説明

コンテンツの配信システムとその配信方法

【課題】公開コンテンツと秘密コンテンツとが混在する情報網上において、容易に関係者を識別することによって、当該関係者は当該秘密コンテンツを視聴でき、関係者以外は視聴できないコンテンツ配信システムとその配信方法を提供する。
【解決手段】複数の送信基地と、複数の受信基地と、少なくとも一つの管理基地とからなり、送信基地と受信基地との間を衛星放送回線、若しくはインターネット回線で接続すると共に、送信基地と受信基地及び管理基地との間をインターネット回線で接続した広域情報通信網と、受信基地内に、受信サーバと複数台の端末装置とからなる構内情報通信網とを設け、前記受信サーバで、有料コンテンツの視聴制限を視聴制限解除コードを要する第1解除手段によって解除し、秘密コンテンツの視聴制限をIDとパスワードとからなる識別コードを要する第2解除手段によって解除するようにしたコンテンツ配信システムとその配信方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの配信システムとその配信方法に関し、より詳しくは、自由に視聴閲覧できるコンテンツと秘密に公開されるコンテンツとを混在させて配信するようにしたコンテンツの配信システムとその配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放送或いはインターネット配信においては、複数の送信元と、不特定多数の配信先(以下「公衆視聴者」という)との間で、容易に閲覧することのできるコンテンツ(以下「公開コンテンツ」という)が当該送信元から当該配信先へ一方向に送信されるか、若しくは当該情報に関して当該送信元と当該配信先との間の双方向通信によって配信されることによって、視聴されている。
【0003】
さらに、インターネット配信においては、複数の送信元のうちの一つと、特定の視聴者(以下「私的視聴者」という)との間では、当該私的視聴者が予めメールアドレスの登録等をすることによって、当該私的視聴者の個人特定情報を有する端末装置の所在が確実に識別することができる場合にのみ、当該私的視聴者に関係し、かつ盗聴等から十分に保護されたコンテンツ(以下「秘密コンテンツ」という)が視聴されている。
【0004】
一方、ホテルや旅館等の宿泊施設若しくは病院等のいわゆる公共的な施設においては、テレビ番組や映画等のコンテンツが、衛星放送回線及び分波器、又はインターネット及び構内情報網(LAN)を介して、各部屋に備え付けられた端末装置へ配信されると共に、当該端末装置に設けられた暗証番号入力装置に購入した暗証番号記載済みのプリペイドカードを挿入して料金支払確認を行うか、又は暗証番号を直接入力して課金する課金手段によって、視聴制限がかけられているコンテンツの当該視聴制限を解除して視聴されている。
また、上記の宿泊施設においては、各部屋の出入り口に設けたID入力装置及び当該部屋のドア施錠装置を有する施錠手段と、部屋指定装置及びIDを発行するID出力装置を有する部屋申し込み手段とからなる部屋使用管理システムは、所定条件を満たすことにより指定した部屋のドアを開錠すると共に、施錠手段と部屋申し込み手段をデータ通信可能に接続したことが開示されている。
【特許文献1】特許第3000437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
大規模な学会や会議、コンサート、各種競技会等のイベントは、その会場が、主会場と複数の副会場とからなる場合があり、各会場に分かれ、並行して各催物が催される。当該大規模イベントの主催者は、参加する関係者に対して通常開催日時を通知すると共に、当該関係者のホテル等の宿泊施設の予約手配を委託した業者に一括して行わせることが多い。そのため、前記大規模イベントが開催される会場付近にある少なくとも一箇所の宿泊施設には、他の一般宿泊客に混じって、前記関係者がある程度集中して宿泊することになる。
【0006】
また、結婚式の披露宴やパーティー等の宴会が多く催されるホテル等の宿泊施設においては、当該宴会とその開催日の宿泊をセットにすることが多く、前述の学会・会議等と同様、一般宿泊客に混じって、当該宴会の参加した関係者が宿泊することになる。
【0007】
以上のように、宿泊施設等においては、一般宿泊客に混じって団体宿泊客が宿泊することが多く、さらに、当該団体宿泊客についても複数の団体が入り混じって宿泊する可能性がある。
【0008】
一方、上記の大規模イベントにおいては、その各会場で行われる催物の開催時間が重複するときには、優先順位を付し、当該順位の高い方に出席し、欠席した方はあきらめるか、若しくは後日主催者側が製作した当該欠席した催物の録画ビデオ等を購入することによって重複した催物の問題を解決している。
【0009】
また、上記の宴会等においては、主宴会後の二次会等で、主宴会の映像を視聴して再度楽しむことが行われており、特に披露宴後の二次会で多く行われている。
【0010】
ここで、大規模イベントの主催者が後から頒布する目的で撮影した上記の重複した催物の録画テープを、宿泊の際に視聴する場合や、また上記宴会の参加者、特に結婚式の新郎新婦とその親族等が宿泊の際に披露宴の映像を見る場合には、上記の撮影されたマスターテープは一本しか存在しないため、各部屋で個人的に視聴することはできない。ここで、このような個人的な利用に限られ、かつ専門性やプライバシーの保護、秘密保持が必要な特定のコンテンツを以下「私的コンテンツ」とする。
【0011】
しかしながら、宿泊している関係者がそれぞれ視聴を希望する私的コンテンツは異なるため、当該録画テープをマスターテープからダビングして即時配布することは実質的に不可能であり、また宿泊施設に当該録画テープを放映する専用回線を設けることは、余計なコストがかかる。
【0012】
そこで、ホテル等の宿泊施設に構築されている構内情報網を利用し、プリペイドカードや暗証番号入力等所定の課金手段によって、前記私的コンテンツに視聴制限をかけて配信することに想到したが、他の一般宿泊客によって当該視聴制限を容易に解除することのできる従来の有料コンテンツの配信方法では、私的コンテンツの秘密保持ができない。
【0013】
一方、前記私的コンテンツを、秘密コンテンツの公開方法のように前記構内情報網へ配信することも可能であるが、この場合、ホテル等の宿泊施設側では、団体宿泊客の部屋に設置された端末装置のIPアドレス等と当該団体宿泊客が視聴を希望する私的コンテンツとを指定して配信サーバに予め登録しなければならず、チェックイン時に希望する私的コンテンツを宿泊客に指定させ、その後当該団体宿泊客個々の部屋の端末装置のIPアドレスと当該私的コンテンツを一つ一つ合致させて配信サーバに登録する作業は、作業工程が多く煩雑であって、多くの人手を要するため、宿泊施設のサービス提供に支障が出るおそれがある。
【0014】
したがって、上記課題を鑑みてなされた本発明は、公開コンテンツと秘密コンテンツとが混在する情報網上において、容易に関係者を識別することによって、当該関係者は当該秘密コンテンツを視聴でき、関係者以外は視聴できないコンテンツ配信システムとその配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載したコンテンツ配信システムは、複数の送信基地と、複数の受信基地と、少なくとも一つの管理基地とからなり、送信基地と受信基地との間を衛星放送回線、若しくはインターネット回線で接続すると共に、送信基地と受信基地及び管理基地との間をインターネット回線で接続した広域情報通信網と、受信基地内に、受信サーバと複数台の端末装置とからなる構内情報通信網とを設けたコンテンツ配信システムにおいて、
前記受信サーバに、
イ)送信時のコンテンツを構成する衛星放送形式に準拠する規格信号若しくはインターネット配信形式に準拠する規格信号を、受信と略同時に再構成して、構内情報通信網へ送出するのに最適な配信信号を統一形成するエンコーディング手段と、
ロ)当該エンコーディング手段によって形成した配信信号から構成される配信用コンテンツを、格納保管する記憶手段と、
ハ)前記記憶手段によって格納保管された前記配信用コンテンツを、前記端末装置の画面に表示する検索用プレビュー作成手段と、
ニ)前記端末装置により入力指定された所定の前記配信用コンテンツに関する配信要求に応答して、当該配信用コンテンツを当該端末装置へ配信する双方向通信手段と、
ホ)前記端末装置で入力指定した視聴制限解除コードに応答して、当該端末装置を特定して当該視聴制限を解除する通常解除手段と、料金支払認証もしくは領収確認をおこなう課金手段とからなる第1解除手段と、
ヘ)前記端末装置で入力指定した識別コードに応答して、当該識別コードを所有する特定の利用者が使用する端末装置に対してのみ視聴制限を解除する第2解除手段と、
を設け、さらに、前記管理基地に設けた管理サーバに、
ト)、インターネット上に散在するコンテンツの固有情報を収集して、当該コンテンツ情報を前記受信基地に送信する情報収集手段と、
チ)前記識別コードを発行して、前記受信サーバ毎に複数の当該識別コードを指定すると共に、前記の特定の端末装置利用者に当該識別コードを配布するコンテンツ管理手段とを設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記受信サーバに、前記エンコーディング手段、前記記憶手段、前記検索用プレビュー作成手段、前記双方向通信手段及び前記解除手段を実現させるためのプログラムを記憶した記憶媒体を設けると共に、前記管理サーバに、前記情報収集手段、前記時刻同期手段、コンテンツ管理手段を実現させるためのプログラムを記憶した記憶媒体を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1若しくは請求項2に記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記エンコーディング手段に、受信と、略同時に、受信したコンテンツから配信用コンテンツを形成するリアルエンコーディング機能を設けたことを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記受信サーバの、前記エンコーディング手段と、前記記憶手段との間に、配信用コンテンツを前記大容量記憶装置に格納保管するエンコーディング録画ステップと、配信用コンテンツを瞬間的に小容量記憶装置へ留置し、可及的に順次配信するストリーミング配信ステップとに振り分けるスイッチング手段と、当該スイッチング手段に後続したバイパス手段を設け、選択的にバイパス手段で処理させた配信用コンテンツが当該大容量記憶装置に格納されないようにしたことを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記検索用プレビュー作成手段として、前記管理基地から送信された前記コンテンツの固有情報と、前記配信用コンテンツとに基づいて、縮小簡易表示されたサムネイル画面とコンテンツのタイトルとを作成し、前記端末装置に当該サムネイル画面を複数個配した検索画面を表示するようにしたことを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコンテンツ配信システムにおいて、料金の領収認証データ若しくは課金データ等を含む視聴制限解除コードが記されたプリペイドカードを前記端末装置に設けたコード入力装置に入力するか、若しくは当該視聴制限解除コードを前記コード入力装置に直接入力した後、受信サーバが当該視聴制限解除コードに応答して当該端末装置を特定する前記通常解除手段と前記料金の領収認証データ若しくは課金データ等を識別すると共に、視聴制限がかかっていた配信用コンテンツの視聴許可を出力する課金手段とが連動する第1解除手段を前記受信サーバに設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記管理サーバが発行したIDとパスワードとからなる識別コードが記されたIDカードを前記端末装置に設けたコード入力装置に入力するか、若しくは当該識別コードを前記端末装置に設けたコード入力装置に直接入力した後、前記受信サーバが当該識別コードに応答して当該端末装置を特定することで、識別コードを保有する視聴者を特定した後に、当該識別コードが指定する視聴制限がかけられている配信用コンテンツの視聴制限を解除する第2解除手段を前記受信サーバに設けたことを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコンテンツ配信システムにおいて、前記管理サーバに、前記送信基地及び前記受信基地のそれぞれに設けた時計の同期をとる時刻同期手段を設けたことを特徴とする。
【0023】
また、請求項9に記載のコンテンツ配信方法は、複数の送信基地と、複数の受信基地と、少なくとも一つの管理基地とからなり、送信基地と受信基地との間を衛星放送回線、若しくはインターネット回線で接続すると共に、送信基地と受信基地及び管理基地との間をインターネット回線で接続した広域情報通信網と、受信基地内に、受信サーバと複数台の端末装置とからなる構内情報通信網とを設けたコンテンツ配信システムにおいて、
イ)コンテンツの構成する信号を衛星放送形式に準拠する規格信号若しくはインターネット配信形式に準拠する規格信号のいずれかに変換して前記送信基地から送信した場合、当該規格信号は、前記受信基地の前記受信サーバに伝達されると略同時に、かつ可及的に順次変換され、構内情報通信網を伝達するのに最適な信号で構成された配信用コンテンツを形成するエンコーディング手段と、
ロ)前記配信用コンテンツは、前記受信サーバに設けた小容量記憶装置の記憶媒体に全て一時的に記録されると共に、前記受信サーバに設けた大容量記憶装置の記憶媒体へ選択されて記録される記憶手段と、
ハ)一時的に記録された前記配信用コンテンツを、前記端末装置の画面へ表示可能な大きさに加工処理して、検索用プレビュー画面を作成する検索用プレビュー作成手段と、
ニ)前記端末装置の検索用プレビュー画面で仮視聴した配信用コンテンツをもとに、当該端末装置から配信要求として入力指定し、応答する前記受信サーバが本視聴用の配信用コンテンツを当該端末装置へ配信する双方向通信手段と、
ホ)視聴制限がかけられている配信用コンテンツを、前記端末装置から視聴制限解除コードを入力し、応答する受信サーバで、当該端末装置を特定して当該視聴制限を解除する通常解除手段がなされた後、料金支払認証若しくは領収確認する課金手段と連動して、当該受信サーバが当該視聴制限を解除する第1解除手段と、
ヘ)視聴制限がかけられている配信用コンテンツを、前記端末装置から識別コードを入力し、応答する受信サーバで当該端末装置を特定して、当該識別コードを所有する特定の利用者に対してのみ視聴制限を解除する第2解除手段と、
によって、配信用コンテンツを各端末装置に配信し、さらに、
ト)前記管理基地内に設けた管理サーバによって収集され、前記受信サーバに配信された、配信用コンテンツのタイトル、あらすじ等の固有情報を配信用コンテンツに組み込み、
チ)前記管理サーバによって発行された配信用コンテンツに視聴制限をかけるための識別コードを前記受信サーバに送信すると共に、当該識別コードを前記端末装置の利用者に配布するようにしたことを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のコンテンツ配信方法において、前記送信基地から
無料で視聴可能な公開コンテンツ、或いは、前記視聴制限解除コードによる前記第1解除手段によって、有料で視聴可能となる準公開コンテンツ、及び、前記識別コードによる前記第2解除手段によって、前記端末装置の特定の利用者に対してのみ視聴が許可された秘密コンテンツのいずれかが送信され、衛星放送回線においては前記公開コンテンツと前記準公開コンテンツが混在し、インターネット回線においては、前記公開コンテンツ、前記準公開コンテンツ及び前記秘密コンテンツが混在することを特徴とする。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項9若しくは請求項10に記載のコンテンツ配信方法において、前記秘密コンテンツを、暗号化して前記受信サーバへ送信し、受信されると略同時に前記エンコーディング手段と並行して暗号解読し、前記管理サーバが発行した識別コードを組み込んだ配信用コンテンツを形成することを特徴とする。
【0026】
請求項12に記載の発明は、前記管理サーバに設けた時刻同期手段によって、前記送信基地及び前記受信基地が有する時計の時刻の同期を取るようにすると共に、送信基地から送信するコンテンツ、及び受信基地で受信したコンテンツに各基地で共有する時刻データを組み込むようにしたことを特徴とする。
【0027】
請求項13に記載の発明は、請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のコンテンツ配信方法において、前記視聴制限解除コードと同一の管理コードを発行する管理コード発行装置と部屋の利用状況を管理する管理装置とからなる部屋入退室手段を設けると共に、前記端末装置が設置される部屋に管理コード入力装置とドアの開施錠装置及び部屋の照明装置等からなる部屋利用手段を設け、前記部屋入退室手段によって入手した前記管理コードを当該管理コード入力装置に入力することで、当該部屋のドアを開錠させ、照明を点灯させるようにすると共に、当該管理コードに応答して、前記受信サーバから料金の前記領収データ若しくは前記課金データが前記端末装置に送信されるようにし、前記有料の準公開コンテンツの視聴を要求する場合には、当該管理コードを前記端末装置に設けたコード入力装置に入力することで視聴可能にするようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
請求項1に記載の発明によれば、コンテンツにかけた視聴制限を課金手段に連動して容易に解除することのできる第1解除手段と、特定の視聴者のみが解除可能である第2解除手段との2種類に分け、第2解除手段に用いる識別コードは管理サーバが発行管理するようにしたので、当該管理サーバにアクセスするなどして当該識別コードを入手することができた端末装置利用者のみが、当該識別コードによる視聴制限がかけられているコンテンツを視聴することができ、また、当該識別コードを発行管理する側、例えばホテル等宿泊施設の受付等では、当該管理サーバが自動的に当該識別コードを発行管理するので、当該識別コードによる視聴制限がかけられているコンテンツに関して、携わる人数を限定することができるので、十分に秘密保持等ができる。
【0029】
請求項2に記載の発明によれば、受信サーバ或いは管理サーバに請求項1に記載の各手段を実現させるためのプログラムを記憶した記憶媒体を設けたので、受信サーバで受信したコンテンツは、順次可及的に信号変換又は識別コード・視聴制限解除コードの付与、検索用プレビュー画面の作成等が人手を介さずに行われるため、入力ミスを防ぐことができ、コストも抑えることができる。
【0030】
請求項3に記載の発明によれば、送信規格信号の異なるコンテンツを受信と略同時に配信用コンテンツに変換するので、受信から配信に至るまでに信号変換するための時間的誤差を最小限に抑えることができ、また、自動的に受信したコンテンツを配信用コンテンツにエンコードするので、人手による作業工程を省き、コストを抑えることができる。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、配信用コンテンツを大容量記憶装置に順次格納記憶するエンコーディング録画機能と、当該コンテンツの大容量記憶装置への伝達経路をバイパスして小容量記憶装置に瞬間的に留置してから、可及的に配信するストリーミング配信機能を設けたので、配信用コンテンツを録画するものと、即時配信するものとに選択指定し、各端末装置の入力に応答して配信することができる。
【0032】
請求項5に記載の発明によれば、配信用コンテンツから可及的にサムネイル画像とタイトル等からなる検索用画面を作成するようにしたので、各端末装置においては容易に希望するコンテンツを指定することができる。
【0033】
請求項6に記載の発明によれば、課金手段と連動する通常解除手段からなる第1解除手段によらなければ有料コンテンツの視聴ができないので、有料コンテンツと無料コンテンツとを混在させて構内情報網に送出することができる。
【0034】
請求項7に記載の発明によれば、識別コードによって特定される者が利用する端末装置において、当該識別コードによって指定された秘密コンテンツが視聴可能になるので、公開コンテンツと秘密コンテンツとが混在していても、秘密コンテンツを十分に保護できる。
【0035】
請求項8に記載の発明によれば、管理基地に設けた管理サーバに、送信基地と受信基地、及び管理基地の時刻を同期する時刻同期手段を設けたので、複数の送信基地に対して複数の受信基地を設けた場合や、送信基地において、自動録画したコンテンツを、更に自動送信する自動撮像手段を設けた場合等当該コンテンツ配信システムを複雑にした際に、送信基地と受信基地、及び管理基地間で円滑な情報交換及び共有を図ることができる。
【0036】
請求項9に記載の発明によれば、送信基地から送信された様々な規格信号で構成されたコンテンツは、受信基地で受信されるのと略同時に配信に適した信号で当該コンテンツを再構成して配信用コンテンツを形成すると共に、当該配信用コンテンツから検索用画面を作成し、また、視聴制限解除コード、識別コードを当該配信用コンテンツに組み込んで視聴制限をかけることを、自動的かつ可及的に行うようにしたので、従来要所要所で人手によって成されていた確認作業及び入力作業を省くことができる。
【0037】
請求項10に記載の発明によれば、送信基地から衛星放送回線又はインターネット回線に混在させて送信するようにした公開可から公開不可に段階的に分けられたコンテンツは、第1解除手段若しくは第2解除手段のいずれかを介さなければ準公開コンテンツ及び秘密コンテンツを視聴することができないので、一般が制限無く全てのコンテンツを視聴することはできない。すなわち料金を支払い視聴制限解除コードを入手したか、又は識別コードを有する特定の者が特別に準公開コンテンツ或いは秘密コンテンツを視聴することができる。
【0038】
請求項11に記載の発明によれば、暗号化して送信した秘密コンテンツは各受信サーバに送信されるが、当該秘密コンテンツから形成された配信用コンテンツに組み込まれた識別コードと、端末装置に入力された識別コードとが一致しなければ、当該秘密コンテンツを視聴することはできないので、当該秘密コンテンツを十分に保護することができる。
【0039】
請求項12に記載の発明によれば、送信基地、受信基地及び管理基地において、管理基地の時刻同期手段によって得られた時刻データを共有し、更には各基地の時刻同期が取られてるので、複数の送信基地から、複数の受信基地に対してコンテンツが配信される場合や、送信基地において撮像されたコンテンツを、自動的に受信基地に配信する場合に、コンテンツの送信を円滑に行うことができる。
【0040】
請求項13に記載の発明によれば、宿泊施設において、宿泊の際に係る料金の管理コードと、有料コンテンツの視聴制限解除コードを同一にしたので、宿泊施設の使用料金等と有料コンテンツの視聴料金が一覧で容易に確認することができ、また、例えば上記コードを記載したプリペイドカード等の発行装置を統一することができるのでコストを抑えることができる。
【実施例1】
【0041】
本発明の実施例1に係るコンテンツ配信システム10とその配信方法を添付図面に従って説明する。まず、本実施例に係るコンテンツ配信システム10の構成図を図1に示す。
コンテンツ配信システム10は、テレビ放送番組、映画等のコンテンツを送信する送信基地11と、該コンテンツを受信する複数の受信基地12との間に衛星放送回線13を設けると共に、送信基地11と受信基地12と、さらにコンテンツ等を管理する管理基地14とをインターネット回線15で接続して構成した広域情報網16と、前記受信基地12において、受信装置30に後続する少なくとも一台の受信サーバ17と複数台の端末装置18とを接続して構成した構内情報網19とからなる。
【0042】
送信基地11は、放送局、若しくはコンペティションホール・宴会場の放送室等に隣接して設けられ、ビデオテープ等の磁気記録媒体、DVD等の光学記録媒体等の各種記録媒体に固定したコンテンツを取り込んで、ハードドライブディスク等の大容量記憶装置に格納保管する送信サーバ20と、当該送信サーバ20に後続して衛星放送回線13若しくはインターネット回線15にコンテンツを送出する送信装置21とからなる。
【0043】
管理基地14は、インターネット回線15に接続する少なくとも一台の管理サーバ22を有し、好ましくは、送信基地11か、或いは受信基地12に隣接する場所に設置する。
管理サーバ22には、番組表や放送予定時間を掲載する電子プログラムガイドサーバ23(EPGサーバ)から最新の情報を取得するコンテンツプログラム取得機能25と、インターネット上の標準時刻を定めるネットワークタイムプロトコルサーバ24(NTPサーバ)に所定の周期で接続する時刻合わせ機能26と、送信基地11から送信される所定の条件を満たした要求信号に応じて、受信基地12にIDとパスワードとからなる識別コード76aを送信し、当該識別コード76aを特定の利用者に頒布するために発行するコンテンツ管理機能を実現させるためのプログラムが記憶媒体に記録される。
【0044】
送信基地11、受信基地12及び管理基地14は、管理サーバ22に設けたコンテンツプログラム取得機能25によって電子プログラムガイド(EPG)のデータを共有し、時刻合わせ機能26によって、それぞれの基地の送信サーバ20、受信サーバ17に内蔵される時計が同期される。そのため、本実施例のコンテンツ配信システム10においては、配信するコンテンツの基本的な情報が共通し、システム全体の時刻が統一されているため、互いに遠隔地にあっても各基地間の情報通信は遅滞無く行われる。
【0045】
受信基地12は、ホテル等の宿泊施設に少なくとも一台設けられるか、若しくは複数個所の宿泊施設に一台設けられ、衛星放送回線13或いはインターネット回線15を介してコンテンツを受信する受信装置30と、当該受信装置30に後続して、受信したコンテンツ100を再構成して配信に最適化した配信用コンテンツ101を形成する受信サーバ17と、該受信サーバ17から当該配信用コンテンツ101が配信される複数台の端末装置18とからなり、当該受信サーバ17と当該端末装置18とによって構内情報網19(LAN)が構成されている。
【0046】
受信装置30は、衛星放送規格に準拠した規格信号で送られてくるコンテンツを受信する衛星アンテナ31部と、インターネット配信規格に準拠した規格信号で送られてくるコンテンツを受信するモデム部32とを具備するデジタル受信部33と、アナログ波テレビ放送からなるコンテンツを受信するアナログ受信部34とからなり、受信したコンテンツ100を一括して受信サーバ17の入力装置35に出力する。
【0047】
図2に示した、構内情報網19の基幹となる受信サーバ17は、受信装置30からコンテンツが入力される入力装置35と、受信したコンテンツ100を配信用コンテンツ101に変換し、格納保管する等の種々の処理を施すと共に、構内情報網19を制御するサーバ本体36と、配信用コンテンツ101を送出し、枝葉上に広がる複数台の各端末装置18を接続する出力装置37とから構成される。
【0048】
入力装置35は、入力された受信コンテンツのうち、受信装置30のデジタル受信部33から入力されたコンテンツをサーバ本体36へ出力し、受信装置30のアナログ受信部34から入力されたコンテンツを出力装置37へ出力する。
【0049】
サーバ本体36は、受信基地12を制御する機能を実現させるためのプログラムを各種記録したメインメモリ装置40と、当該メインメモリ装置40に記憶されたプログラムに基づいた演算処理を行う中央処理装置41(CPU)と、メインメモリ装置40と中央処理装置41との間に設けられ、メインメモリ装置40及び中央処理装置41と協働するキャッシュメモリ装置42と、中央処理装置41で変換処理が施されたコンテンツや、ID及びパスワード等が格納されるハードディスク(HDD)等の外部記憶装置43とから構成される。
【0050】
出力装置37は、種々の処理が施された配信用コンテンツ101と、入力装置35から直接入力されたアナログ波テレビ放送とを構内情報網19へ出力するに最適な規格からなるデータ信号に変換して、当該構内情報網19へ出力する変換手段50と、端末装置18にからの配信要求に応答して、当該配信要求に係るコンテンツに視聴料金が発生していた場合に料金を課する課金手段50とを有する。
【0051】
端末装置18は、テンキー入力装置60若しくは、カード挿入口とカードリーダーとからなるカード読取装置61を設けた暗証番号入力装置62を有し、モニター等にコンテンツを出力する画像出力端子を設けた、いわゆるセットトップボックスと呼ばれる機器か、若しくはコンテンツ等を表示するディスプレイを設けた、いわゆる受像機に形成した。
【0052】
本実施例のコンテンツ配信システム10の構成は以上であって、次に、受信サーバ17の記録媒体に記憶されている主なプログラムを図3に示し、当該主なプログラムが実現する処理ステップを図を用いて説明する。
受信サーバ17は、エンコーディング手段71、記憶手段72、検索用プレビュー作成手段73、双方向通信手段74及び第1解除手段75、第2解除手段76を実現させるためのメインプログラムを有し、
1)エンコーディング手段71に、衛星放送規格又はインターネット配信規格に準拠した信号からなる受信したコンテンツ100を、サーバ内で処理し易い信号に再符号化(エンコード)して変換するエンコードステップ80を設け、当該エンコードステップ80によって処理されたコンテンツを配信用コンテンツ101とする。また、当該エンコードステップ80は、受信装置30がコンテンツを受信するのと略同時に、かつ可及的に受信したコンテンツ100を順次エンコードする、いわゆるリアルエンコーディングである。
2)エンコードステップ80後の配信用コンテンツ101を格納保管する記憶手段72は、
外部記憶装置43(HDD)からなる大容量記憶装置に配信用コンテンツ101を格納保管するエンコーディング録画ステップ82と、
キャッシュメモリからなる小容量記憶装置に配信用コンテンツ101を一時的に留置し、その後可及的に出力装置37に出力するストリーミング配信ステップとからなる。
3)検索用プレビュー作成手段73には、配信用コンテンツ101に基づいて、利用者の検索を容易にするために端末装置18へ設けた画面に複数のサムネイル画像を並列させた検索用プレビューを表示する集中表示ステップ83を設け、当該サムネイル画像には、管理サーバ22から送信され、かつ、共有するタイトル、放映時間、あらすじ等が係合する。また、当該サムネイル画像は、上記の記憶手段72によって格納保管されるか、又は一時的に留置された配信用コンテンツ101を用いて作成する。
4)双方向通信手段74には、受信サーバ17と端末装置18との間で、配信用コンテンツ101の配信要求に応答して即座に配信を行うオンデマンドステップ84を設け、エンコーディング録画された配信用コンテンツ101を外部記憶装置43から呼び出して配信するか、若しくはストリーミング配信中の配信用コンテンツ101を配信する。
5)第1解除手段75は、配信用コンテンツ101のうち、有料配信するコンテンツ(以下有料コンテンツ103という)を選択し、当該有料コンテンツ103の視聴を制限する視聴制限解除コード75aを設定する有料化ステップ85と、
端末装置18から入力される視聴制限解除コード75aを認証するステップと、
当該視聴制限解除コード75aを入力した端末装置18を特定して視聴制限を解除する解除ステップ87と
からなる。
6)第2解除手段76は、配信用コンテンツ101のうち、送信基地11から暗号化されて送信されたコンテンツであって、かつ、管理サーバ22の発行したIDと識別番号からなる識別コード76aが組み込まれたコンテンツ(以下秘密コンテンツ104という)の視聴を制限する秘密化ステップ88と、
端末装置18から入力される識別コード76aを認証するステップと、
当該視聴制限解除コード75aを入力した端末装置18を特定して秘密コンテンツ104を配信する秘密解除ステップ90とからなる。
【0053】
また、受信サーバ17は、上記のメインプログラムをスムーズに実行し、さらに、配信用コンテンツ101の処理速度を高めるため、スイッチング手段91、バイパス手段92、変換手段50、課金手段50を実行するサブプログラムを有し、
a)スイッチング手段91には、上記のエンコーディング手段71に後続し、エンコードステップ80で処理された配信用コンテンツ101を、エンコーディング録画ステップ82と、ストリーミング配信ステップ81のいずれか或いは両方へ、記憶手段72へ出力する前に選択して振り分けるスイッチステップ91aを設け、ストリーミング配信ステップ81のみを選択した場合(コンテンツの録画が不可である場合)には、バイパス手段92に配信用コンテンツ101を可及的速やかに出力する。
b)バイパス手段92には、上記のスイッチング手段91によって、ストリーミング配信のみ行うことが選択された配信用コンテンツ101が入力され、エンコーディング録画ステップ82を行わないようにしたバイパスステップ92aを設けた。しかし一方で、上記の検索用プレビュー作成のため、当該バイパスステップ92aに入力された配信用コンテンツ101も、キャッシュメモリに一時的に留置された当該配信用コンテンツ101に基づいて、サムネイル画像が作成される。
c)変換手段50は、アナログ波テレビ放送が入力され、デジタル波に変換するA/D変換ステップ50Aと、
第1解除手段75で処理された有料コンテンツ103又は第2解除手段76で処理された秘密コンテンツ104、当該第1又は第2解除手段76で処理されていない配信用コンテンツ101(以下無料コンテンツ102という)と、上記のデジタル波変換されたテレビ放送のデジタルデータ信号を分割する分割ステップ50bと、
分割したデジタルデータ信号を、構内情報網19に出力するに最適なデータ信号に変換するTCP/IP変換ステップ50cとからなる。
d)課金手段50には、第1解除手段75で処理された有料コンテンツ103が入力され、
端末装置18に設けた暗証番号入力装置62に、利用客が入手した視聴制限解除コード75aをテンキーに直接入力するか、若しくはプリペイドカード等をカード挿入口に挿入して、受信サーバ17へ配信要求と共に、料金支払済データ若しくは課金認証データを入力する課金ステップ51aと、
第1解除手段75と連動して、課金ステップ51aで処理された当該端末装置18を受信サーバ17が特定して、視聴制限を解除した有料コンテンツ103を配信する有料コンテンツ103配信ステップとを設ける。
【0054】
以上が受信サーバ17に記録されているメインプログラムとサブプログラムであって、当該両プログラムは各手段を迅速に実現させるために互いに補完し、サーバ本体36で実行されている。
【0055】
次に管理サーバ22の記録媒体に記憶されているプログラムを図4に示して説明する。
【0056】
管理サーバ22は、情報収集手段95、時刻同期手段96、コンテンツ管理手段97を実行するプログラムを有し、
ア)情報収集手段95は、インターネット上に設置されている電子プログラムガイドサーバ23(以下EPGサーバという)に数時間毎の所定の周期でアクセスして、配信するコンテンツのタイトル、放送時間、あらすじ等からなるコンテンツ固有情報を取得する収集ステップ95aと、
EPGサーバで収取できなかったコンテンツの固有情報を入力する登録ステップ95bと、
収集ステップ95a、及び登録ステップ95bで処理したコンテンツ固有情報を送信基地11の送信サーバ20及び受信基地12の受信サーバ17に送信するコンテンツプログラム配信ステップ95cとからなる。
イ)時刻同期手段96は、インターネット上に設置されているネットワークタイムプロトコルサーバ24(以下NTPサーバという)に毎日、或いは一週間毎等の所定の周期でアクセスして、管理サーバ22に内蔵される時計をインターネットと同期させる時計合わせステップ96aと、
インターネットと同期させた時刻を、送信サーバ20と受信サーバ17に内蔵される時計と同期させる時刻同期ステップ96bとからなる。
ウ)コンテンツ管理手段97は、送信基地11から暗号化して送信される秘密コンテンツ104の固有情報を受信し、IDとパスワードとからなる識別コード76aを設定する識別コード76a設定ステップ97aと、
受信基地12に当該識別コード76aを送信する識別コード送信ステップ97aと、
当該識別コード76aを、予め申し込みのあった利用者に発行する識別コード発行ステップ97aを有する。
【0057】
本実施例のコンテンツ配信システム10と当該システムの受信サーバ17及び管理サーバ22に記録されたプログラムの構成は以上であって、また、特に本実施例においては、送信基地11を衛星放送局或いは、コンベンションホール等の多目的ホールや会議場を有するイベント施設に付属する放送施設、またはホテル等の宿泊施設に設けられた宴会場に付属する放送施設とし、受信基地12をホテル、旅館等の宿泊施設、病院、学校等の公共施設とし、端末装置18が設置されるのは各部屋単位であることが好ましい。
【0058】
以上のように構成されるコンテンツ配信システム10を用いて、以下のように無料コンテンツ102、有料コンテンツ103、及び秘密コンテンツ104は配信される。
【0059】
コンテンツの配信は以下の手順(1)から手順(12)によって配信される。図5から図8に基づいて説明する。
(1)複数の送信基地11において送信サーバ20に入力されるコンテンツは、テレビ放送番組等の無料視聴可能な無料コンテンツ102、または映画等の料金を課することにより視聴制限が課せられている有料コンテンツ103、若しくは特定の者のみが視聴することができる秘密コンテンツ104のいずれかであって、それらコンテンツを送信サーバ20に入力する。この送信サーバ20へ入力されたコンテンツのうち、無料コンテンツ102および有料コンテンツ103は、衛星放送の形式に準拠したデータ信号に変換されるか、若しくはインターネット配信の形式に準拠したデータ信号に変換され、秘密コンテンツ104は、インターネット配信の形式に準拠したデータ信号に変換されるエンコード処理が施され、送信装置21から、衛星放送回線13或いはインターネット回線15を介して、複数の受信基地12へ一斉に送信される。
(2)受信基地12では、まず、受信装置30が受信した各種コンテンツのデータ信号を再変換するデコード処理を施す。また、受信装置30では、アナログ波テレビ放送もあわせて受信し、これら受信したコンテンツ100を受信サーバ17の入力装置35に出力する。
(3)受信装置30から受信サーバ17の入力装置35に入力されたコンテンツは、衛星放送回線13又はインターネット回線15を介して送信されたデジタルデータ信号からなる無料コンテンツ102、有料コンテンツ103、及び秘密コンテンツ104と、アナログデータ信号からなるアナログ波テレビ放送に分類され、デジタルデータ信号からなるコンテンツはサーバ本体36に出力され、アナログデータ信号は出力装置37に即座に出力される。
(4)サーバ本体36に入力されたコンテンツは、エンコードステップ80によって処理され、配信用コンテンツ101へ自動的に再構成され、、当該配信用コンテンツ101を全て極短時間キャッシュメモリに一旦格納した後、スイッチステップ91aで処理し、ストリーミング配信ステップ81で処理するコンテンツと、外部記憶装置43に格納保管するエンコーディング録画ステップ82とストリーミング配信ステップ81とにより並行処理するコンテンツに分ける。
(5)配信用コンテンツ101をキャッシュメモリに格納した際に、検索用プレビュー作成手段73を実行させるプログラムを起動し、集中表示ステップ83の処理によって、当該配信用コンテンツ101と、管理サーバ22から供給される当該配信用コンテンツ101の原コンテンツのタイトル等の固有情報とから、端末装置18の画面に表示させるサムネイル画像を自動作成する。
(6)また第(5)手順の検索プレビュー作成手段と並行して、有料コンテンツ103に視聴制限解除コード75aを組み込む有料化ステップ85と、秘密コンテンツ104に識別コード76aを組み込む秘密化ステップ88処理を行い、第1解除手段75によって視聴制限が課せられる有料コンテンツ103と、第2解除手段76によって視聴制限が課せられる秘密コンテンツ104が作成される。図においては、有料化ステップ85に後続して秘密化ステップ88を記載したが、秘密化ステップ88を先にしても、また両ステップを並行して処理してもよい。
(7)端末装置18において、画面に複数並列表示されたサムネイル画像を参考に、当該端末装置18の利用者は、リモコン等からなる入力装置から、配信用コンテンツ101の配信要求を受信サーバ17へ入力する。
(8)配信要求されたコンテンツが無料コンテンツ102の場合、受信サーバ17は、即座に、当該端末装置18へ当該無料コンテンツ102を出力する。
(9)配信要求されたコンテンツが有料コンテンツ103の場合、受信サーバ17は、視聴制限解除コード75aの入力を当該端末装置18へ指示する。その指示に従って、当該端末装置18へ設けた暗証番号入力装置62に、当該視聴制限解除コード75aを直接入力するか、若しくはカード挿入口にプリペイドカード等を挿入して当該視聴制限解除コード75aを読み取らせたときに、課金手段50を実行させるプログラムが起動し、有料コンテンツ103の料金支払を認証した際に、当該課金手段50に連動して、第1解除手段75の解除ステップ87によって処理された有料コンテンツ103が出力装置37から特定した端末装置18へ出力される。
(10)配信要求されたコンテンツが秘密コンテンツ104の場合、受信サーバ17は、識別コード76aの入力を当該端末装置18へ指示する。その指示に従って、当該端末装置18へ設けた暗証番号入力装置62に、当該識別コード76aを直接入力するか、若しくはカード挿入口にプリペイドカード等を挿入して当該識別コード76aを読み取らせたときに、第2解除手段76を実行させるプログラムが起動し、認証ステップ86で識別コード76aの入力があったことを確認すると共に、秘密解除ステップ90で識別コード76aを入力した端末装置18を特定して、当該端末装置18に秘密コンテンツ104を出力する。
(11)第(3)手順で出力装置37に直接出力されたアナログ波テレビ放送は、A/D変換ステップ50Aによって、デジタル化処理が施される。
(12)上記の各種ステップによって処理された、無料コンテンツ102、有料コンテンツ103、秘密コンテンツ104、及びデジタル化されたアナログ波テレビ放送は、そのコンテンツを構成するデジタルデータを分割ステップ50bにより分割処理され、さらに構内情報網19に出力するのに最適なTCP/IPプロトコルにTCP/IP変換ステップ50cで処理された後、各端末装置18に配信される。
【0060】
上記のバイパス手段92によって配信されるコンテンツは、キャッシュメモリに極短時間だけ一時保管された後、各端末装置1819へ配信されるので、放送時間の開始に遅延せず各端末装置18においてはタイムラグをほとんど感ずることなく視聴することができる。加えて、端末装置18の検索用画面においては、配信中若しくは外部記憶装置43に格納され、配信可能に待機している配信用コンテンツ101のサムネイル画像が複数並列表示されているので、従来の新聞のテレビ欄のような時系列に沿った番組表と比べて、コンテンツの概要を容易に把握することができるので、配信を希望する配信用コンテンツ101の選択を容易に行うことができる。
【0061】
上記の秘密コンテンツ104は、宿泊施設等において、予め視聴を希望するとして識別コード76aを申請して入手したり、配布された特定の利用者のみに対して公開を許可した、いわば私的コンテンツである。
【0062】
そのため、当該識別コード76aによって配信されるコンテンツの形態としては、
・学会や研究集会等で、複数の講演会、パネルディスカッション、論文発表等が複数の会場で同時間帯に平行して開催された場合に、出席することのできなかった講演会、パネルディスカッション、論文発表等の内容を撮影したコンテンツ
・コンサート等のイベントのリハーサルを撮影し、当該イベントのスタッフ、参加者が、当該イベントの開催会場や、宿泊施設等において打合せを行うときに使用するようなコンテンツ
・結婚式の披露宴・パーティー等を撮影し、二次会等で近親者や親しい友人同士のみで再度その撮影した披露宴・パーティー等を視聴して楽しむ等の私的要素の高いコンテンツ
・修学旅行や団体旅行において宿泊の際にその日に回った研修場所や観光地を撮影したものを、複数の人が同時に視聴を希望するような、私的要素が高く、複数の同時配信が要求されるようなコンテンツ
等が考えられ、これ等のコンテンツは撮影と同時並行、若しくは撮影直後に視聴が要求され易く、さらに、専門性、秘密保持、プライバシー保護等が求められる秘密コンテンツ104である。
【0063】
本実施例によれば、会議場、イベントホール、結婚式場、パーティー会場または宿泊施設等に設けた送信基地11から、複数の受信基地12へ、このような秘密コンテンツ104を複数同時に一斉配信することができるので、例えば、上記の学会・研究集会等でいえば、異なる会場毎、或いは異なる時間帯毎に撮影したコンテンツを同時配信したり、結婚式等でいえば、異なる組毎に撮影したコンテンツを同時配信することができ、それら複数の秘密コンテンツ104はいずれも識別コード76aによって秘密が保持されているので、学会・研究集会等に参加していない一般の人が当該コンテンツを見たり、結婚式等の私的要素の高いコンテンツが第3者に覗かれることを防ぐことができる。
【0064】
また、管理サーバ22により、上記の特定の利用者は識別コード76aによって指定されているので、ホテル等の宿泊施設等の受付において、宿泊手続時に利用者に識別コード76aを手渡すか、宿泊予約時に郵送、或いは電子メールに添付する等して配布しておけば、混雑する受付時の負担を軽減することができる。
【実施例2】
【0065】
一方、視聴制限解除コード75aは、課金手段50によって料金が支払済みであるか、利用後に支払う意思があるかが明確にされるので、ホテル等の宿泊施設において、これを部屋の管理コード75bと共通させることができる。そのため、図9に示すような実施形態をとることができる。
【0066】
すなわち、上記の暗証番号入力装置62とは別体で、暗証番号入力部111と、ドア施開錠装置112と、部屋照明点灯装置113とからなる部屋管理手段110を設け、宿泊施設内に設けた部屋管理サーバ115に当該部屋管理手段110を実行させるためのプログラムを記録すると共に、当該部屋管理サーバ115に部屋利用の課金手段116や、使用中の部屋を示す利用状況確認手段117を実行させるためのプログラムを記録して宿泊管理システム120を構成する。ここで、暗証番号入力部111にはテンキー入力装置111a、若しくはカード挿入口を有するカード読取装置111bを設ける。
【0067】
テンキー入力装置111aに入手した暗証番号を直接入力するか、若しくはカード挿入口に入手したプリペイドカードを挿入することによって、ドアが開錠し、それと連動して部屋の照明が点灯する等、部屋が利用可能になり、ドアの開錠と連動して、課金手段116及び利用状況確認手段117のプログラムが起動して、部屋の冷蔵庫等の備品の使用等に伴う課金が行われ、かつ部屋管理サーバ115に接続した管理端末装置画面には、部屋が使用中であることが表示される。
【0068】
有料コンテンツ103を視聴する場合には、端末装置18の暗証番号入力装置62に暗証番号若しくはプリペイドカードを入力することで視聴可能となる。
【0069】
このとき視聴制限解除コード75aを、一利用者に対して一コード発行するようにしておけば、課金や部屋の利用が重複することを防ぐことができる。
【0070】
受信サーバ17に入力する視聴制限解除制限コード75aと、部屋管理サーバ115に入力する部屋管理コード75bを共通させたので、当該視聴制限解除制限コード75aと部屋管理コード75bの両コード発行装置を共通させることができ、例えば、フロントに一台当該発行装置を設置しておけば、フロントにおいて、宿泊手続や精算の際の負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】実施例1に係るコンテンツ配信システムのシステム構成を示す構成図である。
【図2】実施例1に係るコンテンツ配信システムの受信サーバの機器構成を示す構成図である。
【図3】実施例1に係るコンテンツ配信システムの受信サーバのメインメモリ装置に記録したプログラムの構成を示す構成図である。
【図4】実施例1に係るコンテンツ配信システムの管理サーバに記録したプログラムの構成を示す構成図である。
【図5】実施例1に係るコンテンツ配信方法のコンテンツに加える処理に関する構成図である。
【図6】実施例1に係るコンテンツ配信方法において、コンテンツを送信サーバで処理する際の流れ図である。
【図7】実施例1に係るコンテンツ配信方法において、コンテンツを受信基地で処理する際の流れ図である。
【図8】実施例1に係るコンテンツ配信方法における受信サーバと端末装置との双方向通信手段の流れ図である。
【図9】実施例2に係るコンテンツ配信システムの受信基地内の構成図である。
【符号の説明】
【0072】
10…コンテンツ配信システム、11…送信基地、12…受信基地、13…衛星通信回線、14…管理基地、15…インターネット回線、16…広域情報網、17…受信サーバ、18…端末装置、19…構内情報網、
20…送信サーバ、21…送信装置、
22…管理サーバ、23…電子プログラムガイドサーバ、24…ネットワークタイムプロトコルサーバ、25…コンテンツプログラム取得機能、26…時刻合わせ機能、
30…受信装置、31…衛星アンテナ部、32…モデム部、33…デジタル受信部、34…アナログ受信部、35…入力装置、36…サーバ本体、37…出力装置、40…メインメモリ装置、41…中央処理装置、42…キャッシュメモリ、43…外部記憶装置、
50…変換手段、50a…A/D変換ステップ、50b…分割ステップ、50c…TCP/IP変換ステップ、
51…課金手段、51a…課金ステップ、51b…有料コンテンツ配信ステップ、
60…端末装置のテンキー入力装置、61…端末装置のカード読取装置、62…暗証番号入力装置、
71…エンコーディングステップ、72…記憶手段、73…検索用プレビュー作成手段、74…双方向通信手段、
75…第1解除手段、75a…視聴制限解除コード、75b…管理コード
76…第2解除手段、76a…識別コード、
80…エンコードステップ、81…ストリーミング配信ステップ、82…エンコーディング録画ステップ、83…集中表示ステップ、84…オンデマンドステップ、85…有料化ステップ、86…視聴制限解除コード認証ステップ、87…解除ステップ、88…秘密化ステップ、89…識別コード認証ステップ、90…秘密解除ステップ、
91…スイッチング手段、91a…スイッチステップ、
92…バイパス手段、92a…バイパスステップ、
95…情報収集手段、95a…収集ステップ、95b…登録ステップ、95c…コンテンツプログラム配信ステップ、
96…時刻同期手段、96a…時計合わせステップ、96b…時刻同期ステップ、
97…コンテンツ管理手段、97a…識別コード設定ステップ、97b…識別コード送信ステップ、97c…識別コード発行ステップ、
100…受信したコンテンツ、101…配信用コンテンツ、102…無料コンテンツ、103…有料コンテンツ、104…秘密コンテンツ、
110…部屋管理手段、111…暗証番号入力部、111a…テンキー入力装置、111b…カード読取装置、112…ドア開施錠装置、113…部屋照明点灯装置、
115…部屋管理サーバ、116…部屋課金手段、117…利用状況確認手段、
120…宿泊管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の送信基地と、複数の受信基地と、少なくとも一つの管理基地とからなり、
送信基地と受信基地との間を衛星放送回線、若しくはインターネット回線で接続すると共に、送信基地と受信基地及び管理基地との間をインターネット回線で接続した広域情報通信網と、
受信基地内に、受信サーバと複数台の端末装置とからなる構内情報通信網とを設けたコンテンツ配信システムにおいて、
前記受信サーバに、
イ)送信時のコンテンツを構成する衛星放送形式に準拠する規格信号若しくはインターネット配信形式に準拠する規格信号を、受信と略同時に再構成して、構内情報通信網へ送出するのに最適な配信信号を統一形成するエンコーディング手段と、
ロ)当該エンコーディング手段によって形成した配信信号から構成される配信用コンテンツを、格納保管する記憶手段と、
ハ)前記記憶手段によって格納保管された前記配信用コンテンツを、前記端末装置の画面に表示する検索用プレビュー作成手段と、
ニ)前記端末装置により入力指定された所定の前記配信用コンテンツに関する配信要求に応答して、当該配信用コンテンツを当該端末装置へ配信する双方向通信手段と、
ホ)前記端末装置で入力指定した視聴制限解除コードに応答して、当該端末装置を特定して当該視聴制限を解除する通常解除手段と、料金支払認証もしくは領収確認をおこなう課金手段とからなる第1解除手段と、
ヘ)前記端末装置で入力指定した識別コードに応答して、当該識別コードを所有する特定の利用者が使用する端末装置に対してのみ視聴制限を解除する第2解除手段と、
を設け、さらに、前記管理基地に設けた管理サーバに、
ト)、インターネット上に散在するコンテンツの固有情報を収集して、当該コンテンツ情報を前記受信基地に送信する情報収集手段と、
チ)前記識別コードを発行して、前記受信サーバ毎に複数の当該識別コードを指定すると共に、前記の特定の端末装置利用者に当該識別コードを配布するコンテンツ管理手段と、
を設けたことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記受信サーバに、
前記エンコーディング手段、前記記憶手段、前記検索用プレビュー作成手段、前記双方向通信手段及び前記解除手段を実現させるためのプログラムを記憶した記憶媒体を設けると共に、
前記管理サーバに、前記情報収集手段、前記時刻同期手段、コンテンツ管理手段を実現させるためのプログラムを記憶した記憶媒体を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
前記エンコーディング手段に、受信と略同時に、受信したコンテンツから配信用コンテンツを形成するリアルエンコーディング機能を設けたことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記受信サーバの、
前記エンコーディング手段と、前記記憶手段との間に、
配信用コンテンツを前記大容量記憶装置に格納保管するエンコーディング録画ステップと、
配信用コンテンツを瞬間的に小容量記憶装置へ留置し、可及的に順次配信するストリーミング配信ステップとに振り分けるスイッチング手段と、
当該スイッチング手段に後続したバイパス手段を設け、
選択的にバイパス手段で処理させた配信用コンテンツが当該大容量記憶装置に格納されないようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項5】
前記検索用プレビュー作成手段として、前記管理基地から送信された前記コンテンツの固有情報と、前記配信用コンテンツとに基づいて、縮小簡易表示されたサムネイル画面とコンテンツのタイトルとを作成し、前記端末装置に当該サムネイル画面を複数個配した検索画面を表示するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項6】
料金の領収認証データ若しくは課金データ等を含む視聴制限解除コードが記されたプリペイドカードを前記端末装置に設けたコード入力装置に入力するか、若しくは当該視聴制限解除コードを前記コード入力装置に直接入力した後、受信サーバが当該視聴制限解除コードに応答して当該端末装置を特定する前記通常解除手段と、
前記料金の領収認証データ若しくは課金データ等を識別すると共に、視聴制限がかかっていた配信用コンテンツの視聴許可を出力する課金手段とが連動する第1解除手段とを、前記受信サーバに設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項7】
前記管理サーバが発行したIDとパスワードとからなる識別コードが記されたIDカードを前記端末装置に設けたコード入力装置に入力するか、若しくは当該識別コードを前記端末装置に設けたコード入力装置に直接入力した後、
前記受信サーバが当該識別コードに応答して当該端末装置を特定することで、
識別コードを保有する視聴者を特定した後に、当該識別コードが指定する視聴制限がかけられている配信用コンテンツの視聴制限を解除する第2解除手段を、前記受信サーバに設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項8】
前記管理サーバに、前記送信基地及び前記受信基地のそれぞれに設けた時計の同期をとる時刻同期手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコンテンツ配信システム。
【請求項9】
複数の送信基地と、複数の受信基地と、少なくとも一つの管理基地とからなり、
送信基地と受信基地との間を衛星放送回線、若しくはインターネット回線で接続すると共に、送信基地と受信基地及び管理基地との間をインターネット回線で接続した広域情報通信網と、
受信基地内に、受信サーバと複数台の端末装置とからなる構内情報通信網とを設けたコンテンツ配信システムにおいて、
イ)コンテンツの構成する信号を衛星放送形式に準拠する規格信号若しくはインターネット配信形式に準拠する規格信号のいずれかに変換して前記送信基地から送信した場合、当該規格信号は、前記受信基地の前記受信サーバに伝達されると略同時に、かつ可及的に順次変換され、構内情報通信網を伝達するのに最適な信号で構成された配信用コンテンツを形成するエンコーディング手段と、
ロ)前記配信用コンテンツは、前記受信サーバに設けた小容量記憶装置の記憶媒体に全て一時的に記録されると共に、前記受信サーバに設けた大容量記憶装置の記憶媒体へ選択されて記録される記憶手段と、
ハ)一時的に記録された前記配信用コンテンツを、前記端末装置の画面へ表示可能な大きさに加工処理して、検索用プレビュー画面を作成する検索用プレビュー作成手段と、
ニ)前記端末装置の検索用プレビュー画面で仮視聴した配信用コンテンツをもとに、当該端末装置から配信要求として入力指定し、応答する前記受信サーバが本視聴用の配信用コンテンツを当該端末装置へ配信する双方向通信手段と、
ホ)視聴制限がかけられている配信用コンテンツを、前記端末装置から視聴制限解除コードを入力し、応答する受信サーバで、当該端末装置を特定して当該視聴制限を解除する通常解除手段がなされた後、料金支払認証若しくは領収確認する課金手段と連動して、当該受信サーバが当該視聴制限を解除する第1解除手段と、
ヘ)視聴制限がかけられている配信用コンテンツを、前記端末装置から識別コードを入力し、応答する受信サーバで当該端末装置を特定して、当該識別コードを所有する特定の利用者に対してのみ視聴制限を解除する第2解除手段と、
によって、配信用コンテンツを各端末装置に配信し、さらに、
ト)前記管理基地内に設けた管理サーバによって収集され、前記受信サーバに配信された、配信用コンテンツのタイトル、あらすじ等の固有情報を配信用コンテンツに組み込み、
チ)前記管理サーバによって発行された配信用コンテンツに視聴制限をかけるための識別コードを前記受信サーバに送信すると共に、当該識別コードを前記端末装置の利用者に配布するようにしたことを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項10】
前記送信基地から
無料で視聴可能な公開コンテンツ、
或いは、料金の領収認証データ或いは課金データ等からなる課金手段による視聴制限が課せられた、有料で視聴可能な準公開コンテンツ、
または、個人を特定可能な識別データ等からなる識別手段によって前記端末装置の特定の利用者に対してのみ視聴が許可された秘密コンテンツ
のいずれかが送信され、
衛星放送回線においては前記公開コンテンツと前記準公開コンテンツが混在し、
インターネット回線においては、前記公開コンテンツ、前記準公開コンテンツ及び前記秘密コンテンツが混在することを特徴とする請求項9に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項11】
前記秘密コンテンツを、暗号化して前記受信サーバへ送信し、
受信されると略同時に前記エンコーディング手段と並行して暗号解読し、
前記管理サーバが発行した識別コードを組み込んだ配信用コンテンツを形成することを特徴とする請求項9若しくは請求項10に記載のコンテンツ配信方法。
【請求項12】
前記管理サーバに設けた時刻同期手段によって、前記送信基地及び前記受信基地が有する時計の時刻の同期を取るようにすると共に、送信基地から送信するコンテンツ、及び受信基地で受信したコンテンツに各基地で共有する時刻データを組み込むようにしたことを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のコンテンツ配信方法。
【請求項13】
前記視聴制限解除コードと同一の管理コードを発行する管理コード発行装置と部屋の利用状況を管理する管理装置とからなる部屋入退室手段を設けると共に、
前記端末装置が設置される部屋にコード入力装置とドアの開施錠装置及び部屋の照明装置等からなる部屋利用手段を設け、
前記部屋入退室手段によって入手した前記管理コードをコード入力装置に入力することで、
当該部屋のドアを開錠させ、照明を点灯させるようにすると共に、
当該管理コードに応答して、前記受信サーバから料金の前記領収データ若しくは前記課金データが前記端末装置に送信されるようにし、
前記有料の準公開コンテンツの視聴を要求する場合には、
当該管理コードを前記端末装置に設けた暗証番号入力装置に入力することで視聴可能にするようにしたことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のコンテンツ配信方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−60772(P2008−60772A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233357(P2006−233357)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(592173434)株式会社日本ビデオセンター (6)
【Fターム(参考)】