説明

ゲーミングマシン及びゲーミングマシンの制御方法

【課題】 本発明は、特に有効ラインがシンボルの組み合わせに基づいて、ゲーム毎に形成されるゲーミングマシン及びその制御方法を提供する。
【解決手段】
本発明のゲーミングマシンは、(a)ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定する処理と、(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルをディスプレイに再配置する処理と、(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接してディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれたラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定する処理と、(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供する処理と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーミングマシンであり、特にプレーヤに自発的に多くのBET操作をさせることができるゲーミングマシン及びゲーミングマシンの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンでは、プレーヤがメダル、紙幣等の遊技媒体をゲーミングマシンに投入し、スピンボタンを操作すると、ディスプレイ上にシンボルが再配置される。そして、予め設定されている有効ライン上に再配置されたシンボルが、所定のウィニングコンビネーションを形成したときは、該ウィニングコンビネーションに従って賞を払い出す。この例としては、米国特許第6960133号、米国特許6012983号、米国特許6093102号がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6960133号
【特許文献2】米国特許6012983号
【特許文献3】米国特許6093102号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した従来技術にはない、特に有効ラインがシンボルの組み合わせに基づいて、ゲーム毎に形成されるゲーミングマシン及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、下記の構成を備えるゲーミングマシンである。(1)相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、以下の処理をするよう構成されている。(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定する処理と、(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置する処理と、(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定する処理と、(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供する処理と、を含む。
【0006】
本発明によれば、複数種類の識別シンボルの配置状態と、識別シンボル中のラインパターンの接続状態により賞の提供を判定する。ラインパターンの接続態様は非常に多いため、プレーヤは賞が得られるか否かを全ての識別シンボルが再配置されるまで判断できず、識別シンボルがディスプレイ上に全て再配置されるまで、遊技結果について期待感を持つことができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゲーミングマシンであって、前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されている。
【0008】
本発明によれば、識別シンボルはマトリックス領域に表示され、ラインパターンはマトリックス領域の少なくとも2辺を結んでいる。そのため、隣接するマトリックス領域同士を簡単に繋ぐことができ、またプレーヤにラインパターンが接続されているかどうか容易に判断させる事ができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のゲーミングマシンであって、前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更する処理と、を含む。
【0010】
本発明によれば、複数のラインパターンが接続状態になるとラインパターンの表示態様が変わるため、ラインパターンの接続状態が容易に視認できるようになり、プレーヤの賞に対する期待感を増やすことが出来る。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のゲーミングマシンであって、前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【0012】
本発明によれば、第2シンボルは上下左右、斜め方向の少なくともいずれかに隣接する識別シンボルのラインパターンを接続することができる。よって、識別シンボルの接続態様を多様にすることができ、プレーヤに賞の配当に対する期待感を大きく持たせることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のゲーミングマシンであって、前記コントローラは、前記(c)の処理で以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定する処理と、前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供する処理と、を含む。
【0014】
本発明によれば、ラインパターンが接続される複数のグループが成立した場合は、全てのグループに対応する賞の払出がされるため、プレーヤの賞の払出に対する期待感を大きくすることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のゲーミングマシンであって、前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定する処理と、前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供する処理と、を含む。
【0016】
本発明によれば、ラインパターンの接続態様によっては、所定の価値を有する特別賞が付与される。そのため、プレーヤに、ラインパターンの接続態様に対して通常の賞以外に、特別賞の付与について期待させることができ、エンターテイメント性を高めることができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、下記の構成を備えるゲーミングマシンである。(1)相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されており、前記コントローラは、以下の処理をするよう構成されている。(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定する処理と、(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置する処理と、(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定する処理と、(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供する処理と、を含む。
【0018】
本発明によれば、複数種類の識別シンボルの配置状態と、識別シンボル中のラインパターンの接続状態により賞の提供を判定する。ラインパターンの接続態様は非常に多いため、プレーヤは賞が得られるか否かを全ての識別シンボルが再配置されるまで判断できず、識別シンボルがディスプレイ上に全て再配置されるまで、遊技結果について期待感を持つことができる。また、ラインパターンはマトリックス領域の少なくとも2辺を結んでいるため、隣接するマトリックス領域同士を簡単に繋ぐことができ、プレーヤにラインパターンが接続されているかどうか容易に判断させる事ができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のゲーミングマシンであって、前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更する処理と、を含む。
【0020】
本発明によれば、複数のラインパターンが接続状態になるとラインパターンの表示態様が変わるため、ラインパターンの接続状態が容易に視認できるようになり、プレーヤの賞に対する期待感を増やすことが出来る。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のゲーミングマシンであって、前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【0022】
本発明によれば、第2シンボルは上下左右、斜め方向の少なくともいずれかに隣接する識別シンボルのラインパターンを接続することができる。よって、識別シンボルの接続態様を多様にすることができ、プレーヤに賞の配当に対する期待感を大きく持たせることができる。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載のゲーミングマシンであって、前記コントローラは、前記(c)の処理で以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定する処理と、前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供する処理と、を含む。
【0024】
本発明によれば、ラインパターンが接続される複数のグループが成立した場合は、全てのグループに対応する賞の払出がされるため、プレーヤの賞の払出に対する期待感を大きくすることができる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項7に記載のゲーミングマシンであって、前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定する処理と、前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供する処理と、を含む。
【0026】
本発明によれば、ラインパターンの接続態様によっては、所定の価値を有する特別賞が付与される。そのため、プレーヤに、ラインパターンの接続態様に対して通常の賞以外に、特別賞の付与について期待させることができ、エンターテイメント性を高めることができる。
【0027】
請求項12に記載の発明は、下記の構成を備えるゲーミングマシンの制御方法である。(1)相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定するステップと、(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置するステップと、(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定するステップと、(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供するステップと、を含む。
【0028】
本発明によれば、複数種類の識別シンボルの配置状態と、識別シンボル中のラインパターンの接続状態により賞の提供を判定する。ラインパターンの接続態様は非常に多いため、プレーヤは賞が得られるか否かを全ての識別シンボルが再配置されるまで判断できず、識別シンボルがディスプレイ上に全て再配置されるまで、遊技結果について期待感を持つことができる。
【0029】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されている。
【0030】
本発明によれば、識別シンボルはマトリックス領域に表示され、ラインパターンはマトリックス領域の少なくとも2辺を結んでいる。そのため、隣接するマトリックス領域同士を簡単に繋ぐことができ、またプレーヤにラインパターンが接続されているかどうか容易に判断させる事ができる。
【0031】
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更するステップと、を含む。
【0032】
本発明によれば、複数のラインパターンが接続状態になるとラインパターンの表示態様が変わるため、ラインパターンの接続状態が容易に視認できるようになり、プレーヤの賞に対する期待感を増やすことが出来る。
【0033】
請求項15に記載の発明は、請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【0034】
本発明によれば、第2シンボルは上下左右、斜め方向の少なくともいずれかに隣接する識別シンボルのラインパターンを接続することができる。よって、識別シンボルの接続態様を多様にすることができ、プレーヤに賞の配当に対する期待感を大きく持たせることができる。
【0035】
請求項16に記載の発明は、請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定するステップと、前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供するステップと、を含む。
【0036】
本発明によれば、ラインパターンが接続される複数のグループが成立した場合は、全てのグループに対応する賞の払出がされるため、プレーヤの賞の払出に対する期待感を大きくすることができる。
【0037】
請求項17に記載の発明は、請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定するステップと、前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供するステップと、を含む。
【0038】
本発明によれば、ラインパターンの接続態様によっては、所定の価値を有する特別賞が付与される。そのため、プレーヤに、ラインパターンの接続態様に対して通常の賞以外に、特別賞の付与について期待させることができ、エンターテイメント性を高めることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、特に有効ラインがシンボルの組み合わせに基づいて、ゲーム毎に形成されるゲーミングマシン及びその制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】ゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図2】ゲーミングマシンの外観を示す斜視図である。
【図3】シンボル配列テーブルを説明するための図である。
【図4】ラインパターンを説明するための図である。
【図5】スキャッタ賞の配当テーブルを説明するための図である。
【図6】ゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】ゲーミングマシンのメイン処理のルーチンを示すフローチャートである。
【図8】インシュランス選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】コイン投入・スタートチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】ジャックポット関連処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】インシュランス関連処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】シンボル決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】シンボル再配置処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】下側画像表示パネル141に表示される画像の一例を示す図である。
【図15】払出数決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】フリーゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】インシュランスチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンについて、図面に基づいて説明する。図1は、ゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0042】
はじめに、本実施形態のゲーミングマシン1に備えられるメインCPU71は、ディスプレイ上に再配置する識別シンボルを決定する(ステップS1)。ここで、識別シンボルはマトリックス領域である各表示ブロック28に再配置され、色で3種類に分けられている。また、識別シンボル上には複数のラインパターンのうちいずれかが描かれている。
【0043】
次に、メインCPU71は、識別シンボルが再配置されていないディスプレイ上の表示列のうち最も左側の表示列に、ステップS1で決定した識別シンボルを再配置する(ステップS2)。
【0044】
次に、メインCPU71は、同じ種類の識別シンボル上に描かれたラインパターンを結合し、有効な接続状態を示す有効ラインを形成する(ステップS3)。そして、メインCPU71は、ステップS2とステップS3の処理を繰り返して、全ての表示列に識別シンボルを再配置し、同じ種類の識別シンボル上に描かれたラインパターンを結合して有効ラインを形成する(ステップS4)。
【0045】
次に、メインCPU71は、有効ラインによりウィニングコンビネーションが成立したか否かを判別する(ステップS5)。そして、メインCPU71はウィニングコンビネーションが成立したと判別した場合は、該ウィニングコンビネーションに基づいて払出数を決定し(ステップS6)、賞を提供する。
【0046】
次に、メインCPU71は、再配置されたラインパターンに基づいて形成された有効ラインが全ての表示列を接続する場合は、特別賞としてフリーゲームを実行する(ステップS7、ステップS8)。そして、メインCPU71は、遊技で得られた配当をプレーヤに払いだす(ステップS9)。
【0047】
上述のとおり、本発明によれば、ラインパターンが描かれる識別シンボルがランダムに決定されて再配置され、同種類の識別シンボル上のラインパターンの接続状態に基づいて賞が提供される。そのため、プレーヤは賞の提供があるか否かを、全ての識別シンボルが再配置されるまで判断できない。よって、プレーヤは、識別シンボルがディスプレイ上に全て再配置されるまで、遊技結果について期待感を持つことができる。
【0048】
次に、本実施形態における各ゲーミングマシン1の構成について説明する。図2は、ゲーミングマシンの外観を示す斜視図である。
【0049】
ゲーミングマシン1では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。また、本実施形態では、後述するバーコード付きチケットも用いられる。なお、遊技媒体はこれらに限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネーなどを採用することもできる。
【0050】
ゲーミングマシン1は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0051】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、透明液晶パネルを備え、5列、3行の15個のマトリックス領域から形成されるシンボルマトリックスとしての表示ブロック28が表示される。各表示ブロック28には、夫々1つのシンボルが表示される。尚、下側画像表示パネル141が、本発明に係るディスプレイに相当するものである。
【0052】
また、下側画像表示パネル141には、クレジット数表示部142、及びペイアウト数表示部143が設定されている。クレジット数表示部142には、クレジットされたコインの枚数が画像によって表示される。ペイアウト数表示部143には、同種類のシンボルが表示ブロック28に所定個数以上停止表示された場合に払い出されるコインの数が画像によって表示される。
【0053】
さらに、下側画像表示パネル141の前面には、タッチパネル114が設けられていて、プレーヤはタッチパネル114を操作して各種の指示を入力することができる。
【0054】
下側画像表示パネル141の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタン31〜35からなるコントロールパネル30と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口36と、紙幣識別器115とが設けられている。
【0055】
コントロールパネル30には、スピンボタン31と、チェンジボタン32と、キャッシュアウトボタン33と、1−BETボタン34と、最大BETボタン35、インシュランスBETボタン37とが設けられている。スピンボタン31は、シンボルのスクロール表示を開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。キャッシュアウトボタン33は、クレジットされているコインをコイントレイ15に払い出す指示を入力するためのものである。
【0056】
1−BETボタン34は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に投入する指示を入力するためのものである。最大BETボタン35は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に投入することが可能な最大枚数(本実施形態では50枚)のコインを遊技に投入する指示を入力するためのものである。1−BETボタン34及び最大BETボタン35がゲームスタート用のBETボタンである。
【0057】
インシュランスBETボタン37は、クレジットされているコインのうち、所定枚数(例えば1枚)のコインを、インシュランス機能を有効にするために投入する指示を入力するためのものである。インシュランスBETボタン37によるインシュランス機能を有効にするための投入は、BETボタン34、35とは異なり、プレーヤの任意で行われる。本実施例ではインシュランスBETボタン37が操作されることで、$1.00がインシュランスとしてゲームごとにRAM73に記憶されるクレジットから減算される。
【0058】
紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0059】
トップボックス12の前面には、液晶パネルを備えた上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、演出に係る画像や、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。ゲーミングマシン1では、画像の表示、音の出力、光の出力或いはこれらの組合せによって演出が実行される。
【0060】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0061】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット175をゲーミングマシンに読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0062】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
【0063】
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0064】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0065】
次に、シンボル配列テーブルについて説明する。図3は、シンボル配列テーブルを説明するための図である。図3に示すように、表示ブロック28には、コードナンバー「00」〜「21」からなる合計22個の識別シンボルのいずれかが表示される。各シンボルの列は、識別シンボルの色とラインパターンが組み合わされて構成されている。
【0066】
次に、識別シンボルとラインパターンについて説明する。図4は、識別シンボルとラインパターンを説明するための図である。図4に示すように、識別シンボルは、「赤」、「緑」、「青」の三種類の色のシンボル200、201、202からなる。そして、三種類の識別シンボルは、ディスプレイである下側画像表示パネル141を複数区画するシンボルマトリックスである表示ブロック28の一つのマトリックス領域(表示ブロック28a〜28o)であり、識別シンボルに描かれるラインパターンは、マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されている。ここでは、各色とも水平に隣接する識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。そして、図3に示した識別シンボルの色とラインパターンの組み合わせが決められている。例えば200aは赤1、201aは緑6、202aは青3である。本発明では、識別シンボルとラインパターン、及び識別シンボルの色とラインパターンの組み合わせがRAM73に記憶されている。そして、毎ゲーム、識別シンボルの色とラインパターンの組み合わせが決定され表示ブロックに再配置される。その後、再配置されたラインパターン同士が所定の条件に従って結合することで有効ラインが生成される。なお、赤1では識別シンボル203の上にラインパターン204が水平に描かれている。
【0067】
次に、スキャッタ賞について説明する。図5は、スキャッタ賞の配当テーブルを説明するための図である。ラインパターンが3個以上接続された場合にスキャッタ賞のトリガーシンボルとなる。すなわち、これらの識別シンボルが、図4に示したラインパターンの結合により有効ラインが3個以上のラインパターンが接続されるように再配置された場合は、ウィニングコンビネーションが成立したと判断される。そして、図5に基づき、識別シンボルの種類、個数、及びBET数に応じて所定枚数のコインがスキャッタ賞として払出しされる。例えば、青色の識別シンボル上に描かれたラインパターンが3個接続すると4枚、5個接続すると12枚、7個接続すると50枚のコインが払出しされる(コイン投入数1枚あたりの計算)。
【0068】
次に、ゲーミングマシンの内部構成を説明する。図6は、ゲーミングマシンの内部構成を示すブロック図である。ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、メモリカード54に対応したカードスロット55と、GAL(Generic Array Logic)56に対応したICソケット57とを備えている。
【0069】
メモリカード54は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、スキャッタ賞決定プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。スキャッタ賞決定プログラムは、各表示ブロック28に再配置するシンボル(図3に示すように、シンボルに対応するコードナンバーと言いかえることができる)を決定するためのプログラムである。
【0070】
上記スキャッタ賞決定プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)のそれぞれに対応したシンボル重み付けデータが含まれている。シンボル重み付けデータは、各表示ブロック28に応じて、各シンボルが決定されるときの乱数値を規定するデータである。
【0071】
また、カードスロット55は、メモリカード54を挿抜可能なように構成されており、IDEバスによってマザーボード70に接続されている。
【0072】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えていて、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0073】
また、ICソケット57は、GAL56を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。メモリカード54を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード54に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、ゲーミングマシン1で行われる遊技の性格や内容を変更することができる。
【0074】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0075】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0076】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0077】
マザーボード70は、コントローラとしてのメインCPU71と、ROM72と、メモリとしてのRAM73と、通信インターフェイス82とを備えている。
【0078】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。
【0079】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出し数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。また、本実施形態では、RAM73には、図4に示す識別シンボル、後述の図14に示すラインパターンを結合して形成した有効ライン100等が記憶される。その他、RAM73には、インシュランス機能が有効か否かを示すインシュランス有効フラグなど、各種フラグも格納されている。

【0080】
通信インターフェイス82は、通信回線を介して、サーバ等の外部制御装置との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB90及び本体PCB(Printed Circuit Board)110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
【0081】
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0082】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
【0083】
ドアPCB90には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0084】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S、最大BETスイッチ35S、及びインシュランスBETスイッチ37Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0085】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出し口15Aから排出される。
【0086】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0087】
冷陰極管93は、下側画像表示パネル141及び上側画像表示パネル131の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0088】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0089】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0090】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出し数のコインをコイン払出し口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0091】
タッチパネル114は、プレーヤの指などが触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU71に対して出力する。
【0092】
紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0093】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。
【0094】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やゲーミングマシン1の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0095】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0096】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173がプレーヤによって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
【0097】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0098】
次に、図7〜図17を参照して、ゲーミングマシン1により実行されるプログラムについて説明する。
【0099】
まず、メイン処理について説明する。図7はゲーミングマシン1のメイン処理のルーチンを示すフローチャートである。はじめに、ゲーミングマシン1に電源が投入されると、メインCPU71は、ゲーミングボード50を介して、メモリカード54から認証したゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップS11)。
【0100】
次に、メインCPU71は、インシュランス選択処理を行う(ステップS12)。この処理では、インシュランスを有効にするか否かをプレーヤに選択させる。尚、インシュランス選択処理について後で図8を参照して詳細に説明する。
【0101】
次に、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS13)。例えば、BET数や後述する図12のステップS112の決定により決定された識別シンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに消去を要するデータがクリアされる。
【0102】
次に、メインCPU71は、コイン投入・スタートチェック処理を行う(ステップS14)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。尚、コイン投入・スタートチェック処理について後で図9を参照して詳細に説明する。
【0103】
次に、メインCPU71は、シンボル決定処理を行う(ステップS15)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボル(コードナンバー)が決定される。尚、シンボル決定処理について後で図12を参照して詳細に説明する。
【0104】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(ステップS16)。この処理では、ステップS15のシンボル決定処理において決定された停止予定シンボルなどを参照し、演出用乱数値に基づいて演出内容が決定される。
【0105】
次に、メインCPU71は、シンボル再配置処理を行う(ステップS17)。この処理では、ステップS15のシンボル決定処理において決定された停止予定シンボルを下側画像表示パネル141の各表示ブロック28に自動的に再配置する。尚、シンボル再配置処理について後で図13を参照して詳細に説明する。
【0106】
次に、メインCPU71は、払出数決定処理を行う(ステップS18)。この処理では、表示ブロック28に再配置されたシンボルがスキャッタ賞であるときに、スキャッタ賞の配当テーブルとBET量で払出数が決定され、決定された払出数がRAM73に設けられた払出数カウンタに格納される。尚、払出数決定処理について後で図15を参照して詳細に説明する。
【0107】
次に、メインCPU71は、有効ラインが全ての表示列を接続するか否かを判別する(ステップS19)。ここでは図14(C)に示す有効ライン102のように有効ラインが全表示列を接続するように形成されているかを判別する。図14(C)に示す有効ライン102は、表示ブロック28a、28d、28g、28e、28i、28l、28oに再配置された赤の識別シンボルのラインパターンが接続して形成されている。そして、表示ブロック28a〜28cからなる第1表示列、表示ブロック28d〜28fからなる第2表示列、表示ブロック28g〜28iからなる第3表示列、表示ブロック28j〜28lからなる第4表示列、表示ブロック28m〜28oからなる第5表示列を全て接続している。このように有効ラインが全表示列を接続していると判別した場合は、フリーゲーム処理を行う(ステップS20)。このフリーゲーム処理について、後で図16を参照して詳細に説明する。ここでは、フリーゲーム処理にかかるプログラムが読み出され、次回からこのプログラムが実行されることによりフリーゲームが開始される。このように識別シンボルが配置される5列の表示列を含み、隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれたラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、判定された同一種類の複数の識別シンボルがすべての5列の表示列上のディスプレイに再配置されているか判定し、同一種類の複数の識別シンボル上に描かれたラインパターンが同一種類で相互に接続され、判定された同一種類の複数の識別シンボルがすべての5列の表示列上のディスプレイに再配置されていると判定されると、所定の価値を有する特別賞(フリーゲーム)を提供する。
【0108】
次に、メインCPU71は、インシュランスチェック処理を行う(ステップS21)。メインCPU71は、ステップS20の処理の後、又はステップS19において有効ラインが全ての表示列を接続しないと判別したときにインシュランスチェック処理を行う。ここで、メインCPU71は、後述するインシュランス有効フラグがオンである場合に、インシュランスを有効にして行ったゲームの回数が閾値に達したか否かをチェックする。そして、メインCPU71は、インシュランスを有効にして行ったゲームの回数が閾値に達したと判別したときは、インシュランスの払出しを行う。尚、インシュランスチェック処理について後で図17を参照して詳細に説明する。
【0109】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(ステップS22)。この処理では、基本的に、払出数カウンタに格納されている値がRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算される。なお、この処理では、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、コイン払出し口15Aからコインを排出するようにしても良い。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、バーコード付チケットを発行するようにしても良い。この処理が行われた後、ステップS12に移る。
【0110】
次に、インシュランス選択処理について説明する。図8は、インシュランス選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS31)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス無効画像を表示する(ステップS32)。ここで、メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。また、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときは、インシュランス有効画像を表示する(ステップS36)。
【0111】
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択をプレーヤに促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額をプレーヤに知らせるための画像である。プレーヤは、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0112】
次に、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(ステップS33)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したときには、インシュランス有効フラグはオフのまま、ステップS31に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したときには、インシュランス有効フラグをオンにする(ステップS34)。
【0113】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタからインシュランス加入値を減算する(ステップS35)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数カウンタから減算される。そして、メインCPU71は、インシュランス有効画像を表示する(ステップS36)。すなわち、メインCPU71は、ステップS35の後、又はステップS31においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したときにインシュランス有効画像を表示する。
【0114】
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると200枚のコインを払い出す旨をプレーヤに知らせる画像である。この処理が行われると、インシュランス選択処理を終了する。
【0115】
次に、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。図9は、コイン投入・スタートチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(ステップS41)。そして、メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したときには、クレジット数カウンタを加算する(ステップS42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数カウンタに加算するようにしても良い。
【0116】
次に、メインCPU71は、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS43)。すなわち、メインCPU71はステップS42の後、又はステップS41においてコインの投入を検出していないと判別したときにクレジット数カウンタは0であるか否かを判別する。メインCPU71は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタンの操作受付を許可する(ステップS44)。
【0117】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作をBETスイッチにより検出したか否かを判別する(ステップS45)。そして、メインCPU71は、BETボタンの操作をBETスイッチにより検出したと判別したときには、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(ステップS46)。
【0118】
次に、メインCPU71は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(ステップS47)。メインCPU71は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(ステップS48)。次に、メインCPU71は、スピンボタンの操作受付を許可する(ステップS49)。すなわちメインCPU71は、ステップS48の後、又はステップS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときに、スピンボタンの操作受付を許可する。
【0119】
次にメインCPU71は、スピンボタン31の操作を検出したか否かを判別する(ステップS50)。すなわちメインCPU71は、ステップS49の後、ステップS45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はステップS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときに、スピンボタン31の操作を検出したか否かを判別する。そして、メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、ステップS41に移る。
【0120】
また、メインCPU71は、スピンボタン31の操作を検出したと判別したときには、ジャックポット関連処理を行う(ステップS51)。尚、後でジャックポット関連処理について図11を参照して詳細に説明する。次に、メインCPU71は、インシュランス関連処理を行う(ステップS52)。尚、後でインシュランス関連処理について図12を参照して詳細に説明する。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0121】
次に、ジャックポット関連処理について説明する。図10は、ジャックポット関連処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、累積額を算出する(ステップS71)。ここで、BET数カウンタの値と予め設定された累積割合との積がもとめられ、ジャックポット額への累積額が算出される。
【0122】
次に、メインCPU71は、算出された累積額を図示していない外部制御装置に対して送信する(ステップS72)。なお、外部制御装置は、累積額を受信すると、ジャックポット額を更新する。この処理が行われると、ジャックポット関連処理を終了する。
【0123】
次にインシュランス関連処理について説明する。図11は、インシュランス関連処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS91)。インシュランス有効フラグは、図8を参照して説明するインシュランス選択処理のステップS34において、遊技者によるタッチパネル114に対する操作が検出されるとオンにセットされる。
【0124】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランス関連処理を終了する。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数カウンタを更新する(ステップS92)。インシュランス用遊技回数カウンタは、インシュランス有効フラグがオンされたときから行われた遊技回数を管理するためのカウンタであり、ステップS92の処理において1ずつ加算される。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0125】
次に、シンボル決定処理について説明する。図12は、シンボル決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、識別シンボル決定用の乱数値を抽出する(ステップS111)。具体的には、メインCPU71は、シンボル決定プログラムに含まれる乱数発生用プログラムを実行することにより、0〜255の数値範囲の中から、夫々の表示ブロック28a〜28oに対応する15の乱数値を選択する。なお、本実施形態では、プログラム上で乱数を発生させる場合(所謂ソフトウェア乱数を用いる場合)について説明する。ただし、本発明においては、乱数発生器を設けておいて該乱数発生器から乱数を抽出する(所謂ハードウェア乱数を用いる)こととしてもよい。
【0126】
次に、メインCPU71は、停止予定識別シンボル(コードナンバー)(図3参照)を決定する(ステップS112)。シンボル列のコードNo.は、各表示ブロック28に停止表示されるシンボルのコードNo.に対応している。メインCPU71は、各シンボル列のコードNo.を決定することにより、賞を決定する。図3に示すように、例えば、メインCPU71が、表示ブロック28aに対応する識別シンボルのコードNo.を“15”に決定した場合、表示ブロック28aに再配置される識別シンボルは「赤6」に決定したことになる。この場合、表示ブロック28aには図4の220aに示す識別シンボルが再配置される。
【0127】
次に、メインCPU71は、決定した停止予定の識別シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(ステップS113)。
【0128】
次に、メインCPU71は、同色の識別シンボルに描かれたラインパターンが結合した有効ラインとスキャッタ賞の配当テーブル(図5参照)を参照し、シンボル格納領域に基づいてスキャッタ賞を判定する(ステップS117)。この処理が終了するとシンボル決定処理を終了する。
【0129】
次に、シンボル再配置処理について説明する。図13は、シンボル再配置処理のサブルーチンを示すフローチャートである。図14(A)はシンボル再配置中の下側画像表示パネル141の表示を示す図である。尚、図14(B)は図15に示す払出数決定処理の説明中で詳述する。尚、図14(C)は図7のステップS19で詳述した。
【0130】
はじめに、メインCPU71は、識別シンボルが再配置されていない表示列のうち、最も左側の表示列に識別シンボルを再配置する(ステップS131)。具体的には、メインCPU71は、図7(A)に示すように、表示ブロック28の左の表示列から順に識別シンボルを再配置する。
【0131】
次に、メインCPU71は、隣接する識別シンボルに描かれたラインパターンと接するかを判別する(ステップS132)。具体的には、メインCPU71は、ステップS131で再配置した識別シンボルに描かれたラインパターンのラインが、隣接するラインパターンのラインと接しているか否かを判別する。
【0132】
次に、メインCPU71は、再配置したラインパターンのラインが、隣接するラインパターンと接していると判別した場合は、ラインが接するラインパターンが、同種類の識別シンボルに描かれているか否かを判別する(ステップS133)。すなわち同じ色の識別シンボルに描かれたラインパターンのラインと接しているかを判別する。
【0133】
そして、メインCPU71は、ラインが接するラインパターンが、同種類の識別シンボルに描かれていると判別した場合は、ラインが接しているラインパターンのライン部を結合して有効ラインを形成し、有効ラインが形成されたことを強調表示する(ステップS134)。具体的には、図14(A)に示すように、表示ブロック28aと表示ブロック28dに再配置されたラインパターンは双方とも「赤」であり、ラインパターンのラインが接しているため結合して有効ラインとなる。同様に表示ブロック28bと表示ブロック28eに再配置された緑のラインパターン、表示ブロック28cと表示ブロック28fに再配置された赤のラインパターンも結合して有効ラインを形成する。また、隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれたラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類のラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更する。例えば、表示ブロック28dに再配置された赤5のシンボル(図4参照)は、右下方向に傾くラインは有効ライン100の一部となったため、右上方向に傾くラインよりも太く強調表示されている。
【0134】
次に、メインCPU71は、全ての表示列にシンボルを再配置したか否かを判別する(ステップS135)。メインCPU71は、全ての表示列にシンボルを再配置していないと判別したときは、ステップS131に処理を戻す。また、メインCPU71は、全ての表示列にシンボルを再配置したと判別したときは、シンボル再配置処理を終了する。
【0135】
次に、払出数決定処理について説明する。図15は、払出数決定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、スキャッタ賞はジャックポットであるか否かを判別する(ステップS151)。そして、メインCPU71は、スキャッタ賞はジャックポットではないと判別した場合には、有効ラインによりウィニングコンビネーションが成立しているか否かを判別する(ステップS152)。メインCPU71は、有効ラインによりウィニングコンビネーションが成立していると判別できなかった場合は、払出数決定処理を終了する。
【0136】
一方、メインCPU71は、有効ラインによりウィニングコンビネーションが成立していると判別した場合は、スキャッタ賞に対応する払出数を決定する(ステップS153)。例えば、図14(B)には、赤色の識別シンボル5個に描かれたラインパターンが結合して有効ライン100が形成されている。同時に青色の識別シンボル4個に描かれたラインパターンが結合して有効ライン101が形成されている。そのため、有効ライン100に基づいて6枚、有効ライン101に基づいて8枚のコインが払い出される(コイン投入数1枚あたりの計算)(図5参照)。ここでは、隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれたラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定し、この判定結果に基づいて識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループ(有効ライン100、及び有効ライン101)に応じたスキャッタ賞を提供する。なお、いわゆるハズレのときは払出し数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(ステップS154)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0137】
次に、メインCPU71は、スキャッタ賞はジャックポットであると判別したときには、ジャックポットの入賞があった旨を外部制御装置に対して通知する(ステップS155)。なお、複数のゲーミングマシン1の制御を行う外部制御装置は、通知を受けると、それまでに更新してきたジャックポット額をゲーミングマシン1に対して送信する。このとき、ジャックポット額の一部(例えば80パーセント)を送信の対象とし、残りを次回のジャックポットトリガー成立時に備えて繰り越すようにしても良い。
【0138】
次に、メインCPU71は、外部制御装置よりジャックポット額を受信する(ステップS156)。次に、メインCPU71は、受信したジャックポット額を払出枚数カウンタに格納する(ステップS157)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0139】
次に、フリーゲーム処理について説明する。図16は、フリーゲーム処理のサブルーチンを示すフローチャートである。はじめに、メインCPU71は、フリーゲーム数を決定する(ステップS171)。本実施形態では、フリーゲーム数として、例えば「50」、「70」及び「100」といった複数種類の数が規定されており、これらの何れかが決定される。
【0140】
次に、メインCPU71は、決定したフリーゲーム数をRAM73に設けられているフリーゲーム数カウンタに格納する(ステップS172)。
【0141】
次に、メインCPU71は、前述の図7に示すステップS13の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS173)。次に、メインCPU71は、前述の図12に示すシンボル決定処理を行う(ステップS174)。次に、メインCPU71は、前述の図7に示すステップS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(ステップS175)。次に、メインCPU71は、前述の図13に示すシンボル再配置処理を行う(ステップS176)。次に、メインCPU71は、前述の図15に示す払出数決定処理を行う(ステップS177)。
【0142】
次に、メインCPU71は、有効ラインが全ての表示列を接続するか否かを判別する(ステップS178)。ここでは、図7のステップS19と同様に有効ラインが全表示列を接続するように形成されているかを判別する。そして有効ラインが全表示列を接続していると判別した場合は、追加するフリーゲーム数を決定する(ステップS179)。ここでは、前述のステップS171の処理と同様に、フリーゲーム数の決定が行われる。次に、メインCPU71は、決定したフリーゲーム数をフリーゲーム数カウンタに加算する(ステップS180)。
【0143】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(ステップS181)。すなわち、メインCPU71はステップS180の処理の後、又はステップS178において有効ラインが全ての表示列を接続しないと判別したときに払出処理を行う。この処理で、メインCPU71は、上記ステップS177の払出数決定処理にて格納された払出数カウンタの値をフリーゲーム用払出数カウンタに加算する。フリーゲーム用払出し数カウンタは、フリーゲーム中に決定された払出数の合計を管理するためのものである。
【0144】
そして、フリーゲームが終了すると、前述の図7のステップS22の払出処理にて、フリーゲーム用払出数カウンタに格納されている値がRAM73に設けられているクレジット数カウンタに加算される。つまり、フリーゲームを通して決定された払出数の合計がまとめて払い出されることになる。なお、コイン払出し口15Aからコインを排出するようにしても良いし、バーコード付チケットを発行するようにしても良い。
【0145】
次に、メインCPU71は、フリーゲーム数カウンタを1減算する(ステップS182)。次に、メインCPU71は、フリーゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS183)。そして、メインCPU71は、フリーゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、ステップS173の処理に移る。その一方で、メインCPU71は、フリーゲーム数カウンタは0であると判別したときには、インシュランス有効フラグをオフにする(ステップS184)。その後、フリーゲーム処理を終了する。フリーゲーム処理が終了すると、前述の図8に示すメイン制御処理のステップS21に移る。
【0146】
次に、インシュランスチェック処理について説明する。図17はインシュランスチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0147】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS201)。そして、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0148】
次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したときには、所定のスキャッタ賞が成立したか否かを判別する(ステップS202)。本実施形態では、所定のスキャッタ賞として「フリーゲームトリガー」及び「ジャックポット」を対象としている。
【0149】
次に、メインCPU71は、所定のスキャッタ賞が成立していないと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタが閾値(例えば100回)に達したか否かを判別する(ステップS203)。そして、メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが閾値に達していないと判別したときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0150】
次に、メインCPU71は、インシュランス用遊技回数カウンタが閾値に達したと判別したときには、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(ステップS204)。本実施形態では、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)を規定しており、これがクレジット数カウンタに加算される。
【0151】
メインCPU71は、ステップS204の後、又はステップS202において所定の入賞役が成立したと判別したときには、インシュランス用遊技回数カウンタをリセットする(ステップS205)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(ステップS206)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0152】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0153】
上記の例では、5列、3行の合計15個のシンボルを表示する場合について説明したが、本発明におけるシンボルの表示は、5列、3行に限定されるものではなく、3列、3行など種々な形態に適用することが可能である。また、上記の例では、シンボルを表示列ごとにスクロール表示する場合について説明したが、シンボルごとに個別にスクロール表示するものでも良い。
【0154】
上記の例では、シンボルの表示が、液晶表示装置等を用いてスクロール表示することを説明したが、本発明はこれに限定されることなく、メカニカルリールを用いるものであっても良い。
【0155】
上記の例では、表示列ごとに識別シンボルを再配置することを説明したが、本発明はこれに限定されることなく、識別シンボルを表示ブロック全てに同時に再配置するものであっても良い。
【0156】
上記の例では、ラインパターンが描かれた識別シンボルを再配置することを説明したが、本発明はこれに限定されることなく、識別シンボル再配置し、その後ラインパターンを識別シンボル上に再配置するものであっても良い。
【0157】
上記の例ではラインパターンが描かれた識別シンボルのみで賞の配当を決めたが、他のシンボルが更に表示ブロックに再配置され、有効ライン下に該他のシンボルが所定数再配置された場合に、賞を付与しても良い。
【0158】
上記の例では、識別シンボルは各表示ブロックの周を識別シンボルの色の線で囲むようにしたが、本発明はこれに限定されず、各表示ブロックの内側を識別シンボルの色で塗りつぶすようにしてもよいし、特定の印などを表示して再配置した識別シンボルの区別が出来るようにしてもよい。また、識別シンボルの種類は、色で3種類に分けたが、本発明はこれに限定されずキャラクターや特定のシンボル等で2種類又は4種類以上に分けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0159】
1 ゲーミングマシン
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
15 コイントレイ
28 表示ブロック
30 コントロールパネル
31 スピンボタン
32 チェンジスイッチ
70 マザーボード
114 タッチパネル
131 上側画像表示パネル
141 下側画像表示パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
(1) 相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、
(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、以下の処理をするよう構成されている。
(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定する処理と、
(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置する処理と、
(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定する処理と、
(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供する処理と、を含む。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、
前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されている。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更する処理と、を含む。
【請求項4】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【請求項5】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、前記(c)の処理で以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、
当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定する処理と、
前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供する処理と、を含む。
【請求項6】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、
前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、
当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定する処理と、
前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供する処理と、を含む。
【請求項7】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
(1) 相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、
(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、
前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、
前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されており、
前記コントローラは、以下の処理をするよう構成されている。
(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定する処理と、
(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置する処理と、
(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定する処理と、
(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供する処理と、を含む。
【請求項8】
請求項7に記載のゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更する処理と、を含む。
【請求項9】
請求項7に記載のゲーミングマシンであって、
前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【請求項10】
請求項7に記載のゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、前記(c)の処理で以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、
当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定する処理と、
前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供する処理と、を含む。
【請求項11】
請求項7に記載のゲーミングマシンであって、
前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、
前記コントローラは、更に以下の処理をするよう構成されている。
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、
当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定する処理と、
前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供する処理と、を含む。
【請求項12】
下記構成を備えるゲーミングマシンの制御方法であり、
(1) 相互に接続可能な複数種類のラインパターンが描かれたシンボルであって識別可能な複数種類の識別シンボルが再配置されるディスプレイと、
(2)該ディスプレイを表示制御するコントローラと、を備え、
(a)前記ディスプレイに配置される複数種類の識別シンボルを決定するステップと、
(b)該(a)の決定結果に応じた複数種類の識別シンボルを前記ディスプレイに再配置するステップと、
(c)該(b)の結果、同一種類の識別シンボルが隣接して前記ディスプレイに再配置され、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されているか判定するステップと、
(d)該(c)の判定結果による前記識別シンボルの再配置状態に応じた賞を提供するステップと、を含む。
【請求項13】
請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、
前記複数種類の識別シンボルは、前記ディスプレイを複数区画するシンボルマトリックスの一つのマトリックス領域であり、
前記識別シンボルに描かれる前記ラインパターンは、前記マトリックス領域上に描かれた当該マトリックス領域の少なくとも2辺を結ぶラインで構成されている。
【請求項14】
請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、当該判定された相互に接続する同一種類の前記ラインパターンの表示態様を、当該ラインパターンが非有効な接続状態から有効な接続状態へ切り替わったことをプレーヤに報知するよう変更するステップと、を含む。
【請求項15】
請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、
前記識別シンボルのラインパターンは、水平に隣接する前記識別シンボル同士を相互に接続する第1のラインパターンと、斜めに隣接する前記識別シンボル同士を接続する第2のラインパターンと、垂直に隣接する前記識別シンボル同士を接続する第3のラインパターンと、を含む。
【請求項16】
請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、
前記(c)の判定の結果、前記隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合には、
当該判定された識別シンボルの再配置状態が、複数のグループで成立しているか判定するステップと、
前記判定結果に基づいて、前記(c)の判定結果の識別シンボルの再配置状態が、前記複数のグループで成立している場合には、当該各グループに応じた賞を提供するステップと、を含む。
【請求項17】
請求項12に記載のゲーミングマシンの制御方法であって、
前記ディスプレイは、前記識別シンボルが配置されるn列の表示列を含み、
前記(c)の判定の結果、当該隣接する同一種類の複数の識別シンボル上に描かれた前記ラインパターンが同一種類で相互に接続されていると判定した場合、
当該判定された同一種類の複数の識別シンボルが前記すべてのn列の表示列上の前記ディスプレイに再配置されているか判定するステップと、
前記判定の結果に基づき所定の価値を有する特別賞を提供するステップと、を含む。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−30955(P2011−30955A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182757(P2009−182757)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】