ケーブル保持具
【課題】ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上すること。
【解決手段】ケーブル保持具は、一対のアーム部と、ケーブル案内部とを有する。一対のアーム部は、ケーブルを保持するための保持空間を形成する。ケーブル案内部は、前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する。
【解決手段】ケーブル保持具は、一対のアーム部と、ケーブル案内部とを有する。一対のアーム部は、ケーブルを保持するための保持空間を形成する。ケーブル案内部は、前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信の分野では、光ファイバを含むケーブルを他の電子部品とともに基板に実装することが行われている。ケーブルを基板に実装する際には、ケーブル保持具を用いてケーブルの余長部分を基板上に固定する作業が発生する。
【0003】
このようなケーブル保持具としては、M型クランプ、開閉式クランプ及び回転式クランプが知られている。このうち、M型クランプは、M字状に形成された一対のアーム部の間隙に開放部を形成しているクランプである。ケーブルは、一対のアーム部の開放部へ押し込まれることで内部空間に挿入されて保持される。
【0004】
また、開閉式クランプは、一対のアーム部の開放部を開閉自在とする開閉機構を有するクランプである。ケーブルは、開閉機構を開けて内部空間に挿入され、その後、開閉機構を閉じることによって保持される。
【0005】
また、回転式クランプは、一対のアーム部それぞれに、所定の間隙を開けて対向する片持ち梁部を設けるとともに、一対のアーム部を基板に対して回転自在としたクランプである。ケーブルは、片持ち梁部の間隙から内部空間へと挿入され、その後、一対のアーム部を回転させることによって保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−259618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来の技術では、ケーブルの固定時にケーブルを損傷させたり、作業性を低下させる恐れがあるという問題がある。すなわち、M型クランプでは、一対のアーム部の開放部から内部のケーブルが外れ易いため、万一ケーブルが外れた場合には他の部品に引っ掛かりケーブルを損傷させることとなる。
【0008】
また、開閉式クランプでは、ケーブルの外れを回避することができるものの、開閉機構がフックを用いてロックする構造であるため、固定時にケーブルがフックに引っ掛かりケーブルを損傷させ易く、しかも、ロックに手間がかかり作業性も悪化する。
【0009】
また、回転式クランプでは、片持ち梁部の隙間に沿ってケーブルを移動する際に片持ち梁部にケーブルが引っ掛かりケーブルを損傷させる可能性がある。しかも、回転式クランプでは、ケーブルを内部空間へ挿入した後に、一対のアーム部を回転させるため、回転に伴う手間がかかり作業性が悪化する。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができるケーブル保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の開示するケーブル保持具は、一対のアーム部と、ケーブル案内部とを有する。一対のアーム部は、ケーブルを保持するための保持空間を形成する。ケーブル案内部は、前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する。
【発明の効果】
【0012】
本願の開示するケーブル保持具の一つの態様によれば、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係るケーブル保持具の正面図である。
【図2】図2は、実施例1に係るケーブル保持具の平面図である。
【図3A】図3Aは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3B】図3Bは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3C】図3Cは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3D】図3Dは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図4】図4は、実施例1に係るケーブル保持具を用いてケーブルを回路基板に固定した状態を示す図である。
【図5】図5は、実施例2に係るケーブル保持具の正面図である。
【図6】図6は、実施例2に係るケーブル案内部の平面図である。
【図7】図7は、実施例2の変形例1に係るケーブル案内部の平面図である。
【図8】図8は、実施例2の変形例2に係るケーブル案内部の平面図である。
【図9A】図9Aは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9B】図9Bは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9C】図9Cは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9D】図9Dは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図10】図10は、実施例2に係るケーブル保持具を用いてケーブルを回路基板に固定した状態を示す図である。
【図11】図11は、実施例3に係るケーブル保持具を実装した回路基板ユニットの平面図である。
【図12】図12は、実施例3に係るケーブル保持具を実装した回路基板ユニットの側面図である。
【図13】図13は、実施例3に係るケーブル保持具の正面図である。
【図14】図14は、実施例3に係るケーブル保持具の作用を説明するための図である。
【図15】図15は、実施例3の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【図16】図16は、実施例4に係るケーブル保持具の正面図である。
【図17】図17は、実施例4の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示するケーブル保持具を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
まず、実施例1に係るケーブル保持具10の構成について説明する。図1は、実施例1に係るケーブル保持具10の正面図である。図2は、実施例1に係るケーブル保持具10の平面図である。図1及び図2に示すように、ケーブル保持具10は、台座11と、台座11の表面に配設された一対のアーム部12,13と、一対のアーム部12,13の先端部に設けられたケーブル案内部14,15とを有する。
【0016】
台座11は、ケーブル保持具10を回路基板1に固定するための部材である。台座11の一対のアーム部12,13と反対側の裏面には、アンカー部11aが設けられている。アンカー部11aは、回路基板1に設けられた貫通孔1aに嵌着される。アンカー部11aの先端部には、開脚部が形成されている。アンカー部11aが貫通孔1aに嵌着された場合に、アンカー部11aの開脚部が回路基板1の裏面に係止されることにより、回路基板1からの台座11の抜けが回避される。
【0017】
一対のアーム部12,13は、基端部を台座11上で連結するとともに、この基端部から所定の方向に延出し、互いに対向する側面の間にケーブル2を保持するための保持空間16を形成する。保持空間16のうち一対のアーム部12,13の先端部側は、ケーブル2の挿入口として開放されている。また、一対のアーム部12,13は、弾性を有する材料により形成され、外力を受けて互いに離反する方向に弾性変形した場合でも元の状態に復帰可能とされている。
【0018】
ケーブル案内部14,15は、保持空間16の開放側を塞ぐように一対のアーム部12,13の先端部に設けられている。ケーブル案内部14,15は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。一方、ケーブル案内部14,15は、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに互いに離反し、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に対して伝達する。すなわち、ケーブル案内部14,15は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を保持空間16へ案内する。
【0019】
また、ケーブル案内部14,15のケーブル2と当接する位置には、曲面14a,15aが形成される。本実施例では、ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aを含んだ球体として形成される。ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aに沿ってケーブル2を保持空間16へ案内する。すなわち、曲面14a,15aは、保持空間16に対するケーブル2の移動をスムーズに行うためのガイド面として機能する。
【0020】
次に、実施例1に係るケーブル保持具10を用いたケーブルの固定作業について説明する。図3A〜図3Dは、実施例1に係るケーブル保持具10を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【0021】
ケーブル2が回路基板1に固定される初期状態では、まず、図3Aに示すように、ケーブル2がケーブル案内部14,15から保持空間16に向けて挿入される。このとき、ケーブル案内部14,15は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。
【0022】
図3Bに示すように、保持空間16に挿入されるケーブル2とケーブル案内部14,15の曲面14a,15aとが当接した場合には、ケーブル案内部14,15は、図3Cに示すように、ケーブル2から外力を受けて互いに離反する。そして、ケーブル案内部14,15は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向αに弾性変形させる。このとき、ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aに沿ってケーブル2を保持空間16へ案内する。このため、保持空間16に向かうケーブル2の移動がスムーズに行われ、ケーブル2の損傷が防止される。
【0023】
図3Dに示すように、保持空間16にケーブル2が挿入された場合には、ケーブル案内部14,15の曲面14a,15aがケーブル2からの外力を受けなくなるので、一対のアーム部12,13は、自身の弾性を利用して互いに近接する方向βに変形する。これにより、一対のアーム部12,13は、図3Aに示した元の状態に復帰するので、ケーブル案内部14,15は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を再び塞ぐ。したがって、保持空間16に挿入されたケーブル2が保持空間16の開放側から飛び出ることを回避することができ、ケーブル2を回路基板1に安定的に固定することができる。
【0024】
図4は、実施例1に係るケーブル保持具10を用いてケーブル2を回路基板1に固定した状態を示す図である。図4に示す例は、上記の図3A〜図3Dで説明したケーブルの固定作業が繰り返し実行されることにより、4本のケーブル2がケーブル保持具10を介して回路基板1に固定された状態を示す。なお、本実施形態では、ケーブル2の数を4としたが、この数は一例にすぎず、ケーブル2の数はこれにかぎるものではない。
【0025】
上述してきたように、実施例1のケーブル保持具10では、ケーブル案内部14,15が、保持空間16を塞ぐように一対のアーム部12,13の先端部に設けられる。そして、ケーブル案内部14,15が、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を保持空間16へ案内する。このため、実施例1によれば、従来のクランプと異なり、開閉機構や片持ち梁部等を用いることなくケーブルを固定することができ、ケーブルと他の部位との引っ掛かりを回避するとともに、回転やロック等の手間を省略することができる。結果として、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができる。
【0026】
また、実施例1のケーブル保持具10では、ケーブル案内部14,15が球体であるため、ケーブル案内部14,15とケーブルとが当接した場合の接触面積を低減することができ、ケーブルに対するダメージを最小化することができる。
【実施例2】
【0027】
次に、実施例2に係るケーブル保持具20の構成について説明する。図5は、実施例2に係るケーブル保持具20の正面図である。なお、図5において図1と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図5に示すように、ケーブル保持具20は、図1に示したケーブル案内部14,15に代えて、ケーブル案内部24,25を有する。ケーブル案内部24,25は、以下で説明する構成がケーブル案内部14,15と異なるだけであり、その他の構成についてはケーブル案内部14,15と同様であるので、重複する説明を省略する。
【0029】
ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の先端部に回転自在に装着されている。そして、ケーブル案内部24,25は、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向に回転する。
【0030】
ここで、一対のアーム部12,13に対するケーブル案内部24,25の装着態様について説明する。なお、ケーブル案内部25は、ケーブル案内部24と同一の構成を有するため、以下ではその説明を省略する。また、アーム部13は、アーム部12と同一の構成を有するため、以下ではその説明を省略する。
【0031】
図6は、実施例2に係るケーブル案内部24の平面図である。図6に示すように、球体状のケーブル案内部24は、貫通孔24aを有し、この貫通孔24aを挿通する回転軸24bの両端を、Y字状に形成されたアーム部12の先端部に固定することにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0032】
図7は、実施例2の変形例1に係るケーブル案内部24の平面図である。図7に示すように、球体状のケーブル案内部24は、2つの凹部24c,24cを有し、2つの凹部24c,24cを、Y字状に形成されたアーム部12の先端部の2つの凸部12a,12aに枢着することにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0033】
図8は、実施例2の変形例2に係るケーブル案内部24の平面図である。図8に示すように、球体状のケーブル案内部24は、アーム部12の先端部に形成された半球形状の凹部12bと、ケーブル案内部24の一部を露出させるための開口を備えたカバー12cで挟持されることにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0034】
次に、実施例2に係るケーブル保持具20を用いたケーブルの固定作業について説明する。図9A〜図9Dは、実施例2に係るケーブル保持具20を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【0035】
ケーブル2が回路基板1に固定される初期状態では、まず、図9Aに示すように、ケーブル2がケーブル案内部24,25から保持空間16に向けて挿入される。このとき、ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。
【0036】
図9Bに示すように、保持空間16に挿入されるケーブル2とケーブル案内部24,25とが当接した場合には、ケーブル案内部24,25は、図9Cに示すように、ケーブル2から外力を受けて互いに離反する。そして、ケーブル案内部24,25は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向αに弾性変形させる。同時に、ケーブル案内部24,25は、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向γに回転する。このため、ケーブル案内部24,25からケーブル2へ付与される摩擦力が低減され、保持空間16に向かうケーブル2の移動がスムーズに行われ、ケーブル2の損傷が防止される。
【0037】
図9Dに示すように、保持空間16にケーブル2が挿入された場合には、ケーブル案内部24,25がケーブル2からの外力を受けなくなるので、一対のアーム部12,13は、自身の弾性を利用して互いに近接する方向βに変形する。これにより、一対のアーム部12,13は、図9Aに示した元の状態に復帰するので、ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を再び塞ぐ。したがって、保持空間16に挿入されたケーブル2が保持空間16の開放側から飛び出ることを回避することができ、ケーブル2を回路基板1に安定的に固定することができる。
【0038】
図10は、実施例2に係るケーブル保持具20を用いてケーブル2を回路基板1に固定した状態を示す図である。図10に示す例は、上記の図9A〜図9Dで説明したケーブルの固定作業が繰り返し実行されることにより、4本のケーブル2がケーブル保持具20を介して回路基板1に固定された状態を示す。なお、本実施形態では、ケーブル2の数を4としたが、この数は一例にすぎず、ケーブル2の数はこれにかぎるものではない。
【0039】
上述してきたように、実施例2のケーブル保持具20では、ケーブル案内部24,25が、一対のアーム部12,13の先端部に回転自在に装着され、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向に回転する。このため、実施例2によれば、ケーブル案内部24,25からケーブル2へ付与される摩擦力を低減することができ、保持空間16に向かうケーブル2の移動をより一層スムーズに行うことができる。結果として、ケーブルに対するダメージを最小化しつつ、ケーブルの着脱作業を容易化することができる。
【実施例3】
【0040】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の構成を説明する前に、その前提となるケーブル保持具30の使用態様について説明する。図11は、実施例3に係るケーブル保持具30を実装した回路基板ユニットの平面図である。図12は、実施例3に係るケーブル保持具30を実装した回路基板ユニットの側面図である。
【0041】
図11及び図12に示した回路基板ユニットは、回路基板3と回路基板4とをヒンジ5を介して折り畳み自在に連結しており、ケーブル保持具30及び従来の開閉式クランプ30aを用いてケーブル6を回路基板3及び回路基板4に固定している。ケーブル保持具30及び開閉式クランプ30aを用いたケーブル6の固定作業が行われる際には、図11に示すように、回路基板3と回路基板4とは、フラットな状態に維持される。
【0042】
一方、回路基板ユニットが装置筐体等に収容される場合には、回路基板ユニットは、図12の破線で示されるように、回路基板3と回路基板4とがヒンジ5を介して互いに回転されて折り畳み状態となる。このような折り畳み状態では、ケーブル6に対して意図しない張力が作用し、この張力によってケーブル6が移動することがある。
【0043】
ここで、従来の開閉式クランプ30aは、ケーブル6を保持するための空間を1つしか保持していない。このため、従来の開閉式クランプ30aでは、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、ケーブル6を保持するための空間の範囲を超えてケーブル6が移動した場合には、ケーブル6に対して余分な張力が作用し、ケーブル6が損傷する恐れがあるという問題がある。
【0044】
なお、上記では、回路基板ユニットが折り畳み状態である場合の開閉式クランプ30aにおける問題点を説明したが、M型クランプや回転式クランプ等、ケーブルを保持するための空間を1つしか保持していない他のクランプについても同様の問題が発生する。
【0045】
そこで、本実施例のケーブル保持具30では、ケーブルを保持するための空間の構造を工夫することにより、回路基板ユニットが折り畳み状態である場合に発生する上記の問題を回避する。
【0046】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の構成について説明する。図13は、実施例3に係るケーブル保持具30の正面図である。なお、図13において図1と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0047】
図13に示すように、ケーブル保持具30は、図1に示したケーブル保持具10の構成に加えて、中間突起部31,32と、移動ケーブル案内部33,34とを新たに有する。
【0048】
中間突起部31,32は、一対のアーム部12,13の中途部に突設され、保持空間16を第1の空間16aと第2の空間16bとに区分する。第1の空間16aは、回路基板3と回路基板4とがフラットな状態である場合に、ケーブルを保持するための空間である。第2の空間16bは、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合に、第1の空間16aの範囲を超えて移動するケーブルを保持するための空間である。
【0049】
移動ケーブル案内部33,34は、中間突起部31,32の先端部に設けられている。移動ケーブル案内部33,34は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、第1の空間16aと第2の空間16bとの境界を塞いでいる。一方、移動ケーブル案内部33,34は、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合に、第1の空間16aから第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に対して伝達する。すなわち、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を第2の空間16bへ案内する。
【0050】
また、移動ケーブル案内部33,34のケーブル6と当接する位置には、曲面33a,34aが形成される。なお、移動ケーブル案内部33,34は、曲面33a,34aを含む球体として形成されてもよい。移動ケーブル案内部33,34は、曲面33a,34aに沿ってケーブル6を第1の空間16aから第2の空間16bへ案内する。すなわち、曲面33a,34aは、第2の空間16bに対するケーブル6の移動をスムーズに行うためのガイド面として機能する。
【0051】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の作用を説明する。図14は、実施例3に係るケーブル保持具30の作用を説明するための図である。なお、図14では、回路基板ユニットがフラットな状態から折り畳み状態へ遷移する場合のケーブル保持具30の作用について説明する。
【0052】
回路基板ユニットがフラットな状態である場合には、第1の空間16aがケーブル6を保持する。このとき、移動ケーブル案内部33,34は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、第1の空間16aと第2の空間16bとの境界を塞いでいる。
【0053】
そして、回路基板3と回路基板4とがヒンジ5を介して回転し始めると、ケーブル6に対して所定の張力が作用する。これにより、ケーブル6は、図14の矢印P1で示されるように、第1の空間16aから第2の空間16bへ向かって移動を開始する。
【0054】
続いて、第2の空間16bへ移動するケーブル6と移動ケーブル案内部33,34の曲面33a,34aとが当接した場合には、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から外力を受けて互いに離反する。そして、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させる。このとき、移動ケーブル案内部33,34は、図14の矢印P2で示されるように、曲面33a,34aに沿ってケーブル6を第1の空間16aから第2の空間16bへ案内する。このため、第2の空間16bに向かうケーブル6の移動がスムーズに行われ、ケーブル6の損傷が防止される。
【0055】
そして、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合には、第2の空間16bがケーブル6を保持する。すなわち、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、第1の空間16aの範囲を超えてケーブル6が移動した場合でも、第2の空間16bによってケーブル6の移動量が吸収される。
【0056】
上述してきたように、実施例3のケーブル保持具30では、保持空間16を第1の空間16aと第2の空間16bとに区分する中間突起部31,32の先端部に移動ケーブル案内部33,34が設けられる。そして、移動ケーブル案内部33,34が、第1の空間16aから第2の空間16bに移動するケーブル6に当接したときに、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する。このため、実施例3によれば、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、第1の空間16aの範囲を超えてケーブル6が移動した場合でも、第2の空間16bによってケーブル6の移動量を吸収することができる。したがって、ケーブル6に対して余分な張力が作用することを防止することができ、ケーブル6の損傷の可能性を低減することができる。
【0057】
なお、上記実施例3では、移動ケーブル案内部33,34が、通常時には互いに接触する例を示したが、例えば、図15に示すように、移動ケーブル案内部33,34間に所定の間隙を設けてもよい。なお、図15は、実施例3の変形例に係る移動ケーブル案内部33,34の構成例を示す図である。
【実施例4】
【0058】
次に、実施例4に係るケーブル保持具40の構成について説明する。図16は、実施例4に係るケーブル保持具40の正面図である。なお、図16において図13と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0059】
図16に示すように、ケーブル保持具40は、図13に示した移動ケーブル案内部33,34に代えて、移動ケーブル案内部43,44を有する。移動ケーブル案内部43,44は、以下で説明する構成が移動ケーブル案内部33,34と異なるだけであり、その他の構成については移動ケーブル案内部33,34と同様であるので、重複する説明を省略する。
【0060】
移動ケーブル案内部43,44は、中間突起部31,32の先端部に回転自在に装着されている。そして、移動ケーブル案内部43,44は、第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する方向に回転する。
【0061】
上述してきたように、実施例4のケーブル保持具40では、移動ケーブル案内部43,44が、第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する方向に回転する。このため、実施例4によれば、移動ケーブル案内部43,44からケーブル6へ付与される摩擦力を低減することができ、第2の空間16bへ向かうケーブル6の移動をより一層スムーズに行うことができる。結果として、ケーブルに対するダメージを最小化しつつ、ケーブルの損傷の可能性を低減することができる。
【0062】
なお、上記実施例4では、移動ケーブル案内部43,44が、通常時には互いに接触する例を示したが、例えば、図17に示すように、移動ケーブル案内部43,44間に所定の間隙を設けてもよい。なお、図17は、実施例4の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10、20、30、40 ケーブル保持具
11 台座
11a アンカー部
12,13 アーム部
14,15、24,25 ケーブル案内部
14a,15a 曲面
16 保持空間
16a 第1の空間
16b 第2の空間
31,32 中間突起部
33,34、43,44 移動ケーブル案内部
33a,34a 曲面
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信の分野では、光ファイバを含むケーブルを他の電子部品とともに基板に実装することが行われている。ケーブルを基板に実装する際には、ケーブル保持具を用いてケーブルの余長部分を基板上に固定する作業が発生する。
【0003】
このようなケーブル保持具としては、M型クランプ、開閉式クランプ及び回転式クランプが知られている。このうち、M型クランプは、M字状に形成された一対のアーム部の間隙に開放部を形成しているクランプである。ケーブルは、一対のアーム部の開放部へ押し込まれることで内部空間に挿入されて保持される。
【0004】
また、開閉式クランプは、一対のアーム部の開放部を開閉自在とする開閉機構を有するクランプである。ケーブルは、開閉機構を開けて内部空間に挿入され、その後、開閉機構を閉じることによって保持される。
【0005】
また、回転式クランプは、一対のアーム部それぞれに、所定の間隙を開けて対向する片持ち梁部を設けるとともに、一対のアーム部を基板に対して回転自在としたクランプである。ケーブルは、片持ち梁部の間隙から内部空間へと挿入され、その後、一対のアーム部を回転させることによって保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−259618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来の技術では、ケーブルの固定時にケーブルを損傷させたり、作業性を低下させる恐れがあるという問題がある。すなわち、M型クランプでは、一対のアーム部の開放部から内部のケーブルが外れ易いため、万一ケーブルが外れた場合には他の部品に引っ掛かりケーブルを損傷させることとなる。
【0008】
また、開閉式クランプでは、ケーブルの外れを回避することができるものの、開閉機構がフックを用いてロックする構造であるため、固定時にケーブルがフックに引っ掛かりケーブルを損傷させ易く、しかも、ロックに手間がかかり作業性も悪化する。
【0009】
また、回転式クランプでは、片持ち梁部の隙間に沿ってケーブルを移動する際に片持ち梁部にケーブルが引っ掛かりケーブルを損傷させる可能性がある。しかも、回転式クランプでは、ケーブルを内部空間へ挿入した後に、一対のアーム部を回転させるため、回転に伴う手間がかかり作業性が悪化する。
【0010】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができるケーブル保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の開示するケーブル保持具は、一対のアーム部と、ケーブル案内部とを有する。一対のアーム部は、ケーブルを保持するための保持空間を形成する。ケーブル案内部は、前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する。
【発明の効果】
【0012】
本願の開示するケーブル保持具の一つの態様によれば、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係るケーブル保持具の正面図である。
【図2】図2は、実施例1に係るケーブル保持具の平面図である。
【図3A】図3Aは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3B】図3Bは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3C】図3Cは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図3D】図3Dは、実施例1に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図4】図4は、実施例1に係るケーブル保持具を用いてケーブルを回路基板に固定した状態を示す図である。
【図5】図5は、実施例2に係るケーブル保持具の正面図である。
【図6】図6は、実施例2に係るケーブル案内部の平面図である。
【図7】図7は、実施例2の変形例1に係るケーブル案内部の平面図である。
【図8】図8は、実施例2の変形例2に係るケーブル案内部の平面図である。
【図9A】図9Aは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9B】図9Bは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9C】図9Cは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図9D】図9Dは、実施例2に係るケーブル保持具を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【図10】図10は、実施例2に係るケーブル保持具を用いてケーブルを回路基板に固定した状態を示す図である。
【図11】図11は、実施例3に係るケーブル保持具を実装した回路基板ユニットの平面図である。
【図12】図12は、実施例3に係るケーブル保持具を実装した回路基板ユニットの側面図である。
【図13】図13は、実施例3に係るケーブル保持具の正面図である。
【図14】図14は、実施例3に係るケーブル保持具の作用を説明するための図である。
【図15】図15は、実施例3の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【図16】図16は、実施例4に係るケーブル保持具の正面図である。
【図17】図17は、実施例4の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本願の開示するケーブル保持具を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
まず、実施例1に係るケーブル保持具10の構成について説明する。図1は、実施例1に係るケーブル保持具10の正面図である。図2は、実施例1に係るケーブル保持具10の平面図である。図1及び図2に示すように、ケーブル保持具10は、台座11と、台座11の表面に配設された一対のアーム部12,13と、一対のアーム部12,13の先端部に設けられたケーブル案内部14,15とを有する。
【0016】
台座11は、ケーブル保持具10を回路基板1に固定するための部材である。台座11の一対のアーム部12,13と反対側の裏面には、アンカー部11aが設けられている。アンカー部11aは、回路基板1に設けられた貫通孔1aに嵌着される。アンカー部11aの先端部には、開脚部が形成されている。アンカー部11aが貫通孔1aに嵌着された場合に、アンカー部11aの開脚部が回路基板1の裏面に係止されることにより、回路基板1からの台座11の抜けが回避される。
【0017】
一対のアーム部12,13は、基端部を台座11上で連結するとともに、この基端部から所定の方向に延出し、互いに対向する側面の間にケーブル2を保持するための保持空間16を形成する。保持空間16のうち一対のアーム部12,13の先端部側は、ケーブル2の挿入口として開放されている。また、一対のアーム部12,13は、弾性を有する材料により形成され、外力を受けて互いに離反する方向に弾性変形した場合でも元の状態に復帰可能とされている。
【0018】
ケーブル案内部14,15は、保持空間16の開放側を塞ぐように一対のアーム部12,13の先端部に設けられている。ケーブル案内部14,15は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。一方、ケーブル案内部14,15は、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに互いに離反し、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に対して伝達する。すなわち、ケーブル案内部14,15は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を保持空間16へ案内する。
【0019】
また、ケーブル案内部14,15のケーブル2と当接する位置には、曲面14a,15aが形成される。本実施例では、ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aを含んだ球体として形成される。ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aに沿ってケーブル2を保持空間16へ案内する。すなわち、曲面14a,15aは、保持空間16に対するケーブル2の移動をスムーズに行うためのガイド面として機能する。
【0020】
次に、実施例1に係るケーブル保持具10を用いたケーブルの固定作業について説明する。図3A〜図3Dは、実施例1に係るケーブル保持具10を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【0021】
ケーブル2が回路基板1に固定される初期状態では、まず、図3Aに示すように、ケーブル2がケーブル案内部14,15から保持空間16に向けて挿入される。このとき、ケーブル案内部14,15は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。
【0022】
図3Bに示すように、保持空間16に挿入されるケーブル2とケーブル案内部14,15の曲面14a,15aとが当接した場合には、ケーブル案内部14,15は、図3Cに示すように、ケーブル2から外力を受けて互いに離反する。そして、ケーブル案内部14,15は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向αに弾性変形させる。このとき、ケーブル案内部14,15は、曲面14a,15aに沿ってケーブル2を保持空間16へ案内する。このため、保持空間16に向かうケーブル2の移動がスムーズに行われ、ケーブル2の損傷が防止される。
【0023】
図3Dに示すように、保持空間16にケーブル2が挿入された場合には、ケーブル案内部14,15の曲面14a,15aがケーブル2からの外力を受けなくなるので、一対のアーム部12,13は、自身の弾性を利用して互いに近接する方向βに変形する。これにより、一対のアーム部12,13は、図3Aに示した元の状態に復帰するので、ケーブル案内部14,15は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を再び塞ぐ。したがって、保持空間16に挿入されたケーブル2が保持空間16の開放側から飛び出ることを回避することができ、ケーブル2を回路基板1に安定的に固定することができる。
【0024】
図4は、実施例1に係るケーブル保持具10を用いてケーブル2を回路基板1に固定した状態を示す図である。図4に示す例は、上記の図3A〜図3Dで説明したケーブルの固定作業が繰り返し実行されることにより、4本のケーブル2がケーブル保持具10を介して回路基板1に固定された状態を示す。なお、本実施形態では、ケーブル2の数を4としたが、この数は一例にすぎず、ケーブル2の数はこれにかぎるものではない。
【0025】
上述してきたように、実施例1のケーブル保持具10では、ケーブル案内部14,15が、保持空間16を塞ぐように一対のアーム部12,13の先端部に設けられる。そして、ケーブル案内部14,15が、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を保持空間16へ案内する。このため、実施例1によれば、従来のクランプと異なり、開閉機構や片持ち梁部等を用いることなくケーブルを固定することができ、ケーブルと他の部位との引っ掛かりを回避するとともに、回転やロック等の手間を省略することができる。結果として、ケーブルの固定時にケーブルの損傷を防止しつつ作業性を向上することができる。
【0026】
また、実施例1のケーブル保持具10では、ケーブル案内部14,15が球体であるため、ケーブル案内部14,15とケーブルとが当接した場合の接触面積を低減することができ、ケーブルに対するダメージを最小化することができる。
【実施例2】
【0027】
次に、実施例2に係るケーブル保持具20の構成について説明する。図5は、実施例2に係るケーブル保持具20の正面図である。なお、図5において図1と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図5に示すように、ケーブル保持具20は、図1に示したケーブル案内部14,15に代えて、ケーブル案内部24,25を有する。ケーブル案内部24,25は、以下で説明する構成がケーブル案内部14,15と異なるだけであり、その他の構成についてはケーブル案内部14,15と同様であるので、重複する説明を省略する。
【0029】
ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の先端部に回転自在に装着されている。そして、ケーブル案内部24,25は、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向に回転する。
【0030】
ここで、一対のアーム部12,13に対するケーブル案内部24,25の装着態様について説明する。なお、ケーブル案内部25は、ケーブル案内部24と同一の構成を有するため、以下ではその説明を省略する。また、アーム部13は、アーム部12と同一の構成を有するため、以下ではその説明を省略する。
【0031】
図6は、実施例2に係るケーブル案内部24の平面図である。図6に示すように、球体状のケーブル案内部24は、貫通孔24aを有し、この貫通孔24aを挿通する回転軸24bの両端を、Y字状に形成されたアーム部12の先端部に固定することにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0032】
図7は、実施例2の変形例1に係るケーブル案内部24の平面図である。図7に示すように、球体状のケーブル案内部24は、2つの凹部24c,24cを有し、2つの凹部24c,24cを、Y字状に形成されたアーム部12の先端部の2つの凸部12a,12aに枢着することにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0033】
図8は、実施例2の変形例2に係るケーブル案内部24の平面図である。図8に示すように、球体状のケーブル案内部24は、アーム部12の先端部に形成された半球形状の凹部12bと、ケーブル案内部24の一部を露出させるための開口を備えたカバー12cで挟持されることにより、アーム部12の先端部に回転自在に装着される。
【0034】
次に、実施例2に係るケーブル保持具20を用いたケーブルの固定作業について説明する。図9A〜図9Dは、実施例2に係るケーブル保持具20を用いたケーブルの固定作業について説明するための図である。
【0035】
ケーブル2が回路基板1に固定される初期状態では、まず、図9Aに示すように、ケーブル2がケーブル案内部24,25から保持空間16に向けて挿入される。このとき、ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を塞いでいる。
【0036】
図9Bに示すように、保持空間16に挿入されるケーブル2とケーブル案内部24,25とが当接した場合には、ケーブル案内部24,25は、図9Cに示すように、ケーブル2から外力を受けて互いに離反する。そして、ケーブル案内部24,25は、ケーブル2から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向αに弾性変形させる。同時に、ケーブル案内部24,25は、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向γに回転する。このため、ケーブル案内部24,25からケーブル2へ付与される摩擦力が低減され、保持空間16に向かうケーブル2の移動がスムーズに行われ、ケーブル2の損傷が防止される。
【0037】
図9Dに示すように、保持空間16にケーブル2が挿入された場合には、ケーブル案内部24,25がケーブル2からの外力を受けなくなるので、一対のアーム部12,13は、自身の弾性を利用して互いに近接する方向βに変形する。これにより、一対のアーム部12,13は、図9Aに示した元の状態に復帰するので、ケーブル案内部24,25は、一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、保持空間16の開放側を再び塞ぐ。したがって、保持空間16に挿入されたケーブル2が保持空間16の開放側から飛び出ることを回避することができ、ケーブル2を回路基板1に安定的に固定することができる。
【0038】
図10は、実施例2に係るケーブル保持具20を用いてケーブル2を回路基板1に固定した状態を示す図である。図10に示す例は、上記の図9A〜図9Dで説明したケーブルの固定作業が繰り返し実行されることにより、4本のケーブル2がケーブル保持具20を介して回路基板1に固定された状態を示す。なお、本実施形態では、ケーブル2の数を4としたが、この数は一例にすぎず、ケーブル2の数はこれにかぎるものではない。
【0039】
上述してきたように、実施例2のケーブル保持具20では、ケーブル案内部24,25が、一対のアーム部12,13の先端部に回転自在に装着され、保持空間16に挿入されるケーブル2に当接したときに、ケーブル2を保持空間16へ案内する方向に回転する。このため、実施例2によれば、ケーブル案内部24,25からケーブル2へ付与される摩擦力を低減することができ、保持空間16に向かうケーブル2の移動をより一層スムーズに行うことができる。結果として、ケーブルに対するダメージを最小化しつつ、ケーブルの着脱作業を容易化することができる。
【実施例3】
【0040】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の構成を説明する前に、その前提となるケーブル保持具30の使用態様について説明する。図11は、実施例3に係るケーブル保持具30を実装した回路基板ユニットの平面図である。図12は、実施例3に係るケーブル保持具30を実装した回路基板ユニットの側面図である。
【0041】
図11及び図12に示した回路基板ユニットは、回路基板3と回路基板4とをヒンジ5を介して折り畳み自在に連結しており、ケーブル保持具30及び従来の開閉式クランプ30aを用いてケーブル6を回路基板3及び回路基板4に固定している。ケーブル保持具30及び開閉式クランプ30aを用いたケーブル6の固定作業が行われる際には、図11に示すように、回路基板3と回路基板4とは、フラットな状態に維持される。
【0042】
一方、回路基板ユニットが装置筐体等に収容される場合には、回路基板ユニットは、図12の破線で示されるように、回路基板3と回路基板4とがヒンジ5を介して互いに回転されて折り畳み状態となる。このような折り畳み状態では、ケーブル6に対して意図しない張力が作用し、この張力によってケーブル6が移動することがある。
【0043】
ここで、従来の開閉式クランプ30aは、ケーブル6を保持するための空間を1つしか保持していない。このため、従来の開閉式クランプ30aでは、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、ケーブル6を保持するための空間の範囲を超えてケーブル6が移動した場合には、ケーブル6に対して余分な張力が作用し、ケーブル6が損傷する恐れがあるという問題がある。
【0044】
なお、上記では、回路基板ユニットが折り畳み状態である場合の開閉式クランプ30aにおける問題点を説明したが、M型クランプや回転式クランプ等、ケーブルを保持するための空間を1つしか保持していない他のクランプについても同様の問題が発生する。
【0045】
そこで、本実施例のケーブル保持具30では、ケーブルを保持するための空間の構造を工夫することにより、回路基板ユニットが折り畳み状態である場合に発生する上記の問題を回避する。
【0046】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の構成について説明する。図13は、実施例3に係るケーブル保持具30の正面図である。なお、図13において図1と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0047】
図13に示すように、ケーブル保持具30は、図1に示したケーブル保持具10の構成に加えて、中間突起部31,32と、移動ケーブル案内部33,34とを新たに有する。
【0048】
中間突起部31,32は、一対のアーム部12,13の中途部に突設され、保持空間16を第1の空間16aと第2の空間16bとに区分する。第1の空間16aは、回路基板3と回路基板4とがフラットな状態である場合に、ケーブルを保持するための空間である。第2の空間16bは、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合に、第1の空間16aの範囲を超えて移動するケーブルを保持するための空間である。
【0049】
移動ケーブル案内部33,34は、中間突起部31,32の先端部に設けられている。移動ケーブル案内部33,34は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、第1の空間16aと第2の空間16bとの境界を塞いでいる。一方、移動ケーブル案内部33,34は、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合に、第1の空間16aから第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に対して伝達する。すなわち、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル2を第2の空間16bへ案内する。
【0050】
また、移動ケーブル案内部33,34のケーブル6と当接する位置には、曲面33a,34aが形成される。なお、移動ケーブル案内部33,34は、曲面33a,34aを含む球体として形成されてもよい。移動ケーブル案内部33,34は、曲面33a,34aに沿ってケーブル6を第1の空間16aから第2の空間16bへ案内する。すなわち、曲面33a,34aは、第2の空間16bに対するケーブル6の移動をスムーズに行うためのガイド面として機能する。
【0051】
次に、実施例3に係るケーブル保持具30の作用を説明する。図14は、実施例3に係るケーブル保持具30の作用を説明するための図である。なお、図14では、回路基板ユニットがフラットな状態から折り畳み状態へ遷移する場合のケーブル保持具30の作用について説明する。
【0052】
回路基板ユニットがフラットな状態である場合には、第1の空間16aがケーブル6を保持する。このとき、移動ケーブル案内部33,34は、通常時には一対のアーム部12,13の弾性を利用して互いに接触し、第1の空間16aと第2の空間16bとの境界を塞いでいる。
【0053】
そして、回路基板3と回路基板4とがヒンジ5を介して回転し始めると、ケーブル6に対して所定の張力が作用する。これにより、ケーブル6は、図14の矢印P1で示されるように、第1の空間16aから第2の空間16bへ向かって移動を開始する。
【0054】
続いて、第2の空間16bへ移動するケーブル6と移動ケーブル案内部33,34の曲面33a,34aとが当接した場合には、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から外力を受けて互いに離反する。そして、移動ケーブル案内部33,34は、ケーブル6から受ける外力を一対のアーム部12,13に伝達することにより、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させる。このとき、移動ケーブル案内部33,34は、図14の矢印P2で示されるように、曲面33a,34aに沿ってケーブル6を第1の空間16aから第2の空間16bへ案内する。このため、第2の空間16bに向かうケーブル6の移動がスムーズに行われ、ケーブル6の損傷が防止される。
【0055】
そして、回路基板3と回路基板4とが折り畳み状態となった場合には、第2の空間16bがケーブル6を保持する。すなわち、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、第1の空間16aの範囲を超えてケーブル6が移動した場合でも、第2の空間16bによってケーブル6の移動量が吸収される。
【0056】
上述してきたように、実施例3のケーブル保持具30では、保持空間16を第1の空間16aと第2の空間16bとに区分する中間突起部31,32の先端部に移動ケーブル案内部33,34が設けられる。そして、移動ケーブル案内部33,34が、第1の空間16aから第2の空間16bに移動するケーブル6に当接したときに、一対のアーム部12,13を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する。このため、実施例3によれば、回路基板ユニットが折り畳み状態となり、第1の空間16aの範囲を超えてケーブル6が移動した場合でも、第2の空間16bによってケーブル6の移動量を吸収することができる。したがって、ケーブル6に対して余分な張力が作用することを防止することができ、ケーブル6の損傷の可能性を低減することができる。
【0057】
なお、上記実施例3では、移動ケーブル案内部33,34が、通常時には互いに接触する例を示したが、例えば、図15に示すように、移動ケーブル案内部33,34間に所定の間隙を設けてもよい。なお、図15は、実施例3の変形例に係る移動ケーブル案内部33,34の構成例を示す図である。
【実施例4】
【0058】
次に、実施例4に係るケーブル保持具40の構成について説明する。図16は、実施例4に係るケーブル保持具40の正面図である。なお、図16において図13と同一の部位には同一の符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
【0059】
図16に示すように、ケーブル保持具40は、図13に示した移動ケーブル案内部33,34に代えて、移動ケーブル案内部43,44を有する。移動ケーブル案内部43,44は、以下で説明する構成が移動ケーブル案内部33,34と異なるだけであり、その他の構成については移動ケーブル案内部33,34と同様であるので、重複する説明を省略する。
【0060】
移動ケーブル案内部43,44は、中間突起部31,32の先端部に回転自在に装着されている。そして、移動ケーブル案内部43,44は、第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する方向に回転する。
【0061】
上述してきたように、実施例4のケーブル保持具40では、移動ケーブル案内部43,44が、第2の空間16bへ移動するケーブル6に当接したときに、ケーブル6を第2の空間16bへ案内する方向に回転する。このため、実施例4によれば、移動ケーブル案内部43,44からケーブル6へ付与される摩擦力を低減することができ、第2の空間16bへ向かうケーブル6の移動をより一層スムーズに行うことができる。結果として、ケーブルに対するダメージを最小化しつつ、ケーブルの損傷の可能性を低減することができる。
【0062】
なお、上記実施例4では、移動ケーブル案内部43,44が、通常時には互いに接触する例を示したが、例えば、図17に示すように、移動ケーブル案内部43,44間に所定の間隙を設けてもよい。なお、図17は、実施例4の変形例に係る移動ケーブル案内部の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10、20、30、40 ケーブル保持具
11 台座
11a アンカー部
12,13 アーム部
14,15、24,25 ケーブル案内部
14a,15a 曲面
16 保持空間
16a 第1の空間
16b 第2の空間
31,32 中間突起部
33,34、43,44 移動ケーブル案内部
33a,34a 曲面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルを保持するための保持空間を形成する一対のアーム部と、
前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する案内部と
を備えたことを特徴とするケーブル保持具。
【請求項2】
前記案内部は、前記保持空間に挿入される前記ケーブルと当接する位置に形成された曲面を含み、当該曲面に沿って前記ケーブルを前記保持空間へ案内することを特徴とする請求項1に記載のケーブル保持具。
【請求項3】
前記案内部は、前記一対のアーム部の先端部に回転自在に装着され、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する方向に回転することを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル保持具。
【請求項4】
前記案内部は、球体であることを特徴とする請求項3に記載のケーブル保持具。
【請求項5】
前記一対のアーム部の中途部に突設され、前記保持空間を第1の空間と第2の空間とに区分する中間突起部と、
前記中間突起部の先端部に設けられ、前記第1の空間から前記第2の空間に移動する前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、移動する前記ケーブルを前記第2の空間へ案内する移動ケーブル案内部と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のケーブル保持具。
【請求項6】
前記移動ケーブル案内部は、前記第2の空間に移動する前記ケーブルと当接する位置に形成された曲面を含み、当該曲面に沿って前記ケーブルを前記第2の空間へ案内することを特徴とする請求項5に記載のケーブル保持具。
【請求項7】
前記移動ケーブル案内部は、前記中間突起部に回転自在に装着され、前記第2の空間に移動する前記ケーブルに当接したときに、前記ケーブルを前記第2の空間へ案内する方向に回転することを特徴とする請求項5又は6に記載のケーブル保持具。
【請求項8】
前記移動ケーブル案内部は、球体であることを特徴とする請求項7に記載のケーブル保持具。
【請求項1】
ケーブルを保持するための保持空間を形成する一対のアーム部と、
前記保持空間を塞ぐように前記一対のアーム部の先端部に設けられ、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する案内部と
を備えたことを特徴とするケーブル保持具。
【請求項2】
前記案内部は、前記保持空間に挿入される前記ケーブルと当接する位置に形成された曲面を含み、当該曲面に沿って前記ケーブルを前記保持空間へ案内することを特徴とする請求項1に記載のケーブル保持具。
【請求項3】
前記案内部は、前記一対のアーム部の先端部に回転自在に装着され、前記保持空間に挿入される前記ケーブルに当接したときに、前記ケーブルを前記保持空間へ案内する方向に回転することを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル保持具。
【請求項4】
前記案内部は、球体であることを特徴とする請求項3に記載のケーブル保持具。
【請求項5】
前記一対のアーム部の中途部に突設され、前記保持空間を第1の空間と第2の空間とに区分する中間突起部と、
前記中間突起部の先端部に設けられ、前記第1の空間から前記第2の空間に移動する前記ケーブルに当接したときに、前記一対のアーム部を互いに離反する方向に弾性変形させつつ、移動する前記ケーブルを前記第2の空間へ案内する移動ケーブル案内部と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のケーブル保持具。
【請求項6】
前記移動ケーブル案内部は、前記第2の空間に移動する前記ケーブルと当接する位置に形成された曲面を含み、当該曲面に沿って前記ケーブルを前記第2の空間へ案内することを特徴とする請求項5に記載のケーブル保持具。
【請求項7】
前記移動ケーブル案内部は、前記中間突起部に回転自在に装着され、前記第2の空間に移動する前記ケーブルに当接したときに、前記ケーブルを前記第2の空間へ案内する方向に回転することを特徴とする請求項5又は6に記載のケーブル保持具。
【請求項8】
前記移動ケーブル案内部は、球体であることを特徴とする請求項7に記載のケーブル保持具。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−90397(P2013−90397A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227312(P2011−227312)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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