説明

グラフトポリマーおよびその使用

本発明は、医療用デバイスでの使用のための、および/または活性薬剤の送達のための、グラフトポリマー系を特徴とする。前記グラフトポリマーは、少なくとも1種の輸送部分、直鎖状骨格セグメント、および付属セグメントを含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のもの:
i. 輸送部分、
ii. ポリ縮合体を含む直鎖状骨格セグメント、および
iii. ポリオレフィンまたはデンドロンを含む付属セグメント
を含むグラフトポリマーであって、該付属セグメントが該直鎖状セグメントに共有的に連結しており、該輸送部分が該付属セグメントまたは該直鎖状セグメントのいずれかに共有的に連結している、上記グラフトポリマー。
【請求項2】
以下のもの:
i. 輸送部分、
ii. 直鎖状骨格セグメント、および
iii. 少なくとも3つのオリゴマーアームを含む付属セグメント
を含むグラフトポリマーであって、該付属セグメントが該直鎖状セグメントに共有的に連結しており、該輸送部分が該付属セグメントまたは該直鎖状セグメントのいずれかに共有的に連結している、上記グラフトポリマー。
【請求項3】
以下のもの:
i. 輸送部分、
ii. 直鎖状骨格セグメント、および
iii. (a)ポリ縮合体、ポリオレフィンまたはそれらの組み合わせ、および(b)2以上の活性薬剤、2以上の複合体化部分、親水性反復セグメント、またはそれらの組み合わせを含む付属セグメント
を含むグラフトポリマーであって、該付属セグメントが該直鎖状セグメントに共有的に連結しており、該輸送部分が該付属セグメントまたは該直鎖状セグメントのいずれかに共有的に連結している、上記グラフトポリマー。
【請求項4】
以下のもの:
i. 輸送部分、
ii. 直鎖状骨格セグメント、および
iii. 親水性ポリマーを含む付属セグメント
を含むグラフトポリマーであって、該付属セグメントが該直鎖状セグメントに共有的に連結しており、該輸送部分が該付属セグメントまたは該直鎖状セグメントのいずれかに共有的に連結している、上記グラフトポリマー。
【請求項5】
前記付属セグメントが、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(メチルアルキルスルホキシドメタクリレート)、ポリ(メチルアルキルスルホキシドアクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(N-ビニルカプロラクタム)、およびそれらのコポリマーより選択されるポリオレフィンを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項6】
前記付属セグメントが、少なくとも500 Daの分子量を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項7】
基本ポリマーの性質を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項8】
1以上の複合体化部分、および1以上の活性薬剤をさらに含み、該複合体化部分が前記付属セグメントに共有的に連結しており、該複合体化部分が該活性薬剤と複合体化している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項9】
前記付属複合体化部分が、前記活性薬剤との非共有的相互作用の形成が可能な2以上の官能基を提供する、請求項8に記載のグラフトポリマー。
【請求項10】
前記付属セグメントに共有的に連結した1以上の活性薬剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項11】
前記活性薬剤が、タンパク質、ペプチド、炭水化物、抗生物質、抗増殖剤、ラパマイシンマクロライド、鎮痛剤、麻酔剤、抗血管新生剤、抗血栓剤、血管作動薬、抗凝固剤、免疫修飾剤、細胞傷害剤、抗ウイルス剤、抗体、神経伝達物質、向精神薬、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ビタミン、脂質、およびそれらのプロドラッグより選択される、請求項8〜10のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項12】
前記輸送部分が、ポリジメチルシロキサン、炭化水素、フッ化炭素、ポリフルオロアルキル、フッ素化ポリエーテル、ポリアルキレンオキシド、およびそれらの組み合わせより選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項13】
前記輸送部分が、ポリフルオロアルキルである、請求項12に記載のグラフトポリマー。
【請求項14】
前記輸送部分が、一般式CF3(CF2)rCH2CH2[式中、rは2〜20である]およびCF3(CF2)s(CH2CH2O)χ[式中、χは1〜10であり、sは1〜20である]により示される基からなる群より選択される、請求項13に記載のグラフトポリマー。
【請求項15】
前記直鎖状骨格セグメントが、20以上の反復単位からなるオリゴマーセグメントである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマー。
【請求項16】
以下の式:
【化1】

[式中、
[OLIGO]はオリゴマー性ポリマーセグメントであり;
[LINKA]は、少なくとも2つの[OLIGO]基を連結して(([OLIGO]-[LINKA])a)-[OLIGO]))を形成する第1のカップリングセグメントであり、15,000 Da未満の理論分子量を有し;
Tは末端基であり;
FTはポリフルオロ有機基であり;
[MRF]はポリオレフィンであり;
[INI]は、ATRP、原子移動ラジカル付加(ATRA)、または原子移動ラジカル環化(ATRC)を開始する能力を有する官能基であり;
[LINKB]は、(([OLIGO]-[LINKA])a)-[OLIGO]))をFT、T、および/または[LINKC]に連結する第2のカップリングセグメントであり;
[LINKC]は、[LINKB]を[INI]に連結する第3のカップリングセグメントであるか、または[INI]の不在下では、[LINKC]はn世代のデンドロンであり;
[Active Agent]は、[LINKC]または[MRF]と錯化しているかこれに共有的に連結している1種以上の活性薬剤であり;
aおよびdは0より大きい整数であり;
nは1〜150の整数であり;
pは1〜20の整数であり;かつ
m、p、y、およびwは0であるかまたは1〜20の整数であり、ただし
m≦n;
w≦yであって;
m、p、y、およびwが0のとき、nは2〜150の整数であり;
z≧1のとき、m=0であり;かつ
m≧1のとき、z=0である]
を有するグラフトポリマー。
【請求項17】
前記(([OLIGO]-[LINKA])a)-[OLIGO]))が、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリラクトン、ポリシリコン、ポリエーテルスルホン、ポリペプチド、多糖、ポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキシド、およびそれらの組み合わせより選択されるポリ縮合体を含む、請求項16に記載のグラフトポリマー。
【請求項18】
前記[MRF]が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(メチルアルキルスルホキシドメタクリレート)、ポリ(メチルアルキルスルホキシドアクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(N-ビニルカプロラクタム)、およびそれらのコポリマーより選択される、請求項16に記載のグラフトコポリマー。
【請求項19】
前記FTが、前記グラフトポリマーの約0.01〜50重量%を占める、請求項16に記載のグラフトポリマー。
【請求項20】
前記活性薬剤が、タンパク質、ペプチド、炭水化物、抗生物質、抗増殖剤、ラパマイシンマクロライド、鎮痛剤、麻酔剤、抗血管新生剤、抗血栓剤、血管作動薬、抗凝固剤、免疫修飾剤、細胞傷害剤、抗ウイルス剤、抗体、神経伝達物質、向精神薬、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ビタミン、脂質、およびそれらのプロドラッグより選択される、請求項16に記載のグラフトポリマー。
【請求項21】
前記(([OLIGO]-[LINKA])a)-[OLIGO]))が、10 kDaより大きい絶対分子量を有する、請求項16に記載のグラフトポリマー。
【請求項22】
前記(([OLIGO]-[LINKA])a)-[OLIGO]))が、10 kDa未満の絶対分子量を有する、請求項16に記載のグラフトポリマー。
【請求項23】
基本ポリマーと混合した、請求項1〜22のいずれか1項に記載のグラフトポリマーを含む、混合物。
【請求項24】
前記グラフトポリマーが、前記混合物の0.5〜10%(w/w)を占める、請求項23に記載の混合物。
【請求項25】
前記基本ポリマーが、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリカーボネート、多糖、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(アクリロニトリル-ブタジエンスチレン)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリ無水物、ポリジオキサン、ポリアセタール、ポリオキサレート、ポリオルトエステル、ポリイミノカーボネート、ポリエステルウレタン、ポリホスホエステル、ポリ(ε-ドカラクトン)、ポリ(ε-カプロラクトン)、ポリ(B-プロピオラクトン)、ポリリンゴ酸、ポリエチレングリコール、ポリ(β-ヒドロキシブチレート)、スチレンブタジエン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-イソプレンスチレンブロックコポリマー、ポリ-R-メチルペンテン、ポリイソブチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル-ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、セルロースおよびそのエステルおよび誘導体、ポリアミド、ポリエステル-ポリエーテル、スチレン-イソプレン、スチレンブタジエン、熱可塑性ポリオレフィン、スチレン飽和オレフィン、ポリエステル-ポリエステル、エチレン-酢酸ビニル、エチレン-アクリル酸エチル、アイオノマー、熱可塑性ポリジエン、ならびにそれらの組み合わせより選択される、請求項23に記載の混合物。
【請求項26】
請求項1〜23のいずれか1項に記載のグラフトポリマーから形成される成形物品。
【請求項27】
請求項23に記載の混合物から形成される成形物品。
【請求項28】
インプラント可能な医療用デバイスである、請求項26または27に記載の成形物品。
【請求項29】
心臓補助デバイス、カテーテル、ステント、補綴インプラント、人工括約筋、または薬物送達デバイスである、請求項28に記載の成形物品。
【請求項30】
請求項8〜11のいずれか1項に記載のグラフトポリマーを含む、活性薬剤の制御放出のための組成物であって、クリーム、ゲルまたはローションとして製剤化されている、上記組成物。
【請求項31】
請求項8〜11のいずれか1項に記載のグラフトポリマーを含む、害虫の増殖を防除するための組成物であって、前記活性薬剤が殺虫剤または除草剤である、上記組成物。
【請求項32】
請求項8〜11のいずれか1項に記載のグラフトポリマーを含む、表面上での微生物増殖を低減させるための組成物であって、前記活性薬剤が抗微生物薬である、上記組成物。
【請求項33】
それを必要とする哺乳動物体内の部位での炎症を低減させる方法であって、該部位に請求項26または27に記載の物品を移植するステップを含み、該物品が、炎症を低減させるのに十分な量で該物品の表面から放出される抗炎症剤を含む、上記方法。
【請求項34】
それを必要とする哺乳動物体内の部位での再狭窄を低減させる方法であって、該部位に請求項26または27に記載の物品を移植するステップを含み、該物品が、再狭窄を低減させるのに十分な量で該物品の表面から放出される抗増殖剤を含む、上記方法。
【請求項35】
それを必要とする哺乳動物体内の部位での痛みを低減させる方法であって、該部位に請求項26または27に記載の物品を移植するステップを含み、該物品が、痛みを低減させるのに十分な量で該物品の表面から放出される鎮痛剤または麻酔剤を含む、上記方法。
【請求項36】
それを必要とする哺乳動物体内の部位で筋肉を弛緩させる方法であって、該部位に請求項26または27に記載の物品を移植するステップを含み、該物品が、筋肉を弛緩させるのに十分な量で該物品の表面から放出される鎮痙剤を含む、上記方法。
【請求項37】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラフトポリマーの合成方法であって、以下のステップ:(a)第1のポリマーをビニルモノマーと混合するステップ、および(b)該第1のポリマーと該ビニルモノマーとの原子移動ラジカル重合反応を開始させるステップを含み、該第1のポリマーが、(i)輸送部分および(ii)該ビニルモノマーとの原子移動ラジカル重合を開始させることが可能な官能基に共有的に連結した直鎖状骨格セグメントを含み、ステップ(b)が活性化合物の存在下で行われる、上記方法。
【請求項38】
標的生物学的材料に対する親和性を有するリガンドを含む、請求項26または27に記載の成形物品。
【請求項39】
生物学的材料を分離、単離、または精製する方法であって、以下のステップ:
(a)該生物学的材料を含有するサンプルを請求項38に記載の物品と接触させ、該生物学的材料を該物品に接着させるステップ、
(b)ステップ(a)に続いて、該サンプルから該物品を分離することにより、該生物学的材料の分離、単離、または精製を行うステップ
を含む、上記方法。
【請求項40】
サンプル中の生物学的材料の存在または不存在を検出する方法であって、以下のステップ:
(a)該生物学的材料に対する親和性を有するリガンドを含む、請求項26または27に記載の物品を用意するステップ;
(b)該サンプルをステップ(a)の物品と接触させるステップ;および
(c)ステップ(b)に続いて、該生物学的材料が該物品に接着しているかを決定するステップ
を含む、上記方法。
【請求項41】
前記生物学的材料が、細胞、ウイルス、ファージ、タンパク質、ペプチド、炭水化物、糖ペプチド、糖タンパク質、グリコサミノグリカン、カチオン性脂質、糖脂質、またはポリヌクレオチドを含む、請求項39または40に記載の方法。
【請求項42】
前記リガンドが、タンパク質、ペプチド、炭水化物、糖ペプチド、糖タンパク質、グリコサミノグリカン、カチオン性脂質、糖脂質、またはポリヌクレオチドを含む、請求項39または40に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2009−533519(P2009−533519A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504859(P2009−504859)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【国際出願番号】PCT/IB2007/002819
【国際公開番号】WO2007/148230
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508305247)インターフェース バイオロジクス,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】