説明

クランプ機構付き電線切断工具

【課題】電線の切断時において両刃の刃面が変形することなく電線を確実にクランプした状態で切断でき、また、限られた狭い作業空間の中でも容易に切断作業ができ、さらに電線のクランプ長さ及びクランプ状況を視認することにより、切断作業の確実化及び省力化が図れるクランプ機構付き電線切断工具を提供する。
【解決手段】固定刃1及び可動刃2と、固定刃1を側面に固定する固定刃側リンク31及び可動刃2の側面に隣接する可動側リンク32と、これら部材を貫通して枢支する支点ボルト35と、可動刃2を固定刃1に対して開閉させる可動刃駆動手段20と、支点ボルト35に枢支され、固定刃1及び可動刃2のそれぞれに同期して開閉することにより電線を挟持するクランプユニット50とを備え、クランプユニット50の全体は、少なくとも可動側リンク32の板厚tに相当する距離だけ離れた側方に位置し、可動刃側クランプ57は、支点ボルト35で枢支された可動刃側クランプ駆動レバー54により開閉される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電柱間に架設されている架空配電線や、地上での電線の切断時に用いられる電線切断工具に関し、詳しくは電線切断時に電線を把持するクランプ機構を備えたクランプ機構付き電線切断工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電線切断工具は、電柱間に架設されている架空配電線の吊架状態での切断や、電線相互を接続する場合の余長部の切断に用いられ、その後に切断端部に種々の電気的接続部品が取付けられる。
【0003】
この切断作業に使用する電線切断工具としては、市販されているクリッパー等の手動の電線切断工具の他、電動、油圧等を動力源とする電線切断工具があり、電柱等の柱上や高所作業用バケットの中で又は地上において切断作業を行っていた。
【0004】
また、従来より配電線工事において無停電下での間接活線作業が進められ、電柱間に架設されている架空配電線を吊架状態のままで、しかも隣接する電線に通電したままで切断作業を行うことが多い。そのための電線切断工具を本出願人も既に特許文献1において提案している。この工具は、電線切断時に工具に併設されたクランプで電線をクランプしつつ切断するもので、その用途は電線外径が比較的小径(10〜17mm)のものを対象としており、重量も軽く、使いやすいものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−121585号公報(段落0017、0018、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、近年は、電気機器の大型化や、顧客の使用電力量の需要増に伴い、電線外径が比較的大径(10〜27mm)の電線を容易に切断し得る電線切断工具が必要になってきた。そのためには、従来の電線切断工具よりも更に把持ストロークを大きく確保したうえで切断することが必要である。
【0007】
かかる電線切断工具のクランプ機構は、その構造が複雑になり、いきおい全体重量も大きくなりがちであるが、電線切断作業の現場は、柱上や高所作業用バケット車内での作業が多く、作業スペースが極めて狭いため、軽くてコンパクトで、しかも切断中の電線のクランプ部分が視認できる作業性の良いものが必要である。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、電線の切断時において、比較的大径(10〜27mm)であって、かつ、これら大径範囲内に含まれる各サイズの電線を各サイズに応じたクランプ力で確実にクランプしたうえで容易に切断できると共に、限られた狭い作業空間の中でも容易に切断作業が可能なクランプ機構付き電線切断工具を提供することを第1の目的とする。
【0009】
また、本発明は、電線切断時において、電線のクランプ長さ及びクランプ状況をそのまま視認できるようにすることにより、切断作業の確実化及び省力化が図れるクランプ機構付き電線切断工具を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記第1の目的は、先端部に刃面を有する固定刃及び該固定刃に対して開閉する刃面により電線を切断する可動刃と、前記固定刃を側面に固定する板状の固定刃側リンク及び前記可動刃の側面に隙間を介して隣接する板状の可動側リンクと、前記固定刃及び可動刃の刃面近傍であって、前記固定刃側リンク及び前記可動側リンクの中央部よりも略上方位置を貫通してこれら部材を枢支する支点ボルトと、該支点ボルトを中心に前記可動刃の他端を回動させることにより、前記可動刃の刃面を前記固定刃の刃面に対して開閉させる可動刃駆動手段と、前記支点ボルトに枢支されると共に、前記固定刃及び可動刃のそれぞれに同期して開閉することにより前記電線を挟持するための固定刃側クランプ及び可動刃側クランプから成るクランプユニットと、を備え、該クランプユニットの全体は、少なくとも前記可動側リンクの板厚に相当する距離だけ離れた側方に位置していると共に、前記可動刃側クランプは、前記可動刃駆動手段と前記固定刃の基端部間に介設され、前記支点ボルトで枢支された可動刃側クランプ駆動レバーにより開閉されることを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具に係る第1発明によって、達成することができる。
【0011】
ここで、「電線」とは、広い概念のものであって、通常の絶縁被覆電線のほか、それ以外の切断可能な線状体をも含むものとする。
【0012】
また、「可動刃駆動手段」としては、例えば手動又は空圧、油圧等を駆動手段とする回転運動を昇降運動に変換するボールねじユニット等を用いるのが好ましいが、上記駆動源により、直接、直動運動をするものであっても良い。
【0013】
また、「固定刃及び可動刃」の刃先形状は、特に限定するものではなく、例えば直ぐ刃、鎌刃等如何なる形状のものであってもよい。
【0014】
更に、「少なくとも前記可動側リンクの板厚(t)に相当する距離」とは、可動側リンクの板厚(t)以外に例えば、可動側リンクの前後に装着されるばね座金、カラー等の締結金具の厚さをも含んでも良い趣旨である。要はクランプユニットが固定刃及び可動刃に対して、上記距離を隔てて独立して装着されていることを言う。
【0015】
本発明の上記第1の目的は、先端部に刃面を有する固定刃及び該固定刃に対して開閉する刃面により電線を切断する可動刃と、前記固定刃を側面に固定する板状の固定刃側リンク及び前記可動刃の側面に隙間を介して隣接する板状の可動側リンクと、前記固定刃及び可動刃の刃面近傍であって、前記固定刃側リンク及び前記可動側リンクの中央部よりも略上方位置を貫通してこれら部材を枢支する支点ボルトと、該支点ボルトを中心に前記可動刃の他端を回動させることにより、前記可動刃の刃面を前記固定刃の刃面に対して開閉させる可動刃駆動手段と、前記支点ボルトに枢支されると共に、前記固定刃及び可動刃のそれぞれに同期して開閉することにより前記電線を挟持するための固定刃側クランプ及び可動刃側クランプから成るクランプユニットと、を備え、該クランプユニットの全体は、少なくとも前記可動側リンクの板厚に相当する距離だけ離れた側方に位置していると共に、前記可動刃側クランプは、前記可動刃駆動手段と前記固定刃の基端部間に介設され、前記支点ボルトで枢支された可動刃側クランプ駆動レバーにより開閉され、更に、前記支点ボルトは、前記固定刃側リンク及び前記可動刃リンクのそれぞれの外側面からはみ出す長さの雄ねじ部を有するとともに、前記固定刃側リンク及び前記可動刃リンクのそれぞれの外側面であって、その先端部近傍に、前記クランプユニットの固定刃側クランプを係脱するためのソケットを固定したことにより、前記クランプユニットの全体を、前記固定刃側リンク側又は可動刃側リンク側に着脱可能にしたことを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具に係る第2発明によっても達成することができる。
【0016】
この第2発明により、作業者は、作業環境及び装柱の状態を問わず、クランプユニットを固定刃及び可動刃の左側又は右側の所望する側に容易に装着することができる。
【0017】
本発明の上記第2の目的は、前記クランプユニットとして、固定刃側クランプ又は/及び可動刃側クランプに電線の余長部が視認可能な窓を設けることにより、達成できる。
【0018】
この場合、前記電線の余長部が視認可能な窓の近傍には、更に、電線の余長部の長さを測定可能な目印である例えば、目盛り線、目盛り数字等の刻印、貼紙(色別表示を含む)等を併設しても良い。
【発明の効果】
【0019】
第1の発明に拠れば、クランプユニットを両刃から離れた位置に独立させて設けるとともに、クランプユニットのクランプ力も両刃の駆動系統とは独立した駆動系統により発生させるようにしたので、比較的大径の電線であっても電線径に応じた強力なクランプ力で確実にクランプしたうえで容易に切断できるクランプ機構付き電線切断工具が得られる。
【0020】
また、第2の発明に拠れば、作業者がその作業環境及び装柱の状態によって、クランプユニットの全体を両刃の左右いずれの側にでも作業時に容易に装着できるので、上記第1の発明の作用効果に加えて、限られた狭い作業空間の中でも装着作業が省力化され、容易に切断作業ができるクランプ機構付き電線切断工具が得られる。
【0021】
第3の発明に拠れば、クランプユニットにクランプ長さ検知窓と、目盛り線とを設けたので、電線切断前の準備作業として、切断対象の電線と切断刃との相対位置関係を直接目視でき、電線の切断位置に間違いの無い確実な切断ができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るクランプ固定式電線切断工具の一実施形態の正面図である。
【図2】図1の電線切断工具の右側面図である。
【図3】図1の電線切断工具の分解斜視図である。
【図4】図1の電線切断工具中のクランプユニットの分解斜視図である。
【図5】図1の電線切断工具の使用状態を示す図である。
【図6】本発明に係るクランプ着脱式電線切断工具の他例の一実施形態の正面図である。
【図7】図6の電線切断工具の右側面図である。
【図8】図6の電線切断工具の分解斜視図である。
【図9】図6の電線切断工具中のクランプユニットの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
1 固定刃
2 可動刃
3 連結軸
5 ボールねじ
7 ボールねじユニット
8 可動刃昇降用ロッド
10 切断本体部
21 可動刃駆動ピン
30 リンク部
31 固定刃側リンク
32 可動刃側リンク
34 枢支カラー
35、35A 支点ボルト
50、50A クランプユニット
51、51A クランプユニット本体
52、52A 固定刃側連結アーム
53、53A 可動刃側連結アーム
54 可動刃側クランプ駆動レバー
56 固定刃側クランプ
56m、57m クランプ長さ検知窓
56n、57n 目盛り線
57 可動刃側クランプ
60 ソケット
100 クランプ固定式電線切断工具(本発明)
200 クランプ着脱式電線切断工具(本発明)
t 可動刃側リンクの板厚
W 電線
【発明を実施するための形態】
【0024】
[実施形態1]
次に、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は、本発明に係るクランプ片側固定式電線切断工具100の一実施形態の正面図、図2は、図1の電線切断工具100の右側面図、図3は、図1の電線切断工具100の分解斜視図である。
【0026】
以下の説明では便宜上、図1の電線切断工具100の正面図を基準にして、その上下、左右を称することにする。
【0027】
これらの図において、本発明に係るクランプ固定式電線切断工具100は、大別して、切断本体部10と、クランプユニット50とで構成されており、クランプユニット50が切断本体部10の右側に固定されているタイプのものである。それ故、本実施形態の発明は、「クランプ固定式電線切断工具」と称する。
【0028】
ここで、切断本体部10は、固定刃1に対し、連結軸から図示しない外部動力又は作業者の手動による回転トルクを可動刃2の開閉運動に変換させて、電線Wを切断するための、いわば切断部の本体であり、その基本的構成は前述した特許文献1と同じものである。なお、符号10aは、切断本体部10の全体を覆うプラスチック製のカバーである。
【0029】
一方、クランプユニット50は、電線Wの切断時において同時に電線Wをクランプするための複数の部材からなるユニットであり、図1に示すように、固定刃1及び可動刃2の右側に固定されている。
【0030】
まず、切断本体部10について、説明する。
<切断本体部10の構成>
図3に示すように、切断本体部10は、固定刃1及び可動刃2と、可動刃駆動手段20と、リンク部30とから構成されている。
【0031】
可動刃駆動手段20は、図示しない手動操作棒(いわゆるホットスティック)や油圧又は空圧モータ等の外部動力と連結するための連結軸3と、手動又は外部動力との連結時及び回転時に連結軸3との、いわゆる共回りを防止するための円筒状連結金具4と、ボールねじ5及びフランジ付きナット6から成るボールねじユニット7と、その上部の可動刃昇降用ロッド8とから構成されている。
【0032】
連結軸3は、横断面が六角形状のもので、図1に示すように、その上部は、ボールねじ5とノックピン9で一体に連結されているとともに、円筒状連結金具4との間に装着されているボールベアリング4aにより回転自在に支軸されている。
【0033】
図3に戻り、円筒状連結金具4には、その上部に角形フランジ4bが一体に形成されており、さらにフランジ4bの上部には、一対のリンクホルダー4cが対向して形成されている。
【0034】
可動刃昇降用ロッド8は、その下部フランジ8aと、フランジ付きナット6の上部フランジ6aとが図示しないボルトで一体に締結され、ロッド8の上部はヨーク状に形成されている。
【0035】
したがって、連結軸3が図示しない手動又は外部動力等により正逆転されると、その上部に連結されているボールねじ5も同様に正逆転し、これに螺合されているフランジ付きナット6が上下動するので、フランジ付きナット6に固定されている可動刃昇降用ロッド8も同時に上下動する。
【0036】
リンク部30は、一対の対向配置された板状のもので、側面に固定刃1を固定する板状の固定刃側リンク31及びこのリンク31への固定刃1の固定部材である六角ボルト1b、カラー1c、六角ナット1dと、可動刃2の右側面に隙間を介して隣接する板状の可動刃側リンク32と、両リンク31、32間の距離を定めるとともに一体に連結するステー軸33及びその袋付きナット33a、33aと、上記固定刃1、可動刃2及び両リンク31、32を貫通してこれらの内部に装着され、固定刃1と可動刃2とが開閉する時の支点の役目をする枢支カラー34と、下方の支点ボルト35とで構成されている。
【0037】
ここで、固定刃側リンク31と可動刃側リンク32とは、いずれもその基端部が円筒状連結金具4上部のリンクホルダー4cと六角穴付きボルト32aとでピン結合され、それぞれのリンク31、32の中央部よりも略上方位置には、上記枢支カラー34の外径よりも若干大きな内径を有する枢支カラー34の装着孔31a、32bがそれぞれ設けられている。
【0038】
固定刃1と可動刃2とは、いずれもその一端部に形成された刃面1a、2aの刃形が略鎌状をした鋭利な片刃のものである。
【0039】
このうち固定刃1は、固定刃側リンク31の内側面の上方において、固定刃側リンク31の左側から挿入された六角ボルト1bが、カラー1cと可動刃側リンク32とを貫通して六角ナット1dで固定されている。したがって、両リンク31、32の上部は、固定刃1の厚さと、カラー1cの長さの合計値をリンク31、32間の幅寸法として、一体に結合されている。
【0040】
両刃1、2は、それぞれの刃面1a、2aを互いに背中合わせに重ねられた状態で、可動刃側リンク32と固定刃側リンク31との間に位置している。
【0041】
固定刃1の基端部と、可動刃2の中央部よりも略上部位置には、枢支カラー34の装着孔1d、2bがそれぞれ設けられており、枢支カラー34の内部には、上記支点ボルト35が貫通して挿入されるようになっている。
【0042】
ここでカラー34の全長は、両リンク31、32を一体に組み立てたときの内側面間の長さと同一寸法であり、支点ボルト35の首下長さは、固定刃側リンク31の左側面から図4で後述するクランプユニット50の固定ノブ59の雌ネジ孔35bまでの、十分捻じ込み可能な長さを有する。
【0043】
したがって、支点ボルト35を図3のように、下方から固定刃側リンク31→固定刃1→可動刃2→枢支カラー34→可動刃側リンク32の順に差し入れ、クランプユニット50の上記雌ネジ孔35b(図4)内にねじ込めば、固定刃側リンク31と可動刃側リンク32とは、その間がしっかりと一定幅に固定できるとともに、可動刃2はこのカラー34を支点として固定刃1に対して回動することができる。
【0044】
一方、可動刃2の基端部は、前述した可動刃昇降用ロッド8のヨーク状先端部に可動刃駆動ピン21の下側でピン結合され、可動刃駆動ピン21の両端部にはE型止め輪22が装着されている。
【0045】
ここで、連結軸3が回転し、ボールねじナット6が上下方向に昇降すると、これと一体になっている可動刃昇降用ロッド8も昇降する。
【0046】
したがって、可動刃2は枢支カラー34を中心に正逆方向に回動するが、固定刃1は、固定刃側リンク31に固定されているので、結局、可動刃2が固定刃1に対して開閉運動をするのである。
【0047】
<クランプユニット50の構成>
次に、再度図3及び図4を参照して、クランプユニット50の構成について説明する。
【0048】
図3に示すように、クランプユニット50は、大別して、クランプユニット本体51と、このクランプユニット本体51を前述した切断本体部10に固定するための一対の固定刃側連結アーム52及び可動刃側連結アーム53と、切断本体部10からの駆動力をクランプユニット本体51にも伝達するための可動側クランプ駆動レバー54とで構成されている。
【0049】
図4の左下に示すように、固定刃側連結アーム52は、ロッド状のもので、その一端部には、可動刃側リンク32の装着孔32cにE形止め輪32dで回動自在にピン止めするために径落ちの止め輪溝52aが形成されており、他端部には、クランプユニット本体51に固定するための雄ネジ52bが形成されている。
【0050】
また、図右下の可動刃側連結アーム53もロッド状のもので、その一端部には、可動側クランプ駆動レバー54(図3)の装着孔54aにE形止め輪53cで回動自在にピン止めするために径落ちの止め輪溝53aが形成されており、他端部には、クランプユニット本体51に固定するための雄ネジ53bが形成されている。
【0051】
図3に示すように、可動側クランプ駆動レバー54は、略「く」字状をした板状のもので、その基端部の装着孔54bには、前述した可動刃駆動ピン21の上部が遊嵌されて、E型止め輪22で回動自在に装着され、先端部の装着孔54aには、前述した可動刃側連結アーム53が遊嵌されてE型止め輪53cで回動自在に装着され、そして先端部よりの略中央部の支点孔54dには、前述した切断本体部10の支点ボルト35が貫通してクランプユニット本体51の固定ノブ59の雌ねじ孔35bにねじ止めされている。
【0052】
なお、図3に示すように、上記それぞれの装着孔54b、54aから支点孔54dまでの長さL1、L2の腕長さ比(L1/L2)を1以上に設定すると、てこの原理により、クランプ力を大きく設定することができる。
【0053】
したがって、可動側クランプ駆動レバー54は、可動刃昇降用ロッド8が昇降すると、これに連なる可動刃駆動ピン21により可動刃側クランプ駆動レバー54が支点孔54dを中心に遥動運動をするので、先端部の可動刃側連結アーム53も、図の矢印方向に遥動運動をすることができる。
【0054】
図3上部のクランプユニット本体51の詳細構成を示したのが、次の図4である。
【0055】
図4において、クランプユニット本体51は、固定刃側クランプ56と、可動刃側クランプ57と、それぞれのクランプ56、57の基端部に位置し、両クランプ56、57を枢支するための枢支カラー58と、固定ノブ59とから構成されている。
【0056】
また、固定刃側クランプ56は、前述した固定刃側連結アーム52がねじ孔55aに捻じ込まれて固定される固定刃側クランプホルダー56aと、圧縮コイルばね56bと、固定クランプ56cとからなり、圧縮コイルばね56bは、固定刃側クランプホルダー56aと固定クランプ56c間に位置し、両部材の内側に設けた凹状ばね座56dにより外れないようになっている。
【0057】
一方、可動刃側クランプ57は、可動刃側クランプホルダー57cと、前述した可動刃側連結アーム53がねじ孔57g(図4)に捻じ込まれて固定される可動刃側クランプホルダー57aと、圧縮コイルばね57fと、可動クランプ57jとからなり、圧縮コイルばね57fは、同様に可動刃側クランプホルダー57aと可動クランプ57j間に位置し、両部材の内側に設けた凹状ばね座57eにより外れないようになっている。
【0058】
可動刃側クランプホルダー57cは、レバー状のプレートで、基端部には前述した切断本体部10の支点ボルト35の貫通孔57hが設けられ、先端部には、可動刃側クランプホルダー57aが十字孔付きボルト57dにより固定されている。なお、固定刃側クランプホルダー56aと可動刃側クランプホルダー57aのいずれにもそれらの基端部に設けられている凸部57iは、互いに係合してこれらホルダーの回動位相角を任意角度に規制又は調整するためのものである。
【0059】
固定クランプ56cと可動クランプ57jとは、いずれもその先端部が略ハンマー状に形成されており、基端部は、上記カラー58が貫通して遊嵌される程度の内径を有する枢支孔57h、58aが形成されている。固定クランプ56cと可動クランプ57jの外形形状はほぼ同様であって、異なる点は、電線Wをほぼ180度の位相角で挟持できるようにするため、互いに勝手違いに形成されている点である。
【0060】
両クランプ56、57の電線把持側の内面は、切断対象となる電線Wの外径に対応可能なように円弧状の電線把持面56e、57kが形成され、その軸方向(図1のX軸方向)は一定の電線把持長さL3を有する。
【0061】
また、固定クランプ56cと可動クランプ57jの外周面には、作業者がクランプした電線Wのクランプ長さを確認できるように、クランプ長さ検知窓56m、57mが軸方向に沿って電線把持面にまで貫通して形成されている。
【0062】
さらに、クランプ長さ検知窓56m、57mの近傍には、クランプした電線Wの端部位置を測定する目盛り線56n、57nとその数字(図1)とが刻印されている。
【0063】
そして、最上部の固定ノブ59は、上記各部材を図の上下関係で組み立てた後、クランプユニット本体51として結合するためのいわばナットであり、その内部には前述した支点ボルト35と螺合する雌ネジ孔35bが形成されている。
【0064】
これら部材の組み立ては、切断本体部10から上方に突出した支点ボルト35に、まず、枢支カラー58を挿入し、この枢支カラー58を中心として、図のように下方から、固定側クランプホルダー56a→固定クランプ56c→可動クランプ57j→可動側クランプホルダー57cの順に挿入し、更に上方に突出している支点ボルト35の雄ねじ部35aに、固定ノブ59を十分に捻じ込んで一体に結合し、クランプユニット50の全体を前述した切断本体部10の可動側リンク32の右側面に固定するのである。
【0065】
以上の各部材の組み立てにより、クランプユニット50としての組み立て作業が完了する。
【0066】
以上で本実施形態1の構成を説明したことになるので、次に図3〜図5を参照して本実施形態1に係るクランプ片側固定式電線切断工具100の発明の作用及び効果(使用方法)について説明する。
【0067】
図5は、図3で説明した固定刃1及び可動刃2と、図4で説明したクランプユニット本体51との相対位置関係を示したもので、図5(a)は、固定側クランプと可動側クランプが全閉状態の図、図5(b)は、両クランプ56、57が全開状態の図、図5(c)は、固定刃側クランプ56と可動刃側クランプ57とが被覆層付き電線Wをクランプした状態の図である。
【0068】
<発明の作用>
1.全閉工程
図5(a)は、固定クランプ56cと可動クランプ57jの内面同士が当接し、全閉状態示している。また、固定刃1と可動刃2も両クランプ56、57のそれぞれと同期した状態で固定されているので、全閉状態にある。なお、この全閉状態は、両クランプ56、57の作用の理解を容易にするために示したもので、電線Wの切断に当り、必ず図のように一々全閉状態にしなければならない訳ではない。
【0069】
この全閉状態においては、図3が示している通り、固定側クランプホルダー56aと固定刃1は、それぞれ可動刃側リンク32と、固定刃側リンク31とに固定されているため、前述したように両部材間に相対運動は無い。但し、固定刃側リンク31及び可動刃側リンク32は、その基端部が一対のリンクホルダー4c、4cのそれぞれにピン結合されているので、電線Wの切断に際して、クランプユニット50の全体はこのリンクホルダー4c、4cを支点として、若干遥動運動をする。このような運動は、以後のステップにおいても同様である。
【0070】
そこで、固定側クランプ56cと可動側クランプ57jとを図のような全閉状態にするには、図3において、作業者がまず連結軸3を適当な外部動力又は手動にて、図の実線の如く時計回りに回転する。
【0071】
ボールねじ5が右ねじの場合は、ボールナット6は下降するから、これと一体になっている可動刃昇降用ロッド8も同様に図の実線方向に下降する。
【0072】
可動刃昇降用ロッド8が図の実線方向に下降すると、これにピン結合している可動刃駆動ピン21が可動側クランプ駆動レバー54の基端部を上から見て時計方向に引き込むから、可動側クランプ駆動レバー54は、枢支孔54dを中心にして図の矢印方向の時計回りに回動する。
【0073】
可動側クランプ駆動レバー54が時計回りに回動すると、可動側クランプ駆動レバー54と一体になっている可動刃側連結アーム53bも図の矢印方向の時計回りに回動するが、図4で前述したように、可動刃側連結アーム53は、可動刃側クランプホルダー57aを介して可動側クランプホルダー57cと一体なっているので、この可動側クランプホルダー57cが、固定刃側クランプホルダー57a及び圧縮コイルばね57fを介して、固定刃側クランプ56を図の矢印方向の時計回りに回動させることになる。
【0074】
可動刃クランプ57jの内面が静止している固定刃クランプ56cの内面に当接した時点で、圧縮コイルばね56b、57fの付勢力が利き始め、両クランプ56c、57jは、全閉状態となる。さらに、連結軸3の時計回り方向への回転を続けると、圧縮コイルスばね57fの可動クランプ57jに対する付勢力が増加し、一方、固定クランプ56cからも圧縮コイルばね56bを介しての等しい反力が加わり、両クランプ56c、57j間の押圧は次第に高くなる。
【0075】
2.全開工程
可動クランプ57jを固定クランプ56cに対して全開するには、前述した全閉工程と逆の操作をすればよい。すなわち、連結軸3を図3とは逆の反時計回り方向に回転することにより、可動刃側連結アーム53を反時計回り方向に回動させることにより、これと一体になっている可動刃側クランプホルダー57a、57cも同様に反時計回り方向に回動させて、固定クランプ56cに対して可動クランプ57jを開くのである。
【0076】
このようにして両クランプ56c、57j間を全開にしたのが、図5(b)の状態である。
【0077】
3.電線切断位置決め工程
電線Wを切断するには、切断すべき電線Wの切断位置に適当な目印を付ける。
【0078】
切断位置に目印を付けたら、両クランプ56c、57j間を電線Wの外径以上に開口し、図5(b)に示すように、電線Wを咥え込む。
【0079】
一方、既に一端部に電線Wの切断端があり、その余長部を接端端から一定長さ位置で切断する場合は、両クランプ56c、57jのクランプ長さ検知窓56m、57mから切断端を目視しつつ、切断したい長さを有する位置の目盛り線56n、57nに一致させる。
【0080】
4.電線クランプ(把持)工程
次に、切断位置が決まったら、図5(b)に示すように、前述した操作により両クランプ56c、57jで電線Wを咥え、更に切断時に電線Wが逃げないように圧縮コイルばね57fの付勢力を可動刃側クランプ57に働かせ、電線Wを最適のクランプ力でクランプする。このとき、固定刃1は固定刃側クランプ56と同じ位置にあり、可動刃2は可動刃側クランプ57に同期して回動するので、両クランプ56c、57jによるクランプが完了時点で、電線Wの外周に固定刃1と可動刃2とが接触する。
【0081】
5.電線切断工程
更に、連結軸3の回転を継続し、可動刃側クランプ57ホルダーの回動角を増やすと、固定刃1と可動刃2による切断が開始される。
【0082】
ここで、両刃1、2による電線Wの切断が進行すると電線Wからの反力も増加するが、可動刃2に同期して回動する可動刃側クランプ57からの圧縮コイルばね57fを介しての付勢力が増加するので、電線Wに対するクランプ力も増加する。
【0083】
この場合、前述したように可動側クランプ駆動レバー54の腕長さ比(L1/L2)を1以上に設定しておくと、「てこ」の原理により従来よりも大きなクランプ力でクランプした状態で切断することができる。
【0084】
<発明の効果>
本実施形態のクランプ機構付き電線切断工具100に拠れば、次の優れた作用効果を奏することができる。
【0085】
1.本発明の切断工具100は、一対の可動刃2から独立して一定距離離れた位置に可動刃2の動きに同期して開閉するクランプユニット50を設け、このクランプユニット50の開閉を、リンク機構により可動刃2の開閉作用とは独立して可動刃昇降用ロッド8で駆動されるようにしたので、可動刃2からの電線Wの把持点が、少なくとも可動刃側リンク32の板厚分(図1、図3の符号t)は遠くなる。すなわち、固定刃1と可動刃2による切断点から電線Wを把持するまでの位置が上記板厚分、遠くなるので、電線Wに対するクランプユニット50の把持力が向上し、可動刃2の切断動作が完了するまで、電線Wを強固に把持し続けることができる。
【0086】
したがって、大径の電線であっても確実に電線をクランプし、容易に切断することができる。
【0087】
2.上記のように電線Wに対するクランプユニット50の把持力が切断力よりも大きくなる結果、電線Wの切断後に切断済みの電線Wがクランプから抜け落ちることなく、確実に把持される。
【0088】
3.固定クランプ56c及び可動クランプ67jの軸方向に、クランプ長さ検知窓56m、57mと、目盛り線56n、57nとを設けたので、電線切断前の準備作業として、切断対象の電線Wと可動刃2との相対位置を目視でき、電線Wの切断位置に間違いの無い確実な切断と、切断作業時の寸法設定の省力化ができる。
【0089】
[実施形態2]
前述の実施形態1の切断工具100は、一対の可動刃2の片側(右側又は左側)にクランプユニット50が固定されているタイプのものであったが、本実施形態2の切断工具200は、クランプユニット50が可動刃2のいずれか一方の側に着脱可能なタイプのものであり、図6〜9を参照して説明する。但し、以下の説明においては、実施形態1の切断工具100と構成が異なる部分のみを説明し、実施形態1と同じ部材は実施形態1と同じ符号を用いてその説明を省略する。
【0090】
図6は、本発明に係るクランプ着脱式電線切断工具200の一実施形態の正面図、図7は、図6の電線切断工具200の右側面図、図8は、図6の電線切断工具200の分解斜視図、図9は、図6の電線切断工具200中のクランプユニット50Aの分解斜視図である。
【0091】
図6及び図7に示すように、本発明に係るクランプ着脱式電線切断工具200の基本的構成は、前述した実施形態1の切断工具100と同じである。すなわち、固定刃1、可動刃2、切断本体部10、リンク部30、及びクランプユニット50Aを備えている点は同じであるが、相違点は、クランプユニット50Aが本体部の正面(図1)に対し、左右のいずれの側にも着脱できるようになっている点である。
【0092】
このクランプユニット50Aの着脱構造を図6、図8及び図9を参照して説明する。
【0093】
図6及び図8において、支点ボルト35Aは、実施形態1の支点ボルト35と異なり、六角ボルトの頭部の外側にもクランプユニット50Aの固定ノブ59Aが捻じ込み固定できるだけの長さの雄ねじ部35bを有する。
【0094】
また、固定刃側リンク31と可動刃側リンク32の先端部には、クランプユニット50Aの全体を係止するためのクランプユニット係止用ソケット60を固定する雌ネジ孔60a、60a(図8)がそれぞれ設けられており、クランプユニット係止用ソケット60は、図の通り基端部が雄ねじ部60bで、先端部は、内部に固定刃側連結アーム52と可動刃側連結アーム53のそれぞれの基端部が着脱可能な内径を有する円柱状空洞60cとなっている。
【0095】
そして、この実施形態2にも、図8に示すように固定刃側連結アーム52Aと可動刃側連結アーム53Aとが、それぞれ固定刃側クランプホルダー56aと、可動刃側クランプホルダー57cとにそれぞれ固定されている。
【0096】
しかし、この実施形態2の固定刃側連結アーム52Aと可動刃側連結アーム53Aとは、実施形態1のものと異なり、クランプユニット50Aの係脱を容易にするために、いずれの連結アーム52A、53Aの基端部にも止め輪溝が設けられておらず、上記ソケット60の空洞内60cに着脱が可能な外径を有する単なる棒状体に形成されている。また、この実施形態2の可動刃側クランプホルダー57cについても、実施形態1のものは、図4で説明したように可動刃側クランプホルダー57cと、可動刃側クランプホルダー57aとがビス57dで一体に結合されていたが、この実施形態2のものは図9に示すように一つにまとめられている。そして、支点ボルト35Aについても、図8に示すように両ねじ35a、35bタイプのものになっている。また、可動刃側クランプ駆動レバー54A、54Bについても、いずれか一方の側に付け替えてしようするようになっている。
【0097】
したがって、この実施形態2の切断工具200は、所望する側の支点ボルト35Aの雄ねじ部35a又は35bに、クランプユニット50Aの全体を挿入した後、六角ナット61で雄ねじ部35aに締め付け固定し、露出している支点ボルト35Aの雄ねじ部35a又は35bに固定ノブ59Aを捻じ込みつつ、上記固定刃側連結アーム52と可動刃側連結アーム53の基端部をいずれか一方のソケット60内に挿入することで、着脱が可能である。
【0098】
なお、図では、ソケット60、60、可動刃側クランプ駆動レバー54A、54Bについては、付き換え位置を明示するために切断本体部10の両方の側に記載しているが、勿論使用時はいずれか一方を選択するのである。
【0099】
なお、図9の符号62、63は、保護カバーである。
【0100】
したがって、本実施形態2の切断工具200は、実施形態1の切断工具100に係る発明の作用、効果が得られることは勿論のこと、これに加えて、作業者が作業現場の作業空間の状況に応じてクランプユニット50Aを、作業者が所望する切断本体部10の左右のいずれの側においても短時間で装着して電線切断作業ができるという格別の作用効果を奏することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部に刃面を有する固定刃及び該固定刃に対して開閉する刃面により電線を切断する可動刃と、
前記固定刃を側面に固定する板状の固定刃側リンク及び前記可動刃の側面に隙間を介して隣接する板状の可動側リンクと、
前記固定刃及び可動刃の刃面近傍であって、前記固定刃側リンク及び前記可動側リンクの中央部よりも略上方位置を貫通してこれら部材を枢支する支点ボルトと、
該支点ボルトを中心に前記可動刃の他端を回動させることにより、前記可動刃の刃面を前記固定刃の刃面に対して開閉させる可動刃駆動手段と、
前記支点ボルトに枢支されると共に、前記固定刃及び可動刃のそれぞれに同期して開閉することにより前記電線を挟持するための固定刃側クランプ及び可動刃側クランプから成るクランプユニットと、を備え、
該クランプユニットの全体は、少なくとも前記可動側リンクの板厚に相当する距離だけ離れた側方に位置していると共に、
前記可動刃側クランプは、前記可動刃駆動手段と前記固定刃の基端部間に介設され、前記支点ボルトで枢支された可動刃側クランプ駆動レバーにより開閉されることを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具。
【請求項2】
先端部に刃面を有する固定刃及び該固定刃に対して開閉する刃面により電線を切断する可動刃と、
前記固定刃を側面に固定する板状の固定刃側リンク及び前記可動刃の側面に隙間を介して隣接する板状の可動側リンクと、
前記固定刃及び可動刃の刃面近傍であって、前記固定刃側リンク及び前記可動側リンクの中央部よりも略上方位置を貫通してこれら部材を枢支する支点ボルトと、
該支点ボルトを中心に前記可動刃の他端を回動させることにより、前記可動刃の刃面を前記固定刃の刃面に対して開閉させる可動刃駆動手段と、
前記支点ボルトに枢支されると共に、前記固定刃及び可動刃のそれぞれに同期して開閉することにより前記電線を挟持するための固定刃側クランプ及び可動刃側クランプから成るクランプユニットと、を備え、
該クランプユニットの全体は、少なくとも前記可動側リンクの板厚に相当する距離だけ離れた側方に位置していると共に、
前記可動刃側クランプは、前記可動刃駆動手段と前記固定刃の基端部間に介設され、前記支点ボルトで枢支された可動刃側クランプ駆動レバーにより開閉され、
更に、前記支点ボルトは、前記固定刃側リンク及び前記可動刃リンクのそれぞれの外側面からはみ出す長さの雄ねじ部を有するとともに、
前記固定刃側リンク及び前記可動刃リンクのそれぞれの外側面であって、その先端部近傍に、前記クランプユニットの固定刃側クランプを係脱するためのソケットを固定したことにより、前記クランプユニットの全体を、前記両刃の左右いずれかの所望する側に着脱可能にしたことを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のクランプ機構付き電線切断工具において、
前記クランプユニットは、固定刃側クランプ又は/及び可動刃側クランプに電線の余長部が視認可能な窓が設けられていることを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具。
【請求項4】
請求項3に記載のクランプ機構付き電線切断工具において、
前記電線の余長部が視認可能な窓の近傍には、更に、電線の余長部の長さを測定可能な目印が併設されていることを特徴とするクランプ機構付き電線切断工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−55729(P2013−55729A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190441(P2011−190441)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000221409)東神電気株式会社 (29)
【Fターム(参考)】