説明

クランクシャフトの製造方法及び製造装置

【課題】トリミング時のカウンタウェイトの変形に起因するクランクシャフトの回転バランスの悪化を防ぐことが可能なクランクシャフトの製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】成形工程とトリミング工程と間の移行段階(冷却工程)で、クランクシャフト1の各カウンタウェイトのみを冷却して硬化させたので、トリミング工程における各カウンタウェイトの変形を抑止することができる。これにより、トリミング工程で各カウンタウェイトのバランスがトリミング型の上型側へ移動することを防ぐことができ、回転バランスの精度が高いクランクシャフト1を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍛造クランクシャフトの製造方法及び製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鍛造クランクシャフトは、ビレットから既定長さの素材を切り出す切断工程、切り出された素材を既定温度に加熱する加熱工程、加熱された素材を予備成形する予備成形工程、予備成形された素材をクランクシャフト形状に成形する成形工程、成形品をトリミングしてクランクシャフト素地を取り出すトリミング工程、及び、クランクシャフト素地に熱処理(調質)及び表面処理(ショットブラスト)を施す後処理工程、を経て製造されるものが知られている。トリミング工程では、成形工程によって得られた成形品のバリ、すなわち、クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリが、トリミング型によって除去される。公知のトリミング型には、クランクシャフトの輪郭に切欠かれて周縁に切刃が形成された抜き穴を有する下型と、バリが下型の切刃上に載った状態で下型にセットされたクランクシャフト(成形品)に宛がわれてクランクシャフトを下方へ押し込む上型とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなトリミング型では、下型にセットされたクランクシャフトを上型によって下方へ押し込むことで、バリ抜き、すなわち、クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリが下型の切刃によって除去される。
【0003】
ところで、トリミング工程では、トリミング型の切刃とクランクシャフトとの間に作用するトリミング抵抗(せん断抵抗)によってカウンタウェイトの上型側部分が変形して、その結果、クランクシャフトのバランスが上下方向へ移動することが知られている。このようなカウンタウェイトの変形は、トリミング時のクランクシャフト(成形品)が高温(概して1000〜1200℃)であること、上型側から見て下型にセットされたカウンタウェイトの投影面積が相対的に小さいこと、トリミング型(下型)にセットされたカウンタウェイトが厚さに対して上下方向へ長いこと、等に起因する。そして、トリミング工程で生じたクランクシャフトのバランスの移動を修正するために、機械加工によってカウンタウェイトを切削することが行われていたが、予めカウンタウェイトに切削代を設定しておく必要があることから、クランクシャフトの材料コストが増大する。また、測定によって得られたクランクシャフトのマスバランスに基づき、クランクシャフトのセンタ穴(加工基準穴)をずらす手法もあるが、マスバランス測定装置が必要となり設備費が増大するのに加え、測定に時間が掛かり工数が増大する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−273541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トリミング時のカウンタウェイトの変形が抑止されるクランクシャフトの製造方法及び装置を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のクランクシャフトの製造方法は、鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法であって、トリミング工程の前に、カウンタウェイトと冷却媒体とを接触させて前記カウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却工程を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明のクランクシャフトの製造装置は、鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法で使用される装置であって、前記トリミング工程でトリミングされる前の前記クランクシャフトのカウンタウェイトと冷却媒体とを接触させて前記カウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却手段を備えることを特徴とする。
【0008】
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)〜(6)項の各々が、請求項1〜6の各々に相当する。
【0009】
(1)鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法であって、トリミング工程の前に、カウンタウェイトと冷却媒体とを接触させてカウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却工程を有することを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
従来、鍛造クランクシャフトの製造工程では、トリミング工程で、トリミング型の切刃とクランクシャフトとの間に作用するトリミング抵抗(せん断抵抗)によってカウンタウェイトが変形して、その結果、カウンタウェイトのバランスが上型側へ移動して、クランクシャフトの回転バランスが悪化することが問題になっていた。
本項に記載のクランクシャフトの製造方法によれば、トリミング工程の前に、クランクシャフトのカウンタウェイトのみを冷却して硬化させることにより、トリミング工程でのカウンタウェイトの変形を抑止することができる。これにより、トリミング工程でカウンタウェイトのバランスがトリミング型の上型側へ移動することを防ぐことができ、バランスの修正に要する工数を大幅に削減することが可能になる。
また、冷却工程ではカウンタウェイトのみが冷却されるので、トリミング時のバリの温度をトリミングに適した高温(例えば、1000℃以上)のまま維持することができる。これにより、バリの温度が低下することによるトリミング抵抗(せん断抵抗)の増加を防ぐことができ、従来通りの良好なバリ抜きを行うことができる。
【0010】
(2)カウンタウェイトの、クランクシャフトがトリミング型にセットされた時に上側になる部分に、冷却媒体を接触させる(1)のクランクシャフトの製造方法。
本項に記載のクランクシャフトの製造方法によれば、カウンタウェイトの、クランクシャフトがトリミング型にセットされた時に上側になる部分(以下、カウンタウェイトの上側部分という)、すなわち、カウンタウェイトの、トリミング時の変形の度合が相対的に大きい部分に、冷却媒体を接触させるので、カウンタウェイトをより効率的に冷却することができ、トリミング時のカウンタウェイトの変形をより効果的に抑止することが可能になる。
【0011】
(3)カウンタウェイトの表面に冷却媒体を吹き付けてカウンタウェイトを冷却する(1)、(2)のクランクシャフトの製造方法。
本項に記載のクランクシャフトの製造方法によれば、例えば、ノズルから噴射された冷却用エア(冷却媒体)を、カウンタウェイトの上側部分に吹き付ける。これにより、トリミング時の変形の度合が大きいカウンタウェイトの上側部分を集中して冷却することができる。
本項の態様において、ノズルから噴射される冷却媒体は、エアのほか、様々なガス又は液体を適用することができる。また、ノズルから冷却媒体を噴射するタイミングは、トリミング工程の前、すなわち、成形工程完了からトリミング工程開始までの間であればいつでもよい。
【0012】
(4)鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法で使用されるクランクシャフトの製造装置であって、トリミング工程でトリミングされる前のクランクシャフトのカウンタウェイトと冷却媒体とを接触させてカウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却手段を備えることを特徴とするクランクシャフトの製造装置。
従来、鍛造クランクシャフトの製造装置では、トリミング時に、トリミング型の切刃とクランクシャフトとの間に作用するトリミング抵抗(せん断抵抗)によってカウンタウェイトが変形して、その結果、カウンタウェイトのバランスが上型側へ移動して、クランクシャフトの回転バランスが悪化することが問題になっていた。
本項に記載のクランクシャフトの製造装置によれば、トリミングを行う前に、冷却手段によってクランクシャフトのカウンタウェイトのみを冷却して硬化させることにより、トリミング時のカウンタウェイトの変形を抑止することができる。これにより、トリミングによってカウンタウェイトのバランスがトリミング型の上型側へ移動することを防いで、バランスの修正に要する工数を大幅に削減することができる。
また、冷却手段によってカウンタウェイトのみを冷却したので、トリミング時のバリの温度をトリミングに適した高温(例えば、1000℃以上)のまま維持することができる。これにより、バリの温度が低下することによるトリミング抵抗(せん断抵抗)の増加を防いで、従来通りの良好なバリ抜きを行うことができる。
【0013】
(5)冷却手段は、カウンタウェイトの、クランクシャフトがトリミング型にセットされた状態で上側になる部分に、冷却媒体を吹き付けるノズルを備える(4)のクランクシャフトの製造装置。
本項に記載のクランクシャフトの製造装置によれば、カウンタウェイトの上側部分、すなわち、カウンタウェイトの、トリミング時の変形の度合が相対的に大きい部分に、ノズルによって冷却媒体が吹き付けられるので、カウンタウェイトをより効率的に冷却することができ、トリミング時のカウンタウェイトの変形をより効果的に抑止することが可能になる。
本項の態様において、ノズルから噴射される冷却媒体は、エアのほか、様々なガス又は液体を適用することができる。また、ノズルは、クランクシャフトをトリミング型へ搬送するためのロボットハンドに取り付けることができる。
【0014】
(6)冷却媒体は、ドライアイスである(4)、(5)のクランクシャフトの製造装置。
本項に記載のクランクシャフトの製造装置によれば、ドライアイス(CO)を吹き付けるドライアイスブラストによってカウンタウェイトを冷却することにより、カウンタウェイトの周囲に酸素がない雰囲気を形成することが可能になり、カウンタウェイト表面に酸化皮膜(スケール)が形成されるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0015】
トリミング時のカウンタウェイトの変形に起因するクランクシャフトの回転バランスの悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】クランクシャフトの各製造工程を示す図である。
【図2】本実施形態の説明図であって、標準姿勢のクランクシャフトがトリミング型にセットされた状態を示す図である。
【図3】本実施形態のロボットハンドの平面図である。
【図4】本実施形態のロボットハンドの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。以下の説明において、便宜上、クランクシャフト1がトリミング型4にセットされた状態(図2参照)に対応する姿勢をクランクシャフト1の標準姿勢と定義する。また、クランクシャフト1の標準姿勢におけるカウンタウェイト2の上側の部分、すなわち、トリミング型4の上型5側をカウンタウェイト2の上側部分3と定義する。なお、クランクシャフト1として、直列4気筒エンジンに組み込まれる鍛造クランクシャフトを例示して説明する。
【0018】
図1に示されるように、本実施形態における鍛造クランクシャフト1の製造工程は、ビレットから既定長さの素材を切り出す切断工程、切り出された素材を既定温度に加熱する加熱工程、加熱された素材を予備成形する予備成形工程、予備成形された素材を荒地成形と仕上げ成形との段階的な成形(鍛造)によってクランクシャフト1の形状に成形する成形工程、成形品をトリミングしてクランクシャフト1の素地を取り出すトリミング工程、並びに、クランクシャフト1の素地に熱処理(調質)及び表面処理(ショットブラスト)を施す後処理工程によって構成される。そして、トリミング工程では、鍛造型の型割面にクランクシャフト1の輪郭(鍛造型の型割面とクランクシャフト表面との交線)に沿って形成された成形品のバリ7が、トリミング型4によって除去される。
【0019】
トリミング型4は、クランクシャフト1の輪郭に切欠かれて周縁に切刃8が形成された抜き穴9を有する下型6と、平面視で(上から見て)クランクシャフト1の輪郭に沿うように形成されて下型6にセットされたクランクシャフト1(成形品)に宛がわれる上型5とによって構成される。そして、トリミング工程では、バリ7が切刃8上に載った状態で下型6にセットされたクランクシャフト1を、上型5によって下方(図2における下方向)へ押し込むことにより、バリ抜き、すなわち、クランクシャフト1の輪郭に沿って形成されたバリ2が下型6の切刃8によって除去される。なお、本実施形態におけるトリミング型4は、公知技術をそのまま使用する。
【0020】
図3及び図4に示されるのは、バリ7が形成されたクランクシャフト1をトリミング型4へ搬送するためのロボットハンド10である。このロボットハンド10は、前方(図3及び図4における右方向)へ水平に延びてクランクシャフト1を標準姿勢で支持する複数本(本実施形態では3本)の支持部材11を有する。
【0021】
ロボットハンド10は、クランプされたクランクシャフト1の各カウンタウェイト2を冷却するための冷却手段を備える。冷却手段は、設備側から供給された冷却用エア(冷却媒体)を各カウンタウェイト2の上側部分3、より詳細には、トリミング型4にセットされた状態で、上型5側から見て投影面積が相対的に小さく、且つ、厚さに対して上下方向へ長い部分(図2においてだ円によって囲まれた部分)、すなわち、トリミングによる変形の度合が相対的に大きい部分、へ吹き付けるための複数個のノズルを有している。なお、銅管を通して供給される冷却用エアをノズルによって冷却対象物へ吹き付けて冷却する冷却構造は公知であるため、ここでの冷却手段の詳細な説明を省略する。
【0022】
次に、本実施形態のクランクシャフト1の製造方法を説明する。なお、本実施形態の製造方法を構成する切断工程、加熱工程、予備成形工程、成形工程、トリミング工程、及び後処理工程の各工程は、従来の製造方法の各工程と、実質上、同一である。ここでは、成形工程とトリミング工程との間の移行段階(冷却工程)のみを説明する。
【0023】
図4は、成形工程とトリミング工程との間の移行段階(冷却工程)で、輪郭に沿ってバリ7が形成されたクランクシャフト1がロボットハンド10の複数本の支持部材11によって支持されている状態を示す。
【0024】
クランクシャフト1のクランプが完了すると、冷却手段のオン/オフバルブ(電磁ソレノイドバルブ)が開弁される。これにより、冷却手段の各ノズルによって、クランクシャフト1の各カウンタウェイト2の上側部分3へのみ、冷却用エア(冷却媒体)が吹き付けられる。そして、各カウンタウェイト2の冷却は、クランクシャフト1がクランプされている間、継続して行われる。これにより、クランクシャフト1は、各カウンタウェイト2のみ、特に、トリミングによる変形の度合が大きい各カウンタウェイト2の上側部分3が集中して冷却される。これにより、クランクシャフト1は、各カウンタウェイト2のみが例えば700〜800℃に冷却されて、その他の部分の温度が例えば1000〜1200℃に維持される。
【0025】
したがって、トリミング型4には、トリミングによる変形の度合が大きい各カウンタウェイト2のみが硬化されるとともにバリ7の温度がトリミングに際して望ましい温度に維持されたクランクシャフト1がセットされる。そして、この状態で、図2に示されるトリミング型4によって、クランクシャフト1のバリ7が除去される。
【0026】
本実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、成形工程とトリミング工程と間の移行段階(冷却工程)で、クランクシャフト1の各カウンタウェイト2のみを冷却して硬化させたので、トリミング工程における各カウンタウェイト2の変形を抑止することができる。これにより、トリミング工程で各カウンタウェイト2のバランスがトリミング型4の上型5側へ移動することを防ぐことができ、回転バランスの精度が高いクランクシャフト1を得ることができる。これにより、クランクシャフト1の回転バランスの修正に要する工数を大幅に削減することが可能になる。
また、移行段階(冷却工程)では、トリミング時の変形の度合が相対的に大きい各カウンタウェイト2のみを冷却したので、トリミング時のバリ7の温度をトリミングに適した高温(例えば、1000℃以上)のまま維持することが可能であり、バリ7の温度が低下することによるトリミング抵抗(せん断抵抗)の増加を防いで、従来通りの良好なバリ抜きを行うことができる。
【0027】
また、各カウンタウェイト2の冷却は、成形工程からトリミング工程へ移行されるクランクシャフト1に対して行われる、すなわち、成形工程からトリミング工程への移行に並行して行われるので、冷却を行うことによる工数の増加がなく、従来通りの生産性を確保することができる。
さらに、各カウンタウェイト2の上側部分3、すなわち、クランクシャフト1がトリミング型4にセットされた時に上側になる部分、言い換えると、トリミング型4の上型5側の部分に、ノズルによって冷却用エアが吹き付けられるので、カウンタウェイト2のうち、トリミング時の変形の度合が相対的に大きい部分を集中して冷却することができる。これにより、各カウンタウェイト2をより効率的に冷却することが可能になり、トリミング時の各カウンタウェイト2の変形をより効果的に抑止することができる。
【0028】
なお、本実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば次のように構成することができる。
本実施形態では、冷却媒体としてエアを使用したが、例えば、ドライアイス(CO)を吹き付けるドライアイスブラストによってカウンタウェイト2を冷却するように構成することができる。これにより、カウンタウェイト2の周囲に酸素がない雰囲気を形成することが可能になり、カウンタウェイト2表面に酸化皮膜(スケール)が形成されるのを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0029】
1 クランクシャフト、2 カウンタウェイト、3 (カウンタウェイトの)上側部分、4 トリミング型、5 上型、6 下型、7 バリ、10 ロボットハンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法であって、
トリミング工程の前に、カウンタウェイトと冷却媒体とを接触させて前記カウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却工程を有することを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
【請求項2】
前記カウンタウェイトの、前記クランクシャフトが前記トリミング型にセットされた時に上側になる部分に、前記冷却媒体を接触させることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの製造方法。
【請求項3】
前記カウンタウェイトの表面に前記冷却媒体を吹き付けて前記カウンタウェイトを冷却することを特徴とする請求項1又は2に記載のクランクシャフトの製造方法。
【請求項4】
鍛造クランクシャフトの輪郭に沿って形成されたバリをトリミング型によってバリ抜きして除去するトリミング工程を含むクランクシャフトの製造方法で使用されるクランクシャフトの製造装置であって、
前記トリミング工程でトリミングされる前の前記クランクシャフトのカウンタウェイトと冷却媒体とを接触させて前記カウンタウェイトのみを部分的に冷却する冷却手段を備えることを特徴とするクランクシャフトの製造装置。
【請求項5】
前記冷却手段は、前記カウンタウェイトの、前記クランクシャフトが前記トリミング型にセットされた状態で上側になる部分に、前記冷却媒体を吹き付けるノズルを備えることを特徴とする請求項4に記載のクランクシャフトの製造装置。
【請求項6】
前記冷却媒体は、ドライアイスであることを特徴とする請求項4又は5に記載のクランクシャフトの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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