説明

キオスク装置をパーソナル化する方法、装置及びキオスクコンピュータシステム

【課題】ディジタルキオスクのパーソナル化を簡易かつ効率的に実行できるようにすること。
【解決手段】タグを用いてキオスク装置を個別化する方法及び装置の実施形態が開示される。一実施例において、認証サーバ/システムは、キオスクコンピュータ装置の表示タグに関するデータを有する複数のデータパケットを移動装置から受信する。これに応答して、認証サーバ/システムは、移動装置に関連するアカウントに基づいて、アカウント固有のモードを起動するようにキオスクに指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明は一般にコンピュータシステムに関連し、特にタグを用いた方法でディジタルキオスクのようなコンピュータシステムを遠隔的にパーソナル化することに関連する。
【背景技術】
【0002】
従来のディジタルキオスクの個別化又はパーソナル化(personalization)は、例えばユーザが財布のようなものの中に入れて持ち運ぶ必要があるRFタグと、RFタグリーダに備わっているディジタルキオスクとを利用することをしばしば必要とする。キオスクは、生体認証情報を検査するかもしれないし、あるいはユーザが自身の認証情報を入力することを要するユーザ名/パスワードをユーザに促すかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、ディジタルキオスクのパーソナル化を簡易かつ効率的に実行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施例による方法は、
キオスクコンピュータ装置をパーソナル化するためのコンピュータにより実行される方法であって、
キオスクコンピュータ装置を識別する表示タグに関連する複数のデータパケットを、1つ以上のサーバコンピュータ装置を含むシステムが移動装置から受信するステップと、
前記移動装置のアカウントに関連するアカウント固有のモードを、前記キオスクコンピュータ装置に実行させる命令を前記システムが前記キオスクコンピュータ装置に送信するステップと
を有する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】様々な実施例に関するタグを利用した個別化に使用可能な様々なシステム要素を示す図。
【図2】認証システムの観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す図。
【図3】移動装置の観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す図。
【図4】ディジタルキオスクの観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す図。
【図5】タグを利用した個別化に使用可能な様々な実施例に関する移動装置を示す図。
【図6】様々な実施例に関するタグを利用した個別化の1つ以上の形態を実行するコンピュータシステム例を示す図。
【図7】認証システムの1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体を示す図。
【図8】移動装置の1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体を示す図。
【図9】ディジタルキオスクの1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、添付図面とともに実施例が例示的に説明されるが、本発明はこれに限定されない。図中、同様な参照番号又は記号は同様な要素を示す。
【0007】
開示される発明の実施例は、例えばディジタルキオスクにおいてタグを利用してアカウントを認証すること等のようなタグを利用した認証を行う方法、システム及び装置等を含むがこれらに限定されない。
【0008】
説明する実施例の様々な形態は当業者が自身の業務内容を他の者に伝える際に一般的に使用される用語を用いて説明される。しかしながら、説明された形態の一部のみとともに代替例が実現されてもよいことは、当業者にとって明らかである。説明の便宜上、実施例法海を促すために、具体的な数、具体的な材料及び具体的な構成が説明される。しかしながら、そのような具体的な詳細によらずに代替例が実現されてもよいことは、当業者にとって明らかである。また、実施例の説明を曖昧にしてしまうおそれを避けるために、従来の特徴は省略又は簡略化される。
【0009】
さらに、様々な処理が複数の処理として説明されるが、これは実施例の理解を促すためのものにすぎず、詳細な説明又は添付図面における処理の順序は、それらの処理に必須の順序であることを示しているように解釈すべきではない。特に、それらの処理が説明されている順序で行われることは必須でない。
【0010】
以下の説明において「一実施例において」という語句が頻繁に使用される。概してこの語句は必ずしも同じ実施例を指すわけではない。「構成する」、「有する」及び「含む」という用語は別段の断りがない限り同義語として使用される。「A及び/又はB」は、「A」、「B」又は「A及びB」を意味する。「A/B」は、「A及び/又はB」と同様に、「A」、「B」又は「A及びB」を意味する。「A、B及びCの内の少なくとも1つ」は、「A」、「B」、「C」、「A及びB」、「A及びC」、「B及びC」又は「A、B及びC」を意味する。「(A)B」は、「B」又は「A及びB」を意味し、Aは選択的又は任意的である。
【0011】
本願において説明される実施例は、「キオスク」又は「ディジタルキオスク」に関連する。「キオスク」又は「ディジタルキオスク」は、実施例に応じて様々な形態をとり、例えば、プロセッサ及びディスプレイを有するコンピュータ装置のような形態をとるがこれに限定されない。実施例におけるキオスクは、公共の場所に配備されてもよいし、個人的な又は準公共的な地域における共用領域(例えば、学校、研究所、企業の建物、キャンパス等)に配備されてもよい。実施例によるキオスクは、「個別化又はパーソナル化されたユーザの経験(知識)」に関するモードを起動するように形成され、あるいはより具体的には、アカウント認証に応じたアカウント固有のモードを起動するように形成される。しかしながら、説明される実施例は公共の場所や共用の場所に配備されたキオスク又はディジタルキオスクに限定されないことが、理解されるであろう。例えば、デスクトップ、ラップトップ又はその他の装置が、公共の、準公共の又は共用の場所にたとえ配備されていなかったとしても、それらの装置は本願により説明されるように構築されてもよい。本願における1つ以上の実施例の説明がキオスク又はディジタルキオスクを具体的に言及していたとしても、そのような説明の意図は、特定の文脈により他の合理的な解釈が存在しない限り、実施例の範囲をキオスク又はディジタルキオスクに限定すること意味するものではない。様々なタイプの装置が本願で説明される「キオスク」として構築されてもよいことが、理解されるであろう。
【0012】
実施例はタグを用いた個別化の方法、装置及びシステムを提供し、個別化処理の認証部分においてコンピュータ装置が介在することを必要とせずに、ディジタルキオスクのようなコンピュータ装置において、アカウント固有のモードが起動されるようにすることができる。移動装置は、例えば2次元(2D)のカラーバーコードであるような「表示タグ(display tag)」の画像を取得又は捕捉し、その表示タグの画像はキオスクのディスプレイに表示されている。表示タグの画像を取得したことに応答して、移動装置は、表示タグの画像に関連するデータを認証サーバに送信する。認証サーバは、その関連するデータに基づいてキオスクを特定し、移動装置に関するアカウントを特定し、キオスクがそのアカウントに関連するアカウント固有のモード(個別化又はパーソナル化されたユーザエクスペリエンス(personalized user experience))を起動するための命令をキオスクに送信する。アカウントはアカウント識別子により識別又は特定されてもよい。
【0013】
一実施例において、移動装置又はモバイルデバイスは、ディジタルカメラを備えた通信可能な移動電話又はその他の装置としてもよい。移動装置は、本願で説明される1つ以上の機能を移動装置に実行させるクライアントソフトウェアを有する。移動装置は、例えばユーザの操作により、カメラを用いて画像を取得、撮影又は捕捉する。表示タグリーダクライアントソフトウェアは、カメラにより撮影した画像が表示タグの画像であることを確認する。表示タグリーダクライアントソフトウェアは、撮影された表示タグに関連するデータを含む複数のパケットを認証サーバに送信する。撮影された表示タグに関連するデータは、撮影した表示タグの画素データ(ピクセルデータ)を含んでいてもよいし、あるいはそのデータはディジタル表示タグに関する他の表現物を含んでいてもよい。一実施例において、移動装置又はインストールされているクライアントソフトウェアは、撮影された表示タグから表示タグを抽出し、その表示タグ又は表示タグにエンコードされているデータを認証サーバに送信する。
【0014】
認証サーバは、1つ以上の移動装置からデータパケットを受信する。認証サーバは受信したデータに関連付けられているアカウントを確認する。データパケットはアカウント識別子を含んでいてもよい。そのようなアカウントは「ユーザアカウント」でもよいし、アカウント識別子はユーザ名、パスワード、電話暗号又はその他のアカウント識別子であってもよい。データは表示タグに関連するデータを含んでいてもよい。認証サーバは、データパケットを受信したことに応答して、表示タグを表示したキオスク(表示タグに関連付けられているキオスク)を特定する。認証サーバは、アカウント固有のモードを起動するように、特定したキオスクに命令を送信する。
【0015】
ディジタルキオスクは、キオスクのディスプレイに表示タグを表示する。キオスクは、表示タグを周期的に変更する、又は様々な表示タグを周期的に表示する。キオスクは、アカウント固有のモードを起動するための命令を受信する。そのようなアカウント固有のモードは、個別化された機能又はファンクション、アカウント固有の情報の表示、及び/又はその他の属性を含んでもよい。
【実施例1】
【0016】
図1は、様々な実施例によるタグを利用する個別化に使用可能な様々なシステム要素を示す。移動装置101はカメラ103、プロセッサ105及び送信機107を含む。移動装置101は、ネットワーク111のような1つ以上のネットワークに通信可能に結合される。そのような通信接続は有線でも良いし無線でもよい。実施例は有線又は無線の特定のタイプのネットワーク接続に限定されない。したがって、ネットワーク111は、例えばセルラ電話網及び/又はインターネット等のような適切な如何なるタイプのネットワークでもよい。ネットワーク111は1つ以上のネットワークから構成されていてもよいことが理解されるであろう。
【0017】
ネットワーク111には認証システム121も結合されている。認証システム121は、サーバ123及びデータベース125を含む(データベースはサーバ123内に保存されていてもよい)。また、キオスク131a、131b、131cのような複数のキオスクもネットワーク111に結合されている。キオスクの各々は、プロセッサ133及びディスプレイ135(例えば、陰極線管モニタ、フラットスクリーンモニタ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等)を有する。プロセッサ133はディスプレイ135に表示タグ137を表示させる。表示タグ137aは表示タグ137b、137cと異なっていてもよいこと、及び表示タグ137b、137cは互いに異なっていてもよいことが、理解されるべきである。表示タグ137は特定のキオスク131を固有に識別してもよい。例えば、表示タグ137aはキオスク131aを識別する。キオスク131は、表示タグ137を新たな表示タグにより周期的に変更及び/又は置換してもよい。
【0018】
明細書の様々な個所で言及されているように、移動装置101は例えば表示タグ137cのような表タグの画像を取得、撮影又は捕捉する。プロセッサ105は、表示タグ137cのような表示タグの画像を取得したことに応答して、複数のデータパケット141を認証システム121へ送信する。複数のデータパケット141は、例えば画素データ又はその他のタイプのデータのような表示タグ137cに関連付けられているデータを含む。
【0019】
認証システム121は、複数のデータパケット141を受信すると、表示タグ137cに関連付けられているキオスクを特定、識別又は判別する。一実施例において、認証システム121は、複数のデータパケット141に含まれている画素データから表示タグ137cを抽出する。別の実施例において、表示タグ137c又は表示タグ137cにエンコードされたデータが、複数のデータパケット141に含まれていてもよい。様々な実施例において、認証システム121は、複数のデータパケット141に含まれているキオスク137cに関連するデータに基づいて、例えばデータベース125を参照することで、キオスク137cを特定する。例えば、データベース125はキオスクとそのキオスクの表示タグとを相互に参照できるようにしている。表示タグ137が周期的に変更又は置換される実施例の場合、データベース125及び/又はサーバ123は、新たな表示タグとともにデータベース125を更新する。別の実施例において、キオスク131は、キオスク131と認証システム121との間で共有する1つ以上のアルゴリズムに基づいて、表示タグ137を変更又は置換してもよい。そのような実施例の場合、認証システム121の1つ以上の要素は、そのようなアルゴリズムを用いて、1つ以上のキオスク131の現在の表示タグ137を判別する。
【0020】
認証システム121は移動装置101を特定、同定、判別又は識別する。そのような特定は、複数のデータパケット141に関連する何らかのアカウント識別子に基づいていてもよい。そのようなアカウント識別子は、複数のデータパケット141に含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。そのようなアカウント識別子は、例えば、電話番号、アカウント名及び/又はパスワード、移動装置の識別子等でもよい。認証システム121は、表示タグのデータに関連するキオスクとしてキオスク137cを特定すると、キオスク137cへ命令151を送信する。命令151は、アカウント識別子に関連するアカウントの識別子に基づいて、アカウント固有のモードを起動することを命令する。命令151は1つ以上のデータパケット含んでいてもよい。
【0021】
このようにしてアカウント固有のモード(例えば、「個別化されたユーザエクスペリエンス」)がキオスク131cにおいて起動する。しかしながら、一実施例において、キオスク131cは、移動装置に関連するアカウント固有のモードを起動する際に、移動装置101の認証を仲介するように構成されていなくてもよい。むしろキオスク131cは、単に、表示タグ137cを表示し、命令151を受信するとアカウント固有のモードを起動するように構成されてもよい。
【0022】
図2は、認証システムの観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す。一実施例において、認証システムは、アカウント識別子に関連する複数のデータパケットを移動装置から受信する(ブロック201)(移動装置から複数のデータパケットを受信する。複数のデータパケットは表示タグに関連するデータを含んでいる)。認証システムは、移動装置に関連するアカウントを特定する(ブロック203)(移動装置に関連するアカウントを特定する)。認証システムは、複数のデータパケットにおけるデータに基づいてキオスクを特定する(ブロック205)(複数のデータパケットに基づいてキオスクコンピュータ装置に関連するキオスクを特定する)。キオスクを特定する際、複数のデータパケットに含まれている表示タグと表示タグのデータベースとを照合してもよい。さらに、そのような特定、識別又は判別は、表示タグデータから表示タグを抽出する処理を含んでいてもよい。認証システムは、キオスクのアカウント固有のモードを起動するように、特定したキオスクに命令を送信する(ブロック207)(キオスクコンピュータ装置がアカウント固有のモードを起動することを引き起こす命令をキオスクコンピュータ装置に送信する)。
【0023】
図3は、移動装置の観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す。一実施例において、移動装置は表示タグの画像を取得したことを検出する(ブロック301)(表示タグの取得確認)。そのような検出は、移動装置のカメラが撮影した1つ以上の画像を分析することを含んでもよい。あるいは、そのような検出は、撮影した画像を表示タグの画像として処理するユーザ入力コマンドを含んでいてもよい。その後、移動装置は認証サーバの位置情報を判定する(ブロック303)(画像の取得に応答して、認証サーバに関するロケーション情報を判定する)。そのようなロケーション情報は、例えば、ユニバーサルリソースロケータ(URL)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、電話番号、ショートメッセージサービス(SMS)番号又はその他のロケーション識別子等でもよい。一実施例において、ロケーション情報は、移動装置に予めプログラムされているものでもよい。一実施例において、移動装置は表示タグの画像からロケーション情報を抽出する。
【0024】
モバイルタグは、取得した表示タグの画像から表示タグを抽出する(ブロック305)(取得した画像から表示タグを抽出する)。代替実施例において、移動装置はこの処理を実行しなくてもよい。その場合、表示タグは、移動装置が認証サーバに送信した画素データから認証サーバにより抽出されてもよい。いずれにせよ、移動装置は表示タグに関するデータを含む複数のデータパケットを認証サーバに送信する(ブロック307)(移動装置のアカウント識別子に関連付けられている複数のデータパケットを送信する。複数のデータパケットは表示タグに関連するデータを含んでいる)。
【0025】
図4は、ディジタルキオスクの観点から示した様々な実施例に関するタグを利用した個別化のフローチャートを示す。ディジタルキオスクは表示タグを表示する(ブロック401)(ディジタルキオスクのディスプレイに表示タグを表示する)。一実施例による表示タグは、特に、2次元上の白黒によるバーコード又はカラーバーコードのようなバーコードでもよい。一実施例による表示タグは、ディスプレイに表示されることが可能な図形、文字、数字等による他の形式の表現物でもよい。ディジタルキオスクは表示タグを周期的に変更してもよい(ブロック403)(表示タグを周期的に変更する)。そのような周期的な変更は、スニファー(sniffer)による不正監視、なりすましによる不正アクセス、又は本願で説明される認証方法を妨害するその他の不正行為に対して有効である。
【0026】
一実施例によるキオスクは、アカウント固有のモードを起動する命令が受信されているか否かを判定する(判定ブロック405)(アカウント固有のモードを起動する命令を受信?)。ブロック401、403及び405の手順は、命令が受信されるまで反復される。命令を受信すると、ディジタルキオスクはアカウント固有のモードを起動する(ブロック407)(アカウント固有のモードを起動する)。
【0027】
一実施例によるディジタルキオスクは、アカウント固有のモードが終了したか否かを判定する(判定ブロック409)(アカウント固有のモード終了?)。アカウント固有のモードが終了した場合、一実施例による処理はブロック401に戻る。アカウント固有のモードの終了に関する処理は、認証システム又はその他の装置から終了命令を受信することを含んでいてもよい。ディジタルキオスクはユーザ入力を通じて(例えば、タッチスクリーンからの入力、ポインタデバイス、キーボード又はその他のユーザ入力装置を通じて)終了命令を受け入れてもよい。ディジタルキオスクは、所定の期間経過後に、又は所定の期間の間インアクティブであった場合に、アカウント固有のモードを終了してもよい。
【0028】
アカウント固有のモードを起動する命令を受信し、アカウント固有のモードを起動し、或いはアカウント固有のモードを終了する前に、(ブロック403に示されているように)一実施例によるディジタルキオスクが表示タグを変更しなければならないことを、図4の処理順序が意味しているわけではないことに、留意を要する(場合によっては変更しなくてもよい)。
【0029】
図5は、タグを利用した個別化に使用可能な様々な実施例に関する移動装置を示す。移動装置501は、カメラ503、プロセッサ505及び送信機507を含む。カメラ503は、プロセッサ505による制御の下で及び/又はユーザによる制御の下で画像を取得又は撮影する。移動装置501は、本明細書において頻繁に言及されているように、取得した画像及び/又は複数のプログラミング命令を保存する1つ以上のメモリ(図示せず)を有する。プロセッサ505は、保存されているプログラムを実行するプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでいてもよい。プロセッサ505の1つ以上の機能は、複数のプログラミング命令による指示の下で実行され、あるいはプロセッサ505内にプログラムされている論理及び/又はハードウェアとして構築されてもよい。
【0030】
プロセッサ505は、カメラが撮影した表示タグの取得を検出する。プロセッサ505は、取得した画像を表示タグの画像として処理するユーザ入力命令を受け入れてもよい。プロセッサ505は、表示タグの画像の取得に応答して、認証サーバ/システムのロケーション情報(例えば、URL又はその他のロケーション情報)を特定する。ロケーション情報は、導装置501に予めプログラムされていてもよい。移動装置501は、ユーザ入力を通じてそのようなロケーション情報を受け入れてもよい。移動装置501は、表示タグの画像からそのようなロケーション情報を抽出する。一実施例において、ロケーション情報は表示タグにエンコードされており、プロセッサ505はそのようなロケーション情報を表示タグから抽出してもよい。一実施例において、プロセッサ505は、取得した表示タグの画像を分析し、表示タグを画像から抽出し、その表示タグ及び/又は抽出した表示タグにエンコードされた情報を、ロケーション情報を用いて送信機が認証サーバ/システムに送信できるようにする。プロセッサ505は、取得した表示タグの画像の画素データを、送信機が認証システム/サーバに送信することを引き起こす。
【0031】
図6は、様々な実施例に関するタグを利用した個別化の1つ以上の形態を実行するコンピュータシステム例を示す。図示されているように、コンピュータシステム600は、1つ以上のプロセッサ602及びシステムメモリ604を含む。さらに、コンピュータシステム600は、大容量記憶装置606(例えば、ディスケットドライブ、ハードドライブ、CDROM等)、入力/出力装置608(例えば、キーボード、カーソル制御部等)、及びトランシーバ610(例えば、ネットワークインタフェースカード、モデム等)を含んでいる。これらの要素は、1つ以上のバスを表現するシステムバス612を通じて互いに結合されている。複数のバスを使用する場合、それらは1つ以上のバスブリッジ(図示せず)によりブリッジされていてもよい。
【0032】
これらの要素の各々は従来の様々な機能を実行してもよい。また、システムメモリ604及び/又は大容量ストレージ606に保存されている1つ以上のソフトウェアモジュールは、プロセッサ602が本願において説明された方法を実行又は実行に寄与するように実行され、本明細書を通じて説明しているように移動装置、認証サーバ及び/又はディジタルキオスクを実現する。ソフトウェアモジュールを大容量ストレージ装置606に設けることは、工場内で又は工場の外で行われ、例えば配布媒体(図示せず)(例えば、コンパクトディスク(CD)、ディジタル多用途ディスク(DVD))を通じて行われ、又は(配信サーバ(図示せず)から)トランシーバ610を通じて行われる。一実施例において、配布媒体は、本願で説明されたような1つ以上の方法の1つ以上の形態を実現するプログラミング命令を含む工業製品であってもよい。
【0033】
様々な実施例において、コンピュータシステム600は、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン又はその他のコンピュータシステム等であってもよい。別の実施例において、コンピュータシステム600は、メディアプレーヤ、ゲームコンソール、セットトップボックス、ディスクレスワークステーション、ディジタルレコーダ又はその他の装置に組み込まれていてもよい。コンピュータシステム600は、上述の実施例による移動装置、認証サーバ及び/又はディジタルキオスク等でもよい。
【0034】
図7は、認証システムの1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体(コンピュータプログラムプロダクト)を示す。コンピュータプログラムプロダクト700は、複数のプログラミング命令703を含むコンピュータ読取可能な媒体701を有する。コンピュータプログラムプロダクト700は、コンパクトディスク(CD)、ディジタル多用途ディスクディスク(DVD)、その他の光ストレージ形式の媒体、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の形式の記憶媒体等を含む概念である。実施例は図7に示す命令703の内の全部又は一部を有していてもよい。実施例は図7に示すもの以外の命令を有していてもよい。命令703は、コンピュータ装置のプロセッサにより実行されると、本明細書で説明された1つ以上の方法をプロセッサが実行し、認証サーバ(認証サーバの一部をなしてもよい)を実現するようにする。特に、命令703は、コンピュータ装置のプロセッサが複数のパケットを受信することを引き起こし、その複数のデータパケットは、キオスクコンピュータ装置を特定する表示タグに関連するデータを含んでいる。命令703は、複数のデータパケットの受信に応答して、コンピュータ装置のプロセッサがアカウント識別子に関連するアカウント固有のモードを起動する指示(命令)を、キオスクコンピュータ装置が送信することを引き起こす。
【0035】
図8は、移動装置の1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体を示す。コンピュータプログラムプロダクト800は、複数のプログラミング命令803を含むコンピュータ読取可能な媒体801を有する。コンピュータプログラムプロダクト800は、コンパクトディスク(CD)、ディジタル多用途ディスクディスク(DVD)、その他の光ストレージ形式の媒体、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の形式の記憶媒体等を含む概念である。実施例は図8に示す命令803の内の全部又は一部を有していてもよい。実施例は図8に示すもの以外の命令を有していてもよい。命令803は、コンピュータ装置のプロセッサにより実行されると、本明細書で説明された1つ以上の方法をプロセッサが実行するようにする。特に、命令803は、コンピュータ装置のプロセッサが表示タグの取得を検出することを引き起こす。命令803は、コンピュータ装置のプロセッサが認証サーバのロケーション情報を判別することを引き起こす。命令803は、コンピュータ装置のプロセッサが、取得した表示タグの画像から表示タグを抽出し、表示タグに関連するデータを含む複数のデータパケットを認証サーバへ送信することを引き起こす。
【0036】
図9は、ディジタルキオスクの1つ以上のプロセッサが様々な実施例による様々な方法を実行できるようにするプログラミング命令を保存するコンピュータプログラム記憶媒体を示す。コンピュータプログラムプロダクト900は、複数のプログラミング命令903を含むコンピュータ読取可能な媒体901を有する。コンピュータプログラムプロダクト900は、コンパクトディスク(CD)、ディジタル多用途ディスクディスク(DVD)、その他の光ストレージ形式の媒体、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の形式の記憶媒体等を含む概念である。実施例は図9に示す命令903の内の全部又は一部を有していてもよい。実施例は図9に示すもの以外の命令を有していてもよい。命令903は、コンピュータ装置のプロセッサにより実行されると、本明細書で説明された1つ以上の方法をプロセッサが実行し、ディジタルキオスクを実現するようにする。特に、命令903は、キオスクのプロセッサが、キオスクのディスプレイに表示タグを表示できるようにする。命令903は、アカウント固有のモードを起動する命令が受信されたか否かをキオスクのプロセッサが判定することを引き起こす。命令903は、キオスクのプロセッサがアカウント固有のモードを起動することを引き起こす。
【0037】
以上、特定の実施例を記述及び説明してきたが、多種多様な代替例及び/又は等価な実施例が、開示された発明の範囲から逸脱せずに、図示又は記述された特定の実施例に適用されてもよいことを、当業者は理解する。例えば、代替実施例において、開示される発明によるタグを用いた個別化方法は、ユーザがタグを読み取って移動装置に入力する形態で実現されてもよく、その場合、その入力に応じてタグの情報が認証システムに送信される。本願は説明した実施例に対する任意の応用例又は変形例を網羅していることを意図している。したがって、開示される発明は特許請求の範囲及び均等物によってのみ規定されることが明示的に意図されている。
【0038】
具体例による方法、装置及び製品が説明されてきたが、開示される発明の範囲はそれらに限定されない。むしろ本願による開示は、添付の特許請求の範囲に文理的に又は均等論により該当する全ての方法、装置及び製品を網羅している。例えば、上記は特にハードウェア上で実行されるソフトウェア又はファームウェアを含む例示的なシステムを開示しているが、そのようなシステムは単なる例示にすぎず、本発明を限定するように解釈されるべきでないことに、留意を要する。特に、開示されたハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアの要素の内の全部又は任意の一部は、専らハードウェアにより、専らソフトウェアにより、専らファームウェアにより、又はハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアの何らかの組み合わせにより実現されてもよいことが想定されている。
【符号の説明】
【0039】
101 移動装置
103 カメラ
105 プロセッサ
107 送信機
111 ネットワーク
121 認証システム
123 サーバ
125 データベース
131 キオスク
133 プロセッサ
135 ディスプレイ
137 表示タグ
141 データパケット
151 命令

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キオスクコンピュータ装置をパーソナル化するためのコンピュータにより実行される方法であって、
キオスクコンピュータ装置を識別する表示タグに関連する複数のデータパケットを、1つ以上のサーバコンピュータ装置を含むシステムが移動装置から受信するステップと、
前記移動装置のアカウントに関連するアカウント固有のモードを、前記キオスクコンピュータ装置に実行させる命令を前記システムが前記キオスクコンピュータ装置に送信するステップと
を有する方法。
【請求項2】
前記表示タグがバーコードを含み、前記データパケットが前記バーコードの画像の画素データを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記表示タグがバーコードを含み、前記データパケットが前記バーコードを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記アカウントが、電話番号、ユーザ名、パスワード又は移動装置の識別子を含むアカウント識別子により識別される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記移動装置の前記アカウントを前記システムが識別するステップをさらに有する請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記複数のデータパケットに基づいて前記システムが前記キオスクコンピュータ装置を識別するステップをさらに有する請求項1記載の方法。
【請求項7】
キオスク装置をパーソナル化する装置であって、
カメラと、
送信機と、
前記カメラ及び前記送信機に結合されたプロセッサと
を有し、前記プロセッサは、
前記カメラにより撮影した表示タグの画像からバーコードを抽出し、
抽出したバーコードに関連する複数のデータパケットを前記送信機が認証サーバに送信することを引き起こし、前記表示タグが関連しているキオスク装置がアカウント固有のモードを起動することを前記認証サーバが引き起こすようにする、装置。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記画像の取得に応じて、前記認証サーバに関連するロケーション情報を判別する、請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサが、撮影した前記表示タグの画像から前記ロケーション情報を抽出する、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記装置が、電話番号、ユーザ名、パスワード又は移動装置の識別子を含むアカウント識別子に関連付けられている、請求項7記載の装置。
【請求項11】
パーソナル化された情報を表示するキオスクコンピュータシステムであって、
表示タグと、
ディスプレイと、
前記ディスプレイに結合されたプロセッサと
を有し、前記プロセッサは、前記表示タグに関するデータパケットを前記移動装置から受信した認証システムから、命令を受信したことに応じて、該移動装置に関するアカウント固有のモードで前記ディスプレイを起動する、キオスクコンピュータシステム。
【請求項12】
前記表示タグがバーコードを含み、前記データパケットが前記バーコードの画像の画素データを含む、請求項11記載のキオスクコンピュータシステム。
【請求項13】
前記表示タグがバーコードを含み、前記データパケットが前記バーコードを含む、請求項11記載のキオスクコンピュータシステム。
【請求項14】
当該キオスクコンピュータシステムが、当該キオスクコンピュータシステムの前記ディスプレイに前記表示タグを表示する、請求項11記載のキオスクコンピュータシステム。
【請求項15】
当該キオスクコンピュータシステムが前記表示タグを周期的に変更する、請求項11記載のキオスクコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−222007(P2011−222007A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−81502(P2011−81502)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】