説明

クレーンシステム

【課題】本発明の目的は、クレーンを用いた機器メンテナンス作業において、作業の安全確保、作業時間の短縮及び作業精度向上を図りつつ、自動化することができるクレーンシステムを提供することにある。
【解決手段】クレーンシステムは、フック9を移動するクレーン20と、クレーン20の動作を制御するクレーン動作制御装置18と、クレーン動作制御装置に操作指示を送るクレーン操作装置10とを有する。RFIDリーダ手段11は、メンテナンス対象機器1と、メンテナンス対象機器の構成部品3と、吊りワイヤ5と、枕木8と、位置が変化する移動体14にそれぞれ取り付けられたRFID2,4,6,8,15からメンテナンスに関する情報を読み取り、表示手段13に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンにより機器メンテナンスを行うクレーンシステムに係り、特に、RFID(Radio Frequency Identification)を用いてクレーンによる機器メンテナンスを行うに好適なクレーンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所などのプラントは多数の大型機器により構成されており、それらのメンテナンスにはクレーンを用いるのが一般的である。
【0003】
機器のメンテナンスを行う際には、機器メンテナンス要領に定められている順番で機器を構成している部品を分解、所定の位置まで移動させて仮置きし、点検・補修を行った後に組立を行う。部品分解、仮置き、組立の作業毎に、クレーンフックをそれぞれ定められた位置に他の物体との干渉を避けて移動させるように操作する必要があるが、クレーンフツクの操作は難易度が高く、また、部品が重量品であった場合、重量品を吊った状態での運転ミスは重大な事故に繋がることから、クレーンフックの移動操作にはクレーン操作者の多大な精神的負担や労力及び時間を費やしていた。
【0004】
また、部品を吊る際に使用するワイヤ及び部品を仮置きする際に下に敷く枕木には部品の特性、形状、重量等によって適切なものを選定して使用する必要があるが、ワイヤ及び枕木に記載された文字情報を目視確認するだけでは読み違え、又は、作業員個人の誤った判断による選定間違いが発生する恐れがある。不適切なものを使用した場合には吊り上げた状態においてはワイヤ切断による部品の落下、仮置き作業においては部品の転落等、重大事故につながる可能性もある。
【0005】
仮置き位置についても、仮置きするスペース及び床面の耐荷重制限等により、予め計画された位置に正確に仮置きする必要があるが、仮置き計画の作業員への周知不徹底や、作業者個人の判断、また、決められた位置に正確にクレーンフックを移動させるのは難しいことから、計画通りの位置に正確に仮置きされていない場合も生じる。
【0006】
一方、機器メンテナンス期間の短縮が求められている。さらに、各機器のメンテナンス作業の経験が十分でない作業員等がメンテナンス作業を行うケースもあり、機器メンテナンス作業の自動化による作業の安全確保、作業時間の短縮及び作業精度向上が大きな課題となっている。
【0007】
ここで、熟練を要することなく位置決めを正確に、安全に、精神面の負担を軽くできる天井クレーン用位置検出装置は、例えば、特許文献1により知られている。また、天井クレーンの操作を自動化する方法は、特許文献2により知られている。さらに、フックを目的の位置に正確、迅速に移動させることができる天井クレーンのフック位置表示装置については、特許文献3により知られている。
【0008】
【特許文献1】特開2000−264579号公報
【特許文献2】特開平9−278360号公報
【特許文献3】特開平11−71088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1記載のものは、機器メンテナンス作業の自動化や安全の確保や作業精度向上には奇与していないものである。また、特許文献2や、特許文献3に記載のものは、共に天井クレーンの操作の自動化が図られているだけで、機器メンテナンス作業の安全確保には寄与していないものである。
【0010】
本発明の目的は、クレーンを用いた機器メンテナンス作業において、作業の安全確保、作業時間の短縮及び作業精度向上を図りつつ、自動化することができるクレーンシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、フックを移動するクレーンと、このクレーンの動作を制御するクレーン動作制御装置と、前記クレーン動作制御装置に操作指示を送るクレーン操作装置とを有し、メンテナンス対象機器のメンテナンスに用いられるクレーンシステムであって、前記メンテナンス操作装置は、メンテナンス対象機器と、前記メンテナンス対象機器の構成部品と、吊りワイヤと、枕木と、位置が変化する移動体にそれぞれ取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段と、前記RFIDリーダ手段によって読み取ったメンテナンスに関する情報を表示する表示手段とを備えるようにしたものである。
かかる構成により、クレーンを用いた機器メンテナンス作業において、作業の安全確保、作業時間の短縮及び作業精度向上を図りつつ、自動化し得るものとなる。
【0012】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記メンテナンス対象機器に取り付けられたRFIDには、前記メンテナンス対象機器の機器名称と、前記メンテナンス対象機器を構成する機器構成部品の部品名称と、前記メンテナンス対象機器のメンテナンス要領と、前記メンテナンス対象機器のメンテナンス時に必要な吊りワイヤ及び枕木の情報と、メンテナンス時における前記機器構成部品の仮置き位置情報が格納されており、前記表示手段には、これらの情報が表示されるものである。
【0013】
(3)上記(1)において、好ましくは、前記クレーンのフックは、前記メンテナンス対象機器の構成部品に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、前記フックのRFIDリーダ手段は、前記構成部品に取り付けられたRFIDから前記メンテナンス対象機器の分解時の前記クレーンのフックの位置情報(位置・高さ)を読み取り、前記クレーン動作制御装置に発信し、前記クレーン動作制御装置は、受信した情報に基づいて、前記クレーンのフックを所定位置に移動させ停止するようにしたものである。
【0014】
(4)上記(1)において、好ましくは、前記クレーンのフックは、前記吊りワイヤに取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、前記フックのRFIDリーダ手段は、前記吊りワイヤに取り付けられたRFIDから前記吊りワイヤの情報を読み取り、前記機器構成部品の吊り上げに適した吊りワイヤであるかを照合するようにしたものである。
【0015】
(5)上記(1)において、好ましくは、前記クレーンのフックは、前記枕木に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、前記フックのRFIDリーダ手段は、前記枕木に取り付けられたRFIDから前記吊りワイヤの情報を読み取り、前記機器構成部品の仮置きに適した枕木であるかを照合するようにしたものである。
【0016】
(6)上記(1)において、好ましくは、前記クレーンのフックは、前記移動体に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、前記フックのRFIDリーダ手段は、前記移動体のRFIDから読み込まれた情報により、周囲の一定距離内に前記移動体が存在していないかを確認するようにしたものである。
【0017】
(7)上記(1)において、好ましくは、前記メンテナンス操作装置は、前記RFIDリーダ手段により読み込んだ情報と、メンテナンス管理システムに格納されたメンテナンス情報とから、メンテナンス手順を3D−CADによるシミュレーション画像で前記表示手段に表示するようにしたものである。
【0018】
(8)上記(1)において、好ましくは、前記メンテナンス操作装置は、前記RFIDの情報を更新可能であるRFIDライタ手段を備えるようにしたものである。
【0019】
(9)上記(1)において、好ましくは、前記クレーンのフックは、前記RFIDの情報を更新可能であるRFIDライタ手段を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、クレーンを用いた機器メンテナンス作業において、安全確保、作業時間の短縮及び精度向上を図りつつ、自動化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図1を用いて、本発明の一実施形態によるクレーンシステムの構成と動作について説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるクレーンシステムの構成を示すシステム構成図である。
【0022】
メンテナンス対象機器1は、複数の機器構成部品3から構成される。ポンプ,カップリング,モータなどの機器構成部品3が結合され、メンテナンス対象機器1であるポンプ装置を構成している。
【0023】
メンテナンス対象機器1には、RFID(Radio Frequency Identification)2が取り付けられている。RFID2には、メンテナンス対象機器1の機器名称と、機器構成部品3の部品名称と、メンテナンス対象機器1のメンテナンス要領と、メンテナンス対象機器1のメンテナンス時に必要な吊りワイヤ5及び枕木7の情報と、メンテナンス時における機器構成部品3の仮置き位置情報などの情報が格納されている。
【0024】
また、機器構成部品3のそれぞれにも、RFID4が取り付けられている。RFID4には、それぞれ、機器構成部品3の機器名称と、機器構成部品3の分解、仮置き、組立要領と、機器構成部品3の分解時に必要な吊りワイヤ5及び枕木7の情報と、機器構成部品3の分解、仮置き、組立時のクレーンフック9の位置情報(位置・高さ)などの情報が格納されている。
【0025】
吊りワイヤ5には、RFID6が取り付けられている。RFID6には、吊りワイヤ5の名称と、分解時に使用対象となる機器構成部品3の名称と、使用履歴や使用可能期間などの情報が格納されている。また、枕木7には、RFID8が取り付けられている。RFID8には、枕木7の名称と、分解時に使用対象となる機器構成部品3の名称と、使用履歴や使用可能期間などの情報が格納されている。
作業用ヘルメットや作業台車等の移動体14には、RFID15が取り付けられている。RFID15には、その移動体14の名称などの情報が格納されている。
【0026】
クレーン操作装置10は、クレーン20のフック9の上下動や水平移動を指示するために用いられる。クレーン操作装置10から入力された操作指示に従って、クレーン動作制御装置18は、クレーン20の動作を制御して、フック9の位置を制御する。また、クレーン操作装置10は、RFID2,4,6,8,15などから情報を読み出すためのRFIDリーダ手段11と、これらのRFID2,4,6,8,15などに情報を書き込むためのRFID手段12と、RFIDリーダ手段11で読み出された情報を表示する表示手段13を備えている。
【0027】
さらに、フック9は、RFID2,4,6,8などから情報を読み出すためのRFIDリーダ手段16と、これらのRFID2,4,6,8,15などに情報を書き込むためのRFID手段17とを備えている。
【0028】
メンテナンス管理システム19には、メンテナンス対象機器1の詳細なメンテナンス要領が保存されており、3D−CADによるメンテナンスシミュレーション画像等をクレーン操作装置10に備えられた表示手段13で表示する。これによりクレーン操作者は具体的なメンテナンス要領を視覚的に確認することができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0029】
次に、本実施形態のクレーンシステムを用いたメンテナンス対象機器1のメンテナンス作業の概要について説明する。
【0030】
メンテナンス対象機器1のメンテナンスを行う際、クレーン操作員はクレーン操作装置10に備えられたRFIDリーダ手段11を用いて、メンテナンス対象機器1のRFID2内の情報を読み込む。クレーン操作装置10に備えられた表示手段13には、機器名称と、機器構成部品名称と、メンテナンス要領と、必要な吊りワイヤ5及び枕木7の情報と、仮置き位置情報とが表示される。クレーン操作者は、表示手段13に表示された情報により、メンテナンス対象機器の確認、分解に必要な吊りワイヤ5及び枕木7の準備、仮置きスペースが確保されているかなどの確認を予め行うことが可能であり、メンテナンス対象機器の取り違え防止、作業効率の向上を図ることができる。
【0031】
メンテナンス管理システム19には、メンテナンス対象機器1の詳細なメンテナンス要領が保存されており、3D−CADによるメンテナンスシミュレーション画像等をクレーン操作装置10に備えられた表示手段13で表示する。これによりクレーン操作者は具体的なメンテナンス要領を視覚的に確認することができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0032】
作業員は、表示手段13に表示されたメンテナンス要領に従い、所定の順序で機器構成部品3の分解を行う。機器構成部品3の分解の際には、作業員は、クレーン操作装置10に備えられたRFIDリーダ手段11を用いて、機器構成部品3のRFID4内の惰報を読み込み、分解時のクレーンフック9の位置情報(位置・高さ)をクレーン動作制御装置17に発信する。クレーン動作制御装置17は、所定の位置1にクレーンフック9を自動で移動させ停止する。このようにしてクレーンフック9の移動操作の自動化が可能であり、作業効率の向上を図ることができる。
【0033】
クレーンフック9を所定の位置1に移動させた後、作業者が機器構成部品4に吊りワイヤ5を掛け、クレーンフック9で吊りワイヤ5を引上げて機器構成部品4を吊り上げ、所定の仮置き位置2まで移動させる。吊り上げる際には、クレーン操作装置10に備えられたRFIDリーダ手段11を用いて吊りワイヤ5のRFID6内の情報を読み込み、機器構成部品4に適した吊りワイヤ5であるかを照合し、適合している場合には引上げ動作をクレーン動作制御装置17に発信し、適合しない場合にはその旨の警告をクレーン操作装置10に備えられた表示手段13に表示する。クレーンフック9を所定の位置2に移動させた後、作業者が仮置き位置の床面に枕木7を設置し、クレーンフック9を引下げて機器構成部品4の仮置きを行う。引下げる際には、クレーン操作装置10に備えられたRFIDリーダ手段11を用いて枕木7のRFID8内の情報を読み込み、機器構成部品4の仮置きに適した枕木7であるかを照合し、適合している場合には引下げ動作をクレーン動作制御装置17に発信し、適合しない場合にはその旨の警告をクレーン操作装置10に備えられた表示手段13に表示する。このようにして吊りワイヤ5及び枕木7の適合性確認の自動化が可能であり、安全の確保と作業効率の向上を図ることができる。
【0034】
仮置きした機器構成部品4に対して必要な保守・点検作業を実施した後、組立を行う際にも、前記同様にクレーン操作装置10に備えられたRFIDリーダ手段11を用いて機器構成部品3のRFID4内の情報を読み込み、クレーンフック9の所定の位置への移動と、吊りワイヤ5の適合性確認とを自動で行うことが可能である。
【0035】
クレーンフック9の所定の位置への移動、引き上げ及び引き下げ動作の際には、クレーンフック9に備えられたRFIDリーダ手段16を用いて、周囲のある一定距離内に位置が変化する作業用ヘルメットや作業台車等の移動体14のRFID15が存在していないか常に確認し、有る場合にはクレーンフック9の停止動作をクレーン動作制御装置17に発信する。ある一定距離はクレーンフックが吊り上げている機器構成部品3の大きさや形状によって決定され、機器構成部品3と作業用ヘルメットを被っている作業者や作業台車との干渉を防止し、安全の確保が可能である。
【0036】
メンテナンス対象機器1の周囲環境の変更等により、メンテナンス計画が変更となり機器構成部品4の仮置き位置等が変更となった際には、メンテナンス管理システム19内の惰報を変更し、クレーン操作装置10に備えられたRFIDライタ手段12を用いて機器構成部品3のRFID4に書き込む。機器構成部品3の位置がクレーン操作装置10を持ったクレーン操作者からRFIDの通信可能距離以上に離れていて、クレーン操作装置10に備えられたRFIDライタ手段12を用いてRFID4の書き込みを行うことが困難である場合には、クレーンフック9をRFIDの通信可能距離内となる位置に移動させた後、クレーンフック9に備えられたRFIDライタ手段17を用いてRFID4に書き込むこともできる。このようにしてメンテナンス計画の変更が容易に反映でき、状況に応じて柔軟に運用することが可能であり、作業効率の向上を図ることができる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、クレーンを用いた機器メンテナンス作業において、作業の安全確保、作業時間の短縮及び作業精度向上を図りつつ、自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施形態によるクレーンシステムの構成を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0039】
1…メンテナンス対象機器
2…ンテナンス対象機器付RFID
3…機器構成部品
4…機器構成部品付RFID
5…吊りワイヤ
6…吊りワイヤ付RFID
7…枕木
8…枕木付RFID
9…クレーン
10…フッククレーン操作装置
11…RFIDリーダ手段(クレーン操作装置)
12…RFIDライタ手段(クレーン操作装置)
13…表示手段
14…作業用ヘルメットや作業台車等
15…作業用ヘルメットや作業台車等付RFID
16…RFIDリーダ手段(クレーンフック)
17…RFIDライタ手段(クレーンフック)
18…クレーン動作制御部
19…メンテナンス管理システム
20…クレーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フックを移動するクレーンと、このクレーンの動作を制御するクレーン動作制御装置と、前記クレーン動作制御装置に操作指示を送るクレーン操作装置とを有し、メンテナンス対象機器のメンテナンスに用いられるクレーンシステムであって、
前記メンテナンス操作装置は、
メンテナンス対象機器と、前記メンテナンス対象機器の構成部品と、吊りワイヤと、枕木と、位置が変化する移動体にそれぞれ取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段と、
前記RFIDリーダ手段によって読み取ったメンテナンスに関する情報を表示する表示手段とを備えたことを特徴とするクレーンシステム。
【請求項2】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記メンテナンス対象機器に取り付けられたRFIDには、前記メンテナンス対象機器の機器名称と、前記メンテナンス対象機器を構成する機器構成部品の部品名称と、前記メンテナンス対象機器のメンテナンス要領と、前記メンテナンス対象機器のメンテナンス時に必要な吊りワイヤ及び枕木の情報と、メンテナンス時における前記機器構成部品の仮置き位置情報が格納されており、
前記表示手段には、これらの情報が表示されることを特徴とするクレーンシステム。
【請求項3】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記クレーンのフックは、前記メンテナンス対象機器の構成部品に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、
前記フックのRFIDリーダ手段は、前記構成部品に取り付けられたRFIDから前記メンテナンス対象機器の分解時の前記クレーンのフックの位置情報(位置・高さ)を読み取り、前記クレーン動作制御装置に発信し、
前記クレーン動作制御装置は、受信した情報に基づいて、前記クレーンのフックを所定位置に移動させ停止することを特徴とするクレーンシステム。
【請求項4】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記クレーンのフックは、前記吊りワイヤに取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、
前記フックのRFIDリーダ手段は、前記吊りワイヤに取り付けられたRFIDから前記吊りワイヤの情報を読み取り、前記機器構成部品の吊り上げに適した吊りワイヤであるかを照合することを特徴とするクレーンシステム。
【請求項5】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記クレーンのフックは、前記枕木に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、
前記フックのRFIDリーダ手段は、前記枕木に取り付けられたRFIDから前記吊りワイヤの情報を読み取り、前記機器構成部品の仮置きに適した枕木であるかを照合することを特徴とするクレーンシステム。
【請求項6】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記クレーンのフックは、前記移動体に取り付けられたRFIDからRFIDに格納されたメンテナンスに関する情報を読み取るRFIDリーダ手段を備え、
前記フックのRFIDリーダ手段は、前記移動体のRFIDから読み込まれた情報により、周囲の一定距離内に前記移動体が存在していないかを確認することを特徴とするクレーンシステム。
【請求項7】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記メンテナンス操作装置は、前記RFIDリーダ手段により読み込んだ情報と、メンテナンス管理システムに格納されたメンテナンス情報とから、メンテナンス手順を3D−CADによるシミュレーション画像で前記表示手段に表示することを特徴とするクレーンシステム。
【請求項8】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記メンテナンス操作装置は、前記RFIDの情報を更新可能であるRFIDライタ手段を備えることを特徴とするクレーンシステム。
【請求項9】
請求項1記載のクレーンシステムにおいて、
前記クレーンのフックは、前記RFIDの情報を更新可能であるRFIDライタ手段を備えることを特徴とするクレーンシステム。

【図1】
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【公開番号】特開2008−120536(P2008−120536A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−307301(P2006−307301)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】