付ける状態を説明する図である。図1〜図6を併用して説明する。
ウインドシールドロア22に予めフロントガラス15の下端16を接着剤127及びシール128で取付け、車体24にワイパピボット機構92(図9参照)を取付ける。その次に、フロントガラス15の下端16にカウル本体17を二点鎖線に示すように付け始める。
【0030】
具体的には、まず、フロントガラス15の下端16にカウル本体17の左くわえ爪67、中央くわえ爪66、右くわえ爪68を近づけ、フロントガラス15の内面76にそれぞれの爪66,67,68を長さLgの範囲内で掛ける。引き続き、ダッシュアッパ21の中央に形成された中央ブラケット27の上辺部96にカウル本体17の前端117に含まれる中央取付け部51の当接面77を接触させる。続けて、フロントガラス15の下端16に爪66,67,68とガラス当接部46とで形成された溝81,94,94(図9参照)を矢印a1のように、カウル本体17をフロントガラス15に対して平行移動させることで差し込む。その際、中央取付け部51の当接面77は中央ブラケット27の上辺部96に干渉することなく、平行移動(矢印a1の方向)することができる。
【0031】
この差し込む過程で、中央ブラケット27に形成したガイド切込み37(図6参照)にカウル本体17の中央のガイドピン55(図3参照)を入れ、後方(矢印a1の方向)にスライドさせると、ガイドピン55は位置決め部98に当たって止まるので、カウル本体17の中央のX軸方向及びY軸方向の位置決めを行うことができる。
【0032】
また、ガイド切込み37(図6参照)にガイドピン55(図3参照)を入れて位置決め部98に当たって止まることで、自動的に、中央ブラケット27に開けた中央孔38に前端117に含まれるダッシュ接続部47の中央取付け部51の孔56が一致する。
【0033】
その次に、既に一致した孔56と中央孔38にクリップ57を嵌ることで、カウル本体17の前端117の中央を固定する。
【0034】
このように、カウル構造11では、カウル本体17は、フロントガラス15の外面74に平行で且つ密着しているガラス当接部46と、フロントガラス15の内面76を押圧しているくわえ爪(中央くわえ爪)66と、くわえ爪(中央くわえ爪)66とガラス当接部46とで形成された溝81と、カウル本体17の他方の縁に形成され、ガラス当接部46に平行な取付け部(中央取付け部)51と、ダッシュパネル14の上部に連なるダッシュアッパ21は、取付け部(中央取付け部)51が取付けられるとともにガラス当接部46に平行なカウル接続部26(中央ブラケット27を有する。)を備えたので、フロントガラス15の下端16にカウル本体17の溝81を差し込む際に、カウル本体17をフロントガラス15の下端16に向けフロントガラス15に対して矢印a1のように平行移動させても、カウル本体17の前端117が備える取付け部(中央取付け部)51はダッシュアッパ21のカウル接続部26(具体的には中央ブラケット27)に干渉しない。従って、カウル本体17の組付けは容易である。
【0035】
また、カウル構造11では、ダッシュアッパ21にカウル本体17を取付けるときに、まず、ダッシュアッパ21の中央に形成したガイド切込み37(図6参照)にカウル本体17の中央のガイドピン55(図3参照)を入れ、後方(図7の矢印a1の方向)にスライドさせると、ガイドピン55は位置決め部98に当たって止まるので、カウル本体17の中央のX軸方向及びY軸方向の位置決めを行うことができるとともに、中央孔38(図6参照)に孔56(図3参照)を一致させることができる。同時に、中央ブラケット27の上辺部96にカウル本体17の中央取付け部51に形成した当接面77を押し当てるから、カウル本体17の中央のZ軸方向の位置決めを行うことができる。従って、カウル本体17の中心(X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向)の位置決めは容易である。
【0036】
次に、カウル本体17を組付けた状態の断面図を用いてカウル構造の作用を説明する。
図8は、本発明のカウル構造の断面で、図1の2−2線断面に相当する断面図である。
図9は、本発明のカウル構造の断面で、図1の5−5線断面に相当する断面図である。
図10は、本発明のカウル構造の断面で、図1の4−4線断面に相当する断面図である。図1を併用して説明する。
【0037】
続けて、ダッシュアッパ21の左端支持部31の支持面101(図9の支持面102と同様)にカウル本体17の左下取付け部52の当接面95(図5と同様)を当てつつ左孔41に長孔61を一致させ、同様に、ダッシュアッパ21の右端支持部33の支持面102にカウル本体17の右下取付け部53の当接面95を当てつつ右孔42に長孔63を一致させると、カウル本体17のA軸方向、B軸方向及びC軸方向の位置決めを行うことができる。
引き続き、クリップ62,64を嵌める。なお、クリップ57,62,64を嵌める順番は一例であり、クリップ57を最後に嵌めることも可能である。
【0038】
つまり、カウル本体17では、中央・左下・右下取付け部51,52,53の如く3箇所に独立させ、それぞれに小さな当接面77,95,95を形成したので、カウル本体17の組付けは容易である。
【0039】
このように、カウル本体17の他方のダッシュ接続部47を3点のみで支持したので、一致させる孔の数は少なくなり、孔同士を一致させる作業時間を削減することができるとともに、クリップを嵌める時間を削減することができる。
【0040】
クリップ57,62,64を嵌めると、図10のカウル本体17の前シール端部54はダッシュアッパ21のカウル接続部26の縁に取付けたシール材35を押圧してシール材35に密着する。前シール端部54は断面屈曲形としたので、前シール端部54の強度(断面係数)が高まり、中央取付け部51、左下取付け部52、右下取付け部53間の前シール端部54の曲がりを抑制することができ、カウル本体17とダッシュアッパ21との密着性を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のカウル構造は、車両のカウルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のカウル構造の分解図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】図1の6部詳細図
【図7】本発明のカウル構造が備えるカウル本体をフロントガラス及びダッシュアッパに取付ける状態を説明する図
【図8】本発明のカウル構造の断面で、図1の2−2線断面に相当する断面図
【図9】本発明のカウル構造の断面で、図1の5−5線断面に相当する断面図
【図10】本発明のカウル構造の断面で、図1の4−4線断面に相当する断面図
【図11】従来の技術の基本構成を説明する図
【符号の説明】
【0043】
11…カウル構造、12…車両、13…乗員室、14…ダッシュパネル、15…フロントガラス、16…フロントガラスの下端、17…カウル本体、21…ダッシュアッパ、26…カウル接続部、35…シール材、46…ガラス当接部、51…取付け部(中央取付け部)、52…取付け部(左下取付け部)、53…取付け部(右下取付け部)、54…前シール端部、66…くわえ爪(中央くわえ爪)、67…くわえ爪(左くわえ爪)、68…くわえ爪(右くわえ爪)、74…フロントガラスの外面、76…フロントガラスの内面、81,94…溝。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロントガラスの下部に連なるとともに、乗員室の前部に形成されたダッシュパネルの上部に用いられたカウル構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のフロントガラスの下部を支持するカウル構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平3−3053号公報(第3頁、第1図)
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図11は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来のカウル構造体は、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付けるとともに、ルーバー203の後端205にフロントガラス206がプロテクタ207を介して取付けられている。
【0004】
しかし、特許文献1のカウル構造体では、カウルトップ201の上前端部202にルーバー203の前端204を取付ける際に、上前端部202に対してルーバー(カウル本体)203の前端204の位置を合わせ難いという問題がある。
また、カウルトップ(ダッシュアッパ)201の上前端部202に対するルーバー(カウル本体)203の前端204の密着性が不足する心配があるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カウル本体の組付けが容易で、カウル本体とダッシュアッパとの密着性を高めるカウル構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車両の乗員室の前壁をなすダッシュパネルの上部に接続されるとともに、フロントガラスの下端に連なる長尺なカウル本体を備えたカウル構造において、カウル本体は、一方の縁に形成され、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、一方の縁に形成され、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行な取付け部と、取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部と、を備え、ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、カウル接続部の前部又は前シール端部に取付けられたシール材と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明では、カウル本体は、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、カウル本体の他方の縁に形成され、ガラス当接部に平行な取付け部と、を備え、ダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、を備えたので、フロントガラスの下端にカウル本体の溝を差し込む際に、カウル本体をフロントガラスの下端に向けフロントガラスに対して平行移動させても、カウル本体の前端が備える取付け部はダッシュアッパのカウル接続部に干渉しない。従って、カウル本体の組付けは容易であるという利点がある。
【0008】
また、カウル構造では、カウル本体は、取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部を備え、ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、取付け部が取付けられるとともにガラス当接部に平行なカウル接続部と、カウル接続部の前部又は前シール端部に取付けられたシール材を備えたので、ダッシュアッパのカウル接続部にカウル本体の取付け部を取付けると、カウル本体の前シール端部はダッシュアッパのカウル接続部の縁に取付けたシール材を押圧して密着する。その際、前シール端部を断面屈曲形としたので、前シール端部の強度(断面係数)が高まり、カウル本体の取付け部で支持した間の曲がりを抑制することができる。従って、カウル本体とダッシュアッパとの密着性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のカウル構造の分解図である。図上の軸は、方向を示し、Xは水平な方向及び前後方向を示す軸、YはXに直交する軸、ZはX,Yに直交する鉛直軸、AはX軸の周りの旋回運動を示す軸、BはY軸の周りの旋回運動を示す軸、CはZ軸の周りの旋回運動を示す軸である。
【0010】
カウル構造11は、車両12に採用したもので、車両12の乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるとともに、フロントガラス15の下端16に連なるカウル本体17を備える。具体的には後述する。21はダッシュパネル14の上部に接続されるダッシュアッパ、22はダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア、23はフードである。
【0011】
ダッシュアッパ21は、上端にカウル接続部26を備え、カウル接続部26は、ダッシュアッパ21の中央に取付けた中央ブラケット27と、一方の端28に形成した左端支持部31と、他方の端32に形成した右端支持部33と、を備える。35はカウル接続部26の縁(図8、図10参照)に取付けられたシール材である。
なお、シール材35はカウル本体17の前シール端部54(図2及び図4を参照)に取付けてもよい。
【0012】
中央ブラケット27には、ガイド切込み37を形成し、ガイド切込み37の隣に中央孔38を形成した。具体的には図6で説明する。
左端支持部31には、左孔41を開けた。
右端支持部33には、右孔42を開けた。
【0013】
カウル本体17は、本体45と、本体45に連なる一方の縁に形成されたガラス当接部46と、本体45に連なる他方の縁に形成されたダッシュ接続部47と、ダッシュ接続部47の中央に形成されて中央ブラケット27に接続される中央取付け部51と、ダッシュ接続部47の一方の端に形成されて左端支持部31に接続される左下取付け部52と、ダッシュ接続部47の他方の端に形成されて右端支持部33に接続される右下取付け部53と、中央・左下・右下取付け部51,52,53の前部に連ね且つ、ダッシュ接続部47に連ねて形成した前シール端部54(図4も参照)と、を備える。
【0014】
中央取付け部51は、ガイドピン55(図3参照)がイド切込み37に嵌合するように成形され、ガイドピン55の隣に孔56が真円に開けられ、孔56と中央ブラケット27の中央孔38にクリップ57を嵌めることで取付けられる。
【0015】
左下取付け部52は、長孔61が開けられ、長孔61と左端支持部31の左孔41にクリップ62を嵌めることで取付けられる。
右下取付け部53は、長孔63が開けられ、長孔63と右端支持部33の右孔42にクリップ64を嵌めることで取付けられる。
【0016】
また、カウル本体17は、ガラス当接部46の中央に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する中央くわえ爪66と、一方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する左くわえ爪67と、他方の端に形成されてフロントガラス15の下端16を押圧する右くわえ爪68と、を備える。
【0017】
さらに、カウル本体17は、本体45の右に配置したワイパ用のワイパ開口部69を備えた蓋部材71と、蓋部材71で封じられる組付け開口72と、を備える。73は中央に開けた洗浄ノズル用の孔である。
【0018】
図2は、図1の2−2線断面図であり、ガラス当接部46、中央くわえ爪66、前シール端部54及び中央取付け部51の断面を示している。図1を併用して説明する。
図3は、図1の3−3線断面図であり、中央取付け部51の断面を示している。
【0019】
ガラス当接部46は、フロントガラス15の外面74に密着するシート面75を有し、フロントガラス15の平均傾斜角度θgに平行に、ガラス当接部46の角度をθに設定した。76はフロントガラス15の内面である。
なお、ここでの「平行」とは、所望の許容範囲を有する。
【0020】
中央取付け部51は、具体的には、ガラス当接部46、具体的にはガラス当接部46のシート面75に平行に、角度αで当接面77を形成した部位である。図3のガイドピン55が孔56から距離Eだけ離して形成されている。
【0021】
ダッシュ接続部47は、中央・左下・右下取付け部51,52,53のない部位、つまり、中央・左下・右下取付け部51,52,53間(Y軸方向)もガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)である(図4参照)。
【0022】
中央くわえ爪66は、図2に示すように、具体的には、ガラス当接部46の付け根からL字形に本体78が形成され、本体78に連ねて押圧部79がガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して、幅Wg(図1参照)で形成されたものである。
逆に言うと、中央くわえ爪66とガラス当接部46とで溝81が中央取付け部51の当接面77に平行に形成されている。
【0023】
図4は、図1の4−4線断面図である。図1及び図2を併用して説明する。
ガラス当接部46はまた、中央くわえ爪66、左くわえ爪67、右くわえ爪68間に爪の本体78に連ねてリブ部83が形成されている。
前シール端部54は、断面屈曲形、例えば断面L字形で、ダッシュ接続部47に連ねて第1辺85が形成され、第1辺85に連ねるとともに第1辺85に直交させて第2辺86が形成されたものである。なお、直交させる箇所は一部を除く、例えば、図2の断面位置は除かれる。
【0024】
本体45は、溝部87と、溝部87の縁に形成したフード当接端88と、を備える。フード当接端88にはフード23が備えるシール部材91(図8〜図10参照)が取付けられる。
【0025】
図5は、図1の5−5線断面図であり、ワイパ開口部69や組付け開口72や右下取付け部53の断面を示している。図1、図2及び図4を併用して説明する。
組付け開口72は、乗員室13の前壁をなすダッシュパネル14の上部に接続されるウインドシールドロア22にカウル本体17を取付ける際に使用する開口である。
ワイパ開口部69は、ワイパピボット機構92を通してピボット軸93を外に出すための開口である。
【0026】
左・右くわえ爪67,68はともに、中央くわえ爪66と同様であり、ガラス当接部46の先端から長さLgだけ出して形成されている。逆に言うと、左・右くわえ爪67,68とガラス当接部46とで溝94,94が形成されるとともに中央取付け部51(図2参照)の当接面77に平行に形成されている。
左下・右下取付け部52,53はともに、前述に加え、中央取付け部51と同様に、ガラス当接部46のシート面75に平行(角度α)な当接面95を備える。
【0027】
図6は、図1の6部詳細図であり、ダッシュアッパ21が備える中央ブラケット27、ガイド切込み37、中央孔38を示している。図2、図3を併用して説明する。
中央ブラケット27は、中央取付け部51の当接面77に平行な上辺部96を有し、上辺部96には、ガイド切込み37から距離E1(E1=E(図3参照))だけ離して中央孔38を開けた。
ガイド切込み37は、V字形状の進入部97と、進入部97に連なってガイドピン55の直径よりわずかに大きい幅とアールからなる位置決め部98と、からなる。
【0028】
図1のダッシュアッパ21が備える左端支持部31は、上辺部96に平行な支持面101(図9の支持面102と同様)が形成されている。
ダッシュアッパ21が備える右端支持部33は、上辺部96に平行な支持面102(図9参照)が形成されている。
【0029】
次に、本発明のカウル構造の作用を説明する。
図7は、本発明のカウル構造が備えるカウル本体をフロントガラス及びダッシュアッパに取付ける状態を説明する図である。図1〜図6を併用して説明する。
ウインドシールドロア22に予めフロントガラス15の下端16を接着剤127及びシール128で取付け、車体24にワイパピボット機構92(図9参照)を取付ける。その次に、フロントガラス15の下端16にカウル本体17を二点鎖線に示すように付け始める。
【0030】
具体的には、まず、フロントガラス15の下端16にカウル本体17の左くわえ爪67、中央くわえ爪66、右くわえ爪68を近づけ、フロントガラス15の内面76にそれぞれの爪66,67,68を長さLgの範囲内で掛ける。引き続き、ダッシュアッパ21の中央に形成された中央ブラケット27の上辺部96にカウル本体17の前端117に含まれる中央取付け部51の当接面77を接触させる。続けて、フロントガラス15の下端16に爪66,67,68とガラス当接部46とで形成された溝81,94,94(図9参照)を矢印a1のように、カウル本体17をフロントガラス15に対して平行移動させることで差し込む。その際、中央取付け部51の当接面77は中央ブラケット27の上辺部96に干渉することなく、平行移動(矢印a1の方向)することができる。
【0031】
この差し込む過程で、中央ブラケット27に形成したガイド切込み37(図6参照)にカウル本体17の中央のガイドピン55(図3参照)を入れ、後方(矢印a1の方向)にスライドさせると、ガイドピン55は位置決め部98に当たって止まるので、カウル本体17の中央のX軸方向及びY軸方向の位置決めを行うことができる。
【0032】
また、ガイド切込み37(図6参照)にガイドピン55(図3参照)を入れて位置決め部98に当たって止まることで、自動的に、中央ブラケット27に開けた中央孔38に前端117に含まれるダッシュ接続部47の中央取付け部51の孔56が一致する。
【0033】
その次に、既に一致した孔56と中央孔38にクリップ57を嵌ることで、カウル本体17の前端117の中央を固定する。
【0034】
このように、カウル構造11では、カウル本体17は、フロントガラス15の外面74に平行で且つ密着しているガラス当接部46と、フロントガラス15の内面76を押圧しているくわえ爪(中央くわえ爪)66と、くわえ爪(中央くわえ爪)66とガラス当接部46とで形成された溝81と、カウル本体17の他方の縁に形成され、ガラス当接部46に平行な取付け部(中央取付け部)51と、ダッシュパネル14の上部に連なるダッシュアッパ21は、取付け部(中央取付け部)51が取付けられるとともにガラス当接部46に平行なカウル接続部26(中央ブラケット27を有する。)を備えたので、フロントガラス15の下端16にカウル本体17の溝81を差し込む際に、カウル本体17をフロントガラス15の下端16に向けフロントガラス15に対して矢印a1のように平行移動させても、カウル本体17の前端117が備える取付け部(中央取付け部)51はダッシュアッパ21のカウル接続部26(具体的には中央ブラケット27)に干渉しない。従って、カウル本体17の組付けは容易である。
【0035】
また、カウル構造11では、ダッシュアッパ21にカウル本体17を取付けるときに、まず、ダッシュアッパ21の中央に形成したガイド切込み37(図6参照)にカウル本体17の中央のガイドピン55(図3参照)を入れ、後方(図7の矢印a1の方向)にスライドさせると、ガイドピン55は位置決め部98に当たって止まるので、カウル本体17の中央のX軸方向及びY軸方向の位置決めを行うことができるとともに、中央孔38(図6参照)に孔56(図3参照)を一致させることができる。同時に、中央ブラケット27の上辺部96にカウル本体17の中央取付け部51に形成した当接面77を押し当てるから、カウル本体17の中央のZ軸方向の位置決めを行うことができる。従って、カウル本体17の中心(X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向)の位置決めは容易である。
【0036】
次に、カウル本体17を組付けた状態の断面図を用いてカウル構造の作用を説明する。
図8は、本発明のカウル構造の断面で、図1の2−2線断面に相当する断面図である。
図9は、本発明のカウル構造の断面で、図1の5−5線断面に相当する断面図である。
図10は、本発明のカウル構造の断面で、図1の4−4線断面に相当する断面図である。図1を併用して説明する。
【0037】
続けて、ダッシュアッパ21の左端支持部31の支持面101(図9の支持面102と同様)にカウル本体17の左下取付け部52の当接面95(図5と同様)を当てつつ左孔41に長孔61を一致させ、同様に、ダッシュアッパ21の右端支持部33の支持面102にカウル本体17の右下取付け部53の当接面95を当てつつ右孔42に長孔63を一致させると、カウル本体17のA軸方向、B軸方向及びC軸方向の位置決めを行うことができる。
引き続き、クリップ62,64を嵌める。なお、クリップ57,62,64を嵌める順番は一例であり、クリップ57を最後に嵌めることも可能である。
【0038】
つまり、カウル本体17では、中央・左下・右下取付け部51,52,53の如く3箇所に独立させ、それぞれに小さな当接面77,95,95を形成したので、カウル本体17の組付けは容易である。
【0039】
このように、カウル本体17の他方のダッシュ接続部47を3点のみで支持したので、一致させる孔の数は少なくなり、孔同士を一致させる作業時間を削減することができるとともに、クリップを嵌める時間を削減することができる。
【0040】
クリップ57,62,64を嵌めると、図10のカウル本体17の前シール端部54はダッシュアッパ21のカウル接続部26の縁に取付けたシール材35を押圧してシール材35に密着する。前シール端部54は断面屈曲形としたので、前シール端部54の強度(断面係数)が高まり、中央取付け部51、左下取付け部52、右下取付け部53間の前シール端部54の曲がりを抑制することができ、カウル本体17とダッシュアッパ21との密着性を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明のカウル構造は、車両のカウルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のカウル構造の分解図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】図1の6部詳細図
【図7】本発明のカウル構造が備えるカウル本体をフロントガラス及びダッシュアッパに取付ける状態を説明する図
【図8】本発明のカウル構造の断面で、図1の2−2線断面に相当する断面図
【図9】本発明のカウル構造の断面で、図1の5−5線断面に相当する断面図
【図10】本発明のカウル構造の断面で、図1の4−4線断面に相当する断面図
【図11】従来の技術の基本構成を説明する図
【符号の説明】
【0043】
11…カウル構造、12…車両、13…乗員室、14…ダッシュパネル、15…フロントガラス、16…フロントガラスの下端、17…カウル本体、21…ダッシュアッパ、26…カウル接続部、35…シール材、46…ガラス当接部、51…取付け部(中央取付け部)、52…取付け部(左下取付け部)、53…取付け部(右下取付け部)、54…前シール端部、66…くわえ爪(中央くわえ爪)、67…くわえ爪(左くわえ爪)、68…くわえ爪(右くわえ爪)、74…フロントガラスの外面、76…フロントガラスの内面、81,94…溝。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員室の前壁をなすダッシュパネルの上部に接続されるとともに、フロントガラスの下端に連なる長尺なカウル本体を備えたカウル構造において、
前記カウル本体は、一方の縁に形成され、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、
前記一方の縁に形成され、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、
前記くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、
前記カウル本体の他方の縁に形成され、前記ガラス当接部に平行な取付け部と、
前記取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部と、を備え、
前記ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、前記取付け部が取付けられるとともに前記ガラス当接部に平行なカウル接続部と、
前記カウル接続部の前部又は前記前シール端部に取付けられたシール材と、を備えたことを特徴とするカウル構造。
前部に取付けられたシール材
【請求項1】
車両の乗員室の前壁をなすダッシュパネルの上部に接続されるとともに、フロントガラスの下端に連なる長尺なカウル本体を備えたカウル構造において、
前記カウル本体は、一方の縁に形成され、フロントガラスの外面に平行で且つ密着しているガラス当接部と、
前記一方の縁に形成され、フロントガラスの内面を押圧しているくわえ爪と、
前記くわえ爪とガラス当接部とで形成された溝と、
前記カウル本体の他方の縁に形成され、前記ガラス当接部に平行な取付け部と、
前記取付け部の前部に連ねて形成され、断面屈曲形の前シール端部と、を備え、
前記ダッシュパネルの上部に連なるダッシュアッパは、前記取付け部が取付けられるとともに前記ガラス当接部に平行なカウル接続部と、
前記カウル接続部の前部又は前記前シール端部に取付けられたシール材と、を備えたことを特徴とするカウル構造。
前部に取付けられたシール材
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−223434(P2007−223434A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−45872(P2006−45872)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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