説明

コネクタ

【課題】低い操作力で嵌合でき、かつ嵌合後のがたつきを規制できるようにする。
【解決手段】ロックアーム2を有する雌コネクタハウジングと、ロック受け部10が形成されたフード部6を有する雄コネクタハウジング5とを備え、フード部6内の底面には雌コネクタハウジングに対する持上げ用のリブ9が突出形成されている。持上げ用のリブ9はフード部6の開口縁から嵌合方向に沿って奥壁にまで延出している。フード部6内の両側壁には雌コネクタハウジング1が傾いた姿勢となるのを規制する姿勢保持用リブ11が突出形成されている。姿勢保持用リブ11が形成される長さ範囲は持上げ用リブ9より短く、かつフード部6内の奥部に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコネクタに関し、特にコネクタハウジング間のがたつきを規制可能なコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、嵌合状態にある雌雄のコネクタハウジング間のがた付きを回避する手段として、両コネクタハウジングの対向面のいずれかの側に嵌合方向に沿った突縁(リブ)を形成し、このリブによってハウジング間の隙間を詰めるようにしたものが知られている。そのような技術として、下記特許文献1を挙げることができる。
【0003】
ここに開示されたものでは、例えばフード部の内面に計4条のリブを嵌合面側から見て上下・左右の対称位置に分散配置するとともに、それぞれ嵌合方向に沿って延出して形成することで、相手コネクタハウジングを各リブに摺接しつつ嵌合させるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−198127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記したものでは各リブの前端(フード部の開口面に近い側の端部)がいずれも同じ位置に揃えてあった。このため、相手コネクタの嵌合時に各リブが一斉に当たり始めることとなって、嵌合抵抗が一気に高められてしまい嵌合作業に大きな力を要するものとなっていた。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、嵌合状態にあるハウジング間のがたつきを回避しつつ低い操作力でもって嵌合作業を行うことができるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための手段として、各請求項の発明は以下のように構成されている。
<請求項1の発明>
請求項1の発明は、撓み可能なロックアームを有する一方のコネクタハウジングと、この一方のコネクタハウジングを嵌合するために受け入れ側の一面が開口するフード部を有しかつ前記ロックアームと係止可能なロック受け部が形成された他方のコネクタハウジングと、フード部の内面であってロック受け部が形成された面の反対側の面に突設され、両コネクタハウジングが嵌合する際に一方のコネクタハウジングを持ち上げて両コネクタハウジングが嵌合した状態でロックアームをロック受け部へ圧接させつつ係止させる持上げ用リブと、フード部の内面であって、持ち上げ用リブとロック受け部とを結ぶ線と交差する線上に位置する両側面に突設され、両コネクタハウジングが嵌合した状態で一方のコネクタハウジングを幅方向から当接状態で挟持することにより一方のコネクタハウジングの嵌合姿勢を保持する姿勢保持用リブとを備え、持ち上げ用リブと姿勢保持用リブは、共に両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って突出形成されるとともに、姿勢保持用リブの両端部のうち嵌合方向手前側の端部の位置は、持上げ用リブの嵌合方向手前側の端部の位置よりも奥部に位置しているところに特徴を有する。
【0008】
<請求項2の発明>
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、一方のコネクタハウジングのうち前記ロックアームが形成される側における幅方向の片側には、前記ロックアームの形成側を幅狭にする段差部が形成されるとともに、前記フード部の内側であって前記段差部と整合して前記両コネクタハウジングの嵌合を可能とする肩部が形成されているところに特徴を有する。
【0009】
<請求項3の発明>
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のものにおいて、ロックアームがロック受け部に係止する部分を持上げ用リブ側へ投影したときに、同係止部分が持上げ用リブの形成範囲に含まれるところに特徴を有する。
【0010】
<請求項4の発明>
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のものにおいて、フード部内に突出する端子金具の先端位置は、姿勢保持用リブの先端の位置と、両コネクタハウジングの嵌合方向に関して略同一となっているところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0011】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、嵌合状態にある両コネクタハウジングはロックアーム、持上げ用リブ及び各姿勢保持用リブによってがた詰めされた状態で保持される。加えて、姿勢保持用リブの嵌合方向手前側の端部の位置は持上げ用リブの嵌合方向手前側端部の位置よりも奥部に位置しているため、両コネクタハウジングを嵌合させる過程で、当初は一方のコネクタハウジングが持上げ用リブのみに摺接し、その後遅れて姿勢保持用リブにも摺接するようになる。したがって、姿勢保持用リブに摺接を開始するまでの間は、嵌合時の抵抗が低いため、嵌合作業の全期間のうち一定期間は作業を楽に行うことができ、もって作業性向上に寄与することができる。
【0012】
また、両コネクタハウジングが嵌合を完了した状態では、ロックアームはロック受け部に対して圧接状態で係止するため、ロックアームの弾性力を利用して両コネクタハウジング同士をがたつきなく保持することができる、という効果も得られる。
【0013】
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、一方のコネクタハウジングにおける幅方向の片側には段差部が形成され、フード部側にも同様にして段差部が形成されている形態のコネクタ同士を嵌合する場合には、嵌合途上で肩部が段差部へと突き上げてしまうことがあり得る。その場合には、一方のコネクタハウジングにおける突き上げ力が幅方向の片側のみに生じるため、一方のコネクタハウジング側には突き上げ部分を中心としたモーメントが作用する。かくして、このような段差部を有する形状のコネクタを相手側フード部内に嵌合させるときには、コネクタは段差部側へ傾いた姿勢(ローリング)となりやすい。このような段差形状を有する形態のコネクタにおいては、本発明はより効果的に機能する。
【0014】
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、持上げ用リブが形成されている領域は、ロックアームとロック受け部とが係止する部分を含んでいるため、係止部分に対し持上げ力を真っ直ぐに作用させることができる。したがって、ロック受け部に対しロックアームの係止部分を確実に圧接させて弾性反力を最大化させることができるため、がた付き防止に有効である。
【0015】
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、両コネクタハウジングの嵌合姿勢を正規状態に安定化させた状態で端子金具同士の接続がなされるため、端子金具同士の接続を円滑に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】雌雄コネクタの嵌合前の状態を示す側断面図
【図2】雄コネクタの平面図
【図3】雄コネクタの正面図
【図4】雌雄コネクタの嵌合前の状態を、底面側から見た断面図
【図5】雌雄コネクタの嵌合途上の状態を示す側断面図
【図6】同じく嵌合完了状態を示す側断面図
【図7】図6のVII-VII線断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態1>
図面は本発明の実施形態1を示している。図面中、1は雌コネクタハウジングであり、合成樹脂材により成形され全体は略ブロック状に形成されている。雌コネクタハウジング1の上面にはほぼ全長さ範囲に亘ってロックアーム2が配置されている。ロックアーム2は長さ方向の両端部が雌コネクタハウジング1の上面に接続され、両持ち状をなしている。ロックアーム2は雌コネクタハウジング1の高さ方向に沿って撓み可能であり、長さ方向の略中央部にはロック突起3が突出している。このロック突起3は、嵌合方向の前端側は上り勾配の斜面3Aが形成され、中間部から後端にかけて嵌合方向に沿った水平面3Bを形成した後、鉛直面3Cへと連続している。
【0018】
本実施形態において、ロックアーム2は雌コネクタハウジング1の幅方向中心線に関して一方側へ偏位(図7では右側へ偏位して配されている)して配置されている。このことによって、雌コネクタハウジング1の上面は幅方向の片側に段差部4を有した形状となっている。つまり、雌コネクタハウジング1はロックアーム2の形成部は全長にわたって幅狭となり、段差部4より下側は全長に亘って幅広に形成される。なお、この幅広に形成された部分の内部には縦向きに3室のキャビティが嵌合方向に沿って形成され、それぞれ雌端子金具(図示しない)が抜け止めされた状態で収容されている。
【0019】
また、雌コネクタハウジング1において段差部4が形成されている側の側面であって、後部寄りの位置にはリテーナ13が装着されている。リテーナ13は各キャビティ内に形成されたランスとともに、雌端子金具(いずれも図示しない)を二重に抜け止めするためのものであり、本実施形態では雌コネクタハウジング1とはヒンジを介して一体に接続されている。このリテーナ13は、図4に示すように、雌端子金具を抜け止めした状態において、ほぼ全面が雌コネクタハウジング1の側面から突出するようになっている。
【0020】
一方、上記した雌コネクタハウジング1の嵌合相手となる雄コネクタハウジング5は、前方(雌コネクタハウジング1を受け入れる方)へ向けて開口するフード部6を有している。
【0021】
フード部6は、雌コネクタハウジング1をほぼ整合して嵌合できるよう、段差部4に対応した位置には長さ方向に沿って肩部7が形成されている。これによって、フード部6の内部は、肩部7より上部側がロックアーム2を収容するロックアーム収容空間6Aとなり、下部側が本体収容空間6Bとなっている。但し、ロックアーム収容空間6Aと本体収容空間6Bとでは、雌コネクタハウジング1側に対する幅方向のクリアランスが、ロックアーム収容空間6Aの方が広くなるように設定されている(図7参照:W1>W2)。これは、ロックアーム2のような可動部分はフード部6への嵌合時において幅方向への変位を生じる余地があることから、円滑な嵌合動作の確保のためには変位を生じる余地のない本体側に比べてより広いクリアランスが必要となるからである。
【0022】
本体収容空間6B内において、奥壁からは雄端子金具8が突出している。本実施形態では、図3に示すように、計3本が縦向きに並列して設けられ、それぞれは雌雄コネクタハウジング1,5が正規に嵌合したときに雌端子金具と接続可能である。同図に示すように、これら各雄端子金具8は本体収容空間6Bを嵌合面側から見た場合に、本体収容空間6Bの幅方向に関する中心線より左側に偏位した位置に配置されている。
【0023】
フード部6の上面、つまりロックアーム収容空間6Aの天井面であってフード部6の開口面寄りの位置には、雌雄コネクタハウジング1,5が正規に嵌合したときにロック突起3と係止可能なロック受け部10が貫通孔として開口している。ロック受け部10は、フード部6を嵌合面側から見た場合に、ロックアーム収容空間6Aの幅方向に関する中心線上に配置されているが、本体収容空間6Bの幅方向の中心線に関しては右側に偏位した位置に配置されている(図2、3参照)。なお、この偏位量は、前記した雄端子金具8の偏位量と等しく設定されている。
【0024】
フード部6内における底面(ロック受け部10と反対側の面)には、雌コネクタハウジング1の嵌合時に同ハウジング1を持上げる持上げ用リブ9が配置されている。持上げ用リブ9はフード部6を嵌合面側から見た場合に、本体収容空間6Bの幅方向に関する中心線上に配置され、嵌合方向に沿って延出している。持上げ用リブ9が形成されている長さ範囲は、ロック受け部10の開口前縁(図6では右側縁)と長さ方向に関して対応する位置が含まれるよう、フード部6の開口縁(厳密には開口縁から僅かに奥部)からフード部6の奥壁に至るまでとしてある。
【0025】
但し、持上げ用リブ9の前端部には嵌合方向後方へ向けて上り勾配をなす導入部9Aが形成されている。持上げ用リブ9はこの導入部9A以降は均一な突出高さをもって形成されるとともに、長さ方向と直交する方向で切断した断面の形状は、中央部が尖った三角形形状となっている。持上げ用リブ9の突出高さは、雌雄コネクタハウジング1,5同士が正規嵌合した状態で、雌コネクタハウジング1を持上げて、ロック突起3周りの部分をロック受け部10周りの内面に弾性力をもって押し当てることができる程度に設定されている。
【0026】
フード部6内における幅方向の両側面には、一対の姿勢保持用リブ11が配置されている。両姿勢保持用リブ11の高さ方向に関する位置は、共に本体収容空間6Bにおけるほぼ中央の高さ位置としてある(中央に配された雄端子金具8の高さ位置とほぼ同じ)。またこれらの長さ方向に関する形成範囲は、図1に示すように、雄端子金具8の先端位置よりやや前方からフード部6の奥壁に至るまで嵌合方向に沿って形成されている。但し、両姿勢保持用リブ11の前端部においても、持上げ用リブ9と同様な導入部11Aが形成され、また長さ方向と直交する方向で切断した断面の形状も、持上げ用リブ9と同じく三角形状となっている。両姿勢保持用リブ11の突出高さは左右で等しくしてあり、共に雌雄コネクタハウジング1,5が正規姿勢で嵌合されたときには、雌コネクタハウジング1の対応する両側面に対しほぼ全長に亘って当接するように設定されている(両姿勢保持用リブ11の頂縁部が多少つぶれ気味となるような高さ設定としてもよい。)なお、図面上には明瞭に現れないが、両姿勢保持用リブ11は持上げ用リブ9より低く形成されている。
【0027】
本体収容空間6Bにおいて肩部7が形成されている側の内壁面は、図3,4に示すように、逃がし部12が切欠き形成されている。この逃がし部12は雌雄コネクタハウジング1,5の嵌合時にリテーナ13との干渉を回避するためのものである。逃がし部12は、高さ方向に関しては本体収容空間6Bのほぼ全高さ範囲に亘って設けられ、奥行き方向に関してはフード部6の開口縁からほぼ中央部に至るまでの範囲に亘って設けられている。
【0028】
引き続き、上記のように構成された本実施形態1の作用効果を具体的に説明する。雌雄のコネクタハウジング1,5が嵌合する過程では、雌コネクタハウジング1はまずフード部6の開口部分に整合して対向され、嵌合すると直ちに持上げ用リブ9によって持上げ作用を受ける。また、嵌合の過程ではロックアーム2のロック突起3がフード部6の開口縁に当接して押し下げられるため、ロックアーム2全体は長さ方向の中央部が下方へ沈み込むようにして撓み変形する。そして、雌雄のコネクタハウジングが正規に嵌合すると、ロックアーム2は弾性復帰してロック突起3がロック受け部10に嵌り込んで係止するため、雌雄コネクタハウジング1,5は抜け止め状態でロックされる。
【0029】
この嵌合状態においては、雌コネクタハウジング1は持上げ用リブ9によって持上げられてロックアーム2がフード部6の内面(ロックアーム収容空間6Aの天井面)に弾接しているため、雌コネクタハウジング1は高さ方向に関してはフード部6に対しクリアランスがなく、かつ弾性力をもって当たり合っているため、高さ方向へのがたつきが規制されている。また幅方向に関しても両姿勢保持用リブ11が雌コネクタハウジング1の両側面に当接して左右のクリアランスがない状態にまで詰められているため、幅方向へのがたつきも併せて規制されている。以上のことによって、雌雄両コネクタハウジング1,5の嵌合状態は、高さ方向及び幅方向のいずれの方向にもがたつきのない状態に保持される。
【0030】
特に、本実施形態では、持上げ用リブ9は、ロックアーム2が最も大きく撓み変位するロック突部とロック受け部10との係止部分の真下位置にまで延びているため、ロックアーム2からの弾性反力を有効に最大化することができるから、がた防止に有効である。また、ロック突部とロック受け部10との係止代を深めることにも有効である。
【0031】
さらに、両姿勢保持用リブ11は持上げ用リブ9に比較して短く形成されるようにし、雌コネクタハウジング1に対し嵌合の終期になって初めて当接が開始されるようにしたため、従来のように嵌合当初から一気に嵌合力が高まるものに比較して嵌合作業が容易になる。
【0032】
さらにまた、本実施形態では雌コネクタハウジング1には片側に段差部4を有し、フード部6の片側には肩部7を有する形態のコネクタを例示した。このような形態のコネクタにおいては、嵌合時に段差部4の上面で肩部7の内面を突き上げてしまうことがありうる。その場合に、雌コネクタハウジング1には、突き上げ部分を中心として図7における反時計回りのモーメントを生じるため、雌コネクタハウジング1が図示左方向へ傾斜した姿勢となりやすい。特に、本実施形態のように、ロックアーム収容空間6Aにおけるクリアランスの方が、本体収容空間6Bにおけるクリアランスより大きい場合には一層この傾向が強まる。そうした場合においても、雌コネクタハウジング1の傾斜姿勢が両姿勢保持用リブ11によって矯正されるため、本実施形態のような幅方向に非対称形状のコネクタには姿勢矯正のリブは非常に有効である。
【0033】
また、両姿勢保持用リブ11の前端位置を各雄端子金具8の前端位置とほぼ同位置に設定したため、雌コネクタハウジング1の姿勢を正規状態にしてから、雌雄端子金具の接続を行うことができるため、両端子金具同士の接続をこじりなく円滑に行なうことができる、という効果も得られる。
【0034】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態ではロックアーム2を両持ち状に形成したものを示したが、片持ち状に形成されてもよい。
(2)上記実施形態では持上げ用リブ9及び姿勢保持用リブ11をそれぞれフード部6の各面に一条ずつ配したが、複数条配されるようにしてもよい。
(3)上記実施形態の雌雄両コネクタハウジング1,5は、段差部4あるいは肩部7を有して幅方向に関して非対称形状に形成されたものであったが、対称形状のものであってもよい。
【符号の説明】
【0035】
1…雌コネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)
2…ロックアーム
3…ロック突起
4…段差部
5…雄コネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)
6…フード部
7…肩部
9…持上げ用リブ
10…ロック受け部
11…姿勢保持用リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撓み可能なロックアームを有する一方のコネクタハウジングと、
この一方のコネクタハウジングを嵌合するために受け入れ側の一面が開口するフード部を有しかつ前記ロックアームと係止可能なロック受け部が形成された他方のコネクタハウジングと、
前記フード部の内面であって前記ロック受け部が形成された面とは反対側の面に突設され、前記両コネクタハウジングが嵌合する際に前記一方のコネクタハウジングを持ち上げて前記両コネクタハウジングが嵌合した状態で前記ロックアームを前記ロック受け部へ圧接させつつ係止させる持上げ用リブと、
前記フード部の内面であって、前記持上げ用リブと前記ロック受け部とを結ぶ線と交差する線上に位置する両側面に突設され、前記両コネクタハウジングが嵌合した状態で前記一方のコネクタハウジングを幅方向から当接状態で挟持することにより前記一方のコネクタハウジングの嵌合姿勢を保持する姿勢保持用リブとを備え、
前記持上げ用リブと前記姿勢保持用リブは、共に前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って突出形成されるとともに、前記姿勢保持用リブの両端部のうち嵌合方向手前側の端部の位置は、前記持上げ用リブの嵌合方向手前側の端部の位置よりも奥部に位置していることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記一方のコネクタハウジングのうち前記ロックアームが形成される側における幅方向の片側には、前記ロックアームの形成側を幅狭にする段差部が形成されるとともに、前記フード部の内側であって前記段差部と整合して前記両コネクタハウジングの嵌合を可能とする肩部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ロックアームが前記ロック受け部に係止する部分を前記持上げ用リブ側へ投影したときに、同係止部分が前記持上げ用リブの形成範囲に含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記フード部内に突出する端子金具の先端位置は、前記姿勢保持用リブの先端の位置と、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に関して略同一となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−79596(P2012−79596A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225099(P2010−225099)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】