説明

シャッタ駆動装置および3次元映像表示システム

【課題】低消費電力化を図ることができ、バッテリであっても3次元メガネの十分な使用時間を得ることが可能なシャッタ駆動装置および3次元映像表示システムを提供する。
【解決手段】中間電圧を出力する機能および電力回収機能を含む電力回収容量121を有する電力回収部120と、第1の駆動対象容量性負荷を含む第1のシャッタ35Rと、第2の駆動対象容量性負荷を含む第2のシャッタ35Lと、第1のクランプ回路101と、第2のクランプ回路102と、少なくとも一つの第3のクランプ回路103(104)と、第1の駆動対象容量性負荷の一端側、第2の駆動対象容量性負荷の一端側、第1の駆動対象容量性負荷の他端側、および第2の駆動対象容量性負荷の他端側のうちの少なくともいずれかと電力回収容量との間を接続する少なくとも一つの電力回収経路PWと、電力回収経路に配置される少なくとも一つの回収制御スイッチSPと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元(3D)メガネのシャッタを駆動して3次元の立体視映像を表出させるシャッタ駆動装置および3次元映像表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、3Dメガネの概念を示す図である。
【0003】
図1に示すように、3Dメガネ1は、一般的なメガネの左右レンズに相当する部分に液晶シャッタ2,3が配置されている。
そして、シャッタ駆動装置により、液晶(LC)シャッタ2,3を映像表示に同期させてオン(ON)、オフ(OFF)することにより、3次元の立体視映像を表出させる。
【0004】
図2は、一般的なシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【0005】
シャッタ駆動装置4は、ドライバICとして集積化されている。
シャッタ駆動装置4は、クランプ回路5,6,7,8を有する。
クランプ回路5は、液晶シャッタ2の容量性負荷2aの一端側を、端子T1を通して電源電位VDDまたは基準電位VSSにクランプする。
クランプ回路6は、液晶シャッタ2の容量性負荷2aの他端側を、端子T2を通して電源電位VDDまたは基準電位VSSにクランプする。
クランプ回路7は、液晶シャッタ3の容量性負荷3aの一端側を、端子T3を通して電源電位VDDまたは基準電位VSSにクランプする。
クランプ回路8は、液晶シャッタ3の容量性負荷3aの他端側を、端子T4を通して電源電位VDDまたは基準電位VSSにクランプする。
【0006】
クランプ回路5は、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタPT1およびnチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT1により形成されている。
PMOSトランジスタPT1のソースが電源VDDに接続され、ドレインが端子T1に接続されている。
NMOSトランジスタNT1のソースが基準電位VSSに接続され、ドレインがドライブ端子T1に接続されている。
PMOSトランジスタPT1およびNMOSトランジスタNT1は、ゲートに供給される信号SS1により相補的にオン(ON)、オフ(OFF)される。
【0007】
クランプ回路6は、PMOSトランジスタPT2およびNMOSトランジスタNT2により形成されている。
PMOSトランジスタPT2のソースが電源VDDに接続され、ドレインが端子T2に接続されている。
NMOSトランジスタNT2のソースが基準電源VSSに接続され、ドレインが端子T2に接続されている。
PMOSトランジスタPT2およびNMOSトランジスタNT2は、ゲートに供給される信号SC1により相補的にON、OFFされる。
【0008】
クランプ回路7は、PMOSトランジスタPT3およびNMOSトランジスタNT3により形成されている。
PMOSトランジスタPT3のソースが電源VDDに接続され、ドレインが端子T3に接続されている。
NMOSトランジスタNT3のソースが基準電源VSSに接続され、ドレインが端子T3に接続されている。
PMOSトランジスタPT3およびNMOSトランジスタNT3は、ゲートに供給される信号SS2により相補的にON、OFFされる。
【0009】
クランプ回路8は、PMOSトランジスタPT4およびNMOSトランジスタNT4により形成されている。
PMOSトランジスタPT4のソースが電源VDDに接続され、ドレインが端子T4に接続されている。
NMOSトランジスタNT4のソースが基準電源VSSに接続され、ドレインが端子T4に接続されている。
PMOSトランジスタPT4およびNMOSトランジスタNT4は、ゲートに供給される信号SC2により相補的にON、OFFされる。
【0010】
シャッタ駆動装置4は、液晶シャッタ2,3の駆動対象である容量性負荷2a,3aに対して、クランプ回路5,6,7,8により電源VDDレベルの電圧および基準電位VSSレベルの電圧を印加することでシャッタのON、OFFを行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、3Dメガネは操作性等の観点からバッテリ駆動される場合がある。
3Dメガネの液晶シャッタ駆動装置においては、その用途から小型電池での長時間連続動作を可能とするために低消費電力駆動が必須事項である。
【0012】
しかしながら、上述したシャッタ駆動装置では、電源VDDおよび基準電位VSSに接続されたトランジスタで液晶シャッタ2,3を直接駆動するため、消費電力が大きく、低消費電力化は困難であり、小型バッテリでは十分な使用時間が得られない懸念がある。
【0013】
本発明は、低消費電力化を図ることが可能で、小型バッテリによる駆動であっても3次元メガネの十分な使用時間を得ることが可能なシャッタ駆動装置および3次元映像表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の観点のシャッタ駆動装置は、電源電位と基準電位の間の中間電圧を出力する機能、および電力を回収するための電力回収機能を含む少なくとも一つの電力回収容量を有する電力回収部と、第1の駆動経路と、第2の駆動経路と、少なくとも一つの第3の駆動経路と、第1の駆動対象容量性負荷を含む第1のシャッタと、第2の駆動対象容量性負荷を含む第2のシャッタと、上記第1の駆動経路を通して、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第1のクランプ回路と、上記第2の駆動経路を通して、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第2のクランプ回路と、上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な少なくとも一つの第3のクランプ回路と、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側、および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側のうちの少なくともいずれかと上記電力回収容量との間を接続する少なくとも一つの電力回収経路と、上記電力回収経路に配置される少なくとも一つの回収制御スイッチと、を有する。
【0015】
本発明の第2の観点の3次元映像表示システムは、表示デバイスを含む映像表示装置と、
第1のシャッタと第2のシャッタを駆動するシャッタ駆動装置を含み、上記表示デバイスを視認して3次元立体視映像を得る3次元メガネと、上記映像表示装置は、映像の同期信号を上記3次元メガネに送信可能な通信部を含み、上記3次元メガネは、上記映像表示装置の通信部から送信された同期信号を受信可能な通信部と、上記受信した同期信号に同期したタイミングで上記シャッタ駆動装置の駆動制御を行う制御と、を含み、上記シャッタ駆動装置は、電源電位と基準電位の間の中間電圧を出力する機能、および電力を回収するための電力回収機能を含む少なくとも一つの電力回収容量を有する電力回収部と、第1の駆動経路と、第2の駆動経路と、少なくとも一つの第3の駆動経路と、第1の駆動対象容量性負荷を含む第1のシャッタと、第2の駆動対象容量性負荷を含む第2のシャッタと、上記第1の駆動経路を通して、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第1のクランプ回路と、上記第2の駆動経路を通して、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第2のクランプ回路と、上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な少なくとも一つの第3のクランプ回路と、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側、および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側のうちの少なくともいずれかと上記電力回収容量との間を接続する少なくとも一つの電力回収経路と、上記電力回収経路に配置される少なくとも一つの回収制御スイッチと、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、低消費電力化を図ることが可能で、小型バッテリによる駆動であっても3次元メガネの十分な使用時間を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】3Dメガネの概念を示す図である。
【図2】一般的なシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施形態に係る3次元映像表示システムの外観の概要を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る3次元映像表示システムの構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【図6】比較例における第1の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図7】本実施形態における第1の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図8】比較例における第2の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図9】本実施形態における第2の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図10】比較例における第3の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図11】本実施形態における第3の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図12】比較例における第4の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図13】本実施形態における第4の駆動動作パターン時の動作および消費電流について説明するための図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【図15】第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図16】本発明の第3の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【図17】本発明の第4の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【図18】本発明の第5の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(シャッタ駆動装置の第1の構成例)
2.第2の実施形態(シャッタ駆動装置の第2の構成例)
3.第3の実施形態(シャッタ駆動装置の第3の構成例)
4.第4の実施形態(シャッタ駆動装置の第4の構成例)
5.第5の実施形態(シャッタ駆動装置の第5の構成例)
【0019】
図3は、本発明の実施形態に係る3次元映像表示システムの外観の概要を示す図である。
図4は、本発明の実施形態に係る3次元映像表示システムの構成例を示すブロック図である。
【0020】
本3次元(3D)映像表示システム10は、映像表示装置20および3Dメガネ本体30により形成される。
【0021】
映像表示装置20は、表示デバイス21、および通信部22を有する。
【0022】
表示デバイス21は、たとえば液晶テレビジョン(TV)機器などにより構成され、3Dメガネ本体30の駆動に伴って立体視される映像を表示する。
【0023】
通信部22は、表示デバイス21の表示と同期をとって3Dメガネ本体30がシャッタ駆動を行うために、映像表示の同期信号等の送信や3Dメガネ本体30からの情報を受信する機能を有する。
通信部22が3Dメガネ本体30に送信する映像表示の同期信号としては、たとえば垂直同期信号VSYNCが含まれる。
通信部22は、3Dメガネ本体30との通信を無線により行う。この無線通信には、たとえば赤外線(IR)通信が用いられる。
【0024】
3Dメガネ本体30は、通常メガネと同様に、リム31R,31L、リム間に形成されたブリッジ32、およびテンプル33R,33Lを有する。
そして、3Dメガネ本体30は、通信部34、液晶(LC)シャッタ35R,35L、シャッタ駆動装置(ドライバIC)36、および小型バッテリ37を含んで形成されている。
LCシャッタ35Rが第1のシャッタを形成し、LCシャッタ35Lが第2のシャッタを形成する。
【0025】
LCシャッタ35Rはリム31Rに固定され、LCシャッタ35Lはリム31Lに固定されている。
ブリッジ32の内面側(顔側)には、通信部34、シャッタ駆動装置36、および小型バッテリ37が配置されている。
【0026】
通信部34は、映像表示装置20の通信部22が送信する表示デバイス21の表示と同期をとって3Dメガネ本体30がシャッタ駆動を行うための、映像表示の垂直同期信号VSYNC等を受信する機能を有する。
通信部34は、受信した垂直同期信号VSYNCをシャッタ駆動装置36に供給する。
【0027】
シャッタ駆動装置36は、通信部34で受信した垂直同期信号VSYNCに同期してLCシャッタ35Rおよび35Lの駆動タイミングを制御し、この駆動タイミングに従ってLCシャッタ35R,35Lを駆動する。
シャッタ駆動装置36は、LCシャッタ35Rおよび35Lの駆動タイミングを制御するタイミング制御回路361、およびタイミング制御回路361の制御に従ってLCシャッタ35R,35Lを駆動するドライバ362がIC化されて構成されている。
【0028】
シャッタ駆動装置36のドライバICは、LCシャッタ35R,35Lに電源電位VDDレベルおよび基準電位VSSレベル、たとえばグランドGNDレベルの電位を印加することでLCシャッタ35R,35LのON/OFFを制御する機能を有する。
このようにしてシャッタ駆動装置36は、左右のLCシャッタ35R,35Lを映像表示に合わせて交互に開閉することで立体視映像を得る。
シャッタ駆動装置36は、LCシャッタ35R,35Lの駆動対象容量性負荷への出力には、電力回収用の電源(電力回収容量)と、電源電位VDD、および基準電位VSS、たとえばGND電位へのクランプ回路が使われる。
そして、シャッタ駆動装置36は、低消費電力化のために、容量およびスイッチを用いた電力回収機能を有している。
本実施形態に係るシャッタ駆動装置36は、電力回収機能により大幅な低消費電力化を実現する。
本実施形態のシャッタ駆動装置においては、液晶駆動で低消費電力化のために行われるコモン電圧VCOMの1フィールド期間ごとの反転駆動を採用している。
そして、本実施形態に係るシャッタ駆動装置は、コモン電圧の反転駆動においても、電力回収構成を用いることで、消費電力を大幅に削減することを可能にしている。
【0029】
以下、シャッタ駆動装置36の具体的な5つの構成例を、第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態として説明する。
なお、以下の説明ではシャッタ駆動装置36を、符号100をもって表す。
【0030】
<1.第1の実施形態>
図5は、本発明の第1の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【0031】
図5のシャッタ駆動装置100は、ドライバIC110および電力回収容量を含む電源120を有する。
【0032】
ドライバIC110は、接続端子T111,T112,T113,T114を有する。
第1の駆動対象容量性負荷LC101の一端が接続端子T111に接続され、他端が接続端子T113に接続されている。
第2の駆動対象容量性負荷LC102の一端が接続端子T112に接続され、他端が接続端子T114に接続されている。
電源120の入出力部が、端子T115に接続されている。
【0033】
シャッタ駆動装置100は、第1のクランプ回路101、第2のクランプ回路102、第3のクランプ回路103、第4のクランプ回路104を有する。
【0034】
シャッタ駆動装置100は、第1の駆動経路PD101、第2の駆動経路PD102、第3の駆動経路PD103、および第4の駆動経路PD104を有する。
【0035】
第1の駆動経路PD101は第1のクランプ回路101のノードND101および接続端子T111間に接続され、第2の駆動経路PD102は第2のクランプ回路102のノードND102および選択端子T112間に接続されている。
第3の駆動経路PD103は第3のクランプ回路103のノードND103および接続端子T113間に接続され、第4の駆動経路PD104は第4のクランプ回路104のノードND104および選択端子T114間に接続されている。
【0036】
シャッタ駆動装置100は、第1の電力回収経路PW101、第2の電力回収経路PW102、第3の電力回収経路PW103、および第4の電力回収経路PW104を有する。
【0037】
第1の電力回収経路PW101は接続端子T115と接続端子T111間に接続され、第2の電力回収経路PW102は接続端子T115と接続端子T112間に接続されている。
第3の電力回収経路PW103は接続端子T115と接続端子T113間に接続され、第4の電力回収経路PW104は接続端子T115と接続端子T114間に接続されている。
すなわち、本実施形態においては、第1の電力回収経路PW101、第2の電力回収経路PW102、第3の電力回収経路PW103、および第4の電力回収経路PW104の一端部が接続端子T115に共通に接続されている。
【0038】
シャッタ駆動装置100は、第1の駆動制御スイッチSD101、第2の駆動制御スイッチSD102、第3の駆動制御スイッチSD103、および第4の駆動制御スイッチSD104を有する。
【0039】
第1の駆動制御スイッチSD101は、第1の駆動経路PD101に配置され、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch1によりオン、オフが制御される。
第1の駆動制御スイッチSD101がオフ状態に保持されているとき、第1のクランプ回路101のノードND101はハイインピーダンス(Hi−Z)に保持される。
【0040】
第2の駆動制御スイッチSD102は、第2の駆動経路PD102に配置され、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch2によりオン、オフが制御される。
第2の駆動制御スイッチSD102がオフ状態に保持されているとき、第2のクランプ回路102のノードND102はハイインピーダンス(Hi−Z)に保持される。
【0041】
第3の駆動制御スイッチSD103は、第3の駆動経路PD103に配置され、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch3によりオン、オフが制御される。
第3の駆動制御スイッチSD103がオフ状態に保持されているとき、第3のクランプ回路103のノードND103はハイインピーダンス(Hi−Z)に保持される。
【0042】
第4の駆動制御スイッチSD104は、第3の駆動経路PD104に配置され、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch4によりオン、オフが制御される。
第4の駆動制御スイッチSD104がオフ状態に保持されているとき、第4のクランプ回路104のノードND104はハイインピーダンス(Hi−Z)に保持される。
【0043】
シャッタ駆動装置100は、第1の回収制御スイッチSP101、第2の回収制御スイッチSP102、第3の回収制御スイッチSP103、および第4の回収制御スイッチSP104を有する。
【0044】
第1の回収制御スイッチSP101は、第1の回収経路PW101に配置され、第1の駆動制御スイッチSD101と相補的にオン、オフするように、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch1の反転信号/Sch1によりオン、オフ制御される。なお、符号/は反転を示す。
【0045】
第2の回収制御スイッチSP102は、第2の回収経路PW102に配置され、第2の駆動制御スイッチSD102と相補的にオン、オフするように、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch2の反転信号/Sch2によりオン、オフ制御される。
【0046】
第3の回収制御スイッチSP103は、第3の回収経路PW103に配置され、第3の駆動制御スイッチSD103と相補的にオン、オフするように、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch3の反転信号/Sch3によりオン、オフ制御される。
【0047】
第4の回収制御スイッチSP104は、第4の回収経路PW104に配置され、第4の駆動制御スイッチSD104と相補的にオン、オフするように、制御部としてのタイミング制御回路361による信号Sch4の反転信号/Sch4によりオン、オフ制御される。
【0048】
シャッタ駆動装置100は、電源120を除く上記した各構成要素が集積化されてドライバIC110が形成されている。
【0049】
第1のクランプ回路101は、第1の駆動経路PD101、第1の駆動制御スイッチSD101を通して、第1の駆動対象容量性負荷LC101の一端側を電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルにクランプ可能に制御される。
第1のクランプ回路101は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SS1によりクランプ電位が電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルに制御される。
【0050】
第1のクランプ回路101は、電源側接続スイッチとしてのPMOSトランジスタPT101および基準電位側接続スイッチとしてのNMOSトランジスタNT101により形成されている。
PMOSトランジスタPT101のソースが電源VDDに接続され、ドレインが第1の駆動経路PD101に接続されたノードND101に接続されている。
NMOSトランジスタNT101のソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが第1の駆動経路PD101に接続されたノードND101に接続されている。
PMOSトランジスタPT101およびNMOSトランジスタNT101は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SS1によりオン、オフされる。
【0051】
第2のクランプ回路102は、第2の駆動経路PD102、第2の駆動制御スイッチSD102を通して、第2の駆動対象容量性負荷LC102の一端側を電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルにクランプ可能に制御される。
第2のクランプ回路102は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SS2によりクランプ電位が電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルに制御される。
【0052】
第2のクランプ回路102は、電源側接続スイッチとしてのPMOSトランジスタPT102および基準電位側接続スイッチとしてのNMOSトランジスタNT102により形成されている。
PMOSトランジスタPT102のソースが電源VDDに接続され、ドレインが第2の駆動経路PD102に接続されたノードND102に接続されている。
NMOSトランジスタNT102のソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが第2の駆動経路PD102に接続されたノードND102に接続されている。
PMOSトランジスタPT102およびNMOSトランジスタNT102は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SS2によりオン、オフされる。
【0053】
第3のクランプ回路103は、第3の駆動経路PD103、第3の駆動制御スイッチSD103を通して、第1の駆動対象容量性負荷LC101の他端側をコモン電圧VCOMとして電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルにクランプ可能に制御される。
第3のクランプ回路103は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SC1によりクランプ電位が電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルに制御される。
【0054】
第3のクランプ回路103は、電源側接続スイッチとしてのPMOSトランジスタPT103および基準電位側接続スイッチとしてのNMOSトランジスタNT103により形成されている。
PMOSトランジスタPT103のソースが電源VDDに接続され、ドレインが第3の駆動経路PD103に接続されたノードND103に接続されている。
NMOSトランジスタNT103のソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが第3の駆動経路PD103に接続されたノードND103に接続されている。
PMOSトランジスタPT103およびNMOSトランジスタNT103は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SC1によりオン、オフされる。
【0055】
第4のクランプ回路104は、第4の駆動経路PD104、第4の駆動制御スイッチSD104を通して、第2の駆動対象容量性負荷LC102の他端側をコモン電圧VCOMとして電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルにクランプ可能に制御される。
第4のクランプ回路104は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SC2によりクランプ電位が電源電位VDDまたは基準電位VSSレベルに制御される。
【0056】
第4のクランプ回路104は、電源側接続スイッチとしてのPMOSトランジスタPT104および基準電位側接続スイッチとしてのNMOSトランジスタNT104により形成されている。
PMOSトランジスタPT104のソースが電源VDDに接続され、ドレインが第4の駆動経路PD104に接続されたノードND104に接続されている。
NMOSトランジスタNT104のソースが基準電位VSSに接続され、ドレインが第4の駆動経路PD104に接続されたノードND104に接続されている。
PMOSトランジスタPT104およびNMOSトランジスタNT104は、制御部としてのタイミング制御回路361による信号SC2によりオン、オフされる。
【0057】
電力回収容量部として電源120は、入出力部が接続端子T115を介して第1の回収経路PW101、第2の回収経路PW102、第3の回収経路PW103、第4の回収経路PW104に接続されている。
電源120は、その接続ノードに電源電位VDDと基準電位VSSの間の中間電圧を印加する機能、および電力を回収するための電力回収機能を含む。
電源120は、接続ノードGNDに対して印加する中間電圧V1は、電力回収効率を考慮して、たとえば両電位の半値(VDD+VSS)/2に設定する。
ただし、この中間電圧V1は、電源電位VDD、基準電位VSSを除く両電位間のいずれかの値に設定することが可能であり、半値の場合より電力回収効率が落ちるものの、電力回収を実現して、低消費電力化を実現可能である。
以下の説明では、中間電圧はVDD/2に設定されるものとする。
【0058】
[第1の実施形態のシャッタ駆動装置100の動作]
以下に、上記構成を有するシャッタ駆動装置100の動作について、図2のシャッタ駆動装置を比較例として比較しつつ説明する。
なお、電力回収容量121は、液晶シャッタ負荷容量に対して十分に大きい値に設定する必要がある。
【0059】
シャッタ駆動装置100の駆動動作パターンとしては、次の4つの駆動動作パターンが挙げられる。
第1の駆動動作パターンPTN1は、駆動対象容量性負荷の両端電圧が離れる方向へ遷移する場合である。
第2の駆動動作パターンPTN2は、駆動対象容量性負荷の両端電圧が近づく方向へ遷移する場合である。
第3の駆動動作パターンPTN3は、駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に同方向へ遷移する場合である。
第4の駆動動作パターンPTN4は、駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に逆方向へ遷移する場合である。
本実施形態の構成および図2の比較例の構成での消費電流について上記駆動動作パターンごとにそれぞれ確認する。
【0060】
[PTN1:駆動対象容量性負荷の両端電圧が離れる方向へ遷移する場合]
まず、駆動対象容量性負荷の両端電圧が離れる方向へ遷移する第1の駆動動作パターンPTN1について説明する。
図6(A)および(B)は、比較例における第1の駆動動作パターンPTN1時の動作および消費電流について説明するための図である。
図7(A)および(B)は、本実施形態における第1の駆動動作パターンPTN1時の動作および消費電流について説明するための図である。
図において、I_lcは駆動対象容量性負荷電流を、I_chは電力回収電流を、Cloadは駆動容量、VDDは遷移電圧、VDD/2は遷移電圧を、fは駆動周波数をそれぞれ示している。
【0061】
図6(A)および(B)には、比較例において、コモン電圧VCOM側電圧が固定時のV_LC電圧遷移動作の波形および等価回路図が示されている。
図6(A)が駆動対象容量性負荷のチャージ動作、図6(B)が駆動対象容量性負荷のディスチャージ動作となる。
ここで、V_LC側固定でコモン電圧VCOM遷移の場合もここで説明する動作と同じとなるため説明は省略する。
まず、チャージ動作時、回路図に矢印Aで示す経路でVDDより駆動対象容量性負荷に電流がチャージされる。このときの電流の平均値は負荷容量Cload、遷移電圧VDD、フレーム周期Tで決まるため、以下で表される。
【0062】
【数1】

【0063】
また、ディスチャージ時も同様に考えると、チャージ時と同じ電流であることがわかる。
すなわち、駆動対象容量性負荷をVDDから0Vまでディスチャージする場合の消費電流の平均値も上記式(1)で表すことができる。
【0064】
図7(A)および(B)には、本実施形態に係るシャッタ駆動装置100の駆動対象容量性負荷のチャージ時およびディスチャージ時の電圧波形と等価回路図が示されている。
まず、電力回収の動作として、電源120の電力回収容量121の設定電圧をVDD/2とした場合、駆動対象容量性負荷のチャージ時は0V〜VDD/の電圧遷移時は電力回収容量121から電流を供給し、VDD/2〜VDD遷移時はVDDから電流を供給する。
また、ディスチャージ時はVDD〜VDD/2の遷移時は電力回収容量121へ電流を回収し、VDD/2〜0Vの遷移時は基準電位VSSに電流を流す(捨てる)ことで遷移を行う。
よって、VDDから消費する電流としてはVDD/2〜VDDの遷移分での電流となるために、以下の式で表される。
【0065】
【数2】

【0066】
ディスチャージ時も同じ式(2)で表され、比較例での消費電流と比較すると約半分の消費電流となる。
【0067】
また、電力回収容量121から供給または、回収する電流については以下の式となり、比較例の消費電力と比較すると約半分の消費電力となる。
【0068】
【数3】

【0069】
このように、本実施形態では、比較例の消費電力の半分を電力回収容量121に蓄え、次の遷移時に電荷を再利用することで、消費電力の削減を行っている。
【0070】
[PTN2:駆動対象容量性負荷の両端電圧が近づく方向へ遷移する場合]
次に、駆動対象容量性負荷の両端電圧が近づく方向へ遷移する第2の駆動動作パターンPTN2について説明する。
図8(A)および(B)は、比較例における第2の駆動動作パターンPTN2時の動作および消費電流について説明するための図である。
図9(A)および(B)は、本実施形態における第2の駆動動作パターンPTN2時の動作および消費電流について説明するための図である。
図において、I_lcは駆動対象容量性負荷電流を、I_chは電力回収電流を、Cloadは駆動容量、VDDは遷移電圧、VDD/2は遷移電圧を、fは駆動周波数をそれぞれ示している。
【0071】
図8(A)および(B)には、比較例において、コモン電圧VCOM側電圧が固定時のV_LC電圧遷移動作の波形および等価回路図が示されている。
図8(A)が駆動対象容量性負荷のチャージ動作、図8(B)が駆動対象容量性負荷のディスチャージ動作となる。
ここで、V_LC側固定でコモン電圧VCOM遷移の場合もここで説明する動作と同じとなるため説明は省略する。
まず、チャージ時の動作としては、駆動対象容量性負荷の一端側であるV_LC側がVDDへ接続されチャージされるが、もともと駆動対象容量性負荷にVDDの電位差を持っているためコモン電圧VCOM側(他端側)が瞬間的に2VDDまで押し上げられる。
このため、V_LC側に第1の駆動動作パターンPTN1と同じだけの電流I_lc1が電源VDDから流れ込むが、コモン電圧VCOMが2VDDとなっているため電源VDDに電流I_lc2が流れ込む。
このとき、それぞれの電流値は以下の式よりほぼ等しく、トータルとして消費電流は0となる。
【0072】
【数4】

【0073】
図9(A)および(B)には、本実施形態に係るシャッタ駆動装置100の駆動対象容量性負荷のチャージ時およびディスチャージ時の電圧波形と等価回路図が示されている。
電力回収の動作としては第1の駆動動作パターンPTN1の場合と同じで、電力回収容量121の設定電圧をVDD/2とし、チャージおよびディスチャージ時のVDD/2までの遷移を電力回収容量121によって行う。
このとき、比較例においても説明したようにトータルの電流値としてほぼ0となる。
しかしながら、電力回収および再利用については通常通り行うことが可能である。
また、電源VDDおよび基準電位VSSへの接続時の動作は遷移電圧が半分になっているが比較例の動作と同じとなり、トータルとして消費電力はほぼ0となる。
【0074】
[PTN3:駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に同方向へ遷移する場合]
次に、駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に同方向へ遷移する第3の駆動動作パターンPTN3について説明する。
図10(A)および(B)は、比較例における第3の駆動動作パターンPTN3時の動作および消費電流について説明するための図である。
図11(A)および(B)は、本実施形態における第3の駆動動作パターンPTN3時の動作および消費電流について説明するための図である。
図において、I_lcは駆動対象容量性負荷電流を、I_chは電力回収電流を、Cloadは駆動容量、VDDは遷移電圧、VDD/2は遷移電圧を、fは駆動周波数をそれぞれ示している。
【0075】
図10(A)および(B)には、比較例において、電圧遷移動作の波形および等価回路図が示されている。
図10(A)が駆動対象容量性負荷のチャージ動作、図10(B)が駆動対象容量性負荷のディスチャージ動作となる。
この動作の場合、駆動対象容量性負荷の両端が同時に同じ方向へ遷移するためチャージ、ディスチャージどちらの場合も電荷の移動が発生しない。その結果、電源VDDおよび基準電位VSSから電流は流れず、消費電流はほぼ0となる。
【0076】
図11(A)および(B)には、本実施形態に係るシャッタ駆動装置100の駆動対象容量性負荷のチャージ時およびディスチャージ時の電圧波形と等価回路図が示されている。
ここでの動作は比較例で説明したとおり、電荷の移動が発生しない。電力回収回路動作時であってもそれは同じであり、電流が流れないため電力回収および再利用は実質行われないが、消費電力も発生しない。
【0077】
[PTN4:駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に逆方向へ遷移する場合]
次に、駆動対象容量性負荷の両端電圧が同時に逆同方向へ遷移する第4の駆動動作パターンPTN4について説明する。
図12(A)および(B)は、比較例における第4の駆動動作パターンPTN4時の動作および消費電流について説明するための図である。
図13(A)および(B)は、本実施形態における第4の駆動動作パターンPTN4時の動作および消費電流について説明するための図である。
図において、I_lcは駆動対象容量性負荷電流を、I_chは電力回収電流を、Cloadは駆動容量、VDDは遷移電圧、VDD/2は遷移電圧を、fは駆動周波数をそれぞれ示している。
【0078】
図12(A)および(B)には、比較例において、電圧遷移動作の波形および等価回路図が示されており、動作パターンが反転したものである。
この場合、電圧遷移時、駆動対象容量性負荷の両端の電圧がそれぞれ反転するため負荷中の移動電荷としては一方の電圧が遷移する場合の2倍の電荷が移動することとなる。
そのため、消費電流値としては第1の駆動動作パターンPTN1で示した電流値の2倍となり以下で示す式で表される。
【0079】
【数5】

【0080】
図13(A)および(B)には、本実施形態に係るシャッタ駆動装置100の駆動対象容量性負荷のチャージ時およびディスチャージ時の電圧波形と等価回路図が示されている。
電力回収の動作としては第1の駆動動作パターンPTN1時と同じで、電力回収容量121の設定電圧をVDD/2とし、チャージおよびディスチャージ時のVDD/2までの遷移を電力回収容量121によって行う。
ここで、比較例と同様に同時遷移のため片側遷移時の2倍の電荷が移動する。
これは電力回収時も同様であり、電圧VDDの供給時、電力回収時それぞれ電流値は以下の式で表される。
【0081】
【数6】

【0082】
【数7】

【0083】
結果、比較例と比較すると、およそ半分の消費電流となっていることがわかる。
また、電力回収電流I_ch1については同時にI_ch2で容量をチャージしているため実質的に蓄えられる電流はほぼ0である。
【0084】
最終的に上記4パターン中第1の駆動動作パターンPTN1と第4の駆動動作パターンPTN4で電流を消費するが、どちらも比較例と比較すると消費電流値が約半分となっており、トータルとして電力回収部を付加することでおよそ半分の電力削減が実現できる。
【0085】
以上のように、本第1の実施形態によれば、シャッタ駆動装置36は、低消費電力化のために、容量およびスイッチを用いた電力回収機能を有していることから、電力回収機能により大幅な低消費電力化を実現することができる。
【0086】
なお、クランプ回路101〜104の出力ノードをハイインピーダンス(Hi−Z)に保持する駆動制御スイッチSD101〜SD104は、VDD/VSS接続スイッチとしてのクランプ回路の3値制御により省略が可能である。
また、電力回収容量には複数の容量性負荷を接続でき、その場合、それぞれの容量性負荷の遷移タイミングにおいて電力を回収する。
【0087】
<2.第2の実施形態>
図14は、本発明の第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
図15は、第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0088】
本第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Aが上述した第1の実施形態に係るシャッタ駆動装置100と異なる点は、電源120の構成および各スイッチを具体的な回路として示していることにある。
【0089】
電力回収機能を有する電源120は、一例として、電力回収容量121、抵抗R121,R122の抵抗分圧による基準電圧生成部122、および逆流防止ダイオードD121,D122を有する。
【0090】
本第2の実施形態において、第1〜第4の駆動制御スイッチSD101〜SD104、および第1〜第4の回収制御スイッチSP101〜SP104はトランスミッションゲートにより構成されている。
【0091】
第1の駆動制御スイッチSD101は、PMOSトランジスタPT111とNMOSトランジスタNT111のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT111のドレインとNMOSトランジスタNT111のソースが接続されてノードND111が形成されている。PMOSトランジスタPT111のソースとNMOSトランジスタNT111のドレインが接続されてノードND112が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT111のゲートが信号Sch1の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT111のゲートが信号Sch1の反転信号/Sch1(/は反転を示す)の供給ラインに接続されている。
ノードND111が第1のクランプ回路101のノードND101に接続され、ノードND112が接続端子T111に接続されている。
【0092】
第2の駆動制御スイッチSD102は、PMOSトランジスタPT112とNMOSトランジスタNT112のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT112のドレインとNMOSトランジスタNT112のソースが接続されてノードND113が形成されている。PMOSトランジスタPT112のソースとNMOSトランジスタNT112のドレインが接続されてノードND114が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT112のゲートが信号Sch2の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT112のゲートが信号Sch2の反転信号/Sch2(/は反転を示す)の供給ラインに接続されている。
ノードND113が第2のクランプ回路102のノードND102に接続され、ノードND114が接続端子T112に接続されている。
【0093】
第3の駆動制御スイッチSD103は、PMOSトランジスタPT113とNMOSトランジスタNT113のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT113のドレインとNMOSトランジスタNT113のソースが接続されてノードND115が形成されている。PMOSトランジスタPT113のソースとNMOSトランジスタNT113のドレインが接続されてノードND116が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT113のゲートが信号Sch3の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT113のゲートが信号Sch3の反転信号/Sch3(/は反転を示す)の供給ラインに接続されている。
ノードND115が第3のクランプ回路103のノードND103に接続され、ノードND116が接続端子T113に接続されている。
【0094】
第4の駆動制御スイッチSD104は、PMOSトランジスタPT114とNMOSトランジスタNT114のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT114のドレインとNMOSトランジスタNT114のソースが接続されてノードND117が形成されている。PMOSトランジスタPT114のソースとNMOSトランジスタNT114のドレインが接続されてノードND118が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT114のゲートが信号Sch4の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT114のゲートが信号Sch4の反転信号/Sch4(/は反転を示す)の供給ラインに接続されている。
ノードND117が第4のクランプ回路104のノードND104に接続され、ノードND118が接続端子T114に接続されている。
【0095】
第1の回収制御スイッチSP101は、PMOSトランジスタPT121とNMOSトランジスタNT121のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT121のドレインとNMOSトランジスタNT121のソースが接続されてノードND121が形成されている。PMOSトランジスタPT121のソースとNMOSトランジスタNT121のドレインが接続されてノードND122が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT121のゲートが信号Sch1の反転信号/Sch1(/は反転を示す)供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT121のゲートが信号Sch1の供給ラインに接続されている。
ノードND121が接続端子T115に接続され、ノードND122が接続端子T111に接続されている。
【0096】
第2の回収制御スイッチSP102は、PMOSトランジスタPT122とNMOSトランジスタNT122のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT122のドレインとNMOSトランジスタNT122のソースが接続されてノードND123が形成されている。PMOSトランジスタPT122のソースとNMOSトランジスタNT122のドレインが接続されてノードND124が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT122のゲートが信号Sch2の反転信号/Sch2(/は反転を示す)供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT122のゲートが信号Sch2の供給ラインに接続されている。
ノードND123が接続端子T115に接続され、ノードND124が接続端子T112に接続されている。
【0097】
第3の回収制御スイッチSP103は、PMOSトランジスタPT123とNMOSトランジスタNT123のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT123のドレインとNMOSトランジスタNT123のソースが接続されてノードND125が形成されている。PMOSトランジスタPT123のソースとNMOSトランジスタNT123のドレインが接続されてノードND126が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT123のゲートが信号Sch3の反転信号/Sch3(/は反転を示す)供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT123のゲートが信号Sch3の供給ラインに接続されている。
ノードND125が接続端子T115に接続され、ノードND126が接続端子T113に接続されている。
【0098】
第4の回収制御スイッチSP104は、PMOSトランジスタPT124とNMOSトランジスタNT124のソースドレイン同士が接続されたトランスミッションゲートにより形成される。
PMOSトランジスタPT124のドレインとNMOSトランジスタNT124のソースが接続されてノードND127が形成されている。PMOSトランジスタPT124のソースとNMOSトランジスタNT124のドレインが接続されてノードND128が形成されている。
そして、PMOSトランジスタPT124のゲートが信号Sch4の反転信号/Sch4(/は反転を示す)供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT124のゲートが信号Sch4の供給ラインに接続されている。
ノードND127が接続端子T115に接続され、ノードND128が接続端子T114に接続されている。
【0099】
ここで、図14のシャッタ駆動装置100Aの動作を図15に関連付けて説明する。
図15は、図14の各スイッチを駆動する信号(SS1, SS2, SC1, SC2,Sch1,Sch2,Sch3,Sch4)および液晶シャッタ制御電圧波形V_LC、コモン(Common)電圧波形VCOM、電源電流、電力回収部に流れる電流の動作パターン例を示している。
【0100】
まず、3Dメガネ本体30はTVからの垂直(V)同期信号VSYNCを受けて動作を行う。
このV同期信号をトリガとして、LC(液晶)35R,35Lシャッタの駆動対象容量性負荷LC101,LC102のチャージ、ディスチャージを行う。
駆動対象容量性負荷LC101,LC102の一端側の電位V_LCをハイレベル(Hi)電位にする際、まず信号SchをHiとし、回収制御スイッチSP101〜SP104を導通させて、電力回収容量121と接続することでチャージを行う。このとき、駆動制御スイッチSD101〜SD104が非導通状態となる。
この接続により所望の電圧Vcまで遷移すると残りの遷移分は信号Schをローレベル(Lo)とし、回収制御スイッチSP101〜SP104を非導通状態とし、駆動制御スイッチSD101〜SD104を導通させる。そして、信号SSをLoとして第1および第2のクランプ回路101,102のPMOSトランジスタPT101、PT102を導通させ電源VDDからチャージすることで遷移を行う。
この動作で電源VDDから消費する電流は電力回収部である電源120を用いない場合と比べVc遷移分削減される。
【0101】
また、V_LCをLo電位に遷移する際も同様に、信号SchをHi電位とし、回収制御スイッチSP101〜SP104を導通させて、電力回収容量121と接続して駆動対象容量性負荷LC101,LC102から電荷を回収する。
電荷を回収することで駆動対象容量性負荷LC101,LC102の一端側電圧は所望の電圧Vcへ遷移する。
残りの遷移分は信号Sch信号をLoとし、信号SSをHiとして第1および第2のクランプ回路101,102のNMOSトランジスタNT101、NT102を導通させ基準電位VSSと接続することで電流が放出される。
それぞれの遷移パターンでの詳細は前述のとおりである。
【0102】
ここでの示す動作パターンでは電力回収を行う遷移と行わない遷移とがあるが、この電力回収を行っていない遷移については、前述にある消費電力がほぼ0となる動作であるため今回の例では回収動作を行っていない。
これは電力回収動作がある1経路の立上りおよび立下りで完結する動作であるため、電力回収動作を行わない経路があったとしても問題はない。
また、この電力回収を行っていない遷移時も電力回収を行うことは可能である。
【0103】
<3.第3の実施形態>
図16は、本発明の第3の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【0104】
本第3の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Bが第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Aと異なる点は、以下の通りである。
すなわち、本第3の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Bでは、駆動対象容量性負荷LC101,LC102の一端側(V_LC側)のみ回収経路PW101,PW102を形成して電力回収部である電源120と接続されている。
【0105】
第2の実施形態においても説明したとおり、各経路ごとに電力回収動作は完結する(回収/再利用)。
このため、駆動対象容量性負荷LC101,LC102のどちらか一方のみに電力回収部である電源120を付加することも可能である。
ここで、例としてV_LC側のみに電力回収部である電源120を付加しているが、駆動対象容量性負荷LC101,LC102の他端側(VCOM側)のみに付加することも可能である。
電力回収部である電源120の付加を抑えることで、使用素子数も抑えることができる。実際に片方のみに電力回収機構を付加した場合の効果として、第2の実施形態では比較例の半分の消費電力削減となるが、本第3の実施形態においては約1/4の消費電力削減となる。
【0106】
<4.第4の実施形態>
図17は、本発明の第4の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【0107】
本第4の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Cが第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Aと異なる点は、以下の通りである。
すなわち、本第4の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Cでは、第1〜第4の駆動経路PD101〜PD104の第1〜第4の駆動制御スイッチが配置されていない。
【0108】
第2の実施形態では、第1〜第4の駆動制御スイッチSD101〜SD104により電力回収動作時に電源VDDおよび基準電位VSSとの接続を切り離す動作を行っている。 これに対して、本第4の実施形態においては、第1〜第4のクランプ回路101〜104のVDDおよびVSS接続スイッチを3値制御とし、Hi−Z状態を含めることでスイッチを省略し、使用素子を削減することが可能である。
また、スイッチの削減により経路の抵抗成分が減少するために、セトリングの改善にもつながる。
【0109】
ここで、3値制御において、第1のクランプ回路101を例にとると、たとえば第1は、PMOSトランジスタPT101がオンでNMOSトランジスタNT101がオフで電圧VDDにクランプする制御である。
第2は、PMOSトランジスタPT101がオフでNMOSトランジスタNT101がオンで基準電位VSSにクランプする制御である。
第3は、PMOSトランジスタPT101がオフで、NMOSトランジスタNT101もオフで第1のクランプ回路101のノードND101を電源VDDおよび基準電位VSSから切り離す制御である。
【0110】
<5.第5の実施形態>
図18は、本発明の第5の実施形態に係るシャッタ駆動装置の構成例を示す回路図である。
【0111】
本第5の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Dが第2の実施形態に係るシャッタ駆動装置100Aと異なる点は、VCOM経路、すなわち、第3の駆動経路PD103および第4の駆動経路PD104を共通化したことにある。
【0112】
図15で示した動作パターン例のように、2つのVCOM動作が同じ場合など、VCOM経路を共通化することも可能である。
また、図18ではHi-Z状態とする駆動制御スイッチSD101〜SD104を用いている。
ただし、上述したように、第1〜第4のクランプ回路101〜104のVDDおよびVSS接続スイッチを3値制御にすることで駆動制御スイッチSD101〜SD104の省略も可能である。
さらに、ある特定の経路のみ電力回収を行うことも可能であり、たとえばVCOMのみ電力回収機構を付加しないなどの構成も可能である。
【0113】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
3Dメガネの液晶駆動用ドライバに電力回収機能を付加することで低消費電力化を実現でき、セットとして使用時間を大幅に向上することができる。
端子数を削減することにより、コストの削減を図ることができる。
外部部品である電力回収容量を共通化することで、部品点数の削減、コストの削減(セット)が可能となる。
インピーダンスを低減することにより、電力回収効率を向上させ、セットとして使用時間を向上させることができる。
チップサイズ増大を抑制し、チップコストの削減を図ることができる。
【符号の説明】
【0114】
10・・・3次元映像表示システム、20・・・映像表示装置、21・・・表示デバイス、22・・・通信部、30・・・3Dメガネ本体、34・・・通信部、35R,35L・・・液晶(LC)シャッタ、36・・・シャッタ駆動装置、37・・・バッテリ、100,100A,100B・・・シャッタ駆動装置、101・・・第1のクランプ回路、102・・・第2のクランプ回路、103・・・第3のクランプ回路、104・・・第4のクランプ、110・・・ドライバIC、120・・・電源(電力回収容量部)、121・・・電力回収容量、LC101・・・第1の駆動対象容量性負荷、LC102・・・第2の駆動対象容量性負荷。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源電位と基準電位の間の中間電圧を出力する機能、および電力を回収するための電力回収機能を含む少なくとも一つの電力回収容量を有する電力回収部と、
第1の駆動経路と、
第2の駆動経路と、
少なくとも一つの第3の駆動経路と、
第1の駆動対象容量性負荷を含む第1のシャッタと、
第2の駆動対象容量性負荷を含む第2のシャッタと、
上記第1の駆動経路を通して、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第1のクランプ回路と、
上記第2の駆動経路を通して、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第2のクランプ回路と、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な少なくとも一つの第3のクランプ回路と、
上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側、および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側のうちの少なくともいずれかと上記電力回収容量との間を接続する少なくとも一つの電力回収経路と、
上記電力回収経路に配置される少なくとも一つの回収制御スイッチと、
を有するシャッタ駆動装置。
【請求項2】
少なくとも上記回収制御スイッチの制御を行う制御部を有し、
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを、上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に上記電力回収容量から上記中間電圧を出力するとき、または、上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側の電力を上記電力回収容量に回収するときに導通状態に制御する
請求項1記載のシャッタ駆動装置。
【請求項3】
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを導通状態に制御するとき、当該回収制御スイッチが配置される上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に接続されている上記クランプ回路の出力をハイインピーダンス状態に制御する機能を有する
請求項2記載のシャッタ駆動装置。
【請求項4】
上記回収制御スイッチが配置される上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に接続されている上記駆動経路に配置された少なくとも一つの駆動制御スイッチを有し、
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを導通状態とするときは、上記駆動制御スイッチを非導通状態に制御する
請求項2または3記載のシャッタ駆動装置。
【請求項5】
上記各クランプ回路は、
接続先の駆動経路を、電源電位に接続する電源側接続スイッチと、基準電位に接続する基準側接続スイッチと、を含み、
上記制御部は、
クランプ動作のときは電源側接続スイッチと基準側接続スイッチを相補的に導通状態、非導通状態に制御し、
上記回収制御スイッチを導通状態とするときは、電源側接続スイッチと基準側接続スイッチを非導通状態に制御する
請求項3または4記載のシャッタ駆動装置。
【請求項6】
上記第3の駆動経路は、
第3の駆動経路と第4の駆動経路を含む、
上記第3のクランプ回路は、
第3のクランプ回路と第4のクランプ回路を含み、
上記第3のクランプ回路は、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能で、
上記第4のクランプ回路は、
上記第4の駆動経路を介して、上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能である
請求項1から5のいずれか一に記載のシャッタ駆動装置。
【請求項7】
一つの第3の駆動経路と、
一つの第3のクランプ回路と、有し、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能である
請求項1から5のいずれか一に記載のシャッタ駆動装置。
【請求項8】
表示デバイスを含む映像表示装置と、
第1のシャッタと第2のシャッタを駆動するシャッタ駆動装置を含み、上記表示デバイスを視認して3次元立体視映像を得る3次元メガネと、
上記映像表示装置は、
映像の同期信号を上記3次元メガネに送信可能な通信部を含み、
上記3次元メガネは、
上記映像表示装置の通信部から送信された同期信号を受信可能な通信部と、
上記受信した同期信号に同期したタイミングで上記シャッタ駆動装置の駆動制御を行う制御と、を含み、
上記シャッタ駆動装置は、
電源電位と基準電位の間の中間電圧を出力する機能、および電力を回収するための電力回収機能を含む少なくとも一つの電力回収容量を有する電力回収部と、
第1の駆動経路と、
第2の駆動経路と、
少なくとも一つの第3の駆動経路と、
第1の駆動対象容量性負荷を含む第1のシャッタと、
第2の駆動対象容量性負荷を含む第2のシャッタと、
上記第1の駆動経路を通して、上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第1のクランプ回路と、
上記第2の駆動経路を通して、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な第2のクランプ回路と、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能な少なくとも一つの第3のクランプ回路と、
上記第1の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第2の駆動対象容量性負荷の一端側、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側、および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側のうちの少なくともいずれかと上記電力回収容量との間を接続する少なくとも一つの電力回収経路と、
上記電力回収経路に配置される少なくとも一つの回収制御スイッチと、を含む
3次元映像表示システム。
【請求項9】
少なくとも上記回収制御スイッチの制御を行う制御部を有し、
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを、上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に上記電力回収容量から上記中間電圧を出力するとき、または、上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側の電力を上記電力回収容量に回収するときに導通状態に制御する
請求項8記載の3次元映像表示システム。
【請求項10】
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを導通状態に制御するとき、当該回収制御スイッチが配置される上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に接続されている上記クランプ回路の出力をハイインピーダンス状態に制御する機能を有する
請求項9記載の3次元映像表示システム。
【請求項11】
上記回収制御スイッチが配置される上記電力回収経路が接続された上記駆動対象容量性負荷の一端側または他端側に接続されている上記駆動経路に配置された少なくとも一つの駆動制御スイッチを有し、
上記制御部は、
上記回収制御スイッチを導通状態とするときは、上記駆動制御スイッチを非導通状態に制御する
請求項9または10記載の3次元映像表示システム。
【請求項12】
上記各クランプ回路は、
接続先の駆動経路を、電源電位に接続する電源側接続スイッチと、基準電位に接続する基準側接続スイッチと、を含み、
上記制御部は、
クランプ動作のときは電源側接続スイッチと基準側接続スイッチを相補的に導通状態、非導通状態に制御し、
上記回収制御スイッチを導通状態とするときは、電源側接続スイッチと基準側接続スイッチを非導通状態に制御する
請求項10または11記載の3次元映像表示システム。
【請求項13】
上記第3の駆動経路は、
第3の駆動経路と第4の駆動経路を含む、
上記第3のクランプ回路は、
第3のクランプ回路と第4のクランプ回路を含み、
上記第3のクランプ回路は、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能で、
上記第4のクランプ回路は、
上記第4の駆動経路を介して、上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能である
請求項8から12のいずれか一に記載の3次元映像表示システム。
【請求項14】
一つの第3の駆動経路と、
一つの第3のクランプ回路と、有し、
上記第3の駆動経路を介して、上記第1の駆動対象容量性負荷の他端側および上記第2の駆動対象容量性負荷の他端側を電源電位または基準電位にクランプ可能である
請求項8から13のいずれか一に記載の3次元映像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−237478(P2011−237478A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106391(P2010−106391)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】