説明

カーボン・ナノチューブにおいて電気特性の変化を誘導する装置および方法

特定の直径および形状を有するカーボン・ナノチューブ(「CNT」)を加工する装置およびプロセスであって、真空システム、CNTホルダ、およびマイクロ波の場をCNTの上に向けて送るように適合されたマイクロ波源を備える装置およびプロセス。形状の選択により、事前に選択された直径構成のサンプルを得ることができ、それにより、任意の合成技法によって生成されるSWNTのサンプルを取り入れ、所与のナノチューブ・ロープ内において、サンプルが、すべてが導体、すべてが狭いバンド・ギャップの半導体または広いバンド・ギャップの半導体となる形状変化を誘導することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全内容が参照によって本明細書に組み込まれている「Induced Electrical Property Changes in Single Walled Carbon Nanotubes by Electromagnetic Radiation」という名称の2003年9月29日に出願された米国仮特許出願第60/506858号に関する。本出願人は、本明細書によって、米国特許法第119条(e)項の下でこの以前の係属中の仮出願の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
カーボン・ナノチューブ(「CNT」)〔carbon nanotube〕は、最初にNEC基礎研究所(fundamental research laboratories)のスミオ・イイジマによって多層品種で観察された。多層カーボン・ナノチューブ(「MWNT」)[multi−walled carbon nanotube]は、2から数百の層のいずれかを有する互いの内部にある一連のパイプと考えることができる。これらのカーボン・パイプに関する多くの特有の事項の1つは、物理的サイズが、数十から数百ナノメートル程度の大きさであることである。MWNTは、アーク放電およびレーザ・アブレーションなど、様々な方法において合成することができる。MWNTの特性およびその合成に関する研究が、最終的には単層カーボン・ナノチューブ(「SWNT」)[single−walled carbon nanotube]の観察となった。SWNTは、0.7ナノメートルから5ナノメートルのスケールの炭素で作成されたパイプである。SWNTを得るために、いくつかの異なる合成技法が存在するが、これらのプロセスの産物および特性は、依然として非常に類似している。MWNTの構造は特有で興味深いが、SWNTは、MWNTと比較して追加の特有な特性のために、研究者の多くの注目を得た。
【0003】
SWNTの第1観察も、NEC基礎研究所のスミオ・イイジマおよび共働者によって記録され、発表された。SWNTの発見は、米国において同時に、かつ独立して行われた。SWNTは、グラファイトの巻上げシートを本質的に備え、これは、継ぎ目のない非常に小さく薄い円筒を形成し、常にではないが典型的には、両端で閉鎖される。SWNTの長さおよび直径は、合成プロセス中の様々な条件に依存する。SWNTの長さは、通常、数マイクロメートル程度の大きさであり、直径は、10ナノメートルより大きい。したがって、SWNTは、多くの特有の特性を有する新規な擬似1次元材料である。合成中、SWNTは、個々のナノチューブとしては形成されず、ナノチューブの「ロープ」として形成される。これらのロープは、顕微の世界では通常のロープとまったく同じように見えるが、ストランドが、SWNTからなり、ロープの全体的な直径が、通常は100ナノメートル未満である点が異なる。さらに、既知の合成方法によって、ロープは、20ナノメートル程度に小さく合成することができる。これらのロープは、分子間ファン・デル・ワールス力(Van del Walls force)によって共に保持される。ロープの内部には、SWNTの複数の異なるキラリティ(chirality)および直径が存在する。これらの異なる特性により、SWNTは、半導体性または導電性など、様々な異なる電気特性を有する。ロープ内において2つのタイプを混合することにより、個々のCNTが半導体として使用されることが制約される。ロープが、一様なタイプまたはバンド・ギャップの半導体性など、唯一のタイプのCNTを備える場合、電子デバイス内で半導体として使用することができる。ロープ内の半導体ナノチューブは、より従来的なシリコン半導体の代わりにロープを使用することを可能にする電気特性を有する。しかし、ロープは、個々のナノチューブ構成要素に分離するのが非常に困難である。分離されたナノチューブは、ごく最近利用可能となり、非常に少量でのみ利用可能である。分離ナノチューブの希少性およびコストが、研究者がナノチューブ構成要素を電子機器に構築する能力を限定している。
【0004】
導体または半導体として特定の個々のナノチューブの性質を決定するために、考慮されているナノチューブの直径が決定され、次いで、既知の文献の実験結果と比較されなければならないことが、当業者には一般に知られている。また、CNTのサンプルが十分に加熱された場合、その直径は、近傍ナノチューブの合体(coalescence)により増大することも一般に知られている。以前は、CNT直径の正確な2倍および3倍のみが、文献で見られ、報告されていた。
【0005】
カーボン・ナノチューブの合体は、一般的には新しい現象ではない。この効果は、1991年以前に観察された。以前の作業は、フラーレン分子に関与し、これは、ナノチューブの構築ブロックであり、より大きな分子に合体する。この現象は、後にカーボン・ナノチューブにおいて認められた。1997年、これらの以前の観察について、機構が提供された。ナノチューブのサンプルが制御環境内で1400℃に数時間加熱される場合、サンプルの小部分の直径が正確に2倍になり、サンプルのより小さい部分の直径が3倍になることが観察された。実験が水素環境内で実施される場合、直径が2倍のナノチューブの歩留まりは増大させることができ、あるタイプの遊離基の化学的性質が現象の機構であることを示す。それにもかかわらず、直径が2倍になる効果は、加熱が真空または水素の環境内で実施されるかに関係なく、依然として数時間かかる。
【0006】
1997年に実施された作業は、直径の変化を受ける狭い直径のナノチューブの感度について、2つの説明を示唆する。第1は、管の直径が小さくなるにつれ、湾曲グラフィーム・シートの反応性が増大するというものである。これは、曲率が、炭素原子のより多くのs軌跡効果をπ軌跡に導入するからである。第2は、より小さい直径のナノチューブの合体が、ひずみエネルギーの放出による発熱反応であるというものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
様々な電子デバイスおよびシステムにおいて半導体デバイスとして使用することができる半導体ナノチューブのみを含むCNTロープの構造を加工または変化させる装置およびプロセスが望ましい。半導体ナノチューブは、半導体電気特性の他に、いくつかの利点を有する。半導体ナノチューブは、シリコン・デバイスより低減された物理サイズを有し、半導体ナノチューブは、破壊する前に、はるかにより高い温度に対処することができる。これにより、半導体ナノチューブは、高性能デバイス内での使用に理想的となる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、2倍および3倍だけでなく、より選択的に、CNTの直径を変化させるその能力における技術的な利点を達成する。本発明の装置およびプロセスにより、使用者は、特定のCNT直径または形状を選択することが可能になる。形状を選択することにより、事前に選択された直径構成のサンプルを得ることができ、それにより、任意の合成技法によって生成されたSWNTのサンプルを取り入れ、サンプルを、所与のナノチューブ・ループ内で、すべて導体とする、またはすべて狭いバンド・ギャップの半導体とする、または広いバンド・ギャップの半導体とする形状の変化を誘導することが可能になる。
【0009】
CNTに対する関心は当初、その物理的サイズによって喚起された。CNTが存在する寸法は、本質的に、消費者電子デバイス内で通常見られるスケールと、分子および原子の世界との間の交点である。CNTのサイズ小さいことにより、その電子特性について多大な関心を集めた。様々な直径のSWNTが、導体および半導体の両方として振る舞うことが示されている。この事実は、伝熱性が多くの他の材料と比較して高いという追加の事実と組み合わされて、CNTが電子デバイス内で使用される場合、デバイスの寿命を大きく増大させることができることを示唆する。半導体タイプのCNTは、シリコン半導体と同様の形で作用することが、いくつかの場合に示されている。半導体デバイスに対するCNTの類似性および振舞いは、はるかにより小さいサイズと組み合わされて、関連電子機器の全体的な処理速度を増大させることを示唆することが有利である。これは、単一分子サイズのトランジスタを用いて実証されている。
【0010】
しかし、CNTデバイス加工と関連して、多くの困難に直面した。CNTデバイス構築に付随する1つの難題は、単一ナノチューブが、ナノチューブのロープから分離されなければならないことである。さらに、除去されたナノチューブは、所望のタイプの半導体ナノチューブでなければならない。次いで、この半導体ナノチューブは、所望の結果を達成するように、デバイス上の適切な位置に配置されなければならない。これらの構造のスケールのために、これらのステップは、時間がかかり、誤差を生じやすい。
【0011】
SWNTの合成プロセスに対する多大な研究が、半導体または導体の唯一のタイプのナノチューブを加工することを目的として行われてきた。そのような合成プロセスが展開される場合でも、これらのプロセスに典型的な低い生産歩留まりにより、商用的には現実的ではない可能性がある。しかし、基板上でパターンのある、また選択された位置内のCNTロープを加工することが可能である。したがって、唯一のタイプのCNTを含むように、CNTロープが成長した後、CNTロープを変化させるプロセスおよび装置が望ましい。そのような場合、分子デバイスを加工することができる。本発明は、CNTを選択的に合体させることによって、この目的を達成する装置および方法を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1を参照すると、本発明を使用して、2つのリード(lead)11、12の間にCNTロープ10を成長させ、次いで、CNT10が所望の特性を有するように本発明を使用することによって、半導体デバイスを加工することができる。
【0013】
図2を参照すると、本発明の装置20は、圧力が低くなるほど、サンプルの広範囲にわたる酸化が防止されるために結果が最適となるので、約10−4から10−9トール(torr)の間、好ましくは10−5トール以下の圧力に到達することができる真空システム21などの事前画定領域と、CNTに入射する約1.01×10−5eVのマイクロ波の場を達成するために、.001ワットと1500ワットとの間の電力出力を有する.1GHzと100GHzとの間の周波数、好ましくは400ワット電力の約2.45GHzの周波数を生成することができるマイクロ波源22と、事前画定領域の適所においてCNTを保持することができるホルダとを備える。本発明の他の実施形態は、事前画定領域の代わりに不活性気体室を使用することができる。この装置20では、CNTは、所望の電力および周波数において、マイクロ波放射に制御された時間量曝露され、これにより、CNTの温度は劇的に上昇する。マイクロ波源からのこのマイクロ波放射に曝露する時間に応じて、CNTの直径は、当初のサンプルにおいてより大きくなるように変化する。周波数、電力レベル、および曝露時間を調節することによって、SWNTのサンプルは、半導体特性または導体特性を有するようにシフトさせることができる。図2の装置は、本発明の目的を達成するために使用される装置の一実施形態を提供するが、真空システムまたは不活性気体室などの事前画定領域、マイクロ波源、およびCNTを適所に保持する手段、ならびにCNTと組み合わされた前記装置を一般的に備える限り、他の実施形態を使用することができる。図2に示されるように、マイクロ波源22は、ここでは真空システム21として示されている事前画定領域の外部に示されているが、マイクロ波源22が事前画定領域の外部にあることは必要ではない。マイクロ波源は、SWNTと共に、主要真空室または不活性気体室などの事前画定領域の内部に両方ともあることが可能である。さらに、CNTサンプルは、プロセスの効率を増大させるようにマイクロ波源と連絡するマイクロ波共振空洞に配置することもできる。
【0014】
カーボン・ナノチューブのサンプルが、本発明の適切な周波数および電力レベルのマイクロ波放射に曝露されるとき、付随して直径の増大が観察されるが、直径の2倍としてではなく、キラリティのシフトによってである。図3は、514ナノメートルの波長および2ミリワットの電力のレーザ刺激を使用するマイクロ波照射前後のSWNTのラーマン・ブリージング・モードを示す。図3では、ラーマン・スペクトル・ブリージング・モードは、マイクロ波照射31に曝露されていないナノチューブについて見ることができ、また、ラーマン・ブリージング・モードは、マイクロ波照射32に6秒だけ曝露されたナノチューブについて見ることができる。この曝露は、以前に必要とされていた曝露よりはるかに短い。これらのブリージング・モードが、周知の技法の結果と比較される場合、直径の変化は2倍効果ではなく、本場合に見られるように1.0ナノメートルから1.5ナノメートルの平均からの直径の変化であることがわかるが、これは、観察される唯一の直径およびキラリティのシフト(chirality shift)ではない。この直径の増大は、キラリティのシフトに関連し、それにより、CNTは、マイクロ波の場に曝露される前に存在されていたよりはるかに多数の半導体ナノチューブからなることになる。これは、完全に半導体または純粋導体であるサンプルを生成するために使用することができる。
【0015】
図4および5は、形状および電気特性におけるこのシフトのラーマンの証拠をさらにグラフで示す。図4には、バッキーパール(buckypearl)として知られる、精製された形態でHiPcoプロセスによって生成されるSWNTサンプルのラーマン・スペクトルのプロット41が示されている。このサンプルは、任意の形態のマイクロ波放射に曝露されていない。図5には、バッキーパールとして知られる、精製された形態でHiPcoプロセスによって生成されるSWNTサンプルのラーマン・スペクトルのプロット51も示されている。図4の結果とは異なり、図5のサンプルは、このデバイスによって生成される場がSWNTに入射するように、2.45GHzおよび420ワットの電力においてマイクロ波放射に6秒曝露されている。この効果を生成するために、2GHzから100GHzの周波数を使用することができる。
【0016】
SWNTの大部分、およびいくつかの場合ではSWNTの全サンプルを半導体状態に変換することができることに加えて、より長い曝露が、直径が増大し続ける際に、全サンプルを導体および半導体の組合わせに再び変換することが示された。中間(4から7秒)の半導体ステージが、部分完全合体プロセスによって生じる欠陥によるものであるという仮説が立てられる。CNTがより長い時間、マイクロ波の場に何倍も曝露される場合、チューブの直径は、純粋に導体状態になり、残存する半導体ナノチューブがわずかになる、またはなくなるまで、増大し続ける。
【0017】
基板上で所望のパターンまたは位置でCNTの個々のロープを成長させる従来の方法が利用可能である。CNTのこれらのロープまたはグループが適所に位置した後、本発明を使用してマイクロ波の場に曝露することによって、所望の特性を有するように変換することができる。さらに、変換されるロープを選択的に照射することによって、ただ1つのロープの特性を変化させ、一方、それに隣接する1つを異なる形態で回路の上に残すことが望ましい可能性がある。これは、マイクロ波を放出させ、ならびに構造を撮像させることができるSTMチップを使用することによってなど、所望のロープのみを曝露することによって、達成することができる。これらのチップは、オングストロームの範囲の精度で、サンプルの上のある位置に配置することもでき、それにより、サンプルの1つの部分を選択的に変換し、一方、基板上の他のサンプルが影響を受けないままとすることが可能になる。正確な配置を有する小さいエミッタのこの技法は、SWNTなどの単一基板から回路を構築するために使用することができる。STMの使用は、以上のタスクをどのように実施することができるかの単なる一例である。
【0018】
直径変化の全体的な速度および効率は、マイクロ波のプロセスで大きく増大させることができる。環境条件に加えて、マイクロ波放射の適切な周波数および電力レベルを選択することにより、CNTサンプルの結果的に得られる形状は、狭いバンド・ギャップ半導体、広いバンド・ギャップ半導体、または導体など、どのような望ましい状態に対しても選択することができる。本発明は、他のタイプのCNT加熱技法と比較して、全体的な速度および選択能力について技術上の利点を提供する。本発明は、照射されているCNTを機械的に運動させるために使用することもできる。これは、以下の応用分野、すなわちマイクロモータ、ナノセルフアセンブリ、およびナノ電子機器アクチュエータにおいて有用である可能性がある。
【0019】
本発明の革新的な教示は、特定のマイクロ波周波数および電力のセッティングを使用してCNTロープの直径および形状を選択的に変化させるために使用される装置およびプロセスに具体的に関して記述されている。当業者なら、本明細書において記述されるCNTの直径および形状の選択的変化を達成するために、記述される実施形態を使用することは、本明細書の多くの有利な使用および革新的な教示の単なる一例を提供することを理解し、認識されたい。本発明の精神および範囲から逸脱せずに、開示されている本発明の装置および方法に対して、様々な変更、修正、および置換えを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】デバイスの2つの電気リード間のSWNTのロープを示す概略図である。
【図2】本発明の電流装置の概略図である。
【図3】514nmの波長および2mWの電力のレーザ刺激を使用するマイクロ波照射前後のSWNTのラーマン・ブリージング・モードのプロットを示す図である。
【図4】任意の形態のマイクロ波放射に曝露されていないSWNTサンプル・ラーマン・スペクトルのプロットを示す図である。
【図5】2.45GHzおよび420ワットの電力におけるマイクロ波放射に6秒曝露されたSWNTサンプル・ラーマン・スペクトルのプロットを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボン・ナノチューブの直径および形状を選択的に変化させる装置であって、
事前画定領域と、
前記事前画定領域内に位置するカーボン・ナノチューブ・ホルダと、
マイクロ波源と、
前記事前画定領域内に位置する前記カーボン・ナノチューブ・ホルダ上に位置するカーボン・ナノチューブに向かって、前記マイクロ波源からマイクロ波放射を向けて送るためのガイドとを備える装置。
【請求項2】
カーボン・ナノチューブと組み合わされる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カーボン・ナノチューブが、単層ナノチューブ(「SWNT」)である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記事前画定領域が、不活性気体室である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記事前画定領域が、真空室である、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記真空室が、約10−4から10−9トールの真空圧力を前記カーボン・ナノチューブの周りで創出するように適合される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記真空室が、約10−5トールの真空圧力を前記カーボン・ナノチューブの周りで創出するように適合される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記マイクロ波源およびガイドが、約1.01×10−5eVのマイクロ波の場内でカーボン・ナノチューブを照射することができる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記マイクロ波源が、.001ワットと1,500ワットとの間の電力出力で、.1GHzと100GHzとの間の周波数を有するマイクロ波放射を放出し、前記カーボン・ナノチューブ・ホルダが、前記マイクロ波源から約5ミリメートルから0.1メートル離れている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記マイクロ波源が、400ワットで約2.45GHzの周波数を有するマイクロ波放射を放出し、前記カーボン・ナノチューブ・ホルダが、前記マイクロ波源から約5ミリメートルから0.1メートル離れている、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記マイクロ波源に結合された、前記マイクロ波源の効率を増大させるように適合されたマイクロ波共振空洞をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
カーボン・ナノチューブ半導体デバイスを加工するように適合されていることをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
カーボン・ナノチューブを選択的に合体する装置であって、
事前画定領域と、
前記事前画定領域内に位置するカーボン・ナノチューブ・ホルダと、
マイクロ波源と、
前記事前画定領域内に位置する前記カーボン・ナノチューブ・ホルダ上に位置するカーボン・ナノチューブに向かって、前記マイクロ波源からマイクロ波放射を向けて送るためのガイドとを備える装置。
【請求項14】
前記事前画定領域が、不活性気体室である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記事前画定領域が、真空室である、請求項13に記載の装置。
【請求項16】
カーボン・ナノチューブの直径および形状を選択的に変化させる方法であって、
カーボン・ナノチューブを真空領域に配置すること、
前記真空領域内で真空を創出すること、および、
前記カーボン・ナノチューブを約1.01×10−5eVのマイクロ波の場に曝露させることを備える方法。
【請求項17】
真空圧力が、約10−4から10−9トールであり、前記カーボン・ナノチューブに入射する前記マイクロ波が、約1.01×10−5eVである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
カーボン・ナノチューブ半導体デバイスを加工するように適合されていることをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
カーボン・ナノチューブに機械的運動をさせる方法であって、
カーボン・ナノチューブを事前画定領域に配置すること、および、
前記カーボン・ナノチューブをマイクロ波照射に曝露させることを備える方法。
【請求項20】
前記事前画定領域内で真空を創出することをさらに備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
半導体デバイスを加工する方法であって、
カーボン・ナノチューブを事前画定領域に配置すること、
選択された周波数、電力レベル、および継続時間で、マイクロ波を前記カーボン・チューブに向けて送ること、
前記カーボン・チューブを前記マイクロ波照射に曝露すること、
単層カーボン・ナノチューブの部分的に完了しているが、安定な合体を達成すること、
望ましい半導体デバイスまたは構造について、望ましいバンド・ギャップを誘導すること、および、
前記合体した単層カーボン・ナノチューブを導体、半導体デバイス、または構造に変換するのに十分な追加の継続時間に前記カーボン・ナノチューブをかけることを備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−516148(P2007−516148A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528124(P2006−528124)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/031004
【国際公開番号】WO2005/055276
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(506102167)
【出願人】(506102189)
【Fターム(参考)】