説明

システインプロテアーゼインヒビターの調製のための方法及び中間体

本発明は、一定のシステインプロテアーゼインヒビターの調製のための新規方法に向けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景:
発明の分野
本発明は、一定のシステインプロテアーゼインヒビターを調製するための新規方法に向けられる。
【背景技術】
【0002】
技術の状態
WO03/075836号、及び2003年9月18日に出願された出願人の仮出願番号60/504,680号は、疾病、例えばオステオポローシス、一定の自己免疫疾患、例えば若年発症糖尿病、多発性硬化症、増殖性天疱瘡、グレーブス病、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、リウマチ様関節炎及び橋本甲状腺炎(但し、それらだけには限定されない)、アレルギー性疾患、例えば喘息(但し、それだけには限定されない);及び同様異系免疫応答、例えば器官移植物又は組織移植片の拒絶(但し、それらだけには限定されない)の処理において有用である一定のシステインプロテアーゼインヒビターを開示する。
【0003】
それらの出願における化合物を調製するための開示される方法は、それらが長々しく、そして/又は広範囲の種類の置換基のために不適切である苛酷な反応条件を包含するので、それらの化合物の大規模合成のためには魅力のないものである。従って、容易であり、そして/又は種々の置換基に敏感に反応し、そして従って、商業的規模に基づいて魅力的である反応条件を用いる合成方法の必要性がある。本発明はこの及び関連する必要性を満たす。
【発明の開示】
【0004】
発明の要約:
第1の観点においては、本発明は、下記式(I):
【化1】

【0005】
[式中、R1は、水素又はアルキルであり;
R2は、水素、アルキル、ハロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シアノ又は−アルキレン−X−R9(Xは、-O-、 -NR10-、 -CONR11-、 -S(O)n1-、-NR12CO-、-CO-又は-C(O)O-であり、ここでn1は0〜2であり、そしてR9, R10, R11及びR12は、独立して水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR2における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、ニトロ、アリールオキシ、ベンジルオキシ、アシル又はアリールスルホニルから独立して選択された、1,2又は3個のRaにより任意に置換され、そしてさらに、Raにおける芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、又はアルコキシカルボニルから独立して選択された1又は2個の置換基により任意に置換され;又は
【0006】
R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、(i)アルキル、ハロ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルコキシカルボニル、又はアリールオキシカルボニルから独立して選択された1又は2個の置換基により任意に置換されたシクロアルキレン、又は(ii)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル、アミノアルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、-S(O)n2R14、-アルキレン-S(O)n2-R15、 -COOR16、-アルキレン-COOR17、 -CONR18R19又は-アルキレン-CONR20R21(n2は0〜2であり、そしてR14〜R17、R18及びR20は独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル又はヘテロシクリルであり、そしてR19及びR21は独立して、水素又はアルキルである)から独立して選択される1〜4個のRcにより任意に置換されたヘテロシクリルアルキレンを形成し、ここでシクロアルキレン又はヘテロシクリルアルキレンに結合される基における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個の置換基により任意に置換され;
【0007】
R3は、水素又はアルキルであり;
R4は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され;又は
【0008】
R3及びR4は、それらが結合される炭素原子と一緒に、シクロアルキレンを形成し;
R5は、水素又はアルキルであり;
【0009】
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、−B(OH)2又は4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、そしてさらに、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
【0010】
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]で表される化合物、又はその医薬的に許容できる塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0011】
(A)
(1)下記式(a):
【化2】

【0012】
[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義された通りであり、そしてLGは脱離基である]で表される化合物と、下記式(b):
【化3】

【0013】
[式中、R1, R2, R3及びR5は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてRzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義された通りであり、そしてZは保護基である)である]で表される化合物とを反応せしめ、RzがR4である場合、式(I)の化合物、又は下記式(Ia):
【0014】
【化4】

【0015】
[式中、R1, R2, R3, R5〜R8, X1及びZは上記に定義される通りである]で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3及びR5〜R8基のいずれかを修飾し;
(ii)上記段階(i)において得られる式(Ia)の化合物におけるZ基を除去し、式(I)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表されるその対応する化合物を得;
(iii)上記段階(ii)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得:
(v)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(vi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)式(a)の化合物と、下記式(b’):
【0016】
【化5】

【0017】
[式中、R1, R2, R3及びR5は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてRzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてZは保護基である)]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(Ib):
【0018】
【化6】

【0019】
[式中、R1〜R8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物、又は下記式(Ic);
【0020】
【化7】

【0021】
[式中、R1, R2, R3, R5〜R8, X1及びZは上記定義される通りである]で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ib)又は(Ic)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(Ib)又は(Ic)の対応する化合物を得;
(ii)任意には、式(Ic)の化合物からのZ基を除去し、式(Ib)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表される化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(Ib)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)化合物(Ib)又は(Ic)における-CONH2基を−CN基に転換し、それぞれ式(I)及び式(Ia)の化合物を得;
【0022】
(v)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR5〜R8基のいずれかを修飾し;
(vi)上記段階(iv)又は(v)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(vii)上記段階(vi)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(x)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
【0023】
(B)
(1)下記式(a):
【化8】

【0024】
[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物と、下記式(c):
【化9】

【0025】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;
R3及びR5は、上記(I)の化合物について定義される通りであり;そして
RzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてZは保護基である)である]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【0026】
【化10】

【0027】
[式中、R, R3, Rz, R5, R6, R7及びR8は上記に定義される通りである]で表される化合物を得;
(i)任意には、上記段階(1)で得られる化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8基のいずれかを修飾し;
(ii)任意には、R2が上記段階(1)又は(i)において得られる化合物における−アルキレン−X1−Zである場合、化合物(d)からZ基を除去し、式(d)(R2がR4(−アルキレン−X1Hである)である)の化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(d)(式中、RzはR4であり、ここでR4は−アルキレン−X1−R22(R22は、上記式(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)で表される化合物に転換し;
(iv)任意には、上記段階(iii)から得られた化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8のいずれかを修飾し;
(v)上記段階(1)、(i)、(iii)又は(iv)から得られる化合物(Rがカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し、式(d)(Rが水素である)のその対応する化合物を得;
(vi)上記段階(1)、(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)(Rが水素である)で得られる酸を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vii)上記段階(vi)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0028】
【化11】

【0029】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物に定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、RzがR4である場合、式(I)の化合物を得;又は
下記式(Ia):
【0030】
【化12】

【0031】
で表される化合物とを反応せしめ;
(viii)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR6〜R8基のいずれかを修飾し;
(ix)上記段階(vii)又は(viii)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(x)上記段階(ix)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(xi)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(xii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xiii)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)上記段階(vi)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【0032】
【化13】

【0033】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、下記式(Ib)又は(Ic):
【0034】
【化14】

【0035】
で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ib)又は(Ic)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(Ib)又は(Ic)の対応する化合物を得;
(ii)任意には、式(Ic)の化合物からのZ基を除去し、式(Ib)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表される化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(Ib)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)化合物(Ib)又は(Ic)における-CONH2基を−CN基に転換し、式(I)及び式(Ia)の化合物を得;
【0036】
(v)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR6 〜R8基のいずれかを修飾し;
(vi)上記段階(iv)又は(v)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(vii)上記段階(vi)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(x)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
【0037】
(c)
(1)下記式(a):
【化15】

【0038】
[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物と、下記式(f):
【化16】

【0039】
[式中、R’は、水素又はヒドロキシ保護基であり;
R3及びR5は、上記(I)の化合物について定義される通りであり;そして
Rzは上記式(c)の化合物について定義される通りである]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(g):
【0040】
【化17】

【0041】
[式中、R, R3, Rz, R5, R6, R7及びR8は上記に定義される通りである]で表される化合物を得;
(i)任意には、上記段階(g)で得られる化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8基のいずれかを修飾し;
(ii)任意には、R2が上記段階(1)又は(i)において得られる−アルキレン−X1−Zである場合、化合物(g)におけるZ基を除去し、式(g)(R2がR4(−アルキレン−X1Hである)である)の化合物を得;
(iii)上記段階(ii)で得られる化合物を、式(g)(式中、RzはR4であり、ここでR4は−アルキレン−X1−R22(R22は、上記式(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)で表される化合物に転換し;
(iv)任意には、上記段階(iii)から得られた化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8のいずれかを修飾し;
(v)上記段階(1)、(i)、(iii)又は(iv)から得られる化合物(R’がヒドロキシ保護基及びRzがR4である)におけるヒドロキシ基を保護解除し、式(g)(R’が水素である)の化合物を得;
(vi)上記段階(1)、(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)で得られる化合物(ここでR’は水素である)を、下記式(h):
【0042】
【化18】

【0043】
[式中、Rzは上記式(I)に定義されるようなR4であり、そしてR3, R5, R6, R7及びR8は上記(I)において定義される通りである]で表される化合物に、酸化試薬を用いて転換し;
(vii)上記段階(vi)から得られる化合物を、活性化された酸誘導体を転換し;
(viii)活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0044】
【化19】

【0045】
[式中、R1及びR2は上記式(I)について定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物を得;
(ix)任意には、R1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(x)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)上記段階(vii)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【0046】
【化20】

【0047】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、下記式(Ib):
【化21】

【0048】
で表される化合物を得;
(i)任意には、R1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I’)の対応する化合物を得;
(ii)上記段階(i)からの化合物における-CONH2基を-CN基に転換し、式(I)の化合物を得;
(iii)任意には、R1〜R8基のいずれかを転換し、式(I)の対応する化合物を得;
(iv)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(v)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成り、但し、LGはブロモ、メシレート、トシレート、p−ニトロフェニルスルホネート又は2,4−ジニトロフェニルスルホネートではない。
【0049】
好ましくは、化合物(a)におけるLG、すなわち脱離基は、トリフルオロメチルスルホネート、又はナノフルオロブチルスルホネート、より好ましくはトリフルオロメチルスルホネートである。
好ましくは、化合物(c)におけるカルボキシ保護基は、アルキル、より好ましくはメチルである。
【0050】
好ましくは、化合物(f)におけるヒドロキシ保護基は、トリメチルシリル又はtert−ブチルジメチルシリルである。
好ましくは、(g)の(h)への転換は、適切な酸化剤、例えばH5IO6/CrO3を用いて行われる。
【0051】
好ましくは、(b)、(b’)、(c)及び(f)と(a)との反応は、適切な有機溶媒、例えばハロゲン化された溶媒、例えばジクロロメタン、ジブロモエタン、クロロホルム、四塩化炭素、及び同様のもの、エーテル性溶媒、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、及び同様のもの、アセトニトリル、芳香族有機溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及び同様のもの、又はそれらの混合物において、及び任意には、有機又は無機塩基の存在下で行われる。好ましくは、有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミン、及び同様のものである。好ましくは、無機塩基は、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及び同様のものである。反応は任意には、乾燥剤、例えば分子篩の存在下で行われる。他方では、反応は、純粋な有機塩基、例えばトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミン及び同様のもの下で行われ得る。好ましくは、反応は、適切な反応温度で行われる。好ましくは、反応は、約−78℃〜約150℃で行われる。より好ましくは、反応は室温で行われる。
【0052】
好ましくは、式(I’)の化合物における−CONH2基のシアノ基への転換は、脱水剤、例えばPOCl3、トリフルオロ無水酢酸、塩化シアヌール及び同様のものを用いて行われる。
【0053】
好ましくは、(e)又は(e’)と酸とのカップリングは好ましくは、適切なカップリング剤、例えばベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N, N, N’, N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び同様のものの存在下で、任意には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で、及び塩基、例えばN, N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモノホリン及び同様のものの存在下で、式(e)の化合物と酸とを反応せしめることにより、活性化された酸誘導体を現場生成することにより行われる。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えばハロゲン化された有機溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、及び同様のもの)、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン及び同様のものである。
【0054】
好ましくは、式(I)の化合物は、方法(B)により調製される。
好ましくは、上記化合物においては:
R1及びR2は、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロアルキレンを形成し、より好ましくはR1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロプロピレンを形成する。
【0055】
好ましくは、R1及びR2は、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロアルキレンを形成し、より好ましくはR1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロプロピレンを形成し;そして
R3、R5及びR8は水素である。
【0056】
好ましくは、R1及びR2は、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロアルキレンを形成し;そして
R3、R5及びR8は水素であり;そして
R6はアリール又はヘテロアリールであり、ここでR6における芳香環は任意には、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより置換され、ここでReにおける芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換される。
【0057】
より好ましくは、R6は、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アセチル、フェニル、チェニル、ピリジニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、カルボキシ又はメトキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されたフェニルであり、ここでReにおけるフェニル、チェニル、ピリジニル、フラニル、ピロリル又はイミダゾリル環は任意には、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、メチルチオ、メチルスルホニル、アミノスルホニル、トリフルオロメトキシ、クロロ、フルオロ又はヒドロキシルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換される。
【0058】
好ましくは、R1及びR2は、水素であり、又はR1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロアルキレンを形成し、より好ましくは、R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロプロピレンを形成し;
R3、R5及びR8は水素であり;
【0059】
R6はアリール、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、ここでR6における芳香環は任意には、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより置換され、ここでReにおける芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換され。より好ましくは、R6は、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アセチル、フェニル、チェニル、ピリジニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、カルボキシ又はメトキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されたフェニルであり、ここでReにおけるフェニル、チェニル、ピリジニル、フラニル、ピロリル又はイミダゾリル環は任意には、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、メチルチオ、メチルスルホニル、アミノスルホニル、トリフルオロメトキシ、クロロ、フルオロ又はヒドロキシルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換され;そして
【0060】
R4は、
(i)アルキル、好ましくは2−メチルプロピル又はn−プロピル;又は
(ii)ハロアルキル、好ましくは2−フルオロ−2−メチルプロピル、2−トリフルオロメチルプロピル、3−フルオロ−2−(2−フルオロメチル)プロピル、2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジフルオロプロピル又は3,3,3−トリフルオロプロピルであり;又は
【0061】
(iii)R4は、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換される。
【0062】
好ましくは、R4は、ベンジル、4-メトキシベンジル, 3,4-ジクロロベンジル, 2-クロロベンジル, 4-エトキシベンジル, 4-ニトロベンジル, ビフェン-4-イルメチル, ナフチ-1-イルメチル, ナフチ-2-イルメチル, 4-クロロベンジル, 3-クロロベンジル, 4-フルオロベンジル, 2-フェネチル, 4-ヒドロキシベンジル, 2-(4-ヒドロキシ-フェニル)エチル, 2,6-ジフルオロベンジル, 2,2-ジフルオロ-3-フェニルプロピル, 2,2-ジクロロ-3-フェニルプロピル, (シアノメチルメチルカルバモイル)- メチル, ビフェニル-3-イルメチル, ナフチ-2-イル, 3-フェニルプロピル, 2,2-ジフルオロ-3-フェニルプロピル, 又は2,2-ジメチル3-フェニルプロピルである。
【0063】
好ましくは、R4は、ベンゼンスルホニルメチル, 2-フェニルスルファニルエチル, 2-フェニルスルホニル- エチル, ナフチ-2-イルメタンスルホニルメチル, フェニルメタンスルファニルメチル, フェニルメタンスルフィニルメチル, フェニルメタンスルフォニルメチル, 2-フェニルメタンスルホニルエチル, 4-tert-ブチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-フルオロフェニルメタンスルファニルメチル, 2-フルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3-フルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-フルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-クロロフェニルメタンスルファニルメチル, 2-クロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3 -クロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-クロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-メトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-メトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-トリフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 3-トリフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-トリフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-トリフルオロメチルフェニルメタンスルファニルメチル, 2-トリフルオロメチルフェニル- メタンスルホニルメチル, 3 -トリフルオロメチルフェニルメタンスルフォニルメチル,4-トリフルオロメチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-シアノフェニルメタンスルファニルメチル, 2-シアノフェニルメタンスルフォニルメチル, 3-シアノフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-ブロモフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-ニトロフェニルメタンスルファニルメチル, 2-ニトロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-メチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 3 -メチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-メチルフェニルメタンスルフォニルメチル,2-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)エチル, 2-(3-トリフルオロメトキシベンゼンスルホニル)-エチル, 2-(2-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-エチル, 2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 3 -ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-(4-ジフルオロメトキシベンゼン- スルホニル)エチル, 2-(2-ジフルオロメトキシベンゼン-スルホニル)エチル,2-(3 -ジフルオロメトキシベンゼンスルホニル)エチル, 3 -クロロ-2-フルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3 , 5 -ジメチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 3 , 5-ビス-トリフルオロメチルフェニル- メタンスルフォニルメチル, 2, 5 -ジフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル,2,6-ジフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,3-ジフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3,4-ジフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,4-ジフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,5-ジクロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3,4-ジクロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,6-ジクロロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-フルオロ-3-メチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 4-フルオロ-2-トリフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-フルオロ-6-トリフルオロメチルフェニル- メタンスルフォニルメチル, 2-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル-メタンスルフォニルメチル, 2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 2-フルオロ-5-トリフルオロメチル- フェニルメタンスルフォニルメチル, 4-フルオロ-3-トリフルオロメチル-フェニルメタンスルホニルメチル, 2-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,4,6-トリフルオロフェニルメタン- スルホニルメチル, 2,4,5-トリフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル,2,3,4-トリフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,3,5-トリフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 2,5,6-トリフルオロフェニルメタンスルフォニルメチル, 3,4,5-トリメトキシフェニルメタンスルフォニルメチル, ピリジン-2-イルメタンスルホニルメチル, ピリジン-3-イルメタンスルホニルメチル, ピリジン-4- イルメタンスルホニルメチル, 2-(ピリジン-2-イルスルホニル)エチル, 2-(ピリジン-4-イルスルホニル)エチル, N- オキシピリジン2-イルメタンスルホニルメチル, 6-トリフルオロメチルピリジン-2-イルメタンスルホニルメチル, ピラジン-2-イルメタンスルホニルメチル, シクロヘキシルメタンスルファニルメチル, シクロヘキシルメタンスルフィニルメチル, シクロヘキシルメタンスルホニルメチル, 2-シクロヘキシルエタンスルホニル, シクロヘキシルメタンスルホニルメチル, シクロプロピルメタンスルホニルメチル, チオフェン-2-スルホニルメチル, 5-クロロチエン-2-イルメタンスルホニルメチル, 又は3,5-ジメチル イソキサゾール-4-イルメタンスルホニルメチルである。
【0064】
最も好ましくは、R4は、イソプロピルスルホニルメチル, シクロプロピルメタンスルホニルメチル, 2- フェニルスルホニルエチル, ピリジン-4-イルスルホニルメチル, ピリジン2-イルメタンスルホニルメチル, ピリジン- 3 -イルメタンスルホニルメチル, 6-トリフルオロメチルピリジン-2-イルメタンスルホニルメチル, ベンジルスルホニルメチル すなわち, フェニルメタンスルフォニルメチル, 2-(ジフルオロメトキシ)フェニル- メタンスルフォニルメチル, 又はピラジン-2-イルメチルスルホニルメチルである。
【0065】
上記の好ましい基及びそこに含まれる、より、さらにより、及び最も好ましい基においては、化合物の特に好ましい基は、R7がジフルオロメチル又はトリフルオロメチル、より好ましくはトリフルオロメチルであるそれらである。
【0066】
所定の組の反応条件下で反応性である基が、それらの反応の間、保護され、そして次に、後に保護解除されることは、当業者に容易に明らかであろう。例えば、芳香環が反応基、例えばアミノ、ヒドロキシ及び同様のもの、又はそのような基を含む基である式(I)の化合物が、出発材料を用いて合成され、ここでそのような基は適切に保護され、そして次に、後に保護解除され;又はそれらの他の基から調製され得る。例えば、本発明の範囲内でアミノ基又はその誘導体を含む式(I)の化合物は、ニトロ基を担持する出発材料を用いることにより調製され、ここでニトロ基は次に、アミノ基又はその誘導体に還元され得る。
【0067】
好ましくは、本発明は、下記式(I):
【化22】

【0068】
[式中、R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロプロピレンを形成し;
R4は、アルキル、ハロアルキル、又は-CH2-SO2-R22(R22はシクロアルキルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR4における芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ又はハロから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより置換され;
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、-B(OH)2、4,4,5,5−テトラメチル−[1, 3, 2]ジオキサボロラン−2−イル、又はアリールから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり、ここでReにおける芳香環は任意には、Rf(アルキルチオ又はアルキルスルホニルである)により置換され;そして
R7は、ハロアルキルである]
で表される化合物、又はその医薬的に許容できるその塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0069】
(1)下記式:
【化23】

【0070】
[式中、LGは、脱離基であり;そして
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、又はアリールから独立して選択される、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり、ここでReにおける芳香環は、Rf(アルキルチオ又はアルキルスルホニルである)により任意に置換され;そして
R7は、上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物と、下記式(c):
【0071】
【化24】

【0072】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;そして
Rzは、アルキル、ハロアルキル、又は-CH2-S-R22(R22は上記式(I)について定義される通りである)である]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【0073】
【化25】

【0074】
[式中、R, Rz, R6及びR7は上記で定義された通りである]で表される化合物を形成し;
(i)任意には、Rzが-CH2-S-R22である場合、Rzを-CH2-SO2-R22に、そして/又はRe基を、上記式(I)の化合物について定義されるような基に転換し;
(ii)段階(1)又は(i)から得られた化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し;
(iii)任意には、Rzが-CH2-S-R22である場合、Rzを-CH2-SO2-R22に、そして/又はRe基を、上記式(I)の化合物について定義されるような基に転換し;
(iv)上記段階(1)、(i)、(ii)又は(iii)からの化合物(ここで、Rは水素である)を、活性化された酸誘導体に転換し;
(v)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0075】
【化26】

【0076】
[式中、R1及びR2は、上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)(式中、RzはR4である)の化合物、又は下記式(i):
【0077】
【化27】

【0078】
[式中、R1, R2, R6, R7は上記に定義される通りであり、そしてRzは-CH2-S-R22(R22は上記に定義される通りである)である]で表される化合物を得;
(vi)化合物(i)における-CH2-S-R22を、-CH2-SO2-R22に、酸化剤を用いて転換し、式(I)の化合物を得;
(vii)任意には、式(I)の化合物におけるRc及び/又はR22基のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
【0079】
(ix)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成り、但し、式(a)の化合物におけるLGは、ハロ、メシレート、トシレート、p−ニトロフェニル−スルホネート又は2,4−ジニトロフェニルスルホネートではない。好ましくは、カルボキシ保護基は、アルキル、好ましくはメチルである。好ましくは、カルボキシ基(すなわち、R)の保護解除は、適切な溶媒、例えば水性アルコール性溶媒、例えば水性メタノール、エタノール及び同様のもの中、適切な塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム及び同様のものを用いて、塩基性加水分解反応条件下で行われる。
【0080】
好ましくは、(a)と(c)との反応は、上記に記載される反応条件下で行われる。
好ましくは、Rzの-CH2-SO2-R22への転換は、酸化剤、例えばOXONE(商標), すなわちm−クロロ過安息香酸を用いて行われる。好ましくは、メチルチオ基のメチルスルホニルへの転換は、過酸化水素及び同様のものを存在下でNa2WO4・H2O及びBu4NHSO4により行われる。
【0081】
好ましくは、酸(Rが水素である)の反応は、適切なカップリング剤、例えばベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N, N, N’, N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び同様のものの存在下で、任意には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で、及び塩基、例えばN, N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモノホリン及び同様のものの存在下で、式(e)の化合物と酸とを反応せしめることにより、活性化された酸誘導体を現場生成することにより行われる。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えばハロゲン化された有機溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、及び同様のもの)、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン及び同様のものである。
【0082】
好ましくは、本発明は、下記式(I):
【化28】

【0083】
[式中、R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロプロピレンを形成し;
R4は、-CH2-SO2-R22(R22はシクロアルキルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR4における芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ又はハロから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより置換され;
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、又はハロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり;そして
R7は、ハロアルキルである]で表される化合物、又はその医薬的に許容できるその塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0084】
(A):
(1)下記式:
【化29】

【0085】
[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;
R6及びR7は、上記式(I)の化合物について定義された通りである]で表される化合物と、下記式(c):
【0086】
【化30】

【0087】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり、そしてZはチオール保護基である]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【0088】
【化31】

【0089】
[式中、Z, R, R6及びR7は上記で定義されたとおりである]で表される化合物を得;
(i)チオール保護基Zを除去し、下記式(j):
【0090】
【化32】

【0091】
[式中、R, R6及びR7は上記に定義される通りである]で表される化合物を得;
(ii)上記段階(i)からの化合物を、下記式(k):
【0092】
【化33】

【0093】
[式中、R, R6及びR22は上記に定義される通りである]で表される化合物に転換し;
(iii)任意には、上記段階(ii)からの化合物を、下記式(l):
【0094】
【化34】

【0095】
[式中、R, R6, R7及びR22は上記に定義される通りである]で表される化合物に転換し;
(iv)上記段階(ii)又は(iii)から得られた化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し;
(v)上記段階(iv)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vi)上記段階(v)からの活性化された酸誘導体を、下記式(e):
【0096】
【化35】

【0097】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物、又は下記式(m):
【0098】
【化36】

【0099】
で表される化合物を得;
(vii)化合物(m)における-CH2-S-R22を-CH2-SO2-R22に転換し、式(I)の化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物にをけるRc及び/又はR22のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(x)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成するか;又は
(B)
(1)化合物(d)(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ保護基を除去し、式(d)(Rは水素である)の化合物を得;
(i)上記段階(1)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(ii)上記段階(i)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0100】
【化37】

【0101】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、下記式(n):
【0102】
【化38】

【0103】
で表される化合物を得;
(iii)(n)におけるチオール保護基を除去し、下記式(o):
【0104】
【化39】

【0105】
で表されるその対応する化合物を得;
(iv)上記段階(iii)からの化合物を、下記式(p):
【0106】
【化40】

【0107】
[式中、R, R6, R7及びR22は上記で定義される通りである]で表される化合物に転換し;
(v)化合物(p)における-CH2-S-R22を-CH2-SO2-R22に転換し、式(I)の化合物を得;
(vi)任意には、式(I)の化合物におけるRd及び/又はR22のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(vii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(viii)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成る。
【0108】
好ましくは、チオール保護基は、トリチル又はジフェニルメチルであり、ここでフェニル基は任意には、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、又はヒドロキシ、好ましくはトリチル又はジフェニルメチルから独立して選択された、1,2又は3個の置換基により置換される。他のチオール保護基は、-CONHR(ここでRはアルキル、又は置換された又は置換されていないアリールである)、好ましくはエチル又は-C(O)OR(ここでRはベンジルである)を包含する。他の適切なチオール保護基は、T.W. Greene, Protecting Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons, Inc. 1999(その開示は、引用により本明細書に組み込まれる)に見出される。
好ましくは、(a)と(c)との及び(d)と(e)との反応は、上記に記載の通りに行われる。好ましくは、溶媒は、ハロゲン化された有機溶媒である。好ましくは、R は水素又はアルキル、より好ましくは水素である。式(I)の化合物は好ましくは、工程Aにより行われる。
【0109】
好ましくは、本発明は、下記式(I):
【化41】

【0110】
[式中、R4は、CH2-SO2-R22であり、ここでR22は、フェニルメチルスルホニルメチル、シクロプロピルメタンスルホニルメチル、ピラジン−2−イルメタンスルホニルメチル、6−トリフルオロピリジン−2−イルメタンスルホニルメチル、2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニルメチル、又はピリジン−2−イル−メタンスルホニルメチルであり;そして
R6は、フェニル又は4−フルオロフェニルである]で表される化合物、又は医薬的に許容できるその塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0111】
(A)(1)下記式(a):
【化42】

【0112】
[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;そして
R6は、フェニル又は4−フルオロフェニルである]で表される化合物と、下記式(c):
【0113】
【化43】

で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【0114】
【化44】

【0115】
[式中、R6は上記で定義された通りである]で表される化合物を形成し;
(ii)チオール保護基を除去し;
(iii)上記段階からの化合物と、R22X(Xは、脱離基であり、そしてR22は、フェニルメチル、シクロプロピルメチル、ピラジン−2−イルメチル、2−トリフルオロピリジン−2−イルメチル、2−ジフルオロメトキシフェニルメチル、又はピリジン−2−イルメチルである)とを反応せしめ、下記式(k):
【0116】
【化45】

【0117】
[式中、R22は上記で定義される通りである]で表される化合物を得:
(iv)任意には、(k)におけるチオール基をスルホンに酸化し;
(v)上記段階(iii)又は(iv)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vi)上記に段階(v)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0118】
【化46】

【0119】
で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物;又は下記式(q):
【化47】

【0120】
で表される化合物を得;
(vii)(q)におけるチオール基をスルホンに酸化し、式(I)の化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(ix)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成る。
好ましくは、硫黄のスルホンへの酸化は、(e)とのカップリング、すなわち段階(iv)の前、行われる。
【0121】
好ましくは、(a)と(c)との反応は、適切な有機溶媒、例えばハロゲン化された溶媒、例えばジクロロメタン、ジブロモエタン、クロロホルム、四塩化炭素、及び同様のもの、エーテル性溶媒、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、及び同様のもの、アセトニトリル、芳香族有機溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及び同様のもの、又はそれらの混合物において、及び任意には、有機又は無機塩基の存在下で行われる。好ましくは、有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミン、及び同様のものである。好ましくは、無機塩基は、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及び同様のものである。反応は任意には、乾燥剤、例えば分子篩の存在下で行われる。他方では、反応は、純粋な有機塩基、例えばトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミン及び同様のもの下で行われ得る。好ましくは、反応は、適切な反応温度で行われる。好ましくは、反応は、約−78℃〜約150℃で行われる。より好ましくは、反応は室温で行われる。
【0122】
トリチル保護基は、還元剤の存在下で酸により除去される。好ましくは、保護解除は、適切な有機溶媒、例えばハロゲン化された有機溶媒中、トリエチルシランの存在下でトリフルオロ酢酸を用いて行われる。
チオールは、上記に記載される適切な酸化剤は、好ましくはOXONE(商標)により酸化される。
【0123】
(e)と酸とのカップリングは好ましくは、適切なカップリング剤、例えばベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N, N, N’, N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び同様のものの存在下で、任意には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で、及び塩基、例えばN, N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモノホリン及び同様のものの存在下で、式(e)の化合物と酸とを反応せしめることにより、活性化された酸誘導体を現場生成することにより行われる。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えばハロゲン化された有機溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、及び同様のもの)、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン及び同様のものである。
【0124】
好ましくは、R22XにおけるXは、ハロ、トシレート、メシレート、トリフレート及び同様のものである。より好ましくは、Xはハロ、さらにより好ましくはブロモである。反応は、水性媒体又は水性/極性有機溶媒、例えばアルコール性溶媒、例えばメタノール、エタノール及び同様のもの、DMF、ジオキサン、THF及び同様のものの混合物において、塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸セシウム及び同様のものの存在下で行われる。
【0125】
好ましくは、上記方法により調製される化合物は下記のものである:
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニルエチルアミノ)-プロピオンアミド;
N-(4-シアノ-l-エチルピペリジン-4-イル)-3-(フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- l(S)-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(4-シアノ- 1 , 1 -ジオキソヘキサヒドロ- 1λb-チオピラン-4-イル)-3 -フェニルメタンスルホニル-2(R)- (2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-フェニルエチルアミノ)-プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- ヒドロキシフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0126】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)-フラン-2- イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)-フラン-2- イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-3- ブロモフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(1 -シアノシクロプロピル)-3 -フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (RS)-インドール-3 - イルエチル-アミノ) プロピオンアミド;
N-( 1 -シアノシクロプロピル)-3 -フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (RS)-インドール-3 - イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
【0127】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- チオフェン-2-イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- チオフェン-2-イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- メチルエチルアミノ)-プロピオンアミド;
N-(1 -シアノシクロプロピル)-3 -フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)- 1 - メチルピロール-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0128】
N-( 1 -シアノシクロプロピル)-3-( 1 -メチルシクロペンチル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-チオフェン-2- イルエチル-アミノ) プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-チオフェン- 2-イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- フェニルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
【0129】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-2- ヒドロキシフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- ヒドロキシフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)- フェニルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- ヒドロキシフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- フェニルエチルアミノ)-プロピオンアミド;
【0130】
N-(I -シアノシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (RS)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)-プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- ヒドロキシフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-3-クロロ- 4-ヒドロキシ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-3-クロロ- 4-ヒドロキシフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0131】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-3-クロロ-4-ヒドロキシフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-3-クロロ- 4-ヒドロキシフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(I -シアノシクロプロピル)-3 -( 1 -メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2-ジフルオロ -1 (R)-チオフェン-2- イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2-ジフルオロl(RS)-チオフェン- 2-イルエチル-アミノ)プロピオンアミド ;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-メチルシクロペンチル)-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ- l(S)-3-フルオロ-4- ヒドロキシフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0132】
N-(1 -シアノシクロプロピル)-3 -フェニルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (RS)-ピリジン- 2-イルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-4-ピリジン-2-イルスルファニル-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)-4- フルオロフェニルエチルアミノ)ブリルアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-4-ピリジン-2-イルスルホニル-2(S)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)-4- フルオロフェニルエチルアミノ)ブリルアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-triiフルオロ-l(RS)-ピリジン- 2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-フェニルメタンスルホニル-2(R)-(2,2-ジフルオロ-l(R)-チオフェン-2- イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0133】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ-l(RS)-チオフェン-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ-l(RS)-チオフェン-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
【0134】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- チオフェン-3 -イルエチルアミノ)プロピオンアミド ;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- チオフェン-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(RS)- チオフェン-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノテトラヒドロピラン-4-イル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- l(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0135】
N-(I -シアノシクロプロピル)-3 -シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-3, 4- ジフルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-l- メチルピロール-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-l-オキソ- 1 -メチルピロール-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- 3,4,5-トリフルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- 4-フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0136】
N-(l-シアノテトラヒドロチオピラン-4-イル)-3-(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- 3-フェノキシ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-( 1 -シアノ- 1 , 1 -ジオキソヘキサヒドロ- 1λ6-チオピラン-4-イル)-3 -(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(1 -シアノシクロプロピル)-3 -(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1(RS)- 1 -フェニルスルホニルピロール-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-( 1 -シアノシクロプロピル)-3 -(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
【0137】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-トリフルオロメチルピリジン-6-イルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1 (RS)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(1 -シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (RS)- 1 - フェニルスルホニルピロール-2-イルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-( 1 -シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1(R)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノテトラヒドロピラン-4-イル)-3-(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)- (2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0138】
N-(1 -シアノ 1 , 1 -ジオキソヘキサヒドロ- 1λ6-チオピラン-4-イル)-3 -(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(-2-トリフルオロメチルピリジン-6-イルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルファニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(l-オキソピリジン-2-イルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド; 及び
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(ピリジン-2-イルメタンスルホニル)-2-(2,2,2-トリフルオロ-l-フェニル- l-トリフルオロメチルエチルアミノ)-プロピオンアミド;又は医薬的に許容できるその塩。
【0139】
より好ましくは、次の化合物である:
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニルエチル-アミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-3,4- ジフルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
【0140】
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- 4-フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド; 及び
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド; 又は
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-トリフルオロメチルピリジン-6-イルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;又は医薬的に許容できるその塩。
【0141】
好ましくは、本発明は、下記式(I):
【化48】

【0142】
[式中、R1及びR2は水素であり、又はR1及びR2は、それらが結合される炭素原子と共に、シクロプロピレンを形成し;
R4は、2−メチルプロピル又は2−フルオロ−2−メチルプロピルであり;そして
R6は、ハロ、−B(OH)2, 4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル、ヒドロキシ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、4’−メチルスルホニルビフェン−4−イル、又は4’−アミノスルホニルビフェン−4−イルにより4−位置で任意に置換されたフェニルである]で表される化合物、又は医薬的に許容できるその塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0143】
(1)下記式(a):
【化49】

【0144】
[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;そして
R6は、4−ハロフェニル、4’−メチルチオビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである]で表される化合物と、下記式(r):
【0145】
【化50】

【0146】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり、そしてR4は上記で定義された通りである]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(s):
【0147】
【化51】

【0148】
[式中、R及びR4は上記で定義された通りであり、そしてR6は、4−ハロフェニル、4’−メチルチオビフェン−4−イル又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである]で表される化合物を得;
(i)任意には、化合物(s)(ここで、R6は4−ハロフェニルである)を、式(s)(式中、R6は4’−メチルチオビフェン−4−イル又は4’−アミノスルホニルビフェン−4−イルである)のその対応する化合物に転換し;
(ii)任意には、上記段階(1)又は(i)からの化合物におけるメチルチオ基を、メチルスルフィニル又はメチルスルホニルに酸化し;
(iii)上記段階(1)、(i)又は(ii)から得られる化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ保護基を除去し、遊離酸を得;
(iv)上記段階(1)、(i)(ii)又は(iii)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(v)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0149】
【化52】

【0150】
[式中、R1及びR2は上記に定義される通りである]で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、式(I)(式中、R6はハロ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである)の化合物を得;又は
(vi)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【0151】
【化53】

【0152】
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ;
(vii)上記段階(vi)から得られた化合物における-CONH2基を-CNに転換し、式(I)(式中、R6はハロ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである)の化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR6基を修飾し、式(I)の対応する化合物を得:
(ix)任意には、式(I)の酸付加塩を形成し;そして
(x)任意には、化合物(I)の遊離塩基を形成することを含んで成る。
【0153】
(a)と(r)との及び(s)と(e)との反応は、上記の通りにして行われる。好ましくは、式(II)の化合物は、(s)と(e)との反応により調製される。
式(s)又は(I)(式中、R6は4−ハロフェニルである)の化合物は、それと、4−メチルチオフェニルボロン酸又はアミノスルホニルフェニルボロン酸とを反応せしめることにより、式(o)(式中、R6は4’−メチルチオビフェン−4−イル又はアミノスルホニルビフェン−4−イルである)の対応する化合物に転換され得る。他方では、それは、その対応するボロン酸誘導体に転換され、そして次に、4−メチルチオフェニルハロゲン化物又は4−アミノスルホニルフェニルハロゲン化物と反応せしめられる。
【0154】
好ましくは、式(I)の化合物は、次のものである:
N1-( 1 -シアノシクロプロピル)-4-フルオロ-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ -1 -[4' -(メチルスルホニル)- 1,1'ビフェニル-4-イル]エチル} -L-ロイシンアミド;
N1-(l -シアノシクロプロピル)-4-フルオロ-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ -1 -[4' -(メチルスルフィニル)- l,1’ビフェニル-4-イル]エチル}-L-ロイシンアミド;
N1-(シアノメチル)-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ- 1 -[4' -(メチルスルホニル)-l , 1 'ビフェニル-4- イル]エチル}-L-ロイシンアミド; 又は
N2-{1(S)-l-[4’-(アミノスルホニル)-1,1’ビフェニル-4-イル]}-2, 2, 2-トリフルオロ}- N1- (シアノメチル)- L-ロイシンアミド;又は医薬的に許容できるその塩。
【0155】
第2の観点においては、本発明は、下記式(I):
【化54】

【0156】
[式中、R1及びR2は水素であり、又はR1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に取られる場合、シクロアルキレン、好ましくはシクロプロピレンを形成し;
R4は、-CH2-SO2-R22(R22はシクロアルキルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR4における芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ又はハロから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより置換され;
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、又はハロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり;そして
R7は、ハロアルキルである]で表される化合物、又はその医薬的に許容できるその塩の調製方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0157】
(A)(1)下記式:
【化55】

【0158】
[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;
R6及びR7は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物と、下記式(t):
【0159】
【化56】

【0160】
[式中、Rは水素又はカルボキシ保護基である]で表される化合物とを反応せしめ、下記式(u):
【0161】
【化57】

【0162】
[式中、R, R6及びR7は上記に定義される通りである]で表される化合物を得;
(i)化合物(u)を、下記式(v):
【0163】
【化58】

【0164】
[式中、R, R6及びR7は上記に定義される通りである]で表される化合物に、還元剤により転換し;
(ii)化合物(v)を、下記式(w):
【0165】
【化59】

【0166】
[式中、R, R6, R7及びR22は上記に定義される通りである]で表される化合物に転換し;
(iii)任意には、上記段階(ii)からの化合物を、下記式(x);
【0167】
【化60】

【0168】
[式中、R, R6, R7及びR22は上記に定義される通りである]で表される化合物に転換し;
(iv)上記段階(ii)又は(iii)から得られた化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシを保護解除し;
(v)上記段階(iv)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vi)上記段階(v)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【0169】
【化61】

【0170】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義された通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物;又は下記式(x):
【0171】
【化62】

【0172】
で表される化合物を得;
(vii)化合物(x)における-CH2-S-R22を、-CH2-SO2-R22に転換し、式(I)の化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物におけるRd及び/又はR22のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(x)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)上記段階(v)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【0173】
【化63】

【0174】
[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、下記式(Id)又は(Ie):
【0175】
【化64】

【0176】
で表される化合物を得;
(i)上記段階(2)からの化合物における−CONH2基を-CN基に転換し、式(I)の化合物又は下記式(If);
【0177】
【化65】

【0178】
で表される化合物を得;
(ii)硫黄原子をスルホンに、酸化剤により硫化し;
(iii)任意には、R1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(iv)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(v)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成る。
【0179】
第3の観点においては、本発明は、下記式(d)
【化66】

【0180】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;
R3は、水素又はアルキルであり;
Rzは、R4(ここで、R4は、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され);又は−アルキレン−X1−Z(ここでX1は上記で定義される通りであり、そしてZは保護基である)であり;
【0181】
R5は、水素又はアルキルであり;
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ、又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、ここで、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
【0182】
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]で表される化合物、又はその塩に向けられる。
【0183】
好ましくは、
Rは、水素又はアルキルであり;
R3は、水素であり;
Rzは、−アルキレン−S(O)n3-R22(ここで、n3は0〜2であり、そしてR22は、水素、シクロアルキルアルキル、アラルキル、又はヘテロアラルキルであり、R22における芳香環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換される);又は−アルキレン−S−Z(ここで、X1は上記で定義されたとおりであり、そしてZはチオール保護基である)であり;
【0184】
R5は、水素であり;
R6は、アリール又はヘテロアリールであり、ここでR6における芳香環は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され;
R7は、ハロアルキルであり;
R8は、水素である。
好ましくは、Rは水素又はメチルであり;R3, R5及びR8は水素であり、RZは−アルキレン−S−Zであり、ここでZは保護基であり;R7はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;そしてR6はフェニル又は4−フルオロフェニルである。
【0185】
第4の観点においては、本発明は、下記式(g):
【化67】

【0186】
[式中、R’は、水素又はヒドロキシ保護基であり;
R3は、水素又はアルキルであり;
R4は、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22(ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され);又は−アルキレン−X1−Z(ここでX1は上記で定義される通りであり、そしてZは保護基である)であり;
【0187】
R5は、水素又はアルキルであり;
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ、又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、ここで、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
【0188】
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]
で表される化合物、又はその塩に向けられる。
【0189】
好ましくは、R’は、水素又はtert−ブチルジメチルシリルであり;R3, R5及びR8は水素であり;Rzは−アルキレン−S−Zであり、ここでZは保護基であり;R7はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;そしてR6はフェニル又は4−フルオロフェニルである。
【0190】
第5の観点においては、本発明は、下記式(a):
【化68】

【0191】
[式中、LGは、脱離基であり;
R6は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、4−メチルチオフェニル又は4−メチルスルホニルフェニルにより4−位置で任意に置換されたフェニルであり;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素である]で表される化合物、又はその塩に向けられる。
好ましくは、R7はトリフルオロメチルである。
【0192】
第6の観点においては、本発明は、下記式(I):
【化69】

【0193】
[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;
Rxは、水素又はアルキルであり;
Ryは、天然又は非天然のアミノ酸側鎖又はその前駆体基であり;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R100は、置換された又は置換されていないアリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリル環である]で表される化合物、又はその塩の形成方法に向けられ、ここで前記方法は、
【0194】
下記式:
【化70】

【0195】
[式中、R7及びR100は、上記で定義された通りである]で表される化合物と、下記式:
【化71】

【0196】
[式中、R, Rx、及びRyは、上記で定義された通りである]で表されるアミノ酸とを反応せしめることを含んで成る。
好ましくは、式(I)の化合物は、本発明の第1の観点に定義される通りである。
【0197】
発明の特定の記載:
特にことわらない限り、本明細書及び請求項に使用される次の用語は、本出願のために定義され、そして次の意味を有する。
“脂環式”とは、脂肪族炭化水素の性質に類似する性質を有する閉環した非芳香環構造における炭素原子の配置により特徴づけられる成分、例えば本明細書において定義されるようなシクロアルキル及びヘテロシクリル環を意味する。
単独で表される“アルキル”とは、特に断らない限り、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖又は枝分かれ鎖の飽和脂肪族基を意味し、例えばアルキルとは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル及び同様のものを包含する。
【0198】
“Alk”とは、本出願において使用される場合、本明細書において定義されるような“アルキレン”を意味する。
“アルキレン”は、特に断らない限り、1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は枝分かれ鎖の飽和脂肪族二価の基、例えばメチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、トリメチレン(-CH2CH2CH2-)、テトラメチレン(-CH2CH2CH2CH2-)、2−メチルテトラメチレン(-CH2CH(CH3)CH2CH2-)、ペンタメチレン(-CH2CH2CH2CH2CH2-)、及び同様のものを意味する。
【0199】
“アミノ”とは、−NH2基を意味する。特にことわらない限り、アミノ成分を含む本発明の化合物は、その保護された誘導体を包含する。アミノ成分のための適切な保護基は、アセチル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル及び同様のものを包含する。
“アルキルアミノ”又は“ジアルキルアミノ”とは、それぞれ-NHR及び-NRR’(ここで、R及びR’は独立して、上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメチルアミノ及び同様のものを包含する。
“アルコキシ”とは、-OR基(ここで、Rは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメトキシ、エトキシ及び同様のものを意味する。
【0200】
“アルコキシカルボニル”とは、-C(O)OR基(ここでRは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル及び同様のものを意味する。
“アルコキシカルボニルアルキル”とは、−(アルキレン)−C(O)OR基(ここで、Rは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメトキシカルボニルメチル、2−、又は3−エトキシカルボニルメチル及び同様のものを意味する。
【0201】
“アルコキシアルキル”とは、1〜6個の炭素原子の直鎖の一価の炭化水素基、又は少なくとも1つのアルコキシ基、好ましくは1又は2個のアルコキシ基により置換され、3〜6個の炭素原子の枝分かれ鎖の一価の炭化水素基、例えば2−メトキシエチル、1−、2−又は3−メトキシプロピル、2−エトキシエチル及び同様のものを意味する。
“アルコキシアルキルオキシ”とは、−OR基(ここで、Rは上記に定義されるようなアルコキシアルキルである)を意味する。
“アルコキシアルキルオキシアルキル”とは、−(アルキレン)−O−(アルキレン)OR基(ここで、Rは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えば2−メトキシエチルオキシメチル、3−メトキシプロピルオキシエチル、及び同様のものを意味する。
【0202】
“アミノアルキル”とは、少なくとも1つ、好ましくは1又は2個の−NRR’(Rは、水素、アルキル又は-CORa(ここでRaはアルキルである)であり、そしてR’は水素又は上記に定義されるようなアルキルである)により置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖の一価の炭化水素基又は3〜6個の炭素原子の枝分かれ鎖の一価の炭化水素基、例えばアミノメチル、メチルアミノエチル、ジメチルアミノエチル、1,3−ジアミノプロピル、アセチルアミノプロピル、及び同様のものを意味する。
【0203】
“アミノスルホニル”とは、-SO2R基(ここでRは、−NRR’(Rは、水素、アルキル又は−CORa(ここで、Raはアルキルである)であり、そしてR’は水素又は上記に定義されるようなアルキルである)である)を意味する。
“アルキルチオ”とは、基−SR(ここで、Rは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメチル、エチルチオ、及び同様のものを意味する。
“アルキルスルホニル”とは、−SO2R基(ここで、Rは上記に定義されるようなアルキル基である)、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル及び同様のものを意味する。
【0204】
“アシル”とは、−COR基(ここでRは上記で定義されるような水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルである)、例えばホルミル、アセチル、トリフルオロセチル、ベンゾイル、ピペラジン−1−イルカルボニル及び同様のものを意味する。
“芳香族”とは、構成原子が不飽和環系を製造し、環系におけるすべての原子はsp2ハイブリダイズされ、そしてpi電子の合計数が4n+2に等しい、成分を意味する。
“アリール”とは、特にことわらない限り、単環式環、又は6〜10環炭素原子を含む融合された二環式アセンブリーを言及し、ここで個々の環は芳香族炭化水素、例えばフェニル又はナフチルである。
【0205】
“アラルキル”とは、−(アルキレン)−R基(ここでRは、上記に定義されるようなアリールである)、例えばベンジル、フェネチル及び同様のものを意味する。
“アリールオキシ”とは、−OR基(Rは上記に定義されるようなアリールである)、例えばフェノキシ及び同様のものを意味する。
“アリールオキシアルキル”とは、−(アルキレン)−OR基(Rは上記に定義されるようなアリールである)、例えばフェノキシメチル、2−又は3−フェノキシメチル、及び同様のものを意味する。
【0206】
“アリールオキシカルボニル”とは、−C(O)OR基(Rは上記に定義されるようなアリールである)、例えばフェニルオキシカルボニル及び同様のものを意味する。
“アリールスルホニル”とは、−SO2R基(Rは上記に定義されるようなアリールである)、例えばフェニルスルホニル及び同様のものを意味する。
“カルボキシ”とは、−C(O)OH基を意味する。
“カルボキシアルキル”とは、−(アルキレン)−C(O)OH基、例えばカルボキシメチル、カルボキシメチル、カルボキシエチル及び同様のものを意味する。
【0207】
“ジシクロアルキル”とは、3〜8個の環炭素原子を含む、一価飽和又は部分的不飽和の単環式、融合された二環式又は架橋された多環式環アセンブリー、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへきしる、シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンタン−1−イル及び同様のものを意味する。
“シクロアルキルアルキル”とは、−(アルキレン)−R基(Rは、上記に定義されるようなシクロアルキルである)、例えばシクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、シクロブチルメチル及び同様のものを意味する。
【0208】
“シクロアルキレン”とは、3〜6個の環炭素原子を含む、二価飽和、又は部分的扶養和又は十分に不飽和(但し、芳香族ではない)の単環式環又は架橋された多環式環アセンブリーを意味する。例えば、“R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒に、シクロアルキレンを形成する”基は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:
【0209】
【化72】

及び同様のもの。
【0210】
“二置換されたアミノ”とは、−NRR’基(ここでRは上記に定義されるような、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、そしてR’は上記に定義されるような、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアシルである)を意味する。代表的な例は、ジメチルアミノ、メチルフェニルアミノ、ベンジルメチルアミノ、アセチルメチルアミノ及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
“ハロ”とは、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを意味する。
【0211】
“ハロアルキル”とは、本出願において定義されるように、1又はそれ以上の、好ましくは1〜5個の“ハロ”原子により置換された、上記に定義されるようなアルキルを意味する。ハロアルキルは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、ペルハロアルキル及び同様のもの、例えばクロロメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジクロロエチル及び同様のものを包含する。
【0212】
“ハロアルコキシ”とは、−OR基(ここでRは上記に定義されるようなハロアルキル基である)、例えばトリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、ジフルオロメトキシ及び同様のものを意味する。
【0213】
1つの基又は基の一部としての“ヘテロアリール”は、5〜10個の環員原子の芳香族単環式又は多環式成分を示し、ここで前記環員の1又はそれ以上の、好ましくは1,2又は3個の員が、窒素、酸素又は硫黄から選択された元素原子(例えば、炭素以外の)であり、残りの環原子は炭素である。代表的なヘテロアリール環は、ピロリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ピラゾリル及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0214】
“ヘテロアラルキル”とは、−(アルキレン)−R基(ここでRは上記に定義されるようなヘテロアリールである)、例えばピリジニルメチル、1−又は2−フラニルエチル、イミダゾリルメチル及び同様のものを意味する。
“ヘテロアリールオキシアルキル”とは、−(アルキレン)−OR基(ここでRは上記に定義されるようなヘテロアリールである)、例えばフラニルオキシメチル、2−、又は3−インドリルオキシエチル及び同様のものを意味する。
【0215】
“ヘテロシクリル”とは、4,5又は6個の環炭素原子の飽和又は部分的不飽和の単又は二環式基、例えば本出願に定義されるようなシクロアルキルを意味し、但し、示される環炭素原子の1又はそれ以上の、好ましくは1,2又は2個の原子が、-N=, -N-, -O-, -CO-, -S-, -SO-, 又は-S(O)2から選択されたヘテロ原子成分により置換され、そしてさらに、1又は2個の環原子は任意には、ケト(-CO-)基により置換される。ヘテロシクリル環は任意には、本明細書に定義されるように、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリール環に融合される。代表的な例は次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:イミダゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリン−1−オキシド、チオモルホリノ−1,1−ジオキシド、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−オキソ−テトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキソテトラチオピラニル、インドリニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル及び同様のもの。
【0216】
“ヘテロシクリルアルキル”とは、本出願に定義されるような−(アルキレン)−テトラシクリル基を意味する。代表的な例は次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:イミダゾリジン−1−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、チオモルホリン−4−イルメチル、チオモルホリン−4−イル−1−オキシド、インドリニルエチル、ピペラジニルメチル又はエチル、ピペリジルメチル又はエチル、ピロリジニルメチル又はエチル、及び同様のもの。
【0217】
“ヘテロシクリルアルキレン”とは、本出願に定義されるような二価のヘテロシクリルアルキル基を意味し、但し、示される環員炭素原子の1又はそれ以上の、好ましくは1又は2個の原子が、-N=, -N-, -O-, -S-又は-S(O)2-から選択されたヘテロ原子成分により置換される。例えば、R1及びR2が、R1及びr2の両者が結合される炭素原子と一緒に、ヘテロシクロアルキレンへテロシクリルアルキレンを形成する例は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:
【0218】
【化73】

[式中、Rは発明の要約に定義される置換基である]。
【0219】
“ヒドロキシ”とは、-OH基を意味する。特にことわらない限り、ヒドロキシ基を含む本発明の化合物は、保護されたその誘導体を包含する。ヒドロキシ成分のための適切な保護基は、ベンジル及び同様のものを包含する。
【0220】
“ヒドロキシアルキル”とは、1又は2個のヒドロキシ基(但し、2個のヒドロキシ基が存在する場合、それらは同じ炭素原子上に両者とも存在しない)により置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖の一価単価水素基又は3〜6個の炭素原子の枝分かれ鎖の一価炭化水素基を意味する。代表的な例は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピル、好ましくは2−ヒドロキシエチル、2,3−デヒドロキシプロピル及び1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル。
【0221】
“異性体”とは、同一の分子式を有するが、しかしそれらの原始の結合の性質又は順序において、又は空間におけるそれらの原子の配置において異なる式(I)の化合物を意味する。空間におけるそれらの原子の配置において異なる異性体は、“立体異性体”と呼ばれる。お互いに対して鏡像ではない立体異性体は、“ジアステレオマー”と呼ばれ、そして非重複性鏡像である立体異性体は、“鏡像異性体”又は時々、“工学異性体”と呼ばれる。1つのキラル中心を有する化合物は、反対のキラル性の2つの鏡像異性体形を有し、“ラセミ混合物”と呼ばれる。1つよりも多くのキラル中心を有する化合物は、2n-1の鏡像異性体対を有し、ここでnのキラル中心の数である。1つよりも多くのキラル中心を有する化合物は、ここのジアステレオマーのエーテルとして、又は“ジアステレオマー混合物”と呼ばれる、ジアステレオマーの混合物として存在することができる。
【0222】
1つのキラル中心が存在する場合、立体異性体は、そのキラル中心の絶対的形状により特徴づけられ得る。絶対的形状とはキラル中心に結合される置換基の空間における配置を言及する。鏡像異性体は、それらのキラル中心の絶対的形状により特徴づけらえr、そしてCahn, Ingold及びPrelogのR−及びS−順序規則により説明される。立体化学命名法についての慣例、立体化学の決定方法、及び立体異性体の分離は、当業界において良く知られている(例えば、"Advanced Organic Chemistry", 4th edition, March, Jerry, John Wiley & Sons, New York, 1992を参照のこと)。式(I)の化合物を記載するために本出願に使用される名称及び実例は、すべての可能な立体異性体を包含することを意味する。
【0223】
“ケト又はオキソ”とは、(=O)基を意味する。
“脱離基”は、合成有機化学においてその基に従来関連する意味、すなわち求核物により置換され得る原子又は基を有し、そしてハロゲン、アルカンスルホニルオキシ、アレンスルホニルオキシ、エステル、又はアミノ、例えばクロロ、ブロモ、ヨード、メシルオキシ、トシルオキシ、トリフルオロスルホニルオキシ、メトキシ、N, O−ジメチルヒドロキシアミノ及び同様のものを包含する。
【0224】
“活性化された酸誘導体”は、合成有機化学においてそれに従来関係する意味、すなわち遊離COOH基よりも高い反応性を有するカルボン酸のエステル、酸ハロゲン化物、アミド、アジ化アシル、シアン化アシル又は無水誘導体を有する。
“一置換されたアミノ”とは、-NHR基を意味し、ここでRは、本明細書において定義されるようなアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアシルである。代表的な例は、メチルアミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、シクロアルキルメチルアミノ、アセチルアミノ、トリフルオロアセチル及び同様のものを包含するが、但し、それらだけには限定されない。
【0225】
“ニトロ”とは、-NO2基を意味する。
“任意の”又は“任意には”、又は“たぶん”とは、結果的に記載される現象又は環境が生じることができても又は生じなくても良く、そそてその記載は、現象又は環境が生じる場合、及びそれらが生じない場合を包含することを意味する。例えば、用語、“芳香環R4は、アルキルから独立して選択された1又は2個の置換基により、任意に置換される”とは、R4における芳香環が本発明の範囲内に存在するよう、アルキルにより置換されても又はされなくても良いことを意味する。
【0226】
本発明はまた、式(I)の化合物のN−オキシド誘導体を包含する。N−オキシド誘導体は、窒素原子が酸化された状態(すなわち、N→O)、例えば、ピリジンN−オキシドで存在し、そして所望する薬理学的活性を有する式(I)の化合物を意味する。
“医薬的に許容できる”とは、一般的に安全で、非毒性で且つ生物学的に所望される医薬組成物の調製において有用であることを意味し、そして家畜使用及びヒト医薬使用のために許容できることを包含する。
【0227】
“医薬的に許容できる塩”とは、上記に定義されるように、医薬的に許容でき、そして所望する薬理学的活性を有する、式(I)の化合物の塩を意味する。そのような塩は、無機酸、例えば塩酸、臭酸、硫酸、硝酸、リン酸及び同様のもの;又は有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、o-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、 ケイ皮酸、マンデル酸、メチルスルホン酸、エタンスルホン酸、1、2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタリンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、樟脳スルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-2-エン- l-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4、4'-メチレンビス(3-ヒドロキシ-2-エン- l-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトール酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、及び同様のものにより形成される酸は加塩を包含する。
【0228】
医薬的に許容できる塩はまた、存在する酸陽子が無機又は有機塩基と反応できる場合に形成され得る塩基付加塩を包含する。許容できる無機塩基は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム及び水酸化カルシウムを包含する。許容できる有機塩基は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタアミン、N−メチルグルカミン及び同様のものを包含する。
【0229】
“保護された誘導体”とは、反応部位が保護基によりブロックされている式(I)の化合物の誘導体を意味する。式(I)の化合物の保護された誘導体は、式(I)の化合物の調製において有用である。適切な保護基の包括的な列挙は、T. W. Greene, Protecting Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd edition, John Wiley & Sons, Inc. 1999に見出され得る。
“前躯体基”とは、天然の又は非天然のアミノ酸鎖に転換され得るいずれかの基を意味する。
【0230】
発明の要約における“R4又はR6における前記アルキレン鎖の任意には置換される”という表現は、任意には置換される、それぞれ−アルキレン−X1−R22及び−アルキレン−X2−R25におけるアルキレン鎖を意味する。
【0231】
“R2, R4又はR6における芳香又は脂環式環は任意には、それぞれ1〜3個のRa, Rd又はReにより置換される”という表現は、それぞれ1〜3個のRa, Rd又はReにより任意に置換される芳香又は脂環式環を含む、R2, R4又はR6に結合されるすべての基を意味し、例えばR4に関しては、それは、Rdにより任意に置換される、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は−アルキレン−X1−R22(ここで、X1は、-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCOONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-であり、R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、n3は0〜2であり、そしてR22はシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルである)における芳香環又は脂環式環を包含する。
【0232】
合成スキーム
本発明の化合物は、下記に示される反応スキームに示される方法により製造され得る。
それらの化合物の調製に使用される出発材料及び試薬は、商業的供給者、例えばAldrich Chemical Co., (Milwaukee, Wis.)、Bachem (Torrance, Calif.)又は Sigma (St. Louis, Mo.)から入手できるか、又は参照、例えばFieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-17 (John Wiley and Sons, 1991); Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Volumes 1-5 and Supplementals (Elsevier Science Publishers, 1989); Organic Reactions, Volumes 1-40 (John Wiley and Sons, 1991), March's Advanced Organic Chemistry, (John Wiley and Sons, 4th Edition) 及び Larock's Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc., 1989)に示される方法に従って、当業者に知られている方法により調製される。それらのスキームは、本発明の化合物が合成され得るいくつかの方法の単なる例示であり、そしてそれらのスキームへの種々の修飾が行われ、そしてこの開示に言及される当業者に示唆されるであろう。
【0233】
この反応における出発材料及び中間体は、所望により、従来の技術、例えば濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィー及び同様のもの(但し、それらだけには限定されない)を用いて、単離され、そして精製され得る。そのような材料は、従来の手段、例えば物理的定数及びスペクトルデータを用いて特徴づけられ得る。
特にことわらない限り、本明細書に記載される反応は、約−78℃〜約150℃、より好ましくは約0℃〜約125℃及び最も好ましくはほぼ室温(又は周囲温度)、例えば約20℃で大気圧下で生じる。
【0234】
本発明の化合物は、下記例示され、そして説明される合成方法により調製され得る:
【化74】

【0235】
方法(A)においては、式(a)(式中、LGは、適切な脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネート及び同様のものであり、そしてR6、R7及びR8は本発明の要約において定義される通りである)の化合物と、式(b)(式中、R1〜R5は本発明の要約において定義される通りである)の化合物との反応は、式(I)の化合物を提供する。この反応は、適切な有機溶媒、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン及び同様のもの、又はそれらの混合物において、及び任意には、有機又は無機塩基の存在下で行われる。好ましくは、有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミン及び同様のものである。好ましくは、無機塩基は、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及び同様のものである。反応は任意には、乾燥剤、例えば分子篩の存在下で行われる。反応は、約−78℃〜約150℃、好ましくは室温で行われる得る。
【0236】
式(a)の化合物は、当業者において良く知られている方法により調製され得る。例えば、式(a)(式中、R6はフェニル又は4−フルオロフェニルであり、R7はトリフルオロメチルであり、そしてR8は水素である)の化合物は、ケト基をアルコール基に、適切な還元剤、例えば硼水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、及び同様のものにより還元することにより、それぞれ市販の2,2,2−トリフルオロアセトフェノン又は2,2,2,4’−テトラフルオロアセトフェノンから容易に調製され得る。使用される溶媒は、還元剤の型に依存する。例えば、硼水素化ナトリウムが使用される場合、反応はアルコール性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール及び同様のものにおいて行われる。水素化リチウムアルミニウムが使用される場合、反応は、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン及び同様のものにおいて行われる。
【0237】
2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエタノール又は2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エタノールと、トリフリック無水物(triflic anhydride)又は塩化メタンスルホニルとの反応は、所望する化合物(a)を供給する。光学的に富化された式(a)の化合物は、上記のように、化合物(a)に転換されるキラルアルコールを得るために、BBNの存在下で適切な触媒、例えば(S)又は(R)−CBS触媒又は(R)又は(S)−α、α−ジフェニル−2−ピロリジン−メタノールの存在下で、適切な還元剤、例えばカテコールボラン又はBH3−DMS錯体によるその対応するハロゲン化されたアセトフェノンの還元により得られる。式(b)の化合物は、当業界において良く知られている方法により調製され得る。いくつかのそのように方法は、PCT出発番号WO03/075836及び03/029200号、及びUS特許第6,353,017号(それらの開示は引用により本明細書に組込まれる)に記載される。
【0238】
他方では、式(I)の化合物は、次の通りにして得られる:上記反応条件下で式(b’)の化合物と式(a)の化合物とを反応し、式(Ia)の化合物を得、適切な脱水剤、例えばPOCl3、無水トリフルオロ酢酸、塩化シアヌル及び同様のものを用いてのアミド基の脱水に基づいて、式(I)の化合物が得られる。
他方では、式(I)の化合物は、下記方法(B)に例示され、そして説明されるようにして調製され得る:
【0239】
【化75】

【0240】
式(a)(式中、LGは適切な脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネート及び同様のものであり、そしてR6, R7及びR8は発明の要約に定義される通りである)の化合物と、式(c)(式中、R3〜R5は発明の要約に定義される通りであり、そしてRは水素又は適切なカルボキシ保護基、例えばアルキル及び同様のものである)の化合物との、上記方法(A)に記載される反応条件下での反応が、式(d)の化合物を供給する。他の適切なカルボキシ保護基及びそれらを付加し、そして除去するための反応条件は、Greene, T.W.; 及び Wuts, P. G. M.; Protecting Groups in Organic Synthesis; John Wiley & Sons, Inc. 1999(それらの開示は引用により本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
【0241】
式(c)の化合物は、市販されているか、又はそれらは、当業界において良く知られている方法により調製され得る。例えば、アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、ヒスチジン及びリシンは市販されている。他は、当業界において良く知られている方法により調製され得る。いくつかのそのような方法は、PCT出願番号O 03/075836号, WO 00/55144号, WO 01/19816号, WO 02/20485号, WO 03/029200号、アメリカ仮出願番号第60/422,337号、アメリカ特許第6,353,017Bl号, 第6,492,662Bl号, 第353,017 Bl号 ,第6,525,036Bl号, 第6,229,011Bl号, 第6,610,700号に記載されており、それらの開示は引用により本明細書に組み込まれる。
【0242】
カルボキシ保護基の除去は、式(d)(式中、Rは水素である)の化合物を供給し、次に前記水素は活性化された酸誘導体(Xは脱離基である)に転換され、アミノアセトニトリルとの反応に基づいて、式(c)の化合物が式(I)の化合物を供給する。カルボキシ保護基を除去するために使用される条件は、カルボキシ保護基の性質に依存する。例えば、R’がアルキルである場合、それは、水性塩基、例えば水性水酸化リチウムに及び同様のものを用いて、アルコール性溶媒、例えばメタノール、エタノール及び同様のものにおいて、塩基性加水分解反応条件下で除去される。
【0243】
活性化された酸誘導体は調製され、そして次に、段階的態様で化合物(e)と反応せしめられるか、又は酸誘導体が化合物(e)の存在下で現場生成され得る。例えば、活性化された酸が酸ハロゲン化物である場合、それはまず、(d)とハロゲン化剤、例えば塩化チオニル、塩化オキサリル及び同様のものとを反応することにより調製され、そして次に、化合物(e)と反応せしめられる。
【0244】
他方では、活性化された酸誘導体は、適切なカップリング剤、例えばベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(商標))、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N, N, N’, N’−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び同様のものの存在下で、任意には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下で、及び塩基、例えばN, N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモノホリン及び同様のものの存在下で、化合物(d)及び(e)とを反応せしめることにより、現場生成される。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えばハロゲン化された有機溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、及び同様のもの)、アセトニトリル、N, N−ジメチルホルムアミド、エーテル性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン及び同様のものである。他方では、活性化された酸が、CR1R2(NH2)CONH2(式中、R1及びR2は、発明の要約に記載される通りである)と反応せしめられ、続いて上記のようにして−CONH2基をシアノ基に転換される。
【0245】
他方では、式(I)の化合物は、下記方法(c)に例示され、そして記載されるようにして調製され得る:
【0246】
【化76】

【0247】
式(a)(式中、LGは適切な脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネート及び同様のものであり、そしてR6, R7及びR8は発明の要約に定義される通りである)の化合物と、式(f)(式中、R3〜R8は発明の要約に定義される通りであり、そしてR’は適切なヒドロキシ保護基、例えばアルキル及び同様のものである)の化合物との、上記方法(A)に記載される反応条件下での反応が、式(g)の化合物を供給する。適切なアミノ酸保護基、及びそれらを付加し、そして除去するための反応条件は、Greene, T.W.; 及び Wuts, P. G. M.; Protecting Groups in Organic Synthesis; John Wiley & Sons, Inc. 1999に見出され得る。
【0248】
式(g)の化合物は、当業界において良く知られている方法により、式(c)の対応する天然及び非天然の酸から調製され得る。いくつかのそのような方法は、PCT特許出願番号WO03/075836号(この開示は、引例により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0249】
次に、化合物(g)(ここで、R’はヒドロキシ保護基である)が、式(g)(式中、R’は水素である)の対応する化合物に、ヒドロキシ保護基の除去により転換される。ヒドロキシ保護基を除去するための適切な反応条件は、Greene, T.W.; 及び Wuts, P. G. M.; Protecting Groups in Organic Synthesis; John Wiley & Sons, Inc. 1999に見出される。
次に、化合物(g)(ここで、R’は水素である)が、式(R)の化合物に、適切な酸化剤、例えばJones酸化試薬、H5IO6/CrO2及び同様のものを用いて転換される。次に、化合物(h)は、上記のようにして、式(I)の化合物に転換される。
【0250】
他方では、式(I)(式中、R4は−アルキレン−S(O)n3-R22(ここで、n3は0〜2であり、そしてR22はアルキル、アラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である)は、上記方法Dに例示され、そして記載されるようにして調製され得る。
【0251】
【化77】

【0252】
方法(D)においては、式(a)の化合物が、式(c)(式中、Rは水素又はカルボキシ保護基であり、R3及びR5は発明の要約に定義される通りであり、そしてR4は−(アルキレン)−SZ(ここで、Zは適切なチオール保護基、例えばトリチル、ジフェニルメチル及び同様のものである)の化合物と、上記反応条件下で反応され、式(d)の化合物が得られる。チオール保護基の除去は、式(j)の化合物を供給する。再び、保護解除条件は、チオール保護基の性質に依存する。適切なチオール保護基の列挙、それを付加し、そして除去するための反応条件は、Greene, T.W.; 及び Wuts, P. G. M.; Protecting Groups in Organic Synthesis; John Wiley & Sons, Inc. 1999(その開示は引用により本明細書に組み込まれる)に見出され得る。
【0253】
式(j)の化合物と、式R22LG(式中、R22はアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルであり、そしてLGは脱離基、例えばハロ、トシレート、メシレート、トリフレート及び同様のものである)のアルキル化剤との、塩基の存在下での当業界において良く知られている条件下での反応が式(k)の化合物を供給する。化合物(k)における硫黄原子は、適切な酸化剤、例えばOXONE(商標)及び同様のものによりスルホキシド又はスルホンに任意に酸化され、式(I)の化合物が得られる。化合物(k)又は(l)からのカルボキシ保護基の除去は、式(m’)の化合物を提供し、次に、活性化された酸誘導体に転換され、そして式(e)の2−アミノアセトにトリル化合物と反応せしめられ、上記のようにして、式(I)の化合物が得られる。式(I)(式中、n3は0である)の化合物が、式(I)(式中、n3は1又は2である)の対応する化合物に、上記酸化反応条件下で転換され得る。
【0254】
他方では、式(I)の上記化合物は、まず、式(c)(式中、Rは水素である)の化合物を、式(e)を反応せしめ下記式(n3):
【0255】
【化78】

【0256】
で表される化合物を得るたことにより調製され得る。
次に、化合物(n’)は、チオール保護基を除去し、そして得られる化合物と、式R22LGの化合物とを反応し、続いて、上記のように硫黄原子のスルホンへの任意の酸化により、式(I)の化合物に転換される。
【0257】
他方では、活性化された酸が、CR1R2(NH2)CONH2(式中、R1及びR2は発明の要約に記載される通りである)と反応せしめられ、続いて、当業界において良く知られている方法により、-CONH2基がシアノ基に転換される。化合物(I)における硫黄原子は任意には、適切な酸化剤、例えばOXONE(商標)及び同様のものによりスルホキシド又はスルホンに酸化され、式(I)(式中、n3は1又は2である)の対応する化合物が得られる。
【0258】
同様に、式(I)(式中、R2はR4であり、ここでR4は−(アルキレン)−X1−R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-であり、ここでR22, R23及びR24は発明の要約に定義される通りである)の他の化合物は、市販の出発材料、例えばリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、セリン及びホモセリンから、又は当業界において良く知られている方法により調製され得る。いくつかのそのような方法は、アメリカ特許第6,136,84号(この開示は引用により本明細書に組み込まれる)に記載される。
【実施例】
【0259】
本発明はさらに、本発明の式(I)の化合物(例)及び中間体(参照)の調製を示す次の例により開示されるが、但し本発明を限定するものではない。
例A2(RS)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4(RS)−(2−メトキシフェニル)ペンタン酸の合成
【化79】

【0260】
d, l−2−メトキシ−α−メチルベンジルアルコール(0.5g、3.29mモル)に、48%水性HBr(2ml)を添加し、そしてその反応混合物を1.5時間、急速に攪拌した。その反応混合物を、ヘキサン(30ml)により希釈し、水により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で蒸発した。粗d, l−2−メトキシ−α−メチルベンジル臭化物を、ベンゼン(5ml)中、水素化トリブチル錫(0.67ml、2.49mモル)、Z−デヒドロフラニンメチルエステル(0.25g、1.06mモル)及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(15mg、0.09mモル)の溶液に添加した。その反応混合物を、窒素雰囲気下で5時間、80℃で加熱した。ベンゼンを真空下で除去し、そして残渣をメタノール(20ml)に溶解した。2NのKOH(5ml)を添加し、そしてその混合物を室温で一晩、急速に攪拌した。
【0261】
メタノールを真空化で除去し、そして残渣を水(20ml)により希釈した。その水溶液をエーテルにより洗浄し、錫副生成物を除去した。水性層を、6NのHCl(水性)により酸性化し、そして生成物を酢酸エチルにより抽出した。組合された有機層を、ブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で蒸発し、2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2−メトキシフェニル)ペンタン酸(190mg、0.53mモル)を、ジアステレオマーの混合物として、さらなる精製を伴わないで使用される、十分な純粋な形で得た。MS:(M++H)358、(M+−H)356。
【0262】
上記方法に従って、及び適切な出発材料を用いて、次のアミノ酸を調製した:
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2−メトキシフェニル)ヘキサン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(4−フルオロフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(4−クロロフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(4−メトキシフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(ナフト−1−イル)ペンタン酸;
【0263】
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2,6−ジメチルフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2,4−ジメチルフェニル)ペンタン酸;
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2,5−ジメチルフェニル)ペンタン酸;及び
2−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−4−(2,4−ジクロロフェニル)ペンタン酸。
ベンジルオキシカルボニル基を、下記例Bに記載のようにして除去し、その対応する遊離アミノ酸を得た。
【0264】
例B2(S)−2,6−ジフルオロフェニルアラニンの合成
【化80】

【0265】
段階1
N−(ベンジルオキシカルボニル)−α−ホスホノグリシントリメチルエステル(Aldrich No.37, 635-3;6.7g、20mモル)及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(Aldrich No. 13,900−9;3.3ml、22mモル)を、塩化メチレン(11ml)に溶解し、そして室温で15分間、攪拌し、そして次に、−30℃以下に冷却した。塩化メチレン(25ml)中、2,6−ジフルオロベンズアルデヒド(2.9ml、20mモル)の溶液を、前記反応混合物に20分間にわたって滴下した。その反応混合物を、さらに20分間、攪拌し、そして次に、室温に30分間、暖めた。次に、反応混合物を、エチルエーテル(300ml)中に注ぎ、そして1NのHCl、ブラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。回転蒸発により、粗2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)アクリル酸メチルエステルを得、これを、20%酢酸エチル/80%ヘキサンにより溶離するMedium Pressure Liquid Column (MPLC)上でクロマトグラフィーにより精製し、純粋な生成物(5g、72%の収率、液体)を得た。
【0266】
段階2
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)アクリル酸メチルエステル(14.4mモル)及び触媒、(+)−1,2−ビス[(2S, 5S)−2,5−ジエチルホスホラノ]ベンゼン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフルオロメタンスルホネート(Strem. Chemical No.45-0151;104mg, 0.14mモル)の混合物を、エタノール(150ml)に溶解した。水素化を、50psiのH2で、室温で2日間、行った。次に、溶媒を、回転蒸発により除去し、2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステルを得た。
【0267】
段階3
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステル(5g、14.4mモル)をメタノール(60ml)に溶解し、そして氷上で冷却した。1NのNaOH(22ml、22mモル)を、15分間にわたって滴下した。その反応混合物を、冷却浴から除き、そして攪拌を室温で4時間、続けた。次に溶媒を回転蒸発により除去し、そして残渣を、水(100ml)及び次に1NのHClにより処理し、pHを4に調節した。生成物を、酢酸エチル(300ml、200ml)により抽出した。溶媒の蒸発、及び塩化メチレン/ヘキサンからの残渣の結晶化により、2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)プロピオン酸(4.6g、13.7mモル、94%の収率)を得た。
【0268】
段階4
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2,6−ジフルオロフェニル)プロピオン酸を、活性炭上5%パラジウム(600mg)の存在下で、エタノール中、50psiで24時間、水素化した。触媒を、セライト(商標)を用いての濾過により除去し、そして溶媒を蒸発し、残渣を得、これを、エチルエーテルから結晶化し、2(S)−2,6−ジフルオロフェニルアラニン(2.2g、11mモル、80%の収率)を得た。1H NMR (DMSO-d6):δ7.28 (m, IH), 7.0 (t, J= 7.6 Hz, 2H), 2.77 (m, 2H). MS: 202.2 (M+l), 199.7(M-1)。
【0269】
例C2(RS)−アミノ−4−メチル−4−フェニルペンタン酸の合成
【化81】

【0270】
段階1
4−メチル−4−フェニル−1−ペンテンを、Cella, J. Org. Chem., 1982, 47, 2125-2130の方法により、2−フェニル−2−プロパノールと3−(トリメチルシリル)プロペンとを反応せしめることにより調製した。
【0271】
段階2
4−メチル−4−フェニル−1−ペンテンを、ジクロロメタンにおいて−78℃でオゾン分解し、続いてジメチルスルフィド急冷し、粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、3−メチル−3−フェニルブタナールを得、次にこれを、PCT出願番号WO2004/052921号(この出願の68頁の参照C)に記載のようにして、表記化合物に転換した。
【0272】
例D2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−ピラゾール−1−イルプロピオン酸の合成
【化82】

【0273】
表記化合物を、S−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトンを、アセトニトリル中、ピラゾールにより、60℃で16時間、処理することにより調製した(J. Am. Chem. Sonc., 1985, 107, 7105-7109を参照のこと)。
上記方法に続いて、但し1,2,4−トリアゾール及び1,2,3−トリアゾールによるピラゾールの置換により、それぞれ2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[1,2,4]−トリアゾール−1−イルピロピオン酸及び2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[1,2,3]−トリアゾール−1−イルピロピオン酸を得た。
【0274】
例E2(S)−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−チアゾール−2−イルプロピオン酸の合成
【化83】

【0275】
アセトニトリル(6ml)及び0.2Mの水性NaHCO3(12ml)の混合液中、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−チアゾール−2−イルプロピオン酸メチルエステル(500mg、1.75mモル)に、Alcalase (2.4L, 0.08ml)を添加し、そしてその溶液を室温で約2.5時間、激しく攪拌した。次に、反応混合物を30℃で蒸発し、アセトニトリルを除去し、そして水性残渣をエーテルにより洗浄した。水性層を、6NのHClによりpH3に酸性化し、そしてその溶液を酢酸エチルにより抽出した。次に、組合された有機層を乾燥し、そして蒸発し、2(S)−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−3−チアゾール−2−イルプロピオン酸(204mg)を得た。
【0276】
参照F4−アミノ−4−シアノ−1−エチルピペリジンの合成
【化84】

【0277】
1−エチル−4−ピペリドン(13.2ml、100mモル)、塩化アンモニウム(21.4g、400mモル)、シアン化ナトリウム(19.6g、400mモル)及び水(550ml)の混合物を、室温で48時間、攪拌した。反応混合物のpHを、10.1に調節し、そして生成物を酢酸エチルにより抽出した。有機抽出物を、ブラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の回転蒸発により、4−アミノ−4−シアノ−1−エチルピペリジン及び4−ヒドロキシ−4−シアノ−1−エチルピペリジンの混合物(7.67g)を得た。この生成物の混合物を、メタノール(20ml)中、7Mのアンモニアにより処理し、そして室温で24時間、静置した。メタノール及び過剰のアンモニアを、真空化で除去し、そして残渣を冷却し、4−アミノ−4−シアノ−1−エチルピペリジンを、結晶性固形物(7.762g)として得た。
【0278】
参照G2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(1−メチルシクロペンチル)−プロピオン酸の合成
【化85】

【0279】
段階1
1−メチルシクロペンタノール(20g、0.2モル)を、臭酸(40ml)に室温で添加した。1時間の攪拌の後、その溶液をヘキサンにより抽出し、そしてヘキサンをブラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。有機層の濃縮の後、20.5gの1−メチルシクロペンチル臭化物を得た。
【0280】
段階2
水素化トリブチル錫(37.8g、130mモル)を、ベンゼン(200ml)により充填された、500mlのフラスコに還流下で添加し、そしてZ−デヒドロ−Ala−OH(15g、64mモル)、1−メチルシクロペンタニル−臭化物(20.5g)及びAIBN(1.9g)を添加した。2時間後、溶媒を除去し、そして残渣を、カラムクロマトグラフィーにより精製し、2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(1−メチル−シクロペンチル)−プロピオン酸メチルエステル(7.9g)を得た。
【0281】
段階3
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(1−メチル−シクロペンチル)−プロピオン酸メチルエステル(7.6g、23.8mモル)を、アセトニトリル(82ml)及び0.2Mの水性炭酸水素ナトリウム(158ml)の混合液に溶解し、そしてAlcalase 2.4L(1.1ml)を添加し、そしてその反応混合物を8時間、激しく攪拌した。次に、その反応混合物を30℃で蒸発し、アセトニトリルを除去し、そして水性残基をエーテルにより洗浄した。エーテル層を濃縮し、(R)−2−ベンジルオキシカルボニル−アミノ−3−(1−メチルシクロペンチル)プロピオン酸メチルエステル(1.9g)を得た。水性相を、セライト(商標)により濾過し、pHを6NのHClにより3に調節し、そしてその溶液を酢酸エチルにより抽出した。酢酸エチル層を乾燥し、そして蒸発し、2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(1−メチルシクロペンチル)−プロピオン酸(1.4g)を得た。
【0282】
参照Hトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エチルエステルの合成
【化86】

【0283】
段階1
メタノール(50ml)中、2,2,2,4’−テトラフルオロアセトンフォン(10g、521mモル)の攪拌溶液に、NaBH4(0.98g、26.5mモル)を0℃で添加した。25℃での2時間の攪拌の後、反応混合物を、1NのHCl(100ml)の添加により急冷し、そして次に、エチルエーテルにより抽出した。エーテル抽出物をブラインにより洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そして濃縮し、2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(11.32g)を得、これを、さらなる精製を伴わないで次の段階に使用した。
【0284】
段階2
NaH(640mg、16mモル、鉱油中、60%)を、ヘキサン(20ml)により2度、洗浄し、そして次に、無水ジエチルエーテル(20ml)に懸濁した。ジエチルエーテル(10ml)中、2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(1.94g、10mモル)の溶液を0℃で添加した。室温での2時間の攪拌の後、ジエチルエーテル(10ml)中、トリフルオロメタンスルホニル塩化物(1.68g、10mモル)の溶液を添加した。2時間後、反応混合物を、炭酸水素ナトリウムの溶液の添加により急冷し、そして生成物をジエチルエーテルにより抽出した。抽出物をブラインにより洗浄し、そして乾燥し、そして溶媒を除去し、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エチルエステル(3.3g)を得た。
【0285】
上記例Hに記載のようにして、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチルエステルを調製した。
【0286】
参照I2,2,2−トリフルオロ−1R−(4−フルオロフェニル)エタノールの合成
【化87】

【0287】
2,2,2,4’−テトラフルオロアセトフェノン(2.5g、13.01mモル)及び1MのS-CBS触媒(1.3ml、1.3mモル)の−78℃のトルエン(25ml)/ジクロロメタン(25ml)溶液に、新しく蒸留されたカテコールボラン(1.66ml、15.62mモル)を添加した。その反応混合物を、−78℃で16時間、維持し、この時点で、4NのHCl(ジオキサン中、5ml)を添加し、そしてその反応混合物を室温に暖めた。反応混合物を、酢酸エチルにより希釈し、そして飽和ブライン溶液により洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮し、固形物を得た。その固形物をヘキサンに懸濁し、そして濾過した。所望する生成物を含むヘキサン濾液を、濃縮し、そして残渣をフラッシュクロマトグラフィー(10:1のヘキサン:酢酸エチル)にゆだね、標記化合物を無色の油状物として得た(2.2g、87%の収率)。鏡像異性体の割合は、キラルHPLC(Chiraleel ODカラム、95ヘキサン:5イソプロパノール移動相、保持時間主要生成物6.757分、保持時間マイナー異性体8.274分)によれば95:5であることが決定された。
【0288】
参照J2(R)−3−シクロプロピルメチルスルファニル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−フェニルエチルアミノ)プロパン−1−オールの合成
【化88】

【0289】
段階1
1Nの水酸化ナトリウム(740ml)及びジオキサン(740ml)中、L−システインの氷水浴冷却された溶液を、ブロモメチルシクロプロパン(50g、370mモル)により処理した。反応混合物を、室温に暖め、そして16時間、攪拌した。ジオキサンを減圧下で除去し、そして得られる水溶液を、6NのHClによりpH6に調節し、そして冷蔵庫に20時間、保持した。生成物を真空濾過により集め、ヘキサンにより洗浄し、そして凍結乾燥し、2(R)−アミノ−3−シクロプロピルメチル−スルファニルプロピオン酸(57.28g)を白色固形物として得た。
【0290】
段階2
水素化リチウムアルミニウムの氷水冷却された溶液(200ml、1.0M)に、固体2(R)−アミノ−3−シクロプロピルメチルスルファニルプロピオン酸を添加した。添加は、水素ガス発生を制御するような態様で漏斗を通して少しずつ添加することにより行われた。氷浴を除き、そして反応混合物を、還流下で16時間、加熱した。反応混合物を、熱から除き、そして氷水浴において冷却した。ジエチルエーテル(110ml)を添加し、続いて水(5ml)、15%水性水酸化ナトリウム(5ml)及び水(15ml)を滴下した。氷水浴における1.5時間の攪拌の後、反応混合物を濾過した。濾液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、2(R)−アミノ−3−シクロプロピルメチルスルファニルプロパン−1−オール(14.9g)を得た。
【0291】
段階3
無水THF(3ml)中、2(R)−アミノ−3−シクロプロピルメチルスルファニルプロパン−1−オール(80.5mg、0.5mモル)の攪拌溶液に、活性化された4A分子篩(250mg)及びN−メチルモルホリン(51mg、0.5mモル)を添加した。10分間の攪拌の後、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチルエステル(190.5mg, 0.5mモル)を添加し、そして反応を室温で2日間、攪拌した。反応混合物を濾過し、そして濾液を濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、2(R)−3−シクロプロピルメチル−スルファニル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−フェニルエチルアミノ)プロパン−1−オール、のジアステレオマーの所望する混合物を得た。LC-MS:318.3(M-1), 320.8(M+1)。
【0292】
参照K1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩の合成
【化89】

【0293】
段階1
ジクロロメタン(1000ml)中、ベンゾフェノンイミン(25g、0.138モル、Aldrich)及びアミノアセトニトリル塩酸塩(25g、0.270モル、Lancaster)の混合物を、2Lの三角フラスコにおいて窒素下で5日間、攪拌した。反応混合物を、濾過し、沈殿した塩化アンモニウムを除去し、そして濾液を真空下で蒸発乾燥した。得られる残渣を、エーテル(400ml)に溶解し、水(200ml)及びブラインにより洗浄した。硫酸マグネシウム上での乾燥の後、その溶液を蒸発し、(ベンズヒドリデンアミノ)アセトニトリル(47.89g)を得た。
【0294】
段階2
2Lのフラスコにおける水(91ml)中、水酸化ナトリウム(91g、2.275モル)の溶液を、窒素下で氷上で冷却し、そして次に、トルエン(100ml)中、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(2.0g、0.0088モル、Aldrch)及び(ベンズヒドリデンアミノ)アセトニトリル(47.89g)により処理した。次に、1,2−ジブロモエタン(23ml、122.4mモルAldrich)を、反応混合物に機械的攪拌及び冷却下で25分間にわたって滴下し、+10℃近くに内部温度を維持した。次に、反応混合物を、室温で24時間、激しく攪拌し、そして次に、氷水中に注ぎ、そしてトルエンにより抽出した。
【0295】
組合された抽出物を、ブラインにより洗浄し、そして次に、硫酸マグネシウム及びNoriteにより処理した。濾過の後、トルエンを回転蒸発により除去し、油状物(67g)を得た。残渣を煮沸ヘキサン(400ml)に溶解し、Noriteにより処理し、そして暖かなまま濾過し、そして冷却した。黒みがかった油状物を分離し、そしてピペットにより除いた(約2ml)。引っ掻きにより、残存する溶液における結晶化を誘発し、これを氷上で2時間、冷却した。淡黄色の結晶を、濾過により集め、そして冷ヘキサンにより洗浄し、1−(ベンズヒドリデンアミノ)シクロプロパン−カルボニトリル(30.56g)を得た。
【0296】
段階3
濃HCl(12ml)、水(100ml)及びエーテル(100ml)中、1−(ベンズヒドリデンアミノ)シクロプロパン−カルボニトリル(30.56g、0.124モル)の混合物を、室温で15時間、攪拌した。エーテル層を捨てて、そして水性層をエーテルにより洗浄した。次に、水性層を凍結乾燥し、標記化合物を、黄褐色の粉末として得た(13.51g)。
【0297】
参照L2(R)−アミノ−3−[2−(ジフルオロメトキシ)フェニルメタンスルファニル]プロピオン酸の合成
【化90】

【0298】
2NのNaOH(42.2ml)中、L−システイン(5.1g、42.2mモル)の溶液を、氷水浴において冷却した。純粋な1−ブロモメチル−2−ジフルオロメトキシベンゼン(10g、42.2mモル)を添加し、そしてその反応混合物を攪拌し、そして室温に4時間にわたって暖めた。反応混合物を氷浴において冷却し、そしてpHを3NのHCl、次に形成される白色沈殿物が攪拌するのに濃い場合、1NのHClを用いて、6に調節した。沈殿物を、真空濾過により集め、ヘキサンにより洗浄し、そして凍結乾燥し、標記化合物(11.14g)を、白色固形物として得た。
【0299】
参照M4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−カルボニトリル塩酸塩の合成
【化91】

【0300】
段階1
CH2Cl2(200ml)中、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン(14.3g、100mモル)の溶液に、Et3N(15.2g、150mモル)、DMAP(30mg)及びトリフルオロ酢酸無水物(25.2g、150mモル)を0℃で添加し、次に室温に暖め、そして12時間、攪拌した。反応混合物を水により急冷し、そして1NのHCl及びブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の除去により、1−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(35g)を得た。粗生成物を次の反応に使用した。
【0301】
段階2
THF中、1−(1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デク−8−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(20g、84.7mモル)の溶液に、ボラン−メチルスルフィド錯体(83.7ml、THF中、2M溶液)を0℃で添加した。反応混合物の12時間の還流の後、反応物を冷却し、そしてメタノールにより急冷した。THFの除去の後、残渣を酢酸エチルにより抽出し、そしてブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして濃縮し、8−(2,2,2−トリフルオロ)−1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン(19g)を得た。
【0302】
段階3
8−(2,2,2−トリフルオロ)−1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカン(3.7g、16mモル)を5%HCl(45ml)及びアセトン(8ml)の溶液に添加した。12時間の還流の後、溶液を除去し、粗1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−オン塩酸塩を得、これを次の反応に使用した。
【0303】
段階4
塩化アンモニウム(3.3g、60mモル)及びシアン化カリウム(2.94g、60mモル)の溶液を、水(25ml)において調製し、そして1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−オン塩酸塩(3.5g、15mモル)を添加し、そして反応混合物を2日間、攪拌した。次に、その溶液を炭酸ナトリウムによりpH11にし、そして反応混合物を酢酸エチルにより抽出した。硫酸ナトリウム上での乾燥の後、溶媒を除去し、4−ヒドロキシ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−カルボニトリル及び4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−カルボニトリルの混合物を得た。次に、この混合物を、メタノール中、7Nのアンモニア溶液により室温で12時間、処理した。溶媒の除去の後、残渣をエチルエーテルに溶解し、そしてジオキサン中、4NのHCl溶液により処理した。固形物を濾過し、そして真空下で乾燥し、4−アミノ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピペリジン−4−カルボニトリル塩酸塩(2.5g)を得た。
【0304】
上記参照M、段階1〜3に記載のようにして、1−エチルピペリジン−4−オン塩酸塩を調製した。
【0305】
例12R−N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)−2−(2,2,2−トリフルオロ−1RS−フェニルエチルアミノ)プロピオンアミドの合成(方法A)
【化92】

【0306】
段階1
DMF(162ml)中、(Boc-Cys-OH)2 (20g, 45.4mモル)及びP(CH2CH2COOH)3・HCl(15.61g, 54,47mモル)の溶液に、5NのKOH(109ml)を20分間にわたって、ゆっくり添加した。一晩の攪拌の後、ピコチルクロリド塩酸塩(22.34g, 136.2mモル)を少しずつ添加し、そしてその反応混合物を室温で2.5時間、攪拌した。溶液のpHを、10NのHClにより3に調節し、そして生成物を塩化メチレンにより抽出した。組合された有機抽出物を、飽和炭酸水素ナトリウムにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮し、2(R)−N−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(ピリジン−3−イルメチルスルファニル)プロピオン酸を得、これを、塩化メチレン及びヘキサン混合物から結晶化し、純粋な生成物(13.70g)を、白色固形物として得た。
【0307】
段階2
2(R)−N−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(ピリジン−3−イルメチルスルファニル)プロピオン酸(1.644g、5.3mモル)をDMFに溶解し、1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(747mg、6.3mモル)、HATU(2.4g、6.3mモル)及びN−メチルモルホリン(2.3ml、21.2mモル)を添加し、そして反応混合物を室温で4時間、攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び酢酸エチルを添加し、この間、室温での20分間の攪拌の後、水性層を酢酸エチルにより抽出した。組合された有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で除去した。フラッシュカラム(酢酸エチル)による精製により、[1−(1−シアノシクロプロピル−カルバモイル)−2(R)−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.28g)を得た。
【0308】
段階3
[1−(1−シアノシクロプロピルカルバモイル)−2(R)−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.28g、3.4mモル)をTHFに溶解し、メタンスルホン酸(0.65ml、10mモル)を添加し、そしてその反応混合物を室温で一晩、攪拌した。水(1ml)及び固体炭酸水素ナトリウムを、気泡が観察されなくなるまで、添加した。生成物を酢酸エチルにより抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で除去し、2(R)−アミノ−N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)プロピオンアミドを油状物として得た(100%の収率)。
【0309】
段階4
無視THF(2ml)中、2(R)−アミノ−N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)プロピオンアミド(110mg、0.4mモル)の攪拌溶液に、活性化された4A分子篩(250mg)及びN−メチルモルホリン(40mg、0.4mモル)を添加した。10分後、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチルエステル(152mg、0.4mモル)添加し、反応混合物を室温で2時間、攪拌した。反応混合物を濾過し、そして濾液を濃縮し、そして残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(R)−フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド及びN−(1−シアノシクロプロピル)−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(S)−フェニルエチルアミノ)プロピオンアミドの混合物(65mg)を得た。LC−MS:433.3(M-1), 435.1(M+1)、457.1(M+Na)。
【0310】
例2(2S)−4−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1S−フェニル−エチルアミノ)−ペンタン酸メチルエステルの合成(方法B)
【化93】

【0311】
無水THF(3ml)中、L−2−アミノ−4−メチルペンタン酸メチルエステル塩酸塩(181.5mg、1mモル)の攪拌溶液に、活性化された4A分子篩(500mg)及びN−メチルモルホリン(202mg、2mモル)を添加した。10分間の攪拌の後、R−トリフルオロ−メタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチルエステル(381mg、1mモル)を添加し、そしてその反応を室温で2日間、攪拌した。次に、その反応混合物を濾過し、そして濾液を濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、所望する(2S)−4−メチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1S−フェニル−エチルアミノ)−ペンタン酸メチルエステル(185mg)を得た。
【0312】
例3N(1−シアノシクロプロピル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(S)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオンアミドの合成(方法B)
【化94】

【0313】
段階1
乾燥された50mlのフラスコを、鉱油中、水素化ナトリウムの60%分散液(624mg、15.6mモル)によりN2下で充填し、そして次に、無水ヘキサン(20ml)により2度、洗浄した。無水エチレンエーテル(10ml)を添加し、そしてエチルエーテル(10ml)中、2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エタノール(90%ee)(2.5g、12.89mモル)の溶液を0℃で添加した。添加の完結の後、反応混合物を、室温に暖め、そして1時間、攪拌した。
【0314】
エチルエーテル(10ml)中、トリフルオロメタンスルホニル塩化物(3.28g、19.5mモル)の溶液を0℃で添加した。添加の完結の後、反応を室温で暖め、そして1時間、攪拌した。溶媒をrot-vsp下で除去し、そしてヘキサン(150ml)により希釈し、そして飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインにより洗浄した。硫酸マグネシウム上での乾燥の後、有機溶媒を除去し、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルエステル(3.15g)(90%ee)を無色の油状物として得、これを、さらに精製しないで次の段階に使用した。
【0315】
段階2
DCM(3ml)中、2(R)−アミノ−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−プロピオン酸(277mg、1mモル)の攪拌懸濁液に、DIPEA(323mg、2.5mモル)及びトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルエステル(489mg、1.5mモル)(90%ee)を、25℃で添加した。12時間後、HPLCは、2種の主要生成物、3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−プロピオン酸及び1(RS)−(4−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタン−3−(2−ジフルオロメトキシ−フェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)−エチルアミノ]プロピオネートのジアステレオマー混合物(t=4.177、t=4.852)を示した。
【0316】
反応混合物をエチルエーテル(150ml)により希釈し、そして1NのHCl溶液及びブラインにより洗浄した。硫酸マグネシウム上での乾燥の後、溶液を除去し、そして残渣を分離用HPLCにより精製し、3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオン酸(178mg)及び1(RS)−(4−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタン−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4―フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオネート(203mg)を得た。
【0317】
段階3
THF(2ml)及びメタノール(1ml)中、1(RS)−(4−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタン−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4―フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオネートの溶液に、LiOHの1N溶液(1ml)を25℃で添加した。30分後、溶媒を除去し、そして残渣を水(10ml)により希釈し、そしてヘキサンにより抽出し、アルコールを除去した。水相を、1NのHClによりpH=1〜2に酸性化し、そしてエチルエーテル(120ml)により抽出した。硫酸マグネシウムによる乾燥の後、溶媒をrot-vap下で除去し、3−(2−ジフルオロメトキシ−フェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオン酸を得た。
【0318】
段階4
メタノール(10ml)中、3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオン酸(153mg、0.338mモル)の攪拌溶液に、水(10ml)中、OXONE(商標)(314mg、0.51mモル)の溶液を室温で添加した。30分の攪拌の後、メタノールを除去し、そして酢酸エチル(100ml)により抽出し、次にプラインにより洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒の除去により、3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオン酸(157mg)を得た。
【0319】
段階5
DMF(5ml)中、3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]プロピオン酸(157mg、0.325mモル)の溶液に、1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(46.4mg、0.39mモル)、HATU(186.3mg、0.49mモル)及びDIPEA(63.2mg、0.49mモル)を添加した。1時間後、混合物を酢酸エチル(100ml)により抽出し、そして飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインにより洗浄した。硫酸マグネシウム上での乾燥の後、溶媒を除去し、そして残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(125mg)を得た。
【0320】
HNMR (CDCl3): 7.69(1H, s), 7.5-7(8H, m), 6.5(1H, t, J=58.8Hz), 4.47(2H, dd),4.25(1H, dd), 3.65-3.6(1H, m), 3.45-3.35(1H, m), 3.3-3.1(1H, m), 1.2-1.1(2H, m), 1.01- 0.9(2H, m). LC-MS: 548(M-I), 550.1(M+l), 572(M+Na)。
【0321】
例4N−(4−シアノ−1,1−ジオキソヘキサヒドロ−1λ6−チオピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシ−フェニルメタンスルホニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(S)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミドの合成(方法B)
【化95】

【0322】
上記例6、段階5に記載のようにして、但し、1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩を4−アミノ−4−シアノテトラヒドロチオピランにより置換し、N−(4−シアノ−テトラヒドロチオピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミドを得、これを、例3に記載されるようにして、N−(4−シアノテトラヒドロチオピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニル−エチルアミノ)プロピオンアミドを得た。標記化合物を、カラムクロマトグラフィーにより単離した。
【0323】
HNMR (CDCl3): 7.69(1H, s), 7.5-7(8H, m), 6.5(1H, t, J=74Hz), 4.6(2H, dd), 4.2(1H, d), 3.8(1H, m), 3.5-2.8(4H, m), 2.7-1.9(3H, m), 1.8-1.4(2H, m), 1.2-1.1(2H, m). LC-MS: 640.2(M-I), 641.8(M+1)。
【0324】
例5N−(4−シアノテトラヒドロピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(S)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミドの合成
【化96】

【0325】
上記例6、段階5に記載のようにして、但し、1−アミノシクロプロパン−カルボニトリル塩酸塩を4−アミノ−4−シアノテトラヒドロチオピラン(PCT出願番号WO01/19816号、141頁、例2に記載されるようにして調製された)により置換し、N−(4−シアノテトラヒドロチオピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルファニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミドを得、これを、例3に記載されるようにして、N−(4−シアノテトラヒドロチオピラン−4−イル)−3−(2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルフォニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミドを得た。標記化合物を、カラムクロマトグラフィーにより単離した。
【0326】
HNMR (CDCl3): 7.69(1H, s), 7.5-7(8H, m), 6.6(1H, t, J=73.6Hz), 4.63(2H, dd),4.38(1H, m), 4-3.2(8H, m), 2.3-2.1(2H, dd), 1.8-1.5(2H, m). LC-MS: 592.2(M-I), 593.8(M+1), 615.7(M+[Nu]a)。
【0327】
例6N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメタンスルホニル)−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(S)−フェニルエチルアミノ)プロピオンアミドの合成(方法B)
【化97】

【0328】
段階1
6−トリフルオロメチルピリジン−2−カルボン酸を、Schlosser, M and Marull, M. Eur. J. Org. chem. 2003, 1569-1575に記載のようにして調製した。
【0329】
段階2
−5℃に冷却されたTHF(50ml)中、6−トリフルオロメチルピリジン−2−カルボン酸(2.53g、13.2mモル)の懸濁液に、トリエチルアミン(184ml、13.2mモル)、続いてエチルクロロホルメート(1.26ml、13.Lmモル)を添加し、そしてその反応混合物を、0℃で30時間、攪拌した。硼水素化リチウム(718mg、33mモル)を、−5℃以下に温度を維持しながら、少しずつ添加した。添加の完結の後、反応を室温に暖め、そして1時間、攪拌した。温度を−5℃に低め、そしてメタノール(10ml)、続いて水性水酸化ナトリウム(10ml、10%)を添加した。酢酸エチル(50ml)及び水(40ml)の添加の後、希塩酸を添加し、pH=5.0を得た。水性層を酢酸エチルにより十分に洗浄した後、その組合された有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして濃縮した。フラッシュカラム(30%EtOAc−ヘキサン)による精製により、(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)メタノール(760mg)を、油状物として得た。
【0330】
段階3
(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)メタノール(760mg、4.5mモル)を、CH2Cl2に溶解し、そして塩化チオニルを室温でゆっくり添加した。その反応混合物を室温で4時間、撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、pHを5に調節し、そして生成物をEtOAcにより抽出した。フラッシュカラム(5%EtOAc−ヘキサン)による精製により、2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルピリジン(200mg)を、白色固形物として得た。
【0331】
段階4
2(R)−N−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(ピリジン−2−イルメチルスルファニル)プロピオン酸を、例4、段階1に記載のようにして調製した。
【0332】
段階5
2(R)−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメチルスルファニル)−プロピオン酸(760mg、2mモル)を、DMFに溶解し、そして1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(284mg、2.4mモル)、HATU(912mg、2.4mモル)及びN−メチルモルホリン(0.9mモル、8mモル)を添加した。室温での4時間の撹拌の後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液及び酢酸エチルを添加し、そして撹拌を、さらに20分間、続けた。反応混合物を酢酸エチルにより抽出し、そして組み合わされた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。フラッシュカラム(100%CH2Cl2)による精製により、[1−(1−シアノ−シクロプロピルカルバモイル)−2(R)−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメチル−スルファニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(340mg)を油状物として得た。
【0333】
段階6
[1−(1−シアノシクロプロピルカルバモイル)−2(R)−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメチル−スルファニル)−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(340mg)を、THFに溶解し、そして3当量のメタンスルホン酸を添加した。一晩の撹拌の後、水(1ml)を添加し、そして固体炭酸水素ナトリウムを、気泡が観察されなくなるまで、添加した。反応混合物を酢酸エチルにより抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮し、2(R)―アミノ−N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(6−トリフルオロエチルピリジン−2−イルメチルスルファニル)プロピオンアミドを油状物として得た。
【0334】
段階7
2(R)―アミノ−N−(1−シアノシクロプロピル)−3−(6−トリフルオロエチルピリジン−2−イルメチルスルファニル)プロピオンアミド(86mg、0.25mモル)、NMM(0.054ml、0.5mモル)及び分子篩を、THFに添加した。5分後、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1−(4−フルオロフェニル)エチルエステル(122mg、0.37mモル)を室温で添加した。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そしてN−(1−シアノシクロ−プロピル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメチル−スルファニル)プロピオンアミドを、フラッシュカラム(30%EtOAc−ヘキサン)により精製し、純粋生成物(40mg)を油状物として得た。
【0335】
LC−MS:521(M+1)、543(M+23)、519(M−1)。これを、N−(1−シアノシクロプロピル)−2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−(6−トリフルオロメチルピリジン−2−イルメチル−スルフォニル)プロピオンアミド化合物に、上記例3に記載のようにして転換した。ジアステレオマーを、フラッシュカラム(1%メタノール−CH2Cl2)により分離し、標記化合物を得た。
NMR (DMSO-d6): O.74(1H, m), O.97(1H, m), 1.33(2H, m), 3.27(1H, m), 3.45(2H, m), 3.72(1H, m), 4.39(1H, m), 4.93(2H, m), 7.19(2H, t), 7.42(2H, m), 7.77(1H, d), 7.92(1H, d), 8.15(1H, t), 9.01(1H, s). LC-MS: 553(M+1), 575( M+23), 551 (M-1)。
【0336】
例7N−(1−シアノシクロプロピル)−3−シクロプロピルメタンスルホニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(S)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド
【化98】

【0337】
段階1
室温でのジクロロメタン(97ml、20ml/gのAA)中、S−トリチル−L−システイン(9.86g、13.37mモル)のスラリーに、ジイソプロピルエチルアミノ(9.32ml、53.48mモル)、続いてジクロロメタン(15ml)中、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−フェニルエチルエステル(5.32g、16.04mモル)(主要鏡像異性体(S)、90ee)の溶液を、注射器を通して、すべて1度に添加した。19時間後、反応混合物を、回転蒸発器上で濃縮し、油状物として得た。ジエチルエーテルを添加し、そして溶液を1NのHCl及びブラインにより洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。溶離剤として2ヘキサン/1酢酸エチル/0.25%酢酸を用いての残渣のフラッシュクロマトグラフィー処理により、2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−トリチルスルファニル−プロピオン酸(6g)(主要ジアステレオマー(R, S)、90de)を、油状物/発泡体として得た。
【0338】
段階2
ジクロロメタン(5ml)中、2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−トリチルスルファニルプロピオン酸(1.93g、3.58mモル)の撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸(489mg、4.29mモル)及びトリエチルシラン(498.9mg, 4.29mモル)を、室温で添加した。16時間後、反応を完結し、そして溶媒を真空下で除去した。残渣を、1Nの水酸化ナトリウム溶液に溶解し、そしてヘキサンにより抽出し、副生成物を除去した。前記水溶液に、ジオキサン(15ml)中、シクロプロピルメタン臭化物(482.9ml、3.58mモル)を、室温で添加した。16時間後、有機溶媒を真空下で除去し、そして水性層を1NのHClにより酸性化し、次にエチルエーテル(150ml)により抽出した。有機層を、ブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして濃縮し、2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−シクロプロピルメタンスルファニルプロピオン酸(1.32g)を得た。
【0339】
段階3
DMF(10ml)中、2(R)−[2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ]−3−シクロプロピルメタンスルファニルプロピオン酸(1.32g)の溶液に、1−アミノシクロプロパン−カルボニトリル塩酸塩(428.4mg、3.6mモル)、HATU(1.64g、4.32mモル)及びDIPEA(1.39g、10.8mモル)を室温で添加した。2時間後、反応混合物をエチルエーテル(150ml)により希釈し、そして飽和炭酸水素ナトリウム及びブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして濃縮し、N−(1−シアノシクロプロピル)−3−シクロプロピル−メタンスルファニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニル−エチルアミノ)プロピオンアミド(1.03g)を得た。LC−MS:414.1(M−1)、416.2(M+1)、438.1(M+Na)。
【0340】
段階4
メタノール(10ml)中、N−(1−シアノシクロプロピル)−3−シクロプロピルメタンスルファニル−2(R)−(2,2,2−トリフルオロ−1(RS)−4−フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド(1.03g)の溶液に、水(10ml)中、OXONE(商標)(2.29g、3.72mモル)の溶液を室温で添加した。2時間後、有機物を真空下で除去し、そして生成物を、酢酸エチル(150ml)中に抽出した。組合された有機抽出物を、ブラインにより洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして白色生成物(1.1g)を得た。固形物を、酢酸エチル(10ml)及びヘキサン(10ml)の温混合物から結晶化し、標記化合物(622mg)を、白色結晶生成物として得た。
【0341】
H-NMR(CDCl3):δ8.56(1H, s, NH), 8.35-8.25(2H, m), 8.1-8(2H, m), 5.26(1H, ab), 4.65-4.55(1H, m), 4.46(1H, ab), 4.25(1H, ab), 4(2H, d), 2.48-2.4(3H, m), 2.12-2(3H, m), 1.7- 1.6(2H, m), 1.4-1.3(2H, m). LC-MS: 446(M-I), 448(M+1), 470.3(M+Na)。
【0342】
前述の発明は、例示により、及び明確且つ理解のために、いくらか詳細に記載されて来た。変更及び修飾が本発明の範囲内で実施されることは当業者に明らかであろう。従って、上記の記載は例示的であって、制限的でないことが理解されるべきである。従って、本発明の範囲は、上記の記載に関して決定されるべきではなく、しかし代わりに、特許請求の範囲に関して決定されるべきである。本出願に引用されるすべての特許、特許出願及び出版物は、それぞれ個々の特許、特許出願又は出版物が個々に示されているかのように同じ程度にすべての目的のためにそれらの全体として引用により本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I):
【化1】

[式中、R1は、水素又はアルキルであり;
R2は、水素、アルキル、ハロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シアノ又は−アルキレン−X−R9(Xは、-O-、 -NR10-、 -CONR11-、 -S(O)n1-、-NR12CO-、-CO-又は-C(O)O-であり、ここでn1は0〜2であり、そしてR9, R10, R11及びR12は、独立して水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR2における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、ニトロ、アリールオキシ、ベンジルオキシ、アシル又はアリールスルホニルから独立して選択された、1,2又は3個のRaにより任意に置換され、そしてさらに、Raにおける芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、又はアルコキシカルボニルから独立して選択された1又は2個の置換基により任意に置換され;又は
R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、(i)アルキル、ハロ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルコキシカルボニル又はアリールオキシカルボニルから独立して選択された1又は2個の置換基により任意に置換されたシクロアルキレン、又は(ii)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル、アミノアルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、-S(O)n2-R14、-アルキレン-S(O)n2-R15、 -COOR16、-アルキレン-COOR17、 -CONR18R19又は-アルキレン-CONR20R21(n2は0〜2であり、そしてR14〜R17、R18及びR20は独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル又はヘテロシクリルであり、そしてR19及びR21は独立して、水素又はアルキルである)から独立して選択される1〜4個のRcにより任意に置換されたヘテロシクリルアルキレンを形成し、ここでシクロアルキレン又はヘテロシクリルアルキレンに結合される基における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個の置換基により任意に置換され;
R3は、水素又はアルキルであり;
R4は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され;又は
R3及びR4は、それらが結合される炭素原子と一緒になって、シクロアルキレンを形成し;
R5は、水素又はアルキルであり;
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、−B(OH)2又は4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、そしてさらに、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]
で表される化合物、又はその医薬的に許容できる塩の調製方法であって、
(A)
(1)下記式(a):
【化2】

[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義された通りであり、そしてLGは脱離基である]
で表される化合物と、下記式(b):
【化3】

[式中、R1, R2, R3及びR5は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてRzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義された通りであり、そしてZは保護基である)である]
で表される化合物とを反応せしめ、RzがR4である場合、式(I)の化合物、又は下記式(Ia):
【化4】

[式中、R1, R2, R3, R5〜R8, X1及びZは上記に定義される通りである]
で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3及びR5〜R8基のいずれかを修飾し;
(ii)上記段階(i)において得られる式(Ia)の化合物におけるZ基を除去し、式(I)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表されるその対応する化合物を得;
(iii)上記段階(ii)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得:
(v)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(vi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)式(a)の化合物と、下記式(b’):
【化5】

[式中、R1, R2, R3及びR5は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてRzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてZは保護基である)]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(Ib):
【化6】

[式中、R1〜R8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物、又は下記式(Ic);
【化7】

[式中、R1, R2, R3, R5〜R8, X1及びZは上記定義される通りである]
で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ib)又は(Ic)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(Ib)又は(Ic)の対応する化合物を得;
(ii)任意には、式(Ic)の化合物からのZ基を除去し、式(Ib)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表される化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(Ib)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)化合物(Ib)又は(Ic)における-CONH2基を−CN基に転換し、それぞれ式(I)及び式(Ia)の化合物を得;
(v)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR5〜R8基のいずれかを修飾し;
(vi)上記段階(iv)又は(v)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(vii)上記段階(vi)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(x)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(B)
(1)下記式(a):
【化8】

[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物と、下記式(c):
【化9】

[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;
R3及びR5は、上記(I)の化合物について定義される通りであり;そして
RzはR4又は−アルキレン−X1−Z(X1及びR4は上記式(I)の化合物について定義される通りであり、そしてZは保護基である)である]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【化10】

[式中、R, R3, Rz, R5, R6, R7及びR8は上記に定義される通りである]
で表される化合物を得;
(i)任意には、上記段階(1)で得られる化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8基のいずれかを修飾し;
(ii)任意には、Rzが上記段階(1)又は(i)において得られる化合物における−アルキレン−X1−Zである場合、化合物(d)からZ基を除去し、式(d)(RzがR4(−アルキレン−X1Hである)である)の化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(d)(式中、RzはR4であり、ここでR4は−アルキレン−X1−R22(R22は、上記式(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)で表される化合物に転換し;
(iv)任意には、上記段階(iii)から得られた化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8のいずれかを修飾し;
(v)上記段階(1)、(i)、(iii)又は(iv)から得られる化合物(Rがカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し、式(d)(Rが水素である)のその対応する化合物を得;
(vi)上記段階(1)、(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)(Rが水素である)で得られる酸を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vii)上記段階(vi)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化11】

[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物に定義される通りである]
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、RzがR4である場合、式(I)の化合物を得;あるいは
下記式(Ia):
【化12】

で表される化合物とを反応せしめ;
(viii)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR6〜R8基のいずれかを修飾し;
(ix)上記段階(vii)又は(viii)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(x)上記段階(ix)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(xi)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(xii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xiii)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)上記段階(vi)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【化13】

[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、下記式(Ib)又は(Ic):
【化14】

で表される化合物を得;
(i)任意には、式(Ib)又は(Ic)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(Ib)又は(Ic)の対応する化合物を得;
(ii)任意には、式(Ic)の化合物からのZ基を除去し、式(Ib)(R4が−アルキレン−X1Hである)で表される化合物を得;
(iii)任意には、上記段階(ii)で得られる化合物を、式(Ib)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(iv)化合物(Ib)又は(Ic)における-CONH2基を−CN基に転換し、式(I)及び式(Ia)の化合物を得;
(v)任意には、式(Ia)の化合物におけるR1, R2, R3, R4及びR6 〜R8基のいずれかを修飾し;
(vi)上記段階(iv)又は(v)において得られる式(Ia)の化合物からZ基を除去し、式(I)(R4は−アルキレン−X1Hである)の化合物を得;
(vii)上記段階(vi)で得られる化合物を、式(I)(式中、R4は、−アルキレン−X1−R22(R22は上記(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)の化合物に転換し;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(x)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(c)
(1)下記式(a):
【化15】

[式中、R6, R7及びR8は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物と、下記式(f):
【化16】

[式中、R’は、水素又はヒドロキシ保護基であり;
R3及びR5は、上記(I)の化合物について定義される通りであり;そして
Rzは上記式(c)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(g):
【化17】

[式中、R, R3, Rz, R5, R6, R7及びR8は上記に定義される通りである]
で表される化合物を得;
(i)任意には、上記段階(g)で得られる化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8基のいずれかを修飾し;
(ii)任意には、Rzが上記段階(1)又は(i)において得られる−アルキレン−X1−Zである場合、化合物(g)におけるZ基を除去し、式(g)(RzがR4(−アルキレン−X1Hである)である)の化合物を得;
(iii)上記段階(ii)で得られる化合物を、式(g)(式中、RzはR4であり、ここでR4は−アルキレン−X1−R22(R22は、上記式(I)の化合物について定義された通りであり、但しR22は水素以外である)である)で表される化合物に転換し;
(iv)任意には、上記段階(iii)から得られた化合物におけるR4, R5, R6, R7及びR8のいずれかを修飾し;
(v)上記段階(1)、(i)、(iii)又は(iv)から得られる化合物(R’がヒドロキシ保護基及びRzがR4である)におけるヒドロキシ基を保護解除し、式(g)(R’が水素である)の化合物を得;
(vi)上記段階(1)、(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)で得られる化合物(ここでR’は水素である)を、下記式(h):
【化18】

[式中、Rzは上記式(I)に定義されるようなR4であり、そしてR3, R5, R6, R7及びR8は上記(I)において定義される通りである]
で表される化合物に、酸化試薬を用いて転換し;
(vii)上記段階(vi)から得られる化合物を、活性化された酸誘導体を転換し;
(viii)活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化19】

[式中、R1及びR2は上記式(I)について定義される通りである]
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物を得;
(ix)任意には、R1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I)の対応する化合物を得;
(x)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成し;又は
(2)上記段階(vii)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【化20】

[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、下記式(Ib):
【化21】

で表される化合物を得;
(i)任意には、R1〜R8基のいずれかを修飾し、式(I’)の対応する化合物を得;
(ii)上記段階(i)からの化合物における-CONH2基を-CN基に転換し、式(I)の化合物を得;
(iii)任意には、R1〜R8基のいずれかを転換し、式(I)の対応する化合物を得;
(iv)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(v)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成り、但し、LGはブロモ、メシレート、トシレート、p−ニトロフェニルスルホネート又は2,4−ジニトロフェニルスルホネートではない、方法。
【請求項2】
前記脱離基が、トリフルオロメチルスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートである請求項1記載の方法。
【請求項3】
式(I)の化合物から、方法(B)に従って調製され、そして化合物(c)におけるカルボキシ保護基がアルキルである請求項2記載の方法。
【請求項4】
(a)と(c)との反応が、有機又は無機塩基の存在下で室温で、及び任意には、乾燥剤の存在下で、有機溶媒において行われる請求項3記載の方法。
【請求項5】
-CONH2基のシアノ基への転換が、脱水剤を用いて行われる請求項4記載の方法。
【請求項6】
R1及びR2が、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロアルキレンを形成し;そして
R3、R5及びR8が水素である請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
R1及びR2が、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロアルキレンを形成し;そして
R3、R5及びR8が水素であり;そして
R6がアリール又はヘテロアリールであり、ここでR6における芳香環は任意には、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより置換され、ここでReにおける芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換される、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
R1及びR2が、水素であり、又はR1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロアルキレンを形成し;
R3、R5及びR8が水素であり;
R6がアリール、ヘテロアリール又はヘテロアラルキルであり、ここでR6における芳香環は任意には、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより置換され、ここでReにおける芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより置換され;
R4が、アルキル又はハロアルキルであり;そして
R7がハロアルキルである、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
下記式(I):
【化22】

[式中、R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロプロピレンを形成し;
R4は、アルキル、ハロアルキル、又は-CH2-SO2-R22(R22はシクロアルキルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR4における芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ又はハロから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより置換され;
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、-B(OH)2、4,4,5,5−テトラメチル−[1, 3, 2]ジオキサボロラン−2−イル、又はアリールから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり、ここでReにおける芳香環は任意には、Rf(アルキルチオ又はアルキルスルホニルである)により置換され;そして
R7は、ハロアルキルである]
で表される化合物、又はその医薬的に許容できるその塩の調製方法であって、
(1) 下記式:
【化23】

[式中、LGは、脱離基であり;そして
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、又はアリールから独立して選択される、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり、ここでReにおける芳香環は、Rf(アルキルチオ又はアルキルスルホニルである)により任意に置換され;そして
R7は、上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物と、下記式(c):
【化24】

[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;そして
Rzは、アルキル、ハロアルキル、又は-CH2-S-R22(R22は上記式(I)について定義される通りである)である]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【化25】

[式中、R, Rz, R6及びR7は上記で定義された通りである]
で表される化合物を形成し;
(i)任意には、Rzが-CH2-S-R22である場合、Rzを-CH2-SO2-R22に、そして/又はRe基を、上記式(I)の化合物について定義されるような基に転換し;
(ii)段階(1)又は(i)から得られた化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し;
(iii)任意には、Rzが-CH2-S-R22である場合、Rzを-CH2-SO2-R22に、そして/又はRe基を、上記式(I)の化合物について定義されるような基に転換し;
(iv)上記段階(1)、(i)、(ii)又は(iii)からの化合物(ここで、Rは水素である)を、活性化された酸誘導体に転換し;
(v)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化26】

[式中、R1及びR2は、上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)(式中、RzはR4である)の化合物、又は下記式(i):
【化27】

[式中、R1, R2, R6, R7は上記に定義される通りであり、そしてRzは-CH2-S-R22(R22は上記に定義される通りである)である]
で表される化合物を得;
(vi)化合物(i)における-CH2-S-R22を、-CH2-SO2-R22に、酸化剤を用いて転換し、式(I)の化合物を得;
(vii)任意には、式(I)の化合物におけるRe及び/又はR22基のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(ix)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んで成り、但し、式(a)の化合物におけるLGは、ハロ、メシレート、トシレート、p−ニトロフェニル−スルホネート又は2,4−ジニトロフェニルスルホネートではない、方法。
【請求項10】
前記カルボキシ保護基がアルキルであり、そして前記カルボキシ基の保護解除が塩基性加水分解反応条件下で行われる請求項9記載の方法。
【請求項11】
有機又は無機塩基の存在下で室温で、任意には脱水剤の存在下で、有機溶媒において行われる請求項10記載の方法。
【請求項12】
-CH2-SO2-R22へのRzの転換が、酸化剤を用いて行われる請求項11記載の方法。
【請求項13】
下記式(I):
【化28】

[式中、R1及びR2は、R1及びR2の両者が結合される炭素原子と一緒になって、シクロプロピレンを形成し;
R4は、-CH2-SO2-R22(R22はシクロアルキルアルキル、アラルキル又はヘテロアラルキルである)であり、ここでR4における芳香環又は脂環式環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ又はハロから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより置換され;
R6は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、又はハロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換されるアリールであり;そして
R7は、ハロアルキルである]
で表される化合物、又はその医薬的に許容できるその塩の調製方法であって、
(A):
(1)下記式:
【化29】

[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;
R6及びR7は、上記式(I)の化合物について定義された通りである]
で表される化合物と、下記式(c):
【化30】

[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり、そしてZはチオール保護基である]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【化31】

[式中、Z, R, R6及びR7は上記で定義されたとおりである]
で表される化合物を得;
(i)チオール保護基Zを除去し、下記式(j):
【化32】

[式中、R, R6及びR7は上記に定義される通りである]
で表される化合物を得;
(ii)上記段階(i)からの化合物を、下記式(k):
【化33】

[式中、R, R6及びR22は上記に定義される通りである]
で表される化合物に転換し;
(iii)任意には、上記段階(ii)からの化合物を、下記式(l):
【化34】

[式中、R, R6, R7及びR22は上記に定義される通りである]
で表される化合物に転換し;
(iv)上記段階(ii)又は(iii)から得られた化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ基を保護解除し;
(v)上記段階(iv)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vi)上記段階(v)からの活性化された酸誘導体を、下記式(e):
【化35】

[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物、又は下記式(m):
【化36】

で表される化合物を得;
(vii)化合物(m)における-CH2-S-R22を-CH2-SO2-R22に転換し、式(I)の化合物を得;
(ix)任意には、式(I)の化合物にをけるRd及び/又はR22のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(x)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(xi)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成するか;又は
(B)
(1)化合物(d)(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ保護基を除去し、式(d)(Rは水素である)の化合物を得;
(i)上記段階(1)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(ii)上記段階(i)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化37】

[式中、R1及びR2は上記式(I)の化合物について定義される通りである]
で表される化合物又はその塩とを反応せしめ、下記式(n):
【化38】

で表される化合物を得;
(iii)(n)におけるチオール保護基を除去し、下記式(o):
【化39】

で表されるその対応する化合物を得;
(iv)上記段階(iii)からの化合物を、下記式(p):
【化40】

[式中、R, R6, R7及びR22は上記で定義される通りである]
で表される化合物に転換し;
(v)化合物(p)における-CH2-S-R22を-CH2-SO2-R22に転換し、式(I)の化合物を得;
(vi)任意には、式(I)の化合物におけるRd及び/又はR22のいずれかを修飾し、式(I)のその対応する化合物を得;
(vii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(viii)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成することを含んでなる方法。
【請求項14】
前記チオール保護基がトリチル又はジフェニルメチルであり、ここでフェニル環は、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シアノ又はニトロから独立して選択された、1,2又は3個の置換基により任意に置換される請求項13記載の方法。
【請求項15】
下記式(I):
【化41】

[式中、R4は、CH2-SO2-R22であり、ここでR22は、フェニルメチルスルホニルメチル、シクロプロピルメタンスルホニルメチル、ピラジン−2−イルメタンスルホニルメチル、6−トリフルオロピリジン−2−イルメタンスルホニルメチル、2−ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニルメチル、又はピリジン−2−イル−メタンスルホニルメチルであり;そして
R6は、フェニル又は4−フルオロフェニルである]
で表される化合物、又は医薬的に許容できるその塩の調製方法であって、
(A)(1)下記式(a):
【化42】

[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;そして
R6は、フェニル又は4−フルオロフェニルである]
で表される化合物と、下記式(c):
【化43】

で表される化合物とを反応せしめ、下記式(d):
【化44】

[式中、R6は上記で定義された通りである]
で表される化合物を形成し;
(ii)チオール保護基を除去し;
(iii)上記段階からの化合物と、R22X(Xは、脱離基であり、そしてR22は、フェニルメチル、シクロプロピルメチル、ピラジン−2−イルメチル、2−トリフルオロピリジン−2−イルメチル、2−ジフルオロメトキシフェニルメチル、又はピリジン−2−イルメチルである)とを反応せしめ、下記式(k):
【化45】

[式中、R22は上記で定義される通りである]
で表される化合物を得:
(iv)任意には、(k)におけるチオール基をスルホンに酸化し;
(v)上記段階(iii)又は(iv)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(vi)上記に段階(v)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化46】

で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、式(I)の化合物;又は下記式(q):
【化47】

で表される化合物を得;
(vii)(q)におけるチオール基をスルホンに酸化し、式(I)の化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物の酸付加塩を形成し;又は
(ix)任意には、式(I)の化合物の遊離塩基を形成する、
ことを含んで成る方法。
【請求項16】
硫黄のスルホンへの酸化が、(e)とのカプリングの前、行われる請求項15記載の方法。
【請求項17】
(a)と(c)との反応が、有機又は無機塩基の存在下で、室温で、及び任意には、乾燥剤の存在下で、有機溶媒において行われる請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記化合物が、
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピリジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-シクロプロピルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-3,4- ジフルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(4-フルオロフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)- 4-フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-ジフルオロメトキシフェニルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1(S)-4-フルオロフェニルエチルアミノ)プロピオンアミド;
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(R)-4- フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド; 及び
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-ピラジン-2-イルメタンスルホニル-2(R)-(2,2,2-トリフルオロ-l(S)-4- フルオロ-フェニルエチルアミノ)プロピオンアミド; 又は
N-(l-シアノシクロプロピル)-3-(2-トリフルオロメチルピリジン-6-イルメタンスルホニル)-2(R)-(2,2,2- トリフルオロ- 1 (S)-4-フルオロフェニル-エチルアミノ)プロピオンアミド;又は医薬的に許容できるその塩である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
下記式(I):
【化48】

[式中、R1及びR2は水素であり、又はR1及びR2は、それらが結合される炭素原子と共に、シクロプロピレンを形成し;
R4は、2−メチルプロピル又は2−フルオロ−2−メチルプロピルであり;そして
R6は、ハロ、−B(OH)2, 4,4,5,5−テトラメチル−[1.3.2]ジオキサボロラン−2−イル、ヒドロキシ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、4’−メチルスルホニルビフェン−4−イル又は4’−アミノスルホニルビフェン−4−イルにより4−位置で任意に置換されたフェニルである]
で表される化合物、又は医薬的に許容できるその塩の調製方法であって、
(1) 下記式(a):
【化49】

[式中、LGは、トリフルオロメタンスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり;そして
R6は、4−ハロフェニル、4’−メチルチオビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである]
で表される化合物と、下記式(r):
【化50】

[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり、そしてR4は上記で定義された通りである]
で表される化合物とを反応せしめ、下記式(s):
【化51】

[式中、R及びR4は上記で定義された通りであり、そしてR6は、4−ハロフェニル、4’−メチルチオビフェン−4−イル又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである]
で表される化合物を得;
(i)任意には、化合物(s)(ここで、R6は4−ハロフェニルである)を、式(s)(式中、R6は4’−メチルチオビフェン−4−イル又は4’−アミノスルホニルビフェン−4−イルである)のその対応する化合物に転換し;
(ii)任意には、上記段階(1)又は(i)からの化合物におけるメチルチオ基を、メチルスルフィニル又はメチルスルホニルに酸化し;
(iii)上記段階(1)、(i)又は(ii)から得られる化合物(ここで、Rはカルボキシ保護基である)におけるカルボキシ保護基を除去し、遊離酸を得;
(iv)上記段階(1)、(i)(ii)又は(iii)からの化合物を、活性化された酸誘導体に転換し;
(v)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e):
【化52】

[式中、R1及びR2は上記に定義される通りである]
で表される化合物、又はその塩とを反応せしめ、式(I)(式中、R6はハロ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである)の化合物を得;又は
(vi)上記段階(iv)からの活性化された酸誘導体と、下記式(e’):
【化53】

で表される化合物又はその塩とを反応せしめ;
(vii)上記段階(vi)から得られた化合物における-CONH2基を-CNに転換し、式(I)(式中、R6はハロ、4’−メチルチオビフェン−4−イル、4’−メチルスルフィニルビフェン−4−イル、又は4’−メチルスルホニルビフェン−4−イルである)の化合物を得;
(viii)任意には、式(I)の化合物におけるR6基を修飾し、式(I)の対応する化合物を得:
(ix)任意には、式(I)の酸付加塩を形成し;そして
(x)任意には、化合物(I)の遊離塩基を形成することを含んで成る方法。
【請求項20】
前記活性化された酸誘導体が、式(e)の化合物又はその塩と反応せしめられ、そして前記活性化された酸誘導体が現場生成される請求項1〜18のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記化合物が、
N1-( 1 -シアノシクロプロピル)-4-フルオロ-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ -1 -[4' -(メチルスルホニル)- 1,1'ビフェニル-4-イル]エチル} -L-ロイシンアミド;
N1-(l -シアノシクロプロピル)-4-フルオロ-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ -1 -[4' -(メチルスルフィニル)- l,1’ビフェニル-4-イル]エチル}-L-ロイシンアミド;
N1-(シアノメチル)-N2- { 1 (S)-2,2,2-トリフルオロ- 1 -[4' -(メチルスルホニル)-l , 1 'ビフェニル-4- イル]エチル}-L-ロイシンアミド; 又は
N2-{1(S)-l-[4’-(アミノスルホニル)-1,1’ビフェニル-4-イル]}-2, 2, 2-トリフルオロ}- N1- (シアノメチル)- L-ロイシンアミド;又は医薬的に許容できるその塩である、請求項19記載の方法。
【請求項22】
下記式(d)
【化54】

[式中、Rは、水素又はカルボキシ保護基であり;
R3は、水素又はアルキルであり;
Rzは、R4(ここで、R4は、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22であり、ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され);又は−アルキレン−X1−Z(ここでX1は上記で定義される通りであり、そしてZは保護基である)であり;
R5は、水素又はアルキルであり;
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、ここで、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]
で表される化合物、又はその塩。
【請求項23】
Rが、水素又はアルキルであり;
R3が、水素であり;
Rzが、−アルキレン−S(O)n3-R22(ここで、n3は0〜2であり、そしてR22は、水素、シクロアルキルアルキル、アラルキル、又はヘテロアラルキルであり、R22における芳香環は任意には、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換される);又は−アルキレン−S−Z(ここで、X1は上記で定義されたとおりであり、そしてZはチオール保護基である)であり;
R5は、水素であり;
R6は、アリール又はヘテロアリールであり、ここでR6における芳香環は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され;
R7は、ハロアルキルであり;
R8は、水素である請求項22記載の化合物、又はその塩。
【請求項24】
Rが水素又はメチルであり;R3, R5及びR8が水素であり、RZが−アルキレン−S−Zであり、ここでZは保護基であり;R7がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;そしてR6がフェニル又は4−フルオロフェニルである、請求項23記載の化合物。
【請求項25】
下記式(g):
【化55】

[式中、R’は、水素又はヒドロキシ保護基であり;
R3は、水素又はアルキルであり;
R4は、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-アルキレン-X1-R22(ここでX1は-NR23-、 -O-、-S(O)n3-、-CO-、-COO-、- OCO-、-NR23CO-、-CONR23-、-NR23SO2-、 -SO2NR23-、-NR23COO-、-OCONR23-、- NR23CONR24-又は-NR23SO2NR24-(R23及びR24は独立して、水素、アルキル又はアシルであり、そしてn3は0〜2である)であり、そしてR22は水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルであり、ここで-アルキレン-X1-R22における前記アルキレン鎖は1〜6個のハロにより任意に置換され、そしてR4における芳香環又は脂環式環が、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アミノ、一置換されたアミノ、二置換されたアミノ、又はアシルから独立して選択された、1,2又は3個のRdにより任意に置換され);又は−アルキレン−X1−Z(ここでX1は上記で定義される通りであり、そしてZは保護基である)であり;
R5は、水素又はアルキルであり;
R6は、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル又はヘテロシクリルであり、ここでR6における芳香環又は脂環式環がアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシ、又はアルコキシカルボニルから独立して選択された、1,2又は3個のReにより任意に置換され、ここで、Reにおける芳香環又は脂環式環がアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アルキルチオ、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ハロアルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アリール又はシクロアルキルから独立して選択された、1,2又は3個のRfにより任意に置換され;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素、アルキル又はハロルキルである]
で表される化合物、又はその塩。
【請求項26】
R’が、水素又はtert−ブチルジメチルシリルであり;R3, R5及びR8が水素であり;Rzが−アルキレン−S−Zであり、ここでZは保護基であり;R7がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;そしてR6がフェニル又は4−フルオロフェニルである請求項25記載の化合物。
【請求項27】
下記式(a):
【化56】

[式中、LGは、脱離基であり;
R6は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、4−メチルチオフェニル又は4−メチルスルホニルフェニルにより4−位置で任意に置換されたフェニルであり;
R7は、ハロアルキルであり;そして
R8は、水素である]
で表される化合物、又はその塩。
【請求項28】
前記脱離基が、トリフルオロメチルスルホネート又はノナフルオロブチルスルホネートであり、そしてR7がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである、請求項24記載の化合物。

【公表番号】特表2008−513472(P2008−513472A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532479(P2007−532479)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/033051
【国際公開番号】WO2006/034004
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】