説明

ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム

【課題】 操作対象選手キャラクタに所望の動作を比較的容易に行わせることが可能となるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係るゲーム装置は、操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供するゲーム装置に関するものである。移動経路取得部76は移動物体オブジェクトの移動経路を取得する。第1注目位置取得部82は移動経路上の第1注目位置を取得する。第2注目位置取得部84は、仮想3次元空間における第2注目位置として、該第2注目位置に対する第1注目位置の相対位置が姿勢制御データに対応づけられた相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する。操作案内画像表示部80は、第2注目位置を案内する画像をゲーム画面に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
操作手段から入力される操作信号に従って位置及び姿勢が変化する操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置された仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表す画像を表示し、移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供するゲーム装置が知られている(特許文献1)。このようなゲーム装置で実行されるスポーツゲームとしては、例えば、プレイヤが所定のシュート指示操作を行うと、操作対象選手オブジェクトの位置や姿勢に対する移動物体オブジェクトの相対位置に基づいて、操作対象選手オブジェクトが異なるシュート動作(例えば、ボレーシュート、ヘディングシュートやオーバーヘッドキックシュート)を行うサッカーゲームが知られている。
【特許文献1】特許第3145064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記サッカーゲームのようなスポーツゲームでは、操作対象選手オブジェクトに所望の動作(例えばヘディングシュート)を行わせるために、プレイヤは、操作対象選手オブジェクトの位置や姿勢と、移動物体オブジェクトの位置と、の関係を考慮しつつ、操作(例えばシュート指示操作)を行う必要がある。しかしながら、そのような操作を行うことはプレイヤによって容易ではなかった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、操作対象選手キャラクタに所望の動作を比較的容易に行わせることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶する手段と、所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御する手段と、を含むゲーム装置において、前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得する移動経路取得手段と、前記移動経路取得手段によって取得される移動経路上の第1注目位置を取得する第1注目位置取得手段と、前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する第2注目位置取得手段と、前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶し、所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御するゲーム装置の制御方法において、前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得するための移動経路取得ステップと、前記移動経路取得ステップによって取得される移動経路上の第1注目位置を取得するための第1注目位置取得ステップと、前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得するための第2注目位置取得ステップと、前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させるための案内画像表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶する手段と、所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御する手段と、を含むゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得する移動経路取得手段、前記移動経路取得手段によって取得される移動経路上の第1注目位置を取得する第1注目位置取得手段、前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する第2注目位置取得手段、及び、前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。また、本発明に係るプログラム配信装置は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信装置である。また、本発明に係るプログラム配信方法は、上記プログラムを記録した情報記憶媒体を備え、当該情報記憶媒体から上記プログラムを読み出し、配信するプログラム配信方法である。
【0009】
本発明は、操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、操作対象選手オブジェクトに対する移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶し、所定の操作信号が入力された場合、操作対象選手オブジェクトに対する移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御するゲーム装置に関するものである。本発明では、移動物体オブジェクトの移動経路が取得される。また、移動経路上の第1注目位置が取得される。さらに、仮想3次元空間における第2注目位置として、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置が取得される。そして、第2注目位置を案内する画像が前記ゲーム画面に表示される。本発明によれば、操作対象選手キャラクタに所望の動作を比較的容易に行わせることが可能となる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記案内画像表示手段は、前記第2注目位置における前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を案内する画像を前記ゲーム画面にさらに表示させるようにしてもよい。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記案内画像表示手段は、前記第1注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面にさらに表示させるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記案内画像表示手段は、前記移動経路取得手段によって取得される移動経路の少なくとも一部を示す移動経路案内画像を前記ゲーム画面に表示させる手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記操作対象選手オブジェクトの位置に基づく所与の領域に前記移動物体オブジェクトが含まれる場合、前記ゲーム画面に表される前記移動物体オブジェクトの移動速度を減少させる手段を含むようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0016】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の構成要素は筐体内に収容される。
【0017】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0018】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0019】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0020】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0021】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0022】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0023】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11は、メモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットを備えており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28は、このメモリカードスロットに対して脱着可能に構成され、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0024】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、マイクロプロセッサ14がゲーム制御を行うようになっている。
【0025】
図2はコントローラ32の一例を示す図である。同図に示すコントローラ32は汎用ゲームコントローラである。同図(a)に示すように、コントローラ32の表面には方向ボタン34、スタートボタン36、ボタン38X,38Y,38A,38Bが備えられている。また、同図(b)に示すように、コントローラ32の奥側側面には、表面側左右にボタン42L,42Rがそれぞれ備えられており、裏面側左右にボタン40L,40Rがそれぞれ備えられている。方向ボタン34は十字形状を有しており、通常はキャラクタやカーソルの移動方向を設定するのに用いられる。スタートボタン36は三角形状を有する小型の押しボタンであり、通常はゲームのスタートやゲームの強制終了などに用いられる。ボタン38X,38Y,38A,38B,40L,40R,42L,42Rは、その他のゲーム操作に用いられる。
【0026】
以上のハードウェア構成を有するゲーム装置10では、DVD−ROM25から読み出されたサッカーゲーム用のプログラムが実行されることによって、プレイヤが操作対象チームに属する選手オブジェクト(サッカー選手を表す選手オブジェクト)を操作し、対戦相手チームよりも多く得点イベントを発生させることを目指すサッカーゲームが実現される。
【0027】
ゲーム装置10では、例えば図3に示すような仮想的な3次元空間が主記憶26に構築される。図3に示すように、仮想3次元空間50にはサッカーフィールドオブジェクト52やゴールオブジェクト51a及び51b等の静的オブジェクト(位置が変化しないオブジェクト)が配置され、サッカーの試合の舞台となるフィールドが形成される。また、サッカーフィールドオブジェクト52上には、サッカーボールを表すボールオブジェクト58や、操作対象チーム又は対戦相手チームに属する選手オブジェクト等の動的オブジェクト(位置が変化するオブジェクト)が配置される。図3では、選手オブジェクト54,56のみを表しているが、サッカーフィールドオブジェクト52上には、その他に20の選手オブジェクトが配置される。なお、以下では、選手オブジェクト54,56は操作対象チームに属することとし、操作対象チームはゴールオブジェクト51aに向けて攻撃を行うこととして説明する。
【0028】
本実施の形態におけるサッカーゲームでは、操作対象チームに属する選手オブジェクトのうちの一の選手オブジェクトが操作対象として選出される。通常、操作対象チームに属する選手オブジェクトのうち、ボールオブジェクト58の位置に最も近い選手オブジェクトが操作対象として選出される。操作対象選手オブジェクトは、コントローラ32による操作に従ってサッカーフィールドオブジェクト52上を動作する。操作対象チームに属する操作対象選手オブジェクト以外の選手オブジェクト、及び、対戦相手チームに属する操作対象選手オブジェクトは、例えば公知のアルゴリズムに従って動作が制御される。
【0029】
例えば、操作対象オブジェクトがボールオブジェクト58を保持している状態において、ボタン38Bが押下されると、操作対象オブジェクトがパスを行うようになっている。また、ボタン38Xが押下されると、操作対象オブジェクトがシュートを行うようになっている。シュートやパスが行われると、方向ボタン34の押下内容に対応する方向に、ボールオブジェクト58が蹴り出される。つまり、方向ボタン34の押下内容に対応する方向に、ボールオブジェクト58が移動を開始する。
【0030】
特に、本実施の形態では、図3に示すような操作対象選手オブジェクト(選手オブジェクト54)が相手陣内の深い位置でボールオブジェクト58を保持している状態で、プレイヤが、選手オブジェクト54から選手オブジェクト56への方向を方向ボタン34で指示しつつ、ボタン38Bを押下すると、操作対象選手オブジェクトがセンタリングを行うようになっている。センタリングは、主として浮き球のパス(仮想3次元空間50において所定の高さ以上をボールオブジェクト58が主に移動するようなパス)によって行われるようになっている。
【0031】
選手オブジェクト54によってセンタリングが行われると、操作対象チームに属し、かつ、ボールオブジェクト58の移動経路の近傍に位置する他の選手オブジェクトが操作対象として選出される。図3に示す例では、例えば選手オブジェクト56が操作対象として選出される。
【0032】
この場合、ボールオブジェクト58が操作対象選手オブジェクト(選手オブジェクト56)に対する所定の相対位置に位置しているタイミングで、プレイヤがシュート指示操作(ボタン38Xの押下操作)を行うと、操作対象選手オブジェクトがシュート動作を行うようになっている。本実施の形態では、「ボレーシュート」、「ヘディングシュート」や「オーバーヘッドキックシュート」等の複数のシュート動作が用意されている。操作対象選手オブジェクトがいずれのシュート動作を行うかは、シュート指示操作が行われたタイミングにおける、操作対象選手オブジェクトの位置及び姿勢と、ボールオブジェクト58の位置と、に基づいて決定されるようになっている。
【0033】
以上のシュート動作のうち、特に「オーバーヘッドキックシュート」は他のシュート動作に比べて派手なシュート動作であり、プレイヤが操作対象選手オブジェクトに行わせたいと望むものである。しかしながら、「オーバーヘッドキックシュート」は、操作対象選手オブジェクトがゴールオブジェクト51aに背を向けた状態であって、かつ、ボールオブジェクト58が操作対象選手オブジェクトの正面上方の所定位置に位置するタイミングで、シュート指示操作が行われた場合に行われるようになっており、操作対象選手オブジェクトに「オーバーヘッドキックシュート」を行わせるのは容易ではない。この点、ゲーム装置10では、操作対象選手オブジェクトに「オーバーヘッドキックシュート」を行わせる操作を案内する画像がゲーム画面に表示されるようになっている。その結果、プレイヤが操作対象選手オブジェクトに「オーバーヘッドキックシュート」を比較的容易に行わせることができるように図られている。
【0034】
図4は、モニタ18に表示されるゲーム画面の一例を示している。図4は、選手オブジェクト54によってセンタリングが行われた後、選手オブジェクト56によってシュートが行われるまでの間に表示されるゲーム画面を示している。このゲーム画面は視野画像と操作案内画像とを重畳することによって生成される。視野画像は、仮想3次元空間50に視点及び視線方向を設定して、視点から視線方向を見た様子を可視化することによって生成される。なお、図4では、操作案内画像について詳しく説明するため、選手オブジェクト56の画像を省略している。なお、位置56aは選手オブジェクト56(操作対象選手オブジェクト)の現在の足下位置(選手オブジェクト56の基準点をサッカーフィールドオブジェクト52に垂直投影してなる位置)を示しており、実際のゲーム画面には、この位置56aを足下位置として選手オブジェクト56が表示される。また、位置58aはボールオブジェクト58の位置をサッカーフィールドオブジェクト52に垂直投影してなる位置を示している。位置62aは、シュートタイミング案内画像62によって示される仮想3次元空間50上の位置をサッカーフィールドオブジェクト52に垂直投影してなる位置を示している。位置56a、58a、62aを示す画像、位置58aとボールオブジェクト58とを結ぶ点線、及び、位置62aとシュートタイミング案内画像62とを結ぶ点線は、実際のゲーム画面には表示されない。
【0035】
操作案内画像は、移動経路案内画像60、シュートタイミング案内画像62、位置案内画像64、姿勢案内画像66を含んでいる。操作案内画像は、操作対象選手オブジェクトの位置に基づく領域(例えば、操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離以内の領域)にボールオブジェクト58が到達するまでの残り時間が所定の基準時間以内になった場合に表示される。
【0036】
移動経路案内画像60は、ボールオブジェクト58の移動経路の少なくとも一部を示している。本実施の形態では、現在から所定時間後までのボールオブジェクト58の移動経路を示している。
【0037】
シュートタイミング案内画像62は、操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを行わせるためのシュート指示操作のタイミングを案内する画像である。位置案内画像64は、操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを行わせるために、操作対象選手オブジェクトがいるべき位置を案内する画像である。姿勢案内画像66は、操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを行わせるために、操作対象選手オブジェクトがとるべき姿勢を案内する画像である。より具体的には、操作対象選手オブジェクトの正面方向が向くべき方向を案内する画像である。図4に示す例では、姿勢案内画像66は矢印画像として形成されており、操作対象選手オブジェクトの正面方向が向くべき方向が矢印によって示されている。
【0038】
すなわち、操作対象選手オブジェクトが位置案内画像64上に位置し、かつ、操作対象選手オブジェクトの正面方向が姿勢案内画像66によって示される方向を向いた状態で、ボールオブジェクト58がシュートタイミング案内画像62に重なるタイミングでシュート指示操作が行われると、操作対象選手オブジェクトが「オーバーヘッドキックシュート」を行うようになっている。
【0039】
また、ゲーム装置10では、操作案内画像がゲーム画面に表示されると、ゲーム画面に表される選手オブジェクト54,56及びボールオブジェクト58の移動速度が遅くなるようになっている。具体的には、ゲーム画面において選手オブジェクト54,56及びボールオブジェクト58が通常の1/8の速さで移動するようになっている。
【0040】
以上のように、ゲーム装置10では、移動経路案内画像60、シュートタイミング案内画像62、位置案内画像64及び姿勢案内画像66が表示され、操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを行わせるためのシュート指示操作のタイミングと操作対象選手オブジェクトの位置及び姿勢とが案内されるようになっている。また、ゲーム装置10では、上記画像がゲーム画面に表示されると、選手オブジェクト54,56及びボールオブジェクト58の移動速度が遅くなるようになっている。このため、プレイヤがオーバーヘッドキックシュートを操作対象選手オブジェクトに比較的容易に行わせることが可能になっている。
【0041】
ここで、ゲーム装置10の機能的構成について説明する。図5は、ゲーム装置10の機能ブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置10には、機能的にゲーム制御部70、モーションデータ記憶部72、ゲーム状況情報記憶部74、移動経路取得部76、第1注目位置取得部82、第2注目位置取得部84、表示部78が含まれる。
【0042】
[1.ゲーム状況情報記憶部]
ゲーム状況情報記憶部74は主記憶26を主として実現される。ゲーム状況情報記憶部74はゲーム状況情報を記憶する。ゲーム状況情報には、例えば仮想3次元空間50に配置されるオブジェクトに関する情報が含まれる。
【0043】
特に、ゲーム状況情報記憶部74は、各選手オブジェクトの仮想3次元空間50における位置及び姿勢を示す情報を記憶する。また、ゲーム状況情報記憶部74は、ボールオブジェクト58の仮想3次元空間50における位置、移動方向や移動速度を示す情報を記憶する。さらに、ゲーム状況情報記憶部74は、センタリング指示操作等が行われたことによってボールオブジェクト58が移動する場合、ボールオブジェクト58の仮想3次元空間50における移動経路を特定するための移動経路特定情報を記憶する。移動経路特定情報としては、例えばボールオブジェクト58の初速度ベクトル(速さ及び移動方向)やボールオブジェクト58の移動が開始されてからの経過時間(センタリング指示操作等が行われてからの経過時間)等が記憶される。
【0044】
[2.モーションデータ記憶部]
モーションデータ記憶部72は主記憶26及びDVD−ROM25を主として実現される。モーションデータ記憶部72は、選手オブジェクトの各動作のモーションデータを記憶する。モーションデータは、各動作における選手オブジェクトの姿勢変化を示すデータ(姿勢制御データ)である。
【0045】
特に、モーションデータ記憶部72は、選手オブジェクトの各種シュート動作(ボレーシュート、ヘディングシュートやオーバーヘッドキックシュート等)を示すモーションデータ(シュートモーションデータ)を記憶する。また、モーションデータ記憶部72は、各シュートモーションデータに対応づけて、選手オブジェクトの位置及び姿勢と、ボールオブジェクト58の位置と、に関する条件を記憶する。本実施の形態では、モーションデータ記憶部72は、各シュートモーションデータに対応づけて、ボールオブジェクト58の相対位置(操作対象選手オブジェクトの位置や姿勢に対する相対位置)に関する相対位置条件と、操作対象選手オブジェクトからゴールオブジェクト51aへの方向と、操作対象選手オブジェクトの正面方向(姿勢)と、に関する姿勢条件と、を記憶する。
【0046】
[3.ゲーム制御部]
ゲーム制御部70は、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報を更新する。ゲーム制御部70は、例えば選手オブジェクトの位置情報及び姿勢情報やボールオブジェクト58の位置情報等を更新する。
【0047】
特に、ゲーム制御部70は、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて、操作対象選手オブジェクトの位置情報及び姿勢情報を更新する。例えば、ゲーム制御部70は、シュート指示操作(ボタン38Xの押下)を示す操作信号が入力された場合、操作対象選手オブジェクトの位置及び姿勢と、ボールオブジェクト58の位置と、をゲーム状況情報記憶部74から取得する。次に、ゲーム制御部70は、モーションデータ記憶部72に記憶されるシュートモーションデータ(シュート指示操作に対応するモーションデータ)のうち、操作対象選手オブジェクトの位置及び姿勢と、ボールオブジェクト58の位置と、が満足する条件に対応づけられたシュートモーションデータを読み出す。そして、ゲーム制御部70は、読み出したシュートモーションデータの再生を開始する。すなわち、ゲーム制御部70は、読み出したシュートモーションデータに基づく「操作対象選手オブジェクトの姿勢の更新」を開始する。
【0048】
[4.移動経路取得部]
移動経路取得部76はボールオブジェクト58の移動経路を取得する。移動経路取得部76は、ボールオブジェクト58の移動経路として仮想3次元空間50における3次元軌道を取得する。特に、移動経路取得部76は、センタリングが行われた場合のボールオブジェクト58の移動経路を取得する。移動経路取得部76は、移動経路特定情報をゲーム状況情報記憶部74から読み出し、ボールオブジェクト58の移動経路を算出する。
【0049】
[5.第1注目位置取得部]
第1注目位置取得部82は、移動経路取得部76によって取得された移動経路上の第1注目位置を取得する。例えば、第1注目位置取得部82は、第1注目位置を操作対象選手オブジェクトの位置に基づいて決定する。本実施の形態では、第1注目位置取得部82は、移動経路取得部76によって取得された移動経路上の位置のうちの、操作対象選手オブジェクトの位置に最も近い位置を第1注目位置として決定する。なお、第1注目位置取得部82は複数の第1注目位置を取得するようにしてもよい。
【0050】
[6.第2注目位置取得部]
第2注目位置取得部84は、仮想3次元空間50における第2注目位置を取得する。本実施の形態における第2注目位置取得部84は、仮想3次元空間50における第2注目位置として、該第2注目位置に対する第1注目位置の相対位置がオーバーヘッドキックシュートのモーションデータに対応づけられた相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する。詳細については後述する(図7のS111参照)。
【0051】
[7.表示部]
表示部78は画像処理部16及びモニタ18を主として実現される。表示部78は、図4に示すようなゲーム画面をモニタ18に表示させる。すなわち、表示部78は、仮想3次元空間50を所与の視点から見た様子を表す視野画像を含むゲーム画面を表示する。
【0052】
[8.操作案内画像表示部]
表示部78は操作案内画像表示部80を含んでいる。操作案内画像表示部80は操作案内画像をゲーム画面に表示させる。
【0053】
操作案内画像表示部80は、移動経路取得部76によって取得される移動経路の少なくとも一部を示す移動経路案内画像60をゲーム画面に表示させる。本実施の形態では、ボールオブジェクト58の現在位置から所定時間後の位置までの移動経路を示す移動経路画像60をゲーム画面に表示させる。
【0054】
また、操作案内画像表示部80は、シュートタイミング案内画像62をゲーム画面に表示させる。本実施の形態では、操作案内画像表示部80は、オーバーヘッドキックシュートのシュートモーションデータに対応するシュートタイミング案内画像62として、第1注目位置取得部82によって取得された第1注目位置を案内する画像を表示させる。詳細については後述する(図7のS110参照)。
【0055】
また、操作案内画像表示部80は位置案内画像64をゲーム画面に表示させる。本実施の形態では、操作案内画像表示部80は、オーバーヘッドキックシュートに対応する位置案内画像64として、第2注目位置取得部84によって取得された第2注目位置を案内する画像を表示させる。詳細については後述する(図7のS112参照)。
【0056】
また、操作案内画像表示部80は姿勢案内画像66をゲーム画面に表示させる。本実施の形態では、操作案内画像表示部80は、オーバーヘッドキックシュートに対応する姿勢案内画像66として、第2注目位置取得部84によって取得された第2注目位置において操作対象選手オブジェクトがとるべき姿勢(オーバーヘッドキックのモーションデータに対応づけられた姿勢条件を満足する姿勢)を案内する画像を表示させる。より具体的には、第2注目位置において操作対象選手オブジェクトの正面方向が向くべき方向を案内する画像を表示させる。詳細については後述する(図7のS113参照)。
【0057】
ここで、選手オブジェクト54によってセンタリングが行われた後に実行される処理について説明する。すなわち、図4に示すゲーム画面を表示するための処理について説明する。この処理のフロー図を図6及び7に示す。この処理は所定時間(本実施の形態では1/60秒)ごとに実行される。
【0058】
図6に示すように、この処理では、ボールオブジェクト58の現在から所定時間後までの移動経路(仮想3次元空間50における3次元軌道)がまず取得される(S101)。かかる移動経路は、ゲーム状況情報記憶部74に記憶される移動経路特定情報に基づいて取得される。
【0059】
そして、S101で算出された移動経路の少なくとも一部が、操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離以内の領域に含まれるか否かが判断される(S102)。すなわち、操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離以内の領域に、ボールオブジェクト58が所定時間後までの間に到達するか否かが判断される。
【0060】
S101で取得された移動経路の少なくとも一部が操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離以内の領域に含まれないと判断された場合、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報が更新される(S116)。すなわち、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報の1/60秒後のゲーム状況情報が生成される。そして、生成されたゲーム状況情報がゲーム状況情報記憶部74に記憶される。例えば、ゲーム状況情報記憶部74に保持されるボールオブジェクト58の位置の1/60秒後の位置が移動経路特定情報に基づいて算出される。そして、算出された位置がボールオブジェクト58の新たな位置として、ゲーム状況情報記憶部74に保持される。
【0061】
その後、更新されたゲーム状況情報に基づいて視野画像がVRAM上に描画される(S117)。すなわち、「ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報に基づいて選手オブジェクトやボールオブジェクト58等が配置された仮想3次元空間50」を所与の視点から見た様子を表す画像がVRAM上に描画される。VRAM上に生成された視野画像は、ゲーム画面として所定のタイミングでモニタ18に表示される。
【0062】
一方、S101で取得された移動経路の少なくとも一部が操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離以内の領域に含まれると判断された場合、ゲーム画面における選手オブジェクトやボールオブジェクト58の移動速度を通常の1/8にするための処理、及び、ゲーム画面に操作案内画像を表示させるための処理が実行される。
【0063】
具体的には、まず変数i(初期値:0)がインクリメントされる(S103)。そして、変数iが8であるか否かが判断される(S104)。
【0064】
変数iが8である場合、変数iが0に更新され(S105)、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報が更新される(S106)。S106の処理はS116と同じく実行される。すなわち、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報の1/60秒後のゲーム状況情報が生成される。そして、視野画像がVRAM上に描画される(S107)。S107の処理はS117と同じく行われる。
【0065】
以上のように、本実施の形態では、ゲーム状況情報記憶部74に記憶されるゲーム状況情報の更新間隔(視野画像の更新間隔)を通常の8倍にすることによって、ゲーム画面に表されるボールオブジェクト58や選手オブジェクトを通常の1/8の速さで移動させるようになっている。
【0066】
視野画像がVRAM上に描画された後、移動経路案内画像60がVRAM上に描画される(S108)。具体的には、S101で取得された仮想3次元空間50における移動経路に基づいて、ゲーム画面における経路が取得される。そして、該経路を示す移動経路案内画像60がVRAM上に生成された視野画像上に描画される。
【0067】
その後、シュートタイミング案内画像62、位置案内画像64及び姿勢案内画像66をゲーム画面に表示するための処理が実行される。
【0068】
すなわち、まずS101で取得された仮想3次元空間50における移動経路上の第1注目位置が決定される(S109)。本実施の形態では、移動経路上の位置のうちの、操作対象選手オブジェクトの位置(より詳しくは、操作対象選手オブジェクトの基準点の仮想3次元空間50における位置)から最も近い位置が第1注目位置として決定される。そして、その第1注目位置に対応する視野画像(ゲーム画面)上の位置にシュートタイミング案内画像62が描画される(S110)。
【0069】
次に、仮想3次元空間50における第2注目位置が決定される(S111)。本実施の形態における第2注目位置の決定方法について図8を用いて説明する。なお、図8において、点線60aは、S101で取得された移動経路をサッカーフィールドオブジェクト52上に垂直投影したものを示している。本実施の形態では、S109で決定された第1注目位置をサッカーフィールドオブジェクト52上に垂直投影してなる位置92がまず算出される。そして、ゴールオブジェクト51aの基準位置90から位置92までの線94上の位置のうちから第2注目位置が決定される。具体的には、線94上の各位置について、該位置を操作対象選手オブジェクトの足下位置とし、かつ、ゴールオブジェクト51aの基準位置90から位置92までの方向を操作対象選手オブジェクトの正面方向として操作対象選手オブジェクトを配置した場合において、「S109で決定された第1注目位置」の該操作対象選手オブジェクトに対する相対位置がオーバーヘッドキックシュートのモーションデータに対応づけられた相対位置条件を満足するか否かが判断される。そして、線94上の位置のうちの該相対位置条件が満足されると判断された位置のいずれか(例えば、操作対象選手オブジェクトの現在位置に最も近い位置)が第2注目位置96として決定される。
【0070】
次に、位置案内画像64が描画される(S112)。本実施の形態では、位置案内画像64の中心位置が、S111で決定された第2注目位置に対応する視野画像(ゲーム画面)上の位置となるようにして、位置案内画像64がVRAM上に描画された視野画像上に描画される。
【0071】
次に、姿勢案内画像66が描画される(S113)。姿勢案内画像66は、位置案内画像64の表示位置に基づく位置に表示される。本実施の形態では、姿勢案内画像66の中心位置が、S111で決定された第2注目位置に対応する視野画像(ゲーム画面)上の位置となるようにし、かつ、ゴールオブジェクト51aの基準位置90から位置92への方向を姿勢案内画像66の矢印部分が示すようにして、姿勢案内画像66がVRAM上に描画された視野画像上に描画される。
【0072】
以上のようにしてVRAM上に生成された画像は、ゲーム画面として所定のタイミングでモニタ18に表示される。
【0073】
なお、以上に説明した処理は、DVD−ROM25に格納されたゲームプログラムがマイクロプロセッサ14によって実行されることによって実現される。
【0074】
以上に説明したように、ゲーム装置10では、移動経路案内画像60、シュートタイミング案内画像62、位置案内画像64及び姿勢案内画像66が表示されるようになっている。そして、操作対象選手オブジェクトが位置案内画像64上に位置し、かつ、操作対象選手オブジェクトの正面方向が姿勢案内画像66によって示される方向を向いた状態で、ボールオブジェクト58がシュートタイミング案内画像62に重なるタイミングでシュート指示操作が行われると、操作対象選手オブジェクトがオーバーヘッドキックシュートを行うようになっている。さらに、ゲーム装置10では、操作対象選手オブジェクトの位置から所定距離の領域内にボールオブジェクト58が到達するまでの残り時間が所定時間以内になると、ゲーム画面に表されるボールオブジェクト58の移動速度が遅くなるようになっている。このため、ゲーム装置10では、プレイヤが操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを比較的容易に行わせることが可能になっている。
【0075】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0076】
例えば、位置案内画像64自体が操作対象選手オブジェクトがとるべき姿勢を案内するようにしてもよい。言い換えれば、姿勢案内画像66自体が操作対象選手オブジェクトが位置すべき位置(第2注目位置)を案内するようにしてもよい。このようにして、位置案内画像64又は姿勢案内画像66のいずれかを省略するようにしてもよい。
【0077】
また例えば、オーバーヘッドキックシュート以外のシュート動作(例えば、ヘディングシュートやボレーシュート等)について操作案内画像を表示するようにしてもよい。また、複数のシュート動作について操作案内画像を表示するようにしてもよい。この場合、各シュート動作ごとに、シュートタイミング案内画像62と、位置案内画像64と、姿勢案内画像66と、の表示態様を統一するようにしてもよい。こうして、各シュート種類ごとに区別された操作案内画像が表示されるようにしてもよい。
【0078】
また例えば、シュートタイミング案内画像62の表示位置にボールオブジェクト58が到達するタイミングで、そのシュートタイミング案内画像62の表示態様に変化を与えるようにしてもよい。また、位置案内画像64によって案内される位置(領域)に操作対象選手オブジェクトが位置している場合、位置案内画像64の表示態様に変化を与えるようにしてもよい。同様に、姿勢案内画像66によって案内される方向を操作対象選手オブジェクトの正面方向が向いている場合、姿勢案内画像66の表示態様に変化を与えるようにしてもよい。このようにして、操作対象選手オブジェクトにオーバーヘッドキックシュートを行わせるための操作をより容易に行えるようにしてもよい。
【0079】
また例えば、S104において変数iが8でないと判断された場合、ゲーム状況情報記憶部74に保持されるゲーム状況のi/(60×8)秒後のゲーム状況を示す補間ゲーム状況情報を生成するようにしてもよい。そして、この補間ゲーム状況情報に基づいてS107乃至S114の処理が実行されるようにしてもよい。このようにして、例えば選手オブジェクトの位置及び姿勢やボールオブジェクト58の位置等を滑らかに変化させるようにしてもよい。
【0080】
また例えば、本発明が適用されるのはサッカーゲームに限られない。本発明は他のスポーツゲームにも適用できるものである。
【0081】
また、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭等に配信するようにしてもよい。図9は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】コントローラの一例を示す図である。
【図3】仮想3次元空間の一例を示す図である
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】本実施の形態に係るゲーム装置の機能ブロック図である。
【図6】ゲーム装置で実行される処理について示すフロー図である。
【図7】ゲーム装置で実行される処理について示すフロー図である。
【図8】第2注目位置の決定について説明する図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0083】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、34 方向ボタン、36 スタートボタン、38A,38B,38X,38Y,40L,40R,42L,42R ボタン、50 仮想3次元空間、51a,51b ゴールオブジェクト、52 サッカーフィールドオブジェクト、54,56 選手オブジェクト、56a,58a,62a 位置、58 ボールオブジェクト、60 移動経路案内画像、60a 点線、62 シュートタイミング案内画像、64 位置案内画像、66 姿勢案内画像、70 ゲーム制御部、72 モーションデータ記憶部、74 ゲーム状況情報記憶部、76 移動経路取得部、78 表示部、80 操作案内画像表示部、82 第1注目位置取得部、84 第2注目位置取得部、90 基準位置、92 位置、94 線、96 第2注目位置、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、
前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶する手段と、
所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御する手段と、を含むゲーム装置において、
前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得する移動経路取得手段と、
前記移動経路取得手段によって取得される移動経路上の第1注目位置を取得する第1注目位置取得手段と、
前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する第2注目位置取得手段と、
前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記案内画像表示手段は、前記第2注目位置における前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を案内する画像を前記ゲーム画面にさらに表示させることを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲーム装置において
前記案内画像表示手段は、前記第1注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面にさらに表示させることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記案内画像表示手段は、前記移動経路取得手段によって取得される移動経路の少なくとも一部を示す移動経路案内画像を前記ゲーム画面に表示させる手段を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のゲーム装置において、
前記操作対象選手オブジェクトの位置に基づく所与の領域に前記移動物体オブジェクトが含まれる場合、前記ゲーム画面に表される前記移動物体オブジェクトの移動速度を減少させる手段を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、
前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶し、
所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御するゲーム装置の制御方法において、
前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得するための移動経路取得ステップと、
前記移動経路取得ステップによって取得される移動経路上の第1注目位置を取得するための第1注目位置取得ステップと、
前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得するための第2注目位置取得ステップと、
前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させるための案内画像表示ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項7】
操作対象選手オブジェクトと、移動物体を表す移動物体オブジェクトと、が配置される仮想3次元空間を所与の視点から見た様子を表すゲーム画面を表示し、前記移動物体を用いて行われるスポーツのゲームを提供し、
前記操作対象選手オブジェクトの姿勢制御データに対応づけて、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置に関する相対位置条件を記憶する手段と、
所定の操作信号が入力された場合、前記操作対象選手オブジェクトに対する前記移動物体オブジェクトの相対位置が満足する相対位置条件に対応づけられた姿勢制御データに基づいて、前記操作対象選手オブジェクトの姿勢を制御する手段と、を含むゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記移動物体オブジェクトの移動経路を取得する移動経路取得手段、
前記移動経路取得手段によって取得される移動経路上の第1注目位置を取得する第1注目位置取得手段、
前記仮想3次元空間における第2注目位置を取得する手段であって、該第2注目位置に対する前記第1注目位置の相対位置が前記姿勢制御データに対応づけられた前記相対位置条件を満足するような第2注目位置を取得する第2注目位置取得手段、及び、
前記第2注目位置を案内する画像を前記ゲーム画面に表示させる案内画像表示手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−271903(P2006−271903A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100237(P2005−100237)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】