サイクロン、これを有するスラリー分離装置、その装置を利用したスラリー供給システム、及び方法
【課題】サイクロン、これを有するスラリー分離装置、その装置を利用したスラリー供給システム、及び方法を提供する。
【解決手段】サイクロンは本体と旋回流出口部材を含む。本体は、流体が投入される取入通路、取入通路に連通し流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、及び円筒型通路の下端に連結された上端と第1群粒子より大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は円筒型通路の上端に挿入される。円筒型通路から旋回上昇する第1群粒子が排出される第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。円筒型通路の鉛直方向の長さは、円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、円錐型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の5〜9倍である。
【解決手段】サイクロンは本体と旋回流出口部材を含む。本体は、流体が投入される取入通路、取入通路に連通し流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、及び円筒型通路の下端に連結された上端と第1群粒子より大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は円筒型通路の上端に挿入される。円筒型通路から旋回上昇する第1群粒子が排出される第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。円筒型通路の鉛直方向の長さは、円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、円錐型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の5〜9倍である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロン、これを有するスラリー分離装置、その装置を利用したスラリー供給システム、及び方法に関し、より詳細には、スラリーを旋回させるサイクロン、このサイクロンを利用してスラリーをサイズ別に分離する装置、この装置を利用して分離されたスラリーを研磨装置に供給するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の高性能化、高集積化によって、多層配線構造が必須的に要求されている。多層配線構造は、導電膜や絶縁膜の形成工程及びエッチング工程を多数回進行して形成される。特に、下部膜上に上部膜を均一な厚さに形成するために、下部膜の表面を平坦化させる工程を行う。このような平坦化の形態は、局部的平坦化と広域平坦化に区分されることができる。
【0003】
平坦化を実現するための工程としては、例えば、エッチバック、リフロー、化学機械的研磨(CMP)等の工程がある。広域平坦化及び高集積回路に適用される方法としては、CMP工程が一番広く使用されている。これは、広域平坦化がCMP工程によってのみ可能であるのみならず、平坦性の達成度ではCMP工程が一番優れるためである。
【0004】
CMP工程とは、1980年代後半、米国IMB社で開発された工程である。CMP工程によると、研磨ヘッドに平坦化対象物である半導体基板を装着させる。半導体基板と研磨パッドとの間に脱イオン水と研磨粒子、添加剤等を含むスラリーを提供しながら、半導体基板を研磨パッドと接触させた状態で半導体基板と研磨パッドを互いに反対方向に回転させることで、半導体基板の表面を研磨する。即ち、スラリーに含まれた研磨粒子及び研磨パッドの表面突起を半導体基板の表面と機械的に摩擦させて半導体基板の表面を機械的に研磨する同時に、スラリーに含まれた化学的成分と半導体基板の表面を化学的に反応させて半導体基板の表面を化学的にも研磨することになる。
【0005】
CMP工程の研磨効率は、CMP装備、スラリー、研磨パッドの種類等によって決定される。特に、スラリーは、研磨効率に重要な影響を及ぼす。
【0006】
一方、スラリーは長時間放置しておくと、スラリー内の分散された粒子が粒子間凝集メカニズムによって変形力を受けて、スラリーの界面電位が変化される。これによって、親水性のシラノールグループ同士に反応して、水が生成される。結果的に、疎水性のシロキサングループ同士に連結され、持続的に巨大粒子が形成される。スラリー内の巨大粒子はCMP工程の重要不良要因として作用する。
【0007】
このような問題点を解消するために、従来は巨大粒子を沈殿させて、巨大粒子を使用することなく、残りのスラリーのみをCMP装置に供給し使用した。これによって、高価なスラリー全体を使用することができず、一定量の沈殿した巨大粒子を常に廃棄処理することで、半導体装置の製造原価を上昇させる要因として作用することになる。
【0008】
一方、巨大粒子が除去されたスラリーをCMP装置に供給するための従来のシステムは、再生ユニットと混合ユニットとを含む。巨大粒子が除去されたスラリーをCMP工程に使用されることができるサイズに再生するために、スラリー内の粒子を再生ユニットの分離装置を利用してサイズ別に分離する。設定されたサイズ以上の粒子は超音波粉砕装置で粉砕した後、更に分離装置によって再度分離される。このような分離工程を経たスラリーがCMP工程に使用されることができる濃度を有するようにするために、混合ユニットで分離されたスラリーに脱イオン水を混合する。前記のような工程を通じて適正濃度を有するスラリーをCMP装置に供給することになる。
【0009】
従来の分離装置は、スラリー内の粒子を比重差によって分離するサイクロンと、サイクロンを収容するハウジングを含む。サイクロンは、スラリーが投入される取入通路、スラリーが旋回運動を起こす空間を提供する円筒型通路と円錐型通路が形成される。スラリーにより強い遠心力を付与するためには、取入通路、円筒型通路、及び円錐型通路間の相対的な長さ比率が最適の条件に設定されなければならない。しかし、従来は最適の長さ比率を提示することができなくて、スラリー分離効率が相当に低いという問題があった。
【0010】
又、従来のハウジングは、サイクロンの取入通路に連絡した取入口を有する。取入口を通じてサイクロンに提供されるスラリーに印加される剪断応力が小さいと、スラリーの流れが円滑になって、分離効率が向上する。しかし、従来の取入口はスラリーに非常に大きい剪断応力を印加する形状を有するという問題もある。
【0011】
特に、従来のスラリー供給システムは、分離ユニットと混合ユニットが別に分離された構成となっている。従って、分離ユニットで分離されたスラリーを容器に貯蔵して、この容器を混合ユニットに運搬して、スラリーに脱イオン水を混合する工程を実施した。これによって、従来のスラリー供給システムは、非常に複雑な構造を有する。特に、スラリーを運搬する途中に、前述された凝集メカニズムが発生する可能性が非常に高いため、CMP工程に致命的な悪影響を及ぼす巨大粒子がスラリー内に発生する場合が多かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、改善された分離効率を有するサイクロンを提供する。
【0013】
又、本発明は、前記サイクロンを有しながら、スラリーに印加される剪断応力を減少させることができるスラリー分離装置を提供する。
【0014】
又、本発明は、スラリーを分離する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が統合されたスラリー供給システムを提供する。
【0015】
又、本発明は、前記スラリー供給システムを利用してスラリーをCMP装置に供給する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一実施形態によるサイクロンは、本体及び旋回流出口部材を含む。本体は、流体が投入される取入通路、取入通路に連通し流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、及び円筒型通路の下端に連結された上端と前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は、円筒型通路の上端に挿入される。円筒型通路から旋回上昇する第1群粒子が排出される第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。円筒型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、円錐型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の5〜9倍である。
【0017】
本発明の他の実施形態によるスラリー分離装置は、ハウジング及びサイクロンを含む。ハウジングは、スラリーが投入される取入口、取入口に連通する円弧形状の分配通路、分配通路に連通する上端を有する収容部、スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び収容部の下端に連通第1群粒子よりも大きい比重を有するスラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有する。サイクロンは、本体及び旋回流出口部材を含む。本体は、分配通路に連通する取入通路、取入通路と第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び円筒型通路と第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は、円筒型通路に挿入される。円筒型通路と第1排出口との間を連通する第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。
【0018】
本発明の更に他の実施形態によるスラリー供給システムは、予備スラリーが貯蔵されたスラリードラム、再生ユニット、及び混合ユニットを含む。再生ユニットは、スラリードラム内の予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する。混合ユニットは、再生ユニットで再生された再生スラリーの供給を直接受け、再生スラリーに脱イオン水を混合して研磨工程に使用されることができる濃度を有する最終スラリーを製造する。
【0019】
本発明の一実施形態によると、再生ユニットはスラリードラムから予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンク、予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインを介してそれぞれ連結され予備スラリーを第1群粒子及び第1群粒子よりも大きいサイズの第2群粒子に分離するスラリー分離装置、及び第1回収ラインに配置され第1回収ラインを通じて予備スラリータンクに回収される第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置を含む。
【0020】
本発明の他の実施形態によると、混合ユニットは、脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンク、及び脱イオン水タンクと再生ユニットにそれぞれ連結され再生スラリーを脱イオン水と混合する混合容器を含む。
【0021】
本発明の更に他の実施形態によるスラリー供給方法によると、予備スラリーは1次粉砕される。1次粉砕された予備スラリー内の粒子は、第1群粒子と、第1群粒子よりも大きい第2群粒子に分離される。その後、第2群粒子は2次粉砕される。1次粉砕された第1群粒子と2次粉砕された第2群粒子に脱イオン水を混合して、最終スラリーが製造される。最終スラリーは研磨対象物に供給される。
【0022】
前述した本発明によると、サイクロンの通路間の比率が最適の条件で設定されることによって、スラリー分離効率が大幅に向上する。又、分離装置が円弧形状の取入通路を有することによって、スラリーに印加される剪断応力が大幅に減少する。又、スラリーを再生する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が一つのシステムで行われるので、システムの構造が簡単になる。特に、分離されたスラリーを混合ユニットに運搬する必要がないので、運搬中にスラリー内に巨大粒子が形成されることも防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0024】
サイクロン
図1は、本発明によるサイクロンを示す断面図である。
【0025】
図1を参照すると、本発明によるサイクロン100は、本体110及び旋回流出口部材120を含む。
【0026】
本体110は、スラリーのような流体が取り入れられる取入通路112、取入通路112に連通する円筒型通路114、及び円筒型通路114に連通する円錐型通路116を有する。一方、本体110はシリコンカーバイド材質でも良い。
【0027】
取入通路112は、本体110の側壁上部に水平方向に形成される。取入通路112の直径が小さいほど、スラリーの分離効率が向上する。又、取入通路112を通過するスラリーの速度が大きいほど、スラリーの分離効率がより向上する。
【0028】
円筒型通路114は、本体110内に鉛直方向に形成される。円筒型通路114は、取入通路112に連通する上端と、上端と実質的に同じ径の下端を有する。円筒型通路114は、直径D1を有する。取入通路112の直径は、円筒型通路114の直径D1の1/4〜1/3倍である。
【0029】
円錐型通路116は、円筒型通路114の下端に連結された上端と、開放された下端を有する。特に、円錐型通路116は、上端から下端に行くほど、漸次的に直径が減少する形状を有する。円錐型通路116の傾斜する内壁は、鉛直方向に対して10°〜30°の傾斜角を有する。
【0030】
取入通路112を通じて流入されたスラリーは、外部から供給される高圧によって円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回させられ、それによってスラリー内の粒子が比重別に分離される。従って、最も小さい比重を有するスラリー内の第1群粒子は、円筒型通路114の上端領域に分布し、反面、最も大きい比重を有するスラリー内の第2群粒子は円錐型通路116の下端領域に分布する。
【0031】
ここで、スラリーが円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回する数が増加するほど、スラリー内の粒子がより厳密に分離されることができる。スラリーの旋回する数は、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2に比例するので、円筒型通路114と円錐型通路116の鉛直方向の長さL1及びL2は大きい方が好ましい。
【0032】
特に、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2は、円筒型通路114の直径D1と密接な関連がある。たとえ、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2が大きくても、円筒型通路114の直径D1も大きければ、円筒型通路114と円錐型通路116の内部空間が非常に大きい体積を有することになる。非常に大きい空間では、スラリーが旋回する数が減少することになる。従って、スラリー分離効率を向上させるために、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2は、円筒型通路114の直径D1によって決定される。又、スラリー内の粒子間の比重差が小さいほど、円筒型通路114の長さL1に対する円錐型通路116の長さL2の比率を大きくすることによってスラリー分離効率をより向上させることができる。一方、円錐型通路116の下端直径D2は、円筒型通路114の直径D1の1/10〜1/6倍であることが好ましい。
【0033】
本発明では、円筒型通路114の長さL1を円筒型通路114の直径Dの0.5〜2倍に設定する。又、円錐型通路116の長さL2を円筒型通路114の直径Dの5〜9倍に設定する。このような円筒型通路114と円錐型通路116の長さの限定による効果は、後述される実験形態を通じて証明される。
【0034】
旋回流出口部材120は本体110の上端に挿入され、円筒型通路114内に進入させられる。第1群粒子が排出される第1排出通路122が、旋回流出口部材120内に鉛直方向に形成される。特に、旋回する第1群粒子が取入通路112を通じて排出されないように、第1排出通路122の下端は、取入通路112より下に位置する。
【0035】
ここで、第1排出通路122の長さ、特に、円筒型通路114の上端から第1排出通路122の下端までの長さL3も、円筒型通路114の直径D1に応じて決定されることがスラリー分離効率向上のために好ましい。前記長さL3は、円筒型通路114の直径D1の0.6〜1.2倍程度が好ましい。又、旋回流出口部材120の直径は、円筒型通路112の直径D1の1/6〜1/3倍である。
【0036】
さらに、旋回流出口部材120は、第1群粒子よりは大きく、第2群粒子よりは小さい比重を有する第3群粒子の排出のための第2排出通路124を有することが好ましい。第2排出通路124は、第1排出通路122に水平方向に連通する。
【0037】
取入通路112を通じてサイクロン100内に投入されたスラリーは、外部から供給される高圧によって円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回運動を起こすことになる。これによって、スラリー内の粒子は、比重差によって上から下に第1群粒子、第3群粒子、及び第2群粒子に分離される。最も小さい比重の第1群粒子は第1排出通路122を通じて排出され、第3群粒子は第2排出通路124を通って排出され、最も大きい比重の第2群粒子は円錐型通路116の下端を通って排出される。
【0038】
スラリー分離装置
図2は本発明によるスラリー分離装置を示す分解斜視図であり、図3は図2に図示されたスラリー分離装置を示す斜視図であり、図4は図3のスラリー分離装置で第1ブロックが除去された構造を示す斜視図であり、図5は図3のスラリー分離装置の内部構造を示す部分切開斜視図である。
【0039】
図2及び図3を参照すると、本発明によるスラリー分離装置200は、ハウジング、及びハウジング内に収容された少なくとも一つのサイクロン100を含む。サイクロン100は、図1に図示したサイクロンと実質的に同じ構成を有するので、ここでは重複する説明は省略して、同じ部材には同じ参照符号を与する。
【0040】
ハウジングは、第1ブロック210、第2ブロック220、第3ブロック230、及び第4ブロック240を含む。第2ブロック220は第1ブロック210の底面に結合され、第3ブロック230は第2ブロック220の底面に結合され、第4ブロック240は第3ブロック230の底面に結合される。第1〜第4ブロック210、220、230、240間の結合力の強化のために、各ブロック210、220、230、240間には第1〜第3支持板261、262、263が介在させられる。又、カバー250がO−リング252を介して第1ブロック210の上面に結合される。ここで、本実施形態では、マルチブロック型構造のハウジングを例示しているが、ハウジングは単一ブロック型構造を有することもできる。
【0041】
第1収容溝(図示せず)が第1ブロック210の底面から上に向かって形成される。第2収容溝229が第2ブロック200に鉛直方向に貫通形成される。第3収容溝239が第3ブロック230に鉛直方向に貫通形成される。第4収容溝249が第4ブロック240の上面から下に向かって形成される。第1〜第4収容溝229、239、249は互いに連通し、サイクロン100を収容する一つの収容部279(図5参照)を形成する。第1〜第3支持板261、262、263にも第1〜第4収容溝229、239、249と連通する孔が形成される。
【0042】
スラリーが投入される取入口222が、第2ブロック220の側面に水平方向に形成される。図4に示すように、取入口222に連通する円弧形状の分配通路226が第2ブロック220の上面に形成される。本実施形態では、分配通路226は半円形状を有する。4個の分岐通路228が分配通路226から第2ブロック220の中心に向かって半径方向に形成される。各分岐通路228は収容部279と連通し、スラリーはサイクロン100の取入通路112に供給される。ここで、スラリーは半円形状の分配通路226に沿って流れながら、分配通路226の円弧形状の内壁から小さい剪断応力を受けることになる。従って、スラリーは円滑に分配通路226内を流れて、サイクロン100に供給される。
【0043】
サイクロン100で分離された第3群粒子が排出される第3排出口224が、第2ブロック220の側面に水平方向に形成される。即ち、第3排出口224は、サイクロン100の第2排出通路124と連通する。
【0044】
一方、本実施形態は、4個の収容部279を有し、そのためサイクロン100も4個と例示したが、サイクロン100の数は処理しようとするスラリーの量によって変更されることができる。
【0045】
第1排出口212が第1ブロック210の側面に水平方向に形成される。第1排出口212は第3排出口224と反対方向に位置する。サイクロン100で分離された第1群粒子は、第1排出通路122を経由して第1排出口212を通って排出される。
【0046】
図5を参照すると、第2排出口242が第4ブロック240の底面から上に向かって形成される。第2排出口242は第4収容溝249と連通する。従って、第2排出口242はサイクロン100の下端と連通し、第2群粒子が第2排出口242を通じて排出される。
【0047】
ここで、本実施形態では、ハウジングが4個のブロック210、220、230、240から構成されると例示しているが、第3ブロック230は必ずしも必要な構成要素ではない。即ち、第3ブロック230はサイクロン100の長さによって選択的に付加されることができる。
【0048】
スラリー供給システム
図6は本発明によるスラリー供給システムを示すブロック図であり、図7は図6の再生ユニットが有する予備スラリータンクの内部構造を示す断面図であり、図8は図6の再生ユニットが有する超音波粉砕装置を示す断面図であり、図9は図6の混合ユニットが有する混合容器を示す断面図である。
【0049】
図6を参照すると、本発明によるスラリー供給システム300は、予備スラリーが貯蔵された2個のスラリードラム310、312、予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する再生ユニット400、及び再生ユニット400で再生された再生スラリーに脱イオン水を混合して、研磨工程に使用可能な濃度を有する最終スラリーを製造する混合ユニット500を含む。
【0050】
本実施形態は、2個のスラリードラム310、312から構成される。一方のスラリードラム310内の予備スラリーが再生ユニット400に全部供給されると、予備スラリーの供給が中断されないように、他のスラリードラム312内の予備スラリーが再生ユニット400に継続して供給されるようにする。空いているスラリードラム310は、新しい予備スラリーで満たされる。しかし、スラリードラムは必ずしも2個である必要はないということは当業者に自明である。
【0051】
スラリードラム310、312内の予備スラリーは、ポンプ320によって再生ユニット400に供給される。ポンプ320は、ベローズ・ポンプでも良い。ここで、予備スラリーは巨大粒子を含むことができるが、このような巨大粒子まで再生ユニット400で再生すると、再生効率が低くなる。
【0052】
これを防止するために、第1フィルタ330が予備スラリー内の巨大粒子を予め除去する。第1フィルタ330は格子構造を有して、格子間のサイズより大きいサイズを有する巨大粒子を通過させない。
【0053】
再生ユニット400は、第1フィルタ330を通過した予備スラリーが貯蔵される予備スラリータンク410、予備スラリー内の粒子を比重別に分離するスラリー分離装置200、及び一番比重が大きい第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置430を含む。一方、ポンプ420がスラリー分離装置200に高圧を提供して、スラリーに遠心力を付与する。スラリー分離装置200は、図2〜図5を参照して詳細に説明したので、同じ部材には同じ参照番号を付与し、その重複説明は省略する。
【0054】
再生ユニット400は、予備スラリーライン440を通って予備スラリータンク410と連結される。ポンプ420は、予備スラリーライン440上に設けられる。スラリー分離装置200で分離された第2群粒子は、第1回収ライン442を通じて予備スラリータンク410に回収される。又、第3群粒子は第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収される。超音波粉砕装置430は第1回収ライン442上に設けられ、第2群粒子を超音波で粉砕する。
【0055】
図7を参照すると、予備スラリータンク410は、高さHと幅Wを有する円筒型構造である。特に、予備スラリー内の水分が蒸発することを抑制し、又、比重が大きい粒子が沈降して予備スラリータンク410の底面上に堆積することを抑制するために、高さHと幅Wの比率は、1:0.5〜1:0.8であることが好ましい。又、予備スラリータンク410内で予備スラリーが停滞することを抑制するために、予備スラリータンク410は下に湾曲した底面を有することが好ましい。特に、予備スラリータンク410の底面と側面間の曲率半径は50mm程度が好ましい。
【0056】
又、予備スラリータンク410内で予備スラリーが凝集することを抑制するために、振動子412が予備スラリータンク410の外壁に設けられる。振動子412は予備スラリーに500kHz以上の高周波を印加し、高周波によって発生した微細波長を利用して凝集した粒子を粉砕する。
【0057】
付加的に、予備スラリーの液面を感知するために、レベルセンサ414を予備スラリータンク410の内壁に付着させることもできる。又、予備スラリータンク410の材質の例としてはフッ素樹脂が挙げられる。
【0058】
図8を参照すると、超音波粉砕装置430は、第2群粒子を収容する超音波容器432、及び超音波容器432の底面に付着した振動子434を含む。振動子434は第2群粒子に500kHz以上の高周波を印加して、第2群粒子を粉砕する。特に、振動子432は超音波容器434の底面全体の面積と対応する面積を有するプレート形状である。従って、第2群粒子全体に振動子434から高周波を均一に印加することができるので、第2群粒子を粉砕する効率が向上する。
【0059】
図6を更に参照すると、予備スラリーは、スラリー分離装置200によって比重別に第1群粒子、第3群粒子、及び第2群粒子に分離される。一番小さい比重の第1群粒子は、直接混合ユニット500に供給される。第3群粒子は、第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収された後、更にスラリー分離装置200に供給され再度分離される。一方、一番大きい比重の第3群粒子は、超音波粉砕装置430によって粉砕され予備スラリータンク410に回収された後、更にスラリー分離装置200に供給され再度分離される。前記のようなサイクルが反復継続され、予備スラリーは第1群粒子のみで構成されることになる。結果的に、予備スラリーは使用されない部分がなく、全体が使用される。
【0060】
予備スラリーの量と実質的に同じ量を有する再生スラリーは、連結ライン530を通じて混合ユニット500に直接供給される。即ち、本発明では、再生ユニット400と混合ユニット500が直接連結されており、別の運搬設備を使用して再生スラリーを混合ユニット500に運搬する必要がない。従って、再生スラリーを運搬する途中に、再生スラリーが凝集する現象も抑制される。
【0061】
混合ユニット500は、連結ライン530を通じてスラリー分離装置200に直接連結された混合容器510、及び混合容器510に提供される脱イオン水が貯蔵された脱イオン水容器520を含む。
【0062】
図9を参照すると、混合容器510は脱イオン水ライン522を通じて脱イオン水容器520に連結される。混合容器510内で再生スラリーと脱イオン水を混合する途中に再生スラリー及びスラリーが凝集する現象を抑制するために、再生スラリー及びスラリーに高周波を印加する振動子514が混合容器510の外壁に設けられる。
【0063】
図6を更に参照すると、混合ユニット500で製造された最終スラリーは、スラリーライン344を通じて2個のスラリー容器340、342に供給される。スラリー容器340、342は、循環ライン346を通じて互いに連結される。従って、スラリー容器340、342内の最終スラリーは停滞することなく、循環ライン346に沿って継続的に循環する。従って、最終スラリーが凝集する現象が抑制される。
【0064】
付加的に、スラリー供給システム300は、予備スラリー、再生スラリー、及び最終スラリーが凝集する現象をより抑制するために、予備スラリー、再生スラリー、及び最終スラリーに窒素を含む加湿ガスを供給するユニット370を更に含むことができる。加湿ガス供給ユニット370は、スラリードラム310、312、予備スラリータンク410、超音波容器510、及びスラリー容器340、342にそれぞれ連結される。特に、スラリー容器340、342に提供された加湿ガスは、スラリー容器340、342内の最終スラリーを循環させる圧力を供給する。
【0065】
又、スラリー供給システム300は、洗浄ユニット380を更に含むことができる。洗浄ユニット380は、スラリー供給システム300全体に水酸化カリウムを含む洗浄液を提供して、スラリー供給システム300の内壁に残留する最終スラリーを除去する。
【0066】
一方、スラリー容器340、342内の最終スラリーは、第2フィルタ350を通過しながら、最終的に巨大粒子及び異物を除去する。第2フィルタ350を通過した最終スラリーが研磨工程に適合する濃度を有しているかを確認するために、濃度測定計360が最終スラリーの濃度を測定する。適合な濃度を有していると判定された最終スラリーは研磨装置600に供給される。
【0067】
スラリー供給方法
図10及び図11は、図6に図示されたスラリー供給システムを利用してスラリーを研磨装置に供給する方法を順次に示す流れ図である。
【0068】
図6、図10、及び図11を参照すると、段階ST11で、ポンプ320を利用してスラリードラム310内の予備スラリーを第1フィルタ330に通過させることによって、予備スラリー内の巨大粒子を除去する。
【0069】
段階ST12で、巨大粒子が除去された予備スラリーを予備スラリータンク410に供給する。
【0070】
段階ST13で、振動子412から発生した超音波を予備スラリーに印加して、予備スラリーを1次粉砕する。予備スラリータンク410内の予備スラリーを継続的に粉砕するので、予備スラリータンク410内で予備スラリーが凝集する現象が抑制される。
【0071】
段階ST14で、1次粉砕された予備スラリーをスラリー分離装置200に供給する。
【0072】
段階ST15で、ポンプ420から提供された高圧によって予備スラリーはスラリー分離装置200内で一番比重が小さい第1群粒子、第1群粒子より比重が大きい第3群粒子、及び一番比重が大きい第2群粒子に分離される。
【0073】
段階ST16で、第3群粒子は第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収される。
【0074】
段階ST17で、第2群粒子は第1回収ライン442を通じて超音波粉砕装置430に導入される。超音波粉砕装置430は、振動子434を利用して第2群粒子に超音波を印加して、第2群粒子を2次粉砕する。2次粉砕された第2群粒子は、第1回収ライン442を通じて予備スラリータンク410に回収され、第3群粒子と混合される。
【0075】
段階ST18で、第2群及び第3群粒子は予備スラリータンク410内で3次粉砕される。
【0076】
段階ST19で、3次粉砕された第2群及び第3群粒子は更にスラリー分離装置200に供給される。
【0077】
段階ST20で、前記段階ST15〜ST19を反復的に行って、第1群粒子のみで構成された再生スラリーを製造する。
【0078】
段階ST21で、再生スラリーを、連結ライン530を通じて混合ユニット500の混合容器510に直接供給する。即ち、本発明では、再生ユニット400と混合ユニット500が連結ライン530を通じて直接連結されているので、再生スラリーを、別の運搬道具を使用することなく、混合ユニット510に直接供給することができる。従って、再生スラリーが凝集し巨大粒子が形成される現象が抑制される。
【0079】
段階ST22で、脱イオン水容器520から脱イオン水を混合容器512に供給して、脱イオン水と再生スラリーを混合することによって、研磨工程に使用される濃度を有する最終スラリーを製造する。
【0080】
段階ST23で、脱イオン水と再生スラリーを混合しながら、超音波を最終スラリーに印加して最終スラリーを4次粉砕する。脱イオン水と再生スラリーを混合する途中にも製造される最終スラリーを粉砕するので、最終スラリー内に巨大粒子が形成されることがより抑制される。
【0081】
段階ST24で、最終スラリーをスラリー容器340、342に供給する。
【0082】
段階ST25で、最終スラリーをスラリー容器340、343の間で循環ライン346を通じて継続的に循環させる。このように、最終スラリーは停滞せず、継続的に流動する状態になるので、スラリー容器340、342内で最終スラリーが凝集する現象を防止することができる。
【0083】
段階ST26で、最終スラリーを第2フィルタ350に通過させて、最終スラリー内の巨大粒子及び異物等を除去する。
【0084】
段階ST27で、最終スラリーが研磨工程に使用されることができる濃度を有するか否かを確認するために、濃度測定計360で最終スラリーの濃度を測定する。
【0085】
段階ST28で、適合な濃度を有すると判定された最終スラリーを研磨装置600に供給する。
【0086】
一方、段階ST29で、前記段階ST11〜ST28を行いながら、加湿ガス供給ユニット370からスラリードラム310、312、再生ユニット400、及び混合ユニット500に加湿窒素を継続的に供給して、外部との熱交換によるスラリーの凝縮を防止する。
【0087】
又、段階ST30で、最終スラリーを研磨装置600に供給した後、水酸化カリウムを含む洗浄液をスラリー供給システム300全体に供給して、スラリー供給システムを洗浄する。
【0088】
サイクロンの製作
(図1のサイクロンの製作)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が7.5mm、円錐型通路の長さL2が69mmである図1に図示された本発明のサイクロンを製作した。
(比較例1)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が4.5mm、円錐型通路の長さL2が22.5mmであるサイクロンを製作した。
(比較例2)
円筒型通路を有さず、円錐型通路のみを有するサイクロンを製作した。
(比較例3)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が2mm、円錐型通路の長さL2が10mmであるサイクロンを製作した。
(比較例4)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が3.75mm、円錐型通路の長さL2が18.75mmであるサイクロンを製作した。
【0089】
サイクロンのスラリー分離効率実験
図1に対応する実験例のサイクロンと、比較例1〜4のサイクロンを利用して、0.98μm、3.05μm、及び5.23μmの直径を有する個数が互いに異なる粒子を分離する実験を行った。実験結果が下記表1及び図12に示されている。図12は、表1に示されたサイクロンの分離効率を比較して示すグラフである。
【0090】
【表1】
【0091】
表1において、「排出」は一番小さい比重を有する第1群粒子がサイクロンの第1排出通路から排出された個数を表す。従って、排出される粒子の数が少ないほど、サイクロンの分離効率が高くなることを示す。一方、スラリーから除去しようとする第2群粒子はほぼ5μm以上の直径を有する。従って、表1で5.23μmの粒子に対する分離効率がサイクロンの性能を決定する。
【0092】
表1と図12に示すように、5.23μmの粒子に対する比較例1〜比較例4のサイクロンの分離効率は、ほぼ80%以下であることと示される。反面、実験例によるサイクロンの分離効率は、大部分が85%以上であることと示される。このように、図1に対応する実験例によるサイクロンが比較例1〜比較例4のサイクロンに対してスラリー内の巨大粒子を分離する効率に優れることがわかる。
【0093】
水酸化カリウムに対するサイクロンの耐性実験
従来技術であるアルミニウム酸化物材質のサイクロンに洗浄液として使用される水酸化カリウム水溶液を導入した。又、本発明によるシリコンカーバイド材質のサイクロンに水酸化カリウム水溶液を導入した。その後、アルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁とシリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を電子顕微鏡で撮影した。
【0094】
図13はアルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁を撮影した写真であり、図14はシリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【0095】
図13に示すように、アルミニウム酸化物の成分は、水酸化カリウムのアルカリ成分によって切断された組織状態を有する。切断された組織を有するアルミニウム酸化物は、スラリーを分離する工程中にスラリーと混合され、スラリーの品質を低下させる。
【0096】
反面、図14に示すように、シリコンカーバイドは水酸化カリウムのアルカリ成分に殆ど影響を受けないので、堅固に結合された本来の組織状態を有する。従って、スラリーは最初の品質を有する状態をそのまま維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
前述したように本発明によると、サイクロンの円筒型通路と円錐型通路の長さが最適の条件に設定されることによって、サイクロンは向上したスラリー分離効率を有することになる。
【0098】
又、分離装置が円弧形状の取入通路を有することによって、スラリーに印加される剪断応力が大幅に減少する。
【0099】
特に、スラリーを再生する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が一つのシステムで行われるので、システムの構造が簡単になる。特に、分離されたスラリーを混合ユニットに運搬する必要がないので、運搬途中にスラリー内に巨大粒子が形成されることも防止される。
【0100】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明によるサイクロンを示す断面図である。
【図2】本発明によるスラリー分離装置を示す分解斜視図である。
【図3】図2に図示されたスラリー分離装置を示す結合斜視図である。
【図4】図3のスラリー分離装置で第1ブロックが除去された構造を示す斜視図である。
【図5】図3のスラリー分離装置の内部構造を示す部分切開斜視図である。
【図6】本発明によるスラリー供給システムを示すブロック図である。
【図7】図6の再生ユニットが有する予備スラリータンクの内部構造を示す断面図である。
【図8】図6の再生ユニットが有する超音波粉砕装置を示す断面図である。
【図9】図6の混合ユニットが有する混合容器を示す断面図である。
【図10】図6のシステムを利用してスラリーを供給する方法を順次に示す流れ図である。
【図11】図6のシステムを利用してスラリーを供給する方法を順次に示す流れ図である。
【図12】表1に記載されたサイクロンの分離効率を比較して示すグラフである。
【図13】アルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【図14】シリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【符号の説明】
【0102】
100 サイクロン、
200 スラリー分離装置、
310 スラリードラム、
400 再生ユニット、
430 超音波粉砕装置、
500 混合ユニット。
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロン、これを有するスラリー分離装置、その装置を利用したスラリー供給システム、及び方法に関し、より詳細には、スラリーを旋回させるサイクロン、このサイクロンを利用してスラリーをサイズ別に分離する装置、この装置を利用して分離されたスラリーを研磨装置に供給するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の高性能化、高集積化によって、多層配線構造が必須的に要求されている。多層配線構造は、導電膜や絶縁膜の形成工程及びエッチング工程を多数回進行して形成される。特に、下部膜上に上部膜を均一な厚さに形成するために、下部膜の表面を平坦化させる工程を行う。このような平坦化の形態は、局部的平坦化と広域平坦化に区分されることができる。
【0003】
平坦化を実現するための工程としては、例えば、エッチバック、リフロー、化学機械的研磨(CMP)等の工程がある。広域平坦化及び高集積回路に適用される方法としては、CMP工程が一番広く使用されている。これは、広域平坦化がCMP工程によってのみ可能であるのみならず、平坦性の達成度ではCMP工程が一番優れるためである。
【0004】
CMP工程とは、1980年代後半、米国IMB社で開発された工程である。CMP工程によると、研磨ヘッドに平坦化対象物である半導体基板を装着させる。半導体基板と研磨パッドとの間に脱イオン水と研磨粒子、添加剤等を含むスラリーを提供しながら、半導体基板を研磨パッドと接触させた状態で半導体基板と研磨パッドを互いに反対方向に回転させることで、半導体基板の表面を研磨する。即ち、スラリーに含まれた研磨粒子及び研磨パッドの表面突起を半導体基板の表面と機械的に摩擦させて半導体基板の表面を機械的に研磨する同時に、スラリーに含まれた化学的成分と半導体基板の表面を化学的に反応させて半導体基板の表面を化学的にも研磨することになる。
【0005】
CMP工程の研磨効率は、CMP装備、スラリー、研磨パッドの種類等によって決定される。特に、スラリーは、研磨効率に重要な影響を及ぼす。
【0006】
一方、スラリーは長時間放置しておくと、スラリー内の分散された粒子が粒子間凝集メカニズムによって変形力を受けて、スラリーの界面電位が変化される。これによって、親水性のシラノールグループ同士に反応して、水が生成される。結果的に、疎水性のシロキサングループ同士に連結され、持続的に巨大粒子が形成される。スラリー内の巨大粒子はCMP工程の重要不良要因として作用する。
【0007】
このような問題点を解消するために、従来は巨大粒子を沈殿させて、巨大粒子を使用することなく、残りのスラリーのみをCMP装置に供給し使用した。これによって、高価なスラリー全体を使用することができず、一定量の沈殿した巨大粒子を常に廃棄処理することで、半導体装置の製造原価を上昇させる要因として作用することになる。
【0008】
一方、巨大粒子が除去されたスラリーをCMP装置に供給するための従来のシステムは、再生ユニットと混合ユニットとを含む。巨大粒子が除去されたスラリーをCMP工程に使用されることができるサイズに再生するために、スラリー内の粒子を再生ユニットの分離装置を利用してサイズ別に分離する。設定されたサイズ以上の粒子は超音波粉砕装置で粉砕した後、更に分離装置によって再度分離される。このような分離工程を経たスラリーがCMP工程に使用されることができる濃度を有するようにするために、混合ユニットで分離されたスラリーに脱イオン水を混合する。前記のような工程を通じて適正濃度を有するスラリーをCMP装置に供給することになる。
【0009】
従来の分離装置は、スラリー内の粒子を比重差によって分離するサイクロンと、サイクロンを収容するハウジングを含む。サイクロンは、スラリーが投入される取入通路、スラリーが旋回運動を起こす空間を提供する円筒型通路と円錐型通路が形成される。スラリーにより強い遠心力を付与するためには、取入通路、円筒型通路、及び円錐型通路間の相対的な長さ比率が最適の条件に設定されなければならない。しかし、従来は最適の長さ比率を提示することができなくて、スラリー分離効率が相当に低いという問題があった。
【0010】
又、従来のハウジングは、サイクロンの取入通路に連絡した取入口を有する。取入口を通じてサイクロンに提供されるスラリーに印加される剪断応力が小さいと、スラリーの流れが円滑になって、分離効率が向上する。しかし、従来の取入口はスラリーに非常に大きい剪断応力を印加する形状を有するという問題もある。
【0011】
特に、従来のスラリー供給システムは、分離ユニットと混合ユニットが別に分離された構成となっている。従って、分離ユニットで分離されたスラリーを容器に貯蔵して、この容器を混合ユニットに運搬して、スラリーに脱イオン水を混合する工程を実施した。これによって、従来のスラリー供給システムは、非常に複雑な構造を有する。特に、スラリーを運搬する途中に、前述された凝集メカニズムが発生する可能性が非常に高いため、CMP工程に致命的な悪影響を及ぼす巨大粒子がスラリー内に発生する場合が多かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、改善された分離効率を有するサイクロンを提供する。
【0013】
又、本発明は、前記サイクロンを有しながら、スラリーに印加される剪断応力を減少させることができるスラリー分離装置を提供する。
【0014】
又、本発明は、スラリーを分離する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が統合されたスラリー供給システムを提供する。
【0015】
又、本発明は、前記スラリー供給システムを利用してスラリーをCMP装置に供給する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一実施形態によるサイクロンは、本体及び旋回流出口部材を含む。本体は、流体が投入される取入通路、取入通路に連通し流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、及び円筒型通路の下端に連結された上端と前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は、円筒型通路の上端に挿入される。円筒型通路から旋回上昇する第1群粒子が排出される第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。円筒型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、円錐型通路の鉛直方向の長さは円筒型通路の直径の5〜9倍である。
【0017】
本発明の他の実施形態によるスラリー分離装置は、ハウジング及びサイクロンを含む。ハウジングは、スラリーが投入される取入口、取入口に連通する円弧形状の分配通路、分配通路に連通する上端を有する収容部、スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び収容部の下端に連通第1群粒子よりも大きい比重を有するスラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有する。サイクロンは、本体及び旋回流出口部材を含む。本体は、分配通路に連通する取入通路、取入通路と第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び円筒型通路と第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する。旋回流出口部材は、円筒型通路に挿入される。円筒型通路と第1排出口との間を連通する第1排出通路が旋回流出口部材内に鉛直方向に形成される。
【0018】
本発明の更に他の実施形態によるスラリー供給システムは、予備スラリーが貯蔵されたスラリードラム、再生ユニット、及び混合ユニットを含む。再生ユニットは、スラリードラム内の予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する。混合ユニットは、再生ユニットで再生された再生スラリーの供給を直接受け、再生スラリーに脱イオン水を混合して研磨工程に使用されることができる濃度を有する最終スラリーを製造する。
【0019】
本発明の一実施形態によると、再生ユニットはスラリードラムから予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンク、予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインを介してそれぞれ連結され予備スラリーを第1群粒子及び第1群粒子よりも大きいサイズの第2群粒子に分離するスラリー分離装置、及び第1回収ラインに配置され第1回収ラインを通じて予備スラリータンクに回収される第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置を含む。
【0020】
本発明の他の実施形態によると、混合ユニットは、脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンク、及び脱イオン水タンクと再生ユニットにそれぞれ連結され再生スラリーを脱イオン水と混合する混合容器を含む。
【0021】
本発明の更に他の実施形態によるスラリー供給方法によると、予備スラリーは1次粉砕される。1次粉砕された予備スラリー内の粒子は、第1群粒子と、第1群粒子よりも大きい第2群粒子に分離される。その後、第2群粒子は2次粉砕される。1次粉砕された第1群粒子と2次粉砕された第2群粒子に脱イオン水を混合して、最終スラリーが製造される。最終スラリーは研磨対象物に供給される。
【0022】
前述した本発明によると、サイクロンの通路間の比率が最適の条件で設定されることによって、スラリー分離効率が大幅に向上する。又、分離装置が円弧形状の取入通路を有することによって、スラリーに印加される剪断応力が大幅に減少する。又、スラリーを再生する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が一つのシステムで行われるので、システムの構造が簡単になる。特に、分離されたスラリーを混合ユニットに運搬する必要がないので、運搬中にスラリー内に巨大粒子が形成されることも防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
【0024】
サイクロン
図1は、本発明によるサイクロンを示す断面図である。
【0025】
図1を参照すると、本発明によるサイクロン100は、本体110及び旋回流出口部材120を含む。
【0026】
本体110は、スラリーのような流体が取り入れられる取入通路112、取入通路112に連通する円筒型通路114、及び円筒型通路114に連通する円錐型通路116を有する。一方、本体110はシリコンカーバイド材質でも良い。
【0027】
取入通路112は、本体110の側壁上部に水平方向に形成される。取入通路112の直径が小さいほど、スラリーの分離効率が向上する。又、取入通路112を通過するスラリーの速度が大きいほど、スラリーの分離効率がより向上する。
【0028】
円筒型通路114は、本体110内に鉛直方向に形成される。円筒型通路114は、取入通路112に連通する上端と、上端と実質的に同じ径の下端を有する。円筒型通路114は、直径D1を有する。取入通路112の直径は、円筒型通路114の直径D1の1/4〜1/3倍である。
【0029】
円錐型通路116は、円筒型通路114の下端に連結された上端と、開放された下端を有する。特に、円錐型通路116は、上端から下端に行くほど、漸次的に直径が減少する形状を有する。円錐型通路116の傾斜する内壁は、鉛直方向に対して10°〜30°の傾斜角を有する。
【0030】
取入通路112を通じて流入されたスラリーは、外部から供給される高圧によって円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回させられ、それによってスラリー内の粒子が比重別に分離される。従って、最も小さい比重を有するスラリー内の第1群粒子は、円筒型通路114の上端領域に分布し、反面、最も大きい比重を有するスラリー内の第2群粒子は円錐型通路116の下端領域に分布する。
【0031】
ここで、スラリーが円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回する数が増加するほど、スラリー内の粒子がより厳密に分離されることができる。スラリーの旋回する数は、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2に比例するので、円筒型通路114と円錐型通路116の鉛直方向の長さL1及びL2は大きい方が好ましい。
【0032】
特に、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2は、円筒型通路114の直径D1と密接な関連がある。たとえ、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2が大きくても、円筒型通路114の直径D1も大きければ、円筒型通路114と円錐型通路116の内部空間が非常に大きい体積を有することになる。非常に大きい空間では、スラリーが旋回する数が減少することになる。従って、スラリー分離効率を向上させるために、円筒型通路114と円錐型通路116の長さL1及びL2は、円筒型通路114の直径D1によって決定される。又、スラリー内の粒子間の比重差が小さいほど、円筒型通路114の長さL1に対する円錐型通路116の長さL2の比率を大きくすることによってスラリー分離効率をより向上させることができる。一方、円錐型通路116の下端直径D2は、円筒型通路114の直径D1の1/10〜1/6倍であることが好ましい。
【0033】
本発明では、円筒型通路114の長さL1を円筒型通路114の直径Dの0.5〜2倍に設定する。又、円錐型通路116の長さL2を円筒型通路114の直径Dの5〜9倍に設定する。このような円筒型通路114と円錐型通路116の長さの限定による効果は、後述される実験形態を通じて証明される。
【0034】
旋回流出口部材120は本体110の上端に挿入され、円筒型通路114内に進入させられる。第1群粒子が排出される第1排出通路122が、旋回流出口部材120内に鉛直方向に形成される。特に、旋回する第1群粒子が取入通路112を通じて排出されないように、第1排出通路122の下端は、取入通路112より下に位置する。
【0035】
ここで、第1排出通路122の長さ、特に、円筒型通路114の上端から第1排出通路122の下端までの長さL3も、円筒型通路114の直径D1に応じて決定されることがスラリー分離効率向上のために好ましい。前記長さL3は、円筒型通路114の直径D1の0.6〜1.2倍程度が好ましい。又、旋回流出口部材120の直径は、円筒型通路112の直径D1の1/6〜1/3倍である。
【0036】
さらに、旋回流出口部材120は、第1群粒子よりは大きく、第2群粒子よりは小さい比重を有する第3群粒子の排出のための第2排出通路124を有することが好ましい。第2排出通路124は、第1排出通路122に水平方向に連通する。
【0037】
取入通路112を通じてサイクロン100内に投入されたスラリーは、外部から供給される高圧によって円筒型通路114と円錐型通路116内で旋回運動を起こすことになる。これによって、スラリー内の粒子は、比重差によって上から下に第1群粒子、第3群粒子、及び第2群粒子に分離される。最も小さい比重の第1群粒子は第1排出通路122を通じて排出され、第3群粒子は第2排出通路124を通って排出され、最も大きい比重の第2群粒子は円錐型通路116の下端を通って排出される。
【0038】
スラリー分離装置
図2は本発明によるスラリー分離装置を示す分解斜視図であり、図3は図2に図示されたスラリー分離装置を示す斜視図であり、図4は図3のスラリー分離装置で第1ブロックが除去された構造を示す斜視図であり、図5は図3のスラリー分離装置の内部構造を示す部分切開斜視図である。
【0039】
図2及び図3を参照すると、本発明によるスラリー分離装置200は、ハウジング、及びハウジング内に収容された少なくとも一つのサイクロン100を含む。サイクロン100は、図1に図示したサイクロンと実質的に同じ構成を有するので、ここでは重複する説明は省略して、同じ部材には同じ参照符号を与する。
【0040】
ハウジングは、第1ブロック210、第2ブロック220、第3ブロック230、及び第4ブロック240を含む。第2ブロック220は第1ブロック210の底面に結合され、第3ブロック230は第2ブロック220の底面に結合され、第4ブロック240は第3ブロック230の底面に結合される。第1〜第4ブロック210、220、230、240間の結合力の強化のために、各ブロック210、220、230、240間には第1〜第3支持板261、262、263が介在させられる。又、カバー250がO−リング252を介して第1ブロック210の上面に結合される。ここで、本実施形態では、マルチブロック型構造のハウジングを例示しているが、ハウジングは単一ブロック型構造を有することもできる。
【0041】
第1収容溝(図示せず)が第1ブロック210の底面から上に向かって形成される。第2収容溝229が第2ブロック200に鉛直方向に貫通形成される。第3収容溝239が第3ブロック230に鉛直方向に貫通形成される。第4収容溝249が第4ブロック240の上面から下に向かって形成される。第1〜第4収容溝229、239、249は互いに連通し、サイクロン100を収容する一つの収容部279(図5参照)を形成する。第1〜第3支持板261、262、263にも第1〜第4収容溝229、239、249と連通する孔が形成される。
【0042】
スラリーが投入される取入口222が、第2ブロック220の側面に水平方向に形成される。図4に示すように、取入口222に連通する円弧形状の分配通路226が第2ブロック220の上面に形成される。本実施形態では、分配通路226は半円形状を有する。4個の分岐通路228が分配通路226から第2ブロック220の中心に向かって半径方向に形成される。各分岐通路228は収容部279と連通し、スラリーはサイクロン100の取入通路112に供給される。ここで、スラリーは半円形状の分配通路226に沿って流れながら、分配通路226の円弧形状の内壁から小さい剪断応力を受けることになる。従って、スラリーは円滑に分配通路226内を流れて、サイクロン100に供給される。
【0043】
サイクロン100で分離された第3群粒子が排出される第3排出口224が、第2ブロック220の側面に水平方向に形成される。即ち、第3排出口224は、サイクロン100の第2排出通路124と連通する。
【0044】
一方、本実施形態は、4個の収容部279を有し、そのためサイクロン100も4個と例示したが、サイクロン100の数は処理しようとするスラリーの量によって変更されることができる。
【0045】
第1排出口212が第1ブロック210の側面に水平方向に形成される。第1排出口212は第3排出口224と反対方向に位置する。サイクロン100で分離された第1群粒子は、第1排出通路122を経由して第1排出口212を通って排出される。
【0046】
図5を参照すると、第2排出口242が第4ブロック240の底面から上に向かって形成される。第2排出口242は第4収容溝249と連通する。従って、第2排出口242はサイクロン100の下端と連通し、第2群粒子が第2排出口242を通じて排出される。
【0047】
ここで、本実施形態では、ハウジングが4個のブロック210、220、230、240から構成されると例示しているが、第3ブロック230は必ずしも必要な構成要素ではない。即ち、第3ブロック230はサイクロン100の長さによって選択的に付加されることができる。
【0048】
スラリー供給システム
図6は本発明によるスラリー供給システムを示すブロック図であり、図7は図6の再生ユニットが有する予備スラリータンクの内部構造を示す断面図であり、図8は図6の再生ユニットが有する超音波粉砕装置を示す断面図であり、図9は図6の混合ユニットが有する混合容器を示す断面図である。
【0049】
図6を参照すると、本発明によるスラリー供給システム300は、予備スラリーが貯蔵された2個のスラリードラム310、312、予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する再生ユニット400、及び再生ユニット400で再生された再生スラリーに脱イオン水を混合して、研磨工程に使用可能な濃度を有する最終スラリーを製造する混合ユニット500を含む。
【0050】
本実施形態は、2個のスラリードラム310、312から構成される。一方のスラリードラム310内の予備スラリーが再生ユニット400に全部供給されると、予備スラリーの供給が中断されないように、他のスラリードラム312内の予備スラリーが再生ユニット400に継続して供給されるようにする。空いているスラリードラム310は、新しい予備スラリーで満たされる。しかし、スラリードラムは必ずしも2個である必要はないということは当業者に自明である。
【0051】
スラリードラム310、312内の予備スラリーは、ポンプ320によって再生ユニット400に供給される。ポンプ320は、ベローズ・ポンプでも良い。ここで、予備スラリーは巨大粒子を含むことができるが、このような巨大粒子まで再生ユニット400で再生すると、再生効率が低くなる。
【0052】
これを防止するために、第1フィルタ330が予備スラリー内の巨大粒子を予め除去する。第1フィルタ330は格子構造を有して、格子間のサイズより大きいサイズを有する巨大粒子を通過させない。
【0053】
再生ユニット400は、第1フィルタ330を通過した予備スラリーが貯蔵される予備スラリータンク410、予備スラリー内の粒子を比重別に分離するスラリー分離装置200、及び一番比重が大きい第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置430を含む。一方、ポンプ420がスラリー分離装置200に高圧を提供して、スラリーに遠心力を付与する。スラリー分離装置200は、図2〜図5を参照して詳細に説明したので、同じ部材には同じ参照番号を付与し、その重複説明は省略する。
【0054】
再生ユニット400は、予備スラリーライン440を通って予備スラリータンク410と連結される。ポンプ420は、予備スラリーライン440上に設けられる。スラリー分離装置200で分離された第2群粒子は、第1回収ライン442を通じて予備スラリータンク410に回収される。又、第3群粒子は第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収される。超音波粉砕装置430は第1回収ライン442上に設けられ、第2群粒子を超音波で粉砕する。
【0055】
図7を参照すると、予備スラリータンク410は、高さHと幅Wを有する円筒型構造である。特に、予備スラリー内の水分が蒸発することを抑制し、又、比重が大きい粒子が沈降して予備スラリータンク410の底面上に堆積することを抑制するために、高さHと幅Wの比率は、1:0.5〜1:0.8であることが好ましい。又、予備スラリータンク410内で予備スラリーが停滞することを抑制するために、予備スラリータンク410は下に湾曲した底面を有することが好ましい。特に、予備スラリータンク410の底面と側面間の曲率半径は50mm程度が好ましい。
【0056】
又、予備スラリータンク410内で予備スラリーが凝集することを抑制するために、振動子412が予備スラリータンク410の外壁に設けられる。振動子412は予備スラリーに500kHz以上の高周波を印加し、高周波によって発生した微細波長を利用して凝集した粒子を粉砕する。
【0057】
付加的に、予備スラリーの液面を感知するために、レベルセンサ414を予備スラリータンク410の内壁に付着させることもできる。又、予備スラリータンク410の材質の例としてはフッ素樹脂が挙げられる。
【0058】
図8を参照すると、超音波粉砕装置430は、第2群粒子を収容する超音波容器432、及び超音波容器432の底面に付着した振動子434を含む。振動子434は第2群粒子に500kHz以上の高周波を印加して、第2群粒子を粉砕する。特に、振動子432は超音波容器434の底面全体の面積と対応する面積を有するプレート形状である。従って、第2群粒子全体に振動子434から高周波を均一に印加することができるので、第2群粒子を粉砕する効率が向上する。
【0059】
図6を更に参照すると、予備スラリーは、スラリー分離装置200によって比重別に第1群粒子、第3群粒子、及び第2群粒子に分離される。一番小さい比重の第1群粒子は、直接混合ユニット500に供給される。第3群粒子は、第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収された後、更にスラリー分離装置200に供給され再度分離される。一方、一番大きい比重の第3群粒子は、超音波粉砕装置430によって粉砕され予備スラリータンク410に回収された後、更にスラリー分離装置200に供給され再度分離される。前記のようなサイクルが反復継続され、予備スラリーは第1群粒子のみで構成されることになる。結果的に、予備スラリーは使用されない部分がなく、全体が使用される。
【0060】
予備スラリーの量と実質的に同じ量を有する再生スラリーは、連結ライン530を通じて混合ユニット500に直接供給される。即ち、本発明では、再生ユニット400と混合ユニット500が直接連結されており、別の運搬設備を使用して再生スラリーを混合ユニット500に運搬する必要がない。従って、再生スラリーを運搬する途中に、再生スラリーが凝集する現象も抑制される。
【0061】
混合ユニット500は、連結ライン530を通じてスラリー分離装置200に直接連結された混合容器510、及び混合容器510に提供される脱イオン水が貯蔵された脱イオン水容器520を含む。
【0062】
図9を参照すると、混合容器510は脱イオン水ライン522を通じて脱イオン水容器520に連結される。混合容器510内で再生スラリーと脱イオン水を混合する途中に再生スラリー及びスラリーが凝集する現象を抑制するために、再生スラリー及びスラリーに高周波を印加する振動子514が混合容器510の外壁に設けられる。
【0063】
図6を更に参照すると、混合ユニット500で製造された最終スラリーは、スラリーライン344を通じて2個のスラリー容器340、342に供給される。スラリー容器340、342は、循環ライン346を通じて互いに連結される。従って、スラリー容器340、342内の最終スラリーは停滞することなく、循環ライン346に沿って継続的に循環する。従って、最終スラリーが凝集する現象が抑制される。
【0064】
付加的に、スラリー供給システム300は、予備スラリー、再生スラリー、及び最終スラリーが凝集する現象をより抑制するために、予備スラリー、再生スラリー、及び最終スラリーに窒素を含む加湿ガスを供給するユニット370を更に含むことができる。加湿ガス供給ユニット370は、スラリードラム310、312、予備スラリータンク410、超音波容器510、及びスラリー容器340、342にそれぞれ連結される。特に、スラリー容器340、342に提供された加湿ガスは、スラリー容器340、342内の最終スラリーを循環させる圧力を供給する。
【0065】
又、スラリー供給システム300は、洗浄ユニット380を更に含むことができる。洗浄ユニット380は、スラリー供給システム300全体に水酸化カリウムを含む洗浄液を提供して、スラリー供給システム300の内壁に残留する最終スラリーを除去する。
【0066】
一方、スラリー容器340、342内の最終スラリーは、第2フィルタ350を通過しながら、最終的に巨大粒子及び異物を除去する。第2フィルタ350を通過した最終スラリーが研磨工程に適合する濃度を有しているかを確認するために、濃度測定計360が最終スラリーの濃度を測定する。適合な濃度を有していると判定された最終スラリーは研磨装置600に供給される。
【0067】
スラリー供給方法
図10及び図11は、図6に図示されたスラリー供給システムを利用してスラリーを研磨装置に供給する方法を順次に示す流れ図である。
【0068】
図6、図10、及び図11を参照すると、段階ST11で、ポンプ320を利用してスラリードラム310内の予備スラリーを第1フィルタ330に通過させることによって、予備スラリー内の巨大粒子を除去する。
【0069】
段階ST12で、巨大粒子が除去された予備スラリーを予備スラリータンク410に供給する。
【0070】
段階ST13で、振動子412から発生した超音波を予備スラリーに印加して、予備スラリーを1次粉砕する。予備スラリータンク410内の予備スラリーを継続的に粉砕するので、予備スラリータンク410内で予備スラリーが凝集する現象が抑制される。
【0071】
段階ST14で、1次粉砕された予備スラリーをスラリー分離装置200に供給する。
【0072】
段階ST15で、ポンプ420から提供された高圧によって予備スラリーはスラリー分離装置200内で一番比重が小さい第1群粒子、第1群粒子より比重が大きい第3群粒子、及び一番比重が大きい第2群粒子に分離される。
【0073】
段階ST16で、第3群粒子は第2回収ライン444を通じて予備スラリータンク410に回収される。
【0074】
段階ST17で、第2群粒子は第1回収ライン442を通じて超音波粉砕装置430に導入される。超音波粉砕装置430は、振動子434を利用して第2群粒子に超音波を印加して、第2群粒子を2次粉砕する。2次粉砕された第2群粒子は、第1回収ライン442を通じて予備スラリータンク410に回収され、第3群粒子と混合される。
【0075】
段階ST18で、第2群及び第3群粒子は予備スラリータンク410内で3次粉砕される。
【0076】
段階ST19で、3次粉砕された第2群及び第3群粒子は更にスラリー分離装置200に供給される。
【0077】
段階ST20で、前記段階ST15〜ST19を反復的に行って、第1群粒子のみで構成された再生スラリーを製造する。
【0078】
段階ST21で、再生スラリーを、連結ライン530を通じて混合ユニット500の混合容器510に直接供給する。即ち、本発明では、再生ユニット400と混合ユニット500が連結ライン530を通じて直接連結されているので、再生スラリーを、別の運搬道具を使用することなく、混合ユニット510に直接供給することができる。従って、再生スラリーが凝集し巨大粒子が形成される現象が抑制される。
【0079】
段階ST22で、脱イオン水容器520から脱イオン水を混合容器512に供給して、脱イオン水と再生スラリーを混合することによって、研磨工程に使用される濃度を有する最終スラリーを製造する。
【0080】
段階ST23で、脱イオン水と再生スラリーを混合しながら、超音波を最終スラリーに印加して最終スラリーを4次粉砕する。脱イオン水と再生スラリーを混合する途中にも製造される最終スラリーを粉砕するので、最終スラリー内に巨大粒子が形成されることがより抑制される。
【0081】
段階ST24で、最終スラリーをスラリー容器340、342に供給する。
【0082】
段階ST25で、最終スラリーをスラリー容器340、343の間で循環ライン346を通じて継続的に循環させる。このように、最終スラリーは停滞せず、継続的に流動する状態になるので、スラリー容器340、342内で最終スラリーが凝集する現象を防止することができる。
【0083】
段階ST26で、最終スラリーを第2フィルタ350に通過させて、最終スラリー内の巨大粒子及び異物等を除去する。
【0084】
段階ST27で、最終スラリーが研磨工程に使用されることができる濃度を有するか否かを確認するために、濃度測定計360で最終スラリーの濃度を測定する。
【0085】
段階ST28で、適合な濃度を有すると判定された最終スラリーを研磨装置600に供給する。
【0086】
一方、段階ST29で、前記段階ST11〜ST28を行いながら、加湿ガス供給ユニット370からスラリードラム310、312、再生ユニット400、及び混合ユニット500に加湿窒素を継続的に供給して、外部との熱交換によるスラリーの凝縮を防止する。
【0087】
又、段階ST30で、最終スラリーを研磨装置600に供給した後、水酸化カリウムを含む洗浄液をスラリー供給システム300全体に供給して、スラリー供給システムを洗浄する。
【0088】
サイクロンの製作
(図1のサイクロンの製作)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が7.5mm、円錐型通路の長さL2が69mmである図1に図示された本発明のサイクロンを製作した。
(比較例1)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が4.5mm、円錐型通路の長さL2が22.5mmであるサイクロンを製作した。
(比較例2)
円筒型通路を有さず、円錐型通路のみを有するサイクロンを製作した。
(比較例3)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が2mm、円錐型通路の長さL2が10mmであるサイクロンを製作した。
(比較例4)
円筒型通路の直径D1が9mm、円筒型通路の長さL1が3.75mm、円錐型通路の長さL2が18.75mmであるサイクロンを製作した。
【0089】
サイクロンのスラリー分離効率実験
図1に対応する実験例のサイクロンと、比較例1〜4のサイクロンを利用して、0.98μm、3.05μm、及び5.23μmの直径を有する個数が互いに異なる粒子を分離する実験を行った。実験結果が下記表1及び図12に示されている。図12は、表1に示されたサイクロンの分離効率を比較して示すグラフである。
【0090】
【表1】
【0091】
表1において、「排出」は一番小さい比重を有する第1群粒子がサイクロンの第1排出通路から排出された個数を表す。従って、排出される粒子の数が少ないほど、サイクロンの分離効率が高くなることを示す。一方、スラリーから除去しようとする第2群粒子はほぼ5μm以上の直径を有する。従って、表1で5.23μmの粒子に対する分離効率がサイクロンの性能を決定する。
【0092】
表1と図12に示すように、5.23μmの粒子に対する比較例1〜比較例4のサイクロンの分離効率は、ほぼ80%以下であることと示される。反面、実験例によるサイクロンの分離効率は、大部分が85%以上であることと示される。このように、図1に対応する実験例によるサイクロンが比較例1〜比較例4のサイクロンに対してスラリー内の巨大粒子を分離する効率に優れることがわかる。
【0093】
水酸化カリウムに対するサイクロンの耐性実験
従来技術であるアルミニウム酸化物材質のサイクロンに洗浄液として使用される水酸化カリウム水溶液を導入した。又、本発明によるシリコンカーバイド材質のサイクロンに水酸化カリウム水溶液を導入した。その後、アルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁とシリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を電子顕微鏡で撮影した。
【0094】
図13はアルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁を撮影した写真であり、図14はシリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【0095】
図13に示すように、アルミニウム酸化物の成分は、水酸化カリウムのアルカリ成分によって切断された組織状態を有する。切断された組織を有するアルミニウム酸化物は、スラリーを分離する工程中にスラリーと混合され、スラリーの品質を低下させる。
【0096】
反面、図14に示すように、シリコンカーバイドは水酸化カリウムのアルカリ成分に殆ど影響を受けないので、堅固に結合された本来の組織状態を有する。従って、スラリーは最初の品質を有する状態をそのまま維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
前述したように本発明によると、サイクロンの円筒型通路と円錐型通路の長さが最適の条件に設定されることによって、サイクロンは向上したスラリー分離効率を有することになる。
【0098】
又、分離装置が円弧形状の取入通路を有することによって、スラリーに印加される剪断応力が大幅に減少する。
【0099】
特に、スラリーを再生する工程とスラリーに脱イオン水を混合する工程が一つのシステムで行われるので、システムの構造が簡単になる。特に、分離されたスラリーを混合ユニットに運搬する必要がないので、運搬途中にスラリー内に巨大粒子が形成されることも防止される。
【0100】
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明によるサイクロンを示す断面図である。
【図2】本発明によるスラリー分離装置を示す分解斜視図である。
【図3】図2に図示されたスラリー分離装置を示す結合斜視図である。
【図4】図3のスラリー分離装置で第1ブロックが除去された構造を示す斜視図である。
【図5】図3のスラリー分離装置の内部構造を示す部分切開斜視図である。
【図6】本発明によるスラリー供給システムを示すブロック図である。
【図7】図6の再生ユニットが有する予備スラリータンクの内部構造を示す断面図である。
【図8】図6の再生ユニットが有する超音波粉砕装置を示す断面図である。
【図9】図6の混合ユニットが有する混合容器を示す断面図である。
【図10】図6のシステムを利用してスラリーを供給する方法を順次に示す流れ図である。
【図11】図6のシステムを利用してスラリーを供給する方法を順次に示す流れ図である。
【図12】表1に記載されたサイクロンの分離効率を比較して示すグラフである。
【図13】アルミニウム酸化物材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【図14】シリコンカーバイド材質のサイクロンの内壁を撮影した写真である。
【符号の説明】
【0102】
100 サイクロン、
200 スラリー分離装置、
310 スラリードラム、
400 再生ユニット、
430 超音波粉砕装置、
500 混合ユニット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が投入される取入通路、前記取入通路に連通し前記流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、並びに前記円筒型通路の下端に連結された上端及び前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路の上端に挿入され、前記円筒型通路から旋回しながら上昇する前記第1群粒子が排出される第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含み、
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とするサイクロン。
【請求項2】
前記円筒型通路の上端と前記旋回流出口部材の下端との間の長さは、前記円筒型通路の直径の0.6〜1.2倍であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項3】
前記取入通路の直径は前記円筒型通路の直径の1/4〜1/3倍で、前記円錐型通路の下端の直径は前記円筒型通路の直径の1/10〜1/6倍で、前記旋回流出口部材の直径は前記円筒型通路直径の1/6〜1/3倍であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項4】
前記円筒型通路の内壁に対する前記円錐型通路の傾斜角は10°〜30°であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項5】
前記本体の材質は、シリコンカーバイドであることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項6】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し 、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項7】
前記第2排出通路は、前記第1排出通路に水平方向に連通することを特徴とする請求項6記載のサイクロン。
【請求項8】
スラリーが投入される取入口、前記取入口に連通する円弧形状の分配通路、前記分配通路に連通する上端を有する収容部、前記スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び前記収容部の下端に連通し前記第1群粒子よりも大きい比重を有する前記スラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有するハウジングと、
前記収容部内に収容され、前記スラリー内の前記粒子を比重別に分離するサイクロンと、を含むことを特徴とするスラリー分離装置。
【請求項9】
前記分配通路は、
半円形状のメイン通路と、
前記メイン通路と前記収容部との間を連絡する分岐通路と、を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、
前記第1排出口が形成された第1ブロックと、
前記第1ブロックの下部に結合され、前記取入口と前記分配通路が形成された第2ブロックと、
前記第2ブロックの下部に結合され、前記第2排出口が形成された第3ブロックと、を含み、
前記収容部は前記第1〜第3ブロック内に鉛直方向に形成されることを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記ハウジングは、前記第2及び第3ブロックの間に介在する第4ブロックを更に含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記第1及び第2ブロック、並びに前記第2及び第3ブロックの間にそれぞれ介在する支持板を更に含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記サイクロンは、
前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項14】
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記本体の材質は、シリコンカーバイドであることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項16】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し、前記第1粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項17】
スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口が形成された第1ブロック、前記第1ブロックの下部に結合され前記スラリーが投入される取入口と前記取入口に連通する半円形状の分配通路が形成された第2ブロック、及び前記第2ブロックの下部に結合され前記第1群粒子よりも比重が大きい第2群粒子が排出される第2排出口が形成された第3ブロックを含み、前記第1〜第3ブロック内に前記分配通路と前記第2排出口との間を連絡する収容部が鉛直方向に形成されたハウジングと、
前記ハウジングの収容部内に収容され、前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体、並びに前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材を有するサイクロンと、を含むことを特徴とするスラリー分離装置。
【請求項18】
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項20】
予備スラリーが貯蔵されたスラリードラムと、
前記スラリードラム内の予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する再生ユニットと、
前記再生ユニットに連結され、前記再生ユニットによって再生されたスラリーに脱イオン水を混合して前記研磨工程に使用される最終スラリーを製造する混合ユニットと、を含むことを特徴とするスラリー供給システム。
【請求項21】
前記スラリードラムと前記再生ユニットとの間に配置され、前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過するための予備フィルタを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記予備スラリーを前記スラリードラムから前記再生ユニットに強制的に供給するためのポンプを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項23】
前記再生ユニットは、
前記スラリードラムから前記予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンクと、
前記予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインを介してそれぞれ連結され、前記予備スラリーを第1群粒子及び前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子に分離するスラリー分離装置と、
前記第1回収ラインに配置され、前記第1回収ラインを通って前記予備スラリータンクに回収される前記第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置と、を含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項24】
前記再生ユニットは、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を前記スラリー分離装置から前記予備スラリータンクに回収するための第2回収ラインを更に含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記予備スラリータンクには、前記予備スラリーの凝集を防止するために、前記予備スラリーに超音波を印加する振動子が設けられたことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項26】
前記予備スラリータンクの高さと幅の比率は、1:0.5〜1:0.8であることを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項27】
前記スラリー分離装置は、
前記予備スラリーが投入される取入口、前記取入口に連通する円弧形状の分配通路、前記分配通路に連通する上端を有する収容部、前記予備スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び前記収容部の下端に連通し前記第1群粒子よりも大きいサイズを有する前記予備スラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有するハウジングと、
前記収容部内に収容され、前記予備スラリー内の粒子をサイズ別に分離するサイクロンと、
前記サイクロン内の前記予備スラリーに圧力を供給し、前記予備スラリーに渦流を発生させるポンプと、を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項28】
前記サイクロンは、
前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含むことを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項29】
前記超音波粉砕装置は、
前記第2群粒子を収容するための超音波容器と、
前記超音波容器の外壁に付着され、前記第2群粒子に超音波を印加する振動子と、を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項30】
前記振動子は、プレート形状であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記振動子から発生される超音波は、500kHz以上の高周波であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項32】
前記混合ユニットは、
脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンクと、
前記脱イオン水タンクと前記再生ユニットにそれぞれ連結され、前記再生ユニットで再生された前記予備スラリーを前記脱イオン水と混合して前記最終スラリーを製造する混合容器と、を含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項33】
前記混合容器には、前記予備スラリーの凝集防止のために、前記予備スラリーに超音波を印加する振動子が設けられたことを特徴とする請求項32記載のシステム。
【請求項34】
前記最終スラリーを貯蔵するためのスラリー容器を更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項35】
前記スラリー容器は、前記最終スラリーを継続的に循環させるために互いに連結された第1及び第2容器で構成されることを特徴とする請求項34記載のシステム。
【請求項36】
前記最終スラリーを最終ろ過するためのフィルタを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項37】
前記最終スラリーの濃度を測定するための濃度測定計を更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項38】
前記予備スラリー及び前記スラリーの凝集防止のために、前記スラリードラム、前記再生ユニット、及び前記混合ユニットのそれぞれに加湿ガスを供給する加湿ガス供給ユニットを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項39】
前記加湿ガスは、窒素を含むことを特徴とする請求項38記載のシステム。
【請求項40】
前記スラリードラム、前記再生ユニット、及び前記混合ユニットを洗浄液で洗浄するための洗浄ユニットを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項41】
前記洗浄液は、水酸化カリウム(KOH)を含むことを特徴とする請求項40記載のシステム。
【請求項42】
予備スラリーが貯蔵されたスラリードラムと、
前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過するための第1フィルタと、
前記スラリードラムから前記予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンクと、
前記スラリードラム内の前記予備スラリーを前記予備スラリータンクに強制的に供給するためのポンプと、
前記予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインのそれぞれを介して連結され、前記予備スラリーを第1群粒子及び前記第1群粒子よりも大きいサイズの第2群粒子に分離するスラリー分離装置と、
前記第1回収ラインに配置され、前記第1回収ラインを通じて前記予備スラリータンクに回収される前記第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置と、
脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンクと、
前記脱イオン水タンクと前記スラリー分離装置にそれぞれ連結され、研磨工程に使用される最終スラリーを製造するために、前記スラリー分離装置から供給された前記予備スラリーを前記脱イオン水と混合する混合容器と、
前記スラリーを貯蔵するためのスラリー容器と、
前記スラリー容器から供給される前記最終スラリーを最終ろ過するための第2フィルタと、
前記第2フィルタを通過した前記スラリーの濃度を測定するための濃度測定計と、を含むことを特徴とするスラリー供給システム。
【請求項43】
前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さいサイズの第3群粒子を前記スラリー分離装置から前記予備スラリータンクに回収するための第2回収ラインを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項44】
前記予備スラリー及び前記スラリーの凝集防止のために、前記スラリードラム、前記予備スラリータンク、前記スラリー分離装置、前記超音波粉砕装置、前記混合容器、及び前記スラリー容器のそれぞれに加湿ガスを供給する加湿ガス供給ユニットを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項45】
前記スラリードラム、前記予備スラリータンク、前記スラリー分離装置、前記超音波粉砕装置、前記混合容器、及び前記スラリー容器を洗浄するための洗浄ユニットを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項46】
予備スラリーを1次粉砕する段階と、
前記1次粉砕された予備スラリー内の粒子を第1群粒子と、前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子に分離する段階と、
前記第2群粒子を2次粉砕する段階と、
前記1次粉砕された第1群粒子と前記2次粉砕された第2群粒子に脱イオン水を混合して、最終スラリーを製造する段階と、
前記最終スラリーを研磨対象物に供給する段階と、を含むことを特徴とするスラリー供給方法。
【請求項47】
前記1次及び2次粉砕段階は、超音波を利用することを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記超音波は、500kHz以上の高周波であることを特徴とする請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記予備スラリーを1次粉砕する段階の前に、前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項50】
前記分離段階は、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を分離する段階を更に含み、
前記第3群粒子を前記1次粉砕する段階で粉砕させることを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項51】
前記混合段階は、前記最終スラリーを3次粉砕する段階を含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項52】
前記最終スラリーをろ過する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項53】
前記最終スラリーの濃度を測定する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項54】
前記第1排出通路の下端は、前記取入通路よりも下にあることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項1】
流体が投入される取入通路、前記取入通路に連通し前記流体内の第1群粒子が排出される上端を有する円筒型通路、並びに前記円筒型通路の下端に連結された上端及び前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子が排出される開放された下端を有する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路の上端に挿入され、前記円筒型通路から旋回しながら上昇する前記第1群粒子が排出される第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含み、
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とするサイクロン。
【請求項2】
前記円筒型通路の上端と前記旋回流出口部材の下端との間の長さは、前記円筒型通路の直径の0.6〜1.2倍であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項3】
前記取入通路の直径は前記円筒型通路の直径の1/4〜1/3倍で、前記円錐型通路の下端の直径は前記円筒型通路の直径の1/10〜1/6倍で、前記旋回流出口部材の直径は前記円筒型通路直径の1/6〜1/3倍であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項4】
前記円筒型通路の内壁に対する前記円錐型通路の傾斜角は10°〜30°であることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項5】
前記本体の材質は、シリコンカーバイドであることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項6】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し 、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【請求項7】
前記第2排出通路は、前記第1排出通路に水平方向に連通することを特徴とする請求項6記載のサイクロン。
【請求項8】
スラリーが投入される取入口、前記取入口に連通する円弧形状の分配通路、前記分配通路に連通する上端を有する収容部、前記スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び前記収容部の下端に連通し前記第1群粒子よりも大きい比重を有する前記スラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有するハウジングと、
前記収容部内に収容され、前記スラリー内の前記粒子を比重別に分離するサイクロンと、を含むことを特徴とするスラリー分離装置。
【請求項9】
前記分配通路は、
半円形状のメイン通路と、
前記メイン通路と前記収容部との間を連絡する分岐通路と、を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記ハウジングは、
前記第1排出口が形成された第1ブロックと、
前記第1ブロックの下部に結合され、前記取入口と前記分配通路が形成された第2ブロックと、
前記第2ブロックの下部に結合され、前記第2排出口が形成された第3ブロックと、を含み、
前記収容部は前記第1〜第3ブロック内に鉛直方向に形成されることを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記ハウジングは、前記第2及び第3ブロックの間に介在する第4ブロックを更に含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記第1及び第2ブロック、並びに前記第2及び第3ブロックの間にそれぞれ介在する支持板を更に含むことを特徴とする請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記サイクロンは、
前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
【請求項14】
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記本体の材質は、シリコンカーバイドであることを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項16】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し、前記第1粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項13記載の装置。
【請求項17】
スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口が形成された第1ブロック、前記第1ブロックの下部に結合され前記スラリーが投入される取入口と前記取入口に連通する半円形状の分配通路が形成された第2ブロック、及び前記第2ブロックの下部に結合され前記第1群粒子よりも比重が大きい第2群粒子が排出される第2排出口が形成された第3ブロックを含み、前記第1〜第3ブロック内に前記分配通路と前記第2排出口との間を連絡する収容部が鉛直方向に形成されたハウジングと、
前記ハウジングの収容部内に収容され、前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体、並びに前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材を有するサイクロンと、を含むことを特徴とするスラリー分離装置。
【請求項18】
前記円筒型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の0.5〜2倍で、前記円錐型通路の鉛直方向の長さは、前記円筒型通路の直径の5〜9倍であることを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記旋回流出口部材は、前記第1排出通路に連通し、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を排出するための第2排出通路を更に含むことを特徴とする請求項17記載の装置。
【請求項20】
予備スラリーが貯蔵されたスラリードラムと、
前記スラリードラム内の予備スラリー全体を研磨工程に使用可能なサイズに再生する再生ユニットと、
前記再生ユニットに連結され、前記再生ユニットによって再生されたスラリーに脱イオン水を混合して前記研磨工程に使用される最終スラリーを製造する混合ユニットと、を含むことを特徴とするスラリー供給システム。
【請求項21】
前記スラリードラムと前記再生ユニットとの間に配置され、前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過するための予備フィルタを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記予備スラリーを前記スラリードラムから前記再生ユニットに強制的に供給するためのポンプを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項23】
前記再生ユニットは、
前記スラリードラムから前記予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンクと、
前記予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインを介してそれぞれ連結され、前記予備スラリーを第1群粒子及び前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子に分離するスラリー分離装置と、
前記第1回収ラインに配置され、前記第1回収ラインを通って前記予備スラリータンクに回収される前記第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置と、を含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項24】
前記再生ユニットは、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を前記スラリー分離装置から前記予備スラリータンクに回収するための第2回収ラインを更に含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記予備スラリータンクには、前記予備スラリーの凝集を防止するために、前記予備スラリーに超音波を印加する振動子が設けられたことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項26】
前記予備スラリータンクの高さと幅の比率は、1:0.5〜1:0.8であることを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項27】
前記スラリー分離装置は、
前記予備スラリーが投入される取入口、前記取入口に連通する円弧形状の分配通路、前記分配通路に連通する上端を有する収容部、前記予備スラリー内の第1群粒子が排出される第1排出口、及び前記収容部の下端に連通し前記第1群粒子よりも大きいサイズを有する前記予備スラリー内の第2群粒子が排出される第2排出口を有するハウジングと、
前記収容部内に収容され、前記予備スラリー内の粒子をサイズ別に分離するサイクロンと、
前記サイクロン内の前記予備スラリーに圧力を供給し、前記予備スラリーに渦流を発生させるポンプと、を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項28】
前記サイクロンは、
前記分配通路に連通する取入通路、前記取入通路と前記第1排出口との間を連絡する円筒型通路、及び前記円筒型通路と前記第2排出口との間を連絡する円錐型通路を有する本体と、
前記円筒型通路に挿入され、前記円筒型通路と前記第1排出口との間を連絡する第1排出通路が鉛直方向に形成された旋回流出口部材と、を含むことを特徴とする請求項27記載のシステム。
【請求項29】
前記超音波粉砕装置は、
前記第2群粒子を収容するための超音波容器と、
前記超音波容器の外壁に付着され、前記第2群粒子に超音波を印加する振動子と、を含むことを特徴とする請求項23記載のシステム。
【請求項30】
前記振動子は、プレート形状であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記振動子から発生される超音波は、500kHz以上の高周波であることを特徴とする請求項29記載のシステム。
【請求項32】
前記混合ユニットは、
脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンクと、
前記脱イオン水タンクと前記再生ユニットにそれぞれ連結され、前記再生ユニットで再生された前記予備スラリーを前記脱イオン水と混合して前記最終スラリーを製造する混合容器と、を含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項33】
前記混合容器には、前記予備スラリーの凝集防止のために、前記予備スラリーに超音波を印加する振動子が設けられたことを特徴とする請求項32記載のシステム。
【請求項34】
前記最終スラリーを貯蔵するためのスラリー容器を更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項35】
前記スラリー容器は、前記最終スラリーを継続的に循環させるために互いに連結された第1及び第2容器で構成されることを特徴とする請求項34記載のシステム。
【請求項36】
前記最終スラリーを最終ろ過するためのフィルタを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項37】
前記最終スラリーの濃度を測定するための濃度測定計を更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項38】
前記予備スラリー及び前記スラリーの凝集防止のために、前記スラリードラム、前記再生ユニット、及び前記混合ユニットのそれぞれに加湿ガスを供給する加湿ガス供給ユニットを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項39】
前記加湿ガスは、窒素を含むことを特徴とする請求項38記載のシステム。
【請求項40】
前記スラリードラム、前記再生ユニット、及び前記混合ユニットを洗浄液で洗浄するための洗浄ユニットを更に含むことを特徴とする請求項20記載のシステム。
【請求項41】
前記洗浄液は、水酸化カリウム(KOH)を含むことを特徴とする請求項40記載のシステム。
【請求項42】
予備スラリーが貯蔵されたスラリードラムと、
前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過するための第1フィルタと、
前記スラリードラムから前記予備スラリーの供給を受ける予備スラリータンクと、
前記スラリードラム内の前記予備スラリーを前記予備スラリータンクに強制的に供給するためのポンプと、
前記予備スラリータンクに予備スラリーラインと第1回収ラインのそれぞれを介して連結され、前記予備スラリーを第1群粒子及び前記第1群粒子よりも大きいサイズの第2群粒子に分離するスラリー分離装置と、
前記第1回収ラインに配置され、前記第1回収ラインを通じて前記予備スラリータンクに回収される前記第2群粒子を超音波で粉砕する超音波粉砕装置と、
脱イオン水が貯蔵された脱イオン水タンクと、
前記脱イオン水タンクと前記スラリー分離装置にそれぞれ連結され、研磨工程に使用される最終スラリーを製造するために、前記スラリー分離装置から供給された前記予備スラリーを前記脱イオン水と混合する混合容器と、
前記スラリーを貯蔵するためのスラリー容器と、
前記スラリー容器から供給される前記最終スラリーを最終ろ過するための第2フィルタと、
前記第2フィルタを通過した前記スラリーの濃度を測定するための濃度測定計と、を含むことを特徴とするスラリー供給システム。
【請求項43】
前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さいサイズの第3群粒子を前記スラリー分離装置から前記予備スラリータンクに回収するための第2回収ラインを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項44】
前記予備スラリー及び前記スラリーの凝集防止のために、前記スラリードラム、前記予備スラリータンク、前記スラリー分離装置、前記超音波粉砕装置、前記混合容器、及び前記スラリー容器のそれぞれに加湿ガスを供給する加湿ガス供給ユニットを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項45】
前記スラリードラム、前記予備スラリータンク、前記スラリー分離装置、前記超音波粉砕装置、前記混合容器、及び前記スラリー容器を洗浄するための洗浄ユニットを更に含むことを特徴とする請求項42記載のシステム。
【請求項46】
予備スラリーを1次粉砕する段階と、
前記1次粉砕された予備スラリー内の粒子を第1群粒子と、前記第1群粒子よりも大きい比重を有する第2群粒子に分離する段階と、
前記第2群粒子を2次粉砕する段階と、
前記1次粉砕された第1群粒子と前記2次粉砕された第2群粒子に脱イオン水を混合して、最終スラリーを製造する段階と、
前記最終スラリーを研磨対象物に供給する段階と、を含むことを特徴とするスラリー供給方法。
【請求項47】
前記1次及び2次粉砕段階は、超音波を利用することを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記超音波は、500kHz以上の高周波であることを特徴とする請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記予備スラリーを1次粉砕する段階の前に、前記予備スラリー内の巨大粒子をろ過する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項50】
前記分離段階は、前記第1群粒子よりも大きく、前記第2群粒子よりも小さい比重を有する第3群粒子を分離する段階を更に含み、
前記第3群粒子を前記1次粉砕する段階で粉砕させることを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項51】
前記混合段階は、前記最終スラリーを3次粉砕する段階を含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項52】
前記最終スラリーをろ過する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項53】
前記最終スラリーの濃度を測定する段階を更に含むことを特徴とする請求項46記載の方法。
【請求項54】
前記第1排出通路の下端は、前記取入通路よりも下にあることを特徴とする請求項1記載のサイクロン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−212626(P2006−212626A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23876(P2006−23876)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【出願人】(506036389)シーアンドジーハイテク株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【出願人】(506036389)シーアンドジーハイテク株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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