カートリッジ
【課題】カートリッジの搬送時などにおいて、回動部材が破損することを低減できるカートリッジを提供すること。
【解決手段】
現像カートリッジ13では、リセットギヤ50が設けられる現像フレーム19を備え、リセットギヤ50には、本体部61、揺動部62および弾性部材63を備える被検出突起60が設けられる。そして、揺動部62は、起立位置と、第1仮想平面Pと揺動部62の接触部69とが形成する角の角度θ2が、起立位置における角度θ1よりも、角度が小さくなるように、接触部69の先端部がリセットギヤ50側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能に構成される。
【解決手段】
現像カートリッジ13では、リセットギヤ50が設けられる現像フレーム19を備え、リセットギヤ50には、本体部61、揺動部62および弾性部材63を備える被検出突起60が設けられる。そして、揺動部62は、起立位置と、第1仮想平面Pと揺動部62の接触部69とが形成する角の角度θ2が、起立位置における角度θ1よりも、角度が小さくなるように、接触部69の先端部がリセットギヤ50側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能に構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に装着されるカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、現像カートリッジが着脱自在に装着される、電子写真方式のプリンタが知られている。
【0003】
このようなプリンタでは、装着された現像カートリッジの情報(例えば、現像カートリッジが新品であるか否かなど)を判断するための新品検出手段を備えている。
【0004】
例えば、現像カートリッジに回転可能に設けられる検出ギヤに、本体ケーシング内のアクチュエータに当接される当接突起を設け、現像カートリッジが本体ケーシングに装着されたときに、検出ギヤを回転駆動させて、当接突起によってアクチュータを揺動させるとともに、光センサによってアクチュエータの揺動を検出し、その検出結果に基づいて、現像カートリッジの情報を判断するレーザプリンタが提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−267994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、上記した特許文献1に記載の現像カートリッジでは、検出ギヤに設けられる当接突起が、検出ギヤに対して現像カートリッジと反対側に突出している。
【0007】
そのため、現像カートリッジの搬送時や、現像カートリッジの本体ケーシングへの装着動作時などにおいて、当接突起が、外部の部材と干渉して、破損してしまう場合がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、カートリッジの搬送時などにおいて、回動部材が破損することを低減できるカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記した目的を達成するために、本発明のカートリッジは、現像剤を収容する筐体と、前記筐体に設けられ、駆動力を受けて回転する回転体と、前記回転体における回転中心から外れた位置に設けられ、前記回転体の回転軌跡の接線方向に沿う回動支点を備える回動部材であって、前記回転体に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、前記起立位置における前記角度よりも、前記回転体に対して形成する角度が小さくなるように、前記回転体側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能な回動部材と、前記回動部材が前記起立位置に位置するように、前記回動部材を付勢する弾性部材とを備えている。
【0010】
このような構成によれば、回動部材は、起立位置と傾倒位置との間において回動可能であり、常には、弾性部材により起立位置に位置するように付勢されている。
【0011】
そして、回動部材が、例えば、カートリッジの搬送時などにおいて、外部の部材と干渉すると、回動部材は、起立位置から傾倒位置に回動される。
【0012】
そのため、たとえ、回動部材が、外部の部材と干渉しても、回動部材が破損することを低減できる。
(2)前記回転体は、ギヤ部材であってもよい。
【0013】
このような構成によれば、外部からの駆動力が、確実に回転体に伝達され、回転体を円滑に回転駆動させることができる。
(3)前記回動支点が、回動軸であって、前記回動部材が、前記回動軸の径方向に突出するように形成されてもよい。
【0014】
このような構成によれば、回動支点が回動軸であるので、回動部材が、外部の部材と干渉したときに、回動部材が起立位置から傾倒位置に円滑に移動される。
【0015】
そのため、回動部材が、回動軸の径方向に突出するように形成されていても、外部の部材と干渉したときに、起立位置から傾倒位置に円滑に移動されるので、回動部材が破損することを確実に低減することができる。
(4)また、前記弾性部材が、ばね部材であってもよい。
【0016】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、回動部材を確実に起立位置に位置させることができる。
(5)また、前記回動部材の遊端部に、球状部が設けられていてもよい。
【0017】
このような構成によれば、回動部材が外部の部材といずれの方向から干渉しても、その衝撃が、球状部により回動部材を回動させる方向に作用しやすくなるので、確実に回動部材を回動させることができる。そのため、回動部材が破損することをさらに低減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、回動部材が破損することを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明のカートリッジの第1実施形態の現像カートリッジを備えるプリンタの中央断面図を示す。
【図2】図2は、図1に示す現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すリセットギヤを後下側から見た斜視図であって、(a)は、被検出突起が起立位置である状態を示し、(b)は、被検出突起が傾倒位置である状態を示す。
【図4】図4は、現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、現像カートリッジが本体ケーシングに装着された直後であって、被検出突起が、初期位置に位置する状態を示す。
【図5】図5は、図4に続いて現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、被検出突起が、アクチュエータと接触した状態を示す。
【図6】図6は、図5に続いて現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、被検出突起が、終着位置に位置する状態を示す。
【図7】図7は、図1に示す現像カートリッジを後左側から見た斜視図であり、終着位置に位置する状態における被検出突起が傾倒位置に位置する状態を示す。
【図8】図8は、第2実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【図9】図9(a)は、第3実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示し、 図9(b)は、第4実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【図10】図10は、第5実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図11】図11は、第6実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図12】図12は、第7実施形態の現像カートリッジにおけるリセットギヤの左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、プリンタ1は、略ボックス形状の本体ケーシング2を備えている。
【0021】
本体ケーシング2の一方側の側壁には、本体開口部3を開閉するフロントカバー5が、その下端部を支点として開閉可能に設けられている。
【0022】
なお、以下の説明では、フロントカバー5が設けられる一方側(図1における右側)を前側とし、その反対側(図1における左側)を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを基準として左右を規定する。さらに、現像カートリッジ13(後述)に関しても、本体ケーシング2に対する装着状態を基準として前後左右上下を規定する。
【0023】
また、プリンタ1は、プロセスカートリッジ10を備えている。
【0024】
プロセスカートリッジ10は、本体ケーシング2に着脱自在に装着されるドラムカートリッジ12と、そのドラムカートリッジ12に着脱自在に装着される、カートリッジの一例としての現像カートリッジ13とを備えている。
【0025】
ドラムカートリッジ12は、感光ドラム14と、感光ドラム14に上方から対向するスコロトロン型帯電器17とを備えている。
【0026】
現像カートリッジ13は、筐体の一例としての現像フレーム19を備えている。
【0027】
現像フレーム19内には、トナー収容室22と現像室23とが前後に並んで形成されている。トナー収容室22と現像室23とは、連通口24により連通されている。
【0028】
トナー収容室22には、非磁性一成分の正帯電の重合トナー(現像剤)が収容され、その前後上下方向略中央部分には、アジテータ25が設けられている。
【0029】
アジテータ25は、左右方向に延びるアジテータ軸26と、アジテータ軸26からアジテータ軸26の径方向外側に延びる攪拌羽根27とを備え、アジテータ軸26の中心軸線を回転中心として回転される。
【0030】
現像室23には、現像ローラ28、供給ローラ29、および層厚規制ブレード30が設けられている。
【0031】
現像ローラ28は、左右方向に延びる金属製の現像ローラ軸31を備え、現像フレーム19の後端部において後側から露出されるように設けられ、現像ローラ軸31の中心軸線を回転中心として回転される。
【0032】
供給ローラ29は、左右方向に延びる金属製の供給ローラ軸32を備え、現像ローラ28に前下側から接触するように設けられ、供給ローラ軸32の中心軸線を回転中心として回転される。
【0033】
層厚規制ブレード30は、現像ローラ28に前上側から接触されている。
【0034】
トナー収容室22内のトナーは、アジテータ25の回転により、連通口24を介して現像室23内の供給ローラ29に供給される。供給ローラ29に供給されたトナーは、供給ローラ29の回転により、現像ローラ28に供給される。このとき、トナーは、供給ローラ29と現像ローラ28との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード30により厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ28の周面上に担持される。
【0035】
一方、感光ドラム14の表面は、感光ドラム14の回転に伴って、スコロトロン型帯電器17により一様に正帯電される。そして、その正帯電した感光ドラム14の表面に、本体ケーシング2の上部に設けられるスキャナユニット6からのレーザビーム(鎖線参照)が選択的に照射されることにより、画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0036】
そして、現像ローラ28の表面に担持されている正帯電トナーが、感光ドラム14の表面に形成されている静電潜像に供給されることにより、感光ドラム14の表面にトナー像が担持される。
【0037】
用紙Sは、本体ケーシング2の底部に着脱自在に装着される給紙トレイ7内に収容されており、ピックアップローラ8によって、Uターンパスからなる給紙パス9に搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム14と転写ローラ16との間に給紙される。そして、用紙Sは、感光ドラム14と転写ローラ16との間を前側から後側に向かって搬送される。このとき、用紙Sに、トナー像が転写され、画像が形成される。
【0038】
そして、用紙Sは、加熱ローラ33と加圧ローラ34との間を通過するときに加熱および加圧される。このとき、用紙Sには、画像が熱定着される。
【0039】
その後、用紙Sは、排紙ローラ35に向けて搬送され、排紙ローラ35によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ36上に排紙される。
2.現像カートリッジの詳細
現像カートリッジ13は、図2に示すように、現像フレーム19の左側に配置される駆動・検知ユニット37を備えている。
(1)現像フレーム
現像フレーム19は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて対向する1対の側壁38を備えている。
【0040】
1対の側壁38は、左側の第1側壁41(図2参照)と、右側の第2側壁42(図1参照)を備えている。
(2)駆動・検知ユニット
駆動・検知ユニット37は、第1側壁41の外側面(左側面)に設けられており、ギヤトレイン43およびギヤカバー44を備えている。
(2−1)ギヤトレイン
ギヤトレイン43は、入力ギヤ45、現像ギヤ46、ギヤ列(図示せず)、および回転体の一例としてのリセットギヤ50から構成されている。
(2−1−1)入力ギヤ
入力ギヤ45は、第1側壁41の後端部上側に配置され、左右方向に延びる入力ギヤ回転軸51を中心に回転可能に設けられている。入力ギヤ回転軸51は、第1側壁41に相対回転不能に保持されている。
【0041】
また、入力ギヤ45は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されており、ギヤ部(図示せず)およびカップリング部52を一体的に有している。
【0042】
ギヤ部(図示せず)は、入力ギヤ45の右側部分に設けられている。ギヤ部(図示せず)の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。
【0043】
カップリング部52は、入力ギヤ45の左側部分に設けられ、ギヤ部(図示せず)と中心軸線が一致する略円柱形状に形成されている。カップリング部52の左側面には、結合凹部53が形成されている。結合凹部53には、現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着された状態で、本体ケーシング2内に備えられる駆動手段としての本体カップリング115の先端が相対回転不能に挿入(係合または嵌合)され、本体カップリング115を介して、本体ケーシング2から駆動力が入力される。これにより、入力ギヤ45は、左側面視時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−2)現像ギヤ
現像ギヤ46は、入力ギヤ45の後下方に配置されている。現像ギヤ46は、現像ローラ軸31の左端部に相対回転不能に取り付けられている。
【0044】
現像ギヤ46の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されており、現像ギヤ46は、入力ギヤ45のギヤ部(図示せず)に前上側から噛合されている。
【0045】
そして、現像ギヤ46では、本体ケーシング2から駆動力が入力ギヤ45に入力されると、左側面視反時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−3)ギヤ列
ギヤ列(図示せず)は、入力ギヤ45の前方に配列されている。ギヤ列(図示せず)は、公知のギヤから構成されており、互いに噛合する供給ギヤ(図示しないが供給ローラ軸32の左端部に相対回転不能に取り付けられている。)、中間ギヤ(図示せず)、アジテータギヤ(図示しないがアジテータ軸26の左端部に相対回転不能に取り付けられている。なお、アジテータギヤのギヤ歯47は、図4の2点鎖線にて示している。)などから構成されている。
【0046】
ギヤ列(図示せず)では、入力ギヤ45に入力される駆動力が、供給ギヤ(図示せず)に伝達される。また、入力ギヤ45に入力される駆動力は、中間ギヤ(図示せず)を介して、アジテータギヤ(図4の二点鎖線(ギヤ歯47)参照)に伝達される。これにより、アジテータギヤは、左側面視時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−4)リセットギヤ
リセットギヤ50は、ギヤ列(図示せず)の前方に配置されている。リセットギヤ50は、左右方向に延びる回転軸54を中心に回転可能に設けられている。回転軸54は、第1側壁41に相対回転不能に保持されている。
【0047】
また、リセットギヤ50は、ギヤ部材であって、欠け歯ギヤ部55と、ボス56とを一体的に備えている。
【0048】
欠け歯ギヤ部55は、左右方向に厚みを有する略円板形状に形成され、回転軸54と中心軸線が一致するように配置されている。欠け歯ギヤ部55の周面には、中心角が約130°をなす部分にギヤ歯が形成されている。すなわち、欠け歯ギヤ部55の周面には、ギヤ歯が形成されている歯部57と、ギヤ歯が形成されていない欠け歯部58とが形成されている。そして、歯部57は、リセットギヤ50の回転位置によって、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に後側から噛合される。一方、欠け歯部58は、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に噛合されない。
【0049】
ボス56は、略円筒形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の左端面から左方に突出し、欠け歯ギヤ部55と中心軸線が一致するように配置されている。ボス56には、回転軸54が相対回転可能に挿通される。
【0050】
これにより、リセットギヤ50は、回転軸54を支点に回転可能に支持されており、入力ギヤ45に入力される駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達されると、回転軸54の中心軸線L(図3参照)を回転中心として、矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転駆動される。
(2−2)被検出突起
欠け歯ギヤ部55の左側面(第1側壁41に対して反対側面)には、被検出突起60が設けられている。
【0051】
なお、以下の説明において、欠け歯ギヤ部55の上下前後左右方向は、欠け歯ギヤ部55が後述する初期位置(図2〜図4)に位置するときを基準としている。
【0052】
被検出突起60は、ボス56の前側(リセットギヤ50の径方向外側)に、間隔を隔てて対向配置されており、欠け歯ギヤ部55における欠け歯部58を周面として有する部分に設けられている。すなわち、被検出突起60は、欠け歯ギヤ部55における回転中心(回転軸54の中心軸線L)から外れた位置に設けられている。
【0053】
被検出突起60は、図3(a)に示すように、本体部61、回動部材の一例としての揺動部62、および、弾性部材63を備えている。
【0054】
本体部61は、基端部67および1対の支持部64から一体形成されている。
【0055】
基端部67は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の回転軌跡L(図4参照)の接線方向T(図4参照)(以下、単に「接線方向T」という。)に沿うように配置されている。
【0056】
また、基端部67には、第1保持部66が形成されている。
【0057】
第1保持部66は、基端部67の左端部において、その上下方向中央部分の前端面(リセットギヤ50の径方向外側面)と、その前端面に連続する左端面とを含む正面視略矩形部分が切り欠かれることにより形成されている。また、第1保持部66の上下方向両端部には、保持突起68がそれぞれ1つずつ設けられている。各保持突起68は、第1保持部66の前面75と間隔を隔てて配置されている。
【0058】
1対の支持部64は、基端部67の左端部における上下方向両端部から、左方に向かって突出する略平板形状に形成されており、上下方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0059】
1対の支持部64には、上下方向に貫通される嵌合穴65が、それぞれ形成されている。嵌合穴65は、断面略楕円形状に形成され、その短径が、嵌合突起71(後述)の外径と略同径に形成されている。
【0060】
嵌合穴65が、断面略楕円形状に形成されることにより、揺動部62の摩耗をより一層効果的に低減することができる。
【0061】
詳しくは、揺動部62が、例えば、現像カートリッジ13の搬送時や、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着時などにおいて、外部の部材(例えば、部材110)と干渉すると、嵌合突起71(後述)は、嵌合穴65の断面略楕円形状長径方向に移動することができる。そのため、揺動部62が、外部の部材と干渉した際の衝撃を、効果的に吸収でき、破損することを低減できる。
【0062】
揺動部62は、接触部69および1対の被支持部70から一体形成されている。
【0063】
接触部69は、略平板形状に形成され、その上下方向長さが、1対の支持部64の上下方向間隔と略同じ長さに形成されている。
【0064】
また、接触部69には、第2保持部72が形成されている。
【0065】
第2保持部72は、接触部69の右端部において、その上下方向中央部分の前端面(リセットギヤ50の径方向外側面)と、その前端面に連続する右端面とを含む正面視略矩形部分が切り欠かれることにより形成されている。また、第2保持部72の上下方向両端部には、保持突起73がそれぞれ1つずつ設けられている。各保持突起73は、第2保持部72の前面と間隔を隔てて配置されている。
【0066】
1対の被支持部70は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0067】
1対の被支持部70には、それらの上下方向外側面に、回動支点および回動軸の一例としての嵌合突起71が、それぞれ形成されている。詳しくは、上側の嵌合突起71は、上側の被支持部70の上面から上方に向かって突出形成され、下側の嵌合突起71は、下側の被支持部70の下面から下方に向かって突出形成されている。各嵌合突起71は、断面略円形状に形成され、その先端部は、断面略円弧形状に形成されている。つまり、接触部69は、嵌合突起71の径方向(左方)に突出するように形成されている。
【0068】
そして、揺動部62は、被支持部70の各嵌合突起71が、本体部61の支持部64の各嵌合穴65に内側から挿通されることにより、本体部61に対して、各嵌合突起71を支点として回動可能に支持されている。つまり、揺動部62が、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されているので、各嵌合突起71も、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように設けられている。
【0069】
これにより、揺動部62は、接触部69が本体部61(支持部64)の左端部から左方に延びる起立位置(図3(a)に示される姿勢)と、起立位置よりも、接触部69の先端部が欠け歯ギヤ部55側に傾倒する傾倒位置(図3(b)に示される姿勢)との間を変位可能に設けられている。つまり、揺動部62は、リセットギヤ50に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、起立位置における角度よりも、リセットギヤ50に対して形成する角度が小さくなるように、リセットギヤ50側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能である。
【0070】
詳しくは、起立位置は、図3(a)に示すように、揺動部62の回動中心を含み、欠け歯ギヤ部55の径方向に平行な第1仮想平面Pと、接触部69とが形成する角(中心軸線Lに対して反対側に形成される角)の角度θ1が、例えば、70〜110°となるように起立する位置である。
【0071】
また、傾倒位置は、図3(b)に示すように、接触部69が、起立位置における角度θ1よりも、第1仮想平面Pと接触部69とが形成する角の角度θ2が小さくなるように、欠け歯ギヤ部55側に傾倒する位置であって、その角度は、例えば、0〜69°である。
【0072】
なお、図3(a)におけるA−A断面、および、図3(b)におけるB−B断面は、リセットギヤ50の回転軸線(中心軸線L)を含むとともに、揺動部62の回動軸線と直交する断面である。
【0073】
また、第1仮想平面Pは、少なくとも、揺動部62の起立位置および傾倒位置の両位置において、中心軸線Lとの交点が同一位置となるように規定される。
【0074】
弾性部材63は、例えば、ゴム材料などから形成され、左右方向に長手の正面視略矩形状に形成されている。
【0075】
そして、弾性部材63は、その右側部分が、基端部67の第1保持部66に収容され、第1保持部66の前面75と各保持突起68の後面76との間に挟持され、その左側部分が、接触部69の第2保持部72に収容され、第2保持部72の前面107と各保持突起73の後面108との間に挟持されている。
【0076】
これにより、弾性部材63は、本体部61および揺動部62に保持されており、その弾性力により、揺動部62が、常には起立位置に位置するように、揺動部62を付勢している。
(2−3)ギヤカバー
ギヤカバー44は、図2に示すように、左右方向に延び、左端部が閉鎖された略筒形状に形成されている。ギヤカバー44は、入力ギヤ45およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されている。また、ギヤカバー44には、カップリング露出開口74が形成されている。
【0077】
カップリング露出開口74は、ギヤカバー44の左壁における後端部において、入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0078】
そして、ギヤカバー44は、カップリング露出開口74を介して入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるとともに、入力ギヤ45(カップリング部52の左面を除く)およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆するように第1側壁41にねじ止めされている。
3.本体ケーシングの詳細
本体ケーシング2内には、図4に示すように、被検出突起60を検出するための検出機構101が備えられている。検出機構101は、アクチュエータ102と、発光素子および受光素子の対からなる光学式センサ103とを備えている。
【0079】
アクチュエータ102は、左右方向に延びる揺動軸104と、揺動軸104から下方に延びる当接レバー105と、揺動軸104から後方に延びる遮光レバー106とを一体的に備えている。
【0080】
揺動軸104は、例えば、本体ケーシング2の内壁部(図示せず)に回転可能に保持されている。当接レバー105と遮光レバー106とは、揺動軸104を中心として約80°の角度をなすように配置されている。
【0081】
そして、アクチュエータ102は、当接レバー105が揺動軸104から前下方に延び、遮光レバー106が後下方に延びる非検知姿勢(図4に示される姿勢)と、当接レバー105が下方に延び、遮光レバー106が後方に延びる検知姿勢(図5に示される姿勢)とに揺動可能に設けられている。アクチュエータ102は、図示しないばねのばね力により、そのばね力以外の外力が加わらない状態で非検知姿勢となるように付勢されている。
【0082】
光学式センサ103は、左右方向に互いに対向して配置される発光素子および受光素子を備えている。そして、光学式センサ103は、発光素子から受光素子に至る光路が非検知姿勢のアクチュエータ102の遮光レバー106により遮られ、アクチュエータ102が検知姿勢でその光路上から遮光レバー106が退避する位置に配置されている(図5参照)。発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー106が退避した(外れた)ときに(図5参照)、光学式センサ103からオン信号が出力される。
【0083】
なお、光学式センサ103には、マイクロコンピュータ(図示せず)が電気的に接続されている。
4.現像カートリッジの本体ケーシングに対する着脱動作、および、現像カートリッジの新品検知
(4−1)現像カートリッジの本体ケーシングに対する装着動作
新品の現像カートリッジ13では、図2に示すように、リセットギヤ50は、被検出突起60がボス56の前上側に位置する初期位置に配置されている。このとき、リセットギヤ50の歯部57の歯列における回転方向Xの最下流側の歯部57が、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47と噛合している。
【0084】
このような新品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2(ドラムカートリッジ12)に装着するには、フロントカバー5を開放して、対応する位置に現像カートリッジ13を前側から挿入する(図1参照)。つまり、図4に示すように、被検出突起60の揺動部62の嵌合突起71の突出方向と、現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する装着方向Aとは、交差(略直交)する。
【0085】
このとき、被検出突起60の揺動部62は、弾性部材63の付勢力により、常には起立位置に位置されているが、図3(b)に示すように、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触すると、起立位置から、前方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)される。
【0086】
そのため、現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着されるときに、揺動部62が、部材110と接触しても、被検出突起60は破損せず、また、本体ケーシング2に対して現像カートリッジ13が円滑に装着される。
【0087】
そして、揺動部62は、部材110との接触が解除されると、弾性部材63の付勢力により、再度、起立位置に位置される(図4参照)。
【0088】
次いで、フロントカバー5を閉鎖することにより、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着が完了する。
(4−2)現像カートリッジの新品検知動作
現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着されると、プリンタ1のウォームアップ動作が開始される。
【0089】
このウォームアップ動作では、図2に示すように、入力ギヤ45のカップリング部52(結合凹部53)に、本体カップリング115の先端が挿入されて、本体カップリング115から入力ギヤ45に駆動力が入力され、入力ギヤ45が回転する。
【0090】
そして、入力ギヤ45の回転に伴って、現像ギヤ46およびギヤ列(図示せず)の各種ギヤ(供給ギヤ、中間ギヤ、アジテータギヤ(ギヤ歯47))が回転し、現像ローラ28、供給ローラ29およびアジテータ25が回転する(図1参照)。
【0091】
新品の現像カートリッジ13では、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47と、リセットギヤ50の歯部57とが噛合しているので、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達され、リセットギヤ50が矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転される。
【0092】
本体ケーシング2内に対する新品の現像カートリッジ13の装着前および装着直後において、アクチュエータ102は、図4に示されるように、非検知姿勢をなし、光学式センサ103の光路が遮光レバー106により遮られている。これにより、光学式センサ103からは、オフ信号が出力されている。
【0093】
そして、リセットギヤ50の回転に伴って、被検出突起60は、回転方向Xに移動する。
【0094】
そうすると、被検出突起60の接触部69は、当接レバー105と嵌合突起71の突出方向とが交差するように、当接レバー105に当接する。リセットギヤ50の回転がさらに進むと、接触部69は当接レバー105を後方へ押圧し、図5に示すように、アクチュエータ102は、非検知姿勢から検知姿勢に揺動される。なお、揺動部62(接触部69)は、当接レバー105の揺動方向と嵌合突起71の突出方向とが交差するように、当接レバー105に当接するので、起立位置から変位することなく、当接レバー105を押圧する。
【0095】
その結果、光学式センサ103の発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー106が外れ、光学式センサ103からオン信号が出力される。これにより、光学式センサ103による被検出突起60の検出が達成される。
【0096】
リセットギヤ50がさらに回転し、接触部69が当接レバー105から離れると、アクチュエータ102が検知姿勢から、再度、非検知姿勢に揺動される。その結果、光学式センサ103の発光素子から受光素子に至る光路が、遮光レバー106により遮られ、光学式センサ103からの出力信号がオン信号からオフ信号に切り替わる。
【0097】
そして、リセットギヤ50の回転がさらに進むと、図6に示されるように、リセットギヤ50の歯部57とギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47との噛合が解除されて、リセットギヤ50の欠け歯部58がギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に対向する。これにより、リセットギヤ50の回転が停止し、リセットギヤ50は終着位置に位置する。
【0098】
このように、新品の現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に初めて装着されると、光学式センサ103からオン信号が出力される。したがって、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着された後、光学式センサ103からオン信号が出力された場合には、その現像カートリッジ13が新品であると判断することができる。
【0099】
一方、旧品の現像カートリッジ13(本体ケーシング2内に一度は装着されたことがある現像カートリッジ13)が本体ケーシング2内に装着された場合には、リセットギヤ50の歯部57とギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47との噛合がすでに解除されているので、プリンタ1のウォームアップ動作が開始されても、リセットギヤ50は回転しない。よって、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着されてからの所定期間内に、光学式センサ103からオン信号が出力されない場合には、その現像カートリッジ13が旧品であると判断することができる。
(4−3)現像カートリッジの本体ケーシングに対する離脱動作
旧品の現像カートリッジ13では、リセットギヤ50は、被検出突起60がボス56の後下側に位置する終着位置に配置されている。
【0100】
このような旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2(ドラムカートリッジ12)から離脱させるには、上記した装着動作と逆の手順に操作する。
【0101】
詳しくは、フロントカバー5を開放して、現像カートリッジ13を前上側に引き出す(図1参照)。つまり、図6に示すように、被検出突起60の揺動部62の嵌合突起71の突出方向と、現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する離脱方向Bとは、交差(略直交)する。
【0102】
そのため、被検出突起60の揺動部62が、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触すると、図7に示すように、起立位置から、後方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)される。
5.作用効果
(1)現像カートリッジ13は、図2に示すように、リセットギヤ50が設けられる現像フレーム19を備えている。リセットギヤ50には、図3(a)に示すように、被検出突起60が設けられており、被検出突起60は、本体部61、揺動部62および弾性部材63を備えている。
【0103】
そして、揺動部62は、揺動部62の回動中心を含み、リセットギヤ50の欠け歯ギヤ部55の径方向に平行な第1仮想平面Pと、揺動部62の接触部69とが形成する角(中心軸線Lに対して反対側に形成される角)の角度θ1が、例えば、70〜110°となる起立位置と、起立位置における角度θ2よりも、角度(例えば、0〜69°)が小さくなるように、接触部69の先端部が欠け歯ギヤ部55側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能である。
【0104】
そのため、揺動部62が、例えば、現像カートリッジ13の搬送時や、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着時などにおいて、外部の部材(例えば、部材110)と干渉すると、揺動部62は、起立位置から傾倒位置に回動される。
【0105】
そのため、たとえ、揺動部62が、外部の部材と干渉しても、揺動部62(被検出突起60)が破損することを低減できる。
【0106】
また、揺動部62は、弾性部材63により起立位置に位置するように付勢されている。
【0107】
そのため、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着された状態においては、揺動部62は、起立位置に位置している。
【0108】
その結果、揺動部62と、本体ケーシング2内に備えられる検出機構101のアクチュエータ102との確実な当接を確保することができ、現像カートリッジ13の新品検知判断の精度の向上を図ることができる。
(2)また、リセットギヤ50は、ギヤ部材である。
【0109】
そのため、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して、確実にリセットギヤ50に伝達される。その結果、リセットギヤ50を円滑に回転駆動させることができる。
(3)また、揺動部62は、接触部69および1対の被支持部70から一体形成されている。
【0110】
接触部69は、略平板形状に形成され、1対の被支持部70は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0111】
また、1対の被支持部70には、それらの上下方向外側面に、嵌合突起71がそれぞれ形成されている。嵌合突起71は、平面視略円形状に形成され、1対の被支持部70の各上下方向外側面から上下方向外側に向かって突出形成されている。
【0112】
つまり、接触部69は、嵌合突起71の径方向(左方)に突出するように形成されている。そのため、接触部69とアクチュエータ102との確実な当接を確保することができ、現像カートリッジ13の新品検知判断の精度の向上を図ることができる。
【0113】
また、揺動部62は、被支持部70の各嵌合突起71が、本体部61の支持部64の各嵌合穴65に内側から挿通されることにより、本体部61に対して、各嵌合突起71の中心軸線を中心に回動可能に支持されている。
【0114】
そのため、接触部69が外部の部材と干渉しても、接触部69が各嵌合突起71を支点として、揺動部62は起立位置から傾倒位置に円滑に移動される。
【0115】
その結果、接触部69が嵌合突起71の径方向に突出するように形成されていても、揺動部62が破損することを確実に低減できる。
6.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0116】
なお、以下の第2実施形態〜第4実施形態の説明において、欠け歯ギヤ部55の上下前後左右方向は、各図(図8および図9)に示した矢印方向を基準とする。
【0117】
図8は、第2実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0118】
図8において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0119】
本発明の第2実施形態では、被検出突起89は、図8に示すように、本体部90と、回動部材の一例としての揺動部91と、弾性部材の一例としてのばね部材92とを備えている。
【0120】
本体部90は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されている。
【0121】
また、本体部90の前面には、第1係止部93が形成されている。第1係止部93は、左端部における下側部分に形成され、本体部90の前面から後方に向かって窪む正面視略矩形状に形成されている。
【0122】
揺動部91は、接触部94および、回動支点および回動軸の一例としての回動軸部95から一体形成されている。
【0123】
接触部94は、正面視略矩形状の略平板形状に形成され、その下側部分における左端部に、第2係止部96が一体的に形成されている。
【0124】
第2係止部96は、前方に向かって屈曲する側面視略L字状に形成されている。
【0125】
回動軸部95は、上下方向に延びる略円柱形状に形成され、その下面には、コイル保持部97が設けられている。
【0126】
コイル保持部97は、回動軸部95よりも小径な略円筒形状に形成され、その中心軸線が回動軸部95の中心軸線と一致するように、回動軸部95の下面から下方に向かって突出形成されている。そして、回動軸部95は、その左端部が、接触部94の右端部と相対回転不能に連結されている。
【0127】
揺動部91は、回動軸部95が本体部90の左端部に、回動軸部95の中心軸線を中心に回動可能に保持されている。これにより、揺動部91は、上記した起立位置と傾倒位置との間を変位可能に設けられている。
【0128】
ばね部材92は、その途中部に一重巻きされたコイル部98を備えるねじりコイルばねである。
【0129】
そして、ばね部材92は、コイル部98がコイル保持部97に挿入され、その右端部が第1係止部93に係止され、その左端部が第2係止部96に係止されることにより、本体部90および揺動部91に保持されている。
【0130】
これにより、ばね部材92は、そのばね力により、揺動部91が、常には起立位置に位置するように、揺動部91を付勢している。
【0131】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0132】
また、上記した本発明の第1実施形態では、被検出突起60(図3(a)参照)は、それぞれ、例えば、ゴム材料などから形成される弾性部材63を備えたが、これに対して、本発明の第2実施形態では、被検出突起89は、ばね部材92を備えている。
【0133】
そのため、簡易な構成でありながら、第1実施形態と比較して、揺動部91を確実に起立位置に位置させることができる。
7.第3実施形態および第4実施形態
次に、本発明の第3実施形態および第4実施形態について説明する。
(7−1)第3実施形態
図9(a)は、第3実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0134】
図9(a)において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0135】
本発明の第3実施形態では、被検出突起77は、図9(a)に示すように、本体部78と、回動部材の一例としての揺動部79と、弾性部材およびばね部材の一例としてのコイルばね99とを備えている。
【0136】
本体部78は、左方に向かって開放される正面視略コ字状に形成され、基端部81および1対の支持部82から一体形成されている。
【0137】
基端部81は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されている。
【0138】
1対の支持部82は、基端部81の左端部における上下方向両端部から、左方に向かって突出する略平板形状に形成されており、上下方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0139】
1対の支持部82には、その左端部において、上下方向に貫通される嵌合穴84が、それぞれ形成されている。嵌合穴84は、断面略楕円形状に形成され、その短径が、嵌合突起88(後述)の外径と略同径に形成されている。なお、嵌合穴84の長径は、嵌合突起88(後述)の外径よりも大径に形成されている。
【0140】
揺動部79は、右方に開放される正面視略コ字状に形成され、接触部85および1対の被支持部86から一体形成されている。
【0141】
接触部85は、上下方向に長手の正面視略矩形状に形成され、その上下方向長さが、1対の支持部82の上下方向間隔と略同じ長さに形成されている。
【0142】
1対の被支持部86は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0143】
1対の被支持部86の右端部には、それらの上下方向外側面に、回動支点および回動軸の一例としての嵌合突起88が、それぞれ形成されている。
【0144】
また、嵌合突起88の突出方向長さは、第1実施形態における嵌合突起71の突出方向長さよりも短く形成されている。
【0145】
そして、揺動部79は、被支持部86の嵌合突起88が、本体部78の支持部82の嵌合穴84に内側から挿通されることにより、本体部78に対して、嵌合突起88を支点として回動可能に支持されている。これにより、揺動部79は、上記した起立位置と傾倒位置との間を変位可能に設けられている。
【0146】
コイルばね99は、左右方向に延びる空心コイルばね状に形成されている。
【0147】
そして、コイルばね99は、その右端部が第1保持部83に支持され、その左端部が第2保持部87に支持されている。
【0148】
第1保持部83は、基端部81の左端面における上下方向中央部分に設けられ、基端部81の左端面から左方に向かって膨出する正面視略半円弧形状に形成されている。
【0149】
第2保持部87は、接触部85の右端面における上下方向中央部分に設けられ、接触部85の右端面から右方に向かって膨出する正面視略半円弧形状に形成されている。
【0150】
また、第1保持部83および第2保持部87の外径は、コイルばね99の内径と略同径に形成されている。
【0151】
これにより、コイルばね99は、被検出突起77に保持されており、そのばね力により、揺動部91が、常には起立位置に位置するように、揺動部91を付勢している。
【0152】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0153】
また、本発明の第3実施形態では、簡易な構成でありながら、第1実施形態と比較して、揺動部79を確実に起立位置に位置させることができる。
(7−2)第4実施形態
図9(b)は、第4実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0154】
図9(b)において、図9(a)に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0155】
本発明の第4実施形態では、図9(b)に示すように、被検出突起77の接触部85に、球状部100が設けられている。
【0156】
球状部100は、略球体状に形成され、接触部85の左端面における上下方向両端部に、それぞれ1つずつ設けられている。
【0157】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0158】
また、本発明の第4実施形態では、揺動部79が外部の部材といずれの方向から干渉しても、その衝撃が、球状部100により、揺動部79を回動させる方向に作用しやすくなるので、確実に揺動部79を回動させることができる。そのため、揺動部79(被検出突起77)が破損することを、さらに低減することができる。また、本体ケーシング2に対して現像カートリッジ13を円滑に着脱することができる。
8.第5実施形態〜第7実施形態
(8−1)第5実施形態
図10は、第5実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【0159】
図10において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0160】
上記した第1実施形態では、図2に示すように、ギヤカバー44は、入力ギヤ45およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されているが、第5実施形態では、図10に示すように、ギヤカバー44は、入力ギヤ45、ギヤ列(図示せず)およびリセットギヤ50を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されている。
【0161】
また、ギヤカバー44には、被検出突起露出開口111が形成されている。
【0162】
被検出突起露出開口111は、ギヤカバー44の左壁における前側部分において、欠け歯ギヤ部55の歯部57および欠け歯部58を除く部分を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0163】
そして、ギヤカバー44は、カップリング露出開口74を介して入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるとともに、被検出突起露出開口111を介してリセットギヤ50の被検出突起60が左方へ突出するように第1側壁41にねじ止めされている。
【0164】
そのため、欠け歯ギヤ部55の歯部57および欠け歯部58は、ギヤカバー44により被覆されている。
【0165】
その結果、本発明の第5実施形態では、歯部57および欠け歯部58が外部の部材と接触することを防止でき、歯部57および欠け歯部58が損傷することを低減できる。
(8−2)第6実施形態
図11は、第6実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【0166】
図11において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0167】
本発明の第6実施形態では、図11に示すように、ギヤカバー44は、延長部112を備えている。
【0168】
延長部112は、側面視略矩形状の略平板形状に形成され、ギヤカバー44の前端部から前方に向かって延びるように形成されている。
【0169】
また、延長部112には、終着位置に位置するリセットギヤ50の被検出突起60に対応する部分に、被検出突起支持部113が形成されている。被検出突起支持部113は、延長部112の上端縁から下方に向かって窪む、側面視略矩形状に形成されている。
【0170】
そして、延長部112は、その前端部における上端部が、回転軸54にねじ止めされている。
【0171】
そのため、本発明の第7実施形態では、旧品の現像カートリッジ13において、終着位置に位置するリセットギヤ50の被検出突起60が、被検出突起支持部113内に収容される。
【0172】
その結果、プリンタ1の画像形成時などにおいて、振動が生じても、リセットギヤ50(被検出突起60)を確実に終着位置に位置させることができる。
【0173】
従って、旧品の現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する離脱作業時において、揺動部62が、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触しても、揺動部62が起立位置から、後方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)されるので、旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2に対して、円滑に離脱させることができる。同様に、旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2に対して、円滑に装着させることもできる。
(8−3)第7実施形態
図12は、第7実施形態の現像カートリッジにおけるリセットギヤの左側面図である。
【0174】
図12において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0175】
上記した第1実施形態では、図2に示すように、リセットギヤ50は、欠け歯ギヤ部55を備え、その欠け歯ギヤ部55の外周面には、歯部57が形成されている。一方、第7実施形態では、図12に示すように、リセットギヤ50は、欠け歯ギヤ部55に代えて、回転軸54を中心とする扇形板状の本体118を備え、その本体118の外周面には、ゴムなどの摩擦係数が比較的大きい材料により形成される抵抗付与部材119が巻回されている。この場合、アジテータギヤ(図示せず)の周面には、ギヤ歯47が形成されていてもよいし、ギヤ歯47が形成されていなくてもよい。
【0176】
そして、本体118および抵抗付与部材119は、抵抗付与部材119の外周面において径方向の内側に入り込んだ部分119Bがアジテータギヤのギヤ歯47(または、アジテータギヤ)と接触せず、その外周面における円弧面119Aがアジテータギヤのギヤ歯47(または、アジテータギヤ)と接触するサイズに形成される。
【0177】
これによっても、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達され、リセットギヤ50が矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転される。
【0178】
そのため、第7実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0179】
なお、これら第1実施形態〜第7実施形態は、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0180】
13 現像カートリッジ
19 現像フレーム
50 リセットギヤ
62 揺動部
63 弾性部材
71 嵌合突起
79 揺動部
88 嵌合突起
91 揺動部
92 ばね部材
95 回動軸部
99 コイルばね
P 第1仮想平面
θ1 起立位置における接触部と第1仮想平面Pとが形成する角の角度
θ2 傾倒位置における接触部と第1仮想平面Pとが形成する角の角度
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に装着されるカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、現像カートリッジが着脱自在に装着される、電子写真方式のプリンタが知られている。
【0003】
このようなプリンタでは、装着された現像カートリッジの情報(例えば、現像カートリッジが新品であるか否かなど)を判断するための新品検出手段を備えている。
【0004】
例えば、現像カートリッジに回転可能に設けられる検出ギヤに、本体ケーシング内のアクチュエータに当接される当接突起を設け、現像カートリッジが本体ケーシングに装着されたときに、検出ギヤを回転駆動させて、当接突起によってアクチュータを揺動させるとともに、光センサによってアクチュエータの揺動を検出し、その検出結果に基づいて、現像カートリッジの情報を判断するレーザプリンタが提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−267994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、上記した特許文献1に記載の現像カートリッジでは、検出ギヤに設けられる当接突起が、検出ギヤに対して現像カートリッジと反対側に突出している。
【0007】
そのため、現像カートリッジの搬送時や、現像カートリッジの本体ケーシングへの装着動作時などにおいて、当接突起が、外部の部材と干渉して、破損してしまう場合がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、カートリッジの搬送時などにおいて、回動部材が破損することを低減できるカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記した目的を達成するために、本発明のカートリッジは、現像剤を収容する筐体と、前記筐体に設けられ、駆動力を受けて回転する回転体と、前記回転体における回転中心から外れた位置に設けられ、前記回転体の回転軌跡の接線方向に沿う回動支点を備える回動部材であって、前記回転体に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、前記起立位置における前記角度よりも、前記回転体に対して形成する角度が小さくなるように、前記回転体側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能な回動部材と、前記回動部材が前記起立位置に位置するように、前記回動部材を付勢する弾性部材とを備えている。
【0010】
このような構成によれば、回動部材は、起立位置と傾倒位置との間において回動可能であり、常には、弾性部材により起立位置に位置するように付勢されている。
【0011】
そして、回動部材が、例えば、カートリッジの搬送時などにおいて、外部の部材と干渉すると、回動部材は、起立位置から傾倒位置に回動される。
【0012】
そのため、たとえ、回動部材が、外部の部材と干渉しても、回動部材が破損することを低減できる。
(2)前記回転体は、ギヤ部材であってもよい。
【0013】
このような構成によれば、外部からの駆動力が、確実に回転体に伝達され、回転体を円滑に回転駆動させることができる。
(3)前記回動支点が、回動軸であって、前記回動部材が、前記回動軸の径方向に突出するように形成されてもよい。
【0014】
このような構成によれば、回動支点が回動軸であるので、回動部材が、外部の部材と干渉したときに、回動部材が起立位置から傾倒位置に円滑に移動される。
【0015】
そのため、回動部材が、回動軸の径方向に突出するように形成されていても、外部の部材と干渉したときに、起立位置から傾倒位置に円滑に移動されるので、回動部材が破損することを確実に低減することができる。
(4)また、前記弾性部材が、ばね部材であってもよい。
【0016】
このような構成によれば、簡易な構成でありながら、回動部材を確実に起立位置に位置させることができる。
(5)また、前記回動部材の遊端部に、球状部が設けられていてもよい。
【0017】
このような構成によれば、回動部材が外部の部材といずれの方向から干渉しても、その衝撃が、球状部により回動部材を回動させる方向に作用しやすくなるので、確実に回動部材を回動させることができる。そのため、回動部材が破損することをさらに低減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、回動部材が破損することを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明のカートリッジの第1実施形態の現像カートリッジを備えるプリンタの中央断面図を示す。
【図2】図2は、図1に示す現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すリセットギヤを後下側から見た斜視図であって、(a)は、被検出突起が起立位置である状態を示し、(b)は、被検出突起が傾倒位置である状態を示す。
【図4】図4は、現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、現像カートリッジが本体ケーシングに装着された直後であって、被検出突起が、初期位置に位置する状態を示す。
【図5】図5は、図4に続いて現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、被検出突起が、アクチュエータと接触した状態を示す。
【図6】図6は、図5に続いて現像カートリッジの新品検知動作を説明する説明図であって、被検出突起が、終着位置に位置する状態を示す。
【図7】図7は、図1に示す現像カートリッジを後左側から見た斜視図であり、終着位置に位置する状態における被検出突起が傾倒位置に位置する状態を示す。
【図8】図8は、第2実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【図9】図9(a)は、第3実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示し、 図9(b)は、第4実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【図10】図10は、第5実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図11】図11は、第6実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【図12】図12は、第7実施形態の現像カートリッジにおけるリセットギヤの左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、プリンタ1は、略ボックス形状の本体ケーシング2を備えている。
【0021】
本体ケーシング2の一方側の側壁には、本体開口部3を開閉するフロントカバー5が、その下端部を支点として開閉可能に設けられている。
【0022】
なお、以下の説明では、フロントカバー5が設けられる一方側(図1における右側)を前側とし、その反対側(図1における左側)を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを基準として左右を規定する。さらに、現像カートリッジ13(後述)に関しても、本体ケーシング2に対する装着状態を基準として前後左右上下を規定する。
【0023】
また、プリンタ1は、プロセスカートリッジ10を備えている。
【0024】
プロセスカートリッジ10は、本体ケーシング2に着脱自在に装着されるドラムカートリッジ12と、そのドラムカートリッジ12に着脱自在に装着される、カートリッジの一例としての現像カートリッジ13とを備えている。
【0025】
ドラムカートリッジ12は、感光ドラム14と、感光ドラム14に上方から対向するスコロトロン型帯電器17とを備えている。
【0026】
現像カートリッジ13は、筐体の一例としての現像フレーム19を備えている。
【0027】
現像フレーム19内には、トナー収容室22と現像室23とが前後に並んで形成されている。トナー収容室22と現像室23とは、連通口24により連通されている。
【0028】
トナー収容室22には、非磁性一成分の正帯電の重合トナー(現像剤)が収容され、その前後上下方向略中央部分には、アジテータ25が設けられている。
【0029】
アジテータ25は、左右方向に延びるアジテータ軸26と、アジテータ軸26からアジテータ軸26の径方向外側に延びる攪拌羽根27とを備え、アジテータ軸26の中心軸線を回転中心として回転される。
【0030】
現像室23には、現像ローラ28、供給ローラ29、および層厚規制ブレード30が設けられている。
【0031】
現像ローラ28は、左右方向に延びる金属製の現像ローラ軸31を備え、現像フレーム19の後端部において後側から露出されるように設けられ、現像ローラ軸31の中心軸線を回転中心として回転される。
【0032】
供給ローラ29は、左右方向に延びる金属製の供給ローラ軸32を備え、現像ローラ28に前下側から接触するように設けられ、供給ローラ軸32の中心軸線を回転中心として回転される。
【0033】
層厚規制ブレード30は、現像ローラ28に前上側から接触されている。
【0034】
トナー収容室22内のトナーは、アジテータ25の回転により、連通口24を介して現像室23内の供給ローラ29に供給される。供給ローラ29に供給されたトナーは、供給ローラ29の回転により、現像ローラ28に供給される。このとき、トナーは、供給ローラ29と現像ローラ28との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード30により厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ28の周面上に担持される。
【0035】
一方、感光ドラム14の表面は、感光ドラム14の回転に伴って、スコロトロン型帯電器17により一様に正帯電される。そして、その正帯電した感光ドラム14の表面に、本体ケーシング2の上部に設けられるスキャナユニット6からのレーザビーム(鎖線参照)が選択的に照射されることにより、画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0036】
そして、現像ローラ28の表面に担持されている正帯電トナーが、感光ドラム14の表面に形成されている静電潜像に供給されることにより、感光ドラム14の表面にトナー像が担持される。
【0037】
用紙Sは、本体ケーシング2の底部に着脱自在に装着される給紙トレイ7内に収容されており、ピックアップローラ8によって、Uターンパスからなる給紙パス9に搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム14と転写ローラ16との間に給紙される。そして、用紙Sは、感光ドラム14と転写ローラ16との間を前側から後側に向かって搬送される。このとき、用紙Sに、トナー像が転写され、画像が形成される。
【0038】
そして、用紙Sは、加熱ローラ33と加圧ローラ34との間を通過するときに加熱および加圧される。このとき、用紙Sには、画像が熱定着される。
【0039】
その後、用紙Sは、排紙ローラ35に向けて搬送され、排紙ローラ35によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ36上に排紙される。
2.現像カートリッジの詳細
現像カートリッジ13は、図2に示すように、現像フレーム19の左側に配置される駆動・検知ユニット37を備えている。
(1)現像フレーム
現像フレーム19は、左右方向に延びる略ボックス形状に形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて対向する1対の側壁38を備えている。
【0040】
1対の側壁38は、左側の第1側壁41(図2参照)と、右側の第2側壁42(図1参照)を備えている。
(2)駆動・検知ユニット
駆動・検知ユニット37は、第1側壁41の外側面(左側面)に設けられており、ギヤトレイン43およびギヤカバー44を備えている。
(2−1)ギヤトレイン
ギヤトレイン43は、入力ギヤ45、現像ギヤ46、ギヤ列(図示せず)、および回転体の一例としてのリセットギヤ50から構成されている。
(2−1−1)入力ギヤ
入力ギヤ45は、第1側壁41の後端部上側に配置され、左右方向に延びる入力ギヤ回転軸51を中心に回転可能に設けられている。入力ギヤ回転軸51は、第1側壁41に相対回転不能に保持されている。
【0041】
また、入力ギヤ45は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されており、ギヤ部(図示せず)およびカップリング部52を一体的に有している。
【0042】
ギヤ部(図示せず)は、入力ギヤ45の右側部分に設けられている。ギヤ部(図示せず)の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。
【0043】
カップリング部52は、入力ギヤ45の左側部分に設けられ、ギヤ部(図示せず)と中心軸線が一致する略円柱形状に形成されている。カップリング部52の左側面には、結合凹部53が形成されている。結合凹部53には、現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着された状態で、本体ケーシング2内に備えられる駆動手段としての本体カップリング115の先端が相対回転不能に挿入(係合または嵌合)され、本体カップリング115を介して、本体ケーシング2から駆動力が入力される。これにより、入力ギヤ45は、左側面視時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−2)現像ギヤ
現像ギヤ46は、入力ギヤ45の後下方に配置されている。現像ギヤ46は、現像ローラ軸31の左端部に相対回転不能に取り付けられている。
【0044】
現像ギヤ46の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されており、現像ギヤ46は、入力ギヤ45のギヤ部(図示せず)に前上側から噛合されている。
【0045】
そして、現像ギヤ46では、本体ケーシング2から駆動力が入力ギヤ45に入力されると、左側面視反時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−3)ギヤ列
ギヤ列(図示せず)は、入力ギヤ45の前方に配列されている。ギヤ列(図示せず)は、公知のギヤから構成されており、互いに噛合する供給ギヤ(図示しないが供給ローラ軸32の左端部に相対回転不能に取り付けられている。)、中間ギヤ(図示せず)、アジテータギヤ(図示しないがアジテータ軸26の左端部に相対回転不能に取り付けられている。なお、アジテータギヤのギヤ歯47は、図4の2点鎖線にて示している。)などから構成されている。
【0046】
ギヤ列(図示せず)では、入力ギヤ45に入力される駆動力が、供給ギヤ(図示せず)に伝達される。また、入力ギヤ45に入力される駆動力は、中間ギヤ(図示せず)を介して、アジテータギヤ(図4の二点鎖線(ギヤ歯47)参照)に伝達される。これにより、アジテータギヤは、左側面視時計方向に回転駆動される(図5参照)。
(2−1−4)リセットギヤ
リセットギヤ50は、ギヤ列(図示せず)の前方に配置されている。リセットギヤ50は、左右方向に延びる回転軸54を中心に回転可能に設けられている。回転軸54は、第1側壁41に相対回転不能に保持されている。
【0047】
また、リセットギヤ50は、ギヤ部材であって、欠け歯ギヤ部55と、ボス56とを一体的に備えている。
【0048】
欠け歯ギヤ部55は、左右方向に厚みを有する略円板形状に形成され、回転軸54と中心軸線が一致するように配置されている。欠け歯ギヤ部55の周面には、中心角が約130°をなす部分にギヤ歯が形成されている。すなわち、欠け歯ギヤ部55の周面には、ギヤ歯が形成されている歯部57と、ギヤ歯が形成されていない欠け歯部58とが形成されている。そして、歯部57は、リセットギヤ50の回転位置によって、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に後側から噛合される。一方、欠け歯部58は、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に噛合されない。
【0049】
ボス56は、略円筒形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の左端面から左方に突出し、欠け歯ギヤ部55と中心軸線が一致するように配置されている。ボス56には、回転軸54が相対回転可能に挿通される。
【0050】
これにより、リセットギヤ50は、回転軸54を支点に回転可能に支持されており、入力ギヤ45に入力される駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達されると、回転軸54の中心軸線L(図3参照)を回転中心として、矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転駆動される。
(2−2)被検出突起
欠け歯ギヤ部55の左側面(第1側壁41に対して反対側面)には、被検出突起60が設けられている。
【0051】
なお、以下の説明において、欠け歯ギヤ部55の上下前後左右方向は、欠け歯ギヤ部55が後述する初期位置(図2〜図4)に位置するときを基準としている。
【0052】
被検出突起60は、ボス56の前側(リセットギヤ50の径方向外側)に、間隔を隔てて対向配置されており、欠け歯ギヤ部55における欠け歯部58を周面として有する部分に設けられている。すなわち、被検出突起60は、欠け歯ギヤ部55における回転中心(回転軸54の中心軸線L)から外れた位置に設けられている。
【0053】
被検出突起60は、図3(a)に示すように、本体部61、回動部材の一例としての揺動部62、および、弾性部材63を備えている。
【0054】
本体部61は、基端部67および1対の支持部64から一体形成されている。
【0055】
基端部67は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の回転軌跡L(図4参照)の接線方向T(図4参照)(以下、単に「接線方向T」という。)に沿うように配置されている。
【0056】
また、基端部67には、第1保持部66が形成されている。
【0057】
第1保持部66は、基端部67の左端部において、その上下方向中央部分の前端面(リセットギヤ50の径方向外側面)と、その前端面に連続する左端面とを含む正面視略矩形部分が切り欠かれることにより形成されている。また、第1保持部66の上下方向両端部には、保持突起68がそれぞれ1つずつ設けられている。各保持突起68は、第1保持部66の前面75と間隔を隔てて配置されている。
【0058】
1対の支持部64は、基端部67の左端部における上下方向両端部から、左方に向かって突出する略平板形状に形成されており、上下方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0059】
1対の支持部64には、上下方向に貫通される嵌合穴65が、それぞれ形成されている。嵌合穴65は、断面略楕円形状に形成され、その短径が、嵌合突起71(後述)の外径と略同径に形成されている。
【0060】
嵌合穴65が、断面略楕円形状に形成されることにより、揺動部62の摩耗をより一層効果的に低減することができる。
【0061】
詳しくは、揺動部62が、例えば、現像カートリッジ13の搬送時や、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着時などにおいて、外部の部材(例えば、部材110)と干渉すると、嵌合突起71(後述)は、嵌合穴65の断面略楕円形状長径方向に移動することができる。そのため、揺動部62が、外部の部材と干渉した際の衝撃を、効果的に吸収でき、破損することを低減できる。
【0062】
揺動部62は、接触部69および1対の被支持部70から一体形成されている。
【0063】
接触部69は、略平板形状に形成され、その上下方向長さが、1対の支持部64の上下方向間隔と略同じ長さに形成されている。
【0064】
また、接触部69には、第2保持部72が形成されている。
【0065】
第2保持部72は、接触部69の右端部において、その上下方向中央部分の前端面(リセットギヤ50の径方向外側面)と、その前端面に連続する右端面とを含む正面視略矩形部分が切り欠かれることにより形成されている。また、第2保持部72の上下方向両端部には、保持突起73がそれぞれ1つずつ設けられている。各保持突起73は、第2保持部72の前面と間隔を隔てて配置されている。
【0066】
1対の被支持部70は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0067】
1対の被支持部70には、それらの上下方向外側面に、回動支点および回動軸の一例としての嵌合突起71が、それぞれ形成されている。詳しくは、上側の嵌合突起71は、上側の被支持部70の上面から上方に向かって突出形成され、下側の嵌合突起71は、下側の被支持部70の下面から下方に向かって突出形成されている。各嵌合突起71は、断面略円形状に形成され、その先端部は、断面略円弧形状に形成されている。つまり、接触部69は、嵌合突起71の径方向(左方)に突出するように形成されている。
【0068】
そして、揺動部62は、被支持部70の各嵌合突起71が、本体部61の支持部64の各嵌合穴65に内側から挿通されることにより、本体部61に対して、各嵌合突起71を支点として回動可能に支持されている。つまり、揺動部62が、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されているので、各嵌合突起71も、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように設けられている。
【0069】
これにより、揺動部62は、接触部69が本体部61(支持部64)の左端部から左方に延びる起立位置(図3(a)に示される姿勢)と、起立位置よりも、接触部69の先端部が欠け歯ギヤ部55側に傾倒する傾倒位置(図3(b)に示される姿勢)との間を変位可能に設けられている。つまり、揺動部62は、リセットギヤ50に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、起立位置における角度よりも、リセットギヤ50に対して形成する角度が小さくなるように、リセットギヤ50側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能である。
【0070】
詳しくは、起立位置は、図3(a)に示すように、揺動部62の回動中心を含み、欠け歯ギヤ部55の径方向に平行な第1仮想平面Pと、接触部69とが形成する角(中心軸線Lに対して反対側に形成される角)の角度θ1が、例えば、70〜110°となるように起立する位置である。
【0071】
また、傾倒位置は、図3(b)に示すように、接触部69が、起立位置における角度θ1よりも、第1仮想平面Pと接触部69とが形成する角の角度θ2が小さくなるように、欠け歯ギヤ部55側に傾倒する位置であって、その角度は、例えば、0〜69°である。
【0072】
なお、図3(a)におけるA−A断面、および、図3(b)におけるB−B断面は、リセットギヤ50の回転軸線(中心軸線L)を含むとともに、揺動部62の回動軸線と直交する断面である。
【0073】
また、第1仮想平面Pは、少なくとも、揺動部62の起立位置および傾倒位置の両位置において、中心軸線Lとの交点が同一位置となるように規定される。
【0074】
弾性部材63は、例えば、ゴム材料などから形成され、左右方向に長手の正面視略矩形状に形成されている。
【0075】
そして、弾性部材63は、その右側部分が、基端部67の第1保持部66に収容され、第1保持部66の前面75と各保持突起68の後面76との間に挟持され、その左側部分が、接触部69の第2保持部72に収容され、第2保持部72の前面107と各保持突起73の後面108との間に挟持されている。
【0076】
これにより、弾性部材63は、本体部61および揺動部62に保持されており、その弾性力により、揺動部62が、常には起立位置に位置するように、揺動部62を付勢している。
(2−3)ギヤカバー
ギヤカバー44は、図2に示すように、左右方向に延び、左端部が閉鎖された略筒形状に形成されている。ギヤカバー44は、入力ギヤ45およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されている。また、ギヤカバー44には、カップリング露出開口74が形成されている。
【0077】
カップリング露出開口74は、ギヤカバー44の左壁における後端部において、入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0078】
そして、ギヤカバー44は、カップリング露出開口74を介して入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるとともに、入力ギヤ45(カップリング部52の左面を除く)およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆するように第1側壁41にねじ止めされている。
3.本体ケーシングの詳細
本体ケーシング2内には、図4に示すように、被検出突起60を検出するための検出機構101が備えられている。検出機構101は、アクチュエータ102と、発光素子および受光素子の対からなる光学式センサ103とを備えている。
【0079】
アクチュエータ102は、左右方向に延びる揺動軸104と、揺動軸104から下方に延びる当接レバー105と、揺動軸104から後方に延びる遮光レバー106とを一体的に備えている。
【0080】
揺動軸104は、例えば、本体ケーシング2の内壁部(図示せず)に回転可能に保持されている。当接レバー105と遮光レバー106とは、揺動軸104を中心として約80°の角度をなすように配置されている。
【0081】
そして、アクチュエータ102は、当接レバー105が揺動軸104から前下方に延び、遮光レバー106が後下方に延びる非検知姿勢(図4に示される姿勢)と、当接レバー105が下方に延び、遮光レバー106が後方に延びる検知姿勢(図5に示される姿勢)とに揺動可能に設けられている。アクチュエータ102は、図示しないばねのばね力により、そのばね力以外の外力が加わらない状態で非検知姿勢となるように付勢されている。
【0082】
光学式センサ103は、左右方向に互いに対向して配置される発光素子および受光素子を備えている。そして、光学式センサ103は、発光素子から受光素子に至る光路が非検知姿勢のアクチュエータ102の遮光レバー106により遮られ、アクチュエータ102が検知姿勢でその光路上から遮光レバー106が退避する位置に配置されている(図5参照)。発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー106が退避した(外れた)ときに(図5参照)、光学式センサ103からオン信号が出力される。
【0083】
なお、光学式センサ103には、マイクロコンピュータ(図示せず)が電気的に接続されている。
4.現像カートリッジの本体ケーシングに対する着脱動作、および、現像カートリッジの新品検知
(4−1)現像カートリッジの本体ケーシングに対する装着動作
新品の現像カートリッジ13では、図2に示すように、リセットギヤ50は、被検出突起60がボス56の前上側に位置する初期位置に配置されている。このとき、リセットギヤ50の歯部57の歯列における回転方向Xの最下流側の歯部57が、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47と噛合している。
【0084】
このような新品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2(ドラムカートリッジ12)に装着するには、フロントカバー5を開放して、対応する位置に現像カートリッジ13を前側から挿入する(図1参照)。つまり、図4に示すように、被検出突起60の揺動部62の嵌合突起71の突出方向と、現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する装着方向Aとは、交差(略直交)する。
【0085】
このとき、被検出突起60の揺動部62は、弾性部材63の付勢力により、常には起立位置に位置されているが、図3(b)に示すように、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触すると、起立位置から、前方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)される。
【0086】
そのため、現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着されるときに、揺動部62が、部材110と接触しても、被検出突起60は破損せず、また、本体ケーシング2に対して現像カートリッジ13が円滑に装着される。
【0087】
そして、揺動部62は、部材110との接触が解除されると、弾性部材63の付勢力により、再度、起立位置に位置される(図4参照)。
【0088】
次いで、フロントカバー5を閉鎖することにより、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着が完了する。
(4−2)現像カートリッジの新品検知動作
現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着されると、プリンタ1のウォームアップ動作が開始される。
【0089】
このウォームアップ動作では、図2に示すように、入力ギヤ45のカップリング部52(結合凹部53)に、本体カップリング115の先端が挿入されて、本体カップリング115から入力ギヤ45に駆動力が入力され、入力ギヤ45が回転する。
【0090】
そして、入力ギヤ45の回転に伴って、現像ギヤ46およびギヤ列(図示せず)の各種ギヤ(供給ギヤ、中間ギヤ、アジテータギヤ(ギヤ歯47))が回転し、現像ローラ28、供給ローラ29およびアジテータ25が回転する(図1参照)。
【0091】
新品の現像カートリッジ13では、ギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47と、リセットギヤ50の歯部57とが噛合しているので、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達され、リセットギヤ50が矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転される。
【0092】
本体ケーシング2内に対する新品の現像カートリッジ13の装着前および装着直後において、アクチュエータ102は、図4に示されるように、非検知姿勢をなし、光学式センサ103の光路が遮光レバー106により遮られている。これにより、光学式センサ103からは、オフ信号が出力されている。
【0093】
そして、リセットギヤ50の回転に伴って、被検出突起60は、回転方向Xに移動する。
【0094】
そうすると、被検出突起60の接触部69は、当接レバー105と嵌合突起71の突出方向とが交差するように、当接レバー105に当接する。リセットギヤ50の回転がさらに進むと、接触部69は当接レバー105を後方へ押圧し、図5に示すように、アクチュエータ102は、非検知姿勢から検知姿勢に揺動される。なお、揺動部62(接触部69)は、当接レバー105の揺動方向と嵌合突起71の突出方向とが交差するように、当接レバー105に当接するので、起立位置から変位することなく、当接レバー105を押圧する。
【0095】
その結果、光学式センサ103の発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー106が外れ、光学式センサ103からオン信号が出力される。これにより、光学式センサ103による被検出突起60の検出が達成される。
【0096】
リセットギヤ50がさらに回転し、接触部69が当接レバー105から離れると、アクチュエータ102が検知姿勢から、再度、非検知姿勢に揺動される。その結果、光学式センサ103の発光素子から受光素子に至る光路が、遮光レバー106により遮られ、光学式センサ103からの出力信号がオン信号からオフ信号に切り替わる。
【0097】
そして、リセットギヤ50の回転がさらに進むと、図6に示されるように、リセットギヤ50の歯部57とギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47との噛合が解除されて、リセットギヤ50の欠け歯部58がギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47に対向する。これにより、リセットギヤ50の回転が停止し、リセットギヤ50は終着位置に位置する。
【0098】
このように、新品の現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に初めて装着されると、光学式センサ103からオン信号が出力される。したがって、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着された後、光学式センサ103からオン信号が出力された場合には、その現像カートリッジ13が新品であると判断することができる。
【0099】
一方、旧品の現像カートリッジ13(本体ケーシング2内に一度は装着されたことがある現像カートリッジ13)が本体ケーシング2内に装着された場合には、リセットギヤ50の歯部57とギヤ列のアジテータギヤのギヤ歯47との噛合がすでに解除されているので、プリンタ1のウォームアップ動作が開始されても、リセットギヤ50は回転しない。よって、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着されてからの所定期間内に、光学式センサ103からオン信号が出力されない場合には、その現像カートリッジ13が旧品であると判断することができる。
(4−3)現像カートリッジの本体ケーシングに対する離脱動作
旧品の現像カートリッジ13では、リセットギヤ50は、被検出突起60がボス56の後下側に位置する終着位置に配置されている。
【0100】
このような旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2(ドラムカートリッジ12)から離脱させるには、上記した装着動作と逆の手順に操作する。
【0101】
詳しくは、フロントカバー5を開放して、現像カートリッジ13を前上側に引き出す(図1参照)。つまり、図6に示すように、被検出突起60の揺動部62の嵌合突起71の突出方向と、現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する離脱方向Bとは、交差(略直交)する。
【0102】
そのため、被検出突起60の揺動部62が、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触すると、図7に示すように、起立位置から、後方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)される。
5.作用効果
(1)現像カートリッジ13は、図2に示すように、リセットギヤ50が設けられる現像フレーム19を備えている。リセットギヤ50には、図3(a)に示すように、被検出突起60が設けられており、被検出突起60は、本体部61、揺動部62および弾性部材63を備えている。
【0103】
そして、揺動部62は、揺動部62の回動中心を含み、リセットギヤ50の欠け歯ギヤ部55の径方向に平行な第1仮想平面Pと、揺動部62の接触部69とが形成する角(中心軸線Lに対して反対側に形成される角)の角度θ1が、例えば、70〜110°となる起立位置と、起立位置における角度θ2よりも、角度(例えば、0〜69°)が小さくなるように、接触部69の先端部が欠け歯ギヤ部55側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能である。
【0104】
そのため、揺動部62が、例えば、現像カートリッジ13の搬送時や、本体ケーシング2に対する現像カートリッジ13の装着時などにおいて、外部の部材(例えば、部材110)と干渉すると、揺動部62は、起立位置から傾倒位置に回動される。
【0105】
そのため、たとえ、揺動部62が、外部の部材と干渉しても、揺動部62(被検出突起60)が破損することを低減できる。
【0106】
また、揺動部62は、弾性部材63により起立位置に位置するように付勢されている。
【0107】
そのため、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着された状態においては、揺動部62は、起立位置に位置している。
【0108】
その結果、揺動部62と、本体ケーシング2内に備えられる検出機構101のアクチュエータ102との確実な当接を確保することができ、現像カートリッジ13の新品検知判断の精度の向上を図ることができる。
(2)また、リセットギヤ50は、ギヤ部材である。
【0109】
そのため、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して、確実にリセットギヤ50に伝達される。その結果、リセットギヤ50を円滑に回転駆動させることができる。
(3)また、揺動部62は、接触部69および1対の被支持部70から一体形成されている。
【0110】
接触部69は、略平板形状に形成され、1対の被支持部70は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0111】
また、1対の被支持部70には、それらの上下方向外側面に、嵌合突起71がそれぞれ形成されている。嵌合突起71は、平面視略円形状に形成され、1対の被支持部70の各上下方向外側面から上下方向外側に向かって突出形成されている。
【0112】
つまり、接触部69は、嵌合突起71の径方向(左方)に突出するように形成されている。そのため、接触部69とアクチュエータ102との確実な当接を確保することができ、現像カートリッジ13の新品検知判断の精度の向上を図ることができる。
【0113】
また、揺動部62は、被支持部70の各嵌合突起71が、本体部61の支持部64の各嵌合穴65に内側から挿通されることにより、本体部61に対して、各嵌合突起71の中心軸線を中心に回動可能に支持されている。
【0114】
そのため、接触部69が外部の部材と干渉しても、接触部69が各嵌合突起71を支点として、揺動部62は起立位置から傾倒位置に円滑に移動される。
【0115】
その結果、接触部69が嵌合突起71の径方向に突出するように形成されていても、揺動部62が破損することを確実に低減できる。
6.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0116】
なお、以下の第2実施形態〜第4実施形態の説明において、欠け歯ギヤ部55の上下前後左右方向は、各図(図8および図9)に示した矢印方向を基準とする。
【0117】
図8は、第2実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0118】
図8において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0119】
本発明の第2実施形態では、被検出突起89は、図8に示すように、本体部90と、回動部材の一例としての揺動部91と、弾性部材の一例としてのばね部材92とを備えている。
【0120】
本体部90は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されている。
【0121】
また、本体部90の前面には、第1係止部93が形成されている。第1係止部93は、左端部における下側部分に形成され、本体部90の前面から後方に向かって窪む正面視略矩形状に形成されている。
【0122】
揺動部91は、接触部94および、回動支点および回動軸の一例としての回動軸部95から一体形成されている。
【0123】
接触部94は、正面視略矩形状の略平板形状に形成され、その下側部分における左端部に、第2係止部96が一体的に形成されている。
【0124】
第2係止部96は、前方に向かって屈曲する側面視略L字状に形成されている。
【0125】
回動軸部95は、上下方向に延びる略円柱形状に形成され、その下面には、コイル保持部97が設けられている。
【0126】
コイル保持部97は、回動軸部95よりも小径な略円筒形状に形成され、その中心軸線が回動軸部95の中心軸線と一致するように、回動軸部95の下面から下方に向かって突出形成されている。そして、回動軸部95は、その左端部が、接触部94の右端部と相対回転不能に連結されている。
【0127】
揺動部91は、回動軸部95が本体部90の左端部に、回動軸部95の中心軸線を中心に回動可能に保持されている。これにより、揺動部91は、上記した起立位置と傾倒位置との間を変位可能に設けられている。
【0128】
ばね部材92は、その途中部に一重巻きされたコイル部98を備えるねじりコイルばねである。
【0129】
そして、ばね部材92は、コイル部98がコイル保持部97に挿入され、その右端部が第1係止部93に係止され、その左端部が第2係止部96に係止されることにより、本体部90および揺動部91に保持されている。
【0130】
これにより、ばね部材92は、そのばね力により、揺動部91が、常には起立位置に位置するように、揺動部91を付勢している。
【0131】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0132】
また、上記した本発明の第1実施形態では、被検出突起60(図3(a)参照)は、それぞれ、例えば、ゴム材料などから形成される弾性部材63を備えたが、これに対して、本発明の第2実施形態では、被検出突起89は、ばね部材92を備えている。
【0133】
そのため、簡易な構成でありながら、第1実施形態と比較して、揺動部91を確実に起立位置に位置させることができる。
7.第3実施形態および第4実施形態
次に、本発明の第3実施形態および第4実施形態について説明する。
(7−1)第3実施形態
図9(a)は、第3実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0134】
図9(a)において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0135】
本発明の第3実施形態では、被検出突起77は、図9(a)に示すように、本体部78と、回動部材の一例としての揺動部79と、弾性部材およびばね部材の一例としてのコイルばね99とを備えている。
【0136】
本体部78は、左方に向かって開放される正面視略コ字状に形成され、基端部81および1対の支持部82から一体形成されている。
【0137】
基端部81は、欠け歯ギヤ部55の左側面から左方に向かって突出する略平板形状に形成され、欠け歯ギヤ部55の接線方向T(図4参照)に沿うように配置されている。
【0138】
1対の支持部82は、基端部81の左端部における上下方向両端部から、左方に向かって突出する略平板形状に形成されており、上下方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0139】
1対の支持部82には、その左端部において、上下方向に貫通される嵌合穴84が、それぞれ形成されている。嵌合穴84は、断面略楕円形状に形成され、その短径が、嵌合突起88(後述)の外径と略同径に形成されている。なお、嵌合穴84の長径は、嵌合突起88(後述)の外径よりも大径に形成されている。
【0140】
揺動部79は、右方に開放される正面視略コ字状に形成され、接触部85および1対の被支持部86から一体形成されている。
【0141】
接触部85は、上下方向に長手の正面視略矩形状に形成され、その上下方向長さが、1対の支持部82の上下方向間隔と略同じ長さに形成されている。
【0142】
1対の被支持部86は、接触部69の右端部における上下方向両端部から、右方に向かって突出する略平板形状に形成されている。
【0143】
1対の被支持部86の右端部には、それらの上下方向外側面に、回動支点および回動軸の一例としての嵌合突起88が、それぞれ形成されている。
【0144】
また、嵌合突起88の突出方向長さは、第1実施形態における嵌合突起71の突出方向長さよりも短く形成されている。
【0145】
そして、揺動部79は、被支持部86の嵌合突起88が、本体部78の支持部82の嵌合穴84に内側から挿通されることにより、本体部78に対して、嵌合突起88を支点として回動可能に支持されている。これにより、揺動部79は、上記した起立位置と傾倒位置との間を変位可能に設けられている。
【0146】
コイルばね99は、左右方向に延びる空心コイルばね状に形成されている。
【0147】
そして、コイルばね99は、その右端部が第1保持部83に支持され、その左端部が第2保持部87に支持されている。
【0148】
第1保持部83は、基端部81の左端面における上下方向中央部分に設けられ、基端部81の左端面から左方に向かって膨出する正面視略半円弧形状に形成されている。
【0149】
第2保持部87は、接触部85の右端面における上下方向中央部分に設けられ、接触部85の右端面から右方に向かって膨出する正面視略半円弧形状に形成されている。
【0150】
また、第1保持部83および第2保持部87の外径は、コイルばね99の内径と略同径に形成されている。
【0151】
これにより、コイルばね99は、被検出突起77に保持されており、そのばね力により、揺動部91が、常には起立位置に位置するように、揺動部91を付勢している。
【0152】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0153】
また、本発明の第3実施形態では、簡易な構成でありながら、第1実施形態と比較して、揺動部79を確実に起立位置に位置させることができる。
(7−2)第4実施形態
図9(b)は、第4実施形態の現像カートリッジにおける被検出突起を示す。
【0154】
図9(b)において、図9(a)に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0155】
本発明の第4実施形態では、図9(b)に示すように、被検出突起77の接触部85に、球状部100が設けられている。
【0156】
球状部100は、略球体状に形成され、接触部85の左端面における上下方向両端部に、それぞれ1つずつ設けられている。
【0157】
これによっても、上記の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0158】
また、本発明の第4実施形態では、揺動部79が外部の部材といずれの方向から干渉しても、その衝撃が、球状部100により、揺動部79を回動させる方向に作用しやすくなるので、確実に揺動部79を回動させることができる。そのため、揺動部79(被検出突起77)が破損することを、さらに低減することができる。また、本体ケーシング2に対して現像カートリッジ13を円滑に着脱することができる。
8.第5実施形態〜第7実施形態
(8−1)第5実施形態
図10は、第5実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【0159】
図10において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0160】
上記した第1実施形態では、図2に示すように、ギヤカバー44は、入力ギヤ45およびギヤ列(図示せず)を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されているが、第5実施形態では、図10に示すように、ギヤカバー44は、入力ギヤ45、ギヤ列(図示せず)およびリセットギヤ50を一括して被覆可能なサイズ(前後方向長さおよび上下方向長さ)に形成されている。
【0161】
また、ギヤカバー44には、被検出突起露出開口111が形成されている。
【0162】
被検出突起露出開口111は、ギヤカバー44の左壁における前側部分において、欠け歯ギヤ部55の歯部57および欠け歯部58を除く部分を露出させるように、側面視略円形状に貫通形成されている。
【0163】
そして、ギヤカバー44は、カップリング露出開口74を介して入力ギヤ45のカップリング部52の左面を露出させるとともに、被検出突起露出開口111を介してリセットギヤ50の被検出突起60が左方へ突出するように第1側壁41にねじ止めされている。
【0164】
そのため、欠け歯ギヤ部55の歯部57および欠け歯部58は、ギヤカバー44により被覆されている。
【0165】
その結果、本発明の第5実施形態では、歯部57および欠け歯部58が外部の部材と接触することを防止でき、歯部57および欠け歯部58が損傷することを低減できる。
(8−2)第6実施形態
図11は、第6実施形態の現像カートリッジを後左側から見た斜視図である。
【0166】
図11において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0167】
本発明の第6実施形態では、図11に示すように、ギヤカバー44は、延長部112を備えている。
【0168】
延長部112は、側面視略矩形状の略平板形状に形成され、ギヤカバー44の前端部から前方に向かって延びるように形成されている。
【0169】
また、延長部112には、終着位置に位置するリセットギヤ50の被検出突起60に対応する部分に、被検出突起支持部113が形成されている。被検出突起支持部113は、延長部112の上端縁から下方に向かって窪む、側面視略矩形状に形成されている。
【0170】
そして、延長部112は、その前端部における上端部が、回転軸54にねじ止めされている。
【0171】
そのため、本発明の第7実施形態では、旧品の現像カートリッジ13において、終着位置に位置するリセットギヤ50の被検出突起60が、被検出突起支持部113内に収容される。
【0172】
その結果、プリンタ1の画像形成時などにおいて、振動が生じても、リセットギヤ50(被検出突起60)を確実に終着位置に位置させることができる。
【0173】
従って、旧品の現像カートリッジ13の本体ケーシング2に対する離脱作業時において、揺動部62が、本体ケーシング2内の部材110(または、本体ケーシング2自体)と接触しても、揺動部62が起立位置から、後方に傾倒され、傾倒位置に変位(移動)されるので、旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2に対して、円滑に離脱させることができる。同様に、旧品の現像カートリッジ13を本体ケーシング2に対して、円滑に装着させることもできる。
(8−3)第7実施形態
図12は、第7実施形態の現像カートリッジにおけるリセットギヤの左側面図である。
【0174】
図12において、図1〜図7に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0175】
上記した第1実施形態では、図2に示すように、リセットギヤ50は、欠け歯ギヤ部55を備え、その欠け歯ギヤ部55の外周面には、歯部57が形成されている。一方、第7実施形態では、図12に示すように、リセットギヤ50は、欠け歯ギヤ部55に代えて、回転軸54を中心とする扇形板状の本体118を備え、その本体118の外周面には、ゴムなどの摩擦係数が比較的大きい材料により形成される抵抗付与部材119が巻回されている。この場合、アジテータギヤ(図示せず)の周面には、ギヤ歯47が形成されていてもよいし、ギヤ歯47が形成されていなくてもよい。
【0176】
そして、本体118および抵抗付与部材119は、抵抗付与部材119の外周面において径方向の内側に入り込んだ部分119Bがアジテータギヤのギヤ歯47(または、アジテータギヤ)と接触せず、その外周面における円弧面119Aがアジテータギヤのギヤ歯47(または、アジテータギヤ)と接触するサイズに形成される。
【0177】
これによっても、入力ギヤ45に入力された駆動力が、ギヤ列(図示せず)を介して伝達され、リセットギヤ50が矢印で示す回転方向X(左側面視反時計方向)に回転される。
【0178】
そのため、第7実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0179】
なお、これら第1実施形態〜第7実施形態は、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0180】
13 現像カートリッジ
19 現像フレーム
50 リセットギヤ
62 揺動部
63 弾性部材
71 嵌合突起
79 揺動部
88 嵌合突起
91 揺動部
92 ばね部材
95 回動軸部
99 コイルばね
P 第1仮想平面
θ1 起立位置における接触部と第1仮想平面Pとが形成する角の角度
θ2 傾倒位置における接触部と第1仮想平面Pとが形成する角の角度
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する筐体と、
前記筐体に設けられ、駆動力を受けて回転する回転体と、
前記回転体における回転中心から外れた位置に設けられ、前記回転体の回転軌跡の接線方向に沿う回動支点を備える回動部材であって、前記回転体に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、前記起立位置における前記角度よりも、前記回転体に対して形成する角度が小さくなるように、前記回転体側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能な回動部材と、
前記回動部材が前記起立位置に位置するように、前記回動部材を付勢する弾性部材とを備えることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項2】
前記回転体が、ギヤ部材であることを特徴とする、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記回動支点が、回動軸であって、
前記回動部材が、前記回動軸の径方向に突出するように形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記弾性部材が、ばね部材であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記回動部材の遊端部に、球状部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項1】
現像剤を収容する筐体と、
前記筐体に設けられ、駆動力を受けて回転する回転体と、
前記回転体における回転中心から外れた位置に設けられ、前記回転体の回転軌跡の接線方向に沿う回動支点を備える回動部材であって、前記回転体に対して、角度を形成するように起立する起立位置と、前記起立位置における前記角度よりも、前記回転体に対して形成する角度が小さくなるように、前記回転体側に傾倒する傾倒位置との間において回動可能な回動部材と、
前記回動部材が前記起立位置に位置するように、前記回動部材を付勢する弾性部材とを備えることを特徴とする、カートリッジ。
【請求項2】
前記回転体が、ギヤ部材であることを特徴とする、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記回動支点が、回動軸であって、
前記回動部材が、前記回動軸の径方向に突出するように形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記弾性部材が、ばね部材であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記回動部材の遊端部に、球状部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−109278(P2013−109278A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256106(P2011−256106)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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