コンクリートブロックの製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法
【課題】 貫通孔を有するコンクリートブロックの製造装置を小型化すると共に、効率的なコンクリートブロックの製造が可能なコンクリートブロックの製造装置及びその方法を提供する。
【解決手段】 上下に開口する枠体20と、枠体20の下側開口部を閉塞する閉塞板30と、枠体20の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧する押圧板50と、閉塞板上面または押圧板下面に設けられ、枠体内に突出する突出部32と、枠体20の対向する一対の側壁部24に設けられた通孔26を通じて、枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、枠体内に進入した際に、先端が突出部32の両側壁面に当接するロッド28と、ロッド28を枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置10である。
【解決手段】 上下に開口する枠体20と、枠体20の下側開口部を閉塞する閉塞板30と、枠体20の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧する押圧板50と、閉塞板上面または押圧板下面に設けられ、枠体内に突出する突出部32と、枠体20の対向する一対の側壁部24に設けられた通孔26を通じて、枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、枠体内に進入した際に、先端が突出部32の両側壁面に当接するロッド28と、ロッド28を枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置10である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートブロック製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法に関し、より詳細には、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することが可能なコンクリートブロック製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、型枠により形成された成形空間に投入されたコンクリートを押圧板によりプレスする(プレス加工)ことによりコンクリートブロックを製造するコンクリートブロックの製造方法や同製造装置が各種提案されている。近年においては、コンクリートブロックの表面に模様や溝を形成することが可能なコンクリートブロックの製造方法および製造装置も提供されるようになった。
【0003】
プレス加工により貫通孔を有するコンクリートブロックを製造するコンクリートブロックを製造する装置として、例えば、特許文献1に記載されているようなコンクリートブロックの形成装置が提案されている。
具体的には、下抜式コンクリートブロックマシンのモールドボックスの前後軸板の下方に、窓状の貫通孔を設け、この貫通孔に出し入れ自在な挿入棒が設けられたコンクリートブロックの製造装置である。これにより、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することが可能になり、広く用いられている。
【特許文献1】実開昭61−192808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、引用文献1のコンクリートブロックの製造装置においては、モールドボックスの片側の側壁から挿入棒(中子)を出し入れする形態となっており、挿入棒(中子)の移動ストロークが大きくなり、コンクリート製造装置が大型になってしまうといった課題や、コンクリートブロックの製造効率の向上には限界があるといった新たな課題が見出された。
【0005】
そこで、本発明は、貫通孔を形成する際に必要な挿入棒(中子:本発明におけるロッド)の移動ストロークを小さくすることにより、貫通孔を有するコンクリートブロックの製造装置を小型化することが可能であると共に、効率的なコンクリートブロックの製造が可能なコンクリートブロックの製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上下に開口する枠体と、該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔を通じて、前記枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、前記枠体内に進入した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、該ロッドを前記枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置である。
【0007】
また、他の発明は、上下に開口し、一対の対向側壁部が水平方向に移動自在に設けられた枠体と、該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、前記枠体の一対の対向する側壁部内壁面に、互いの軸線を一致させて水平に設けられ、一対の対向側壁部が接近してコンクリート充てん用の枠空間を形成した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、前記一対の側壁部を水平方向に移動させる駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置である。
【0008】
また、前記閉塞板上面または前記押圧板下面には、前記ロッドを支持する支持体が配設されていることを特徴とする。これにより、型枠の内部空間にロッドを進入させた状態でプレス加工しても、突出部とロッドの当接位置が一致した状態を維持することができる。よって、コンクリートブロックに形成される貫通孔の形状のばらつきを抑えることが可能になる。
また、前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする。これにより、さらに安定してロッドを支持することができ、コンクリートブロックの成形精度をさらに向上させることができる。
【0009】
また、前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする。これにより、コンクリート内の空気を除去することができると共に、脱水プレス加工によるコンクリートブロックの製造も可能になる。
また、前記押圧板には、前記枠体の外部と内部と外部とを連通させる貫通孔が配設されていることを特徴とする。これにより、コンクリート内の空気を除去することができると共に、コンクリートブロックと押圧板の離脱も容易に行うことができる。
【0010】
また、他の発明は、上記のうちいずれかに記載のコンクリートブロック製造装置を用い、前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、前記ロッド駆動部により、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔から、前記ロッドを枠体内に進入させる工程と、前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記ロッドの先端部を前記突出部の両側壁部に当接させる工程と、前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、前記押圧板から前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法である。
【0011】
さらに他の発明は、上記のうちいずれかに記載のコンクリートブロック製造装置を用い、前記枠体を組み立てる工程と、前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記突出部の両側壁部に前記枠体に設けられたロッドを当接させる工程と、前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、前記枠体を離反させ、前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるコンクリートブロックの製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法によれば、貫通孔を形成するロッドの移動ストロークが大幅に短縮されるので、コンクリートブロックの製造装置を大幅に小型化することができ、これにより製造装置を安価に提供することが可能になる。これと同時に、コンクリートをプレスする際における型枠の移動ストロークも短縮されるため、タクトタイムが短縮され、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することができ、コンクリートブロックを安価に提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例1におけるコンクリートブロックの製造装置の組み立て斜視図である。
実施例1におけるコンクリートブロックの製造装置10は、上下に開口部を有する枠体20と、枠体20の下側開口部を覆う閉塞板30と、枠体20の上側開口部から枠体20の内壁面に沿って進入可能に配設された押圧板50と、閉塞板30および押圧板50を所要方向に移動自在にする図示しない駆動手段を有している。
【0015】
枠体20は、第1枠体22aと第2枠体22bを上下に積み重ねることにより構成されている。実施例1においては、直方体のコンクリートブロックとなるように、枠体20は矩形断面を有している。第1枠体22aにおける一組の対向する側壁部24には、枠体20の内外方向に貫通する挿通孔26が形成されている。挿通孔26は、側壁部24の略中央部分に配設されている。挿通孔26には、第1枠体22aの外部から内部に進退可能なロッド28が挿通されている。ロッド28は流体シリンダCに接続されている。
第1枠体22aと第2枠体22bの接合面および挿通孔26の内周面には、シール性を向上させるためのシール部材(図示せず)が配設されていることが好ましい。
【0016】
閉塞板30は、枠体20の下方開口部を閉塞するためのものである。本実施例における閉塞板30は、枠体20に嵌入している。図示しないが、閉塞板30の側面には枠体20とのシール性を向上させるためのシール部材が配設されているのが好ましい。閉塞板30の上面には、突出部32と支持体34が配設されている。突出部32と支持体34は、閉塞板30の上面において、ロッド28の進退方向の軸線と同一直線上に配設されている。
【0017】
突出部32の両側壁面には、枠体20の内部空間に進入したロッド28の先端部が当接している。すなわち、ロッド28と突出部32とによりコンクリートブロックに貫通部分が形成される状態となっている。突出部32の上端面は、ロッド28の上端高さ位置と同じ高さ位置となるように形成されている。ロッド28と突出部32とにより枠体20の内部空間により形成されるコンクリートブロックに貫通孔が形成されることになる。
支持体34は、突出部32と枠体20の内壁面との中間部分に配設されている。支持体34の上端面は、ロッド28の下端高さ位置と同じ高さ位置となっている。
【0018】
押圧板50は枠体20の上方開口部を閉塞し、枠体20と閉塞板30により形成された充てん用の枠空間内に投入されたコンクリートをプレスするためのものである。押圧板50は、枠体20に嵌入可能に形成されている。押圧板50には、板厚方向に貫通する貫通孔52が所要間隔に配設されている。なお、貫通孔52は微細孔である。図示しないが、押圧板50の側面には枠体20とのシール性を向上させるためのシール部材が配設されているのが好ましい。押圧板50の下面には、コンクリートブロックに付する模様を形成するための化粧板54が設けられている。化粧板54は透水性材料により形成されていて、押圧板50と一体となるように配設されている。
【0019】
以下、実施例1におけるコンクリートブロック製造装置10を用いたコンクリートブロックの製造方法について説明する。図2〜図7は、コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。図2〜図7における切断面位置は、図1におけるA−A線である。図8は製造工程を示すフロー図である。
【0020】
まず、図2に示すように、枠体20に閉塞板30を嵌入させ、充てん用の枠空間を形成した後、混練したコンクリートKを投入する(ステップ1)。次に、図3に示すように、第2枠体22bの上端面に第1枠体22aの下端面を当接させると共に、押圧板50を第1枠体22aに嵌入させる(ステップ2)。また、流体シリンダCによりロッド28を枠体20の内部空間に進入させる(ステップ3)。
【0021】
続いて、図4に示すように、図示しない駆動手段により押圧板50と閉塞板30を互いに接近させ、コンクリートKをプレス加工する(ステップ4)。なお、閉塞板30のストローク量は、支持体34の上端面がロッド28の下側に当接する状態までとなるように図示しない制御手段により制御されている。押圧板50のストローク量は、コンクリートブロックの寸法により適宜変更される。ロッド28は、コンクリートKのプレス方向と直交する方向に配設されているが、支持体34により支持されているので、ロッド28が下方側に傾かず、コンクリートブロックに水平な貫通孔を形成することができる。
所要の圧力でコンクリートKをプレスすると、コンクリートKに含まれている余剰水分が、化粧版54と貫通孔52を経由して型枠40の外部へ排出され、いわゆる脱水プレスがなされる。なお図示しないが、貫通孔52は真空ポンプ等の吸引手段に接続されている。
【0022】
脱水プレスが完了した後、図5に示すように、流体シリンダCによりロッド28を枠体20の内部空間(充てん用の枠空間)から引き抜く(ステップ5)。
次に、図6に示すように、第2枠体22bと閉塞板30を下方へ離反して枠体20を分離させる(ステップ6)と共に、パレット60をコンクリートKの下方に配設する(ステップ7)。続いて、図7に示すように、パレット60をコンクリートKの下面直近まで接近させた後、貫通孔52に接続されている吸引手段による吸引を解除し、押圧板の外部から内部に空気を侵入させて、押圧板50と第1枠体22aからコンクリートブロックを離脱させる(ステップ8)。
パレット60は成形されたコンクリートブロックを所定位置に移動させ、乾燥工程を経て製品が完成する。
【0023】
以上に、実施例1におけるコンクリートブロック製造装置10およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法について説明をしたが、若干の製造工程の順番変更はもちろん可能である。例えば、押圧板50を予め第1枠体22aにセットした後に、第1枠体22aと第2枠体22bを当接させるようにしてもよい。また、ロッド28の引き抜きは、第1枠体22aと第2枠体22bを分離させた後でも良い。
【0024】
また、第1枠体22aと第2枠体22bの当接は、第1枠体22aの下端面と第2枠体22bの上端面を互いに凹凸嵌合可能となるように、凹溝又は凸部を形成し、互いを凹凸嵌合により当接させる形態を採用しても良い。
さらに、突出部32のロッド28の進入方向における幅寸法を大きくすることが可能であり、ロッド28の枠体20内部への進入量を小さくすることができれば、支持体34の設置を省略してもよい。
さらにまた、閉塞板30は枠体20に嵌入させる形態としているが、閉塞板30の上に枠体20を積み上げる形態とすることももちろん可能である。この形態においては、押圧板50のみが枠体20に嵌入してコンクリートをプレスすることになる。
【実施例2】
【0025】
次に実施例2について説明する。図9は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の概略を示す組み立て斜視図である。図10は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の透視斜視図である。
【0026】
実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置10は、枠体20を形成する第1枠体22aと、第2枠体22bと、枠体20の下側開口部を覆う閉塞板30と、枠体20上側開口部から嵌入し、コンクリートをプレスするための押圧板50と、第1枠体22aおよび第2枠体22bと、閉塞板30と、押圧板50に接続された図示しない駆動手段とを有している。
実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置10は、枠体20と閉塞板30とにより形成される空間に投入されたコンクリートを押圧板50により上方からプレスして圧縮成形した後、押圧板50と側方枠22がそれぞれ離反して、閉塞板30の上にコンクリートブロックが残る下抜き方式を採用している。
なお、駆動手段は、油圧シリンダ等の流体シリンダ装置により構成されていることが望ましく、側方枠22に接続された水平方向駆動手段と閉塞板30と押圧板50に接続された上下方向駆動手段とをそれぞれ有していることが好ましい。
【0027】
実施例2における枠体20は、第1枠体22aと第2枠体22bを組み合わせることにより形成される。実施例2においては、図9に示すように、枠体20の四方の側面のうち一側面をなす第1枠体22aと、枠体20の残りの三側面をなす略コの字状に形成された第2枠体22bとにより構成されている。
第1枠体22aにおいて、枠体20の内面側となる面には、所要高さ位置にロッド28aが配設されている。ロッド28aは、第1枠体22aの内面から水平方向に突出しており、ロッド28aの軸線と第1枠体22aの駆動方向の軸線とが平行になるように形成されている。本実施例におけるロッド28aの突出量は、枠体20により形成されるコンクリートブロックの幅Wの五分の一程度になっている。
【0028】
第1枠体22aおよび第2枠体22bを対向させて枠体20を形成した際に、第2枠体22bにおいて第1枠体22aと対向する面には、ロッド28bが配設されている。ロッド28bはロッド28aの軸線と同一直線上に配設されている。ロッド28bはロッド28aと同様に設けられている。第1枠体22aと第2枠体22bを対向させて枠体20を形成すると、互いのロッド28a、28b(以下、ロッド28ということがある)の先端部間には隙間部分が生じることになる。
【0029】
閉塞板30は、第1枠体22aと第2枠体22bにより形成された枠体20の下側開口部を閉塞するためのものである。閉塞板30の上面には、突出部32および二本の支持体34がそれぞれ垂直に配設されている。
突出部32は、枠体20を形成した状態において、第1枠体22aと第2枠体22bに配設されたロッド28と同一直線上の位置に配設されている。突出部32の両側壁面には、ロッド28の先端部が当接した状態になる。突出部32は、ロッド28の上側高さ位置と同じ高さ位置まで突出している。
支持体34は、突出部32と同様にロッド28の軸線と同一直線上に配設されている。支持体34は、ロッド28の中間位置を支持するように配設されている。支持体34は、ロッド28の下端面の高さ位置と同じ高さ位置まで突出している。
【0030】
図9に示すように、閉塞板30の上面に枠体20を組み立てると、ロッド28と、突出部32と支持体34が同一直線上に配設されることになる。
また、ロッド28の下側には支持体34の上端部が当接するように配設されているので、支持体34によりロッド28がそれぞれ支持された状態になっている。
【0031】
50は、押圧板であり、枠体20の上側開口部に嵌入する形状に形成されている。実施例2における押圧板50の押圧面は平滑面となっているが、必要に応じて適宜凹凸を形成することももちろん可能である。
【0032】
以上に説明したコンクリートブロック製造装置10を用いて、コンクリートブロックを製造するコンクリートブロックの製造方法について説明する。
図11は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の切断線位置を示す斜視図である。図12は、コンクリートブロックの概略製造工程を示すB−B線における断面図である。
【0033】
まず、図12(a)に示すように、閉塞板30の上面に枠体20を構成する第1枠体22aと第2枠体22bを図示しない駆動手段により接近させる。第1枠体22aの内壁面に第2枠体22bの端部を当接させて閉塞板30の上面に枠体20を形成する(図12(b))。続いて枠体20と閉塞板30により形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートKを投入する(図12(c))。
【0034】
コンクリートKが投入された後、押圧板50を枠体20の上側開口部より嵌入させる(図12(d))。押圧板50は、図示しない駆動手段により駆動される。続いて、押圧板50により枠体20に投入されたコンクリートKを押圧し、コンクリートKをプレス加工してコンクリートブロックを形成する(図12(e))。
実施例2においては、図示しているようにロッド28が支持体34により下側から支持されている。これにより、押圧板50がコンクリートをプレスする際において、プレス方向と直交する方向に伸びるロッド28がプレス方向(実施例2では下方)に傾斜してしまうことない。よって、ロッド28は水平な状態を維持することができ、プレス圧力が大きい場合や、長い貫通孔Hを形成する場合であっても、確実に水平な貫通孔Hを形成することができる。
【0035】
最後に、押圧板50、第1枠体22aおよび第2枠体22bがプレス加工されたコンクリートブロックから離反して、閉塞板30の上面にコンクリートブロックが残り、図示しない搬出手段により、閉塞板30からコンクリートブロックが搬出される。搬出されたコンクリートブロックには、ロッド28と突出部32により形成された貫通孔Hが形成されている。
【0036】
以上を繰り返し行うことにより、貫通孔Hを有するコンクリートブロックを連続的に製造することができる。本発明を採用することにより、貫通孔Hを有するコンクリートブロックを製造する際において必要となる中子の替わりに、枠体20にロッド28を設けると共に、閉塞板30に突出部32を設け、突出部32の両側壁面にロッド28の先端部を当接させることにより、貫通孔Hを形成している。したがって、貫通孔Hの長さ若しくはそれ以上の長さを有する中子を枠体20の内部空間に進退させるよりも第1枠体22aおよび第2枠体22bの水平方向の移動距離を大幅に削減させることが可能になる。
すなわち、タクトタイムが短縮されるので、単位時間当たりにおけるコンクリートブロックの製造数が大幅に増加し、製造コストが低減する。
【0037】
次に、実施例3について説明する。図13は、実施例3におけるコンクリートブロックの製造装置におけるB−B線断面図である。本実施例においては、実施例1または2と同じ部材については同番号を付すことにより詳細な説明は省略している。
本実施例においては、第1枠体22aと第2枠体22bに配設されているロッド28の内部に、枠体20の内外面に連通するエア抜き孔としての連通孔Rが形成されている。連通孔Rの外面側出口には、枠体20の外面に対して気密に取り付けられたカプラ70が接続されている。カプラ70は、図示しない吸引手段に接続されている。
【0038】
連通孔Rの枠体20の内面側の出口部分には、充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKは流出させず、コンクリートKに含まれている空気と水分のみを通過させることが可能なフィルタが配設されている。フィルタには金属メッシュ部材が好適に用いられる。
このように枠体20、閉塞板30、押圧板50により形成される充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKをプレス加工する際に、図示しない吸引手段により充てん用の枠空間内を減圧し、充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKに含まれる余剰空気や余剰水分を吸引することにより、密なコンクリートブロックの製造が可能になるため好適である。また、コンクリートKに含まれる余剰水分を除去することが可能であるので、脱水の有無を選択できるプレス加工とすることも可能となり、コンクリートブロックの生産効率をさらに向上させることもできる。
【0039】
以上に本発明にかかるコンクリートブロック製造装置10およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法について図面に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲における各種の改良をしても本発明の技術的範囲に属することはいうまでもない。
例えば、実施例1および2においては、枠体20は第1枠体22aと第2枠体22bの2つの部材により構成する形態としているが、直方体のコンクリートブロックを製造する場合であっても、3つ以上の部材により枠体20を構成する形態としてもよいのはもちろんである。これによれば、コンクリートブロックのプレス加工後における離型をさらに効率的に行うことができる。
また、コンクリートブロックの形状は直方体に限定されるものではなく、他の多角形による柱状体に形成することももちろん可能である。
【0040】
さらには、実施例3においては、充てん用の枠空間の内部と外部とを連通する連通孔Rを、ロッド28のみに配設している形態としているが、閉塞板30に設けた突出部32の上端面および側壁面や、支持体34の側面に連通孔Rを設け、吸引手段に接続させる形態とすることももちろん可能である。この際には、図示しない吸引手段は複数配設しても良いが、それぞれのカプラ70を一箇所に集約した後に、吸引手段に接続すれば、コンクリートブロックの製造装置10のコストの高騰を最小限に抑えることができる。
さらにまた、実施例1〜3においては、突出部32を閉塞板30の上面に配設した形態のみについて説明しているが、突出部32を押圧板50の下面に配設することももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施例1におけるコンクリート製造装置の組み立て斜視図である。
【図2】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図3】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図4】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図5】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図6】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図7】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図8】製造工程を示すフロー図である。
【図9】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の概略を示す組み立て斜視図である。
【図10】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の透視斜視図である。
【図11】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の切断線位置を示す斜視図である。
【図12】コンクリートブロックの概略製造工程を示すB−B線における断面図である。
【図13】実施例3におけるコンクリートブロックの製造装置におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
【0042】
10 コンクリートブロックの製造装置
20 枠体
24 側壁
26 挿通孔
28 ロッド
30 閉塞板
32 突出部
34 支持体
50 押圧板
52 化粧板
60 パレット
70 カプラ
K コンクリート
R 連通孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートブロック製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法に関し、より詳細には、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することが可能なコンクリートブロック製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、型枠により形成された成形空間に投入されたコンクリートを押圧板によりプレスする(プレス加工)ことによりコンクリートブロックを製造するコンクリートブロックの製造方法や同製造装置が各種提案されている。近年においては、コンクリートブロックの表面に模様や溝を形成することが可能なコンクリートブロックの製造方法および製造装置も提供されるようになった。
【0003】
プレス加工により貫通孔を有するコンクリートブロックを製造するコンクリートブロックを製造する装置として、例えば、特許文献1に記載されているようなコンクリートブロックの形成装置が提案されている。
具体的には、下抜式コンクリートブロックマシンのモールドボックスの前後軸板の下方に、窓状の貫通孔を設け、この貫通孔に出し入れ自在な挿入棒が設けられたコンクリートブロックの製造装置である。これにより、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することが可能になり、広く用いられている。
【特許文献1】実開昭61−192808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、引用文献1のコンクリートブロックの製造装置においては、モールドボックスの片側の側壁から挿入棒(中子)を出し入れする形態となっており、挿入棒(中子)の移動ストロークが大きくなり、コンクリート製造装置が大型になってしまうといった課題や、コンクリートブロックの製造効率の向上には限界があるといった新たな課題が見出された。
【0005】
そこで、本発明は、貫通孔を形成する際に必要な挿入棒(中子:本発明におけるロッド)の移動ストロークを小さくすることにより、貫通孔を有するコンクリートブロックの製造装置を小型化することが可能であると共に、効率的なコンクリートブロックの製造が可能なコンクリートブロックの製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上下に開口する枠体と、該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔を通じて、前記枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、前記枠体内に進入した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、該ロッドを前記枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置である。
【0007】
また、他の発明は、上下に開口し、一対の対向側壁部が水平方向に移動自在に設けられた枠体と、該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、前記枠体の一対の対向する側壁部内壁面に、互いの軸線を一致させて水平に設けられ、一対の対向側壁部が接近してコンクリート充てん用の枠空間を形成した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、前記一対の側壁部を水平方向に移動させる駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置である。
【0008】
また、前記閉塞板上面または前記押圧板下面には、前記ロッドを支持する支持体が配設されていることを特徴とする。これにより、型枠の内部空間にロッドを進入させた状態でプレス加工しても、突出部とロッドの当接位置が一致した状態を維持することができる。よって、コンクリートブロックに形成される貫通孔の形状のばらつきを抑えることが可能になる。
また、前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする。これにより、さらに安定してロッドを支持することができ、コンクリートブロックの成形精度をさらに向上させることができる。
【0009】
また、前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする。これにより、コンクリート内の空気を除去することができると共に、脱水プレス加工によるコンクリートブロックの製造も可能になる。
また、前記押圧板には、前記枠体の外部と内部と外部とを連通させる貫通孔が配設されていることを特徴とする。これにより、コンクリート内の空気を除去することができると共に、コンクリートブロックと押圧板の離脱も容易に行うことができる。
【0010】
また、他の発明は、上記のうちいずれかに記載のコンクリートブロック製造装置を用い、前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、前記ロッド駆動部により、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔から、前記ロッドを枠体内に進入させる工程と、前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記ロッドの先端部を前記突出部の両側壁部に当接させる工程と、前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、前記押圧板から前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法である。
【0011】
さらに他の発明は、上記のうちいずれかに記載のコンクリートブロック製造装置を用い、前記枠体を組み立てる工程と、前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記突出部の両側壁部に前記枠体に設けられたロッドを当接させる工程と、前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、前記枠体を離反させ、前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるコンクリートブロックの製造装置およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法によれば、貫通孔を形成するロッドの移動ストロークが大幅に短縮されるので、コンクリートブロックの製造装置を大幅に小型化することができ、これにより製造装置を安価に提供することが可能になる。これと同時に、コンクリートをプレスする際における型枠の移動ストロークも短縮されるため、タクトタイムが短縮され、貫通孔を有するコンクリートブロックを効率的に製造することができ、コンクリートブロックを安価に提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例1におけるコンクリートブロックの製造装置の組み立て斜視図である。
実施例1におけるコンクリートブロックの製造装置10は、上下に開口部を有する枠体20と、枠体20の下側開口部を覆う閉塞板30と、枠体20の上側開口部から枠体20の内壁面に沿って進入可能に配設された押圧板50と、閉塞板30および押圧板50を所要方向に移動自在にする図示しない駆動手段を有している。
【0015】
枠体20は、第1枠体22aと第2枠体22bを上下に積み重ねることにより構成されている。実施例1においては、直方体のコンクリートブロックとなるように、枠体20は矩形断面を有している。第1枠体22aにおける一組の対向する側壁部24には、枠体20の内外方向に貫通する挿通孔26が形成されている。挿通孔26は、側壁部24の略中央部分に配設されている。挿通孔26には、第1枠体22aの外部から内部に進退可能なロッド28が挿通されている。ロッド28は流体シリンダCに接続されている。
第1枠体22aと第2枠体22bの接合面および挿通孔26の内周面には、シール性を向上させるためのシール部材(図示せず)が配設されていることが好ましい。
【0016】
閉塞板30は、枠体20の下方開口部を閉塞するためのものである。本実施例における閉塞板30は、枠体20に嵌入している。図示しないが、閉塞板30の側面には枠体20とのシール性を向上させるためのシール部材が配設されているのが好ましい。閉塞板30の上面には、突出部32と支持体34が配設されている。突出部32と支持体34は、閉塞板30の上面において、ロッド28の進退方向の軸線と同一直線上に配設されている。
【0017】
突出部32の両側壁面には、枠体20の内部空間に進入したロッド28の先端部が当接している。すなわち、ロッド28と突出部32とによりコンクリートブロックに貫通部分が形成される状態となっている。突出部32の上端面は、ロッド28の上端高さ位置と同じ高さ位置となるように形成されている。ロッド28と突出部32とにより枠体20の内部空間により形成されるコンクリートブロックに貫通孔が形成されることになる。
支持体34は、突出部32と枠体20の内壁面との中間部分に配設されている。支持体34の上端面は、ロッド28の下端高さ位置と同じ高さ位置となっている。
【0018】
押圧板50は枠体20の上方開口部を閉塞し、枠体20と閉塞板30により形成された充てん用の枠空間内に投入されたコンクリートをプレスするためのものである。押圧板50は、枠体20に嵌入可能に形成されている。押圧板50には、板厚方向に貫通する貫通孔52が所要間隔に配設されている。なお、貫通孔52は微細孔である。図示しないが、押圧板50の側面には枠体20とのシール性を向上させるためのシール部材が配設されているのが好ましい。押圧板50の下面には、コンクリートブロックに付する模様を形成するための化粧板54が設けられている。化粧板54は透水性材料により形成されていて、押圧板50と一体となるように配設されている。
【0019】
以下、実施例1におけるコンクリートブロック製造装置10を用いたコンクリートブロックの製造方法について説明する。図2〜図7は、コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。図2〜図7における切断面位置は、図1におけるA−A線である。図8は製造工程を示すフロー図である。
【0020】
まず、図2に示すように、枠体20に閉塞板30を嵌入させ、充てん用の枠空間を形成した後、混練したコンクリートKを投入する(ステップ1)。次に、図3に示すように、第2枠体22bの上端面に第1枠体22aの下端面を当接させると共に、押圧板50を第1枠体22aに嵌入させる(ステップ2)。また、流体シリンダCによりロッド28を枠体20の内部空間に進入させる(ステップ3)。
【0021】
続いて、図4に示すように、図示しない駆動手段により押圧板50と閉塞板30を互いに接近させ、コンクリートKをプレス加工する(ステップ4)。なお、閉塞板30のストローク量は、支持体34の上端面がロッド28の下側に当接する状態までとなるように図示しない制御手段により制御されている。押圧板50のストローク量は、コンクリートブロックの寸法により適宜変更される。ロッド28は、コンクリートKのプレス方向と直交する方向に配設されているが、支持体34により支持されているので、ロッド28が下方側に傾かず、コンクリートブロックに水平な貫通孔を形成することができる。
所要の圧力でコンクリートKをプレスすると、コンクリートKに含まれている余剰水分が、化粧版54と貫通孔52を経由して型枠40の外部へ排出され、いわゆる脱水プレスがなされる。なお図示しないが、貫通孔52は真空ポンプ等の吸引手段に接続されている。
【0022】
脱水プレスが完了した後、図5に示すように、流体シリンダCによりロッド28を枠体20の内部空間(充てん用の枠空間)から引き抜く(ステップ5)。
次に、図6に示すように、第2枠体22bと閉塞板30を下方へ離反して枠体20を分離させる(ステップ6)と共に、パレット60をコンクリートKの下方に配設する(ステップ7)。続いて、図7に示すように、パレット60をコンクリートKの下面直近まで接近させた後、貫通孔52に接続されている吸引手段による吸引を解除し、押圧板の外部から内部に空気を侵入させて、押圧板50と第1枠体22aからコンクリートブロックを離脱させる(ステップ8)。
パレット60は成形されたコンクリートブロックを所定位置に移動させ、乾燥工程を経て製品が完成する。
【0023】
以上に、実施例1におけるコンクリートブロック製造装置10およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法について説明をしたが、若干の製造工程の順番変更はもちろん可能である。例えば、押圧板50を予め第1枠体22aにセットした後に、第1枠体22aと第2枠体22bを当接させるようにしてもよい。また、ロッド28の引き抜きは、第1枠体22aと第2枠体22bを分離させた後でも良い。
【0024】
また、第1枠体22aと第2枠体22bの当接は、第1枠体22aの下端面と第2枠体22bの上端面を互いに凹凸嵌合可能となるように、凹溝又は凸部を形成し、互いを凹凸嵌合により当接させる形態を採用しても良い。
さらに、突出部32のロッド28の進入方向における幅寸法を大きくすることが可能であり、ロッド28の枠体20内部への進入量を小さくすることができれば、支持体34の設置を省略してもよい。
さらにまた、閉塞板30は枠体20に嵌入させる形態としているが、閉塞板30の上に枠体20を積み上げる形態とすることももちろん可能である。この形態においては、押圧板50のみが枠体20に嵌入してコンクリートをプレスすることになる。
【実施例2】
【0025】
次に実施例2について説明する。図9は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の概略を示す組み立て斜視図である。図10は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の透視斜視図である。
【0026】
実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置10は、枠体20を形成する第1枠体22aと、第2枠体22bと、枠体20の下側開口部を覆う閉塞板30と、枠体20上側開口部から嵌入し、コンクリートをプレスするための押圧板50と、第1枠体22aおよび第2枠体22bと、閉塞板30と、押圧板50に接続された図示しない駆動手段とを有している。
実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置10は、枠体20と閉塞板30とにより形成される空間に投入されたコンクリートを押圧板50により上方からプレスして圧縮成形した後、押圧板50と側方枠22がそれぞれ離反して、閉塞板30の上にコンクリートブロックが残る下抜き方式を採用している。
なお、駆動手段は、油圧シリンダ等の流体シリンダ装置により構成されていることが望ましく、側方枠22に接続された水平方向駆動手段と閉塞板30と押圧板50に接続された上下方向駆動手段とをそれぞれ有していることが好ましい。
【0027】
実施例2における枠体20は、第1枠体22aと第2枠体22bを組み合わせることにより形成される。実施例2においては、図9に示すように、枠体20の四方の側面のうち一側面をなす第1枠体22aと、枠体20の残りの三側面をなす略コの字状に形成された第2枠体22bとにより構成されている。
第1枠体22aにおいて、枠体20の内面側となる面には、所要高さ位置にロッド28aが配設されている。ロッド28aは、第1枠体22aの内面から水平方向に突出しており、ロッド28aの軸線と第1枠体22aの駆動方向の軸線とが平行になるように形成されている。本実施例におけるロッド28aの突出量は、枠体20により形成されるコンクリートブロックの幅Wの五分の一程度になっている。
【0028】
第1枠体22aおよび第2枠体22bを対向させて枠体20を形成した際に、第2枠体22bにおいて第1枠体22aと対向する面には、ロッド28bが配設されている。ロッド28bはロッド28aの軸線と同一直線上に配設されている。ロッド28bはロッド28aと同様に設けられている。第1枠体22aと第2枠体22bを対向させて枠体20を形成すると、互いのロッド28a、28b(以下、ロッド28ということがある)の先端部間には隙間部分が生じることになる。
【0029】
閉塞板30は、第1枠体22aと第2枠体22bにより形成された枠体20の下側開口部を閉塞するためのものである。閉塞板30の上面には、突出部32および二本の支持体34がそれぞれ垂直に配設されている。
突出部32は、枠体20を形成した状態において、第1枠体22aと第2枠体22bに配設されたロッド28と同一直線上の位置に配設されている。突出部32の両側壁面には、ロッド28の先端部が当接した状態になる。突出部32は、ロッド28の上側高さ位置と同じ高さ位置まで突出している。
支持体34は、突出部32と同様にロッド28の軸線と同一直線上に配設されている。支持体34は、ロッド28の中間位置を支持するように配設されている。支持体34は、ロッド28の下端面の高さ位置と同じ高さ位置まで突出している。
【0030】
図9に示すように、閉塞板30の上面に枠体20を組み立てると、ロッド28と、突出部32と支持体34が同一直線上に配設されることになる。
また、ロッド28の下側には支持体34の上端部が当接するように配設されているので、支持体34によりロッド28がそれぞれ支持された状態になっている。
【0031】
50は、押圧板であり、枠体20の上側開口部に嵌入する形状に形成されている。実施例2における押圧板50の押圧面は平滑面となっているが、必要に応じて適宜凹凸を形成することももちろん可能である。
【0032】
以上に説明したコンクリートブロック製造装置10を用いて、コンクリートブロックを製造するコンクリートブロックの製造方法について説明する。
図11は、実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の切断線位置を示す斜視図である。図12は、コンクリートブロックの概略製造工程を示すB−B線における断面図である。
【0033】
まず、図12(a)に示すように、閉塞板30の上面に枠体20を構成する第1枠体22aと第2枠体22bを図示しない駆動手段により接近させる。第1枠体22aの内壁面に第2枠体22bの端部を当接させて閉塞板30の上面に枠体20を形成する(図12(b))。続いて枠体20と閉塞板30により形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートKを投入する(図12(c))。
【0034】
コンクリートKが投入された後、押圧板50を枠体20の上側開口部より嵌入させる(図12(d))。押圧板50は、図示しない駆動手段により駆動される。続いて、押圧板50により枠体20に投入されたコンクリートKを押圧し、コンクリートKをプレス加工してコンクリートブロックを形成する(図12(e))。
実施例2においては、図示しているようにロッド28が支持体34により下側から支持されている。これにより、押圧板50がコンクリートをプレスする際において、プレス方向と直交する方向に伸びるロッド28がプレス方向(実施例2では下方)に傾斜してしまうことない。よって、ロッド28は水平な状態を維持することができ、プレス圧力が大きい場合や、長い貫通孔Hを形成する場合であっても、確実に水平な貫通孔Hを形成することができる。
【0035】
最後に、押圧板50、第1枠体22aおよび第2枠体22bがプレス加工されたコンクリートブロックから離反して、閉塞板30の上面にコンクリートブロックが残り、図示しない搬出手段により、閉塞板30からコンクリートブロックが搬出される。搬出されたコンクリートブロックには、ロッド28と突出部32により形成された貫通孔Hが形成されている。
【0036】
以上を繰り返し行うことにより、貫通孔Hを有するコンクリートブロックを連続的に製造することができる。本発明を採用することにより、貫通孔Hを有するコンクリートブロックを製造する際において必要となる中子の替わりに、枠体20にロッド28を設けると共に、閉塞板30に突出部32を設け、突出部32の両側壁面にロッド28の先端部を当接させることにより、貫通孔Hを形成している。したがって、貫通孔Hの長さ若しくはそれ以上の長さを有する中子を枠体20の内部空間に進退させるよりも第1枠体22aおよび第2枠体22bの水平方向の移動距離を大幅に削減させることが可能になる。
すなわち、タクトタイムが短縮されるので、単位時間当たりにおけるコンクリートブロックの製造数が大幅に増加し、製造コストが低減する。
【0037】
次に、実施例3について説明する。図13は、実施例3におけるコンクリートブロックの製造装置におけるB−B線断面図である。本実施例においては、実施例1または2と同じ部材については同番号を付すことにより詳細な説明は省略している。
本実施例においては、第1枠体22aと第2枠体22bに配設されているロッド28の内部に、枠体20の内外面に連通するエア抜き孔としての連通孔Rが形成されている。連通孔Rの外面側出口には、枠体20の外面に対して気密に取り付けられたカプラ70が接続されている。カプラ70は、図示しない吸引手段に接続されている。
【0038】
連通孔Rの枠体20の内面側の出口部分には、充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKは流出させず、コンクリートKに含まれている空気と水分のみを通過させることが可能なフィルタが配設されている。フィルタには金属メッシュ部材が好適に用いられる。
このように枠体20、閉塞板30、押圧板50により形成される充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKをプレス加工する際に、図示しない吸引手段により充てん用の枠空間内を減圧し、充てん用の枠空間に投入されたコンクリートKに含まれる余剰空気や余剰水分を吸引することにより、密なコンクリートブロックの製造が可能になるため好適である。また、コンクリートKに含まれる余剰水分を除去することが可能であるので、脱水の有無を選択できるプレス加工とすることも可能となり、コンクリートブロックの生産効率をさらに向上させることもできる。
【0039】
以上に本発明にかかるコンクリートブロック製造装置10およびこれを用いたコンクリートブロックの製造方法について図面に基づいて詳細に説明してきたが、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲における各種の改良をしても本発明の技術的範囲に属することはいうまでもない。
例えば、実施例1および2においては、枠体20は第1枠体22aと第2枠体22bの2つの部材により構成する形態としているが、直方体のコンクリートブロックを製造する場合であっても、3つ以上の部材により枠体20を構成する形態としてもよいのはもちろんである。これによれば、コンクリートブロックのプレス加工後における離型をさらに効率的に行うことができる。
また、コンクリートブロックの形状は直方体に限定されるものではなく、他の多角形による柱状体に形成することももちろん可能である。
【0040】
さらには、実施例3においては、充てん用の枠空間の内部と外部とを連通する連通孔Rを、ロッド28のみに配設している形態としているが、閉塞板30に設けた突出部32の上端面および側壁面や、支持体34の側面に連通孔Rを設け、吸引手段に接続させる形態とすることももちろん可能である。この際には、図示しない吸引手段は複数配設しても良いが、それぞれのカプラ70を一箇所に集約した後に、吸引手段に接続すれば、コンクリートブロックの製造装置10のコストの高騰を最小限に抑えることができる。
さらにまた、実施例1〜3においては、突出部32を閉塞板30の上面に配設した形態のみについて説明しているが、突出部32を押圧板50の下面に配設することももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施例1におけるコンクリート製造装置の組み立て斜視図である。
【図2】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図3】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図4】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図5】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図6】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図7】コンクリートブロックの製造工程を示す断面図である。
【図8】製造工程を示すフロー図である。
【図9】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の概略を示す組み立て斜視図である。
【図10】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の透視斜視図である。
【図11】実施例2におけるコンクリートブロックの製造装置の切断線位置を示す斜視図である。
【図12】コンクリートブロックの概略製造工程を示すB−B線における断面図である。
【図13】実施例3におけるコンクリートブロックの製造装置におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
【0042】
10 コンクリートブロックの製造装置
20 枠体
24 側壁
26 挿通孔
28 ロッド
30 閉塞板
32 突出部
34 支持体
50 押圧板
52 化粧板
60 パレット
70 カプラ
K コンクリート
R 連通孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に開口する枠体と、
該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、
前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、
前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、
前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔を通じて、前記枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、前記枠体内に進入した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、
該ロッドを前記枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置。
【請求項2】
上下に開口し、一対の対向側壁部が水平方向に移動自在に設けられた枠体と、
該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、
前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、
前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、
前記枠体の一対の対向する側壁部内壁面に、互いの軸線を一致させて水平に設けられ、一対の対向側壁部が接近してコンクリート充てん用の枠空間を形成した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、
前記一対の側壁部を水平方向に移動させる駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置。
【請求項3】
前記閉塞板上面または前記押圧板下面には、前記ロッドを支持する支持体が配設されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリートブロック製造装置。
【請求項4】
前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする請求項3記載のコンクリートブロックの製造装置。
【請求項5】
前記突出部または前記ロッドには、前記枠体の内部と外部とを連通させる連通孔が配設されていることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のコンクリートブロックの製造装置。
【請求項6】
前記押圧板には、前記枠体の外部と内部と外部とを連通させる貫通孔が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項記載のコンクリートブロック製造装置。
【請求項7】
請求項1記載のコンクリートブロック製造装置を用い、
前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、
前記ロッド駆動部により、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔から、前記ロッドを枠体内に進入させる工程と、
前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、
前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記ロッドの先端部を前記突出部の両側壁部に当接させる工程と、
前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、
前記押圧板から前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
【請求項8】
請求項2記載のコンクリートブロック製造装置を用い、
前記枠体を組み立てる工程と、
前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、
前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、
前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記突出部の両側壁部に前記枠体に設けられたロッドを当接させる工程と、
前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、
前記枠体を離反させ、前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
【請求項1】
上下に開口する枠体と、
該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、
前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、
前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、
前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔を通じて、前記枠体内に水平に、かつ、軸線を一致させて進入可能に設けられ、前記枠体内に進入した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、
該ロッドを前記枠体内に進退出させるロッド駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置。
【請求項2】
上下に開口し、一対の対向側壁部が水平方向に移動自在に設けられた枠体と、
該枠体の下側開口部を閉塞する閉塞板と、
前記枠体の上側開口部に進入し、コンクリートを押圧するための押圧板と、
前記閉塞板上面または前記押圧板下面に設けられ、前記枠体内に突出する突出部と、
前記枠体の一対の対向する側壁部内壁面に、互いの軸線を一致させて水平に設けられ、一対の対向側壁部が接近してコンクリート充てん用の枠空間を形成した際に、先端が前記突出部の両側壁面に当接するロッドと、
前記一対の側壁部を水平方向に移動させる駆動部と、を有することを特徴とするコンクリートブロックの製造装置。
【請求項3】
前記閉塞板上面または前記押圧板下面には、前記ロッドを支持する支持体が配設されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリートブロック製造装置。
【請求項4】
前記支持体は、前記突出部と前記側壁部内壁面の中間位置に配設されていることを特徴とする請求項3記載のコンクリートブロックの製造装置。
【請求項5】
前記突出部または前記ロッドには、前記枠体の内部と外部とを連通させる連通孔が配設されていることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のコンクリートブロックの製造装置。
【請求項6】
前記押圧板には、前記枠体の外部と内部と外部とを連通させる貫通孔が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項記載のコンクリートブロック製造装置。
【請求項7】
請求項1記載のコンクリートブロック製造装置を用い、
前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、
前記ロッド駆動部により、前記枠体の対向する一対の側壁部に設けられた通孔から、前記ロッドを枠体内に進入させる工程と、
前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、
前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記ロッドの先端部を前記突出部の両側壁部に当接させる工程と、
前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、
前記押圧板から前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
【請求項8】
請求項2記載のコンクリートブロック製造装置を用い、
前記枠体を組み立てる工程と、
前記枠体の下方側開口部を前記閉塞板により閉塞する工程と、
前記枠体と前記閉塞板とにより形成された充てん用の枠空間に混練したコンクリートを投入する工程と、
前記枠体の上方側開口部より進入させた前記押圧板により、前記コンクリートをプレスすると共に、前記突出部の両側壁部に前記枠体に設けられたロッドを当接させる工程と、
前記押圧板を前記充てん用の枠空間から離反させ、前記コンクリートのプレスを解除する工程と、
前記枠体を離反させ、前記コンクリートを離脱させる工程を含むことを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−69153(P2006−69153A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−258425(P2004−258425)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(591077357)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(591077357)
【Fターム(参考)】
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