説明

キー入力装置及びこれを備える携帯機器

【課題】機器の外観を形成するケースフレームに置かれるキーを代替し、画面の適所を押すことで携帯機器の電源をオン又はオフさせることができるキー入力装置及びこれを備える携帯機器を提供する。
【解決手段】本発明による携帯機器のキー入力装置は、メインボードと、伸縮性及び弾性を有するディスプレーと、メインボードとディスプレーとの間に介在する少なくとも一つ以上のプッシュスイッチと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯機器のキー入力装置及びこれを備える携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子通信産業の発達によって、移動通信端末(セルラーホン)、電子手帳、個人複合端末などの携帯機器は、現代社会の必需品になり、急速に変化する情報伝達の重要な手段となっている。
【0003】
最近、タッチスクリーン携帯機器の活用度が高くなり、更により大きいタッチスクリーンを好む傾向が明確である。タッチスクリーンが大きくなると当然機器のサイズも大きくなるため、機器を小型化しながらも、より大きいタッチスクリーンを構成するために不要な構成を最小化することを代わりにしている。このような代替として、タッチスクリーンの枠フレームを薄くし、機器の外観を形成するケースフレームに置かれるハードウェア的なキーを、タッチスクリーン上でソフトウェア的なキーにより代替している。しかし、携帯機器の電源をオン又はオフするのに使用する電源キーは、タッチスクリーンにソフトウェア的なキーで代替しにくい。更に、このような電源キーだけでなく機器のケースフレームに置かれるのが使用においてより有利なキー(例えば、音量調節キー、ホームキーなど)もまたソフトウェア的なキーに代替することが憚られる。図1は、一般的なタッチスクリーン携帯機器の斜視図であり、タッチスクリーン携帯機器10が、側面部に電源キー14を構成していることを示す。しかし、このような電源キー14のようなキーは、露出していて、汗、湿気などの外部要因によって損傷する可能性があるだけでなく、上述の成り行きに逆行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2011−0092669号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、機器の外観を形成するケースフレームに置かれるキーを代替するキー入力装置及びこれを備える携帯機器を提供することにある。
また、本発明の目的は、画面の適所を押すことで携帯機器の電源をオン又はオフさせることができるキー入力装置及びこれを備える携帯機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の携帯機器のキー入力装置は、メインボードと、伸縮性及び弾性を有するディスプレーと、前記メインボードと前記ディスプレーとの間に介在する少なくとも一つ以上のプッシュスイッチと、を備えることを特徴とする。
【0007】
前記プッシュスイッチは、前記メインボードに置かれた導電性の第1パッド及び第2パッドと、前記第1パッドと常時接触し、隆起した上端部が前記第2パッドの上に置かれる導電性の弾性ドームと、を備える。
或いは、前記プッシュスイッチは、前記メインボードに置かれた導電性の第1パッド及び第2パッドと、前記第1パッドと常時接触し、前記第2パッドと離隔するように前記ディスプレーの底面に置かれて伸縮性を有する導電性のフィルムと、を備える。
前記導電性のフィルムは、ITO(Indium Tin Oxide)フィルム、カーボンナノチューブフィルム、グラフェンフィルム、金フィルム、及び銀フィルムの中のいずれか一つであり得る。
前記ディスプレーとスィッチとの間に介在して両者の間を絶縁するフィルムを更に備えてもよい。
前記ディスプレーに付加され、伸縮性及び弾性を有するタッチパネルを更に備えてもよい。
前記プッシュスイッチが電路を接続すると、前記メインボードは前記携帯機器の電源をオン又はオフすることができる。
前記ディスプレーは、下側にある前記プッシュスイッチの存在を知らせる表示を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明による携帯機器のキー入力装置は、タッチスクリーン携帯機器に限定されずに一般的なディスプレー携帯機器に適用することができ、ディスプレー携帯機器は、キー入力装置を具現するために伸縮性を有するディスプレーを構成する。このような構成によって、使用者はディスプレー携帯機器で、タッチによる入力をすることができる。これにより、本発明による携帯機器のキー入力装置は、機器を綺麗にするだけでなく、外部の損傷要因から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一般的なタッチスクリーン携帯機器の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるタッチスクリーン携帯機器の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態によるキー入力装置の構成を示す図面である。
【図4】本発明の他の実施形態によるキー入力装置の構成を示す図面である。
【図5】本発明の一実施形態によるキー入力装置を扱う画面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。下記で本発明を説明するにあたり、関係する公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義した用語として、これは使用者、運用者の意図又は慣例などによって変わることがある。従って、その定義は、本明細書の全体の内容を基に判断しなければならない。
【0011】
図2は、本発明の一実施形態によるタッチスクリーン携帯機器の斜視図である。
【0012】
図2を参照すると、タッチスクリーン携帯機器20は、電気信号を音で出力するスピーカー21と、電気信号を画像で出力し、タッチによる電気信号の入力を受けるタッチスクリーン22、及び音を電気信号に変換するマイクロホン23を備えている。
【0013】
タッチスクリーン携帯機器20は、電源をオン又はオフすることができる電源キーを全面部200に構成する。特に、タッチスクリーン22は伸縮性と弾性を有し、電源キーはタッチスクリーン22の下に置かれる。例えば、使用者がタッチスクリーン22の適所を押すと、電源キーが押される。
【0014】
図3は、本発明の一実施形態によるキー入力装置の構成を示す図面である。
【0015】
図3を参照すると、本発明の一実施形態によるキー入力装置300は、メインボード310と、メインボード310の上に積層されているタッチスクリーン320、及びこの両者の間に置かれるプッシュスイッチ330を備えている。
【0016】
メインボード310は基本的な回路と部品を含む基板である。メインボード310は、携帯機器の実行環境を設定し、その情報を保持して携帯機器を安定的に駆動するようにし、携帯機器の全てのデバイスのデータ入出力を円滑にする部分である。メインボード310は、制御部(CPU)、マイクロプロセッサー、補助プロセッサー、メモリー、バイアス、接続回路などの部品を搭載する。
【0017】
タッチスクリーン320は、ディスプレーとディスプレーの上に付け加えられたタッチパネルを備えて変形することができ、例えば伸縮性と弾性を有している。従って、ディスプレーとタッチパネルは伸縮性を有する材質であることは自明である。
【0018】
プッシュスイッチ330は、メインボード310に置かれる導電性の第1パッド311と第2パッド312、及び第1パッド311と常時接触して隆起した上端部が第2パッド312の上に置かれる導電性の弾性ドーム313を備えている。更に、プッシュスイッチ330は、弾性ドーム313とタッチスクリーン320を絶縁するフィルムを介在することができる。
【0019】
タッチスクリーン320が伸縮性を有しているので、使用者はタッチスクリーン320の適所を加圧することで導電性の弾性ドーム313を加圧することができる。導電性の弾性ドーム313の隆起した上端部は315の形のように第2パッド312と接触し、第1パッド311と第2パッド312が電気的に接続され、メインボード310はスィッチオンであることを感知する。
【0020】
加圧が解除されると、タッチスクリーン320と導電性の弾性ドーム313は復元し、第1パッド311と第2パッド312の電気的接続が切断され、メインボード310はスィッチオフであることを感知する。
【0021】
図4は、本発明の他の実施形態によるキー入力装置の構成を示す図面である。
【0022】
図4を参照すると、本発明の他の実施形態によるキー入力装置400は、メインボード410と、メインボード410の上に積層されるタッチスクリーン420、及びこの両者の間に置かれるプッシュスイッチ430を備えている。
【0023】
タッチスクリーン420は、ディスプレーとディスプレーの上に付け加えられたタッチパネルを備えて変形することができ、例えば伸縮性と弾性を有している。
【0024】
プッシュスイッチ430は、メインボード410に置かれる導電性の第1パッド411と第2パッド412、及び第1パッド411と常時接触して第2パッドと離隔するようにタッチスクリーン420の底面に置かれて伸縮性を有する導電性の弾性フィルム413を備えている。スィッチ430は、第1パッド411と導電性の弾性フィルム413を電気的に接続する部材414を含む。更に、スィッチ430は、導電性の弾性フィルム413とタッチスクリーン420を絶縁するフィルムを介在することができる。導電性の弾性フィルム413は、ITO(Indium Tin Oxide)フィルム、カーボンナノチューブフィルム、グラフェンフィルム、金フィルム、銀フィルムなどがある。
【0025】
タッチスクリーン420が伸縮性を有しているので、使用者がタッチスクリーン420の適所を加圧すると、タッチスクリーン420と一緒に伸縮する導電性の弾性フィルム413は415の形のように第2パッド412と接触し、第1パッド411と第2パッド412が電気的に接続され、メインボード410はスィッチオンであることを感知する。
【0026】
加圧が解除されると、タッチスクリーン420と導電性の弾性フィルム413は復元し、第1パッド411と第2パッド412の電気的接続が切断され、メインボード410はスィッチオフであることを感知する。
【0027】
図5は、本発明の一実施形態によるキー入力装置を扱う画面である。
【0028】
図5を参照すると、使用者はタッチスクリーン携帯機器の電源をオン又はオフする場合にタッチスクリーンの適所を加圧する。このような加圧位置を文字、記号、色相などで表示することができる。
【0029】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0030】
10、20 タッチスクリーン携帯機器
14 電源キー
21 スピーカー
22、320、420 タッチスクリーン
23 マイクロホン
200 全面部
300、400 キー入力装置
310、410 メインボード
311、411 第1パッド
312、412 第2パッド
313 弾性ドーム
330、430 プッシュスイッチ
413 導電性の弾性フィルム
414 部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯機器のキー入力装置であって、
メインボードと、
伸縮性及び弾性を有するディスプレーと、
前記メインボードと前記ディスプレーとの間に介在する少なくとも一つ以上のプッシュスイッチと、を備えることを特徴とするキー入力装置。
【請求項2】
前記プッシュスイッチは、
前記メインボードに置かれた導電性の第1パッド及び第2パッドと、
前記第1パッドと常時接触し、隆起した上端部が前記第2パッドの上に置かれる導電性の弾性ドームと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項3】
前記プッシュスイッチは、
前記メインボードに置かれた導電性の第1パッド及び第2パッドと、
前記第1パッドと常時接触し、前記第2パッドと離隔するように前記ディスプレーの底面に置かれて伸縮性を有する導電性のフィルムと、を備えることを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項4】
前記導電性のフィルムは、ITO(Indium Tin Oxide)フィルム、カーボンナノチューブフィルム、グラフェンフィルム、金フィルム、及び銀フィルムの中のいずれか一つであることを特徴とする請求項3に記載のキー入力装置。
【請求項5】
前記ディスプレーとスィッチとの間に介在して両者の間を絶縁するフィルムを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項6】
前記ディスプレーに付加され、伸縮性及び弾性を有するタッチパネルを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項7】
前記プッシュスイッチが電路を接続すると、前記メインボードは前記携帯機器の電源をオン又はオフすることを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項8】
前記ディスプレーは、下側にある前記プッシュスイッチの存在を知らせる表示を提供することを特徴とする請求項1に記載のキー入力装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のキー入力装置を備えることを特徴とする携帯機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−84240(P2013−84240A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138766(P2012−138766)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】