説明

ゲームプログラム、ゲーム装置及びゲーム方法

【課題】 プレイヤがキャラクタに対する指示を容易に実行することができようにするとともに、プレイヤがキャラクタを操作するときの興趣性が損なわれないようにすることにある。
【解決手段】 本ゲームプログラムによって実現されるゲームでは、指示手段をモニタに接触させたときに、モニタにおける指示手段の接触位置が認識される。そして、この接触位置が、指示手段によって予定通過表示領域72において移動させられる。すると、接触位置が認識された時点から、投球されたボールキャラクタ74が予定通過位置に到達した時点までの間において、移動した接触位置が最終接触位置として認識される。そして、この最終接触位置と予定通過表示領域72を通るボールキャラクタ74の通過位置との位置関係が判別される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームをコンピュータに実現させるためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムによって実現されるゲーム装置及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から種々のビデオゲームが提案されている。種々のビデオゲームは、ゲーム機本体とは独立した入力部たとえばコントローラの各種入力釦やゲーム機本体に一体に設けられた各種入力釦を操作することにより、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体のコントローラを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。また、携帯型のゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲーム機本体の略中央部に設けられた液晶モニタと、液晶モニタの両側に配置された複数の入力釦とを有している。このようなゲーム装置では、複数の入力釦の少なくともいずれか1つを操作することによって、モニタに表示されたキャラクタに各種の指示を与えることができるようになっている。
【0003】
このように、キャラクタへの指示が入力釦から行われるビデオゲームの1つとして、モニタに選手キャラクタを表示させて競技を行わせる対戦ビデオゲームたとえば野球ゲームが知られている。この野球ゲームにおいてプレイヤが打者キャラクタを操作する場合、投手キャラクタから投球されたボールがホームベース上に到達する位置すなわちボールの予定通過位置が、モニタに表示される。このボールの予定通過位置は、投手キャラクタから投球されたボールの軌道変化に応じて、モニタにおいて移動する。このとき、プレイヤは、移動する予定通過位置を見ながら、この予定通過位置にバットのミートカーソルが合うように、方向指示釦を連続的に操作する。そして、プレイヤによって決定釦が押されたときに、打者キャラクタがバットスイングを開始する。そして、ボールの予定通過位置とバットのミートカーソルとが所定の範囲内で一致すると、打者キャラクタがバットでボールをとらえることができるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の野球ゲームでは、プレイヤが方向指示釦や決定釦等からなる入力釦を操作することによって、プレイヤが打者キャラクタを操作することができるようになっている。しかしながら、プレイヤが打者キャラクタに打撃指示をするときには、投手キャラクタがボールをリリースしてからボールが予定通過位置に到達するまでの短時間の間に、プレイヤは方向指示釦や決定釦等の入力釦を連続的に操作しなければならない。このため、プレイヤが打者キャラクタに指示を与えるときの入力操作が繁雑になり、プレイヤは入力釦を誤操作してしまうおそれがある。
【0005】
このような問題を解決するためには、入力操作を短時間で行うことのできる入力方法を採用することが考えられる。入力操作を短時間で実行可能にするための1つの方法としては、モニタにタッチパネル式のモニタを採用することにより、入力釦の代わりにタッチペンや指等の指示手段で、モニタに表示された打者キャラクタに指示を与えるという方法が考えられる。この場合では、ボールの予定通過位置に指示手段を直接的に接触させることにより、バットのミートカーソルをボールの予定通過位置に設定し、打者キャラクタにボールを打たせることができる。すなわち、指示手段を予定通過位置に接触させるという一回の操作で、ミートカーソルを設定でき、打者キャラクタに瞬時にボールを打たせることができる。つまり、打者キャラクタを操作するプレイヤは、ボールの予定通過位置の移動状況を十分に見極めた上で、打者キャラクタに容易にボールを打たせることができてしまう。このため、プレイヤが打者キャラクタを操作するときの興趣性が損なわれてしまうおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、プレイヤがキャラクタに対する指示を容易に実行することができようにするとともに、プレイヤがキャラクタを操作するときの興趣性が損なわれないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るゲームプログラムは、タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
【0008】
(1)移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置において移動体の予定通過表示領域を設定する通過領域設定機能。
【0009】
(2)予定通過表示領域に移動体の予定通過位置を設定する通過位置設定機能。
【0010】
(3)予定通過表示領域を通る移動体の軌道を所定の軌道に設定する第1軌道設定機能。
【0011】
(4)指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置を認識する接触位置認識機能。
【0012】
(5)指示手段により接触位置を予定通過表示領域において移動可能にする接触位置移動機能。
【0013】
(6)接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、接触位置を最終接触位置として認識する最終接触位置認識機能。
【0014】
(7)予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係を判別する位置関係判別機能。
【0015】
(8)予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係に応じて、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道を、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定する第2軌道設定機能。
【0016】
このプログラムによって実現されるゲームでは、通過領域設定機能において、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置において移動体の予定通過表示領域が設定される。通過位置設定機能においては、予定通過表示領域に移動体の予定通過位置が設定される。第1軌道設定機能においては、予定通過表示領域を通る移動体の軌道が所定の軌道に設定される。接触位置認識機能においては、指示手段をモニタに接触させたときに、モニタにおける指示手段の接触位置が認識される。接触位置移動機能においては、指示手段により接触位置を予定通過表示領域において移動可能にする。最終接触位置認識機能においては、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、接触位置が最終接触位置として認識される。位置関係判別機能においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係が判別される。第2軌道設定機能においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係に応じて、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定される。
【0017】
このゲームプログラムでは、プレイヤが指示手段をモニタに接触させたときに、モニタにおける指示手段の接触位置が認識される。そして、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、予定通過表示領域において指示手段により移動可能な接触位置が最終接触位置として認識される。そして、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係が判別される。
【0018】
たとえば、野球ゲームでは、ボールの予定通過位置に指示手段を接触させたときに、指示手段の接触位置が認識され、バットスイングを開始させることができる。そして、接触位置が認識された時点からボールが予定通過位置に到達した時点までの間で、最終接触位置が認識され、ミートカーソルの位置を設定することができる。このように、バットスイングの開始とミートカーソルの設定とを、指示手段によって指示することができるので、プレイヤは、キャラクタに対する指示を容易に行うことができる。また、バットスイングの開始とミートカーソルの設定とを、打者キャラクタに2段階で指示するようにしたことで、プレイヤは、打者がバットを振り始めてからボールをとらえるまでの間のタイムラグを考慮しながら、ミートカーソルの設定すなわち打者がボールをとらえる位置の設定をしなければならない。これにより、プレイヤは、スイング中のタイムラグを考慮しながらボールをとらえる位置を設定するという興趣性を体験することができる。
【0019】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1のゲームプログラムにおいて、最終接触位置認識機能が、接触位置移動判断機能と、モニタ離反判断機能とを含んでいる。
【0020】
接触位置移動判断機能においては、接触位置が移動したか否かが判断される。接触位置移動判断機能において、接触位置が移動したと判断された場合は、移動後の接触位置が第1接触位置として認識される。そして、接触位置が移動しなかったと判断された場合は、接触位置認識機能により認識された接触位置が第2接触位置として認識される。
【0021】
モニタ離反判断機能においては、指示手段がモニタから離れた否かが判断される。モニタ離反機能において、指示手段がモニタから離れたと判断された場合は、指示手段がモニタから離れた時点で、第1接触位置又は第2接触位置が最終接触位置として認識される。モニタ離反機能において、指示手段がモニタから離れていないと判断された場合は、移動体が予定通過位置に到達したときに、第1接触位置又は第2接触位置が最終接触位置として認識される。
【0022】
ここでは、接触位置移動判断機能において第1接触位置又は第2接触位置の認識が行われ、モニタ離反判断機能において第1接触位置又は第2接触位置が最終接触位置として認識される。たとえば、野球ゲームでは、接触位置移動判断機能において、ミートカーソルの移動位置又はミートカーソルの非移動位置すなわち初期位置の認識が行われる。そして、モニタ離反判断機能において、ミートカーソルの移動位置又はミートカーソルの初期位置がミートカーソルの最終設定位置として認識される。ここで、ミートカーソルの移動位置およびミートカーソルの初期位置の認識は、指示手段の接触位置に応じて行われ、ミートカーソルの最終設定位置の認識は、指示手段の接触状態に応じて行われる。このようにして、ミートカーソルの設定を指示手段から行うことができるようになっている。
【0023】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、位置関係判別機能が、間隔判別機能を含んでいる。間隔判別機能においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かが判別される。間隔判別機能において、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあると判別された場合、第2軌道設定機能において、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が所定の軌道と異なる軌道に設定される。間隔判別機能において、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にないと判別された場合、第2軌道設定機能において移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が所定の軌道に設定される。
【0024】
ここでは、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かによって、予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道と異なる軌道又は所定の軌道に設定される。
【0025】
たとえば、野球ゲームでは、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置との間隔がミート可能距離内にあるか否かによって、打者キャラクタがボールキャラクタをとらえることができるかどうかが判断される。すなわち、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置との間隔がミート可能距離内であれば、打者キャラクタはボールをとらえることができる。一方で、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置との間隔がミート可能距離内でなければば、打者キャラクタはボールをとらえることができずに、ボールキャラクタは捕手キャラクタに捕球される。このように、指示手段により設定されたミートカーソルの位置と予定通過位置との関係によって、打者キャラクタがボールをとらえることができるか否かが判断される。
【0026】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、位置関係判別機能が、間隔判別機能を含んでいる。間隔判別機能においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かが判別される。第2軌道設定機能は、接触位置が認識された時点からの時間に応じて、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道を、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定する機能をさらに含んでいる。
【0027】
間隔判別機能において、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあると判別された場合、接触位置が認識された後の所定の時間帯内で移動体が予定通過位置に到達したときには、第2軌道設定機能において、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が所定の軌道と異なる軌道に設定される。そして、接触位置が認識された後の所定の時間帯外で移動体が予定通過位置に到達したときには、第2軌道設定機能において、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が所定の軌道に設定される。一方で、間隔判別機能において予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にないと判別された場合、第2軌道設定機能において、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が所定の軌道に設定される、
ここでは、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かによって、予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道と異なる軌道又は所定の軌道に設定される。特に、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるときには、接触位置が認識された後の所定の時間帯内で移動体が予定通過位置に到達したか否かによって、予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道と異なる軌道又は所定の軌道に設定される。
【0028】
たとえば、野球ゲームでは、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置と間隔がミート可能距離内にあり、かつ、打者がバットスイングを開始した後のミート可能時間帯内でボールが予定通過位置に到達したときには、打者キャラクタはボールをとらえることができる。また、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置との間隔がミート可能距離内にあっても、打者がバットスイングを開始した後のミート可能時間帯外でボールが予定通過位置に到達したときには、打者キャラクタはボールをとらえることができない。一方で、ボールキャラクタの予定通過位置とミートカーソルの最終設定位置との間隔がミート可能距離外にあると、打者キャラクタはボールをとらえることができない。このように、指示手段により設定されたミートカーソルの位置と予定通過位置との関係によって、打者キャラクタがボールをとらえることができるか否かが判断される。また、指示手段をモニタに接触させたタイミングによって、ミート可能時間帯内において、打者キャラクタがボールをとらえることができるか否かが判断される。
【0029】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項4に記載のゲームプログラムにおいて、所定の時間帯が、接触位置が認識された時点から所定時間が経過した時点から後に設定されている。たとえば、野球ゲームでは、所定の時間帯たとえばミート可能時間帯が、接触位置が認識された時点すなわち指示手段をモニタに接触させた時点から、所定時間が経過した時点から後に設定されている。これにより、指示手段をモニタに接触させるタイミングが早すぎたり、指示手段をモニタに接触させるタイミングが遅すぎたりすると、打者キャラクタがボールをとらえることができない。
【0030】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項4に記載のゲームプログラムにおいて、所定の時間帯が、接触位置が認識された時点から後に設定されている。たとえば、野球ゲームでは、所定の時間帯たとえばミート可能時間帯が、接触位置が認識された時点すなわち指示手段をモニタに接触させた時点から後に設定されている。これにより、指示手段をモニタに接触させるタイミングが早すぎると、打者キャラクタがボールをとらえることができない。
【0031】
請求項7に係るゲーム装置は、タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、通過領域設定手段と、通過位置設定手段と、第1軌道設定手段と、接触位置認識手段と、接触位置移動手段と、最終接触位置認識手段と、位置関係判別手段と、第2軌道設定手段とを備えている。通過領域設定手段においては、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置において移動体の予定通過表示領域が設定される。通過位置設定手段においては、予定通過表示領域に移動体の予定通過位置が設定される。第1軌道設定手段においては、予定通過表示領域を通る移動体の軌道が所定の軌道に設定される。接触位置認識手段においては、指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置が認識される。接触位置移動手段においては、指示手段により接触位置を予定通過表示領域において移動可能にする。最終接触位置認識手段においては、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、接触位置が最終接触位置として認識される。位置関係判別手段においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係が判別される。第2軌道設定手段においては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係に応じて、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定される。
【0032】
請求項8に係るゲーム方法は、タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なゲーム方法である。このゲーム方法は、通過領域設定ステップと、通過位置設定ステップと、第1軌道設定ステップと、接触位置認識ステップと、接触位置移動ステップと、最終接触位置認識ステップと、位置関係判別ステップと、第2軌道設定ステップとを備えている。通過領域設定ステップにおいては、移動体の送出位置と移動体の到達位置との間の所定位置において移動体の予定通過表示領域が設定される。通過位置設定ステップにおいては、予定通過表示領域に移動体の予定通過位置が設定される。第1軌道設定ステップにおいては、予定通過表示領域を通る移動体の軌道が所定の軌道に設定される。接触位置認識ステップにおいては、指示手段をモニタに接触させたときにモニタにおける指示手段の接触位置が認識される。接触位置移動ステップにおいては、指示手段により接触位置を予定通過表示領域において移動可能にする。最終接触位置認識ステップにおいては、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、接触位置が最終接触位置として認識される。位置関係判別ステップにおいては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係が判別される。第2軌道設定ステップにおいては、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係に応じて、移動体が予定通過位置に到達した後の移動体の軌道が、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定される。
【発明の効果】
【0033】
本発明では、プレイヤが指示手段をモニタに接触させたときに、モニタにおける指示手段の接触位置が認識される。そして、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達した時点までの間で、予定通過表示領域において指示手段により移動可能な接触位置が最終接触位置として認識される。そして、予定通過表示領域を通る移動体の通過位置と最終接触位置との位置関係が判別される。これにより、プレイヤは、接触位置と最終接触位置とを指示手段により容易に設定することができる。また、プレイヤは、接触位置が認識された時点から移動体が予定通過位置に到達する時点までの間で、接触位置と最終接触位置とを設定することになるので、キャラクタを操作するときの興趣性が損なわれないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
〔ゲーム装置の構成〕
図1は、本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1の外観図である。また、図2は、携帯ゲーム機1の一例としての制御ブロック図である。
【0035】
携帯ゲーム機1は、図1に示すように、主に、本体2と、液晶モニタ部3と、入力部4と、カートリッジ装着部5と、通信部(図示しない)とを有している。本体2は、上部筐体2aと下部筐体2bとを有している。上部筐体2aと下部筐体2bとは、互いに開閉自在に連結されている。液晶モニタ部3は、上部筐体2aに設けられた上部液晶モニタ3aと、下部筐体2bに設けられた下部液晶モニタ3bとからなっている。ここでは、たとえば、上部液晶モニタ3aが非タッチパネル式のモニタになっており、下部液晶モニタ3bがタッチパネル式のモニタになっている。非タッチパネル式のモニタは液晶パネルからなっており、タッチパネル式のモニタは液晶パネルとタッチパネルとからなっている。タッチパネル式のモニタでは、液晶パネルの表示面とタッチパネルのデータ入力面とは、積層一体型に構成されている。入力部4は、下部筐体2bの左側中央部に配置された十字状の方向指示釦4aと、下部筐体2bの左側上部に左右に配置されたセレクト釦4bおよびスタート釦4cと、下部筐体2bの右側中央部に配置された指示釦4dと、下部筐体2bの右側上部に配置された電源釦4eと、下部筐体2bの左右の隅角部に配置されたL釦4fおよびR釦4gとからなっている。カートリッジ装着部5は下部筐体2bの下部に設けられている。このカートリッジ装着部5には、たとえばゲーム用カートリッジが装着可能になっている。通信部は、本体2たとえば上部筐体2aに内蔵されている。この通信部においては、たとえば、ローカルワイヤレスネットーワーク機能や、ワイヤレスLANによるインターネット接続機能等が提供される。なお、ゲーム機1には、音量調整用釦やイヤホンジャック等も設けられているが、これらについては説明を省略する。
【0036】
携帯ゲーム機1は、図2に示すように、制御装置10を内部に有している。制御装置10は、マイクロプロセッサを利用したCPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理回路14と、サウンド処理回路15と、通信制御回路20とが、バス16を介してそれぞれ接続されている。
【0037】
CPU11は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。ROM12は、ゲーム機1の基本的な制御(たとえば起動制御)に必要なプログラム等を格納する。RAM13は、CPU11に対する作業領域を確保する。画像処理回路14は、CPU11からの描画指示に応じて液晶モニタ部3を制御して、上部液晶モニタ3aおよび下部液晶モニタ3bの少なくともいずれか一方に所定の画像を表示する。また、画像処理回路14にはタッチ入力検出回路14aが含まれている。タッチパネルに指示手段たとえばタッチペンや指等を直接的に接触させたときに、接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、接触位置がCPU11に認識される。また、液晶パネルに表示された対象物の位置において、タッチパネルに指示手段を直接的に接触させると、対象物の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、対象物がCPUに認識される。サウンド処理回路15は、CPU11からの発音指示に応じたアナログ音声信号を生成してスピーカ22に出力する。通信制御回路20は、通信部に含まれており、ゲーム機1を他のゲーム機等にワイヤレスで接続するために用いられる。通信制御回路20は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機1をローカルワイヤレスネットーワーク又はワイヤレスLANによるインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。
【0038】
バス16には、制御装置10とは別体の外部記憶装置17が接続される。たとえば、外部記憶装置17には本体2たとえば下部筐体2bに着脱自在に装着されるゲーム用カートリッジ等がある。外部記憶装置17の内部には、記憶媒体としてのROM18と、書き換え可能なユーザ用メモリとしてのメモリ19が設けられる。ROM18には、コンピュータとしてのゲーム機1を機能させるためのゲームプログラムと、ゲームプログラムの実行に必要な各種データとが予め記録されている。この各種データには、各種キャラクタ画像データたとえば各種パネル画像データや属性画像データ等が含まれている。メモリ19には、たとえばフラッシュメモリのような書き換え可能なメモリが使用される。このメモリ19には、たとえば、ゲームのセーブデータ等が必要に応じて記録される。なお、外部記憶装置17の記憶媒体には、半導体記憶素子に限らず、磁気記憶媒体、光学式記憶媒体、光磁気記憶媒体等の各種の記憶媒体を使用してもよい。なお、バス16と各要素との間には必要に応じてインターフェース回路が介在しているが、ここではそれらの図示は省略した。
【0039】
以上のような構成のゲーム機1では、外部記憶装置17のROM18に記録されたゲームプログラムがロードされ、ロードされたゲームプログラムがCPU11で実行されることにより、プレイヤは様々なジャンルのゲームを液晶モニタ部3上で遊戯することができる。また、通信制御回路20を介して、ワイヤレスネットワークにゲーム機1を接続したり、他のゲーム機と通信ケーブル等を介して接続したりすることで、他のゲーム機との間でデータのやり取りや対戦型のゲームを行うことができる。
【0040】
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機1において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。図3は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0041】
ゲーム機1では、タッチパネル式のモニタに移動体たとえばボールキャラクタが表示される。このゲーム機1は、通過領域設定手段50と、通過位置設定手段51と、第1軌道設定手段52と、接触位置認識手段53と、接触位置移動手段54と、最終接触位置認識手段55と、位置関係判別手段56と、第2軌道設定手段57とを備えている。
【0042】
通過領域設定手段50は、ボールキャラクタの送出位置とボールキャラクタの到達位置との間の所定位置においてボールキャラクタの予定通過表示領域たとえばヒッティング面を設定する機能によって実現される手段である。通過領域設定手段50では、ボールキャラクタの送出位置の座標データとボールキャラクタの到達位置の座標データとに基づいて、CPU11によって、ボールキャラクタの送出位置とボールキャラクタの到達位置との間の所定位置の座標データたとえばホームベースの位置座標データが計算処理される。そして、ホームベースの位置座標データに基づいて、CPU11によって、予想通過表示領域たとえばヒッティング面がホームベース上方に設定される。ここで、ヒッティング面とは、バッターキャラクタがボールキャラクタをバットキャラクタでとらえるときの仮想面のことである。このヒッティング面には、CPU11によって、バッターのストライクゾーン75が設定される。なお、ここに示したボールキャラクタの送出位置の座標データは投手キャラクタの位置座標データであり、ボールキャラクタの到達位置の座標データは捕手キャラクタの位置座標データである。
【0043】
なお、ボールキャラクタの送出位置の座標データには、たとえば、投手キャラクタの位置座標データ、又は投手キャラクタがボールをリリースする位置を示すボールキャラクタのリリース位置の座標データが用いられる。また、ボールキャラクタの到達位置の座標データには、たとえば、捕手キャラクタの位置座標データ、又は投手キャラクタがボールを投げ込む目標位置を示す捕手キャラクタのミット位置の座標データが用いられる。ここで、投手キャラクタの位置座標データおよび捕手キャラクタの位置座標データは、ROM18に格納されている。また、ボールキャラクタのリリース位置および捕手キャラクタのミット位置が入力部4又は指示手段によって指示されたときには、入力部11又は指示手段からの指示信号がCPU11に認識される。そして、ボールキャラクタのリリース位置の座標データおよび捕手キャラクタのミット位置の座標データが、CPU11により計算処理され、RAM13に格納される。指示手段には、たとえばタッチペンや指等が含まれる。
【0044】
通過位置設定手段51は、ヒッティング面にボールキャラクタの予定通過位置を設定する機能によって実現される手段である。通過位置設定手段51では、ボールキャラクタの送出位置の座標データとボールキャラクタの到達位置の座標データとに基づいて、ボールキャラクタの予定通過位置の座標データが、CPU11によって計算処理されヒッティング面40に関連付けられる。この予定通過位置の座標データは、RAM13に格納される。なお、予定通過位置は、後述するボールキャラクタの軌道の変化に応じて、ヒッティング面において移動するようになっている。すなわち、ヒッティング面における予定通過位置の座標データは、ボールキャラクタの軌道の変化に応じて、CPU11によって再計算されRAM13に格納される。
【0045】
第1軌道設定手段52は、ヒッティング面を通るボールキャラクタの軌道を所定の軌道に設定する機能によって実現される手段である。第1軌道設定手段52では、ボールキャラクタの送出位置の座標データと、ボールキャラクタの到達位置の座標データと、ボールキャラクタの特性データたとえばボールキャラクタの球種データとに基づいて、ヒッティング面を通るボールキャラクタの軌道が、CPU11によって計算処理される。ここでCPU11によって計算処理された軌道が、所定の軌道となる。なお、ボールキャラクタの特性データは、ROM18に格納されており、CPU11によってRAM13に格納される。RAM13に格納されたボールキャラクタの特性データは、投手キャラクタが投球動作を開始する前に、入力部11又は指示手段によって指示され設定される。設定されたボールキャラクタの特性データは、入力部11又は指示手段からの指示信号を認識したCPU11によって、RAM13に保持される。
【0046】
接触位置認識手段53は、指示手段たとえばタッチペンや指等をモニタに接触させたときに、モニタにおける指示手段の接触位置を認識する機能によって実現される手段である。接触位置認識手段53では、たとえばタッチペンや指等をタッチパネルに接触させることにより、タッチペンの接触位置の座標データがタッチ入力検出回路14aからCPU11へと供給され、タッチペンの接触位置がCPU11に認識される。
【0047】
接触位置移動手段54は、指示手段たとえばタッチペンや指等により接触位置をヒッティング面において移動可能にする機能によって実現される手段である。接触位置移動手段54では、たとえばタッチペンや指等をタッチパネルに接触させ移動させると、接触位置の座標データが、タッチペンの接触移動に応じてタッチ入力検出回路14aからCPU11へと連続的に供給される。そして、移動後の接触位置の座標データが、CPU11に認識され、CPU11によってRAM13に格納される。
【0048】
最終接触位置認識手段55は、接触位置が認識された時点からボールキャラクタが予定通過位置に到達した時点までの間で、接触位置を最終接触位置として認識する機能によって実現される手段である。最終接触位置認識手段55では、接触位置の座標がCPU11に認識された時点から、ボールキャラクタが予定通過位置に到達したとCPU11に認識される時点までの間で、指示手段たとえばタッチペンや指等が接触している位置の座標データが、最終接触位置の座標データとしてCPU11に認識される。この最終接触位置認識手段55は、接触位置移動判断手段55aと、モニタ離反判断手段55bとを含んでいる。
【0049】
接触位置移動判断手段55aは、接触位置が移動したか否かを判断する機能によって実現される手段である。接触位置移動判断手段55aでは、接触位置の座標データが変化したか否かがCPU11によって判断される。接触位置の座標データが変化したとCPU11に判断された場合、変化後の接触位置の座標データが第1接触位置の座標データとしてCPU11に認識される。そして、第1接触位置の座標データがRAM13に格納される。一方で、接触位置の座標データが変化しなかったとCPU11に判断された場合、接触位置認識手段53で認識された接触位置の座標データが第2接触位置の座標データとしてCPU11に認識される。そして、第2接触位置の座標データがRAM13に格納される。
【0050】
モニタ離反判断手段55bは、タッチペンがモニタから離れた否かを判断する機能によって実現される手段である。モニタ離反判断手段55bでは、タッチペンがモニタ3たとえばタッチパネルから離れた否かが、タッチ入力検出回路14aを介してCPU11によって判断される。タッチペンがタッチパネルから離れたとCPU11に判断された場合は、タッチペンがタッチパネルから離れた時点で、第1接触位置の座標データ又は第2接触位置の座標データが、最終接触位置の座標データとして、CPU11に認識されRAM13に格納される。一方で、タッチペンがタッチパネルから離れていないとCPU11に判断された場合、ボールキャラクタが予定通過位置に到達したとCPU11に判断されたときに、第1接触位置の座標データ又は第2接触位置の座標データが最終接触位置の座標データとしてRAM13に格納される。
【0051】
位置関係判別手段56は、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置と最終接触位置との位置関係を判別する機能によって実現される手段である。位置関係判別手段56では、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの位置関係がCPU11によって判別される。位置関係判別手段56は、間隔判別手段56aを含んでいる。
【0052】
間隔判別手段56aは、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置と最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かを判別する機能によって実現される手段である。間隔判別手段56aでは、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの間隔が所定の範囲内にあるか否かがCPU11によって判別される。
【0053】
ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの間隔が所定の範囲内にあるとCPU11に判別された場合、接触位置の座標データがCPU11に認識された後の所定の時間帯内で、ボールキャラクタが予定通過位置に到達したとCPU11に認識されたときに、後述する第2軌道設定手段57において、予定通過位置に到達した後のボールキャラクタの軌道が所定の軌道と異なる軌道にCPU11により再設定される。また、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの間隔が所定の範囲内にあるとCPU11に判別された場合、接触位置の座標データがCPU11に認識された後の所定の時間帯外で、ボールキャラクタが予定通過位置に到達したとCPU11に認識されたときに、後述する第2軌道設定手段57において、予定通過位置に到達した後のボールキャラクタの軌道が所定の軌道でCPU11により維持される。
【0054】
一方で、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの間隔が所定の範囲内にないと判別された場合、後述する第2軌道設定機能において、予定通過位置に到達した後のボールキャラクタの軌道が所定の軌道でCPU11により維持される。
【0055】
第2軌道設定手段57は、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置と最終接触位置との位置関係に応じて、ボールキャラクタが予定通過位置に到達した後のボールキャラクタの軌道を、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定する機能によって実現される手段である。第2軌道設定手段57では、ヒッティング面を通るボールキャラクタの通過位置の座標データと最終接触位置の座標データとの位置関係に応じて、予定通過位置に到達したとCPU11に認識された後のボールキャラクタの軌道が、CPU11によって、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定される。
【0056】
また、第2軌道設定手段57は、接触位置が認識された時点からの時間に応じて、ボールキャラクタが予定通過位置に到達した後のボールキャラクタの軌道を、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定する機能によって実現される手段でもある。第2軌道設定手段57では、接触位置がCPU11に認識された時点からの時間に応じて、ボールキャラクタが予定通過位置に到達したとCPU11に認識された後のボールキャラクタの軌道が、CPUによって、所定の軌道又は所定の軌道と異なる軌道に設定される。ここで、所定の時間帯は、接触位置がCPU11に認識されたときから所定時間が経過したとCPU11に認識された時点から後に設定されている。
【0057】
〔野球ゲームの概要〕
次に、本実施形態の野球ゲームの具体的な内容について説明する。
【0058】
この野球ゲームは、主に、打者キャラクタに打撃に関する指示をするバッティングシステムと、野手キャラクタに捕球や送球に関する指示をする守備システムと、投手キャラクタに投球に関する指示をする投球システムと、走者キャラクタに走塁に関する指示をする走塁システムとを備えている。これら各システムは、たとえばROM18に格納されたゲームプログラムによって実現され、ゲーム機1において実行処理される。
【0059】
以下では、本発明で主要な役割を果たすバッティングシステムの概要を説明する。
【0060】
バッティングシステムは、打者のスイング開始とミートポイントとを指示手段たとえばタッチペンや指等によって指示することで打撃操作ができるようにするためのものである。
【0061】
本野球ゲームにおいて、プレイヤがバットキャラクタを含む打者キャラクタを操作するときには、図4に示すように、主に、投手キャラクタ70と、捕手キャラクタ71と、ヒッティング面72と、打者キャラクタ73と、ボールキャラクタ74とが、下側のタッチパネル式のモニタに表示される。
【0062】
投手キャラクタ70は画面の略中央部に、捕手キャラクタ71は画面の上部に、打者キャラクタ73は画面の右側部に、表示されている。ホームベース上方のヒッティング面72上には、ストライクゾーン75が表示されている。
【0063】
投手キャラクタ70が投球動作に入ると、ボールキャラクタ74の予定通過位置がモニタに表示される。ここでは、予定通過位置がヒッティング面72上のストライクゾーン75にアスタリスク状のマーク76で表示されている。そして、投手キャラクタ70からボールが送出されると、ボールキャラタが投手キャラクタ70とホームベスキャラクタとの間に表示される。このとき、ボールの軌道の変化に応じて、ボールの予定通過位置を示すアスタリスク状のマーク76がヒッティング面72上を移動する。
【0064】
プレイヤは、ボールの予定通過位置を示すアスタリスク状のマーク76を参照しながら、投手キャラクタ70から送出されたボールのコースを把握し、打者キャラクタ73にボールを打たせる。たとえば、アスタリスク状のマーク76がモニタに表示された後に、タッチペンをモニタに接触させることで、打者キャラクタ73のミートポイントがタッチペンの接触位置に設定される。ここでは、ミートポイントが十字状のマーク77で表示されている。そして、アスタリスク状のマーク76の移動を参照しながら、タッチペンをモニタに接触させた状態で移動させる。そして、ボールキャラクタ74がヒッティング面72に到達したとき、打者キャラクタ73のミートポイントを中心とした所定の範囲内に、ボールキャラクタ74の到達位置が入っていれば、打者キャラクタ73のバットにボールが当たり、ボールキャラクタ74が飛んでいくようになっている。
【0065】
しかしながら、打者キャラクタ73のミートポイントを中心とした所定の範囲内にボールキャラクタ74の到達位置が入っていても、タッチペンをモニタに接触させるタイミングが早すぎた場合やタッチペンをモニタに接触させるタイミングが遅すぎた場合は、打者はボールとのタイミングがずれたスイングをしたことになる。このときは、打者キャラクタ73のバットにボールが当たらず、打者キャラクタ73が空振りをすることになる。このことから、打者キャラクタ73にボールを打たせるためには、タッチペンをモニタに適切なタイミングで接触させた上で、打者キャラクタ73のミートポイントを中心とした所定の範囲内にボールキャラクタ74の到達位置が入るようにする必要がある。
【0066】
ここで、打者のバットスイングとボールとのタイミング設定について、図5のバットスイングの位置と時刻との関係を示す概念図を用いて説明する。この図5では、タッチペンをモニタに接触させたときに、バットがA点からB点とC点とを経てD点までスイングする状態を示している。このときの各点における時刻が0,t1,t2,t3と設定されている。タッチペンをモニタに接触させた時点の位置はAで時刻は0である。
【0067】
バットがA点からB点に至るまでの間に、すなわちタッチペンをモニタに接触させた時刻(t=0)から時刻t1までの間に、ボールがヒッティング面72に到達すると、打者は空振りすることになる。これは、タッチペンをモニタに接触させるのが遅すぎたために、野球においては打者が振り遅れて空振りをしたことになる。また、バットがC点からD点に至るまでの間に、すなわち時刻t2から時刻t3の間に、ボールがヒッティング面72に到達すると、打者は空振りすることになる。これは、タッチペンをモニタに接触させるのが早すぎたために、野球においては打者がおよいだ状態で空振りをしたことになる。一方で、バットがB点からC点に至るまでの間に、すなわち時刻t1から時刻t2の間に、ボールがヒッティング面72に到達すると、打者はボールを打つことができる。これは、タッチペンをモニタに適切に接触させたために、野球においては打者がボールを打てることになる。
【0068】
〔バッティングシステム実行時の各種処理フロー〕
本実施形態の野球ゲームにおけるバッティングシステムを、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0069】
この野球ゲームでは、プレイヤがバットキャラクタを含む打者キャラクタ73を操作する場合、まず、ボールキャラクタ74の送出位置とボールキャラクタ74の到達位置との間の所定位置において、ストライクゾーン75を含むヒッティング面72が設定される(S1)。すなわち、投手キャラクタ70の位置と捕手キャラクタ71の位置との間のホームベース上方位置において、ストライクゾーン75を含むヒッティング面72が設定される。そして、ヒッティング面72に投手の送出目標である予定通過位置が設定される(S2)。さらに、予定通過位置を通るボールの軌道が所定の軌道に設定され(S3)、ボールキャラクタ74が投手キャラクタ70からヒッティング面72の予定通過位置に向けて送出される(S4)。
【0070】
次に、投手キャラクタ70から送出されたボールキャラクタ74がヒッティング面72の予定通過位置に到達する時点までの間で、プレイヤが指示手段すなわちタッチペンをモニタに接触させると、モニタにおけるタッチペンの接触位置が認識される(S5)。このことは、野球ゲームにおいて、打者のバットのスイング開始が認識されたということに対応する。
【0071】
続いて、モニタ上の接触位置が移動したか否かが判断される(S6)。モニタ上の接触位置が移動したと判断された場合(S6でYes)、移動後の接触位置が第1接触位置として認識される(S7)。このことは、野球ゲームにおいて、打者のヒッティングポイントが第1接触位置に変更されたということに対応する。一方で、モニタ上の接触位置が移動しなかったと判断された場合(S6でNo)、タッチペンを最初にモニタに接触させた接触位置が第2接触位置として認識される(S8)。このことは、野球ゲームにおいて、打者のヒッティングポイントが変更されていないということに対応する。
【0072】
続いて、タッチペンがモニタから離れた否かが判断される(S9)。タッチペンがモニタから離れたと判断された場合(S9でYes)、タッチペンがモニタから離れた時点(第1時点)で、第1接触位置又は第2接触位置が最終接触位置として認識される(S10)。タッチペンがモニタから離れていないと判断された場合(S9でNo)、ボールキャラクタ74がヒッティング面72の予定通過位置に到達した時点(第2時点)で、第1接触位置又は第2接触位置が最終接触位置として認識される(S11)。これらのことは、野球ゲームにおいて、打者のヒッティングポイントが最終的に確定されたということに対応する。
【0073】
続いて、ヒッティング面72を通るボールキャラクタ74の通過位置とタッチペンの最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かが判別される(S12)。ここでは、野球ゲームにおいて、バットにボールが当たるかどうかが判断される。ヒッティング面72を通るボールキャラクタ74の通過位置とタッチペンの最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあると判別された場合(S12でYes)、接触位置が認識された後の所定の時間帯内でボールキャラクタ74が予定通過位置に到達したか否かが判断される(S13)。ここでは、野球ゲームにおいて、ヒッティングポイントがボールに当たる位置にセットされていても、打者にバットを適切なタイミングで振らせたかどうかで、打者がボールを打つことができるかどうかが判断される。
【0074】
接触位置が認識された後の所定の時間帯内でボールキャラクタ74が予定通過位置に到達したと判断された場合(S13でYes)、ボールキャラクタ74が予定通過位置に到達した時点(第2時点)で、予定通過位置に到達した後のボールキャラクタ74の軌道が所定の軌道と異なる軌道に設定され(S14)、ボールキャラクタ74の軌道の設定が終了する(S16)。このことは、野球ゲームにおいて、打者にバットを適切なタイミングで振らせて打者がボールを打つことができ、ボールが捕手キャラクタ71の方向とは異なる方向に飛んでいく状態に対応している。ここで、ボールが捕手キャラクタ71の方向とは異なる方向に飛んでいく状態とは、フィールド内やフィールド外等にボールが飛んでいく状態のこと示している。たとえば、ヒットの場合は、ボールはフィールド内の野手に捕球されずに、フィールド内の野手間に飛んでいく。アウトの場合は、ボールはフィールド内外に飛んでいき、フィールド内外の野手に捕球される。
【0075】
接触位置が認識された後の所定の時間帯内でボールキャラクタ74が予定通過位置に到達しなかったと判断された場合、すなわち接触位置が認識された後の所定の時間帯外でボールキャラクタ74が予定通過位置に到達した場合(S13でNo)、ボールキャラクタ74が予定通過位置に到達した後のボールキャラクタ74の軌道が所定の軌道で維持され(S15)、ボールキャラクタ74の軌道の設定が終了する(S16)。このことは、野球ゲームにおいて、打者にバットを適切なタイミングで振らせられなくて打者がボールを打つことができず(空振り)、ボールキャラクタ74が捕手キャラクタ71の方向に飛んでいく状態に対応している。ここで、ボールキャラクタ74が捕手キャラクタ71の方向に飛んでいく状態とは、打者が空振りをして、ボールが捕手に捕球される状態のこと示している。
【0076】
一方で、ヒッティング面72を通るボールキャラクタ74の通過位置とタッチペンの最終接触位置との間隔が所定の範囲内にないと判別された場合(S12でNo)、予定通過位置に到達した後のボールキャラクタ74の軌道が所定の軌道に設定され(S15)、ボールキャラクタ74の軌道の設定が終了する(S16)。このことは、野球ゲームにおいて、ヒッティングポイントがボールに当たらない位置にセットされたので、打者がバットを振るタイミングに関係なく打者がボールを打つことができず(空振り)、ボールキャラクタ74が捕手キャラクタ71の方向に飛んでいく状態に対応している。ここで、ボールキャラクタ74が捕手キャラクタ71の方向に飛んでいく状態とは、打者が空振りをして、ボールが捕手に捕球される状態のこと示している。
【0077】
このように処理される野球ゲームでは、打者がバットを振り始めてからボールを打つまでの間のタイムラグが、タッチペンの接触位置が認識された時点からタッチペンの最終接触位置が認識される時点までの間の時間によって実現されている。また、この野球ゲームでは、バットでボールをとらえることができる範囲が、タッチペンの接触位置が認識された時点から所定時間が経過した後の所定の時間帯によって実現されている。
【0078】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機1を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成された業務用ゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。
【0079】
(b) 本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係るゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての携帯ゲーム機の外観図。
【図2】前記携帯ゲーム機の一例としての制御ブロック図。
【図3】前記携帯ゲーム機の一例としての機能ブロック図。
【図4】野球ゲームにおけるバッティングシステムを説明するための図。
【図5】バッティングシステムにおけるタイムラグを説明するための図。
【図6】野球ゲームにおけるバッティングシステムを説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0081】
1 携帯ゲーム機
3 液晶モニタ
3b タッチパネル式のモニタ
4 入力部
50 通過領域設定手段
51 通過位置設定手段
52 第1軌道設定手段
53 接触位置認識手段
54 接触位置移動手段
55 最終接触位置認識手段
56 位置関係判別手段
57 第2軌道設定手段
70 投手キャラクタ
71 捕手キャラクタ
73 打者キャラクタ
72 ヒッティング面
76 予定通過位置
77 指示手段の接触位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なコンピュータに、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予定通過表示領域を設定する通過領域設定機能と、
前記予定通過表示領域に前記移動体の予定通過位置を設定する通過位置設定機能と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の軌道を所定の軌道に設定する第1軌道設定機能と、
指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識機能と、
前記指示手段により前記接触位置を前記予定通過表示領域において移動可能にする接触位置移動機能と、
前記接触位置が認識された時点から前記移動体が前記予定通過位置に到達した時点までの間で、前記接触位置を最終接触位置として認識する最終接触位置認識機能と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係を判別する位置関係判別機能と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係に応じて、前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道を、前記所定の軌道又は前記所定の軌道と異なる軌道に設定する第2軌道設定機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記最終接触位置認識機能は、
前記接触位置が移動したか否かを判断する接触位置移動判断機能と、
前記指示手段が前記モニタから離れた否かを判断するモニタ離反判断機能と、
を含み、
前記接触位置移動判断機能において、前記接触位置が移動したと判断された場合は移動後の接触位置が第1接触位置として認識され、前記接触位置が移動しなかったと判断された場合は前記接触位置認識機能により認識された前記接触位置が第2接触位置として認識され、
前記モニタ離反機能において、前記指示手段が前記モニタから離れたと判断された場合は、前記指示手段が前記モニタから離れた時点で、前記第1接触位置又は前記第2接触位置が前記最終接触位置として認識され、
前記モニタ離反機能において、前記指示手段が前記モニタから離れていないと判断された場合は、前記移動体が前記予定通過位置に到達したときに、前記第1接触位置又は前記第2接触位置が前記最終接触位置として認識される、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記位置関係判別機能は、前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かを判別する間隔判別機能を含み、
前記間隔判別機能において前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあると判別された場合、前記第2軌道設定機能において前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道が前記所定の軌道と異なる軌道に設定され、
前記間隔判別機能において前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にないと判別された場合、前記第2軌道設定機能において前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道が前記所定の軌道に設定される、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記位置関係判別機能は、前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあるか否かを判別する間隔判別機能を含み、
前記第2軌道設定機能は、前記接触位置が認識された時点からの時間に応じて、前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道を、前記所定の軌道又は前記所定の軌道と異なる軌道に設定する機能をさらに含み、
前記間隔判別機能において前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にあると判別された場合、前記接触位置が認識された後の所定の時間帯内で前記移動体が前記予定通過位置に到達したときに前記第2軌道設定機能において前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道が前記所定の軌道と異なる軌道に設定され、前記接触位置が認識された後の所定の時間帯外で前記移動体が前記予定通過位置に到達したときに前記第2軌道設定機能において前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道が前記所定の軌道に設定され、
前記間隔判別機能において前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との間隔が所定の範囲内にないと判別された場合、前記第2軌道設定機能において前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道が前記所定の軌道に設定される、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記所定の時間帯は、前記接触位置が認識された時点から所定時間が経過した時点から後に設定されている、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記所定の時間帯は、前記接触位置が認識された時点から後に設定されている、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なゲーム装置であって、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予定通過表示領域を設定する通過領域設定手段と、
前記予定通過表示領域に前記移動体の予定通過位置を設定する通過位置設定手段と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の軌道を所定の軌道に設定する第1軌道設定手段と、
指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識手段と、
前記指示手段により前記接触位置を前記予定通過表示領域において移動可能にする接触位置移動手段と、
前記接触位置が認識された時点から前記移動体が前記予定通過位置に到達した時点までの間で、前記接触位置を最終接触位置として認識する最終接触位置認識手段と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係を判別する位置関係判別手段と、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係に応じて、前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道を、前記所定の軌道又は前記所定の軌道と異なる軌道に設定する第2軌道設定手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項8】
タッチパネル式のモニタに移動体が表示されるゲームを実現可能なゲーム方法であって、
前記移動体の送出位置と前記移動体の到達位置との間の所定位置において前記移動体の予定通過表示領域を設定する通過領域設定ステップと、
前記予定通過表示領域に前記移動体の予定通過位置を設定する通過位置設定ステップと、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の軌道を所定の軌道に設定する第1軌道設定ステップと、
指示手段を前記モニタに接触させたときに前記モニタにおける前記指示手段の接触位置を認識する接触位置認識ステップと、
前記指示手段により前記接触位置を前記予定通過表示領域において移動可能にする接触位置移動ステップと、
前記接触位置が認識された時点から前記移動体が前記予定通過位置に到達した時点までの間で、前記接触位置を最終接触位置として認識する最終接触位置認識ステップと、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係を判別する位置関係判別ステップと、
前記予定通過表示領域を通る前記移動体の通過位置と前記最終接触位置との位置関係に応じて、前記移動体が前記予定通過位置に到達した後の前記移動体の軌道を、前記所定の軌道又は前記所定の軌道と異なる軌道に設定する第2軌道設定ステップと、
を備えるゲーム方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−87489(P2006−87489A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−273569(P2004−273569)
【出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】