ガス遮断弁ユニット
【課題】弁体が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生を使用者に通知することのできるガス遮断弁ユニットを提供する。
【解決手段】ガス遮断弁ユニット100は、流路と、該流路を開閉する弁体4と、弁体4を回動させるモータ5と、を備え、そして、弁体4を全開位置から全閉位置まで回動させるようにモータ5を駆動したあとに弁体4が全閉位置にないことが検出されると、弁体4を全閉位置まで回動させるようにモータ5を駆動するとともに故障が発生したことを通知する。
【解決手段】ガス遮断弁ユニット100は、流路と、該流路を開閉する弁体4と、弁体4を回動させるモータ5と、を備え、そして、弁体4を全開位置から全閉位置まで回動させるようにモータ5を駆動したあとに弁体4が全閉位置にないことが検出されると、弁体4を全閉位置まで回動させるようにモータ5を駆動するとともに故障が発生したことを通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス遮断弁に係り、具体的には、ガス漏れなどの異常が発生した場合にガスの供給を遮断するガス遮断弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス遮断弁として、電磁石を用いて可動鉄片(プランジャ)を動かすことで、該可動鉄片に取り付けられた弁体を開閉動作させるソレノイド弁が用いられていた。このソレノイド弁は、電磁石によって弁体を全開位置又は全閉位置に位置づけて開閉動作を行うので、ガス遮断弁が必ず全開状態と全閉状態とのいずれか一方の状態にあり、弁体が全開位置と全閉位置との間(即ち、途中位置)に位置づけられたガス遮断弁の半開状態は存在せず、また、ソレノイド弁は、動作速度が速いので、弁体を素早く動作させることが可能であり、瞬時にガスを遮断する必要のある遮断弁として適していた。
【0003】
しかしながら、ソレノイド弁を流量が多いガス配管に適用する場合、ガス流量に見合った大型の弁体とこの弁体の開閉動作が可能な強磁力を発する大型の電磁石とが必要となるので、ガス遮断弁が大型化してしまうという問題があった。また、ソレノイド弁は磁力によって弁体を開閉動作させるものであるので、その開閉動作に重力の影響を受け、そのため、ガス配管への組み付け方向(例えば、可動鉄片移動方向を水平とするなど)に制約があり、ガス配管への組み込み可能な箇所が限られるという問題があった。さらに、ソレノイド弁は、弁体と可動鉄片と電磁石とが一体に構成されており、つまり、それら一部のみ交換することができないので、一部に故障が発生した場合においても全体を交換する必要があり、また、全体を交換するので作業時間が多く必要となり、そのため、メンテナンスコストが高くなるという問題があった。
【0004】
これらのソレノイド弁における問題を回避するため、近年、ガス遮断弁として、モータを用いて弁体を開閉動作させるモータ弁が採用されている。このモータ弁の一例を図10に示す。
【0005】
ガス遮断弁700は、弁体部701と、弁体部701の上部にボルトで固定された弁駆動部702とで構成されている。
【0006】
弁体部701は、それぞれ順次連接された、第1ポート731、弁室733、管路734、及び、第2ポート732と、前記弁室733内に回動可能に配設された球体状の弁体であるボールバルブ704と、を備えている。ボールバルブ704は、中心を貫通して設けられた導通路704aと、上部に連接された従動軸741と、を備えている。
【0007】
弁駆動部702は、弁駆動用モータ705と、回転力伝達機構706と、を備えている。回転力伝達機構706は、弁駆動用モータ705の主軸751に同軸に固着された小径の歯車761と、歯車761に歯合された大径の歯車762と、歯車762の回動軸となり且つ連結ピン708によってボールバルブ704の従動軸741と同軸に連結された駆動軸707と、を備えている。
【0008】
ガス遮断弁700は、弁駆動用モータ705の正逆回転(回動)を、回転力伝達機構706を介してボールバルブ704に伝達することにより、ボールバルブ704を弁室733内で略90度回動させ、それにより、導通路704aと管路734との中心軸を平行(即ち、全開位置)にして第1ポート731と管路734とを導通し(即ち、ガス遮断弁700の全開状態)、又は、導通路704aと管路734との中心軸とを直交(即ち、全閉位置)にしてボールバルブ704の自身によって第1ポート731と管路734とを遮断(即ち、ガス遮断弁700の全閉状態)する。
【0009】
また、ガス遮断弁700は、連結ピン708を引き抜くとともに、弁駆動部702を弁体部701に固定しているボルトをはずすことで、容易に弁駆動部702と弁体部701とを分離することができる。
【0010】
このガス遮断弁700によれば、回転力伝達機構706により小型の弁駆動用モータ705でも大型のボールバルブ704を駆動することができるので、ガス流量が多い箇所に設置する場合でもガス遮断弁の大型化を回避することができ、また、そのボールバルブ704の開閉動作に重力等の影響を受けないので、設置箇所に制約がなくガス配管上の任意の箇所に組み込むことができ、さらに、弁体部701と弁駆動部702とが分離可能であるので、故障が生じやすい弁駆動用モータ705のみ交換することが可能であり、メンテナンスコストを低く抑えることが可能なものであった。また、弁駆動用モータ705によりボールバルブ704を回動するためソレノイド弁に比べて動作速度は遅いものの、歯車761と歯車762との減速比を適宜調整することで、ガス遮断弁として必要な動作速度を確保することができた。
【0011】
なお、本発明に関連する文献公知発明のうち、出願人が当該特許出願時に知っているものがないので、開示すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述のガス遮断弁700は、弁駆動用モータ705によりボールバルブ704を回動させて開閉動作するので、弁体が全開位置から全閉位置に至るまで、あるいは、逆に全閉位置から全開位置に至るまでは、弁体が全開位置と全閉位置との間の途中位置にあり、つまり、ガス遮断弁700が不完全に開いた半開状態が存在するものであり、そして、ガス遮断弁700において、例えば、ボールバルブ704と弁室733とが長時間同じ箇所が互いに接触したままの状態となったり、ボールバルブ704と弁室733との隙間に異物が混入して互いに引っ掛かったりすると、ボールバルブ704の回動抵抗が増加し、弁駆動用モータ705のトルクが不足してしまって、ボールバルブ704が上述の途中位置(即ち、半開状態)で止まってしまうおそれがあった(即ち、ボールバルブ704の固着)。そして、ガス遮断弁700の導通動作(全開動作)において、ガス遮断弁700がこの半開状態で止まってしまうと、ガス遮断弁700の下流に接続されたガス需用装置等に対して必要量のガスを供給できないので、重大な事故に至る危険性があるという問題があった。また、ガス遮断弁700は、この半開状態で止まったことをその使用者に通知することができないので、正常に動作できないにもかかわらず遮断弁700が継続して使用されてしまい、重大な事故に至る危険性があるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、弁体が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生を使用者に通知することのできるガス遮断弁ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、ガス配管に接続される流路と、前記流路に回動可能に組み込まれ且つ回動により前記流路を開閉する弁体と、前記弁体を回動させるモータと、前記弁体を全閉位置から全開位置まで回動させるように前記モータを正駆動する開駆動制御手段と、前記開駆動制御手段によって前記モータが正駆動されたあとに前記弁体が前記全開位置にあるか否かを検出する開位置センサと、前記弁体が前記全閉位置にあるか否かを検出する閉位置センサと、を有するガス遮断弁ユニットにおいて、前記開位置センサによって前記弁体が前記全開位置にないことが検出されたとき、前記弁体の開動作に異常があると判定する異常判定手段と、前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、前記閉位置センサによって前記弁体が全閉位置にあることが検出されるまで、前記弁体を前記全閉位置に向かって回動させるように前記モータを逆駆動する閉復帰駆動制御手段と、前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、故障が発生したことを通知する故障通知手段と、を有していることを特徴とするガス遮断弁ユニットである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された発明によれば、弁体を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作においてこの弁体が全開位置まで回動されなかったとき、弁体を全閉位置に戻すように回動させるとともに故障を通知することができるので、弁体を元の全閉位置に戻すことにより、弁体が全閉位置と全開位置との間の途中位置で止まった状態でガスの供給が行われることを防止できるとともに、使用者に故障の発生を通知することができる。そのため、弁体が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生(即ち、故障)を使用者に通知することができ、半開状態によって引き起こされるおそれのある重大な事故を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を示すガス遮断弁ユニットについて、図1〜図9を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、ガス遮断弁ユニット100は、弁体部1と、弁駆動部2と、を備えている。
【0018】
弁体部1は、管状に成形された弁ハウジング3と、弁ハウジング3に組み込まれたボールバルブ4と、を備えている。
【0019】
弁ハウジング3は、一端部に形成されて図示しないガス管がねじ接続されるテーパねじからなる第1ポート31と、他端部に形成されて図示しないガス管がねじ接続されるテーパねじからなる第2ポート32と、この第1ポート31と第2ポート32との間に互いに連接して形成された弁室33と管路34と、を備えている。これら第1ポート31、弁室33、管路34、及び第2ポート32は、順次連接されて1本の導管(即ち、特許請求の範囲に記載した流路に相当)を形成している。第1ポート31、管路34、及び、第2ポート32は、それぞれの中心軸が同一線上に位置づくようにそれぞれが配置されている。また、弁ハウジング3には、弁駆動部2を取り付けるための取付座3Aが設けられている。
【0020】
弁室33は、管路34の中心軸に対して軸芯が直交するように形成された略円柱状の空間部である。弁室33には、第1ポート31及び管路34と連接されている開口部分に、弁座35、35が該開口部分の周囲に沿って配設されており、そして、ボールバルブ4が弁室33内部に弁座35、35に密接するようにして配設される。
【0021】
ボールバルブ4は、特許請求の範囲に記載した弁体に相当し、略球体状に成形されている。ボールバルブ4は、その中心を貫通する導通路4aと、その外面に連接されてボールバルブ4の回動軸となる従動軸41と、を備えている。ボールバルブ4は、従動軸41と弁室33の軸芯とが同一線上に位置するように且つ弁室33との間にわずかな隙間をあけて弁室33内に回動可能に配設されており、そして、従動軸41が、弁ハウジング3に設けられた図示しない軸受けにより軸支され、この従動軸41の端部が弁ハウジング3の外側に露出されている。
【0022】
また、ボールバルブ4が、従動軸41を回動軸として弁室33内で略90度回動することにより、このガス遮断弁ユニット100の全開状態と全閉状態とが切り替わる。即ち、図7(A)に示すように、導通路4aの中心軸と管路34の中心軸とを略直交(即ち、全閉位置)にすると、ボールバルブ4自体により第1ポート31と管路34とが遮断(即ち、全閉状態)され、また、図9(A)に示すように、導通路4aの中心軸と管路34の中心軸とを平行(即ち、全開位置)にすると、導通路4aを介して第1ポート31と管路34とが導通(即ち、全開状態)される。
【0023】
弁駆動部2は、弁駆動用モータ5を内蔵した下ケース部2Aと、回転力伝達機構6と、表示部(不図示)と、マイクロコンピュータ10と、を内蔵した上ケース部2Bと、を備えている。
【0024】
弁駆動用モータ5は、特許請求の範囲に記載したモータに相当し、周知のステッピングモータであって、制御信号として入力されるパルス信号(パルス個数等)に応じて回動するモータである。弁駆動用モータ5は、下ケース部2A内でその主軸51を上ケース部2Bに突出させて配置されている。弁駆動用モータ5は、マイクロコンピュータ10に接続されており、マイクロコンピュータ10から入力されるパルス信号によって駆動(回動)制御が行われる。
【0025】
回転力伝達機構6は、弁駆動用モータ5の主軸51の先端に同軸に固着された小歯車61と、小歯車61に歯合して配設された大歯車62と、大歯車62の回動軸として上ケース部2Bに設けられた軸受22に軸支された駆動軸7と、大歯車62の回動位置を検出する第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9Bと、を備えている。
【0026】
駆動軸7は、上ケース部2Bから弁体部1側に露出され、また、この駆動軸7は、連結ピン8によってボールバルブ4の従動軸41に同軸に連結されている。すなわち、大歯車62とボールバルブ4とは互いに同軸且つ同期して回動する。
【0027】
小歯車61は、図2に示すように、その全周に歯61aが成形された歯車である。大歯車62は、その径が小歯車61より大きい扇形状に成形されており、その円弧状の周縁の一部に歯62aが成形されている。また、大歯車62には、略180度離間した2箇所の位置に段部621A、621Bが成形され、この段部621A、621Bの間で歯62aと反対側の周縁に、径を小さくした扇形の切り欠き部622が形成されている。この切り欠き部622の回動円周方向の端部は当接面622A、622Bとなっている。
【0028】
第1フォトインタラプタ9Aは、特許請求の範囲に記載した閉位置センサに相当し、例えば、赤外LEDからなる発光部と、該発光部に対向して配設されたフォトセンサからなる受光部と、を備え、発光部からの光の有無を受光部で検出することによって物体の位置を判定する、既存の電子部品である。第1フォトインタラプタ9Aは、大歯車62の円弧状の周縁部を発光部及び受光部で挟み込むようにして配設されている。また、第1フォトインタラプタ9Aは、ボールバルブ4が回動して全閉位置となったときに発光部からの光を受光部で検出するように、即ち、ボールバルブ4が全閉位置のときにオンし、それ以外のときにオフするように、大歯車62の段部621Aとの位置関係が定められている。
【0029】
第2フォトインタラプタ9Bは、特許請求の範囲に記載した開位置センサに相当し、第1フォトインタラプタ9Aと同一のものであり、また、第1フォトインタラプタ9Aと同様に、大歯車62の円弧状の周縁部を発光部及び受光部で挟み込むようにして配設されている。第2フォトインタラプタ9Bは、ボールバルブ4が回動して全開位置となったときに発光部からの光を受光部で検出するように、即ち、ボールバルブ4が全開位置のときにオンし、それ以外のときにオフするように、大歯車62の段部621Bとの位置関係が定められている。
【0030】
また、上ケース部2Bには、上ケース部2B内面から大歯車62に向かうように突出して成形されたボス部21が一体に設けられている。ボス部21は、図3に示すように、ボールバルブ4が全閉状態を超えて正常回転範囲外まで回動したときに、大歯車62の当接面622Aと当接して大歯車62の回動を止め、且つ、ボールバルブ4が全開状態を超えて正常回転範囲外まで回動したときに、大歯車62の当接面622Bと当接して大歯車62の回動を止めるものである。これによりボールバルブ4における異常な回動を防止することができ、異常な弁状態となることを回避することができる。
【0031】
表示部は、ガス遮断弁ユニット100の使用者に対してその動作状態等を通知するための部位であり、例えば、上ケース部2Bの表面に配設された2桁の7セグメントLED等の数値を表示する電子部品を備えており、ガス遮断弁ユニット100の各状態に対応した数値を表示するものである。本実施形態における一例を示すと、ガス遮断弁ユニット100が全開状態で正常に動作しているときは「00」を常時点灯表示し、また、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作において異常が検出されたときは「31」を点滅表示する。
【0032】
マイクロコンピュータ(以下、MPUという)10は、組み込み機器に適した周知の小型コンピュータであり、MPU10は、図4に示すように、予め定められたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)11と、CPU11のためのプログラム及び制御データ等を格納した読み出し専用のメモリであるROM12と、各種のデータを格納するとともにCPU11の処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM13と、弁駆動用モータ5、第1フォトインタラプタ9A、及び、第2フォトインタラプタ9Bに接続され、それらとの間で制御情報を送受信するためのI/O部14と、を備えている。また、I/O部14は、図示しない表示部と接続されており、ガス遮断弁ユニット100の動作状態等を示す数値を表示部にて表示させる。
【0033】
図5に示すように、CPU11は、ROM12に格納されたプログラムに基づいて、(1)ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させるように弁駆動用モータ5を正駆動する開駆動制御手段11a、(2)開駆動制御手段11aによって弁駆動用モータ5が正駆動されたあとに、第2フォトインタラプタ9Bによってボールバルブ4が全開位置にないことが検出されたとき、ボールバルブ4の開動作に異常があると判定する異常判定手段11b、(3)異常判定手段11bによってボールバルブ4の開動作に異常があると判定されたとき、第1フォトインタラプタ9Aによってボールバルブ4が全閉位置にあることが検出されるまで、ボールバルブ4を全閉位置に向かって回動させるように弁駆動用モータ5を逆駆動する閉復帰駆動制御手段11c、及び、(4)異常判定手段11bによってボールバルブ4の開動作に異常があると判定されたとき、故障に対応する数値を表示部にて表示させる故障通知手段11d、として機能するものである。また、正駆動及び逆駆動は相対的な回動方向を示すものであり、すなわち、全開動作において、開駆動制御手段11aによってボールバルブ4が回動される方向を「正駆動」とし、その逆方向への駆動を「逆駆動」としている。
【0034】
また、ROM12には、制御データとして、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させるのに必要とされる上限角度(例えば、105度)に対応した、弁駆動用モータ5を駆動するための上限パルス数(例えば、4200パルス)が格納されている。
【0035】
次に、上述したCPU11が実行する本発明に係る全開処理の一例を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0036】
ガス遮断弁ユニット100は、初期状態においてボールバルブ4が全閉位置に位置づけられており、そして、ガス遮断弁ユニット100に電源が投入されると、所定の初期化処理がなされたのち、ボールバルブ4を全開位置に位置づけるため、CPU11の処理がステップS110に進む。
【0037】
ステップS110では、弁体であるボールバルブ4を全開位置に向かって、予め定められた単位角度(例えば、1度)回動させるように、弁駆動用モータ5に対してこの単位角度に対応した個数のパルス(例えば、40個)を送信する。そして、ステップS120に進む。
【0038】
ステップS120では、ボールバルブ4が全開位置に到達したかを判定し、即ち、第2フォトインタラプタ9Bのオン/オフを判定して、オンのときはボールバルブ4が正常に全開位置に到達したものとして本フローチャートの処理を終了し(S120でY)、オフのときはボールバルブ4が全開位置に到達していない(即ち、途中位置にある)ものとしてステップS130に進む(S120でN)。
【0039】
ステップS130では、ステップS110においてボールバルブ4を回動させた角度を積算して、即ち、ステップS110において弁駆動用モータ5に送信したパルス個数を積算して、その積算したパルス個数とROM12に格納された上限パルス数とを比較する。そして、積算したパルス個数が上限パルス数を超えていたときは、ボールバルブ4が上限角度を超えて回動したにもかかわらずボールバルブ4が全開位置に到達しなかった、即ち、ボールバルブ4の回動動作に異常があるものとしてステップS140に進み(S130でY)、積算したパルス個数が上限パルス数以下のときは、ボールバルブ4を再度単位角度回動させるためステップS110に進む(S130でN)。
【0040】
ステップS140では、ガス遮断弁ユニット100が故障したものとして、I/O部14によって、表示部に故障を示す数値「31」を点滅表示させる。そして、ステップS150に進む。
【0041】
ステップS150では、ボールバルブ4を全閉位置に向かって、上述した単位角度回動させるように、弁駆動用モータ5に対してこの単位角度に対応した個数のパルス(例えば、40個)を送信する。そして、ステップS160に進む。
【0042】
ステップS160では、ボールバルブ4が全閉位置に到達したかを判定し、即ち、第1フォトインタラプタ9Aのオン/オフを判定して、オンのときはボールバルブ4が正常に全閉位置に到達したものとして本フローチャートの処理を終了し(S160でY)、オフのときはボールバルブ4が全閉位置に到達していない(即ち、途中位置にある)ものとして、再度全閉位置に向かって単位角度回動させるためステップS150に進む(S160でN)。
【0043】
なお、ステップS110、S120、S130が、特許請求の範囲に記載された開駆動制御手段に相当し、ステップS130が、同じく異常判定手段に相当し、ステップS150、S160が、同じく閉復帰駆動制御手段に相当し、ステップS140が、同じく故障通知手段に相当する。
【0044】
次に、ガス遮断弁ユニット100における、本発明に係る全開動作の一例を、図7〜図10を参照して説明する。
【0045】
図7(A)は、ボールバルブ4が全閉位置にある状態を示す図であり、図7(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。図8(A)は、ボールバルブ4が全閉位置と全開位置との途中位置で回動が止まってしまった状態を示す図であり、図8(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。図9(A)は、ボールバルブ4が全開位置にある状態を示す図であり、図9(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。
【0046】
図7に示すように、ボールバルブ4が全閉位置にあるとき、第2フォトインタラプタ9Bは、その発光部と受光部との間に大歯車62の円弧状の周縁部が位置づけられており、即ち、発光部の光が遮られて第2フォトインタラプタ9Bはオフされている。このことは、ボールバルブ4が全開位置にないことを示している。また、第1フォトインタラプタ9Aは、その発光部と受光部との間に段部621Bが第2フォトインタラプタ9B寄りにわずかにずれて位置づけられており、即ち、発光部の光が受光部に到達して第1フォトインタラプタ9Aはオンされている。このことは、ボールバルブ4が全閉位置にあることを示している(即ち、全閉状態)。そして、この全閉状態において、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作が始まると、弁駆動用モータ5によって、大歯車62が、段部621Bを第2フォトインタラプタ9Bに近づける方向(即ち、正方向)に回動され始める(S110)。また、大歯車62とボールバルブ4とは駆動軸7及び従動軸41とで連結されているのでそれぞれ同期して回動される。
【0047】
大歯車62が正方向に回動されると、大歯車62の円弧状の周縁部に第1フォトインタラプタ9Aの発光部の光が遮られて、第1フォトインタラプタ9Aがオフされ、そして、回動が進み、ボールバルブ4と弁室33との隙間にガスに含まれる成分が固形化した異物Iが入り込んでしまったとき、ボールバルブ4が引っ掛かり回動抵抗が増加して、図8に示すように、途中位置でボールバルブ4が止まってしまう。そして、この状態においても、弁駆動用モータ5は、第2フォトインタラプタ9Bがオンするまで(S120)、あるいは、ボールバルブ4の回動角度が上限角度105度に達するまで(S130)回動動作を継続する。このとき、大歯車62及びボールバルブ4は実際には回動していない。
【0048】
そして、回動角度が105度に達しても第2フォトインタラプタ9Bがオフのままであるとき、全開動作に異常があったものとして、即ち、ガス遮断弁ユニット100が故障したものとして、表示部に故障を示す数値「31」が点滅表示され(S140)、同時に、弁駆動用モータ5によって、大歯車62が、段部621Bを第2フォトインタラプタから遠ざける方向(即ち、逆方向)にむかって、第1フォトインタラプタ9Aがオンされるまで回動される(S150、S160)。そして、最終的にボールバルブ4が全閉位置に戻される。
【0049】
また、図7に示す全閉状態において、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる全開動作を開始したのちに、ボールバルブ4が全開位置に到達して全開状態となると、第2フォトインタラプタがオンになり、それを受けて弁駆動用モータ5の駆動が停止され、そして、表示部に全開状態で正常に動作している(即ち、正常に全開状態になった)ことを示す「00」が表示される。
【0050】
以上より、本発明によれば、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作においてボールバルブ4が全開位置まで回動されなかったとき、ボールバルブ4を全閉位置に戻すように回動させるとともに故障状態を表示することができるので、ボールバルブ4を元の全閉位置に戻すことにより、ボールバルブ4が全閉位置と全開位置との間の途中位置で止まった状態でガスの供給が行われることを防止できるとともに、使用者に故障の発生を通知することができる。そのため、ボールバルブ4が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生(即ち、故障)を使用者に通知することができ、半開状態によって引き起こされるおそれのある重大な事故を回避することができる。
【0051】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態を示すガス遮断弁ユニットの断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】大歯車の回転範囲を示す図である。
【図4】マイクロコンピュータの構成及び接続を示すブロック図である。
【図5】マイクロコンピュータの機能を示すブロック図である。
【図6】マイクロコンピュータのCPUにおける本発明に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】(A)は、ボールバルブが全閉位置にある状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図8】(A)は、ボールバルブが途中位置で止まった状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図9】(A)は、ボールバルブが全開位置にある状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図10】従来のガス遮断弁を示す断面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 弁体部
2 弁駆動部
4 ボールバルブ(弁体)
5 弁駆動用モータ(モータ)
6 回転力伝達機構
9A 第1フォトインタラプタ9A(開位置センサ)
9B 第2フォトインタラプタ9B(閉位置センサ)
10 マイクロコンピュータ
11a 開駆動制御手段(CPU)
11b 異常判定手段(CPU)
11c 閉復帰駆動制御手段(CPU)
11d 故障通知手段(CPU)
62 大歯車
100 ガス遮断弁ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス遮断弁に係り、具体的には、ガス漏れなどの異常が発生した場合にガスの供給を遮断するガス遮断弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス遮断弁として、電磁石を用いて可動鉄片(プランジャ)を動かすことで、該可動鉄片に取り付けられた弁体を開閉動作させるソレノイド弁が用いられていた。このソレノイド弁は、電磁石によって弁体を全開位置又は全閉位置に位置づけて開閉動作を行うので、ガス遮断弁が必ず全開状態と全閉状態とのいずれか一方の状態にあり、弁体が全開位置と全閉位置との間(即ち、途中位置)に位置づけられたガス遮断弁の半開状態は存在せず、また、ソレノイド弁は、動作速度が速いので、弁体を素早く動作させることが可能であり、瞬時にガスを遮断する必要のある遮断弁として適していた。
【0003】
しかしながら、ソレノイド弁を流量が多いガス配管に適用する場合、ガス流量に見合った大型の弁体とこの弁体の開閉動作が可能な強磁力を発する大型の電磁石とが必要となるので、ガス遮断弁が大型化してしまうという問題があった。また、ソレノイド弁は磁力によって弁体を開閉動作させるものであるので、その開閉動作に重力の影響を受け、そのため、ガス配管への組み付け方向(例えば、可動鉄片移動方向を水平とするなど)に制約があり、ガス配管への組み込み可能な箇所が限られるという問題があった。さらに、ソレノイド弁は、弁体と可動鉄片と電磁石とが一体に構成されており、つまり、それら一部のみ交換することができないので、一部に故障が発生した場合においても全体を交換する必要があり、また、全体を交換するので作業時間が多く必要となり、そのため、メンテナンスコストが高くなるという問題があった。
【0004】
これらのソレノイド弁における問題を回避するため、近年、ガス遮断弁として、モータを用いて弁体を開閉動作させるモータ弁が採用されている。このモータ弁の一例を図10に示す。
【0005】
ガス遮断弁700は、弁体部701と、弁体部701の上部にボルトで固定された弁駆動部702とで構成されている。
【0006】
弁体部701は、それぞれ順次連接された、第1ポート731、弁室733、管路734、及び、第2ポート732と、前記弁室733内に回動可能に配設された球体状の弁体であるボールバルブ704と、を備えている。ボールバルブ704は、中心を貫通して設けられた導通路704aと、上部に連接された従動軸741と、を備えている。
【0007】
弁駆動部702は、弁駆動用モータ705と、回転力伝達機構706と、を備えている。回転力伝達機構706は、弁駆動用モータ705の主軸751に同軸に固着された小径の歯車761と、歯車761に歯合された大径の歯車762と、歯車762の回動軸となり且つ連結ピン708によってボールバルブ704の従動軸741と同軸に連結された駆動軸707と、を備えている。
【0008】
ガス遮断弁700は、弁駆動用モータ705の正逆回転(回動)を、回転力伝達機構706を介してボールバルブ704に伝達することにより、ボールバルブ704を弁室733内で略90度回動させ、それにより、導通路704aと管路734との中心軸を平行(即ち、全開位置)にして第1ポート731と管路734とを導通し(即ち、ガス遮断弁700の全開状態)、又は、導通路704aと管路734との中心軸とを直交(即ち、全閉位置)にしてボールバルブ704の自身によって第1ポート731と管路734とを遮断(即ち、ガス遮断弁700の全閉状態)する。
【0009】
また、ガス遮断弁700は、連結ピン708を引き抜くとともに、弁駆動部702を弁体部701に固定しているボルトをはずすことで、容易に弁駆動部702と弁体部701とを分離することができる。
【0010】
このガス遮断弁700によれば、回転力伝達機構706により小型の弁駆動用モータ705でも大型のボールバルブ704を駆動することができるので、ガス流量が多い箇所に設置する場合でもガス遮断弁の大型化を回避することができ、また、そのボールバルブ704の開閉動作に重力等の影響を受けないので、設置箇所に制約がなくガス配管上の任意の箇所に組み込むことができ、さらに、弁体部701と弁駆動部702とが分離可能であるので、故障が生じやすい弁駆動用モータ705のみ交換することが可能であり、メンテナンスコストを低く抑えることが可能なものであった。また、弁駆動用モータ705によりボールバルブ704を回動するためソレノイド弁に比べて動作速度は遅いものの、歯車761と歯車762との減速比を適宜調整することで、ガス遮断弁として必要な動作速度を確保することができた。
【0011】
なお、本発明に関連する文献公知発明のうち、出願人が当該特許出願時に知っているものがないので、開示すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述のガス遮断弁700は、弁駆動用モータ705によりボールバルブ704を回動させて開閉動作するので、弁体が全開位置から全閉位置に至るまで、あるいは、逆に全閉位置から全開位置に至るまでは、弁体が全開位置と全閉位置との間の途中位置にあり、つまり、ガス遮断弁700が不完全に開いた半開状態が存在するものであり、そして、ガス遮断弁700において、例えば、ボールバルブ704と弁室733とが長時間同じ箇所が互いに接触したままの状態となったり、ボールバルブ704と弁室733との隙間に異物が混入して互いに引っ掛かったりすると、ボールバルブ704の回動抵抗が増加し、弁駆動用モータ705のトルクが不足してしまって、ボールバルブ704が上述の途中位置(即ち、半開状態)で止まってしまうおそれがあった(即ち、ボールバルブ704の固着)。そして、ガス遮断弁700の導通動作(全開動作)において、ガス遮断弁700がこの半開状態で止まってしまうと、ガス遮断弁700の下流に接続されたガス需用装置等に対して必要量のガスを供給できないので、重大な事故に至る危険性があるという問題があった。また、ガス遮断弁700は、この半開状態で止まったことをその使用者に通知することができないので、正常に動作できないにもかかわらず遮断弁700が継続して使用されてしまい、重大な事故に至る危険性があるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、弁体が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生を使用者に通知することのできるガス遮断弁ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、ガス配管に接続される流路と、前記流路に回動可能に組み込まれ且つ回動により前記流路を開閉する弁体と、前記弁体を回動させるモータと、前記弁体を全閉位置から全開位置まで回動させるように前記モータを正駆動する開駆動制御手段と、前記開駆動制御手段によって前記モータが正駆動されたあとに前記弁体が前記全開位置にあるか否かを検出する開位置センサと、前記弁体が前記全閉位置にあるか否かを検出する閉位置センサと、を有するガス遮断弁ユニットにおいて、前記開位置センサによって前記弁体が前記全開位置にないことが検出されたとき、前記弁体の開動作に異常があると判定する異常判定手段と、前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、前記閉位置センサによって前記弁体が全閉位置にあることが検出されるまで、前記弁体を前記全閉位置に向かって回動させるように前記モータを逆駆動する閉復帰駆動制御手段と、前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、故障が発生したことを通知する故障通知手段と、を有していることを特徴とするガス遮断弁ユニットである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された発明によれば、弁体を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作においてこの弁体が全開位置まで回動されなかったとき、弁体を全閉位置に戻すように回動させるとともに故障を通知することができるので、弁体を元の全閉位置に戻すことにより、弁体が全閉位置と全開位置との間の途中位置で止まった状態でガスの供給が行われることを防止できるとともに、使用者に故障の発生を通知することができる。そのため、弁体が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生(即ち、故障)を使用者に通知することができ、半開状態によって引き起こされるおそれのある重大な事故を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を示すガス遮断弁ユニットについて、図1〜図9を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、ガス遮断弁ユニット100は、弁体部1と、弁駆動部2と、を備えている。
【0018】
弁体部1は、管状に成形された弁ハウジング3と、弁ハウジング3に組み込まれたボールバルブ4と、を備えている。
【0019】
弁ハウジング3は、一端部に形成されて図示しないガス管がねじ接続されるテーパねじからなる第1ポート31と、他端部に形成されて図示しないガス管がねじ接続されるテーパねじからなる第2ポート32と、この第1ポート31と第2ポート32との間に互いに連接して形成された弁室33と管路34と、を備えている。これら第1ポート31、弁室33、管路34、及び第2ポート32は、順次連接されて1本の導管(即ち、特許請求の範囲に記載した流路に相当)を形成している。第1ポート31、管路34、及び、第2ポート32は、それぞれの中心軸が同一線上に位置づくようにそれぞれが配置されている。また、弁ハウジング3には、弁駆動部2を取り付けるための取付座3Aが設けられている。
【0020】
弁室33は、管路34の中心軸に対して軸芯が直交するように形成された略円柱状の空間部である。弁室33には、第1ポート31及び管路34と連接されている開口部分に、弁座35、35が該開口部分の周囲に沿って配設されており、そして、ボールバルブ4が弁室33内部に弁座35、35に密接するようにして配設される。
【0021】
ボールバルブ4は、特許請求の範囲に記載した弁体に相当し、略球体状に成形されている。ボールバルブ4は、その中心を貫通する導通路4aと、その外面に連接されてボールバルブ4の回動軸となる従動軸41と、を備えている。ボールバルブ4は、従動軸41と弁室33の軸芯とが同一線上に位置するように且つ弁室33との間にわずかな隙間をあけて弁室33内に回動可能に配設されており、そして、従動軸41が、弁ハウジング3に設けられた図示しない軸受けにより軸支され、この従動軸41の端部が弁ハウジング3の外側に露出されている。
【0022】
また、ボールバルブ4が、従動軸41を回動軸として弁室33内で略90度回動することにより、このガス遮断弁ユニット100の全開状態と全閉状態とが切り替わる。即ち、図7(A)に示すように、導通路4aの中心軸と管路34の中心軸とを略直交(即ち、全閉位置)にすると、ボールバルブ4自体により第1ポート31と管路34とが遮断(即ち、全閉状態)され、また、図9(A)に示すように、導通路4aの中心軸と管路34の中心軸とを平行(即ち、全開位置)にすると、導通路4aを介して第1ポート31と管路34とが導通(即ち、全開状態)される。
【0023】
弁駆動部2は、弁駆動用モータ5を内蔵した下ケース部2Aと、回転力伝達機構6と、表示部(不図示)と、マイクロコンピュータ10と、を内蔵した上ケース部2Bと、を備えている。
【0024】
弁駆動用モータ5は、特許請求の範囲に記載したモータに相当し、周知のステッピングモータであって、制御信号として入力されるパルス信号(パルス個数等)に応じて回動するモータである。弁駆動用モータ5は、下ケース部2A内でその主軸51を上ケース部2Bに突出させて配置されている。弁駆動用モータ5は、マイクロコンピュータ10に接続されており、マイクロコンピュータ10から入力されるパルス信号によって駆動(回動)制御が行われる。
【0025】
回転力伝達機構6は、弁駆動用モータ5の主軸51の先端に同軸に固着された小歯車61と、小歯車61に歯合して配設された大歯車62と、大歯車62の回動軸として上ケース部2Bに設けられた軸受22に軸支された駆動軸7と、大歯車62の回動位置を検出する第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9Bと、を備えている。
【0026】
駆動軸7は、上ケース部2Bから弁体部1側に露出され、また、この駆動軸7は、連結ピン8によってボールバルブ4の従動軸41に同軸に連結されている。すなわち、大歯車62とボールバルブ4とは互いに同軸且つ同期して回動する。
【0027】
小歯車61は、図2に示すように、その全周に歯61aが成形された歯車である。大歯車62は、その径が小歯車61より大きい扇形状に成形されており、その円弧状の周縁の一部に歯62aが成形されている。また、大歯車62には、略180度離間した2箇所の位置に段部621A、621Bが成形され、この段部621A、621Bの間で歯62aと反対側の周縁に、径を小さくした扇形の切り欠き部622が形成されている。この切り欠き部622の回動円周方向の端部は当接面622A、622Bとなっている。
【0028】
第1フォトインタラプタ9Aは、特許請求の範囲に記載した閉位置センサに相当し、例えば、赤外LEDからなる発光部と、該発光部に対向して配設されたフォトセンサからなる受光部と、を備え、発光部からの光の有無を受光部で検出することによって物体の位置を判定する、既存の電子部品である。第1フォトインタラプタ9Aは、大歯車62の円弧状の周縁部を発光部及び受光部で挟み込むようにして配設されている。また、第1フォトインタラプタ9Aは、ボールバルブ4が回動して全閉位置となったときに発光部からの光を受光部で検出するように、即ち、ボールバルブ4が全閉位置のときにオンし、それ以外のときにオフするように、大歯車62の段部621Aとの位置関係が定められている。
【0029】
第2フォトインタラプタ9Bは、特許請求の範囲に記載した開位置センサに相当し、第1フォトインタラプタ9Aと同一のものであり、また、第1フォトインタラプタ9Aと同様に、大歯車62の円弧状の周縁部を発光部及び受光部で挟み込むようにして配設されている。第2フォトインタラプタ9Bは、ボールバルブ4が回動して全開位置となったときに発光部からの光を受光部で検出するように、即ち、ボールバルブ4が全開位置のときにオンし、それ以外のときにオフするように、大歯車62の段部621Bとの位置関係が定められている。
【0030】
また、上ケース部2Bには、上ケース部2B内面から大歯車62に向かうように突出して成形されたボス部21が一体に設けられている。ボス部21は、図3に示すように、ボールバルブ4が全閉状態を超えて正常回転範囲外まで回動したときに、大歯車62の当接面622Aと当接して大歯車62の回動を止め、且つ、ボールバルブ4が全開状態を超えて正常回転範囲外まで回動したときに、大歯車62の当接面622Bと当接して大歯車62の回動を止めるものである。これによりボールバルブ4における異常な回動を防止することができ、異常な弁状態となることを回避することができる。
【0031】
表示部は、ガス遮断弁ユニット100の使用者に対してその動作状態等を通知するための部位であり、例えば、上ケース部2Bの表面に配設された2桁の7セグメントLED等の数値を表示する電子部品を備えており、ガス遮断弁ユニット100の各状態に対応した数値を表示するものである。本実施形態における一例を示すと、ガス遮断弁ユニット100が全開状態で正常に動作しているときは「00」を常時点灯表示し、また、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作において異常が検出されたときは「31」を点滅表示する。
【0032】
マイクロコンピュータ(以下、MPUという)10は、組み込み機器に適した周知の小型コンピュータであり、MPU10は、図4に示すように、予め定められたプログラムに従って各種の処理や制御などを行う中央演算処理装置(CPU)11と、CPU11のためのプログラム及び制御データ等を格納した読み出し専用のメモリであるROM12と、各種のデータを格納するとともにCPU11の処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM13と、弁駆動用モータ5、第1フォトインタラプタ9A、及び、第2フォトインタラプタ9Bに接続され、それらとの間で制御情報を送受信するためのI/O部14と、を備えている。また、I/O部14は、図示しない表示部と接続されており、ガス遮断弁ユニット100の動作状態等を示す数値を表示部にて表示させる。
【0033】
図5に示すように、CPU11は、ROM12に格納されたプログラムに基づいて、(1)ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させるように弁駆動用モータ5を正駆動する開駆動制御手段11a、(2)開駆動制御手段11aによって弁駆動用モータ5が正駆動されたあとに、第2フォトインタラプタ9Bによってボールバルブ4が全開位置にないことが検出されたとき、ボールバルブ4の開動作に異常があると判定する異常判定手段11b、(3)異常判定手段11bによってボールバルブ4の開動作に異常があると判定されたとき、第1フォトインタラプタ9Aによってボールバルブ4が全閉位置にあることが検出されるまで、ボールバルブ4を全閉位置に向かって回動させるように弁駆動用モータ5を逆駆動する閉復帰駆動制御手段11c、及び、(4)異常判定手段11bによってボールバルブ4の開動作に異常があると判定されたとき、故障に対応する数値を表示部にて表示させる故障通知手段11d、として機能するものである。また、正駆動及び逆駆動は相対的な回動方向を示すものであり、すなわち、全開動作において、開駆動制御手段11aによってボールバルブ4が回動される方向を「正駆動」とし、その逆方向への駆動を「逆駆動」としている。
【0034】
また、ROM12には、制御データとして、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させるのに必要とされる上限角度(例えば、105度)に対応した、弁駆動用モータ5を駆動するための上限パルス数(例えば、4200パルス)が格納されている。
【0035】
次に、上述したCPU11が実行する本発明に係る全開処理の一例を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0036】
ガス遮断弁ユニット100は、初期状態においてボールバルブ4が全閉位置に位置づけられており、そして、ガス遮断弁ユニット100に電源が投入されると、所定の初期化処理がなされたのち、ボールバルブ4を全開位置に位置づけるため、CPU11の処理がステップS110に進む。
【0037】
ステップS110では、弁体であるボールバルブ4を全開位置に向かって、予め定められた単位角度(例えば、1度)回動させるように、弁駆動用モータ5に対してこの単位角度に対応した個数のパルス(例えば、40個)を送信する。そして、ステップS120に進む。
【0038】
ステップS120では、ボールバルブ4が全開位置に到達したかを判定し、即ち、第2フォトインタラプタ9Bのオン/オフを判定して、オンのときはボールバルブ4が正常に全開位置に到達したものとして本フローチャートの処理を終了し(S120でY)、オフのときはボールバルブ4が全開位置に到達していない(即ち、途中位置にある)ものとしてステップS130に進む(S120でN)。
【0039】
ステップS130では、ステップS110においてボールバルブ4を回動させた角度を積算して、即ち、ステップS110において弁駆動用モータ5に送信したパルス個数を積算して、その積算したパルス個数とROM12に格納された上限パルス数とを比較する。そして、積算したパルス個数が上限パルス数を超えていたときは、ボールバルブ4が上限角度を超えて回動したにもかかわらずボールバルブ4が全開位置に到達しなかった、即ち、ボールバルブ4の回動動作に異常があるものとしてステップS140に進み(S130でY)、積算したパルス個数が上限パルス数以下のときは、ボールバルブ4を再度単位角度回動させるためステップS110に進む(S130でN)。
【0040】
ステップS140では、ガス遮断弁ユニット100が故障したものとして、I/O部14によって、表示部に故障を示す数値「31」を点滅表示させる。そして、ステップS150に進む。
【0041】
ステップS150では、ボールバルブ4を全閉位置に向かって、上述した単位角度回動させるように、弁駆動用モータ5に対してこの単位角度に対応した個数のパルス(例えば、40個)を送信する。そして、ステップS160に進む。
【0042】
ステップS160では、ボールバルブ4が全閉位置に到達したかを判定し、即ち、第1フォトインタラプタ9Aのオン/オフを判定して、オンのときはボールバルブ4が正常に全閉位置に到達したものとして本フローチャートの処理を終了し(S160でY)、オフのときはボールバルブ4が全閉位置に到達していない(即ち、途中位置にある)ものとして、再度全閉位置に向かって単位角度回動させるためステップS150に進む(S160でN)。
【0043】
なお、ステップS110、S120、S130が、特許請求の範囲に記載された開駆動制御手段に相当し、ステップS130が、同じく異常判定手段に相当し、ステップS150、S160が、同じく閉復帰駆動制御手段に相当し、ステップS140が、同じく故障通知手段に相当する。
【0044】
次に、ガス遮断弁ユニット100における、本発明に係る全開動作の一例を、図7〜図10を参照して説明する。
【0045】
図7(A)は、ボールバルブ4が全閉位置にある状態を示す図であり、図7(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。図8(A)は、ボールバルブ4が全閉位置と全開位置との途中位置で回動が止まってしまった状態を示す図であり、図8(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。図9(A)は、ボールバルブ4が全開位置にある状態を示す図であり、図9(B)は、そのときの第1フォトインタラプタ9A、第2フォトインタラプタ9B、及び、大歯車62の位置関係を示す図である。
【0046】
図7に示すように、ボールバルブ4が全閉位置にあるとき、第2フォトインタラプタ9Bは、その発光部と受光部との間に大歯車62の円弧状の周縁部が位置づけられており、即ち、発光部の光が遮られて第2フォトインタラプタ9Bはオフされている。このことは、ボールバルブ4が全開位置にないことを示している。また、第1フォトインタラプタ9Aは、その発光部と受光部との間に段部621Bが第2フォトインタラプタ9B寄りにわずかにずれて位置づけられており、即ち、発光部の光が受光部に到達して第1フォトインタラプタ9Aはオンされている。このことは、ボールバルブ4が全閉位置にあることを示している(即ち、全閉状態)。そして、この全閉状態において、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作が始まると、弁駆動用モータ5によって、大歯車62が、段部621Bを第2フォトインタラプタ9Bに近づける方向(即ち、正方向)に回動され始める(S110)。また、大歯車62とボールバルブ4とは駆動軸7及び従動軸41とで連結されているのでそれぞれ同期して回動される。
【0047】
大歯車62が正方向に回動されると、大歯車62の円弧状の周縁部に第1フォトインタラプタ9Aの発光部の光が遮られて、第1フォトインタラプタ9Aがオフされ、そして、回動が進み、ボールバルブ4と弁室33との隙間にガスに含まれる成分が固形化した異物Iが入り込んでしまったとき、ボールバルブ4が引っ掛かり回動抵抗が増加して、図8に示すように、途中位置でボールバルブ4が止まってしまう。そして、この状態においても、弁駆動用モータ5は、第2フォトインタラプタ9Bがオンするまで(S120)、あるいは、ボールバルブ4の回動角度が上限角度105度に達するまで(S130)回動動作を継続する。このとき、大歯車62及びボールバルブ4は実際には回動していない。
【0048】
そして、回動角度が105度に達しても第2フォトインタラプタ9Bがオフのままであるとき、全開動作に異常があったものとして、即ち、ガス遮断弁ユニット100が故障したものとして、表示部に故障を示す数値「31」が点滅表示され(S140)、同時に、弁駆動用モータ5によって、大歯車62が、段部621Bを第2フォトインタラプタから遠ざける方向(即ち、逆方向)にむかって、第1フォトインタラプタ9Aがオンされるまで回動される(S150、S160)。そして、最終的にボールバルブ4が全閉位置に戻される。
【0049】
また、図7に示す全閉状態において、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる全開動作を開始したのちに、ボールバルブ4が全開位置に到達して全開状態となると、第2フォトインタラプタがオンになり、それを受けて弁駆動用モータ5の駆動が停止され、そして、表示部に全開状態で正常に動作している(即ち、正常に全開状態になった)ことを示す「00」が表示される。
【0050】
以上より、本発明によれば、ボールバルブ4を全閉位置から全開位置まで回動させる開動作においてボールバルブ4が全開位置まで回動されなかったとき、ボールバルブ4を全閉位置に戻すように回動させるとともに故障状態を表示することができるので、ボールバルブ4を元の全閉位置に戻すことにより、ボールバルブ4が全閉位置と全開位置との間の途中位置で止まった状態でガスの供給が行われることを防止できるとともに、使用者に故障の発生を通知することができる。そのため、ボールバルブ4が不完全に開いた半開状態のまま使用されることを防止できるとともに、この半開状態の発生(即ち、故障)を使用者に通知することができ、半開状態によって引き起こされるおそれのある重大な事故を回避することができる。
【0051】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態を示すガス遮断弁ユニットの断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】大歯車の回転範囲を示す図である。
【図4】マイクロコンピュータの構成及び接続を示すブロック図である。
【図5】マイクロコンピュータの機能を示すブロック図である。
【図6】マイクロコンピュータのCPUにおける本発明に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】(A)は、ボールバルブが全閉位置にある状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図8】(A)は、ボールバルブが途中位置で止まった状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図9】(A)は、ボールバルブが全開位置にある状態を示す図であり、(B)は、その状態での第1フォトインタラプタ、第2フォトインタラプタ、及び、大歯車の位置関係を示す図である。
【図10】従来のガス遮断弁を示す断面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 弁体部
2 弁駆動部
4 ボールバルブ(弁体)
5 弁駆動用モータ(モータ)
6 回転力伝達機構
9A 第1フォトインタラプタ9A(開位置センサ)
9B 第2フォトインタラプタ9B(閉位置センサ)
10 マイクロコンピュータ
11a 開駆動制御手段(CPU)
11b 異常判定手段(CPU)
11c 閉復帰駆動制御手段(CPU)
11d 故障通知手段(CPU)
62 大歯車
100 ガス遮断弁ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス配管に接続される流路と、前記流路に回動可能に組み込まれ且つ回動により前記流路を開閉する弁体と、前記弁体を回動させるモータと、前記弁体を全閉位置から全開位置まで回動させるように前記モータを正駆動する開駆動制御手段と、前記開駆動制御手段によって前記モータが正駆動されたあとに前記弁体が前記全開位置にあるか否かを検出する開位置センサと、前記弁体が前記全閉位置にあるか否かを検出する閉位置センサと、を有するガス遮断弁ユニットにおいて、
前記開位置センサによって前記弁体が前記全開位置にないことが検出されたとき、前記弁体の開動作に異常があると判定する異常判定手段と、
前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、前記閉位置センサによって前記弁体が全閉位置にあることが検出されるまで、前記弁体を前記全閉位置に向かって回動させるように前記モータを逆駆動する閉復帰駆動制御手段と、
前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、故障が発生したことを通知する故障通知手段と、を有している
ことを特徴とするガス遮断弁ユニット。
【請求項1】
ガス配管に接続される流路と、前記流路に回動可能に組み込まれ且つ回動により前記流路を開閉する弁体と、前記弁体を回動させるモータと、前記弁体を全閉位置から全開位置まで回動させるように前記モータを正駆動する開駆動制御手段と、前記開駆動制御手段によって前記モータが正駆動されたあとに前記弁体が前記全開位置にあるか否かを検出する開位置センサと、前記弁体が前記全閉位置にあるか否かを検出する閉位置センサと、を有するガス遮断弁ユニットにおいて、
前記開位置センサによって前記弁体が前記全開位置にないことが検出されたとき、前記弁体の開動作に異常があると判定する異常判定手段と、
前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、前記閉位置センサによって前記弁体が全閉位置にあることが検出されるまで、前記弁体を前記全閉位置に向かって回動させるように前記モータを逆駆動する閉復帰駆動制御手段と、
前記異常判定手段によって前記弁体の開動作に異常があると判定されたとき、故障が発生したことを通知する故障通知手段と、を有している
ことを特徴とするガス遮断弁ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2009−275845(P2009−275845A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128602(P2008−128602)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000221834)東邦瓦斯株式会社 (440)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【出願人】(000221834)東邦瓦斯株式会社 (440)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]