説明

サーモスタット装置

【課題】冷却回路内で通水される冷却液の支持枠による圧力損失を低減可能なサーモスタット装置を提供する。
【解決手段】弁口20が内側に設けられた筒状弁座部19aと、筒状弁座部19aからフランジ状に設けられる水平弁座部19bとを有する弁座19と、弁口20の上側を跨って水平弁座部19b上にその両端が固定される支持枠50とを備える。支持枠50は、弁口20に挿通されるピストンシャフト21の上端を、その中央側において支持している。支持枠50は、その中央側から両端側にかけての断面形状を略U字状とする曲げ加工が、少なくとも弁口径が最小径となる筒状弁座部19aの内周面の部位の鉛直上側にまでされている。これにより、ラジエータ連結ポート7aから弁座19の弁口20を通って冷却液が流入する際に、支持枠50によって通水抵抗となり得る部位が大幅に低減されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車等のエンジンを冷却する冷却回路で用いられ、冷却回路で循環される冷却液の温度変化に応じて作動することで冷却液温度を自動制御するサーモスタット装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々な構造のサーモスタット装置が提案されており(例えば、特許文献1〜3参照。)、図31は、従来から用いられているサーモスタット装置101の代表的な一実施形態の構成を示す正面断面図である。また、図32(a)は、サーモスタット装置101の上面図であり、図32(b)は、図32(a)のF−F線断面図であり、図33は、サーモスタット装置101の側面図である。
【0003】
サーモスタット装置101は、エンジンを冷却する冷却回路内で循環される冷却液が内部に通水されるハウジング107内に固定されて用いられるものであり、弁口120が内側に設けられた筒状弁座部119aと、筒状弁座部119aからフランジ状に設けられ、ハウジング107内に固定される水平弁座部119bとを有する主弁座119を備えている。また、サーモスタット装置101は、弁口120の上側を跨って配置され、水平弁座部119b上にその両側が固定される支持枠150と、支持枠150の中央側においてその上端が支持されるピストンシャフト121とを更に備えている。
【0004】
また、サーモスタット装置101は、ピストンシャフト121の下端側が収納され、内蔵された熱膨張体が熱膨張又は熱収縮することにより上下方向に移動可能に設けられた感温可動体111と、感温可動体111と一体的に移動可能に設けられ、感温可動体111の移動に応じて主弁座119の筒状弁座部119aの内周面に対して接触、離間されることにより弁口120を開閉する主弁体117とを更に備えている。
【0005】
また、サーモスタット装置101は、主弁座119の下側に固定されたフレーム123と、主弁体117とフレーム123との間に設けられ、主弁体117を主弁座119に対して押し付けるように付勢する付勢手段としてのメインスプリング125とを更に備えている。
【0006】
このような構成からなるサーモスタット装置101は、冷却液の液温が所定温度より低い場合、主弁体117及び主弁座119が閉弁状態とされており、ハウジング107のバイパス連結ポート107cからエンジン連結ポート107bに向けて冷却液が通水される。また、冷却液の液温が所定温度より上昇した場合、図31に示す下方向に向けて感温可動体111が主弁体117とともに移動し、これにより主弁体117及び主弁座119が開弁状態とされる。これにより、ラジエータ連結ポート107aからラジエータにより冷却された低温冷却液が流入され、弁口120を介して感温室107dに通水されて、感温室107d内でバイパス連結ポート107cからの高温冷却液と混合されて、適温にされた冷却液がエンジン連結ポート107bに流出することになる。
【0007】
ここで、支持枠150は、図32、図33に示すように、その両側に設けられ、水平弁座部119b上に固定される連結部153と、連結部153の内周側端部から上側に曲げ加工されて設けられる立ち上がり部157と、立ち上がり部157の上端から支持枠150の中央側に向けて曲げ加工されて設けられるアーム部155と、ピストンシャフト121の上端を支持し、その両側に一対のアーム部155が設けられる支持部151とを有しており、これらが、所定形状の鋼板等をプレス加工することによって一体的に形成されている。
【特許文献1】特開2005−127142号公報
【特許文献2】特開2006−188315号公報
【特許文献3】特開平11−351441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来において提案されていた支持枠150は、加工容易性や、強度確保、低コスト化を目的とした形状となるように設計されており、冷却能力を向上させるために冷却液を効率よく流すことを目的とした形状には設計されていなかった。
【0009】
このことについて、図32、33に示す従来技術としてのサーモスタット装置101を例に説明する。
【0010】
従来のサーモスタット装置101においては、図32(a)に示すように、支持枠150のアーム部155に対して、支持部151側から連結部153側にかけての所定範囲に亘って断面形状を略U字状とするU曲げ加工がされていた。このアーム部155に対してU曲げ加工される範囲S2は、図32(a)に示すように、支持部151の近傍からアーム部155の途中までとされており、筒状弁座部119aの上側にまでなされていなかった。
【0011】
また、従来のサーモスタット装置101においては、図32、図33に示すように、アーム部155は、立ち上がり部157の上端の周方向に亘る範囲の一部ではなく全部から連続して曲げ加工されて設けられていた。
【0012】
これらは、何れも、支持枠150のアーム部155と立ち上がり部157との間で、強度確保、加工容易化を目的としてそのような形状となるように設計されていたものであるが、その結果、アーム部155には、立ち上がり部157側に向かうにつれて周方向にその幅が大きく広がるように拡幅された拡幅部159が形成されることとなっていた。
【0013】
このため、図31に示すような、ラジエータ連結ポート107aから主弁座119の弁口120を介して感温室107d内に冷却液が流入する際に、弁口120の上側に位置する支持枠150の拡幅部159が冷却液の通水抵抗となってしまい、その分において冷却回路内で通水される冷却液の圧力損失が増大していた。
【0014】
特許文献1〜3の何れに開示の技術においても、支持枠150のアーム部155に相当する構成に対して、U曲げ加工がされているが、何れもアーム部155の途中までとされており、筒状弁座部119aの上側にまでなされておらず、上記と同様の問題が発生していた。
【0015】
このような圧力損失が生じてしまうと、高回転型のエンジンや、冷却のために大流量が求められるエンジンにおいては、キャビテーションの発生や流量不足を招いてしまう。
【0016】
また、このような問題は、主弁座の弁口径を大きくしてサーモスタット装置の大サイズ化によっても勿論解決可能ではあるが、サーモスタット装置の小型化、軽量化、低コスト化が望まれている昨今において、このような手段は好ましい手段といえなかった。
【0017】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、冷却回路内で通水される冷却液の支持枠による圧力損失を低減可能なサーモスタット装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1に係るサーモスタット装置は、弁口が内側に設けられた筒状弁座部と、上記筒状弁座部からフランジ状に設けられる水平弁座部とを有する弁座と、上記弁口の上側を跨って上記水平弁座部上にその両端が固定される支持枠と、上記支持枠の中央側においてその上端が支持された状態で上記弁口に挿通されるピストンシャフトと、上記ピストンシャフトの下端側が収納されて、内蔵された熱膨張体が膨張又は収縮することにより上下方向に移動可能に設けられた感温可動体と、上記感温可動体と一体的に設けられ、上記感温可動体の移動に応じて上記弁座の筒状弁座部の内周面に対して接触、離間されることにより上記弁口を開閉する弁体とを備えるサーモスタット装置において、上記支持枠は、その中央側から両端側にかけての断面形状を略U字状とする曲げ加工が、少なくとも弁口径が最小径となる上記筒状弁座部の内周面の部位の鉛直上側にまでされていることを特徴とする。
【0019】
請求項2に係るサーモスタット装置は、請求項1に係る発明において、上記支持枠は、上記水平弁座部上に固定される連結部と、上記連結部の内周側端部から上側に曲げ加工されて設けられる立ち上がり部と、上記立ち上がり部の上端から当該支持枠の中央側に向けて曲げ加工されて設けられるアーム部と、上記ピストンシャフトの上端を支持し、その両側に上記アーム部が設けられる支持部とを有し、上記断面形状を略U字状とするU曲げ加工は、上記アーム部の立ち上がり部側の端部にまでされてなり、上記アーム部の立ち上がり部側の端部においてされるU曲げ加工は、上記アーム部と上記立ち上がり部との間の曲げ加工により形成される曲げ部よりも下側にまでされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に係る発明によれば、アーム部の断面形状を略U字状とする曲げ加工が、支持枠の中央側から少なくとも、弁口径が最小径となる筒状弁座部の内周面の部位の鉛直上側にまでされている。このため、ラジエータ連結ポートから主弁座の弁口を通って冷却液が流入する際に、支持枠によって通水抵抗となり得る部位が大幅に低減されており、冷却回路内で通水される冷却液の圧力損失を低減させることが可能となっている。特に、本発明においては、主弁座の弁口径を大きくすること無く圧力損失を低減することが可能となっている。
【0021】
請求項2に係る発明によれば、プレス加工時に生じる複数の曲げ加工による応力集中を抑えることができ、支持枠、特に、立ち上がり部とアーム部との間での、プレス加工時の亀裂等の発生を抑えることが可能となるとともに、強度確保が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態として、自動車等のエンジンを冷却する冷却回路で用いられ、冷却回路で循環される冷却液の温度変化に応じて冷却液温度を自動制御するサーモスタット装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
まず、本発明に係るサーモスタット装置が用いられる冷却回路の一例について説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るサーモスタット装置1が用いられる冷却回路2の一例を示すブロック図である。
【0025】
この冷却回路2は、内燃機関としてのエンジン3と、冷却液の冷却を行なうラジエータ5と、本発明に係るサーモスタット装置1が内部に配置されるハウジング7とが、各流路9a、9b、9c及びバイパス流路9dにより接続されて構成されている。この冷却回路2は、図示しないポンプ等の駆動を通じて、エンジン3、ラジエータ5、ハウジング7の内部や、各流路9a、9b、9c及びバイパス流路9d内で冷却液を循環させるように構成されている。
【0026】
図2は、本発明におけるサーモスタット装置1がハウジング7内に固定された状態を示す正面断面図である。
【0027】
ハウジング7は、図1、図2に示すように、ラジエータ5に接続される流路9b、エンジン3に接続される流路9c及び冷却回路2内でラジエータ5を迂回する流路として構成されるバイパス流路9dに対して、それぞれラジエータ連結ポート7a、エンジン連結ポート7b及びバイパス連結ポート7cを介して連結されている。図2に示す例において、ラジエータ連結ポート7aは、ハウジング7の上部に設けられており、バイパス連結ポート7cは、ラジエータ連結ポート7aに対して略対向する側であるハウジング7の下部に設けられている。エンジン連結ポート7bは、ハウジング7の側部に設けられている。ハウジング7の内部には、バイパス連結ポート7cやラジエータ連結ポート7aから冷却液が流入される感温室7eが設けられている。この感温室7e内に流入された冷却液は、エンジン連結ポート7bに向けて流出されるように構成されている。
【0028】
次に、本発明におけるサーモスタット装置1の構成について説明する。なお、図3は、主弁体17及び主弁座19が開弁状態とされたサーモスタット装置1の構成を示す正面断面図である。また、図4(a)は、サーモスタット装置1の上面図である。また、図5は、サーモスタット装置1の側面図である。
【0029】
サーモスタット装置1は、弁口20が内側に設けられた筒状弁座部19aと、筒状弁座部19aからフランジ状に設けられ、ハウジング7内に固定される水平弁座部19bとを有する主弁座19とを備えている。また、サーモスタット装置1は、弁口20の上側を跨って配置され、水平弁座部19b上にその両側が固定される支持枠50と、支持枠50の中央側においてその上端が支持された状態で弁口20に挿通されるピストンシャフト21とを更に備えている。
【0030】
また、サーモスタット装置1は、ピストンシャフト21の下端側が収納され、内蔵された熱膨張体が熱膨張又は熱収縮することにより上下方向に移動可能に設けられた感温可動体11と、感温可動体11と一体的に移動可能に設けられ、感温可動体11の移動に応じて主弁座19の筒状弁座部19aの内周面に対して接触、離間されることにより弁口20を開閉する主弁体17とを更に備えている。
【0031】
また、サーモスタット装置1は、主弁座19の下側において固定されたフレーム23と、主弁体17とフレーム23との間に設けられ、主弁体17を主弁座19に対して押し付けるように付勢する付勢手段としてのメインスプリング25とを更に備えている。
【0032】
また、サーモスタット装置1は、感温可動体11の下部から下側に向けて突出されたバイパスシャフト27と、バイパスシャフト27の外周に形成された凹溝内に嵌合されるスナップリング29と、スナップリング29によって図中の下側から係止されて支承される環状の副弁体31と、副弁体31を下側に向けて押し付けるように付勢する付勢手段としてのバイパススプリング33とを更に備えている。
【0033】
なお、ピストンシャフト21の軸方向は、図2に示す上下方向に対応しており、ピストンシャフト21の軸直交方向は、図2に示す左右方向に対応している。
【0034】
感温可動体11は、図2に示すように、上下方向に延長されて下端が閉塞されるとともに上端が開口された筒状体として構成されており、感温可動体11の外周側に通水される冷却液の温度変化に応じて熱膨張、熱収縮するワックス等からなる熱膨張体をその内部に内蔵している。感温可動体11は、その上部において、下部の径よりも大径に形成された拡径部11aが形成されている。感温可動体11の上端の開口には、ピストンシャフト21が挿通されている。
【0035】
主弁体17は、内周側に感温可動体11が圧入、嵌合される筒状部17aと、環状に形成され、筒状部17aの上端からフランジ状に設けられる環状弁体部17bとを備えている。これら筒状部17a、環状弁体部17bは、鋼材等をプレス加工することにより形成される。筒状部17aには、感温可動体11の拡径部11aの下側外周面に形成されたテーパー面11bに応じた形状のテーパー面17fが内周面に形成されるように、図中上側から下側に向かうにつれて縮径された部位が一部に形成されている。
【0036】
主弁体17の環状弁体部17bは、下側に開口されて形成された凹溝内に、メインスプリング25の上端が嵌合されて配置されている。主弁体17は、メインスプリング25の上端により環状弁体部17bが上側に付勢されるとともに、感温可動体11によって上動が制限された状態で支持されている。
【0037】
感温可動体11が図2に示す下方向に移動する場合に、主弁体17は一体的に下方向に移動することになり、感温可動体11が図2に示す上方向に移動する場合に、主弁体17は、これを付勢するメインスプリング25により上方向に移動し、感温可動体11と一体的に移動することになる。
【0038】
主弁体17の環状弁体部17bは、その外周側から内周側にかけて、図2に示す左右方向と略平行な外側水平部17cと、外側水平部17cの内周側から上側に傾斜して曲げ加工されて設けられた傾斜部17dと、傾斜部17dの内周側から左右方向に略平行となるように曲げ加工されて設けられた内側水平部17eとから構成されている。傾斜部17dの全体や、外側水平部17c、内側水平部17eの一部には、これらを被覆するように、耐熱性、弾性を有する合成樹脂からなる被覆部材18が接着されている。
【0039】
主弁座19は、本実施形態において、筒状弁座部19aの下端から水平弁座部19bがフランジ状に設けられている。
【0040】
主弁体17及び主弁座19が閉弁状態となる場合、図2に示すように、主弁体17の外側水平部17cの上面が主弁座19の水平弁座部19bの下面に接触するとともに、主弁体17の被覆部材18が主弁座19の筒状弁座部19aの内周面に接触することになる。この場合において、被覆部材18は、弾性変形しつつ主弁座19の筒状弁座部19aの内周面に対して密着して接触することになり、これによって主弁体17は、主弁座19との間における止水性を保持した状態で被覆部材18を介して主弁座19に接触することになる。また、主弁体17及び主弁座19が開弁状態となる場合、図3に示すように、主弁体17の外側水平部17cが主弁座19の水平弁座部19bから離間するとともに、主弁体17の被覆部材18が主弁座19の筒状弁座部19aから離間することになる。これにより、ラジエータ連結ポート7aから感温室7eを介してエンジン連結ポート7bに流入される低温冷却液の流入量が制御されることになる。
【0041】
主弁体17の構成は、上述の例に限定されるものではなく、感温可動体11と一体的に移動可能とされ、主弁座19に接離することで弁口20を開閉可能とされていれば、特に限定するものではない。
【0042】
主弁座19の水平弁座部19bは、その外周側端部にパッキン19cが取り付けられた状態で、ハウジング7内の内周壁に形成された凹溝内に嵌合されて固定される。これによって、サーモスタット装置1は、水平弁座部19bの外周側端部で止水性を保った状態で、ハウジング7に対して固定されることになる。
【0043】
ピストンシャフト21の上端側は、感温可動体11から図中の上側に突出された状態で設けられている。ピストンシャフト21は、感温可動体11内において上下方向に摺動可能とされた状態で、その下端側を感温可動体11内に収納されている。
【0044】
フレーム23は、メインスプリング25の下端が係止される環状のばね受座部23aと、ばね受座部23aの図中左右方向両側から上側に向けて設けられる起立片23bとを備えている。起立片23bの上端部は、主弁体17と支持枠50の両側に設けられる連結部53に形成された図示しない挿通孔内に挿通されたうえで、ピーニングされており、これによって、フレーム23と、主弁体17と、支持枠50とが互いに固定されている。なお、これらの固定方法は、ピーニングに限定するものではない。
【0045】
バイパスシャフト27は、感温ケース13に対して溶接等によって固定されている。また、副弁体31は、図2に示すハウジング7の開口としてのバイパス連結ポート7cから若干上側に突出された筒状突出部7fを弁座として、感温可動体11の移動時に、バイパス連結ポート7cからの冷却液の流量を制御可能とするものである。
【0046】
次に、本発明におけるサーモスタット装置1において重要な構成となる、支持枠50の構成について説明する。
【0047】
支持枠50は、図2〜図5に示すように、その両側に設けられ、水平弁座部19b上に固定される連結部53と、連結部53の内周側端部から上側に曲げ加工されて設けられる立ち上がり部57と、立ち上がり部57の上端から支持枠50の中央側に向けて曲げ加工されて設けられるアーム部55と、ピストンシャフト21の上端を支持し、その両側に一対のアーム部55が設けられる支持部51とを有している。これら支持部51、連結部53、アーム部55及び立ち上がり部57は、平板状の鋼板等を打ち抜き加工して所定形状とした後に、プレス加工することによって一体的に形成されるものである。
【0048】
支持枠50は、サーモスタット装置1の主弁座19に対して固定されたうえで、サーモスタット装置1において用いられるピストンシャフト21の上端を上側から支持するために取り付けられるものである。
【0049】
支持部51は、ピストンシャフト21の上端を上側から嵌合可能となるように、上端が閉塞されて下端が開口された略円筒状の形状とされている。ピストンシャフト21は、その上端が図中の下側から支持部51内に嵌合されることにより、支持部51によって図中の上側から支持されることになる。本実施形態において、支持部51の上部は、半球状とされているが、この形状について特段限定するものではない。
【0050】
連結部53は、支持部51に対して図2に示す左右方向の両側に二つ設けられている。連結部53は、主弁座19の水平弁座部19bの上面に当接されており、上述のように、フレーム23の起立片23bの上端をピーニングして固定される。なお、図4に示すように、連結部53に設けられ、フレーム23の起立片23bの上端が挿通される挿通孔53aは、周方向に向けて延長される略矩形状の長孔として形成されているが、連結部53を貫通する孔として形成されていれば特に形状について限定するものではない。図示の例においては、一つの連結部53につき二個の挿通孔53aが形成されているが、その個数について限定するものではない。
【0051】
また、連結部53の挿通孔53aにフレーム23の起立片23bの上端が挿通された後に、起立片23bの上端がピーニングされることによって、図4に示すように、連結部53上に上面視が略長円形のピーニング部35が形成されることになる。また、このピーニング部35は、図5に示すように、連結部53の上面より僅かに盛り上がるように形成されることになる。
【0052】
立ち上がり部57は、連結部53の内周側端部から上側に曲げ加工されることにより設けられており、本実施形態では、鉛直上側に向けて設けられている。立ち上がり部57は、主弁座19の筒状弁座部19aの外周面に応じた形状となるように、筒状弁座部19aの外周側に向けて湾曲している。また、左右両側の一対の立ち上がり部57は、支持枠50を主弁座19へ固定した場合において、その内周面が主弁座19の筒状弁座部19aに対して接触するように、又は若干間隔を空けて設けられるように、その形状が調整されており、支持枠50を主弁座19へ固定する際の位置決め性が良い。
【0053】
アーム部55は、支持部51に対して図2に示す左右方向の両側から立ち上がり部57に向けて延長されるように設けられている。アーム部55は、断面形状を略U字状とするU曲げ加工が、支持枠50の中央側から両側にかけて、換言すると、支持枠50の支持部51側から連結部53側にかけてされている。そして、このアーム部55に対してされるU曲げ加工は、支持部51側から弁口20の弁口径が最小径となる部位の鉛直上側までとされている。この場合、このU曲げ加工されるアーム部55の範囲は、図4に示す範囲S1のようになる。
【0054】
ここでいう、弁口20の弁口径が最小径となる部位とは、図2に示す上下方向にかけての範囲での弁口20の弁口径が最小径となる筒状弁座部19aの内周面の部位のことをいう。また、ここでいう、鉛直上側とは、その最小径となる部位に対して、ピストンシャフト21の軸方向と平行な方向の上側のことをいう。また、ここでいう弁口径とは、図2に示すような、ピストンシャフト21の軸方向と平行な断面での、弁口20の中心から筒状弁座部19aの内周面までの左右方向についての距離のことをいう。
【0055】
図4(b)、図4(c)は、このU曲げ加工されたアーム部55の断面形状を示す断面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるB−B線断面図、図4(c)は、図4(a)におけるA−A線断面図である。なお、図4(a)におけるA−A線断面図は、筒状弁座部19aの内周面に対する弁口20の中心であるピストンシャフト21の軸心からの弁口径が最小径となる部位での弁口径を半径L3とした場合の、半径L3の円に接する鉛直面であって、本実施形態においては、図2における筒状弁座部19aの上端の内周側縁部19dを通るものである。
【0056】
アーム部55は、図4(b)に示すように、支持部51側から立ち上がり部57の近傍までの所定長さにかけて、所定幅L1となるようにU曲げ加工されている。このU曲げ加工されたアーム部55は、互いに略平行に対向する一対の側壁55aと、側壁55aの上部間に亘って設けられる上壁55bとにより、その断面形状が略U字状とされている。
【0057】
また、アーム部55は、図4(a)、図4(c)や、図5に示すように、立ち上がり部57の近傍において、立ち上がり部57の上端に近づくにつれて、互いに対向する一対の側壁55aがその下端側から徐々に外側に広がって拡幅されて拡幅部59が形成されるようにU曲げ加工されている。このことを、図4(c)により説明すると、一対の側壁55aは、上端から下側の途中部位まで、互いに略平行となるようにU曲げ加工され、その途中部位から下端まで、外側に広がるように形成されることになる。
【0058】
これによって、図4(a)、図5に示すように、立ち上がり部57の上端からアーム部55に向かう際の断面形状の変化が緩やかなものとなり、応力集中による強度低下を抑えることが可能となっている。
【0059】
このような拡幅部59が形成されるのは、図4(a)、図5に示すように、アーム部55の途中部位での幅L1に対して、立ち上がり部57の上端からのアーム部55の開始位置の幅L2が長く構成されていることによる。この立ち上がり部57の上端からのアーム部55の開始位置の幅L2は、小さくなるほど強度の低下を招く一方で拡幅部59が小さく形成され、大きくなるほど強度が増大する一方で拡幅部59が大きく形成されることになる。本発明においては、後述のように、拡幅部59が小さいほど、支持枠50による通水抵抗となり得る部分が小さくなるため好ましい。このため、幅L2は、所定強度を確保することを前提として、なるべく小さく設計されることが望ましい。
【0060】
本発明においては、アーム部55に対してされるU曲げ加工を、支持部51側から弁口20の弁口径が最小径となる部位の鉛直上側までとしているため、図4(a)と図32(a)や、図5と図33の比較において示されるように、支持部51側から弁口20の弁口径が最小径となる部位の鉛直上側までにかけてのアーム部55の形状が、従来よりも幅狭に形成されることになる。これは、換言すると、拡幅部59の大きさが、従来と比較して小さくなることを意味している。このため、ラジエータ連結ポート7aから主弁座19の弁口20を通って冷却液が流入する際に、支持枠50によって通水抵抗となり得る部位が大幅に低減されることになり、冷却回路内で通水される冷却液の圧力損失を低減させることが可能となっている。
【0061】
なお、本発明においてアーム部55に対してされるU曲げ加工とは、プレス金型内に配置された平板状の鋼板の所定部位に対して荷重を負荷することによって、断面形状が上壁55bと一対の側壁55aとにより略U字状に形成するように加工することをいう。このU曲げ加工は、図4(c)に示すように、上壁55bと一対の側壁55aとがなすU字状の断面形状がその一部において形成されるようにされていればよい。
【0062】
また、このアーム部55に対してされるU曲げ加工は、支持部51側から、筒状弁座部19aの内周面に形成される弁口20の弁口径が最小径となる部位の鉛直上側に位置するアーム部55に対してまで少なくともされていればよい。このため、このアーム部55に対するU曲げ加工は、最大で立ち上がり部57の鉛直上側に位置する、立ち上がり部57側の端部にまでされることになる。また、筒状弁座部19aの形状に応じて、弁口20の弁口径が最小径となる部位が変わった場合には、立ち上がり部57側に最低限必要となるU曲げ加工の範囲が変化することになる。
【0063】
また、断面形状を略U字状とするU曲げ加工を、アーム部55の立ち上がり部57側の端部にまでする場合、拡幅部59も立ち上がり部57の上側にまでU曲げ加工されることになる。この場合に、図6(a)に示すように、上記のU曲げ加工とは別のアーム部55と立ち上がり部57との間にされる曲げ加工によって中央側曲げ部61が形成され、更に、アーム部55の拡幅部59と立ち上がり部57との間にU曲げ加工によって中央側曲げ部61の両側に端側曲げ部65が形成される。上記のU曲げ加工が、この中央側曲げ部61と略同一高さにまでされている場合、U曲げ加工による端側曲げ部65とこのU曲げ加工とは別の曲げ加工による中央側曲げ部61との距離が近くなりすぎ、複数の曲げ加工による応力集中により、加工時に亀裂等を招く恐れがあり、また、強度低下を招く恐れがある。
【0064】
このため、図6(b)に示すように、アーム部55と立ち上がり部57との間にされる中央側曲げ部61が、立ち上がり部57の上端より若干上側で形成されるようにして、上記のU曲げ加工は、この中央側曲げ部61よりも下側にまでされていることが好ましい。これにより、中央側曲げ部61よりも下側において端側曲げ部65が形成されることになるため、プレス加工時に生じる複数の曲げ加工による応力集中を抑えることができ、支持枠50、特に、立ち上がり部57とアーム部55との間での、プレス加工時の亀裂等の発生を抑えることが可能になるとともに、強度確保が可能となる。
【0065】
また、図4(b)に示すように、上壁55bは、平板状とされていてもよいし、図示しないが、上壁55bが上側に凸となるように湾曲されていてもよい。また、上壁55bと側壁55aとの外周側角部は、図4(b)に示すように、湾曲していてもよいし、角ばっていてもよいし、上壁55b外面と側壁55a外面とに対して傾斜した傾斜面とされていてもよい。
【0066】
次に、本発明に係るサーモスタット装置1の動作について説明する。
【0067】
図1に示す冷却回路2において、冷却液の温度が所定温度より低い場合、図2に示すサーモスタット装置1は、主弁体17及び主弁座19が閉弁状態とされ、副弁体31及び筒状突出部7fが開弁状態とされる。これにより、冷却液がラジエータ5内を介さず、バイパス流路9dのみを介して循環されることになる。
【0068】
冷却液の液温が所定温度にまで上昇した場合、感温可動体11内の熱膨張体が熱膨張することになる。この場合に、感温可動体11及び主弁体17が、メインスプリング25の付勢力に抗しつつ図2に示す下側に向けて移動することになる。これにより、主弁体17及び主弁座19が開弁状態とされ、ラジエータ連結ポート7aからの低温冷却液の流入量が増大され、これがバイパス連結ポート7cからの高温冷却液と感温室7e内で混合されて、適温にされた冷却液がエンジン連結ポート7bに流出することになる。
【0069】
この場合において、副弁体31も筒状突出部7fに近づくように移動することになり、バイパス連結ポート7cからの高温冷却液の流入量が減少されることになる。
【0070】
冷却液の液温が低下した場合、感温可動体11内の熱膨張体が熱収縮することになる。この場合に、メインスプリング25の付勢力によって、感温可動体11及び主弁体17が図2に示す上側に向けて移動する。主弁体17は、主弁体17及び主弁座19が閉弁状態となるまで移動することになり、これにより、ラジエータ連結ポート7aからの低温冷却液の流入量が減少されることになる。
【0071】
この場合において、副弁体31も筒状突出部7fから離れるように移動することになり、バイパス連結ポート7cからの高温冷却液の流入量が増大することになる。
【0072】
このような動作により、本発明に係るサーモスタット装置1は、高温冷却液とラジエータ5からの低温冷却液との混合液の液温を感知しつつ、エンジン3に供給される冷却液の液温を一定温度に保つように制御されている。
【0073】
なお、本発明に係るサーモスタット装置1は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨から逸脱しない範囲で適宜設計変更等されていてもよい。特に、本発明は、支持枠50の構成を主要な特徴とするものであり、それ以外の構成、例えば、バイパスシャフト27、副弁体31の有無や、感温ケース13、熱膨張体15の具体的な構成について限定するものではない。また、本発明に係るサーモスタット装置1は、上述において、いわゆる入口制御の形態で用いられる例について説明したが、冷却液の流通方向を逆転させたいわゆる出口制御の形態で用いられていてもよい。
【0074】
また、主弁座19の水平弁座部19bには、図5に示すように、これを貫通する小孔19eが形成されている。これは、冷却回路2での冷却液の注水性能を確保するために形成されるものである。
【0075】
また、この小孔19eには、流量制御用金具37が挿通されて配置されている。流量制御用金具37は、図5に示すように、上下端にテーパー面が形成された略円柱状の蓋部37aと、蓋部37aの下部から下側に突出して設けられて、下部が小孔19eの直径より幅長な平板状とされた係止部37bとを備えている。
【0076】
また、本実施形態において、メインスプリング25は、いわゆる圧縮コイルばねから構成され、バイパススプリング33は、円錐コイルばねから構成されている。
【0077】
因みに、図7〜図15は、本発明の別実施形態に係るサーモスタット装置の構成を示すものであり、この別実施形態に係るサーモスタット装置は、図2〜図5に示され、上記において説明したサーモスタット装置1と比較して、一部において形状が異なるのみで、同一の構成要素を備えるものである。また、図16〜図21は、図7〜図15に示されるサーモスタット装置に用いられる別実施形態に係る支持枠の構成を示すものである。
【0078】
図7は、その別実施形態に係るサーモスタット装置の外観についての斜視図であり、図8は、その上面図であり、図9は、その正面図であり、図10は、その背面図であり、図11は、その右側面図であり、図12は、その左側面図であり、図13は、その底面図であり、図14は、図12におけるC−C線断面図であり、サーモスタット装置の内部機構を省略したものである。図15は、その別実施形態に係るサーモスタット装置の動作時の状態を示す左側面図である。
【0079】
図16は、その別実施形態に係る支持枠の外観についての斜視図であり、図17は、その上面図であり、図18は、その背面図と同一の外観を示す正面図であり、図19は、その右側面図と同一の外観を示す左側面図であり、図20は、その底面図である。また、図21(a)は、図19におけるD−D線断面図であり、図21(b)は、図17におけるE−E線端面図である。
【0080】
また、図22〜図30は、図7〜図15において示した別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す図から、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表したものである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】サーモスタット装置が用いられる冷却回路の構成を示すブロック図である。
【図2】サーモスタット装置の構成を示す正面断面図である。
【図3】主弁体及び主弁座が開弁状態とされたサーモスタット装置の構成を示す正面断面図である。
【図4】サーモスタット装置の外観の構成を示す上面図である。
【図5】サーモスタット装置の外観の構成を示す側面図である。
【図6】支持枠の中央側曲げ部と端側曲げ部の関係について示す側面図である。
【図7】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す斜視図である。
【図8】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す上面図である。
【図9】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す正面図である。
【図10】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す背面図である。
【図11】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す右側面図である。
【図12】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す左側面図である。
【図13】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示す底面図である。
【図14】図12におけるC−C線断面図である。
【図15】別実施形態に係るサーモスタット装置の動作時の状態を示す左側面図である。
【図16】別実施形態に係る支持枠の外観を示す斜視図である。
【図17】別実施形態に係る支持枠の外観を示す上面図である。
【図18】別実施形態に係る支持枠の外観を示し、その背面図と同一の外観を示す正面図である。
【図19】別実施形態に係る支持枠の外観を示し、その右側面図と同一の外観を示す左側面図である。
【図20】別実施形態に係る支持枠の外観を示す底面図である。
【図21】(a)は、図19におけるD−D線断面図であり、(b)は、図17におけるE−E線端面図である。
【図22】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した斜視図である。
【図23】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した上面図である。
【図24】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した正面図である。
【図25】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した背面図である。
【図26】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した右側面図である。
【図27】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した左側面図である。
【図28】別実施形態に係るサーモスタット装置の外観を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した底面図である。
【図29】図26におけるG−G線断面図である。
【図30】別実施形態に係るサーモスタット装置の動作時の状態を示すものであって、支持枠のみを実線で表して、他の部分を点線で表した左側面図である。
【図31】従来のサーモスタット装置の構成を示す正面断面図である。
【図32】従来のサーモスタット装置の構成を示す上面図である。
【図33】従来のサーモスタット装置の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
【0082】
1 サーモスタット装置
2 冷却回路
3 エンジン
5 ラジエータ
7 ハウジング
11 感温可動体
13 感温ケース
15 熱膨張体
17 主弁体
17a 筒状部
17b 環状弁体部
18 被覆部材
19 主弁座
19a 筒状弁座部
19b 水平弁座部
20 弁口
21 ピストンシャフト
23 フレーム
25 メインスプリング
27 バイパスシャフト
29 スナップリング
31 副弁体
33 バイパススプリング
50 支持枠
51 支持部
53 連結部
55 アーム部
57 立ち上がり部
59 拡幅部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁口が内側に設けられた筒状弁座部と、上記筒状弁座部からフランジ状に設けられる水平弁座部とを有する弁座と、上記弁口の上側を跨って上記水平弁座部上にその両端が固定される支持枠と、上記支持枠の中央側においてその上端が支持されるピストンシャフトと、上記ピストンシャフトの下端側が収納されて、内蔵された熱膨張体が膨張又は収縮することにより上下方向に移動可能に設けられた感温可動体と、上記感温可動体と一体的に設けられ、上記感温可動体の移動に応じて上記弁座の筒状弁座部の内周面に対して接触、離間されることにより上記弁口を開閉する弁体とを備えるサーモスタット装置において、
上記支持枠は、その中央側から両端側にかけての断面形状を略U字状とする曲げ加工が、少なくとも弁口径が最小径となる上記筒状弁座部の内周面の部位の鉛直上側にまでされていること
を特徴とするサーモスタット装置。
【請求項2】
上記支持枠は、上記水平弁座部上に固定される連結部と、上記連結部の内周側端部から上側に曲げ加工されて設けられる立ち上がり部と、上記立ち上がり部の上端から当該支持枠の中央側に向けて曲げ加工されて設けられるアーム部と、上記ピストンシャフトの上端を支持し、その両側に上記アーム部が設けられる支持部とを有し、
上記断面形状を略U字状とするU曲げ加工は、上記アーム部の立ち上がり部側の端部にまでされてなり、
上記アーム部の立ち上がり部側の端部においてされるU曲げ加工は、上記アーム部と上記立ち上がり部との間の曲げ加工により形成される曲げ部よりも下側にまでされていること
を特徴とする請求項1に記載のサーモスタット装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−84743(P2010−84743A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257876(P2008−257876)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(391026287)富士精工株式会社 (25)
【Fターム(参考)】