説明

システインプロテアーゼ阻害剤

式II:


[式中、R1とR2の1つがハロであり、その他がHまたはハロである;R3は、-C1-C5直鎖または分岐鎖の所望によりフッ素化されたアルキルまたは-CH2CR5C3-C4-シクロアルキルである;R4はHである;R5は、H、C1-C2アルキル、C1-C2ハロアルキル、ヒドロキシル、OC1-C2アルキル、フルオロである;R6は、安定な所望により置換された単環式または二環式炭素環またはヘテロ環である(ここで、該または各環は4、5または6個の環原子、およびS、OおよびNから選ばれる0〜3個のヘテロ原子を有する);Rbは、ハロアルキルである;RcはHまたはC1-C4アルキルである。]で示される化合物、およびその医薬的に許容される塩、水和物、またはN-オキシドは、カテプシンKの不適切な発現または活性化を特徴とする障害、例えば骨粗鬆症、骨関節炎、関節リウマチ、または骨転移の治療に有用性がある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システインプロテアーゼ(特に、パパインスーパーファミリーのもの)の阻害剤に関する。本発明は、生理的プロテアーゼ、例えばカテプシンKの平衡異常から生じる障害の予防または治療に有用な新規化合物を提供する。
【背景技術】
【0002】
システインプロテアーゼのパパインスーパーファミリーは、哺乳動物、無脊椎動物、原生動物(原虫)、植物、および細菌を含む広範な種に広く分布する。カテプシンB、F、H、K、L、O、およびSを含む多くの哺乳動物のカテプシン酵素は、このスーパーファミリーに属しており、それらの活性の不適切な調節は、関節炎、筋ジストロフィ、炎症、糸球体腎炎、および腫瘍浸潤を含む多くの代謝障害に関与する。病原性カテプシン様酵素には、細菌ギンギペイン、マラリアファルシペインI、II、III(以下参照)、およびPneumocystis carinii、Trypanosoma cruzeiおよびbrucei、Crithidia fusiculata、Schistosoma spp.由来のシステインプロテアーゼが含まれる。
【0003】
カテプシンKの不適切な調節は、骨粗鬆症、歯肉疾患、例えば歯肉炎および歯周炎、パジェット病、悪性の高カルシウム血症、および代謝性骨疾患を含む多くの疾患に関与する。骨関節炎の滑膜の軟骨吸収細胞におけるそのレベルの上昇に照らして、カテプシンKは、軟骨またはマトリックスの過剰分解を特徴とする疾患、例えば骨関節炎および関節リウマチに関与する。転移性新生物(腫瘍)細胞は、典型的には、周囲マトリックスを分解する高レベルのタンパク質分解酵素を発現するので、カテプシンKの阻害は、新生組織(腫瘍)形成の治療を助けうる。
【0004】
国際特許出願WO02057270は、式I:
【化1】

で示される化合物を開示する
[式中、UVWXYは、広くジペプチド システインプロテアーゼ阻害剤のP3およびP2に対応する。Zは、とりわけO、S、メチレン、または-NR-である。R1はアルキル、アルキルアリールなどである。P1およびQ1はそれぞれ種々の炭素鎖および環状基で置換されていることがあるメチレンである。]。該化合物は、原虫感染症(例えばトリパノソーマ)の治療に有用であると主張する。P2/P3アミド結合のハロアルキルの等量式の具体的な開示はない。
【0005】
本発明者らは、P3/P2結合のハロゲン化と併せて特定の環の位置にハロゲン原子を導入するとカテプシンKの強力な阻害剤が生じることを発見した。
(発明の簡単な説明)
【0006】
本発明は、式II:
【化2】

で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、またはN-オキシドを提供する
[式中、R1とR2の1つがハロであり、その他がHまたはハロである;
R3は、-C1-C5直鎖または分岐鎖の所望によりフッ素化されたアルキルまたは-CH2CR5C3-C4-シクロアルキルである;
R4はHである;
R5は、H、C1-C2アルキル、C1-C2ハロアルキル、ヒドロキシル、OC1-C2アルキル、フルオロである;
R6は、安定な所望により置換された単環式または二環式炭素環またはヘテロ環である(ここで、該または各環は4、5または6個の環原子、およびS、OおよびNから選ばれる0〜3個のヘテロ原子を有し、任意的な置換基はR7から選ばれる1〜3個のメンバーを含む;
R7は、独立してハロ、オキソ、ニトリル、ニトロ、C1-C4アルキル、-XNRdRe、-XNReR8、-NReXR8、NH2CO-、X-R8、X-O-R8、O-X-R8、X-C(=O)R8、X-(C=O)NRdR8、X-NReC(=O)R8、X-NHSOmR8、X-S(=O)mR8、X-C(=O)OR8、X-NReC(=O)OR8から選ばれる;
R8は、独立してH、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、チオピラニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、フェニルである(これらのいずれかは所望によりR9から選ばれる3個以下のメンバーで置換されている);
R9は、独立してヒドロキシ、XR10、-XNRdRe、-XNReR10、-NReC1-C4アルキルR10、シアノ、-S(=O)mRe、カルボキシ、オキソ、C1-C4アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4アルカノイル、カルバモイルから選ばれる;
R10は、C3-C6シクロアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、チオピラニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、フェニル(これらのいずれかは所望によりC1-C4アルキル、ハロ、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシで置換されている)である;
Xは、独立して結合またはC1-C4アルキレンである;
Raは、独立してH、C1-C4アルキル、またはCH3C(=O)である;
RbはC1-C4ハロアルキルである;
RcはH、C1-C4アルキルである;
Rdは、独立してH、C1-C4アルキル、またはCH3C(=O)である;
Reは、独立してH、C1-C4アルキルである;または
RdおよびReは、それらが結合しているN原子と一緒になって、R9で所望により置換されたモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、またはピロリジン環を形成する;
mは独立して0、1、または2である。]。
【0007】
理論、または特定の変数に対する仮の結合様式の帰属に縛られることを決して望まないが、本明細書で用いるP1、P2、およびP3は、便宜のためだけに提供され、その通常の意味を有し、該酵素のそれぞれS1、S2、およびS3亜部分を満たすと考えられる阻害剤の該部分を示す(ここで、S1は開裂部位と隣り合っており、S3は開裂部位から離れている)。
【0008】
好ましくは、P1基の立体化学は、下記部分構造:
【化3】

で示される。
【0009】
好ましくは、R1および/またはR2のハロゲンは、塩素、最も好ましくはフッ素である。R2がハロ、特にフッ素であり、R1がHであることが本発明において好ましいが、本発明は、R1がハロ、特にFであり、R2がHであるか、またはR1およびR2がそれぞれFである化合物に及ぶ。
【0010】
P1基が、
【化4】

のような代替形態で存在すると理解され、本発明はすべてのそのような代替形態に及ぶ。
【0011】
好ましくはP2基の立体化学は、下記部分構造:
【化5】

で示されるL-アミノ酸に対応するが、本発明はD-異性体にも及ぶ。
【0012】
本発明は、他のキラル中心のすべての異性体およびエナンチオマーも含む。
【0013】
本発明において好ましいP2基は、以下に示すような、R4がHであり、R3がイソ-ブチルまたはホモ-t-ブチル(すなわち、CH2C(CH3)3)であるものを含む。
【0014】
【化6】

【0015】
R4がHである時のR3のさらなる態様には部分構造:
【化7】

(ここで、R5は上記で定義した通りである。)
を有するものが含まれる。
【0016】
好都合には、R5がHである(すなわち、P2にシクロブチルメチル側鎖を定義する)。
【0017】
R5に対する典型的意義には、メチル、ヒドロキシル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルが含まれる。したがって、P2側鎖の好ましい意義には、
【化8】

(詳細にはL-アミノ酸を反映するもの)が含まれる。
【0018】
本発明において好ましいP2には、
【化9】

が含まれる。
【0019】
式IIに示すRaがHであることが本発明において好ましい。
【0020】
Rbのための好ましいハロアルキル基には、ハロメチル、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、および好ましくはトリフルオロメチルが含まれる。
【0021】
典型的には、RcはHであり、R6は、部分構造:
【化10】

に示す自立環系である(ここで、例示としてR6は置換フェニルで例示され、Rbはトリフルオロメチルである)。
【0022】
好ましくは本発明化合物は、高エナンチオマー純度(例えばハロアルキルRbを有する炭素のS-立体配置の80%以上、好ましくは95%以上、例えば97%以上)を含む。下記部分構造は、Rbがトリフルオロメチルであり、RcがHである典型的S-エナンチオマー:
【化11】

を表す。
【0023】
式IIに戻って、典型的R6は、5または特に6個の環原子を有する単環式環、または4、5、または6員環と融合した6員環を含む二環式環構造である。
【0024】
典型的なR6基には、飽和または不飽和ヘテロ環、または飽和または不飽和炭素環(これらはいずれも上記のごとく置換されていることがある)が含まれる。典型的変化には、C3-8シクロアルキル、フェニル、ベンジル、テトラヒドロナフチル、インデニル、インダニル、ヘテロサイクリル、例えばアゼパニル、アゾカニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、チオピラニル、フラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、テトラゾリル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、キナゾリニル、テトラヒドロキナゾリニル、およびキノキサリニル(これらはいずれも上記のごとく置換されていてよい)が含まれる。
【0025】
すなわち、飽和ヘテロ環には、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラニル、チオピラニル、ピペラジニル、インドリニル、アゼチジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフラニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ヘキサヒドロピリダジニル、1,4,5,6-テトラヒドロピリミジニルアミン、ジヒドロ-オキサゾリル、1,2-チアジナニル-1,1-ジオキシド、1,2,6-チアジアジナニル-1,1-ジオキシド、イソチアゾリジニル-1,1 -ジオキシド、およびイミダゾゾリジニル-2,4-ジオンのようなラジカルが含まれるが、不飽和ヘテロ環には、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリルのようなラジカルが含まれる。それぞれの場合で、ヘテロ環がフェニル環と縮合して二環式環系を形成してよい。
【0026】
好ましい単環式R6基には、置換ピリジル、置換ピリミジル、置換フェニル、特に、環状基(例えばピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、4-メチルピペリジン-1-イル、4-(ピペリジン-3-イルメチル)-ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ、2-モルホリン-4-イル-エチルオキシ、1-ピリド-2-イルメチルアミノ、ピペラジン-1-イル、ピペリド-4-イル、またはN-ピペラジニル(RaでN置換されている)、または-NRaRbで4置換されているピペリジン-1-イル)で置換されているフェニルが含まれる。フェニルR6は、3または4位(パラまたはメタ)が、例えばそのような環状基で好都合に置換されている。
【0027】
単環式R6(例えばフェニル)に対する別の環状置換基には、アリール基、例えばフェニル、または5または6員のヘテロアリール基、例えばチオフェン、フリル、トリアゾール、チアゾール、ジアゾール、ピラゾール、またはピロリジンが含まれる。この文脈において好ましい環状置換基には、チアゾール-2-イル、ピリド-3-イル、および特にピリド-2-イル、チエン-2-イル、またはチアゾール-5-イルが含まれる。この環状置換基(すなわち、R7)は、典型的にはそのようなR6種と直接結合している(すなわち、Xは結合である)が、アミンスペーサー、例えば-NH-、-N(Me)、-CH2NH、-CH2N(Me)-、C1-C3アルキルスペーサー、例えば-CH2-、またはC1-C3-アルキルオキシスペーサー、例えばエチルオキシを含んでいてもよい。
【0028】
すぐ前のパラグラフにおいてR6に対するあらゆる環状置換基は上記のごとくR10で置換されていてよい。例えば、ヘテロ環R7基、例えばチアゾリルをC1-C4アルキル、例えばメチルで置換することができる。
【0029】
好ましくは、すぐ上の2つのパラグラフにおいてR6に対するあらゆる環状置換基は、それ自身が環状基(すなわち、R7がR9部分を含む)、典型的には飽和ヘテロ環状基、例えばピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンで置換されていてよく、該飽和環状基は、例えば、C1-C3アルキル、フルオロ、ジフルオロ、C1-C3アルキルオキシ、またはC1-C3アルキルオキシC1-C3アルキルで置換されていることがある。R7の定義にある通り、この飽和環状基(すなわち、R9)は、X(例えば、C1-C3アルキル)、アミン(例えば、-NH-)、アミド、スルホンアミドなどによりR6基と間隔が開いているが、典型的には直接またはメチレンを介して結合している。
【0030】
すぐ前のパラグラフにしたがって典型的R9基は、ヘテロ環、例えばピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、4-メチルピペリジン-1-イル、4-(ピペリジン-3-イルメチル)-ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ、2-モルホリン-4-イル-エチルオキシ、1-ピリド-2-イルメチルアミノ、ピペラジン-1-イル、ピペリド-4-イル、またはN-ピペラジニル(RaでN置換されている)、または-NRaRbで4置換されているピペリジン-1-イルを含む。
【0031】
本発明において好ましいR9置換基には、4置換ピペラジン-4-イル、例えば4-メチル-ピペラジン-4-イルまたは4-メチルオキシエチル-ピペラジン-4-イル、ピペリド-1-イルメチル(フルオロまたはジフルオロで4置換されていることがある)、またはモルホリニルメチルが含まれる。
【0032】
単環式R6(例えばフェニル)に対する別の好ましい置換基には、-NRaRb、-CH2NRaRb、C1-C4直鎖または分岐鎖アルキル、または-O-R9が含まれる。
【0033】
単環式R6(例えばフェニル)に対する別の好ましい置換基には、非塩基性部分、例えばハロ、ヒドロキシル、カルボキシ、C1-C4ハロアルキル、C1-C4アルキルオキシを含む基、および式:-S(=O)mC1-C4アルキル、-S(=O)mC3-C6シクロアルキルで示される基、または部分構造:
【化12】

を有するカルバモイル置換シクロアルキル基(式中、RgはH、C1-C4アルキル、またはシクロプロピルであり、Rhは、H、C1-C4アルキルであるか;またはRgおよびRhはそれらが結合するN原子と一緒になってピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、またはN-メチルピペラジンを規定する。)が含まれる。
典型的R6基には、
【化13】

が含まれる。
【0034】
さらなる典型的R6基には、
【化14】

特に
【化15】

が含まれる
[式中、RqおよびRq’は、独立してH、C1-C4アルキル、またはC1-C4アルカノイルから選ばれるか、または一緒になって不飽和5-7員環、例えばピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンを規定する(これは、同様にR10に対応する基、特にC1-C4アルキル、フルオロ、またはジフルオロで置換されていてよい)。]。
【0035】
本発明において好ましいR6基には、
【化16】

が含まれる。
【0036】
R6のための典型的二環式基には、ナフチレニル、特にナフチレン-2-イル;ベンゾ[1,3]ジオキソリル、特にベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル、ベンゾフラニル、特にベンゾフラン-2-イル、および特にC1-C6アルコキシ置換ベンゾフラニル、特に5-(2-ピペラジン-4-カルボン酸tert-ブチルエステル-エトキシ)-ベンゾフラン-2-イル、5-(2-モルホリノ-4-イル-エトキシ)-ベンゾフラン-2-イル、5-(2-ピペラジン-1-イル-エトキシ)ベンゾフラン-2-イル、5-(2-シクロヘキシル-エトキシ)-ベンゾフラン-2-イル;7-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル、5-メトキシ-ベンゾフラン-2-イル、5,6-ジメトキシ-ベンゾフラン-2-イル、特にハロゲン置換ベンゾフラニル、より特に5-フルオロ-ベンゾフラン-2-イル、5,6-ジフルオロ-ベンゾフラン-2-イル、特にC1-C6アルキル置換ベンゾフラニル、最も特に3-メチル-ベンゾフラン-2-イル;ベンゾ[b]チオフェニル、特にベンゾ[b]チオフェン-2-イル;特にC1-C6アルコキシ置換ベンゾ[b]チオフェニル、より特に5,6-ジメトキシ-ベンゾ[b]チオフェン-2-イル、キノリニル、特にキノリン-2-イル、キノリン-3-イル、キノリン-4-イル、キノリン-6-イル、およびキノリン-S-イル;キノキサリニル、特にキノキサリン-2-イル;1,8-ナフチリジニル、特に1,8-ナフチリジン-2-イル;インドリル、特にインドール-2-イル、特にインドール-6-イル、インドール-5-イル、特にC1-C6アルキル置換インドリル、より特にN-メチルインドール-2-イル;フロ[3,2-b]ピリジニル、特にフロ[3,2-b]ピリジン-2-イル、およびC1-C6-アルキル置換フロ[3,2-b]ピリジニル、特に3-メチル-フロ[3,2-b]ピリジン-2-イル;チエノ[3,2-b]チオフェン、特にチエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル、より特にC1-C6アルキル置換チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル、より特に5-tert-ブチル-3-メチルチエノ[3,2-b]チオフェン-2-イルが含まれる。
【0037】
好ましいR6基には、二環式環、例えばナプチル、キノロイル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、およびインドリニルが含まれる(詳細には、ここで結合は該環の2位にある)。二環式R6基に対する好ましい置換基には、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、4-メチルピペリジン-1-イル、4-(ピペリジン-3-イルメチル)-ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、4-メチルピペラジン-1-イル、2-モルホリン-4-イル-エチルアミノ、2-モルホリン-4-イル-エチルオキシ、1-ピリド-2-イルメチルアミノ、ピペラジン-1-イル、ピペリド-4-イル、またはN-ピペラジニル(RaでN置換されている)、または-NRaRbで4置換されているピペリジン-1-イルが含まれる。詳細にはベンゾフラニルと結合した特に好ましい置換基には、2-モルホリン-4-イル-エチルオキシ、およびN-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ、および以下に定義したものが含まれる。
【0038】
本発明において好ましい二環式R6基は、所望により置換されたベンゾチアゾールまたはベンゾフリルまたはベンゾキサゾリルである(置換基が-OR9または-NRbR9であるものを含む)。例えば、好ましいR6基には、非置換の、または3位がC1-C4アルキル(例えばメチル)またはC1-C4ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)で置換されており、そして/または5位が飽和ヘテロ環、例えばピペリジン、ピペラジン、またはモルホリンで置換されている(C1-C3アルキルで所望により置換されており、そして/またはオキシ、メチルオキシ、またはエチルオキシによりベンゾフリルと間隔が開いている)ベンゾフラ-2-イルが含まれる。したがって、詳細には、好ましいベンゾフリルR6基には、
【化17】

が含まれる。
【0039】
式IIに戻って、一般に、Xは典型的にはメチレンまたは特に結合である。
【0040】
化合物表現内またはそのままの、nが4であるC1-Cnアルキル(例えばC1-C4アルコキシ)には、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、シクロプロピル、メチルシクロプロピルなどが含まれ、nが他の値についても同様に拡張される。例えば、C5アルキルはホモ-t-ブチル(-CH2C(CH3)3)を含む。
【0041】
ハロゲンまたはハロには、ブロモ、クロロ、および特にフルオロが含まれる。
【0042】
ハロアルキルは、少なくとも1の炭素原子が1〜3個のハロゲン原子、好ましくはフッ素原子を有する上記アルキル基を意味する。典型的ハロアルキル基には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチルなどが含まれる。
【0043】
本発明の好ましい化合物には、表A、B、およびCのそれぞれからP3、P2、およびP1のメンバーを独立して選ぶことにより形成されるそれらの置換が含まれる。
表A P1基
【0044】
【化18】

表B P2基
【0045】
【化19】

表C P3基
【0046】
【化20】

【0047】
【化21】

【0048】
【化22】

【0049】
本発明のさらなる局面は、上記化合物およびそのための医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物を含む。
【0050】
本発明のさらなる局面は、カテプシンKが介在する疾患、例えば、
骨粗鬆症、
歯肉疾患、例えば歯肉炎および歯周炎、
パジェット病、
悪性の高カルシウム血症、
代謝性骨疾患、
軟骨またはマトリックスの過剰分解を特徴とする疾患、例えば骨関節炎および関節リウマチ、
新生組織形成を含む骨癌、
疼痛
を治療するための医薬の製造における上記化合物の使用である。
【0051】
本発明は、骨粗鬆症、骨関節炎、関節リウマチ、および/または骨転移に対して特に有用性があると考えられる。
【0052】
本発明の化合物は、本発明のさらなる局面を形成する塩を形成することができる。式IIの化合物の適切な医薬的に許容される塩には、有機酸(特にカルボン酸)の塩(限定されるものではないが、アセテート、トリフルオロアセテート、乳酸塩、グルコネート、クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、パントテン酸塩、イセチオネート(isetionate)、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゾエート、ブチレート、ジグルコネート、シクロペンタネート、グルコペンタネート、グリセロホスフェート、オキサレート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、フマレート、ニコチネート、パルモエート、ペクチネート、3-フェニルプロピオネート、ピクレート、ピバレート、プロピオネート、酒石酸塩、ラクトビオネート、ピボレート、カンフォレート、ウンデカノエート、およびスクシネート、有機スルホン酸、例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-クロロベンゼンスルホン酸塩、およびp-トルエンスルホン酸塩を含む);および無機酸の塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ヘミ硫酸塩、チオシアネート、過硫酸塩、リン酸塩、およびスルホン酸が含まれる。式IIの化合物は、場合により水和物として単離し得る。水和物は、典型的には有機溶媒、例えばジオキシン、テトラヒドロフラン、またはメタノールを用いて水性/有機溶媒混合物から再結晶により製造される。
【0053】
式(I)の化合物のN-オキシドは、当業者に知られた方法により製造することができる。例えば、N-オキシドは、約0℃の適切な不活性有機溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン)中、式(I)の化合物の非酸化型を酸化剤(例えば、トリフルオロ過酢酸、過マレイン酸、過安息香酸、過酢酸、メタ-クロロペルオキシ安息香酸など)で処理することにより製造することができる。あるいはまた、式(I)の化合物のN-オキシドは、適切な出発物質のN-オキシドから製造することができる。
【0054】
非酸化型の式(I)の化合物は、0〜80℃の適切な不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール、水性ジオキサンなど)中、還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、二塩化リン、トリブロミドなど)で処理することにより式(I)の化合物のN-オキシドから製造することができる。
【0055】
式(II)の化合物は、該化合物のラセミ混合物を光学活性分割剤と反応させてジアステレオ異性体化合物のペアを形成し、ジアステレオマーを分離し、次いで光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによりその個々の立体異性体として製造することができる。エナンチオマーの分割は、式(I)の化合物の共有結合ジアステレオマー誘導体を用いて行うことができるが、解離性コンプレックスが好ましい(例えば、結晶;ジアステレオ異性体塩)。ジアステレオマーは、異なる物理特性(例えば、融点、沸点、溶解性、反応性など)を有し、これら相違点を利用して容易に分離することができる。ジアステレオマーは、クロマトグラフィ、例えば、HPLC、または好ましくは溶解性の差に基づく分離/分解技術により分離することができる。次に、光学的に純粋なエナンチオマーを、ラセミ化を生じないあらゆる実用的手段により分割剤と共に回収する。ラセミ混合物から化合物の立体異性体を分割するのに適用できる技術のより詳細な説明は、Jean Jacques Andre Collet、Samuel H. Wilen、Enantiomers、Racemates and Resolutions、John Wiley & Sons、Inc.(1981)にみることができる。
【0056】
本発明はプロドラッグ、溶媒和物、複合体、およびin vivoで式IIの化合物を放出する他の形に及ぶと理解されよう。
【0057】
該活性物質は、単独で投与することができるが、医薬製剤の部分として存在することが好ましい。そのような製剤は、上記活性物質を、1またはそれ以上の許容される担体/賦形剤、および所望により他の治療成分と共に含むであろう。担体は、該製剤の他の成分と適合性であるという意味において許容されなければならず、レシピエントに有害であってはならない。
【0058】
該製剤には、直腸、鼻内、局所(バッカルおよび舌下を含む)、膣内、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、および皮内)投与に適したものを含むが、好ましくは該製剤は経口投与製剤である。該製剤は、好都合には、単位剤形、例えば錠剤および持続放出カプセル剤で存在してよく、薬学の分野でよく知られたあらゆる方法により製剤してよい。
【0059】
そのような方法は、上記活性物質を担体と結合させる工程を含む。一般的には、該製剤は、該活性成分を液体担体または微粉化固体担体またはその両方と均質に密接に結合させ、次いで必要であれば生成物を成形することにより製造する。本発明は、式IIの化合物またはその医薬的に許容される塩を医薬的に許容される担体またはビークルと併用しまたは結合させることを含む医薬組成物の製造方法に及ぶ。医薬製剤の製造が、医薬賦形剤と塩の形の活性成分を密接に混合することを含む場合は、本質的に非塩基性の、すなわち酸性または中性の賦形剤を使用するのが好ましいことが多い。
【0060】
本発明の経口投与用製剤は、それぞれ予め決定した量の活性物質を含む分離した単位(例えばカプセル剤、サシェー剤、または錠剤);粉末剤または顆粒剤;水性液体または非水性液体中の活性物質の溶液剤またはサスペンジョン剤;または水中油液体エマルジョン剤または油中水液体エマルジョン;およびボーラスなどとして存在し得る。
【0061】
経口投与用組成物(例えば錠剤およびカプセル剤)に関して、用語適切な担体には、ビークル、例えば一般的賦形剤、例えば結合剤、例えばシロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、メチルセルローズ、エチルセルローズ、ナトリウムカルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、ショ糖、およびデンプン;充填剤および担体、例えば、コーンスターチ、ゼラチン、乳糖、ショ糖、微晶質セルロース、カオリン、マンニトール、第2リン酸カルシウム、塩化ナトリウム、およびアルギン酸;および潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、および他のステアリン酸金属塩、グリセロールステアレート ステアリン酸、シリコーン溶液、タルクワックス、油、およびコロイド状シリカが含まれる。香味料、例えばペパーミント、冬緑油、チェリー風味なども用いることができる。剤形を容易に識別できるようにするために着色料を加えることも望ましいことがある。錠剤は、当該分野でよく知られた方法によりコートしてもよい。
【0062】
錠剤は、所望により1またはそれ以上の補助成分と圧縮または形成することにより製造することができる。圧縮錠は、所望により結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、保存料、界面活性剤、または分散剤と混合した、遊離流動型(例えば粉末または顆粒)の活性成分を適切な機械で圧縮することにより製造することができる。成形錠は、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末化合物の混合物を適切な機械で成型することにより製造することができる。該錠剤は、所望によりコートまたは分割してよく、また活性成分を徐放または制御放出させるために製剤化してよい。
【0063】
経口投与に適した他の製剤には、香味基剤、通常、ショ糖およびアカシアまたはトラガカント中に活性物質を含むローゼンジー剤;不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはショ糖およびアカシア中に活性物質を含むトローチ;および適切な液体担体中に活性物質を含むうがい剤が含まれる。
【0064】
本発明の化合物または製剤の適切な用量は、適応および患者に依存し、常套的動物試験により容易に決定される。0.01〜100μM、より好ましくは0.01〜10μM、例えば0.1〜25μMのオーダーの細胞内(パパインスーパーファミリーの生理的プロテアーゼを阻害するための)濃度をもたらす用量が典型的には望ましく、達成可能である。
【0065】
本発明の化合物は、種々の液相および固相化学により製造される。
【0066】
該化合物は、典型的には、最終産物阻害剤のP1、P2、およびP3部分を反映する構成要素として製造される。理論、または特定の変数のための仮の結合様式の帰属に縛られることを何ら望まないが、本明細書で用いている抽象的概念P1、P2、およびP3は、便宜上のためだけに示しており、実質的にその通常のSchlecter & Bergerの意味を持ち、酵素のそれぞれS1、S2、およびS3サブサイト(ここで、S1は開裂部位と隣あっており、S3は解離部位から離れている)を満たすと考えられる阻害剤の部分を意味する。式Iに記載の化合物は、結合様式に関わらず本発明の範囲内にあることを意図する。
【0067】
概してP1構成要素は、N保護-6-フルオロ-3-オキソ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロールであり、P2はN保護アミノ酸であるが、P3は典型的にはキャッピング基、例えばRb-ハロアルキル置換炭素結合を介してP2と結合した置換ヘテロアロイルまたはアロイル部分を含む。
【0068】
適切に保護された個々の構成要素は、最初に製造し、次いで一緒に結合させることができる(すなわち、P2+P1→P2-P1)。あるいはまた、構成要素の前駆体は、一緒に結合させ、阻害剤シークエンスの合成の後期で修飾することができる。さらに、構成要素、構成要素の前駆体、または目的の構造の作製済みのより大きい断片を成長鎖と結合させることができる(例えば、R3-E-P2*+P1→R3-E-P2-P1またはR3-E*+P2-P1→R3-E-P2-P1(ここで、*は活性型を表す))。
【0069】
ペプチド結合の形成(すなわちカップリング)は、標準的カップリング法、例えばアジド法、混合炭酸-カルボン酸無水物(イソブチルクロロホルメート)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、または水溶性カルボジイミド)法、活性エステル(pニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)法、Woodward試薬K-法、カルボニルジイミダゾール法、リン試薬または酸化還元法を用いて行うことができる。これら方法のいくつか(特にカルボジイミド法)は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4-DMAPを加えることにより増強することができる。これらカップリング反応は溶液(液相)または固相で行うことができる。
【0070】
より明確には、該カップリング工程は、カップリング剤の存在下で、ある反応物質の遊離カルボキシルを他の反応物質の遊離アミノ基と脱水カップリングさせて連結アミド基を形成することが含まれる。そのようなカップリング剤の説明は、ペプチド化学の一般的教科書、例えば、M. Bodanszky、「Peptide Chemistry」、第2改訂版、Springer-Verlag、Berlin、Germany、(1993)(以降、単にBodanszkyという)に記載されている(この内容は本明細書の一部を構成する。)。適切なカップリング剤の例には、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド存在下の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはN-エチル-N'-[(3-ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミドがある。実用的で有用なカップリング剤には、市販の(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(それ自身、または1-ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4-DMAP存在下)がある。別の実用的で有用なカップリング剤には、市販の2-(lH-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボーレートがある。さらに別の実用的で有用なカップリング剤には、市販の0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェートがある。
【0071】
カップリング反応は、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、アセトニトリル、またはジメチルホルムアミド中で行う。過剰の第3アミン、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、または4-DMAPを加えて、反応混合物をpH約8に維持する。反応温度は通常0℃〜50℃の範囲であり、反応時間は通常15分間〜24時間の範囲である。
【0072】
構成要素の非天然アミノ酸の官能基は、一般的には望まない結合の形成を避けるためカップリング反応中保護しなければならない。用いることができる保護基は、Greene、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley & Sons、New York(1981)、および「The Peptides:Analysis、Synthesis、Biology」、Vol. 3、Academic Press、New York(1981)(以後、単にGreeneという)に記載されている(これらの内容は本明細書の一部を構成する)。
【0073】
C末端残基のアルファ-カルボキシル基は、通常、開裂してカルボン酸を生じることができるエステルとして保護される。用いることができる保護基には、1)アルキルエステル、例えばメチル、トリメチルシリル、およびt.ブチル、2) アルアルキルエステル、例えばベンジルおよび置換ベンジル、または3)弱塩基、または穏やかな還元手段、例えば、トリクロロエチルおよびフェナシルエステルにより開裂させることができるエステルが含まれる。
【0074】
カップリングする各アミノ酸のアルファ-アミノ基は、典型的にはN保護されている。当該分野で知られたあらゆる保護基を用いることができる。そのような基の例には、1) アシル基、例えばホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、およびp-トルエンスルホニル;2) 芳香族カルバメート基、例えばベンジルオキシカルボニル(CbzまたはZ)、および置換ベンジルオキシカルボニル、および9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc);3) 脂肪族カルバメート基、例えばtertブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニル;4) 環式アルキルカルバメート基、例えばシクロペンチルオキシカルボニル、およびアダマンチルオキシカルボニル;5)アルキル基、例えばトリフェニルメチル、およびベンジル;6) トリアルキルシリル、例えばトリメチルシリル;および7)チオール含有基、例えばフェニルチオカルボニルおよびジチアスクシノイルが含まれる。好ましいアルファ-アミノ保護基はBocまたはFmocである。ペプチド合成のために適切に保護された多くのアミノ酸誘導体は市販を利用できる。
【0075】
アルファ-アミノ保護基は、典型的には次のカップリング工程前に開裂される。Boc基を用いる場合は、最適な方法は、トリフルオロ酢酸(生またはジクロロメタン中)、またはジオキサンまたは酢酸エチル中のHClである。次に、得られたアンモニウム塩をカップリング前またはin situで、塩基性溶液、例えば水性緩衝液、またはジクロロメタンまたはアセトニトリルまたはジメチルホルムアミド中の第3アミンで中和する。Fmoc基を用いる場合は、最適な試薬は、ジメチルホルムアミド中のピペリジンまたは置換ピペリジンであるが、あらゆる第2アミンを用いることができる。脱保護は、0℃〜室温、通常20〜22℃の温度で行われる。
【0076】
側鎖官能性を有するあらゆる天然または非天然アミノ酸は、典型的には該ペプチドの製造中、上記のあらゆる基を用いて保護されよう。当業者は、これら側鎖官能性のための適切な保護基の選択および使用は該ペプチドのアミノ酸および他の保護基の存在に依存すると理解するであろう。そのような保護基の選択において、アルファ-アミノ基のカップリングおよび脱保護中に該基を除去しないことが望ましい。
【0077】
例えば、Bocをアルファ-アミノ保護基として用いるときは、以下の側鎖が適している。p-トルエンスルホニル(トシル)部分を用いてアミノ酸(例えばLysおよびArg)のアミノ側鎖を保護することができる。アセトアミドメチル、ベンジル(Bn)、またはtert-ブチルスルホニル部分を用いてシステインのスルフィド含有側鎖を保護することができる。ベンジル(Bn)エーテルを用いてセリン、トレオニン、またはヒドロキシプロリンのヒドロキシ含有側鎖を保護することができる。ベンジルエステルを用いてアスパラギン酸およびグルタミン酸のカルボキシ含有側鎖を保護することができる。
【0078】
Fmocが、アルファ-アミン保護用に選択され、通常、tert.ブチルベースの保護基が許容される。例えば、Bocをリジンおよびアルギニン用に、tert.ブチルエーテルをセリン、トレオニン、およびヒドロキシプロリン用に、また、tert-ブチルエステルをアスパラギン酸およびグルタミン酸用に用いることができる。トリフェニルメチル(トリチル)部分を用いて、システインのスルフィド含有側鎖を保護することができる。
【0079】
該阻害剤のシークエンスが完結したら、あらゆる保護基を保護基の選択により決定されるあらゆる方法で除去する。
【0080】
一般式IIの化合物の合成の第1段階は、典型的には官能化P1構成要素の溶液中での製造である。本発明化合物の異なる命名法を用いることができる。便宜上、炭化水素の命名法を一般的に本明細書において用いる。二環式P1基に関する典型的反応式は、Mayer zum Reckendorf、Chem. Ber. 101(1968)、3802-3807に記載の1,2:5,6-ジ-O-イソプロピリデン-D-アロフラノースから4段階で得られる適切に保護された中間体の閉環で出発し、3S,4R立体化学の前駆体を得る。
【0081】
【化23】

反応式1. a) H2、Pd/C、メタノール。b) ベンジルクロロホルメート、ピリジン、ジクロロメタン。
【0082】
反応式1において、誘導体1のアジド基は、例えば適切な溶媒、例えばエタノールやメタノールのようなアルコール中、パラジウム/炭または他の適切な触媒を用いる触媒水素添加により還元し、遊離アミンを得る。得られた求核性窒素を、自然にまたは所望により適切な塩基(例えばトリエチルアミンまたは酢酸ナトリウム)の存在下、C-6位を形成する5,5-二環と反応させる。C-6の脱離基は、スルホン酸エステルに限定されないが、他の脱離基(例えばハロゲン)を本発明の化合物の合成を通して用いることができよう。アジド残基のアミンへの還元は、文献に記載の他の方法、例えばアジド誘導体をトリアルキルまたはトリアリールホスフィンで処理し、次いで形成されたイミン誘導体の加水分解により製造してよい。閉環後、該アミンを、適切な保護基、例えば化合物3のベンジルカルバメートのようなカルバメート、または通常、酸で開裂しないあらゆる他の同様の保護基でN保護してよい。適切な保護基は、Protective Groups in organic chemistry、第3版、1999、Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts (Wiley&sons) に記載されている。
【0083】
3R,4S二環については、同様の方法を用いて、Tetrahedron Asymmetry、10(1999) 1855-1859に記載のごとく製造することができる3-アジド-3-デオキシ-1,2:5,6-ジ-O-イソプロピリデン-D-グロフラノースから出発してよい。次に、この中間体を反応式2に記載のごとく処理することができる。
【0084】
【化24】

反応式2.a) aq. 酢酸. b) p-トルエンスルホニルクロリド、ピリジン、DCM、c) H2、Pd/C、メタノール. b) ベンジルクロロホルメート、ピリジン、ジクロロメタン。
【0085】
化合物4を、弱酸(例えば希酢酸または同様のもの)で処理して化合物4の5,6-アセタールを選択的に加水分解し、ジオールを得ることができる。第一級アルコールを、アルキル-またはアリールスルホニルクロリド、例えばp-トルエンスルホニルクロリドと選択的に反応させて化合物5を得ることができる。誘導体5のアジド基を、例えば、適切な溶媒、例えばエタノールまたはメタノールのようなアルコール中、パラジウム/炭または他の適切な触媒を用いる触媒的水素添加により還元し、遊離アミンを得る。得られた求核性窒素は、自然にまたは所望により、例えばトリエチルアミンまたは酢酸ナトリウムのような適切な塩基の存在下、5,5-二環を形成するC-6位と反応させて、適切な保護基、例えばそのベンジルカルバメート(Cbz)でN保護し、化合物6を得ることができる。
【0086】
あるいはまた、3-アジド-3-デオキシ-1,2:5,6-ジ-O-イソプロピリデン-D-イドフラノース(Bull. Chem. Soc. Japan、57、1 (1984)、237-241)は反応式3に記載の3R,4S二環の適切な出発物質でありうる。
【0087】
【化25】

反応式3.a) aq. 酢酸. b) p-トルエンスルホニルクロリド、ピリジン、DCM、c) H2、Pd/C、メタノール. b) ベンジルクロロホルメート、ピリジン、ジクロロメタン。
【0088】
化合物6を、弱酸(例えば希酢酸または同様のもの)で処理し、化合物6の5,6-アセタールを選択的に加水分解してジオールを得ることができる。第一級アルコールを、アルキル-またはアリールスルホニルクロリド、例えばp-トルエンスルホニルクロリドと選択的に反応させて化合物7を得ることができる。誘導体7のアジド基を、例えば、適切な溶媒、例えばエタノールまたはメタノールのようなアルコール中、パラジウム/炭または他の適切な触媒を用いる触媒的水素添加により還元し、遊離アミンを得る。得られた求核性窒素は、自然にまたは所望により、例えばトリエチルアミンまたは酢酸ナトリウムのような適切な塩基の存在下、5,5-二環を形成するC-6位と反応させて、適切な保護基、例えばそのベンジルカルバメート(Cbz)でN保護し、化合物8を得ることができる。
【0089】
閉環は上記基質に限定されず、反応式4に示す誘導体に適用してもよい。
【0090】
【化26】

反応式4.a) アジドを還元してアミンを得、次いで閉環。b) アミンの保護。
【0091】
反応式4のRxは、メチル、トリフルオロメチル、p-メチルフェニル、または容易に利用可能なアルキルスルホニルハロゲン化物に存在する同様の残基、好ましくはChem. Ber. 101(1968)、3802-3807に記載のジオールの第一級アルコールに対する位置選択的反応に適した大きいRxから選んでよい。R1’およびR2’は、定義したR1およびR2である。Pgは、適切な保護基、例えば、ベンジルカルバメートのようなカルバメート、または通常、酸で開裂しないあらゆる同様の保護基であってよい。
【0092】
閉環反応のためのさらなる基質は、反応式5に記載の化合物であってよい。
【0093】
【化27】

反応式5. a) アジドを還元してアミンを得、次いで閉環。b) アミンの保護(所望により)。
【0094】
反応式5のRxは、メチル、トリフルオロメチル、p-メチルフェニル、または容易に利用可能なアルキルスルホニルハロゲン化物に存在する同様の残基、好ましくはChem. Ber. 101(1968)、3802-3807に記載のジオールの第一級アルコールに対する位置選択的反応に適した大きいRxから選んでよい。R’およびR’は、上記に定義したR1およびR2である。Ryは、水素またはヒドロキシル保護基、好ましくはエーテル型の保護基でありうる。好ましくはRyは水素である。PGは、反応式5の誘導体についてはカルバメートのような適切なN保護基であってよく、Ryは典型的には水素である。
【0095】
5,5-二環を得るための他の方法論は、G. Lin and Z. Shi、Tetrahedron、53、4、1369-1382、1997に開示されている。
【0096】
反応式1で得られた5,5-二環式化合物のさらなる修飾を反応式6にまとめる。
【0097】
【化28】

反応式6. a) 臭化ベンジル、水素化ナトリウム、DMF。b) BF3.Et2O、Et3SiH、DCM。c) H2、Pd/C、Boc2O、1:1 EtOAc-EtOH。d) ピリジン、無水酢酸。e) H2、Pd/C、EtOAc。
【0098】
化合物9を、望ましいアルキル化剤、例えばハロゲン化ベンジル、特に臭化ベンジルの存在下、モノ-オール9をプロトン性溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中の塩基、例えば水素化ナトリウムまたは水酸化ナトリウムで処理することにより適切な酸安定保護基、例えば置換メチルエーテル、特にベンジルエーテルで保護する。次に、得られた物質を、G. J. Ewing and M. J. Robins、Org. Lett. 1、4、1999、635-636、またはその中の参考文献に記載の方法に従って還元し、化合物10を得ることができる。好ましくは、還元は、還元剤(例えばトリアルキルシラン)存在下の過剰の三フッ化ホウ素エテレートで、特に適切な非プロトン性溶媒(例えばジクロロメタン)中の過剰のトリエチルシランで実施する。例えば、ジ-tert-ブチルジカーボネートの存在下、水素雰囲気下の適切な溶媒または溶媒混合物、例えば酢酸エチル-エタノール中パラジウム/炭を用いて化合物10を触媒的水素添加し、次いでピリジン中の無水酢酸で生成物を処理して中間体11を得る。上記のごとく触媒的水素添加を反復することによりモノ-オール12を得る。
【0099】
フッ素を化合物12に導入し、次いで二環式化合物を反応式7にしたがってN保護することができる。
【0100】
【化29】

反応式7. a) Deoxo-Fluor(登録商標)、ジクロロメタン。b) メタノールナトリウムメトキシド。c) 1:1 ジクロロメタン-トリフルオロ酢酸。
【0101】
化合物13を、フッ素化剤、例えば[ビス-(2-メトキシエチル)アミノ三フッ化硫黄](Deoxo-Fluor(登録商標))、または同様のフッ素化剤、例えばジエチルアミノ三フッ化硫黄(DAST)で処理し、C-5に立体配置の反転を有する生成物14を得ることができる。次に、化合物14を、例えば、メタノールナトリウムメトキシド、または無機塩基、例えば水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムを含むあらゆる同様のアルカリ溶液で処理して脱アセチル化し、次いで、酸性条件、例えばジクロロメタン-トリフルオロ酢酸溶液、またはProtective Groups in Organic Chemistry、第3版、1999、Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts (Wiley & Sons) に記載の他の方法を用いてN脱保護する。
【0102】
あるいはまた、反応式8に従って上記誘導体9を処理してエピマーフッ素を得ることができる。
【0103】
【化30】

反応式8. a) ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、安息香酸、PPh3、THF。b)メタノールナトリウムメトキシド。c) 臭化ベンジル、水素化ナトリウム、DMF。d) BF3.Et2O、Et3SiH、ジクロロメタン。e) H2、Pd/C、Boc2O、1:1 EtOAc-EtOH。f) ピリジン、無水酢酸。g) H2、Pd/C、EtOAc。h) Deoxo-Fluor (登録商標)、ジクロロメタン。i) メタノールナトリウムメトキシド。j) 1:1 ジクロロメタン-トリフルオロ酢酸。
【0104】
C-5の立体配置の反転は、Mitsunobo条件下で化合物16を反応させることにより達成し、安息香酸エステルを得ることができる。メタノールナトリウムメトキシドでエステルを加水分解し、次いでモノ-オールを臭化ベンジルで処理してベンジル保護エピマー17を得る。反応式8の反応工程d〜jは、反応式6および7に記載されている。
【0105】
R1およびR2がフルオロである「ジフルオロ誘導体」までのさらなる経路を反応式9に示す。
【0106】
【化31】

反応式9. a) 臭化ベンジル、水素化ナトリウム、DMF。b) Et3SiH、BF3.Et2O、またはトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、DCM。c) H2、Pd/C、Boc2O、EtOAc-EtOH。d) 塩化ベンゾイル、ピリジン、DCM。e) H2、Pd/C、EtOAc。f) Bu2SnO、トルエン、還流。g) 臭化ベンジル、フッ化セシウム、DMF。h) Dess-Martinペルヨージナン。i) Deoxo-Fluor (登録商標)、またはジエチルアミノ三フッ化硫黄、DCM。j) メタノールナトリウムメトキシド。k) H2、Pd/C、EtOAc。l) p-トルエンスルホニルクロリド、ピリジン、DCM。m) DCM、トリフルオロ酢酸。n) トリエチルアミン、ジクロロメタン。
【0107】
P1構成要素の合成は、Mayer zum Reckendorf、Chem. Ber. 101(1968)、3802-3807に記載の化合物21(3-アジド-3-デオキシ-1,2-O-イソプロピリデン-D-アロフラノース)から出発することができる。化合物21を、極性溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド)中の塩基(例えば水素化ナトリウムまたは水酸化ナトリウム)の存在下、臭化ベンジルまたは塩化ベンジルのようなベンジル化剤で処理して誘導体22を得る。次に、化合物22を、適切な溶媒(例えばジクロロメタン)中、過剰のLewis酸、例えば三フッ化ホウ素エテレート、またはトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートを用い、トリアルキルシラン、例えばトリエチルシランで処理する。次に、得られたアジドを、ジ-tert-ブチルカーボネートの存在下、例えば、パラジウム/炭を用いる触媒水素添加により選択的に還元し、化合物23を得ることができる。あるいはまた、該アジドを、文献で知られた他の方法、例えばトリフェニルホスフィン-水で還元し、次いで保護して、適切なカルバメートが得られるであろう。以下の工程の位置選択性による問題を避けるために、化合物23を、生有機塩基、例えばピリジンまたはトリエチルアミン中、またはプロトン性溶媒、例えばジクロロメタンと塩基の混合物中、アシル化剤、例えば塩化アシル、または酸無水物、例えば塩化ベンゾイルで処理し、化合物24を得ることもある。化合物24を上記のごとく触媒的水素添加し、ジオール25を得る。化合物25の第一級アルコールの選択的ベンジル化は、文献で知られた種々の方法により達成することができる。反応式9において、該ジオールは、適切な溶媒、例えばトルエン中の酸化ジブチルスズで還流してスズアセタールを形成する。次に、該スズアセタールを、DMF中の、少し過剰の臭化ベンジルおよびフッ化セシウムと反応させて目的とする化合物26を得ることができる。化合物26を、ジクロロメタン中の、適切な酸化剤、例えばDess-Martinペルヨージナンで酸化して、第二級アルコールをジフルオリド28への変換に適したケト化合物27に変換する。これは、化合物27をプロトン性溶媒(例えばジクロロメタンまたは1,2-ジクロロエタン)中、過剰のフッ素化剤(例えばDeoxo-Fluor(登録商標))またはジエチルアミノ三フッ化硫黄(DAST)で処理して達成することができる。化合物28の安息香酸エステルを、アルカリ、例えばメタノールナトリウムメトキシドで開裂させ、次いで触媒的水素添加を用いて脱ベンジル化してジオール29を得ることができる。第一級アルコールへのスルホン酸エステルの選択的導入を、化合物29を、適切な溶媒(例えばジクロロメタン)中の塩基(例えばピリジン)の存在下、少し過剰のアルキル-またはアリールスルホニルクロリドで処理することにより達成し、低下した温度でスルホニル化剤を加え、次いで室温まで徐々に上昇させて、モノ-オール30を得ることができる。酸性条件(例えばジクロロメタン-トリフルオロ酢酸混合物)下で化合物30を処理し、生成物を塩基(例えばトリエチルアミン)で処理して内部の閉環を促進し、構成要素31を得る。
【0108】
5,5-二環までの別の経路を反応式10および11に示す。
【0109】
【化32】

反応式10. a) フッ素化剤。b) アミンの還元またはN-脱保護、所望により次いでN-保護。c) 還元剤。
【0110】
反応式10において、誘導体、例えばC-3およびC-4にcisの関係にある置換基を有する化合物32(上記または当該分野でよく知られた方法に従って入手できる)(Lgは脱離基、例えばハロゲンまたはスルホン酸エステルであり、Rは適切なN保護基で保護されたアジドまたは窒素に等しい)を例えば上記のごとくフッ素化剤で処理し、化合物33を得ることができる。アジドの還元または適切な脱保護法によりマスクしたアミンを遊離させ、該アミンにC-6に分子内攻撃を行って構造34を有する5,5-二環を得、これを所望によりN保護する(Pg=保護基または水素)。C-1を例えば上記の適切な還元剤または同様の還元剤で還元して構成要素35を得る。
【0111】
反応式11に、ジフルオロ-5,5-二環までの別の経路を示す。
【0112】
【化33】

反応式11. a) 酸化。b) フッ素化剤。c) アジドの還元またはN-脱保護、所望により次いでN保護。d) 還元剤。
【0113】
反応式11において、C-3およびC-4にcisの関係にある置換基を有する化合物36(上記または当該分野でよく知られた方法に従って入手できる)(Lgは脱離基、例えばハロゲンまたはスルホン酸エステルであり、Rは適切な保護基で保護されたアジドまたは窒素に等しい)をSwern型反応または他の適切な方法で酸化し、化合物37を得ることができる。化合物37を反応式11に従って過剰のフッ素化剤(例えば上記の)で処理し化合物38を得る。アジドの還元または適切な脱保護法により38のマスクしたアミンを遊離させ、該アミンにC-6に分子内攻撃を行って構造39を有する5,5-二環を得、これを所望によりN保護する(Pg=保護基または水素)。C-1を例えば上記の適切な還元剤または同様の還元剤で還元して構成要素40を得る。
【0114】
R1またはR2がハロゲン(例えばクロロ)である化合物への好都合な経路を反応式12に示す。
【化34】

反応式12
a) 塩化チオニル。b) メタノールナトリウムメトキシド。c) 1:1ジクロロメタン-トリフルオロ酢酸。d) 塩化チオニル、ピリジン。
【0115】
P1構成要素を、典型的には、常套的液相または固相化学、例えば、以下に概説または例示し、またはWO00/69855またはWO02/057270に開示したものにより天然または非天然P2アミノ酸(またはP3+P2構成要素)で延長する。P2およびP3基は、エナンチオマーとして市販品を入手できるか、またはラセメートから分割することができるか、または当業者に知られた簡単な化学変換を用いて得ることができる。例えば、4-(メチル-ピペラジン-1-イル)-安息香酸は、Buchwald化学(S. L. Buchwald & J. P. Wolfe、Journal of Organic Chemistry、2000、65、1144)を用い、以下に詳述するように得ることができる。他のP3コア、例えば4-(1-ピペリジン-4-イル)-安息香酸をFriedel-Craftsアシル化反応を用いて1-(4-フェニル-ピペリジン-1-イル)-エタノンから製造し、次いで当業者に知られた標準的化学変換を用いて合成する。あるいはまた、他のP3部分、例えば5-[2-(4-モルホリニル)エトキシ]-2-ベンゾフラン-2-カルボン酸は、L. S. Richter & T. R. Gadek in Tetrahedron Lett.、1994、35、4705に詳述された固相上のMitsunobu反応を用いて製造される。
【0116】
【化35】

反応式13. 環式ケトンの典型的伸長
【0117】
あるはまた、P1構成要素をヒドロキシルとして伸長させ、次いで反応式14に記載のごとく酸化させてよい。
【0118】
【化36】

反応式14、ヒドロキシル化P1構成要素の典型的伸長
【0119】
P3カップを、典型的には、式:
【化37】

[式中、R6およびRcは上記の通りであり、LGは、常套的脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネートなどである。]
で示される中間体化合物を上記のN-保護P1/P2構成要素と反応させて伸長する。反応は、限定されるものではないが、ハロゲン化有機溶媒(例えば塩化メチレン、1,2-ジブロモエタンなど)、エーテル溶媒(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル)、または芳香族溶媒(例えばベンゼン、トルエン、キシレンなど)、またはその混合物を含む適切な有機溶媒中、所望により有機塩基または無機塩基の存在下で行う。好ましくは、有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、コリジン、ジイソプロピルエチルアミンなどである。好ましくは、無機塩基は、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどである。該反応は、所望により乾燥剤(例えばモレキュラーシーブ)の存在下で行われる。好ましくは、該反応は、室温で行われる。該中間体は、当該分野でよく知られた方法により製造することができる。例えば、R6がフェニルまたは4-フルオロフェニルであり、Rbがトリフルオロメチルであり、Rcが水素である化合物は、それぞれ市販の2,2,2-トリフルオロアセトフェノンまたは2,2,2,4'-テトラフルオロアセトホンから、適切な還元剤(例えば水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウムなど)によりケト基をアルコール基に還元することにより容易に製造することができる。用いる溶媒は、還元剤の種類に依存する。例えば、水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合は、反応を、アルコール有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなど中で行う。水素化アルミニウムリチウムを用いる場合は、反応を、エーテル溶媒、例えばテトラヒドロフラン等中で行う。2,2,2-トリフルオロ-1-フェニルエタノールまたは222-トリフルオロ-l-(4-フルオロフェニル)エタノールをトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させて目的とする化合物を得る。キラル豊富化中間体は、適切な触媒、例えば(Aまたは(R) CBS触媒、または(Aまたは(R)-,a-ジフェニル-2-ピロリジン-メタノールの存在下、BBNの存在下で対応するハロゲン化アセトフェノンを適切な還元剤(例えばカテコールボランまたはBH3-DMSコンプレックス)で還元することにより得ることができる。
【0120】
対応する方法で式:
【化38】

で示される中間体をカルボキシ保護P2構成要素と反応させ、次いでこれを脱保護し、本明細書に記載のごとくP1構成要素で伸長させることができる。
【0121】
あるいはまた、上記中間体を以下のごとく反応させる。
【0122】
【化39】

【0123】
上記反応条件下で、LGは、適切な脱離基、例えばトリフルオロメタンスルホネートであり、PGは、適切なヒドロキシル保護基、例えばトリアルキルシリルなどである。得られたO保護ヒドロキシエチルアミドを対応するカルボン酸に酸化し、下記のごとくP1構成要素とカップリングさせる。それらを結合および除去するための適切なヒドロキシル保護基および反応条件は、Greene、T.W.およびWuts、P. G. M. Protecting in Organic Synthesis;John Wiley & Sons、Inc. 1999に記載されている。P2ヒドロキシエチルアミンは、対応する天然および非天然アミノ酸から当該分野でよく知られた方法により製造することができる。そのような方法のいくつかがPCT出願公開公報No. WO 03/075836に記載されている(この内容は本明細書の一部を構成する)。
【0124】
あるいはまた、Eが-CRbRc-である化合物は、式:
【化40】

で示される化合物(ここで、R6は上記の環状基であり、Rbは、ハロメチル、好ましくはトリフルオロメチルである)をN保護カルボキシ保護P2構成要素またはP1/P2構成要素と上記のごとく還元的アミノ化反応条件下で反応させることにより製造することができる。該反応を、適切な脱水剤、例えばTiCl4、硫酸マグネシウム、イソプロピルトリフルオロ酢酸の存在下、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの存在下、および適切な有機溶媒、例えば塩化メチレン中で実施し、イミンを得る。該イミンを、適切な有機溶媒、例えばメタノール、エタノールなど中で適切な還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどで還元する。
【0125】
あるいはまた、Eが-CRbRc-である化合物を、以下のごとくハロアルキルアルデヒドをアミンと反応させることにより製造することができる:
【化41】

[式中、R、R’、R、およびRbは上記と同意義である。]。ハロアルキルアルデヒドをアミノエタノール(対応する5/5’アルファアミノ酸を適切な還元剤、例えば水素化アルミニウムリチウムなどで当該分野でよく知られた条件下で還元して製造する)とDean Stark装置を用いて縮合させて示した環式アミナル(aminal)を得、これを式:R6MgX(ここで、Xはハロである)のGrignard試薬または式:R6LiIの有機リチウム試薬と反応させて示したヒドロキシエチルアミドを得る。次に、ヒドロキシエチルアミドを適切な酸化剤、例えばJones酸化試薬またはH5IO6/CrO3などで酸化し、P1構成要素で伸長し、必要に応じて酸化したC末端であるP3/P2構成要素を得る。
【0126】
上記のごとく、伸長は、典型的には、適切なカップリング剤、例えばベンゾトリアゾール-1-イル オキシトリスピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、O-ベンゾトリアゾール-l-イル-N,N,N',N'-テトラメチル-ウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、0-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチル-ウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド・塩酸(EDC)、または1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下、所望により1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)および塩基、例えばN,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルホリンなどの存在下で実施する。該本反応は、典型的には20〜30℃、好ましくは約25℃で実施し、完結するのに2〜24時間を要する。適切な反応溶媒は、不活性有機溶媒、例えばハロゲン化有機溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなど)、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、エーテル溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサンなどである。
【0127】
あるいはまた、上記伸長カップリング工程は、最初、P3/P2構成要素を活性酸誘導体、例えばスクシンイミドエステルに変換し、次いでそれをP1アミンと反応させることにより実施することができる。反応は、典型的には完結するのに2〜3時間を要する。この反応に用いる条件は、活性酸誘導体の性質に依存する。例えば、それが4の酸クロリド誘導体である場合は、反応は適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなど)の存在下で行う。適切な反応溶媒は、極性有機溶媒、例えばアセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、またはそのあらゆる適切な混合物である。
【0128】
上記方法を用い、Rcが水素以外である化合物を上記方法を用いて製造し(ただし、R6COHを式R6RbCOのケトンで置換する)、次いで得られた環式アミナルをRcLi/RcMgXで処理し、次いで酸化して遊離酸を得ることもできる。次に、遊離酸を上記条件下で縮合する。
【0129】
EがCRbRcである化合物を以下のごとく製造することもできることも当業者に明らかであろう。
【0130】
【化42】

【0131】
特に、上記アミノエタノールの常套的O-保護、次いでハロアルキルヘミアセタールとの反応により示したハロアルキルイミン化合物を得、これを式:R6Li(ここで、R6は上記と同意義である)で示される有機リチウム化合物で処理する。酸素保護基を除去して、すぐ前の上記反応式に記載のヒドロキシエチアミドを得、これを対応する方法で酸化してカルボン酸を得、P1構成要素で伸長した。それらを結合し、除去する適切な酸素保護基および反応条件は、Greene、T.W. and Wuts、P. G. M.;Protecting in Organic Synthesis;John Wiley & Sons、Inc. 1999に記載されている。
【0132】
あるいはまた、EがCRbRcであり、R6がアリールまたはヘテロアリールである化合物は、下記のごとく製造することができる。
【0133】
【化43】

【0134】
特に、上記ハロアルキルヘミアセタールを保護P2構成要素と反応させて、示した2-(1-ヒドロキシメチルアミノ)アセテート中間体を得る。該反応は、触媒量の酸、例えばp-トルエンスルホン酸の存在下、芳香族炭化水素溶媒、例えばトルエン、ベンゼンなど中で実施する。
【0135】
2-(1-ヒドロキシメチルアミノ)アセテート中間体をR6HでFriedel-Crafts反応条件/BF3.EtT2O下で処理してカルボキシ保護P3/P2構成要素を得、これを上記のごとく伸長する。同様に、ハロアルキヘミアセタールをP2/P1構成要素と反応させ、次いで必要に応じて酸化しケトンを得ることができる。
【0136】
本明細書で用いている用語「N保護基」または「N保護」は、合成方法中の望まない反応からアミノ基を保護するか、またはアミノ酸またはペプチドのN末端を保護することを意図するそれらの基を表す。一般に用いられるN-保護基は、Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis](John Wiley & Sons、New York、1981)に記載されている(この内容は本明細書の一部を構成する)。N-保護基には、アシル基、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、2-クロロアセチル、2-ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o-ニトロフェノキシアセチル、α-クロロブチリル、ベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-ブロモベンゾイル、4-ニトロベンゾイルなど;スルホニル基、例えばベンゼンスルホニル、p-トルエンスルホニルなど、カルバメート形成基、例えばベンジルオキシカルボニル、p-クロロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボニル、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキシカルボニル、p-ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5-トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1-(p-ビフェニルイル)-1-メチルエトキシカルボニル、α,α-ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4-ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル-9-メトキシカルボニル,シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル,シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど;アルキル基、例えばベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど;およびシリル基、例えばトリメチルシリルなどが含まれる。好ましいN-保護基には、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、t-ブトキシカルボニル(BOC)、およびベンジルオキシカルボニル(Cbz)が含まれる。
【0137】
ヒドロキシ、および/またはカルボキシ保護基は、Greene(上記)にも詳しく概説されており、エーテル、例えばメチル、置換メチルエーテル、例えばメトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、t-ブトキシメチル、2-メトキシエトキシメチルなど、シリルエーテル、例えばトリメチルシリル(TMS)、t-ブチルジメチルシリル(TBDMS) トリベンジルシリル、トリフェニルシリル、t-ブチルジフェニルシリル トリイソプロピル シリルなど、置換エチルエーテル、例えば1-エトキシメチル、1-メチル-1-メトキシエチル、t-ブチル、アリル、ベンジル、p-メトキシベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチルなど、アルアルキル基、例えばトリチル、およびピクシル(9-ヒドロキシ-9-フェニルキサンテン誘導体、特にクロリド)が含まれる。エステルヒドロキシ保護基には、エステル、例えばホルメート、ベンジルホルメート、クロロアセテート、メトキシアセテート、フェノキシアセテート、ピバロエート、アダマントエート、メシトエート、ベンゾエートなどが含まれる。カルボネートヒドロキシ保護基には、メチルビニル、アリル、シンナミル、ベンジルなどが含まれる。
(態様の詳細な説明)
本発明の種々の態様を以下の実施例により例示のためだけに説明する。
【実施例】
【0138】
実施例1
P1構成要素の構築
工程a)
【0139】
【化44】

【0140】
メタノール中の、54(5.2g、13.0mmol)、パラジム/炭素(10%、Acros、0.66 g)の混合物をわずかに陽圧で水素添加した。水素を1時間かけて3回交換し、TLC(石油エーテル-酢酸エチル 7:3およびジクロロメタン-メタノール 9:1、モリブデン酸アンモニウム-硫酸セリウムで染色)後、出発物質が主要な非UV活性スポット(AMCに着色する)およびいくつかのより弱い高度に動くスポット(ジクロロメタン-メタノール 9:1)に完全に変換したことを示した。次に、反応混合物をCeliteでろ過し、濃縮して粗化合物55を得た。
【0141】
0℃のジクロロメタン(60ml)およびピリジン(3.2ml、40mmol)中の残基の懸濁液にベンジルクロロホルメート(0.93ml、6.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、さらにピリジン(3ml)およびベンジルクロロホルメート(0.8ml)を0℃で加えた。次に、反応混合物を室温で一夜撹拌し、次にジクロロメタン(100ml)で希釈し、1M aq.硫酸(2 x 50ml)および1M aq.炭酸水素ナトリウム(1 x 50ml)で逐次洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。酢酸エチル(石油エーテル中1:4(350ml)、2:3(250ml)、1:1(250ml)、3:2(250ml)、および3:1(150ml))を用いて残渣をフラッシュクロマトグラフィ(直径:4cm、YMC-ゲル:50g、溶離剤:酢酸エチル(石油エーテル中1:4)を充填)にかけ、減圧下で一夜乾燥した後化合物56を泡沫状シロップとして得た(2.71g、8.1mmol、2工程で62%)。
【0142】
【数1】

工程b)
【0143】
【化45】

【0144】
ジメチルホルムアミド(30ml)中の、水素化ナトリウム(鉱油中60%、Aldrich、0.34g、8.4mmol)および化合物56(2.17g、6.47mmol)の撹拌溶液に、5分間臭化ベンジル(0.81mmol、6.8mmol)を加えた。1時間撹拌後(TLC:石油エーテル中酢酸エチル2:3)、メタノール(約2ml)を加えて過剰の試薬を破壊し、次いで直ちに酢酸エチル(180ml)と水(150ml)の間に分配した。有機層を水(3 x 100ml)で洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。酢酸エチル(石油エーテル中1:4(100ml)、3:7(250ml)、および2:3(250ml))を用いて残渣をフラッシュクロマトグラフィ(直径:4 cm、YMC-ゲル:40g、パッキング溶離剤:酢酸エチル(石油エーテル中1:4))にかけ、減圧下で一夜乾燥した後に無色シロップを得た(2.7g、6.35mmol、98%)。
【0145】
【数2】

工程c)
【0146】
【化46】

【0147】
0℃のジクロロメタン(28ml)およびトリエチルシラン(9.9ml、61.9mmol)中の化合物7(2.635g、6.19mmol)の撹拌溶液に3フッ化ホウ素エテレート(7.9ml、61.9mmol)を一度に加えた。次に、反応混合物を室温で24時間撹拌し(TLC:石油エーテル-酢酸エチル 4:1および酢酸エチル-トルエン 3:2)、次いで1M aq.炭酸水素ナトリウム(40ml)およびいくらかの固体炭酸水素ナトリウムを発泡が止まるまで注意して加えた。得られた化合物をジクロロメタン(100ml)と水(100ml)の間に分配した。有機層を1M aq.炭酸水素ナトリウム(1 x 100ml)およびブライン(1 x 100ml)で洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。酢酸エチル(トルエン中3:2)(750ml)を用いて残渣をフラッシュクロマトグラフィ(直径:4 cm、YMC-ゲル:48 g、パッキング溶離剤:酢酸エチル-トルエン 3:2)にかけ、無色硬シロップを得た(1.38g、3.74mmol、60%)(TLCで純度約85〜90%)。LR-MS:C21H24NO5に対する理論値:370.2。実測値:370.0 [M+H]。
工程d)
【0148】
【化47】

【0149】
酢酸エチル(50ml)中の、化合物58(1.38g、3.74mmol)、パラジム/炭素(Acros、10%、0.12 g)、およびジ-tert-ブチル-ジカルボネート(0.82g、3.7mmol)の混合物をわずかに過剰圧で水素添加した。水素を1時間掛けて2回交換し、反応をLC-MSでモニターした。1時間後、さらにパラジム/炭素(0.1 g)を加え、反応混合物を水素でさらに1時間処理した。次に、反応混合物をCeliteでろ過し、次いで濃縮した。残渣を2:1 ピリジン-無水酢酸(18ml)で一夜処理し、次いで濃縮した。残渣をジクロロメタン(60ml)に再溶解し、1M aq. 硫酸(2 x 40ml)および1M aq.炭酸水素ナトリウム(1 x 40ml)で逐次洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、次いで濃縮した。残渣(トルエン-酢酸エチル 4:1に溶解)を酢酸エチル(トルエン中、1:4(200ml)および1:3(150ml))を用いてフラッシュクロマトグラフィ(直径:3 cm、YMC-ゲル:20g、パッキング溶離剤:酢酸エチル(トルエン中1:4))にかけ、減圧下で一夜乾燥した後に無色シロップを得た(1.13g、3.0mmol、80%)。
【0150】
【数3】

工程e)
【0151】
【化48】

【0152】
酢酸エチル(30ml)中の、化合物60(1.08g、2.86mmol)およびパラジム/炭素(10%、0.15 g)の混合物を、わずかな過剰圧で2時間水素添加し(TLC:トルエン-酢酸エチル 4:1および1:1)、次いでCeliteでろ過し、濃縮した。混合物をジクロロメタン(3 x 10ml)から濃縮し、次いでジクロロメタンに溶解し、次いで該溶液に0℃のビス-(2-メトキシエチル)-アミノサルファトリフロリドを加えた(THF中50%、2.12ml、2eq.)。室温で一夜撹拌した後、さらにビス-(2-メトキシエチル)-アミノサルファトリフロリド(THF中50%、2ml)を加え、反応混合物を室温でさらに一夜撹拌し(TLC:トルエン-酢酸エチル 1:1、ニンヒドリン染色)、次いで1M aq.炭酸水素ナトリウムを発泡が止まるまで注意して加えた。得られた化合物をジクロロメタン(50ml)で希釈し、有機層を1M aq.炭酸水素ナトリウム(40ml)で一度洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、濃縮した。残渣(トルエン-酢酸エチル 4:1に溶解)をトルエン-酢酸エチル 4:1を用いてフラッシュクロマトグラフィ(直径:3 cm、Silica:25g、パッキング溶離剤:トルエン-酢酸エチル 4:1)にかけ、減圧下で一夜乾燥した後に化合物62(0.49g、1.7mmol、59%)を無色シロップとして得た。いくらかの出発物質と硫黄(サルファ)中間体が反応混合物から回収されることもある。
LR-MS:C9H13FNO5に対する理論値:234.1。実測値:234.0 [M+2H-t-ブチル]。
実施例2
典型的P2による伸長
工程a)
【0153】
【化49】

【0154】
メタノール(9.5ml)中の化合物62(0.49g、1.7mmol)の溶液に0.5Mメタノールナトリウムメトキシド(1ml)を加え、次いで室温で30分間撹拌した(TLC:トルエン-酢酸エチル 3:2、ニンヒドリン染色)。メタノール洗浄Dowex WX8(50-100メッシュ、H+型)を中性になるまで注意して加え(pHはpH試験紙でモニターした)、次いで混合物をろ過し、濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、次いでトリフルオロ酢酸を0℃で加えた。次に、反応混合物を室温で55分間撹拌し(TLC:ジクロロメタン-メタノール9:1、ニンヒドリン染色)、次いで濃縮した。残渣(ジクロロメタン-メタノール 95:5に溶解)をメタノール(ジクロロメタン中、5:95(150ml)、7:93(100ml)、および1:9(200ml))を用いてカラムクロマトグラフィ(直径:2 cm、シリカ:15 g、パッキング溶離剤:ジクロロメタン-メタノール 95:5)にかけ放置すると結晶する硬シロップを得た(0.39g、1.50mmol、88%)。
【0155】
【数4】

工程b)
【0156】
【化50】

【0157】
DMF(10ml)中の、化合物64(0.34g、1.30mmol)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸(0.28g、1.43mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.22 g)、およびN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-ロイシン1水和物(0.34g、1.37mmol)の撹拌溶液に、トリエチルアミン(0.54ml、3.9mmol)を加え、次いで室温で24時間撹拌した。反応混合物を10% aq.クエン酸(30ml)と酢酸エチル(10ml)の間に分配した。水性層を酢酸エチル(3 x 10ml)で抽出し、次いで有機層を混合し、水(1 x 20ml)および1M aq.炭酸水素ナトリウム(3 x 20ml)で逐次洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。残渣を石油エーテル中酢酸エチル(40〜60%、階段的勾配溶出)を用いるフラッシュクロマトグラフィにかけ、15(0.35g、0.98mmol、75%)を無色非晶質固体として得た。
LR-MS:C13H22FN2O5に対する理論値:305.1。実測値:305.1 [M+2H-t-ブチル]。
実施例3
P1ケトンへの酸化
【0158】
この実施例は、モデルP3+P2+ヒドロキシル化P1化合物の酸化を示す。
【0159】
【化51】

【0160】
室温のジクロロメタン(4ml)中の化合物66(0.10g、0.25mmol)の撹拌溶液に、Dess-Martinペルヨージナン(0.12g、0.28mmol)を加えた。90分間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタン(10ml)で希釈し、1:1 1M aq.炭酸水素ナトリウム-10% aq.チオ硫酸ナトリウム(4 x 10ml)で洗浄し、次いで乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。残渣を石油エーテル中酢酸エチル(50-60%、階段的勾配溶出)を用いるフラッシュクロマトグラフィにかけ、67(0.072g、0.18mmol、71%)を無色泡沫状物として得た。化合物67は幾何学的異性体(回転異性体)およびその水和物の混合物として得られる。
LR-MS:C21H24FN2O5に対する理論値:403.2。実測値:403.0 [M+H]。67のケト型のNMR試料を以下のごとく得た:5mgの化合物67(幾何学的異性体および水和物形の混合物(比:水和物/ケト6:4)を、DMSO-d6に溶解し、次いでNMR装置中で100℃まで加熱し、次いで50℃にし、その時点でNMRは水和物型が微量のみであり、回転異性体の比が2:1であることを示した。
【0161】
【数5】

実施例4
別のP1エピマー
工程a)
【0162】
【化52】

【0163】
メタノール(20mL)中の化合物(60)(1.58g、4.19mmol)の撹拌溶液に、室温でメタノール(5mL)中の0.5Mナトリウムメトキシドの溶液を加え、次いで40分間撹拌した。次に、反応混合物をDowex 50 WX 8(H+-型)で中和し、ろ過し、わずかにアルカリ性になるまでトリエチルアミンを加え、次いで濃縮し、トルエン(2 x 20mL)から濃縮した。0℃のDMF(10mL)中の残渣およびイミダゾール(0.43g、6.28mmol)の撹拌溶液に、tert-ブチルジメチルクロロシラン(0.76g、5.02mmol)を加え、次いで室温で一夜撹拌した。次に、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、10% aq.クエン酸(3 x 50mL)および1M aq.炭酸水素ナトリウム(3 x 50mL)で逐次洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィ(階段的勾配溶出、酢酸エチル、トルエン中5-20%)にかけ、完全に保護された中間体をシロップ(1.86g)として得た。酢酸エチル(40mL)中の、パラジウム/炭(Aldrich 10%、0.28g)および上記で得た中間体(1.80g、4.00mmol)の混合物をわずかに過剰圧で1時間水素添加し、次いでCeliteでろ過し、濃縮した。該物質を減圧下で乾燥させて結晶させ、針状の72を得た(1.34g、90%)。
【数6】

工程b)
【0164】
【化53】

【0165】
0℃のTHF(15mL)中の、(72)(1.068g、2.97mmol)、安息香酸(0.50g、4.46mmol)、およびトリフェニルホスフィン(1.17g、4.46mmol)の撹拌溶液に、THF(5mL)中のジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.88mL、4.46mmol)の溶液を20分間かけて滴加した。次に、反応混合物を室温で一夜撹拌し、次いでシリカで濃縮した。石油エーテル-酢酸エチル 9:1を溶離剤に用いて残渣をフラッシュクロマトグラフィにかけ、無色のシロップ(1.34g、97%)を得た。
【0166】
【数7】

工程c)
【0167】
【化54】

【0168】
メタノール(6mL)中の(73)(1.34g、2.89mmol)の撹拌溶液に、室温でメタノール(6mL)中の0.5 Mナトリウムメトキシドの溶液を加え、次いで15分間撹拌した。次に、反応混合物をDowex 50 WX 8(H+-型)で中和し、ろ過した。得られた溶液を、(II)(0.187g、0.40mmol)から上記のごとく出発するのと同様に得られた溶液に加え、次いで濃縮した。残渣をトルエン-酢酸エチル 3:2を溶離剤に用いるフラッシュクロマトグラフィにかけ、74を無色シロップとして得、これを減圧下で乾燥させて結晶させた(1.091g、92%)。
【0169】
【数8】

工程d)
【0170】
【化55】

【0171】
テフロンコートしたフラスコ中の、ジクロロメタン(10mL)中の(74)(0.428g、1.19mmol)の撹拌溶液に、室温(わずかな温度上昇を生じる)でDeoxofluor(デオキソフルオール)(THF中50%、0.53mL)を加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌し、次いでジクロロメタン(20mL)で希釈し、1M aq.炭酸水素ナトリウム(2 x 20mL)で洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、シリカで濃縮した。残渣を石油エーテル-酢酸エチル 9:1を溶離剤に用いるフラッシュクロマトグラフィにかけて(IV)を無色油状物(0.118g、27%)として得た。
【0172】
【数9】

* 置換することもある。
工程e)
【0173】
【化56】

【0174】
THF(8mL)中の(75)(0.229g、0.63mmol)の撹拌溶液に、THF(0.70mL)中の1Mテトラブチルアンモニウムフロリドを加え、次いで室温で40分間撹拌した。次に、反応混合物をシリカで濃縮し、残渣を、トルエン-酢酸エチル 1:1を溶離剤に用いるカラムクロマトグラフィにかけて75を無色硬シロップ(0.150g、96%)として得た。
【0175】
【数10】

工程f)
【0176】
【化57】

【0177】
0℃のジクロロメタン(2mL)中の(75)(0.099g、0.40mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を加え、次いで室温で35分間撹拌し、次いで濃縮し、トルエン(3 x 5mL)から濃縮した。DMF(4mL)中の残渣、1-ヒドロキシベンゾトラゾール水和物(0.067g、0.44mmol)、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド x HCl(0.084g、0.44mmol)、およびN-(tert-ブトキシカルボニル)-L-ロイシン1水和物(0.105g、0.42mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.17mL、1.2mmol)を加え、次いで室温で一夜撹拌した。次に、反応物を濃縮して半分の容量とし、酢酸エチル(25mL)で希釈し、10% aq.クエン酸(3 x 15mL)および1M aq.炭酸水素ナトリウム(3 x 15mL)で逐次洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、ろ過し、次いで濃縮した。残渣を酢酸エチル-トルエン 3:2を用いるカラムクロマトグラフィにかけて(76)を無色硬シロップ(0.137g、95%)を得た。
NMRデータ(400 MHz、CDCl3、選択シグナル):1H、デルタ 0.89-1.01(m、6H、C(CH)2)、4.98、5.07(2 dd、1H、H-5メジャーおよびH-5マイナー)。
LR-MS:C17H30FN2O5に対する理論値:361.2。実測値:361.1 [M+H]。
LR-MS:C21H26FN2O5に対する理論値:405.2。実測値:405.1 [M+H]。
【0178】
P2-P1構成要素を適切なハロアルキル化カップリング基とカップリングさせ、P1ヒドロキシ基を酸化して上記モデル化合物に示すケトンとした。
実施例5
新規P2構成要素
【0179】
【化58】

*(+)-1,2-ビス(2S,5S)-ジエチルホスホノランベンゼン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフラート
【0180】
1-メチル-シクロブタンカルボン酸エチルエステル1を、エチルシクロブタンカルボキシレートからJ. Am. Chem. Soc.、Vol. 103 No.2 1981 436-442に記載の方法により製造した。
【0181】
1-メチル-シクロブタンカルボン酸 エチルエステル1(1eq)を、無水THF中、0℃、窒素雰囲気下で撹拌した。この溶液に水素化アルミニウムリチウム(1.5eq)を滴加し、次いで懸濁液を室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷上で冷却し、1M HCl(aq)で処理し、次いで0℃で20分間撹拌した。該溶液をセライトパッドに通し、次いでろ液をジエチルエーテル中で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、次いで減圧下で濃縮して(1-メチル-シクロブチル)-メタノール、2を得た。
【0182】
ピリジニウムクロロクロメート(1.25eq)および同量のセライトを溶解して無水ジクロロメタン中の懸濁液とした。これに無水ジクロロメタン中の化合物2(1eq)の溶液を滴加し、得られた異種混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をシリカパッドに通し、19:1 イソヘキサン:酢酸エチルで溶出し、1-メチルシクロブタンカルボキシアルデヒド、3を得た。
【0183】
化合物3(1eq)を無水ジクロロメタン中で撹拌しながら溶解し、これにBoc-ホスホグリシントリメチルエステル(0.5eq)および1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(1.2eq)を加えた。得られた溶液を窒素下周囲温度で一夜撹拌した。反応混合物をジクロロメタン、次いで1M HCl(aq)、sat.NaHCO3(aq)、およびsat.NaCl(aq)の間に分配した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、次いで減圧下で濃縮した。得られた油状物を、ジクロロメタン中の1%メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィで精製して2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-(1-メチル-シクロブチル)-アクリル酸メチルエステル、4を得た。
【0184】
化合物4を無水メタノールに溶解し、次いで窒素で脱気した。(+)-1,2-ビス(2S,5S)-ジエチルホスホノランベンゼン(シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフラートを加え、脱気をさらに10分間続けた。反応物を水素雰囲気下(4バール)で48時間振盪させた。溶液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィで精製し、2S-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-(1-メチル-シクロブチル)-プロピオン酸メチルエステル、5を得た。
HPLC保持時間5.88min(215および254nmでモニター)
Synergy Max RP 80μm 50x4.6mmカラムを用いるHPLC、溶液Bの10→90% 6分間勾配(溶液A = 水中0.1%TFAおよび溶液B = アセトニトリル中10%A)、流速2ml/min。
MS [M+H]+ 272.08(20%) [M-Boc+H]+ 172.06(100%)
エレクトロスプレーイオン化、アセトニトリル/ギ酸アンモニウム緩衝液で溶出。
1H NMR(400 MHz、CDCl3 4.89-4.79(1H、m) 4.33-4.27(1H、m) 3.71(3H、s) 1.98-1.62(8H、m) 1.42(9H、s) 1.22(3H、s)。
実施例6
(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸
【0185】
【化59】

【0186】
標記化合物をLi、C. S.et al Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006、16、1985に示すごとく製造する。
実施例7
(S)-4-イソブチル-2-トリフルオロメチル-オキサゾリジン
【0187】
【化60】

【0188】
標記化合物をIshii、A.et al Synlett 1997、1381に示すごとく製造する。
実施例8
[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-3-メチル-ブチル]-[2,2,2-トリフルオロ-エタ-(E)-イルイデン]-アミン
【0189】
【化61】

【0190】
標記化合物をLi、C. S.et al Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006、16、1985に示すごとく製造する。
実施例9
(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド
【0191】
【化62】

【0192】
標記化合物を、実施例1の構成要素を脱保護し、塩化水素酸で処理することにより製造する。
実施例10
(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン-1-オール
【0193】
【化63】

【0194】
-78℃、N2下の、乾燥THF(5ml)中1,4-ジブロモベンゼン(1.79g、7.61mmol)の撹拌溶液に、ヘキサン中1.6Mブチルリチウム(4.5ml、7.61mmol)を滴加した。得られた溶液を-78℃でさらに20分間撹拌し、次いで乾燥THF(5ml)中の(S)-4-イソブチル-2-トリフルオロメチル-オキサゾリジン(0.5g、2.54mmol)の溶液をアリールリチウムの溶液に滴加した。-78℃でさらに1時間撹拌を続けた。反応混合物を5mlの2M塩酸で減衰させ、次いで混合物を室温に温めた。溶液を10mlの水酸化ナトリウムで酸性化し、得られた溶液を酢酸エチル(2 x 30ml)で抽出し、混合有機分画を乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル:イソ-ヘキサン 1:4)で精製し、ジアステレオ異性体の2:1混合物である標記生成物を黄色油状物として得た(0.620g、53%)。MS M+H 355、保持時間 4.9 & 5.1mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min 勾配C12逆相 50mm * 4.6mm i.d. カラム。
実施例11
(S)-4-メチル-2-[2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オール
【0195】
【化64】

【0196】
DMF(5ml)中の(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン-1-オール(0.1g、0.28mmol)の撹拌溶液に、(4-メタンスルホニルフェニル) ボロン酸(0.067g、0.34mmol)、炭酸ナトリウム溶液(0.090g、0.85mmol、5mlの水中)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリドのCH2Cl2との1:1複合体(0.023g、0.03mmol)を加えた。得られた溶液を80℃に60分間温めた。反応混合物を室温に冷却し、次いでCH2Cl2(20ml)で希釈した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4))、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を黄色固体として得た(0.087g、53%)(ジアステレオ異性体の2:1混合物)。保持時間4.2 & 4.3mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例12
(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸 &
(S)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸
【0197】
【化65】

【0198】
アセトニトリル(55ml)中の過ヨウ素酸(5.7g、4.19mmol)の撹拌懸濁液に、酸化クロニウム(VI)(11mgs、0.011mmol)および水(0.25ml)を加えた。得られた懸濁液を室温で数時間撹拌し、次いで氷浴で0℃に冷却し、(S)-4-メチル-2-[2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ジフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オール(1.8g、4.19mmol)を10mlのアセトニトリル中に滴加し、さらに0℃で30分間撹拌を続けた。反応物を酸性Na2HPO4溶液(200mlの水中12.0g、濃HClでpH3に調製)に注ぎ入れ、次いでジエチルエーテル(3 x 100ml)で抽出し、混合有機抽出物をブライン(1 x 100ml)、亜硫酸水素ナトリウム溶液(1 x 100ml)、およびブライン(1 x 100ml)で連続的に洗浄した。有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、次いで濃縮して標記生成物を黄色油状物として得た(1.3g、53%)(ジアステレオ異性体の2:1混合物)。保持時間4.2 & 4.4mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。生成物のジアステレオマー混合物をさらにprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90%15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10%A)、流速18ml/min]で精製し、標記化合物の2つの分離したジアステレオ異性体を白色固体として得た(比2:1、(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸(0.192 g) M+H 444、(S)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸(0.120g) M+H 444)。
実施例13
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0199】
【化66】

【0200】
CH2Cl2(2ml)中の(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド(0.05g、0.30mmol)、および(S)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸(0.120g、0.27mmol)の撹拌溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.12g、0.54mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.047ml、0.27mmol)を加えた。得られた溶液を室温で60分間撹拌した。次に、反応物をセライトでろ過し、次いで有機層を2M HCl(1 x 2ml)、飽和NaHCO3(1x 2ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、25-100%勾配)で精製し、標記生成物を白色泡沫状物として得た(0.061g、39%)。M+H 573、保持時間5.8mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例13A
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0201】
【化67】

【0202】
CH2Cl2(2ml)中の(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド(0.08g、0.47mmol)、および(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン酸(0.19g、0.43mmol)の撹拌溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.18g、0.86mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.074ml、0.43mmol)を加えた。得られた溶液を室温で60分間撹拌した。次に、反応物をセライトでろ過し、次いで有機層を2M HCl(1 x 2ml)、飽和NaHCO3(1x 2ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、25-100%勾配)で精製し、標記生成物を白色泡沫状物として得た(0.072g、29%)。M+H 573、保持時間5.8mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例14
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0203】
【化68】

【0204】
CH2Cl2(5ml)中の(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.072g、0.13mmol)の撹拌溶液に、Dess Martinペルヨージナン(0.11g、0.25mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(20ml)で希釈し、飽和NaHCO3(2 x 10ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物をそのケトン水和物との混合物として得た(0.038g、52%)。MS M+H 571、M+H2O + H 589. 保持時間5.5 & 5.9mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例15
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0205】
【化69】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(R)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン (0.061g、0.11mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、標記化合物をそのケトン水和物との混合物として得た(0.021g、34%)。 MS M+H 571、M+H2O + H 589. 保持時間5.3 & 5.8mins 10-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例16
(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン
【0206】
【化70】

DMF(40ml)中の(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド(2.250g、12.25mmol)および(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸(4.1g、11.14mmol)の撹拌溶液に、HATU(5.08g、13.36mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(5.8ml、33.41mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。次に、残渣を水(50ml)に分散させ、次いで酢酸エチル(2 x 150ml)で抽出した。混合有機分画を、飽和重炭酸ナトリウム溶液(1 x 100ml)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、黄色油状の標記生成物を得た(2.95g、53%)。 MS M+H 497、保持時間5.8mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例17
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0207】
【化71】

DMF(1ml)中の(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.1g、0.20mmol)の撹拌溶液に、(3-メタンスルホニルフェニル)ボロン酸(0.044g、0.22mmol)、2M 炭酸ナトリウム溶液(1ml)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II) クロリド(CH2Cl2との1:1複合体)(0.016g、0.02mmol)を得た。得られた溶液をチューブに密封し、次いでマイクロ波で5分間160℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いでCH2Cl2:H2O(1:1,10ml)で希釈した。有機物を分離し、乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、黄色油状の標記生成物を得た(0.048g、42%)。MS M+H 573. 保持時間5.4mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例18
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0208】
【化72】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.048g、0.11mmol)に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記化合物をそのケトン水和物との混合物として得た(0.013g、29%)。 MS M+H 571、M+H2O + H 589. 保持時間4.2 & 4.7mins 10-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例19
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0209】
【化73】

【0210】
実施例17に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および4-フルオロフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.069g、45%)。MS M+H 513. 保持時間5.6mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例20
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0211】
【化74】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.069g、0.13mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.036g、34%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 511、M+H2O+H 529. 保持時間5.5 & 6.0mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例21
4'-{(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-[(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボニル)-3-メチル-ブチルアミノ]-エチル}-ビフェニル-4-カルボニトリル
【0212】
【化75】

実施例17に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および4-シアノフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.054g、35%)。MS M+H 513. 保持時間5.2mins 30-90 MeCN:0.05% TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例22
4'-{(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-[(S)-1-((3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3-オキソ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボニル)-3-メチル-ブチルアミノ]-エチル}-ビフェニル-4-カルボニトリル
【0213】
【化76】

実施例14に記載の技術を、4'-{(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-[(S)-1-((3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3-オキソ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボニル)-3-メチル-ブチルアミノ]-エチル}-ビフェニル-4-カルボニトリル(0.054g、0.13mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.026g、34%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 518、M+H2O+H 536. 保持時間5.1 & 5.6mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例23
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0214】
【化77】

実施例17に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および4-トリフルオロフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.086g、51%)。MS M+H 563. 保持時間5.9mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例24
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0215】
【化78】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-トリフルオロメチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.086g、0.15mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.056g、66%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 561、M+H2O + H 579. 保持時間6.0 & 6.5mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例25
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0216】
【化79】

実施例17に記載の技術を、ジメチルエーテル:エタノール(1:1、1ml)中(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.13g、0.26mmol)および2-フルオロフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.05g、38%)。MS M+H 513. 保持時間5.4mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例26
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0217】
【化80】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.05g、0.10mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.036g、72%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 511、M+H2O + H 529. 保持時間5.5 & 6.0mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例27
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチルスルファニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0218】
【化81】

実施例17に記載の技術を、ジメチルエーテル:エタノール(1:1、1ml)中(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.13g、0.26mmol)および4-メチルチオフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.07g、50%). MS M+H 541. 保持時間5.8mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例28
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチルスルファニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0219】
【化82】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチルスルファニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.07g、0.13mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.007g、10%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 539、M+H2O + H 557. 保持時間5.7 & 6.3mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例29
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチルスルホキシド-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0220】
【化83】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチルスルファニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン (0.07g、0.13mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.027g、39%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 555、M+H2O + H 573. 保持時間3.9 & 4.5mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例30
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メトキシ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0221】
【化84】

実施例17に記載の技術を、ジメチルエーテル:エタノール(1:1、1ml)中(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.13g、0.26mmol)および4-メトキシフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.049g、36%)。MS M+H 525. 保持時間5.6mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例31
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メトキシ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0222】
【化85】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メトキシ-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.049g、0.09mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.033g、68%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 523、M+H2O + H 541. 保持時間5.3 & 5.9mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例32
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0223】
【化86】

実施例17に記載の技術を、ジメチルエーテル:エタノール(1:1、1ml)中(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.13g、0.26mmol)および4-メチルフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.051g、38%). MS M+H 509. 保持時間5.8mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例33
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0224】
【化87】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.05g、0.10mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.033g、66%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 507、M+H2O + H 525. 保持時間5.8 & 6.4mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例34
[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチル]-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-3-メチル-ブチル]-アミン
【0225】
【化88】

-78℃、N2下の、乾燥THF(100ml)中の1,3-ジブロモベンゼン(9.1g、38.53mmol)の撹拌溶液に、ヘキサン中の1.6M ブチルリチウム(24.1ml、38.53mmol)を滴加した。得られた溶液を-78℃でさらに20分間撹拌し、次いで乾燥THF(10ml)中の[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-3-メチル-ブチル]-[2,2,2-トリフルオロ-エタ-(E)-イルイデン]-アミン(4.0g、12.84mmol)の溶液をアリールリチウムの溶液に滴加した。-78℃でさらに1時間撹拌を続けた。反応混合物を50mlの2M塩酸溶液で減衰させ、次いで混合物を室温に温めた。該溶液を100mlの水酸化ナトリウムで塩基性化し、得られた溶液を酢酸エチル(2 x 100ml)で抽出し、混合有機分画を乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。生成物を逆相C18 カラムクロマトグラフィ(H2O:MeCN、50-100%勾配)で精製し、黄色油状の標記生成物を得た(2.55g、42%)。MS M+H 468、保持時間8.3mins 50-97 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例35
(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン-1-オール
【0226】
【化89】

メタノール(60ml)中の[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチル]-[(S)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシメチル)-3-メチル-ブチル]-アミン(2.55g、5.4mmol)の撹拌溶液に、濃塩酸(1ml)を加え、0℃で18時間加熱した。反応物を冷却し、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、1-33%勾配)で精製し、黄色油状の標記生成物を得た(1.57g、82%)。MS M+H 354. 保持時間4.1mins 30-97 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例36
(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸
【0227】
【化90】

【0228】
アセトニトリル(100ml)中の過ヨウ素酸(11.5g、50.82mmol)の撹拌懸濁液に、酸化クロニウム(VI)(23mgs、0.023mmol)および水(0.25ml)を加えた。得られた懸濁液を室温で数時間撹拌し、次いで氷浴で0℃に冷却し、次いで(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン-1-オール(1.5g、4.19mmol)を10mlのアセトニトリルに滴加し、さらに0℃で30分間撹拌を続けた。反応物を酸性Na2HPO4溶液(水200ml中12.0g、濃HClでpH3に調製)に注ぎ入れ、次いでジエチルエーテル(3 x 100ml)で抽出し、混合有機抽出物をブライン(1 x 100ml)、亜硫酸水素ナトリウム溶液(1 x 100ml)、およびブライン(1 x 100ml)で連続的に洗浄した。有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、ついで濃縮して標記生成物を黄色油状物として得た(1.3g、85%) MS M+H 368、保持時間5.0mins 30-97 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例37
(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン
【0229】
【化91】

DMF(10ml)中(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド(0.71g、3.88mmol)、および(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸(1.3g、3.53mmol)の撹拌溶液に、HATU(1.6g、4.24mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.8ml、10.59mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。次に、残渣を水(50ml)に分散し、酢酸エチル(2 x 150ml)で抽出した。混合有機分画を飽和重炭酸ナトリウム溶液(1 x 100ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濃縮した。生成物を逆相C18 カラムクロマトグラフィ(H2O:アセトニトリル、30-90%勾配)で精製し、標記生成物を黄色油状物として得た(0.96g、55%)。MS M+H 497、保持時間4.7mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例38
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0230】
【化92】

ジメチルエーテル:エタノール(1:1、1ml)中の(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)の撹拌溶液に、4-メチルスルホニルフェニルボロン酸(0.044g、0.22mmol)、2M 炭酸ナトリウム溶液(1ml)、およびポリマー支持テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.15g、0.015mmol)を加えた。得られた溶液をチューブ中に密封し、マイクロ波で160℃で5分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いでCH2Cl2:H2O(1:1、10ml)で希釈し、ろ過した。有機物を分離し、乾燥し(MgSO4))、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、透明油状の標記生成物を得た(0.071g、48%)。MS M+H 509. 保持時間5.5mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例39
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0231】
【化93】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メチル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.072g、0.14mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.033g、46%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 507、M+H2O + H 525. 保持時間5.9 & 6.6mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例40
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0232】
【化94】

実施例38に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および4-メチルスルホニルフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-100%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.07g、41%)。MS M+H 573. 保持時間4.3mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例41
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0233】
【化95】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(4'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.07g、0.12mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.027g、39%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 571、M+H2O + H 589. 保持時間5.2 & 5.4mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例42
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0234】
【化96】

実施例38に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および3-メチルスルホニルフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-100%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.1g、60%). MS M+H 573. 保持時間4.4mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例43
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0235】
【化97】

実施例14に記載の技術を、(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.1g、0.18mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.051g、51%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 571、M+H2O+H 589. 保持時間5.3 & 5.5mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例44
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0236】
【化98】

実施例38に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および2-フルオロフェニルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.11g、69%). MS M+H 513. 保持時間5.1mins 30-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例45
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0237】
【化99】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(2'-フルオロ-ビフェニル-3-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.11g、0.21mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.054g、51%)をそのケトン水和物との混合物として得た。 MS M+H 511、M+H2O + H 529. 保持時間5.4 & 6.1mins 30-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例46
(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン
【0238】
【化100】

実施例38に記載の技術を、(S)-2-[(S)-1-(3-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン(0.15g、0.30mmol)および4-ピリジルボロン酸に適用した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-100%勾配)で精製し、標記生成物を油状物として得た(0.071g、47%). MS M+H 496. 保持時間3.7mins 30-90 MeCN:10mM(NH3)2CO3 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例47
3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0239】
【化101】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-(3-ピリジン-4-イル-フェニル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.071g、0.14mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.008g、11%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 494、M+H2O + H 512. 保持時間4.0 & 4.6mins 30-90 MeCN:10mM(NH3)2CO3、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例48
1-(4-ブロモ-チアゾール-2-イル)-4-メチル-ピペラジン
【0240】
【化102】

【0241】
標記化合物をPalmer et al J. Med. Chem. 2005、48、7520-7534に示すごとく製造する。
実施例49
(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸 ベンジルエステル
【0242】
【化103】

【0243】
標記化合物を、実施例1の構成要素から常套的脱保護/保護により製造する。
実施例50
(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸イソプロピルエステル
【0244】
【化104】

イソプロピルアルコール(100ml)中の(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸(1.80g、4.9mmol)の撹拌溶液に、濃硫酸(2ml)を加えた。得られた溶液を80℃で4時間加熱した。反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮し、得られた油状物をCH2Cl2(100ml)に分散させ、飽和NaHCO3(2 x 50ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、ついで減圧下で濃縮して褐色油状の標記化合物を得た(1.77g、88%)。 MS M+H 412. 保持時間6.6mins 30-97 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例51
(S)-4-メチル-2-{(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニル]-エチルアミノ}-ペンタン酸 イソプロピルエステル
【0245】
【化105】

DMF(30ml)中の(S)-2-[(S)-1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸 イソプロピルエステル(2.2g、5.36mmol)の撹拌溶液に、ビス(ピナコラト)ボラン(2.0g、8.04mmol)、酢酸カリウム(1.6g 16.1mmol)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(CH2Cl2との1:1複合体)(0.438g、0.54mmol)を加えた。得られた溶液をチューブ中に密封し、次いでマイクロ波で160℃に20分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、次いで酢酸エチル(500ml)を用い短シリカカラムでろ過した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、次いで粗生成物を逆相C18 カラムクロマトグラフィ(H2O:MeCN、50-100%勾配)で精製して、褐色油状の標記化合物を得た(0.920g、38%)。MS M+H 458. 保持時間4.6mins 70-97 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例52
(S)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン酸イソプロピルエステル
【0246】
【化106】

DMF:H2O(1:1、20ml)中の(S)-4-メチル-2-{(S)-2,2,2-トリフルオロ-1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-フェニル]-エチルアミノ}-ペンタン酸 イソプロピルエステル(0.72g、1.57mmol)の撹拌溶液に、1-(4-ブロモ-チアゾール-2-イル)-4-メチル-ピペラジン(0.5g、1.89mmol)、炭酸ナトリウム(0.2g 1.89mmol)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(CH2Cl2との1:1複合体)(0.129g、0.16mmol)を加えた。得られた溶液をチューブに密封し、次いでマイクロ波で160℃に20分間加熱した。反応混合物を冷却し、次いでCH2Cl2(100ml)で希釈した。有機層を分離して乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル:MeOH、9:1)で精製し、暗赤色固体の標記生成物を得た(0.150g、13%)。MS M+H 513. 保持時間4.0mins 50-97 10mM(NH3)2CO3:MeCN 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例53
(S)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン酸;塩化水素
【0247】
【化107】

2M塩酸およびジオキサンの撹拌混合物(1:1、10ml)に、(S)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン酸 イソプロピルエステル(0.15g、0.29mmol)を加えた。次に、該溶液を100℃で20時間加熱し、次いで減圧下で濃縮し、乾燥して暗褐色固体の標記化合物(0.14g、98%)を得、これをさらに精製することなく用いた。MS M-H 469。
実施例54
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3-オキソ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸 ベンジルエステル
【0248】
【化108】

【0249】
CH2Cl2(50ml)中の、(3R、3aR,6S、6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸ベンジルエステル(1.25g、4.44mmol)の撹拌溶液に、Dess-Martinペルヨージナン(2.1g、4.44mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3および10% Na2S2O3溶液(1:1、100ml)混合物で減衰させ、次いで有機相を乾燥し(MgSO4)、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル 1:1)で精製し、透明油状の標記化合物を得た(1.15g、92%)。MS M+H 280、TLC Rf 0.2(イソ-ヘキサン:酢酸エチル 1:2)。
実施例55
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸 ベンジルエステル
【0250】
【化109】

【0251】
メタノール(10ml)中の(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3-オキソ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸 ベンジルエステル(1.15g、4.1mmol)の撹拌溶液に、トリメチルオルソホルメート(5ml)およびp-トルエンスルホン酸)(0.02g)を加えた。得られた溶液を60℃で3時間撹拌し、次いで冷却し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、5-66%勾配)で精製し、透明油状の標記化合物を得た(1.07g、80%)。MS M+H 326、TLC Rf 0.2(イソ-ヘキサン:酢酸エチル 1:4)。
実施例56
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール
【0252】
【化110】

【0253】
メタノール(10ml)中の、(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-カルボン酸ベンジルエステル(0.07g、0.22mmol)の溶液をH-Cube水素添加装置(流速1ml/min)の10%Pd/C(10mgs)含有カートリッジに通した。得られた溶液を濃縮して透明油状の標記生成物を得た(0.042g、99%)。MS M+H 192。
実施例57
(S)-1-((3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン-1-オン
【0254】
【化111】

DMF(10ml)中(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール(0.084g、0.44mmol)、および(S)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン酸;塩化水素(0.14g、0.29mmol)の撹拌溶液に、HATU(0.17g、0.44mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.15ml、0.88mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。次に、残渣をCH2Cl2(20ml)に分散させ、飽和重炭酸ナトリウム溶液(1 x 10ml)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。生成物を逆相C18 カラムクロマトグラフィ(H2O:アセトニトリル、30-90%勾配)で精製し、淡褐色油状の標記化合物を得た(0.39g、55%)。MS M+H 644、保持時間4.7mins 30-97 10mM(NH3)2CO3:MeCN 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例58
(3aS.6S,6aS)-6-フルオロ-4-[(S)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタノイル]-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0255】
【化112】

トリフルオロ酢酸(1.8ml)中の(S)-1-((3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-3,3-ジメトキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-((S)-2,2,2-トリフルオロ-1-{4-[2-(4-メチル-ピペラジン-1-イル)-チアゾール-4-イル]-フェニル}-エチルアミノ)-ペンタン-1-オン(0.04g、0.062mmol)の撹拌溶液に、水(0.2ml)を加えた。得られた溶液を室温で24時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(5ml)で希釈し、次いで溶媒混合物をN2ガス流を用いて蒸発させた。次に、粗生成物をCH2Cl2に再溶解し、2M Na2CO3溶液(1ml)で中和し、有機層を分離し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中10mM(NH3)2CO3、および溶液B = アセトニトリル中10% A)で精製し、白色固体の標記生成物(0.01g、27%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 598、M+H2O+H 616. 保持時間3.2 & 3.8mins 30-97 10mM(NH3)2CO3:MeCN 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例59
(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸
【0256】
【化113】

アセトニトリル(100ml)中の過ヨウ素酸(11.6g、50.82mmol)の撹拌懸濁液に、酸化クロニウム(VI)(23mgs、0.023mmol)および水(0.5ml)を加えた。得られた懸濁液を室温で数時間撹拌し、次いで氷浴で0℃に冷却し、次いで(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン-1-オール(1.5g、4.23mmol)を10mlのアセトニトリルに滴加し、0℃でさらに30分間撹拌を続けた。反応物を酸性Na2HPO4溶液(200ml水中12.0g、濃HClでpH3に調製)に注ぎ入れ、次いでジエチルエーテル(3 x 100ml)で抽出し、次に、混合有機抽出物を、ブライン(1 x 100ml)、亜硫酸水素ナトリウム溶液(1 x 100ml)、およびブライン(1 x 100ml)で連続的に洗浄した。有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、次いで濃縮して黄色油状の標記化合物を得た(1.61g、97%)(ジアステレオ異性体の2:1混合物)。 MS M+H 368. 保持時間5.2mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム
実施例60
(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-ペンタン-1-オン
【0257】
【化114】

CH2Cl2(2ml)中(3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イウム;クロリド(0.09g、0.60mmol)、および(S)-2-[1-(4-ブロモ-フェニル)-2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ]-4-メチル-ペンタン酸(0.2g、0.54mmol)の撹拌溶液に、DCC(0.22g、1.09mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.1ml、0.54mmol)を加えた。得られた溶液を室温で一夜撹拌し、次いでセライトでろ過し、次いで減圧下で濃縮した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(イソ-ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製し、黄色固体の標記化合物を得た(0.155、58%)。 MS M+H 497、保持時間5.8mins 10-90 MeCN:0.05%TFA 6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
実施例61
(3aS,6S,6aS)-6-フルオロ-4-{(S)-4-メチル-2-[2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタノイル}-テトラヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-3-オン
【0258】
【化115】

実施例14に記載の技術を(S)-1-((3R,3aR,6S,6aS)-6-フルオロ-3-ヒドロキシ-ヘキサヒドロ-フロ[3,2-b]ピロール-4-イル)-4-メチル-2-[2,2,2-トリフルオロ-1-(3'-メタンスルホニル-ビフェニル-4-イル)-エチルアミノ]-ペンタン-1-オン(0.120g、0.27mmol)に適用した。生成物をprep-HPLC [Phenomenex Synergi C12 10μm 10×150mmカラム、溶液Bの30→90% 15min勾配(溶液A = 水中0.1% TFA、および溶液B = アセトニトリル中10% A)、流速18ml/min]で精製し、白色固体の標記化合物(0.036g、34%)をそのケトン水和物との混合物として得た。MS M+H 495、M+H2O+H 513. 保持時間5.9 & 6.4mins 10-90 MeCN:0.05%TFA、6min勾配 C12逆相50mm * 4.6mm i.d.カラム。
生物学的実施例
カテプシンKタンパク質分解触媒活性の測定
【0259】
カテプシンKの常套的アッセイは、PDBに記載のようなヒト組換え酵素を用いて行う。
ID BC016058 標準;mRNA;HUM;1699 BP.
DE ホモサピエンスカテプシンK(濃化異骨症)、mRNA(cDNAクローンMGC:23107
RX MEDLINE; RX PUBMED;12477932.
DR RZPD;IRALp962G1234.
DR SWISS-PROT;P43235
【0260】
組換えカテプシンKは、E coli、Pichia、およびBaculovirus系を含む種々の市販の発現系で発現させることができる。精製酵素を常套的方法により前配列を除去することにより活性化する。
【0261】
動力学的定数を測定するための標準的アッセイ条件は、蛍光性ペプチド基質、典型的にはH-D-Ala-Leu-Lys-AMCを使用し、1mM EDTAおよび10mM 2-メルカプトエタノール含有100mM Mes/トリス(pH7.0)、または5mM EDTAおよび20mMシステイン含有100mMリン酸ナトリウム、imM EDTA、0.1%PEG4000(pH6.5)、または100mM 酢酸ナトリウム(pH5.5)(それぞれ所望により安定化剤として1M DTTを含む)を用いて測定した。用いる酵素濃度は5nMであった。ストック基質溶液をDMSO中10mMに調製した。スクリーニングを60μMの固定基質濃度で実施し、詳細な動力学的試験には250μMからの基質の二倍希釈を用いた。該アッセイにおいて総DMSO濃度を3%以下に維持した。すべてのアッセイを周囲温度で行った。生成物の蛍光(390 nmで励起、460 nmで放射)をLabsystems Fluoroskan Ascent蛍光プレートリーダーでモニターした。生成物のプログレス曲線をAMC生成物の生成後15分間にわたり作製した。
カテプシンS Ki測定
【0262】
本アッセイでは、7被検化合物を既知のカテプシンS阻害剤コンパレータを含む陽性対照と同時に試験することができる384ウェルプレートフォーマットにおいてバキュロウイルス発現ヒトカテプシンSおよびBachemから利用可能なboc-Val-Leu-Lys-AMC蛍光基質を用いる。
基質の希釈
【0263】
280μl/ウェルの12.5% DMSOを96深ウェルポリプロピレンプレートの2つの縦列の横列B-Hに加える。70μl/ウェルの基質を横列Aに加える。2 x 250μl/ウェルのアッセイ緩衝液(100mMリン酸ナトリウム、100mM NaCl、pH6.5)を横列Aに加え、混合し、プレートの横列Hまで二倍希釈する。
阻害剤の希釈
【0264】
100μl/ウェルのアッセイ緩衝液を96ウェルV底ポリプロピレンプレートの縦列2-5および7-12の4横列に加える。200μl/ウェルのアッセイ緩衝液を縦列1および6に加える。
【0265】
DMSO中で調製した第1被検化合物を典型的には最初に測定した粗Kiの10〜30倍をもたらす容量で上端横列の縦列1に加える。粗Kiを予備ランから計算する。10μl/ウェルの1mM boc-VLK-AMC(アッセイ緩衝液中で希釈したDMSO中の10mMストックの1/10希釈)を96ウェルMicrofluor(登録商標)プレートの横列B〜Hに、また、20μl/ウェルを横列Aに分配する。2μlの各10mM被検化合物を横列A、縦列1〜10の別個のウェルに加える。横列B〜Hの各ウェルに、1mM DTTおよび2nM カテプシンSを含む90μlアッセイ緩衝液を、また180μlを横列Aに加える。マルチチャンネルピペットを用いて横列Aを混合し、横列Gまで二倍希釈する。横列Hを混合し、蛍光分光光度計で計測する。計測値は競合阻害方程式に適合させたプリズムデータであり、S = 100μMおよびKM = 100μMにセットし、最大100μMまでのKi推定値を得る。
【0266】
第2被検化合物を上端横列の縦列6に、第3被検化合物を第2横列の縦列1に加えるなどする。下端横列の縦列6に1μlのコンパレータを加える。縦列1を混合し、縦列5まで二倍希釈する。縦列6を混合し、縦列10まで二倍希釈する。
【0267】
5 x 10μlにセットした8チャンネルマルチステッピングピペットを用い、10μl/ウェルの基質を384ウェルアッセイプレートに分配する。基質希釈プレートの最初の縦列を横列Aから出発してアッセイプレートの全縦列に分配する。マルチチャンネルピペットのチップ間隔は、交互に(1つ置きに)横列を正確に飛ばす。第2縦列を横列Bから出発して全ての縦列に分配する。
【0268】
4 x 10μlにセットした12-チャンネルマルチステッピングピペットを用い、10μl/ウェルの阻害剤を384ウェルアッセイプレートに分配する。阻害剤希釈プレートの第1横列をA1から出発してアッセイプレートの1つ置きの横列に分配する。マルチチャンネルピペットのチップ間隔を1つ置きに横列を正確に飛ばす。同様に、第2、第3、および第4横列をそれぞれA2、B1、およびB2から出発する1つ置きの横列および縦列に分配する。
【0269】
20mlアッセイ緩衝液および20μl 1M DTTを混合する。十分なカテプシンSを加え、2nMの最終濃度を得る。
【0270】
分配器、例えばMultidrop 384を用いてアッセイプレートの全ウェルに30μl/ウェルを加え、蛍光分光光度計、例えばAscentを用いて計測する。
【0271】
蛍光計測値(励起波長および放射波長それぞれ390nmおよび460nm(バンドパスフィルターを用いてセット)は、蛍光基質の酵素開裂の程度を反映し、阻害剤にも関わらず各ウェルに適合した線形速度である。
【0272】
各阻害剤に対する全ウェルの適合速度を、SigmaPlot 2000を用いる競合阻害方程式に適合させ、V、Km、およびKi値を測定する。
カテプシンL Ki
【0273】
以下の修正を施した上記方法をカテプシンLのKiを測定するのに用いる。
該酵素には市販されているヒトカテプシンL(例えばCalbiochem)がある。該基質にはBahcemから入手できるH-D-Val-Leu-Lys-AMCがある。アッセイ緩衝液は100mM酢酸ナトリウム(1mM EDTA、pH5.5)である。DMSOストック(100%DMSO中10mM)をアッセイ緩衝液で10%に希釈する。酵素を、使用直前にアッセイ緩衝液+1mMジチオスレイトールで5nMの濃度に調製する。100% DMSOで調製した10mM阻害剤2μlを横列Aに分配する。10ulの50μM基質(DMSO中10mMストックの=1/200希釈、アッセイ緩衝液で希釈)
阻害試験
【0274】
潜在的阻害剤を種々の濃度の被検化合物を用い上記アッセイを用いてスクリーニングする。基質と阻害剤の緩衝溶液に酵素を加えて反応を開始した。Ki値を方程式1に従って計算した。
【0275】
【数11】

[ここで、v0は反応速度であり、Vは最大速度であり、Sはミカエル定数KMの基質濃度であり、Iは阻害剤の濃度である。]。
【0276】
本発明の典型的化合物のカテプシンK能および選択性を上記アッセイでアッセイした。化合物は結果をナノモルで示すほどカテプシンKに対して有効であるが、カテプシンLおよびSデータはマイクロモルであることに注意のこと。

【0277】
本発明の化合物は、カテプシンKに対して非常に有効であるだけでなく、密接に関連したシステインプロテアーゼ、カテプシンLおよびSに対して少なくとも100倍選択性があることが明らかであろう。さらに、該化合物は典型的には良好な浸透性(以下で測定)および他のDMPK特性を有する。
浸透(透過)性
【0278】
この実施例では、ヒト消化管の細胞を介する阻害剤の輸送を測定する。該アッセイでは、40〜60の通過数を有するよく知られたCaco-2細胞を用いる。
先端(apical)から側底(basolateral)への輸送
【0279】
一般的に、すべての化合物は2〜4ウェルで試験する。側底および先端ウェルはそれぞれ1.5mLおよび0.4mL輸送緩衝液(TB)を含み、被検物質の標準的濃度は10μMである。さらに、すべての被検溶液および緩衝液は1% DMSOを含む。試験前に、プラスチック物質への非特異的結合を避けるために、輸送プレートを10%血清を含む培養液で30分間プレコートする。21〜28日後、フィルター支持体上の培養中の細胞は浸透性試験の準備が整っている。
【0280】
輸送プレートNo1は、各4ウェルの3横列を含む。横列1は洗浄を示し、横列2は「30分間」を、横列3は「60分間」を示す。輸送プレートNo2は、4ウェルの3横列を含み、横列4は「90分間」を、横列5は「120分間」を示し、残る横列は割り当てない。
【0281】
先端ウェルから培養液を除去し、挿入物を、すでに横列1〜5に1.5mL輸送緩衝液(HBSS、25mM HEPES、pH7.4)で調製した挿入物を含まない2プレートのうちの輸送プレート(プレートno.1)中の、洗浄横列(No. 1)に移す。A→Bスクリーニングにおいて、側底ウェル中のTBは、1%ウシ血清アルブミンも含む。
【0282】
0.5mL輸送緩衝液(HBSS、25mM MES、pH6.5)を挿入物に加え、単層細胞をポリミックスシェーカー中37℃で30分間、輸送緩衝液系で平衡化する。緩衝液系で平衡化した後、経上皮電気抵抗値(TEER)は、EVOMチョップスティック器具で各ウェルで測定する。TEER値は、通常400〜1000Ω/ウェル(用いるパッセージ数に依存する)。
【0283】
輸送緩衝液(TB、pH6.5)を先端側から除去し、挿入物を30分間の横列(No.2)に移し、被検物質を含む新鮮425μL TB(pH6.5)を先端(ドナー)ウェルに加える。プレートを約150〜300rpmの低振盪速度のポリミックスシェーカー中で37℃でインキュベーションする。横列2中で30分間インキュベーションし、次いで挿入物を、30分間毎に新たな予め温めた側底(レシーバー)ウェルに移す(横列3(60分間)、4(90分間)、および5(120分間))。
【0284】
25μL試料を〜2分間後および実験終了時に先端溶液からとる。これら試料は、実験開始時および終了時に得たドナー試料を示す。
【0285】
300μLを計画した各時点で側底(リザーバー)ウェルからとり、TEERのポスト値を実験終了時に測定する。すべての回収試料に、アセトニトリルを試料の50%の最終濃度に加える。回収試料は、HPLCまたはLC-MSにより分析するまで-20℃に保存する。
側底から先端への輸送
【0286】
一般的には、すべての化合物を2〜4ウェルで試験する。側底および先端ウェルは、それぞれ1.55mLおよび0.4mL TBを含み、被検物質の標準濃度は10μMである。さらに、全ての被検溶液および緩衝液は1% DMSOを含む。実験前に、輸送プレートをプラスチック物質への非特異的結合を避けるために10%血清を含む培養液で30分間プレコートする。
【0287】
21〜28日後、フィルター支持体上の培養中の細胞は透過性試験の準備が整っている。先端ウェルから得た培養液および挿入物を、挿入物を含まない新たなプレート(輸送プレート)の洗浄横列(No.1)に移す。
【0288】
輸送プレートは、4ウェルの3横列を含む。横列1は「洗浄」を示し、横列3は「実験列」である。輸送プレートを予め、洗浄横列No.1中で1.5mL TB(pH7.4)で調製し、実験横列No.3(ドナー側)中で被検物質を含む1.55mL TB(pH7.4)で調製した。
【0289】
0.5mL輸送緩衝液(HBSS、25mM MES、pH6.5)を横列No. 1中の挿入物に加え、単層細胞をポリミックスシェーカー中37℃で30分間、輸送緩衝液系で平衡化する。緩衝液系で平衡化した後、TEERは、EVOMチョップスティック器具で各ウェルで測定する。
【0290】
輸送緩衝液(TB、pH6.5)を先端側から除去し、挿入物を横列3に移し、400μL 新鮮TB(pH6.5)を挿入物に加える。30分間後、250μLを先端(レシーバー)ウェルから除去し、新鮮輸送緩衝液で交換する。次に、250μL試料を除去し、120分間の実験終了時まで30分間毎に新鮮輸送緩衝液に交換し、最終的にTEERのポスト値を実験終了時に測定する。25μL試料を〜2分間後および実験終了時に側底(ドナー)コンパートメントからとる。これら試料は実験開始時および終了時のドナー試料を示す。
【0291】
すべての回収試料にアセトニトリルを試料の50%の最終濃度に加える。回収試料をHPLCまたはLC-MSで分析するまで-20℃で保存する。
計 算
【0292】
累積吸収分画FAcum対時間の測定。FAcumは、
【数12】

から計算する
[式中、CRiは間隔iの終末のリザーバー濃度であり、CDiは、間隔iの開始点のドナー濃度である。]。
【0293】
浸透性係数(Papp、cm/s)の測定値は、
【数13】

から計算する
[式中、kは、時間(min)に応じて累積吸収分画(FAcum)の直線回帰により得られる勾配で定義した輸送速度(min-1)であり、VRはリザーバーチャンバーの容量(mL)であり、Aはフィルター面積(cm2)である。]。
参照化合物

【0294】
特許および特許出願を含む本出願で引用している全ての参考文献は最大限可能な限り本明細書の一部を構成する。
【0295】
明細書および請求の範囲を通して、特記しない限り、用語「含む(comprise)」(および変形物、例えば「comprises」および「comprising」)は、記載した整数、工程、整数群、または工程群を含み、いかなる他の整数、工程、整数群、または工程群も排除しないことを意図すると理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式II:
【化1】

で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩、水和物、またはN-オキシド
[式中、R1とR2の1つがハロであり、その他がHまたはハロである;
R3は、-C1-C5直鎖または分岐鎖の所望によりフッ素化されたアルキルまたは-CH2CR5C3-C4-シクロアルキルである;
R4はHである;
R5は、H、C1-C2アルキル、C1-C2ハロアルキル、ヒドロキシル、OC1-C2アルキル、フルオロである;
R6は、安定な所望により置換された単環式または二環式炭素環またはヘテロ環である(ここで、該または各環は4、5または6個の環原子、およびS、OおよびNから選ばれる0〜3個のヘテロ原子を有し、任意的な置換基はR7から選ばれる1〜3個のメンバーを含む;
R7は、独立してハロ、オキソ、ニトリル、ニトロ、C1-C4アルキル、-XNRdRe、-XNReR8、-NReXR8、NH2CO-、X-R8、X-O-R8、O-X-R8、X-C(=O)R8、X-(C=O)NRdR8、X-NReC(=O)R8、X-NHSOmR8、X-S(=O)mR8、X-C(=O)OR8、X-NReC(=O)OR8から選ばれる;
R8は、独立してH、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、チオピラニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、フェニルである(これらはいずれも所望によりR9から選ばれる3個以下のメンバーで置換されている);
R9は、独立してヒドロキシ、XR10、-XNRdRe、-XNReR10、-NReC1-C4アルキルR10、-S(=O)mRe、シアノ、カルボキシ、オキソ、C1-C4アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4アルカノイル、カルバモイルから選ばれる;
R10は、C3-C6シクロアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、チオピラニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、フェニル(これらはいずれも所望によりC1-C4アルキル、ハロ、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、シアノ、-S(=O)mRe、C1-C4-ハロアルキルで置換されている)である;
Xは、独立して結合またはC1-C4アルキレンである;
Raは、独立してH、C1-C4アルキル、またはCH3C(=O)である;
RbはC1-C4ハロアルキルである;
RcはH、C1-C4アルキルであるか、またはRcはR6およびそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって、R6について定義した炭素環またはヘテロ環を形成する;
Rdは、独立してH、C1-C4アルキル、またはCH3C(=O)である;
Reは、独立してH、C1-C4アルキルである;または
RdおよびReは、それらが結合しているN原子と一緒になって、R9で所望により置換されたモルホリン、ピペリジン、ピペラジン、またはピロリジン環を形成する;
mは独立して0、1、または2である。]。
【請求項2】
立体化学が下記の部分構造:
【化2】

で示される請求項1記載の化合物。
【請求項3】
立体化学が下記の部分構造:
【化3】

で示される請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rbがトリフルオロメチルであり、立体化学が下記の部分構造:
【化4】

で示される請求項1記載の化合物。
【請求項5】
R2がフルオロであり、R1がHである請求項1記載の化合物。
【請求項6】
R3がC1-C4分岐鎖アルキルである請求項1記載の化合物。
【請求項7】
R3がイソブチルである請求項6記載の化合物。
【請求項8】
式IIに示すRaがHである請求項1記載の化合物。
【請求項9】
R6が置換フェニルである請求項1記載の化合物。
【請求項10】
該置換基が、-NRdRe、-CH2NRdRe、-NReR9、-NReXR9、C1-C4直鎖または分岐鎖アルキル、または-O-R9を含むものである請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
該置換基が、-NH-CH2フェニル、-NHCH2ピリジル、または-NH-フェニルを含み、各フェニルまたはピリジル環がC1-C4-アルキル、-NRaRb、-NRbR8、または-NRbC1-C4アルキルR8で置換されている請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
該置換基が、C3-C6シクロアルキル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、インドリニル、ピラニル、チオピラニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、フェニル(これらはいずれも所望によりR9で置換されている)を含む、請求項9に記載の化合物。
【請求項13】
該置換基がインドリニル、ピラニル、チオピラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル(これらはいずれも所望によりR9で置換されている)から選ばれる請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
該置換基がチアゾリル、5-メチル-チアゾリル、またはチエニル(これらはいずれも所望によりR9で置換されている)である請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
該置換基がチアゾール-4-イル、5-メチルチアゾール-4-イル、またはチエン-2-イル(これらはいずれも所望によりR9で置換されている)である請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
該チアゾリル、5-メチルチアゾリル、またはチエニルが、モルホリニル、モルホリニルメチル-、ピペリジニル、ピペリジニルメチル-、ピペラジニル、ピペラジニルメチル(これらのいずれかはC1-C3アルキル、フルオロ、ジフルオロ、またはC1-C3アルキル-O-C1-C3アルキル-で置換されている)で置換されている請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
チアゾリル、5-メチルチアゾリル、またはチエニルに対する置換基が、メチルで置換されているピペリド-4-イル、C1-C3アルキルまたはメチルオキシエチル-でN-置換されているピペラジニル、または非置換の、またはフルオロまたはジ-フルオロで4-置換されているピペリド-1-イルメチル-である請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
該置換基が、所望によりR9で置換されているモルホリン、ピペリジン、またはピペラジン環を含むものである請求項10に記載の化合物。
【請求項19】
ピペリド-4-イルまたはN-ピペラジニル(RaでN-置換されている)、または-NRdReで4置換されているピペリジン-1-イルを含む請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
R6が、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラニル、3-メチルベンゾフラニルカルシウム、またはベンゾキサゾリル(これらいずれも所望により1または2個のR7で置換されている)である請求項1記載の化合物。
【請求項21】
1個の該置換基が-OR8、OXR8、-NReR8、または-NReXR8である請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
R8が、ピペリド-4-イル、ピペラジン-1-イル、またはピペリジン-1-イル、またはモルホリノ(これらのいずれかがC1-C3アルキルで置換されている)請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
R6に対する任意の置換基が、N-モルホリニルエチルオキシ、N-モルホリニルメチルオキシ、N-メチルピペリド-4-イルオキシ、またはN-メチルモルホリン-3-イルメチルオキシである請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
該任意の置換基R9が、ヒドロキシ、XR10、-XNRdRe、-XNReR10、-NReC1-C4アルキルR10、-シアノ、カルボキシ、オキソ、C1-C4アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4アルカノイル、またはカルバモイルから選ばれる請求項1記載の化合物。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれかに記載の化合物、およびそのための医薬的に許容される担体または希釈剤を含む医薬組成物。
【請求項26】
カテプシンKの不適切な発現または活性化を特徴とする疾患を治療するための医薬を製造するための請求項1〜24のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項27】
該疾患が、骨粗鬆症、
歯肉疾患、例えば歯肉炎および歯周炎、
パジェット病、
悪性の高カルシウム血症、
代謝性骨疾患、
軟骨またはマトリックスの過剰分解を特徴とする疾患、例えば
骨関節炎および関節リウマチ、
新生組織(腫瘍)形成を含む骨癌、
疼痛から選ばれる、請求項26記載の使用。
【請求項28】
医薬として使用するための請求項1〜24のいずれかに記載の化合物。
【請求項29】
カテプシンKの不適切な発現または活性化を特徴とする疾患の治療または予防に使用するための請求項1〜24のいずれかに記載の化合物。
【請求項30】
カテプシンKの不適切な発現または活性化を特徴とする疾患の治療または予防方法であって、安全で有効な量の請求項1〜24のいずれかに記載の化合物をそれを必要とする対象に投与することを含む方法。

【公表番号】特表2009−500376(P2009−500376A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519939(P2008−519939)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/063952
【国際公開番号】WO2007/006716
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(592182539)メディヴィル・アクチボラグ (13)
【氏名又は名称原語表記】MEDIVIR AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】