サイトカインシグナル伝達調節物質の調節および免疫療法のための応用
本発明は、樹状細胞のような抗原提示細胞中のサイトカインシグナル伝達調節物質による抗原提示の調節に関する。本発明は、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)若しくはPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)のようなサイトカインシグナル伝達調節物質の調節による抗原提示の調節方法を提供する。本発明は、抗原提示がサイトカインシグナル伝達調節物質の調節により高められるワクチンおよび治療法を提供する。本発明はまた、自己腫瘍抗原の提示に頼る腫瘍のワクチン接種方法における自己寛容を破壊するための機構も提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
免疫細胞の免疫能を高めるための組成物であって、サイトカインシグナル伝達のサプレッサー(SOCS)、SH2含有ホスファターゼ(SHP)若しくは活性化型STATのタンパク質インヒビター(PIAS)のいずれか1種若しくはそれ以上のインヒビターを含んでなり、前記インヒビターが前記細胞中での負の調節経路を妨害する、上記組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターがsiRNAである、上記組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の組成物であって、前記siRNAが、二本鎖オリゴヌクレオチド、一本鎖オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項5】
請求項3に記載の組成物であって、前記siRNAが化学的に合成される、上記組成物。
【請求項6】
生理学的に許容できる担体をさらに含んでなる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物であって、前記生理学的に許容できる担体がリポソームである、上記組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターが、発現ベクターにクローン化された単離されたポリヌクレオチドによりコードされる、上記組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物であって、前記発現ベクターが、プラスミドDNA、ウイルスベクター、細菌ベクターおよび哺乳動物ベクターよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項10】
請求項8に記載の組成物であって、前記発現ベクターが、前記単離されたポリヌクレオチドの宿主細胞のゲノム中への組込みを助長する組込みシグナル配列をさらに含んでなる、上記組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物であって、前記SOCSが、SOCS1、SOCS2、SOCS3、SOCS4、SOCS5、SOCS6、SOCS7、およびサイトカインで誘導可能なSH2ドメイン含有タンパク質(CIS)よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の組成物であって、前記SHPがSHP−1およびSHP−2よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の組成物であって、前記PIASが、PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASyよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の組成物であって、最低1個のエピトープを有する抗原をさらに含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、上記組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が発現ベクターにより発現される、上記組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項17】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてCD4+ T細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項18】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてCD8+ T細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項19】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてB細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項20】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が疾患と関連する、上記組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の組成物であって、前記疾患が、感染性疾患、癌および自己免疫疾患よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項22】
請求項20に記載の組成物であって、前記抗原が感染性疾患と関連する、上記組成物。
【請求項23】
請求項22に記載の組成物であって、前記感染性疾患が、ウイルス、細菌、真菌および原生動物よりなる群から選択される病原性微生物により引き起こされる、上記組成物。
【請求項24】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原がウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項25】
請求項24に記載の組成物であって、前記ウイルス遺伝子が、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、パピローマウイルスおよびヘルペスウイルスよりなる群から選択されるウイルス由来である、上記組成物。
【請求項26】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、B型肝炎ウイルスe抗原遺伝子、B型肝炎ウイルス表面抗原遺伝子、およびB型肝炎ウイルスコア抗原遺伝子よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項27】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、ヒト免疫不全ウイルスのEnv gp160遺伝子、Gag遺伝子、Pol遺伝子、Rev遺伝子、Tat遺伝子、Vif遺伝子およびNef遺伝子よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項28】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、パピローマウイルスE7遺伝子およびパピローマウイルスE6よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項29】
請求項25に記載の組成物であって、前記抗原が、単純疱疹ウイルス1型、単純疱疹ウイルス2型、エプスタイン−バーウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7およびヒトヘルペスウイルス8よりなる群から選択されるヘルペスウイルス由来のウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項30】
請求項21に記載の組成物であって、前記癌が、乳癌、子宮頚癌、黒色腫、腎癌および前立腺癌よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項31】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が過剰発現される腫瘍関連抗原、精巣腫瘍抗原、変異した腫瘍関連抗原、分化腫瘍関連抗原チロシナーゼ、MART、trp、MAGE−1、MAGE−2、MAGE−3、gp100、HER−2、RasおよびPSAよりなる群から選択される腫瘍関連抗原である、上記組成物。
【請求項32】
請求項31に記載の組成物であって、前記腫瘍関連抗原が、BCR−ABL、CASP、CDK、Ras、p53、HER−2/neu、CEA、MUC、TW1、PAP、スルビビン、テロメラーゼ、EGFR、PSMA、PSA、PSCA、チロシナーゼ、MART、TRP、gp100、MART、MAGE、BAGE、GAGE、LAGE/NY−ESO、RAGE、SSX−2、CD19およびCD20よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項33】
請求項20に記載の組成物であって、前記疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬およびクローン病よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項34】
サイトカイン若しくはToll様受容体(TLR)アゴニストをさらに含んでなる、請求項14に記載の組成物。
【請求項35】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカイン若しくはTLRアゴニストが発現ベクターにより発現される、上記組成物。
【請求項36】
請求項34に記載の組成物であって、前記TLRアゴニストが単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項37】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカインが単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項38】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカインが、IL−12、TNFα、IFNα、IFNβ、IFNγ、IL−7、IL−2、IL−6、IL−15、IL−21およびIL−23よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項39】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがヤヌスキナーゼ(JAK)シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項40】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがToll様受容体(TLR)シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項41】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがNF−κBシグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項42】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターが抗原受容体シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項43】
細胞の免疫能を高めるための組成物であって、インヒビターをコードする第一のポリヌクレオチド(前記インヒビターは前記細胞中でのサイトカインシグナル伝達の調節物質を阻害するものである)、および最低1個のエピトープを有する抗原をコードする第二のポ
リヌクレオチド(前記最低1個のエピトープが哺乳動物における免疫応答を誘導するものである)を含んでなるベクターを含んでなる、上記組成物。
【請求項44】
請求項43に記載の組成物であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項45】
請求項43に記載の組成物であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項46】
請求項43に記載の組成物であって、前記ベクターが、プラスミドDNA、ウイルスベクター、細菌ベクターおよび哺乳動物ベクターよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項47】
細胞の免疫能を高めるための組成物であって、インヒビターをコードする第一のポリヌクレオチド(前記インヒビターは前記細胞中でのサイトカインシグナル伝達の調節物質を阻害するものである)、およびサイトカイン若しくはTLRアゴニストをコードする第二のポリヌクレオチドを含んでなるベクターを含んでなる、上記組成物。
【請求項48】
請求項47に記載の組成物であって、サイトカインをコードする前記第二のポリヌクレオチドが、IL−12、TNFα、IFNα、IFNβ、IFNγ、IL−7、IL−2、IL−6、IL−15、IL−21およびIL−23よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項49】
サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる細胞。
【請求項50】
請求項49に記載の細胞であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記細胞。
【請求項51】
請求項49に記載の細胞であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記細胞。
【請求項52】
請求項49に記載の細胞であって、細胞が、APC、樹状細胞、単球/マクロファージ、T細胞およびB細胞よりなる群から選択される免疫細胞である、上記細胞。
【請求項53】
請求項52に記載の細胞であって、T細胞が、細胞傷害性T細胞、ヘルパーT細胞および制御性T細胞である、上記細胞。
【請求項54】
最低1個のエピトープを有する抗原をさらに含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、請求項49に記載の細胞。
【請求項55】
サイトカインをコードするポリヌクレオチドを含んでなる発現ベクターをさらに含んでなる、請求項49に記載の細胞。
【請求項56】
サイレンスした(silenced)細胞の生成方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターと細胞を接触させることを含んでなる、上記方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項58】
請求項56に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項59】
サイレンスかつパルスした細胞の生成方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターと細胞を接触させること、およびさらに最低1個のエピトープを有する抗原と前記細胞を接触させることを含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、上記方法。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項61】
請求項59に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項62】
哺乳動物において免疫応答を導き出す方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる組成物をそれの必要な哺乳動物に投与することを含んでなる、上記方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項65】
哺乳動物において免疫応答を導き出す方法であって、サイレンスした細胞を含んでなる組成物をそれの必要な哺乳動物に投与することを含んでなり、前記サイレンスした細胞がサイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる、上記方法。
【請求項66】
請求項65に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項67】
請求項65に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項68】
請求項65に記載の方法であって、前記サイレンスした細胞が、それの必要な哺乳動物に前記サイレンスした細胞を投与する前にin vitroで抗原と接触される、上記方法。
【請求項69】
請求項65に記載の方法であって、前記サイレンスした細胞が、それの必要な哺乳動物への前記サイレンスした細胞の投与後にin vivoで抗原と接触される、上記方法。
【請求項1】
免疫細胞の免疫能を高めるための組成物であって、サイトカインシグナル伝達のサプレッサー(SOCS)、SH2含有ホスファターゼ(SHP)若しくは活性化型STATのタンパク質インヒビター(PIAS)のいずれか1種若しくはそれ以上のインヒビターを含んでなり、前記インヒビターが前記細胞中での負の調節経路を妨害する、上記組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターがsiRNAである、上記組成物。
【請求項4】
請求項3に記載の組成物であって、前記siRNAが、二本鎖オリゴヌクレオチド、一本鎖オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項5】
請求項3に記載の組成物であって、前記siRNAが化学的に合成される、上記組成物。
【請求項6】
生理学的に許容できる担体をさらに含んでなる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の組成物であって、前記生理学的に許容できる担体がリポソームである、上記組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、前記インヒビターが、発現ベクターにクローン化された単離されたポリヌクレオチドによりコードされる、上記組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物であって、前記発現ベクターが、プラスミドDNA、ウイルスベクター、細菌ベクターおよび哺乳動物ベクターよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項10】
請求項8に記載の組成物であって、前記発現ベクターが、前記単離されたポリヌクレオチドの宿主細胞のゲノム中への組込みを助長する組込みシグナル配列をさらに含んでなる、上記組成物。
【請求項11】
請求項1に記載の組成物であって、前記SOCSが、SOCS1、SOCS2、SOCS3、SOCS4、SOCS5、SOCS6、SOCS7、およびサイトカインで誘導可能なSH2ドメイン含有タンパク質(CIS)よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の組成物であって、前記SHPがSHP−1およびSHP−2よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の組成物であって、前記PIASが、PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASyよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の組成物であって、最低1個のエピトープを有する抗原をさらに含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、上記組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が発現ベクターにより発現される、上記組成物。
【請求項16】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項17】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてCD4+ T細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項18】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてCD8+ T細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項19】
請求項14に記載の組成物であって、前記最低1個のエピトープが哺乳動物においてB細胞応答を誘導する、上記組成物。
【請求項20】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が疾患と関連する、上記組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の組成物であって、前記疾患が、感染性疾患、癌および自己免疫疾患よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項22】
請求項20に記載の組成物であって、前記抗原が感染性疾患と関連する、上記組成物。
【請求項23】
請求項22に記載の組成物であって、前記感染性疾患が、ウイルス、細菌、真菌および原生動物よりなる群から選択される病原性微生物により引き起こされる、上記組成物。
【請求項24】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原がウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項25】
請求項24に記載の組成物であって、前記ウイルス遺伝子が、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、パピローマウイルスおよびヘルペスウイルスよりなる群から選択されるウイルス由来である、上記組成物。
【請求項26】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、B型肝炎ウイルスe抗原遺伝子、B型肝炎ウイルス表面抗原遺伝子、およびB型肝炎ウイルスコア抗原遺伝子よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項27】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、ヒト免疫不全ウイルスのEnv gp160遺伝子、Gag遺伝子、Pol遺伝子、Rev遺伝子、Tat遺伝子、Vif遺伝子およびNef遺伝子よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項28】
請求項24に記載の組成物であって、前記抗原が、パピローマウイルスE7遺伝子およびパピローマウイルスE6よりなる群から選択されるウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項29】
請求項25に記載の組成物であって、前記抗原が、単純疱疹ウイルス1型、単純疱疹ウイルス2型、エプスタイン−バーウイルス、サイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7およびヒトヘルペスウイルス8よりなる群から選択されるヘルペスウイルス由来のウイルス遺伝子によりコードされる、上記組成物。
【請求項30】
請求項21に記載の組成物であって、前記癌が、乳癌、子宮頚癌、黒色腫、腎癌および前立腺癌よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項31】
請求項14に記載の組成物であって、前記抗原が過剰発現される腫瘍関連抗原、精巣腫瘍抗原、変異した腫瘍関連抗原、分化腫瘍関連抗原チロシナーゼ、MART、trp、MAGE−1、MAGE−2、MAGE−3、gp100、HER−2、RasおよびPSAよりなる群から選択される腫瘍関連抗原である、上記組成物。
【請求項32】
請求項31に記載の組成物であって、前記腫瘍関連抗原が、BCR−ABL、CASP、CDK、Ras、p53、HER−2/neu、CEA、MUC、TW1、PAP、スルビビン、テロメラーゼ、EGFR、PSMA、PSA、PSCA、チロシナーゼ、MART、TRP、gp100、MART、MAGE、BAGE、GAGE、LAGE/NY−ESO、RAGE、SSX−2、CD19およびCD20よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項33】
請求項20に記載の組成物であって、前記疾患が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬およびクローン病よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項34】
サイトカイン若しくはToll様受容体(TLR)アゴニストをさらに含んでなる、請求項14に記載の組成物。
【請求項35】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカイン若しくはTLRアゴニストが発現ベクターにより発現される、上記組成物。
【請求項36】
請求項34に記載の組成物であって、前記TLRアゴニストが単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項37】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカインが単離されたポリペプチドである、上記組成物。
【請求項38】
請求項34に記載の組成物であって、前記サイトカインが、IL−12、TNFα、IFNα、IFNβ、IFNγ、IL−7、IL−2、IL−6、IL−15、IL−21およびIL−23よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項39】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがヤヌスキナーゼ(JAK)シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項40】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがToll様受容体(TLR)シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項41】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターがNF−κBシグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項42】
請求項1に記載の組成物であって、さらに、前記インヒビターが抗原受容体シグナル伝達の阻害を抑制する、上記組成物。
【請求項43】
細胞の免疫能を高めるための組成物であって、インヒビターをコードする第一のポリヌクレオチド(前記インヒビターは前記細胞中でのサイトカインシグナル伝達の調節物質を阻害するものである)、および最低1個のエピトープを有する抗原をコードする第二のポ
リヌクレオチド(前記最低1個のエピトープが哺乳動物における免疫応答を誘導するものである)を含んでなるベクターを含んでなる、上記組成物。
【請求項44】
請求項43に記載の組成物であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項45】
請求項43に記載の組成物であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項46】
請求項43に記載の組成物であって、前記ベクターが、プラスミドDNA、ウイルスベクター、細菌ベクターおよび哺乳動物ベクターよりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項47】
細胞の免疫能を高めるための組成物であって、インヒビターをコードする第一のポリヌクレオチド(前記インヒビターは前記細胞中でのサイトカインシグナル伝達の調節物質を阻害するものである)、およびサイトカイン若しくはTLRアゴニストをコードする第二のポリヌクレオチドを含んでなるベクターを含んでなる、上記組成物。
【請求項48】
請求項47に記載の組成物であって、サイトカインをコードする前記第二のポリヌクレオチドが、IL−12、TNFα、IFNα、IFNβ、IFNγ、IL−7、IL−2、IL−6、IL−15、IL−21およびIL−23よりなる群から選択される、上記組成物。
【請求項49】
サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる細胞。
【請求項50】
請求項49に記載の細胞であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記細胞。
【請求項51】
請求項49に記載の細胞であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記細胞。
【請求項52】
請求項49に記載の細胞であって、細胞が、APC、樹状細胞、単球/マクロファージ、T細胞およびB細胞よりなる群から選択される免疫細胞である、上記細胞。
【請求項53】
請求項52に記載の細胞であって、T細胞が、細胞傷害性T細胞、ヘルパーT細胞および制御性T細胞である、上記細胞。
【請求項54】
最低1個のエピトープを有する抗原をさらに含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、請求項49に記載の細胞。
【請求項55】
サイトカインをコードするポリヌクレオチドを含んでなる発現ベクターをさらに含んでなる、請求項49に記載の細胞。
【請求項56】
サイレンスした(silenced)細胞の生成方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターと細胞を接触させることを含んでなる、上記方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項58】
請求項56に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項59】
サイレンスかつパルスした細胞の生成方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターと細胞を接触させること、およびさらに最低1個のエピトープを有する抗原と前記細胞を接触させることを含んでなり、前記エピトープが哺乳動物において免疫応答を導き出すことが可能である、上記方法。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項61】
請求項59に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項62】
哺乳動物において免疫応答を導き出す方法であって、サイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる組成物をそれの必要な哺乳動物に投与することを含んでなる、上記方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項65】
哺乳動物において免疫応答を導き出す方法であって、サイレンスした細胞を含んでなる組成物をそれの必要な哺乳動物に投与することを含んでなり、前記サイレンスした細胞がサイトカインシグナル伝達調節物質のインヒビターを含んでなる、上記方法。
【請求項66】
請求項65に記載の方法であって、前記サイトカインシグナル伝達調節物質が、SOCS(SOCS1〜7、CIS)、SHP(SHP−1およびSHP−2)ならびにPIAS(PIAS1、PIAS3、PIASxおよびPIASy)よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項67】
請求項65に記載の方法であって、前記インヒビターが、小分子干渉RNA(siRNA)、ミクロRNA、アンチセンス核酸、リボザイム、トランスドミナントネガティブ変異体をコードする発現ベクター、細胞内抗体、ペプチドおよび小分子よりなる群から選択される、上記方法。
【請求項68】
請求項65に記載の方法であって、前記サイレンスした細胞が、それの必要な哺乳動物に前記サイレンスした細胞を投与する前にin vitroで抗原と接触される、上記方法。
【請求項69】
請求項65に記載の方法であって、前記サイレンスした細胞が、それの必要な哺乳動物への前記サイレンスした細胞の投与後にin vivoで抗原と接触される、上記方法。
【図2】
【図3】
【図4A−4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A−1】
【図11A−2】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A−1】
【図16A−2】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図3】
【図4A−4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A−1】
【図11A−2】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14A】
【図14B】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A−1】
【図16A−2】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【公表番号】特表2008−522951(P2008−522951A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522515(P2007−522515)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022396
【国際公開番号】WO2006/112869
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(507021300)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022396
【国際公開番号】WO2006/112869
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(507021300)
【Fターム(参考)】
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