コネクタ及びコネクタの組み立てシステム
本発明は、第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2側壁とを備えたハウジングを有するコネクタに関する。ハウジングには、第2のコネクタをハウジングの受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止めが設けられている。この抜け止めは、ハウジングの底壁に取り付けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止め(latch)が設けられたコネクタ、及びこのようなコネクタの組み立てシステムを提供する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第2のハウジングの1つの側壁の上方に抜け止めが取り付けられるタイプのコネクタが開示されている。このため、コネクタの総高さ(overall height)は比較的大きくなっている。
【特許文献1】国際公開第97/47058号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述のタイプのコネクタにおいて、高さを低くできるコネクタを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このために、本発明のコネクタは、前記抜け止めが、ハウジング底壁に取り付けていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
このようにして、コネクタ高さを低くでき、偏平な(low profile)コネクタを得ることができる。
【0006】
好適な実施例においては、ハウジングの底壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、底壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられている。これにより、抜け止めは、第1のコネクタの大きさ及び受容空間内で第2のコネクタが挿入されるべき場所に応じて、第2のハウジングのあらゆる所望の場所に取り付けることができる。有利な実施例においては、前記抜け止めには、ハウジングの底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられている。第2のタイプの抜け止めを提供することによって、本発明によるコネクタを使用するにあたって自由度が増加する。ここで、第1のコネクタのサイズによって、1つまたは2つの取り付け舌片部を有する抜け止めを使用することができる。
【0007】
本発明の別の態様においては、ハウジングの少なくとも一方の側壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記側壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられている。
【0008】
さらに本発明は、受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタと、該コネクタハウジングに取り付けられる抜け止めと、を備えたコネクタの組み立てシステムを提供するものであって、本発明によれば、このシステムは、前記コネクタハウジングの底壁または少なくとも一方の側壁には、取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記取り付けスロットのどの列にも挿入可能とされた少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特長とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本願発明によるコネクタの実施例を示す図を参照することによって、本発明を詳しく説明する。
図1A及び図1Bは、コネクタ1の異なった斜視図を示す。コネクタ1は、底壁3と、直立して向かい合った2つの側壁4及び5とを有するヘッダーすなわちハウジング2を有する。底壁3と、側壁4及び5とは、多数の端子要素7を収容している受容空間6を形成しており、第2のコネクタ8を受容するように適合されている。ここで第2のコネクタは、図1の実施例では、2つの連結したコネクタウエハ9を備えたケーブルコネクタとして作製されている。このような2つの連結したコネクタウエハで組み立てられたケーブルコネクタは、同日に同じ出願人が出願した同時係属の特許出願に、より詳細に記載されている。詳細については、この同時係属の特許出願を参照されたい。
【0010】
図1で理解できるように、底壁は側壁4に隣接する受容空間6の外側に延伸部10を有する。底壁3のこの延伸部10内には、図6及び図7で理解できるように、取り付けスロット11の列が設けられている。これら図6及び図7は、コネクタ1の部分拡大図を示している。これらの取り付けスロット11には、取り付けのために、柔軟性のある抜け止め12が設けられており、本実施例で示されているものは、金属シートから作製されている。抜け止め12は、図3A及び図3Bにより詳細に示されている。抜け止め12には、図6で理解できるように、取り付け舌片部13が設けられており、この取り付け舌片部13は、底壁3の取り付けスロット11内に挿入されている。取り付け舌片部13には、係止リップ14が設けられ、各取り付けスロット11には、ストッパ(stop)16により形成された係止スロット15が設けられている。コネクタ1が抜け止め12とともに組み立てられると、取り付け舌片部13は取り付けスロット11の1つに挿入され、その際に係止リップ14は内側に押し付けられる。完全に挿入された位置に到達すると、係止リップ14は係止スロット15内にスプリングバックし、ストッパ16と係合することにより、取り付けスロット11内で抜け止め12を固定する。
【0011】
取り付け舌片部13と反対側の抜け止め12の端部において、第2のコネクタ8が受容空間6に完全に挿入された際に、抜け止め12は、第2のコネクタ8と係合する2つの突起17を備えている。抜け止め12は、第2のコネクタ8をコネクタ1から離脱しなければならない場合に、第2のコネクタ8から取り外し可能とされている。図2で理解できるように、抜け止め12は、1つだけのコネクタウエハ9を備えた、異なる大きさのコネクタ18と係合するように適応されている。
【0012】
図4A及び図4Bは、図5A〜図5Fに示すコネクタ1の実施例で使用される抜け止め19を示す。抜け止め19は、図3に示された抜け止め12と同様に作製されており、抜け止め19の幅は抜け止め12の幅の実質的に2倍とされている。抜け止め19には2つの取り付け舌片部13が設けられており、それぞれの取り付け舌片部13は係止リップ14を備えている。取り付け舌片部13のピッチは、取り付けスロット11のピッチと対応しており、取り付け舌片部13は、あらゆる2つの隣接した取り付けスロット11に挿入可能とされている。このようにして、抜け止め19は、コネクタ1のハウジング2に関して、コネクタ1の受容空間6内に挿入されるべきコネクタ20のタイプに応じて、あらゆる所望の位置に取り付け可能とされている。これとは別に、抜け止め19は、一以上の取り付けスロット11をスキップするような取り付け舌片部13の寸法及びピッチとしてもよい。抜け止めには取り付け舌片部を3つ以上設けることも可能である。
【0013】
4つ、6つまたは8つのコネクタウエハ9を備えた、異なる大きさのコネクタ20を図5に示す。ここでコネクタ20は、抜け止め19の取り得る位置に対応しており、コネクタ20のコネクタ1への安定した係止を実現している。同様にして、抜け止め12は、コネクタ1に関して、あらゆる所望の位置に取り付け可能とされている。さらに、コネクタ1に、1つの抜け止め12及び1つの抜け止め19を組み合わせ、または、2つ以上の抜け止め12及び抜け止め19の組み合わせを提供することもできる。さらに、2つのコネクタ1が互いに隣接して取り付けられる場合、隣り合う2つの取り付けスロット11の間隔は、抜け止め19のピッチに対応しており、これにより、抜け止め19も、隣接するコネクタ1の取り付けスロット11内で、2つの取り付け舌片部とともに取り付け可能とされている。コネクタハウジング2と抜け止め12及び抜け止め19を備えることで、一以上の抜け止め12及び抜け止め19を備えたコネクタ1を、コネクタハウジング2に関し、あらゆる所望の位置で組み立てることが可能となる。係止スロット15は、受容空間6とは反対側の底壁3の側部からアクセス可能とされているので、抜け止め12または19は、係止スロット15内に適当な工具を挿入することで、コネクタハウジング2から簡単に離脱できる。このようにして、組み立てられたコネクタ1を、その使用目的に簡単に適合させることができる。
【0014】
抜け止め12及び抜け止め19はコネクタ1の底壁3に取り付けられるため、コネクタ8または20が受容空間6に挿入されたときのコネクタ1の総高さは低くでき、その結果、偏平なコネクタシステムを提供できる。図8A及び図8Bは、参照符号21で示された本発明の第2の実施例のコネクタの平面図及び斜視図をそれぞれ示すものである。この場合、取り付けスロット11の列は、受容空間6内の側壁4の内面側に設けられている。このように、コネクタハウジング2の幅を、延伸部10を削除することで低減することができる。図8の実施例においては、抜け止め19が使用されている。しかしながら、抜け止め12及び、抜け止め12と19とを組み合わせたものも、もちろん使用することができる。
【0015】
代替実施例においては、取り付けスロットの列は、側壁の上端に設けることもできる。
【0016】
これにより、コネクタ高さは増大するものの、上述のコネクタ及びコネクタ組み立てシステムのさらなる特徴は実現可能である。特に、そのような実施例は、コネクタハウジングのあらゆる所望の位置に、1以上の抜け止めを備えた所望のコネクタを組み合わせる際の自由度が得られる。
【0017】
本発明は、前記実施例に限定されず、請求項に示した範囲内で様々な形態をとり得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】本発明によるコネクタの第1の実施例であり、第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図1B】本発明によるコネクタの第1の実施例であり、第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図2】図1のコネクタの受容空間に異なる第2のコネクタが挿入されている状態を示す図である。
【図3A】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図3B】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図4A】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図4B】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図5A】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5B】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5C】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5D】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5E】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5F】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図6A】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図6B】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図6C】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図7】図1に示すコネクタハウジングの部分拡大図である。
【図8A】本発明によるコネクタのさらに別な実施例を示す図である。
【図8B】本発明によるコネクタのさらに別な実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0019】
1 コネクタ
2 ハウジング
3 底壁
4 側壁
5 側壁
6 受容空間
7 端子要素
8 第2のコネクタ
9 コネクタウエハ
10 延伸部
11 取り付けスロット
12 抜け止め
13 取り付け舌片部
14 係止リップ
15 係止スロット
16 係止部
17 突起部
18 コネクタ
19 抜け止め
20 コネクタ
21 コネクタ
【技術分野】
【0001】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止め(latch)が設けられたコネクタ、及びこのようなコネクタの組み立てシステムを提供する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第2のハウジングの1つの側壁の上方に抜け止めが取り付けられるタイプのコネクタが開示されている。このため、コネクタの総高さ(overall height)は比較的大きくなっている。
【特許文献1】国際公開第97/47058号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述のタイプのコネクタにおいて、高さを低くできるコネクタを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このために、本発明のコネクタは、前記抜け止めが、ハウジング底壁に取り付けていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
このようにして、コネクタ高さを低くでき、偏平な(low profile)コネクタを得ることができる。
【0006】
好適な実施例においては、ハウジングの底壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、底壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられている。これにより、抜け止めは、第1のコネクタの大きさ及び受容空間内で第2のコネクタが挿入されるべき場所に応じて、第2のハウジングのあらゆる所望の場所に取り付けることができる。有利な実施例においては、前記抜け止めには、ハウジングの底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられている。第2のタイプの抜け止めを提供することによって、本発明によるコネクタを使用するにあたって自由度が増加する。ここで、第1のコネクタのサイズによって、1つまたは2つの取り付け舌片部を有する抜け止めを使用することができる。
【0007】
本発明の別の態様においては、ハウジングの少なくとも一方の側壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記側壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられている。
【0008】
さらに本発明は、受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタと、該コネクタハウジングに取り付けられる抜け止めと、を備えたコネクタの組み立てシステムを提供するものであって、本発明によれば、このシステムは、前記コネクタハウジングの底壁または少なくとも一方の側壁には、取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記取り付けスロットのどの列にも挿入可能とされた少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特長とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本願発明によるコネクタの実施例を示す図を参照することによって、本発明を詳しく説明する。
図1A及び図1Bは、コネクタ1の異なった斜視図を示す。コネクタ1は、底壁3と、直立して向かい合った2つの側壁4及び5とを有するヘッダーすなわちハウジング2を有する。底壁3と、側壁4及び5とは、多数の端子要素7を収容している受容空間6を形成しており、第2のコネクタ8を受容するように適合されている。ここで第2のコネクタは、図1の実施例では、2つの連結したコネクタウエハ9を備えたケーブルコネクタとして作製されている。このような2つの連結したコネクタウエハで組み立てられたケーブルコネクタは、同日に同じ出願人が出願した同時係属の特許出願に、より詳細に記載されている。詳細については、この同時係属の特許出願を参照されたい。
【0010】
図1で理解できるように、底壁は側壁4に隣接する受容空間6の外側に延伸部10を有する。底壁3のこの延伸部10内には、図6及び図7で理解できるように、取り付けスロット11の列が設けられている。これら図6及び図7は、コネクタ1の部分拡大図を示している。これらの取り付けスロット11には、取り付けのために、柔軟性のある抜け止め12が設けられており、本実施例で示されているものは、金属シートから作製されている。抜け止め12は、図3A及び図3Bにより詳細に示されている。抜け止め12には、図6で理解できるように、取り付け舌片部13が設けられており、この取り付け舌片部13は、底壁3の取り付けスロット11内に挿入されている。取り付け舌片部13には、係止リップ14が設けられ、各取り付けスロット11には、ストッパ(stop)16により形成された係止スロット15が設けられている。コネクタ1が抜け止め12とともに組み立てられると、取り付け舌片部13は取り付けスロット11の1つに挿入され、その際に係止リップ14は内側に押し付けられる。完全に挿入された位置に到達すると、係止リップ14は係止スロット15内にスプリングバックし、ストッパ16と係合することにより、取り付けスロット11内で抜け止め12を固定する。
【0011】
取り付け舌片部13と反対側の抜け止め12の端部において、第2のコネクタ8が受容空間6に完全に挿入された際に、抜け止め12は、第2のコネクタ8と係合する2つの突起17を備えている。抜け止め12は、第2のコネクタ8をコネクタ1から離脱しなければならない場合に、第2のコネクタ8から取り外し可能とされている。図2で理解できるように、抜け止め12は、1つだけのコネクタウエハ9を備えた、異なる大きさのコネクタ18と係合するように適応されている。
【0012】
図4A及び図4Bは、図5A〜図5Fに示すコネクタ1の実施例で使用される抜け止め19を示す。抜け止め19は、図3に示された抜け止め12と同様に作製されており、抜け止め19の幅は抜け止め12の幅の実質的に2倍とされている。抜け止め19には2つの取り付け舌片部13が設けられており、それぞれの取り付け舌片部13は係止リップ14を備えている。取り付け舌片部13のピッチは、取り付けスロット11のピッチと対応しており、取り付け舌片部13は、あらゆる2つの隣接した取り付けスロット11に挿入可能とされている。このようにして、抜け止め19は、コネクタ1のハウジング2に関して、コネクタ1の受容空間6内に挿入されるべきコネクタ20のタイプに応じて、あらゆる所望の位置に取り付け可能とされている。これとは別に、抜け止め19は、一以上の取り付けスロット11をスキップするような取り付け舌片部13の寸法及びピッチとしてもよい。抜け止めには取り付け舌片部を3つ以上設けることも可能である。
【0013】
4つ、6つまたは8つのコネクタウエハ9を備えた、異なる大きさのコネクタ20を図5に示す。ここでコネクタ20は、抜け止め19の取り得る位置に対応しており、コネクタ20のコネクタ1への安定した係止を実現している。同様にして、抜け止め12は、コネクタ1に関して、あらゆる所望の位置に取り付け可能とされている。さらに、コネクタ1に、1つの抜け止め12及び1つの抜け止め19を組み合わせ、または、2つ以上の抜け止め12及び抜け止め19の組み合わせを提供することもできる。さらに、2つのコネクタ1が互いに隣接して取り付けられる場合、隣り合う2つの取り付けスロット11の間隔は、抜け止め19のピッチに対応しており、これにより、抜け止め19も、隣接するコネクタ1の取り付けスロット11内で、2つの取り付け舌片部とともに取り付け可能とされている。コネクタハウジング2と抜け止め12及び抜け止め19を備えることで、一以上の抜け止め12及び抜け止め19を備えたコネクタ1を、コネクタハウジング2に関し、あらゆる所望の位置で組み立てることが可能となる。係止スロット15は、受容空間6とは反対側の底壁3の側部からアクセス可能とされているので、抜け止め12または19は、係止スロット15内に適当な工具を挿入することで、コネクタハウジング2から簡単に離脱できる。このようにして、組み立てられたコネクタ1を、その使用目的に簡単に適合させることができる。
【0014】
抜け止め12及び抜け止め19はコネクタ1の底壁3に取り付けられるため、コネクタ8または20が受容空間6に挿入されたときのコネクタ1の総高さは低くでき、その結果、偏平なコネクタシステムを提供できる。図8A及び図8Bは、参照符号21で示された本発明の第2の実施例のコネクタの平面図及び斜視図をそれぞれ示すものである。この場合、取り付けスロット11の列は、受容空間6内の側壁4の内面側に設けられている。このように、コネクタハウジング2の幅を、延伸部10を削除することで低減することができる。図8の実施例においては、抜け止め19が使用されている。しかしながら、抜け止め12及び、抜け止め12と19とを組み合わせたものも、もちろん使用することができる。
【0015】
代替実施例においては、取り付けスロットの列は、側壁の上端に設けることもできる。
【0016】
これにより、コネクタ高さは増大するものの、上述のコネクタ及びコネクタ組み立てシステムのさらなる特徴は実現可能である。特に、そのような実施例は、コネクタハウジングのあらゆる所望の位置に、1以上の抜け止めを備えた所望のコネクタを組み合わせる際の自由度が得られる。
【0017】
本発明は、前記実施例に限定されず、請求項に示した範囲内で様々な形態をとり得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】本発明によるコネクタの第1の実施例であり、第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図1B】本発明によるコネクタの第1の実施例であり、第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図2】図1のコネクタの受容空間に異なる第2のコネクタが挿入されている状態を示す図である。
【図3A】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図3B】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図4A】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図4B】本発明のコネクタで用いられる抜け止めの異なる例を示す図である。
【図5A】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5B】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5C】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5D】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5E】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図5F】本発明に関するコネクタの異なる実施例であり、様々な大きさの第2のコネクタが受容空間に挿入されている状態を示す図である。
【図6A】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図6B】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図6C】図1に示すコネクタを異なる視点から見た部分拡大図であって、コネクタハウジング底壁における抜け止めの取り付け状態を示す図である。
【図7】図1に示すコネクタハウジングの部分拡大図である。
【図8A】本発明によるコネクタのさらに別な実施例を示す図である。
【図8B】本発明によるコネクタのさらに別な実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0019】
1 コネクタ
2 ハウジング
3 底壁
4 側壁
5 側壁
6 受容空間
7 端子要素
8 第2のコネクタ
9 コネクタウエハ
10 延伸部
11 取り付けスロット
12 抜け止め
13 取り付け舌片部
14 係止リップ
15 係止スロット
16 係止部
17 突起部
18 コネクタ
19 抜け止め
20 コネクタ
21 コネクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止めが設けられたコネクタにおいて、前記抜け止めは前記ハウジングの底壁に取り付けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングの前記底壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記底壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記抜け止めには、前記ハウジングの前期底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記抜け止めの取り付け舌片部のそれぞれには係止リップが設けられ、前記取り付けスロットのそれぞれには係止スロットが設けられており、前記係止リップは前記係止スロット内で受容されて、前記底壁で前記抜け止めを固定していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記取り付けスロットの列が、前記受容空間内の前記底壁内で、前記側壁に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記取り付けスロットの列が、前記受容空間外側の底壁の延伸部内で、前記側壁に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項7】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止めが設けられたコネクタにおいて、前記ハウジングの少なくとも一方の側壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記側壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項8】
前記抜け止めには、前記ハウジングの前記底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタと、該コネクタハウジングに取り付けられる抜け止めと、を備えたコネクタの組み立てシステムにおいて、前記コネクタハウジングの底壁または少なくとも一方の側壁には、取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記取り付けスロットのどの列にも挿入可能とされた少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とするコネクタの組み立てシステム。
【請求項10】
前記抜け止めには、前記スロットの列の2つの取り付けスロットに挿入可能とされた2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項11】
前記抜け止めの取り付け舌片部のそれぞれには係止リップが設けられ、それぞれの取り付けスロットは係止スロットを有し、前記係止リップは前記係止スロットに挿入されて前記コネクタハウジングに前記抜け止めを固定することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項12】
前記係止スロットは、前期受容空間とは反対側の前記底壁の側部からアクセス可能とされており、所定の工具を係止スロットに挿入可能として前記係止リップの係止を解除し、前記抜け止めを離脱可能としたことを特徴とする請求項11に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項13】
コネクタハウジングの隣り合う取り付けスロット間の間隔が、前記取り付けスロットの列のピッチに対応しており、抜け止めの2つの取り付け舌片部を、隣り合うコネクタハウジングの取り付けスロット内に挿入可能としたことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項1】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止めが設けられたコネクタにおいて、前記抜け止めは前記ハウジングの底壁に取り付けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングの前記底壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記底壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記抜け止めには、前記ハウジングの前期底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記抜け止めの取り付け舌片部のそれぞれには係止リップが設けられ、前記取り付けスロットのそれぞれには係止スロットが設けられており、前記係止リップは前記係止スロット内で受容されて、前記底壁で前記抜け止めを固定していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記取り付けスロットの列が、前記受容空間内の前記底壁内で、前記側壁に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記取り付けスロットの列が、前記受容空間外側の底壁の延伸部内で、前記側壁に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項7】
第2のコネクタの挿入側を受容するための受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタであって、前記ハウジングには、第2のコネクタを前記ハウジングの前記受容空間内に係止するための柔軟性のある抜け止めが設けられたコネクタにおいて、前記ハウジングの少なくとも一方の側壁には取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記側壁の取り付けスロット内に挿入される少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項8】
前記抜け止めには、前記ハウジングの前記底壁の取り付けスロット内で受容される2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
受容空間を形成している、底壁と直立して向かい合った2つの側壁とを備えたハウジングを有するコネクタと、該コネクタハウジングに取り付けられる抜け止めと、を備えたコネクタの組み立てシステムにおいて、前記コネクタハウジングの底壁または少なくとも一方の側壁には、取り付けスロットの列が設けられ、前記抜け止めには、前記取り付けスロットのどの列にも挿入可能とされた少なくとも1つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とするコネクタの組み立てシステム。
【請求項10】
前記抜け止めには、前記スロットの列の2つの取り付けスロットに挿入可能とされた2つの取り付け舌片部が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項11】
前記抜け止めの取り付け舌片部のそれぞれには係止リップが設けられ、それぞれの取り付けスロットは係止スロットを有し、前記係止リップは前記係止スロットに挿入されて前記コネクタハウジングに前記抜け止めを固定することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項12】
前記係止スロットは、前期受容空間とは反対側の前記底壁の側部からアクセス可能とされており、所定の工具を係止スロットに挿入可能として前記係止リップの係止を解除し、前記抜け止めを離脱可能としたことを特徴とする請求項11に記載のコネクタの組み立てシステム。
【請求項13】
コネクタハウジングの隣り合う取り付けスロット間の間隔が、前記取り付けスロットの列のピッチに対応しており、抜け止めの2つの取り付け舌片部を、隣り合うコネクタハウジングの取り付けスロット内に挿入可能としたことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載のコネクタの組み立てシステム。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【公表番号】特表2008−503860(P2008−503860A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517163(P2007−517163)
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006580
【国際公開番号】WO2006/002785
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(595026324)エフシーアイ (73)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006580
【国際公開番号】WO2006/002785
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(595026324)エフシーアイ (73)
【Fターム(参考)】
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