説明

ゲーム機用操作装置および携帯ゲーム機

【構成】 携帯ゲーム機10は、横長長方形のハウジング12を含み、ハウジングにはほぼ全面に亘ってカバー14が装着される。ハウジングもカバーもその上主面の平面形状が「糸巻き形状」であるため、ハウジングの下側面22と上主面とを連結する下側傾斜面26が形成される。ハウジングの上側面20の左右端に、第1操作手段として左スイッチ32Lおよび右スイッチ32Rを設ける。ハウジングの主面に、第2操作手段として十字キー16およびAボタン18a,Bボタン18bが設けられ、下側傾斜面に、第3操作手段としてスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を配置する。
【効果】 携帯ゲーム機10が小型であっても、各操作手段を分散するので、操作手段の操作がし易い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はゲーム機用操作装置および携帯ゲーム機に関し、特にたとえば、ハウジングを両手で把持し、その状態でハウジング主面や側面に配置された操作スイッチまたは操作キーを操作する、ゲーム機用操作装置および携帯ゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の携帯液晶ゲーム機は横長のハウジング有し、左右の手のひらをそのハウジングの左右側面に当ててゲーム機を把持するようにしている。
【特許文献1】意匠登録第1204226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のゲーム機は両手で把持するゲーム機では、左右の手のひらをハウジングの側面に当てた状態で、主として両手の親指で操作できるように、中央の液晶表示器を挟んだ主面上の左側および右側に集中的に操作キーや操作スイッチを配置している。したがって、各操作キーや操作スイッチ相互間にはあまり大きなスペースが確保できない。ハウジングの大きさを小さく小型化した場合や、中央の表示器をハウジングに比べて大きくした場合などでは、操作キーやスイッチの相互間間隔が小さくなり過ぎて誤操作を惹起する可能性がある。
【0004】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ゲーム機用操作装置および携帯ゲーム機を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、小型化しても操作手段の操作がし易い、ゲーム機用操作装置および携帯ゲーム機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、ハウジングの上側面において、左および右の少なくとも一方領域に配置される第1操作手段と、ハウジングの主面において、少なくとも一方領域に対応する領域に配置される第2操作手段とを備えるゲーム機用操作装置において、
ハウジングに主面と下側面との間に傾斜面を形成し、その傾斜面に第3操作手段を設けたことを特徴とする、ゲーム機用操作装置である。
【0007】
実施例では、この発明は、携帯ゲーム機(10:実施例で相当する部分を示す参照符号)に適用している。ハウジング(12)はたとえば横長長方形であり、その上側面(20)において、ハウジングの横方向の左および右の少なくとも一方の領域に第1操作手段が設けられる。実施例では、たとえば左右端には、左右スイッチ(32L,32R)が設けられる。また、ハウジングの主面(正面)には、第2操作手段として、たとえば十字キー(16)およびAボタン、Bボタン(18a,b18b)を配置する。そして、ハウジングの主面と下側面(22)とを連続する傾斜面(26)に第3操作手段(28,30)を設ける。なお、この傾斜面は、実施例では、下側面から主面に向かって上昇するように傾斜している。
【0008】
ハウジングは両手のてのひらを左右側面に沿わせることによって把持し、その手のたとえば人差し指で第1操作手段を操作し、たとえば親指で第2操作手段を操作する。第3操作手段は、たとえば親指で、操作する。
【0009】
請求項1の発明によれば、第1操作手段をハウジングの上側面に、第2操作手段をハウジングの主面に、そして第3操作手段を傾斜面に設けることによって、各操作手段を分散配置できる。したがって、ハウジングを小型化しても、操作手段が混み合って誤操作を生じることない。
【0010】
しかも、第1操作手段に人差し指を載せてハウジングを把持したときに、たとえば主面下側面に第3操作手段を配置した場合と比較して、親指の届く範囲に第3操作手段が配置されることになるので、第3操作手段の操作が容易になる。また、第3操作手段を主面側から視認可能なため、第3操作手段の操作性がよい。すなわち、請求項1の発明のように、第3操作手段を主面と下側面との間の傾斜面に配置することにより、第1操作手段、第2操作手段、第3操作手段のそれぞれ操作性を損なうことがない。
【0011】
請求項2の発明は、第3操作手段は、そのキートップが傾斜面に垂直な方向に可動する、押下げ式の操作手段である、請求項1記載のゲーム機用操作装置である。
【0012】
請求項2の発明では、このような押下げ式の第3操作手段が正面の下部に設けられ、そのキートップを垂直な方向に可動する場合と比較すると、この発明では、第3操作手段のキートップを押し下げる力がゲーム機用操作装置の比較的中心部分に向かう方向となるため、第3操作手段を操作したときに、ゲーム機用操作装置の把持状態が不安的になりにくい。
【0013】
請求項3の発明は、第3操作手段は、傾斜面において、ハウジングの横方向中央領域に配置した、請求項1または2記載のゲーム機用操作装置である。
【0014】
請求項4の発明は、第3操作手段は、傾斜面において、一方領域に対応する領域に配置した、請求項1または2記載のゲーム機用操作装置である。
【0015】
請求項3の発明または請求項4の発明のように、第3操作手段は、傾斜面の任意の場所に配置することができる。
【0016】
請求項5の発明は、第1操作手段は上側面の左右にそれぞれ設けられる操作手段を含み、第2操作手段はハウジングの主面において、左右にそれぞれ設けられる操作手段を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のゲーム機用操作装置である。
【0017】
実施例では、第1操作手段として左スイッチ(32L)および右スイッチ(32R)を設け、第2操作手段として、左側に十字キー(16)を、右側にAボタン(18a)およびBボタン(18b)を配置する。
【0018】
請求項6の発明は、第3操作手段は、傾斜面において、ハウジングの横方向中央領域に1まとまりに配置した2つの操作手段を含む、請求項5載のゲーム機用操作装置である。
【0019】
請求項7の発明は、第3操作手段は、傾斜面において、左右に分散配置した2つの操作手段を含む、請求項5記載のゲーム機用操作装置である。
【0020】
実施例では2つ操作手段はスタートスイッチ(28)およびセレクトスイッチ(30)である。そして、請求項5の発明では、それらのスイッチを傾斜面の中央部にまとめて配置し、請求項6の発明では分散して配置する。請求項6の発明のように分散配置すると、それぞれの側面を把持する両手の親指がさらに届き易くなる。
【0021】
請求項8の発明は、傾斜面は、ハウジングの横方向中央領域において幅が広くかつ左右端部に向かうにつれて幅が次第に狭くなるように形成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載のゲーム機用操作装置である。
【0022】
請求項8の発明で、もし、第3の操作手段をその中央領域に配置するとすると、第3操作手段の配置スペースを十分確保することができる。
【0023】
請求項9の発明は、ハウジングの主面は、左右端部から中央部に向かって高くなるように湾曲され、かつ、その平面視において少なくとも下辺が内方に湾曲した形状に形成される、請求項8記載のゲーム機用操作装置である。
【0024】
請求項9の発明では、主面と下側面との間に、中央部の上下幅が最大で左右端部に向かうにつれて上下幅が次第に狭くなる傾斜面が自然に形成される。したがって、ハウジングを安定的に把持できるという利点もある。
【0025】
請求項10の発明は、ハウジングの主面の中央部には透明窓が設けられ、透明窓の下方に表示手段を設けた、請求項9記載のゲーム機用操作装置である。
【0026】
請求項10の発明では、主面に衝撃があったときに、表示手段に衝撃が伝わるのを防ぐことができる。
【0027】
請求項11の発明は、第3操作手段はそのキートップが少なくとも一部が光を透過に形成され、キートップの下方に設けられた発光素子、および発光素子を点灯または消灯する駆動回路をさらに備える、1ないし10のいずれかに記載のゲーム機用操作装置である。
【0028】
請求項11の発明において、その発光素子をたとえば電源の状態に応じて点灯、消灯などを制御するようにすれば、ゲームをしながらであっても電源の状態を容易に把握することができる。また、第3の操作手段は、表示面のあるハウジング主面に対して傾斜した傾斜面に設けられているので、発光素子からの発光がプレイヤの視線から少しずれるのでゲームの妨げにならない。
【0029】
請求項12の発明は、正面と下部側面との間に傾斜面が形成され、プレイヤの両手で把持されるハウジング、ハウジングの正面において、左側領域または右側領域の少なくとも一方領域に、ハウジングを把持する左手または右手のうち当該一方領域に対応する少なくとも一方の手の親指によって操作可能な位置に配置される正面操作手段、傾斜面において、少なくとも一方の手の親指によって操作可能な位置に配置されるに傾斜面操作手段を備えるゲーム機用操作装置である。
【0030】
請求項12の発明では、ハウジング(12)は両手のてのひらを左右側面に沿わせることによって把持し、その手のたとえば親指で正面操作手段(16,18a,18b)を操作する。傾斜面操作手段(28,30)も、たとえば親指で操作する。この請求項12の発明でも、正面操作手段をハウジングの主面に、そして傾斜面操作手段を傾斜面に設けることによって、各操作手段を分散配置できる。したがって、ハウジングを小型化しても、操作手段が混み合って誤操作を生じることない。傾斜面操作手段を主面(正面)側から視認可能なため、第3操作手段の操作性がよい。
【0031】
請求項13の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載のゲーム機用操作装置を備えた、携帯ゲーム機である。
【発明の効果】
【0032】
この発明によれば、各操作手段をハウジングの上側面や主面、さらには傾斜面上に分散配置できる。したがって、ハウジングを小型化しても、あるいは表示手段の相対的に大きくしても、操作手段が混み合って誤操作を生じることない。
【0033】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1および図2を参照して、この発明の実施例である携帯ゲーム機10は、たとえば金属の薄板を曲げ加工した、横長のハウジング12を含む。一例として、このハウジング12の縦横比は、1:2である。ただし、この縦横比に限定されるものではない。そして、このハウジング12の縦方向寸法(左右側面の)は、一例として、4〜6cmで、実施例では5cmとした。ただし、その寸法も単なる例示に過ぎない。ハウジング12の上面(上主面)には、たとえばプラスチックの薄板からなるカバー14が着脱自在に装着される。カバー14はハウジング12の上主面のほぼ全域を覆うようなサイズや形状とされる。このカバー14を貫通して突出するように、ハウジング12の上面には、左側に、方向指示操作器として機能する十字キー16が設けられ、右側に、Aボタン18aおよび18bが設けられる。ただし、十字キー16、または、Aボタン18aおよび18bの一方は省略されてもよい。
【0035】
十字キー16は、ディジタルジョイスティックであり、4つの押圧部の1つを操作することによって、ゲームプレイヤによって操作可能なキャラクタまたはオブジェクト(プレイヤキャラクタまたはプレイヤオブジェクト)の移動方向を指示し、あるいはカーソルの移動方向を指示したりすることができる。
【0036】
Aボタン18aは、押しボタンスイッチで構成され、方向指示以外に、たとえば、打つ(パンチ)、投げる、つかむ(取得)、乗る、ジャンプするなどの任意の動作をプレイヤキャラクタにさせることができる。たとえば、アクションゲームにおいては、ジャンプ、パンチ、武器を動かす等を指示することができる。また、ロールプレイングゲーム(RPG)やシミュレーションRPGにおいては、アイテムの取得、武器やコマンドの選択および決定等を指示することができる。Bボタン18bも同様に押しボタンスイッチで構成され、後述のセレクトスイッチ30で選択したゲームモードの変更やAボタン18aで決定したアクションの取り消し等のために用いられる。
【0037】
上で説明した十字キー16、およびAボタン18aおよびBボタン18bは、ゲーム機10では上主面が正面になるので、正面操作手段と呼ばれることもある。
【0038】
ハウジング12の平面視形状は所定の縦横比を持つ長方形であるが、その上面の形状は、特に図3からよく分るように、横長の糸巻き形状に形成される。ここで、「糸巻き形状」とは、長方形の上下辺の中央部分が互いに内向きに弧状に湾曲している形状を指すものとする。このように、ハウジング12の上主面が糸巻き形状に形成されるため、当然、カバー14の平面視形状も図4に示すように「糸巻き形状」に形成される。
【0039】
ハウジング12は長方形であり、ハウジング12は、上側面20および下側面22を有し、上側面20と上面とを連結する傾斜面24および下側面22と上面とを連結する傾斜面26が形成される。傾斜面24は特に図2からよく分るように、上側面20から上面に向かって上昇するように傾斜し、傾斜面26は特に図1からよく分るように、下側面22から上面に向かって上昇するように傾斜される。上述のように、ハウジング12の上面の平面形状およびカバー14の平面形状がともに糸巻き形状であるため、上述の上側傾斜面24に、最大幅を有する中央部分24aと、その中央部分24aから左右両側に段々幅狭に延びる左部分24bおよび24cとが形成される。同じように、下側傾斜面26には、最大幅を有する中央部分26aと、その中央部分26aから左右両側に段々幅狭になる左部分26bおよび右部分26cとが形成される。
【0040】
実施例の携帯ゲーム機10では、ハウジング12の下側傾斜面26の中央部分26aに、ともに押しボタンスイッチであるスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30が設けられる。スタートスイッチ28は、ゲームを開始(再開)したり、一時停止(Pause)したりする等のために用いられる。セレクトスイッチ30は、ゲームモードの選択等のために用いられる。
【0041】
このように、この実施例では、下側傾斜面26にスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を配置するが、上側傾斜面24には何も設けないので、この上側傾斜面24をなくして、ハウジング12の上側では上主面と上側面20とを直接連結するように変形することもできる。ただ、傾斜面24および26を上下に形成したのは、デザイン上の理由である。
【0042】
ハウジング12の上側面20には、それぞれが横長のキートップ90L(図13-図15)を有する左スイッチ32Lおよび右スイッチ32Rが設けられる。左スイッチ32Lおよび右スイッチ32Rは、ともに押しボタンスイッチで構成され、Aボタン18aおよびBボタン18bと同様の操作に用いることができ、また、Aボタン18aおよびBボタン18bの補助的な操作に用いることができる。左スイッチ32Lおよび右スイッチ32Rは、携帯ゲーム機10の上側面に設けられるので、上側面操作手段と呼ばれることもある。
【0043】
カバー14のほぼ中央には横長の透明窓34が形成され、この透明窓34の下方に、ハウジング12の上面に取り付けられたLCD(液晶表示器)からなる表示器36が配置される。したがって、プレイヤは、カバー14の透明窓34を通して表示器36に表示されているゲーム画面(プレイヤオブジェクト、ノンプレイヤオブジェクト、背景画像などで構成される)を見ることができる。ただし、表示器36は、LCDではない他のタイプの表示器、たとえばEL(Electronic Luminescence)などに代えられてもよい。
【0044】
実施例の携帯ゲーム機10は、ゲーム機用プログラム記憶媒体として、メモリカートリッジ(図示せず)を用いるが、このゲームカートリッジを装着するために、ハウジング12の下側面22には、その一部を開口しまたは切り欠いてカートリッジ挿入口38が形成される。そして、そのカートリッジ挿入口38の奥には図示しないカートリッジコネクタを配置し、ゲームカートリッジをそのコネクタに装着することによって、そのゲームカートリッジに内蔵されているたとえば半導体ROMまたはRAMあるいはフラッシュメモリなどに予め格納されているプログラムデータを携帯ゲーム機10の全体の動作を制御するCPU(MPU)などを有するゲームコンピュータ(図示せず)内のメモリに展開し、実行することができる。この場合、周知のように、ゲームコンピュータは、各操作手段16,18a,18b,28,30,32L,32Rの操作状態によってゲームの進行を制御する。
【0045】
ハウジング12の下側面22のカートリッジ挿入口38の横には、電源スイッチ40が設けられる。この電源スイッチ40は、実施例ではスライドスイッチであるが、押しボタンスイッチで構成されてもよい。下側面22のカートリッジ挿入口38を挟む電源スイッチ40とは反対側には、ヘッドホン接続端子42が設けられる。
【0046】
ハウジング12の上側面20の左スイッチ32Lおよび右スイッチ32Rに挟まれたほぼ中央には、拡張コネクタ44が設けられる。この拡張コネクタ44には種々の機能拡張素子を接続することができる。たとえば、この拡張コネクタ44に無線ユニット(図示せず)を挿入すると、実施例の携帯ゲーム機10は、たとえば微弱電波を利用して無線ネットワークを構成し、各ゲーム機との間で無線でデータの授受をすることができる。したがって、多数のゲーム機で同じゲームをプレイすることができる。ただし、拡張コネクタ44に接続ケーブル(図示せず)を接続すれば、その接続ケーブルを通してデータのやり取りをすることができ、2台のゲーム機で対戦ゲームをプレイすることができる。また、この拡張コネクタ44に接続した接続ケーブルで携帯ゲーム機10を図示しない他のゲーム機本体(ゲームコンソール)のコントローラポートに接続することによって、この携帯ゲーム機10をそのゲーム機本体のコントローラとして使用することもできる。
【0047】
ハウジング12の上面のBボタン18bの下方には、スピーカ45(図7)からの音を放出するための放音孔46が形成される。このスピーカ45からの出力音量を調整するために、ハウジング12の右側面48に、音量/バックライト調整スイッチ50が設けられる。この音量/バックライト調整スイッチ50は、スピーカ音量だけでなく、表示器36がLCDの場合のバックライト光量を調整するためにも利用される。
【0048】
ハウジング12の左側面52には、カバー14を取り外すときにイジェクタ80(図10)を挿入するための差込孔54が形成される。
【0049】
図4‐図6を参照して、カバー14は、ハウジング12の上面のほぼ全領域を覆う大きさや形状とそれ、実施例では、ハウジング12の上主面の形状に合わせて、左右側辺56および58と上下湾曲辺60および62とからなる糸巻き形状の輪郭を有し、その中央に、上述した透明窓34が形成される。たとえば、このカバー14の全体を透明樹脂で作り、透明窓34の部分をそのまま残し、他の部分に裏から着色するようにすれば、透明窓34が容易に形成される。しかも、その着色の色や模様を変更することによって、多様なカバーを作ることができる。
【0050】
カバー14の透明窓34の左方には、十字キー16のキートップを露出させるための十字型の開口64が形成されるとともに、透明窓34の右方には、Aボタン18aおよびBボタン18bのそれぞれのキートップを露出させるための円形の開口66aおよび66bが形成される。Bボタン用開口66bの下方に、上述のスピーカ用放音孔46が形成される。
【0051】
カバー14は後に図8‐図10を参照して説明するように、ハウジング12に着脱自在であるが、カバー14の透明窓34を挟んで左右には、互いに形状の違う操作キーや操作スイッチないしボタンのキートップの形状に相似する開口64および66(図4‐図6)が形成される。したがって、それらの開口の形状を観察すれば、カバーの上下や左右は簡単に判別できる。そのため、たとえ子供であっても、カバー14をハウジング12に装着するに際して、カバー14の上下や左右を間違えるということはない。
【0052】
カバー14の裏面(底面)の右端にはこのカバー14をハウジング12に取り付けるための1対の取付爪68が設けられ、左端には同様に、1対の取付爪70が形成される。取付爪68は、特に図6からよく分かるように、カバー14の裏面から垂直に延びる垂直片68aとこの垂直片68aの先端から右側辺58方向へ外方に曲がる係止片68bとを有する。係止片68bの先端はカバー14の右側辺58から外方に突出する。取付爪70は、特に図6からよく分かるように、カバー14の裏面から垂直に延びる垂直片70aとこの垂直片70aの先端から垂直片70aと同じ面内で上下湾曲辺60および62の方向に曲がる係止片70bとを有する。係止片68bは垂直片70aと同じ面内にあるため、カバー14の左端辺56から突出することはない。
【0053】
図7にはカバー14を外した状態の携帯ゲーム機10の平面図が示される。この図7からよく分かるように、ハウジング12の中央の、カバー14の透明窓34の下方に表示器36が取り付けられる。すなわち、ハウジング12の正面(上主面)にはその所定範囲、実施例ではほぼ全域に、表示器36を配置するための開口が形成され、この開口部の上下の縁部が、上記上下湾曲辺60および62に従うように、上下側面から見て横方向中央が高くかつ左右側端部に向かって低くなるように湾曲している。開口部の内部の中央部おいて、その開口部の上下の縁部よりも上下側面から見て低い位置に、表示器36が配置される。そして、この開口部すなわち表示器36を挟んでハウジング12の上面左側に十字キー16が、右側にAボタン18aおよびBボタン18bが配置される。これらの操作手段は、キートップが開口部の上下の縁部よりも上下側面から見て高い位置になるように設けられる。操作手段のキートップはカバー14の開口64、および開口66aおよび66bを通して、カバー14の上面に露出する。そして、カバー14の放音孔46の下方に対応する位置にスピーカ45が設けられる。
【0054】
ハウジング12の上面の右端部には、Aボタン18aを挟む位置に、1対の係合穴72が形成される。この係合穴72のそれぞれの位置は、カバー14の取付爪68のそれぞれの位置に対応している。つまり、1対の係合穴72は1対の取付爪68を係止するためのものである。係合穴72の外側の内縁には係止片72aが形成される。
【0055】
ハウジング12の上面の左端部には、十字キー16を挟む位置に、1対の係合穴74が形成される。この係合穴74のそれぞれの位置は、カバー14の取付爪70のそれぞれの位置に対応している。つまり、1対の係合穴74は1対の取付爪70を係止するためのものである。係合穴74の下方には、特に図8および図9からよく分かるように、係合片76が設けられる。係合片76は図5および図6に示すカバー14の取付爪70の係止片70bに図9に示すように係合することによって、係止片70の係合穴74からの脱落を防止する。
【0056】
一方、係合片76は押圧部78(図9および図10)と一体に形成されている。ハウジング12の左側面52に形成された差込孔54を通してイジェクタ80を差し込むことによって、この押圧部78を押すことができる。押圧部78をイジェクタ80で押すとそれと一体の係合片76も押され、係合片76は、図10に示すように、内側に傾斜する。したがって、係止片70bと係合片76との係合が外れる。
【0057】
カバー14を携帯ゲーム機10すなわちハウジング12に取り付けるためには、カバー14を図8に示すように立てた状態で、取付爪68の係止片68bを係合穴72に挿入する。その状態で、次に、図8の矢印で示すようにカバー14を倒し、カバー14の取付爪70の係止片70bを係合穴74に挿入する。そうすると、係合片76が係止片70bに係合する。したがって、カバー14は、一端側では取付爪68と係合穴72との係合によって、また、他端側では取付爪70と係合穴74との係合によって、保持される。
【0058】
このカバー14を取り外すには、図10に示すように、ハウジング12の左側面52の差込孔54を通してイジェクタ80を差し込む。そうすると、イジェクタ80が押圧部78すなわち係合片76を押し倒すので、係止片70bと係合片76との係合が外れる。その状態でカバー14を指で摘んで図8のように立てた状態にすると、さらに取付爪68と係合穴72との係合が外れ、カバー14を取り外せる。
【0059】
この実施例の携帯ゲーム機10では、たとえばLCDのような表示器36の上にカバー14があるため、表示器36が直接露出する形式のゲーム機に比べて、表示器36を効果的に保護することができる。ハウジング12の上主面はたとえば図1や図2さらには、図8‐図10(これらの図で、点線はハウジング12の湾曲状態や位置を示している。)に示すように中央が左右側端に比べて上主面方向へ上昇するようにわずかに湾曲していて、それに応じて、カバー14も湾曲させているため、カバー14は受けた力を、湾曲の最も盛り上がった中央から左右側端方向に容易に分散させることができる。したがって、携帯ゲーム機10で普通にゲームプレイをしているときに過大な力がカバー14に加わったとしても、あるいは携帯ゲーム機10を落としたり何かにぶつけたりしても、そのときの力や衝撃は表示器36に直接は伝わらず、カバー14で分散されたり一旦吸収されてから表示器36に伝わるので、結果的に、表示器36に過大な負荷がかかることはなく、表示器が保護される。カバー14と表示器36との間に、たとえば図9からよく分かるように、隙間があるので、このようなカバー14による表示器36の保護効果は顕著である。
【0060】
ただし、ハウジング12の上主面の湾曲(点線で示す)の程度とカバー14の湾曲の程度とは、あまり大きな差がなければ、どちらか一方が他方より大きくても小さくてもよい。
【0061】
たとえば、前者の湾曲の程度が後者の湾曲の程度より大きいとき、すなわちカバー14の湾曲の曲率がハウジング12に比べて小さいとき、カバー14を装着するときにカバー14に曲げの力をかけて、取付爪68および70を係合穴72および74へ挿入して係止する。この場合に、カバー14を装着した後には、カバー14は元の曲率の小さい状態に復元しようとするから、取付爪68および70が外側に広がる方向で変位しようとするため、結果的に、取付爪68および70が係合穴72および74の外側内縁に偏寄させられる。したがって、取付爪68および70の係合穴72および74からの離脱が有効に防止できる。
【0062】
このように、カバー14は、それがどの程度の曲げに耐えられるかという柔軟性にもよるが、湾曲させるための加工を全く施していない全くの平板状態のものでも、使用できることもある。
【0063】
また、この実施例では、カバー14と表示器36との間にはクリアランス(隙間)があるが、ハウジング12の上主面とカバー14の裏面とは、たとえば図9からよく分かるように、密着しているので、十字キー16やAボタン18aおよびBボタン18bのキートップのカバー14から上への突出量を十分確保できる。つまり、カバー14と表示器36との間にはクリアランス(隙間)を形成するために、仮に、ハウジング12の上主面とカバー14の裏面とを全体にわたって隙間を設けて配置したとすれば、十字キー16やAボタン18aおよびBボタン18bのキートップのカバー14から上への突出量がその隙間分だけ少なくなるので、キートップ自体の高さを変えたりする必要があり、コストアップの要因になるが、操作キーや操作スイッチを設けている領域ではカバー14とハウジング12との間には隙間がないので、キートップの高さを変えなくても突出量を確保できるのである。
【0064】
また、カバー14の透明窓34に反射防止加工などを施せば、その下方にある表示機36の視認性(見易さ)が一層向上する。
【0065】
この実施例の携帯ゲーム機10でゲームをプレイする場合、プレイヤは、図10および図11に示すように、左手LHおよび右手RHの手のひらLHpおよびRHpにゲーム機10すなわちハウジング12の左右下角部82および84(図3)を当て、ハウジング12の右側面48を右手RHの手のひらRHpに沿わせ、ハウジング12の左側面52を左手LHの手のひらLHpに沿わせる。この状態では、右手RHの人差し指RHiは、第2関節が丁度ハウジング12の右上角部86(図3)に位置し、その先端が右スイッチ32Rに達する。同じように、左手LHの人差し指LHiは、第2関節がハウジング12の左上角部88に位置し、その先端が左スイッチ32Lに達する。
【0066】
右手RHの親指RHtは主としてAボタン18aまたはBボタン18bを操作し、左手LHの親指LHtは十字キー16を操作する。図11は、右手RHの親指RHtでBボタン18bを押し、左手LHの親指LHtで十字キー16の右方向指示部を押した状態である。図12の状態は、右手RHの親指RHtでAボタン18aを押し、左手LHの親指LHtで十字キー16の左方向指示部を押した状態である。図11の操作状態が、両親指RHtおよびLHtが最も内側に寄った状態で、図12の状態が、両親指RHtおよびLHtが最も外側に寄る状態である。いずれの状態であっても、実施例のゲーム機10はかなり小型であるため、ゲーム機10の左右側面48および52をプレイヤの左右のてのひらLhpおよびRHpや人差し指LhiおよびRHiでしっかり支えていないとグラグラと動いてしまう。つまり、左右の手のひらLhpおよびRHpをゲーム機10の左右側面48および52に沿わせる必要がある。この状態では、人差し指RHiおよびLHiで比較的自由に動かせる部分は、指先だけである。そのため、従来のゲーム機のように人差し指の腹(付け根)で操作するように右スイッチ32Rおよび左スイッチ32Lを配置すると、非常に操作しづらくなる。
【0067】
そこで、この実施例の携帯ゲーム機10では、操作手段(上側面操作手段)または第1の操作手段として機能する左スイッチ32L(および右スイッチ32R)を図13および図14に示すように変更して、人差し指Lhi(およびRHi)の指先で操作できるようにした。なお、図13および図14は左スイッチ32Lだけを示しているが、右スイッチ32Rについても同様に(左右対称に)に構成されていることを予め指摘しておく。
【0068】
図13を参照して、左スイッチ32Lは横長のキートップ90Lを有し、このキートップ90Lの一方端側(ハウジング12の横方向中心寄り)が自由端となり、それとは反対側の他方端部に支軸92Lが形成される。この支軸92Lは、ハウジング12の左上角部88に形成された軸受孔94Lに挿入される。軸受孔94Lは縦長の長孔として形成されていて、そのために、支軸92Lは軸受孔94Lに緩く挿入される。キートップ90Lの上記一方端側端部に、作用部96Lが形成される。ハウジング12内にはスイッチ基板98が収納され、このスイッチ基板98には、上記作用部96Lに対応する位置に、スイッチ接点100Lが取り付けられる。作用部96Lおよびスイッチ接点100Lがスイッチ部として機能する。をさらに、スイッチ基板98上に、もしくはスイッチ基板98とは別に、支持台102Lが固定的に設けられる。この支持台102Lには、コイルばね104Lの一端が固着される。コイルばね104Lの他端はキートップ90Lの下端面のやや外よりに当接されもしくは固着される。したがって、支持台102Lとキートップ90Lとの間にはキートップ90Lを定常的に矢印A方向に押し上げる弾発力が作用する。この状態が、左スイッチ32Lが開放されている状態である。
【0069】
ただし、板ばねのようなもの、あるいはゴムのようなものなど、キートップ90Lを弾発的に付勢することができる適宜の弾性体を、実施例のコイルばね104Lに代えて、もしくはそれと併用することができる。
【0070】
なお、スイッチ基板98は、後述の回路基板108(図16)で兼用されてもよい。
【0071】
図11および図12に示す左手の人差し指LHiの指先でキートップ90Lの一端側すなわち自由端を押すと、その部分で、図14に示す矢印B方向の力がかかる。キートップ90Lがこの力を受けると、キートップ90Lはコイルばね104Lの弾発力に抗して押し下げられる。したがって、キートップ90Lの先端下面に形成されている作用部96Lが接点100Lに接触する。したがって、この接点100Lすなわち左スイッチ32Lがオンとなる。
【0072】
ここで、キートップ90Lの支軸92Lを挿通する軸受孔94Lが縦長の長孔にした理由を説明する。
【0073】
ゲーム機10は手持ち型の携帯ゲーム機であるため、落としたりすることもある。このとき、携帯ゲーム機10すなわちハウジング12の角部が床に当たってしまうこともある。従来の構造では、左スイッチも右スイッチも、人差し指の腹で操作するように、作用部は、ゲーム機の角部側に形成され、その作用部は、定常的にはばねの弾性で押し上げられて保持されていた。したがって、仮に携帯ゲーム機を床上に落として角部が床面に当たったとしても、その衝撃はばねに吸収されるので、これらの左右スイッチがそれが原因で壊れてしまうことは殆どなかった。
【0074】
しかしながら、この実施例の携帯ゲーム機10では、上述のように、左スイッチ32Lは、右スイッチ32Rも同様であるが、人差し指の指先で操作できるようにするために、キートップ90Lの支軸92Lを、従来とは反対に、携帯ゲーム機10のハウジング12の外側(角)に配置した。したがって、たとえば携帯ゲーム機10を落下させたり、あるいは図14に示すように携帯ゲーム機10が他のもの106と接触した場合、キートップ90Lの基端側が直接衝撃を受けることになる。したがって、もし軸受孔94Lが支軸92Lとごく僅かしかクリアランスがないものであるとすると、上記の衝撃がそのまま支軸92Lに伝わり、支軸92Lが破損してしまうことも予想される。
【0075】
そこで、この実施例では、支軸92Lを挿通する軸受孔94Lを縦長の長孔にしている。詳しく言えば、軸受孔94Lは短径と長径とを有する長孔で、短径は、支軸92Lを挿入する必要があるのでその支軸92Lの径よりやや大きく、長径はその短径よりさらに大きくされる。そして、図示したように、長径がキートップ90Lを押し下げる方向(矢印B方向)に沿うように、軸受孔94Lが配置される。そのため、図14に示すようにゲーム機10の角部に他のもの106が当たったとしても、キートップ90Lの基端側すなわち支軸92Lは軸受孔94Lの長径方向に移動する。このときの移動量すなわち軸受孔94Lの長径長さを、キートップ90Lの基端側を一杯に押し下げたときにキートップ90Lの上端面がハウジング12の輪郭(外形線)より内側になるように設計しておけば、もの106が当たったとしても、キートップ90Lは一杯に押し下げられるだけで、衝撃がキートップ90Lに直接加わることはない。つまり、キートップ90Lへの外部からの衝撃は、軸受孔94Lの中を支軸92Lが移動することによって、吸収されるので、ゲーム機10を落としたり、角部にもの106が当たっても、左スイッチ32Lが破損することはない。
【0076】
さらに、この実施例では、キートップ90Lを定常的に、スイッチ部が作用しない状態に弾発的に付勢するためにコイルばね104Lのような弾性体を用い、その弾性体をキートップ90Lの、一方端側(ハウジングの横方向中心寄り)ではなく、他方端側(ハウジングの側端寄り)には位置したので、この弾性体がキートップ90Lの支軸92L側に加えられた衝撃を緩和する働きをする。したがって、軸受孔94Lを長孔にしたことによる衝撃吸収作用と相俟って、キートップ90Lすなわち左スイッチ32Lの破損を効果的に防止できる。
【0077】
なお、上述の「移動量」は、少なくとも図14の点線で示す開放状態または定常状態におけるキートップ90Lのハウジング12の外形線からの突出量と同じである必要があるが、好ましくは、移動量が突出量よりもごく僅か大きくなるように設定する。そうすれば、ゲーム機10を落としたりしてキートップ90Lが最大押し下げられた状態になっても、キートップ90Lがハウジング12の外形線内に完全に埋没するので、キートップ90Lが外部からの強い衝撃を受けることはなく、左スイッチ32Lの破損が回避できる。
【0078】
さらに、この実施例のように、左スイッチ32Lの支軸92Lをハウジング12の横方向中心側ではなく、ハウジング12の左側面52側に設定した、いわゆる外軸スイッチとした。これに対して、従来の同種スイッチでは支軸が内側になる、いわゆる内軸スイッチである。内軸スイッチの場合、その支軸の位置に軸受をそれぞれ形成する必要があるため、その部分で回路基板を大きく切り欠く必要があった。このように回路基板の上辺で2箇所の切り欠きを形成すると、その切り欠きによって基板面の連続性が遮断される。したがって、回路基板上での部品配置の自由度が抑制され、高密度化、高集積化し難かった。これに対して、実施例のような外軸スイッチで構成すれば、支軸のための軸受を左右端に設ければよく、その部分でのみ回路基板を除去すればよいので、回路基板の途中が切除される従来技術に比べて、回路基板の基板面の連続性が損なわれることがない。したがって、外軸スイッチを用いた実施例の携帯ゲーム機10では、回路基板上での部品配置の自由度が確保でき、一層の高密度化、高集積化が可能となる、という利点がある。
【0079】
また、この実施例では、キートップ90Lの他方端部(支軸92L側)の高さは、図3や図13-15からよく分かるように、ハウジング12の左右側面52,54(図3)の上端とほぼ同じ(面一)である。したがって、人指し指の指先をスイッチ部(作用部96L)の上に載せつつ、キートップ90Lに人指し指を安定的に載せかつハウジングの左右側面52,48は人指し指LHi,RHiの基部とそれに続く手のひら部LHp,RHpを接触させて固定できるため、ハウジング12の把持状態を安定的にできる。また、キートップ90Lを大きくまたストロークが大きくなるため、操作性がよい。特に、携帯ゲーム機10を小型化する場合でも、左右スイッチ32L,32Rの操作性を確保することができる。
【0080】
なお、実施例においてはキートップ90Lに支軸92Lを形成し、ハウジング12に軸受孔94Lを形成するようにしたが、この関係は逆にして、ハウジング12に支軸92Lを形成し、キートップ90Lに軸受孔94Lを形成するようにしてもよい。
【0081】
さらに、上で説明したように、実施例の携帯ゲーム機10では、左右スイッチ32L,32Rを除いて、比較的自由に動かせる親指RHt,LHtで、操作することになる。他方、携帯ゲーム機10をしっかり保持するためには、上述のように左右のてのひらLhpおよびRHpでゲーム機10の左右側面48および52をしっかり押える必要がある。したがって、親指RHtおよびLHtの到達範囲が比較的狭くなる。つまり、もし、手のひらを携帯ゲーム機の側面から離してもよいなら、親指RHtおよびLHtはかなり遠くにある操作キーやスイッチでも操作できる。しかしながら、手のひらを携帯ゲーム機の側面から離すと、携帯ゲーム機10が不安定になり易いので、各操作キーや操作スイッチを操作するときも、手のひらを携帯ゲーム機の側面から離すのは難しい。そのために親指RHtおよびLHtの到達範囲が狭くなってしまうのである。
【0082】
このため、実施例の携帯ゲーム機10では、左手親指LHtで操作することになるスタートスイッチ28および右手親指RHtで操作することになるセレクトスイッチ30をともに、親指RHtおよびLHtの到達距離内に配置するように、ハウジング12の手前側傾斜面26に配置した。
【0083】
このようなスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30は、ハウジング12の下側面22(図1,図3)に設けることもできる。しかし、その配置では、上述のような親指の到達距離の問題から、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30をうまく押せないという事態も生じる可能性がある。特に、子供の場合にはそれが顕著に現れる。
【0084】
また、ハウジング12の上面にこれらのスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を配置することも考えられるが、先に説明したように、この実施例の携帯ゲーム機10が小型であることから、ハウジング12の上面に表示器36を設け、しかも表示器36をできるだけ大きくしたいという要求を考慮すれば、ハウジング12の上面にこのスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を設けることは現実的ではない。
【0085】
そこで、この実施例では、図1‐図3および図16に示すように、ハウジング12の下側面22と上面とを連結する下側傾斜面26に、2つのスイッチ、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を設けるようにした。そうすれば、図17に示すように、手のひらRHpおよびLHpをハウジング12の側面48および52に沿わせ、操作手段または第1操作手段(右スイッチ32および左スイッチ32L)に人差し指RHiおよびLHiを載せてハウジング12を把持したときでも、親指RHtおよびLHtがそれぞれセレクトスイッチ30およびスタートスイッチ28に届き、それらを容易に操作することができる。さらに、ハウジング12の上主面に親指RHtおよびLHtで操作する第2操作手段(十字キー16,Aボタン18a,Bボタン18b)が配置されているため、第2操作手段の操作に続いて、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30すなわち第3操作手段を操作するときに、これら第3操作手段を下側側面22に配置した場合と比較して、第3操作手段の操作が容易になる。ただし、このセレクトスイッチ30およびスタートスイッチ28は、傾斜面26に形成されるので、傾斜面操作手段と呼ばれることもある。
【0086】
さらに、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を下側傾斜面26上に配置すると、図17に示すように親指で操作したとき、これらのスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のキートップには斜めに押し力が作用する。したがって、その押し力がハウジング12を動揺させることはなく、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を押したときのいわゆる手振れを生じない。もし、このような押し下げ式の第3操作手段(スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30)が正面(ハウジング12の上主面)の下部に設けられ、それをその面に垂直な方向に押し下げる場合と比べて、実施例の携帯ゲーム機10では、第3操作手段のキートップを押し下げる力がゲーム機10の比較的中心部分に向かう方向となるため、第3操作手段を操作したときに、ゲーム機10の把持状態が不安的になりにくい。
【0087】
また、このようにスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30すなわち第3操作手段を下側傾斜面26に配置すれば、それらのキートップを携帯ゲーム機10の上主面方向すなわち正面から視認可能なため、第3操作手段を下側側面22に配置した場合と比較して、第3操作手段を操作し易い。すなわち、第3操作手段を上主面と下側面との間の傾斜面26に配置することにより、第1操作手段、第2操作手段、第3操作手段の操作性を損なうことがない。
【0088】
なお、この実施例では、スタートスイッチ28やセレクトスイッチ30を下側傾斜面26の中央部26a(図1)に1まとまりで(互いに接近させて)配置するようにした。その理由は、傾斜面26では中央部26aの幅がもっとも大きいからである。つまり、第3操作手段(スタートスイッチ28やセレクトスイッチ30)の配置スペースを確保しつつハウジング12の左右側面の面積が確保されるため、ハウジング12を把持する際に、両手RH,LHとハウジングとの接触面積をより大きく確保することができ、ハウジングが把持しやすい。
【0089】
ただし、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30は、図18に示すように、中央部26aからずれた左部分26bおよび右部分26cにそれぞれ離して配置するようにしてもよい。そうすれば、左右の親指LHtおよびRHtがそれぞれスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30に近づき、子供でも操作し易くなる。
【0090】
先に説明したようにハウジング12の上面形状およびカバー14の形状を「糸巻き形状」にした結果として、上述のように、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を下側傾斜面26に設けることができたのであるが、このことによって、次のような利点がある。
【0091】
先に説明したように、ハウジング12上りほぼ全面にカバー14を被せるので、カバー14には、操作キー16や操作ボタン18a,18bのための開口64,66,66b(図3−図6)を形成する必要がある。他方で、カバー14に開口を形成することは、カバー14の強度を弱くすることに繋がる。もし、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30をハウジング12の上主面に配置する場合を想定すると、この場合には、そのスタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のための開口もまたカバー14に形成することになり、カバー14の強度を一層低下させる恐れがある。つまり、実施例のようにハウジング12をカバー14で覆う形式にすると、カバー14で覆われるハウジング12の主面上に配置した操作スイッチ(キー)の数だけの開口をカバー14に穿ける必要がある。しかしながら、この実施例では、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30を下側傾斜面26に設けるので、カバー14には開口64,66,66b以外の開口を形成する必要がなく、操作スイッチ(キー)の数より少ない数の開口を形成するだけでよいので、カバー14の強度を一定以上に確保することができる。
【0092】
図19は、図1および図17図示の実施例において、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30の部分の構造を示す断面図解図である。図16に示すように、ハウジング12の内部には、表示器36とその下方の回路基板108とを一緒に保持するための、たとえばプラスチック製のホルダ110が配置される。回路基板108には、図示しないが、その上に、カートリッジ(図示せず)のゲームプログラムを、操作手段(十字キー16、Aボタン18a、Bボタン18b、右スイッチ32Rおよび左スイッチ32L)からの操作信号に従って実行することによって、ゲーム処理を行うためのゲームコンピュータやその他必要な回路部品が配置される。
【0093】
そして、ホルダ110の一部はハウジング12の下側傾斜面26の下方に延長して配置される。傾斜面26およびホルダ110には、それぞれ、傾斜面26の中央部分26a(図1)の位置に、携帯ゲーム機10の横方向に隣接して、横長の透孔112a,114aおよび112b,114bが形成される。これらの透孔112a,114aおよび112b,114bの形状およびサイズは、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30(のキートップ)の形状およびサイズに合わせて設計される。したがって、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のそれぞれのキートップが、透孔112a,114aおよび112b,114bを通して、図19に示すように、ハウジング12の傾斜面26から露出する。
【0094】
ただし、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のそれぞれのキートップは、後述の発光ダイオードの光を上面に放出させる必要から、少なくとも一部が光を通す光透過部として形成される。実施例では、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のそれぞれのキートップは、全体が乳白色のプラスチックで形成されているので、どの部分からでも光を放出することができる。
【0095】
なお、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のそれぞれのキートップには、その下部に、それらキートップの外周全周に鍔状にストッパ28aおよび30aが形成されているので、各キートップが透孔112a,114aおよび112b,114bを通して脱落することはない。
【0096】
図19を参照して、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のキートップの下面には、それぞれ、作用部28bおよび30bが形成される。さらに、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のキートップの鍔状のストッパ28aおよび30aの一部からとともに、互いに反対方向に延びて、板ばね部28cおよび30cが形成される。この板ばね部28cおよび30cの自由端が、それぞれ、ホルダ110の下方に設けられた支持部材116に固着される。この支持部材116は、各キートップの下方の位置にスイッチ基板118を支持するための支持部材としても兼用される。ただし、スイッチ基板118の支持部材と板ばね部28cおよび30cの支持部材とは別々のものであってもよい。
【0097】
スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のキートップの下面と対向するスイッチ基板118の上面には、作用部28bおよび30bにそれぞれ対応する位置に、スイッチ接点120および122が設けられる。各スイッチ28および30のキートップは、この板ばね部28cおよび30cの作用によって、定常的には、図19の矢印Cで示すように、上方向に付勢されているが、図17に示すように親指でキートップを押し下げると、その板ばね部28cおよび30cの弾発力に抗してキートップが下がり、作用部28bおよび30bがスイッチ接点120および122に接触する。
【0098】
この実施例では、さらに特徴的に、スイッチ基板118の上面に、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30のキートップの下方の位置に、それぞれ、2つの発光ダイオード124R,124Bおよび126R,126Bを設ける。発光ダイオード124Rおよび126Rはともに赤色発光ダイオードであり、発光ダイオード124Bおよび126Bはともに青色発光ダイオードである。これらの発光ダイオード124R,124Bおよび126R,126Bは、スタートスイッチ28やセレクトスイッチ30のキートップの下方で点灯され、電池残量の低下や充電状態などを表示する。
【0099】
具体的には、図20が実施例の携帯ゲーム機10の電源回路であり、図21が発光ダイオード124R,124Bおよび126R,126Bの駆動回路であり、発光ダイオード124R,124Bおよび126R,126Bは、その駆動回路で点灯されまたは消灯される。
【0100】
携帯ゲーム機の電源は、図20図示のたとえばリチウムイオンのような二次電池128で与えられる。この電池128は電池コネクタ130に接続され、このコネクタ130から、ヒューズ132および電源スイッチ40を通して、電源IC134に印加される。この電源ICは、電池128からの直流電圧、または充電回路136からの直流電圧を受け、携帯ゲーム機の各部で必要な電源を作成して出力する。なお、充電回路136にはACアダプタ(図示せず)からの直流電圧が入力され、充電回路136は、その直流電圧を調整した直流電流で、コネクタ130を通して電池128を充電する。充電回路136の出力も電源スイッチ40に与えられているので、上述のように、この携帯ゲーム機は、電池128の出力または充電回路136の出力によって駆動され得る。電池128の定格は3.7‐3.8Vで、電源IC134に入力される電圧(Vcc)は3.6V程度である。
【0101】
電池128の出力および充電回路136の出力は、さらに、高抵抗138を介して電源IC134の電圧検知入力にも入力される。電源IC134は、この電圧検知入力に与えられた電圧を検出することによって、電池128の残量や充電回路136の出力電圧の過不足などを検知することができる。たとえば、電源IC134は、電池128を充電しているときに充電回路136の電圧を検出することによって、充電回路136から電池128への充電電流をフィードバック制御することができる。
【0102】
電源IC134は、このようにして検出した電池128の残量に応じて、残量が十分あるとき「1」となり、残量が低下したとき「0」となる残量信号LOWBATと、発光ダイオード発光ダイオード124R,124Bおよび126R,126Bを点灯するタイミングまたは期間であるとき「1」となり、消灯期間に「0」となるLED制御信号LEDを出力する。ただし、電池128が満充電状態になると、この信号LEDは「0」にされる。
【0103】
残量信号LOWBATおよびLED制御信号LEDは、図21のLED駆動回路に与えられる。すなわち、残量信号LOWBATは、LED制御IC140に入力され、このLED制御IC140は、残量信号LOWBATに応じて、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rを駆動するか、消灯するかの信号LEDRを、駆動するとき「1」、消灯するとき「0」として出力する。LED制御IC140は、また、残量信号LOWBATに応じて、青色発光ダイオード124Bおよび126Bを駆動するか、消灯するかの信号LEDBを、駆動するとき「1」、消灯するとき「0」として出力する。
【0104】
駆動回路142は、その信号LEDRおよびLEDBと、先のLED制御信号LEDとを受ける。LED制御信号LEDは、携帯ゲーム機10の電源スイッチ40を入れたとき、すなわち起動時には、一定時間(たとえば3秒間)オンオフを繰り返し、発光ダイオードの点滅を行わせる。したがって、起動時には、一定時間、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rまたは青色発光ダイオード124Bおよび126Bが、点滅する(スタートイルミネーション)。ただし、起動時に赤色発光ダイオード124Rおよび126Rならびに青色発光ダイオード124Bおよび126Bのどちらが点滅するかは、電池残量に依存する。つまり、起動時に電池残量が十分であれば、LED制御ICからは信号LOWBATの「1」に応じて信号LEDRを「0」として、信号LEDBを「1」として出力する。応じて、駆動回路142は、オンオフを繰り返す信号LEDと「1」の信号LEDBと従って、青色発光ダイオード124Bおよび126Bを点滅させる。
【0105】
起動時以外では、LED制御信号LEDは連続的にオンにされる。そして、ゲーム中に電池残量が十分あるときには、LED制御IC140は、残量信号LOWBATの「1」に応じて、駆動信号LEDRおよびLEDBをいずれも「0」として出力する。したがって、ゲーム中でかつ電池残量が十分あるときには、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rならびに青色発光ダイオード124Bおよび126Bはともに消灯される。
【0106】
ただし、ゲーム中に電池残量が低下したときには、残量信号LOWBATが「0」となるので、LED制御IC140は、残量信号LOWBATの「0」に応じて、駆動信号LEDRを「1」として、駆動信号LEDBを「0」として出力する。したがって、ゲーム中でかつ電池残量が不足してきたときには、青色発光ダイオード124Bおよび126Bはともに消灯され、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rだけが連続点灯される。
【0107】
さらに、電池128の充電中では、充電開始時には残量信号LOWBATが「0」であるため、LED制御IC140からは駆動信号LEDRだけが「1」として出力されるので、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rだけが連続点灯される。その後電池128がある程度充電されると残量信号LOWBATが「1」となるので、LED制御IC140からは駆動信号LEDBだけが「1」として出力される。したがって、電池128の充電開始からある程度充電された後には、青色発光ダイオード124Bおよび126Bだけが連続点灯される。
【0108】
そして、電池128の満充電になるとLED制御信号LEDが「0」となり、LED制御IC140からは駆動信号LEDRおよびLEDBの両方が「0」として出力されるので、赤色発光ダイオード124Rおよび126Rだけでなく青色発光ダイオード124Bおよび126も消灯される。
【0109】
上述のように各発光ダイオードの点灯および消灯、さらには点滅わ行わせる駆動回路142の回路構成は、主眼でもなく、さらには上記の記述からきわめて容易に想到できるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0110】
このように、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30の下に発光ダイオード124Rおよび126Rならびに124Bおよび126を設け、電源の状態でその発光ダイオードの表示態様を変更することによって、ゲームをしながらであっても電源の状態を容易に把握することができる。また、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30は、表示器36の表示面に対して傾斜した面に設けられているので、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30が光ったとしても、その発光は、プレイヤの視線から少しずれるので、プレイヤの目障りになったり、ゲームの妨げになったりすることはない。
【0111】
なお、ここまでは、この発明を携帯ゲーム機10に適用した実施例を説明した。しかしながら、この発明は、それ自体にはゲーム機能を持たない、ゲーム機用操作装置、すなわちゲームコントローラにもそのまま適用できるのである。この発明をゲームコントローラに適用するためには、実施例の携帯ゲーム機10からゲーム機能を除くとともに、十字キー16、ボタン18a,18b、左右スイッチ32L,32R、スタートスイッチ28およびセレクトスイッチ30の各操作信号をゲーム機本体(コンソール)へ有線でまたは無線で送信するための機能を付加すればよい。ただし、このようなゲームコントローラ自体は、先に引用した特許文献1などで既に公知のところであり、ここではこれ以上の説明は不要であろう。
【0112】
さらに、先に述べたように、実施例の携帯ゲーム機10を他のゲーム機のコントローラ(操作装置)として使用することもできる。この場合には、実施例の携帯ゲーム機10を拡張コネクタ44を通してゲーム機に接続するだけでよく、場合によっては、表示器36をサブ表示器として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】図1はこの発明の一実施例の携帯ゲーム機の上面,前面および右側面を示す斜視図である。
【図2】図2はこの実施例の携帯ゲーム機の上面,後面および左側面を示す斜視図である。
【図3】図3は図1および図2に示す携帯ゲーム機の上面を平面視した状態(平面図)を示す図解図である。
【図4】図4はこの実施例の携帯ゲーム機に着脱自在に装着されるカバーを平面視した状態(平面図)を示す図解図である。
【図5】図5は図4のカバーの平面,左側面および前面を示す斜視図である。
【図6】図6は図4のカバーの底面,左側面および後面を示す斜視図である。
【図7】図7は実施例の携帯ゲーム機のカバーを外した状態を示す平面図である。
【図8】図8はカバーを装着するためにそのカバーの一端に設けられた取付爪をハウジングの一方端側に設けた係合穴に差し込んだ状態を示す図解図である。
【図9】図9は図8の状態からカバーを回動させてカバーの他端に設けられた取付爪をハウジングの他方端側に設けた係合穴に係合した状態を示す図解図である。
【図10】図10は図9の状態からカバーを取り外すときの状態を示す図解図である。
【図11】図11はこの実施例の携帯ゲーム機を手持ちして上面の操作スイッチや操作キーを操作している1つの状態を示す図解図である。
【図12】図12はこの実施例の携帯ゲーム機を手持ちして上面の操作スイッチや操作キーを操作している、図10の状態とは異なる状態を示す図解図である。
【図13】図13は実施例の上側面に設けられたL(左)スイッチの開放状態を示す図解図である。
【図14】図14は図13のLスイッチの押圧状態を示す図解図である。
【図15】図15は図13のLスイッチの角部に物が当たった状態を示す図解図である。
【図16】図16は図7の線XVI‐XVIにおける内部省略の簡略断面図である。
【図17】図17は実施例においてスタートスイッチやセレクトスイッチを操作している状態を示す図解図である。
【図18】図18はスタートスイッチやセレクトスイッチの位置を変更した一変形例を示す斜視図である。
【図19】図19は図17に示すスタートスイッチをセレクトスイッチとともに拡大してその構造を示す断面図解図である。
【図20】図20は実施例の電源回路を示すブロック図である。
【図21】図21は実施例のLED制御回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0114】
10 …携帯ゲーム機
12 …ハウジング
14 …カバー
16 …十字キー
18a …Aボタン
18b …Bボタン
20 …上側面
22 …下側面
24 …上側傾斜面
26 …下側傾斜面
26a …下側斜面中央部
26b …下側斜面左部分
26c …下側斜面右部分
28 …スタートスイッチ
28a,30a …ストッパ
28b,30b …作用部
28c,30c …板ばね部
30 …セレクトスイッチ
32R …右スイッチ
32L …左スイッチ
34 …透明窓
36 …表示器
48 …ハウジング右側面
52 …ハウジング左側面
54 …差込孔
56 …カバー左側辺
58 …カバー右側辺
60 …カバー上湾曲辺
62 …カバー下湾曲辺
64,66a,66b …開口
68,70 …取付爪
72,74 …係合穴
82 …ハウジング左下角部
84 …ハウジング右下角部
86 …ハウジング右上角部
88 …ハウジング左上角部
90L …キートップ
92L …支軸
94L …軸受孔
96L …作用部
98,118 …スイッチ基板
100L …スイッチ接点
104L …コイルばね
108 …回路基板
110 …ホルダ
112a,112b,114a,114b …透孔
116 …支持部材
120,122 …スイッチ接点
124R,126R …赤色発光ダイオード
124B,126B …青色発光ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングの上側面において、左および右の少なくとも一方領域に配置される第1操作手段と、前記ハウジングの主面において、少なくとも前記一方領域に対応する領域に配置される第2操作手段とを備えるゲーム機用操作装置において、
前記ハウジングに前記主面と下側面との間に傾斜面を形成し、その傾斜面に第3操作手段を設けたことを特徴とする、ゲーム機用操作装置。
【請求項2】
前記第3操作手段は、そのキートップが前記傾斜面に垂直な方向に可動する、押下げ式の操作手段である、請求項1記載のゲーム機用操作装置。
【請求項3】
前記第3操作手段は、前記傾斜面において、前記ハウジングの横方向中央領域に配置した、請求項1または2記載のゲーム機用操作装置。
【請求項4】
前記第3操作手段は、前記傾斜面において、前記一方領域に対応する領域に配置した、請求項1または2記載のゲーム機用操作装置。
【請求項5】
前記第1操作手段は前記上側面の左右にそれぞれ設けられる操作手段を含み、
前記第2操作手段は前記ハウジングの主面において、左右にそれぞれ設けられる操作手段を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のゲーム機用操作装置。
【請求項6】
前記第3操作手段は、前記傾斜面において、前記ハウジングの横方向中央領域に1まとまりに配置した2つの操作手段を含む、請求項5載のゲーム機用操作装置。
【請求項7】
前記第3操作手段は、前記傾斜面において、左右に分散配置した2つの操作手段を含む、請求項5記載のゲーム機用操作装置。
【請求項8】
前記傾斜面は、前記ハウジングの横方向中央領域において幅が広くかつ左右端部に向かうにつれて幅が次第に狭くなるように形成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載のゲーム機用操作装置。
【請求項9】
前記ハウジングの前記主面は、左右端部から中央部に向かって高くなるように湾曲され、かつ、その平面視において少なくとも下辺が内方に湾曲した形状に形成される、請求項8記載のゲーム機用操作装置。
【請求項10】
前記ハウジングの前記主面の前記中央部には透明窓が設けられ、
前記透明窓の下方に表示手段を設けた、請求項9記載のゲーム機用操作装置。
【請求項11】
前記第3操作手段はそのキートップが少なくとも一部が光を透過に形成され、
前記キートップの下方に設けられた発光素子、および
前記発光素子を点灯または消灯する駆動回路をさらに備える、請求項1ないし10のいずれかに記載のゲーム機用操作装置。
【請求項12】
正面と下部側面との間に傾斜面が形成され、プレイヤの両手で把持されるハウジング、
前記ハウジングの正面において、左側領域または右側領域の少なくとも一方領域に、前記ハウジングを把持する左手または右手のうち当該一方領域に対応する少なくとも一方の手の親指によって操作可能な位置に配置される正面操作手段、
前記傾斜面において、少なくとも前記一方の手の親指によって操作可能な位置に配置されるに傾斜面操作手段を備えるゲーム機用操作装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載のゲーム機用操作装置を備えた、携帯ゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−314716(P2006−314716A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−143220(P2005−143220)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】