説明

カーテンコーター

【課題】 カーテンコーターにおけるスクレーパの耐久性向上。
【解決手段】 紙ないし板紙のような移動する材料ウェブをコーティング剤でコーティングするカーテンコーターであって、塗布装置が、上面を有する材料ウェブよりも上方に配置され、前記ウェブが、カーテンコーターに対して移動可能に搭載され、前記ウェブが、その表面上にコーティング剤がカーテンのような流れで供給されるように配設される。カーテンコーターは、ウェブの表面上の空気の境界層を除去するためにウェブの上面に係合する掻き取り表面を有するスクレーパを備える。スクレーパの掻き取り表面の耐久性は、表面硬化され又は耐久性強化コーティング層が付与される材料又は硬い耐磨耗材料でスクレーパを構成することにより、増加される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動する材料ウェブを処理材料でコーティングするカーテンコーターである。この種のカーテンコーターにおける処理材料は、塗布装置により、カーテン上の流れで材料ウェブの表面上へと供給される。本発明のカーテンコーターでは、コーティング材料は、移動するウェブの表面上に落下するカーテンとして自由に流れる。カーテンコーターは、ウェブの上に配設される塗布ロッドを有し、ウェブの全幅をカバーする傾斜した供給面又は狭いノズルスリットを有し、そこから、コーティング材料が、ウェブの全幅をカバーする均一なカーテンとしてウェブの表面上へと供給される。ウェブは、下方に流れるコーティング材料のカーテンの速度の倍である速度で移動し、衝突のポイントで薄膜へとコーティング材料のカーテンを減じ、これにより、ウェブの表面上の最終的な材料層が形成される。カーテンは、コーティング材料が通って流れる並列のノズルスリットを塗布ロッドが備える場合、若しくは、別のノズルを介して供給されるコーティング材のストリームがウェブ上へと流れる前に相互に重畳されるように傾斜した供給面上に供給される場合、多くの連続的なコーティング材料をウェブ上に同時に供給されることを可能とする。
【背景技術】
【0002】
コーティングされるべき材料ウェブの表面は、空気の層を連行し、空気の層は、ウェブ上のコーティング混合剤カーテンの衝突のポイントに向かってウェブと共に搬送される。空気の境界層は、ウェブ上へのコーティング材料の塗布を邪魔するので、ウェブ上のコーティング材料のカーテンの衝突ポイントより前で空気境界層を取り除く適切な手段により除去される。典型的には、空気境界層を取り除く手段は、ウェブに接して配設され、材料ウェブ内の空気層を引いて除去するサクション表面と、ウェブに接して配設される空気ドクタとを含む(例えば、ここで参照によりその内容が本明細書に組み込まれる、2004年の6月に発行されたKiiha他による米国特許6,743,478号参照)。空気ドクタは、ウェブに接して配置される湾曲表面又は回転スクレーパロッドを有する。移動する材料ウェブとスクレーパとの間には、典型的には500μmより小さい厚さの薄い空気の層が常に存在する。しかし、間欠的には、スクレーパ表面(掻き取り表面)は、ウェブと接触し、これにより、ウェブの摩擦は、スクレーパ表面を直ぐに磨耗させてしまう。スクレーパ表面は、それ故に、ウェブにダメージを与えかねない鋼製のエッジを備え、従って、スクレーパ表面は交換されなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明に係る多層カーテンコーターは、紙又は板紙のような移動する材料ウェブを、コーティング材料でコーティングするためのものであり、上面を有する材料ウェブよりも上方に塗布装置が配置され、ウェブが、カーテンコーターに対して移動可能に搭載され、ウェブは、その表面上にコーティング剤がカーテンのような流れで供給されるように配設されるタイプのカーテンコーターである。カーテンコーターは、ウェブの表面上の空気境界層を除去するようにウェブの上面に下側のスクレーパ表面が係合されるスクレーパを有する。下側のスクレーパ表面の耐久性は、硬い対摩擦材料によりスクレーパを構成することにより、若しくは、表面硬化され又は耐久性強化コーティング層が付与される材料により、増大される。
【0004】
本発明の目的は、カーテンコータースクレーパのスクレーパ表面の劣化を低減する解決策をもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ウェブに接して配置されるスクレーパ部分が、表面硬化され、耐磨耗材料層でコーティングされ、又は、耐磨耗材料により構成されることに基づく。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、ウェブと接触するスクレーパ表面の劣化が減少されるので、スクレーパの寿命が延びるという効果を達成する。耐磨耗材料は、一般的に高価であるので、同一材料の全体部品を用意するよりもスクレーパ表面をコーティングするか又は表面硬化させる方が効果的である。更に、スクレーパ表面の材料及びスクレーパの本体部分及びその特性は、所期の目的に従って選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図示のカーテンコーターは、ガイドロールのような、コーティングされるべき材料ウェブ7をガイドしてコーターにおいて前方に進ませる手段を備える。ウェブ7の運動の方向は、矢印10により図面に指示されている。塗布ロッド8は、ウェブ7の上に配置され、自由落下のカーテン6の形態でウェブ7の表面上にコーティング混合剤を供給する。塗布ロッド8は、コーターの本体に取り付けられる。
【0008】
塗布ロッド8は、ウェブ7の全体幅に亘って延在するノズルスリット1を有し、それを通してコーティング材料がウェブ7の表面の全幅上へと搬送され、又は、実質的には、ウェブの全幅に亘って延在する自由落下カーテン6として搬送される。下方向に流れるコーティング材料により生成されるコーティングカーテンの速度の倍で移動するウェブ7は、衝撃のポイントで薄膜までコーティングカーテンを低減し、これにより、ウェブ7の表面上に最終的なコーティング材料層13が形成される。ノズルスリット1は、複数の並列のスリット21から作成されてよく、各スリットは、図5に示すように、多層のコーティングが同時にウェブ上に堆積されて多層コーティングが形成されるように、異なるコーティング材料を供給する。
【0009】
コーティング材料は、ウェブ7の表面上に直接的に又は間接的にノズルスリット1を通して供給されてもよい。直接的に供給されるコーティング材料は、ノズルスリット1を介して直接的にウェブ7の表面上へとカーテン上に流れる。間接的に供給されるコーティング材料は、ノズルスリットを通して、例えば、ノズルスリットの全幅に亘って延在する傾斜した供給面上へと、流れ、そして、下向きに供給面に沿って供給面のエッジを越えてカーテン状にウェブの表面上へと下降する。図6に示すように、幾つかの連続するノズルスリット21は、供給面22上に多層のコーティング膜を形成することを可能とし、その際、コーティング層は互いに相互から良好に離間され、複数の連続的なコーティング層がウェブ上に同時に塗布されることを可能とする。
【0010】
コーティングされるべき材料ウェブ7の表面は、ウェブ7と共に移動する空気の層を有する。空気境界層は、ウェブ上のコーティング材料の塗布を邪魔するので、空気境界層は、ウェブ上にコーティング材料のカーテンが下降するポイントより前で、ウェブ7の動き方向に配置されるスクレーパ3により除去される。スクレーパ3は、ウェブ7の表面上の空気層を除去するべくウェブに対面するスクレーパ表面11を有する。新しい空気の層は、50mmほどの小さな距離でウェブ7の表面上に形成するので、スクレーパ3のスクレーパ表面11は、コーティング材料カーテン6の衝突ポイントにできるだけ近くに配置されるべきである。典型的には、スクレーパ3のスクレーパ表面11は、5−75mm、好ましくは15−20mm、コーティング材料のカーテン6がウェブ7上に下降するポイントから離れる。
【0011】
図1では、スクレーパ3は、コーティング材料のカーテンの前に配設され、その凸型のスクレーパ表面11は、ウェブ7の全幅に亘って延在し、ウェブ7の表面に沿った空気の境界層を除去する。スクレーパ3及びそのスクレーパ表面11は、典型的には、スチールで作成される。移動するウェブ7とスクレーパ表面との間に空気の層が形成し、その厚さは、とりわけ、移動するウェブ7の速度及びスクレーパ表面の曲率半径により影響を受ける。一般的に、ウェブ2とスクレーパ表面との間の空気層の厚さは、約0−500μmである。湾曲したスクレーパ表面11は、ウェブをガイドするためにも用いられてもよい。
【0012】
図2に示すスクレーパ3は、ウェブ7の表面上の空気境界層を除去するべく、本体部9上に回転可能に搭載されウェブ表面に対面するスクレーパロッド5を含む。スクレーパロッド5は、ウェブ7の全幅に亘って延在する。スクレーパロッド5は、典型的には、スチールで作成される。
【0013】
図面に示される実施例では、移動するウェブ7は、スクレーパ3のスクレーパ表面11に接触し、これにより、スクレーパ表面は、この接触ポイントで直ぐに劣化する。耐久性を改善するべく、スクレーパ表面は、表面硬化され、又は、耐久性強化コーティング層でコーティングされる。図1に示す実施例では、凸状のスクレーパ表面11は、図2に示す実施例ではスクレーパロッド7の包絡面のように、表面硬化又はコーティングされる。
【0014】
図1の構成とは対照的に、図3に示す実施例は、ウェブ2のクロスマシン方向の幅に亘って延在し、スクレーパ3の下流部分16に入口開口部14が配置されたサクションチャンネル12で補完される。このようにして、移動するウェブ2の表面上を移動する境界空気層は、サクションチャンネル12内へと引かれることができる。
【0015】
図4では、サクションチャンネル12の入口開口部17が、ウェブ2に対面するスクレーパ3の湾曲表面20上に適合された構成が示される。
【0016】
表面硬化処理を受ける表面は、当該表面の温度が、例えば電磁誘導的に又はガスにより、オーステナイト化温度まで、例えば700℃を僅かに超えるまで上昇するのに十分な時間加熱され、次いで、当該構造が均質化されるのを待つ。スクレーパ表面だけが、オーステナイト化温度まで加熱される。加熱に続いて、スクレーパ表面11は、例えば水又は油により、直ぐに冷却されるか又は焼き入れされ、これにより、表面を硬いマルテンサイトへと変え、その後、種々の熱処理が、所望の特性を得るために表面上で実行されてもよい。典型的には、スクレーパ表面11は、150−200℃まで再加熱又は焼戻しされ、この温度で数時間焼戻しされ、次いで、表面をゆっくり冷却することを許容する。焼戻し温度は、上述よりも高くてもよいが、これは、表面硬度が減少し始めることを意味する。この表面硬化の結果、内部の特性を維持しつつ、ウェブに対面するスクレーパのスクレーパ表面の硬度が増加される。表面硬化されたスクレーパ表面の硬度は、約900のビッカース硬度(HV)である。
【0017】
スクレーパ表面上にコーティングされる耐久性強化材料は、クロム又はセラミック材料のような材料であってよい。
【0018】
クロムコーティングは、例えば溶融クロム内にスクレーパ表面を浸し、スクレーパ表面にコーティング材料を付着させることによりなされ、これにより、融解からスクレーパ表面を上げるときに表面層へと固体化する。クロムコーティングは、吹き付けにより生成されもよく、これにより、融解クロム表面材料がスクレーパ表面上へ吹き付けられ、又は、電気化学的なコーティング方法により生成されてもよい。クロム被覆の硬度は、およそ1000−1200HVである。
【0019】
セラミックコーティング層は、例えば化学的反応(CVD,化学気相成長法)や物理的方法(PVD、物理気相成長法)に基づく方法により、既存のスクレーパ表面内に金属を蒸発させることによって得られる。化学蒸発コーティングでは、コーティングは、減圧で、約800−1000℃の温度で反応ガスを用いることによってなされる。
【0020】
物理蒸発コーティングでは、コーティング原子は、蒸着又はイオン打ち込み(ボンバードメント)を介して物理的に活性させられる。処理方法としては、例えば真空コーティングが用いられてよく、これによれば、コーティングは、真空ないし低圧チャンバ内で起こり、この場合、コーティング材料は気相で得られる。コーティング材料は、電子ジェットで又は抵抗加熱を介して通常的に蒸発される。気相でのコーティング材料は、コーティングされるべき部品の表面に付着される。選択的には、コーティングは、約400−500℃の高温で実行されてもよい。真空コーティングは、クロムコーティングにも適する。他の蒸着コーティング法は例えばスパッタリング及びイオンコーティングである。セラミックコーティング層の硬度は、典型的には、2000−5000HVである。
【0021】
典型的には、スクレーパ表面に形成されるべきコーティング層4の厚さは1μmから2μmである。
【0022】
尚、スクレーパは、ウェブ走行方向に配置された複数の部品又は領域からなることができる。スクレーパ3は、異なる曲率の結合領域を備える表面を持つので、スクレーパの表面は、異なる領域又は部品を有するように作成されることができる。更に、スクレーパ表面の硬度は、例えば異なる材料を用いることで、マシン方向又はクロスマシン方向で変化してもよい。スクレーパの表面は、マシン方向で多数の部品から作成されることができる。更に、スクレーパは、クロス方向又はマシン方向に延在する溝を備えてもよい。
【0023】
スクレーパは、また、スクレーパ内部での水循環のような、冷却システムを備えてもよい。更に、サクション又はエアブローが、紙ダストを除去するために用いられてもよい。紙ダスト除去のためのサクション又はエアブローは、スクレーパより前、チャンネル12又は18のような、スクレーパ内に設けられてよく、又はスクレーパの後でもありうる。
【0024】
理解されるべきこととして、本発明は、ここで開示及び説明された特定の部品構成や構造に限定されるものではないが、添付のクレームの観点内の全ての修正形を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明によるカーテンコーターの概略図である。
【図2】本発明のカーテンコーターの第2実施例の概略図である。
【図3】本発明のカーテンコーターの第3実施例の概略図である。
【図4】本発明のカーテンコーターの第4実施例の概略図である。
【図5】本発明のカーテンコーターの第5実施例の概略図である。
【図6】本発明のカーテンコーターの第6実施例の概略図である。
【符号の説明】
【0026】
1 ノズルスリット
6 カーテン
7 ウェブ(紙匹)
8 塗布ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動する材料ウェブをコーティング剤でコーティングするカーテンコーターであって、塗布装置が、上面を有する材料ウェブよりも上方に配置され、前記ウェブが、カーテンコーターに対して移動可能に搭載され、前記ウェブが、その表面上にコーティング剤がカーテンのような流れで供給されるように配設されるタイプのカーテンコーターにおいて、
ウェブの表面上の空気の境界層を除去するためにウェブの上面に接して配置された掻き取り表面を有するスクレーパを備え、
ウェブに接して配置される前記スクレーパの掻き取り表面が、表面硬化され又は耐久性強化コーティング層が付与される改善を含む、カーテンコーター。
【請求項2】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、セラミック材料を含むコーティング層でコーティングされる、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項3】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、クロムのコーティング層でコーティングされる、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項4】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、1μmから2μmの厚さの層のコーティング層でコーティングされる、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項5】
前記掻き取り表面は、少なくとも約900から5000のビッカース硬度(HV)を有する、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項6】
前記掻き取り表面は、少なくとも約1000から5000のビッカース硬度(HV)を有する、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項7】
前記掻き取り表面は、少なくとも約2000から5000のビッカース硬度(HV)を有する、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項8】
前記スクレーパの掻き取り表面は、該スクレーパ上に回転可能に搭載されるスクレーパロッドの包絡面である、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項9】
当該カーテンコーターは多層型であり、塗布ノズルは、上下に連なる複数のクロスマシン方向のスリットを含む、請求項1に記載のカーテンコーター。
【請求項10】
紙又は板紙の移動するウェブの上面をコーティングするカーテンコーターであって、前記移動するウェブは、ウェブの移動方向を画成し、塗布ノズルが、コーティングされるべきウェブよりも上方に配置され、そこから噴射されるコーティング混合剤がウェブの上面に、ウェブのクロスマシン方向の全幅にわたって均一に延在する連続的なカーテンで塗布されるように構成されたタイプのカーテンコーターであって、
ウェブの上面に接して配され、コーティングされるべきウェブの表面上を移動する空気の境界層を除去するように構成された掻き取り表面を有するスクレーパを備え、該スクレーパは、ウェブの表面上における前記コーティング混合剤のカーテンの衝突ポイントのウェブ移動方向で上流側、且つウェブの上面側に配置され、該スクレーパは、ウェブに対面する掻き取り表面であって、ウェブを支えるように湾曲された掻き取り表面を備え、
ウェブに当接する前記掻き取り表面が少なくとも約900から5000のビッカース硬度(HV)の表面硬度を有する改善を含む、カーテンコーター。
【請求項11】
ウェブに当接する前記掻き取り表面は、前記スクレーパ上に形成される1μmから2μmの厚さのコーティング層を含む、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項12】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、セラミック材料を含むコーティング層でコーティングされる、請求項11に記載のカーテンコーター。
【請求項13】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、クロムのコーティング層でコーティングされる、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項14】
ウェブに接して配置される前記掻き取り表面は、1μmから2μmの厚さの層のコーティング層でコーティングされる、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項15】
前記掻き取り表面は、少なくとも約1000から5000のビッカース硬度(HV)を有する、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項16】
前記掻き取り表面は、少なくとも約2000から5000のビッカース硬度(HV)を有する、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項17】
前記スクレーパの掻き取り表面は、該スクレーパ上に回転可能に搭載されるスクレーパロッドの包絡面である、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項18】
当該カーテンコーターは多層型であり、塗布ノズルは、上下に連なる複数のクロスマシン方向のスリットを含む、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項19】
前記スクレーパは、前記ウェブのクロスマシン方向全幅に亘って延在し且つ前記ウェブの表面上を移動する境界空気層をサクションにより除去するように前記スクレーパ内に設定されるサクションノズルを含む、請求項10に記載のカーテンコーター。
【請求項20】
紙又は板紙の移動するウェブの上面をコーティングする方法であって、
ウェブの上方に配置された塗布ノズルを有するコーターから、ウェブの上面上にコーティング混合剤の連続的なカーテンを衝突位置に噴射することによりコーティング混合剤を塗布するステップと、
ウェブをコーティングする前に、前記ウェブの上面に接するよう配された掻き取り表面を有するスクレーパであって、ウェブの上面側で且つウェブの上面上への前記コーティング混合剤の衝突位置のウェブ移動方向で上流側に配置されたスクレーパを用いて、前記ウェブの表面上を移動する境界空気層を取り除くステップと、
ウェブに対面する湾曲した掻き取り表面でウェブを支持し、
約900から5000のビッカース硬度(HV)の表面硬度まで前記掻き取り表面を増加させることによって、ウェブに当接するスクレーパの掻き取り表面の磨耗を低減するステップとを含む、方法。
【請求項21】
ウェブのクロスマシン方向全幅に亘って延在し、前記スクレーパの一部を形成するサクションノズルを用いて、前記ウェブの表面上を移動する境界空気層をサクションにより除去するステップを含み、前記スクレーパの表面は、少なくとも約2000から5000のビッカース硬度(HV)の表面硬度まで増加される、請求項20に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−15340(P2006−15340A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−188444(P2005−188444)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【出願人】(501249157)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】