説明

コンピュータ制御システム、制御装置、制御方法、及びプログラム

【課題】コンピュータの稼働状態を制御すること。
【解決手段】制御装置110は、使用状態データ受信部112と、コンピュータ130が使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部113と、使用電力を監視する使用電力監視部111と、使用電力が契約電力を超える虞がない場合、コンピュータ130が使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータ130へ送信し、使用電力が契約電力を超える虞がある場合、コンピュータ130が使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータ130へ送信する制御データ送信部117とを有し、コンピュータ130は、制御データ受信部と、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ制御システム、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。特に、本発明は、コンピュータの稼働状態を制御するコンピュータ制御システム、制御装置、当該制御装置を制御する制御方法、並びに、当該制御装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高圧、特別高圧によって電気を受けるビルや工場等においては、30分最大需要電力計が組み込まれた電子式の取引用電力量計を取り付けて、電力会社が電気の使用量を計測している。30分最大需要電力計は、30分間の電気の使用量を計測し、平均使用電力を算出する。そして、30分最大需要電力計は、1ヶ月の最大の値を記憶し、表示するようになっている。
【0003】
現在の電気料金制度は、契約電力によって決まる基本料金と、電力使用量によって決まる電力量料金により計算される。契約料金は、デマンド制限の平均使用電力であるデマンドが基準となり決定される。具体的には、各デマンドの最大値が最大デマンドとなり、この値が契約電力を左右する。このため、電気料金は、同じ電力使用量でも、契約電力が大きくなれば大きく上がってしまうことになる。したがって、エネルギーコスト削減のためには、契約電力を抑えることが有効な手段になる。また、デマンド監視によりデマンドを抑えることは、使用電力量の削減にもなり、省エネを実現することに繋がる。そのためには、デマンドを継続して監視できるデマンド監視機能を持った電力監視システムが有効になる。
【0004】
例えば、高圧によって受電される契約電力500kW未満の契約者の場合には、その月と過去11ヶ月の最大需要電力の中において最も大きな値が基本電力の計算に使用される。具体的には、1回でも大きなデマンド値が出ると1年間はそのデマンド値が適用される。
【0005】
一方、高圧によって受電される契約電力500kW以上の契約者の場合には、協議により契約電力が決められている。具体的には、最大需要電力が契約電力を超えると、通常より割増しの違約金を支払うことになる。その際には、最大需要電力を基に新たな契約電力の変更の協議が行われることになる。
【0006】
そのため、近年においては、高圧、特別高圧によって電気を受けるビルや工場等における使用電力が契約電力を超えないようにするために、使用電力が契約電力を超える虞がある場合には、照明や空調を停止させたり、使用電力が下がるように調節したりするシステムが提案されている。
【0007】
また、無駄な電力損失を防ぐことができる技術としては、電源制御装置を必要とせずに、電力ロスを抑えることができるネットワークの電源制御システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このネットワークの電源制御システムにおいては、複数のコンピュータ及びI/O(Input/Output)装置が接続されているネットワークにおいて、その中の1台のコンピュータの電源をオフしたとき、その他のコンピュータ及びI/O装置の動作状態を調べる。そして、このネットワークの電源制御システムにおいては、他のコンピュータが全てオフ状態であり、且つ、I/O装置がオン状態のときのみ、I/O装置をオフする旨のメッセージを表示画面に出力する。そして、このネットワークの電源制御システムにおいては、I/O装置のオフを促す旨のメッセージが出力されたとき、I/O装置をオフするまで、自分のコンピュータは待機状態におかれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−254589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載のネットワークの電源制御システムにおいては、I/O装置の電源が切れたことをコンピュータが認識したら、コンピュータ自身も終了させることにより、無駄な電力損失を防ぐことができる。しかしながら、このようなネットワークの電源制御システムを導入しただけでは、施設における使用電力が契約電力を超えないようにするための対策としては何ら機能しない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によると、コンピュータの稼働状態を制御するコンピュータ制御システムであって、施設に設置された複数のコンピュータと、各コンピュータと通信回線を介して接続されて、各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置とを備え、コンピュータは、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、制御装置へ送信する使用状態データ送信部を有し、制御装置は、コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部と、使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示されるコンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部と、施設における使用電力を監視する使用電力監視部と、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部とを有し、コンピュータは、制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部と、制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部とを更に有する。
【0011】
制御装置の制御データ送信部は、制御データとして、コンピュータと電気的に接続された周辺機器への電力の供給を停止させることによって、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを送信してよい。
【0012】
制御装置は、制御データ送信部がコンピュータへ制御データを送信する前に、当該コンピュータの稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、当該コンピュータへ送信する通知データ送信部を更に有し、コンピュータは、制御装置から送信された通知データを受信する通知データ受信部と、通知データ受信部が受信した通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを出力する通知メッセージ出力部とを更に有してよい。
【0013】
制御装置の制御データ送信部は、制御データを送信した後に、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第3のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再度制御するための再制御データを、当該コンピュータへ送信し、制御データを送信した後に、使用電力監視装置が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第3のしきい値よりも短い時間の第4のしきい値を超えると、再制御データを、当該コンピュータへ送信し、コンピュータの制御データ受信部は、制御装置から送信された再制御データを受信し、コンピュータの稼働状態制御部は、制御データ受信部が受信した再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御してよい。
【0014】
制御装置の制御データ送信部は、再制御データとして、コンピュータの動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう制御するための再制御データを送信してよい。
【0015】
制御装置は、制御データ送信部がコンピュータへ再制御データを送信する前に、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、当該コンピュータへ送信する問合データ送信部を更に有し、コンピュータは、制御装置から送信された問合データを受信する問合データ受信部と、問合データ受信部が受信した問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを出力する問合メッセージ出力部と、問合せメッセージ出力部が出力した問合メッセージに対して、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付ける応答入力受付部と、応答入力受付部が入力を受け付けた応答内容を示す応答データを、制御装置へ送信する応答データ送信部とを更に有し、制御装置は、コンピュータから送信された応答データを受信する応答データ受信部を更に有し、制御装置の制御データ送信部は、再制御データを送信するにあたり、応答データ受信部が受信した応答データによって示される応答内容が、コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合に、当該コンピュータへ再制御データを送信してよい。
【0016】
本発明の第2の形態によると、施設に設置されたコンピュータであって、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信部と、制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部と、制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部とを備える。
【0017】
本発明の第3の形態によると、施設に設置されたコンピュータを制御する制御方法であって、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信段階と、制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信段階と、制御データ受信段階において受信された制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御段階とを備える。
【0018】
本発明の第4の形態によると、施設に設置されたコンピュータ用のプログラムであって、コンピュータを、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信部、制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部、制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部として機能させる。
【0019】
本発明の第5の形態によると、施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置であって、コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部と、使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示されるコンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部と、施設における使用電力を監視する使用電力監視部と、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部とを備える。
【0020】
本発明の第6の形態によると、施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置を制御する制御方法であって、コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信段階と、使用状態データ受信段階において受信された使用状態データによって示されるコンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定段階と、施設における使用電力を監視する使用電力監視段階と、使用電力監視段階において監視されている使用電力が施設における契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定段階において特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、使用電力監視段階において監視されている使用電力が施設における契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定段階において特定されたコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信段階とを備える。
【0021】
本発明の第7の形態によると、施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置用のプログラムであって、制御装置を、コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部、使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示されるコンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部、施設における使用電力を監視する使用電力監視部、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、使用電力監視部が監視している使用電力が施設における契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部が特定したコンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部として機能させる。
【0022】
なおまた、上記のように発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
【発明の効果】
【0023】
以上の説明から明らかなように、この発明においては、コンピュータの稼働状態を制御することによって、施設における使用電力が契約電力を超えないようにすることができる。その際、この発明においては、ユーザによるコンピュータの使用状態を参照するようにしたので、ユーザによるコンピュータの使用に支障をきたす虞がない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】一実施形態に係るパソコン制御システム100の利用環境の一例を示す図である。
【図2】サーバ110のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】パソコン130のブロック構成の一例を示す図である。
【図4】パソコン130のディスプレイに表示される通知メッセージ200の一例を示す図である。
【図5】パソコン130のディスプレイに表示される問合メッセージ300の一例を示す図である。
【図6】サーバ110の動作フローの一例を示す図である。
【図7】サーバ110の動作フローの一例を示す図である。
【図8】サーバ110及びパソコン130のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図9】パソコン130のディスプレイに表示される時間情報400の一例を示す図である。
【図10】サーバ110の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
図1は、一実施形態に係るパソコン制御システム100の利用環境の一例を示す。パソコン制御システム100は、パソコンの稼働状態を制御するシステムである。なおまた、パソコンは、この発明における「コンピュータ」の一例であってよい。
【0027】
パソコン制御システム100は、サーバ110、及び複数のパソコン130a、b、c、・・・(以下、パソコン130と総称する。)を備える。各パソコン130は、1つのビル内に設置されている。サーバ110は、各パソコン130の稼働状態を制御する装置である。サーバ110は、通信回線150を介して各パソコン130と通信接続される。また、サーバ110は、ビルに設置された電力計160と電気的に接続されている。電力計160は、ビルにおける使用電力を計測する装置である。なおまた、通信回線150は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。また、サーバ110は、この発明における「制御装置」の一例であってよい。また、ビルは、この発明における「施設」の一例であってよい。
【0028】
このような構成のパソコン制御システム100において、パソコン130は、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、サーバ110へ送信する。サーバ110は、パソコン130から送信された使用状態データを受信すると、その使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態に基づいて、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間を特定する。また、サーバ110は、電力計160が計測しているビルにおける使用電力を監視している。そして、サーバ110は、使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がない場合、パソコン130が使用されなくなってから経過した時間が10分を超えると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない稼働状態へ移行させるよう制御するための制御データを、そのパソコン130へ送信する。または、サーバ110は、使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がある場合、パソコン130が使用されなくなってから経過した時間が5分を超えると、上記の制御データを、そのパソコン130へ送信する。パソコン130は、サーバ110から送信された制御データを受信すると、その制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する。なおまた、10分は、この発明における「第1のしきい値」の一例であってよい。また、5分は、この発明における「第2のしきい値」の一例であってよい。
【0029】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を制御することによって、ビルにおける使用電力が契約電力を超えないようにすることができる。その際、パソコン制御システム100においては、ユーザによるパソコン130の使用状態を参照するようにしたので、ユーザによるパソコン130の使用に支障をきたす虞がない。
【0030】
好ましくは、サーバ110は、上記の制御データとして、パソコン130と電気的に接続されたディスプレイへの電力の供給を停止させることによって、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを送信する。なおまた、ディスプレイは、この発明における「周辺機器」の一例であってよい。
【0031】
このように、パソコン制御システム100においては、所定時間以上の間、パソコン130がユーザによって利用されていない場合、パソコン130のディスプレイの電源をオフすることによって、そのパソコン130の使用電力を抑えることができる。
【0032】
より好ましくは、サーバ110は、パソコン130へ制御データを送信する前に、そのパソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、そのパソコン130へ送信する。パソコン130は、サーバ110から送信された通知データを受信すると、その通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを出力する。
【0033】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することを、ユーザに対して事前に通知するようにした。これによって、例えば、パソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行すると困るユーザは、パソコン130を一時的にでも使用することによって、稼働状態の移行を回避することができる。
【0034】
より好ましくは、サーバ110は、上記の制御データを送信した後に、使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がない場合、パソコン130が使用されなくなってから経過した時間が15分を超えると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再度制御するための再制御データを、そのパソコン130へ送信する。または、サーバ110は、上記の制御データを送信した後に、使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がある場合、パソコン130が使用されなくなってから経過した時間が7分30秒を超えると、上記の再制御データを、そのパソコン130へ送信する。パソコン130は、サーバ110から送信された再制御データを受信すると、その再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御する。
【0035】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させた後にも、そのパソコン130がユーザによって使用されない時間が続いた場合、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるようにしたので、より効果的に使用電力の削減に寄与することができる。
【0036】
より好ましくは、サーバ110は、上記の再制御データとして、パソコン130の動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう制御するための再制御データを送信する。
【0037】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、そのパソコン130の使用電力を更に抑えることができる。
【0038】
より好ましくは、サーバ110は、パソコン130へ再制御データを送信する前に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、そのパソコン130へ送信する。パソコン130は、サーバ110から送信された問合データを受信すると、その問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを出力する。そして、パソコン130は、出力した問合メッセージに対して、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付けると、その応答内容を示す応答データを、サーバ110へ送信する。または、パソコン130は、出力した問合メッセージに対して応答する旨の入力を受け付けることができない場合にも、その旨を示す応答データを、サーバ110へ送信する。サーバ110は、パソコン130から送信された応答データを受信すると、上記の再制御データを送信するにあたり、応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合に、そのパソコン130へ上記の再制御データを送信する。
【0039】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させる場合、移行させても良いか否かをユーザに対して事前に確認するようにした。これによって、例えば、パソコン130の稼働状態が使用電力の更に少ない状態へ移行すると困るユーザは、そのような制御を拒否することができる。
【0040】
より好ましくは、サーバ110は、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの、そのパソコン130の利用時間を算出する。また、サーバ110は、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの間に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御した制御時間を算出する。そして、サーバ110は、パソコン130の利用時間を算出した後に、そのパソコン130がユーザによって起動された場合に、そのパソコン130のコンピュータの利用時間と、そのパソコン130の制御時間とを示すデータを、そのパソコン130へ送信する。そして、パソコン130は、利用時間と、制御時間とを示すデータを、サーバ110から受信する。そして、パソコン130は、受信したデータによって示される利用時間と、制御時間とを示す情報を出力する。
【0041】
このように、パソコン制御システム100においては、パソコン130がユーザによって起動されたときに、パソコン130がユーザによって前回利用された利用時間と、その利用時間内に稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行された制御時間とを、ディスプレイに表示するようにした。これによって、パソコン制御システム100においては、パソコン130のユーザが会議や外出等で席を外すような場合に、こまめにパソコン130やディスプレイの電源をオフにするように意識させることが期待できる。
【0042】
なおまた、本実施形態においては、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、パソコン制御システム100が一のサーバ110を備える構成について説明したが、パソコン制御システム100は、複数のサーバ110を備えてよい。
【0043】
図2は、サーバ110のブロック構成の一例を示す。サーバ110は、使用電力監視部111、使用状態データ受信部112、不使用時間特定部113、通知データ送信部114、問合データ送信部115、応答データ受信部116、制御データ送信部117、利用時間算出部118、制御時間算出部119、及び時間データ送信部120を有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0044】
使用電力監視部111は、ビルにおける使用電力を監視する。具体的には、使用電力監視部111は、ビルにおける使用電力を示す使用電力データを、電力計160から受信する。そして、使用電力監視部111は、その使用電力データによって示されるビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある場合、その旨を示すデータを、不使用時間特定部113及び制御データ送信部117へ送る。また、使用電力監視部111は、使用電力データによって示されるビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がなくなった場合、その旨を示すデータを、不使用時間特定部113へ送る。
【0045】
使用状態データ受信部112は、パソコン130から送信された使用状態データを受信する。具体的には、使用状態データ受信部112は、パソコン130から送信された使用状態データを受信すると、その使用状態データを、不使用時間特定部113、利用時間算出部118、制御時間算出部119、及び時間データ送信部120へ送る。
【0046】
不使用時間特定部113は、使用状態データ受信部112が受信した使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態に基づいて、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間を特定する。具体的には、不使用時間特定部113は、使用状態データを、使用状態データ受信部112から受け取ると、その使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態に基づいて、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間を特定する。また、不使用時間特定部113は、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すデータ、又は、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すデータを、使用電力監視部111から受け取る。そして、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから9分30秒経過すると、その旨を示すデータを、通知データ送信部114へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから10分経過すると、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから14分30秒経過すると、その旨を示すデータを、問合データ送信部115へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから15分経過すると、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから4分30秒経過すると、その旨を示すデータを、通知データ送信部114へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから5分経過すると、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから7分経過すると、その旨を示すデータを、問合データ送信部115へ送る。また、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合、パソコン130が使用されなくなってから7分30秒経過すると、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。
【0047】
通知データ送信部114は、制御データ送信部117がパソコン130へ制御データを送信する前に、そのパソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、通知データ送信部114は、パソコン130が使用されなくなってから9分30秒経過したことを示すデータ、又は、パソコン130が使用されなくなってから4分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、そのパソコン130へ送信する。
【0048】
問合データ送信部115は、制御データ送信部117がパソコン130へ再制御データを送信する前に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、問合データ送信部115は、パソコン130が使用されなくなってから14分30秒経過したことを示すデータ、又は、パソコン130が使用されなくなってから7分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、そのパソコン130へ送信する。
【0049】
応答データ受信部116は、パソコン130から送信された応答データを受信する。具体的には、応答データ受信部116は、パソコン130から送信された応答データを受信すると、その応答データを、制御データ送信部117へ送る。
【0050】
制御データ送信部117は、使用電力監視部111が監視している使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部113が特定したパソコン130が使用されなくなってから経過した時間が10分を超えると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから10分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、そのパソコン130へ送信する。
【0051】
また、制御データ送信部117は、使用電力監視部111が監視している使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部113が特定したパソコン130が使用されなくなってから経過した時間が5分を超えると、上記の制御データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから5分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記の制御データを、そのパソコン130へ送信する。
【0052】
例えば、制御データ送信部117は、上記の制御データとして、パソコン130と電気的に接続されたディスプレイへの電力の供給を停止させることによって、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを送信する。
【0053】
また、制御データ送信部117は、制御データを送信した後に、使用電力監視部111が監視している使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がない場合、不使用時間特定部113が特定したパソコン130が使用されなくなってから経過した時間が15分を超えると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再度制御するための再制御データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから15分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再制御するための再制御データを、そのパソコン130へ送信する。
【0054】
また、制御データ送信部117は、制御データを送信した後に、使用電力監視装置111が監視している使用電力がビルにおける契約電力を超える虞がある場合、不使用時間特定部113が特定したパソコン130が使用されなくなってから経過した時間が7分30秒を超えると、上記の再制御データを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから7分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記の再制御データを、そのパソコン130へ送信する。
【0055】
例えば、制御データ送信部117は、上記の再制御データとして、パソコン130の動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう制御するための再制御データを送信する。
【0056】
また、制御データ送信部117は、上記の再制御データを送信するにあたり、応答データ受信部116が受信した応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合に、そのパソコン130へ上記の再制御データを送信する。具体的には、制御データ送信部117は、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かの応答内容を示す応答データを、応答データ受信部116から受け取る。そして、制御データ送信部117は、上記の再制御データを送信するにあたり、応答データ受信部116から受信した応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合、そのパソコン130へ上記の再制御データを送信する。一方、制御データ送信部117は、上記の再制御データを送信するにあたり、応答データ受信部116から受信した応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させてはいけないことを示している場合、そのパソコン130へ上記の再制御データを送信しない。
【0057】
また、制御データ送信部117は、パソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるための制御データを、そのパソコン130へ送信すると、その制御時刻を示すデータを、制御時間算出部119へ送る。
【0058】
利用時間算出部118は、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの、そのパソコン130の利用時間を算出する。具体的には、利用時間算出部118は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。そして、利用時間算出部118は、その使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態の情報に基づいて、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの、そのパソコン130の利用時間を算出する。そして、利用時間算出部118は、算出した利用時間を示すデータを、時間データ送信部120へ送る。
【0059】
制御時間算出部119は、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの間に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御した制御時間を算出する。具体的には、制御時間算出部119は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。また、制御時間算出部119は、制御時刻を示すデータを、制御データ送信部117から受け取る。そして、制御時間算出部119は、使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態の情報と、制御時刻とに基づいて、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの間に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御した制御時間を算出する。そして、制御時間算出部119は、算出した制御時間を示すデータを、時間データ送信部120へ送る。
【0060】
時間データ送信部120は、利用時間算出部118がパソコン130の利用時間を算出した後に、そのパソコン130がユーザによって起動された場合に、利用時間算出部118が算出したそのパソコン130の利用時間と、制御時間算出部119が算出したそのパソコン130の制御時間とを示すデータを、そのパソコン130へ送信する。具体的には、時間データ送信部120は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。また、時間データ送信部120は、利用時間を示すデータを利用時間算出部118から受け取る。また、時間データ送信部120は、制御時間を示すデータを制御時間算出部119から受け取る。そして、時間データ送信部120は、使用状態データ受信部112から受け取ったデータによって示されるパソコン130の使用状態が、パソコン130がユーザによって起動されたことを示している場合、利用時間算出部118から受け取ったデータによって示される利用時間と、制御時間算出部119から受け取ったデータによって示される制御時間とを示すデータを、そのパソコン130へ送信する。
【0061】
図3は、パソコン130のブロック構成の一例を示す。パソコン130は、使用状態データ送信部131、通知データ受信部132、通知メッセージ出力部133、問合データ受信部134、問合メッセージ出力部135、応答入力受付部136、応答データ送信部137、制御データ受信部138、稼働状態制御部139、時間データ受信部140、及び時間情報出力部141を有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0062】
使用状態データ送信部131は、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、サーバ110へ送信する。具体的には、使用状態データ送信部131は、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、サーバ110へ所定時間置きに送信する。
【0063】
通知データ受信部132は、サーバ110から送信された通知データを受信する。具体的には、通知データ受信部132は、サーバ110から送信された通知データを受信すると、その通知データを、通知メッセージ出力部133へ送る。
【0064】
通知メッセージ出力部133は、通知データ受信部132が受信した通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを出力する。具体的には、通知メッセージ出力部133は、通知データを、通知データ受信部132から受け取ると、その通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを表示するためのデータを、ディスプレイへ出力する。
【0065】
問合データ受信部134は、サーバ110から送信された問合データを受信する。具体的には、問合データ受信部134は、サーバ110から送信された問合データを受信すると、その問合データを、問合メッセージ出力部135へ送る。
【0066】
問合メッセージ出力部135は、問合データ受信部134が受信した問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを出力する。具体的には、問合メッセージ出力部135は、問合データを、問合データ受信部134から受け取ると、その問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを表示するためのデータを、ディスプレイへ出力する。
【0067】
応答入力受付部136は、問合せメッセージ出力部135が出力した問合メッセージに対して、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付ける。具体的には、応答入力受付部136は、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を、キーボードやマウス等の入力装置から受け付けると、その応答内容を示す応答データを、応答データ送信部137へ送る。また、応答入力受付部136は、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付けることができなかった場合、その旨を示す応答データを、応答データ送信部137へ送る。
【0068】
応答データ送信部137は、応答入力受付部136が入力を受け付けた応答内容を示す応答データを、サーバ110へ送信する。具体的には、応答データ送信部137は、応答データを、応答入力受付部136から受け取ると、その応答データを、サーバ110へ送信する。
【0069】
制御データ受信部138は、サーバ110から送信された制御データを受信する。具体的には、制御データ受信部138は、サーバ110から送信された制御データを受信すると、その制御データを、稼働状態制御部139へ送る。
【0070】
また、制御データ受信部138は、サーバ110から送信された再制御データを受信する。具体的には、制御データ受信部138は、サーバ110から送信された再制御データを受信すると、その再制御データを、稼働状態制御部139へ送る。
【0071】
稼働状態制御部139は、制御データ受信部138が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する。具体的には、稼働状態制御部139は、制御データを、制御データ受信部138から受け取ると、その制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する。
【0072】
また、稼働状態制御部139は、制御データ受信部138が受信した再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御する。具体的には、稼働状態制御部139は、再制御データを、制御データ受信部138から受け取ると、その再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御する。
【0073】
時間データ受信部140は、利用時間と、制御時間とを示すデータを、サーバ110から受信する。具体的には、時間データ受信部140は、利用時間と、制御時間とを示すデータを、サーバ110から受信すると、そのデータを、時間情報出力部141へ送る。
【0074】
時間情報出力部141は、時間データ受信部140が受信したデータによって示される利用時間と、制御時間とを示す情報をディスプレイへ出力する。具体的には、時間情報出力部141は、利用時間と、制御時間とを示すデータを時間データ受信部140から受け取ると、そのデータによって示される利用時間と、制御時間とを示す情報をディスプレイへ出力する。
【0075】
図4は、パソコン130のディスプレイに表示される通知メッセージ200の一例を示す。通知メッセージ200には、何秒間パソコンの操作が操作されない場合、ディスプレイの電源をオフする旨をユーザに通知するメッセージが表示される。この何秒間であるのかを示す数字210は、1秒ずつカウントダウンされて表示される。
【0076】
図5は、パソコン130のディスプレイに表示される問合メッセージ300の一例を示す。問合メッセージ300には、何秒後かにパソコンの稼働状態を、スリープ状態に切り替えることを許可するか否か、ユーザに問い合わせる旨のメッセージが表示される。この何秒後であるのかを示す数字310は、1秒ずつカウントダウンされて表示される。なおまた、スリープ状態は、この発明における「使用電力の更に少ない状態」の一例であってよい。
【0077】
また、問合メッセージ300には、2つのボタン320、330が表示される。ボタン320は、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良い旨の意思表示の入力を行うためのユーザインターフェースであってよい。また、ボタン330は、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行してはいけない旨の意思表示の入力を行うためのユーザインターフェースであってよい。
【0078】
図6、図7は、サーバ110の動作フローの一例を示す。なおまた、この動作フローの説明においては、図1から図5を共に参照する。
【0079】
サーバ110の使用電力監視部111は、ビルにおける使用電力を示す使用電力データを、電力計160から受信して、その使用電力データによって示される使用電力の値を監視している(S101)。そして、使用電力監視部111は、その使用電力データによって示されるビルにおける使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞がある場合、その旨を示すデータを、不使用時間特定部113へ送る。また、使用電力監視部111は、使用電力データによって示されるビルにおける使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞がなくなった場合、その旨を示すデータを、不使用時間特定部113及び制御データ送信部117へ送る。例えば、使用電力監視部111は、監視している使用電力の値が契約電力「1000kW」の90%位にまで達し、その値が下がる傾向にない場合、使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞があると判定する。また、例えば、使用電力監視部111は、監視している使用電力の値が契約電力「1000kW」の90%位にまで達しない場合、使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞はないと判定する。また、例えば、使用電力監視部111は、使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞があると判定した後、使用電力が契約電力「1000kW」の90%を割り、その値が下がる傾向にある場合、使用電力が契約電力「1000kW」を超える虞はないと判定する。
【0080】
一方、パソコン130の使用状態データ送信部131は、ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、サーバ110へ所定時間置きに送信する。例えば、使用状態データ送信部131は、使用状態データとして、キーボードやマウス等の入力装置の操作状態や、CPU(Central Processing Unit)使用率や、パソコン130がユーザによって起動又は停止された旨の通知や、パソコン130が操作されたことによって使用電力の少ない状態から通常の使用状態へ戻った旨の通知等を示すデータを、サーバ110へ所定時間置きに送信する。
【0081】
サーバ110の使用状態データ受信部112は、パソコン130から送信された使用状態データを受信すると(S102)、その使用状態データを、不使用時間特定部113へ送る。
【0082】
サーバ110の不使用時間特定部113は、使用状態データを、使用状態データ受信部112から受け取ると、その使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態に基づいて、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間を特定する(S103)。例えば、不使用時間特定部113は、使用状態データによって示されるキーボードやマウス等の入力装置の操作状態に基づいて、キーボードやマウス等の入力装置の操作が行われていない時間を、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間とする。また、例えば、不使用時間特定部113は、使用状態データによって示されるCPU使用率に基づいて、CPU使用率が10%以下になっている時間を、そのパソコン130が使用されなくなってから経過した時間とする。また、不使用時間特定部113は、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すデータ、又は、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すデータを、使用電力監視部111から受け取る。そして、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合(S104:No)、パソコン130が使用されなくなってから9分30秒経過すると(S105:Yes)、その旨を示すデータを、通知データ送信部114へ送る。
【0083】
サーバ110の通知データ送信部114は、パソコン130が使用されなくなってから9分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、そのパソコン130へ送信する(S107)。
【0084】
パソコン130の通知データ受信部132は、サーバ110から送信された通知データを受信すると、その通知データを、通知メッセージ出力部133へ送る。そして、パソコン130の通知メッセージ出力部133は、通知データを、通知データ受信部132から受け取ると、その通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを表示するためのデータを、ディスプレイへ出力する。このようにして、パソコン130のディスプレイには、例えば、図4に示すような通知メッセージが表示されることになる。
【0085】
一方、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合(S104:Yes)、パソコン130が使用されなくなってから4分30秒経過すると(S106:Yes)、その旨を示すデータを、通知データ送信部114へ送る。
【0086】
通知データ送信部114は、パソコン130が使用されなくなってから4分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記と同様に、そのパソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することをユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、そのパソコン130へ送信する(S105)。
【0087】
その後、パソコン130においては、上記と同様の処理が成される。このようにして、パソコン130のディスプレイには、例えば、図4に示すような通知メッセージが表示されることになる。
【0088】
不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合(S108:No)、パソコン130が使用されなくなってから10分経過すると(S109:Yes)、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。
【0089】
サーバ110の制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから10分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、そのパソコン130へ送信する(S111)。例えば、制御データ送信部117は、制御データとして、パソコン130と電気的に接続されたディスプレイへの電力の供給を停止させることによって、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを送信する。
【0090】
パソコン130の制御データ受信部138は、サーバ110から送信された制御データを受信すると、その制御データを、稼働状態制御部139へ送る。そして、パソコン130の稼働状態制御部139は、制御データを、制御データ受信部138から受け取ると、その制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する。このようにして、パソコン130は、例えば、電気的に接続されたディスプレイへの電力の供給が停止することによって、稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することになる。
【0091】
一方、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合(S108:Yes)、パソコン130が使用されなくなってから5分経過すると(S110:Yes)、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。
【0092】
制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから5分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記と同様に、制御データを、そのパソコン130へ送信する(S111)。
【0093】
その後、パソコン130においては、上記と同様の処理が成される。このようにして、パソコン130は、例えば、電気的に接続されたディスプレイへの電力の供給が停止することによって、稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することになる。
【0094】
不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合(S112:No)、パソコン130が使用されなくなってから14分30秒経過すると(S113:Yes)、その旨を示すデータを、問合データ送信部115へ送る。
【0095】
サーバ110の問合データ送信部115は、パソコン130が使用されなくなってから14分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、そのパソコン130へ送信する(S115)。例えば、問合データ送信部115は、パソコン130をスリープ状態に切り替えても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、そのパソコン130へ送信する。
【0096】
パソコン130の問合データ受信部134は、サーバ110から送信された問合データを受信すると、その問合データを、問合メッセージ出力部135へ送る。そして、パソコン130の問合メッセージ出力部135は、問合データを、問合データ受信部134から受け取ると、その問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを表示するためのデータを、ディスプレイへ出力する。このようにして、パソコン130のディスプレイには、例えば、図5に示すような問合メッセージが表示されることになる。
【0097】
一方、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合(S112:Yes)、パソコン130が使用されなくなってから7分経過すると(S114:Yes)、その旨を示すデータを、問合データ送信部115へ送る。
【0098】
問合データ送信部115は、パソコン130が使用されなくなってから7分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記と同様に、問合データを、そのパソコン130へ送信する(S115)。
【0099】
その後、パソコン130においては、上記と同様の処理が成される。このようにして、パソコン130のディスプレイには、例えば、図5に示すような問合メッセージが表示されることになる。
【0100】
これに対し、パソコン130のユーザは、パソコン130がスリープ状態に切り替わっても良い場合、パソコン130のマウスやキーボード等の入力装置を操作することによって、例えば、図5に示すような問合メッセージにおけるボタン320を選択操作する。また、パソコン130のユーザは、パソコン130がスリープ状態に切り替わっては困る場合、パソコン130のマウスやキーボード等の入力装置を操作することによって、例えば、図5に示すような問合メッセージにおけるボタン330を選択操作する。また、パソコン130のユーザが不在の場合には、図5に示すような問合せメッセージに対する何れの選択操作も行われないことになる。
【0101】
このような選択操作が行われることによって、パソコン130の応答入力受付部136は、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を、キーボードやマウス等の入力装置から受け付けると、その応答内容を示す応答データを、応答データ送信部137へ送る。また、応答入力受付部136は、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付けることができなかった場合、その旨を示す応答データを、応答データ送信部137へ送る。
【0102】
パソコン130の応答データ送信部137は、応答データを、応答入力受付部136から受け取ると、その応答データを、サーバ110へ送信する。
【0103】
サーバ110の応答データ受信部116は、パソコン130から送信された応答データを受信すると(S116)、その応答データを、制御データ送信部117へ送る。
【0104】
制御データ送信部117は、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かの応答内容を示す応答データを、応答データ受信部116から受け取る。そして、制御データ送信部117は、応答データ受信部116から受信した応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合(S117:Yes)、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合、この後のステップS121の処理において、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再制御するための再制御データを、そのパソコン130へ送信することになる。
【0105】
一方、制御データ送信部117は、応答データ受信部116から受信した応答データによって示される応答内容が、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させてはいけないことを示している場合(S117:No)、そのパソコン130へ上記の再制御データを送信しない。
【0106】
不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞はない旨を示すものであった場合(S118:No)、パソコン130が使用されなくなってから15分経過すると(S119:Yes)、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。
【0107】
制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから15分経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再制御するための再制御データを、そのパソコン130へ送信する(S121)。例えば、制御データ送信部117は、再制御データとして、パソコン130の動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、そのパソコン130をスリープ状態として、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう制御するための再制御データを送信する。
【0108】
パソコン130の制御データ受信部138は、サーバ110から送信された再制御データを受信すると、その再制御データを、稼働状態制御部139へ送る。稼働状態制御部139は、再制御データを、制御データ受信部138から受け取ると、その再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御する。このようにして、パソコン130は、例えば、その動作が一時的に停止し、節電状態で待機するようなスリープ状態へ移行することになる。
【0109】
一方、不使用時間特定部113は、使用電力監視部111から最後に受け取ったデータが、ビルにおける使用電力が契約電力を超える虞がある旨を示すものであった場合(S118:Yes)、パソコン130が使用されなくなってから7分30秒経過すると(S120:Yes)、その旨を示すデータを、制御データ送信部117へ送る。
【0110】
制御データ送信部117は、パソコン130が使用されなくなってから7分30秒経過したことを示すデータを、不使用時間特定部113から受け取ると、上記と同様に、再制御データを、そのパソコン130へ送信する。
【0111】
その後、パソコン130においては、上記と同様の処理が成される。このようにして、パソコン130は、例えば、その動作が一時的に停止し、節電状態で待機するようなスリープ状態へ移行することになる。
【0112】
図9は、パソコン130のディスプレイに表示される時間情報400の一例を示す。時間情報400には、そのパソコン130がユーザによって前回起動されてから停止されるまでの利用時間の情報410と、その利用時間内にサーバ110によって、パソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行されるよう制御された制御時間の情報420とが表示される。
【0113】
図10は、サーバ110の動作フローの一例を示す。なおまた、この動作フローの説明においては、図1から図9を共に参照する。
【0114】
サーバ110の使用状態データ受信部112は、上述した図6に示す動作フローのステップS102において、パソコン130から送信された使用状態データを受信すると、その使用状態データを、利用時間算出部118、制御時間算出部119、及び時間データ送信部120へも送る。
【0115】
利用時間算出部118は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。そして、利用時間算出部118は、その使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態の情報に基づいて、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの、そのパソコン130の利用時間を算出する(S201)。より具体的に説明すると、利用時間算出部118は、使用状態データにより、パソコン130がユーザによって起動されたことが示されていた場合、その起動時刻を記憶する。そして、利用時間算出部118は、使用状態データにより、パソコン130がユーザによって停止されたことが示されていた場合、その停止時刻を記憶する。そして、利用時間算出部118は、記憶した起動時刻から停止時刻までのパソコン130の利用時間を算出する。そして、利用時間算出部118は、算出した利用時間を示すデータを、時間データ送信部120へ送る。
【0116】
一方、制御データ送信部117は、上述した図6に示す動作フローのステップS111において、又は上述した図7に示す動作フローのステップS121において、パソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、そのパソコン130へ送信すると、その制御時刻を示すデータを、制御時間算出部119へ送る。
【0117】
制御時間算出部119は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。また、制御時間算出部119は、制御時刻を示すデータを、制御データ送信部117から受け取る。そして、制御時間算出部119は、使用状態データによって示されるパソコン130の使用状態の情報と、制御時刻とに基づいて、パソコン130がユーザによって起動されてから、そのパソコン130がユーザによって停止されるまでの間に、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御した制御時間を算出する(S202)。より具体的に説明すると、制御時間算出部119は、使用状態データにより、パソコン130がユーザによって起動されたことが示されていた場合、制御時間の算出処理を開始する。そして、制御時間算出部119は、制御時刻を示すデータを制御データ送信部117から受け取ると、その制御時刻を記憶する。そして、制御時間算出部119は、使用状態データにより、パソコン130が操作されたことによって使用電力の少ない状態から通常の使用状態へ戻ったことが示されていた場合、その復帰時刻を記憶する。そして、制御時間算出部119は、制御時刻から復帰時刻までの制御時間を算出して記憶する。制御時間算出部119は、パソコン130がユーザによって停止されたことを示す使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取るまで、制御時間の算出処理を繰り返す。そして、制御時間算出部119は、パソコン130がユーザによって停止されたことを示す使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取ると、それまでに記憶している各制御時間を累積した制御時間を示すデータを、時間データ送信部120へ送る。
【0118】
時間データ送信部120は、使用状態データを使用状態データ受信部112から受け取る。また、時間データ送信部120は、利用時間を示すデータを利用時間算出部118から受け取る。また、時間データ送信部120は、制御時間を示すデータを制御時間算出部119から受け取る。そして、時間データ送信部120は、使用状態データ受信部112から受け取ったデータによって示されるパソコン130の使用状態が、パソコン130がユーザによって起動されたことを示している場合、利用時間算出部118から受け取ったデータによって示される利用時間と、制御時間算出部119から受け取ったデータによって示される制御時間とを示すデータを、そのパソコン130へ送信する(S203)。
【0119】
このようにして、パソコン130の時間データ受信部140は、利用時間と、制御時間とを示すデータを、サーバ110から受信すると、そのデータを、時間情報出力部141へ送る。そして、パソコン130の時間情報出力部141は、利用時間と、制御時間とを示すデータを時間データ受信部140から受け取ると、そのデータによって示される利用時間と、制御時間とを示す情報をディスプレイへ出力する。
【0120】
このようにして、パソコン130のディスプレイには図9に示すような時間情報が表示されることになる。
【0121】
以上説明したように、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を制御することによって、ビルにおける使用電力が契約電力を超えないようにすることができる。その際、パソコン制御システム100においては、ユーザによるパソコン130の使用状態を参照するようにしたので、ユーザによるパソコン130の使用に支障をきたす虞がない。
【0122】
また、パソコン制御システム100においては、所定時間以上の間、パソコン130がユーザによって利用されていない場合、パソコン130のディスプレイの電源をオフすることによって、そのパソコン130の使用電力を抑えることができる。
【0123】
また、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することを、ユーザに対して事前に通知するようにした。これによって、例えば、パソコン130の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行すると困るユーザは、パソコン130を一時的にでも使用することによって、稼働状態の移行を回避することができる。
【0124】
また、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させた後にも、そのパソコン130がユーザによって使用されない時間が続いた場合、そのパソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるようにしたので、より効果的に使用電力の削減に寄与することができる。
【0125】
また、パソコン制御システム100においては、パソコン130の動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、そのパソコン130の使用電力を更に抑えることができる。
【0126】
また、パソコン制御システム100においては、パソコン130の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させる場合、移行させても良いか否かをユーザに対して事前に確認するようにした。これによって、例えば、パソコン130の稼働状態が使用電力の更に少ない状態へ移行すると困るユーザは、そのような制御を拒否することができる。
【0127】
また、パソコン制御システム100においては、パソコン130がユーザによって起動されたときに、パソコン130がユーザによって前回利用された利用時間と、その利用時間内に稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行された制御時間とを、ディスプレイに表示するようにした。これによって、パソコン制御システム100においては、パソコン130のユーザが会議や外出等で席を外すような場合に、こまめにパソコン130やディスプレイの電源をオフにするように意識させることが期待できる。
【0128】
図8は、サーバ110及びパソコン130をコンピュータ等の電子情報処理装置でそれぞれ構成した場合のハードウェア構成の一例を示す。サーバ110及びパソコン130は、CPU(Central Processing Unit)周辺部と、入出力部と、レガシー入出力部とを備える。CPU周辺部は、ホスト・コントローラ801により相互に接続されるCPU802、RAM(Random Access Memory)803、グラフィック・コントローラ804、及び表示装置805を有する。入出力部は、入出力コントローラ806によりホスト・コントローラ801に接続される通信インターフェイス807、ハードディスクドライブ808、及びCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ809を有する。レガシー入出力部は、入出力コントローラ806に接続されるROM(Read Only Memory)810、フレキシブルディスク・ドライブ811、及び入出力チップ812を有する。
【0129】
ホスト・コントローラ801は、RAM803と、高い転送レートでRAM803をアクセスするCPU802、及びグラフィック・コントローラ804とを接続する。CPU802は、ROM810、及びRAM803に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部の制御をする。グラフィック・コントローラ804は、CPU802等がRAM803内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置805上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ804は、CPU802等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0130】
入出力コントローラ806は、ホスト・コントローラ801と、比較的高速な入出力装置であるハードディスクドライブ808、通信インターフェイス807、CD−ROMドライブ809を接続する。ハードディスクドライブ808は、CPU802が使用するプログラム、及びデータを格納する。通信インターフェイス807は、ネットワーク通信装置891に接続してプログラム又はデータを送受信する。CD−ROMドライブ809は、CD−ROM892からプログラム又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808、及び通信インターフェイス807に提供する。
【0131】
入出力コントローラ806には、ROM810と、フレキシブルディスク・ドライブ811、及び入出力チップ812の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM810は、サーバ110及びパソコン130が起動時に実行するブート・プログラム、あるいはサーバ110及びパソコン130のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ811は、フレキシブルディスク893からプログラム又はデータを読み取り、RAM803を介してハードディスクドライブ808、及び通信インターフェイス807に提供する。入出力チップ812は、フレキシブルディスク・ドライブ811、あるいはパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0132】
CPU802が実行するプログラムは、フレキシブルディスク893、CD−ROM892、又はIC(Integrated Circuit)カード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。記録媒体に格納されたプログラムは圧縮されていても非圧縮であってもよい。プログラムは、記録媒体からハードディスクドライブ808にインストールされ、RAM803に読み出されてCPU802により実行される。CPU802により実行されるプログラムは、サーバ110を、図1から図7に関連して説明した使用電力監視部111、使用状態データ受信部112、不使用時間特定部113、通知データ送信部114、問合データ送信部115、応答データ受信部116、制御データ送信部117、利用時間算出部118、制御時間算出部119、及び時間データ送信部120として機能させ、パソコン130を、図1から図7に関連して説明した使用状態データ送信部131、通知データ受信部132、通知メッセージ出力部133、問合データ受信部134、問合メッセージ出力部135、応答入力受付部136、応答データ送信部137、制御データ受信部138、稼働状態制御部139、時間データ受信部140、及び時間情報出力部141として機能させる。
【0133】
以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク893、CD−ROM892の他に、DVD(Digital Versatile Disk)又はPD(Phase Disk)等の光学記録媒体、MD(MiniDisk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークあるいはインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶媒体を記録媒体として使用して、ネットワークを介したプログラムとして提供してもよい。
【0134】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0135】
100 パソコン制御システム
110 サーバ
111 使用電力監視部
112 使用状態データ受信部
113 不使用時間特定部
114 通知データ送信部
115 問合データ送信部
116 応答データ受信部
117 制御データ送信部
118 利用時間算出部
119 制御時間算出部
120 時間データ送信部
130 パソコン
131 使用状態データ送信部
132 通知データ受信部
133 通知メッセージ出力部
134 問合データ受信部
135 問合メッセージ出力部
136 応答入力受付部
137 応答データ送信部
138 制御データ受信部
139 稼働状態制御部
140 時間データ受信部
141 時間情報出力部
150 通信回線
160 電力計
200 通知メッセージ
210 数字
300 問合メッセージ
310 数字
400 時間情報
410 利用時間の情報
420 制御時間の情報
801 ホスト・コントローラ
802 CPU
803 RAM
804 グラフィック・コントローラ
805 表示装置
806 入出力コントローラ
807 通信インターフェイス
808 ハードディスクドライブ
809 CD−ROMドライブ
810 ROM
811 フレキシブルディスク・ドライブ
812 入出力チップ
891 ネットワーク通信装置
892 CD−ROM
893 フレキシブルディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータの稼働状態を制御するコンピュータ制御システムであって、
施設に設置された複数のコンピュータと、
前記各コンピュータと通信回線を介して接続されて、前記各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置と
を備え、
前記コンピュータは、
ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、前記制御装置へ送信する使用状態データ送信部
を有し、
前記制御装置は、
前記コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部と、
前記使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示される前記コンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部と、
前記施設における使用電力を監視する使用電力監視部と、
前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がない場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がある場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が前記第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、前記制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部と
を有し、
前記コンピュータは、
前記制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部と、
前記制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部と
を更に有するコンピュータ制御システム。
【請求項2】
前記制御装置の制御データ送信部は、前記制御データとして、前記コンピュータと電気的に接続された周辺機器への電力の供給を停止させることによって、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを送信する
請求項1に記載のコンピュータ制御システム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記制御データ送信部が前記コンピュータへ制御データを送信する前に、当該コンピュータの稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することを前記ユーザに対して通知する旨の通知メッセージを示す通知データを、当該コンピュータへ送信する通知データ送信部
を更に有し、
前記コンピュータは、
前記制御装置から送信された通知データを受信する通知データ受信部と、
前記通知データ受信部が受信した通知データによって示される、自装置の稼働状態が使用電力の少ない状態へ移行することを前記ユーザに対して通知する旨の通知メッセージを出力する通知メッセージ出力部と
を更に有する請求項1又は2に記載のコンピュータ制御システム。
【請求項4】
前記制御装置の制御データ送信部は、前記制御データを送信した後に、前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がない場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第3のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう再度制御するための再制御データを、当該コンピュータへ送信し、前記制御データを送信した後に、前記使用電力監視装置が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がある場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が前記第3のしきい値よりも短い時間の第4のしきい値を超えると、前記再制御データを、当該コンピュータへ送信し、
前記コンピュータの制御データ受信部は、前記制御装置から送信された再制御データを受信し、
前記コンピュータの稼働状態制御部は、前記制御データ受信部が受信した再制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行するように制御する
請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ制御システム。
【請求項5】
前記制御装置の制御データ送信部は、前記再制御データとして、前記コンピュータの動作を一時的に停止させ、節電状態で待機させることによって、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させるよう制御するための再制御データを送信する
請求項4に記載のコンピュータ制御システム。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記制御データ送信部が前記コンピュータへ再制御データを送信する前に、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを示す問合データを、当該コンピュータへ送信する問合データ送信部
を更に有し、
前記コンピュータは、
前記制御装置から送信された問合データを受信する問合データ受信部と、
前記問合データ受信部が受信した問合データによって示される、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを問い合わせる旨の問合メッセージを出力する問合メッセージ出力部と、
前記問合せメッセージ出力部が出力した問合メッセージに対して、自装置の稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いか否かを応答する旨の入力を受け付ける応答入力受付部と、
前記応答入力受付部が入力を受け付けた応答内容を示す応答データを、前記制御装置へ送信する応答データ送信部と
を更に有し、
前記制御装置は、
前記コンピュータから送信された応答データを受信する応答データ受信部
を更に有し、
前記制御装置の制御データ送信部は、前記再制御データを送信するにあたり、前記応答データ受信部が受信した応答データによって示される応答内容が、前記コンピュータの稼働状態を使用電力の更に少ない状態へ移行させても良いことを示している場合、又は、応答内容の入力を受け付けることができなかったことを示している場合に、当該コンピュータへ前記再制御データを送信する
請求項4又は5に記載のコンピュータ制御システム。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記コンピュータがユーザによって起動されてから、当該コンピュータがユーザによって停止されるまでの、当該コンピュータの利用時間を算出する利用時間算出部と、
前記コンピュータがユーザによって起動されてから、当該コンピュータがユーザによって停止されるまでの間に、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御した制御時間を算出する制御時間算出部と、
前記利用時間算出部が前記コンピュータの利用時間を算出した後に、当該コンピュータがユーザによって起動された場合に、前記利用時間算出部が算出した当該コンピュータの利用時間と、前記制御時間算出部が算出した当該コンピュータの制御時間とを示すデータを、当該コンピュータへ送信する時間データ送信部と
を更に有し、
前記コンピュータは、
前記利用時間と、前記制御時間とを示すデータを、前記制御装置から受信する時間データ受信部と、
前記時間データ受信部が受信したデータによって示される前記利用時間と、前記制御時間とを示す情報を出力する時間情報出力部と
を更に有するコンピュータ制御システム。
【請求項8】
施設に設置されたコンピュータであって、
ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信部と、
前記制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部と、
前記制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部と
を備えるコンピュータ。
【請求項9】
施設に設置されたコンピュータを制御する制御方法であって、
ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信段階と、
前記制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信段階と、
前記制御データ受信段階において受信された制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御段階と
を備える制御方法。
【請求項10】
施設に設置されたコンピュータ用のプログラムであって、前記コンピュータを、
ユーザによる自装置の使用状態を示す使用状態データを、通信回線を介して接続された制御装置へ送信する使用状態データ送信部、
前記制御装置から送信された制御データを受信する制御データ受信部、
前記制御データ受信部が受信した制御データに基づいて、自装置の稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行するように制御する稼働状態制御部
として機能させるプログラム。
【請求項11】
施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、前記各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置であって、
前記コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部と、
前記使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示される前記コンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部と、
前記施設における使用電力を監視する使用電力監視部と、
前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がない場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がある場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が前記第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、前記制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部と
を備える制御装置。
【請求項12】
施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、前記各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置を制御する制御方法であって、
前記コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信段階と、
前記使用状態データ受信段階において受信された使用状態データによって示される前記コンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定段階と、
前記施設における使用電力を監視する使用電力監視段階と、
前記使用電力監視段階において監視されている使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がない場合、前記不使用時間特定段階において特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、前記使用電力監視段階において監視されている使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がある場合、前記不使用時間特定段階において特定された前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が前記第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、前記制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信段階と
を備える制御方法。
【請求項13】
施設に設置された複数のコンピュータと通信回線を介して接続されて、前記各コンピュータの稼働状態を制御する制御装置用のプログラムであって、前記制御装置を、
前記コンピュータから送信された使用状態データを受信する使用状態データ受信部、
前記使用状態データ受信部が受信した使用状態データによって示される前記コンピュータの使用状態に基づいて、当該コンピュータが使用されなくなってから経過した時間を特定する不使用時間特定部、
前記施設における使用電力を監視する使用電力監視部、
前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がない場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が第1のしきい値を超えると、当該コンピュータの稼働状態を使用電力の少ない状態へ移行させるよう制御するための制御データを、当該コンピュータへ送信し、前記使用電力監視部が監視している使用電力が前記施設における契約電力を超える虞がある場合、前記不使用時間特定部が特定した前記コンピュータが使用されなくなってから経過した時間が前記第1のしきい値よりも短い時間の第2のしきい値を超えると、前記制御データを、当該コンピュータへ送信する制御データ送信部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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