説明

カード情報変更システム、カード情報変更方法、およびカード情報変更プログラム

【課題】本発明は、ユーザIDやパスワード等のアカウント情報を管理するサーバと連携して既に発行済みのカードを回収することなく、アカウント等のカード内情報の書換を実現する技術を提供する。
【解決手段】ネットワークを介してカードの情報を変更するシステムであって、認証サーバ2において、管理者による変更内容が格納された変更情報ファイル100と既発行の情報が格納されたカード発行情報ファイル200からそれぞれの情報を取得し、2つのファイルからの取得情報から変更内容をチェックして変更許可の申請許可ファイル300を生成し、ユーザ端末4において、カード6を使って認証サーバ2へログオンした時に、申請許可ファイル300から変更情報を取得して、当該カード情報の書換を行うシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードID(識別子:Identifier)やパスワード等のアカウント情報を管理するサーバと連携して既に発行済みのカードを回収することなく、アカウント等のカード内情報の書換を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、IC(Integrated Circuit)カードを利用したPC(Personal Computer )ログオンシステムにおいては、Windows (商標)や各種アプリケーションにログオンするのにIDやパスワード等のアカウント情報をカード内に保持しているが、人事異動や認証システムの変更等によりアカウント情報を更新する必要性が発生した場合、様々な問題が発生する。
【0003】
発行済みのカード内の情報を更新しようとした場合、カード利用者からカードを回収した上でカード内情報を書き換えるか、新たにカードを発行する必要があった。その際、利用者とカード書換担当者(管理者)が離れていると再定義に時間が掛かったり、カード輸送、再発行等の諸費用が発生したりする。
【0004】
また、自動で書き換える方法があっても、サーバにおいて管理者がアカウント変更を行う他に、書換定義をする必要があり、管理者にとっては作業が二重に必要な上、オペミス発生の危険性を伴う。
【0005】
上記問題に対し、カード発行に必要な情報をデータベースに一元管理しておき、再発行要求や新旧カード変更にあたり、個人情報、引き継ぎ情報などのデータベース情報を変更するとともに、該情報によりカードデータを生成して書き込むことが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−30240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特開2004−30240号公報では、カード内にアプリケーションを追加、削除する場合のシステムであり、変更する度に、アプリケーションをダウンロードしたり、削除したりする必要があり、これは管理者にとって大変な手間であり、煩雑である。
【0007】
そこで、本発明では、上記問題を解決するため、カード内情報を更新する「申請許可ファイル」を認証システムに生成しておき、ユーザがカードを使用してログオンした際にアカウント情報等のカード内情報を更新する。こうすることでカードを回収することなしに、利用者のアカウント情報を更新可能とさせるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の発明は、ネットワークを介して互いに接続するユーザ端末と認証サーバで構成され、ユーザの所有するカードの情報を変更するカード情報変更システムであって、認証サーバは、カード管理者によるカードの変更内容が記録された変更情報ファイルから変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを取得するカード情報取得手段と、前記カード情報取得手段において取得した前記変更情報と前記発行情報とをつき合わせ、カードの変更内容をチェックする照合手段と、前記照合手段における変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成する申請許可ファイル生成手段とを備え、ユーザ端末はカードのリーダライタを備え、ユーザがカードを使って前記認証サーバにログオンした時に、前記認証サーバの前記申請許可ファイルから変更情報を取得し、当該変更情報にしたがってカード情報の書き換えを行う書換手段を備えることを特徴とするカード情報変更システムに関する。
【0009】
すなわち、第一の発明では、認証サーバにおいて、変更情報取得手段が、人事移動等に応じて変更が必要となったアカウント情報等の管理者によるカードの変更内容が格納された変更情報ファイルから当該変更情報、およびこれまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報を取得し、照合手段が、取得した変更情報および発行情報を変更内容の正誤をチェックし、それを受けて申請許可ファイル生成手段が、変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成し、その後、ユーザ端末において、ユーザがカードを使って前記認証サーバにログオンした時に、書換手段が、認証サーバから前記申請許可ファイルの変更情報を取得し、その変更情報にしたがって当該カードの内容を書き換えることを可能としている。
【0010】
本発明によって、管理者は、ユーザが使用するカードを回収しないで、人事移動に伴ったアカウントの変更に対し、迅速かつ簡便にカード内の情報を変更することができ、また、ユーザに対しても、カードを使って認証サーバへログオンする時に、意識しないで、カード内情報が変更情報に自動的に書き換えられるため、大変な利便性を提供することとなる。
【0011】
第二の発明は、前記照合手段において、前記変更情報と前記発行情報とを照合しチェックする内容には、少なくとも、ユーザ識別子とパスワードからなるアカウント情報、あるいは前記認証サーバに備わる発行カウンタによって計測される発行回数の情報が含まれることを特徴とする上記第一の発明に記載のカード情報変更システムに関する。
【0012】
すなわち、第二の発明によれば、カードの変更情報は、ユーザ識別子とパスワードからなるアカウント情報、あるいは前記認証システムに備わる発行カウンタによって計測される発行回数の情報であり、これらの情報項目との照合によって、人事移動、組織変更等に対応したアカウントの変更に対し迅速な対応を可能とし、また、カードの発行回数にしたがって、場合によっては、カード発行が許容される上限を設定することができる。
【0013】
第三の発明は、認証サーバにおいて、カードの変更情報を設定するカード情報変更プログラムであって、コンピュータに、カード管理者によるカードの変更内容が記録された変更情報ファイルから変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを取得するカード情報取得ステップと、前記カード情報取得ステップにおいて取得した前記変更情報と前記発行情報とをつき合わせ、カードの変更内容をチェックする照合ステップと、前記照合ステップにおける変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成する申請許可ファイル生成手段と、を実行させるカード情報変更プログラムに関する。
【0014】
すなわち、第三の発明によれば、認証サーバにおいて、カードの変更情報を設定するカード情報変更プログラムが、カード管理者が入力したカードの変更内容を記録した変更情報ファイルからの変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを照合して、変更を許可する申請許可ファイルを作成し記憶装置に格納しておくことによって、後に、ユーザ端末において、認証サーバから申請許可ファイルにおける当該変更情報を取得することを容易とさせる。
【0015】
第四の発明は、ユーザ端末において、カードを変更情報に書き換えるカード情報変更プログラムであって、コンピュータに、ユーザがカードを使用して認証サーバにログオンした時に、前記認証サーバに格納された申請許可ファイルの変更内容を参照し、当該カードが変更対象か否かを判定する判定ステップと、前記判断ステップにおいて当該カードが変更対象である場合に、前記認証サーバから申請許可ファイルの変更情報を取得する変更情報取得ステップと、取得した前記変更情報にしたがってカード情報を書き換える書換ステップと、を実行させるカード情報変更プログラムに関する。
【0016】
すなわち、第四の発明によれば、ユーザ端末におけるカード情報変更プログラムによって、ユーザが認証サーバにログオンした時に、まず、当該カードが、変更対象になっているかどうかを、認証サーバの申請許可ファイルにアクセスし変更情報を参照することで判定し、変更対象である場合に、同ファイルから変更情報を取得し、当該カードの内容を変更情報に書き換えることが可能となる。これによって、カードを管理元に返却しなくてもカード情報の書換が意識しない内に自動的に処理されるため、ユーザに対し大変な利便性を与えることとなる。
【発明の効果】
【0017】
上記したように、認証サーバにおけるカード情報変更プログラムが、カード管理者が入力したカードの変更内容を記録した変更情報ファイルからの変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを照合して、変更を許可する申請許可ファイルを作成し記憶装置に保存しておくことによって、ユーザ端末からの当該ファイルへアクセスし、変更情報の取得を容易とさせる。
【0018】
また、ユーザ端末におけるカード情報変更プログラムによって、ユーザが認証サーバにログオンした時に、まず、当該カードが、変更対象になっているかどうかを、認証サーバの申請許可ファイルにアクセスし変更情報を参照することで判定し、変更対象である場合に、同ファイルから変更情報を取得し、当該カードの内容を変更情報に書き換えることが可能となる。これによって、カードを管理元に返却しなくても、カード情報の書換が意識しない内に自動的に処理されるため、ユーザに対し大変な利便性を与えることになる。
【0019】
以上、本発明によって、管理側にあっては、ユーザが使用するカードを回収しないでも、人事移動等に伴ったアカウント等の変更に対し、迅速かつ簡便にカード内の情報を変更することができ、管理作業の効率化と安全性向上を図ることができる。また、ユーザにとっても、カードを使って認証システムへログオンする時に、意識しないで、カード内情報が変更情報に自動的に書き換えられるため、大変な利便性を享受できることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態になるサーバ連携によるカード情報変更システムの基本構成を示す。カード情報変更システムは、ユーザに発行するカードの認証及び管理を行う認証システムAと、ネットワーク7を介して認証システムAにアクセスするログオンシステムBとで構成される。
【0022】
認証システムAは、管理者端末1と記憶装置3を備える認証サーバ2とからなり、管理者端末1において、カードの管理者が入力したカード内容の変更等に関する情報は、認証サーバ2に送信され、記憶装置3に格納される。
【0023】
また、ログオンシステムBは、ユーザが所有するカード6の読取/書込を行うR/W(リーダライタ:Reader/Writer)5を備えたユーザ端末4で構成される。ユーザが認証システムAに登録されたカード6をR/W5に挿入することによって、カード情報がユーザ端末4に取り込まれ、該カード情報は、ユーザ端末4からネットワーク7を介して認証サーバ2に送信されて認証システムAへのログオン状態となる。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態になるカード情報変更システムの処理シーケンスを示す。カード情報変更処理システムにおいて、認証サーバ2は、ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体に内蔵させたカード情報変更プログラム10を有し、記憶装置3は、カード管理者によって入力されたカードの変更情報を格納した変更情報ファイル100、これまでに発行したカードの発行情報を格納したカード発行情報ファイル200、および申請が許可となったカードの変更情報を格納する申請許可ファイル300を有し、また、ユーザ端末4は、ROM等の記録媒体に内蔵させたカード情報変更プログラム20、認証システムAへのログオン用に登録されたカード6の読取/書込を行うR/W5を有する。
【0025】
認証サーバ2におけるカード情報変更プログラム10は、変更情報ファイル100から変更情報を、およびカード発行情報ファイル200から変更対象となっている現在の発行情報をそれぞれ取得するカード情報取得手段11、取得した変更情報と発行情報を照合し当該変更情報の内容をチェックする照合手段12、およびチェックした結果、OKであれば許可した変更情報を申請許可ファイル300として生成する申請許可ファイル生成手段13とで構成される。
【0026】
また、R/W5を備えたユーザ端末4におけるカード情報変更プログラム20は、カード6による認証サーバ2へのログオン時に、認証サーバ2における申請許可ファイル300の変更内容を参照し、R/W5に挿入したカード6が変更対象に該当するか否かを判定する判定手段21、カード6が変更対象である場合に、前記認証サーバ2から申請許可ファイル300の変更情報を取得する変更情報取得手段22、および取得した変更情報にしたがってカード情報を書き換える書換手段23で構成される。
【0027】
ここで、認証サーバ2およびユーザ端末4は、それぞれ、変更設定用のカード情報変更プログラム10および変更情報書込用のカード情報変更プログラム20を有するコンピュータであり、該コンピュータ上であらかじめ内蔵されたプログラムが実行されることによってプログラムの各機能が実現される。
【0028】
また、これら当該プログラムは、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、ROM(Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、また、特に、図には示していないが、内蔵あるいは外部接続された媒体読取装置にセットし、インストールすることによって実行可能な状態としてもよい。
【0029】
さらに、図示していないが、送受信プログラムが認証サーバ2およびユーザ端末4には内蔵されており、本プログラムによってネットワーク7を介してデータの送受信が行われる。
【0030】
以下に、本カード情報変更システムのシーケンスを説明する。実施例では、カード変更情報が、ユーザIDとパスワードからなるアカウント情報であるケースを想定して記述する。
【0031】
管理者が認証システムAに対しアカウントの変更を行う際、カード情報変更プログラム10として、テーブルの数値を変更させる等の定型的な処理に適した「アカウント変更スクリプト」を利用する。本スクリプトは、アカウント内容と発行済みカード情報が関連されたファイルを参照し、カード内の情報を書き換えるためのファイル「申請許可ファイル300」を生成する。申請許可ファイル300には、カード情報を書き換えるための変更情報が、カードIDと関連付けて設定され格納されている。
【0032】
一方、ログオンシステムBは、ユーザがカードを使用してログオンをする際に、カード情報変更プログラム20は、申請許可ファイルを参照し、ログオンに使用したカードIDに対応する変更設定がされている場合、それに対応する変更内容にしたがってカード内の情報を書き換える。
【0033】
図2に対応したカード情報変更システムの処理シーケンスの詳細を以下に示す。
(1)カード情報変更プログラム10(アカウント変更スクリプト)を開始する。
(2)管理者によって作成されたアカウントの変更情報ファイル100から変更するアカウント情報を読み込む。
(3)これまで発行しているカード情報が格納されたカード発行情報ファイル200から変更対象となっている現在の発行情報を読み込む。
(4)(2)で読み込んだ情報と(3)で読み込んだ情報をつき合わせ、変更内容のチェックを行う。変更内容チェックが正しく入力されOKであれば、認証システムAにおけるアカウント情報の変更を実施する。NGであればエラーメッセージを表示し、処理を中止する。
(5)カード内容を書き換えるための「申請許可ファイル300」に対し、アカウントの変更内容を記述し、スクリプトを終了する。
(6)カードのユーザは、ログオンシステムBのユーザ端末に接続されたR/ W5(カードのリーダライタ)にカード6をセットし、認証システムAの認証サーバ2にログオンする。その際、申請許可ファイル300を参照し、自分のカード6がアカウント変更の対象となっているか確認する。変更の対象であった場合、申請許可ファイル300の内容にしたがってカード内の情報を変更内容に書き換える。
(7)(6)の書き換えが正常に行われたら、カード発行情報ファイル200の発行情報を更新する。
【0034】
図3は、本発明の実施の形態になる変更情報ファイルのデータ構成例を示す。変更情報ファイル100は、IDとパスワードからなるアカウント変更にかかわる変更情報として、システムで一意にカードを特定する「カード識別番号」、カード変更が、例えば、変更、追加、削除等の区分を表す「変更区分」、部長、課長等の業務権限を表す「アカウント区分」、ユーザを特定する識別子である「ID」、「パスワード」、ログイン先名を表す「ドメイン名」、および適用される変更日を指定する「変更適用日」のフィールド項目で構成されている。
【0035】
図4は、本発明の実施の形態になるカード発行情報ファイルのデータ構成例を示す。カード発行情報ファイル200は、システムで一意にカードを特定する「カード識別番号」、使用中、紛失等のカードが使われている状態を表す「運用ステータス」、カードの識別子である「カードID」、利用者情報として「氏名」、「事務所」、「部署」、発行情報として、部長、課長等の業務権限を表す「アカウント区分」、ユーザを特定する識別子である「ID」、「パスワード」、ログイン先名を表す「ドメイン名」、および認証サーバ2に発行カウンタを備え、それによって計数されたカードの発行回数を表す「発行カウンタ」のフィールド項目で構成されている。
【0036】
「発行カウンタ」では、カード発行の際にカウントアップさせた数字を記入するもので、ユーザに付与するカードの発行回数に制限を設定することを可能とする。
【0037】
図5は、本発明の実施の形態になる申請許可ファイルのデータ構成例を示す。申請許可ファイル300は、システムで一意にカードを特定する「カード識別番号」、カードの識別子である「カードID」、変更情報として、部長、課長等の業務権限を表す「アカウント区分」、ユーザを特定する識別子である「ID」、「パスワード」、ログイン先名を表す「ドメイン名」に関するそれぞれの変更前と変更後の項目、および適用される変更日を指定する「変更適用日」のフィールド項目で構成されている。
【0038】
つぎに、図6、7を用いて、カード情報の変更を実現する変更情報の設定と書込処理のフローについて詳述する。
【0039】
図6は、本発明の実施の形態になるアカウント変更スクリプトの処理フローを示す。本実施例では、カード情報変更プログラム10として、アカウント変更スクリプトを適用した例で説明する。
【0040】
まず、ステップS11において、アカウントの変更情報ファイル100を開き、カード識別番号及び変更情報を読み込む。つぎに、ステップS12において、カード発行情報ファイル200を開き、カード識別番号をキーにしてカードIDおよび発行済情報を読み込む。
【0041】
つぎに、ステップS13において、読込んだアカウントの変更情報ファイル100とカード発行情報ファイル200とを照合し変更内容をチェックする。
【0042】
ステップS14において、第一のチェック項目として、発行情報ファイル200に対象となるカードのカード識別番号が存在するかを判定する。カード識別番号が存在しなければ、ステップS21において、エラーメッセージを出力し、処理を終了する。
【0043】
ステップS14で、カード識別番号が存在すれば、ステップS15に進み、第二のチェック項目として、変更情報ファイル100のアカウントの変更情報が正しく記述されているかをチェックし、異常であればステップS21において、エラーメッセージを出力し、処理を終了する。なお、変更内容のチェックでは、例えば、文字の桁数、半角/全角等、各項目の入力条件が正しく記入されているかがチェックされる。
【0044】
変更情報が正しく記述されていれば、ステップS16において、カード発行情報ファイル200の発行カウンタが許容回数以内かをチェックし、許容回数以上であれば、ステップS21でエラーメッセージを出力し、処理を終了する。
【0045】
許容回数が制限回数以内であれば、ステップS17において、認証システムAへアクセスする登録ユーザとしてアカウントを変更するコマンドを発行する。
【0046】
つぎに、ステップS18において、申請許可ファイル300を開き、ステップS19において、アカウントの変更情報ファイル100の変更情報の内容およびカード発行情報ファイル200の現在の発行情報の内容から申請許可ファイル300を生成する。
【0047】
ステップS20において、開いていた各ファイルを閉じて、処理を終了する。
【0048】
図7は、本発明の実施の形態になるカード情報書換処理のフローを示す。まず、ステップS31において、ユーザ端末4において、カード6を利用し認証サーバ2へログオンする。そして、ステップS32において、ログオン時に、申請許可ファイル300を参照し、カード6内のカード識別番号をキーに変更情報の存在チェックを行う。
【0049】
ステップS33において、対象とするカード6のカード識別番号が申請許可ファイル300に存在しなければ、処理を終了する。
【0050】
ステップS33において、申請許可ファイル300に変更情報があった場合、ステップS34において、申請許可ファイル300から変更情報を読み込む。
【0051】
つぎに、ステップS35において、読み込んだ変更情報から、カード6内に格納されている内容の存在チェックを行う。ここでは、自カードにおける変更項目が存在するかがチェックされる。ステップS36の判定において、カード6に変更項目が存在しない場合は、ステップS40で、エラーメッセージを出力し、処理を終了する。
【0052】
ステップS36で、カード6に変更項目が存在すれば、ステップS37において、取得した申請許可ファイル300の変更情報にしたがってカード6内の情報を書き換える。
【0053】
そして、ステップS38において、カード6内情報の書換が正常に行われたら、カード発行情報ファイル200の内容も同様に書き換える。
【0054】
さらに、ステップS39において、現在ログオンしているシステムからログオフするメッセージを出力する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態になるサーバ連携によるカード情報変更システムの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態になるカード情報変更システムの処理シーケンスを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態になる変更情報ファイルのデータ構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態になるカード発行情報ファイルのデータ構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態になる申請許可ファイルのデータ構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態になるアカウント変更スクリプトの処理フローを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態になるカード情報書換処理のフローを示す図である。
【符号の説明】
【0056】
A 認証システム
B ログオンシステム
1 管理者端末
2 認証サーバ
3 記憶装置
4 ユーザ端末
5 R/W(リーダ/ライタ)
6 カード
7 ネットワーク
10 カード情報変更プログラム(変更設定用)
11 カード情報取得手段
12 照合手段
13 申請許可ファイル生成手段
20 カード情報変更プログラム(変更書込用)
21 判定手段
22 変更情報取得手段
23 書換手段
100 変更情報ファイル
200 カード発行情報ファイル
300 申請許可ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して互いに接続するユーザ端末と認証サーバで構成され、ユーザの所有するカードの情報を変更するカード情報変更システムであって、
認証サーバは、
カード管理者によるカードの変更内容が記録された変更情報ファイルから変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを取得するカード情報取得手段と、
前記カード情報取得手段において取得した前記変更情報と前記発行情報とをつき合わせ、カードの変更内容をチェックする照合手段と、
前記照合手段における変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成する申請許可ファイル生成手段とを有し、
ユーザ端末はカードのリーダライタを備え、
ユーザがカードを使って前記認証サーバにログオンした時に、前記認証サーバの前記申請許可ファイルから変更情報を取得し、当該変更情報にしたがってカード情報の書き換えを行う書換手段を有することを特徴とするカード情報変更システム。
【請求項2】
前記照合手段において、前記変更情報と前記発行情報とを照合しチェックする内容には、少なくとも、ユーザ識別子とパスワードからなるアカウント情報、あるいは前記認証サーバに備わる発行カウンタによって計測される発行回数の情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載のカード情報変更システム。
【請求項3】
認証サーバにおいて、カードの変更情報を設定するカード情報変更プログラムであって、
コンピュータに、
カード管理者によるカードの変更内容が記録された変更情報ファイルから変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを取得するカード情報取得ステップと、
前記カード情報取得ステップにおいて取得した前記変更情報と前記発行情報とをつき合わせ、カードの変更内容をチェックする照合ステップと、
前記照合ステップにおける変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成する申請許可ファイル生成手段と、
を実行させるカード情報変更プログラム。
【請求項4】
ユーザ端末において、カードを変更情報に書き換えるカード情報変更プログラムであって、
コンピュータに、
ユーザがカードを使用して認証サーバにログオンした時に、前記認証サーバに格納された申請許可ファイルの変更内容を参照し、当該カードが変更対象か否かを判定する判定ステップと、
前記判断ステップにおいて当該カードが変更対象である場合に、前記認証サーバから申請許可ファイルの変更情報を取得する変更情報取得ステップと、
取得した前記変更情報にしたがってカード情報を書き換える書換ステップと、
を実行させるカード情報変更プログラム。
【請求項5】
ネットワークを介して互いに接続するユーザ端末と認証サーバで構成され、ユーザの所有するカードの情報を変更するカード情報変更方法であって、
認証サーバは、
カード管理者によるカードの変更内容が記録された変更情報ファイルから変更情報と、これまでに発行されたカードの発行情報が格納されたカード発行情報ファイルから変更対象となっている現在の発行情報とを取得するカード情報取得ステップと、
前記カード情報取得ステップにおいて取得した前記変更情報と前記発行情報とをつき合わせ、カードの変更内容をチェックする照合ステップと、
前記照合ステップにおける変更内容のチェック結果を受けて前記変更情報によるカード情報の変更を許可する申請許可ファイルを生成する申請許可ファイル生成ステップとを有し、
ユーザ端末はカードのリーダライタを備え、
ユーザがカードを使って前記認証サーバにログオンした時に、前記認証サーバの前記申請許可ファイルから変更情報を取得し、当該変更情報にしたがってカード情報の書き換えを行う書換ステップを有することを特徴とするカード情報変更方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−235693(P2006−235693A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−45343(P2005−45343)
【出願日】平成17年2月22日(2005.2.22)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】