説明

サイドビュー型発光装置及びその製造方法

【課題】ダイシングカット時の金属片等付着による上部端子電極パターン間の電気的短絡を防いだサイドビュー型発光装置の提供。
【解決手段】多面取り絶縁基板1aにスルーホールTH1〜THを形成し、スルーホールの全体もしくは内壁に導電層を形成し、表面に端子電極パターンP11〜P14を形成し、裏側に端子電極パターンP21〜P24を形成し、LEDチップ2−1、2−2を表面側の端子電極パターンP12、P13上にダイボンディングし、表面側の端子電極パターンP11とLEDチップ2−1とをボンディングワイヤ3−1によって接続し、端子電極パターンP13とLEDチップ2−2とをボンディングワイヤ3−2によって接続し、多面取り絶縁基板及び封止樹脂層4aをサイドビュー型LED装置毎に分割し、絶縁基板の一側面を含むプリント基板7に対する実装面である分割面に対向する他の側面を含む露出した領域に、有機樹脂絶縁層6を塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサイドビュー型発光装置たとえばサイドビュー型発光ダイオード(LED)装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、液晶表示(LCD)装置のバックライト光源として用いられるサイドエッジ型面状発光装置には、プリント基板に垂直に実装したサイドビュー型LED装置が用いられる(参照:特許文献1、2、3)。
【0003】
従来のサイドビュー型LED装置の製造方法は次の通りである。
【0004】
(1)スルーホール形成工程:多面取り絶縁基板に必要なスルーホールを形成してスルーホール全体もしくは内壁に導電層を形成する。
(2)端子電極パターン形成工程:多面取り絶縁基板の表面及び裏面に端子電極パターンを形成する。この場合、多面取り絶縁基板の表面の端子電極パターンと多面取り絶縁基板の裏面の端子電極パターンとはスルーホールの導電層を介して電気的に接続される。
(3)LEDチップダイボンディング工程:多面取り絶縁基板の表面の各サイドビュー型LED装置に対して少なくとも1つのLEDチップをダイボンディングし、必要に応じてLEDチップと多面取り絶縁基板の表面側の端子電極パターンとの間をボンディングワイヤ等によって電気的に接続する。
(4)樹脂封止工程:多面取り絶縁基板の表面側のLEDチップを樹脂によって封止する。
(5)ダイシングカット工程:多面取り絶縁基板及び封止樹脂をダイシングによって分割して複数のサイドビュー型LED装置(パッケージ)を完成する。
このようにしてダイシングによって分割して得られたサイドビュー型LED装置をプリント基板上に垂直に半田等によって実装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−290029号公報
【特許文献2】特開2003−78176号公報
【特許文献3】特開2004−63973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来のサイドビュー型LED装置の製造方法によって得られるサイドビュー型LED装置においては、ダイシングカットされたサイドビュー型LED装置の実装面に対向する対向面であるダイシングカット面の端子電極パターンが露出された状態となっているので、プリント基板上に実装された後に、保管、搬送等でサイドビュー型LED装置の上述のダイシングカット面に露出された端子電極パターンに金属片等が付着した場合には、上述の端子電極パターン間が電気的に短絡するという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明に係るサイドビュー型発光装置は、絶縁基板と、絶縁基板の表面及び裏面の少なくとも一部に形成された複数の端子電極パターンと、絶縁基板の表面上に配置され、端子電極パターンの少なくとも1つに電気的に接続された発光素子とを具備する。また、絶縁基板の一側面を含む面をプリント基板に対する実装面とし、実装面に対向する絶縁基板の他の側面を含む面を実装対向面とし、複数の端子電極パターンの実装対向面に露出した領域に形成された絶縁層を具備するものである。これにより、端子電極パターン間の上部が絶縁層によって電気的に絶縁される。
【0008】
また、本発明に係るサイドビュー型発光装置の製造方法は、多面取り絶縁基板上に複数の端子電極パターンを形成する端子電極パターン形成工程と、多面取り絶縁基板の表面上に発光素子を装着する発光素子装着工程と、多面取り絶縁基板を分割する分割工程と、多面取り絶縁基板の分割面のうち、プリント基板に対する実装面である一分割面に対向する他の分割面に露出した端子電極パターンの領域を覆う絶縁層を形成する絶縁層形成工程とを具備するサイドビュー型発光装置の製造方法。
を具備するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、サイドビュー型発光装置の実装面に対向する対向面である分割面(ダイシングカット面)に露出した端子電極パターンの領域に絶縁層を設けているので、プリント基板上に実装された後に、たとえサイドビュー型発光装置の上記領域に金属片等が付着した場合にも、端子電極パターン間が電気的に短絡する可能性はなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す一部断面を含む斜視図である。
【図2】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す一部断面を含む斜視図である。
【図3】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す一部断面を含む斜視図である。
【図4】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す一部断面を含む斜視図である。
【図5】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図7】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図8】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第2の実施の形態を示す一部断面を含む斜視図である。
【図9】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第2の実施の形態を示す概略参考断面図である。
【図11】本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第2の実施の形態を示す図であり、(A)は斜視図、(B)は概略参考断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜図7は本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第1の実施の形態を示す図である。尚、図1〜図7に示す第1の実施の形態においては、サイドビュー型LED装置は2つのLEDチップを有するとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0012】
始めに、スルーホール、端子電極パターン形成工程を示す図1を参照する。図1はLEDチップ実装面と反対面(裏面)を示している。たとえば、ガラスエポキシ等の樹脂よりなる多面取り絶縁基板1にスルーホールTH1、TH2、TH3、TH4、…を形成し、スルーホールTH1、TH2、TH3、TH4、…内の全体もしくは内壁にたとえばCuよりなる導電層をめっき法等によって形成する。但し、多面取り絶縁基板1はセラミック等を用いてもよい。また、第1の実施の形態においては、導電層はスルーホールTH1、TH2、TH3、TH4、…の内壁に形成されているものと仮定する。その後、多面取り絶縁基板1の表面にたとえばCuよりなる端子電極パターンP11、P12、P13、P14、…をめっき法、フォトリソグラフィー/エッチング法等により形成すると共に、多面取り絶縁基板1の裏側にもたとえばCuよりなる端子電極パターンP21、P22、P23、P24をめっき法、フォトリソグラフィー/エッチング法等により形成する。この場合、端子電極パターンP11、P12、P13、P14、…は各端子電極パターンP21、P22、P23、P24にスルーホールTH1、TH2、TH3、TH4、…の導電層を介して電気的に接続される。尚、スルーホールについてはTH1、TH2、TH3、TH4のみを図示し、また、多面取り絶縁基板1の表面の端子電極パターンについてはP11、P12、P13、P14のみを図示する。また、図1において、DF1は行方向分割予定面、DF2は列方向分割予定面を示し、1行分のみを詳しく図示し、他は省略してある。
【0013】
次に、LEDチップダイボンディング工程を示す図2を参照すると、LEDチップ2−1、2−2、…を多面取り絶縁基板1の表面側の端子電極パターンP12、P13、…上にダイボンディングする。この場合、LEDチップ2−1、2−2のカソードが端子電極パターンP12、P13、…、スルーホールTH2、TH3、…の導電層を介して各端子電極パターンP22、P23に電気的に接続されることになる。
【0014】
次に、ワイヤボンディング工程を示す図3を参照すると、多面取り絶縁基板1の表面側の端子電極パターンP11とLEDチップ2−1とをボンディングワイヤ3−1によって接続し、また、端子電極パターンP14とLEDチップ2−2とをボンディングワイヤ3−2によって接続する。多面取り絶縁基板1の表面側の図示しない端子電極パターンも同様である。この場合、LEDチップ2−1、2−2のアノードがボンディングワイヤ3−1、3−2、…、スルーホールTH1、TH4、…の導電層を介して端子電極パターンP21、P24に電気的に接続されることになる。
【0015】
次に、樹脂封止工程を示す図4を参照すると、LEDチップ2−1、2−2、…及びボンディングワイヤ3−1、3−2、…たとえばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂で樹脂封止して硬化させて封止樹脂層4を形成する。この樹脂封止は、ポッティング、トランスファ成形等の適当な方法で行われる。
【0016】
次に、ダイシングカット工程を示す図5を参照すると、多面取り絶縁基板1及び封止樹脂層4を図4の行方向分割予定面DF1及び列方向分割予定面DF2に沿って切断して絶縁基板1a及び封止樹脂層4aに個片化する。このときに生ずる端子電極パターンP21、P22、P23、P24のばりは適宜除去される。
【0017】
図5においては、個片化された絶縁基板1aは長方形形状をなしている。また、ダイシングカット面(分割面)のうち、プリント基板との実装面F1に対向する(平行な)実装対向面F2には、絶縁基板1a、封止樹脂層4a、端子電極パターンP21、P22、P23、P24が露出している。
【0018】
図5に示すサイドビュー型LED装置は、保管、搬送等のために、図6の(A)に示すように、実装面F1が下となるようにキャリアテープ61内の凹部に収納される。このとき、サイドビュー型LED装置の実装対向面F2にシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の有機樹脂62aよりなる絶縁層6をスタンプ62を用いて塗布して硬化させる。つまり、サイドビュー型LED装置の実装面F1とされる分割面と対向する実装対向面F2である分割面上に絶縁層6を形成する。その後、図6の(B)に示すように、カバーテープ63でカバーする。尚、この場合、絶縁層6はサイドビュー型LED装置の実装対向面F2全面に形成されているが、少なくとも端子電極パターンP21、P22、P23、P24のサイドビュー型LED装置の実装対向面F2の露出した領域上に形成されていればよい。尚、絶縁層6はスタンプ印刷に限らず、スクリーン印刷、接着テープの貼付など他の手法により適宜形成することができ、また、必要に応じてキャリアテープを用いればよい。さらに、絶縁層6は、樹脂のみならず、ガラス、セラミック等の他の絶縁材料を用いることができる。
【0019】
図1〜図6に示す工程によって形成したサイドビュー型LED装置は、図7に示すごとく、サイドビュー型LED装置の絶縁層6を上にしてプリント基板7上に垂直に半田71によって実装される。この場合、サイドビュー型LED装置の端子電極パターンP21、P22、P23、P24はプリント基板7の配線パターンP31、P32、P33、P34に半田71を介して電気的に接続される。尚、図7において、(A)は斜視図、(B)は断面図であり、光軸は、図7の(B)の矢印に示すごとく、側方に向うようになっている。
【0020】
上述の第1の実施の形態においては、サイドビュー型LED装置の実装対向面F2に金属片等が付着しても、絶縁層6の存在のために、端子電極パターンP21、P22、P23、P24が電気的に短絡することはない。
【0021】
図8〜図11は本発明に係るサイドビュー型LED装置の製造方法の第2の実施の形態を示す図である。尚、図8〜図11に示す第2の実施の形態においても、サイドビュー型LED装置は2つのLEDチップを有するとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
始めに、スルーホール、端子電極パターン形成工程を示す図8を参照する。図8はLEDチップ実装面と反対面(裏面)を示している。ガラスエポキシ等の樹脂よりなる多面取り絶縁基板1’にスルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…を形成し、スルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…内の全体もしくは内壁にたとえばCuよりなる導電層をめっき法等によって形成する。但し、第1の実施の形態と同様に、導電層はスルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…の内壁に形成されているものと仮定する。その後、多面取り絶縁基板1’の表面にたとえばCuよりなる端子電極パターンP11’、P12’、P13’、P14’、…(図9の(A)参照)をめっき法、フォトリソグラフィー/エッチング法等により形成すると共に、多面取り絶縁基板1’の裏側にもたとえばCuよりなる端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’、…をめっき法、フォトリソグラフィー/エッチング法等により形成する。この場合、多面取り絶縁基板1の表面側の図示しない端子電極パターンP11’、P12’、P13’、P14’、…は各端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’にスルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…の導電層を介して電気的に接続される。尚、スルーホールについてはTH1’、TH2’、TH3’、TH4’のみを図示する。また、図8において、DF1’は行方向分割予定面、DF2’は列方向分割予定面を示し、これらの分割予定面DF1’、DF2’はスルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…の中心を通る面である。
【0023】
次に、図示しないが、LEDチップダイボンディング工程において、LEDチップ2’−1、2’−2、…を多面取り絶縁基板1’の表面側の端子電極パターンP12’、P13’、…上にダイボンディングする(図9の(A)参照)。この場合、LEDチップ2’−1、2’−2のカソードが多面取り絶縁基板1’の表面側の端子電極パターンP12’、P13’、…、スルーホールTH2’、TH3’、…の導電層を介して端子電極パターンP22’、P23’、…に電気的に接続されることになる。
【0024】
次に、図示しないが、ワイヤボンディング工程において、多面取り絶縁基板1の表面側の1つの端子電極パターンP11’と1つのLEDチップ2’−1とをボンディングワイヤ3’−1(図9の(A)参照)によって接続し、また、他の1つの端子電極パターンP14’と他の1つのLEDチップ2’−2とをボンディングワイヤ3’−2(図9の(A)参照)によって接続する。この場合、LEDチップ2’−1、2’−2のアノードがボンディングワイヤ3’−1、3’−2、…、スルーホールTH1’、TH4’、…の導電層を介して端子電極パターンP21’、P24’に電気的に接続されることになる。
【0025】
次に、図示しないが、樹脂封止工程において、多面取り絶縁基板1の表面側のLEDチップ2’−1、2’−2、…及びボンディングワイヤ3’−1、3’−2、…をシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等で樹脂封止して硬化させて封止樹脂層4’(図9の(A)参照)を形成する。この樹脂封止は、ポッティング、トランスファ成形等の適当な方法で行われる。
【0026】
次に、ダイシングカット工程を示す図9を参照すると、多面取り絶縁基板1’及び封止樹脂層4’を図8の行方向分割予定面DF1’及び列方向分割予定面DF2’に沿って切断して個片化する。この場合、ダイシングカット面はスルーホールTH1’、TH2’、TH3’、TH4’、…の中心を通る面である。また、このときに生ずる端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’のばりは適宜除去される。
【0027】
図9においては、個片化された絶縁基板1aは四隅が厚さ方向に切り欠いた略長方形形状をなしている。また、ダイシングカット面(分割面)のうち、プリント基板との実装面F1’に対向する(平行な)実装対向面F2’には、絶縁基板1’a、封止樹脂層4’a、端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’が露出している。
【0028】
図9に示すサイドビュー型LED装置は、保管、搬送等のために、図10の(A)に示すように、実装面F1’が下となるようにキャリアテープ61内の凹部に収納される。このとき、サイドビュー型LED装置の実装対向面F2’にシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の有機樹脂62aよりなる絶縁層6’をスタンプ62を用いて塗布して硬化させる。つまり、サイドビュー型LED装置の実装面F1’とされる分割面と対向する実装対向面F2’である分割面上に絶縁層6’を形成する。その後、図10の(B)に示すように、カバーテープ63でカバーする。尚、この場合、絶縁層6’はサイドビュー型LED装置の実装対向面F2’全面に形成されているが、少なくとも端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’のサイドビュー型LED装置の実装対向面F2’の露出した領域上に形成されていればよい。尚、絶縁層6’はスタンプ印刷に限らず、スクリーン印刷、接着テープの貼付など他の手法により適宜形成することができ、また、必要に応じてキャリアテープを用いればよい。さらに、絶縁層6’は、樹脂のみならず、ガラス、セラミック等の他の絶縁材料を用いることができる。また、絶縁層6’は、スルーホールTH2’、TH3’の内壁に形成されていてもよい。
【0029】
図8〜図10に示す工程によって形成したサイドビュー型LED装置は、図11に示すごとく、サイドビュー型LED装置の絶縁層6’を上にしてプリント基板7’上に垂直に半田71’によって実装される。この場合、サイドビュー型LED装置の端子電極パターンP21’、P22’、P23’、P24’はプリント基板7’の配線パターンP31’、P32’、P33’、P34’に半田71’を介して電気的に接続される。尚、図11において、(A)は斜視図、(B)は断面図であり、光軸は、図11の(B)の矢印に示すごとく、側方に向うようになっている。
【0030】
尚、図10の(A)、(B)及び図11(B)は、LEDチップを通る概略参考断面図である。LEDチップ2’−1(2’−2)の断面には、端子電極パターンP12’、P13’は、正確には実装対向面F2’と同一面まで延在していないが、本発明の説明を容易とするために、図10の(A)、(B)、図11の(B)においては、参考のために実装対向面F2’と同一面まで端子電極パターンP12’及びP13’の延在を図示している。
【0031】
上述の第2の実施の形態においては、サイドビュー型LED装置の実装対向面F2’に金属片等が付着しても、絶縁層6’の存在のために、スルーホールTH2’、TH3’、端子電極パターンP22’、P23’が電気的に短絡することはない。
【0032】
尚、本発明は1つもしくは3つ以上のLEDチップを有する場合にも適用でき、また、LEDチップ以外の発光するチップたとえば半導体レーザ素子チップ等にも適用できる。また、LEDチップは端子電極パターン上にダイボンディングされているが、絶縁基板の表面に直接ダイボンディングしてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1、1’:多面取り絶縁基板
1a、1’a:絶縁基板
2−1、2−2、2’−1、2’−2:LEDチップ
3−1、3−2、3’−1、3’−2:ボンディングワイヤ
4、4’:封止樹脂層
4a、4’a:封止樹脂層
6、6’:絶縁層
7、7’:プリント基板
61:キャリアテープ
62:スタンプ
63:カバーテープ
TH1、TH2、…、TH1’、TH2’、…:スルーホール
P11、P12、…、P11’、P12’、…:端子電極パターン
P21、P22、…、P21’、P22’、…:端子電極パターン
P31、P32、…、P31’、P32’、…:配線パターン
F1、F1’:実装面
F2、F2’:実装対向面



【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、
前記絶縁基板の表面及び裏面の少なくとも一部に形成された複数の端子電極パターンと、
前記絶縁基板の表面上に配置され、前記端子電極パターンの少なくとも1つに電気的に接続された発光素子と
を具備し、
前記絶縁基板の一側面を含む面をプリント基板に対する実装面とし、前記実装面に対向する前記絶縁基板の他の側面を含む面を実装対向面とし、
前記複数の端子電極パターンの前記実装対向面に露出した領域に形成された絶縁層を具備するサイドビュー型発光装置。
【請求項2】
前記複数の端子電極パターンの一部は前記絶縁基板の表面に形成され、前記複数の端子電極パターンの他部は前記絶縁基板の裏面に形成され、
さらに、前記絶縁基板の表面及び裏面の端子電極パターンを電気的に接続させるための前記絶縁基板のスルーホールに形成された導電層を具備する請求項1に記載のサイドビュー型発光装置。
【請求項3】
前記導電層は前記実装対向面と同一面に露出した領域を有し、前記絶縁層は前記導電層の該露出した領域も覆う請求項2に記載のサイドビュー型発光装置。
【請求項4】
多面取り絶縁基板上に複数の端子電極パターンを形成する端子電極パターン形成工程と、
前記多面取り絶縁基板の表面上に発光素子を装着する発光素子装着工程と、
前記多面取り絶縁基板を分割する分割工程と、
前記多面取り絶縁基板の分割面のうち、プリント基板に対する実装面である一分割面に対向する他の分割面に露出した前記端子電極パターンの領域を覆う絶縁層を形成する絶縁層形成工程と
を具備するサイドビュー型発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記端子電極パターン形成工程は、
前記端子電極パターンを前記多面取り絶縁基板の表面及び裏面上に形成する工程と、
前記多面取り絶縁基板の表面に形成された前記端子電極パターンと前記多面取り絶縁基板の裏面に形成された前記端子電極パターンとを電気的に接続するスルーホールを前記多面取り絶縁基板内に形成する工程と、
前記スルーホール内の全体もしくは内壁に導電層を形成する工程と
を具備し、
前記絶縁層形成工程は、
前記多面取り絶縁基板の分割面のうち、前記実装面である一分割面に対向する前記他の分割面に露出した前記導電層の領域をも覆う請求項4に記載のサイドビュー型発光装置の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−110288(P2013−110288A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254742(P2011−254742)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】