説明

カーペットバッキング用のポリウレタンローラコーティング装置

ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ側に適用するための装置は、第1の方向に回転可能な張力ローラと、張力ローラに隣接して配設され、かつ第1の方向と反対の第2の方向に回転可能な適用ローラであって、張力ローラ及び適用ローラが、生機のバックステッチ側の生機の走行路に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされ、張力ローラが生機の送り方向に対し回転可能であり、適用ローラが生機の送り方向に回転可能である適用ローラと、張力ローラと適用ローラとの間にポリウレタン混合物のパドルを生成するように形成される分配器と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタン接着剤系を使用して二次バッキングをタフテッド(房状)又は織りのカーペット生機(greige)に接着するための改良された方法に関する。
本発明はまた、ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ(返し縫い)側に適用するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンは、エラストマ、コーティング(被覆)、フレキシブルフォーム及び架橋フォームを含む4つの異なる主な形態で製造される。ポリウレタンフォームは、一般に、触媒、界面活性剤、及び他の補助剤の存在下で、イソシアネート(isocyanate)化合物とポリオール(polyol)化合物とを反応させることによって製造される。ポリウレタンフォーム製造の開始時、反応原材料は、大きなステンレス鋼製タンク内の液体として保持される。これらのタンクには、材料流体を維持するための攪拌機が装備される。適量の反応性材料をポンプ供給できるように、配量(又は、計量)装置がタンクに取り付けられる。一般に、ポリオール対イソシアネートの比率は、2:1であり、当該成分の比率は、得られるポリマの特性を制御するために厳密に配量される。次に、得られる反応材料は混合され、分配される。ゲル反応と通常称されるイソシアネートとポリオールとの間の反応は、高分子重量のポリマの形成をもたらす。この反応は、混合物の粘度を高め、一般に架橋形成に寄与する。第2の主要な反応はイソシアネートと水との間に生じる。この反応により、発泡を促進する二酸化炭素ガスが生成され、ウレタンポリマの体積の増大を引き起こす。ある場合には、ポリマの体積をさらに増大させるために、補助発泡剤が加えられる。
【0003】
ゲル及び発泡反応の両方は、炭酸ガスが部分的又は全体的に吹き込まれたフォームで行われる。優れたウレタンフォーム構造を獲得するために、ゲル及び発泡反応は、同時にかつ最適なバランス速度で進行しなければならない。例えば、ゲル反応と比較して二酸化炭素の発生が速すぎる場合、フォームが崩壊する傾向がある。これとは別に、二酸化炭素を発生する発泡反応と比較して、ゲル反応が速すぎる場合、フォームの増大が制限され、高密度形状がもたらされる。実際に、これらの2つの反応の均衡は、工程で使用される触媒及び補助剤の性質によって制御される。
【0004】
カーペット及び敷物産業では、様々な形態の充填及び未充填のラテックス又はポリウレタンを使用して、カーペットの背面をコーティングすることが慣習的である。表面繊維を一次バッキング(裏張り)に接合するためにコーティングが使用され、これによっても、優れたタフト結合又は繊維ロックが形成され、また二次バッキング材料を生機(繊維/一次バッキング)に接合するために、コーティングが使用される。例えば、バッキングとしてのポリウレタン層を有するカーペットが、米国特許第3,755,212号、第3,821,130号、第3,862,879号、第4,022,941号、第4,515,646号、第5,604,267号、第5,908,701号、及び第6,299,715号に記載されている。これらの方法によって製造されたカーペットの重要な特性は、焼鈍(annealing)強度、あるいは二次バッキングをカーペットから剥離又は分離するために必要な力である。最適な焼鈍強度を達成するために、二次バッキングは、生機と直接接触していなければならず、かつ徹底的に繊維を湿らせるために、十分な量の接着剤が生機と二次バッキングとの間になければならない。第2の重要な特性は繊維ロック、即ち、表面繊維をカーペットから引き出すために必要な力の基準である。
【0005】
最も広く使用される焼鈍接着剤はラテックスである。ラテックスは、典型的に、ロールオーバフラットベッド又はロールオーバロール工程を含む方法によって適用される。使用する方法に関係なく、生機は、ラテックスの接着剤プレコート(事前被覆)でコーティングされ、同様にラテックスでコーティングされた二次バッキングは、生機と合体されて、硬化される。
【0006】
ラテックスは普及した接着剤であるが、ラテックスから形成されたカーペットは多数の欠点を有する。例えば、ラテックスの強度及び加水分解安定性は望むほど大きくなく、またラテックスは、時間の経過に対し、PVCプラスチゾル又はポリウレタンのような代わりのポリマ系ほど耐久性がない。さらに、ラテックス硬化には、硬化中に大量の水の蒸発、すなわち、高価かつエネルギ集約的な工程が必要とされる。ラテックス焼鈍されたカーペットを加熱して適時の硬化を達成するには、少なくとも70℃の範囲の温度を必要とし、これらの温度は、あるカーペット繊維及びバッキング材料の収縮又は外観と特性の変化を生じる可能性がある。ラテックス接着剤のコストを最小にするため、かなりの量の充填材料が加えられる。ラテックス充填材の使用は、製造端材及びカーペットのライフサイクルの終了時の使用済みカーペットの有効なリサイクリングを妨げる。
【0007】
代わりに、優れた焼鈍強度及び他の望ましい物理的特性を有するカーペットを形成するために、ポリウレタン接着剤が使用されてきた。しかし、ポリウレタンの利点にもかかわらず、コスト及び技術的問題が、コーティングとしての、さらに希にはフレキシブルフォームとしてのポリウレタンの広範囲の使用を妨げてきた。
【0008】
ラテックスをポリウレタンで置き換える試みは、通常のラテックス焼鈍工程の修正を必要とする様々な新しい問題をもたらした。1つの顕著な例は、第2のバッキングを取り付けるために必要な接着性を維持しつつ、ポリウレタンを生機材料に配置することと関連する困難である。プレポリマが混合され、重合が始まった後、ポリウレタンはその接着特性を失い始める。さらに、発泡反応はポリウレタン層の体積を実質的に増大させるので、生機へのポリウレタン成分の適用における小さな不規則性さえも、得られるポリウレタン発泡層の深さの容認し難い変化を生じる可能性がある。
【0009】
接着性の損失は、一般に、ラテックスの使用に伴う問題ではない。従来のラテックスは、処理中に、硬化炉内でも、その接着性及び粘度を維持する。生機及び二次バッキングの両方へのラテックス接着剤の適用に続き、2つの成分は合体され、ラテックス特性の結果、生機に対する二次バッキングの優れた一時的な付着力が観測される。硬化炉では、水の大部分は蒸発するので、ラテックス粘度は大きく落ちない。したがって、二次バッキングは生機に十分に接着する。
【0010】
他方、ラテックス系で共通のバルク(bulk)トラフ(容器)からのポリウレタンの適用は、供給ラインの予定より早い重合のために非常に難しくなる。典型的に、ポリウレタンは、適用前に重合された「泡」として適用され、ドクタブレード(doctor blade)の上流の縁部の前の一次又は二次バッキングに分配される。しかし、製造業者が予定より早い重合を警戒しなければ、供給ラインが詰まり、これによって、分配装置へのポリウレタン流を遅らせる。ドクタブレードも、接着しかつ硬化するポリウレタンで不具合になる傾向を有する。さらに、製造業者が、ポリウレタンの粘度を維持するように設計された感熱性の触媒又は他の化学剤を使用することによって重合速度を制御しないならば、ポリウレタンは、重合が始まった後にすぐその接着性を失い始める。予定より早い重合を制御する製造業者の試みにもかかわらず、プレポリマ(ポリオールとイソシアネート)の混合後、製造業者は、ポリマがその接着特性を失い始める前に、ポリウレタンをバッキングに適用して、生機をバッキングに接触させる有限の時間量のみを有するに過ぎない。
【0011】
予定より早い重合を制御し、ポリウレタンの繊維への浸透を可能にするための粘度を維持するために、また優れたタフト(房状の)接合を達成し、二次バッキングを貼り付けるための接着性を維持するために、化学剤が加えられるとき、得られる混合物は、典型的に、炉硬化なしには迅速に硬化しない。炉硬化は、仕上げ工程の時間及びコストを増し、艶消し又は収縮によってもある繊維に悪影響を及ぼす。
【0012】
接着性の急速な喪失と戦う試みにおいて、製造業者は、バッキングの間の十分な接着を保証するために、二次バッキングに接触する直前に、繊維ロック及び第2のポリウレタンコーティングとして1つのポリウレタンコーティングを生機に適用してきた。追加のポリウレタンでも、大部分の商業カーペットラインの遅い進歩、及びポリウレタンと関連する接着性の本質的欠如のため、大量かつ高価なプレポリマを使用することなしには、生機と二次バッキングとの間の所望の付着力を可能にしない。
【0013】
所定量のプレポリマの覆いを拡げるために、充填材料を混合物に加えることが慣習的である。しかし、充填材料は一般に研磨性であり、またアプリケータ部分を摩滅させるか、あるいはライン及びアプリケータの詰まり又は不均一な適用の傾向を増すことによって、ポリウレタン混合物の適用を複雑にする。
【0014】
生機のバッキングを硬化することは、硬化の前のポリウレタンの粘度の著しい低下のため、同様に複雑である。ポリウレタンの粘度、同様にその接着性は、ポリウレタン形成触媒反応がその効果を及ぼし始めるときに、二次バッキングの適用の前に単にその初期値の10%にまで減少する可能性がある。最大の粘度増加は、ポリウレタン触媒が最適に活性でない周囲温度から約70℃の温度範囲にわたってしばしば示される。70℃において、大部分の揮発物が放出されるかもしれない。この結果、生機に対する二次バッキングの初期の付着力が不十分である場合、二次バッキングは低い粘度のこの期間中に分離することがある。
【0015】
ポリウレタンの使用と関連する問題に取り組むための試みにおいて、基礎となる工程の複数の変更が開示されている。例えば、米国特許第6,264,775号は、粘度及び接着性を維持するために、様々な化学増粘剤をポリウレタンに加えることを提案している。他の方法は、二次バッキングを接合する前に、一次バッキングへの多数適用のポリウレタンの使用を可能にする。例えば、米国特許第6,299,715号参照。米国特許第6,299,715号に開示された他の技術は、2つのバッキングを接合する前に、ポリウレタンを一次バッキングに適用し、かつ他の粘着性組成物を二次バッキングに適用することである。米国特許第4,515,646では、本発明者の2人は、予定より早い重合を防止するために、触媒なしに、冷却したイソシアネート及びポリオール成分を使用しようとさえ試みた。共通に所有するWO03/039869は、実質的に水を含まないポリウレタンを生機に噴霧して、蒸気で吹込み及び硬化を行うことを提案した。これらの技術のいずれも、主に、新技術を実施するために別個の製造ラインの構成及び使用と関連してコスト及び複雑さが増す理由で、あるいは製造環境で機能する技術の不具合の理由で、標準ラテックスベースのカーペット積層体ほど好まれていない。
【0016】
したがって、容認可能な繊維ロック及び焼鈍強度を提供しつつ、ポリウレタンの単一の適用のみを必要とするポリウレタンフォームカーペット焼鈍工程を用意することが望ましいであろう。同様に、十分な焼鈍強度を提供するために過度の量のポリウレタンを必要としないポリウレタン焼鈍システムを用意することが望ましいであろう。硬化用の炉を必要としないポリウレタン焼鈍システムを用意することが有益であろう。
【発明の開示】
【0017】
本発明は、従来技術に対し複数の特異な利点を開示するポリウレタンカーペット焼鈍システムに関する。第1に、本発明は、ポリウレタンの単一の適用のみを必要とするに過ぎない。単一の適用に使用されるポリウレタン量の低減は、相当、カーペットの重量を小さくし、原料コストを減少させる。第2に、加熱ドラム及びおそらくは蒸気のみを最適に利用して、ポリウレタンが吹き込まれ、周囲温度近辺で硬化される。炉硬化ステップの欠如は、ポリウレタンの適用から製品ロールアップまでの時間を著しく短縮する。第3に、発泡反応用の水の1つの源は、ポリウレタン要素が生機に分散された後にポリウレタン要素に適用される蒸気からでもよい。第4に、ポリウレタンは、生機の上方の2つのローラの間のパドルから適用され、これらのローラの1つは、ポリウレタンを生機内に押し込むためにも有利に機能可能である。第5に、好ましくは蒸気又は加熱ドラムの適用の前に、負圧部、送風機、超音波システム又はこれらの組み合わせを使用して、生機内へのポリウレタン成分の浸透を高めることが可能である。工程によって製造されたカーペットは、大量のポリウレタンを使用することなく、また他の焼鈍システムに共通の高価な炉硬化ステップなしに、容認可能な繊維ロック及び初期二次バッキング接着を有する。
【0018】
本発明の実施例による装置は、生機のバックステッチ(返し縫い)側に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされた適用ローラと張力ローラとの間で、ポリオール(polyol)、イソシアネート(isocyanate)、充填剤及び触媒を含むポリウレタン混合物のパドルを生成するための生成手段と、生機が適用ローラと張力ローラに対し横方向に移動されるときに、適用ローラ及び張力ローラの内の少なくとも1つでポリウレタン混合物を適用して、ポリウレタンフォームに硬化し始める生機のバックステッチ側にコーティングを形成するための手段と、を含む。
【0019】
装置は、強制空気でポリウレタン混合物のパドル(へら状体)を成形するための手段を含んでもよい。
【0020】
生成手段は、適用ローラと張力ローラとの間にポリウレタン混合物を分配するための分配手段を含んでもよく、分配手段は、適用ローラと張力ローラとの間の生機にわたって横方向に振動する。
【0021】
分配手段は、適用ローラと張力ローラとの間の生機にわたって横方向に振動する複数の分配ヘッドを含んでもよい。
【0022】
装置は、生機の面側において、適用ローラと張力ローラとの間に配列された圧力ローラを含んでもよく、圧力ローラは、適用ローラと張力ローラとに向かう方向に、力を生機に及ぼすためにある。
【0023】
装置は、ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ側に浸透させるための適用ローラの下流に配置された超音波手段を含んでもよい。
【0024】
本発明の実施例によれば、ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ側に適用するための装置は、第1の方向に回転可能な張力ローラと、張力ローラに隣接して配設され、かつ第1の方向と反対の第2の方向に回転可能な適用ローラであって、張力ローラ及び適用ローラが、生機のバックステッチ側の生機の走行路に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされ、張力ローラが生機の送り方向に対し回転可能であり、適用ローラが生機の送り方向に回転可能である適用ローラと、張力ローラと適用ローラとの間にポリウレタン混合物のパドル(へら状体)を生成するように形成される分配器と、を含む。
【0025】
張力ローラは、生機の走行路の適用ローラの上流に配列してもよい。
【0026】
張力ローラ及び適用ローラは、生機の走行路の上方に位置決めされてもよい。
【0027】
張力ローラは、生機の走行速度と異なる速度で回転可能であってよい。
【0028】
適用ローラは、生機の走行速度と異なる速度で回転可能であってよい。
【0029】
適用ローラは第1の速度で回転可能であり、張力ローラは第2の速度で回転可能であってよい。
【0030】
第1の速度及び第2の速度は異なってもよい。
【0031】
適用ローラと張力ローラとの間の空間は調整可能であってよい。
【0032】
分配器は、適用ローラと張力ローラとの間の生機の走行路にわたって横方向に振動するように形成された少なくとも1つの分配ヘッドを含んでもよい。
【0033】
分配器は、適用ローラと張力ローラとの間の生機の走行路にわたって横方向に振動するように形成された複数の分配ヘッドを含んでもよい。
【0034】
張力ローラは、生機の走行速度未満の速度で回転可能であってよい。
【0035】
適用ローラは、生機の走行速度よりも大きな速度で回転可能であってよい。
【0036】
装置は、適用ローラと張力ローラとの間に配列された圧力ローラを含んでもよい。圧力ローラは、適用ローラ及び張力ローラと反対方向に、生機の走行路に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされてもよい。圧力ローラは、適用ローラと張力ローラとに向かう方向に、力を生機に及ぼすように形成されてもよい。
【0037】
装置は、生機の走行路の適用ローラの下流に位置決めされ、かつ超音波エネルギを生機に付与して、ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ側内に浸透させるように形成された超音波装置を含んでもよい。
【0038】
装置は、適用ローラと張力ローラとの間の生機をプレスするように形成されていて且つ適用ローラ及び張力ローラの内の少なくとも1つと反対方向に配列された、少なくとも1つの圧力要素を含んでもよい。
【0039】
少なくとも1つの圧力要素は少なくとも1つのローラを含んでもよい。
【0040】
装置は、適用ローラと張力ローラとの間の生機をプレスするように形成された張力ローラと反対方向に配列された第1の圧力要素と、適用ローラと張力ローラとの間の生機をプレスするように形成された適用ローラと反対方向に配列された第2の圧力要素とを含んでもよい。
【0041】
第1の圧力要素は第1のローラを含んでもよく、第2の圧力要素は第2のローラを含んでもよい。
【0042】
装置は、加圧空気でポリウレタン混合物のパドルを維持して、成形するように形成された空気ダムを含んでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明は、ポリウレタン接着剤系を利用してタフテッド(房状の)又は織りのカーペットに対する二次バッキング(裏張り)の焼鈍を改善するように設計される。次に、より詳細に図面を参照すると、図1は、従来技術のラテックス(latex)ベースの典型的なカーペット焼鈍工程を示している。繊維ロック(絡まった状態)接着剤が適用される頂部カーペット面14と、底部一次バッキング15側とを有する生機(greige)5は、生機の一次バッキング側15をトラフ(容器)25の下に置くように、ライン30を通してラテックスが供給されるローラ20によって方向付けられる。トラフ25の下流縁部は、プレート40と関連して、ドクタブレード(doctor blade)35として機能する。ドクタブレード35は、ラテックスの適用を均一化し、かつ一次バッキングへのラテックスの加圧成形を補助するために使用される。適用されるラテックス量の調整は、一次バッキング15に、またタフテッド(房状の)ヤーン(糸)及び一次バッキングの繊維にラテックスを押し込むために印加される力の調整にも役立つ。さらなる浸透が圧力ローラ45によって行われる。次に、カーペットはローラ50によって再方向付けされる。二次バッキング(裏張り)55は、ロール60から供給され、ローラ65によってホイールロール70を介して方向付けられ、このホイールロールは、二次バッキング55をコーティングする追加のラテックスが充填されたトラフ75内で回転する。コーティングされた二次バッキング77は、結紮ロール85を通して走行することによって、ラテックスで覆われた生機80にプレスされる。次に、カーペットは炉90を通過し、そこで、水がラテックスから除去され、またラテックスは硬化して、繊維と二次バッキングとを接着させ、層状カーペットを形成する。得られるカーペットは、製造が比較的廉価であり、充分なタフト結合及び離層に対する抵抗性を提供するが、ラテックスによってバッキングされたカーペットの前述の欠点がある。
【0044】
従来技術の大部分のポリウレタンバッキングでは、水がフロス(泡)に加えられず、得られるポリウレタンバッキングに「吹き込みが行われず」、バッキング層の体積のみがフロス内の空気の形態で注入されていることが理解されるであろう。本発明は、単なるポリウレタンコーティングよりもむしろ、吹き込みが行われるフレキシブルポリウレタンフォームに関する。
【0045】
図2は、混合ポリウレタンを生機に適用するための好ましい分配装置を示している。生機11は、分配装置10を通過して方向12に送られる。分配装置10は、ポリオール(polyol)タンクと、イソ(iso)タンクと、触媒タンクから供給を受けるポリウレタン分配ヘッド21を備えることが好ましい。最適に、ポリオール又はイソ混合物のいずれかの一方と予備混合することができる触媒及び他の添加剤を選択できる。
【0046】
ポリオールタンクは、シリコンのような充填剤及び界面活性剤と混合されたポリオールを含む。イソタンクは、イソシアネート(isosyanate)を収容する。触媒タンクは、1つ以上の触媒及び少量の水を収容する。典型的に、充填剤は、100部のポリオール当たり250〜500部であり、水は、100部のポリオール当たり約0.05〜3.0部である。ポリオール、イソ及び触媒タンクの内容物は、ポリウレタンコーティングヘッド21にポンプ供給される。ポリオール混合物の温度は、ポリオールタンク全体を冷却することによって、又は熱交換器を通してタンクから管を通過させて、混合の前に所望の温度を達成することによって制御可能である。
【0047】
成分のすべては、上記のポリオール混合物と関連して記述したように温度制御可能である。さらに、安定剤、酸化防止剤、抗菌物質、防黴剤、着色剤、難燃剤、浸透液、及び連鎖延長剤のような他の添加剤があり、これらのすべては、得られるフォームの所望の特性に左右される。
【0048】
図示したポリウレタンコーティングヘッド21は、生機11の大部分の幅にわたって延在するパドル(へら状体)24内にポリウレタン混合物を分配する。パドル24は、張力ローラ23及び適用ローラ26の近接によって形成される。図示した実施形態では、張力ローラ23は、比較的低い速度で時計回りに回転し、拭払動作を行ってロールを清浄に維持し、また生機11に張力を加える。適用ローラ26は反時計回りに回転し、回転時に、ポリウレタンコーティングをパドルから生機11に下方に引き出す。適用されるポリウレタンコーティングの厚さは、適用ローラ26の回転を速めてより多くのポリウレタンを適用することによって調整可能である。生機11は、支持部27によって張力ローラ23及び適用ローラ26の一方又は両方に対しプレス可能である。好ましくは、張力ローラ23及び適用ローラ26の表面の上方を通過する生機11は、ローラ23、26に対し拭払動作を行い、ポリウレタンの形成を最小にする。拭払動作は、生機11の走行と反対方向にその表面を回転させるので、当然、張力ローラ23で行われる。適用ローラ26の拭払動作は、二次バッキング工程を通して生機11が移動可能にされるよりも幾分速く、適用ローラを回転することによって行われることが好ましい。
【0049】
生機11へのポリウレタン材料の接着は、ローラ、ドクタブレード、制御された負圧部、送風機、超音波又はエアナイフを使用して、ある場合には、ポリウレタン材料の粘度を小さくすることによって促進可能である。超音波振動式のドクタブレードは、振動がドクタブレードにおける接着及び形成を妨げる傾向を有するので、ポリウレタン材料に実際に接触するときに好ましい。生機内への浸透は、容認可能なタフト接合及び焼鈍強度の達成に重要である。
【0050】
ポリウレタン成分の実際の適用に近いポリウレタン分配ヘッド21に、混合物を直接配置することによって、当該成分が生機11に存在する前に反応が起きる時間が少なくなり、これによって、分配装置を詰まらせる機会が低減される。ヘッド21、又は好ましくは複数の横断方向に離間したヘッド21は、張力ローラ23と適用ローラ26との間の生機11にわたって横方向に移動して、パドル24を比較的平坦に維持することが可能である。この構成についても、それらの長手方向の移動を防止するために、ローラ23、26を支持する際に極めて強力な又は強化された組立体が有用であるように、ポリウレタン混合物は厚くかつ粘性でもよい。
【0051】
図2は、本発明によるカーペット仕上げ工程を示している。カーペット面10が下向きの生機11は、生機11を分配装置10のローラ23、26に方向付ける幅出しロール13に送られ、またカーペット面14は、引出しローラ16を使用して支持部27の上方で前進させられる。
【0052】
図2では、ポリウレタンポリマ層は、ローラ23、26を使用して支持部27を通過するときに、一次バッキング15側に蒸着される。好ましくは、ポリウレタンは、0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり85.05〜141.75グラム(3〜5オンス)のポリウレタン又は充填剤及び添加剤を含む約170.1〜1134.0グラム(約6〜40オンス)の合計混合物の面積濃度で、あるいは0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり約396.89グラム(約14オンス)の合計混合物のより好ましい濃度で、一次バッキング15に適用される。0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり85.05〜141.75グラム(3〜5オンス)の範囲は、ポリウレタン成分のみの重量であり、有効かつ経済的な覆いにとって有用な補助となる充填剤又は希釈剤のような任意の添加剤の重量を含まない。ポリオール及びイソシアネートプレポリマ成分は、張力ローラ23によって一次バッキング15に適用される。プレポリマは、ポリウレタン分配ヘッド21からの分配及び一次バッキング15への引き続く適用の直前に混合されることが好ましい。
【0053】
この時点に、発泡剤として反応しかつ作用する少量の水のみが加えられる。この方法によれば、重合工程は、ポリウレタン分配ヘッド21からのポリウレタン成分の出口の直前まで開始せず、ポリウレタンは、ローラ23、26によってバッキング15に迅速に適用される。この工程及び張力ローラ23及び/又は適用ローラ26と支持部27との間の圧力により、比較的低い粘度のポリウレタンが一次バッキングの繊維に深く浸透することが可能になり、優れた繊維ロック特性が得られる。ポリウレタンの適用の直後に、重いヤーンでタフトされた生機を処理するときに特に望ましいと思われる前述のドクタブレード、負圧部、又は送風機のような任意の浸透補助手段を最も有効に使用することが可能である。
【0054】
次に、ポリウレタンコーティング生機11は、蒸気温度、体積、及びスロット寸法に関し調整可能な蒸気ボックス150を横切って選択的に通過させられる。蒸気ボックス150は、より多くの水を加えて発泡反応を促進し、また熱を加えてゲル反応の加速を補助する。さらに、蒸気は、より深い浸透のために、一次バッキングを通過するヤーンの噴流を高めるように機能し、ポリウレタンのより均等な覆いを保証する。換気フード155は、蒸気ボックス150の上方に配置されて、蒸気と共に解放される放出揮発物を捕捉する。
工程のこの段階で明らかに欠けているのは、炉硬化ステップである。オイル又は蒸気加熱ドラムの周りにカーペットを通過させることによって、熱をカーペットに適用することも可能である。例えば、ドラムにわたる均一な温度特性の達成を補助するために、大きな再循環体積を有する温水回路を用意してもよい。工程において、ポリウレタン成分は一次バッキング15に適用されるまで本質的に分離維持されるので、炉は不要であり、したがって、重合速度を著しく遅くするためにポリウレタン成分をドープする必要はない。しかし、説明したことよりもむしろ、生機11と二次バッキング55との合体の前にポリウレタン硬化反応の促進が必要でない限り、コーティングされた生機11が二次バッキング55と接合された後に、蒸気又は他の熱を適用することが好ましい。
【0055】
本方法の好ましい実施形態では、温度は、一般に、カーペット製造工程中に40℃の周囲温度内に、あるいはより好ましい実施形態では、20℃の周囲温度内に維持される。ある状況下では、ポリウレタンが約43℃を越えた場合、揮発物が解放される可能性がある。対照的に、感熱性触媒及び他の化学添加剤を利用して、様々な保持ライン及びトラフから裏面にポリウレタンを適用する程度に十分な粘度を維持するために、従来技術のポリウレタン硬化工程が必要である。これらの添加剤、及び水の欠如は、熱硬化段階を必要とする。
【0056】
ポリウレタンコーティングを適用した後、好ましくは、コーティングされた生機11を蒸気処理、さもなければ加熱する前に、コーティングされた生機11は、ロール160a、160bを合体するために急速に引っ張られ、この場合、ロール60から供給される二次バッキング55は、コーティングされた生機11に接触する。ポリウレタンの初期の適用と、コーティングされた生機11との二次バッキング55の融合との間に経過する時間が短いため、ポリウレタンは、適所の二次バッキングを焼鈍する程度に十分な粘着性を有する。
【0057】
合流ロール160a、160bは、コーティングされた生機に二次バッキング55を接触させるのみならず、同様に、好ましくは約3.175ミリメートル(約8分の1インチ)以下の高さで、吹き込みが行われたポリウレタンの高さを測定し、またポリウレタンの追加の体積増加を阻止するように機能することが可能である。これは、吹き込まれたポリウレタンを圧縮し、かつポリウレタン内のなお閉鎖したセルの多くを破裂させる合流ロール160a、160bのお陰である。好ましい実施形態では、二次バッキングは、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン又は同様の繊維からなるスパンボンド布であり、カレンダ加工(つや出し)表面を有してもよい。0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり約45.52〜113.4グラム(約1.5〜4オンス)の重量を有するスパン(spun)ボンド(bond)布が、適切かつ廉価な二次バッキングである。炉硬化ステップがないことは、比較的低溶点の材料の使用を促進する。
【0058】
ポリオールとイソシアネートとの混合を制御することによって得られる独立性は、硬化ステーションの除去をもたらしている。このステップの排除は、積層カーペットの処理速度を劇的に高め、カーペットの焼鈍強度又は繊維ロック特性を犠牲にすることなく、約50〜60%製造時間を短縮する。次に、焼鈍されたカーペットをアキュムレータロール190で簡単に冷却して、典型的に最高約182.88メートル(約600フィート)の長さで、貯蔵及び輸送用の巻取りロール200に巻くことができる。
【0059】
記載した方法に対するいくつかの変更が可能である。例えば、カーペットは、適用ローラ26によるポリウレタンの適用後に、粘性のポリウレタンをより深く一次カーペットバッキングに引き込むために、負圧部又は超音波装置の上方に送ることが可能である。また、生機11を二次バッキング55に接合する前に、蒸気ボックス150からの熱が使用され、またその粘着性の多くを失う程度にポリウレタンフィルムが十分に硬化するように、蒸気が重合を速める場合、二次バッキング55は、コーティングされた生機製品11に対するその付着力を高めるためのコーティングを必要とする可能性がある。
【0060】
二次バッキング55はまた、はるかに早い工程段階に適用可能である。実際に、ポリウレタン層が適用ローラ26の下を通過するときにポリウレタン層が生機のバッキング側15に蒸着された直後に、好ましくは、プレポリマの反応がちょうど始まろうとしているときに、二次バッキング55がポリウレタン層と接触するようにさせるドクタバー又は合流ローラの周りの移動によって、二次バッキング55を適用することが可能である。しかし、以下に説明するように、タフテッドヤーンの一次バッキング及びバックステッチの繊維内へのポリウレタンの浸透を強化するための中間ステーションの使用が、二次バッキングを適用する前にしばしば実行される。ポリウレタンは、一次バッキング側15と二次バッキング55との間でその反応の多くを達成し、蒸気ボックス150及び換気フード155の使用により、この工程が速められ、追加の水が反応に提供される。再び合流ローラ160a、160bの下を通過することにより、バッキングが押し潰され、ポリウレタン層の高さが付加されないように発泡工程を有効に阻止する。硬化工程は、カーペットがアキュムレータ190を通過するときに完了され、最後にマスタカーペットロール200に巻き上げられる。
【0061】
図3は、生機製品11が第1の方向ローラ116aの上方を通過するローラコーティングステーション10、下方に及び周りに時計回りに駆動される張力ローラ23、及び第2の方向ローラ116bに対して上向きに反時計回りに駆動される適用ローラ26の例をより詳細に示している。張力ローラ23と適用ローラ26との間の間隔は、リンク123を利用して調整可能である。生機11がローラ23、26の下を通過するとき、ポリウレタンがパドル24から適用される。ポリウレタンパドル24は、横断移動のために装着される好ましくは混合ヘッドである分配ヘッド21から分配され、ここで、ポリオールと、充填剤及び触媒を典型的に含む他の成分とを含むポリオールタンクからの供給原料が、イソシアネート及び追加の触媒と組み合わせられる。分配器21の数は、様々であることができ、典型的に、カーペット幅の1メートルにつき1つの混合ヘッド及び分配器が好ましい。混合ヘッドに来るポリオール及びイソシアネート材料は、多くの生機の処理中、一定の温度に留まるべきである。好ましい温度は、43℃〜49℃であり、一般により適切な範囲は22℃〜60℃であるが、いくつかのポリウレタン混合物及びいくつかのカーペット製品に関連して、より高いか又はより低い温度で最適な結果を獲得することが可能である。この温度範囲は、分配器21から来るポリウレタン混合物の粘度を薄くするか又は下げ、また生機11のヤーンの一次バッキング及びバックステッチのポリウレタンの浸透を高めるために利用される。ポリウレタンが接触する表面にポリウレタンが接着する傾向のため、加圧空気は、パドル24にポリウレタンを収容し、かつそれを成形する好ましい方法である。
【0062】
張力ローラ23及び適用ローラ26は、生機11の幅にわたってポリウレタン材料を均一に適用するように、また各0.9144平方メートル(1平方ヤード)のカーペットへのポリウレタンの一貫した適用速度を維持するように設計された精密ローラである。ローラの長さは、典型的に、約4メートル、ある場合には最高6メートルであるので、ローラの全長にわたってもローラ23、26の間のギャップを維持するために、特別な構造が必要であっても良い。ローラ23、26の間にパドル24を維持するために、一方のロールが時計回りに走り、他方のロールは反時計回りに走る。図3に示した実施形態では、張力ローラ23は時計回りに走り、適用ローラ26は反時計回りに走り、また反時計回りのローラがより速く走る間に生機11が送られる速度よりも遅い速度で、時計回りのローラを走らせることが好ましい。ローラ速度は、生機製品の構造及び適用すべきポリウレタン材料の量に応じて様々であることが理解されるであろう。例えば、ループパイル生機製品は、優れたタフト結合及び離層強度を達成するために、一般に、カットパイル製品よりも処理がより容易である。さらに、より微細なヤーンを有するタフテッド生機は、一般に、厚いか又はバーバーのようなヤーンでタフトされた生機よりも、ポリウレタン混合物によってより容易に浸透される。
【0063】
ローラ23、26がそれら自体を清浄に拭払する限り、様々な速度で、一般に、ローラ23、26の回転速度よりも速いか又は遅い処理された生機11の送り速度によって、ローラを走行させることができ、これによって、ローラ上のすべての堆積が回避される。パドル24から適用されるポリウレタン材料の量は、ローラ23、26の速度、ローラの間のギャップの幅、及びポリウレタン材料の粘度によって決定される。一般に、ポリウレタン材料の粘度が一定であり、かつローラ23、26の間のギャップは一定に維持され、また適用されるポリウレタン材料の量のすべての変化は、ローラ速度を変更することによって制御されることが好ましい。しかし、ある場合には、ローラ間隔又は粘度の調整が好ましいかもしれない。
【0064】
図3には、生機11に対し上向きの圧力を適用するための支持ローラ127も示されている。ローラ127によって適用される圧力は、リンク129によってローラ127の端部に上向きの圧力を伝えるピストン128を制御することによって調整可能である。ローラ127によって適用される圧力はまた、生機11に適用されるポリウレタン材料の量に影響を及ぼし、圧力は、カーペットの走行中に一定に設定されるべきである。ある生機製品は、最適な性能のため支持ローラ127とは異なる圧力設定を必要とする。
【0065】
図6Aには、2つの支持ローラ127A、127Bが示され、一方のローラは、張力ローラ23の下の生機11に上向きの圧力を適用し、他方のローラは、適用ローラ26の下に上向きの圧力を適用する。図6Aはまた、2つの交互のカーペット通路201、202を示しており、下流のローラ構造に応じてそのいずれかを使用してもよい。
【0066】
図6Bは、二重の浮袋227A、227Bが設けられる代わりの構造を示しており、それぞれは、適用中に生機11を支持するために各々のローラ23、26の下にある。ミニローラの231A、231Bは、張力を生機に適用するのを補助するために浮袋に隣接して位置決めされる。
【0067】
次に図4を参照すると、ポリウレタンローラによって適用されるバッキングシステムの別の構成が示されている。生機製品11は、接続ボックス92を中心に進んで、ローラアプリケータ10へのカーペットの進入の制御を補助する。生機11は、ポリウレタンでコーティングされた後、超音波ドクタブレード36の側を通過し、ここで、ドクタブレードの超音波振動により、刃を汚すであろうポリウレタン材料の接着が防止され、またドクタブレード36の圧力により、ポリウレタン混合物の浸透が高められる。次に、生機11は蒸気ボックス150の上方及びヒュームヘッド155の下を通過し、その後即座に、ピンチローラ又はニップロール160a、160bによって二次バッキング55を生機に合体させる。その後、カーペットは、好ましくは高温のオイル缶であるが、蒸気加熱できる熱缶40のような加熱されたドラムに通過する。熱缶40は、二次材料55を生機11にしごき加工するのを補助し、同様に硬化工程を速めて、カーペットのより高速の走行及びより短い距離の巻き取りを可能にする。熱缶40の数及び寸法は、所望の走行速度及び空間に応じて変更可能である。ポリウレタン混合物を硬化するために追加の熱が不要であるので、熱缶40は必要とされず、単に時間、必要ならば及び幅出しフレームとアキュムレータを利用してもよい。実際に、熱缶40を中心に通過した後、カーペットが、幅出し機システム(装置)52及びアキュムレータ190に、その後、完成カーペット200の巻上げ部に進んでいるのが示されている。
【0068】
コーティングされた生機11に二次バッキング55を合体させるタイミングが重要である。ポリウレタン材料の反応は、二次バッキング55を生機11に合体させる程度に十分に完全でなければならない。生機11に対する強い結合を形成する程度に、ポリウレタン材料が十分に粘着性である比較的短い時期がある。生機11があまりにも早く到着した場合、バッキング55及び得られる製品全体に対する接着は、可能な程度に強力でない。同様に、生機11があまりにも遅く合体箇所に到達した場合、ポリウレタン材料は過度に硬化され、二次バッキング55は生機11に固着しない。合体箇所におけるポリウレタン材料の反応状態は、結合箇所の前の生機に熱を加え、触媒パッケージを変更して反応を速めるか又は遅くし、また適用ローラ23、26と結合箇所との間の距離を硬化するか又は調整することによって変更することができる。図4の実施形態では、標準触媒パッケージ、合体箇所への標準距離を利用すること、及び適切な状態のポリウレタン材料により生機11と二次バッキング55とを合体させるために、蒸気ボックス150によって適用される熱と水を調整して、熱を増大しかつ必要に応じて反応を加速するか、あるいは熱を遮断しかつ反応を遅くすることが好ましい。
【0069】
図5A〜図5Dの実施形態は、適用ローラ23、26と合体箇所との間の距離を調整するための方法を提供することによって、合体箇所におけるポリウレタン材料の反応状態を調整する別の構造を示している。具体的に、バッキングがない生機11は、接続ボックス91と幅出しフレーム92とを通して通過させられて、ポリウレタン材料の適用の前に生機を調整かつ制御する。生機11は、適用ローラ23、26を通過し、次に、仮想で示した低位置47と高位置247との間で調整可能な可動の上昇ロール147、及び図示した中間位置147に進んで、二次バッキング55との合体箇所における塗布ロール23、26とニップロール160a、160bとの中間のコーティングされた生機11の長さの増大及び減少を可能にし、これによって、合体箇所におけるポリウレタン材料の反応の完全性を達成する。ニップロール160a、160b又は次のゴムコーティングされた圧力ロール66a、66bは、コーティングされた生機11への二次バッキング55の完全な合体を確実にするように圧力制御されるべきである。その後、カーペットは、第1の熱缶40及び第2の熱缶41の周りを再び通過して、二次バッキング55を生機11にしごき加工し、硬化工程を速める。次に、カーペットはアキュムレータ190を通して、完成カーペット製品200として巻き取られる。
【0070】
図5Bは、図5Aのポリウレタン適用、合体及び加熱をより詳細に示している。図5Cは、図5Bの実施形態の別の構造を示しており、この場合、図5Bの支持又はバックアップ構造27の支持ロール127、137は、浮袋227で置き換えられる。浮袋227は、張力及び適用ローラ23、26の形状により密接に従うことができ、またテフロン(登録商標)ベルト又は他の低摩擦材料を生機11の面14に対し付勢して、いくつかの製品用に優れた結果を提供することが好ましい。浮袋227は、適用ローラからのポリウレタンの移送を補助することが可能であり、初期浸透の達成を補助することが可能である。可動の幅出し機ローラ147は、ポリウレタン材料の適用と、ピンチローラ160a、160bにおける合体箇所との間の距離を制御し、カーペットは、少なくとも70℃に典型的に加熱され、かつ約85℃〜90℃の温度に最適に維持される第1及び第2の熱ドラム40、41の周りを進む。
【0071】
最後に、図5Dは、ローラ23、26を通してポリウレタン材料を適用するためのさらに別の代わりの構造を示している。再び、生機は、ポリウレタン分配装置10に進む前に、接続ボックス91を、次に幅出しフレーム92を通過する。生機11は、望むならパターンストレートナ又は蒸気ボックスを通過することによって、さらに調整されることができる。次に、生機11は、パドル24からポリウレタン材料を供給するローラ23、26の下を進む。ポリウレタン材料の浸透は、支持ローラ64の上方を通過するときに、コーティングされた生機11に対する超音波ドクタブレード36の圧力によって高められる。次に、送風機37及び負圧部38はまた、ポリウレタン材料に作用して、ヤーンバックステッチの繊維及び生機を含む任意の一次バッキング布の浸透を高める。ある種類のカーペット材料のために、コロナ処理を用いて浸透を高めてもよい。コロナ処理は、溶液染色製品からの紡糸油及び/又は潤滑油の除去を補助する。図9に示した実施例は、このようなコロナ処理を示している。本実施形態では、生機は、ローラ251からブレーキローラ252を介して火炎処理装置254に、次に、上述のように配置可能なポリウレタン適用ステージ260に進む。ポリウレタンが生機に適用された後、生機は赤外線ユニット262によって加熱され、次に、コロナ治療装置265を使用して予め硬化される不織バッキング264に合体される。合体した生機及びバッキングは、乾燥缶267の上方のローラであり、パダー(当て機)268を通して送られる。合体したカーペットの搬送は、引張り装置270によって実施される。
【0072】
コロナ処理に加え、蒸気予洗又は火炎処理を介して、潤滑油を除去することが可能である。不織バッキングでは、適切な接合を得るために、コロナ処理も必要であるかもしれない。可動の幅出しロール147は、ポリウレタン適用装置10と、ニップホイール160a、160bにおける合体箇所との間の距離を制御し、またポリウレタン材料の反応時間は、送風機37から適用される空気の温度によってさらに制御することができる。カーペットは、熱缶40、41の周りに再び進んで、二次バッキング55を生機11にしごき加工し、硬化工程を速める。ある場合には、剪断機械、トリマ及び他の仕上げ装置を熱缶40、41と巻取り部との間に配置することができる。
【0073】
図7A〜図7Cは、カーペットバッキング工程ライン全体の実施例の第1、第2及び第3の部分を順次示している。図7Aに示したように、ミシン301は生機を縫い、生機は、それを巻き解くローラ302に搬送される。次に、生機は、オーバヘッドフレームワーク304によって支持されたステージングテーブル303に搬送され、二重の接続ボックス305を通して両面ビータ(打ちたたき機)306に供給される。ビータ306で機械的に処理された後、生機は、単一ループの予備スチーマで加熱され、次に、ガイダ308を介して湾曲及び布目修正機309に方向付けられる。次に、生機は、接着剤及び/又は他の化学剤を適用するためのスタティックミキサ、ポンプステーション及び3ループのインスタミックス311を有する位置に搬送される。次に、生機は、2部分の乾燥機313に移送される。
【0074】
図7Bに示したように、次に、生機は、乾燥缶314で乾燥加熱されて、さらに水分を除去する。生機は、パッド315と引張りローラ317とを介してポリウレタン適用ステージ318に搬送される。ポリウレタンの適用後、生機は、91.44メートル(300フィート)のカーペットを保持する能力を有することが可能なアキュムレータを通して送られる。第1のアキュムレータ320から、生機が、不織巻解きローラ323を介して、補償装置322を用いて調整されて二次アキュムレータ324に搬送される。
【0075】
次の処理段階で、生機は、パイルレイザ326によって剪断ステージ327(図7Cに図示)に持ち上げられる。剪断された生機は、第3のアキュムレータ328を通して搬送され、最後に、補償装置329を介してカーペットローラ330に移送される。
【0076】
図8は、カーペットバッキング工程ラインの第2の部分410の実施例を示している。本実施例では、乾燥缶412、ポリウレタン適用ステージ414、及び第1のアキュムレータ415(図7Bに示した第2の部分に対応)は、生機が第2の部分に対し水平よりもむしろ垂直に搬送されるように、第1の部分の上方に配置(かつ支持)される。第2の部分410を通して処理した後、生機は、第3のステージに対し垂直に下方に搬送される。
【0077】
本発明の実施に有用なポリウレタンプレポリマは、活性水素化合物と、活性水素材料に対し化学量論的過剰の任意の量のイソシアネートとの反応によって調製される。
【0078】
本発明のプレポリマ配合物はポリオール成分を含む。ポリウレタン製造で最もよく使用される化合物を含む活性水素は、少なくとも2つの水酸基又はアミン基を有する化合物である。しかし、活性水素を含む任意の化合物を本発明に使用することができ、実際に、ある大豆ベースのオイルを使用することができる。
【0079】
本発明の実施において、ポリウレタンを調製するために使用される活性水素化合物の少なくとも50重量%は、約100〜400の分子重量を有するポリオールである。
【0080】
本発明の配合物のポリイソシアネート成分は、任意の有機ポリイソシアネート、変性ポリイソシアネート、イソシアネートベースのプレポリマ及びそれらの混合物を使用して調製することができる。これらは、脂肪族又は芳香族イソシアネートを含むことができる。好ましくは、本発明のプレポリマ配合物を調製するために使用されるイソシアネートは、バイエル(Bayer)の142L又はダウ(Dow)p901あるいは等しい種類のブレンドのようなメチルジイソシアネートである。
【0081】
本発明のポリウレタンの調製に使用するために適切な触媒は、第三アミン、及び有機金属化合物及びそれらの混合物を含む。例えば、適切な触媒は、第一スズオクトアート、トリエチレンジアミン、Nメチルモルホリン、同様の化合物及びそれらの混合物を含む。触媒は、高温の作動温度又は重合を開始するための他の促進剤を必ずしも必要としない。
【0082】
界面活性剤は、本発明の安定した分散液を調製するために有用である場合がある。安定した分散液の調製に有用な界面活性剤は、陽イオン、陰イオン、又は非イオンの界面活性剤であることができる。好ましくは、本発明のプレポリマ配合物を調製するために使用される界面活性剤は、ダウ・コーニング(Dow Corning)のDC−194又はユニオン・カーバイド(Union Carbide)のL−540のようなシリコン界面活性剤である。界面活性剤は、ポリウレタン成分の重量で100部当たり約0.01〜約7の範囲の量で本発明の配合物に含めることができる。
【0083】
本発明の化合物は選択的に充填材料を含む。充填材料は、ミルドガラス、炭酸カルシウム、アルミニウム3水和物、硫酸バリウム、フライアッシュ、染料及び顔料又は難燃剤(アルミニウム3水和物及びトリスポリオレフィングリコール)のような従来の充填剤を含むことができる。好ましくは、充填剤は、ポリオール成分の100部当たり0〜600部、より好ましくは100〜500部の範囲の量で存在することができる。薄化及び浸透を高める添加剤を使用することにより、100部のポリオールに対し約550〜600部の充填剤で、満足な結果を達成することができる。本発明によれば、均一なループヤーンでタフトされたバッキング布を含む生機製品を利用することにより、及び充填剤、浸透液及び他のエクステンダと共に、0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり90グラムの速度で、ポリオール、イソシアネート、及び触媒の組み合わせを含むポリウレタン材料を適用することにより、得られるカーペットは、ASTM標準に従って測定された少なくとも2.835キログラム(6.25ポンド)及び少なくとも1.134キログラム(2.5ポンド)を越える離層強度のタフト結合を達成する。実際に、炉硬化がないため可能であるスパンボンドポリプロピレン二次バッキング材料を使用する場合、二次バッキングは離層の前にしばしば裂けるであろう。0.9144平方メートル(1平方ヤード)当たり90グラムの同一の速度でイソシアネート、ポリオール及び触媒が、カットパイルヤーンでタフトされたバッキング布を含む生機に適用される場合、タフト結合は2.54平方センチメートル(1平方インチ)当たり1.3608キログラム(3ポンド)を越え、離層強度は、2.54平方センチメートル(1平方インチ)当たり少なくとも約1.134キログラム(約2.5ポンド)を再び達成する。イソシアネート、ポリオール及び触媒材料の適用速度が、1平方ヤード(0.9144平方メートル)当たり150グラムの速度である場合、均一なループカーペットのタフト結合は6.804キログラム(15ポンド)に到達することが可能であり、得られるカーペットは、住宅用又は商業用のカーペットに必要な慣習的な構造標準をはるかに越える。さらに、二次バッキングを取り付けるためにポリウレタンバインダを利用する得られるカーペットは、防黴性、非アレルギ性であり、取り付けがより容易であり、また極度の高温及び低温にさせられるときに劣化しにくい。さらに、製造工程は、ラテックスバインダを利用する方法と比較して最小の水量を利用し、より少ないエネルギを利用し、また廃棄物はより少ない。
【0084】
一般に、当業者に公知のポリウレタンフロスを調製する任意の方法を本発明の実施に使用して、本発明のカーペットの調製に適切なポリウレタンフロスを調製することができるが、発泡剤としての水の使用により十分な体積がポリウレタンに提供されるので、典型的にプレポリマ混合物の1つのみが発泡される。その時点に空気又は不活性ガスを加えることによって、ミックスヘッド内のポリウレタン混合物を発泡させることも可能である。
【0085】
本発明の好ましい実施形態について、本明細書に開示してきたが、添付の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲と精神から逸脱することなく、本明細書に記載した開示実施形態に、様々な置換及び修正を行うことができることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】従来技術のラテックスベースの典型的なカーペット焼鈍工程を示した図面である。
【図2】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程を示した図面である。
【図3】ポリウレタンを生機製品に適用するためのローラ装置の図面である。
【図4】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程の代替構成の図面である。
【図5A】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程のさらに別の代替構成の図面である。
【図5B】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程のさらに別の代替構成の図面である。
【図5C】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程のさらに別の代替構成の図面である。
【図5D】ローラによって供給される本発明のポリウレタンコーティング工程のさらに別の代替構成の図面である。
【図6A】ポリウレタンを生機製品に適用するためのローラ装置の図面である。
【図6B】ポリウレタンを生機製品に適用するためのローラ装置の図面である。
【図7A】カーペットバッキング工程ライン全体の実施例の第1、第2及び第3の部分の図面である。
【図7B】カーペットバッキング工程ライン全体の実施例の第1、第2及び第3の部分の図面である。
【図7C】カーペットバッキング工程ライン全体の実施例の第1、第2及び第3の部分の図面である。
【図8】カーペットバッキング工程ラインの第2の部分の構成を示した図面である。
【図9】カーペットバッキング工程ラインの構成を示した図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
生機のバックステッチ側に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされた適用ローラと張力ローラとの間に、ポリオール、イソシアネート、充填剤及び触媒を含むポリウレタン混合物のパドルを生成するための生成手段と、
前記生機が前記適用ローラと前記張力ローラに対し横方向に移動されるときに、前記適用ローラ及び前記張力ローラの内の少なくとも1つで前記ポリウレタン混合物を適用して、ポリウレタンフォームに硬化し始める前記生機のバックステッチ側にコーティングを形成するための手段と、
を備える装置。
【請求項2】
強制空気で前記ポリウレタン混合物のパドルを成形するための手段をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記生成手段が、前記適用ローラと前記張力ローラとの間に前記ポリウレタン混合物を分配するための分配手段を含み、前記分配手段が、前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機にわたって横方向に振動する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記分配手段が、前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機にわたって横方向に振動する複数の分配ヘッドを含む、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記生機の面側において、前記適用ローラと前記張力ローラとの間に配列された圧力ローラをさらに備え、前記圧力ローラが、前記適用ローラと前記張力ローラとに向かう方向に、力を前記生機に及ぼすためにある、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ポリウレタン混合物を前記生機のバックステッチ側に浸透させるための前記適用ローラの下流に配置された超音波手段をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ポリウレタン混合物を生機のバックステッチ側に適用するための装置であって、
第1の方向に回転可能な張力ローラと、
前記張力ローラに隣接して配設され、かつ前記第1の方向と反対の第2の方向に回転可能な適用ローラであって、前記張力ローラ及び前記適用ローラが、前記生機のバックステッチ側の前記生機の走行路に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされ、前記張力ローラが前記生機の送り方向に対し回転可能であり、前記適用ローラが前記生機の送り方向に回転可能である適用ローラと、
前記張力ローラと前記適用ローラとの間に前記ポリウレタン混合物のパドルを生成するように形成される分配器と、
を備える装置。
【請求項8】
前記張力ローラが、前記生機の走行路の適用ローラの上流に配列される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記張力ローラ及び前記適用ローラが、前記生機の走行路の上方に位置決めされる、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記張力ローラが、前記生機の走行速度と異なる速度で回転可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記適用ローラが、前記生機の走行速度と異なる速度で回転可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記適用ローラが第1の速度で回転可能であり、前記張力ローラが第2の速度で回転可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の速度及び前記第2の速度が異なる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記適用ローラと前記張力ローラとの間の空間が調整可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項15】
前記分配器が、前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機の走行路にわたって横方向に振動するように形成された少なくとも1つの分配ヘッドを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項16】
前記分配器が、前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機の走行路にわたって横方向に振動するように形成された複数の分配ヘッドを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項17】
前記張力ローラが、前記生機の走行速度未満の速度で回転可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項18】
前記適用ローラが、前記生機の走行速度よりも大きな速度で回転可能である、請求項7に記載の装置。
【請求項19】
前記適用ローラと前記張力ローラとの間に配列された圧力ローラをさらに備え、前記圧力ローラが、前記適用ローラ及び前記張力ローラと反対方向に、前記生機の走行路に対し横断方向にかつ隣接して位置決めされ、前記圧力ローラが、前記適用ローラと前記張力ローラとに向かう方向に、力を前記生機に及ぼすように形成される、請求項7に記載の装置。
【請求項20】
前記生機の走行路の前記適用ローラの下流に位置決めされ、かつ超音波エネルギを前記生機に付与して、前記ポリウレタン混合物を前記生機のバックステッチ側に浸透させるように形成された超音波装置をさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項21】
前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機をプレスするように形成されていて且つ前記適用ローラ及び前記張力ローラの内の少なくとも1つと反対方向に配列された、少なくとも1つの圧力要素をさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの圧力要素が少なくとも1つのローラを含む、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機をプレスするように形成された前記張力ローラと反対方向に配列された第1の圧力要素と、
前記適用ローラと前記張力ローラとの間の前記生機をプレスするように形成された前記適用ローラと反対方向に配列された第2の圧力要素と、
をさらに備える請求項7に記載の装置。
【請求項24】
前記第1の圧力要素が第1のローラを含み、前記第2の圧力要素が第2のローラを含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
加圧空気で前記ポリウレタン混合物の前記パドルを維持して、成形するように形成された空気ダムをさらに備える、請求項7に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−500465(P2008−500465A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515321(P2007−515321)
【出願日】平成17年5月25日(2005.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/018463
【国際公開番号】WO2005/115727
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(506392366)クスターズ ジーマ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】