説明

ゲル化ドネペジル組成物および該組成物の製法並びに使用法

ゲル化ドネペジル組成物、その製法および使用法が提供される。本組成物は水と油の乳濁液を含むゲル化経口薬学的に許容される担体にドネペジル活性剤を含有する。また本組成物のキットが提供される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
米国特許法 35 U.S.C. § 119 (e)の規定に基づき、本願は2005年7月28日出願の米国仮特許出願 Serial No. 60/704,104の優先権を主張し、かつそこでの開示を引例としてここに合体される。
【背景技術】
【0002】
アルツハイマー病(AD)は、主に老化に伴う進行性退行性脳の病気である。ADの臨床的所見は、記憶、認識、推論、判断や見当識の喪失により特徴付けられる。その病状が進行するにつれ、多重認識機能の全体的損傷があるまで、運動、知覚および言語能力が、また影響される。これらの認識の喪失は徐々に起こるが、典型的には、重篤な損傷につながり、4−12年以内に死に至る。
アルツハイマー型老人性痴呆症、大脳血管性痴呆症、注意欠如活動亢進異常などの老人性痴呆症は 脳内のコリン作動性機能の減退を伴う。現在、アセチルコリン阻害剤がこれらの疾患の治療剤として有効であると認識されている。
塩酸ドネペジル ((±)-2、3-ジヒドロ-5、6-ジメトキシ-2-[[1-(フェニルメチル)-4-ピペリジニル]メチル]-1H-インデン-1-オン 塩酸塩)は現在、登録商標名 Ariceptの名の下に市販され、アルツハイマーおよびその関連症状に伴う痴呆症の治療に広く用いられている。ドネペジルの塩酸塩である塩酸ドネペジル(CAS#:120014-06-4)は薬理学の文献に共通してE2020として言及され、示性式 C24H29NO3HClを有し、分子量が415.96である。塩酸ドネペジルの構造式は以下の通りである:
【0003】
【化1】

塩酸ドネペジルは、目下、錠剤、速崩性錠、および液状投与製剤の形で入手しうる。
塩酸ドネペジルの対象となる患者は 老人性痴呆症およびアルツハイマー症を患い、燕下力が低下している患者である。またそれらの患者は老化による ドライマウス症状を呈する。認識機能に乏しいので、患者が薬剤を服用したかどうか、特に小さい錠剤である場合に、忘れてしまう場合がしばしばおこる。一般的な問題は、固形剤形は飲みにくく、そして液状剤形は、例えば息を詰まらせるとか誤投与法などの有害な結果を来す誤って飲み込む可能性がある。そのような次第で、現在採用されている投薬剤形は対象となる患者の相当な人にとって好ましくない。従って、1日ベースで服用されるこの薬剤の好ましい投与剤形は、患者が飲みやすいことである。そのような投与剤形にとって、粘弾性と滑らかさの性質を有する経口投与用ゲル化組成物がふさわしい。しかし、塩酸ドネペジルを含有する経口投与用ゲル化組成物は今までに考慮されたことがなかった。更に、塩酸ドネペジルは、苦みとか舌を刺す感じのような不快な味を有するので、そのような味をマスクできる経口投与用ゲル化組成物は望ましい。
【発明の開示】
【0004】
発明の要約
ゲル化ドネペジル組成物、その製法および使用法が提供される。本組成物は水と油の乳濁液を含有する経口的に薬学上許容されるゲル化担体に、例えば塩酸ドネペジルなどのドネペジル活性剤を含有する。また、本組成物のキットが提供される。
【0005】
本発明につき、より詳細に記述する前に、本発明は記載の特定の具体例に限定されるものでなく、勿論変形を含むものと理解されるべきである。本発明の範囲は添付の請求項のみによって制限されるものであるから、ここで使用されている用語は、特定の具体例のみの記述のためであり、制限するためのものでないと、また理解されるべきである。
ある値の範囲が示されている場合、その間に存在する値のそれぞれ(その範囲の上限と下限との間において、文脈がそうでないことを明らかに示さない限り、下限の1/10の単位にまで)、および、その言及された範囲における任意の他の言及された値または間に存在する値は本発明に包含されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は独立してそれらのより小さい範囲に含まれうる。従って、そのような実施形態もまた本発明に包含される。しかし、そのような実施形態は、言及された範囲における何らかの特に含まれない限界に依存する。言及された範囲が上限、下限の一方または両方を含む場合、それらの含まれる上限、下限のいずれかまたは両方を含まない範囲もまた、本範囲において含まれる。
【0006】
ここに挙げた方法は、事象の挙げた順番のみならず、論理的に可能な挙げた事象のいかなる順番で実施してもよい。
他に規定がなければ、ここで使用された全ての技術的、科学的用語は本発明が属する当業者によって共通的に理解される意味と同じ意味を有する。ここに記載した方法、材料と類似または均等なそれらは、また、本発明の実施または試験に使用されうるが、好ましい方法、材料を目下記載する。
ここで述べた全ての刊行物は引例としてここに合体され、それに関連してその刊行物が引用されている方法および/または材料を開示、記述する。
【0007】
本文および請求項で使用されている如く、単数形、“a”、“an”、および“the”は、文脈が明確に他のことを指示していなければ、複数対象物を含む。請求項がいかなる任意の要素を除外するよう起案されているかもしれないことが更に注意される。従って、この記述はクレーム要素の列挙に関連して、“solely”、“only”等の排他的用語の使用、または“negative”限定の使用のための先行基礎として、使用されると意図される。
ここで議論される刊行物は本願の出願日前の単なる開示を提供するものである。ここでは、本発明が先発明の特典によりそのような刊行物に先行する権利を放棄したものであることを容認するものでない。更に、提供された刊行物の日付は現実の刊行日と異なるかもしれず、ここに確認される必要があるかもしれない。
【0008】
本開示を読むとき当業者にとって明らかな様に、ここに記載のあるいは例示の個々の具体例は、本発明の範囲あるいは精神から逸脱することなく、他のいくつかの具体例の特徴と容易に分離あるいは結合しうる別個の構成および特徴を有する。
【0009】
代表的事例の記述
本願発明の発明者は上記の課題を考慮し、勤勉に研究した結果、経口投与用ゲル化組成物の製造に成功した。本組成物は、水と油の乳濁液、例えば油中水型あるいは水中油型乳濁液を含む経口的に薬学上許容されるゲル化担体に塩酸ドネペジルなどのドネペジル活性剤を含有する。該組成物の1つの事例はドネペジル、ゼラチン化剤、増粘剤、甘味料および香料を水および油の乳濁液に加え、pHを3−7に調製して、製造される。それが患者にとって苦みや舌を刺す感じのような不快な味を経験することなく滑らかな感じで燕下することが容易で、そしてそれがドネペジルの澄明な水溶性ゲル化 組成物を白濁液に変えることによって、患者の視的認識を高める効果を有する。そこで本発明は患者のクオリテイオブライフを改善することができる。従って、ゲル化ドネペジル組成物およびその製造方法並びに使用法が提供される。また本組成物のキットを提供される。
【0010】
本発明を更に記述するに際して、本発明のゲル組成物およびその代表的製造法をまず、より詳細に記述し、ついで本組成物を含む代表的キットのレビューのみならず、ゲル組成物の用途に関する代表的方法と適用のレビューを行う。
【0011】
ゲル化ドネペジル組成物
上で要約したように、本発明は、ドネペジル活性剤、例えばドネペジルあるいは塩酸ドネペジルなどのその塩を含有するゲル化組成物に関する。“ゲル組成物”とは溶液よりも一層固形状のコロイドを意味する。本組成物の強度は変動しうるが、しかし代表的事例では、約20g/0.8cm2から約400g/0.8cm2の範囲であり、例えば約40g/0.8cm2から約300g/0.8cm2を含む約30g/0.8cm2から約350g/0.8cm2である。
本ゲル組成物の特徴は該組成物が貯蔵安定性であることである。貯蔵安定性とは、組成物が有意な相分離あるいは/およびドネペジル活性体の活性の有意な減少なしに、長期間保存可能であることを意味する。代表的事例では、本組成物は25℃で湿度60%に保つとき、少なくとも約2ヶ月、約4ヶ月、6ヶ月あるいはそれ以上、例えば少なくとも約1年、少なくとも約1年半、安定である。“ドネペジル活性体の活性を実質的に減少させることなく”との用語は、貯蔵期間の終末に、その開始時に比べドネペジル活性体の活性の減少が、約5%以下であることを意味する。
【0012】
本ゲル化組成物の特徴は、ドネペジルのpHがドネペジルに逆効果を与えるpH値未満(below)であり、その場合のpHは一般的には約8.0より少なく、代表的事例の範囲は約3.0から約7.0であり、例えば約4.5から約5.5を含み、約3.5から6.0である。
上述の通り、本組成物はドネペジル活性剤を含有する。“ドネペジル活性剤”との用語には、ドネペジル(CAS#:120014-06-4)または塩酸ドネペジルなどのその塩が含まれる。ドネペジル活性剤は市場から入手可能であり、あるいは種々の公知のプロトコルを用いて製造できる。代表的製造プロトコルには、米国特許 6,252,081; 6,245,911; 6,193,993; 6,140,321; 5,985,864;および4,895,841に記載あるいは参照されているこれらの製造プロトコルを含む。そしてそれらはここに引用され合体される。当該組成物に含まれるドネペジル活性剤の量は、患者に経口的に配送されたときに、その有効量が患者に投与されるに十分量である。いくつかの事例において、活性剤の量がゲル組成物の約0.001%から約10.0%(w/w)あるいはそれ以上の範囲(例えば、約15.0%)、例えば約0.05%から約10.0%(w/w)、例えば約0.05%から約5.0%(w/w)、例えば約0.05%から約3.0%(w/w)の範囲である。いくつかの事例において、活性剤が約0.0025wt%から約0.2wt%の範囲の量で存在する。
【0013】
本ゲル化組成物の特徴は、その活性剤が水と油の乳濁液に含有される薬学的に許容されるゲル化担体中に存することである。乳濁液(emulsion)なる用語は慣用的意味で、2つの混じり合わない液体の混合物に言及して用いられ、その際に一方の液体(水あるいは油) (分散相)が他方の液体(水あるいは油)(分散媒)に分散される。
本組成物が水と油の乳濁液を含むので、該組成物が、いくつかの事例では、約30%から約70%の範囲の量で存在し、例えば約40%から約60%の範囲の量で存在する。当該水は通常の水であり、当該技術分野で公知の脱イオン水、注射用水などを含む。
本組成物の油成分は通常の経口的に許容される油又は油類である。使用可能な代表的油は、限定的でなく、動物/植物油、硬化動物/植物油、分別動物/植物油、脂肪酸エステル(中鎖脂肪酸グリセリド、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクタデシル)、トリカプリン(tricaprin)、カカオ油、カカオ脂、オレンジ油、大豆リン脂質、椰子油、落下生油、大豆油、綿実油、大豆油混合物、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、ローズ油、ハッカ油、茴香油が挙げられる。当該技術分野で公知の様に、一種以上の上記の油でもよく、処方中の総油量は、代表的事例では、約0.1から45重量%であり、例えば約1から20重量%を含め、約0.5から30重量%である。
【0014】
本組成物はまた典型的には界面活性剤を含む。通常の経口的に許容される界面活性剤あるいはその組合せが本組成物に含有されうる。
好ましい代表的界面活性剤としては、限定的でなくパルミチン酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン濃縮リシノレイン酸エステル、レシチン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、(オリーブ油 HLB(親水性-親油性バランス)値は約10あるいはそれ以下)、蔗糖脂肪酸エステル(オリーブ油 HLB値は約10あるいはそれ以下)等が挙げられる。代表的事例において、界面活性剤の量は、約0.05から約25重量%の範囲であり、例えば約0.5から約10重量%を含め、約0.1から約20重量%である。
【0015】
本発明の組成物は、またゲル化剤を含んでもよい。代表的ゲル化剤としては、限定的でなく、カラゲーナン、ペクチン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、マンナン、こんにゃく、こんにゃくマンナン、グルコース性マンナン、キトサン、アカシアガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、ゲランガム、トラガガントガム、カラヤガム、カッシアガム、タラガム、グアーガム、プシリウム種子ガム、グッチガム、プルラン、低メトキシ化ペクチン、くず、カゼイン、タピオカデンプン、アルファデンプン。代表的事例において、組成物中のゲル化剤の量は約0.01から約10重量%の範囲である(例えば約0.01から約5.0重量%);好ましくは、約0.5から約10重量%の範囲であり、例えば約2から約5重量%を含め、約1から約7重量%である。
代表的事例において、例えば、ローカストビーンガムが増粘剤(以下に更に詳しくレビューするように)として使用した場合に、ゲル化剤はカラゲーナンかペクチンである。これらの事例において、ゲル化剤としてカラゲーナンを含む場合には、そのカラゲーナンはカッパー又はイオタカラゲーナン(あるいはそれらの組合)であり、代表的事例ではラムダカラゲーナンではない。本発明の組成物中のカラゲーナン、例えば、カッパー型又はイオタ型の量は、総量当たり約0.5から約10wt%であり、例えば約2から約5重量%を含め、約1から約7wt%である。
【0016】
本組成物はまた増粘剤を含有可能である。通常の増粘剤としては、限定的でなく、アカシアガム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストラン、アラビノガラクタン、固形ミルク、プルラン、プロピレングリコールアルギン酸エステル、ヒドロキシエチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン コポリドン、完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコールマクロゴール、セルロース、またはセルロースガム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、コポリビドンなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、部分中和アクリル酸、あるいはその塩、マクロゴールなどが挙げられる。
【0017】
代表的事例において、組成物に含まれる増粘剤の量は約0.01から約10重量%の範囲である(例えば約0.01から約5.0重量%)。好ましい量は約0.5から約10重量%であり、例えば約2から約5重量%を含め、約1から約7重量%である。上記の増粘剤の中で、ローカストビーンガム、カロブから抽出したガラクトマンナン多糖類が代表的事例として挙げられる。ゲル化剤にカラゲーナンおよび/またはペクチンが使用されるときは、ローカストビーンガムの使用が特に好ましい。
上に述べた如く、本製剤のpHは一般的には約8.0未満であり、そして代表的事例では、約3.0から約7.0の範囲であり、例えば約4.5から約5.5を含め、約3.5から6.0である。通常の緩衝剤が所望のpHを提供するために採用されるが、好ましい代表的事例としては、カチオン性無機酸、カチオン性有機酸、あるいはそれらの塩である。カチオン性無機酸、カチオン性有機酸塩の添加量は約0.1から約3%の範囲であり、例えば約0.3から約2%を含め、約0.2から約2.5%である。
【0018】
代表的事例において、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、マンナン、グルコース性マンナン、カラゲーナン、キサンタンガム、タマリンド種子多糖類、ゲランガム、カラヤガム、カッシアガム、タラガム、グアーガム、プシリウム種子ガム、グッチガムなどの本発明の組成物に含まれるゲル化剤は、カリウムやカルシウムなどの金属イオンが共存すると一層早くゲル化し、水から容易には分離せず、その際の緩衝剤の全般的効果は、経口的に摂取されたときに、組成物の感触を調節することである。この場合に、ゼラチン化剤の総添加量に対するカチオン性無機酸、カチオン性有機酸塩は約1から約600重量%の範囲が可能であり、例えば約2から約150重量%を含め、約1.5から約300重量%である。
【0019】
上述の通り、本発明のゲル化組成物は、ポリオール、甘味料、香料および保存料を、例えば、味、臭い、患者による該組成物の燕下の容易さ、および/または感触を調節するために所望なら、含有させることができる。
好ましいポリオールとしては、限定的でなく、グリセリン、プロピレングリコール、D-ソルビトール、キシリトール、マンニトール、エリスリトール、蔗糖が含まれる。
好ましい甘味料としては、限定的でなく、例えばサッカリンナトリウム、グリチリジン酸2カリウム(dipotassium glycyrrhizinate)などの、サッカリンあるいはグリチルザ(glycyrrhiza)およびそれらのナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩、そしてそれらは、アスパルチーム、D-ソルビトール、キシリトール、マンニトール、エリスルトールおよび蔗糖と同様に水溶性懸濁液での苦みや麻痺感を極端に改善する。これらの甘味料の配合濃度は代表的事例において、約0.01重量%以上であり、たとえば約0.025重量%以上である。更に、味を少し、より緩和にするために、フラクトース、適当量の精製蔗糖、パラティノース(palatinose)、トレハロース、オリゴ糖、アスパルテイ−ム、異性化糖、黒糖(muscovado)、サッカリン、サッカリンナトリウム、甘味アジサイの葉、粉末化甘味アジサイ葉、ステビオサイド、甘草、甘草エキス、ブドウ糖、デンプンシロップ、マルトースシロップ粉末、還元麦芽糖デンプンシロップ、カンバイコ(Kanbaiko)を配合してもよい。
通常の、所望の香料が配合されてよく、その場合の好ましい代表的香料は限定的でなく:茴香、茴香油、オレンジ、オレンジエキス、オレンジエッセンス、オレンジ油、ハッカ水、ハッカ油、蜂蜜、d-バルネオール(balneol)、dl-メントール、l-メントール、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、ローズ油、糖質香料(sugar flavor)、バニラ香料、バニリン、チョコレート香料A22736、フルーツ香料、チェリー香料、エチルバニリン、種々の果汁が挙げられる。香料の量は少量である。
通常の保存料が配合しうる、その際の代表的保存料は限定的でなく、安息香酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、サルチル酸ナトリウム、ソルビン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、イソブチルパラヒドロキシベンゾエイト、イソプロピルパラヒドロキシベンゾエイト、エチルパラヒドロキシベンゾエイト、ブチルパラヒドロキシベンゾエイト、プロピルパラヒドロキシベンゾエイト、メチルパラヒドロキシベンゾエイト、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールおよびフェノキシエタノールが挙げられる。添加される保存料の量は、当業者に公知のように、経口投与用の通常の量に基づき容易に決定されうる。
【0020】
本組成物は、通常のプロトコルを用いて製造できる。例えば、本発明の組成物は、ドネペジル活性剤、ゲル化剤、増粘剤、甘味料および香料を水と油の乳濁液に加え、pHを所望の範囲にあることを確認、例えば約3および約7の間に調節して製造できる。
いくつかの事例において、本ゲル化組成物は、単一投与形態である。そのような場合、単一用量を構成する組成物の量は変化してよく、代表的事例では、約0.5gから約40gの範囲であり、例えば約2gから約20gを含む約1gから約30gの範囲である。
所望なら、これらの事例での単一用量製剤は、例えば、自己投与用、例えば使い捨て包装に包装される。いくつかの事例において、単一用量は、例えばポリマー材料からなる密封ポーチに存する(例えば、“pillow”形態を有する密封ポーチ)。その場合のポーチは使用の際、患者にポーチから製剤の分配を助けるための多量のガスを含むことが可能である。(日本公開特許 2000-256181に記載されている)。採用される他の便利な使い捨て包装形態は米国特許 5,932,235に記載されている形態であり、該開示はここに引例として合体される。要約すると、包装形態は使い捨て収納箱、例えば、それが合成樹脂からなり、押すと変形しうる殻で、そこに経口投与用ゲル化組成物を収納しうり、そして、殻には小径の環ネックを有し、そして取っ手が閉鎖末端としてサ−ブし、剥がしうるようにネックに取り付けられている。その際に、取っ手をネックから剥がすと、ネックが開きゲル化経口投与用医薬組成物を注ぐための出口を提供する。
【0021】
ゲル化ドネペジル組成物の使用方法
本ゲル組成物は患者へのドネペジルの経口投与への使用に関する。“経口投与”とは、患者の口を介しての配送を意味する。患者にドネペジルを経口的に投与するために、本ゲル組成物を使用する際に、ドネペジルゲル組成物の用量が患者の口に導入され、摂取される。その用量が上記の使い捨て包装などの包装中にあれば、該包装は開封され、その中に存する投与製剤が取りだされ、例えば燕下などにより、口に導入、摂取される。
【0022】
有用性
上記のドネペジルゲル組成物および方法は患者へのドネペジルの投与が望まれているいかなる適用の使用に関する。一般的にはそのような対象は、“哺乳動物”または“哺乳類”であり、これらの用語は広義に使用され、肉食動物目(例えば、犬や猫)、けっ歯類(例えばマウス、モルモット、ラッテ)および霊長類(例えばヒト、チンパンジー、サル)を含む哺乳類綱に属する有機体を表す。多くの事例の対象はヒトである。
いくつかの事例において、本方法は病状の治療への使用に関する。治療は対象である患者を悩ませている病状を伴う症状の少なくとも改善を意味する。その場合の改善は、例えば、処置される病状を伴う症状、それに伴う副作用などのパラメーターの大きさの少なくとも減少に関係し広義に使用される。よって、治療はまた、病状または少なくともそれに伴う症状が完全に阻止され、例えば発生の阻止、終結され、その主体が最早病状、または少なくとも病状を特徴づける症状に係っていないような状況を含む。したがって、処置は病状の治療と管理の両方を含む。
【0023】
本組成物の使用法に関する代表的病状は、限定的でなく、アセチルコリンエステラーセの阻止が期待される症状である。従って、本組成物は、老人性痴呆、大脳血管性痴呆症、注意欠如活動亢進異常などの痴呆の治療の使用に関する。特に本組成物は、アルツハイマー型老人性痴呆の治療への使用に関する。
【0024】
キット
またキットも提供され、そのキットは上述のように。少なくともドネペジルゲル組成物を含む。キット中の本ゲル組成物は、上記のようにパッケージの中にあってもよい。キットは単回投与用あるいは複数回投与用に適した量のドネペジルゲル組成物を含む。例えばゲル組成物は一回量以上の十分な量キット中に存在する場合、上に述べた様に、マルチパッケージがそれぞれ一回投与用のゲル組成物を含むものを提供してよい。
本キットはまた、患者へドネペジル配送方法において、如何に本組成物を使用するかの指示書を含んでもよい。その指示書は、投与スケジュールなどについての指示書、および/または包装されたゲル組成物の使用法の指示書を含んでもよい。いくつかの事例では、キットは痴呆などの特定の症状を治療するためのゲル組成物の使用法の指示書を含む。その指示書は適切な記録媒体上に記録されうる。その指示書は例えば、紙あるいはプラスチックのような代替物に印刷されてよい。従って、その指示は、容器挿入物として、キットの中、キットの容器のラベルの中に、あるいはその部品の中(即ち、容器またはサブ容器と共に)などに存在してもよい。他の態様においては、指示は、CD−ROM、デスケットなどの適当なコンピュターで読み取り可能な貯蔵媒体に存する電子貯蔵データとして存在する。
【0025】
以下の実施例、比較例は例示であり、限定するものではない。
実施例
本発明を以下に実施例に言及しながら、更に詳しく記述するが、本発明の範囲はこれにより限定されるものでない。
【実施例】
【0026】
精製水(K)およびグリセリン(D)の必要量を予備タンクに入れ、そして組成物A、C、F、HおよびIを加熱しながら、水とグリセリンの溶液に溶かす。つぎに、組成物Bを加え、攪拌、乳濁化する。ついで、組成物EとGを、乳濁液に溶け、分散するように、80から90℃で攪拌下懸濁液に加える。組成物Jを加え、分散させ、生じた組成物を加熱下殺菌する。3gまたは6gの単位用量を使い捨て箱に充填し、冷却し、製品となし、そしてゲル化ドネペジル製剤の個々に包装された単位用量の製品となす。
【0027】
【表1】

【0028】
味覚試験
試験用製剤
精製水(K)およびグリセリン(D)の必要量を予備タンクに入れ、そして組成物A、C、F、HおよびIを加熱しながら、水とグリセリンの溶液に溶かす。つぎに、組成物Bを加え、攪拌、乳濁化する。ついで、組成物EとGを、乳濁液に溶け、分散するように、80から90℃で攪拌下懸濁液に加える。組成物Jを加え、分散させ、生じた組成物を加熱下殺菌する。3gの単位用量を使い捨て箱に充填し、冷却し、製品となし、そしてゲル化ドネペジル製剤の個々に包装された単位用量の製品となす。
【0029】
【表2】

【0030】
試験法
16人の健常成人ボランティアに3gの試験製剤(T-01(実施例)、T-02(比較例)およびT-03(比較例))を与えた。T-02は本発明の油と乳濁液を含有しない経口投与用ゲル化医薬組成物である。T-03は本発明の油、乳濁液およびゲル化剤を含有しない経口投与用ゲル化医薬組成物である。
我々は5段階法で苦度を評価し、以下の表に要約した。
【0031】

【0032】
試験結果

【0033】
考察
T-01(実施例)のスコアは3.94、T-02(比較例)のスコアは3.63、T-03(比較例)のスコアは2.88であることを試験結果が示した。本発明の基礎(base)であるドネペジルの苦みと舌を刺す感じが顕著にマスクされたことをこの結果が示している。本発明がその薬剤の不快な味をマスクし、そして経口投与が容易であるクリーム状ゲル化製剤であるが故に、ドネペジルが長期間投与されている老人性痴呆症やアルツハイマーを患っている患者に提供されうる。
【0034】
代表的製造プロトコル
本発明のゲル化組成物の代表的製造法のプロトコルは以下に示される。
第一工程: 予備タンクに必要量の水とポリオールを準備する。
第二工程: 加熱されたタンクにドネペジル、界面活性剤、保存剤、pH 緩衝剤を加える。
第三工程: タンクに油 を加え、攪拌し、乳化させる。
第四工程: ゲル化剤、増粘剤および甘味剤を加え、乳濁化させる。
第五工程:香料を加え、分散させる。
第六工程: 生じた組成物を加熱殺菌する。
第七工程: 使い捨てコンテイナーにこのゲル化組成物をいれ、冷却して製品とする。
【0035】
本発明は、重要な新規ドネペジルゲル組成物を提供することは上記の記載、結果から明らかである。本組成物の利点は、苦みや麻痺感の様な不快な味を経験することなく患者による容易な摂取を含む。更に、組成物は、ドネペジルおよび/またはその塩の澄明な水溶性ゲル化組成物の白色乳濁液への変換による患者の視覚的認識と注意を強化する。最終的には、組成物は自己投薬によく適合している。従って、本発明は、当該技術に重大な貢献をする。
本発明はその特定の事例について引用しながら記述しているが、種々の変更がなされ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく均等物が置換されうると当業者に理解されるべきである。更に、多くの修正が本発明の目的、精神および範囲に特別な状況、材料、組成物、プロセス、プロセス工程を採用するためになされてもよい。すべてのこれらの修正はここに添付の請求項の範囲内であると意図される。
【0036】
参考文献
US6576677、US6252081、US6245911、US6193993、US5932235、US4895841、US5985864、US6140321、US2004/0002517、US2004/0002517、US2004/0214863、JP 2004-217639、JP H11-228450、JP 2001-270821、JP H11-106354、JP H11-106353、JP H11-228450、JP H11-106354、JP 2005-15486、JP 2005-29541、JP 2005-41887、JP 2005-112825、JP 2005-126374、JP 2005-130791、JP 2005-132803、JP 2005-194230、JP 2005-194231、JP 2004-000496、JP 2004-10552、JP 2004-43450、JP 2004-73035、JP 2004-83523、JP 2004-174202、JP 2004-189706、JP 2004-217639、JP 2004-292316、JP 2004-292383、JP 2004-321249、JP 2004-359597、JP 2003-12507、JP 2003-26683、JP 2003-89631、JP 2003-137773、JP 2003-210553、JP 2003-277255、JP 2003-284739、JP 2002-179558、JP 2002-193807、JP 2002-193911、JP 2002-255796、JP 2002-255819、JP 2002-255820、JP 2002-322085、JP 2002-326934、JP 2001-139547、JP 2001-270821、JP 2001-302497、JP 2001-342151、JP 2000-136134、JP 2000-136183、JP 2000-143627、JP 2000-319257、JP 2000-319258、JP 2000-327590、JP H11-92402、JP H11-106353、JP H11-106354、JP H11-171861、JP H11-228450、JP H11-263774、JP H11-315016、JP H10-53576、JP H10-120553、PCT/JP99/04616(WO 2000/012135として公開)、PCT/JP01/05714(WO 2002/002526として公開)、WO 2001/064190、WO 2004/002402、WO 2002/026709、WO 2003/000261、WO 2003/006013、WO 2003/006423、WO 2002/100399、WO 2003/006453、WO 2003/035137、WO 2003/020370、WO 2003/030886、WO 2003/050073、WO 2002/034915、WO 2003/027068、WO 2003/043987、WO 2003/045378、WO 2003/047576、WO 2003/072535、WO 2003/043618、WO 2003/040096、WO 2002/002506、WO 2002/034237、WO 2002/096415、WO 2002/100818、WO 2002/100856、WO 2002/094768、WO 2002/100820、WO 2004/006021、WO 2001/066114、WO 2001/070672、WO 1999/65489、WO 1998/34615、WO 2002/02526、WO 2002/24167、WO 2002/26709、WO 2002/45715、WO 2002/69942、WO 2002/96370、WO 2002/100384、WO 2003/32960、WO 2003/61658、WO 2003/66100、WO 2000/48580、WO 2000/54811、WO 2001/64190、WO 2001/78728、WO 2001/98271、WO 1999/29668、WO 2004/092137、WO 2004/087660、WO 2004/016589、WO 2004/000317、および WO 2002/26709.
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と油の乳濁液を含有する薬学的に許容されるゲル化担体にドネペジル活性剤を含有する組成物。
【請求項2】
薬学的に許容されるゲル化担体が約8未満(below)のpHを有する請求項1に従う組成物。
【請求項3】
薬学的に許容されるゲル化担体が約3から約7のpH範囲を有する請求項1に従う組成物。
【請求項4】
該担体が、動物/植物油、硬化動物/植物油、分別動物/植物油、脂肪酸エステル、トリカプリン(tricaprin)、カカオ油、カカオ脂、オレンジ油、大豆リン脂質、椰子油、落下生油、大豆油、綿実油、大豆油混合物、ユーカリ油、ラベンダー油、レモン油、ローズ油、ハッカ油、茴香油、オリーブ油からなる群から選ばれる油を含有する請求項2に従う組成物。
【請求項5】
脂肪酸エステルが中鎖脂肪酸グリセリド、ミリスチン酸イソプロピルおよびミリスチン酸オクタデシルから選ばれる請求項4に従う組成物。
【請求項6】
該油が約0.1から約45重量%の範囲である請求項2に従う組成物。
【請求項7】
薬学的に許容されるゲル化担体が界面活性剤を含有する請求項2に従う組成物。
【請求項8】
界面活性剤がパルミチン酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン濃縮リシノレイン酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、蔗糖脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールからなる群から選ばれる請求項7に従う組成物。
【請求項9】
界面活性剤が約0.05から25重量%の範囲の量である請求項8に従う組成物。
【請求項10】
薬学的に許容されるゲル化担体が更にゲル化剤を含有する請求項2に従う組成物。
【請求項11】
ゲル化剤が約0.01から約10重量%の範囲の量で存する請求項10に従う組成物。
【請求項12】
ゲル化剤がカラゲーナン、ペクチン、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、マンナン、こんにゃく、こんにゃくマンナン、グルコース性マンナン、キトサン、アカシアガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、ゲランガム、トラガガントガム、カラヤガム、カッシアガム、タラガム、グアーガム、プシリウム種子ガム、グッチガムおよびプルランからなる群から選ばれる請求項10に従う組成物。
【請求項13】
組成物が更に増粘剤を有する請求項12に従う組成物。
【請求項14】
増粘剤が約0.01から約10重量%の範囲の量で存する請求項13に従う組成物。
【請求項15】
増粘剤がアカシアガム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストラン、アラビノガラクタン、固形ミルク、プルラン、プロピレングリコールアルギン酸エステル、ヒドロキシエチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプンコポリドン(copolydone)、完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコールマクロゴール、セルロース、またはセルロースガム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのその誘導体、コポリビドン(copolyvidone)、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸または部分中和アクリル酸、または塩およびマクロゴールからなる群から選ばれる請求項13に従う組成物。
【請求項16】
薬学的に許容されるゲル化担体が更にポリオールを含有する請求項1に従う組成物。
【請求項17】
薬学的に許容されるゲル化担体が更に甘味剤を含有する請求項1に従う組成物。
【請求項18】
薬学的に許容されるゲル化担体が更に香料を含有する請求項1に従う組成物。
【請求項19】
薬学的に許容されるゲル化担体が更に保存剤を含有する請求項1に従う組成物。
【請求項20】
ドネペジル活性剤が約0.0025重量%から約0.2重量%の範囲の量で該組成物中に存する請求項1に従う組成物。
【請求項21】
ゲル化ドネペジル組成物が
ドネペジル活性剤;
油および水の乳濁液;
界面活性剤;
ゲル化剤; および
増粘剤; を含有し、
該ゲル化組成物のpHが約3から約7の範囲であるゲル化ドネペジル組成物。
【請求項22】
水および油の乳濁液を製造し;該乳濁液にドネペジル活性剤を溶解させ;
ゲル化ドネペジル組成物を製造することを特徴とするゲル化ドネペジル組成物の製造方法。
【請求項23】
使い捨て包装要素に密封されたドネペジルゲル化組成物の単位用量を含む包装されたドネペジルゲル化組成物。
【請求項24】
使い捨て包装要素がポーチである請求項23に従う包装された組成物。
【請求項25】
患者にドネペジル活性剤を投与するために、該患者に請求項1に従うゲル化ドネペジル組成物を経口的に配送することを特徴とする該患者へのドネペジル活性剤を投与する方法。
【請求項26】
請求項1に従うゲル化ドネペジル組成物の2以上の単位投与量を含むキット。
【請求項27】
2以上の単位投与量が別個に包装されてなる請求項26に記載のキット。

【公表番号】特表2009−502917(P2009−502917A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523894(P2008−523894)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/025112
【国際公開番号】WO2007/018801
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(502346286)テイコク ファーマ ユーエスエー インコーポレーテッド (26)
【Fターム(参考)】