説明

コネクタ

【課題】別の部材を用いることなく、端子の保持力を向上させるとともに端子の半挿入を検知する。
【解決手段】端子収容室11aの上方にはランス13が設けられ、端子収容室11bの下方にはランス14が設けられている。端子20が端子収容室11a,11b内に完全挿入された状態において、ランス13,14は、端子20の係合部20aに係合し、端子20を保持する。雌コネクタ1を雄コネクタ2に完全嵌合したとき、ハウジング30の上壁32に設けられたリブ36は、ランス13が上方に向けて撓まないように、ランス13とともに端子20を上方から保持する。ハウジング30の下壁33に設けられたリブ37は、ランス14が下方に向けて撓まないように、ランス14とともに端子20を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子の脱落を防止することが可能であると共に端子のハウジングへの半挿入を検知することが可能なコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
端子と、端子が収容される端子収容室を有するハウジングとを備えたコネクタにおいて、端子が端子収容室から脱落することを防止するためリテーナが用いられている。リテーナは、ハウジングに組み付けられ、端子の保持力を向上させるとともに、端子の端子収容室内への半挿入の検知を可能とする。特許文献1には、ハウジングの側面に組み付けられるリテーナが開示されている。また、特許文献2には、ハウジングにその前方から組み付けられるリテーナが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−236695号公報
【特許文献1】特開2009−181933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リテーナはハウジングと別の部材であるため、特許文献1,2に記載のようなリテーナを有するコネクタでは、コネクタの部品点数が増加する。また、これに伴って、コネクタの組立工程の数が増加する。
【0005】
そこで、本発明は、リテーナ等の別の部材を用いることなく、端子の保持力を向上させることができるとともに、端子の半挿入の検知を可能とするコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコネクタは、第1端子が挿入される端子収容室及び第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において第1端子と係合して第1端子の脱落を防止する可撓性の係止腕部を有する第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングとを備えたコネクタであり、前記第2ハウジングは、第1端子と係合した前記係止腕部が撓まないように前記係止腕部とともに第1端子を保持する保持部を有しており、前記保持部は、第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において前記第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合可能に且つ第1端子の前記端子収容室内への不完全挿入状態において前記第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合しないように設けられている。
【0007】
本発明によると、第1ハウジングの第2ハウジングへの完全嵌合時に、第2ハウジングの保持部が第1ハウジングの係止腕部とともに第1端子を保持することにより、別の部材を用いることなく、第1端子の保持力を向上させることができる。また、第1端子の端子収容室内への不完全挿入状態において、第2ハウジングの保持部により、第1ハウジングが第2ハウジングに完全嵌合しないので、別の部材を用いることなく、第1端子の端子収容室内への半挿入(不完全挿入)を検知することができる。
【0008】
また、本発明において、第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングへの完全嵌合時に、前記保持部は、前記係止腕部を挟んで第1端子と反対側に配置されるとともに前記係止腕部の第1端子と反対側の面に当接し、第1端子の前記端子収容室内への不完全挿入状態において、前記係止腕部は第1端子により第1端子と反対側に向けて撓むことにより、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングへの嵌合動作時に前記係止腕部と前記保持部とが接触し、第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合しない。
【0009】
上記構成によると、第1端子の端子収容室内への完全挿入状態において、第1ハウジングの第2ハウジングへの完全嵌合時に、第2ハウジングの保持部が、第1ハウジングの係止腕部に当接し、係止腕部が撓まないように第1端子を保持する。これにより、別の部材を用いることなく、第1端子の保持力を向上させることができる。一方、第1端子の端子収容室内への不完全挿入状態では、第1ハウジングの係止腕部が第1端子と反対側(第2ハウジングの保持部側)に向けて撓むことにより、第1ハウジングの第2ハウジングへの嵌合動作時に、係止腕部が第2ハウジングの保持部に接触し、第1ハウジングが第2ハウジングに嵌合しない。これにより、別の部材を用いることなく、第1端子の端子収容室内への半挿入を検知することができる。
【0010】
さらに、本発明において、前記係止腕部は、それと係合する第1端子と対向する面と反対側の面に設けられた突起を有する。係止腕部の第1端子と対向する面と反対側の面に設けられた突起に道具(ドライバー等)を引っ掛け、突起を第1端子と反対側に引くことにより、係止腕部が第1端子と反対側に撓む。これにより、第1端子と係止腕部との係合を容易に解除でき、第1端子を端子収容室から容易に抜き取ることができる。
【0011】
加えて、本発明において、前記第2ハウジングに装着される第2端子をさらに備えており、前記第1端子と前記第2端子とが接触することにより前記第1端子と前記第2端子との電気的接続が達成され、前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングが嵌合可能な嵌合口を有しており、前記保持部の一端は、前記第2端子の前記第1端子と接触する先端部より前記嵌合口に近い位置に設けられている。
【0012】
上記構成によると、第2ハウジングの保持部の一端が、第2端子の先端部より第2ハウジングの嵌合口に近い位置に設けられていることにより、第1ハウジングが第2ハウジングに非正規方向から嵌合した場合、第1ハウジングは、第2ハウジングの保持部の一端に接触し、第2ハウジングに嵌合しない。これにより、第1ハウジングが第2ハウジングに不完全嵌合することを未然に防止できる。
【0013】
また、本発明において、前記第1ハウジングは、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部を有しており、前記第2ハウジングは、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部の段方向に配列するように設けられた少なくとも3つの前記保持部を有しており、少なくとも3つの前記保持部は、それぞれ、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部に対応するように設けられている。
【0014】
上記構成によると、第2ハウジングの少なくとも3つの保持部が、複数段の端子収容室及び係止腕部にそれぞれ対応するように設けられていることから、保持部により、複数段に配列された各々の第1端子を保持できるとともに、複数段に配列された各々の第1端子の半挿入を検知できる。
【0015】
さらに、本発明において、前記第2ハウジングは、複数段に配列された前記端子収容室をその段方向に挟むように設けられた第1壁及び第2壁とを有しており、少なくとも3つの前記保持部は、前記第1壁と一体になるように設けられた第1保持部と、前記第2壁と一体になるように設けられた第2保持部と、前記第1壁と前記第2壁との間に設けられた少なくとも1つの第3保持部とを有する。
【0016】
上記構成によると、第1壁と一体になるように設けられた第1保持部により、最上段の端子収容室に収容された第1端子を保持でき、第2壁と一体になるように設けられた第2保持部により、最下段の端子収容室に収容された第1端子を保持でき、第3保持部により中段の端子収容室に収容された第1端子を保持できる。これにより、3段以上に分かれて設けられた第1端子を第1保持部、第2保持部及び第3保持部により保持できることから、別の部材を用いることなく、複数の第1端子の保持力を向上させることができるとともに、複数の第1端子の半挿入を検知できる。さらに、第1保持部を第1壁と一体になるように設け、第2保持部を第2壁と一体になるように設けることにより、第1ハウジングの製造が容易になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のコネクタによると、第1ハウジングの第2ハウジングへの完全嵌合時に、第2ハウジングの保持部が第1ハウジングの係止腕部とともに第1端子を保持することにより、別部材を用いることなく、第1端子の保持力を向上させることができる。また、第1端子の端子収容室内への不完全挿入状態において、第2ハウジングの保持部により、第2ハウジングが第1ハウジングに完全嵌合しないので、別部材を用いることなく、第1端子の端子収容室内への半挿入を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態に係るコネクタの分解斜視図であり、(b)は(a)に示すコネクタの全体斜視図である。
【図2】(a)は図1に示す雌コネクタの全体斜視図である。
【図3】(a)は図1(a)のIIIa−IIIa線に沿ったコネクタの断面図であり、(b)は図1(b)のIIIb−IIIb線に沿ったコネクタの断面図である。
【図4】図1(b)のIIIb−IIIb線に沿ったコネクタの断面斜視図である。
【図5】端子の端子収容室内への不完全挿入状態における、コネクタの嵌合工程を示す図である。
【図6】第1ハウジングが第2ハウジングに完全嵌合する工程を示す図であり、(a)は図1(a)に示すVIa−VIa線に沿ったコネクタの断面図であり、(b)は図1(b)に示すVIb−VIb線に沿ったコネクタの断面図である。
【図7】第1ハウジングが第2ハウジングに非正規な方向から嵌合する工程を示す図である。
【図8(a)】本発明の第2実施形態に係るコネクタの断面図である。
【図8(b)】本発明の第2実施形態に係るコネクタの断面図であり、第1ハウジングが第2ハウジングに完全嵌合した状態を示す図である。
【図9(a)】本発明の第3実施形態に係るコネクタの断面図である。
【図9(b)】本発明の第3実施形態に係るコネクタの断面図であり、第1ハウジングが第2ハウジングに完全嵌合した状態を示す図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係るコネクタの断面図であり、第1ハウジングが第2ハウジングに完全嵌合する工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
〔第1実施形態〕
ここでは、本発明の第1実施形態について、図1〜7を参照しつつ説明する。
【0021】
図1に示すように、コネクタ100は、雌コネクタ1、雌コネクタ1と嵌合可能な雄コネクタ2とを備えている。
【0022】
(雌コネクタ1)
図2に示すように、雌コネクタ1は、絶縁性の樹脂で形成されたハウジング(第1ハウジング)10と、ハウジング10に装着される端子(第1端子)20とを有する。図2では、雌コネクタ1の右端部を断面図として示している。
【0023】
<ハウジング>
図2に示すように、ハウジング10は、端子20が挿入される複数の端子収容室11a,11bと、可撓性のランス(係止腕部)13,14とを有する。端子収容室11a,11bは、上下方向に2段に配列され、左右方向に8列に配列されている。上段の端子収容室11aの前端には、雄コネクタ2の端子40が前方から挿入可能な挿入口12aが形成されている。また、下段の端子収容室11bの前端には挿入口12bが形成されている。
【0024】
図2及び図3(a)に示すように、ランス13は上段の端子収容室11aの上方に設けられ、ランス14は下段の端子収容室11bの下方に設けられている。図3(a)に示すように、ランス13,14は、端子20の係合部20aに係合する。これにより、端子20が端子収容室11a,11bから脱落することを防止できる。
【0025】
図2の拡大図に示すように、端子収容室11aの上方に設けられたランス13の上面13a(端子20と対向する面と反対側の面)には、上方(端子20と反対側)に向けて突出した突起13bが設けられている。突起13bは、ランス13の上面13aに対して略垂直な方向に延在した面13cを有する。
【0026】
端子20を端子収容室11aから抜き取るときは、道具(例えば、マイナスドライバー)をランス13の突起13bの面13cに引っ掛け、突起13bを引き上げる。これにより、ランス13が上方(端子20と反対側)に向けて撓み、ランス13の端子20の係合部20aに対する係合が解除されるので、端子20を端子収容室11aから後方に抜き取ることができる。
【0027】
端子収容室11bの下方に設けられたランス14は、ランス13と略同様な構成を有する。図4に示すように、ランス14の下面14aには、端子20(端子収容室11bに収容された端子20)と反対側に向けて突出した突起14bが設けられている。突起14bは、ランス14の下面14aに対して略垂直な方向に延在した面14cを有する。
【0028】
端子20を端子収容室11bから抜き取るときは、マイナスドライバーなどをランス14の突起14bの面14cに引っ掛け、突起14bを引き下げる。これにより、ランス14が下方に向けて撓み、ランス14の端子20の係合部20aに対する係合が解除される。
【0029】
<端子>
図3(a)に示すように、端子20は、雄コネクタ2の端子40と接触する接続部21と、接続部21に接続された電線22とを有する。接続部21は、端子40が内部に挿入可能な略筒状であって、ランス13,14が係合可能な係合部20aを有する。また、図2の拡大図に示すように、接続部21の側部の中央付近には、上方に向けて突出した突出部21aが形成されている。突出部21aの両側には、下方に向けて凹んだ溝が形成されている。
【0030】
図2の拡大図に示すように、端子20が上段の端子収容室11a内に完全挿入された状態において、図2に示す前後方向について、端子20の突出部21aの側面21bは、ランス13の突起13bの面13cと略同じ位置に配置されるので、雌コネクタ1を側方からみたとき、端子20の側面21bとランス13の面13cとが略一致する。一方、端子20が端子収容室11a内に不完全挿入であるときは、端子20の側面21bが、ランス13の面13cよりも後方に位置し、側面21bと面13cとが一致しない。したがって、端子20を端子収容室11a内へ挿入した後、雌コネクタ1を側方から視ることにより、端子20が端子収容室11aへ完全挿入しているかどうか(半挿入)を確認できる。
【0031】
同様に、下段の端子収容室11bに端子20を挿入したときも、端子20の突出部21aの側面21bと、ランス14の突起14bの面14cとの位置関係から、端子20の端子収容室11bへの半挿入を確認できる(図4参照)。
【0032】
(雄コネクタ)
図3(a)に示すように、雄コネクタ2は、絶縁性の樹脂で形成されたハウジング(第2ハウジング)30と、ハウジング30に装着された端子(第2端子)40とを有する。図1,4に示すように、ハウジング30は、有底筒状に形成され、底部31と、雌コネクタ1を上下方向から覆う上壁(第1壁)32及び下壁(第2壁)33と、雌コネクタ1を左右方向から覆う右壁34及び左壁35とを有する。そして、上壁32、下壁33、右壁34及び左壁35によって、底部31と反対側に、雌コネクタ1が嵌合可能な開口(嵌合口)38が形成されている(図3(a)参照)。上壁32及び下壁33は、互いに対向し、2段の端子収容室11a,11bを段方向(上下方向)に挟むように設けられている(図3(b)参照)。
【0033】
図3に示すように、上壁32の内側面には、ハウジング30の下方(下壁33)に向けて突出したリブ36が設けられている。リブ36は、ハウジング30の幅方向に8個設けられている。8個のリブ36は、8列に配列された上段の端子収容室11a及びその上方に設けられた8個のランス13に対応する位置にそれぞれ設けられている。図3(a)に示すように、リブ36は、底部31から開口38に向けて延在し、先端部36aが、開口38に近付くにつれて下方への突出長さが短くなるテーパ状に形成されている。
【0034】
図3に示すように、下壁33の内側面には、上方(上壁32)に向けて突出したリブ37が設けられている。図6に示すように、リブ37は、ハウジング30の幅方向に8個設けられている。8個のリブ37は、8列に配列された下段の端子収容室11b及びその下方に設けられたランス14に対応する位置にそれぞれ設けられている。図3(a)に示すように、リブ37は、底部31から開口38に向けて延在し、先端部37aが、開口38に近付くにつれて上方への突出長さが短くなるテーパ状に形成されている。
【0035】
図3(a)に示すように、リブ36の先端部36aは、端子40の先端部40aよりもハウジング30の開口38に近い位置に設けられている。また、リブ37の先端部37aは、端子40の先端部40bよりもハウジング30の開口38に近い位置に設けられている。端子40の先端部40a,40bは、雌コネクタ1のハウジング10の端子収容室11a,11bの内部にそれぞれ挿入され、端子20の接続部21と接触する。これにより、端子20と端子40との電気的接続が達成される。
【0036】
図3(b)に示すように、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合した時、リブ36は、ランス13に対して、ランス13が係合した端子20と反対側に配置される。また、リブ37は、ランス14に対して、ランス14が係合した端子20と反対側に配置される。
【0037】
次に、雌コネクタ1を雄コネクタ2に嵌合する動作について詳細に説明する。
【0038】
図3(a)に示すように、端子20がハウジング10の端子収容室11a,11b内に完全挿入された状態では、ランス13,14が端子20の係合部20aに係合し、端子20がランス13,14によりハウジング10に対して保持されている(一次係止)。
【0039】
そして、図6(a)に示すように、雌コネクタ1が雄コネクタ2に対して正規な方向(図6(a)に示す矢印方向)に嵌合すると、リブ37によって形成された案内路に沿って、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合する(図6(b)参照)。このとき、図3(b)及び図4に示すように、リブ36は、ランス13の上面13a(ランス13が係合した端子20と反対側の面)に当接し、ランス13が上方(リブ36側)に向けて撓まないように、ランス13とともに端子20を上方から保持している(二次係止)。また、リブ37は、ランス14の下面14a(ランス14が係合した端子20と反対側の面)に当接し、ランス14が下方(リブ37側)に向けて撓まないように、ランス14とともに端子20を下方から保持している(二次係止)。
【0040】
一方、図5(a)に示すように、端子20がハウジング10の端子収容室11a内に不完全挿入された状態では、ランス13は、端子20の係合部20aに係合せず、端子20の接続部21により上方(端子20と反対側)に押し上げられ、上方に向けて撓んでいる。
【0041】
この状態で雌コネクタ1を雄コネクタ2へ嵌合した場合、図5(b)に示すように、嵌合動作時に、ランス13の先端部に設けられた突起13dがハウジング30のリブ36の先端部36aに接触し、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合しない。これにより、端子20が端子収容室11a内に不完全挿入(半挿入)であることを検知できる。
【0042】
ハウジング30の上壁32には、8個のリブ36が設けられていることから、上段の8個の端子20が端子収容室11a内に不完全挿入であることを検知できる。同様に、ハウジング30の下壁33には、8個のリブ37が設けられていることから、下段の8個の端子20が端子収容室11b内に不完全挿入(半挿入)であることを検知できる。
【0043】
また、図7(a)に示すように、雌コネクタ1の向きが非正規な方向に向けられている場合、嵌合動作時に、雌コネクタ1のハウジング10が、雄コネクタ2のリブ37に接触し(図7(b)参照)、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合しない。このとき、雄コネクタ2の端子40は、雌コネクタ1の略筒状の端子20の内部に挿入されていないため、雌コネクタ1の向きを正規な方向に変えても端子40が変形しない。これにより、端子40の損傷を防止できる。
【0044】
以上に述べたように、本実施形態のコネクタ100によると以下の効果を奏する。雌コネクタ1の雄コネクタ2への完全嵌合時に、雄コネクタ2のハウジング30のリブ36がランス13とともに端子20を保持し、リブ37がランス14とともに端子20を保持する。これにより、別の部材を用いることなく、端子20の保持力を向上させることができる。また、端子20が端子収容室11a,11b内に不完全挿入された状態では、雄コネクタ2のリブ36,37により、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合しないので、別の部材を用いることなく、端子20の端子収容室11a,11b内への半挿入(不完全挿入)を検知することができる。さらに、端子20の保持力の向上及び端子20の半挿入の検知のために別の部材をハウジングに組み付ける必要がないことから、ランスの構成及び端子収容室の構成等の自由度を高めることができる。
【0045】
また、雌コネクタ1が雄コネクタ2に完全嵌合した時に、リブ36はランス13を挟んで端子20と反対側に配置され、リブ37はランス14を挟んで端子20と反対側に配置される。そして、リブ36は、ランス13の上面13aに当接し、ランス13が撓まないように端子20を上方から保持する。また、リブ37は、ランス14の下面14aに当接し、ランス14が撓まないように端子20を下方から保持する。これにより、別の部材を用いることなく、端子20の保持力を向上させることができる。一方、端子20の端子収容室11a内への不完全挿入状態では、ランス13は端子20により上方に押し上げられ、上方に向けて撓む。この状態で、ハウジング10をハウジング30に嵌合すると、嵌合動作時に、ランス13の先端部の突起13dがリブ36の先端部36aに接触し、ハウジング10がハウジング30に完全嵌合しない。これにより、別の部材を用いることなく、端子20が端子収容室11a,11b内へ半挿入状態であることを検知することができる。
【0046】
さらに、雌コネクタ1のハウジング10において、ランス13に設けられた突起13dの面13cに道具(例えば、マイナスドライバー)を引っ掛け、突起13bを引き上げることにより、ランス13が上方に向けて撓み、端子20とランス13との係合を容易に解除できる。同様に、ランス14に設けられた突起14dの面14cに道具を引っ掛け、突起14bを引き下げることにより、ランス14が下方に向けて撓み、端子20とランス14との係合を容易に解除できる。これにより、端子20を端子収容室11a,11bから容易に抜き取ることができる。
【0047】
加えて、リブ36,37の先端部36a,37aが、端子40の先端部40a,40bよりハウジング30の開口38に近い位置に設けられていることにより、ハウジング10をハウジング30に非正規方向から嵌合した場合、ハウジング10が、リブ36,37の先端部36a,37aに接触するため、ハウジング30に完全嵌合せず、不完全嵌合することを未然に防止できる。このとき、雄コネクタ2の端子40は、雌コネクタ1の略筒状の端子20の内部に挿入されていないため、雌コネクタ1の向きを正規な方向に変えても端子40が変形しない。よって、端子40の損傷を防止できる。
【0048】
また、リブ36が上壁32と一体になるように設けられ、リブ37が下壁33と一体になるように設けられることにより、ハウジング10の製造が容易になる。
【0049】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図8(a)及び図8(b)を参照しつつ説明する。第2実施形態のコネクタは、第1実施形態では、雄コネクタ2が上壁32に設けられたリブ36と下壁33に設けられたリブ37とを有するのに対して、第2実施形態では、雄コネクタ202が、上壁32に設けられたリブ36と、上壁32と下壁33との間に設けられたリブ238,239とを有する点において、第1実施形態に係るコネクタと異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
【0050】
(雌コネクタ201)
図8(a)に示すように、ハウジング(第1ハウジング)210は、上下方向に3段に配列された端子収容室11a,211b,211cと、可撓性のランス(係止腕部)13,214,215とを有する。ランス13は端子収容室11aの上方に設けられ、ランス214は端子収容室211bの上方に設けられ、ランス215は端子収容室211cの上方に設けられている。ランス214,215は、ランス13と略同一の構成を有する。
【0051】
(雄コネクタ202)
雄コネクタ202のハウジング(第2ハウジング)230は、底部231と、雌コネクタ201を上下方向から覆う上壁(第1壁)32及び下壁(第2壁)233と、雌コネクタ201を左右方向から覆う右壁及び左壁と、上下方向に上から順に並んで設けられたリブ36,238,239とを有する。リブ36,238,239は、底部231から開口250に向けて延在している。
【0052】
最上段のリブ36の先端部36aは、最上段の端子40の先端部40aよりハウジング230の開口250に近い位置に設けられている。中段のリブ238の先端部238aは、中段の端子40の先端部40bより開口250に近い位置に設けられている。最下段のリブ239の先端部239aは、最下段の端子40の先端部40cよりハウジング30の開口250に近い位置に設けられている。
【0053】
図8(a)に示すように、端子20が端子収容室11a,211b,211c内に完全挿入された状態では、ランス13,214,215が端子20の係合部20aに係合し、端子20がランス13,214,215によりハウジング210に対して保持されている(一次係止)。
【0054】
図8(b)に示すように、雌コネクタ201が雄コネクタ202に完全嵌合したとき、最上段のリブ36は、最上段の端子収容室11a及びランス13に対応するようにそれらの上方に配置される。中段のリブ238は、中段の端子収容室211b及びランス214に対応するようにそれらの上方に配置される。最下段のリブ239は、最下段の端子収容室211c及びランス215に対応するようにそれらの上方に配置される。
【0055】
そして、リブ36は、ランス13の上面に当接し、ランス13が上方に向けて撓まないように、ランス13とともに端子20を上方から保持している(二次係止)。また、リブ238は、ランス214の上面に当接し、ランス214が上方に向けて撓まないように、ランス214とともに端子20を上方から保持している(二次係止)。さらに、リブ239は、ランス215の上面に当接し、ランス215が上方に向けて撓まないように、ランス215とともに端子20を上方から保持している(二次係止)。
【0056】
図8(a)において、端子20がハウジング210の端子収容室211b,211c内に不完全に挿入されているときは、ランス214,215が、端子20により上方に押し上げられ、上方に向けて撓む。この状態で、雌コネクタ1を雄コネクタ2に嵌合しようとした場合、ランス214,215の先端部に設けられた突起214d,215dが、リブ238,239の先端部238a,239dに接触し、雌コネクタ201が雄コネクタ202に完全嵌合しない。これにより、端子20が端子収容室211b,211c内に不完全な挿入(半挿入)であることを検知できる。
【0057】
以上のように、本実施形態のコネクタ200では、第1実施形態のコネクタ100と同様に、別の部材を用いることなく、リブ36,238,239により、3段に配列された端子20の保持力を向上させることができるとともに、3段に配列された端子20の不完全挿入を検知することができる。
【0058】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図9(a)及び図9(b)を参照しつつ説明する。第3実施形態のコネクタは、第1実施形態では、雄コネクタ2が上壁32に設けられたリブ36と下壁33に設けられたリブ37とを有するのに対して、第3実施形態では、雄コネクタ302が、上壁32に設けられたリブ36と、下壁33に設けられたリブ37と、上壁32と下壁33との間に設けられたリブ338とを有する点において、第1実施形態に係るコネクタと異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
【0059】
(雌コネクタ301)
図9(a)に示すように、ハウジング(第1ハウジング)310は、上下方向に3段に配列された端子収容室11a,11b,311cと、可撓性のランス(係止腕部)13,14,315とを有する。ランス13は最上段の端子収容室11aの上方に設けられ、ランス14は最下段の端子収容室11bの下方に設けられ、ランス315は中段の端子収容室311cの上方に設けられている。ランス315は、ランス13と略同一の構成を有する。
【0060】
(雄コネクタ302)
雄コネクタ302のハウジング(第2ハウジング)330は、底部331と、雌コネクタ301を上下方向から覆う上壁32及び下壁33と、雌コネクタ201を左右方向から覆う右壁及び左壁と、上下方向に上から順に並んで設けられたリブ36,338,37とを有する。リブ36,338,37は、底部231から開口350に向けて延在している。
【0061】
最上段のリブ36の先端部36aは、最上段の端子40の先端部40aよりハウジング330の開口350に近い位置に設けられている。中段のリブ338の先端部338aは、中段の端子40の先端部40bより開口350に近い位置に設けられている。最下段のリブ37の先端部37aは、最下段の端子40の先端部40cより開口350に近い位置に設けられている。
【0062】
図9(a)に示すように、雌コネクタ301において、端子20が端子収容室11a,11b,311c内に完全に挿入されたとき(完全挿入状態)、ランス13,14,315が端子20の係合部20aに係合することにより、端子20がランス13,14,315によりハウジング310に対して保持される(一次係止)。
【0063】
図9(b)に示すように、雌コネクタ301が雄コネクタ302に完全嵌合したとき、最上段のリブ36は、最上段の端子収容室11a及びランス13に対応するようにそれらの上方に配置される。中段のリブ338は、中段の端子収容室311c及びランス315に対応するようにそれらの上方に配置される。最下段のリブ37は、最下段の端子収容室11b及びランス14に対応するようにそれらの下方に配置される。
【0064】
そして、リブ36は、ランス13の上面に当接し、ランス13が上方に向けて撓まないように、ランス13とともに端子20を上方から保持する(二次係止)。また、リブ338は、ランス315の上面に当接し、ランス315が上方に向けて撓まないように、ランス315とともに端子20を上方から保持する(二次係止)。さらに、リブ37は、ランス14の下面に当接し、ランス14が下方に向けて撓まないように、ランス14とともに端子20を下方から保持する(二次係止)。
【0065】
図9(a)において、端子20がハウジング310の端子収容室311c内に不完全に挿入されているときは、ランス315が、端子20により上方に押し上げられ、上方に向けて撓む。この状態で、雌コネクタ301を雄コネクタ302に嵌合した場合、ランス315の先端部に設けられた突起315dが、リブ338の先端部338aに接触し、雌コネクタ301が雄コネクタ302に完全嵌合しない。これにより、端子20が端子収容室311c内に不完全な挿入(半挿入)であることを検知できる。
【0066】
以上のように、本実施形態のコネクタ300では、第1実施形態のコネクタ100と同様に、別の部材を用いることなく、3段に配列された端子20の保持力を向上させることができるとともに、3段に配列された端子20の不完全挿入を検知することができる。また、リブ36が上壁32と一体になるように設けられ、リブ37が下壁33と一体になるように設けられていることにより、ハウジング310の製造が容易になる。
【0067】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について、図10を参照しつつ説明する。第4実施形態のコネクタは、第1実施形態では、リブ36,37はハウジング30の底部31から開口38に向けて延在しているのに対して、第4実施形態では、リブ436,437は、ハウジング430において端子20の係合部20aに対応する位置に部分的に設けられている点において、第1実施形態に係るコネクタと異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
【0068】
(雄コネクタ402)
図10(a)に示すように、雄コネクタ402のハウジング(第2ハウジング)430は、上壁32の中央付近から下方に向けて突出したリブ436と、下壁33の中央付近から上方に向けて突出したリブ437とを有する。図10(b)に示すように、リブ436は、上壁32の内側面において、端子20の係合部20aに対応する位置に設けられている。また、リブ437は、下壁33の内側面において、端子20の係合部20aに対応する位置に設けられている。
【0069】
図10(a)に示すように、リブ436の先端部436a及び後端部436bは、上壁32の内周面に対して略垂直な方向に延在している。リブ436の先端部436aは、端子40の先端部40aより開口38に近い位置に設けられている。
【0070】
また、リブ437の先端部437a及び後端部437bは、下壁33の内周面に対して略垂直な方向に延在している。リブ437の先端部437aは、端子40の先端部40bより開口38に近い位置に設けられている。
【0071】
図10(b)に示すように、雌コネクタ1が雄コネクタ402に完全に嵌合したとき、リブ436は、ランス13の上面に当接し、ランス13が上方に向けて撓まないように、ランス13とともに端子20を上方から保持する。また、リブ437は、ランス14の下面に当接し、ランス14が下方に向けて撓まないように、ランス14とともに端子20を下方から保持する。
【0072】
以上のように、本実施形態のコネクタ400では、第1実施形態のコネクタ100と同様に、別の部材を用いることなく、端子20の保持力を向上させることができるとともに、端子20の半挿入を検知することができる。
【0073】
また、リブ436の先端部436a及び後端部436bが上壁32の内側面に対して垂直な方向に延在していることにより、端子収容室11a内の端子20を安定して保持できる。同様に、リブ437の先端部437a及び後端部437bが下壁33の内側面に対して垂直な方向に延在していることにより、端子収容室11b内の端子20を安定して保持できる。したがって、端子20の保持力をより向上させることができる。
【0074】
以上、本発明の好適な実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上述の実施形態及び変形例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0075】
例えば、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、雄コネクタにおいて、リブ(保持部)36,37の一端36a,37aが、端子40の先端部40a,40bより開口(嵌合口)38に近い位置に設けられている場合について説明したが、リブの一端が、端子の先端部より開口に近い位置に設けられていなくてもよい。
【0076】
また、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、雌ハウジングにおいて、ランス13の上面13aに突起13bが設けられ、ランス14の下面14aに突起14bが設けられている場合について説明したが、ランスの上面や下面に突起が設けられていなくてもよい。また、突起の形状や位置は変更可能なものである。
【0077】
さらに、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態では、ハウジング10に形成された全ての端子収容室11a,11bの上方及び下方の少なくとも一方にリブ13,14が設けられている場合について説明したが、これには限られない。例えば、ハウジングに形成された少なくとも1つの端子収容室の上方又は下方にリブが設けられていてもよい。また、ランス及びリブ(保持部)の形状及び位置は変更可能なものである。
【0078】
加えて、第1実施形態及び第4実施形態では、端子収容室が2段に配列され、第2実施形態及び第3実施形態では、端子収容室が3段に配列されている場合について説明したが、端子収容室の段数及び列数は変更可能なものである。
【0079】
また、第1実施形態では、上段に配置された端子20がリブ36により上方から保持される構成について説明したが、下方から保持される構成としてもよい。同様に、第1実施形態では、下段に配置された端子20が、リブ37により下方から保持される構成について説明したが、上方から保持される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1,201,301 雌コネクタ
2,202,302,402 雄コネクタ
10,210,310 ハウジング(第1ハウジング)
11a,11b,211b,211c,311c 端子収容室
13,14,214,215,315 ランス(係止腕部)
20 端子(第1端子)
20a 係合部
30,230,330,430 ハウジング(第2ハウジング)
40 端子(第2端子)
36,37,238,239 リブ(保持部)
13a 上面(端子と対向する面と反対側の面)
14a 下面
13b,14b,13d,14d,21a 突起
36a,37a,40a,40b,40c,238a,239a,338a,436a,437a 先端部
436b,437b 後端部
32,232 上壁(第1壁)
233 下壁(第2壁)
38,250,350 開口(嵌合口)
100,200,300,400 コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子が挿入される端子収容室及び第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において第1端子と係合して第1端子の脱落を防止する可撓性の係止腕部を有する第1ハウジングと、
前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングとを備えたコネクタであり、
前記第2ハウジングは、第1端子と係合した前記係止腕部が撓まないように前記係止腕部とともに第1端子を保持する保持部を有しており、
前記保持部は、第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において前記第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合可能に且つ第1端子の前記端子収容室内への不完全挿入状態において前記第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合しないように設けられていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
第1端子の前記端子収容室内への完全挿入状態において、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングへの完全嵌合時に、前記保持部は、前記係止腕部を挟んで第1端子と反対側に配置されるとともに前記係止腕部の第1端子と反対側の面に当接し、
第1端子の前記端子収容室内への不完全挿入状態において、前記係止腕部は第1端子により第1端子と反対側に向けて撓むことにより、前記第1ハウジングの前記第2ハウジングへの嵌合動作時に前記係止腕部と前記保持部とが接触し、第1ハウジングが前記第2ハウジングに完全嵌合しないことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記係止腕部は、それと係合する第1端子と対向する面と反対側の面に設けられた突起を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第2ハウジングに装着される第2端子をさらに備えており、
前記第1端子と前記第2端子とが接触することにより前記第1端子と前記第2端子との電気的接続が達成され、
前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングが嵌合可能な嵌合口を有しており、
前記保持部の一端は、前記第2端子の前記第1端子と接触する先端部より前記嵌合口に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1ハウジングは、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部を有しており、
前記第2ハウジングは、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部の段方向に配列するように設けられた少なくとも3つの前記保持部を有しており、
少なくとも3つの前記保持部は、それぞれ、複数段に配列された前記端子収容室及び前記係止腕部に対応するように設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第2ハウジングは、
複数段に配列された前記端子収容室をその段方向に挟むように設けられた第1壁及び第2壁とを有しており、
少なくとも3つの前記保持部は、
前記第1壁と一体になるように設けられた第1保持部と、
前記第2壁と一体になるように設けられた第2保持部と、
前記第1壁と前記第2壁との間に設けられた少なくとも1つの第3保持部とを有することを特徴とする請求項5に記載のコネクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8(a)】
image rotate

【図8(b)】
image rotate

【図9(a)】
image rotate

【図9(b)】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−195106(P2012−195106A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57012(P2011−57012)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(390033318)日本圧着端子製造株式会社 (457)
【Fターム(参考)】