説明

カテーテル

本発明は、カテーテル、例えば、固定された結合において統合されている二つのパートを備えた泌尿器カテーテルを提供する。一つのパートは他のパートの操作のために作られ、他のパートは体内への挿入のために作られる。カテーテルは両パートのうちの一つの外側表面に添えられるスリーブを備え、それはカテーテルのバクテリア汚染に対し且つ安全な挿入を促進するためにカテーテルに予め適用される潤滑剤、水或いは同様な摩擦減少物質で周囲を汚すことを保護する。本発明は、さらに、上述のカテーテルのためのスリーブを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泌尿器へのカテーテル挿入、例えば、人のカテーテル挿入のためのカテーテルに関する。特に、本発明は、基部に近い挿入可能なカテーテルの端部から相対向するカテーテルの末端部に体液を排出するための導管を備えたカテーテルに関する。カテーテルは、第一及び第二のパートを備えており、第一のパートは基部に近い端部を形成し、そして、第二のパートは末端の端部を形成し、第一及び第二のパートは、異なる使用、例えば、それぞれ、泌尿器管への挿入のため、そして、ハンドリングのための使用を支えるために異なる横断面形状を有している。両部分は固定された接続で統合されている。
【背景技術】
【0002】
泌尿器カテーテルは、一般に、個体の泌尿器管の中への挿入のための類似の機能を備えた長く伸ばされたカテーテル管或いは導管を形成している。いくつかのカテーテルは、例えば、尿を採取するための長くされた管或いは排出容器にカテーテルを結合するための、比較的に短い円錐形のコネクタ部分を備えて形成されている。長く伸ばされたカテーテル管をグリップすることにより、カテーテルは操作され且つ泌尿器管の中に挿入される。
【0003】
既存のカテーテルは、挿入中の苦痛の感覚が実質的に与えられないように設計されている。したがって、カテーテルは、典型的に、尿道の中への安全且つ快適な挿入のために効果的にされているスムースでよくすべる表面を備えて提供されている。しかしながら、表面がよくすべることのために、使用中に汚れを避けるためにカテーテルを操作することが、特に器用さが少ない使用者にとっては少なからず難しいことである。それゆえに、カテーテルがその包装を解いている間に汚されるということが起こるかもしれない。
【0004】
しばしば、カテーテルは、カテーテルの挿入可能部分を操作するためのハンドル部分が作られている。ハンドル部分の形状は、一般には、カテーテルのより安定したグリップを促進する。米国特許第5653700号はこの種のカテーテルを開示している。しかしながら、しばしば、摩擦減少物質、例えば、ゲル或いは水、それがカテーテルの挿入可能部分に適用され、ハンドル部分を汚し、その部分をよくすべるようにし、そして、器用さの少ない人々にとっての使用を難しくしている。
【0005】
米国特許第5226530号において、上述の問題は、カテーテルのハンドル部分からの滑らかな物質の分離のための区画を備えた容器によって減少させられた。しかしながら、ハンドル部分の汚れを減少させるためのこの試みは、カテーテルの包装から中身を取り出すという問題を解決していない、そしていくつかの容器において、包装から中身を取り出す手順は、カテーテルの挿入可能な先端部分を汚染する以下の増大するリスクを伴ってより困難でさえある。
【0006】
他の製品において、ハンドル部分の汚れは、挿入より前にカテーテルのための付属物としてカテーテルから分離して形成されているハンドルを提供することによって解決してきた。残念ながら、カテーテルから分離されているハンドルは、カテーテルに対してハンドルを添えるときに、製造コスト及び二つの分離した構成要素のハンドリングの両方に関して他の問題を含んでいる。なお、二つの分離した構成要素へのカテーテルの分離は、特に、もし、ハンドル部分が再利用される場合には、汚れのリスクの増大を含んでいる。さらにまた、挿入可能部分から分離してハンドル部分へのカテーテルの分割は包装から中身を取り出すという問題を解決していない。
【発明の開示】
【0007】
知られているカテーテルの上述した欠点を克服すること及び包装から中身を簡単に取り出すことができるカテーテルを提供することが、本発明の選択された実施形態の目的である。
【0008】
したがって、第一の見地における本発明は、挿入可能部分が、例えば、スリーブによって被覆されない第二のパートの少なくとも一部分をそのままの状態にしてカテーテルの外側表面に添えられているスリーブの中に少なくとも部分的に封じ込められているところの導入部のところで説明した種類のカテーテルを提供する。本発明は、例えば、泌尿器カテーテルに適用されることができる。
【0009】
スリーブはカテーテルに添えられるので、使用者は、第二パート、即ち、カテーテルのハンドルパートとの直接接触によって、カテーテルを便利よく携帯し且つ取り扱うこととなる。このように取り扱っている間、添えられたスリーブはカテーテルの挿入可能な第一のパートを汚染から保護する。カテーテルに対するスリーブの取り付け具は使用前にカテーテルを取り扱う際に、スリーブが事故により落ちるというリスクを減少する。
【0010】
第二のパート、即ち、ハンドルパートは第一のパートに固定されているので、第二のパートは、安定したグリップに第二のパートを把持することによってカテーテルの包装から中身を取り出す間、と同時に挿入可能部分からスリーブを除去する間ずっと活発に使用されることができる。言い換えれば、第二のパートは、泌尿器管の中へのカテーテルの挿入を支えるばかりでなく、カテーテルの包装から安全に中身を取り出すことも支えている。
【0011】
好ましくは、第二のパートの長さはカテーテルの全体長さの少なくとも1/3であり、そして好ましくは、第二のパートは、スリーブがカテーテルに添えられるとき、スリーブによって被覆されない。カテーテルの、即ち、カテーテルの両パートの長さの合計の全長は、好ましくはほとんど160mmである。第一のパートの長さは、事実、使用者の泌尿器管の括約筋を開くために必要な最小長さに減少させられることができる。したがって、第一のパートは、40と100mmの間、例えば、50と80mmの間、70mmのようにすることができる。第二のパートの長さは安定したグリップを許容すべきであろう。50mm或いはそれ以上の長さを伴うグリップパートがカテーテルを把持し且つ操作することを使用者に許容するということが見出された。それゆえに、第二のパートの長さは、例えば、50mmと110mmとの間とすることができる。カテーテルはこのようにして実質的に既存のカテーテルよりも短い。
【0012】
第一及び第二のパートは相互の縦方向軸を有するであろう、或いは、第二のパートは第一のパートに対してある角度で伸びるかもしれない。第一及び第二のパートは、異なって設計されることができる、即ち、二つのパートのサイズ及び/または形状が異なることができる。例として、第二のパートと同様に第一のパートは円形の横断面形状を有し、そして第二のパートのより大きい半径サイズはこのパートの取り扱いをより容易にすることができる。あるいはまた、第一のパートは円形形状を有すると同時に第二のパートは円形でない形状を有するかも知れず、或いは、その逆もある。
【0013】
第一及び第二のパートは両パートの分離を妨げるために固定されている。このことは、製造、梱包、そしてカテーテルの使用をより容易にする。両パートは接着剤によって結合される、或いは、それらは一つのシングル構成要素として製造されることができる、例えば、圧力成形工程において成形されることができる。軟らかさ及び/又は硬さに向けて異なった特性を備えた材料で作られることができる。挿入可能部分は、男性使用者の曲がった泌尿器管の中への容易な挿入を許容するように軟質のポリマー材料から作られ、或いは、それは、女性使用者のほとんど真直ぐな泌尿器管の中へのより容易な挿入を許容するように硬質のポリマー材料から作られる。挿入可能部分は、さらに、低摩擦性表面を有する、例えば、低摩擦性材料によって提供されることにより、或いは、挿入可能部分を被覆するコーティングによって提供されることにより、例えば、親水性のコーティング、或いはゲルのコーティング、或いは類似の滑らかな物質によって。ハンドル部分は、そうではなく、低摩擦性の材料で作られ、或いはそれは使用者の指の間でのスライドを防ぐようにコーティングしている表面を有し、或いはそれはよりよいグリップを助長するパターンの表面を有しているかもしれない。ハンドル部分は、カテーテルの挿入可能部分に比較して硬質である材料から作られることができる。
【0014】
第二のパートの横断面積は、例えば、二つの部材の横断面積の比率が1:10のオーダーにあるように、或いは、更に、即ち、第二のパートが10倍までに達している横断面積を有している、或いは、更に、第一のパートの横断面積よりも大きいように、第一のパートの横断面積よりも大きいことが好ましい。或いはまた、さらに、第二のパートは、例えば、安定したグリップを支える材料、例えば、使用者の指の間の滑りに対して比較的に大きな摩擦抵抗を示す材料、例えば、軟質の弾力のあるラバー材料などの、第一のパートの材料と異なる材料から作られることができる。さらにグリップを改良するために、第二のパートは、表面形状或いは構造を改良するノブ、溝、スロット或いは同種のグリップを提供されることができる。第二のパートは、実質的に長く伸びた直線形状を備えたカテーテルを形成するために第一のパートと同一の広がりを有することもあり、或いは、非線形形状を備えたカテーテルを形成するために第一のパートに対して角度を形成するかもしれない。
【0015】
カテーテルの第一のパートは、泌尿器管の中へ挿入されることであり、そしてそれゆえに、このパートは、挿入中に、実質的な苦痛や不快感無しにそれが管の進路に続くように、フレキシブルな材料で作られている。この第一のパートの容易な挿入を確実にするために、第二のパートは、柔軟性を少なくすることができる、即ち、第一のパートよりも高い曲げモーメントを有している。また、容易な挿入を確実にするために、第二のパートは、人間工学的に改良された形状、例えば、使用者の指の間で第二のパートをロックするのを支援する一つ或いはそれ以上のくぼみを備える形状を有することができる。
【0016】
カテーテルの第一の及び/又は第二のパート及び/又はスリーブ、或いは少なくとも両パートのうちの一つのパートは、熱可塑性エラストマー或いは他の熱可塑性材料、或いは治療用エラストマー材料、或いはそれらのいかなる混合物或いは組み合わせから構成されることができる。熱可塑性エラストマー材料は、ポリウレタン(Polyurethane)エラストマー(例えば、Estane(登録商標))、ポリエーテルブロックアミド(Polyetherblockamide)エラストマー(例えば、Pebax(登録商標))、ポリエステル(Polyester)エラストマー(例えば、Hytrel(登録商標))、ポリオレフィン(Polyolefin)エラストマー(例えば、Santoprene(登録商標)及び例えば、Engage(登録商標))、ポリスティレン(Polystyrene)エラストマー(例えば、Kraton(登録商標)混合物)及びコントロールされたタクティック及びアタクティック分野でのPPエラストマーのような材料から構成される。他の熱可塑性材料は、PVC、例えば、可塑化されたPVC、ポリエチレンホモ重合体またはポリエチレン共重合体(Polyethylene-homo or co-Polymers)、ポリプロピレンホモ重合体またはポリプロピレン共重合体(Polypropylene-homo or co-Polymers)、ポリアミド(Polyamide)タイプ、ポリエステル(Polyester)タイプ、とりわけエラストマー含有のフッ素のような熱可塑性材料含有のフッ素から構成される。治療用エラストマー材料は、とりわけシリコンエラストマー及びポリウレタン(Polyurethane)エラストマーから構成される。
【0017】
第二のパートに直接接触してカテーテルを取り扱っている間でさえも第一のパートの無菌状態を維持するために、スリーブは、密封状に、例えば、第一のパート或いは少なくともその挿入可能部分を液体及び/又はバクテリアを通さないような十分な保護を形成するように、カテーテルの外側表面に添えられる。この目的のために、体内から液体をカテーテルの導管の中に排出するための挿入可能部分の先端に典型的に提供されている開口をまたシールすることが必要とされる。基部に近く、挿入可能な、カテーテルの端部における開口は、先端部分及びその中における開口を被覆するキャップによってシールされるかもしれない。そのようなキャップはスリーブに一体形成されることができる。代替の実施形態において、導管は、カテーテルの、反対側の、末端の端部において、例えば、カテーテルの端部フランジに固定されているフォイルのシートによって、フォイルがフランジから剥がされるのを許容する方法において、シールされている。
【0018】
スリーブは、スリーブ材料の堅さのために、寸法的に安定していることができる、その形状は取り扱い中維持される。例として、スリーブは、そこから伸びている堅い側壁を備えた堅い底部分を有する。側壁はシリンダー状の形を有しており、そしてそれは横断面図において円形或いは非円形となることができる。スリーブ、或いは、少なくともその側壁は、側壁がカテーテルの挿入可能部分の外側表面とのかみ合いに強く押されるのを防止する堅さに作られることができる。スリーブは、スリーブに一体的に固定されているクリップを有することができる、そしてボールペンで知られているキャップのクリップに類似の方法でそれと共に作用する。スリーブは、また、他の固定手段を有している、例えば、休憩室の壁の対応するフックにカテーテルをかけるためのフック或いはつまみ(lug)を有する。使用に際して、カテーテルは、例えば、壁のフックに添えられて、そして第二のパート、即ち、ハンドル部分を引っ張ることによって、カテーテルは、フック上のその固定手段に掛かって留まっているスリーブ部分からリリースされる。
【0019】
スリーブは、例えば、以下の方法でカテーテルに添えられることができる:
―機械的なかみ合わせ部材、例えば、一方の部材の突出部が他方の部材の溝にかみ合う、或いは、相互に両部材にねじ込む螺子付きスレッドの手段によって、または
―両部材が結合される、例えば、使用者がスリーブを引っ張るのを許容する強さの接着剤によるところの固定された取付け、或いは、両部材が一緒に成形される、例えば、スリーブがカテーテル上に直接成形されているところの固定された取付け。
【0020】
カテーテルからのスリーブの除去を支えるために、少なくともカテーテル及びスリーブのうちの一つは、非円形の横断面形状を有するかもしれない。そのような非円形の形状は、例えば、両部材を捻って離すために、よりよいグリップを支えるかもしれない。
【0021】
しばしば、膀胱から排出される尿を採取する必要が生じるかもしれない。これは、カテーテルに接続手段を含ませることによって、例えば、それが容器或いは入れ物に接続されることができるようなカテーテルの第二のパートの部分として含ませることによって達成される。あるいはまた、カテーテルの出口開口と体液の採集のためのバッグとの間の固定された液体接続部は、例えば、バッグとカテーテルを一体成形することによって、或いは、カテーテルとバッグをチューブ状の導管或いは何か他の形式の導管経由でしっかりと接続することによって、確立される。
【0022】
挿入を容易にするために、少なくともカテーテルの第一のパート或いは少なくともカテーテルの第一のパートの部分は、低い摩擦特性の表面を有している。この部分に関し、その表面は、標準のゲルで滑らかにされたカテーテル、親水性のカテーテル、或いはそれ自体知られているいかなるカテーテルの表面に調和する。しかしながら、もし、カテーテルの全体の表面がよく滑る場合は、特に器用さの少ない人にとっては、カテーテルを操作することは難しい。それゆえに、カテーテルの第二のパートは低摩擦特性の表面を提供されず、前述のように、むしろ、高い摩擦表面、例えば、軟質の弾力のあるラバー材料から作られることが望ましい。
【0023】
カテーテルが、包装しているシールを壊す前は、即ち、挿入する前は、無菌状態であるように、カテーテルは或いはその第一のパートはパッキングで包んで保護される。スリーブは、容器が二つ或いはそれ以上の区画を、即ち、第一の区画がカテーテルの第一のパートを包み、そして第二の区画がカテーテルの第二のパートを包む区画を含む意味でのそのような容器の統合される部分を形成している。二つの区画は、第一の区画における滑らかにする或いは殺菌する物質が、カテーテルの第二のパート、即ち、ハンドリング部分を汚すことを防ぐために、お互いからシールされてもよい。好ましくは、カテーテルの第一のパートは、第一のパートに適用される滑らかにする物質が乾燥するのを防止するようにガス不浸透性の材料でパックされ、それに対して、カテーテルの第二のパートは、使用者に材料を通して第二のパートを見ることを許容するように、少なくとも部分的に透明である材料でパックされているのがよい。
【0024】
第二の見地にしたがって、本発明は、その挿入可能な端部に入り口開口を備えたカテーテルのためのスリーブを提供し、上記スリーブはカテーテルのための空洞を備えた長く伸びた本体及び空洞の中にカテーテルを挿入するための開口を形成しており、カテーテルが空洞の中に配列されているとき空洞はカテーテルの入り口開口を被覆するためのキャップ部分を形成している。スリーブは、発明の第一の見地のために説明された固定手段のいずれかを形成されることができる。
本発明の選択された実施形態は図面を参照して詳細に説明されるでしょう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1におけるカテーテルは、体液の排出のためのものであり、即ち、自然の或いは人口の泌尿器管から尿を排出するための泌尿器用カテーテルである。カテーテルは、カテーテルの基部に近い挿入可能な端部を形成している第一のパート1と、カテーテルのハンドル部分を形成している第二のパート2を有している。第一及び第二のパートは、それらの意図される使用に対応して異なる形状を有している。第一のパートは長く引き伸ばされており、カテーテルの両部分を通して伸びている内部導管の中へ膀胱からの尿を排出するための入り口開口3を有しており、且つ、第一のパートは第二のパートに比較したときスリムである。第一のパートは、カテーテルの外側表面に取り外し可能に添えられるスリーブ4によって被覆されている(図1において、スリーブは移動させられており、泌尿器管への挿入のために準備されている)。開示されているスリーブはシリンダー状であり、カテーテルからのスリーブの除去を支えるための外側フランジ5を有している。内部導管は、第二のパートにおける入り口開口と対向している出口開口6と入り口開口を接続している。出口開口は剥がれることを許容する方法で添付されているフォイル7によって被覆されている。リブとなっている部分8は、第一及び第二のパートの間の変化の触感表示を使用者に与える。第一及び第二のパートは、ジョイント9、例えば、接着剤による、あるいは、溶接による、或いは、一体にされるパーツによって接合される。
【0026】
図2は、スリーブがカテーテルに添えられている図1のカテーテルを示している。第二のパートはスリーブによって被覆されない。スリーブは、リブとなっている部分8と係合している内向きに伸びているフランジ(図示されていない)を経由して第二のパートに固定されている。
【0027】
図3は、二つの区画の容器に包まれているカテーテルを示している。第一の区画11は、耐漏洩シール13により第二の区画12から分離されている。容器は、フォイルが剥がれて離れることを許容しているシールのエッジに沿ってジョイントしている二つのフォイルから構成されている。第二の区画の周りのエッジジョイントは第一の区画の周りのエッジジョイントに比較して弱くなっている。このことは、ハンドル部分へのアクセスを得るために使用者が第二の区画を簡単に開くことを許容している。ハンドルへのアクセスが達成されたとき、使用者は、ハンドルの安定したつかみを得て、そしてこのようにして第一の区画のシールをより強く守りながら開封することを可能にする。
【0028】
図4のカテーテルは第一及び第二のパート14,15を備えている。カテーテルのハンドルを構成している第二の部分は、末端の挿入可能でない端部16に向けて外側にテーパーになっており、そして、ノブ17が第二の部分の周りのより良いグリップを支えている。開口18は、体内からカテーテルの中への液体の排出のためにカテーテルの基部に近い端部に位置している。
【0029】
図5は、カテーテルの基部に近い挿入可能な端部の開口を被覆するためのキャップ部分20を備えているスリーブの一実施形態の横断面図を示している。半径方向内向きのフランジ21は、そこにスリーブをロックするためにカテーテルの溝又は突出部を捕捉するために働く。
【0030】
カテーテルからのスリーブの除去を支えるために、スリーブを、例えば、化粧室の付属品或いは備品に附属させるための取り付け手段の四つの異なった実施形態を示している。図6aは、エッジ、フック、釘或いは部屋のいかなる類似の付属品或いは備品にスリーブを附属させるために使用されることができるボールペンから知られているクリップ23と同種のクリップを示している。図6bは、フック24付きのスリーブを示している。図6Cは、つまみ(lug)25付きのスリーブを示しており、そして、図6Dは、固着テープ片26、例えば、粘着性テープ或いはVelcro(登録商標)テープ付きのスリーブを示している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明によるカテーテルを示している。
【図2】スリーブがカテーテルに添えられた図1のカテーテルを示している。
【図3】二つの区画の容器に包まれたカテーテルを示している。
【図4】カテーテルの第一及び第二の部分の代替の実施形態を示している。
【図5】カテーテルの開口を被覆するためのキャップを含んでいるスリーブの実施形態を示している。
【図6】スリーブを、例えば、化粧室の付属品或いは備品に付属させるための取り付け手段の四つの異なった実施形態を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部に近い、挿入可能な、カテーテルの端部における少なくとも一つの入り口開口から少なくとも一つの出口開口へ体液を排出するための導管を有するカテーテルにおいて、前記カテーテルは、第一のパートが基部に近い端部を形成し、第二のパートが末端の端部を形成し、第一及び第二のパートが異なる横断面のサイズ及び/又は形状を有し且つ固定された結合において統合されているところの第一及び第二のパートを備えており、第一のパートは、それによって被覆されていないカテーテルの第二のパートの少なくとも一部をそのままの状態にしておくために、カテーテルに添えられているスリーブの中に少なくとも部分的に封じ込められていることを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記スリーブは、前記カテーテルの外側表面に分離可能に添えられていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記スリーブは、前記第一のパートの液体を通さない内部封じ込め部の少なくとも一部を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記第一のパートは、前記スリーブによって完全に内部に封じ込められていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記少なくとも一つの入り口開口は、分離可能な閉鎖部材によって密閉されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記閉鎖部材は、前記スリーブの一部を形成していることを特徴とする請求項5に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記少なくとも一つの出口開口は、分離可能な閉鎖部材によって密閉されていることを特徴とする請求項4または5に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記第一及び第二のパートは、異なる材料から作られていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記第二のパートの長さは、カテーテルの全長の少なくとも1/3から構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記第一及び第二のパートは、一体に作られていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項11】
前記第二のパートは、前記第一のパートより高い曲げモーメントで作られていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項12】
前記第二のパートは、前記第一のパートより高い表面摩擦で作られていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項13】
半径方向における前記第二のパートは、前記第一のパートの半径サイズの2−10倍にわたっていることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項14】
前記第二のパートは、体液の採集のための採集手段を接続するための接続手段を備えていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項15】
前記出口開口は、体液の採集のための容器を有する液体接続部にあることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項16】
前記スリーブは、寸法的に安定している材料から作られることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項17】
前記スリーブは、個々の区画の中の前記第一及び第二のパートの封じ込めのためのパッケージの一部を形成していることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項18】
前記スリーブ或いは前記第一または第二のパートは熱可塑性材料で作られることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項19】
無菌状態は、前記第二のパートと直接接触している間中、前記スリーブの中で維持可能であることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項20】
膀胱或いは泌尿器管から尿を排出するために作られる、請求項1から19のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項21】
その挿入可能な端部に入り口開口を有するカテーテルのためのスリーブにおいて、前記スリーブは、前記カテーテルのための空洞を有する長く伸びた本体及び前記空洞の中に前記カテーテルを挿入するための開口を形成しており、前記カテーテルが前記空洞内に配置されているとき、前記空洞は前記カテーテルの前記入り口開口を被覆するキャップ部分を形成していることを特徴とするスリーブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−507879(P2006−507879A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556048(P2004−556048)
【出願日】平成15年11月28日(2003.11.28)
【国際出願番号】PCT/DK2003/000820
【国際公開番号】WO2004/050155
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(500085884)コロプラスト アクティーゼルスカブ (153)
【Fターム(参考)】