説明

ゲート駆動装置及びこれを含む表示装置

【課題】静電気に対する耐性が強いゲート駆動装置及びこれを含む表示装置を提供する。
【解決手段】第1乃至第(n+1)(nは自然数)ステージを有するゲート駆動装置であって、第nゲート出力信号を出力する第nステージと、第(n+1)ゲート出力信号を出力する第(n+1)ステージとを有し、前記第nステージと第(n+1)ステージは順次に配置され、前記第nステージは、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含み、前記ゲート電極は前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受けるトランジスタと、ダミーゲート電極、ダミーソース電極、及びダミードレイン電極を含み、前記ダミーソース電極は前記トランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続され、前記第1ステージに流入する静電気を防止するダミートランジスタとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート駆動装置及びこれを含む表示装置に関し、より詳細には静電気防止部を含むゲート駆動装置及びこれを含む表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)は、現在最も広く使われているフラットパネル表示装置(Flat Panel Display:FPD)の内の一つであって、電極が形成されている2枚の基板とその間に挿入されている液晶層からなり、電極に電圧を印加して液晶層の液晶分子を再配列させることによって透過する光の量を調節して画像を表示する装置である。
【0003】
液晶表示装置は、ゲート駆動ICをTCP(tape carrier package)又はCOG(chip on the glass)などの方法で実装しているが、製造原価又は製品のサイズ、設計的な側面から他の方法が摸索されている。
【0004】
これにより、ゲート駆動ICを採択せず、非晶質シリコーン薄膜トランジスタ(amorphous silicon thin film transistor)を利用してゲート出力信号を発生させるゲート駆動部をガラス基板上に直接実装することも行われている。
【0005】
しかし、ゲート駆動部を製造するために複数の非晶質シリコーン薄膜トランジスタを形成する過程において、多量の電荷がソース又はドレインライン、ゲートライン又はゲート絶縁膜などに蓄積される。蓄積された電荷によって表示装置が作動する過程においてゲート駆動装置内で静電気が発生し、これによって表示装置の性能が低下する。
従って、静電気に対する耐性が強いゲート駆動装置の開発が必要になってきているという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】大韓民国特許出願公開10−2008−0053977号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は上記従来のゲート駆動装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、静電気に対する耐性が強いゲート駆動装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記ゲート駆動装置を含む表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明によるゲート駆動装置は、第1乃至第(n+1)(nは自然数)ステージを有するゲート駆動装置であって、第nゲート出力信号を出力する第nステージと、第(n+1)ゲート出力信号を出力する第(n+1)ステージとを有し、前記第nステージと第(n+1)ステージは順次に配置され、前記第nステージは、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含み、前記ゲート電極は前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受けるトランジスタと、ダミーゲート電極、ダミーソース電極、及びダミードレイン電極を含み、前記ダミーソース電極は前記トランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続され、前記第1ステージに流入する静電気を防止するダミートランジスタとを含むことを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、表示部と、該表示部を取り囲む非表示部とからなる基板と、前記非表示部上に形成されるゲート駆動装置を含むゲート駆動部とを有し、前記ゲート駆動装置は、第1乃至第(n+1)(nは自然数)ステージを有し、第nゲート出力信号を出力する第nステージと、第(n+1)ゲート出力信号を出力する第(n+1)ステージとを有し、前記第nステージと第(n+1)ステージは順次に配置され、前記第nステージは、前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受ける信号受信部と、前記信号受信部と接続され、前記第nステージに流入する静電気を防止する静電気防止部とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るゲート駆動装置及びこれを含む表示装置によれば、ゲート駆動装置の第1ステージのプルダウン部、ホールディング部及び放電部を静電気から保護するために各々に静電気防止部を含む。すなわち、各ステージに流入される静電気を防止することができるように信号受信部と連結された静電気防止部を含むことによって、静電気によって、ステージ内のトランジスタが損傷することを効果的に防止することができるという効果があり、よって、静電気によるステージの性能低下を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置及びこれを含む表示装置を示すブロック図である。
【図2】図1に示す一画素の等価回路図である。
【図3】図1に示すゲート駆動部に含まれたゲート駆動装置の例示的なブロック図である。
【図4】図3に示す第jステージの例示的な回路図である。
【図5】第jステージの動作を説明するための信号図である。
【図6】本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図である。
【図7】図6に示すI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図8】第1の実施形態の変形例による駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図である。
【図9】本発明の第2の実施形態によるゲート駆動装置の第j及び第(j+1)ステージの一部に対するレイアウト図である。
【図10】図9に示すII−II’線に沿って切断した断面図である。
【図11】図9に示すIII−III’線に沿って切断した断面図である。
【図12】図9に示すIV−IV’線に沿って切断した断面図である。
【図13】本発明の第2の第2の実施形態の変形例によるゲート駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図である。
【図14】図13に示すV−V’線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係るゲート駆動装置及びこれを含む表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることが可能である。本実施形態は、単に本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に対して発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。図面において層のサイズ、領域のサイズおよび相対的なサイズは説明を明瞭にするため、誇張されることもある
【0014】
素子(elements)又は層が、異なる素子または層の「上(on)」と指称されるものは、他の素子あるいは層の真上だけでなく、中間に他の層又は他の素子を介在した場合をすべて含む。これに対し、一つの素子が他の素子と「直接上(directly on)」、「真上」と指称されるものは中間に他の素子又は層を介在しないものを示す。明細書全体において、同一参照符号は同一構成要素を指す。「及び/又は」は、言及されたアイテムの各々および一つ以上のすべての組み合わせを含む。
【0015】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図面に示すように、一つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に示している方向に加えて、使用時又は動作時における素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。
【0016】
本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な概略図である平面図及び断面図を参照して説明される。したがって、製造技術及び/又は許容誤差などによって例示図の形態が変形され得る。したがって、本発明の実施形態は、図示した特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含みうる。したがって、図面で例示した領域は、概略的な属性を有し、図面で例示した領域の形態は素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0017】
又、ドレイン(又はドレイン電極)とソース(又はソース電極)は、電流の方向により互いに異なるように呼ばれることもあるため、以下でドレイン又はドレイン電極と呼ばれる構成要素は、ソース又はソース電極として動作することができ、ソース又はソース電極と呼ばれる構成要素は、ドレイン又はドレイン電極として動作することができる。したがって、ドレイン又はドレイン電極と呼ばれる構成要素がドレイン又はドレイン電極に限定されるものではない。またソース又はソース電極と呼ばれる構成要素がソース又はソース電極で限定されるものではない。
【0018】
図1〜図5を参照して本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置及びこれを含む表示装置を説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置及びこれを含む表示装置を示すブロック図であり、図2は、図1に示す一画素の等価回路図であり、図3は、図1に示すゲート駆動部に含まれたゲート駆動装置を示す例示的なブロック図であり、図4は、図3に示す第jステージの例示的な回路図であり、図5は、第jステージの動作を説明するための信号図である。
【0020】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による表示装置1は、液晶パネル300、タイミングコントローラ500、クロック生成部600、ゲート駆動部400、及びデータ駆動部700を含む。
【0021】
液晶パネル300は、画像が表示される表示部(DA)と画像が表示されない非表示部(PA)に区分することができる。
【0022】
表示部(DA)は、複数のゲートライン(G1〜Gn)、複数のデータライン(D1〜Dm)、画素スイッチング素子(図2、符号Qp参照)、及び画素電極(図2、符号PE参照)が形成された第1基板(図2、符号100参照)と、カラーフィルタ(図2、符号CF参照)と共通電極(図2、符号CE参照)が形成された第2基板(図2、符号200参照)と、第1基板と第2基板との間に介在する液晶層(図2、符号150参照)を含んで画像を表示する。ゲートライン(G1〜Gn)は、略行方向に延長され互いがほぼ平行であり、データライン(D1〜Dm)は、略列方向に延長され互いがほぼ平行である。
【0023】
図2を参照して図1に示す一画素(PX)について説明する。
第1基板100の画素電極(PE)と対向するように第2基板200の共通電極(CE)の一部領域にカラーフィルタ(CF)が形成され得る。例えば、i番目(i=1〜n)ゲートライン(Gi)とj番目(j=1〜m)データライン(Dj)に接続された画素(PX)は信号線(Gi、Dj)に接続された画素スイッチング素子(Qp)とこれに接続された液晶キャパシタ(liquid crystal capacitor、Clc)及びストレージキャパシタ(storage capacitor、Cst)を含み得る。ストレージキャパシタ(Cst)の一端及び共通電極(CE)には共通電圧が印加され得る。
【0024】
非表示部(PA)は、第1基板(図2に示す100を参照)が第2基板(図2に示す200を参照)より広く形成されて画像が表示されない部分を意味する。
【0025】
再び、図1を参照すると、タイミングコントローラ500は、水平同期信号(Hsync)、メインクロック信号(Mclk)、データイネーブル信号(DE)などの入力制御信号の入力を受け第1制御信号(CONT1)を出力する。ここで、第1制御信号(CONT1)はデータ駆動部700の動作を制御する信号であって、データ駆動部700の動作を開始する水平開始信号、二つのデータ電圧の出力を指示するロード信号などを含み得る。
【0026】
これによって、データ駆動部700は画像信号(DAT)、第1制御信号(CONT1)の提供を受け、画像信号(DAT)に対応する画像データ電圧を各データライン(D1〜Dm)に提供する。データ駆動部700は、ICとしてテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package、TCP)形態で液晶パネル300と接続されるが、これに限定されず、第1基板100上の非表示部(PA)上に形成され得る。
【0027】
また、タイミングコントローラ500は、第2制御信号(CONT2)をクロック生成部600に提供する。クロック生成部600は、第2制御信号(CONT2)の入力を受け第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)を出力することができる。すなわち、第2制御信号(CONT2)に制御されてゲートオン電圧(Von)及びゲートオフ電圧(Voff)を利用して第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)を出力する。ここで、第2制御信号(CONT2)は、出力イネーブル信号(OE)及びゲートクロック信号を含み得る。ここで、第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)は、各々ゲートオン電圧(Von)とゲートオフ電圧(Voff)間をスイングするパルス信号であり、第1クロック信号は第2クロック信号と逆位相の信号である。
【0028】
ゲート駆動部400は、スキャン開始信号(STVP)にイネーブルされて第1クロック信号(1st signal)、第2クロック信号(2nd signal)、及びゲートオフ電圧(Voff)を利用して複数のゲート信号を生成するゲート駆動装置を含む。ゲート駆動装置は各ゲートライン(G1〜Gn)に各ゲート信号を順次に提供する。ゲート駆動部400のゲート駆動装置は第1基板100上の非表示部(PA)上に形成され得る。
【0029】
このようなゲート駆動部400のゲート駆動装置について図3を参照してさらに具体的に説明する。一方、図示していないが、ゲート駆動部は第1基板上の非表示部の両側に各々形成することもできる。これによって、第1基板上の一側に形成されたゲート駆動部はevenラインを、他側に形成されたゲート駆動部はoddラインを各々駆動させることができる。
【0030】
図3を参照すると、ゲート駆動部400のゲート駆動装置は複数のステージ(ST〜STn+1ここで、nは自然数)を含むが、各ステージ(ST〜STn+1)はカスケード(cascade)に接続されており、最後のステージ(STn+1)を除いた各ステージ(ST〜ST)はゲートライン(G1〜Gn)と一対一で接続されて各々ゲート信号(Gout〜Gout(n))を出力する。各ステージ(ST〜STn+1)にはゲートオフ電圧(Voff)、第1クロック信号(1st signal)、第2クロック信号(2nd signal)、及び初期化信号(INT)が入力される。ここで初期化信号(INT)はクロック生成部600又はタイミングコントローラ500から提供され得る。
【0031】
各ステージ(ST〜STn+1)は第1クロック端子(CK1)、第2クロック端子(CK2)、セット端子(S)、リセット端子(R)、電源電圧端子(GV)、フレームリセット端子(FR)、ゲート出力端子(OUT1)、及びキャリー出力端子(OUT2)を有する。
【0032】
例えば、j番目(j≠1、j=2〜n−1の自然数)ゲートラインと接続された第jステージ(ST)のセット端子(S)には前段ステージ(STj−1)のキャリー信号(Cout(j−1))が、リセット端子(R)には後段ステージ(STj+1)のゲート信号(Gout(j+1))が入力され、第1クロック端子(CK1)及び第2クロック端子(CK2)には各々第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)が入力され、電源電圧端子(GV)にはゲートオフ電圧(Voff)が入力され、フレームリセット端子(FR)には初期化信号(INT)、又は最後のステージ(STn+1)のキャリー信号(Cout(n+1))が入力される。ゲート出力端子(OUT1)はゲート信号(Gout(j))を出力し、キャリー出力端子(OUT2)はキャリー信号(Cout(j))を出力する。
【0033】
ただし、最初のステージ(ST)には前段キャリー信号の代わりにスキャン開始信号(STVP)が入力され、最後のステージ(STn+1)には後段ゲート信号の代わりにスキャン開始信号(STVP)が入力される。ここで、最初のステージ(ST)と最後のステージ(STn+1)に入力されるスキャン開始信号(STVP)は同一信号である。
【0034】
次に、図4及び図5を参照して、図3に示す第jステージ(ST)についてさらに詳細に説明する。
図4を参照すると、第jステージ(ST)はバッファ部410、充電部420、プルアップ部430、キャリー信号発生部470、プルダウン部440、放電部450、ホールディング部460、及び静電気防止部(480,482)を含む。このような第jステージ(STj)に前段キャリー信号(Cout(j−1))、第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)が提供される。第1クロック信号(1st signal)はハイレベル区間(PH_1,PH_2)とローレベル区間(PL_1,PL_2)を含む。
【0035】
先ず、バッファ部410は、トランジスタ(T4)を含む。ここで、トランジスタ(T4)のゲートとドレインはセット端子(S)と接続されている。また、トランジスタ(T4)のゲートとドレインは互いに接続されている。これによって、トランジスタ(T4)は実質的にダイオードのように動作する。動作を説明すれば、バッファ部410はセット端子(S)を通じて入力された前段キャリー信号(Cout(j−1))を充電部420、キャリー信号発生部470、及びプルアップ部430に提供する。
【0036】
充電部420は、一端がトランジスタ(T4)のソース電極、プルアップ部430、及び放電部450に接続され、他端がゲート出力端子(OUT1)に接続された充電キャパシタ(C1)からなる。ここで、充電キャパシタ(C1)は寄生キャパシタでもあり得、人為的に形成されたキャパシタでもあり得る。
【0037】
プルアップ部430は、ゲート駆動用薄膜トランジスタ(T1)を含むが、ゲート駆動用薄膜トランジスタ(T1)のドレイン電極が第1クロック端子(CK1)に接続され、ゲート電極が充電部420に接続され、ソース電極がゲート出力端子(OUT1)に接続される。
【0038】
キャリー信号発生部470は、ドレイン電極が第1クロック端子(CK1)に接続され、ソース電極がキャリー出力端子(OUT2)に接続され、ゲート電極がバッファ部410と接続されているトランジスタ(T15)と、トランジスタ(T15)のゲート電極とソース電極に接続されたキャパシタ(C2)を含む。
【0039】
プルダウン部440は、ドレイン電極がトランジスタ(T1)のソース電極及び充電キャパシタ(C1)の他端に接続され、ソース電極が電源電圧端子(GV)に接続され、ゲート電極がリセット端子(R)に接続されたトランジスタ(T2)を含む。このとき、ゲート電極は次段ステージ(STj+1)のゲート信号(Gout(j+1))の印加を受け、トランジスタ(T2)を制御する。一方、プルダウン部440は静電気からプルダウン部440を保護する静電気防止部480と接続される。静電気防止部480に対する詳細な説明は後述する。
【0040】
放電部450は、ゲート電極がリセット端子(R)に接続されてドレイン電極が充電キャパシタ(C1)の一端に接続され、ソース電極が電源電圧端子(GV)に接続され、次段ステージ(STj+1)のゲート信号(Gout(j+1))に応答して充電部420を放電させるトランジスタ(T9)と、ゲート電極がフレームリセット端子(FR)に接続され、ドレイン電極がキャパシタ(C1)の一端に接続され、ソース電極が電源電圧端子(GV)に接続され、初期化信号(INT)に応答して充電部420を放電させるトランジスタ(T6)とを含む。
放電部450のうち、次段ステージ(STj+1)のゲート信号(Gout(j+1))に応答して充電部420を放電させるトランジスタ(T9)には静電気が流入する可能性があるため、静電気防止部482を連結して放電部450が静電気によって損傷することを防止する。
【0041】
ホールディング部460は、複数のトランジスタ(T3、T5、T7、T8、T10、T11、T12、T13)を含み、ゲート信号(Gout(j))がローレベルからハイレベルにシフトされると、ハイレベル状態を保持し、ゲート信号(Gout(j))がハイレベルからローレベルにシフトされた後には第1クロック信号(1st signal)及び第2クロック信号(2nd signal)の電圧レベルに拘らず、1フレームの間、ゲート信号(Gout(j))をローレベルに保持する動作を実行する。
【0042】
図4及び図5を参照して、上述した各ユニットの動作について詳細に説明する。
先ず、ゲート信号(Gout(j))がゲートオフ電圧(Voff)からゲートオン電圧(Von)に変換される過程を説明する。
【0043】
充電部420は、図5に示す前段キャリー信号(Cout(j−1))の提供を受け、電荷を充電する。例えば、充電部420は第1ローレベル区間(PL_1)で前段キャリー信号(Cout(j−1))の提供を受けて充電され、N1ノード(プルアップノード)の電圧が徐々に増加する。ハイレベルの第1クロック信号(1st signal)がゲート信号(Gout(j))として出力されることによって充電キャパシタ(C1)によりN1ノード(プルアップノード)の電圧がブーストアップされる。
【0044】
充電部420の電圧、すなわちN1ノード(プルアップノード)の電圧が正電圧に上昇すれば、プルアップ部430のトランジスタ(T1)は完全にターンオンされ、第1クロック端子(CK1)を通じて入力される第1クロック信号(1st signal)をゲート出力端子(OUT1)を通じてゲート信号(Gout(j))に提供する。すなわち、ゲート信号(Gout(j))は、ゲートオン電圧(Von)レベルになる。またキャリー信号発生部470のトランジスタ(T15)がターンオンされ、第1クロック信号(1st signal)をキャリー出力端子(OUT2)を通じてキャリー信号(Cout(j))として出力する。
【0045】
ゲート信号(Gout(j))がゲートオン電圧(Von)レベルである時、トランジスタ(T8、T13)はターンオンされる。トランジスタ(T13)はトランジスタ(T7)をターンオフさせてハイレベルの第1クロック信号(1st signal)がトランジスタ(T3)に提供されるのを遮断して、トランジスタ(T8)はトランジスタ(T3)をターンオフさせる。したがって、トランジスタ(T8、T13)は、トランジスタ(T3)がゲート信号(Gout(j))をゲートオフ電圧(Voff)にプルダウンするのを防止する。
【0046】
次に、ゲート信号(Gout(j))がゲートオン電圧(Von)からゲートオフ電圧(Voff)に変換される過程を説明する。
【0047】
第2ローレベル区間(PL_2)において、例えば、第1クロック信号(1st signal)がハイレベルからローレベルにシフトするとき、N1ノード(プルアップノード)の電圧は、寄生キャパシタ(図示せず)により下降される。このとき、次段ステージのゲート信号(Gout(j+1))がハイレベルになることにより、放電部450のトランジスタ(T9)がターンオンされ、N1ノード(プルアップノード)にゲートオフ電圧(Voff)を提供する。
【0048】
しかしながら、第2クロック信号(2nd signal)はローレベルからハイレベルにシフトするため、ホールディング部460のトランジスタ(T11)がターンオンされ、正電圧の前段ステージのキャリー信号(Cout(j−1))をN1ノード(プルアップノード)に提供する。
したがって、N1ノード(プルアップノード)の電圧は、放電部450がN1ノード(プルアップノード)にゲートオフ電圧(Voff)を提供しても、正電圧の前段ステージのキャリー信号(Cout(j−1))がN1ノード(プルアップノード)に提供されるため、急激にはゲートオフ電圧(Voff)に下降せず、図5に示すように徐々に減少する。ここで、前段ステージのキャリー信号(Cout(j−1))は前段ステージのキャリー信号発生部470のキャパシタ(C2)により正電圧に保持される。
【0049】
従って、次段ステージのゲート信号(Gout(j+1))がハイレベルになったとき、プルアップ部430のトランジスタ(T1)がターンオフされず、ローレベルの第1クロック信号(1st signal)をゲート信号(Gout(j))として出力する。また次段ステージのゲート信号(Gout(j+1))がハイレベルになったとき、プルダウン部440のトランジスタ(T2)がターンオンされ、ゲートオフ電圧(Voff)をゲート出力端子(OUT1)に提供する。
従って、プルダウン部440がゲート信号(Gout(j))をゲートオフ電圧(Voff)に下降させ、またプルアップ部430もローレベルの第1クロック信号(1st signal)をゲート信号(Gout(j))として提供するため、ゲート信号(Gout(j))の電圧レベルは迅速にゲートオフ電圧(Voff)にプルダウンされる。それゆえ、ゲート信号(Gout(j))が次段ステージのゲート信号(Gout(j+1))とオーバーラップしない。
【0050】
次に、ゲート信号(Gout(j))がゲートオフ電圧(Voff)にプルダウンされた後、1フレームの間、ゲートオフ電圧(Voff)に保持する動作を説明する。
ゲート信号(Gout(j))がハイレベルからローレベルにシフトした後、トランジスタ(T8、T13)はターンオフされる。第1クロック信号(1st signal)がハイレベルであれば、トランジスタ(T7、T12)はトランジスタ(T3)をターンオンさせてゲート信号(Gout(j))をローレベルに保持する。
【0051】
トランジスタ(T10)がターンオンされてN1ノード(プルアップノード)をローレベルに保持する。また第1クロック信号(1st signal)と第2クロック信号(2nd signal)がハイレベルであれば、トランジスタ(T5、T11)がターンオンされる。ターンオンされたトランジスタ(T5)はゲート信号(Gout(j))をローレベルに保持し、ターンオンされたトランジスタ(T11)はN1ノード(プルアップノード)をローレベルに保持する。
【0052】
次に、図6〜図8を参照して本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置に含まれる静電気防止部について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態によるゲート駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図であり、図7は、図6に示すI−I’線に沿って切断した断面図であり、図8は、第1の実施形態の変形例による駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図である。
【0053】
以下では、混同を避けるため、プルアップ部430のトランジスタ(T1)は「第1トランジスタ」と、プルダウン部440のトランジスタ(T2)は「第2トランジスタ」と、ホールディング部460のトランジスタ(T3)は「第3トランジスタ」と、静電気防止部(480、482)のダミートランジスタ(Td)は「ダミートランジスタ」と記載する。
【0054】
図6及び図7を参照すると、第1の実施形態によるゲート駆動装置の第jステージには、基板10上に第1ゲート電極〜第3ゲート電極(21、23、25)、及びダミーゲート電極(27)、第1ドレイン電極〜第3ドレイン電極(51、53、55)、及びダミードレイン電極(57)、第1ソース電極〜第3ソース電極(61、63、65)、及びダミーソース電極(67)、ソース電極コンタクト部60a、ゲートラインコンタクト部22、第1パッド62、及び第2パッド26などを含む。
【0055】
プルアップ部430の第1トランジスタ(T1)は第1ゲート電極21、第1ドレイン電極51、第1ソース電極61を含む。
第1ドレイン電極51は、図6に示すようにフィッシュボーンアンテナ(fishbone−antenna)形状で第1ゲート電極21とオーバーラップするように形成される。
【0056】
第2ソース又はドレインライン60cは、第1ドレイン電極51を取り囲み、第2ソース又はドレインライン60cから第1ソース電極61が分枝されて第1ドレイン電極51と対向するように形成される。このとき、第1ソース電極61は第1ゲート電極21とオーバーラップするように形成される。このような第1ドレイン電極51及び第1ソース電極61は、図6に示すように全体的に互いにかみ合うような(interdigitate)クロスフィンガー(cross−finger)形状であり得る。
【0057】
第1ソース電極61はゲート出力信号を提供する。第1ソース電極61と接続されたソース電極コンタクト部60aはゲート出力信号をゲートラインコンタクト部22に伝達する。
ゲートラインコンタクト部22とゲートライン24は互いに接続されており、ゲートライン24を通じて表示部の各画素にゲート出力信号を伝達する。また、現在ステージ(第jステージ)のゲート出力信号はソース電極コンタクト部60a及びこれと接続された第1ソース又はドレインライン60bを通じて前段ステージ(第(j−1)ステージ)に伝達する。このとき、ソース電極コンタクト部60aとゲートラインコンタクト部22はブリッジラインで接続され、これについては後述する。
【0058】
プルダウン部440の第2トランジスタ(T2)は第2ゲート電極23、第2ドレイン電極53、第2ソース電極63を含む。
第2ゲート電極23は第2パッド26と接続され、第2パッド26は後段ステージ(第(j+1)ステージ)のゲート出力信号を受ける第1パッド62と接続される。これによって、第2ゲート電極23は後段ステージ(第(j+1)ステージ)のゲート出力信号の印加を受けることができる。
【0059】
第2ドレイン電極53は、第1トランジスタ(T1)の第1ソース電極61と第2ソース又はドレインライン60cを通じて接続される。第2トランジスタ(T2)は第2ソース電極63が第3ソース又はドレインライン60dから分枝されたことを除き、第1トランジスタ(T1)と実質的に同一構造であるため重なる説明は省略する。
【0060】
ホールディング部460の第3トランジスタ(T3)は第3ゲート電極25、第3ドレイン電極55、第3ソース電極65を含む。
第3トランジスタ(T3)は第3ソース電極65が第4ソース又はドレインライン60eから分枝されたことを除き、第1トランジスタ(T1)と実質的に同一構造であるため重なる説明は省略する。ここで、第4ソース又はドレインライン60eは第3ソース又はドレインライン60dと接続される。これによって、第3トランジスタ(T3)と第2トランジスタ(T2)が接続される。
【0061】
一方、プルアップ部430の一側に配置される第1パッド62とゲートライン24に、ゲート駆動装置の製造過程で蓄積された電荷によって静電気が生じる。また、第2パッド26とゲートラインコンタクト部22にも静電気が生じる。結果として、このような静電気は第1パッド62、ゲートライン24、第2パッド26、ゲートラインコンタクト部22と隣接したプルアップ部430の第1トランジスタ(T1)の配線を通じてステージの内部に流入する可能性がある。
【0062】
言い換えれば、静電気が第1トランジスタ(T1)に流入すると、これと接続された第2トランジスタ(T2)にも流入する可能性がある。また、第2トランジスタ(T2)に静電気が流入すると、これと接続された第3トランジスタ(T3)を通じてステージの内部にも流入する可能性がある。このようにしてステージ内部に流入した静電気はステージ内のトランジスタを焼損させ(burnt)、トランジスタの動作不良を引き起こし、これによってステージの性能が低下する。
【0063】
特に、第1パッド62及び第2パッド26により後段ステージ(第(j+1)ステージ)のゲート出力信号の直接印加を受けるプルダウン部440の第2トランジスタ(T2)とこれに接続されたホールディング部460の第3トランジスタ(T3)に頻繁に静電気が流入する可能性がある。また、第1パッド62及び第2パッド26により後段ステージ(第(j+1)ステージ)のゲート出力信号の直接印加を受ける放電部(図4、符号450参照)のトランジスタ(図4、符号T9参照)にも頻繁に静電気が流入する可能性がある。
【0064】
よって、プルダウン部440の第2トランジスタ(T2)、ホールディング部460の第3トランジスタ(T3)、及び放電部(図4、符号450参照)のトランジスタ(図4、符号T9参照)は静電気に対し脆弱である。したがって、プルダウン部440、ホールディング部460、及び放電部(図4、符号450参照)を静電気から保護するためにそれぞれに静電気防止部を含ませる。すなわち、本実施形態の各ステージはゲート出力信号の印加を受ける信号受信部を含む。また、各ステージに流入される静電気を防止することができるように信号受信部と連結された静電気防止部を含む。
【0065】
図6及び図7を参照すると、本実施形態の静電気防止部480は、ホールディング部460に含まれるように、ホールディング部460の第3トランジスタ(T3)と隣接したところに静電気防止部480を配置する。静電気防止部480は第1ダミートランジスタ(Td)を含む。第1ダミートランジスタ(Td)はダミーゲート電極27、ダミードレイン電極57、及びダミーソース電極67を含む。
【0066】
ダミーゲート電極27は、基板10上に第2ゲート電極23又は第3ゲート電極25と隣接して配置されてもよく、第2ゲート電極23と第3ゲート電極25との間に配置されてもよい。このとき、ダミーゲート電極27は基板10上の他のゲート電極(21、23、25)と互いに電気的に接続せず分離される。すなわち、ダミーゲート電極27は電気的にフローティング(floating)されている。
【0067】
ダミーゲート電極27上には順次にゲート絶縁膜30、半導体層41が形成されている。
半導体層41上にはダミーゲート電極27とオーバーラップされるようにダミードレイン電極57が形成されている。ダミードレイン電極57と半導体層の間にはオーミックコンタクト層42を配置することもできる。
【0068】
ダミードレイン電極57は、第1ドレイン電極51と類似のフィッシュボーンアンテナ(fishbone−antenna)形状であり得る。このとき、ダミードレイン電極57は基板10上の他のソース電極又はドレイン電極(61、63、65、51、53、55)と互いに電気的に接続せず分離される。すなわち、ダミードレイン電極57は電気的にフローティングされている。
【0069】
ダミーソース電極67は、第4ソース又はドレインライン60eから分枝され、ダミーゲート電極27とオーバーラップするように形成され得る。また、ダミードレイン電極57と対向するように形成され得る。このようなダミードレイン電極57及びダミーソース電極67は、全体的に互いにかみ合うようなクロスフィンガー形状であり得る。
【0070】
また、第4ソース又はドレインライン60eは、第3ソース又はドレインライン60dと接続されているため、第1ダミートランジスタ(Td)のダミーソース電極67は第2トランジスタ(T2)の第2ソース電極63と接続されている。これによって、静電気がプルダウン部440の第2トランジスタ(T2)からホールディング部460の第3トランジスタ(T3)に流入せず、静電気防止部480の第1ダミートランジスタ(Td)に流入する。すなわち、第3トランジスタ(T3)に流入しようとする静電気を第1ダミートランジスタ(Td)に流入させ、第1ダミートランジスタ(Td)の焼損(burnt)を誘導することによって静電気がステージ内部に流入することを防止することができる。したがって、静電気によって、ステージ内のトランジスタが損傷することを効果的に防止することができ、静電気によるステージの性能低下を防止することができる。
【0071】
図8を参照すると、静電気防止部480がプルダウン部440に含まれるように、プルダウン部440の第2トランジスタ(T2)と隣接したところに静電気防止部480が形成されている。静電気防止部480は第2ダミートランジスタ(T’d)を含む。第2ダミートランジスタ(T’d)はダミーゲート電極(27’)、ダミードレイン電極(57’)のダミーソース電極(67’)を含む。
【0072】
第2ダミートランジスタ(T’d)はダミーソース電極(67’)が第2ソース又はドレインライン60cから分枝されて形成されることを除き、第1ダミートランジスタ(Td)の構造及び機能が実質的に同一であるため、重なる説明は省略する。
第2ダミートランジスタ(T’d)により第1トランジスタ(T1)から第2トランジスタ(T2)に流入する静電気を防止することができる。
【0073】
一方、放電部(図4、符号450参照)のトランジスタ(図4、符号T9参照)のソース又はドレイン電極と接続するように静電気防止部(図4、符号482参照)を形成することができる。ここで、静電気防止部482は上述したようなダミートランジスタ(図示せず)を含み得る。これによって、放電部に流入する静電気を効果的に除去することができる。
変形例として、上述した静電気防止部(480、482)のダミートランジスタはメッシュ型で形成することもできる。
【0074】
次に、図9〜図12を参照して本発明の第2の実施形態によるゲート駆動装置の配線構造について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態によるゲート駆動装置の第j及び第(j+1)ステージの一部に対するレイアウト図であり、図10は、図9に示すII−II’線に沿って切断した断面図であり、図11は、図9に示すIII−III’線に沿って切断した断面図であり、図12は、図9に示すIV−IV’線に沿って切断した断面図である。
【0075】
図9を参照すると、本発明の第2の実施形態によるゲート駆動装置は、ソース電極コンタクト部60a、ゲートラインコンタクト部22、第1ソース又はドレインライン60b、第1パッド62、第2パッド26、ゲートライン24、第1ブリッジライン81、第2ブリッジライン82を含む。
【0076】
図9、図10、及び図12を参照すると、ソース電極コンタクト部60aは第1トランジスタ(T1)の第2ソース又はドレインライン60cと接続される。このとき、第2ソース又はドレインライン60cを表示部方向に延長するように形成してソース電極コンタクト部60aと第2ソース又はドレインライン60cを一体型で形成することができる。
一方、ソース電極コンタクト部60aには第1ソース又はドレインライン60bが接続されており、第1トランジスタ(T1)の第1ソース電極61から提供されるゲート出力信号を前段(j−1)ステージに伝達する。
【0077】
ソース電極コンタクト部60aとゲートラインコンタクト部22は互いに接続され、第1ソース電極61から提供するゲート出力信号を表示部の各画素に形成されたゲート電極29に伝達する。ソース電極コンタクト部60aはゲート絶縁膜30上に形成されており、ゲートラインコンタクト部22はゲート絶縁膜30下に形成されているが、第1ブリッジライン81を通じて電気的に接続される。
すなわち、ソース電極コンタクト部60aとゲート絶縁膜30上には保護層70が形成されているが、保護層70とゲート絶縁膜30に第1コンタクトホール71及び第2コンタクトホール72を形成して、ソース電極コンタクト部60aとゲートラインコンタクト部22を第1ブリッジライン81で接続する。このとき、第1ブリッジライン81は保護層81上に形成される。
【0078】
一方、ゲートラインコンタクト部22には、ゲートライン24が接続されており、第1ブリッジライン81を通じてソース電極コンタクト部60aから伝達されたゲート出力信号をゲートライン24を通じて各画素に形成されたゲート電極29に伝達する。
【0079】
図9、図11、及び図12を参照すると、後段(j+1)ステージのゲート出力信号を受ける第1パッド62が形成されている。第1パッド62は、後段(j+1)ステージのゲート出力信号を受けるために、後段(j+1)ステージの第1ソース又はドレインライン60bと接続される。
【0080】
一方、ゲートライン24を中心にゲートライン24の一側に第1パッド62を配置する場合、他側には第2パッド26が配置される。第2パッド26は第1パッド62と接続され、後段(j+1)ステージのゲート出力信号を受ける。また、第2パッド26は第2トランジスタ(T2)の第2ゲート電極63と接続される。これによって、後段(j+1)ステージのゲート出力信号を第2ゲート電極に印加することができる。このとき、第1パッド62と第2パッド26は第2ブリッジライン82により電気的に接続される。
【0081】
第1パッド62はゲート絶縁膜30上に形成され、第2パッド26はゲート絶縁膜下に形成される。すなわち、ゲート電極と同一層に形成される。一方、第1パッド62上には保護層70が形成されている。また、第2パッド26上にはゲート絶縁膜30と保護層70が形成されている。したがって、第2ブリッジライン82で第1パッド62と第2パッド26を連結するため、第1パッド62上に第3コンタクトホール73を、第2パッド26上に第4コンタクトホール74を形成する。第3、第4コンタクトホール(73、74)により第1パッド62と第2パッド26とが第2ブリッジライン82で接続される。このとき、第2ブリッジライン82は保護層70上に形成される。
【0082】
一方、従来のゲート駆動装置では、第1ソース又はドレインライン60bとゲートライン24をゲート絶縁膜を介してオーバーラップさせた。これによって静電気が頻繁に生じた。
しかし、本発明の第2の実施形態によれば、第1ソース又はドレインライン60bとゲートライン24が直接オーバーラップされず、オーバーラップによる静電気の発生を防止することができる。また、第2ブリッジライン82とゲートライン24との間にはゲート絶縁膜30と保護層70があるため、第2ブリッジライン82とゲートライン24との間の静電気の発生を最小化することができる
【0083】
次に、図13及び図14を参照して本発明の第2の実施形態の変形例によるゲート駆動装置の配線構造について説明する。
図13は、本発明の第2の実施形態の変形例によるゲート駆動装置の第jステージの一部に対するレイアウト図であり、図14は図13に示すV−V’線に沿って切断した断面図である。
【0084】
図13及び図14を参照すると、ゲートライン24と第2パッド26との間にダミーパッド64がさらに形成される。このとき、ダミーパッド64はゲート絶縁膜30上に形成される。一方、第1パッド62、ダミーパッド64、第2パッド26は第2ブリッジラインを二つに分離した第3ブリッジライン(82_1)と第4ブリッジライン(82_2)とによってそれぞれ接続される。このために、ダミーパッド64上の保護層70に第6コンタクトホール77と第7コンタクトホール79が形成される。
これによって、第1パッド62とダミーパッド64は第3コンタクトホール73と第6コンタクトホール77を通じて第3ブリッジライン(82_1)にて接続される。また、ダミーパッド64と第2パッド26は、第7コンタクトホール79と第4コンタクトホール74を通じて第4ブリッジライン(82_2)にて接続する。これによって、第1パッド62が受けた後段(j+1)ステージのゲート出力信号はダミーパッド64を経由して第2パッド26に伝達される。
【0085】
このように、ダミーパッド64を形成することによって第2ブリッジライン82を二つに分離することができ、第2ブリッジライン82が長くなることによって増加する抵抗を減少させることができる。これによって、第2トランジスタ(T2)に印加される後段(j+1)ステージのゲート出力信号の電圧降下を防止することができる。
【0086】
上述した第1ブリッジライン〜第4ブリッジライン(81、82、82_1、82_2)は画素電極83(図9参照)を形成する透明伝導性物質で形成され得る。また、画素電極83を形成するのと同時に第1ブリッジライン〜第4ブリッジライン(81、82、82_1、82_2)を形成することができる。
【0087】
また、本発明の実施形態によるゲート駆動装置は、基板上の非表示部上に集積されて形成され得る。したがって、印刷回路基板(PCB)のような別途の部品は要らない。これによって、製造単価の節減をすることができる。
【0088】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 表示装置
10 基板
21、23、25 (第1〜第3)ゲート電極
22 ゲートラインコンタクト部
24 ゲートライン
26 第2パッド
27 ダミーゲート電極
30 ゲート絶縁膜
41 半導体層
42 オーミックコンタクト層
51、53、55 (第1〜第3)ドレイン電極
57 ダミードレイン電極
60a ソース電極コンタクト部
60b、60c、60d、60e ドレインライン
61、63、65 (第1〜第3)ソース電極
62 第1パッド
67 ダミーソース電極
70 保護層
100 第1基板
150 液晶層
200 第2基板
300 液晶パネル
400 ゲート駆動部
410 バッファ部
420 充電部
430 プルアップ部
440 プルダウン部
450 放電部
460 ホールディング部
470 キャリー信号発生部
480、482 静電気防止部
500 タイミングコントローラ
600 クロック生成部
700 データ駆動部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第(n+1)(nは自然数)ステージを有するゲート駆動装置であって、
第nゲート出力信号を出力する第nステージと、
第(n+1)ゲート出力信号を出力する第(n+1)ステージとを有し、
前記第nステージと第(n+1)ステージは順次に配置され、
前記第nステージは、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含み、前記ゲート電極は前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受けるトランジスタと、
ダミーゲート電極、ダミーソース電極、及びダミードレイン電極を含み、前記ダミーソース電極は前記トランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続され、前記第1ステージに流入する静電気を防止するダミートランジスタとを含むことを特徴とするゲート駆動装置。
【請求項2】
前記第nステージは、ゲート信号を提供するプルアップ部と、
前記第(n+1)ステージの前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受けて前記第nゲート出力信号をゲートオフ電圧に放電するプルダウン部と、
前記第(n+1)ステージの前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受けてプルアップノードを前記ゲートオフ電圧に放電する放電部と、
前記プルアップノードを前記ゲートオフ電圧に保持するホールディング部とを含むことを特徴とする請求項1に記載のゲート駆動装置。
【請求項3】
前記ダミートランジスタは、前記プルダウン部に配置されることを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動装置。
【請求項4】
前記のダミートランジスタは、前記放電部に配置されることを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動装置。
【請求項5】
前記のダミートランジスタは、前記ホールディング部に配置されることを特徴とする請求項2に記載のゲート駆動装置。
【請求項6】
表示部と、該表示部を取り囲む非表示部とからなる基板と、
前記非表示部上に形成されるゲート駆動装置を含むゲート駆動部とを有し、
前記ゲート駆動装置は、第1乃至第(n+1)(nは自然数)ステージを有し、第nゲート出力信号を出力する第nステージと、第(n+1)ゲート出力信号を出力する第(n+1)ステージとを有し、前記第nステージと第(n+1)ステージは順次に配置され、
前記第nステージは、前記第(n+1)ゲート出力信号の印加を受ける信号受信部と、
前記信号受信部と接続され、前記第nステージに流入する静電気を防止する静電気防止部とを含むことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
前記信号受信部は、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を含むトランジスタを含み、
前記静電気防止部は、ダミーゲート電極、ダミーソース電極、及びダミードレイン電極を含むダミートランジスタを含み、
前記ダミーソース電極は、前記トランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記ダミーゲート電極及び前記ダミードレイン電極は、電気的にフローティングされていることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記ゲート駆動装置は、前記基板上に集積されて形成されることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第nステージは、前記第(n+1)ステージからの前記第(n+1)ゲート出力信号を受ける第1パッドと、前記第nゲート出力信号を表示部に供給するゲートラインと、前記第1パッドと前記トランジスタとを接続する第2パッドとをさらに含み、
前記第1パッドと前記第2パッドとはブリッジラインによって接続されることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−204668(P2010−204668A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48917(P2010−48917)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】