コルセット
第一部材(5)と、第一部材(5)と実質的に同形である第二部材(5’)とを備えているコルセット(100)が記載されている。それぞれの部材(5、5’)は、硬バンド(50)と、硬バンド(50)の一端から突き出ている複数のひも(52)とを備えている。ひも(52)を互いに組み合わせ、ひもの集団の端部を終結手段(56)により終結させることによって、二つの部材(5、5’)は互いに互いを拘束している。ひもの終結手段(56)は、ひも(52)を締めるために使用者が手で操作できる締め付け手段(6)につながっている。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、健康および形成外科における使用、リハビリテーションならびに損傷防止の技術分野、特に、関節の支持といった、例えばコルセットに関するものである。
【0002】
公知のように、コルセットは、脊柱の下部を保護し、正常な位置に保つために、患者の腰と腹部とを取り囲む伸縮素材のベルトを備えている。
【0003】
特許出願PCT WO99/66869には、一方の端部にベルクロの取っ手を有している主ベルトを備えているコルセットが記載されており、使用者のウェストの周りで管状の形状になるようにコルセットを閉じるために、その取っ手は、主ベルトのもう一方の端部につなぎ留められるように設計されている。主ベルトは、非常に伸縮する素材で作られている後部中央部分を与えられている。
【0004】
互いにクロスオーバーしており、中央の伸縮部分を横切っている布のひもが、主ベルトとつながっている。使用者のウェスト上でコルセットをさらに締めるために主ベルトに固定されるように設計されたベルクロの取っ手が、ひもの端に与えられている。
【0005】
このコルセットのタイプは、特に運動性に障害のある人々にとって、とりわけコルセットの取り付けの難しさに起因するいくつかの欠点がある。
【0006】
事実、伸縮素材のベルトを締める第一段階において、かなりの努力が患者に要求され、ベルトの後部中央部分の伸縮部を伸ばすためにかなりの努力が必要となる。
【0007】
一方、ひもを閉じる第二段階では、太った患者の何人かは自分自身の骨盤の側面を見ることが困難であるため、自身の手に持っているひものベルクロの取っ手を探すことは、使用者には幾分困難である。
【0008】
ベルトを締める第一段階の間に、中央の伸縮部分が正常に伸びなかった場合には、第二段階でひもを引くときに、中央の伸縮部分にしわがより、コルセットの美的、および機能的欠陥を引き起こすことは考慮されるべきである。
【0009】
本発明の目的は、従来技術の欠点を取り除き、使用者にとって用途が広く実用的であると同時に、安価で製造が容易なコルセットを提供することにある。
【0010】
これらの目的は、特徴点が添付の独立請求項1にリストアップされているコルセットの発明に従って実現される。
【0011】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項からはっきりと理解できる。
【0012】
本発明に係るコルセットは、第一部材と、形状が第一部材と実質的に同一である第二部材とを備えている。このコルセットのどちらの部分も、硬バンドと、硬バンドの一端から突き出ている複数のひもとを備えている。第一部材のひもは、第二部材のひもと組み合わさっており、コルセットの二つの部材が互いを拘束するように、ひもの集団の端部が終結手段によって終結している。
【0013】
ひもの終結手段は、ひもをしっかりと締め、コルセットをさらに閉めることができるように使用者が手で操作できる伸長手段とつながっている。
【0014】
本発明のさらなる特徴は、まったく典型的で、そのためそれに限定されるものではない、以下の添付の図面に描かれている実施形態を参照して、次の詳細な説明によって明らかになるだろう;
図1は、一部分解した斜視断面図であり、本発明に係るコルセットの作製に用いる多層シートを示しており;
図2は、本発明に係るコルセットの一部分を、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図であり;
図3は、図2のコルセットの部分を、外部と面するように設計された上面から示す平面図であり;
図4は、本発明に係るコルセットを、広げた状態で、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図であり;
図5は、図4のコルセットを、外部と面するように設計された上面から示す平面図であり;
図6は、本発明に係るコルセットにおける留めシステムの開いた状態を示す、一部分解した斜視図であり;
図7は、取り付けられたコルセットにおける留めシステムを示す斜視図であり、
図8A、図8Bおよび図8Cは、本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す、3つの正面図であり、
図9は、使用者が直立した姿勢で装着している本発明に係るコルセットの脊柱の下部の脊椎における働きを示す部分断面側面図である。
【0015】
本発明に係るコルセットは、全体が部材番号100で示され、図面4および5に全体が描かれており、これらの図面を参照して説明される。
【0016】
図1に示すように、コルセット100の実現は、平坦な多層シート1から始まる。多層シート1は、
使用者の身体に向かうように設計された底層2と、
詰め物の中層3と、
外部に面するように設計された表面層4とを備えている。
【0017】
底層2は、肌と接触するので、非アレルギー性で通気性のある素材で作られなければならない。
【0018】
中層3は、例えば、ポリウレタン(PU)のようなオープンセルプラスチック素材などの、通気性のある緩衝材で作られなければならない。
【0019】
表層4は、ベルクロ型の結合に適している上面40を有していなければならない。したがって、表層4の上面40は、後述されるように、ベルクロ型結合体の複数の対応するフックと固定関係により連結できる複数のループを有している。
【0020】
この目的のため、表層4は、複数のループを有している上面40が得られるように、適切に処理されたナイロンの生地を用いて作ることができる。
【0021】
多層シート1は、火炎接着(flame bonding)によって得ることが好ましい。すなわち、底層2および中層3は、二つの個別のロールから提供される。中層3は、底層2と接着できるように、中層3の底層2に面する側を熱する火炎のそばを通過して作られる。そして、層2および層3の二つの層は、結合を遂行するカレンダーを通過して作られる。中層3の外側の面は、次いで、火炎により熱せられ、カレンダーを用いて、ロールから提供される表層4と接着される。
【0022】
PUにより作製された中層3は、火炎接着によって、底層2および表層4に良好に接着できる。火炎接着は、実施可能な素材同士を接着させる様式の一例であり、他に、薄く広げた、またはスプレーによって吹き付けた接着剤、熱接着剤などといった他の方法がある。
【0023】
実質的に形状が矩形の多層シート1は、ブランキング機械に送り込まれる。図2および3に示すようなコルセットの第一部材を得るために、予め定めた外形に沿って打ち抜きを行う一対の金型の間で加圧される。
【0024】
コルセットの部材5は、実質的に形状が台形またはテーパー状であり、円形の端部51に向かって大きさが減少している硬バンド50を備えている。矩形の帯のような形状の複数のひも52が、バンド50の円形の端部51に対して遠い方の端部から突き出ている。ひも52は、同じ長さ、同じ幅であり、互いに等間隔で並べられており、コルセットのもう一方の部材のひも52を受け入れることができるように複数のスペース53の幅を決めている。厳密にいえば、11本のひも52がコルセットの部材5に与えられている。
【0025】
図2を参照すれば、ひも52に対して交差するように並んでいる補強帯体54が、バンド50の底層2に縫い付けられている。補強帯体54は、コルセットを強固にするために、棒状になった金属または硬いプラスチックの挿入物を収納することができるように、ポケットを形成している。例示のために、後方部または側面部に並べられており、互いに適当な間隔があけられている4つの補強帯体が与えられている。
【0026】
図3を参照すれば、表層4と同じ素材で作られている二つのストラップ6が、バンド50の表層4に与えられている。ストラップ6は、ひも52と同じ方向に伸びており、バンド50の中間部分に位置している。両ストラップ6のそれぞれは、主帯体60および主帯体60に重ね合わさっている二次帯体61を備えている。主帯体60は、二次帯体61と比べ、幅が広く、長く、そして硬い。
【0027】
主帯体60および二次帯体61は、バンド50の表層4にそれぞれの一方の端部62、64を縫い付けることによって固定されている。一方、主帯体60および二次帯体61のもう一方の端部63および65は、固定されていない。主帯体60は、固定されていない方の端部63の近傍部分において、フック型結合体66を有しており、フック型結合体66は、硬バンド50の表層4およびストラップ6の表層4を構成するループ40と固定関係によりかみ合うように設計されている。
【0028】
図4e5に示すように、コルセット100を作製するために、コルセットの第二部材5’を、コルセットの第一部材5と実質的に同一に作製し、同等の構成要素は、同じ部材番号で示している。
【0029】
図4に示すように、コルセットの第二部材5’の底層2において、硬バンド50の円形端部51の付近に、表層4のループ型結合体40と連結するように設計されたフック型結合体55の帯体が与えられている。
【0030】
図4e5に示すように、コルセットの一方の部材5のひも52が、コルセットのもう一方の部材5’のギャップ53に挿入されており、その逆もまた同様である。そして、図5に示すように、ひも52は、6本のひもの2つのグループおよび5本のひもの2つのグループに集められ、コルセットの2つの部材5、5’のストラップ6のそばに2つ一組になって並べられている4つの終結帯体56に、縫い付けられて固定されている。
【0031】
この態様において、コルセットの2つの部材5、5’は、ひも52のクロスオーバーによってお互いに拘束されており、ひも52の端部は終結帯体56に固定されているため、互いからはっきりと離れることはできない。
【0032】
図6に示すように、環70は、中央部に位置している主孔71と、環70の端部のそばに位置しており主孔71よりも大きさが小さい二次孔72とを有している。
【0033】
図7に示すように、ストラップの主帯体60の端部63は環の主孔71に挿入されており、ストラップの二次帯体61の端部65は環の二次孔72に挿入されている。そして、二次帯体61の端部65は、主帯体60に、主帯体の端部63の付近に配置されているフック型結合体66の付近に、縫い付けられて固定されている。
【0034】
この時点で、コルセット100は完成しており、装着することができる。
【0035】
ストラップの二次帯体61はより短いため、二次帯体61は主帯体60をそれ自身に向かうように曲げ、使用者が用意につかめるように、主帯体の端部分66を外に向かって突き出すようにする。
【0036】
二次帯体61の端部65は第一の帯体60にしっかりと固定されているため、ストラップ6は、環70から離れることができない。それゆえ、ストラップ6は、ひも52に対して引き締め要素として作用する。実際に、二次帯体61の二つの端部64と65との間のストラップの帯体のスライドによって、コルセット100を閉めるときにひも52がどの程度まで伸びることができるかが決まる。
【0037】
さらには、図5を参照すれば、コルセットの二つの部材5、5’のひも52は、コルセットが開いて広がった状態のときは、Wの幅でコルセットの後部において並んだ状態になって連続体を形成している。すなわち、コルセットの二つの部材5、5’の二つのバンド50は、並んだひも52によって覆われているWの距離の間隔があいて離れている。
【0038】
明らかに、コルセット100を身に着けストラップ6を引いて締めた場合、コルセットの二つの部材の二つのバンド50は互いにより近くに引かれ、距離Wは短くなる。
【0039】
コルセットを使用者に取り付ける動作は、図8A、8B、および8Cを参照して説明される。
【0040】
図8Aに示すように、使用者はコルセット100を、底層2が彼または彼女の身体に面するように、かつ、ひも52が並んで配列している部分を彼または彼女の後ろに配置して、彼または彼女のウェストの周りに取り付ける。
【0041】
その後、図8Bに示すように、使用者は、彼または彼女のウェストを取り囲むようにコルセットを閉じ、コルセットの第二部材5’のバンドの端部において底層2に与えられているフック型結合体55の部分を、コルセットの第一部材5’のバンドの表層4に与えられているループ型要素40にしっかりと固定する。この第一段階においては、バンド50の固定部分55を牽引することなく接着させるだけで十分である。
【0042】
次いで、使用者は、二つの逆向きのストラップ6を握り、それらを外側に引く。その結果、ストラップ6はそれぞれの環70の中をスライドし、ひも52がしっかりと締まり、そのため、コルセット100が使用者のウェストの周囲でしっかりと締まる。
【0043】
図8Cに示すように、一旦、望んだ締め付け具合になったら、ひも52の締め付けを保つように、各ストラップ6のフック型結合部分66を、コルセットの第二部材5’のバンド50の表層4のループ40に固定する。
【0044】
コルセットを閉じる第二段階において、患者は、握ったり、引いたり、そして調整できるようにすでに外側を向いている取っ手部分として働くストラップ6の端部を、探し求める必要なく、彼または彼女の側面に見つけるだろう。
【0045】
埋め合わせのひも52によって背後で連結している二つの部材5、5’によって、コルセット100は形成されている。実際に、コルセット100の後部は、患者の胴全体と、ひいては強化棒を含んでいるポケット54とを表面上取り囲むために、互いに埋め合っている長い歯をもつ二つの大きな櫛のように形成されている。
【0046】
この態様においては、図9に示すように、表面の大部分がひも52によってしっかり留められている強化棒80は、患者の身体のそばにとどまり、定められた部位において患者の胴を支持するという働きが必ず機能するだろう。
【0047】
本発明に係る本実施形態において、当業者が理解できる範囲内において、添付した特許請求の範囲に記載の発明の目的から外れない限り、本発明の本実施形態に、多くの変更および細部の修正を加えることが可能である。
【0048】
例えば、説明した実施形態においては締め付け手段として二組のストラップ60を使用していても、作製されるコルセットの高さに応じて、一組のストラップまたは複数組のストラップを用いることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係るコルセットの作製に用いる多層シートを示す一部分解した斜視断面図である。
【図2】本発明に係るコルセットの一部分を、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図である。
【図3】図2におけるコルセットの部分を、外部と面するように設計された上面から示す平面図である。
【図4】本発明に係るコルセットを、広げた状態で、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図である。
【図5】図4におけるコルセットを、外部と面するように設計された上面から示す平面図である。
【図6】本発明に係るコルセットにおける留めシステムの開いた状態を示す、一部分解した斜視図である。
【図7】取り付けられたコルセットにおける留めシステムを示す斜視図である。
【図8A】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図8B】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図8C】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図9】使用者が直立した姿勢で装着している本発明に係るコルセットの脊柱の下部の脊椎における働きを示す部分断面側面図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、健康および形成外科における使用、リハビリテーションならびに損傷防止の技術分野、特に、関節の支持といった、例えばコルセットに関するものである。
【0002】
公知のように、コルセットは、脊柱の下部を保護し、正常な位置に保つために、患者の腰と腹部とを取り囲む伸縮素材のベルトを備えている。
【0003】
特許出願PCT WO99/66869には、一方の端部にベルクロの取っ手を有している主ベルトを備えているコルセットが記載されており、使用者のウェストの周りで管状の形状になるようにコルセットを閉じるために、その取っ手は、主ベルトのもう一方の端部につなぎ留められるように設計されている。主ベルトは、非常に伸縮する素材で作られている後部中央部分を与えられている。
【0004】
互いにクロスオーバーしており、中央の伸縮部分を横切っている布のひもが、主ベルトとつながっている。使用者のウェスト上でコルセットをさらに締めるために主ベルトに固定されるように設計されたベルクロの取っ手が、ひもの端に与えられている。
【0005】
このコルセットのタイプは、特に運動性に障害のある人々にとって、とりわけコルセットの取り付けの難しさに起因するいくつかの欠点がある。
【0006】
事実、伸縮素材のベルトを締める第一段階において、かなりの努力が患者に要求され、ベルトの後部中央部分の伸縮部を伸ばすためにかなりの努力が必要となる。
【0007】
一方、ひもを閉じる第二段階では、太った患者の何人かは自分自身の骨盤の側面を見ることが困難であるため、自身の手に持っているひものベルクロの取っ手を探すことは、使用者には幾分困難である。
【0008】
ベルトを締める第一段階の間に、中央の伸縮部分が正常に伸びなかった場合には、第二段階でひもを引くときに、中央の伸縮部分にしわがより、コルセットの美的、および機能的欠陥を引き起こすことは考慮されるべきである。
【0009】
本発明の目的は、従来技術の欠点を取り除き、使用者にとって用途が広く実用的であると同時に、安価で製造が容易なコルセットを提供することにある。
【0010】
これらの目的は、特徴点が添付の独立請求項1にリストアップされているコルセットの発明に従って実現される。
【0011】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項からはっきりと理解できる。
【0012】
本発明に係るコルセットは、第一部材と、形状が第一部材と実質的に同一である第二部材とを備えている。このコルセットのどちらの部分も、硬バンドと、硬バンドの一端から突き出ている複数のひもとを備えている。第一部材のひもは、第二部材のひもと組み合わさっており、コルセットの二つの部材が互いを拘束するように、ひもの集団の端部が終結手段によって終結している。
【0013】
ひもの終結手段は、ひもをしっかりと締め、コルセットをさらに閉めることができるように使用者が手で操作できる伸長手段とつながっている。
【0014】
本発明のさらなる特徴は、まったく典型的で、そのためそれに限定されるものではない、以下の添付の図面に描かれている実施形態を参照して、次の詳細な説明によって明らかになるだろう;
図1は、一部分解した斜視断面図であり、本発明に係るコルセットの作製に用いる多層シートを示しており;
図2は、本発明に係るコルセットの一部分を、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図であり;
図3は、図2のコルセットの部分を、外部と面するように設計された上面から示す平面図であり;
図4は、本発明に係るコルセットを、広げた状態で、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図であり;
図5は、図4のコルセットを、外部と面するように設計された上面から示す平面図であり;
図6は、本発明に係るコルセットにおける留めシステムの開いた状態を示す、一部分解した斜視図であり;
図7は、取り付けられたコルセットにおける留めシステムを示す斜視図であり、
図8A、図8Bおよび図8Cは、本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す、3つの正面図であり、
図9は、使用者が直立した姿勢で装着している本発明に係るコルセットの脊柱の下部の脊椎における働きを示す部分断面側面図である。
【0015】
本発明に係るコルセットは、全体が部材番号100で示され、図面4および5に全体が描かれており、これらの図面を参照して説明される。
【0016】
図1に示すように、コルセット100の実現は、平坦な多層シート1から始まる。多層シート1は、
使用者の身体に向かうように設計された底層2と、
詰め物の中層3と、
外部に面するように設計された表面層4とを備えている。
【0017】
底層2は、肌と接触するので、非アレルギー性で通気性のある素材で作られなければならない。
【0018】
中層3は、例えば、ポリウレタン(PU)のようなオープンセルプラスチック素材などの、通気性のある緩衝材で作られなければならない。
【0019】
表層4は、ベルクロ型の結合に適している上面40を有していなければならない。したがって、表層4の上面40は、後述されるように、ベルクロ型結合体の複数の対応するフックと固定関係により連結できる複数のループを有している。
【0020】
この目的のため、表層4は、複数のループを有している上面40が得られるように、適切に処理されたナイロンの生地を用いて作ることができる。
【0021】
多層シート1は、火炎接着(flame bonding)によって得ることが好ましい。すなわち、底層2および中層3は、二つの個別のロールから提供される。中層3は、底層2と接着できるように、中層3の底層2に面する側を熱する火炎のそばを通過して作られる。そして、層2および層3の二つの層は、結合を遂行するカレンダーを通過して作られる。中層3の外側の面は、次いで、火炎により熱せられ、カレンダーを用いて、ロールから提供される表層4と接着される。
【0022】
PUにより作製された中層3は、火炎接着によって、底層2および表層4に良好に接着できる。火炎接着は、実施可能な素材同士を接着させる様式の一例であり、他に、薄く広げた、またはスプレーによって吹き付けた接着剤、熱接着剤などといった他の方法がある。
【0023】
実質的に形状が矩形の多層シート1は、ブランキング機械に送り込まれる。図2および3に示すようなコルセットの第一部材を得るために、予め定めた外形に沿って打ち抜きを行う一対の金型の間で加圧される。
【0024】
コルセットの部材5は、実質的に形状が台形またはテーパー状であり、円形の端部51に向かって大きさが減少している硬バンド50を備えている。矩形の帯のような形状の複数のひも52が、バンド50の円形の端部51に対して遠い方の端部から突き出ている。ひも52は、同じ長さ、同じ幅であり、互いに等間隔で並べられており、コルセットのもう一方の部材のひも52を受け入れることができるように複数のスペース53の幅を決めている。厳密にいえば、11本のひも52がコルセットの部材5に与えられている。
【0025】
図2を参照すれば、ひも52に対して交差するように並んでいる補強帯体54が、バンド50の底層2に縫い付けられている。補強帯体54は、コルセットを強固にするために、棒状になった金属または硬いプラスチックの挿入物を収納することができるように、ポケットを形成している。例示のために、後方部または側面部に並べられており、互いに適当な間隔があけられている4つの補強帯体が与えられている。
【0026】
図3を参照すれば、表層4と同じ素材で作られている二つのストラップ6が、バンド50の表層4に与えられている。ストラップ6は、ひも52と同じ方向に伸びており、バンド50の中間部分に位置している。両ストラップ6のそれぞれは、主帯体60および主帯体60に重ね合わさっている二次帯体61を備えている。主帯体60は、二次帯体61と比べ、幅が広く、長く、そして硬い。
【0027】
主帯体60および二次帯体61は、バンド50の表層4にそれぞれの一方の端部62、64を縫い付けることによって固定されている。一方、主帯体60および二次帯体61のもう一方の端部63および65は、固定されていない。主帯体60は、固定されていない方の端部63の近傍部分において、フック型結合体66を有しており、フック型結合体66は、硬バンド50の表層4およびストラップ6の表層4を構成するループ40と固定関係によりかみ合うように設計されている。
【0028】
図4e5に示すように、コルセット100を作製するために、コルセットの第二部材5’を、コルセットの第一部材5と実質的に同一に作製し、同等の構成要素は、同じ部材番号で示している。
【0029】
図4に示すように、コルセットの第二部材5’の底層2において、硬バンド50の円形端部51の付近に、表層4のループ型結合体40と連結するように設計されたフック型結合体55の帯体が与えられている。
【0030】
図4e5に示すように、コルセットの一方の部材5のひも52が、コルセットのもう一方の部材5’のギャップ53に挿入されており、その逆もまた同様である。そして、図5に示すように、ひも52は、6本のひもの2つのグループおよび5本のひもの2つのグループに集められ、コルセットの2つの部材5、5’のストラップ6のそばに2つ一組になって並べられている4つの終結帯体56に、縫い付けられて固定されている。
【0031】
この態様において、コルセットの2つの部材5、5’は、ひも52のクロスオーバーによってお互いに拘束されており、ひも52の端部は終結帯体56に固定されているため、互いからはっきりと離れることはできない。
【0032】
図6に示すように、環70は、中央部に位置している主孔71と、環70の端部のそばに位置しており主孔71よりも大きさが小さい二次孔72とを有している。
【0033】
図7に示すように、ストラップの主帯体60の端部63は環の主孔71に挿入されており、ストラップの二次帯体61の端部65は環の二次孔72に挿入されている。そして、二次帯体61の端部65は、主帯体60に、主帯体の端部63の付近に配置されているフック型結合体66の付近に、縫い付けられて固定されている。
【0034】
この時点で、コルセット100は完成しており、装着することができる。
【0035】
ストラップの二次帯体61はより短いため、二次帯体61は主帯体60をそれ自身に向かうように曲げ、使用者が用意につかめるように、主帯体の端部分66を外に向かって突き出すようにする。
【0036】
二次帯体61の端部65は第一の帯体60にしっかりと固定されているため、ストラップ6は、環70から離れることができない。それゆえ、ストラップ6は、ひも52に対して引き締め要素として作用する。実際に、二次帯体61の二つの端部64と65との間のストラップの帯体のスライドによって、コルセット100を閉めるときにひも52がどの程度まで伸びることができるかが決まる。
【0037】
さらには、図5を参照すれば、コルセットの二つの部材5、5’のひも52は、コルセットが開いて広がった状態のときは、Wの幅でコルセットの後部において並んだ状態になって連続体を形成している。すなわち、コルセットの二つの部材5、5’の二つのバンド50は、並んだひも52によって覆われているWの距離の間隔があいて離れている。
【0038】
明らかに、コルセット100を身に着けストラップ6を引いて締めた場合、コルセットの二つの部材の二つのバンド50は互いにより近くに引かれ、距離Wは短くなる。
【0039】
コルセットを使用者に取り付ける動作は、図8A、8B、および8Cを参照して説明される。
【0040】
図8Aに示すように、使用者はコルセット100を、底層2が彼または彼女の身体に面するように、かつ、ひも52が並んで配列している部分を彼または彼女の後ろに配置して、彼または彼女のウェストの周りに取り付ける。
【0041】
その後、図8Bに示すように、使用者は、彼または彼女のウェストを取り囲むようにコルセットを閉じ、コルセットの第二部材5’のバンドの端部において底層2に与えられているフック型結合体55の部分を、コルセットの第一部材5’のバンドの表層4に与えられているループ型要素40にしっかりと固定する。この第一段階においては、バンド50の固定部分55を牽引することなく接着させるだけで十分である。
【0042】
次いで、使用者は、二つの逆向きのストラップ6を握り、それらを外側に引く。その結果、ストラップ6はそれぞれの環70の中をスライドし、ひも52がしっかりと締まり、そのため、コルセット100が使用者のウェストの周囲でしっかりと締まる。
【0043】
図8Cに示すように、一旦、望んだ締め付け具合になったら、ひも52の締め付けを保つように、各ストラップ6のフック型結合部分66を、コルセットの第二部材5’のバンド50の表層4のループ40に固定する。
【0044】
コルセットを閉じる第二段階において、患者は、握ったり、引いたり、そして調整できるようにすでに外側を向いている取っ手部分として働くストラップ6の端部を、探し求める必要なく、彼または彼女の側面に見つけるだろう。
【0045】
埋め合わせのひも52によって背後で連結している二つの部材5、5’によって、コルセット100は形成されている。実際に、コルセット100の後部は、患者の胴全体と、ひいては強化棒を含んでいるポケット54とを表面上取り囲むために、互いに埋め合っている長い歯をもつ二つの大きな櫛のように形成されている。
【0046】
この態様においては、図9に示すように、表面の大部分がひも52によってしっかり留められている強化棒80は、患者の身体のそばにとどまり、定められた部位において患者の胴を支持するという働きが必ず機能するだろう。
【0047】
本発明に係る本実施形態において、当業者が理解できる範囲内において、添付した特許請求の範囲に記載の発明の目的から外れない限り、本発明の本実施形態に、多くの変更および細部の修正を加えることが可能である。
【0048】
例えば、説明した実施形態においては締め付け手段として二組のストラップ60を使用していても、作製されるコルセットの高さに応じて、一組のストラップまたは複数組のストラップを用いることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係るコルセットの作製に用いる多層シートを示す一部分解した斜視断面図である。
【図2】本発明に係るコルセットの一部分を、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図である。
【図3】図2におけるコルセットの部分を、外部と面するように設計された上面から示す平面図である。
【図4】本発明に係るコルセットを、広げた状態で、使用者の身体と面するように設計された底部表面から示す平面図である。
【図5】図4におけるコルセットを、外部と面するように設計された上面から示す平面図である。
【図6】本発明に係るコルセットにおける留めシステムの開いた状態を示す、一部分解した斜視図である。
【図7】取り付けられたコルセットにおける留めシステムを示す斜視図である。
【図8A】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図8B】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図8C】本発明に係るコルセットを使用者に取り付けている3つの連続した局面を示す正面図である。
【図9】使用者が直立した姿勢で装着している本発明に係るコルセットの脊柱の下部の脊椎における働きを示す部分断面側面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一部材(5)と、該第一部材(5)と実質的に同形である第二部材(5’)とを備えているコルセット(100)であって、それぞれの部材(5、5’)は、硬バンド(50)と、該硬バンド(50)の一端から突き出ている複数のひも(52)とを備えており、コルセットの該第一部材(5)の該ひも(52)と、コルセットの該第二部材(5’)の該ひも(52)とが組み合わさっており、コルセットの該二つの部分(5、5’)が互いを拘束するように該ひも(52)の集団の端部が終結手段(56)によって終結しており、
該ひもの該終結手段(56)は、該ひもを締めるために使用者が手で操作できる締め付け手段に取り付けられており、
コルセットの該二つの部材(5、5’)の該ひも(52)は、コルセットの後部において並んだ状態になって連続体を形成していることを特徴とするコルセット(100)。
【請求項2】
上記コルセットの上記硬バンド(50)は、強化棒(80)を収納できるポケットを形成している補強帯体(54)が備わっており、上記コルセット(100)の後部において、患者の胴全体と、ひいては該強化棒(80)を含んでいる該ポケット(54)とを表面上取り囲むために、上記ひも(52)は、互いを埋め合っている長い歯をもつ二つの大きな櫛のように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコルセット(100)。
【請求項3】
上記締め付け手段は、上記ひもの上記終結手段と一体である環(70)を通って折り返されるストラップ(6)を備えており、該ストラップ(6)は、上記硬バンド(50)に固定されている一方の端部(62、64)と、使用者が握ったり、引いたりすることができる固定されていないもう一方の端部(63)とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載のコルセット(100)。
【請求項4】
上記終結手段(56)は、上記ひも(52)の上記集団の端部に固定されている帯体(56)を備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項5】
上記ストラップ(6)は、主帯体(60)と、該主帯体よりも幅が小さくて短い二次帯体(61)とを備えており、該二次帯体は該主帯体と重ね合わさっており、該主帯体の上記固定されていない端部(63)が外側に突き出るように、該二次帯体の一方の端部(64)が該主帯体の固定されていない上記端部(63)の付近につながっていることを特徴とする請求項3または4に記載のコルセット(100)。
【請求項6】
上記環(70)は、主環(71)および二次環(72)を備えており、上記主帯体(60は該主環の中を、上記二次帯体(61)は該二次環の中を、それぞれスライドできることを特徴とする請求項3に従属している場合の請求項5に記載のコルセット(100)。
【請求項7】
上記ストラップ(6)の上記固定されていない端部(63)の付近に、ベルクロ型結合手段(66)が与えられており、該ベルクロ型結合手段は、上記コルセットの上記硬バンド(50)の外側に面している層(4)に、または上記ストラップ(6)に与えられている相補結合手段(40)と結合関係によってかみ合うことができることを特徴とする請求項3から6の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項8】
上記コルセットの上記二つの部材(5、5’)を、接着によって貼り合わされた多層シート(1)から打ち抜きの手段によって得ることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項9】
接着によって貼り合わされた上記多層シート(1)は、
使用者の身体に向かうように設計されている底層(2)と、
詰め物の中層(3)と、
外側に面するように設計されている表層(4)とを備えていることを特徴とする請求項8に記載のコルセット(100)。
【請求項10】
上記底層(2)は非アレルギー性で通気性のある布で作られており、上記中層(3)はポリウレタン(PU)のようなオープンセル素材で作られており、上記表層(4)は、ナイロンなどの、ベルクロ型結合表面(40)を有するように適切に処理された素材で作られていることを特徴とする請求項9に記載のコルセット(100)。
【請求項1】
第一部材(5)と、該第一部材(5)と実質的に同形である第二部材(5’)とを備えているコルセット(100)であって、それぞれの部材(5、5’)は、硬バンド(50)と、該硬バンド(50)の一端から突き出ている複数のひも(52)とを備えており、コルセットの該第一部材(5)の該ひも(52)と、コルセットの該第二部材(5’)の該ひも(52)とが組み合わさっており、コルセットの該二つの部分(5、5’)が互いを拘束するように該ひも(52)の集団の端部が終結手段(56)によって終結しており、
該ひもの該終結手段(56)は、該ひもを締めるために使用者が手で操作できる締め付け手段に取り付けられており、
コルセットの該二つの部材(5、5’)の該ひも(52)は、コルセットの後部において並んだ状態になって連続体を形成していることを特徴とするコルセット(100)。
【請求項2】
上記コルセットの上記硬バンド(50)は、強化棒(80)を収納できるポケットを形成している補強帯体(54)が備わっており、上記コルセット(100)の後部において、患者の胴全体と、ひいては該強化棒(80)を含んでいる該ポケット(54)とを表面上取り囲むために、上記ひも(52)は、互いを埋め合っている長い歯をもつ二つの大きな櫛のように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコルセット(100)。
【請求項3】
上記締め付け手段は、上記ひもの上記終結手段と一体である環(70)を通って折り返されるストラップ(6)を備えており、該ストラップ(6)は、上記硬バンド(50)に固定されている一方の端部(62、64)と、使用者が握ったり、引いたりすることができる固定されていないもう一方の端部(63)とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載のコルセット(100)。
【請求項4】
上記終結手段(56)は、上記ひも(52)の上記集団の端部に固定されている帯体(56)を備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項5】
上記ストラップ(6)は、主帯体(60)と、該主帯体よりも幅が小さくて短い二次帯体(61)とを備えており、該二次帯体は該主帯体と重ね合わさっており、該主帯体の上記固定されていない端部(63)が外側に突き出るように、該二次帯体の一方の端部(64)が該主帯体の固定されていない上記端部(63)の付近につながっていることを特徴とする請求項3または4に記載のコルセット(100)。
【請求項6】
上記環(70)は、主環(71)および二次環(72)を備えており、上記主帯体(60は該主環の中を、上記二次帯体(61)は該二次環の中を、それぞれスライドできることを特徴とする請求項3に従属している場合の請求項5に記載のコルセット(100)。
【請求項7】
上記ストラップ(6)の上記固定されていない端部(63)の付近に、ベルクロ型結合手段(66)が与えられており、該ベルクロ型結合手段は、上記コルセットの上記硬バンド(50)の外側に面している層(4)に、または上記ストラップ(6)に与えられている相補結合手段(40)と結合関係によってかみ合うことができることを特徴とする請求項3から6の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項8】
上記コルセットの上記二つの部材(5、5’)を、接着によって貼り合わされた多層シート(1)から打ち抜きの手段によって得ることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のコルセット(100)。
【請求項9】
接着によって貼り合わされた上記多層シート(1)は、
使用者の身体に向かうように設計されている底層(2)と、
詰め物の中層(3)と、
外側に面するように設計されている表層(4)とを備えていることを特徴とする請求項8に記載のコルセット(100)。
【請求項10】
上記底層(2)は非アレルギー性で通気性のある布で作られており、上記中層(3)はポリウレタン(PU)のようなオープンセル素材で作られており、上記表層(4)は、ナイロンなどの、ベルクロ型結合表面(40)を有するように適切に処理された素材で作られていることを特徴とする請求項9に記載のコルセット(100)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【公表番号】特表2008−539915(P2008−539915A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510427(P2008−510427)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003043
【国際公開番号】WO2006/119827
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(507372235)スポーツ アンド サポーツ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003043
【国際公開番号】WO2006/119827
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(507372235)スポーツ アンド サポーツ リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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