説明

クランプ具

【課題】支えフランジの大型化を招くことや波打ち変形を引き起こす不都合がないようにしながら、止着対象の広範囲な厚みに対応できて、使い勝手の向上する改善されたクランプ具を提供する。
【解決手段】クランプ具Aにおいて、止着対象に形成された取付孔に挿入される支柱部7と、この支柱部7の挿入方向上手側端外周部から側方に拡がり形成されて取付孔の周囲部分に被さる鉢伏状の支えフランジ8と、支柱部7の外周部に形成されて、支えフランジ8との協働によって止着対象における取付孔の周囲部分を挟持するための係合部9と、支柱部7の挿入方向上手側端に設けられる被止着対象支持部4とを有し、支えフランジ8が、これを鉢伏状とするための所定の傾斜角θを有する内側フランジ部8Bと、所定の傾斜角θよりも大なる傾斜角αを有する外側フランジ部8Cとを備える複数段傾斜構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネスを自動車の車体部材にクランプさせる等、被止着対象を止着対象に支持させるためのクランプ具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のクランプ具は、特許文献1や特許文献2において開示されたものが知られている。いずれの特許文献に示されるクランプ具もワイヤーハーネス用のものであって、特許文献1においては、支柱部の挿入方向上手側端に側面視でコ字状を呈する被止着対象支持部(保持部位30)が設けられている。特許文献2のものでは、支柱部を貫通する被止着対象支持部(挿通孔5)が設けられている。
【0003】
これらのクランプ具においては、フレーム板金等の止着対象の孔に支柱部を挿入し、係合部が孔の縁に係合して抜け止めされるとともに、支えフランジの外周部が止着対象に当接して撓んで変形することで係合部との間に止着対象を弾性挟持、即ち、クランプ具を止着対象にクランプさせることができる。つまり、支柱部を止着対象の孔に挿入させることによって鉢伏状に形成される支えフランジを弾性変形させ、それによる弾性挟持力によってクランプさせる構造である。
【0004】
このように一定の傾斜角を有する支えフランジを持つクランプ具では、フレーム板金等の止着対象の広範囲な厚みに対応できるよう、大きな撓み量を確保すべく支えフランジの深さ、即ち、傾斜角度を通常より大きく設定する場合がある。支えフランジの深さは金型成形上でのアンダーカット量になり、その量を大きくすると金型から離型させる際に製品、即ち支えフランジに変形(例えば、支えフランジが周方向に波打ち変形するとともに、止着対象への密着度も悪化する)を招くのであまり大きくはできない。
【0005】
また、支えフランジの深さ(傾斜角度)を過大なものとすることなく、上記広範囲な厚みに対応させる手段として、支えフランジの外径(大きさ)を大型化することが考えられる。しかしながら、この手段では支えフランジの設置面積が大きくなり、クランプ具としての大きさも大型化してしまうため、狭い箇所には使えない等、使用に制限を受ける不都合が考えられるので、安易に支えフランジを大型化するわけにもいかない。
【特許文献1】特開2006−153049号公報
【特許文献2】特開2006−220207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、前述した実情に鑑みることにより、支えフランジの大型化を招くことや波打ち変形を引き起こす不都合がないようにしながら、止着対象の広範囲な厚みに対応できて、使い勝手の向上する改善されたクランプ具を実現して提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、クランプ具において、止着対象2に形成された取付孔3に挿入される支柱部7と、この支柱部7の挿入方向上手側端外周部から側方に拡がり形成されて前記取付孔3の周囲部分2aに被さる鉢伏状の支えフランジ8と、前記支柱部7の外周部に形成されて、前記支えフランジ8との協働によって前記止着対象2における前記取付孔3の周囲部分2aを挟持するための係合部9と、前記支柱部7の挿入方向上手側端に設けられる被止着対象支持部4とを有し、
前記支えフランジ8が、これを鉢伏状とするための所定の傾斜角θを有する内側フランジ部8Bと、前記所定の傾斜角θよりも大なる傾斜角αを有する外側フランジ部8Cとを備える複数段傾斜構造とされていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のクランプ具において、前記内側フランジ部8Bの傾斜角θと前記外側フランジ部8Cの傾斜角αとの比Fが1:2〜4:11の範囲に設定されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のクランプ具において、前記内側フランジ部8Bの径dと前記外側フランジ部8Cの径Rとの比Gが10:11〜3:4の範囲に設定されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載のクランプ具において、前記内側フランジ部8Bの傾斜角θと前記外側フランジ部8Cの傾斜角αとの比Fが23:53に設定され、かつ、前記内側フランジ部8Bの径dと前記外側フランジ部8Cの径αとの比Gが19:22に設定されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、所定の傾斜角を有する内側フランジ部と、所定の傾斜角よりも大なる傾斜角を有する外側フランジ部とを備える複数段傾斜構造としたことにより、支えフランジとしての外側端部又は外周部に折れ曲り部が形成され、外側端部又は外周部の強度、剛性がその周囲部分よりも強化されることになる。それにより、支えフランジの厚みを薄肉のものとして型成形したとしても、その外側端部又は外周部の強度向上により、波打ち変形が抑制又は阻止することが可能になる。また、複数段傾斜構造により、例えば、支えフランジの径を従来より増大させることなく深さを深くする等、支えフランジの径に対する深さの割合を大きくすることが可能にもなる。その結果、支えフランジの大型化を招くことや波打ち変形を引き起こす不都合がないようにしながら、止着対象の広範囲な厚みに対応できて、使い勝手の向上する改善されたクランプ具を提供することができる。
【0012】
そして、請求項2の発明のように、内側フランジ部の傾斜角と外側フランジ部の傾斜角との比を1:2〜4:11の範囲に設定したり、請求項3のように、内側フランジ部の径と外側フランジ部の径との比を10:11〜3:4の範囲に設定したりすれば上記効果を有効に得ることが可能になる。そして、請求項4のように、内側フランジ部の傾斜角と外側フランジ部の傾斜角との比が23:53に設定され、かつ、内側フランジ部の径と外側フランジ部の径との比が19:22に設定されれば一層好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明によるクランプ具の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図6は、それぞれクランプ具の正面図、側面図、平面図、断面正面図、底面図、下方から見た斜視図、図7は使用状態における断面図、図8は結束バンドを用いた結束状態を示す下方から見た斜視図である。
【0014】
〔実施例1〕
実施例1によるクランプ具Aは、図7,図8に示すように、結束バンドBと協働して被止着対象Wを結束すること及び止着対象2にクランプするための結束固定具1におけるクランプ具Aとして構成されている。即ち、クランプ具Aと、これの挿通支持部4に挿通した状態で結束される結束バンドBとにより、被止着対象の一例であるワイヤーハーネスWを、止着対象の一例である自動車のパネル板2に結束して係止自在な結束固定具1が構成されている。
【0015】
図7,図8は、結束固定具1を用いてワイヤーハーネスWを結束してパネル板2に係止させる使い方例を示しており、結束固定具1は、パネル板2の取付孔3の部分に係止固定されるクランプ具Aと、ワイヤーハーネスWを囲繞した状態でクランプ具Aの挿通支持部4に係合支持される結束バンドBとの二部品から構成されている。つまり、多数本の電線rの群で成るワイヤーハーネスWを、挿通支持部4に挿通される結束バンドBで囲繞して引き締め、それからクランプ具Aを取付孔3に挿入するか、又は、先にクランプ具Aのみを取付孔3に挿入しておき、それから挿通支持部4に挿通される結束バンドBでワイヤーハーネスWを囲繞して引き締めることにより、ワイヤーハーネスWが結束固定具1を介した状態でパネル板2に係止固定される。
【0016】
結束バンドBは、図7,図8に示すように、ナイロン、ポリプロピレン等の可撓性を有する合成樹脂材製のバンド部5と、その一端に形成される結束ヘッド部6とを有し、表裏の何れか一方の面に形成される係止部5aを備えるバンド部5が、結束ヘッド部6に抜け止め係合することによって引き締め及び係止維持が可能な公知のものに構成されている。この結束バンドBは、図示はしないが、例えば、回転リールに巻き付けたバンドリールから巻き解して供給されてくるものを適宜の長さに切断して用いる。
【0017】
クランプ具Aは、図1〜図6に示すように、支柱部7、支えフランジ8、一対の係合部9,9、及び挿通支持部(被止着対象支持部の一例)4を備えて、ナイロン、ポリプロピレン等の可撓性を有する合成樹脂材から構成されている。支柱部7は、パネル板(止着対象の一例)2に形成された円形の取付孔3に挿入される部分であり、長方形の横断面形状を有している。支えフランジ8は、支柱部7の上端(挿入方向上手側端)外周部から側方に拡がり形成されて取付孔3の周囲部分2aに被さる円形で鉢伏状のスカート部として形成されている。
【0018】
係合部9は、支えフランジ8との協働によって周囲部分2aを挟持するための部分であって、支柱部7の下端(挿入方向下手側端)部から延出されるアーム部9Aと、その先端から上方に突出形成される内係合突起9Bと、アーム部9Aの頂面である下係合面9a等から形成されている。挿通支持部4は、支柱部の上端(挿入方向上手側端)に設けられる直方体状の部分であり、結束バンドBのバンド部5を挿通可能な横孔4aが形成されていおる。正面視で略上向きコ字状を呈する横孔4aの向きである孔方向イ(矢印イ)は、上下方向視で見た場合において一対の係合部9,9を結ぶ線の方向である係合方向ロ(矢印ロ)に直交する方向に一致する状態に設定されている。尚、挿入方向ハ(矢印ハ)は、孔方向イと係合方向ロとのいずれにも直交する方向になっている。
【0019】
一対の内係合突起9B,9Bは、図4〜図6に示すように、互いに矢印ロ方向で干渉しないように互いに矢印イ方向に位置ずれされる状態に形成されている。そして、支柱部7における丁度自由状態の支えフランジ8の高さレベル範囲に相当する上端部には、内係合突起9Bと矢印イ方向で干渉しない側に偏らせた張出し部10の一対が形成されている。これら、一対の張出し部10,10は補強機能とずれ動き規制機能とを発揮可能である。即ち、張出し部10が支柱部7と支えフランジ8とに跨って形成されることでそれれら両者7,8の連結強度を補強する。そして、柱部7が取付孔3に挿入されてのパネル板2への装着状態においては、各係部9,9の孔内側への揺動移動を可能としながらその方向(矢印ロ方向)へクランプ具Aが過度に動こうとする場合には何れかの張出し部10が取付け孔3に当接してずれ動きを規制することが可能である。尚、上記装着時におけるクランプ具Aの矢印イ方向の過度なずれ動きは支柱部7の上端部が7Aの幅寸法でもって規制することが可能である。
【0020】
このような構成のクランプ具Aは、支柱部7が取付孔3に差し込まれると、一対のアーム部9A,9Aが取付孔3の孔内周面3n又はその縁との摺接によって内方に(各アーム部9A,9Aが互いに近付く方向に)弾性揺動変形して取付孔3を通過可能となり、内係合突起9Bの外面9bが孔内周面3nに当接する状態で下係合面9aが周囲部分2aに下から当接する係合状態になって、一対の係合部9,9と支えフランジ8とでパネル板2を弾性挟持する止着状態(図7を参照)が齎されるようになる。この場合、支えフランジ8が上方に撓むように弾性変形しており、その弾性復元力によってクランプ具Aをしっかりとパネル板2に係止支持させることができる。
【0021】
支えフランジ8は、これを鉢伏状とするための第1角度(「所定の傾斜角」の一例)θを有する内径側フランジ部(内側フランジ部の一例)8Bと、第2角度(「所定の傾斜角θよりも大なる傾斜角」の一例)αを有する外径側フランジ部(外側フランジ部の一例)8Cとを備える複数段傾斜構造とされている。即ち、支えフランジ8は、取付孔3の形状に合わせて平面視で円形を呈しており、支柱部7の上端部に連続される厚肉で水平姿勢の中央領域8Aと、中央領域8Aの周囲に形成される内径側フランジ部8Bと、内径側フランジ部8Bの周囲に形成される外径側フランジ部8Cとを備えて形成されている。
【0022】
内径側フランジ部8Bは、その厚みが径外側に行くほど薄くなる状態に形成されており、その外周部に続く外径側フランジ部8Cはほぼ一定の厚みに設定されている。従って、図4に示すように、第1角度θとは、内径側フランジ部8Bの厚みの中心線Xと水平ラインKとの為す角度のことである。そして、第2角度αも、外径側フランジ部8Cの厚みの中心線Yと水平ラインKとの為す角度のことである。実施例1においては外径側フランジ部8Cの厚みが一定であるから、第2角度αを、外径側フランジ部8Cの外表面と水平ラインKとの為す角度と規定することもできる。第1角度θと第2角度αとには、θ<αなる関係があるから、次のような利点が得られる。
【0023】
支えフランジ8は、一対の係合部9,9と共にパネル板2を弾性挟持するために、外周部の傾斜角を内側よりも急となる二段階角度としてお碗を伏せたような形状(鉢伏状)を顕著化させてあり、弾性力と強度とを兼ね備えるフープテンション効果が明確に発揮されるようにしてある。これにより、取付孔3に挿入しての装着時に支柱部7の差し込み力が過剰であっても、支えフランジ8の外周部が上方に捲り上がること、いわゆる「そっくり返る」不都合がまず生じないものとなっている。
【0024】
そして、特許文献1に示すもののように、傾斜角一定の支えフランジに比べて、剛性(フープテンションも含む)が明確に向上するので、金型成形時におけるクランプ具Aを金型から離型させた際の剛性不足による波打ち変形が生じないようになる。それでいて、図4に示すように、支えフランジ8の形状に因る深さHを、支えフランジ8の径Rを大きくすることなく十分大きな値として、パネル板2等の止着対象の厚み変化に広範囲で対応可能となる利点がある。
【0025】
例えば、内径側フランジ部8Bを径外側に延長して本発明クランプ具Aによる支えフランジ8の深さHを得るには、支えフランジとしての径がRより相当に大きくなり、径をRに抑えれば支えフランジとしての深さは、本発明クランプ具Aによる支えフランジ8の深さHよりも随分小さな値になってしまう。従って、複数段傾斜構造を採る本発明クランプ具Aの有利さが明快に理解することができる。実施例1のように、二段傾斜構造を採れば、支えフランジ8における主に外周端部の強度・剛性が向上するものとなって、支えフランジ8(内側フランジ部8B)の変形によるパネル板2表面への追従性を殆ど損わないようにして、パネル板2を係合部9,9とで挟持して有効な支持機能を発揮しながら、離型時の不都合(前述の波打ち現象)を効果的に防止できるという優れものが得られる。
【0026】
故に、支えフランジの傾斜角が径外側ほど大になる形状、即ち、球面等の茶碗を伏せたような曲面の断面形状を持つ支えフランジを備えたクランプ具でも良さそうに思える。しかしながら、その構成では、支えフランジの剛性が徒に大となって変形し難くなり、支持対象への支持状態が不安定になるおそれが考えられる点で問題である。従って、複数段傾斜構造を採る本発明のクランプ具の方がより良いものであると思われる。
【0027】
そして、前述のような効果を得るには、内径側フランジ部8Bの第1角度θと外径側フランジ部8Cの第2角度αとの比、即ち角度比Fが1:2〜4:11の範囲に設定(F=θ/α=2〜2.75)したり、内径側フランジ部8Bの径dと外径側フランジ部8Cの径Rとの比、即ち径比Gが10:11〜3:4の範囲に設定(G=d/R≒1.1〜1.33)するのが良く、これら両条件を共に満たすようにすれば尚良い。実施例1によるクランプ具Aにおいては、角度比F(第1角度θ:第2角度α)が凡そ23:53(F=2.30)に、かつ、径比Gが凡そ19:22(G=1.56)に設定されている。
【0028】
各寸法データの一例として、実施例1によるクランプ具Aにおいては、第1角度θ=23度、第2角度α=53度、支えフランジ8の外径(外側フランジ部8Cの径)R=18mm、内側フランジ部8Bの径d=15mm、支えフランジ8の深さ(高さ)H=mm4にそれぞれ設定されている。
【0029】
上記のような角度比Fや径比Gに設定することにより、支えフランジ8の大型化を招くことや型製作に起因して支えフランジ8が波打ち変形を引き起こす不都合がないようにしながら、パネル板などの止着対象2の広範囲な厚みに対応できて、使い勝手の向上する改善されたクランプ具Aを提供することができている。
【0030】
〔別実施例〕
支えフランジ8が、傾斜角度の緩い(例:第1角度θよりも小なる角度)内側フランジ部と、傾斜角度の急(例:第2角度α)な外側フランジ部と、傾斜角度が中間(例:第1角度θ)の中間フランジ部との三段による複数段傾斜構造としても良く、それ以上の複数段であっても良い。被止着対象支持部4は、例えば、結束バンドのヘッド部(バンド部を係止保持する箇所)が一体化されたもの(つまりは結束バンド付クランプ具)でも良く、それ以外のものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1によるクランプ具の正面図
【図2】図1のクランプ具の側面図
【図3】図1のクランプ具の平面図
【図4】図3のクランプ具のa−a線断面図
【図5】図1のクランプ具の底面図
【図6】図1のクランプ具の下方から見た斜視図
【図7】図1のクランプ具の使用状態を示す断面図
【図8】クランプ具に結束バンドを通した状態を示す斜視図
【符号の説明】
【0032】
2 止着対象
2a 周囲部分
3 取付孔
4 被止着対象支持部
7 支柱部
8 支えフランジ
8B 内側フランジ部
8C 外側フランジ部
9 係合部
F 内側フランジ部の傾斜角と外側フランジ部の傾斜角との比(角度比)
G 内側フランジ部の径と外側フランジ部の径との比(径比)
θ 所定の傾斜角
α 所定の傾斜角よりも大なる傾斜角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
止着対象に形成された取付孔に挿入される支柱部と、この支柱部の挿入方向上手側端外周部から側方に拡がり形成されて前記取付孔の周囲部分に被さる鉢伏状の支えフランジと、前記支柱部の外周部に形成されて、前記支えフランジとの協働によって前記止着対象における前記取付孔の周囲部分を挟持するための係合部と、前記支柱部の挿入方向上手側端に設けられる被止着対象支持部とを有し、
前記支えフランジが、これを鉢伏状とするための所定の傾斜角を有する内側フランジ部と、前記所定の傾斜角よりも大なる傾斜角を有する外側フランジ部とを備える複数段傾斜構造とされているクランプ具。
【請求項2】
前記内側フランジ部の傾斜角と前記外側フランジ部の傾斜角との比が1:2〜4:11の範囲に設定されている請求項1に記載のクランプ具。
【請求項3】
前記内側フランジ部の径と前記外側フランジ部の径との比が10:11〜3:4の範囲に設定されている請求項1又は2に記載のクランプ具。
【請求項4】
前記内側フランジ部の傾斜角と前記外側フランジ部の傾斜角との比が23:53に設定され、かつ、前記内側フランジ部の径と前記外側フランジ部の径との比が19:22に設定されている請求項1に記載のクランプ具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−299851(P2009−299851A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157033(P2008−157033)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000108524)ヘラマンタイトン株式会社 (57)
【Fターム(参考)】