キーパッドバックライト用導光板及びその製造方法
【課題】スリム処理が可能でありながら、現実的に少ない数の光源を使用して、輝度が高く、かつ面光源のような均一な状態、または望みの部位にSPOTで光を供給できるようにする。
【解決手段】数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するキーパッドバックライト用導光板で、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給されるように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンを形成し、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度を調整する。
【解決手段】数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するキーパッドバックライト用導光板で、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給されるように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンを形成し、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度を調整する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーパッドバックライト用導光板に関するもので、特にキーパッドの後面に設置され、発光手段から照射される光をキーパッドに供給するキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、キーパッドモジュールは、携帯電話、リモコン、PDAなどの電子機器に使用され、信号発生やいろいろな付加機能を遂行するためのスイッチ装置として使用されるのだが、夜間や暗い場所での数字や文字などのキー識別のための別途の照明装置を具備している。
【0003】
図1は、従来の直接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,直接照明用LED30,及びキーパッド70から構成される。前記印刷回路基板10は、所定の接点端子11を具備するのだが、前記印刷回路基板10の前面には、前記ドーム20及び直接照明用LED30が複数個設置される。そして、前記ドーム20及び直接照明用LED30の前方には、上面に数字や文字が印刷されており、下面には突起71を具備しているキーパッド70が設置される。
【0004】
このような直接照明方式のLEDキーパッドモジュールは、印刷回路基板10の前面に設置された直接照明用LED30が発光してキーパッド10を照らすことになる。つまり、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、こうして発生された電気信号によってLED30が発光して点光源形態にキーパッド70を直接照らすのである。
【0005】
ところが、上述したLEDキーパッドモジュールは、チップ形態のLEDを使用しても、現実的にLEDの特性上、スリム形態の製品製作が難しく、多数のLEDを使用することによって、発光による電力消耗量が激しくてバッテリーの使用時間を短縮させるという問題点がある。また、LEDの設置位置によって発光の均一度が一定でないという問題点がある。
【0006】
図2は、直接照明方式のLEDキーパッドモジュールの問題点を補完するためのEL(Electro−Luminescence)キーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,ELシート40及びキーパッド70から構成される。作用を見ると、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、このように発生された電気信号によってELシート40が発光してキーパッド70を均一に照らすことになる。
【0007】
ところが、上述したELキーパッドモジュールは、スリム形態の製品製作は可能であるが、ELシート40の特性上、LEDより寿命が短く、LCDモジュールにノイズを起こし、信頼性が落ちるという問題点がある。また、LEDキーパッドモジュールの制作時より制作費用が上昇するという問題点がある。
【0008】
図3は、ELキーパッドモジュールの問題点を補完するための間接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,間接照明LED50,導光板60,及びキーパッド70から構成される。ここで、前記間接照明LED50は、スリム形態のキーパッドモジュール製品製作が可能になるように印刷回路基板10の側面に設置されている。作用を見ると、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、こうして発生された電気信号によって側面の間接照明LED50が発光すると、導光板60の光分散作用にてキーパッド70が面光源形態に均一に照らされることになる。
【0009】
上述した間接照明方式のLEDキーパッドの従来の技術として特許文献1があるのだが、導光板60には間接照明LED50の光をキーパッド70に均一に供給するために伝送特性の優れた光ファイバー61が別途に設置されている。ところが、このような形態の導光板60は、基本的にシリコン材質なのでスリム化が難しく、現実的に適用されるのが難しいという問題点がある。
【特許文献1】大韓民国実用新案出願2004−7273号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、前記のような問題点を解決するためのもので、スリム処理が可能でありながら、現実的に少ない数の光源を使用して、輝度が高く、かつ面光源のような均一な状態、または望みの部位にSPOTで光を供給できるキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するために、本発明の第1実施例による数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板は、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンが形成され、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とする。
【0012】
前記のような目的を達成するために、本発明の第2実施例による数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板は、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態に光散乱剤の含有されたインクの印刷方法によってドット形状のパターンが形成され、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字と対応する部分に形成させることができ、前記キーパッドの数字や文字の形態に形成させることができる。
【0014】
一方、前記のような目的を達成するために、本発明によって数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板の製造方法は、ホットスタンパー金型にパターンを蝕刻(腐蝕)処理する段階と、前記パターンが蝕刻処理された金型に熱を加える段階と、前記熱の加えられた金型でポリカーボネート材質の導光板を押して導光板にパターンを転写させる段階とを含み、前記金型の加熱温度が150℃〜250℃程度であることを特徴とする。ここで、前記導光板は、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理された状態であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、キーパッドバックライト用導光板をポリカーボネートで製作することによって、厚さの薄いスリム形態や、曲面形態のキーパッドモジュールを製作することができる。また、バックライト用導光板の後面に、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にパターンを形成することによって、光を均一に供給することのできるキーパッドモジュールを製作することができる。従って、製品価格が低廉でありながら、製品の競争力の確保されたキーパッドモジュールを製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本発明を詳細に説明することにする。図5は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第1実施例を示す図面で、図6は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第2実施例を示す図面で、図7は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第3実施例を示す図面で、図8は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第4実施例を示す図面で、図9は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第5実施例を示す図面で、図10は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板のパターン密度分布図を示すグラフである。
【0017】
図面に示されているように、本発明による導光板110は、フレキシブルな特性を有するポリカーボネート材質で、後面には、光源から照射される光が反射され、拡散または散乱によってキーパッドに面光源形態に均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する所定のパターン111が形成されている。
【0018】
ここで、前記パターン111は、ホットスタンピング、射出成形、マイクロブラスト、レーザーなどの加工方法で形成することができる。つまり、ホットスタンピングによるパターン加工方法は、広く知られているように、任意のパターンが形成されたスタンパー金型を加熱処理した後、所定の圧力を加え導光板を押すことによって、スタンパー金型に形成されたパターンを導光板に転写させて凹凸形態のパターンを形成するのである。また、射出成形によるパターン加工方法は、制作されたパターン金型(枠)を使用することによって、導光板に凹凸形態のパターンを形成させるのである。また、マイクロブラストによるパターン加工方法は、スプレーで砂の粒、ガラスの粒などのような微細物質を導光板に噴射することによって、凹凸形態のパターンを形成するのである。
【0019】
一方、前記パターン111は、光散乱剤が含有されたインクの印刷方法で形成することができる。つまり、導光板の後面に、光散乱剤が含有されたインクを点模様形態に印刷することによって、ドット形態のパターンを形成するのである。
【0020】
前記パターン密度は、図5に示されているように、光源から遠ざかるにつれパターン111間の距離を狭くして調整するか、図6に示されているように、光源から遠ざかるにつれパターン111の大きさを大きくして調整することができる。
【0021】
前記パターン111は、光の効率的な使用側面から、図7,8,9に示されているようにキーパッドの数字や文字と対応する特定部分にだけ形成することができる。つまり、パターン111をキーパッドの数字や文字と対応する部分にDOT形態に形成して、キーパッドを部分的なSPOT形態に照らせるようにするのである。ここで、このようなパターン111は、具体的にキーパッドに印刷された数字や文字の形態に形成させるのが好ましい。
【0022】
この時、前記パターン111の形態は、特別な制限があるのではなく、図10に示されているように光源との距離に比例してパターンの密度が増加するように導光板110の表面に加工したり、印刷すればよいのである。
【0023】
上述したように、フレキシブルなカーボネート材質に、照射された光が面光源形態の均一な輝度で拡散または散乱され得るように、一定のパターン111が形成された導光板110を制作することになると、スリム形態だけでなく、曲面形態のキーパッドモジュールに適用可能であり、一定の広さを有した光源または光の反射体表面の明るさをあらわす量である輝度(brightness)が高く、かつ光を均一に供給することができるのである。
【0024】
図11は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の製造方法を示すフローチャートである。
【0025】
図11に示されているように、まずホットスタンパー金型の一側に所定のパターンを蝕刻、つまり腐蝕処理する(S10)。次いで、パターンが蝕刻処理された金型を150℃〜250℃程度に加熱した後、空気圧や油圧などの方法で一定の圧力を加え、ポリカーボネート材質でありながら、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理の完了された導光板を押すことによって、パターンを導光板に転写させる(S20,S30)。
【0026】
このような導光板製造方法を使用すると、輝度が高く、かつ均一な状態に光を供給できるだけでなく、スリム処理が可能な導光板を製作することができるのである。
【0027】
一方、本発明によるキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法を限定された実施例によって説明したが、本発明の範囲は、特定の実施例に限定されるのではなく、本発明と関連して通常の知識を有した者に自明な範囲内で、いろいろな対案、修正及び変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来の直接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図である。
【図2】従来のELキーパッドモジュール断面図である。
【図3】従来の間接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図である。
【図4】図3のキーパッドモジュールに適用されたキーパッドバックライト用導光板を示す図面である。
【図5】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第1実施例を示す図面である。
【図6】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第2実施例を示す図面である。
【図7】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第3実施例を示す図面である。
【図8】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第4実施例を示す図面である。
【図9】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第5実施例を示す図面である。
【図10】本発明によるキーパッドバックライト用導光板のパターン密度分布図を示すグラフである。
【図11】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の製造方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0029】
10:印刷回路基板、11:接点端子、20:ドーム、30:直接照明用LED、40:ELシート、50:間接照明用LED、60:導光板、70:キーパッド、71:突起、110:導光板、111:パターン
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーパッドバックライト用導光板に関するもので、特にキーパッドの後面に設置され、発光手段から照射される光をキーパッドに供給するキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、キーパッドモジュールは、携帯電話、リモコン、PDAなどの電子機器に使用され、信号発生やいろいろな付加機能を遂行するためのスイッチ装置として使用されるのだが、夜間や暗い場所での数字や文字などのキー識別のための別途の照明装置を具備している。
【0003】
図1は、従来の直接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,直接照明用LED30,及びキーパッド70から構成される。前記印刷回路基板10は、所定の接点端子11を具備するのだが、前記印刷回路基板10の前面には、前記ドーム20及び直接照明用LED30が複数個設置される。そして、前記ドーム20及び直接照明用LED30の前方には、上面に数字や文字が印刷されており、下面には突起71を具備しているキーパッド70が設置される。
【0004】
このような直接照明方式のLEDキーパッドモジュールは、印刷回路基板10の前面に設置された直接照明用LED30が発光してキーパッド10を照らすことになる。つまり、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、こうして発生された電気信号によってLED30が発光して点光源形態にキーパッド70を直接照らすのである。
【0005】
ところが、上述したLEDキーパッドモジュールは、チップ形態のLEDを使用しても、現実的にLEDの特性上、スリム形態の製品製作が難しく、多数のLEDを使用することによって、発光による電力消耗量が激しくてバッテリーの使用時間を短縮させるという問題点がある。また、LEDの設置位置によって発光の均一度が一定でないという問題点がある。
【0006】
図2は、直接照明方式のLEDキーパッドモジュールの問題点を補完するためのEL(Electro−Luminescence)キーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,ELシート40及びキーパッド70から構成される。作用を見ると、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、このように発生された電気信号によってELシート40が発光してキーパッド70を均一に照らすことになる。
【0007】
ところが、上述したELキーパッドモジュールは、スリム形態の製品製作は可能であるが、ELシート40の特性上、LEDより寿命が短く、LCDモジュールにノイズを起こし、信頼性が落ちるという問題点がある。また、LEDキーパッドモジュールの制作時より制作費用が上昇するという問題点がある。
【0008】
図3は、ELキーパッドモジュールの問題点を補完するための間接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図で、印刷回路基板10,ドーム20,間接照明LED50,導光板60,及びキーパッド70から構成される。ここで、前記間接照明LED50は、スリム形態のキーパッドモジュール製品製作が可能になるように印刷回路基板10の側面に設置されている。作用を見ると、使用者によってキーパッド70が押されると、キーパッド70の突起71によってドーム20と印刷回路基板10の接点端子11が連結されることによって、所定の電気信号を発生し、こうして発生された電気信号によって側面の間接照明LED50が発光すると、導光板60の光分散作用にてキーパッド70が面光源形態に均一に照らされることになる。
【0009】
上述した間接照明方式のLEDキーパッドの従来の技術として特許文献1があるのだが、導光板60には間接照明LED50の光をキーパッド70に均一に供給するために伝送特性の優れた光ファイバー61が別途に設置されている。ところが、このような形態の導光板60は、基本的にシリコン材質なのでスリム化が難しく、現実的に適用されるのが難しいという問題点がある。
【特許文献1】大韓民国実用新案出願2004−7273号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、前記のような問題点を解決するためのもので、スリム処理が可能でありながら、現実的に少ない数の光源を使用して、輝度が高く、かつ面光源のような均一な状態、または望みの部位にSPOTで光を供給できるキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するために、本発明の第1実施例による数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板は、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンが形成され、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とする。
【0012】
前記のような目的を達成するために、本発明の第2実施例による数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板は、ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態に光散乱剤の含有されたインクの印刷方法によってドット形状のパターンが形成され、パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字と対応する部分に形成させることができ、前記キーパッドの数字や文字の形態に形成させることができる。
【0014】
一方、前記のような目的を達成するために、本発明によって数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板の製造方法は、ホットスタンパー金型にパターンを蝕刻(腐蝕)処理する段階と、前記パターンが蝕刻処理された金型に熱を加える段階と、前記熱の加えられた金型でポリカーボネート材質の導光板を押して導光板にパターンを転写させる段階とを含み、前記金型の加熱温度が150℃〜250℃程度であることを特徴とする。ここで、前記導光板は、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理された状態であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、キーパッドバックライト用導光板をポリカーボネートで製作することによって、厚さの薄いスリム形態や、曲面形態のキーパッドモジュールを製作することができる。また、バックライト用導光板の後面に、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にパターンを形成することによって、光を均一に供給することのできるキーパッドモジュールを製作することができる。従って、製品価格が低廉でありながら、製品の競争力の確保されたキーパッドモジュールを製作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付の図面を参照して本発明を詳細に説明することにする。図5は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第1実施例を示す図面で、図6は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第2実施例を示す図面で、図7は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第3実施例を示す図面で、図8は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第4実施例を示す図面で、図9は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第5実施例を示す図面で、図10は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板のパターン密度分布図を示すグラフである。
【0017】
図面に示されているように、本発明による導光板110は、フレキシブルな特性を有するポリカーボネート材質で、後面には、光源から照射される光が反射され、拡散または散乱によってキーパッドに面光源形態に均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する所定のパターン111が形成されている。
【0018】
ここで、前記パターン111は、ホットスタンピング、射出成形、マイクロブラスト、レーザーなどの加工方法で形成することができる。つまり、ホットスタンピングによるパターン加工方法は、広く知られているように、任意のパターンが形成されたスタンパー金型を加熱処理した後、所定の圧力を加え導光板を押すことによって、スタンパー金型に形成されたパターンを導光板に転写させて凹凸形態のパターンを形成するのである。また、射出成形によるパターン加工方法は、制作されたパターン金型(枠)を使用することによって、導光板に凹凸形態のパターンを形成させるのである。また、マイクロブラストによるパターン加工方法は、スプレーで砂の粒、ガラスの粒などのような微細物質を導光板に噴射することによって、凹凸形態のパターンを形成するのである。
【0019】
一方、前記パターン111は、光散乱剤が含有されたインクの印刷方法で形成することができる。つまり、導光板の後面に、光散乱剤が含有されたインクを点模様形態に印刷することによって、ドット形態のパターンを形成するのである。
【0020】
前記パターン密度は、図5に示されているように、光源から遠ざかるにつれパターン111間の距離を狭くして調整するか、図6に示されているように、光源から遠ざかるにつれパターン111の大きさを大きくして調整することができる。
【0021】
前記パターン111は、光の効率的な使用側面から、図7,8,9に示されているようにキーパッドの数字や文字と対応する特定部分にだけ形成することができる。つまり、パターン111をキーパッドの数字や文字と対応する部分にDOT形態に形成して、キーパッドを部分的なSPOT形態に照らせるようにするのである。ここで、このようなパターン111は、具体的にキーパッドに印刷された数字や文字の形態に形成させるのが好ましい。
【0022】
この時、前記パターン111の形態は、特別な制限があるのではなく、図10に示されているように光源との距離に比例してパターンの密度が増加するように導光板110の表面に加工したり、印刷すればよいのである。
【0023】
上述したように、フレキシブルなカーボネート材質に、照射された光が面光源形態の均一な輝度で拡散または散乱され得るように、一定のパターン111が形成された導光板110を制作することになると、スリム形態だけでなく、曲面形態のキーパッドモジュールに適用可能であり、一定の広さを有した光源または光の反射体表面の明るさをあらわす量である輝度(brightness)が高く、かつ光を均一に供給することができるのである。
【0024】
図11は、本発明によるキーパッドバックライト用導光板の製造方法を示すフローチャートである。
【0025】
図11に示されているように、まずホットスタンパー金型の一側に所定のパターンを蝕刻、つまり腐蝕処理する(S10)。次いで、パターンが蝕刻処理された金型を150℃〜250℃程度に加熱した後、空気圧や油圧などの方法で一定の圧力を加え、ポリカーボネート材質でありながら、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理の完了された導光板を押すことによって、パターンを導光板に転写させる(S20,S30)。
【0026】
このような導光板製造方法を使用すると、輝度が高く、かつ均一な状態に光を供給できるだけでなく、スリム処理が可能な導光板を製作することができるのである。
【0027】
一方、本発明によるキーパッドバックライト用導光板及びその製造方法を限定された実施例によって説明したが、本発明の範囲は、特定の実施例に限定されるのではなく、本発明と関連して通常の知識を有した者に自明な範囲内で、いろいろな対案、修正及び変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来の直接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図である。
【図2】従来のELキーパッドモジュール断面図である。
【図3】従来の間接照明方式のLEDキーパッドモジュール断面図である。
【図4】図3のキーパッドモジュールに適用されたキーパッドバックライト用導光板を示す図面である。
【図5】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第1実施例を示す図面である。
【図6】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第2実施例を示す図面である。
【図7】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第3実施例を示す図面である。
【図8】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第4実施例を示す図面である。
【図9】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の第5実施例を示す図面である。
【図10】本発明によるキーパッドバックライト用導光板のパターン密度分布図を示すグラフである。
【図11】本発明によるキーパッドバックライト用導光板の製造方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0029】
10:印刷回路基板、11:接点端子、20:ドーム、30:直接照明用LED、40:ELシート、50:間接照明用LED、60:導光板、70:キーパッド、71:突起、110:導光板、111:パターン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板で、
ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンが形成され、
パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板。
【請求項2】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板で、
ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態に光散乱剤の含有されたインクの印刷方法によってドット形状のパターンが形成され、
パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板。
【請求項3】
前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字と対応する部分に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項4】
前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字の形態に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項5】
前記パターンの形状は、円、楕円及び多角形のうちいずれか一つであることを特徴とする請求項4に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項6】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板の製造方法で、
ホットスタンパー金型にパターンを蝕刻(腐蝕)処理する段階と、
前記パターンが蝕刻処理された金型に熱を加える段階と、
前記熱の加えられた金型でポリカーボネート材質の導光板を押して導光板にパターンを転写させる段階とを含み、
前記金型の加熱温度は、150℃〜250℃であることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板の製造方法。
【請求項7】
前記導光板は、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理された状態であることを特徴とする請求項6に記載のキーパッドバックライト用導光板の製造方法。
【請求項1】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板で、
ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態にホットスタンピング、射出成形、マイクロブラストのうちいずれか一つの加工方法によって凹凸形状のパターンが形成され、
パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板。
【請求項2】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板で、
ポリカーボネート材質でありながら、後面には光源から照射される光が反射されてキーパッドに均一に供給され得るように、光源から遠ざかるにつれ密度が増加する形態に光散乱剤の含有されたインクの印刷方法によってドット形状のパターンが形成され、
パターン間の距離調整、パターンの大きさ調整のうちいずれか一つの方法によってパターン密度が調整されることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板。
【請求項3】
前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字と対応する部分に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項4】
前記パターンは、前記キーパッドの数字や文字の形態に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項5】
前記パターンの形状は、円、楕円及び多角形のうちいずれか一つであることを特徴とする請求項4に記載のキーパッドバックライト用導光板。
【請求項6】
数字や文字の印刷されたキーパッドの後面に設置され、側面の光源から照射される光をキーパッドに供給するバックライト用導光板の製造方法で、
ホットスタンパー金型にパターンを蝕刻(腐蝕)処理する段階と、
前記パターンが蝕刻処理された金型に熱を加える段階と、
前記熱の加えられた金型でポリカーボネート材質の導光板を押して導光板にパターンを転写させる段階とを含み、
前記金型の加熱温度は、150℃〜250℃であることを特徴とするキーパッドバックライト用導光板の製造方法。
【請求項7】
前記導光板は、CNCマシーンまたはプレス打抜金型で1次加工処理された状態であることを特徴とする請求項6に記載のキーパッドバックライト用導光板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−80824(P2007−80824A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246950(P2006−246950)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(506308965)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(506308965)
【Fターム(参考)】
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