説明

サーマルインクにおける改善

【課題】サーマルインクにおける改善の提供。
【解決手段】発色剤、顕色剤及び増感剤を含むサーマルインクであって、該発色剤は3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを含み、該顕色剤はビスフェノールAを含み、かつ該増感剤はジメチルテレフタレートを含むこと、及び該インクはまた少なくとも1種の顔料も含むことを特徴とするサーマルインク。このインクは、貯蔵の間の望ましくない変色を減少させるために、感熱紙において使用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱の直接適用によって発色するサーマルインクに関する。
【背景技術】
【0002】
慣用の感熱紙の製造において、紙等の基材は、最初は無色であるが、熱に対する曝露によって発色する発色剤、顕色剤及び増感剤を含む水性分散液でその全表面上を被覆される。このような分散液は、しばしば、ワックス、例えばステアラミドワックスを含み得る。このような紙が感熱式プリンタの印刷へッド下を通過すると、プリンタの熱印刷エレメントによって活性化された領域は紙の表面上に発色画像を形成する。このような紙は、よく機能し、鮮明な画像を生じさせるが、多くの問題を伴う。高い化学的負荷は、環境問題を伴ってきた。紙への感熱コーティングの適用は、費用のかかる操作であり、そしてそれは、複雑で高価なコーティング装置を使用して行わなければならない。そして決定的に、感熱コーティングに対する慣用の印刷は、困難であり、費用のかかる表面処理を行い、インクとコーティング間に相溶性を得ることによって、又は特定の印刷方法、例えば、UV硬化性インクによってのみ行われ得る。
【0003】
紙の全表面上に感熱コーテイングを与える必要性を取り除くことによって、感熱紙に伴う問題を減少させるサーマルインクを開発する試みが行われてきた。米国特許第5,888,283号明細書は、慣用の印刷方法を使用して紙上に印刷され得るサーマルインクを記載しており、それにより、コーティング装置を使用する必要性を取り除いた。該インクは、顔料を含まず、熱の適用で発色するように組み合わせられた、最初は無色の発色剤と最初は無色の顕色剤の水性分散液を含み、該インクは少なくとも40質量%の固体含有率を有する。それは、好ましくは、少なくとも部分的に顕色剤の粒子を取り囲む増感剤を含む。適当な増感剤は、ジフェノキシエタン、p−ベンジルビフェニル等のアリール又はアルキル置換ビフェニル、又は、トルイジドフェニルヒドロキシナフトエート、及び、ジメチル又はジベンジルテレフタレート等の芳香族ジエステル及びジベンジルオキサレートを含む。これらの材料は単一で使用され得るか、又は、ワックス又は脂肪酸と併用され得る。インクは、フレキソ印刷法又はグラビア印刷法で適用され、感熱紙方式プリンタを通過すると発色する。
【0004】
しかしながら、上記した開発は多数の欠点を有する。具体的には、標準的な感熱画像装置下で標準的な‘‘貯蔵’’基材を使用すると、質の悪い画像が形成される。許容可能な画像強度を生じさせるためには、高エネルギーレーザー源が必要とされる。欧州特許出願公開第600441号明細書は、レーザーで印刷表面を照射され、該表面は、発色剤としてロイコ染料、顕色剤として酸性物質、及び、水溶性アミノ酸、無機酸のアンモニウム塩、pH緩衝剤又は水である少なくとも1種の背景色形成抑制剤を含むインクで印刷されることからなる方法を記載している。しかしながら、レーザープリンタ型は、感熱紙産業において標準ではなく、それらが使用される場合、慣用の感熱印刷装置を取り替えなければならないために、代償費用が必要とされる。
【特許文献1】米国特許第5,888,283号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第600441号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、サーマルインクが、標準的な感熱画像装置を使用して良好な印刷品質を得るために使用され得り、貯蔵の間の変色が最小であり、かつ製品は、感熱印刷される前に、慣用の非感熱画像法を使用して、容易かつ経済的に印刷され得るところのシステムが必要と
されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
我々は、非常に特定の基材上に印刷される場合、コーティング紙の貯蔵の間の早期変色に対し耐性があり、かつ標準的な感熱筆記装置を使用して、標準的なエネルギー量において高品質のプリントを生産するために画像化され得るサーマル印刷インクを開発した。インクは、シートの特定の領域上を印刷することによって適用され得る。これは、化学的コストを減少させ、及びまた、シート上の非コーティング領域を慣用の手段(ウェットオフセット(wet offset)等)によって印刷させ、シートに価値を付加させる。そしてそれは、一般的に慣用の感熱紙を使用することではできない。該サーマルインクの印刷は、慣用のインクを使用した情報の印刷と同時に行われ得、そしそれは、初めて、高品質の慣用的な印刷情報を有するラベル、切符又はレジロール等の視覚的に魅力ある製品を製造することを可能としたことを意味し、そして該印刷は、その後、感熱式プリンタを通過すると、高品質の感熱画像を発現し得る。印刷材料を保持するために使用される基材は、慣用の製紙機で製造され得、慣用の感熱コーティング紙とは異なり、別のコーティング機を使用したその後の加工を必要としない。
【0007】
従って、本発明は、発色剤、顕色剤及び増感剤を含むサーマルインクであって、該発色剤は3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを含み、該顕色剤はビスフェノールAを含み、かつ該増感剤はジメチルテレフタレートを含むこと、及び該インクはまた少なくとも1種の顔料も含むことを特徴とするサーマルインクを提供する。
【0008】
本発明において使用される発色剤は、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、もしくは、一般名ODB2、CAS番号89331−94−2として既知の学名:スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−[9H]キサンテン]−3−オン,−6’−(ジブチルアミノ)−3’−メチル−2’−(フェニルアミノ)−であり、特に、ブラックI−2R(チバ)、ブラックT−2R(チバ)及びPSD184(ニッソ)の登録商標下で入手可能である。
【0009】
好ましくは、本発明に従ったインクは、発色剤として3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランのみを含む。しかしながら、所望により、1種以上の更なる発色剤が、過度の変色を生じさせないという条件で添加され得る。過度の変色を防止するために、このような更なる発色剤は、好ましくは、発色剤の総量に基づき、10質量%未満、好ましくは5質量%未満、特に1質量%未満の量で存在する。3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランは、製造条件下で通常導入される不純物を含み得る;これらは、好ましくは、1質量%以下であるべきである。
【0010】
好ましくは、本発明に従ったインクは、顕色剤としてビスフェノールAのみを含む。しかしながら、所望により、1種以上の更なる顕色剤が、過度の変色を生じさせないという条件で添加され得る。過度の変色を防止するために、このような更なる顕色剤は、好ましくは、顕色剤の総量に基づき、10質量%未満、特に5質量%未満、好ましくは1質量%未満の量で存在する。ビスフェノールAは、製造条件下で通常導入される不純物を含み得る;これらは、好ましくは、1質量%以下であるべきである。
【0011】
好ましくは、DMTが、含有するただ1つの増感剤であるが、所望により、1種以上の更なる増感剤を含み得る。過度の変色を防止するために、このような更なる増感剤は、好ましくは、増感剤の総量に基づき、10質量%未満、好ましくは5質量%未満の量で存在する。DMTは、製造条件下で通常導入される不純物を含み得る;これらは、好ましくは、1質量%以下であるべきである。
【0012】
本発明に従ったサーマルインク中に含まれる顔料は、好ましくは、広表面積吸収顔料、例えば、沈降炭酸カルシウム、シリカ又は焼成クレーである。驚くべきことに、顔料の存在は、該インクを意図した用途における使用のために不適当とせず、むしろ、顔料は、画像化中の感熱印刷へッド上へのインクの移行を防止するのを助け、高品質の画像を与える。
【0013】
好ましくは、本発明のサーマルインクはワックスを含有しない。慣用の感熱配合物においては、パラフィンワックスが、貯蔵中の感熱紙の望ましくない変色を減少させるために使用される。配合物中にワックスを使用せずに、変色を減少させる得るところの本発明の特徴は、驚くべきことである。
【0014】
インクは、好適には、インク先駆物質を形成するために混合される3つの個別の成分からなる:
1)発色剤及びDMTを含み、かつ、例えば、1種以上の界面活性剤、好ましくはポリビニルアルコール界面活性剤及び任意の更なる界面活性剤、及び消泡剤等の成分も含み得る染料系。
2)顕色剤及びDMTを含み、かつ例えば、1種以上の界面活性剤、好ましくはポリビニルアルコール界面活性剤及び任意の更なる界面活性剤、及び消泡剤等の成分も含み得る共反応系。
3)スラリー形態の顔料分散液。
【0015】
本発明のサーマルインクは、適当に、上記した3つの成分を、個別に粉砕することによって製造される。これらの個別の粉砕操作は、望ましくない呈色反応の傾向を減少させ、かつ非着色インクビヒクルを生じさせる。好ましくは、各成分の粒子は、1.5μ未満、特に1.0μ未満、例えば0.25μないし1.0μの粒子サイズまで細かくされる。成分は、その後、スリップ剤及び消泡剤等の更なる成分を任意に含み、一緒に混合され、結果として生じるインクを形成するが、該インクは、慣用の手段を用いて印刷され得、粘度及びセル転写に関して、標準的なフレキソ印刷法と相性がよい。固体粒子が1.5μ未満の粒子サイズを有するインクは、特に有利な結果をもたらす。
【0016】
所望により含有され得る他の添加剤は、感熱式プリンタの設計に依存して、感熱印刷へッド上に蓄積することを防止するために、スリップ剤として添加され得るステアリン酸亜鉛を含む。
【0017】
本発明に従ったサーマルインクは、特定の基材と組み合わせて使用される場合、特に有用な性質を有する。この基材において、シートは、例えば合成紙又はポリマーフィルムであり得るが、好ましくは紙であり、そして該シートは固体多孔質粒子形態の顔料を含む層からなるコーティングで少なくとも1つの表面上を被覆されている。コーテイング中に含まる顔料は、広い表面積及び高い吸収性を有し、好ましくは、BET法を使用した測定において>100m2/gの表面積又は>50g油/100g顔料のインク吸収性(Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,第17巻,796−808頁に記載されたように)を有する。それは、好ましくは、焼成クレー、炭酸カルシウム(多孔質で高吸収性の沈降形態)及び/又はシリカを含む。コーティングはまた、好ましくは、少なくとも1種の更なる顔料、好ましくは中空球形態のプラスチック顔料を含む。
【0018】
上記した感熱印刷シートは、慣用の感熱式プリンタを使用して印刷され得る。このようなプリンタにおいて、熱は、短パルスの低電力電気エネルギーの適用によって生じ得る。レーザーのような専門的な装置を使用する必要はない。
【0019】
感熱印刷シートは、プリンタを使用して、本発明に従ったサーマルインクをコーティングされた基材の表面上に印刷することによって調製され得る。基材に適用されるコーティングが、別の高価なコーテイング機を使用することなく、慣用の製紙プロセス中に紙のシートの全表面に適用され得、その上、サーマルインクが、慣用のプリンタを使用して、コーティングされた表面の感熱活性が必要とされる部分上のみに印刷され得、所望により、慣用のインクが表面上に印刷されるのと同時に、高品質な視覚情報が得られるということは本発明によって得られる主要な利点である。
【0020】
基材上に存在する特定のコーティングは、本発明に従ったサイマルインクと組み合わせて使用される場合、多数の利点を与える。サーマルインクは、シートの表面近くに保持されるので、感熱印刷へッドとの良好な接触が可能になり、印刷形成が最大化され、かつサーマルインクの十分な吸収により、印刷品質を損なう感熱印刷ヘッドの望ましくない汚れが防止される。更に、表面に適用されるエネルギーをシート中に消散させるよりむしろ特定の領域内で最大化させるようにして断熱が提供される。これは、感熱印刷形成を最大化させる。
【0021】
最も驚くべきことに、固体多孔質粒子形態の顔料を含む層からなるコーティングを有する基材と組み合わせた本発明に従ったサーマルインクの使用は、慣用の感熱紙と比べて、貯蔵中の変色を十分に減少させる。
【実施例】
【0022】
以下の実施例で本発明を説明する。
実施例1
染料材料
グリーブス又はシルバーサンミキサーを使用した<100rpmの攪拌下において、20%ポリビニルアルコール溶液(モビオール4/88−クラリアント又はポバール203−クラレ)2.25乾燥部を、予め選択した分量の水へ添加し、固体総量が40%の染料材料ブレンドを得た。スルフィノール420(エアープロダクツ)0.08乾燥部を直ちに添加し、発泡を減少させた。攪拌を200rpmまで強め、パーガスクリプトT2R(チバ スペシャルティ ケミカルズ)等の発色剤4.56乾燥部を添加し、発色剤が十分に分散されるまで混合を続けた。その後、DMT増感剤(モレクラ リミテッド、イギリス国)2.58乾燥部を、<100rpmの攪拌下において、混合物へ添加した。最後に、非常に少量のドレウプラスS4386消泡剤(ドレウ)を添加した。
結果として生じた十分に分散された混合物をビーズミルへ添加し、マルヴァーン マルチサイザーを使用した測定において、1μmメジアン径未満、好ましくは±0.5μmメジアン径のサイズになるまで粉砕を続けた。特に注意したことは、粉砕加工中の温度を30℃より高くしないことを確実にしたことであった。これは、望ましくない混合物のゲル化を防止した。
【0023】
共反応材料
グリーブス又はシルバーサンミキサーを使用した<100rpmの攪拌下において、20%ポリビニルアルコール溶液(モビオール4/88−クラリアント又はポバール203−クラレ)2.25乾燥部を、予め選択した分量の水へ添加し、固体総量が40%の共反応材料ブレンドを得た。スルフィノール420(エアープロダクツ)0.08乾燥部を直ちに添加し、発泡を減少させた。攪拌を200rpmまで強め、ビスフェノールA共反応剤(モレクラ リミテッド、イギリス国)10乾燥部を添加した。発色剤が十分に分散されるまで混合を続けた。その後、DMT増感剤(モレクラ リミテッド、イギリス国)2.58乾燥部を、<100rpmの攪拌下において、混合物へ添加した。最後に、非常に少量のドレウプラスS4386消泡剤(ドレウ)を添加した。
結果として生じた十分に分散された混合物をビーズミルへ添加し、マルヴァーン マル
チサイザーを使用した測定において、1μmメジアン径未満、好ましくは±0.6μmメジアン径のサイズになるまで粉砕を続けた。特に注意したことは、粉砕加工中の温度を30℃より高くしないことを確実にしたことであった。これは、望ましくない混合物のゲル化を防止した。
【0024】
顔料材料
沈降炭酸カルシウム(カロぺイク−F、SMI)等の市販の広表面積顔料を予め選択した分量の水へ添加し、最終的な固体総量を55%とした。1.5μmメジアン径未満の粒子サイズとなるように、混合物をグリーブス又はシルバーサンミキサーを使用して攪拌した。
【0025】
インク混合物
大きな攪拌ビーカー又は同様の容器中で、予め選択された分量の水を添加し、最終的なインクの固体総量を46%とし、その後、共反応材料混合物を添加した。30%ヒドリンZ−7−30溶液(チューキョー ヨーロッパ)5.7%乾燥部を、攪拌した共反応混合物へ添加した。
次に、顔料材料ブレンドを攪拌した容器に添加し、最終的に、染料材料を添加した。
結果として生じたインク組成物を以下の表1に示す。
表1
【表1】

【0026】
印刷品質
インクを、4gsmまでの範囲のコーティング質量において、研究所用フレキソ印刷機で適用した。1.0−1.4msecのパルス信号範囲において、慣用の感熱ファックスプリンタを使用して、画像を生じさせた。その結果を表2に示す。比較のために、非コーティング原紙を使用して実験を再度行った。グレタグ読取装置を使用して得られたより高い値は、より高い鮮明度の印刷画像を示す。
表2
【表2】

非コーティング紙を使用した場合よりも、コーティング紙を使用した場合の方が、印刷品質が著しく良好であることが判り得る。両方の場合において、感熱印刷ヘッドへのインクの移行が最小限であることが観察された。
【0027】
実施例2
貯蔵安定性
実施例1と同様にして製造したインクサンプルを、標準的な倉庫保管条件(即ち、過度な直接光中でも極端な温度中でもない条件)で12ヶ月間貯蔵した。この貯蔵期間中、インクの色は劣化しなかった。
インクを印刷し、実施例1の手段を使用して試験した。
非常に類似した規模の結果が得られ、そしてそれは、インクの非常に良好な貯蔵性を示した。
実施例1と同様にして製造したインク印刷紙サンプルを、研究所の戸棚中で12ヶ月間、暗所貯蔵した。インク印刷紙サンプルの外見は、白色のままだった。実施例1に記載した方法を使用して画像化したサンプルを、グレタグデンシトメータを使用して測定したところ、紙が新たにインクで印刷された場合とまさに同様の結果を示した。これは、印刷紙サンプルの非常に良好な安定性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発色剤、顕色剤及び増感剤を含むサーマルインクであって、該発色剤は3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを含み、該顕色剤はビスフェノールAを含み、かつ該増感剤はジメチルテレフタレート(DMT)を含むこと、及び該インクはまた少なくとも1種の顔料も含むことを特徴とするサーマルインク。
【請求項2】
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが存在するただ一つの発色剤であり、かつビスフェノールAが存在するただ一つの顕色剤である請求項1に記載のサーマルインク。
【請求項3】
ワックスを含有しない請求項1又は2に記載のサーマルインク。
【請求項4】
前記顔料が焼成クレー、沈降炭酸カルシウム及び/又はシリカである請求項1ないし3のいずれか1項に記載のサーマルインク。
【請求項5】
前記インク中に存在する固体の粒子サイズが1.5μ未満である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のサーマルインク。
【請求項6】
前記インク中に存在する固体の粒子サイズが10μ未満である請求項5に記載のサーマルインク。
【請求項7】
ポリビニルアルコールも含む請求項1ないし6のいずれか1項に記載のサーマルインク。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のサーマルインクの製造方法であって、該方法は、前記カラーフォマーとDMTを一緒に粉砕し、別の操作において、前記顕色剤とDMTを一緒に粉砕し、その後、上記粉砕物と顔料を一緒にブレンドすることからなる方法。
【請求項9】
増感剤としてDMTも含み、かつ顔料も含むサーマルインクにおける3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランとビスフェノールAとの組み合わせの、固体多孔質粒子形態の顔料を含む層で被覆された少なくとも1つの表面を有し、前記サーマルインクが前記の被覆された表面上に印刷されているベースシートを含む感熱印刷シート製品の貯蔵の間の望ましくない変色を減少させるための使用。
【請求項10】
感熱印刷シート製品の貯蔵の間の望ましくない変色を減少させるための、発色剤として3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、顕色剤としてビスフェノールA、増感剤としてDMT、及び顔料を含むサーマルインクと、固体多孔質粒子形態の顔料を含む表面コーティングとの組み合わせの使用。



【公表番号】特表2007−507575(P2007−507575A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530564(P2006−530564)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/GB2004/004149
【国際公開番号】WO2005/033220
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(506107520)アルジョ ウィギンス リミテッド (1)
【Fターム(参考)】