説明

サーボモータ制御装置及びその方法,画像形成装置

【課題】基準クロック信号の周波数を上げることなく,また,従来のサーボモータ制御装置に対する構成要素の追加を極力要さずにサーボモータの回転速度制御の分解能を高めることができること。
【解決手段】制御部25により,値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定し,分周クロック生成部α1により,一定周期で入力される基準パルス信号の列である基準クロック信号を設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を速度指令信号として,サーボモータ駆動用のサーボアンプ28に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,一定周期で入力される基準パルス信号を分周して得られたパルス信号列によりサーボモータを制御するサーボモータ制御装置及びその方法,並びにその制御機能を備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来,プリンタ,ファクシミリ装置,複写機等の画像形成装置では,感光体ドラムや中間転写体などの回転機器の駆動源としてサーボモータやステッピングモータが採用されることが多い。その他,サーボモータは,回転速度を高精度で制御する必要がある回転機器の駆動源として広く用いられている。
サーボモータは,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいてその回転のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動回路(サーボモータ駆動手段の一例)により駆動される。また,上位の制御装置であるサーボモータ制御装置が,そのサーボモータ駆動回路に対して前記速度指令信号(パルス信号の列)を供給する。なお,サーボモータ駆動回路は,一般にサーボ回路やサーボアンプなどと称される。
また,サーボモータ制御装置は,一定周期で入力される基準となるパルス信号(以下,基準パルス信号という)の列からなる基準クロック信号を所定の分周比で順次分周することによって分周後のパルス信号の列を生成し,生成した分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号としてサーボモータ駆動回路に対して供給する。即ち,サーボモータ制御装置は,サーボモータの回転速度を上げたい場合は小さな値の分周比(最小は1)で分周を行うことにより,時間当たりのパルス数が多い前記速度指令信号を前記サーボモータ駆動回路に対して出力する。同様に,サーボモータ制御装置は,サーボモータの回転速度を下げたい場合は大きな値の分周比で分周を行うことにより,時間当たりのパルス数が少ない前記速度指令信号を前記サーボモータ駆動回路に対して供給する。その際,従来のサーボモータ制御装置は,目標回転速度が変化しない限り,分周比の設定は変更しない。
【0003】
前記基準クロック信号を分周することによって得られる前記速度指令信号の周波数fyは,前記基準クロック信号の周波数fxを分周比N(1以上の整数)で除算した周波数(fy=fx/N)となる。
従って,サーボモータの回転速度制御の分解能は,前記基準クロック信号の周波数(前記基準パルス信号の発生周期といってもよい)によって定まる。このため,サーボモータの回転速度制御の分解能を上げるためには,前記基準クロック信号の周波数を大きくする必要がある。
一方,特許文献1には,前記基準クロック信号における基準パルス信号の立ち上がりと立ち下がりの両方を検出することにより,前記基準クロック信号に対して2倍の周波数の駆動パルス信号を生成し,その駆動パルス信号によってステッピングモータを制御する技術が示されている。即ち,特許文献1に示される技術は,ステッピングモータの制御に用いる基準クロック信号の周波数を実質的に2倍にする技術である。
【0004】
ところで,中間転写体(中間転写ベルトや中間転写ローラ等)を備えたカラー画像形成装置では,複数の色(一般には,シアン,マゼンタ及びイエロー)のトナーそれぞれを感光体ドラムから中間転写体へ順次転写し,その複数色のトナーをさらに中間転写体から記録材(記録紙がその典型例)へ転写することによって記録材への画像形成を行う。無端ベルト状の中間転写ベルト(中間転写体の一例)に対し,色ごとに設けられた複数の感光体ドラムそれぞれからトナーを転写し,その中間転写ベルトから記録材に対して複数色のトナー(トナー像)を転写するいわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置がその典型例である。このような画像形成装置を,以下,中間転写方式の画像形成装置と称する。
中間転写方式の画像形成装置では,中間転写体の回転速度を,予め定められた速度に高精度で維持することが非常に重要である。中間転写体の回転速度が設定速度(目標速度)からわずかでも外れると,形成された画像において色ずれが生じるからである。例えば,画像の解像度が600dpiの画像形成装置では,画素間隔が約42ミクロンであり,感光体ドラムの間隔がそれぞれ150[mm]である場合,サーボモータの回転速度が0.0093%ずれるだけで1画素分の色ずれが生じてしまう。
【特許文献1】特開2000−261615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,特許文献1に示される技術を採用する場合,前記基準クロック信号の周波数を2倍にするための回路(倍クロック回路)を追加する必要があり,サーボモータ制御装置の製造工数及び製造コストが増加するという問題点があった。また,特許文献1に示される技術を採用したとしても,それを採用しない場合に比べてサーボモータの制御分解能が2倍になるに過ぎず,より高い分解能が要求される場合には対応できないという問題点があった。
また,一般にクロック信号の周波数を大きくするほど,そのクロック信号におけるノイズの影響が顕著となり,ノイズ対策のために装置の複雑化や高コスト化を招くという問題点もあった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,基準となるクロック信号(前記基準クロック信号)の周波数を上げることなく,また,従来のサーボモータ制御装置に対する構成要素の追加を極力要さずにサーボモータの回転速度制御の分解能を高めることができるサーボモータ制御装置及びその方法,並びにその制御機能を備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明に係るサーボモータ制御装置は,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいてサーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段に対し,前記速度指令信号を供給するものであり,以下の(1−1)及び(1−2)に示す各構成要素を備える。
(1−1)値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する分周比設定手段。
(1−2)一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手段により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記サーボモータ駆動手段に供給する分周信号生成手段。
なお,上記(1−2)に示される構成要素は,従来のサーボモータ制御装置も備えるものである。
【0007】
本発明に係るサーボモータ制御装置においては,前記分周信号生成手段により,複数の異なる分周比に基づいて生成された分周後のパルス信号(即ち,時間間隔の異なる複数種類のパルス信号)が混在する前記速度指令信号(パルス信号の列)が生成される。その速度指令信号は,複数の分周比を設定する1サイクルの期間の単位でみれば,その複数の分周比の値の平均値である中間的な値の分周比で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。
例えば,前記分周比設定手段により,前記分周信号生成手段にたいして分周比「2」及び分周比「3」を交互に(周期的に)設定した場合,即ち,分周比各々の組み合わせ割合を1:1とした場合を考える。この場合,前記速度指令信号は,2つの分周比「2」及び「3」を設定する1サイクルの期間の単位で平均すれば,中間的な分周比「2.5」で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。同様に,分周比「2」及び分周比「3」を,(2→3→2)又は(3→2→3)という順番で設定した場合,即ち,複数の分周比の混合割合を2:1又は1:2とした場合を考える。この場合,前記速度指令信号は,2つの分周比「2」及び「3」を設定する1サイクルの期間の単位で平均すれば,中間的な分周比「2.33」又は「2.67」で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。
従って,本発明によれば,前記分周比設定手段が,複数の分周比それぞれの値及びその混在の割合(混合割合)を調節して設定することにより,前記基準クロック信号をそのまま分周する従来のサーボモータ制御装置に比べ,サーボモータの回転速度制御の分解能を実質的に2倍以上にすることができる。さらに,前記分周比設定手段は,例えば,従来のサーボモータ制御装置が備える演算手段(MPU)において,それが実行するプログラムの変更等により実現できるため,従来のサーボモータ制御装置に対する構成要素の追加をほとんど必要としない。また,前記基準クロック信号の周波数を上げないので,ノイズ対策のために装置の複雑化や高コスト化を招くこともない。
【0008】
ところで,本発明に係るサーボモータ制御装置は,目標回転速度が一定であっても,設定する分周比を周期的に変化させる,即ち,前記速度指令信号におけるパルス列の時間間隔が変化するため,サーボモータの回転ムラが生じ得る。しかしながら,サーボモータの回転軸周りの慣性モーメントが,サーボモータの回転トルクに比べて十分に大きければ,前記速度指令信号におけるパルス列の時間間隔が多少変化しても,サーボモータの回転ムラはほとんど生じない。従って,本発明は,サーボモータの回転軸周りの慣性モーメントに対するサーボモータの回転トルクの比(以下,回転モーメント/トルク比という)が十分に大きい制御対象に対して適用すれば有効である。
一方,制御対象における前記回転モーメント/トルク比が比較的大きい場合であっても,周期的に変化させる分周比の変化量(分周比相互間の差)が大きければ,やはり,サーボモータの回転ムラの問題が生じる。
そこで,前記分周比設定手段が,値の差が予め定められた範囲内である複数の分周比を周期的に設定することが望ましい。例えば,前記分周比設定手段が,値の差が1以内である複数の分周比を周期的に設定することが好適である。
このように,周期的に変化させる分周比の変化量(分周比相互間の差)を小さく制限することにより,サーボモータの回転ムラが生じることを回避できる。
【0009】
また,より具体的には,前記分周比設定手段が,前記目標設定速度に応じて,値の異なるものが混在する複数の分周比を予め定められた複数組の候補の中から選択し,選択した前記複数の分周比を前記分周信号生成手段に対して周期的に設定することが考えられる。なお,この場合,前記複数組の候補それぞれが同数の分周比の組からなるものであればよりシンプルで設計しやすい。
なお,サーボモータの回転を極力均一化するためには,分周比の切り替えをできるだけ短い周期で行う,即ち,複数の分周比を周期的に設定する1サイクルの期間において分周比の切替タイミングを均一に分散させることが望ましい。例えば,値が異なる2種類の分周比が混在する複数の分周比を周期的に設定し,それらの混合割合を1:1にする場合,その2種類の分周比を交互に設定することが望ましい。
【0010】
また,本発明は,以上に示した本発明に係るサーボモータ制御装置による前記速度指令信号の出力処理を実行するサーボモータ制御方法として捉えることもできる。
即ち,本発明に係るサーボモータ制御方法は,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいてサーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段に対し,前記速度指令信号を供給する制御方法であり,次の(2−1)及び(2−2)に示す各手順を実行する方法である。
(2−1)値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する処理を所定の制御手段により自動的に実行する分周比設定手順。
(2−2)所定の分周信号生成手段により,一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手順により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記サーボモータ駆動手段に供給する分周信号生成手順。
【0011】
また,本発明は,前述した本発明に係るサーボモータ制御装置を具備する画像形成装置として捉えることもできる。
即ち,本発明に係る画像形成装置は,複数の色の現像剤(トナーがその典型例)それぞれを像担持体から中間転写体へ順次転写した後に,その現像剤を前記中間転写体から記録材へ転写することにより前記記録材への画像形成を行うものであり,前記中間転写体を回転駆動するサーボモータと,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいて前記サーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段とを具備し,さらに,前述した本発明に係るサーボモータ制御装置が備える構成要素も併せて具備するものである。
一般に,中間転写方式の画像形成装置において,前記中間転写体の駆動軸(サーボモータの回転軸)の周りの慣性モーメントは,それを駆動するサーボモータの回転トルクに比べて十分に大きい。しかも,前述したように,前記中間転写体の回転速度は,形成画像の色ズレ防止のために非常に高精度での制御が要求される。このため,中間転写方式の画像形成装置における中間転写体駆動用のサーボモータは,本発明の適用対象として非常に好適である。
また,本発明は,ステッピングモータによって前記中間転写体を回転駆動するタイプの画像形成装置であって,そのステッピングモータを前述した本発明に係るサーボモータ制御装置と同様の制御方法によって制御する画像形成装置として捉えることもできる。
即ち,本発明に係る画像形成装置が,前記中間転写体を回転駆動するステッピングモータと,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいて前記ステッピングモータの回転駆動の制御を行うステッピングモータ駆動手段とを具備し,さらに,前述した本発明に係るサーボモータ制御装置が備える構成要素も併せて具備するものである。但し,前記分周信号制御手段による前記速度指令信号の供給先は前記ステッピングモータ駆動手段である。
本発明は,ステッピングモータにより前記中間転写体を回転駆動する画像形成装置に適用しても,サーボモータにより前記中間転写体を回転駆動する場合と同様の作用効果が得られる。
【発明の効果】
【0012】
本発明により得られる前記速度指令信号は,前記基準クロック信号を複数の異なる分周比で分周することによって得られる複数のパルス信号(時間間隔が異なるパルス信号)が混在する信号となる。このため,複数の分周比を設定する1サイクルの期間の単位でみれば,その複数の分周比の値の平均値である中間的な値の分周比で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。
従って,本発明によれば,前記分周比設定手段が,複数の分周比それぞれの値及びその混在の割合を調節して設定することにより,前記基準クロック信号をそのまま分周する従来のサーボモータ制御装置(或いは,従来のステッピングモータ制御装置)に比べ,モータの回転速度制御の分解能を実質的に2倍以上にすることができる。さらに,前記分周比設定手段は,例えば,従来のサーボモータ制御装置(或いは,従来のステッピングモータ制御装置)が備える演算手段(MPU)において,それが実行するプログラムの変更等により実現できるため,従来の制御装置に対する構成要素の追加をほとんど必要としない。また,前記基準クロック信号の周波数を上げないので,ノイズ対策のために装置の複雑化や高コスト化を招くこともない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係るサーボモータ制御装置Xを備えたサーボモータシステムYの概略構成を表すブロック図,図2は従来のサーボモータ制御装置における基準クロック信号及び速度指令信号の一例を表す図,図3はサーボモータ制御装置Xにおける基準クロック信号及び分周クロック信号の第1の例を表す図,図4はサーボモータ制御装置Xにおける基準クロック信号及び分周クロック信号の第2の例を表す図,図5はサーボモータ制御装置Xを備えたタンデム方式のカラー画像形成装置Zの主要部の概略構成図である。
【0014】
まず,図1に示すブロック図を参照しつつ,本発明の実施形態に係るサーボモータ制御装置X及びそれを備えたサーボモータシステムYの構成について説明する。
図1に示すように,前記サーボモータシステムYは,発振器21,サーボモータ制御装置X,サーボアンプ28及びサーボモータ27を具備している。
また,サーボモータ制御装置Xは,分周クロック生成部α1,制御部25及び信号制御回路26を備えている。さらに,前記分周クロック生成部α1は,クロックカウンタ22,コンパレータ23及び生成回路24を備えている。
前記発振器21は,一定周期の基準パルス信号の列である基準クロック信号を生成するものであり,例えば,20MHz〜30MHzの一定周波数の前記クロック信号を生成する。
前記分周クロック生成部α1には,水晶発振器等の発振器21から一定周期の基準パルス信号の列である基準クロック信号が入力される。
そして,前記分周クロック生成部α1は,一定周期で入力される基準パルス信号の列である前記基準クロック信号を,前記制御部25により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列(以下,分周クロック信号という)を生成し,生成した前記分周クロック信号を,前記信号制御回路26を通じてサーボアンプ28に供給する(前記分周信号生成手段の一例)。なお,サーボアンプ28に供給される前記分周クロック信号が,後述する速度指令信号である。
【0015】
より具体的には,前記分周クロック生成部α1において,前記クロックカウンタ22が,前記基準パルス信号を構成する前記基準パルス信号の立ち上がりタイミングを検出することにより,前記基準クロック信号のクロック数(基準パルス信号の数)をカウントする。
また,前記コンパレータ23には,クロックカウンタ22によりカウントされた前記基準クロック信号のクロック数と,記制御部25により設定される大小2つの整数値とが入力されている。以下,この大小2つの整数値のうち,大きい方の整数を第1整数,小さい方の整数を第2整数という。
そして,前記コンパレータ23は,まず,前記基準クロック信号のクロック数と小さい方の前記第2整数とを比較し,両者が一致したときに,前記生成回路24に対して所定のパルス立ち上げ信号を出力する。その後,前記コンパレータ23は,前記基準クロック信号のクロック数と大きい方の前記第1整数とを比較し,両者が一致したときに,前記生成回路24に対して所定のパルス立ち下げ信号を出力する。
前記生成回路24は,前記コンパレータ23からの前記パルス立ち上げ信号及び前記パルス立ち下げ信号に応じて,それらの信号が入力されたタイミング各々が,パルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングとなるパルス信号(以下,分周パルス信号という)を生成する。
一方,前記コンパレータ23は,前記パルス立ち下げ信号を前記制御部25及び前記クロックカウンタ22に対しても出力する。これにより,前記制御部25は,前記分周クロック信号におけるパルス信号の立ち下がりのタイミングを検知する。また,前記クロックカウンタ22は,前記パルス立ち下げ信号を検知したときに,カウント中のクロック数をリセットする(0にする)。
前記クロックカウンタ22,前記コンパレータ23及び前記生成回路24は,以上に示した処理を順次繰り返す。
以上により,前記制御部25により設定された前記第1整数が前記分周クロック信号を生成するときの分周比となり,前記分周クロック生成部α1は,前記基準パルス信号について,その分周比(前記第1整数)での分周を行うことによって前記分周クロック信号を生成する。
【0016】
また,前記サーボアンプ28は,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいて,サーボモータ27の回転駆動のフィードバック制御を行う回路である(前記サーボモータ駆動手段の一例)。前記速度指令信号は,前記サーボモータ制御装置Xから供給される。
前記サーボアンプ28は,不図示の偏差カウンタ,D/A変換器及びアンプを備えている。前記偏差カウンタは,前記速度指令信号と,サーボモータ27の回転軸に連結されたエンコーダ等により検出されるサーボモータの回転速度検出信号とを比較することにより,目標回転速度に対する実回転速度の偏差を検出するものである。そして,その偏差信号が前記D/A変換器によりアナログ信号に変換され,前記アンプが,そのアナログ信号に基づいてサーボモータ27に供給する駆動信号を調節する。これにより,サーボモータ27の回転速度のフィードバック制御が行われる。
【0017】
前記制御部25は,CPU等の演算部及びRAM,ROM等の記憶部を備え,サーボモータ制御装置Xにおける各種の演算及び制御を行うものである。
具体的には,前記制御部25は,前記分周クロック生成部α1に対して分周比を設定する。
また,前記信号制御回路26は,前記制御部25からの制御信号に基づいて,前記分周クロック信号(即ち,前記速度指令信号)を前記サーボアンプ28に供給(出力)してサーボモータ27を駆動する状態と,前記分周クロック信号を供給せずにサーボモータ27を停止させる状態とを切り替える回路である。
以上に示したサーボモータ制御装置Xのハードウェア構成は,従来のサーボモータ制御装置と同じである。
但し,サーボモータ制御装置Xと従来のサーボモータ制御装置とでは,前記制御部25による分周比の設定処理の内容が異なる。即ち,前記制御部25によって実行される分周比の設定プログラム(ソフトウェア)の内容が異なる。
【0018】
サーボモータ制御装置Xにおける前記制御部25は,サーボモータ27の一の目標速度が定められた場合に,前記分周クロック生成部α1に対し,値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する(前記分周比設定手段の一例)。もちろん,前記制御部25は,目標回転速度によっては,従来と同様に,目標回転速度の変更がない限り,前記分周クロック生成部α1に対して一定の分周比を設定する場合もある。
より具体的には,前記制御部25は,サーボモータ27の目標回転速度に応じて,値の異なるものが混在する複数の分周比を予め定められた複数組の候補の中から選択し,選択した前記複数の分周比を前記分周信号生成手段に対して周期的に設定する。なお,前記複数組の候補は,それぞれが同数の分周比の組からなる。
例えば,前記複数組の候補は,(2000,2000),(2000,2001),(2001,2001),(2001,2002),(2002,2002),(2002,2003),(2003,2003),(2003,2004)…などである。そして,前記制御部25は,分周比の候補(2000,2001)を選択した場合,分周後のパルス信号が1つ発生するごとに,分周比「2000」及び「2001」を交互に(周期的)に設定する。この場合,得られる前記分周クロック信号(即ち,前記速度指令信号)は,2つの分周比を設定する1サイクルの期間の単位でみれば,その2つの分周比「2000」及び「2001」の値の平均値である中間的な値(=2000.5)の分周比で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。
【0019】
図2は,従来のサーボモータ制御装置における前記基準クロック信号及び前記分周クロック信号の一例を表す図である。また,図3及び図4は,サーボモータ制御装置Xにおける前記基準クロック信号及び前記分周クロック信号の第1の例及び第2の例を表す図である。
なお,以下の説明では,説明の簡素化のために分周比が5や6といった小さな値である例について説明するが,実際に設定される分周比は,例えば,2000〜3000等のより大きな値の分周比であることが好適である。
従来のサーボモータ制御装置は,目標回転速度が変化しない限り,分周比の設定は変更しない。従って,目標回転速度が変化しない限り,図2に示すように,前記分周クロック信号におけ前記分周パルス信号の周期t2(時間間隔)は一定であり,設定する分周比Nを1変化させるとその周期t2はt1だけ変化する。従って,従来のサーボモータ制御装置では,分周比をNとした場合,前記分周クロック信号(前記速度指令信号)の分解能は1/Nである。なお,図2は,分周比N=6である場合の例である。
【0020】
一方,サーボモータ制御装置Xは,目標回転速度が変化しなくても,分周比の設定を周期的に変化させることができ,目標回転速度が変化しない場合でも,図3に示すように,前記分周クロック信号におけ前記分周パルス信号の時間間隔が周期的に変化する。
例えば,図3に示す例は,前記分周パルス信号が1つ発生するごとに,分周比「5」及び「6」を交互に(周期的に)設定した場合の例である。この場合,得られる前記分周クロック信号(即ち,前記速度指令信号)は,2つの分周比を設定する1サイクルの期間(前記基準パルス信号が11個発生する期間)の単位でみれば,その2つの分周比「5」及び「6」の値の平均値である中間的な値(=5.5)の分周比で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。従って,一定の分周比「6」を設定する状態(図2の状態)から,2つの分周比「5」及び「6」を交互に設定する状態(図3の状態)に変化させると,2つの分周比を設定する1サイクルの期間(前記基準パルス信号が11個発生する期間)の単位でみれば,前記分周クロック信号の平均的な時間間隔は(t1/2)だけ変化する。従って,図3に示すような分周クロック信号を生成するサーボモータ制御装置Xでは,分周比をNとした場合,前記分周クロック信号(前記速度指令信号)の分解能は(1/2N)であり,従来の2倍となる。
なお,図3に示すような分周クロック信号を生成するサーボモータ制御装置Xにおいて,前記制御部25による選択対象となる分周比の前記複数組の候補は,例えば,(5,5),(6,5),(6,6),(7,6),(7,7),(8,7),(8,8),(9,8)…などである。これにより,前記基準クロック信号を,分周比「5.0」,「5.5」,「6.0」,「6.5」,「7.0」,「7.5」,「8.0」,「8.5」…それぞれの設定により分周したとみなせる前記分周クロック信号を生成することができる。
【0021】
また,図4に示す例は,前記分周パルス信号が1つ発生するごとに,分周比「5」及び「6」が混在する3つの分周比を(周期的に)設定した場合の例である。即ち,図4に示す例は,前記分周パルス信号が1つ発生するごとに,3つの分周比「6」,「5」及び「5」を順次設定した場合の例である。この場合,得られる前記分周クロック信号(即ち,前記速度指令信号)は,3つの分周比を設定する1サイクルの期間(前記基準パルス信号が16個発生する期間)の単位でみれば,その3つの分周比「6」,「5」及び「5」の値の平均値である中間的な値(=5.33)の分周比で前記基準クロック信号を分周して得られた信号とみなせる。従って,一定の分周比「5」を設定する状態から図3に示す状態に変化させると,3つの分周比を設定する1サイクルの期間(前記基準パルス信号が16個発生する期間)の単位でみれば,前記分周クロック信号の平均的な時間間隔は(t1/3)だけ変化する。従って,図4に示すような分周クロック信号を生成するサーボモータ制御装置では,分周比をNとした場合,前記分周クロック信号(前記速度指令信号)の分解能は(1/3N)であり,従来の3倍となる。
なお,図4に示すような分周クロック信号を生成するサーボモータ制御装置Xにおいて,前記制御部25による選択対象となる分周比の前記複数組の候補は,例えば,(5,5,5),(6,5,5),(6,5,6),(6,6,6),(7,6,6),(7,6,7),(7,7,7),(8,7,7)…などである。これにより,前記基準クロック信号を,分周比「5.00」,「5.33」,「5.67」,「6.00」,「6.33」,「6.67」,「7.00」,「7.33」…それぞれの設定により分周したとみなせる前記分周クロック信号を生成することができる。
【0022】
以上に示したように,サーボモータ制御装置Xによれば,前記サーボアンプ28に供給する前記速度指令信号(前記分周クロック信号)を,複数の異なる分周比で分周された(つまり,時間間隔の異なる)前記分周パルス信号各々が混在する信号とすることができる。
従って,サーボモータ制御装置Xによれば,前記制御部25が,複数の分周比それぞれの値及びその混在の割合を調節して設定することにより,前記基準クロック信号をそのまま分周する従来のサーボモータ制御装置に比べ,モータの回転速度制御の分解能を実質的に2倍以上にすることができる。さらに,前記制御部25は,例えば,従来のサーボモータ制御装置が備える制御部において,それが実行するプログラムの変更等により実現できるため,従来の制御装置に対する構成要素の追加をほとんど必要としない。また,前記基準クロック信号の周波数を上げないので,ノイズ対策のために装置の複雑化や高コスト化を招くこともない。
【0023】
ところで,本発明は,前述したように,前記回転モーメント/トルク比(サーボモータの回転軸周りの慣性モーメントに対するサーボモータの回転トルクの比)が十分に大きい制御対象に対して適用すれば有効である。
一方,前記回転モーメント/トルク比が比較的大きい場合であっても,周期的に変化させる分周比の変化量(分周比相互間の差)が大きければ,やはり,サーボモータの回転ムラの問題が生じる。例えば,前記サーボモータ制御装置Xにおいて,2つの分周比の設定により分周比「5.5」に相当する分周は,分周比「4」及び分周比「7」を1:1の割合で混在させて設定しても,分周比「5」及び分周比「6」を1:1の割合で混在させて設定しても実現できる。しかしながら,サーボモータの回転ムラを防止するためには,後者の設定(分周比「5」及び「6」の設定)を行う方が望ましい。
即ち,前記制御部25が,値の差が予め定められた比較的狭い範囲内である複数の分周比を周期的に設定することが望ましい。例えば,前記制御部25が,値の差が1以内である複数の分周比を周期的に設定することが好適である。前述した前記複数組の候補の具体例は,いずれも,値の差が1以内である複数の分周比を周期的に設定する場合の例である。
このように,周期的に変化させる分周比の変化量(分周比相互間の差)を小さく制限することにより,サーボモータの回転ムラが生じることを回避できる。
【0024】
次に,前記サーボモータ制御装置Xの適用対象であるタンデム式のカラー画像形成装置Zについて説明する。
図5はサーボモータ制御装置Xを備えたタンデム方式のカラー画像形成装置Zの主要部の概略構成図である。
カラー画像形成装置Zは,4色の色(イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のトナーそれぞれに対応する4つの画像形成部Y,M,C,B及び転写装置6と,無端ベルト状の中間転写ベルト1と,中間転写ベルト1を回転駆動させる前記サーボモータ27を含む前記サーボモータシステムYと,カメラ31と,画像処理部32とを具備している。また,各画像形成部Y,M,C,Bは,それぞれ感光体ドラム5(像担持体の一例),帯電装置7,現像装置9,転写装置6及びクリーニング装置10を備えている。なお,画像形成部Y,M,C,Bの各構成要素については,周知であるのでここでは説明を省略する。
前記カラー画像形成装置Zは,カラー画像を記録紙2に形成する際,まず,複数の色(シアン,マゼンタ及びイエロー)のトナーそれぞれを,その色ごとに設けられた感光体ドラム5から中間転写ベルト1へ順次転写し,さらに,色ごとに設けられた前記転写装置6により,中間転写ベルト1上の複数色のトナーを,その中間転写ベルト1から記録紙へ転写する中間転写方式の画像形成装置である。
【0025】
前記カメラ31は動画を撮像するカメラである。また,前記画像処理部32は,前記カメラ31の撮像画像について画像処理を行う演算装置である。
前記カメラ31及び前記画像処理部32は,前記中間転写ベルト1の回転速度を検出するものである。
前記中間転写ベルト1には,その表面に,回転方向(記録紙の搬送方向)に沿って等間隔のマークが記されている。
そして,前記カメラ31は,前記中間転写ベルト1に記されたマークを連続的に撮像し,その撮像画像を前記画像処理部32に伝送する。
前記画像処理部32は,前記カメラ31による撮像画像における前記マークの動きを画像処理によって観測することにより,前記マークの移動速度,即ち,前記中間転写ベルト1の回転速度を検出する。その検出結果は,前記サーボモータ制御装置Xにおける前記制御部25に伝送される。
前記制御部25は,前記中間転写ベルト1の回転速度と,予め定められた設定速度との差に応じて,前記分周クロック生成部α1に対する分周比の設定内容(周期的に設定する複数の分周比の値及びその混在の割合を調節する。
これにより,前記サーボモータ制御装置Xは,前記中間転写ベルト1を回転駆動する前記サーボモータ27の回転速度を高精度(高分解能)で制御できる。
中間転写方式の前記カラー画像形成装置Zにおいて,前記中間転ベルト1の駆動軸(サーボモータ27の回転軸)の周りの慣性モーメントは,それを駆動するサーボモータ27の回転トルクに比べて十分に大きい。しかも,前述したように,前記中間転写ベルト1の回転速度は,形成画像の色ズレ防止のために非常に高精度での制御が要求される。このため,カラー画像形成装置Zにおける中間転写ベルト1を駆動するサーボモータ27は,前記サーボモータ制御装置Xによる適用対象として非常に好適である。
【0026】
図5に示したカラー画像形成装置Zにおいて,前記中間転写ベルト1の駆動原はサーボモータであったが,これをステッピングモータにより駆動する実施形態も考えられる。
一般に,ステッピングモータも,サーボモータと同様に制御される。即ち,図1に示したサーボモータシステムYにおいて,サーボモータ27をステッピングモータに置き換え,さらに,サーボアンプ28をステッピングモータ駆動用のアンプに置き換えれば,ステッピングモータの駆動システムとなる。
但し,ステッピングモータ駆動用のアンプ(前記ステッピングモータ駆動手段の一例)は,前記速度指令信号におけるパルス信号の数(立ち上がりの数)をカウントし,そのカウント数に相当するステップ数だけステッピングモータを回転させる回路であり,フィードバック制御は行わない。
また,前記サーボモータ制御装置Xをステッピングモータ制御装置として転用し,そのステッピングモータ制御装置が,前記ステッピングモータ駆動用のアンプに対して前記速度指令信号を供給する。
このように,前記サーボモータ制御装置Xをステッピングモータ制御装置として転用し,カラー画像形成装置Zにおける中間転写ベルト1を回転駆動するステッピングモータの回転速度を,そのステッピングモータ制御装置によって制御するシステムも,前記サーボモータ制御装置Xを備えた前記画像形成装置Zと同様の作用効果を奏する。
また,前述した実施形態では,前記分周クロック生成部α1に対して前記制御部25が分周比を設定することにより分周クロック信号を生成したが,これに限られるものではなく,CPU等の演算部及びそれの動作を補助するRAM,ROM等の記憶部を有する他のコンピュータが,所定のプログラムを実行することにより,前記分周クロック生成部α1に対して分周比の設定を行うことも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態に係るサーボモータ制御装置Xを備えたサーボモータシステムYの概略構成を表すブロック図。
【図2】従来のサーボモータ制御装置における基準クロック信号及び速度指令信号の一例を表す図。
【図3】サーボモータ制御装置Xにおける基準クロック信号及び分周クロック信号の第1の例を表す図。
【図4】サーボモータ制御装置Xにおける基準クロック信号及び分周クロック信号の第2の例を表す図。
【図5】サーボモータ制御装置Xを備えたタンデム方式のカラー画像形成装置Zの主要部の概略構成図。
【符号の説明】
【0028】
X…本発明の実施形態に係るサーボモータ制御装置
Y…サーボモータシステム
Z…カラー画像形成装置
1 :中間転写ベルト
2 :記録紙
5 :感光体ドラム
6 :転写装置
7 :帯電装置
9 :現像装置
10:クリーニング装置
α1:分周クロック生成部
21:発振器
22:クロックカウンタ
23:コンパレータ
24:生成回路
25:制御部
26:信号制御回路
27:サーボモータ
28:サーボアンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいてサーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段に対し,前記速度指令信号を供給するサーボモータ制御装置であって,
値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する分周比設定手段と,
一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手段により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記サーボモータ駆動手段に供給する分周信号生成手段と,
を具備してなることを特徴とするサーボモータ制御装置。
【請求項2】
前記分周比設定手段が,値の差が予め定められた範囲内である複数の分周比を周期的に設定してなる請求項1に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項3】
前記分周比設定手段が,値の差が1以内である複数の分周比を周期的に設定してなる請求項2に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項4】
前記分周比設定手段が,前記目標設定速度に応じて,値の異なるものが混在する複数の分周比を予め定められた複数組の候補の中から選択し,選択した前記複数の分周比を前記分周信号生成手段に対して周期的に設定してなる請求項1〜3のいずれかに記載のサーボモータ制御装置。
【請求項5】
前記複数組の候補それぞれが同数の分周比の組からなる請求項4に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項6】
目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいてサーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段に対し,前記速度指令信号を供給するサーボモータ制御方法であって,
値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する処理を所定の制御手段により自動的に実行する分周比設定手順と,
所定の分周信号生成手段により,一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手順により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記サーボモータ駆動手段に供給する分周信号生成手順と,
を有してなることを特徴とするサーボモータ制御方法。
【請求項7】
複数の色の現像剤それぞれを像担持体から中間転写体へ順次転写した後に,その現像剤を前記中間転写体から記録材へ転写することにより前記記録材への画像形成を行うものであり,前記中間転写体を回転駆動するサーボモータと,目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいて前記サーボモータの回転駆動のフィードバック制御を行うサーボモータ駆動手段と,を具備する画像形成装置であって,
値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する分周比設定手段と,
一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手段により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記サーボモータ駆動手段に供給する分周信号生成手段と,
を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
複数の色の現像剤それぞれを像担持体から中間転写体へ順次転写した後に,その現像剤を前記中間転写体から記録材へ転写することにより前記記録材への画像形成を行うものであり,前記中間転写体を回転駆動するステッピングモータと,該ステッピングモータの目標回転速度を表すパルス信号列である速度指令信号に基づいて前記ステッピングモータの回転駆動の制御を行うステッピングモータ駆動手段と,を具備する画像形成装置であって,
値の異なるものが混在する複数の分周比を周期的に設定する分周比設定手段と,
一定周期で入力される基準パルス信号の列を前記分周比設定手段により設定された分周比で順次分周することにより分周後のパルス信号の列を生成し,生成した前記分周後のパルス信号の列を前記速度指令信号として前記ステッピングモータ駆動手段に供給する分周信号生成手段と,
を具備してなることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−182817(P2008−182817A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13987(P2007−13987)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】