説明

コンテンツ利用管理システム、情報処理装置、および方法、並びにプログラム

【課題】ドメイン内デバイス間でのコピー許容コンテンツをディスクの識別子に対応付けて管理する構成を実現する。
【解決手段】再生装置がディスクからメディアIDを取得して認証サーバに送信し、認証サーバが再生装置から受領するメディアIDに対応付けてコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、管理サーバは、認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対してコンテンツキーを含むライセンスを提供する構成とした。本構成により、ドメイン内の利用コンテンツをメディアIDなど、ディスクに対応付けて管理することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ利用管理システム、情報処理装置、および方法、並びにプログラムに関する。さらに、詳細には情報記録媒体に記録されたコンテンツやダウンロードコンテンツなどの利用制御を行うコンテンツ利用管理システム、情報処理装置、および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
映画、音楽など様々なコンテンツの記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)、Blu−ray Disc(登録商標)などのディスクが利用されている。さらに、サーバからネットワークを介してコンテンツをダウンロードしてユーザ機器のフラッシュメモリなどの記憶手段に格納して利用するといったコンテンツ利用処理も盛んに行なわれている。DVDなどのメディアに記録されたコンテンツやダウンロードコンテンツはデジタルデータであり、その多くは、コンテンツの作成者あるいは販売者に著作権、頒布権等が保有され、例えば許可のないコピー(複製)等を防止するための利用制御がなされるのが一般的である。
【0003】
デジタルデータの著作権管理はDRM(Digital Rights Management)と呼ばれ、例えば不正コピーの防止やコピー回数制限などを実現するための制御プログラムやシステムが利用されている。具体例として、著作権保護技術を規定しているAACS(Advanced Access Content System)がある。AACS規定では、ディスク記録コンテンツの利用に際して、メディアIDなどのID情報をディスクから読み取らせて、読み取りIDの確認やID情報を利用した鍵生成など実行させてディスク単位でのコンテンツ利用制御を行なう構成を実現している。
【0004】
昨今、ユーザ携帯機器の小型化やフラッシュメモリの大容量化などに伴い、DVDなどのメディア格納コンテンツやサーバからのダウンロードコンテンツを携帯機器のメモリに格納して利用する処理が盛んに行なわれている。
【0005】
例えばディスク記録コンテンツをディスク再生装置以外の携帯機器などの外部機器に出力して利用する処理についても利用管理を行なう必要があり、このようなコンテンツ利用に対応する管理構成としては、例えば以下のような態様がある。
(a)ディスクを装着した再生装置以外の機器に出力することを完全に禁止、
(b)出力回数を制限して、一定回数の出力を許容する処理、
(c)出力機器数を制限して、一定の出力機器数までの出力を認める処理、
このような処理態様がある。また、コンテンツの利用範囲をドメインによって区分して管理する構成については、例えば特許文献1に記載されている。
【0006】
従来のコンテンツ管理処理は、例えばディスクを装着した再生装置をコンテンツ出力機器、すなわちコンテンツのコピー元として設定し、携帯機器などの外部機器をコピー先として設定して管理を行うものである。ユーザが複数の携帯機器を利用する場合でも、各携帯機器に対するコンテンツ出力を、コンテンツ管理プログラムを実行可能なディスク装着再生装置において行なうことで、再生装置内で出力回数や出力機器数の管理が可能となり、確実なコンテンツの利用管理が実現される。
【0007】
しかし、上記の管理構成では、ディスクを装着した再生装置からある1つの携帯プレーヤに出力したコンテンツを、さらに他の携帯プレーヤにコピー出力して利用するといった外部機器間のコピー利用処理は許容されないことになる。
【特許文献1】特表2007−500893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、様々な携帯機器が利用されており、フラッシュメモリのデータ記憶容量も増大し、携帯機器間のコンテンツコピーも技術的には比較的簡単に行なうことが可能である。しかし、上述したようなコンテンツ管理処理が行なわれている場合、携帯機器間でのコンテンツコピーは許容されないことになる。
【0009】
本発明は、例えば上記の問題点に鑑みてなされたものであり、例えば携帯機器間でのコンテンツコピーを許容し、かつ、コンテンツの利用管理も実現するコンテンツ利用管理システム、情報処理装置、および方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は、
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信する再生装置と、
前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおけるディスク格納コンテンツの利用許可情報であるドメイン利用許可情報を再生装置に提供する認証サーバと、
ドメインデバイスの登録処理を実行し、ディスク格納コンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供する管理サーバと、
前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得する1以上のドメインデバイスを有し、
前記認証サーバは、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なう構成であることを特徴とするコンテンツ利用管理システムにある。
【0011】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記管理サーバは、ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供する構成であることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記識別情報として、ディスク固有の識別情報であるメディアIDをディスクから取得して認証サーバに送信し、前記認証サーバは、前記メディアIDのうち、正当もしくは規定条件に適合したメディアIDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記識別情報として、
(a)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(b)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDをディスクから取得して認証サーバに送信し、前記認証サーバは、前記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDのうち、正当もしくは規定条件に適合したボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツのドメインデバイスに対するコピー出力を許容する構成であることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の第2の側面は、
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信する再生装置と、
ダウンロードコンテンツを提供するコンテンツ提供サーバと、
前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する認証サーバと、
ドメインデバイスの登録処理を実行し、前記ダウンロードコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供する管理サーバと、
前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得する1以上のドメインデバイスを有し、
前記認証サーバは、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なう構成であることを特徴とするコンテンツ利用管理システムにある。
【0016】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記管理サーバは、ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供する構成であることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記識別情報として、ディスク固有の識別情報であるメディアIDをディスクから取得して認証サーバに送信し、前記認証サーバは、前記メディアIDのうち、正当もしくは規定条件に適合したメディアIDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記識別情報として、
(a)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(b)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDをディスクから取得して認証サーバに送信し、前記認証サーバは、前記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDのうち、正当もしくは規定条件に適合したボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理システムの一実施態様において、前記再生装置は、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ダウンロードコンテンツのドメインデバイスに対するダウンロード処理を許容する構成であることを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明の第3の側面は、
ディスクの記録情報の読み取り処理を実行する情報処理装置であり、
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取るデータ読み取り部と、
前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得する通信部と、
前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツのドメインデバイスに対する記録制御を実行する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置にある。
【0021】
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記情報処理装置は、前記識別情報として、
(a)ディスク固有の識別情報であるメディアID、
(b)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(c)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記メディアID、またはボリュームID、またはコンテンツ証明書IDの少なくともいずれかをディスクから取得して認証サーバに送信する構成であることを特徴とする。
【0022】
さらに、本発明の第4の側面は、
ディスク再生装置が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信するステップと、
認証サーバが、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供するステップと、
管理サーバが、ドメインデバイスとしての登録処理を実行し、ディスク格納コンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供するステップと、
ドメインデバイスが、前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得するステップを有し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なうことを特徴とするコンテンツ利用管理方法にある。
【0023】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理方法の一実施態様において、前記管理サーバは、ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供することを特徴とする。
【0024】
さらに、本発明の第5の側面は、
コンテンツ利用管理方法であり、
ディスク再生装置が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信するステップと、
認証サーバが、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けてコンテンツ提供サーバの提供するダウンロードコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供するステップと、
管理サーバが、ドメインデバイスとしての登録処理を実行し、前記ダウンロードコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供するステップと、
ドメインデバイスが、前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得するステップを有し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なうことを特徴とするコンテンツ利用管理方法にある。
【0025】
さらに、本発明のコンテンツ利用管理方法の一実施態様において、前記管理サーバは、ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供することを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明の第6の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
データ読み取り部が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取るデータ読み取りステップと、
通信部が、前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得する通信ステップと、
制御部が、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツをドメインデバイスに記録する制御を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法にある。
【0027】
さらに、本発明の第7の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
データ読み取り部に、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取らせるデータ読み取りステップと、
通信部に、前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得させる通信ステップと、
制御部に、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツをドメインデバイスに記録する制御を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とするプログラムにある。
【0028】
なお、本発明のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
【0029】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施例構成によれば、再生装置がディスクからディスク識別子としてのメディアIDを取得して認証サーバに送信して、認証サーバが、ドメインに属するドメインデバイスにおけるコンテンツの利用許可情報であるドメイン利用許可情報を再生装置に提供し、ドメインに属するドメインデバイスが、ドメインキーおよびコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスを管理サーバから受領する構成とし、認証サーバは、再生装置から受領するメディアIDに対応付けてコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、管理サーバは、認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対してコンテンツキーを含むライセンスを提供する構成とした。本構成により、ドメイン内の利用コンテンツをメディアIDなど、ディスクに対応付けて管理することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明のコンテンツ利用管理システム、情報処理装置、および方法、並びにプログラムの詳細について説明する。
【0032】
本発明は、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−ray Disc(登録商標)などのディスクに格納されたコンテンツ、あるいは、サーバからネットワークを介してダウンロードしたコンテンツなどを、ユーザ機器間でコピーして利用することを許容しながら、コンテンツの利用管理も実現しようとするものである。コンテンツの利用管理は、具体的には例えば無制限のコンテンツコピーを許容しない設定とするものである。
【0033】
まず、コンテンツ利用管理規格、すなわちDRM(Digital Rights Management)規格の1つとして提案されているMarlin規格の概要について図1を参照して説明する。
【0034】
コンテンツ利用管理規格[Marlin]は、一定の制限の下で複数のユーザ機器間においてコピーコンテンツの利用を許容するものである。コンテンツコピーの許容されたユーザ機器のグループをドメイン[Domain]と呼ぶ。
【0035】
具体例について、図1を参照して説明する。例えばドメインA(DomainA)110はユーザAの所有する複数のユーザデバイス111〜114によって構成される。これら1つのドメインAに属するユーザデバイスの間ではコンテンツのコピーを自由に実行することが許容される。
【0036】
ドメインB(DomainB)120はユーザBの所有する複数のユーザデバイス121〜123によって構成される。これら1つのドメインBに属するユーザデバイスの間ではコンテンツのコピーを自由に実行することが許容される。なお、1つのデバイスが複数のドメインに属するような設定も可能である。
【0037】
1つのドメインに含まれるデバイス、すなわちドメインデバイスとなるためには、コンテンツ利用管理規格[Marlin]対応の管理処理を実行している管理サーバに対して予め定めた手続を行なうことが必要となる。
【0038】
ドメインデバイスとしての登録処理について図2を参照して説明する。図2には新たにドメインデバイスとして登録を行なうデバイス150と、管理サーバ170を示している。デバイス150は、予めデバイス固有の識別子(ID)に対応するデバイスキー151をメモリに保持している。
【0039】
デバイス150は、デバイスID(デバイスキーを利用可)を管理サーバ170に送信する。管理サーバ170は、ドメイン単位の管理情報を保持し、デバイス150のIDを1つのドメインに属する機器として登録し、デバイスキーによってドメインキーを暗号化してデバイス150に提供する。デバイス150は暗号化ドメインキーを管理サーバ170から受信し、デバイスキー151を適用して復号し、ドメインキー152を取得してメモリに格納する。この処理によって、ある1つのドメインに属する複数のユーザデバイスは、1つの共通のドメインキーを保有することになる。
【0040】
次に、図3を参照してドメインデバイスにおけるコンテンツ利用処理例について説明する。
【0041】
デバイス150は、まず、特定のコンテンツに対応するコンテンツ利用権を示すライセンスの取得を行なう。まず、デバイス150は管理サーバ170に対して、ドメインID(ドメインキー)を送信して、コンテンツに対応するライセンスの取得要求を実行する。なお、図には示していないが、この送信処理に際しては、コンテンツIDも併せて送信する。
【0042】
管理サーバ170は、コンテンツ提供サーバ190の提供する暗号化コンテンツに対する復号処理に適用可能なコンテンツキーをドメインキーで暗号化した暗号化コンテンツキーを生成して、この暗号化コンテンツキーを含むライセンス171を生成してデバイス150に送信する。
【0043】
デバイス150は、ライセンス171から暗号化コンテンツキーを読み出して、ドメインキー152を適用した復号処理を行いコンテンツキー153を取得する。
【0044】
次に、デバイス150は、コンテンツ提供サーバ190から暗号化コンテンツを受信する。この暗号化コンテンツは、コンテンツキー153によって暗号化されたコテンツである。デバイスは、管理サーバ170から受領したコンテンツキー153を適用した暗号化コンテンツ154の復号処理を実行して復号コンテンツを取得して再生、利用することができる。
【0045】
このコンテンツは、暗号化コンテンツとしてのみ外部出力することが許容される。暗号化コンテンツキーを含むライセンス171は、各デバイスが管理サーバ170から取得することが必要である。ライセンス171には、暗号化コンテンツを復号するためのコンテンツキーが含まれるが、このコンテンツキーはドメインキーによって暗号化されており、同じドメインキーを持つドメインデバイスにおいてのみ、同一のドメインキーを適用した復号処理によってコンテンツキーが取得可能となる。
【0046】
従って、暗号化コンテンツの利用可能なデバイスは、同じドメインキーを持つ1つのドメインに属するデバイスのグループのみに制限されることになる。このコンテンツ利用管理構成では、デバイスキーやドメインキーの外部出力を禁止する設定とすることで、暗号化コンテンツを自由に流通させても、コンテンツの利用は1つのドメインに属するドメインデバイスのみとするコンテンツ利用管理構成が実現される。
【0047】
本発明のコンテンツ利用管理構成は、このDRM規格である[Marlin]をさらに発展させて、1つのディスク、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)や、Blu−ray Disc(登録商標)などのディスクに記録された識別子(ID)を利用して、コンテンツの利用管理やドメイン設定管理を行なう構成である。
【0048】
図4〜図6を参照して本発明の実施例に従ったコンテンツ利用管理例について説明する。
図4は、ディスクに格納されたコンテンツのドメインデバイスでの利用管理構成、
図6は、サーバからのダウンロードコンテンツのドメインデバイスでの利用管理構成、
これらの処理構成を説明する図である。
【0049】
まず、図4を参照して、ディスクに格納されたコンテンツのドメインデバイスでの利用管理構成について説明する。
【0050】
図4に示すディスク210は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)や、Blu−ray Disc(登録商標)などのディスクであり、予め暗号化コンテンツ213が記録されたディスクである。暗号化コンテンツ213はコンテンツキーによって暗号化されたコンテンツとして記録されている。
【0051】
この暗号化コンテンツをある特定のドメイン250に属するデバイス(ドメインデバイス)にコピーを行い、ドメイン250内の複数のドメインデバイス251〜253では自由にコピーを行なって利用を許容する構成である。
【0052】
まず、ディスク210を装着した再生装置(Player)220が、認証サーバ230との手続を実行して、ドメインデバイスに対するコンテンツ出力(コピー)許可情報としての、ドメイン利用許可情報221を得る。このドメイン利用許可情報221は、ディスク格納コンテンツ、すなわち図に示す暗号化コンテンツ213をドメイン250内のいずれかのドメインデバイス251〜253にコピー出力する際に必要とする情報である。
【0053】
まず、再生装置220は、ディスク210からコンテンツ管理処理ドライバ212を読み出す。このコンテンツ管理処理ドライバ212は、ドメインデバイスに対するコンテンツ出力(コピー)許可情報であるドメイン利用許可情報221を認証サーバ230から取得するプログラムや認証サーバ230の接続情報などを含む。
【0054】
再生装置220は、このコンテンツ管理処理ドライバ212を読み取って実行する。まず、ステップS11において、ディスクに記録されたメディアIDを読み取って認証サーバ230に送信する。
【0055】
メディアIDは、ディスク1枚ごとに異なる識別情報であり、例えばディスクのBCA(Burst Cutting Area)などに、改竄や書き換えが困難化されたデータとして記録されたIDである。
【0056】
認証サーバ230は、メディアIDを受信すると、メディアIDが、正規のディスクに設定されたIDであるか否かを検証(ステップS21)する。すなわち、正当もしくは規定条件に適合したメディアIDであるかを検証する。メディアIDは、ディスク製造業者や格納コンテンツなどを確認する情報が含まれ、これらの確認処理を行なって正規コンテンツの格納されたディスクに対応するIDであるか否かなどを検証する。正規コンテンツの格納されたディスクに対応するメディアIDであることが確認された場合、再生装置220は、コンテンツのドメイン内での利用要求を認証サーバ230に対して実行する。
【0057】
このドメイン利用要求では、1つのドメイン内のデバイス数や、設定するドメインの数、利用期間などの詳細設定を実行することが可能である。ユーザは、様々なドメイン設定態様を決定して、認証サーバ230に対してドメイン利用要求を行なう。
【0058】
認証サーバ230は、設定するドメイン数やドメインデバイス数や利用期間などを自身の管理データベースに登録するとともに、各種のドメイン利用態様を設定した利用許可情報を作成し、再生装置220に提供(ステップS23)する。図4に示す再生装置220に格納されるドメイン利用許可情報221である。なお、このドメイン利用許可情報221の発行処理に際して、認証サーバ230は、例えば、1つのドメイン内のデバイス数や、設定するドメインの数、利用期間などに応じた利用料金を再生装置220に要求し、決済処理(ステップS22)を行なう構成としてもよい。
【0059】
認証サーバ230は、再生装置220から受信したメディアIDと対応付けて、利用許可を行なったドメイン数やドメインデバイス数や利用期間などをドメイン管理データとして登録する。例えば図5に示すような登録データを管理データとして保持する。図5に示すように、メディアIDと、設定を許可したドメイン数、ドメインID、ドメインデバイスID、利用期間などの管理情報である。なお、ドメインデバイスIDは、ドメイン登録処理が実行されたデバイスのデバイスID(デバイスキーを利用可)である。また、ドメインIDは、管理サーバ240との共有情報であることが必要である。
【0060】
ドメインIDは、認証サーバ230が発行して管理サーバ240に通知するか、あるいは管理サーバ240が発行して認証サーバ230に通知する、これらのいずれかの処理形態とする。
【0061】
図4に示すように、ドメイン250に属するドメインデバイスがドメインデバイスA〜C,251〜253とする。これらのドメインデバイスA〜C,251〜253は、管理サーバ240との処理を行なってドメイン登録処理(ステップS31)を行なうことが必要となる。
【0062】
ドメイン登録処理は、先に図2を参照して説明したDRM規格である[Marlin]に従った処理と同様の処理によって実行可能である。すなわち、先に図2を参照して説明したように、ドメインデバイスA〜C,251〜253の各々が管理サーバ240に対してデバイスID(デバイスキーを利用可)を送信し、管理サーバ240におけるデバイスID(デバイスキーを利用可)の確認処理の後、デバイスID(デバイスキーを利用可)を適用してドメインキーを暗号化した暗号化ドメインキーを管理サーバ240から受領する処理である。なお、ドメインキーは、ドメインIDと同一のデータ、あるいはその構成データとした設定とすることが可能である。
【0063】
デバイスのドメイン登録処理が実行された後、ドメインデバイスA〜C,251〜253のいずれかに対して、ディスク210に格納された暗号化コンテンツ213がコピー(ステップS51)される。このコピー処理は、再生装置220の管理の下に実行され、例えば正当なドメイン利用許可情報221が取得済みであることの確認を条件として実行される。
【0064】
なお、コピーされるディスク格納コンテンツは暗号化コンテンツであり、ライセンスを受領していないデバイスでは利用できないことになる。認証サーバ230は、再生装置220から受領するメディアIDに対応付けてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録する処理を行なうとともに、そのドメインID情報を管理サーバ240に通知するなどの処理によって、ドメインIDを認証サーバ230と管理サーバ240の共有情報とする。
【0065】
管理サーバ240は、認証サーバ230に登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対してのみライセンスの提供処理を行なう。この構成によって、特定のドメイン、すなわち認証サーバ230にメディアIDに対応付けて登録されたドメインIDの設定されたドメインに属するデバイスのみが管理サーバ240からライセンスを取得してライセンスに含まれるコンテンツキーを利用したコンテンツ復号によってコンテンツを利用することが可能となる。
【0066】
なお、再生装置220が、正当なドメイン利用許可情報221が取得済みであることの確認を条件としてドメインデバイスに対してのコピー許可、または不許可とする制御を行なう構成としてもよい。この場合、再生装置220の実行する処理は以下のような処理となる。再生装置220のデータ読み取り部が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取り、再生装置220の通信部が識別情報を認証サーバ230に送信して認証サーバ230からドメイン利用許可情報221を取得する。次に再生装置220のコピー制御部がドメイン利用許可情報221の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、ディスク格納コンテンツをドメインデバイスにコピー出力を実行する。コピー制御部は、ドメイン利用許可情報221が保持されていない場合には、コピーを実行しない。このような制御を行なう構成としてもよい。
【0067】
例えば、ステップS51においてディスク210に格納された暗号化コンテンツ213が、ドメイン250の1つのドメインデバイスA251にコピーされる。しかし、このコンテンツは暗号化コンテンツであり、コンテンツキーがなければ復号できない。
【0068】
従って、ドメインデバイスA251は、管理サーバ240からのライセンス取得処理を実行することになる。ライセンス取得処理は、先に図3を参照して説明したDRM規格である[Marlin]に従った処理と同様の処理によって実行可能である。すなわち、先に図3を参照して説明したように、デバイス251が管理サーバ240に対してドメインID(ドメインキーを利用可)を送信し、管理サーバ240におけるドメインIDの確認処理の後、ドメインIDを適用してコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスを管理サーバ240から受領する処理である。
【0069】
ドメインデバイスA251は、管理サーバ240から受領したライセンスに含まれる暗号化コンテンツキーを復号してコンテンツキーを得ることができる。すなわち、ドメイン登録処理に際して管理サーバ240から受領したドメインキーを利用して復号してコンテンツキーを得ることができる。さらに、このコンテンツキーを利用してディスク210からコピーした暗号化コンテンツの復号を行なってコンテンツを再生、利用することが可能となる。
【0070】
ドメイン250内のドメインデバイスA〜C,251〜253のデバイス間では暗号化コンテンツのコピーを自由に実行することが許容される。しかし、ドメインデバイスA〜C,251〜253の各々において、暗号化コンテンツキーを含むライセンスを管理サーバ240から取得することが必要となる。
【0071】
ライセンスには、暗号化コンテンツを復号するためのコンテンツキーが含まれるが、このコンテンツキーはドメインキーによって暗号化されており、同じドメインキーを持つドメインデバイスにおいてのみ、同一のドメインキーを適用した復号処理によってコンテンツキーが取得可能となる。
【0072】
この構成により、認証サーバ230において設定が許可されたドメイン内でのみコンテンツのコピーおよび利用が許容されることになる。
【0073】
認証サーバ230は、先に図5を参照して説明したように、ディスク210に対応するメディアIDに対応付けてドメイン管理を行なっている。すなわち1枚のディスクに格納されたコンテンツを利用可能なドメインの数、ドメイン内デバイス数、利用期間などの利用態様を管理しており、1枚のディスクに格納されたコンテンツが利用されるドメインについて厳格な管理を行なうことが可能となり、コンテンツを利用する機器や期間を無制限に広げてしまうといった恐れを排除し厳格なコンテンツ利用管理が実現されることになる。
【0074】
なお、図4に示す処理例は、1つのドメイン、すなわちドメイン250を設定した処理例を示しているが、1枚のディスクに格納された1つのコンテンツを2つ以上の複数のドメインを利用可能なドメインとして設定することも可能である。図5に示すエントリ(2)は2つのドメインを1つのメディアID、すなわち1つのディスク格納コンテンツに対して登録した例を示している。この設定では、1つのディスク格納コンテンツが2つの異なるドメインにおいて利用可能な設定とされる。例えばn個のドメインを利用ドメインとして登録すれば、n個のドメイン内のドメインデバイスで、1枚のディスクに格納されたコンテンツを利用することができる。
【0075】
認証サーバ230は、例えば、ドメイン利用許可情報221に利用可能なドメイン数を設定し、再生装置220は、その設定数に応じてディスク210に格納されたコンテンツを異なるドメイン内のデバイスにコピー出力することが許容される。なお、認証サーバ230は、利用可能なドメイン数、ドメインデバイス数や利用期間に応じて異なる利用料金を設定して決済を行なうことが可能である。
【0076】
なお、上記の実施例では、再生装置220はディスク210に記録されたディスク固有の識別情報であるメディアIDを認証サーバ230に送信し、認証サーバ230は図4に示すような管理データ、すなわちメディアIDに、ドメイン数やドメインIDなどを対応させた管理データを生成してドメインの管理やコンテンツの利用管理を行なう構成として説明したが、ディスク210には、メディアID以外に、
(a)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(b)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
これらの識別情報(ID)も記録されている。
【0077】
再生装置220は、メディアIDではなく、上記のいずれかのIDを認証サーバ230に送信し、認証サーバ230はこれらのボリュームIDやコンテンツ証明書IDのいずれかに対応付けて、先に図4を参照して説明した各管理データを生成して、ドメイン管理やコンテンツ利用管理を行う構成としてもよい。認証サーバは、ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDのうち、正当もしくは規定条件に適合したボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する。
【0078】
図4を参照して説明した処理例は、ディスク210に記録されたコンテンツをドメインデバイスにコピーして利用する処理例であるが、例えばコンテンツ提供サーバの提供するコンテンツをドメインデバイスに格納して利用する処理も可能である。この処理例について図6を参照して説明する。
【0079】
図6は、先に説明した図4の構成と異なり、コンテンツ提供サーバ270がドメインデバイス251〜253の少なくともいずれかに暗号化コンテンツ271を提供する構成である。ドメインデバイス251〜253の少なくともいずれかが、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271のダウンロード(ステップS91)を実行して自身のフラッシュメモリなどの記憶部に暗号化コンテンツを格納する。
【0080】
しかし、この構成例においても、ディスク210を装着する再生装置220が、認証サーバ230に対してディスク210から読み出したメディアID211を認証サーバ230に送信し、ドメイン利用許可情報221を取得することが必要となる。すなわち、ドメイン250に属するドメインデバイス251〜253がダウンロードコンテンツを利用する前提として、再生装置220が認証サーバ230からドメイン利用許可情報221を取得することが必要である。
【0081】
図6に示すダウンロードコンテンツのドメインデバイスにおける利用処理構成のシーケンスについて説明する。図6に示すディスク210は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)や、Blu−ray Disc(登録商標)などのディスクである。本例では、ドメインデバイス251〜253はコンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271をダウンロードして利用する例であり、ディスク210には、コンテンツが記録されていてもいなくてもよい。
【0082】
なお、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271は、コンテンツキーによって暗号化されたコンテンツである。本処理例は、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271をある特定のドメイン250に属するデバイス(ドメインデバイス)がダウンロードして、ドメイン250内の複数のドメインデバイス251〜253では自由にコピーを行なって利用を許容する構成である。
【0083】
ドメインデバイス251〜253がダウンロードコンテンツを利用するためには、再生装置220が認証サーバ230からドメイン利用許可情報221を取得することが必要となる。まず、ディスク210を装着した再生装置(Player)220が、認証サーバ230との手続を実行して、ドメインデバイスでのコンテンツダウンロード許可情報としての、ドメイン利用許可情報221を得る。このドメイン利用許可情報221は、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271をドメイン250内のいずれかのドメインデバイス251〜253がダウンロードする際に必要とする情報である。
【0084】
まず、再生装置220は、ディスク210からコンテンツ管理処理ドライバ212を読み出す。このコンテンツ管理処理ドライバ212は、ドメインデバイスにおけるコンテンツダウンロード処理を実行する際の許可情報であるドメイン利用許可情報221を認証サーバ230から取得するために適用するプログラムや認証サーバ230との接続情報などを含む。
【0085】
再生装置220は、このコンテンツ管理処理ドライバ212を読み取って実行する。まず、ステップS61において、ディスクに記録されたメディアIDを読み取って認証サーバ230に送信する。前述したようにメディアIDは、ディスク1枚ごとに異なる識別情報であり、例えばディスクのBCA(Burst Cutting Area)などに、改竄や書き換えが困難化されたデータとして記録されたIDである。
【0086】
認証サーバ230は、メディアIDを受信すると、メディアIDが、正規のディスクに設定されたIDであるか否かを検証(ステップS71)する。メディアIDは、ディスク製造業者や格納コンテンツなどを確認する情報が含まれ、これらの確認処理を行なって正規コンテンツの格納されたディスクに対応するIDであるか否かなどを検証する。正規コンテンツの格納されたディスクに対応するメディアIDであることが確認された場合、再生装置220は、コンテンツのドメイン内での利用要求を認証サーバ230に対して実行する。
【0087】
このドメイン利用要求では、1つのドメイン内のデバイス数や、設定するドメインの数、利用期間などの詳細設定を実行することが可能である。ユーザは、様々なドメイン設定態様を決定して、認証サーバ230に対してドメイン利用要求を行なう。
【0088】
認証サーバ230は、設定するドメイン数やドメインデバイス数や利用期間などを自身の管理データベースに登録するとともに、各種のドメイン利用態様を設定した利用許可情報を作成し、再生装置220に提供(ステップS73)する。図6に示す再生装置220に格納されるドメイン利用許可情報221である。なお、このドメイン利用許可情報221の発行処理に際して、認証サーバ230は、例えば、1つのドメイン内のデバイス数や、設定するドメインの数、利用期間などに応じた利用料金を再生装置220に要求し、決済処理(ステップS72)を行なう構成としてもよい。
【0089】
認証サーバ230は、再生装置220から受信したメディアIDと対応付けて、利用許可を行なったドメイン数やドメインデバイス数や利用期間などをドメイン管理データとして登録する。例えば図5に示すような登録データを管理データとして保持する。図5に示すように、メディアIDと、設定を許可したドメイン数、ドメインID、ドメインデバイスID、利用期間などの管理情報である。なお、ドメインデバイスIDは、ドメイン登録処理が実行されたデバイスのデバイスID(デバイスキーを利用可)である。また、ドメインIDは、管理サーバ240との共有情報であることが必要である。
【0090】
ドメインIDは、認証サーバ230が発行して管理サーバ240に通知するか、あるいは管理サーバ240が発行して認証サーバ230に通知する、これらのいずれかの処理形態とする。
【0091】
図6に示すように、ドメイン250に属するドメインデバイスがドメインデバイスA〜C,251〜253とする。これらのドメインデバイスA〜C,251〜253は、管理サーバ240との処理を行なってドメイン登録処理(ステップS81)を行なうことが必要となる。
【0092】
ドメイン登録処理は、先に図2を参照して説明したDRM規格である[Marlin]に従った処理と同様の処理によって実行可能である。すなわち、先に図2を参照して説明したように、ドメインデバイスA〜C,251〜253の各々が管理サーバ240に対してデバイスID(デバイスキーを利用可)を送信し、管理サーバ240におけるデバイスID(デバイスキーを利用可)の確認処理の後、デバイスID(デバイスキーを利用可)を適用してドメインキーを暗号化した暗号化ドメインキーを管理サーバ240から受領する処理である。なお、ドメインキーは、ドメインIDと同一のデータ、あるいはその構成データとした設定とすることが可能である。
【0093】
デバイスのドメイン登録処理が実行された後、ドメインデバイスA〜C,251〜253のいずれかが、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271のダウンロード処理(ステップS91)を実行する。このダウンロード処理は、再生装置220の管理の下に実行され、例えば正当なドメイン利用許可情報221が取得済みであることの確認を条件として実行される。
【0094】
なお、コンテンツ提供サーバ270からのダウンロードコンテンツは暗号化コンテンツであり、ライセンスを受領していないデバイスでは利用できないことになる。認証サーバ230は、再生装置220から受領するメディアIDに対応付けてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録する処理を行なうとともに、そのドメインID情報を管理サーバ240に通知するなどの処理によって、ドメインIDを認証サーバ230と管理サーバ240の共有情報とする。
【0095】
管理サーバ240は、認証サーバ230に登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対してのみライセンスの提供処理を行なう。この構成によって、特定のドメイン、すなわち認証サーバ230にメディアIDに対応付けて登録されたドメインIDの設定されたドメインに属するデバイスのみが管理サーバ240からライセンスを取得してライセンスに含まれるコンテンツキーを利用したコンテンツ復号によってコンテンツを利用することが可能となる。
【0096】
なお、再生装置220が、正当なドメイン利用許可情報221が取得済みであることの確認を条件としてドメインデバイスにおけるコンテンツダウンロード処理を許可、または不許可とする制御を行なう構成としてもよい。この場合、再生装置220の実行する処理は以下のような処理となる。再生装置220のデータ読み取り部が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取り、再生装置220の通信部が識別情報を認証サーバ230に送信して認証サーバ230からドメイン利用許可情報221を取得する。次に再生装置220のダウンロード制御部がドメイン利用許可情報221の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、コンテンツ提供サーバ270からの暗号化コンテンツ271のダウンロードを実行させる。ダウンロード制御部は、ドメイン利用許可情報221が保持されていない場合には、ダウンロードを実行させない。このような制御を行なう構成としてもよい。
【0097】
例えば、ステップS91において、コンテンツ提供サーバ270の暗号化コンテンツ271が、ドメイン250の1つのドメインデバイスA251にダウンロードされる。ドメインデバイスA251は、さらに管理サーバ240からのライセンス取得処理を実行する。ライセンス取得処理は、先に図3を参照して説明したDRM規格である[Marlin]に従った処理と同様の処理によって実行可能である。すなわち、先に図3を参照して説明したように、ドメインデバイスA251が管理サーバ240に対してドメインID(ドメインキーを利用可)を送信し、管理サーバ240におけるドメインIDの確認処理の後、ドメインIDを適用してコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスを管理サーバ240から受領する処理である。
【0098】
ドメインデバイスA251は、管理サーバ240から受領したライセンスに含まれる暗号化コンテンツキーを復号してコンテンツキーを得ることができる。すなわち、ドメイン登録処理に際して管理サーバ240から受領したドメインキーを利用して復号してコンテンツキーを得ることができる。さらに、このコンテンツキーを利用してコンテンツ提供サーバ270からダウンロードした暗号化コンテンツ271の復号を行なってコンテンツを再生、利用することが可能となる。
【0099】
ドメイン250内のドメインデバイスA〜C,251〜253のデバイス間では暗号化コンテンツのコピーを自由に実行することが許容される。しかし、ドメインデバイスA〜C,251〜253の各々において、暗号化コンテンツキーを含むライセンスを管理サーバ240から取得することが必要となる。
【0100】
ライセンスには、暗号化コンテンツを復号するためのコンテンツキーが含まれるが、このコンテンツキーはドメインキーによって暗号化されており、同じドメインキーを持つドメインデバイスにおいてのみ、同一のドメインキーを適用した復号処理によってコンテンツキーが取得可能となる。この構成により、認証サーバ230において設定が許可されたドメイン内でのみコンテンツのコピーおよび利用が許容されることになる。
【0101】
認証サーバ230は、先に図5を参照して説明したように、ディスク210に対応するメディアIDに対応付けてドメイン管理を行なっている。すなわち1枚のディスクに格納されたコンテンツを利用可能なドメインの数、ドメイン内デバイス数、利用期間などの利用態様を管理しており、1枚のディスクに格納されたコンテンツが利用されるドメインについて厳格な管理を行なうことが可能となり、コンテンツを利用する機器や期間を無制限に広げてしまうといった恐れを排除し厳格なコンテンツ利用管理が実現されることになる。
【0102】
なお、図6に示す処理例は、1つのドメイン、すなわちドメイン250を設定した処理例を示しているが、1つのメディアIDに対応させてダウンロードコンテンツを2つ以上の複数のドメインを利用可能なドメインとして設定することも可能である。例えば先に説明したように図5に示すエントリ(2)のように2つのドメインを1つのメディアIDに対して登録した例を示している。この設定では、1つのディスクのメディアIDを利用して2つの異なるドメインにおいてダウンロードコンテンツを利用可能な設定とされる。例えばn個のドメインを利用ドメインとして登録すれば、n個のドメイン内のドメインデバイスで、コンテンツ提供サーバ270の提供するコンテンツを利用することができる。
【0103】
認証サーバ230は、例えば、ドメイン利用許可情報に利用可能なドメイン数を設定し、再生装置220は、その設定数に応じてコンテンツ提供サーバ270のコンテンツを異なるドメイン内のデバイスにダウンロードすることが許容される。なお、認証サーバ230は、利用可能なドメイン数、ドメインデバイス数や利用期間に応じて異なる利用料金を設定して決済を行なうことが可能である。
【0104】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0105】
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
【0106】
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【産業上の利用可能性】
【0107】
以上、説明したように、本発明の一実施例構成によれば、再生装置がディスクからディスク識別子としてのメディアIDを取得して認証サーバに送信して、認証サーバが、ドメインに属するドメインデバイスにおけるコンテンツの利用許可情報であるドメイン利用許可情報を再生装置に提供し、ドメインに属するドメインデバイスが、ドメインキーおよびコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスを管理サーバから受領する構成とし、認証サーバは、再生装置から受領するメディアIDに対応付けてコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、管理サーバは、認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対してコンテンツキーを含むライセンスを提供する構成とした。本構成により、ドメイン内の利用コンテンツをメディアIDなど、ディスクに対応付けて管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】コンテンツ利用管理規格であるDRM(Digital Rights Management)規格の1つとして提案されているMarlin規格の概要について説明する図である。
【図2】Marlin規格におけるドメインデバイスの登録処理について説明する図である。
【図3】Marlin規格におけるドメインデバイスにおけるコンテンツ利用処理例について説明する図である。
【図4】本発明の一実施例に従ったコンテンツ利用管理例について説明する図である。
【図5】認証サーバの管理データの構成例について説明する図である。
【図6】本発明の一実施例に従ったコンテンツ利用管理例について説明する図である。
【符号の説明】
【0109】
110 ドメイン
111〜114 ユーザデバイス
120 ドメイン
121〜123 ユーザデバイス
150 デバイス
151 デバイスキー
152 ドメインキー
153 コンテンツキー
154 コンテンツ
170 管理サーバ
171 ライセンス
190 コンテンツ提供サーバ
210 ディスク
211 メディアID
212 コンテンツ管理処理ドライバ
213 暗号化コンテンツ
220 再生装置
221 ドメイン利用許可情報
230 認証サーバ
240 管理サーバ
250 ドメイン
251〜253 ドメインデバイス
270 コンテンツ提供サーバ
271 暗号化コンテンツ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信する再生装置と、
前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおけるディスク格納コンテンツの利用許可情報であるドメイン利用許可情報を再生装置に提供する認証サーバと、
ドメインデバイスの登録処理を実行し、ディスク格納コンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供する管理サーバと、
前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得する1以上のドメインデバイスを有し、
前記認証サーバは、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なう構成であることを特徴とするコンテンツ利用管理システム。
【請求項2】
前記管理サーバは、
ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供する構成であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項3】
前記再生装置は、
前記識別情報として、ディスク固有の識別情報であるメディアIDをディスクから取得して認証サーバに送信し、
前記認証サーバは、前記メディアIDのうち、正当もしくは規定条件に適合したメディアIDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項4】
前記再生装置は、
前記識別情報として、
(a)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(b)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDをディスクから取得して認証サーバに送信し、
前記認証サーバは、前記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDのうち、正当もしくは規定条件に適合したボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項5】
前記再生装置は、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツのドメインデバイスに対するコピー出力を許容する構成であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項6】
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信する再生装置と、
ダウンロードコンテンツを提供するコンテンツ提供サーバと、
前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する認証サーバと、
ドメインデバイスの登録処理を実行し、前記ダウンロードコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供する管理サーバと、
前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得する1以上のドメインデバイスを有し、
前記認証サーバは、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なう構成であることを特徴とするコンテンツ利用管理システム。
【請求項7】
前記管理サーバは、
ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供する構成であることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項8】
前記再生装置は、
前記識別情報として、ディスク固有の識別情報であるメディアIDをディスクから取得して認証サーバに送信し、
前記認証サーバは、前記メディアIDのうち、正当もしくは規定条件に適合したメディアIDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項9】
前記再生装置は、
前記識別情報として、
(a)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(b)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDをディスクから取得して認証サーバに送信し、
前記認証サーバは、前記ボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDのうち、正当もしくは規定条件に適合したボリュームIDまたはコンテンツ証明書IDの受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供する構成であることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項10】
前記再生装置は、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ダウンロードコンテンツのドメインデバイスに対するダウンロード処理を許容する構成であることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ利用管理システム。
【請求項11】
ディスクの記録情報の読み取り処理を実行する情報処理装置であり、
ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取るデータ読み取り部と、
前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得する通信部と、
前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツのドメインデバイスに対する記録制御を実行する制御部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
前記情報処理装置は、
前記識別情報として、
(a)ディスク固有の識別情報であるメディアID、
(b)ディスクのタイトル単位で設定されるボリュームID、
(c)ディスク記録コンテンツに対応して設定されたコンテンツ証明書の識別情報としてのコンテンツ証明書ID、
上記メディアID、またはボリュームID、またはコンテンツ証明書IDの少なくともいずれかをディスクから取得して認証サーバに送信する構成であることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンテンツ利用管理方法であり、
ディスク再生装置が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信するステップと、
認証サーバが、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けて前記ディスク格納コンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供するステップと、
管理サーバが、ドメインデバイスとしての登録処理を実行し、ディスク格納コンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供するステップと、
ドメインデバイスが、前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得するステップを有し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なうことを特徴とするコンテンツ利用管理方法。
【請求項14】
前記管理サーバは、
ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供することを特徴とする請求項13に記載のコンテンツ利用管理方法。
【請求項15】
コンテンツ利用管理方法であり、
ディスク再生装置が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を取得して認証サーバに送信するステップと、
認証サーバが、前記再生装置から受領する前記識別情報に対応付けてコンテンツ提供サーバの提供するダウンロードコンテンツの利用を許可するドメインの識別情報であるドメインIDを登録し、前記識別情報のうち、正当もしくは規定条件に適合した識別情報の受領を条件として、ドメインに属するドメインデバイスにおいて前記ダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を再生装置に提供するステップと、
管理サーバが、ドメインデバイスとしての登録処理を実行し、前記ダウンロードコンテンツの復号に適用するコンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに対して提供するステップと、
ドメインデバイスが、前記管理サーバへの登録処理によって、前記管理サーバからドメインキーを取得するステップを有し、
前記管理サーバは、前記認証サーバに登録されたドメインIDに対応するドメインに属するドメインデバイスに対して前記ライセンスの提供処理を行なうことを特徴とするコンテンツ利用管理方法。
【請求項16】
前記管理サーバは、
ドメインに対応して設定されるドメインキーによってコンテンツキーを暗号化した暗号化コンテンツキーを含むライセンスをドメインデバイスに提供することを特徴とする請求項15に記載のコンテンツ利用管理方法。
【請求項17】
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
データ読み取り部が、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取るデータ読み取りステップと、
通信部が、前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得する通信ステップと、
制御部が、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツをドメインデバイスに記録する制御を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項18】
情報処理装置において情報処理を実行させるプログラムであり、
データ読み取り部に、ディスクからディスクまたはディスク格納コンテンツに対応する識別情報を読み取らせるデータ読み取りステップと、
通信部に、前記識別情報を認証サーバに送信し、認証サーバからドメインに属するドメインデバイスにおいてディスク格納コンテンツの利用を許可するドメイン利用許可情報を取得させる通信ステップと、
制御部に、前記ドメイン利用許可情報の保持を条件として、同一ドメインに属するドメインデバイス間でコピーを許容するコンテンツとして、前記ディスク格納コンテンツまたはダウンロードコンテンツをドメインデバイスに記録する制御を実行する制御ステップと、
を有することを特徴とするプログラム。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−199490(P2009−199490A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42456(P2008−42456)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(594064529)株式会社ソニー・ディスクアンドデジタルソリューションズ (88)
【Fターム(参考)】