ガス状または液状の流体を媒体中に供給する方法および装置
本発明は、ガス状または液状の流体を媒体中に供給する方法および装置に関する。本発明による方法および装置は、ガス状および液状の化学物質および蒸気を、少なくとも液体を含む流れの中に混合する様々な分野の産業に特に好適である。本発明による方法および装置は、木材加工産業の繊維懸濁液の中に蒸気を供給するのに、最も好ましく適している。本発明による方法および装置は、例えば、遠心ポンプ10の吸入ダクト16に沿って流れる第1媒体から側流が取り出され、この側流がダクト18によって再循環され、この側流の中に第2媒体がダクト24を介して供給され、それによって前記側流および第2媒体が、前記第1媒体の主な流れの方向に関して前記側流を前記第1媒体から取る前に、吸入ダクト16を流れる前記第1媒体の中に送られるように用いられるのが最も好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス状または液状の流体を媒体中に供給する方法および装置に関する。本発明による方法および装置は、ガス状および液状の化学物質および蒸気を、少なくとも液体を含む流れの中に混合する様々な分野の産業に適している。本発明による方法および装置は、木材加工産業の繊維懸濁液の中に蒸気を供給するのに特に適している。
【背景技術】
【0002】
化学物質を液体の流れに供給するための多くの異なる既知の方法および装置が存在する。これらの装置は、2つの基本的なタイプ、すなわち静的(スタティック)および動的(ダイナミック)なタイプに分類される。静的装置では、簡単に言えば、流れダクトの壁の開口を介して化学物質が流れへと排出されるようになされ、化学物質は時が経つにつれ乱流によって流れに混ざる。静的ミキサでは、様々な穴の開いたプレートまたは多孔性のリングもまた用いられ、これらを介して、特にガス状の化学物質(酸素またはオゾンなど)が流れの中に供給される。こうして化学物質をできるだけ小さい小滴で流れへ送り、それによってより速く、より均一に流れの中に混合するという考え方である。さらに、静的ミキサでは、流れチャネルの内部に配置される流れリストリクタを用いることも可能であり、これによって通常のダクトの流れよりもより大きい乱流が流れの中に引き起こされ、それによって化学物質の混合が自ずと容易になり、より速く、より均一な混合につながる。
【0003】
動的ミキサでは、通常、ある種の回転装置によって混合が生じる。前記装置は流れダクト内に配置され、その回転装置を介して、またはその上流で、流れている媒体中に化学物質が供給される。回転式ミキサは、例えば、米国特許第5,279,709号明細書、米国特許第5,536,368号明細書、米国特許第5,378,321号明細書、および米国特許第6,791,778号明細書による装置によって例示されている。開示されているすべての装置は、特に混合用に構成されており、これらの装置が開発された時点では、木材加工産業のパルプの漂白においてオゾンが一般的な漂白用化学物質になりつつあったため、ミキサは、オゾンの特性を特に考慮して開発されたことが理解可能であろう。
【0004】
しかしながら、混合される大半の化学物質または同様の材料は、混合速度に関しては、さほど要求が厳しくないことが現在知られている。言い換えると、混合用に特別に構成された別の装置を使用する必要はなく、ほとんどの化学物質の混合を遠心ポンプによって行うことが可能であり、それによってそのような遠心ポンプがミキサとして働くことが知られている。
【0005】
少なくとも、いくつかの特許または特許出願が、化学物質などの混合のために遠心ポンプを用いることを提案している。この提案はしかし、必ずしも実用化につながっているとは限らない。ポンプを混合用に使用することを提案している特許の一つは米国特許第4,834,547号であり、この特許では、加えられる化学物質が羽根車(インペラ)の後ろ側へ供給されるようにポンプのボリュート(渦巻室)が羽根車の後ろ側まで拡張しており、そこで、羽根車と連結するように構成された特殊な後部羽根によって、ボリュートの中を循環している媒体と混合されることができる。前記特許は、特に、中粘稠度のパルプに化学物質を加えることに関する。
【0006】
フィンランド特許第823279号もまた、ポンプ内の中粘稠度のパルプの中に化学物質を加えることを論じている。この構成では、流動化遠心ポンプの吸入ダクトの壁の中の管路を介して、前記吸入ダクトの中を流れるパルプに化学物質が加えられる。前記特許出願による解決法は、混合される化学物質が液体であって、ポンプの作用に影響を与えない場合に用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最初に言及した公開文献で論じられているポンプの構造は、競争力を持つように製造するには、不必要に複雑である。その一方で、混合翼に対する化学物質の供給点もまた全く理想的ではない。そもそも、開示された構造によって正しい混合ができるのかということにさえ疑いがあり、少なくとも単純な構造上の変更では不可能である。
【0008】
開示された公開文献における構造は、どちらの場合も、蒸気がパルプのポンプ作用をひどく妨害するであろうため、例えば蒸気をパルプへ混合する際にはどちらも機能しない。蒸気がポンプ作用を妨害する主な理由は、蒸気がポンプの羽根車に接触する前に、凝縮する時間がないことである。換言すれば、蒸気がポンプの羽根車の目に集まり、羽根車を少なくとも部分的に気泡の中で作動させるか、気体排出部がポンプにある場合にはポンプの気体排出部を介して出て行くか、あるいはポンプ内にキャビテーションを発生させる。
【0009】
本発明の目的は、製造が安価である非常に単純な装置によって、従来技術の解決法の欠点を排除すことであり、それによって、例えば、
(1)駆動部、ベースプレートなどを備えた独立したミキサがもはや必要ない
(2)ポンプがミキサとして働く
(3)実際上、混合が消費エネルギーを全く増加させない
(4)独立したミキサなしで、蒸気がパルプの中に混合される
(5)蒸気は低圧のものであってもよい
といった利点が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従って、第2媒体を第1媒体中に混合する典型的な方法であって、前記第1媒体が吸入ダクトに沿って遠心ポンプ内に流れることを可能とされ、そこで媒体の圧力が上昇され、媒体がこのポンプから排出される方法は、側流が前記第1媒体から取り出され、この側流が再循環され、そこに第2媒体が供給され、それによって前記側流および第2媒体が、前記第1媒体の主要な流れの方向から見て前記側流を前記第1媒体から取り出す前に、前記第1媒体中に供給されることである。
【0011】
本発明に従って、第2媒体を第1媒体中に供給する典型的な装置であって、羽根車、ボリュートおよび吸入ダクトを有する遠心ポンプ、ならびに前記第2媒体用の入口流路を有する装置は、第1媒体用の再循環ダクトが前記吸入ダクト、または前記ボリュートの前壁と連通するように構成され、この再循環ダクトの中に前記入口流路が配置されることである。
【0012】
本発明による方法および装置のその他の特徴的な構成は、添付の特許請求の範囲において明らかにされている。
【0013】
本発明による方法および装置は、添付の図面を参照して実施例によってさらに詳細に述べられる。
【実施例】
【0014】
図1は、第1媒体が遠心ポンプの吸入ダクトの中を流れているときに、第2媒体を第1媒体の中に供給する本発明の好ましい実施例に従った装置を概略的に示す。この装置は、羽根車12、ボリュート14、およびボリュートに連結された吸入ダクト16を有する従来式の遠心ポンプ10を有する。新しい解決法として、ここでは再循環ダクト18が提案され、この再循環ダクト18の入口開口20は、出口開口22よりも羽根車12に近い。さらに、再循環ダクト18の長さのある点に、第2媒体が第1媒体の中に送られるための入口流路24が配置される。吸入ダクト16は、その全長にわたってポンプボリュート14と必ずしも完全に一体化されている必要はなく、それ自体が別の部材であるか、または例えばポンプに先行するドロップ区間(drop leg)などの一部であってよいことは、言うまでもない。
【0015】
本発明に従った装置の作動は、ポンプの作動領域の少なくとも広範囲において、吸入ダクトの表面上の流れがポンプから離れる方向に通るという、従来式の遠心ポンプに既に典型的である特徴に基づく。ここでは、再循環ダクト18を吸入ダクト16に連通して配置することにより流れが容易になり、再循環ダクトの入口開口20は、羽根車12の近くに配置されると同時に、そのダクトの出口開口22よりも高圧の領域に配置され、そのため逆流がそれ自体によって起こる。羽根車12またはボリュート14により近い開口20がより高い圧力である少なくとも一つの理由は、ポンプの羽根車12の影響にやはり起因する遠心力がより強いためであり、それが吸入ダクト16の中をポンプに向かって流れる第1媒体を旋回させる。前記旋回は、羽根車に近いほど速い。言い換えると、羽根車12の直前では、遠心力、およびそれによって圧力もより高くなる。
【0016】
ここで、蒸気、過酸化物、水、酸素などのような第2媒体が、流路24から、チャネル18を逆流する第1媒体(正確には、いくらかの第2媒体を既に含む媒体であるが、分かりやすくするために単に第1媒体と称する)の中に供給され、前記第2媒体が吸入ダクト16の入口端部または少なくともその近くまで流れ、そこで、上昇した速度で回転/旋回し始めて、第1媒体が最終的にポンプ10にたどり着き、そこで、ポンプの羽根車12の翼によって起こされた乱流が、結果的に第2媒体を第1媒体の中に均一に混合する。
【0017】
本発明に従った装置は、好ましくは低粘稠度(粘稠度0〜6%)または中粘稠度(6〜25%)の木材加工産業の繊維懸濁液である第1媒体に、蒸気を混合するのに特に適している。これはなぜなら、蒸気は、知られているように、凝縮するのにある程度の時間を必要とし、開示されたミキサは蒸気に凝縮する時間を与えるためである。さらに、蒸気は回転状態で、しかし同時に乱流状態で媒体の中に混合され、このため単なる乱流によって蒸気は既によく混ざっている。さらに、蒸気は回転している媒体の外縁部から供給されるため、比重の重いパルプに影響を及ぼす遠心力のせいで、蒸気は流れの中央に向かって動く傾向にあり、それがまた、蒸気を媒体全体に混合することを容易にする。
【0018】
図2aおよび図2bは、第2媒体を第1媒体の中に混合する、本発明の第2の好ましい実施例に従った装置を示す。実際、図2aおよび図2bに従った装置は、図2aおよび図2bでは、例えば米国特許第6,551,054号明細書に示されているものと構造的に同様であってよく、吸入ダクトの中に延びるロータ(回転子)26が、本装置の羽根車12に連結されている点においてのみ、図1の装置とは異なる。図2aおよび図2bに開示されたタイプ、すなわち羽根車12に取り付けられたタイプに加えて、いくつかの場合に必要とされる場合には、ロータは、それ自体の独立した駆動装置を備えていてもよい。ロータ26は、例えば、中粘稠度のパルプをポンプで供給するのに使用される従来式の流動化用ロータであるか、吸入ダクトの全長にわたって、実質的な流動化効果を有さないある種のインデューサであるか、または、上述の構造物の適切な組み合わせであってよいが、これらは、いくつかの有利な代替物に言及するためだけのものである。羽根車12のパルプに対する混合効果が十分効果的でない、または十分長く続かないことが考えられる場合、ロータ26は、当然ながら、効果的な混合が吸入ダクトの中で起こることを単に目的とする装置であってもよい。
【0019】
図3aおよび図3bは、第2媒体を第1媒体の中に混合する、本発明の第3の好ましい実施例に従った装置を示す。図に見られるように、再循環ダクト18’の入口開口20’は、ここでは図1、図2aおよび図2bとは異なり、ポンプの軸線から遠いポンプのボリュート14内に配置されており、これによって再循環ダクト18’に戻る第1媒体の入口圧力も、より高くなる。同時に、チャネル18’のサイズが同じである場合、再循環する第1媒体の量も増加する。増加した流れは、例えば、より多くの第2媒体を流れに混合することにより、利用してもよい。一方、再循環ダクト18’に連結してバルブを配置することも可能であり、このバルブによって再循環が制御される。
【0020】
当然ながら、図3aに示された実施例に関連して、所望の場合、図3bに開示されるように、図2aおよび図2bに示されたロータの構成、または他の適切なロータの構成を用いることも可能である。同様に、すべての実施例において、複数の再循環ダクトを使用することも可能であり、この場合、吸入ダクトの周囲に再循環ダクトを均等に配置することが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。
【0021】
図4aおよび図4bは、本発明の第4の好ましい実施例に従った装置を示す。本実施例は、典型的に、吸入ダクト16’’内で始まる(20’’)再循環ダクト18’’が、流路24’’を介して第2媒体を加えられた再循環された第1媒体を、吸入ダクト16’’の端部の外側、例えばドロップ区間などに排出する。
【0022】
図4bに従った装置は、羽根車12に連結されたロータ26’’が図4bの吸入ダクト内に配置される点において、図4aの装置と異なる。ロータ26’’は、図に開示されたものと同様の長さのものであるか、それより短いものまたは長いものであってもよい。同様に、ロータは、本発明の他の実施例のように、独立した駆動装置をやはり備えていてもよく、その場合、ロータは、ポンプの羽根車12には当然取り付けられない。
【0023】
図5a、図5bおよび図5cは、本発明の第5の好ましい実施例に従った装置を示す。図の装置の特徴は、再循環ダクト18’’が、ポンプのボリュート14’’’の中、言い換えると、例えば図2a、図2b、図4aおよび図4bの実施例よりもポンプの軸線からより遠いところに既に始点を有することである。さらに、既に前述のように、ポンプの吸入ダクトに所望の長さのロータを配置することも可能であり、このロータは、羽根車と共通の、または羽根車とは独立した駆動装置によって作動されることができる。図5cは、本実施例のさらに別の特徴、すなわちポンプの羽根車に取り付けられ、再循環ダクト18’’’の中にいくらか延びた補助ブレード122を示す。これは当然ながら、前記ダクト18’’’が、少なくとも補助ブレード122の軸線方向の長さ分だけ環状であることを必要とする。このような補助ブレードが図3aおよび図3bに示された構成にも適用可能であることも明白である。補助ブレード122(複数も可)の目的は、再循環ダクト18’’’を少なくともブレードの長さだけきれいに保つこと、つまり固形物などがダクト18’’’の壁に付着するのを防ぐためと、乱流をダクト18’’’のできるだけ深いところに保ち、所望されるときに第1媒体をダクト18’’’の中にポンプ供給するためとの両方である。
【0024】
さらに、所望の場合、図2および図4bに示す構造物の吸入ダクトの中にロータを配置し、ロータの一部が再循環ダクトの中に延びるようにすることが可能であることが明らかである。しかしながら、これによって、ロータおよび/または吸入ダクトに特別な構成を設ける必要があろうが、そのような構成は、道理に基づいたものであれば、容易に実現できるであろう。
【0025】
図6は、本発明の第6の実施例に従った装置を示し、この装置は従来のドロップ区間30に接続されており、その態様は、ポンプの吸入ダクトがドロップ区間30の壁まで直接延びるように長く、それによって所望の長さの流路がドロップ区間の壁まで作られ、このドロップ区間にポンプの吸入ダクトが特殊な中間管によって連結され、あるいは、ドロップ区間の前記流路が、ポンプの羽根車まで延びるように長い。
【0026】
本発明の範囲内にある、上記に開示された再循環ダクトおよび他の再循環ダクトは、吸入ダクトが鋳物ユニットとして製造されるときには特に、好ましくは吸入ダクトの一部として直接配置される。再循環ダクト(複数も可)は、所望の場合、吸入ダクトをいくらか取り巻くように配置され、それによってこのダクトの全長を、第1媒体がチャネル内に留まる時間を制御するように使用可能である。例えば蒸気を混合する場合、蒸気が再循環ダクトの中において既に凝縮するように、できるだけ長い時間を有することが好ましいであろう。実際、繊維懸濁液に関しては、濃いパルプがダクトの中に詰まってしまわないように、再循環されるパルプの粘稠度が高いほど、再循環ダクトがよりまっすぐで、よりよい構成になっているべきであることを考慮に入れなければならない。
【0027】
上記に開示された代替例に加えて、吸入ダクトから独立した部材として、1つまたは複数の再循環ダクトをやはり配置し、その部材が、吸入ダクトの中、または吸入ダクトおよびポンプのボリュートの中のダクトに単に接続されることが、当然可能である。
【0028】
さらに注目に値するのは、混合される第2媒体が蒸気である場合、再循環された媒体および蒸気の混合物の第1媒体への排出の前に、第1媒体に対して蒸気が凝縮するための時間がまだ残っているように、再循環ダクトの入口流れ開口のできるだけ近くに蒸気を供給することが有利であることである。同様に、再循環ダクトの全長にわたって第2媒体の供給点をより多く配置することが可能であり、それによって、いくつかの場合では、より多くの第2媒体を第1媒体の中に供給することが可能である。
【0029】
最後に、注目に値するのは、ポンプの羽根車が、いわゆる流動化ロータなし、または流動化ロータ付きのどちらかで図に示されていることである。しかしながらロータの構造は、問題の必要性に応じてそれぞれの用途に対して選択されてよいので、ロータの構造は、互いに相当異なる可能性があるため、図は、流動化ロータのいかなる特定の構造をも示すものではない。したがってある適用例においては、ロータが吸入ダクトの長さ方向に吸入ダクトの外側に延びることが有利であり、ある場合には、吸入ダクト内の流動化だけで十分であることが明らかである。同様に、ある場合では、吸入ダクトの全長にわたって流動化を行うことが必要であり、ある場合では、吸入ダクトの一部にわたってのみ流動化を行うことが必要である。したがっていくつかの場合では、ロータと羽根車との間に、ロータのシャフトのみが貫通している領域が残っていてもよい。それによって再循環ダクトの入口開口も、ある適用例においては、前記シャフトのところに配置される。
【0030】
上記の説明から理解されるように、多くの状況において従来技術のミキサに代わる新しい種類の装置が開発され、この装置が、従来技術のポンプとミキサの組み合わせにとって代わる。上記の説明を参照して、好ましい実施例のいくつかのみ、および実際は1つの適用例のみが上記に開示されたが、供給装置に適するその他の適用例にもこの構造を使用することが可能であり、添付の特許請求の範囲のみが本発明の範囲を規定するように、本発明の使用分野および構造を変更することが可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の好ましい実施例に従った供給装置の概略図である。
【図2a】本発明の第2の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図2b】本発明の第2の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図3a】本発明の第3の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図3b】本発明の第3の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図4a】本発明の第4の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図4b】本発明の第4の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5a】本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5b】変更箇所がある程度異なる、本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5c】変更箇所がある程度異なる、本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図6】本発明の第6の好ましい実施例に従った供給装置の概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス状または液状の流体を媒体中に供給する方法および装置に関する。本発明による方法および装置は、ガス状および液状の化学物質および蒸気を、少なくとも液体を含む流れの中に混合する様々な分野の産業に適している。本発明による方法および装置は、木材加工産業の繊維懸濁液の中に蒸気を供給するのに特に適している。
【背景技術】
【0002】
化学物質を液体の流れに供給するための多くの異なる既知の方法および装置が存在する。これらの装置は、2つの基本的なタイプ、すなわち静的(スタティック)および動的(ダイナミック)なタイプに分類される。静的装置では、簡単に言えば、流れダクトの壁の開口を介して化学物質が流れへと排出されるようになされ、化学物質は時が経つにつれ乱流によって流れに混ざる。静的ミキサでは、様々な穴の開いたプレートまたは多孔性のリングもまた用いられ、これらを介して、特にガス状の化学物質(酸素またはオゾンなど)が流れの中に供給される。こうして化学物質をできるだけ小さい小滴で流れへ送り、それによってより速く、より均一に流れの中に混合するという考え方である。さらに、静的ミキサでは、流れチャネルの内部に配置される流れリストリクタを用いることも可能であり、これによって通常のダクトの流れよりもより大きい乱流が流れの中に引き起こされ、それによって化学物質の混合が自ずと容易になり、より速く、より均一な混合につながる。
【0003】
動的ミキサでは、通常、ある種の回転装置によって混合が生じる。前記装置は流れダクト内に配置され、その回転装置を介して、またはその上流で、流れている媒体中に化学物質が供給される。回転式ミキサは、例えば、米国特許第5,279,709号明細書、米国特許第5,536,368号明細書、米国特許第5,378,321号明細書、および米国特許第6,791,778号明細書による装置によって例示されている。開示されているすべての装置は、特に混合用に構成されており、これらの装置が開発された時点では、木材加工産業のパルプの漂白においてオゾンが一般的な漂白用化学物質になりつつあったため、ミキサは、オゾンの特性を特に考慮して開発されたことが理解可能であろう。
【0004】
しかしながら、混合される大半の化学物質または同様の材料は、混合速度に関しては、さほど要求が厳しくないことが現在知られている。言い換えると、混合用に特別に構成された別の装置を使用する必要はなく、ほとんどの化学物質の混合を遠心ポンプによって行うことが可能であり、それによってそのような遠心ポンプがミキサとして働くことが知られている。
【0005】
少なくとも、いくつかの特許または特許出願が、化学物質などの混合のために遠心ポンプを用いることを提案している。この提案はしかし、必ずしも実用化につながっているとは限らない。ポンプを混合用に使用することを提案している特許の一つは米国特許第4,834,547号であり、この特許では、加えられる化学物質が羽根車(インペラ)の後ろ側へ供給されるようにポンプのボリュート(渦巻室)が羽根車の後ろ側まで拡張しており、そこで、羽根車と連結するように構成された特殊な後部羽根によって、ボリュートの中を循環している媒体と混合されることができる。前記特許は、特に、中粘稠度のパルプに化学物質を加えることに関する。
【0006】
フィンランド特許第823279号もまた、ポンプ内の中粘稠度のパルプの中に化学物質を加えることを論じている。この構成では、流動化遠心ポンプの吸入ダクトの壁の中の管路を介して、前記吸入ダクトの中を流れるパルプに化学物質が加えられる。前記特許出願による解決法は、混合される化学物質が液体であって、ポンプの作用に影響を与えない場合に用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最初に言及した公開文献で論じられているポンプの構造は、競争力を持つように製造するには、不必要に複雑である。その一方で、混合翼に対する化学物質の供給点もまた全く理想的ではない。そもそも、開示された構造によって正しい混合ができるのかということにさえ疑いがあり、少なくとも単純な構造上の変更では不可能である。
【0008】
開示された公開文献における構造は、どちらの場合も、蒸気がパルプのポンプ作用をひどく妨害するであろうため、例えば蒸気をパルプへ混合する際にはどちらも機能しない。蒸気がポンプ作用を妨害する主な理由は、蒸気がポンプの羽根車に接触する前に、凝縮する時間がないことである。換言すれば、蒸気がポンプの羽根車の目に集まり、羽根車を少なくとも部分的に気泡の中で作動させるか、気体排出部がポンプにある場合にはポンプの気体排出部を介して出て行くか、あるいはポンプ内にキャビテーションを発生させる。
【0009】
本発明の目的は、製造が安価である非常に単純な装置によって、従来技術の解決法の欠点を排除すことであり、それによって、例えば、
(1)駆動部、ベースプレートなどを備えた独立したミキサがもはや必要ない
(2)ポンプがミキサとして働く
(3)実際上、混合が消費エネルギーを全く増加させない
(4)独立したミキサなしで、蒸気がパルプの中に混合される
(5)蒸気は低圧のものであってもよい
といった利点が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従って、第2媒体を第1媒体中に混合する典型的な方法であって、前記第1媒体が吸入ダクトに沿って遠心ポンプ内に流れることを可能とされ、そこで媒体の圧力が上昇され、媒体がこのポンプから排出される方法は、側流が前記第1媒体から取り出され、この側流が再循環され、そこに第2媒体が供給され、それによって前記側流および第2媒体が、前記第1媒体の主要な流れの方向から見て前記側流を前記第1媒体から取り出す前に、前記第1媒体中に供給されることである。
【0011】
本発明に従って、第2媒体を第1媒体中に供給する典型的な装置であって、羽根車、ボリュートおよび吸入ダクトを有する遠心ポンプ、ならびに前記第2媒体用の入口流路を有する装置は、第1媒体用の再循環ダクトが前記吸入ダクト、または前記ボリュートの前壁と連通するように構成され、この再循環ダクトの中に前記入口流路が配置されることである。
【0012】
本発明による方法および装置のその他の特徴的な構成は、添付の特許請求の範囲において明らかにされている。
【0013】
本発明による方法および装置は、添付の図面を参照して実施例によってさらに詳細に述べられる。
【実施例】
【0014】
図1は、第1媒体が遠心ポンプの吸入ダクトの中を流れているときに、第2媒体を第1媒体の中に供給する本発明の好ましい実施例に従った装置を概略的に示す。この装置は、羽根車12、ボリュート14、およびボリュートに連結された吸入ダクト16を有する従来式の遠心ポンプ10を有する。新しい解決法として、ここでは再循環ダクト18が提案され、この再循環ダクト18の入口開口20は、出口開口22よりも羽根車12に近い。さらに、再循環ダクト18の長さのある点に、第2媒体が第1媒体の中に送られるための入口流路24が配置される。吸入ダクト16は、その全長にわたってポンプボリュート14と必ずしも完全に一体化されている必要はなく、それ自体が別の部材であるか、または例えばポンプに先行するドロップ区間(drop leg)などの一部であってよいことは、言うまでもない。
【0015】
本発明に従った装置の作動は、ポンプの作動領域の少なくとも広範囲において、吸入ダクトの表面上の流れがポンプから離れる方向に通るという、従来式の遠心ポンプに既に典型的である特徴に基づく。ここでは、再循環ダクト18を吸入ダクト16に連通して配置することにより流れが容易になり、再循環ダクトの入口開口20は、羽根車12の近くに配置されると同時に、そのダクトの出口開口22よりも高圧の領域に配置され、そのため逆流がそれ自体によって起こる。羽根車12またはボリュート14により近い開口20がより高い圧力である少なくとも一つの理由は、ポンプの羽根車12の影響にやはり起因する遠心力がより強いためであり、それが吸入ダクト16の中をポンプに向かって流れる第1媒体を旋回させる。前記旋回は、羽根車に近いほど速い。言い換えると、羽根車12の直前では、遠心力、およびそれによって圧力もより高くなる。
【0016】
ここで、蒸気、過酸化物、水、酸素などのような第2媒体が、流路24から、チャネル18を逆流する第1媒体(正確には、いくらかの第2媒体を既に含む媒体であるが、分かりやすくするために単に第1媒体と称する)の中に供給され、前記第2媒体が吸入ダクト16の入口端部または少なくともその近くまで流れ、そこで、上昇した速度で回転/旋回し始めて、第1媒体が最終的にポンプ10にたどり着き、そこで、ポンプの羽根車12の翼によって起こされた乱流が、結果的に第2媒体を第1媒体の中に均一に混合する。
【0017】
本発明に従った装置は、好ましくは低粘稠度(粘稠度0〜6%)または中粘稠度(6〜25%)の木材加工産業の繊維懸濁液である第1媒体に、蒸気を混合するのに特に適している。これはなぜなら、蒸気は、知られているように、凝縮するのにある程度の時間を必要とし、開示されたミキサは蒸気に凝縮する時間を与えるためである。さらに、蒸気は回転状態で、しかし同時に乱流状態で媒体の中に混合され、このため単なる乱流によって蒸気は既によく混ざっている。さらに、蒸気は回転している媒体の外縁部から供給されるため、比重の重いパルプに影響を及ぼす遠心力のせいで、蒸気は流れの中央に向かって動く傾向にあり、それがまた、蒸気を媒体全体に混合することを容易にする。
【0018】
図2aおよび図2bは、第2媒体を第1媒体の中に混合する、本発明の第2の好ましい実施例に従った装置を示す。実際、図2aおよび図2bに従った装置は、図2aおよび図2bでは、例えば米国特許第6,551,054号明細書に示されているものと構造的に同様であってよく、吸入ダクトの中に延びるロータ(回転子)26が、本装置の羽根車12に連結されている点においてのみ、図1の装置とは異なる。図2aおよび図2bに開示されたタイプ、すなわち羽根車12に取り付けられたタイプに加えて、いくつかの場合に必要とされる場合には、ロータは、それ自体の独立した駆動装置を備えていてもよい。ロータ26は、例えば、中粘稠度のパルプをポンプで供給するのに使用される従来式の流動化用ロータであるか、吸入ダクトの全長にわたって、実質的な流動化効果を有さないある種のインデューサであるか、または、上述の構造物の適切な組み合わせであってよいが、これらは、いくつかの有利な代替物に言及するためだけのものである。羽根車12のパルプに対する混合効果が十分効果的でない、または十分長く続かないことが考えられる場合、ロータ26は、当然ながら、効果的な混合が吸入ダクトの中で起こることを単に目的とする装置であってもよい。
【0019】
図3aおよび図3bは、第2媒体を第1媒体の中に混合する、本発明の第3の好ましい実施例に従った装置を示す。図に見られるように、再循環ダクト18’の入口開口20’は、ここでは図1、図2aおよび図2bとは異なり、ポンプの軸線から遠いポンプのボリュート14内に配置されており、これによって再循環ダクト18’に戻る第1媒体の入口圧力も、より高くなる。同時に、チャネル18’のサイズが同じである場合、再循環する第1媒体の量も増加する。増加した流れは、例えば、より多くの第2媒体を流れに混合することにより、利用してもよい。一方、再循環ダクト18’に連結してバルブを配置することも可能であり、このバルブによって再循環が制御される。
【0020】
当然ながら、図3aに示された実施例に関連して、所望の場合、図3bに開示されるように、図2aおよび図2bに示されたロータの構成、または他の適切なロータの構成を用いることも可能である。同様に、すべての実施例において、複数の再循環ダクトを使用することも可能であり、この場合、吸入ダクトの周囲に再循環ダクトを均等に配置することが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。
【0021】
図4aおよび図4bは、本発明の第4の好ましい実施例に従った装置を示す。本実施例は、典型的に、吸入ダクト16’’内で始まる(20’’)再循環ダクト18’’が、流路24’’を介して第2媒体を加えられた再循環された第1媒体を、吸入ダクト16’’の端部の外側、例えばドロップ区間などに排出する。
【0022】
図4bに従った装置は、羽根車12に連結されたロータ26’’が図4bの吸入ダクト内に配置される点において、図4aの装置と異なる。ロータ26’’は、図に開示されたものと同様の長さのものであるか、それより短いものまたは長いものであってもよい。同様に、ロータは、本発明の他の実施例のように、独立した駆動装置をやはり備えていてもよく、その場合、ロータは、ポンプの羽根車12には当然取り付けられない。
【0023】
図5a、図5bおよび図5cは、本発明の第5の好ましい実施例に従った装置を示す。図の装置の特徴は、再循環ダクト18’’が、ポンプのボリュート14’’’の中、言い換えると、例えば図2a、図2b、図4aおよび図4bの実施例よりもポンプの軸線からより遠いところに既に始点を有することである。さらに、既に前述のように、ポンプの吸入ダクトに所望の長さのロータを配置することも可能であり、このロータは、羽根車と共通の、または羽根車とは独立した駆動装置によって作動されることができる。図5cは、本実施例のさらに別の特徴、すなわちポンプの羽根車に取り付けられ、再循環ダクト18’’’の中にいくらか延びた補助ブレード122を示す。これは当然ながら、前記ダクト18’’’が、少なくとも補助ブレード122の軸線方向の長さ分だけ環状であることを必要とする。このような補助ブレードが図3aおよび図3bに示された構成にも適用可能であることも明白である。補助ブレード122(複数も可)の目的は、再循環ダクト18’’’を少なくともブレードの長さだけきれいに保つこと、つまり固形物などがダクト18’’’の壁に付着するのを防ぐためと、乱流をダクト18’’’のできるだけ深いところに保ち、所望されるときに第1媒体をダクト18’’’の中にポンプ供給するためとの両方である。
【0024】
さらに、所望の場合、図2および図4bに示す構造物の吸入ダクトの中にロータを配置し、ロータの一部が再循環ダクトの中に延びるようにすることが可能であることが明らかである。しかしながら、これによって、ロータおよび/または吸入ダクトに特別な構成を設ける必要があろうが、そのような構成は、道理に基づいたものであれば、容易に実現できるであろう。
【0025】
図6は、本発明の第6の実施例に従った装置を示し、この装置は従来のドロップ区間30に接続されており、その態様は、ポンプの吸入ダクトがドロップ区間30の壁まで直接延びるように長く、それによって所望の長さの流路がドロップ区間の壁まで作られ、このドロップ区間にポンプの吸入ダクトが特殊な中間管によって連結され、あるいは、ドロップ区間の前記流路が、ポンプの羽根車まで延びるように長い。
【0026】
本発明の範囲内にある、上記に開示された再循環ダクトおよび他の再循環ダクトは、吸入ダクトが鋳物ユニットとして製造されるときには特に、好ましくは吸入ダクトの一部として直接配置される。再循環ダクト(複数も可)は、所望の場合、吸入ダクトをいくらか取り巻くように配置され、それによってこのダクトの全長を、第1媒体がチャネル内に留まる時間を制御するように使用可能である。例えば蒸気を混合する場合、蒸気が再循環ダクトの中において既に凝縮するように、できるだけ長い時間を有することが好ましいであろう。実際、繊維懸濁液に関しては、濃いパルプがダクトの中に詰まってしまわないように、再循環されるパルプの粘稠度が高いほど、再循環ダクトがよりまっすぐで、よりよい構成になっているべきであることを考慮に入れなければならない。
【0027】
上記に開示された代替例に加えて、吸入ダクトから独立した部材として、1つまたは複数の再循環ダクトをやはり配置し、その部材が、吸入ダクトの中、または吸入ダクトおよびポンプのボリュートの中のダクトに単に接続されることが、当然可能である。
【0028】
さらに注目に値するのは、混合される第2媒体が蒸気である場合、再循環された媒体および蒸気の混合物の第1媒体への排出の前に、第1媒体に対して蒸気が凝縮するための時間がまだ残っているように、再循環ダクトの入口流れ開口のできるだけ近くに蒸気を供給することが有利であることである。同様に、再循環ダクトの全長にわたって第2媒体の供給点をより多く配置することが可能であり、それによって、いくつかの場合では、より多くの第2媒体を第1媒体の中に供給することが可能である。
【0029】
最後に、注目に値するのは、ポンプの羽根車が、いわゆる流動化ロータなし、または流動化ロータ付きのどちらかで図に示されていることである。しかしながらロータの構造は、問題の必要性に応じてそれぞれの用途に対して選択されてよいので、ロータの構造は、互いに相当異なる可能性があるため、図は、流動化ロータのいかなる特定の構造をも示すものではない。したがってある適用例においては、ロータが吸入ダクトの長さ方向に吸入ダクトの外側に延びることが有利であり、ある場合には、吸入ダクト内の流動化だけで十分であることが明らかである。同様に、ある場合では、吸入ダクトの全長にわたって流動化を行うことが必要であり、ある場合では、吸入ダクトの一部にわたってのみ流動化を行うことが必要である。したがっていくつかの場合では、ロータと羽根車との間に、ロータのシャフトのみが貫通している領域が残っていてもよい。それによって再循環ダクトの入口開口も、ある適用例においては、前記シャフトのところに配置される。
【0030】
上記の説明から理解されるように、多くの状況において従来技術のミキサに代わる新しい種類の装置が開発され、この装置が、従来技術のポンプとミキサの組み合わせにとって代わる。上記の説明を参照して、好ましい実施例のいくつかのみ、および実際は1つの適用例のみが上記に開示されたが、供給装置に適するその他の適用例にもこの構造を使用することが可能であり、添付の特許請求の範囲のみが本発明の範囲を規定するように、本発明の使用分野および構造を変更することが可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の好ましい実施例に従った供給装置の概略図である。
【図2a】本発明の第2の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図2b】本発明の第2の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図3a】本発明の第3の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図3b】本発明の第3の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図4a】本発明の第4の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図4b】本発明の第4の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5a】本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5b】変更箇所がある程度異なる、本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図5c】変更箇所がある程度異なる、本発明の第5の好ましい実施例に従った供給装置の変更例の概略図である。
【図6】本発明の第6の好ましい実施例に従った供給装置の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1媒体に第2媒体を混合する方法であって、前記第1媒体は、吸入ダクト(16)に沿って遠心ポンプ(10)内に流れるようにされており、該遠心ポンプ(10)において媒体の圧力が上昇されて媒体が前記ポンプ(10)から排出される方法において、
側流が前記第1媒体から取り出され、前記側流は再循環され、該側流の中に第2媒体が供給され、それによって、前記第1媒体の主な流れの方向に関して前記側流を前記第1媒体から取り出す前に、前記側流および第2媒体が前記第1媒体中に供給されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記側流は、前記ポンプの前記吸入ダクト(16)内の圧力状態によって再循環されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記側流は、該側流が前記流れに戻る点よりも前記第1媒体の圧力が高い点において、前記ポンプ(10)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記側流は、前記ポンプ(10)の前記吸入ダクト(16、16’、16’’)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記側流は、前記ポンプ(10)のボリュート(14、14’、14’’、14’’’)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1媒体は、木材加工産業の低粘稠度または中粘稠度の繊維懸濁液であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
混合される前記第2媒体が蒸気であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
第1媒体中に第2媒体を供給する装置であって、羽根車(12)と、ボリュート(14)と、吸入ダクト(16)とを備えた遠心ポンプ(10)、ならびに前記第2媒体用の入口管(24)有する装置において、
前記吸入ダクト(16、16’、16’’)、および/または前記ボリュート(14、14’、14’’、14’’)の前壁が、第1媒体用の再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)を備え、該再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内に前記入口管(24、24’、24’’、24’’’)が配置されることを特徴とする装置。
【請求項9】
前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)は入口開口(20、20’、20’’、20’’’)および出口開口(22、22’、22’’、22’’’)を有し、そのうち前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)の方が、前記ポンプの前記ボリュート(14、14’、14’’、14’’)から、より遠い位置にあることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記吸入ダクト(16、16’’、16’’’)の領域に配置されることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記ボリュート(14)の領域に配置されることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)よりも直径の大きいところに配置されることを特徴とする請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)は、前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)よりも直径の大きいところに配置されることを特徴とする請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記遠心ポンプの前記吸入ダクト(16、16’、16’’)内に、該吸入ダクト内で回転するロータ(10)が配置されることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記ポンプの軸線を中心として回転する装置(122)が、前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内に配置されることを特徴とする請求項8から請求項14までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内で前記ポンプの軸線を中心として回転する前記装置(122)が、前記ロータ(26、26’、26’’、26’’’)または羽根車(12)の一部であることを特徴とする請求項8から請求項15までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記ロータ(26、26’、26’’、26’’’)が前記羽根車(12)に連結されていることを特徴とする請求項8から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記ロータが、それ自体の独立した駆動装置を有することを特徴とする請求項8から請求項17までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項1】
第1媒体に第2媒体を混合する方法であって、前記第1媒体は、吸入ダクト(16)に沿って遠心ポンプ(10)内に流れるようにされており、該遠心ポンプ(10)において媒体の圧力が上昇されて媒体が前記ポンプ(10)から排出される方法において、
側流が前記第1媒体から取り出され、前記側流は再循環され、該側流の中に第2媒体が供給され、それによって、前記第1媒体の主な流れの方向に関して前記側流を前記第1媒体から取り出す前に、前記側流および第2媒体が前記第1媒体中に供給されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記側流は、前記ポンプの前記吸入ダクト(16)内の圧力状態によって再循環されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記側流は、該側流が前記流れに戻る点よりも前記第1媒体の圧力が高い点において、前記ポンプ(10)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記側流は、前記ポンプ(10)の前記吸入ダクト(16、16’、16’’)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記側流は、前記ポンプ(10)のボリュート(14、14’、14’’、14’’’)から取り出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1媒体は、木材加工産業の低粘稠度または中粘稠度の繊維懸濁液であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
混合される前記第2媒体が蒸気であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
第1媒体中に第2媒体を供給する装置であって、羽根車(12)と、ボリュート(14)と、吸入ダクト(16)とを備えた遠心ポンプ(10)、ならびに前記第2媒体用の入口管(24)有する装置において、
前記吸入ダクト(16、16’、16’’)、および/または前記ボリュート(14、14’、14’’、14’’)の前壁が、第1媒体用の再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)を備え、該再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内に前記入口管(24、24’、24’’、24’’’)が配置されることを特徴とする装置。
【請求項9】
前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)は入口開口(20、20’、20’’、20’’’)および出口開口(22、22’、22’’、22’’’)を有し、そのうち前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)の方が、前記ポンプの前記ボリュート(14、14’、14’’、14’’)から、より遠い位置にあることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記吸入ダクト(16、16’’、16’’’)の領域に配置されることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記ボリュート(14)の領域に配置されることを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)は、前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)よりも直径の大きいところに配置されることを特徴とする請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記出口開口(22、22’、22’’、22’’’)は、前記入口開口(20、20’、20’’、20’’’)よりも直径の大きいところに配置されることを特徴とする請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記遠心ポンプの前記吸入ダクト(16、16’、16’’)内に、該吸入ダクト内で回転するロータ(10)が配置されることを特徴とする請求項8から請求項13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記ポンプの軸線を中心として回転する装置(122)が、前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内に配置されることを特徴とする請求項8から請求項14までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記再循環ダクト(18、18’、18’’、18’’’)内で前記ポンプの軸線を中心として回転する前記装置(122)が、前記ロータ(26、26’、26’’、26’’’)または羽根車(12)の一部であることを特徴とする請求項8から請求項15までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記ロータ(26、26’、26’’、26’’’)が前記羽根車(12)に連結されていることを特徴とする請求項8から請求項16までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記ロータが、それ自体の独立した駆動装置を有することを特徴とする請求項8から請求項17までのいずれか1項に記載の装置。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図6】
【公表番号】特表2008−535641(P2008−535641A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553433(P2007−553433)
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000034
【国際公開番号】WO2006/081696
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(501260923)ズルツアー プンペン アクチェンゲゼルシャフト (15)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月13日(2006.1.13)
【国際出願番号】PCT/CH2006/000034
【国際公開番号】WO2006/081696
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(501260923)ズルツアー プンペン アクチェンゲゼルシャフト (15)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]