ショッピングシステム及びショッピング用プログラム
【課題】全ての商品にICタグを貼付する必要が無く、ユーザが会計をスムーズに済ませることのできるショッピングシステム等を提供する。
【解決手段】ショッピングシステムは、携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有し、携帯端末装置は、店舗用機器から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードを読み取ることにより取得した商品IDを、ショッピングサーバに送信することにより商品の価格を取得し、表示手段に表示する。また、携帯端末装置は、価格を表示した商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置に送信する。
【解決手段】ショッピングシステムは、携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有し、携帯端末装置は、店舗用機器から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードを読み取ることにより取得した商品IDを、ショッピングサーバに送信することにより商品の価格を取得し、表示手段に表示する。また、携帯端末装置は、価格を表示した商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗における買い物を補助するショッピングシステム等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアや駅の売店などの一部店舗では、商品の購入者が購入商品に表示されたバーコードを会計装置に読み取らせ、電子マネーによる決済を行う会計システムが導入されている。こうした会計システムの導入により、店舗側では会計処理に関する負担を軽減することができる。ところが、購入者が会計装置に商品のバーコードを読み取らせる際、バーコードの読み取りがうまくいかない場合(特に自分の後ろに会計を待つ人が列をなしている場合)には、苛立ちや精神的重圧を感じる場合がある。
【0003】
一方で、特許文献1には、社員食堂内の食器にICタグを貼付し、ICタグのデータを読み取って自動的に合計金額を計算し、ICカードを用いて自動的に精算する飲食店管理システムが開示されている。この飲食店管理システムでは、精算機で精算されたことが確認された利用者のみ出口ゲートから出られるようにすることで、無銭飲食を防止しつつ、無人でのスムーズな会計が可能となる。そこで、上述した会計システムに飲食店管理システムを適用することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−145470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記会計システムに、特許文献1に記載の飲食店管理システムを適用する場合には、全ての商品にICタグを貼付しなければならず、多種多様な商品を取り扱うスーパーマーケットなどに導入する場合には多大なコストが発生してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題等に鑑みて為されたものであり、全ての商品にICタグを貼付する必要が無く、ユーザが会計をスムーズに済ませることのできるショッピングシステム等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有するショッピングシステムであって、前記サーバ装置は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、前記携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、を備え、前記店舗用機器は、店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを前記携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、を備え、前記携帯端末装置は、前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段と、商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段と、前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段と、前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段と、前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段と、前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段と、前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段と、を備え、前記会計装置は、前記携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、携帯端末装置は、店舗用機器から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードを読み取り取得した商品IDを、ショッピングサーバに送信することにより商品の価格を取得し、表示手段に表示する。また、携帯端末装置は、価格を表示した商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置に送信する。
【0009】
したがって、ユーザは、携帯端末装置に店舗用機器から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードを携帯端末装置で読み取ることにより、当該商品の価格を把握することができる。また、価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザはバーコードを会計装置に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段と、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ユーザは携帯端末装置にて購入履歴を確認することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段と、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段と、前記取得した購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ユーザは携帯端末装置にて購入履歴を確認することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、前記価格表示手段が価格を表示させた商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品を識別するための不選択商品IDを前記サーバ装置に送信する不選択商品ID送信手段、を更に備え、前記サーバ装置は、前記携帯端末装置から受信した不選択商品IDを記憶する不選択商品ID記憶手段、を更に備えることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、携帯端末装置に価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品(すなわち、ユーザが気になって価格を確認したが購入されなかった商品)の商品IDがサーバ装置に記憶されるので、店舗側はマーケティングに活用することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、前記携帯端末装置が、前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段と、前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、信頼度の低いユーザはフルセルフでの会計が不可能となることから、フルセルフでの会計において不正が行われる可能性を低くすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、を備えるサーバ装置と、店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、を備える店舗用機器と、携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段を備える会計装置と、携帯端末装置と、を有するショッピングシステムにおける前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段、商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段、前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段、前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段、前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段、前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段、前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段、として機能させることを特徴とするショッピング用プログラムである。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段、として更に機能させることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段、として更に機能させることを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段、前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段、として更に機能させることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のショッピング用プログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザは、携帯端末装置に店舗用機器から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードを携帯端末装置で読み取ることにより、当該商品の価格を把握することができる。また、価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザはバーコードを会計装置に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ショッピングシステムSの概略構成を示す図である。
【図2】ショッピングサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図3】商品DB121に登録される内容の一例を示す図である。
【図4】ユーザDB122に登録される内容の一例を示す図である。
【図5】店舗DB123に登録される内容の一例を示す図である。
【図6】入店時用リーダライタ2の概要構成を示すブロック図である。
【図7】携帯端末3の概要構成を示すブロック図である。
【図8】会計用リーダライタ4及び会計装置5の概要構成を示すブロック図である。
【図9】携帯端末3の動作例を示すフローチャートである。
【図10】メニュー画面510の画面例を示す図である。
【図11】商品情報画面520の画面例を示す図である。
【図12】カート画面530の画面例を示す図である。
【図13】購入履歴画面540の画面例を示す図である。
【図14】会計画面550の画面例を示す図である。
【図15】(a)支払方法選択画面610Aの画面例を示す図である。(b)支払方法選択画面610Bの画面例を示す図である。
【図16】(a)ランク毎商品点数テーブルの一例を示す図である。(b)昇格条件テーブルの一例を示す図である。
【図17】会計画面560の画面例を示す図である。
【図18】フルセルフの会計方法が選択された場合の流れを示すフローチャートである。
【図19】支払方法選択画面620の画面例を示す図である。
【図20】セミセルフの会計方法が選択された場合の流れを示すフローチャートである。
【図21】商品リスト画面630の画面例を示す図である。
【図22】ユーザ/携帯端末認証による不正会計対策を説明するための概念図である。
【図23】登録用リーダライタ6及び登録用端末7の概要構成を示すブロック図である。
【図24】認証サーバ8の概要構成を示すブロック図である。
【図25】認証DB821に登録される内容の一例を示す図である。
【図26】ユーザ/携帯端末認証による不正会計対策を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、ショッピングシステムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0025】
[1.ショッピングシステムの構成及び利用方法]
先ず、図1を用いて本実施形態に係るショッピングシステムSの構成及び利用方法について説明する。
【0026】
図1に示すように、ショッピングシステムSは、ショッピングサーバ1と、店舗STに設置される入店時用リーダライタ2及び会計装置5と、会計装置5に接続される会計用リーダライタ4と、店舗STにて買い物を行うユーザUが所持する携帯端末3と、を含んで構成されている。また、店舗STで取り扱われている商品の包装容器等には、製造会社又は店舗STの店員などによりバーコードBが付されており、携帯端末3により読み取ることができるようになっている。なお、本実施形態において、携帯端末3は、バーコードBをカメラで読み取ることにより、当該バーコードが付された商品を識別するための商品コードを取得できるようになっている。
【0027】
ショッピングサーバ1と携帯端末3は、ネットワークNWを介して、データの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。また、携帯端末3には、電子マネー対応の非接触型ICチップが内蔵されており、入店時用リーダライタ2や会計用リーダライタ4にかざすことにより、データの送受信が行われるようになっている。
【0028】
次に、ショッピングシステムSの利用方法について説明する。まず、ユーザUは店舗STに入店したら携帯端末3を入店時用リーダライタ2にかざして、当該店舗STを識別するための店舗IDを携帯端末3に取り込む。携帯端末3は店舗IDを取得すると、インストールされている買い物アプリケーション(以下、「買い物アプリ」)を起動させる。次いで、ユーザUは、買い物アプリの商品読み取り機能を用いて商品に付されているバーコードBを携帯端末3に読み取らせる。携帯端末3は、バーコードBを読み取ると、バーコードBから取得される商品IDと、先に取得した店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、ショッピングサーバ1から価格などの商品情報を取得する。携帯端末3は商品情報を取得すると商品情報画面をタッチパネルに表示し、ユーザUがその商品の価格などを知ることができるようになっている。商品情報画面では、ユーザUがその商品を購入するか否かを選択できるようになっており、携帯端末3は、その商品が選択された場合には電子カートに投入(登録)する。そして、会計時に、ユーザUが携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置すると、電子カートに登録された商品に関する情報が会計装置5に送信され、決済を行うことができるようになっている。
【0029】
[2.ショッピングサーバ1の構成]
次に、ショッピングサーバ1の構成について、図2乃至図5を用いて説明する。
【0030】
図2に示すように、ショッピングサーバ1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。通信部13は、携帯端末3との通信を制御するようになっている。
【0031】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0032】
また、記憶部12には、商品DB(database)121、ユーザDB122、及び店舗DB123が設けられている。図3に示すように、商品DB121には、店舗ID及び商品ID毎に、商品の商品名、価格、メーカー、原材料等の商品情報が登録される。商品DB121によれば、店舗ID及び商品ID毎に価格が登録されているため、店舗によって同じ商品の価格が異なる場合であっても、それぞれの店舗での価格を特定できるようになっている。
【0033】
図4に示すように、ユーザDB122には、携帯ID毎に、購入履歴情報、カート投入履歴情報、及び問い合わせのみ履歴情報が登録されている。携帯IDは、ユーザUを識別するためのIDであり、例えば、携帯端末3に付与されている端末ID、或いは電話番号などを用いることができる。
【0034】
購入履歴情報とは、買い物アプリを利用して商品が購入された際の、購入店舗ID、購入店舗電話番号(後述する店舗DB123から店舗IDに基づいて取得される)、入店日時、購入日時、決済方法、購入商品の商品ID、購入数、価格、合計金額(支払金額)等を含む情報である。カート投入履歴情報とは、電子カートに投入された商品等に関する情報であり、店舗ID、カートに投入された日時、カートに投入された商品の商品ID、数量、価格等を含む情報である。問い合わせのみ履歴情報とは、ショッピングサーバ1に商品情報の問い合わせがあった商品のうちカートに投入されなかった商品等に関する情報であり、店舗ID、問い合わせ日時、カートに投入されなかった商品の商品ID、価格等を含む情報である。
【0035】
店舗DB123には、店舗ID毎に、おすすめ商品情報、タイムセール情報、及び店舗の電話番号が登録されている。おすすめ商品情報とは、店舗がおすすめする商品の商品名、商品コード、価格等を含む情報である。タイムセール情報とは、店舗がタイムセールを行う時間帯、タイムセールを行う商品の商品名、商品コード、価格等を含む情報である。なお、店舗DB123に登録される情報は、各店舗の担当者が更新できるようになっている。
【0036】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0037】
なお、ショッピングサーバ1は、機能や処理目的等に応じて複数のサーバ装置により構成しても良い。
【0038】
[3.入店時用リーダライタ2の構成]
次に、入店時用リーダライタ2の構成について、図6を用いて説明する。
【0039】
図6に示すように、入店時用リーダライタ2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、RF(Radio Frequency)通信部24と、アンテナ25とを備えている。本実施形態において、入店時用リーダライタ2は、入店時用リーダライタ2にかざされた携帯端末3の非接触型ICチップに店舗IDを送信する役割を担う。
【0040】
記憶部22は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、入店時用リーダライタ2が設置される店舗を識別するための店舗IDを記憶している。
【0041】
RF通信部24は、発信回路、変調回路、送信回路、受信回路、復調回路等により構成されている。変調回路はコマンドやデータを発信回路で生成された搬送波に重畳して変調する。送信回路は、変調回路にて変調された搬送波を増幅し、アンテナ25を介して携帯端末3に送信する。また、受信回路はアンテナ25を介して携帯端末3から搬送波を受信し、ノイズ等を除去する。復調回路は、ノイズが除去された搬送波からコマンドやデータを復調する。
【0042】
制御部21は、通信部23を介した図示しない上位端末との通信制御や、非接触型ICチップとの通信制御等を行う。また、制御部21は、記憶部22に記憶されている店舗ID221を携帯端末3に送信するために、店舗ID221を重畳させた搬送波をアンテナ25から継続的に出力するように制御する。これにより、入店時用リーダライタ2に携帯端末3がかざされると、携帯端末3の非接触型ICチップ(非接触型ICチップに含まれるアンテナ)により当該搬送波が受信され、携帯端末3が店舗IDを取得できる。
【0043】
[4.携帯端末3の構成]
次に、携帯端末3の構成について、図7を用いて説明する。
【0044】
図7に示すように、携帯端末3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、タッチパネル34と、ボタン操作部35と、非接触型ICチップ36と、カメラ37とを備えている。通信部33は、ショッピングサーバ1との通信を制御するようになっている。
【0045】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。特に、本実施形態の記憶部32には、買い物用のアプリケーションプログラム(「買い物アプリ」。「ショッピング用プログラム」の一例)がインストールされている。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されて外付けドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0046】
記憶部32は、入店時用リーダライタ2から取得した店舗IDを記憶する。また、記憶部32は、ユーザUにより電子カートに投入された商品の一覧を示す電子カート情報(商品名、商品ID、購入数、価格、合計金額(支払金額)等)を記憶する。会計時には、電子カート情報が会計装置5に送信され、決済に用いられる。
【0047】
タッチパネル34は、例えば、静電容量方式のタッチセンサと表示装置とからなり、入力装置及び表示装置として機能する。例えば、表示装置により表示された画面においてオブジェクトが表示された領域をユーザUがタッチすることによって、当該オブジェクトが選択されるようになっている。また、ボタン操作部35は、ユーザUが押下することによりボタン押下信号が制御部31に送信され、例えば、表示装置により表示されている画面が閉じられるようになっている。つまり、ユーザUは、タッチパネル34とボタン操作部35に対する入力操作により、携帯端末3に情報を入力することができるようになっている。
【0048】
制御部31は、CPU、RAM等により構成されている。そして、CPUが、記憶部32に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0049】
非接触型ICチップ36は、アンテナ、整流回路、復調回路、変調回路、記憶部等を備えている。整流回路は、アンテナの入力を交流から直流に整流する。復調回路は、リーダライタから入力される搬送波に重畳されたコマンドやデータをデジタルデータに復調する。変調回路は、リーダライタに送信するコマンドやデータを搬送波に重畳させる。非接触型ICチップ36内の記憶部には、非接触型ICチップ36固有のICチップIDや、金銭的価値(いわゆる電子マネー)の量を表すバリューが記憶されている。非接触型ICチップ36内の記憶部や、記憶部32に記憶されている情報は、非接触型ICチップ36及びリーダライタを介して他の機器(例えば、会計装置5、後述の登録用端末7)に送信可能となっている。また、他の機器(例えば、会計装置5、後述の登録用端末7)から送信された情報を、非接触型ICチップ36及びリーダライタを介して受信可能なっている。
【0050】
[5.会計用リーダライタ4及び会計装置5の構成]
次に、会計用リーダライタ4及び会計装置5の構成について、図8を用いて説明する。
【0051】
図8に示すように、会計用リーダライタ4は、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、RF通信部44と、アンテナ45とを備えている。また、会計用リーダライタ4には、携帯端末3を載置するための載置台が設けられており、載置台に携帯端末3が載置されている間、携帯端末3の非接触型ICチップ36と会計用リーダライタ4とは相互にデータの送受信が可能となっている。
【0052】
制御部41は、アンテナ45及びRF通信部44を介した携帯端末3との通信制御や、通信部43を介した会計装置5との通信制御等を行う。RF通信部44及びアンテナ45の機能は、基本的に入店時用リーダライタ2のRF通信部24及びアンテナ25の機能と同様なので説明を省略する。
【0053】
一方、会計装置5は、制御部51と、記憶部52と、通信部53、タッチパネル54、操作部55とを備えている。通信部53は、会計用リーダライタ4及び自動精算機6との通信を制御するようになっている。
【0054】
記憶部52は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、会計用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0055】
また、記憶部52は、決済DB521が設けられている。決済DB521には、決済処理完了後に、決済処理に使用された(載置台に載置された)携帯端末3の携帯ID、入店日時、購入日時、決済方法、購入商品種別、各購入商品の購入数、各購入商品の価格、合計金額等の決済データが登録される。
【0056】
タッチパネル54は、携帯端末3のタッチパネル34と同様の構成を有している。また、操作部55はキーボードやマウス等からなり、店舗STの店員が会計装置に対する入力操作を受け付け、操作信号を制御部51に送信する。
【0057】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部52に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0058】
会計装置5は電子マネー決済、クレジットカード決済、及び現金決済に対応している。制御部51は、ユーザUにより電子マネー決済が選択された場合に、会計用リーダライタ4を介して、携帯端末3に内蔵されている非接触型ICチップ36に記憶されているバリューを、購入金額(支払金額)分だけ減算し、次いで、決済DB521に決済データを登録する。決済データは、後に電子マネー管理会社から購入金額分の現金を受け取る際に用いられる。
【0059】
また、制御部51は、ユーザUによりクレジットカード決済又は現金決済が選択された場合には、通信部53を介して接続されているクレジットカード決済対応の自動精算機(以下、「自動精算機」)6に、決済金額(購入金額)情報(或いは電子カート情報)を送信するとともに、クレジットカード決済が選択されたことを示すカード決済信号、又は現金決済が選択されたことを示す現金決済信号を送信する。自動精算機6は、カード決済信号を受信した場合には、カード投入口へのクレジットカードの投入及び暗証番号の入力を音声等で促す。自動精算機6は、カード投入口へクレジットカードが投入され、暗証番号が入力されると、図示しないクレジットカード会社のシステムとの間でクレジットカードの有効性等を確認した上で決済処理を行う。また、自動精算機6は、現金決済信号を受信した場合には、現金投入口への現金の投入を音声等で促し、決済処理を行う。自動精算機6は決済処理を終了すると、その旨を会計装置5に通知する。
【0060】
[6.ショッピングシステムSの動作]
次に、図9〜図15を用いてショッピングシステムSの動作について、携帯端末3の制御部31による処理を基準に説明する。図10〜図14は、携帯端末3のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。図15は、会計装置5のタッチパネル54に表示される画面例を示す図である。なお、図9に示す処理は、携帯端末3が入店時用リーダライタ2にかざされて、携帯端末3が入店時用リーダライタ2から店舗IDを受信した場合に行われる。
【0061】
図9に示すように、携帯端末3の制御部31は、入店時用リーダライタ2から店舗IDを受信すると、買い物アプリを起動させ(ステップS1)、図10に示すメニュー画面510をタッチパネル34に表示させる(ステップS2)。メニュー画面510の上部には、上記受信した店舗IDで特定される店舗の名称が表示される。店舗の名称は、買い物アプリが店舗IDと対応付けて保持しておき取得することとしてもよいし、ショッピングサーバ1の店舗DB123に登録しておき、ショッピングサーバ1に問い合わせて取得することとしてもよい。また、メニュー画面510には、基本メニュー欄と、店舗情報欄とが設けられており、基本メニュー欄には、商品読み取り領域511、カート閲覧領域512、会計領域513、及び購入履歴閲覧領域514が含まれ、店舗情報欄には、おすすめ品領域515、及びタイムセール領域516が含まれる。
【0062】
図示しないが、制御部31は、おすすめ品領域515へのタッチ操作を検出すると店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、店舗DB123に登録されているおすすめ商品情報を取得し、タッチパネル34に表示させる。また、制御部31は、タイムセール領域516へのタッチ操作を検出すると店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、店舗DB123に登録されているタイムセール情報を取得し、タッチパネル34に表示させる。
【0063】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510における商品読み取り領域511へのタッチ操作を検出すると(ステップS3:YES)、バーコードBを読み取る(ステップS4)。具体的には、制御部31は、カメラ37を起動させ、タッチパネル34にカメラ37により撮影中の画像を表示させる。このとき、ユーザUは、タッチパネル34に商品のバーコードBが表示されるように携帯端末3を移動させる。制御部31は、バーコードBを含む画像が撮影されたと判定した場合には、当該撮影されたバーコードBから商品IDを取得する。
【0064】
次いで、制御部31は、バーコードBから取得した商品IDに基づいて商品情報を取得する(ステップS5)。具体的には、制御部31は、店舗IDと商品IDをショッピングサーバ1に送信する。これに対して、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から店舗IDと商品IDを受信すると、受信した店舗IDと商品IDに基づいて商品DB121から取得した商品情報を返信する。携帯端末3の制御部31は、ショッピングサーバ1から商品情報を受信すると、当該受信した商品情報に基づいて、図11に示す商品情報画面520をタッチパネル34に表示させる(ステップS6)。
【0065】
商品情報画面520には、商品の商品名及び価格が表示されるとともに、商品詳細情報欄に商品のメーカー、原材料等の商品詳細情報が表示される。また、商品情報画面520には、購入数表示部522、プラスボタン523、マイナスボタン524、カート投入ボタン525、及びキャンセルボタン526が設けられている。購入数表示部522には商品の購入数が表示され、ユーザUは、プラスボタン523又はマイナスボタン524にタッチすることにより、購入数を変更できるようになっている。また、ユーザUは、購入数の入力を完了したら、カート投入ボタン525にタッチすることにより、当該購入数分の商品を電子カートに投入することができるようになっている。なお、制御部31は、キャンセルボタン526へのタッチ操作を検出すると(ステップS7:NO)、当該商品がカートへ投入されなかったことを示すカート不登録データ(当該商品の商品IDを含むデータ)をショッピングサーバ1に送信し、ステップS2の処理に移行する。一方、ショッピングサーバ1はカート不登録データを受信すると、問い合わせのみ履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0066】
制御部31は、商品情報画面520のカート投入ボタン525へのタッチ操作を検出すると、(ステップS7:YES)、カート登録処理を行う(ステップS8)。具体的には、制御部31は、カート投入ボタン525がタッチされた際に商品情報画面520に表示されていた商品の商品名、商品ID、購入数、及び価格に基づいて電子カート情報を生成又は更新する。また、制御部31は、当該商品がカートへ登録されたことを示すカート登録データ(当該商品の商品IDを含むデータ)をショッピングサーバ1に送信し、ステップS2の処理に移行する。一方、ショッピングサーバ1はカート登録データを受信すると、カート投入履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0067】
制御部31は、メニュー画面510における商品読み取り領域511へのタッチ操作ではなく(ステップS3:NO)、メニュー画面510におけるカート閲覧領域512へのタッチ操作を検出すると(ステップS9:YES)、図12に示すカート画面530をタッチパネル34に表示させる(ステップS10)。カート画面530には、電子カートに登録された商品の商品名、価格、購入数、小計(価格×購入数)と、合計金額が表示される。このとき、制御部31は、価格と購入数から小計と合計金額を算出し、表示する。また、カート画面530には、戻るボタン531が設けられており、制御部31は、戻るボタン531へのタッチ操作を検出すると、ステップS2の処理へ移行する。
【0068】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510におけるカート閲覧領域512へのタッチ操作ではなく(ステップS9:NO)、メニュー画面510における購入履歴閲覧領域514へのタッチ操作を検出すると(ステップS11:YES)、図13に示す購入履歴画面540をタッチパネル34に表示させる(ステップS12)。このとき、制御部31は、購入履歴画面540を表示させるにあたり、まず、携帯端末3の携帯IDをショッピングサーバ1に送信する。これに対して、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から携帯IDを受信すると、受信した携帯IDに基づいてユーザDB122から購入履歴情報を取得し、返信する。そして、携帯端末3の制御部31は、ショッピングサーバ1から受信した購入履歴情報に基づいて購入履歴画面540を表示させる。
【0069】
購入履歴画面540には、ユーザUが過去に商品を購入した際の、購入店舗の店舗名及び電話番号、当該店舗への入店日時、当該店舗での会計日時、当該店舗で購入した商品の商品名、価格、購入数、小計(価格×購入数)、合計金額(支払金額)等が表示される。また、購入履歴画面540には、戻るボタン541が設けられている。制御部31は、戻るボタン541へのタッチ操作を検出すると、ステップS2の処理へ移行する。なお、ユーザUの購入履歴が2件以上ある場合には、例えば、購入履歴画面内に「次の1件」ボタンや「前の1件」ボタンを設け、ユーザUがそれぞれの購入履歴を閲覧できるようにする。
【0070】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510における購入履歴閲覧領域514へのタッチ操作ではなく(ステップS11:NO)、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出すると(ステップS13:YES)、図14に示す会計画面550をタッチパネル34に表示させる(ステップS14)。一方、制御部31は、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出しない場合には(ステップS13:NO)、ステップS3の処理に移行する。
【0071】
会計画面550には、ユーザUが電子カートに投入した商品を、レジ(会計装置5)で確認するか否かをユーザUに問いかけるメッセージが表示される。当該メッセージの下方には、「レジで確認する」領域551と、「レジで確認しない」領域552とが設けられており、制御部31は、「レジで確認する」領域551へのタッチ操作を検出すると、「レジで確認する」チェックボックス551Cを塗りつぶし、一方、「レジで確認しない」領域552へのタッチ操作を検出すると、「レジで確認しない」チェックボックス552Cを塗りつぶす。これにより、ユーザUは、電子カートに投入した商品をレジ(会計装置5)で確認することが選択されている状態か、レジで確認しないことが選択されている状態かを確認することができる。また、会計画面550には、電子カートに投入された商品の価格と購入数から算出した支払金額が表示される。さらに、会計画面550には、ユーザUに対して携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置するよう促すメッセージが表示される。
【0072】
次いで、制御部31は、会計用リーダライタ4から出力されている電波を非接触型ICチップ36が検知するまで電波検知状態を維持し(ステップS15:NO)、電波が検知されると(ステップS15:YES)、会計処理を行う(ステップS16)。具体的には、制御部31は、電子カートに投入された商品の一覧を示す電子カート情報を、会計用リーダライタ4を介して会計装置5に送信する。また、制御部31は、会計画面550にて、「レジで確認する」又は「レジで確認しない」の何れが選択されたかを示すレジ確認情報を会計装置5に送信する。
【0073】
一方、会計装置5の制御部51は、電子カート情報及びレジ確認情報を受信すると、支払方法選択画面をタッチパネル54に表示させる。具体的には、制御部51は、会計画面550にて「レジで確認する」が選択されたことを示すレジ確認情報を受信した場合には、図15(a)に示す支払方法選択画面610Aを表示させる。一方、会計画面550にて「レジで確認しない」が選択されたことを示すレジ確認情報を受信した場合には、図15(b)に示す支払方法選択画面610Bを表示させる。
【0074】
支払方法選択画面610A、610Bは、ユーザUに支払方法(決済方法)を選択させるための画面であり、画面下部には電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614及び現金支払ボタン615が設けられている。また、図15(a)に示す支払方法選択画面610Aには、電子カート情報に基づいて、電子カートに投入された商品の一覧(商品名、価格、数量、小計)611が表示されるとともに、支払金額表示欄612に、購入数の合計と、合計支払金額が表示される。一方、図15(b)に示す支払方法選択画面610Bには、商品の一覧611は表示されず、支払金額表示欄612の代わりに、支払金額表示部616に支払金額が表示される。ユーザUは、支払金額を確認した上で、支払方法に応じて、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615にタッチするようになっている。
【0075】
会計装置5の制御部51は、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出すると、それぞれの決済方法に応じた処理を行う。電子マネー決済、クレジットカード決済又は現金決済が選択された際の処理の内容は上述した通りである。制御部51は、決済処理が終了すると、決済処理が終了したことを示す決済完了通知と決済方法を示す決済方法情報を携帯端末3に送信する。また、制御部51は、図示しないスピーカから音を出力させ、決済処理が終了したことをユーザUに報知する。
【0076】
これに対して、携帯端末3の制御部31は、会計装置5から決済完了通知を受信すると、電子カート情報と決済方法情報をショッピングサーバ1に送信して、本フローチャートにおける処理を終了する。一方、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から電子カート情報と決済方法情報を受信すると、購入履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0077】
以上説明したように、本実施形態のショッピングシステムSは、携帯端末3(「携帯端末装置」の一例)と、店舗に設置される入店時用リーダライタ2(「店舗用機器」の一例)と、ショッピングサーバ1(「サーバ装置」の一例)と、会計装置5(「会計装置」の一例)とを有する。ショッピングサーバ1の記憶部12(「価格記憶手段」の一例)は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する。ショッピングサーバ1の制御部11(「問い合わせ受信手段」、「価格取得手段」、「価格情報送信手段」の一例)は、携帯端末3から店舗ID及び商品IDを受信し、当該受信した店舗ID及び商品IDに基づいて記憶部12から価格を取得し、当該取得した価格を示す価格情報を、店舗ID及び商品IDを送信した携帯端末3に送信する。また、入店時用リーダライタ2の記憶部22(「店舗ID記憶手段」の一例)は店舗IDを記憶し、制御部21(「店舗ID送信手段」の一例)は記憶部22に記憶された店舗IDを携帯端末3に対して送信する。さらに、携帯端末3の制御部31(「店舗ID受信手段」、「商品ID取得手段」、「問い合わせ送信手段」の一例)は、入店時用リーダライタ2から送信された店舗IDを受信し、商品について表示されたバーコードBを読み取り、当該商品の商品IDを取得し、当該受信した店舗IDと当該取得した商品IDをショッピングサーバ1に送信する。次いで、制御部31(「価格情報受信手段」、「価格表示制御手段」、「支払金額算出手段」、「支払金額送信手段」の一例)は、ショッピングサーバ1から送信された価格情報を受信し、当該受信した価格情報が示す価格をタッチパネル34(「表示手段」の一例)に表示させ、価格が表示された商品のうち、ユーザUにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、当該算出した支払金額を示す支払金額情報を会計装置5に送信する。さらにまた、会計装置5の制御部51(「支払金額受信手段」の一例)は、携帯端末3から送信された支払金額情報を受信する。
【0078】
このショッピングシステムSによれば、携帯端末3は、入店時用リーダライタ2から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードBを読み取ることにより取得した商品IDを、ショッピングサーバ1に送信することにより商品の価格を取得し、タッチパネル34に表示する。また、携帯端末3は、価格を表示した商品のうち、ユーザUにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置5に送信する。
【0079】
したがって、ユーザUは、携帯端末3に入店時用リーダライタ2から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードBを携帯端末3で読み取ることにより、価格を表示する商品情報画面520にて当該商品の価格を把握することができる。また、ユーザUが価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置5に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザUはバーコードBを会計装置5に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【0080】
また、携帯端末3の制御部31(「購入履歴情報送信手段」、「購入履歴情報取得手段」、「表示制御手段」の一例)は、ユーザUにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザUの識別に用いる携帯ID(「ユーザID」の一例)とをショッピングサーバ1に送信し、購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、ショッピングサーバ1から携帯IDに基づいて購入履歴情報を取得し、取得した購入履歴情報をタッチパネル34に表示させる。これにより、ユーザUは携帯端末3にて購入履歴を確認することができる。
【0081】
また、携帯端末3の制御部31(「不選択商品ID送信手段」の一例)は、商品情報画面520にて価格を表示させた商品のうち、ユーザによりキャンセルされた商品(「選択されなかった商品」)を識別するための商品ID(「不選択商品ID」の一例)を含むカート不登録データをショッピングサーバ1に送信する。一方、ショッピングサーバ1の記憶部12(「不選択商品ID記憶手段」の一例)は、携帯端末3から受信したカート不登録データに含まれる商品IDを問い合わせのみ履歴情報の一部として記憶する。これにより、携帯端末3に価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品(すなわち、ユーザが気になって価格を確認したが購入されなかった商品)の商品IDがショッピングサーバ1の記憶部12に記憶されるので、店舗側はマーケティングに活用することができる。
【0082】
なお、本実施形態においては、購入履歴画面540は、ショッピングサーバ1から購入履歴情報を受信して表示することとしていたが、携帯端末3の制御部31が決済処理完了時に電子カート情報及び決済方法情報を記憶部32に記憶させておき、当該記憶させた情報に基づいて購入履歴画面540を表示させることとしてもよい。なお、この場合、店舗の電話番号など、記憶部32に記憶させた情報だけでは表示することのできない情報については、ショッピングサーバ1に問い合わせて取得することとしてもよいし、表示しないこととしてもよい。
【0083】
この場合、携帯端末3の制御部31(「購入履歴情報記録手段」、「表示制御手段」の一例)は、ユーザUにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として記憶部32(「購入履歴情報記憶手段」の一例)に記憶させ、購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、記憶部32に記憶された購入履歴情報をタッチパネル34に表示させる。これにより、ユーザUはショッピングサーバ1に問い合わせることなく、携帯端末3にて購入履歴を確認することができる。
【0084】
また、本実施形態においては、自動精算機6を会計装置5に接続することとしたが、店舗STの店員がクレジットカード決済業務、現金決済業務を行うこととしてもよい。この場合、店員の作業量が増加するが、自動精算機6を設置する必要はない。そのため、店舗STは、比較的安価な入店時用リーダライタ2と会計用リーダライタ4を設置すればよく、高価な機器を導入することなくショッピングシステムSを導入することができる。
【0085】
また、本実施形態においては、紙レシートの発行について言及しなかったが、支払方法選択画面610A、610Bで、ユーザUが紙レシートを発行するか否かを選択できるようにしておき、紙レシートを発行することが選択された場合には、会計装置5或いは自動精算機6が紙レシートを発行することとしてもよい。
【0086】
また、本実施形態においては、決済方法として会計装置5での電子マネー決済、クレジットカード決済、及び現金決済を例として挙げたが、携帯端末3でインターネット決済を行えるようにしてもよい。この場合、携帯端末3の制御部31(「支払金額送信手段」の一例)は、算出した支払金額を示す支払金額情報を、インターネット決済機能を実現するインターネット決済サーバ(「会計端末装置」の一例)に送信することとなる。このとき、インターネット決済サーバは、ユーザUがインターネット上に保持している資産(例えば、店舗ST又は関連会社の運営するサイト等で認められるポイント)により決済を行ったり、予め登録されているクレジットカードにより決済を行ったりするものとする。これにより、ユーザUは会計装置5にて会計を行う必要がないので、会計をスムーズに済ませることができる。
【0087】
また、商品DB121には、商品の付加情報として、当該商品に対する各ユーザUからの口コミ情報や、当該商品を使用するレシピ情報を登録しておき、商品情報画面520に表示させることとしてもよい。
【0088】
また、携帯端末3に買い物アプリがインストールされていない場合において、携帯端末3が入店時用リーダライタ2にかざされた場合には、制御部31が、入店時用リーダライタ2から買い物アプリのインストールサイトのURL(Uniform Resource Locator)を受信し、当該URLにアクセスして、買い物アプリをインストールすることとしてもよい。
【0089】
[7.不正会計対策]
ショッピングシステムSを導入した店舗STでは、電子マネー決済、クレジットカード決済及び現金決済等に対応した自動精算機を導入することにより、会計時に店員を立ち会わせる必要がなくなり、会計を担当する人員を減らすことができるという利点がある。一方で、この場合、ユーザUが電子カートに商品を登録することなく(すなわち、適切な会計を行うことなく)、持ち去ってしまうおそれが生じる。そこで以下では、こうした不正会計に対する2つの対策について説明する。
【0090】
[7.1.会員ランクによる対策]
不正会計対策の一つ目は、会計方法をフルセルフとセミセルフの2つの方法に分ける対策である。セミセルフとは、店員が、適切に会計が行われているか(電子カートに登録された商品と現実の買い物かごに入れられている商品とが一致するか)をチェックする会計方法である。一方、フルセルフとは、店員が、適切に会計が行われているかをチェックせず、ユーザUが会計装置5により会計を行う会計方法である。フルセルフによる会計は、会計時間を短縮でき、ショッピングシステムSを利用する上でユーザUにとって好ましい会計方法と考えられる。なお、フルセルフでの会計が許可されるのは、ショッピングシステムSが設定する会員ランクが所定のランク以上であるユーザUのみである。
【0091】
この対策を行うに当たり、まず、ショッピングサーバ1のユーザDB122に新たに会員ランクの項目を設け、ユーザUが何れの会員ランクであるかを、ユーザDB122を参照することで特定できるようにする。会員ランクとしては、複数のランク(本実施形態ではSランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク及びEランク)が設けられている。携帯端末3による会員ランクの取得は、制御部31が自らの携帯IDをショッピングサーバ1に送信し、これに対してショッピングサーバ1の制御部11が受信した携帯IDに対応する会員ランク返信することにより行われる。
【0092】
また、図16(a)に示すランク毎商品点数テーブルのように、会員ランクに応じてセミセルフでの会計、及びフルセルフでの会計が許可される商品点数が定められる。会員ランクがCランク以下の会員(ユーザ)についてはフルセルフでの会計が許可されない。一方、Bランクの会員(ユーザ)については2点まで、Aランクの会員(ユーザ)については5点まで、それぞれフルセルフでの会計が許可されており、Sランクの会員(ユーザ)については商品点数がいくつであってもフルセルフでの会計が許可される。なお、図16(a)に示すようなランク毎商品点数テーブルを店舗毎又は当該店舗が属する地域毎に設け、セミセルフでの会計、及びフルセルフでの会計が許可される商品点数を異ならせることとしてもよい。例えば、万引き件数の多い地域に属する店舗は、万引き件数の低い地域に属する店舗よりも、フルセルフでの会計を許可する商品点数を少なくするなど、地域に応じて設定値を変更することとしてもよい。また、ランク毎商品点数テーブルは、携帯端末3側の買い物アプリで記憶しておくこととしてもよいし、ショッピングサーバS側が記憶しておき、適宜、携帯端末3が参照することとしてもよい(本実施形態では、前者の立場で説明する。)。
【0093】
また、図16(b)に示す昇格条件テーブルのように、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランクへの昇格条件が定められている。本実施形態では、各ランクへの昇格条件は、ショッピングシステムSの利用年数と支払合計金額に基づいて定められ、利用年数が長く、支払合計金額が多い会員ほど、より高いランクへ移行するようなっている。すなわち、信頼度の高いユーザほど高い会員ランクが割り当てられる。会員ランクの管理はショッピングサーバ1が行うようになっており、制御部11は、会員(ユーザ)が昇格条件を満たした場合に、会員ランクを昇格させる。なお、これらの昇格条件は一例であって、来店回数を昇格条件に加えるなど他の条件を定めることもできるし、また、多くの人員を会計担当に割り当てることができない店舗では、フルセルフでの会計を促進すべく昇格条件を低く設定するなど、店舗毎に条件を定めることもできる。また、一定期間、利用がなかった会員(ユーザ)についてはランクを降格させることとしてもよい。
【0094】
買い物アプリの起動中には、図17の例に示すように、各種画面(図17は会計画面560の例)に会員ランク表示領域561を設け、ユーザUの会員ランクが何れのランクであるかを表示するとともに、その会員ランクに応じて、フルセルフ及びセミセルフでの会計が許可される商品点数をそれぞれ表示する。また、「現在の点数」表示領域562を設け、その時点で電子カートに登録されている商品点数を表示する。なお、会員ランク表示領域561には、携帯端末3の制御部31がショッピングサーバ1から取得した会員ランクと、当該会員ランクに基づいてランク毎商品点数テーブル(図16(a)参照)から取得された商品点数とが表示される。
【0095】
次に、会員ランクによる対策を導入した場合における会計時の流れについて説明する。
【0096】
まず、携帯端末3の制御部31は、図9のステップ13の処理において、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出すると、図17に示す会計画面560をタッチパネル34に表示させる(ステップS14)。
【0097】
会計画面560には、会員ランク表示領域561、及び「現在の点数」表示領域562の下方に「会計方法を選択して下さい。」とのメッセージが表示されるとともに、更にその下方に、「フルセルフ」領域563と、「レジで商品を確認する」領域564と、「セミセルフ」領域565とが設けられている。ユーザUは、「フルセルフ」領域563又は「セミセルフ」領域565に対してタッチ操作することで、フルセルフでの会計又はセミセルフでの会計の何れか一方を選択することができるようになっている。また、ユーザUは「レジで商品を確認する」領域564に対してタッチ操作することで、会計装置5にて電子カートに登録した商品の一覧を自分で確認することを選択することができるようになっている。但し、「レジで商品を確認する」領域564は「フルセルフ」領域563が選択されているときのみ選択できるようになっている。制御部31は、「フルセルフ」領域563、「レジで商品を確認する」領域564、又は「セミセルフ」領域565へのタッチ操作を検出すると、それぞれ、「フルセルフ」チェックボックス563C、「レジで商品を確認する」チェックボックス564C、「セミセルフ」チェックボックス565Cを塗りつぶす。これにより、何れが選択されているかをユーザUが確認できるようになっている。
【0098】
会計画面560の表示に関し、制御部31は、電子カートに登録されている商品点数が、ユーザUの会員ランクに対応する商品点数の制限を超えている場合には、フルセルフでの会計を不許可とするために、「フルセルフ」領域563、「セミセルフ」領域564或いはその双方が選択できないように制御する(例えば、グレーアウトとするか、領域そのものを非表示とする)。また、制御部31は、ユーザUの会員ランクがCランク以下のランクである場合には、フルセルフでの会計を不可能とするために、「フルセルフ」領域563が選択できないように表示を制御する(例えば、グレーアウトとするか、領域そのものを非表示とする)。
【0099】
また、会計画面560には、「支払方法を選択して下さい。」とのメッセージの下方に、「電子マネー」領域566と、「クレジットカード」領域567と、「現金」領域568とが設けられており、ユーザUが何れか一つの決済方法(支払方法)を選択することができるようになっている。制御部31は、「電子マネー」領域566、「クレジットカード」領域567、又は「現金」領域568へのタッチ操作を検出すると、それぞれ、「電子マネー」チェックボックス566C、「クレジットカード」チェックボックス567C、「現金」チェックボックス568Cを塗りつぶす。これにより、何れが選択されているかをユーザUが確認できるようになっている。
【0100】
次いで、ユーザUが会計方法及び決済方法を選択した後、携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置すると、会計画面560でユーザが選択した会計方法に応じて会計が行われる。ここでまず、図18を用いてフルセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明し、次いで、図20を用いてセミセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明することとする。
【0101】
図18に示すように、フルセルフの会計方法が選択された場合において、ユーザUにより携帯端末3が会計用リーダライタ4の載置台に載置されると(ステップS31)、電子カート情報と、レジ確認情報(「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されているか否かを示す情報)と、何れの決済方法が選択されたかを示す決済方法情報とが携帯端末3から会計装置5に送信される(ステップS32)。
【0102】
会計装置5の制御部51は、携帯端末3から受信したレジ確認情報を参照し、「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されているか否かを判定する(ステップS33)。制御部51は、選択されていないと判定した場合には(ステップS33:NO)、携帯端末3から受信した決済方法情報の示す決済方法に応じた決済を行う(ステップS35)。一方、制御部51は「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されていると判定した場合には(ステップS33:YES)、携帯端末3から受信した電子カート情報に基づいて、図19に示すような支払方法選択画面620をタッチパネル54に表示させる(ステップS34)。
【0103】
支払方法選択画面620には、上述した商品の一覧611及び支払金額表示欄612(図15(a)参照)が表示されるとともに、その下方左側には、携帯端末3から受信した決済方法情報の示す決済方法(すなわち、会計画面560にてユーザUにより選択された決済方法)が表示される。また、その右側には、ユーザUが購入商品、支払金額及び支払方法を確認した後にタッチ操作すべき確認ボタン621が設けられている。更に、支払方法選択画面620には、ユーザUが会計画面560で選択した決済方法を変更することができるように、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614及び現金支払ボタン615が設けられている。但し、支払ボタン613〜615は必ずしも設けなくてもよい。
【0104】
会計装置5の制御部51は、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出した場合には、それぞれの決済方法に応じた処理を行い、一方、確認ボタン621に対するタッチ操作を検出した場合には、先に選択された決済方法(すなわち、会計画面560にて選択された決済方法)に応じた処理を行う(ステップS35)。
【0105】
次に、図20を用いてセミセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明する。セミセルフの会計方法が選択された場合において、ユーザUにより携帯端末3が会計用リーダライタ4の載置台に載置されると(ステップS51)、電子カート情報と決済方法情報とが、携帯端末3から会計装置5に送信される(ステップS52)。これに対して会計装置5の制御部51は、携帯端末3から受信した電子カート情報に基づいて、図21に示す商品リスト画面630をタッチパネル54に表示させる(ステップS53)。
【0106】
商品リスト画面630は、店員が現実の買い物かごに入れられた商品と、電子カートに登録された商品とが一致するか否かをチェックするための画面である。すなわち、商品リスト画面630には、電子カート情報に基づいて、電子カートに登録された商品毎に、商品名631、購入数632、単価633、小計634が表示される。また、店員が商品リスト画面630に表示された商品と、実際にユーザUが購入しようとしている商品とを素早く比較できるように、商品画像635が表示される。商品画像635は商品IDと対応付けて所定の記憶装置(例えば、会計装置5内の記憶装置、ショッピングサーバ1内の記憶部12)に記憶させておき、商品リスト画面630を表示する際に記憶装置から取得して表示される。また、商品リスト画面630には、商品毎にチェックボックス631Cが設けられており、店員はユーザUから渡された買い物かごを調べて中に入っている商品について商品リスト画面630に表示された商品名及び購入数と一致していることを確認した場合に、該当するチェックボックス631Cにタッチ操作を行うようになっている。これにより、店員はどの商品をチェックしたかを一目で把握することができる。また、商品リスト画面630には、電子カートに登録された商品数、及び合計金額が表示されるようになっており、更に、店員がチェックを完了した際にタッチ操作すべき確認ボタン631が設けられている。
【0107】
店員は全ての商品についてチェックを完了すると(ステップS54)、確認ボタン631に対してタッチ操作を行う。会計装置5の制御部51は、確認ボタン631に対するタッチ操作を検出すると、次いで、図19に示した支払方法選択画面620をタッチパネル54に表示させる(ステップS55)。ユーザUは、会計画面560にて選択した決済方法(支払方法)でよければ確認ボタン621に対してタッチ操作を行い、一方、決済方法を変更する場合には、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を行う(ステップS56)。なお、これらの操作は、店員がユーザUに決済方法を確認して行うこととしてもよい。会計装置5の制御部51は、確認ボタン621、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出すると、それぞれの決済方法に応じた処理を行う(ステップS57)。
【0108】
ところで、電子カートに登録されている商品点数が、ユーザUの会員ランクに対応するフルセルフでの会計が許可されている商品点数を超えている(不可能条件を満たしている)場合にはフルセルフでの会計を不可能とする制御が必要とある。制御方法としては、上述したように、不可能条件が満たされている場合に、会計画面560にてフルセルフでの会計を選択できないようにする方法がある。他にも、例えば、会計画面560を、商品点数の制限を超えている場合であってもフルセルフでの会計を選択可能に表示する構成として、不可能条件が満たされている場合には、携帯端末3が会計用リーダライタ4に載置された際に、携帯端末3から不可能条件が満たされている旨を示す情報を会計装置5に送信し、会計装置5が店員に警告する構成としてもよい。店員への警告方法としては、任意の方法を採用することができ、警告音を発することとしてもよいし、店員が所持する携帯端末にe-mailを送信することとしてもよい。
【0109】
このように会員ランクによる対策では、携帯端末3の制御部31(「会員ランク取得手段」、「」の一例)が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクを携帯ID(「ユーザの識別に用いるユーザID」の一例)と対応付けて記憶する記憶部12のユーザDB122(「会員ランク記憶手段」の一例)から、携帯IDと対応付けて記憶された会員ランクを取得し、取得した会員ランクがCランク(「所定のランク」の一例)以下の場合には、会計画面560において「フルセルフ」領域563が選択できないように表示を制御する(「店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う」ことの一例)。これにより、信頼度の低いユーザ(すなわち、Cランク以下のユーザ)はフルセルフでの会計が不可能となることから、フルセルフでの会計において不正が行われる可能性を低くすることができる。なお、本実施形態では、ユーザDB122(「会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段」の一例)をショッピングサーバ1に設けたが、その他の記憶装置に会員ランクを携帯IDと対応付けて記憶するデータベースを設けて、携帯端末3の制御部31が適宜、当該データベースにアクセスしてユーザUの会員ランクを参照することとしてもよい。
【0110】
[7.2.ユーザ/携帯端末認証による対策]
不正会計対策の二つ目は、ユーザ/携帯端末認証システムを導入する対策である。ユーザ/携帯端末認証システムは、ユーザUが買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用する前に、ユーザ及び携帯端末3の認証(ユーザ/携帯端末認証)を行うシステムである。なお、上述した実施形態では、ユーザUを識別するためのIDとして携帯IDを用いたが、以下でユーザ/携帯端末認証システムを説明するに際し、ユーザUを識別するためのIDとして会員IDを用い、携帯端末3を識別するためのIDとして携帯IDを用いることとする。
【0111】
まず、図22を用いてユーザ/携帯端末認証システムSBの概要について説明する。買い物アプリの利用を希望するユーザUは、予め携帯端末3に所定のアプリケーションサーバ等から買い物アプリをダウンロードし、インストールした上で、店舗STに設置された登録用端末7を用いて登録申請を行う。まず、ユーザUは、携帯端末3を登録用リーダライタ6に載置し、登録用端末7に住所及び氏名を含むユーザ情報を入力する。入力が完了すると、登録用端末7は入力された住所及び氏名と、登録用リーダライタ6を介して携帯端末3から取得した携帯IDと、を認証サーバ8に送信して新規会員登録をリクエストする。また、登録用端末7は、認証サーバ8に送信した携帯ID及び認証サーバ8から返信された会員IDを携帯端末3に送信し、買い物アプリとともに記憶させる。
【0112】
新規会員登録をリクエストされた認証サーバ8は、まず新規の会員IDを生成する。この新規に生成した会員IDを登録用端末7に返信する。そして、この会員IDと、登録用端末7から受信した携帯IDと、認証文字列と、に基づいて所定の認証キー生成方法により認証キーK1を生成し、会員IDと対応付けて記憶する。なお、認証文字列は、所定の文字列生成規則に従って生成することができる。本実施形態では認証文字列を認証サーバ8が生成することとするが、認証サーバ8以外の文字列生成装置が生成することとしてもよい。また、認証サーバ8は、認証文字列を符号化して二次元コードTCを生成する。生成された二次元コードTCはプリンタ(図示せず)で紙(「記録媒体」、「被印刷媒体」の一例。本実施形態では、紙に印刷することとするが、その他のプラスチック等の被印刷媒体に印刷することとしてもよい。)に印刷され、その紙(「トークンT」という。)は配送業者によって登録用端末7から受信した住所・氏名宛に配送される。
【0113】
ユーザUは、配送業者により配送されてきたトークンTに印刷された二次元コードTCを、店舗STにて登録用リーダライタ6に載置した携帯端末3で撮影する。携帯端末3は、撮影された二次元コードTCを予めインストールされている二次元コード復号プログラムに従って、復号化し、基の文字列を取得する。携帯端末3は、取得した文字列を、先に記憶した携帯IDと会員IDとともに認証サーバ8に送信する。
【0114】
これに対して、認証サーバ8は携帯端末3から受信した文字列、携帯ID及び会員IDから所定の認証キー生成方法により認証キーK2を生成する。そして、先に会員IDと対応付けて記憶した認証キーK1と照合し、両者が一致した場合には、携帯端末3に対して買い物アプリの利用を許可する許可信号を送信する。一方、不一致であった場合には、認証が正常に完了しなかったことを示す不許可信号を携帯端末3に送信する。
【0115】
携帯端末3は許可信号を受信すると、買い物アプリについて管理される認証フラグをオンにする。なお、買い物アプリは認証フラグがオンである場合にのみ使用することができ、インストールした段階ではオフになっている。すなわち、ユーザUは、所定の登録手続を経なければ、買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用することができないようになっている。
【0116】
[7.2.3.携帯端末3の構成]
ユーザ/携帯端末認証システムSBを導入する場合、携帯端末3の記憶部32には、買い物アプリで使用される会員ID、携帯ID及び認証フラグが記憶される。会員IDは認証サーバ8で生成され、登録用端末7から受信したものが記憶される。携帯IDとしては、携帯端末3の個体識別番号、携帯端末3に内蔵されるICカード(ICチップ)のID、携帯端末3の電話番号等を利用することができるが、何れを利用するかは買い物アプリで予め規定しておくこととする。また、制御部31(買い物アプリ)が携帯IDを生成することとしてもよい(例えば、ランダムな文字列を生成し、携帯IDとする)。認証フラグは、買い物アプリの利用が認証サーバ8により許可されたか否かを示すフラグであり、携帯端末3に買い物アプリがインストールされてから上述の許可信号を受信するまでの間、オフを示している。
【0117】
また、制御部31は、買い物アプリがインストールされた状態で、携帯端末3が登録用リーダライタ6に載置されたことを検知すると、携帯IDを登録用端末7に送信するようになっている。また、買い物アプリで用いられる会員ID、携帯ID及び認証フラグを管理する。また、画像に含まれる二次元コードを復号化する機能を実現する。
【0118】
[7.2.4.登録用リーダライタ6及び登録用端末7の構成]
次に、登録用リーダライタ6及び登録用端末7の構成について、図23を用いて説明する。
【0119】
図23に示すように、登録用リーダライタ6は、制御部61と、記憶部62と、通信部63と、RF通信部64と、アンテナ65とを備えている。また、登録用リーダライタ6には、携帯端末3を載置するための載置台が設けられており、載置台に携帯端末3が載置されている間、携帯端末3の非接触型ICチップ36と登録用リーダライタ6とは相互にデータの送受信が可能となっている。なお、登録用リーダライタ6の構成、機能は入店時用リーダライタ2や会計用リーダライタ4と同様なので説明を省略する。
【0120】
一方、登録用端末7は、ユーザUが携帯端末3で買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用するための登録申請をする際に利用する端末である。登録用端末7は、例えば、パーソナル・コンピュータ等で構成され、制御部71と、記憶部72と、通信部73、表示部74、操作部75とを備えている。通信部73は、登録用リーダライタ6及びネットワークNWを介して接続された認証サーバ8との通信を制御するようになっている。
【0121】
記憶部72は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、登録用アプリケーション(以下、「登録用アプリ」という。)プログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0122】
表示部74は、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成される。また、操作部75はキーボードやマウス等から構成され、ユーザUが会員登録を行う際、住所や氏名等のユーザ情報を入力できるようになっている。
【0123】
制御部71は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部72に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。具体的には、制御部71は、認証サーバ8に対して会員IDを問い合わせる機能、入力されたユーザ情報と、会員ID、携帯IDを認証サーバ8に送信する機能等を実現する。
【0124】
なお、店舗STで運営されている既存の会員サービス(例えば、ポイントサービス)が存在し、ユーザUが当該会員サービスに登録している場合には、当該会員サービスを利用するために登録された情報(会員番号、住所・氏名等のユーザ情報など)を買い物アプリの利用登録に利用することもできる。例えば、会員サービスを利用するための会員番号を、買い物アプリを利用するための会員IDに利用することしてもよい。また、登録用端末7に会員番号を入力してもらい、入力された会員番号を携帯ID、住所及び氏名を含むユーザ情報とともに認証サーバ8に送信することで買い物アプリの利用登録リクエストをしてもよい。更には、登録用端末7が既に登録されているユーザ情報等を、会員サービスを提供するサーバ等から取得して利用することとしてもよい。
【0125】
[7.2.5.認証サーバ8の構成]
次に、認証サーバ8の構成について、図24を用いて説明する。
説明する。
【0126】
図24に示すように、認証サーバ8は、制御部81と、記憶部82と、通信部83とを備えている。通信部83は、登録用端末7、携帯端末3との通信を制御するようになっている。
【0127】
記憶部82は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、認証用アプリケーションプログラム(以下、「認証用アプリ」)等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0128】
また、記憶部82には、認証DB821が設けられている。図25に示すように、認証DB821には、会員ID、携帯ID、住所、氏名及び認証キーが登録される。会員ID、携帯ID、住所及び氏名は、登録用端末7からこれらの情報を受信した際に登録される。認証キーとしては、登録用端末7からこれらの情報を受信した際に生成した認証キーKが登録される。
【0129】
制御部81は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部82に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。具体的には、制御部81は、会員IDを作成する機能、所定の文字列生成規則に従って生成される任意の認証文字列を生成する機能、公知の手法により携帯ID、会員ID及び文字列から所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成する機能、公知の手法により文字列から二次元コードTCを生成する機能、認証キーK1と認証キーK2を照合する鍵認証機能等を実現する。
【0130】
[7.2.6.ユーザ/携帯端末認証の流れ]
次に、図26を用いてユーザ/携帯端末認証の流れについて説明する。まず、ユーザUは携帯端末3を登録用端末7に接続された登録用リーダライタ6の載置台に載置し(ステップS71)、登録用端末7に住所、氏名等のユーザ情報を入力する(ステップS72)。このとき、携帯端末3が登録用リーダライタ6に載置されると、登録用端末7の制御部71は、ユーザUがユーザ情報を入力するための入力フォーム(図示せず)を表示部74に表示させる。
【0131】
登録用端末7の制御部71は、ユーザUによるユーザ情報の入力が完了すると、入力されたユーザ情報及び携帯IDとともに新規会員登録リクエストを認証サーバ8に送信する(ステップS73)。これに対して、認証サーバ8の制御部81は、会員IDを生成し、登録用端末8を介して携帯端末3に送信する(ステップS74)。携帯端末3の制御部31は、登録用端末8を介して会員IDを認証サーバ8から受信すると買い物アプリとともに記憶部32に記憶させる。
【0132】
また、任意の文字列からなる認証文字列を生成する(ステップS75)。次いで、制御部81は、ステップS73の処理により受信した携帯ID、ステップS74の処理で生成した会員ID及びステップS75の処理で生成した認証文字列から認証キーK1を生成する(ステップS76)。このとき、制御部81は、ステップS73の処理により登録用端末7から受信した携帯ID及びユーザ情報(住所・氏名など)と、ステップS74の処理で生成した会員IDと、ステップS75の処理で生成した認証キーK1と、を対応付けて認証DB821に登録する。
【0133】
また、制御部81は、ステップS75の処理で生成した認証文字列を符号化することにより二次元コードTCを生成する(ステップS77)。次いで、制御部81は、二次元コードTCを印刷したトークンTを生成させる(ステップS78)。トークンTは、二次元コードTCが紙などの被印刷媒体に印刷された印刷物で、制御部81がプリンタ(図示しない)に印刷させることで生成される。次いで、トークンTは封筒に入れられ、認証サーバ8の管理者等が指定する配送業者(郵便事業株式会社又は信書便事業者が好ましい)により、ユーザ情報に含まれる住所・氏名宛に配送される(ステップS79)。
【0134】
ユーザUは、トークンTを受け取ると、トークンTに印刷された二次元コードTCを携帯端末3のカメラ37で撮影する。携帯端末3の制御部31は、撮影された画像に含まれる二次元コードTCを復号化して文字列を取得する(ステップS80)。次いで、制御部31は、記憶部32に記憶されている携帯ID、会員IDとともに、取得した文字列を認証サーバ8に送信する(ステップS81)。
【0135】
認証サーバ8の制御部81は、携帯端末3から携帯ID、会員ID及び文字列を受信すると、当該受信した携帯ID、会員ID及び文字列からステップS76と同じ手法で認証キーK2を生成する(ステップS82)。そして、制御部81は、ステップS82の処理で生成した認証キーK2を、ステップS81の処理により受信した携帯ID及び会員IDに基づいて認証DB821から取得した認証キーK1と、照合する(ステップS83)。制御部81は、二つの認証キーKが一致すると判定した場合には、携帯ID、会員ID及び文字列を送信してきた携帯端末3に対して、買い物アプリの利用を許可する許可信号を送信する(ステップS84)。一方、二つの認証キーKが一致しないと判定した場合には、認証が正常に完了しなかったことを示す不許可信号を携帯端末3に送信する。
【0136】
これに対して、携帯端末3の制御部31は、許可信号の受信を検知すると、認証フラグをオンにするとともに、買い物アプリの利用が許可されたことを示す画面を表示させる。以後、ユーザUは携帯端末3で買い物アプリを利用することができるようになる。一方、制御部31は、不許可信号の受信を検知した場合には、認証が完了しなかったことを示す画面を表示し、ユーザUに報知する。
【0137】
このように、本実施形態のユーザ/携帯端末認証システムSB(「認証システム」の一例)は、買い物アプリを介してショッピングシステムSによるサービスを享受するユーザUと、ショッピングシステムSを利用する際に用いられる携帯端末3(「携帯端末装置」の一例)を認証サーバ8(「認証サーバ」の一例)により認証するシステムである。認証サーバ8の制御部81(「取得手段」、「トークン生成手段」の一例)は、携帯端末3を利用するユーザUの会員ID(「ユーザの識別に用いるユーザID」の一例)を新たに生成し、また、携帯端末3の携帯ID(「携帯端末の識別に用いる端末ID」の一例)と、ユーザUの少なくとも住所と氏名を含むユーザ情報と、を取得し、更に、所定の文字列生成規則に従って生成された認証文字列を符号化して得られる二次元コードTC(「符号」)を生成する。また、記憶部82の認証DB821(「記憶手段」の一例)は、取得された会員ID及び携帯IDと対応付けて、認証文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成された認証キーK1(「文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成される認証キー」の一例。本実施形態では、携帯IDと、会員IDと、認証文字列と、に基づいて所定の認証キー生成方法により生成される)を記憶する。また、携帯端末3の制御部31(「文字列取得手段」、「送信手段」の一例)は、認証サーバ8が取得したユーザ情報に含まれる住所と氏名に基づいて配送業者により配送されたトークンTに印刷(記録)された二次元コードTCを復号化して文字列を取得し、取得した文字列と、会員IDと、携帯IDと、を認証サーバ8に送信する。一方、認証サーバ8の制御部81(「照合手段」、「許可手段」の一例)は、受信した文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成された認証キーK2と受信した会員ID及び携帯IDと対応付けられて記憶された認証キーK1を取得し、二つの認証キーKを照合して、一致した場合に、携帯端末3に許可信号(「許可通知」の一例)を送信する。
【0138】
したがって、ユーザ/携帯端末認証システムSBによれば、ユーザU宛に配送されたトークンTに印刷されている二次元コードTCを復号化して得られた文字列と、認証サーバ8が事前に生成した会員ID及び受信した携帯IDと同じ会員ID及び携帯IDと、を送信してきた携帯端末3についてのみショッピングシステムSによるサービスの利用が許可される。すなわち、認証サーバ8側で把握している住所にて配送物を受け取り可能なユーザUと、当該ユーザUが有する携帯端末3についてのみサービスへのアクセスを許可することができる。また、認証サーバ8が記憶する認証キーK1等が盗み見されても、配送業者によって配送されるトークンTが盗まれたり、又はトークンTに印刷された二次元コードTCが盗み見されたりしない限り、何れの端末装置についても利用が許可されないので、安全性が高まる。更に、二次元コードTCが盗み見されても盗み見した者が一目で二次元コードTCから文字列を取得することは困難なため、安全性が高まる。更にまた、例えば、携帯端末3は二次元コードTCが画像データとして入力された場合、当該二次元コードTCを復号化するだけで容易に認証サーバ8に送信すべき文字列を取得することができる。
【0139】
なお、本実施形態では、配送前後に生成した認証キーKをそれぞれ照合することにより認証を行っているが、認証キーKを用いず、文字列同士を照合する構成とすることもできる。具体的には、認証サーバ8の認証DB821には認証キーK1の代わりに認証文字列を登録し、図26のステップS80において携帯端末3から送信された文字列と、照合することとする。但し、この場合、ユーザU以外の第三者が認証DB821に不正アクセスして会員ID、携帯ID及び認証文字列を盗み見した場合に、盗み見された会員ID、携帯ID及び認証文字列が携帯端末3以外の端末から送信された場合であっても当該端末に許可信号が送信されてしまうおそれがある。一方、認証キーK1を生成するための処理負担を軽減することができるといった利点もある。
【0140】
また、本実施形態では、認証文字列を符号化した二次元コードTCが印刷された印刷物をトークンTとして配送することとしているが、認証文字列をそのまま印刷した印刷物をトークンTとして配送することとしてもよい。また、CD−R(「記録媒体」の一例)に認証文字列を読み上げる音声データを記録したものをトークンTとして配送することとしてもよい。何れの場合も、ユーザUは文字列を手入力で携帯端末3に入力するなどする必要があるが、認証サーバ8の二次元コードTCを生成するための処理負担を軽減することができる。なお、認証文字列を二次元コードTCに符号化する代わりに、例えば、一次元コードなど、その他のコード体系に適合するように符号化し、被印刷媒体に印刷して配送することとしてもよい。
【0141】
また、登録用端末7の記憶部72に買い物アプリを予め記憶させておき、携帯端末3が登録用リーダライタ6にかざされた場合に、記憶部72に記憶された買い物アプリを携帯端末3にダウンロードさせ、インストールさせることとしてもよい。
【0142】
また、図26のステップS71〜ステップS74までについては、登録用リーダライタ6及び登録用端末7の代わりに、登録用アプリをインストールしたリーダライタ機能付きパーソナル・コンピュータを用いることとしてもよい。この場合、ユーザUは買い物アプリを利用するための会員登録を店舗ST以外の場所で行うことができる。
【0143】
また、本実施形態では、認証サーバ8が会員IDを作成するが、登録用端末7又は携帯端末3が生成することとしてもよい。登録用端末7の制御部71が生成する場合には、登録用端末7が設置されている店舗STの店舗IDを会員IDの所定位置(所定の桁)に含めることで、複数店舗間における会員IDの重複生成を避けることができる。また、携帯端末3の制御部31が生成する場合には、携帯端末3の電話番号など携帯端末3毎に規定される情報を会員IDの所定位置(所定の桁)に含めることで、複数携帯端末間における会員IDの重複生成を避けることができる。
【0144】
また、本実施形態では、携帯ID、会員ID及び認証文字列から所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成しているが、少なくとも認証文字列に基づいて認証キーKを生成すればよく、例えば、携帯ID又は会員IDの何れか一方、または、その他の情報(例えば、会員登録申請が行われた店舗STの店舗ID)と、認証文字列とに基づいて、所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成することとしてもよい。また、認証文字列のみに基づいて認証キーKを生成することとしてもよい。
【0145】
また、本実施形態では、ユーザUが携帯端末3で買い物アプリを用いてショッピングシステムSを新規利用する際の登録申請について、ユーザ/携帯端末認証システムSを適用したが、ユーザに所定のサービスを提供する他のアプリ(例えば、使用に際し高度な信頼性を要するアプリ)やシステムを新規利用する際の登録申請に用いることもできる。また、登録された端末装置からのみアクセスを認めるサーバ装置を管理する場合においても、ユーザ/携帯端末認証システムSを適用することができる。
【符号の説明】
【0146】
S ショッピングシステム
1 ショッピングサーバ
11 制御部
12 記憶部
121 商品DB
122 ユーザDB
123 店舗DB
13 通信部
2 入店時用リーダライタ
21 制御部
22 記憶部
221 店舗ID
23 通信部
24 RF通信部
25 アンテナ
3 携帯端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 タッチパネル
35 ボタン操作部
36 非接触型ICチップ
37 カメラ
4 会計用リーダライタ
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
44 RF通信部
45 アンテナ
5 会計装置
51 制御部
52 記憶部
521 決済DB
53 通信部
54 タッチパネル
55 操作部
6 登録用リーダライタ
7 登録用端末
8 認証サーバ
B バーコード
K 認証キー
TC 二次元コード
510 メニュー画面
520 商品情報画面
530 カート画面
540 購入履歴画面
550、560 会計画面
610A、610B、620 支払方法選択画面
630 商品リスト画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗における買い物を補助するショッピングシステム等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストアや駅の売店などの一部店舗では、商品の購入者が購入商品に表示されたバーコードを会計装置に読み取らせ、電子マネーによる決済を行う会計システムが導入されている。こうした会計システムの導入により、店舗側では会計処理に関する負担を軽減することができる。ところが、購入者が会計装置に商品のバーコードを読み取らせる際、バーコードの読み取りがうまくいかない場合(特に自分の後ろに会計を待つ人が列をなしている場合)には、苛立ちや精神的重圧を感じる場合がある。
【0003】
一方で、特許文献1には、社員食堂内の食器にICタグを貼付し、ICタグのデータを読み取って自動的に合計金額を計算し、ICカードを用いて自動的に精算する飲食店管理システムが開示されている。この飲食店管理システムでは、精算機で精算されたことが確認された利用者のみ出口ゲートから出られるようにすることで、無銭飲食を防止しつつ、無人でのスムーズな会計が可能となる。そこで、上述した会計システムに飲食店管理システムを適用することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−145470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記会計システムに、特許文献1に記載の飲食店管理システムを適用する場合には、全ての商品にICタグを貼付しなければならず、多種多様な商品を取り扱うスーパーマーケットなどに導入する場合には多大なコストが発生してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題等に鑑みて為されたものであり、全ての商品にICタグを貼付する必要が無く、ユーザが会計をスムーズに済ませることのできるショッピングシステム等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有するショッピングシステムであって、前記サーバ装置は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、前記携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、を備え、前記店舗用機器は、店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを前記携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、を備え、前記携帯端末装置は、前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段と、商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段と、前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段と、前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段と、前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段と、前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段と、前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段と、を備え、前記会計装置は、前記携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、携帯端末装置は、店舗用機器から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードを読み取り取得した商品IDを、ショッピングサーバに送信することにより商品の価格を取得し、表示手段に表示する。また、携帯端末装置は、価格を表示した商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置に送信する。
【0009】
したがって、ユーザは、携帯端末装置に店舗用機器から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードを携帯端末装置で読み取ることにより、当該商品の価格を把握することができる。また、価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザはバーコードを会計装置に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段と、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ユーザは携帯端末装置にて購入履歴を確認することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段と、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段と、前記取得した購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ユーザは携帯端末装置にて購入履歴を確認することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、前記携帯端末装置は、前記価格表示手段が価格を表示させた商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品を識別するための不選択商品IDを前記サーバ装置に送信する不選択商品ID送信手段、を更に備え、前記サーバ装置は、前記携帯端末装置から受信した不選択商品IDを記憶する不選択商品ID記憶手段、を更に備えることを特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、携帯端末装置に価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品(すなわち、ユーザが気になって価格を確認したが購入されなかった商品)の商品IDがサーバ装置に記憶されるので、店舗側はマーケティングに活用することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、前記携帯端末装置が、前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段と、前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、信頼度の低いユーザはフルセルフでの会計が不可能となることから、フルセルフでの会計において不正が行われる可能性を低くすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、を備えるサーバ装置と、店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、を備える店舗用機器と、携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段を備える会計装置と、携帯端末装置と、を有するショッピングシステムにおける前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段、商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段、前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段、前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段、前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段、前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段、前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段、として機能させることを特徴とするショッピング用プログラムである。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段、として更に機能させることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段、前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段、として更に機能させることを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明は、前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段、前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段、として更に機能させることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のショッピング用プログラムである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ユーザは、携帯端末装置に店舗用機器から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードを携帯端末装置で読み取ることにより、当該商品の価格を把握することができる。また、価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザはバーコードを会計装置に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】ショッピングシステムSの概略構成を示す図である。
【図2】ショッピングサーバ1の概要構成を示すブロック図である。
【図3】商品DB121に登録される内容の一例を示す図である。
【図4】ユーザDB122に登録される内容の一例を示す図である。
【図5】店舗DB123に登録される内容の一例を示す図である。
【図6】入店時用リーダライタ2の概要構成を示すブロック図である。
【図7】携帯端末3の概要構成を示すブロック図である。
【図8】会計用リーダライタ4及び会計装置5の概要構成を示すブロック図である。
【図9】携帯端末3の動作例を示すフローチャートである。
【図10】メニュー画面510の画面例を示す図である。
【図11】商品情報画面520の画面例を示す図である。
【図12】カート画面530の画面例を示す図である。
【図13】購入履歴画面540の画面例を示す図である。
【図14】会計画面550の画面例を示す図である。
【図15】(a)支払方法選択画面610Aの画面例を示す図である。(b)支払方法選択画面610Bの画面例を示す図である。
【図16】(a)ランク毎商品点数テーブルの一例を示す図である。(b)昇格条件テーブルの一例を示す図である。
【図17】会計画面560の画面例を示す図である。
【図18】フルセルフの会計方法が選択された場合の流れを示すフローチャートである。
【図19】支払方法選択画面620の画面例を示す図である。
【図20】セミセルフの会計方法が選択された場合の流れを示すフローチャートである。
【図21】商品リスト画面630の画面例を示す図である。
【図22】ユーザ/携帯端末認証による不正会計対策を説明するための概念図である。
【図23】登録用リーダライタ6及び登録用端末7の概要構成を示すブロック図である。
【図24】認証サーバ8の概要構成を示すブロック図である。
【図25】認証DB821に登録される内容の一例を示す図である。
【図26】ユーザ/携帯端末認証による不正会計対策を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、ショッピングシステムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0025】
[1.ショッピングシステムの構成及び利用方法]
先ず、図1を用いて本実施形態に係るショッピングシステムSの構成及び利用方法について説明する。
【0026】
図1に示すように、ショッピングシステムSは、ショッピングサーバ1と、店舗STに設置される入店時用リーダライタ2及び会計装置5と、会計装置5に接続される会計用リーダライタ4と、店舗STにて買い物を行うユーザUが所持する携帯端末3と、を含んで構成されている。また、店舗STで取り扱われている商品の包装容器等には、製造会社又は店舗STの店員などによりバーコードBが付されており、携帯端末3により読み取ることができるようになっている。なお、本実施形態において、携帯端末3は、バーコードBをカメラで読み取ることにより、当該バーコードが付された商品を識別するための商品コードを取得できるようになっている。
【0027】
ショッピングサーバ1と携帯端末3は、ネットワークNWを介して、データの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。また、携帯端末3には、電子マネー対応の非接触型ICチップが内蔵されており、入店時用リーダライタ2や会計用リーダライタ4にかざすことにより、データの送受信が行われるようになっている。
【0028】
次に、ショッピングシステムSの利用方法について説明する。まず、ユーザUは店舗STに入店したら携帯端末3を入店時用リーダライタ2にかざして、当該店舗STを識別するための店舗IDを携帯端末3に取り込む。携帯端末3は店舗IDを取得すると、インストールされている買い物アプリケーション(以下、「買い物アプリ」)を起動させる。次いで、ユーザUは、買い物アプリの商品読み取り機能を用いて商品に付されているバーコードBを携帯端末3に読み取らせる。携帯端末3は、バーコードBを読み取ると、バーコードBから取得される商品IDと、先に取得した店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、ショッピングサーバ1から価格などの商品情報を取得する。携帯端末3は商品情報を取得すると商品情報画面をタッチパネルに表示し、ユーザUがその商品の価格などを知ることができるようになっている。商品情報画面では、ユーザUがその商品を購入するか否かを選択できるようになっており、携帯端末3は、その商品が選択された場合には電子カートに投入(登録)する。そして、会計時に、ユーザUが携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置すると、電子カートに登録された商品に関する情報が会計装置5に送信され、決済を行うことができるようになっている。
【0029】
[2.ショッピングサーバ1の構成]
次に、ショッピングサーバ1の構成について、図2乃至図5を用いて説明する。
【0030】
図2に示すように、ショッピングサーバ1は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備えている。通信部13は、携帯端末3との通信を制御するようになっている。
【0031】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、サーバ用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0032】
また、記憶部12には、商品DB(database)121、ユーザDB122、及び店舗DB123が設けられている。図3に示すように、商品DB121には、店舗ID及び商品ID毎に、商品の商品名、価格、メーカー、原材料等の商品情報が登録される。商品DB121によれば、店舗ID及び商品ID毎に価格が登録されているため、店舗によって同じ商品の価格が異なる場合であっても、それぞれの店舗での価格を特定できるようになっている。
【0033】
図4に示すように、ユーザDB122には、携帯ID毎に、購入履歴情報、カート投入履歴情報、及び問い合わせのみ履歴情報が登録されている。携帯IDは、ユーザUを識別するためのIDであり、例えば、携帯端末3に付与されている端末ID、或いは電話番号などを用いることができる。
【0034】
購入履歴情報とは、買い物アプリを利用して商品が購入された際の、購入店舗ID、購入店舗電話番号(後述する店舗DB123から店舗IDに基づいて取得される)、入店日時、購入日時、決済方法、購入商品の商品ID、購入数、価格、合計金額(支払金額)等を含む情報である。カート投入履歴情報とは、電子カートに投入された商品等に関する情報であり、店舗ID、カートに投入された日時、カートに投入された商品の商品ID、数量、価格等を含む情報である。問い合わせのみ履歴情報とは、ショッピングサーバ1に商品情報の問い合わせがあった商品のうちカートに投入されなかった商品等に関する情報であり、店舗ID、問い合わせ日時、カートに投入されなかった商品の商品ID、価格等を含む情報である。
【0035】
店舗DB123には、店舗ID毎に、おすすめ商品情報、タイムセール情報、及び店舗の電話番号が登録されている。おすすめ商品情報とは、店舗がおすすめする商品の商品名、商品コード、価格等を含む情報である。タイムセール情報とは、店舗がタイムセールを行う時間帯、タイムセールを行う商品の商品名、商品コード、価格等を含む情報である。なお、店舗DB123に登録される情報は、各店舗の担当者が更新できるようになっている。
【0036】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0037】
なお、ショッピングサーバ1は、機能や処理目的等に応じて複数のサーバ装置により構成しても良い。
【0038】
[3.入店時用リーダライタ2の構成]
次に、入店時用リーダライタ2の構成について、図6を用いて説明する。
【0039】
図6に示すように、入店時用リーダライタ2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、RF(Radio Frequency)通信部24と、アンテナ25とを備えている。本実施形態において、入店時用リーダライタ2は、入店時用リーダライタ2にかざされた携帯端末3の非接触型ICチップに店舗IDを送信する役割を担う。
【0040】
記憶部22は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、入店時用リーダライタ2が設置される店舗を識別するための店舗IDを記憶している。
【0041】
RF通信部24は、発信回路、変調回路、送信回路、受信回路、復調回路等により構成されている。変調回路はコマンドやデータを発信回路で生成された搬送波に重畳して変調する。送信回路は、変調回路にて変調された搬送波を増幅し、アンテナ25を介して携帯端末3に送信する。また、受信回路はアンテナ25を介して携帯端末3から搬送波を受信し、ノイズ等を除去する。復調回路は、ノイズが除去された搬送波からコマンドやデータを復調する。
【0042】
制御部21は、通信部23を介した図示しない上位端末との通信制御や、非接触型ICチップとの通信制御等を行う。また、制御部21は、記憶部22に記憶されている店舗ID221を携帯端末3に送信するために、店舗ID221を重畳させた搬送波をアンテナ25から継続的に出力するように制御する。これにより、入店時用リーダライタ2に携帯端末3がかざされると、携帯端末3の非接触型ICチップ(非接触型ICチップに含まれるアンテナ)により当該搬送波が受信され、携帯端末3が店舗IDを取得できる。
【0043】
[4.携帯端末3の構成]
次に、携帯端末3の構成について、図7を用いて説明する。
【0044】
図7に示すように、携帯端末3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、タッチパネル34と、ボタン操作部35と、非接触型ICチップ36と、カメラ37とを備えている。通信部33は、ショッピングサーバ1との通信を制御するようになっている。
【0045】
記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。特に、本実施形態の記憶部32には、買い物用のアプリケーションプログラム(「買い物アプリ」。「ショッピング用プログラム」の一例)がインストールされている。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されて外付けドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0046】
記憶部32は、入店時用リーダライタ2から取得した店舗IDを記憶する。また、記憶部32は、ユーザUにより電子カートに投入された商品の一覧を示す電子カート情報(商品名、商品ID、購入数、価格、合計金額(支払金額)等)を記憶する。会計時には、電子カート情報が会計装置5に送信され、決済に用いられる。
【0047】
タッチパネル34は、例えば、静電容量方式のタッチセンサと表示装置とからなり、入力装置及び表示装置として機能する。例えば、表示装置により表示された画面においてオブジェクトが表示された領域をユーザUがタッチすることによって、当該オブジェクトが選択されるようになっている。また、ボタン操作部35は、ユーザUが押下することによりボタン押下信号が制御部31に送信され、例えば、表示装置により表示されている画面が閉じられるようになっている。つまり、ユーザUは、タッチパネル34とボタン操作部35に対する入力操作により、携帯端末3に情報を入力することができるようになっている。
【0048】
制御部31は、CPU、RAM等により構成されている。そして、CPUが、記憶部32に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0049】
非接触型ICチップ36は、アンテナ、整流回路、復調回路、変調回路、記憶部等を備えている。整流回路は、アンテナの入力を交流から直流に整流する。復調回路は、リーダライタから入力される搬送波に重畳されたコマンドやデータをデジタルデータに復調する。変調回路は、リーダライタに送信するコマンドやデータを搬送波に重畳させる。非接触型ICチップ36内の記憶部には、非接触型ICチップ36固有のICチップIDや、金銭的価値(いわゆる電子マネー)の量を表すバリューが記憶されている。非接触型ICチップ36内の記憶部や、記憶部32に記憶されている情報は、非接触型ICチップ36及びリーダライタを介して他の機器(例えば、会計装置5、後述の登録用端末7)に送信可能となっている。また、他の機器(例えば、会計装置5、後述の登録用端末7)から送信された情報を、非接触型ICチップ36及びリーダライタを介して受信可能なっている。
【0050】
[5.会計用リーダライタ4及び会計装置5の構成]
次に、会計用リーダライタ4及び会計装置5の構成について、図8を用いて説明する。
【0051】
図8に示すように、会計用リーダライタ4は、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、RF通信部44と、アンテナ45とを備えている。また、会計用リーダライタ4には、携帯端末3を載置するための載置台が設けられており、載置台に携帯端末3が載置されている間、携帯端末3の非接触型ICチップ36と会計用リーダライタ4とは相互にデータの送受信が可能となっている。
【0052】
制御部41は、アンテナ45及びRF通信部44を介した携帯端末3との通信制御や、通信部43を介した会計装置5との通信制御等を行う。RF通信部44及びアンテナ45の機能は、基本的に入店時用リーダライタ2のRF通信部24及びアンテナ25の機能と同様なので説明を省略する。
【0053】
一方、会計装置5は、制御部51と、記憶部52と、通信部53、タッチパネル54、操作部55とを備えている。通信部53は、会計用リーダライタ4及び自動精算機6との通信を制御するようになっている。
【0054】
記憶部52は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、会計用のプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0055】
また、記憶部52は、決済DB521が設けられている。決済DB521には、決済処理完了後に、決済処理に使用された(載置台に載置された)携帯端末3の携帯ID、入店日時、購入日時、決済方法、購入商品種別、各購入商品の購入数、各購入商品の価格、合計金額等の決済データが登録される。
【0056】
タッチパネル54は、携帯端末3のタッチパネル34と同様の構成を有している。また、操作部55はキーボードやマウス等からなり、店舗STの店員が会計装置に対する入力操作を受け付け、操作信号を制御部51に送信する。
【0057】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部52に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。
【0058】
会計装置5は電子マネー決済、クレジットカード決済、及び現金決済に対応している。制御部51は、ユーザUにより電子マネー決済が選択された場合に、会計用リーダライタ4を介して、携帯端末3に内蔵されている非接触型ICチップ36に記憶されているバリューを、購入金額(支払金額)分だけ減算し、次いで、決済DB521に決済データを登録する。決済データは、後に電子マネー管理会社から購入金額分の現金を受け取る際に用いられる。
【0059】
また、制御部51は、ユーザUによりクレジットカード決済又は現金決済が選択された場合には、通信部53を介して接続されているクレジットカード決済対応の自動精算機(以下、「自動精算機」)6に、決済金額(購入金額)情報(或いは電子カート情報)を送信するとともに、クレジットカード決済が選択されたことを示すカード決済信号、又は現金決済が選択されたことを示す現金決済信号を送信する。自動精算機6は、カード決済信号を受信した場合には、カード投入口へのクレジットカードの投入及び暗証番号の入力を音声等で促す。自動精算機6は、カード投入口へクレジットカードが投入され、暗証番号が入力されると、図示しないクレジットカード会社のシステムとの間でクレジットカードの有効性等を確認した上で決済処理を行う。また、自動精算機6は、現金決済信号を受信した場合には、現金投入口への現金の投入を音声等で促し、決済処理を行う。自動精算機6は決済処理を終了すると、その旨を会計装置5に通知する。
【0060】
[6.ショッピングシステムSの動作]
次に、図9〜図15を用いてショッピングシステムSの動作について、携帯端末3の制御部31による処理を基準に説明する。図10〜図14は、携帯端末3のタッチパネル34に表示される画面例を示す図である。図15は、会計装置5のタッチパネル54に表示される画面例を示す図である。なお、図9に示す処理は、携帯端末3が入店時用リーダライタ2にかざされて、携帯端末3が入店時用リーダライタ2から店舗IDを受信した場合に行われる。
【0061】
図9に示すように、携帯端末3の制御部31は、入店時用リーダライタ2から店舗IDを受信すると、買い物アプリを起動させ(ステップS1)、図10に示すメニュー画面510をタッチパネル34に表示させる(ステップS2)。メニュー画面510の上部には、上記受信した店舗IDで特定される店舗の名称が表示される。店舗の名称は、買い物アプリが店舗IDと対応付けて保持しておき取得することとしてもよいし、ショッピングサーバ1の店舗DB123に登録しておき、ショッピングサーバ1に問い合わせて取得することとしてもよい。また、メニュー画面510には、基本メニュー欄と、店舗情報欄とが設けられており、基本メニュー欄には、商品読み取り領域511、カート閲覧領域512、会計領域513、及び購入履歴閲覧領域514が含まれ、店舗情報欄には、おすすめ品領域515、及びタイムセール領域516が含まれる。
【0062】
図示しないが、制御部31は、おすすめ品領域515へのタッチ操作を検出すると店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、店舗DB123に登録されているおすすめ商品情報を取得し、タッチパネル34に表示させる。また、制御部31は、タイムセール領域516へのタッチ操作を検出すると店舗IDをショッピングサーバ1に送信し、店舗DB123に登録されているタイムセール情報を取得し、タッチパネル34に表示させる。
【0063】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510における商品読み取り領域511へのタッチ操作を検出すると(ステップS3:YES)、バーコードBを読み取る(ステップS4)。具体的には、制御部31は、カメラ37を起動させ、タッチパネル34にカメラ37により撮影中の画像を表示させる。このとき、ユーザUは、タッチパネル34に商品のバーコードBが表示されるように携帯端末3を移動させる。制御部31は、バーコードBを含む画像が撮影されたと判定した場合には、当該撮影されたバーコードBから商品IDを取得する。
【0064】
次いで、制御部31は、バーコードBから取得した商品IDに基づいて商品情報を取得する(ステップS5)。具体的には、制御部31は、店舗IDと商品IDをショッピングサーバ1に送信する。これに対して、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から店舗IDと商品IDを受信すると、受信した店舗IDと商品IDに基づいて商品DB121から取得した商品情報を返信する。携帯端末3の制御部31は、ショッピングサーバ1から商品情報を受信すると、当該受信した商品情報に基づいて、図11に示す商品情報画面520をタッチパネル34に表示させる(ステップS6)。
【0065】
商品情報画面520には、商品の商品名及び価格が表示されるとともに、商品詳細情報欄に商品のメーカー、原材料等の商品詳細情報が表示される。また、商品情報画面520には、購入数表示部522、プラスボタン523、マイナスボタン524、カート投入ボタン525、及びキャンセルボタン526が設けられている。購入数表示部522には商品の購入数が表示され、ユーザUは、プラスボタン523又はマイナスボタン524にタッチすることにより、購入数を変更できるようになっている。また、ユーザUは、購入数の入力を完了したら、カート投入ボタン525にタッチすることにより、当該購入数分の商品を電子カートに投入することができるようになっている。なお、制御部31は、キャンセルボタン526へのタッチ操作を検出すると(ステップS7:NO)、当該商品がカートへ投入されなかったことを示すカート不登録データ(当該商品の商品IDを含むデータ)をショッピングサーバ1に送信し、ステップS2の処理に移行する。一方、ショッピングサーバ1はカート不登録データを受信すると、問い合わせのみ履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0066】
制御部31は、商品情報画面520のカート投入ボタン525へのタッチ操作を検出すると、(ステップS7:YES)、カート登録処理を行う(ステップS8)。具体的には、制御部31は、カート投入ボタン525がタッチされた際に商品情報画面520に表示されていた商品の商品名、商品ID、購入数、及び価格に基づいて電子カート情報を生成又は更新する。また、制御部31は、当該商品がカートへ登録されたことを示すカート登録データ(当該商品の商品IDを含むデータ)をショッピングサーバ1に送信し、ステップS2の処理に移行する。一方、ショッピングサーバ1はカート登録データを受信すると、カート投入履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0067】
制御部31は、メニュー画面510における商品読み取り領域511へのタッチ操作ではなく(ステップS3:NO)、メニュー画面510におけるカート閲覧領域512へのタッチ操作を検出すると(ステップS9:YES)、図12に示すカート画面530をタッチパネル34に表示させる(ステップS10)。カート画面530には、電子カートに登録された商品の商品名、価格、購入数、小計(価格×購入数)と、合計金額が表示される。このとき、制御部31は、価格と購入数から小計と合計金額を算出し、表示する。また、カート画面530には、戻るボタン531が設けられており、制御部31は、戻るボタン531へのタッチ操作を検出すると、ステップS2の処理へ移行する。
【0068】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510におけるカート閲覧領域512へのタッチ操作ではなく(ステップS9:NO)、メニュー画面510における購入履歴閲覧領域514へのタッチ操作を検出すると(ステップS11:YES)、図13に示す購入履歴画面540をタッチパネル34に表示させる(ステップS12)。このとき、制御部31は、購入履歴画面540を表示させるにあたり、まず、携帯端末3の携帯IDをショッピングサーバ1に送信する。これに対して、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から携帯IDを受信すると、受信した携帯IDに基づいてユーザDB122から購入履歴情報を取得し、返信する。そして、携帯端末3の制御部31は、ショッピングサーバ1から受信した購入履歴情報に基づいて購入履歴画面540を表示させる。
【0069】
購入履歴画面540には、ユーザUが過去に商品を購入した際の、購入店舗の店舗名及び電話番号、当該店舗への入店日時、当該店舗での会計日時、当該店舗で購入した商品の商品名、価格、購入数、小計(価格×購入数)、合計金額(支払金額)等が表示される。また、購入履歴画面540には、戻るボタン541が設けられている。制御部31は、戻るボタン541へのタッチ操作を検出すると、ステップS2の処理へ移行する。なお、ユーザUの購入履歴が2件以上ある場合には、例えば、購入履歴画面内に「次の1件」ボタンや「前の1件」ボタンを設け、ユーザUがそれぞれの購入履歴を閲覧できるようにする。
【0070】
図9に戻り、制御部31は、メニュー画面510における購入履歴閲覧領域514へのタッチ操作ではなく(ステップS11:NO)、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出すると(ステップS13:YES)、図14に示す会計画面550をタッチパネル34に表示させる(ステップS14)。一方、制御部31は、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出しない場合には(ステップS13:NO)、ステップS3の処理に移行する。
【0071】
会計画面550には、ユーザUが電子カートに投入した商品を、レジ(会計装置5)で確認するか否かをユーザUに問いかけるメッセージが表示される。当該メッセージの下方には、「レジで確認する」領域551と、「レジで確認しない」領域552とが設けられており、制御部31は、「レジで確認する」領域551へのタッチ操作を検出すると、「レジで確認する」チェックボックス551Cを塗りつぶし、一方、「レジで確認しない」領域552へのタッチ操作を検出すると、「レジで確認しない」チェックボックス552Cを塗りつぶす。これにより、ユーザUは、電子カートに投入した商品をレジ(会計装置5)で確認することが選択されている状態か、レジで確認しないことが選択されている状態かを確認することができる。また、会計画面550には、電子カートに投入された商品の価格と購入数から算出した支払金額が表示される。さらに、会計画面550には、ユーザUに対して携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置するよう促すメッセージが表示される。
【0072】
次いで、制御部31は、会計用リーダライタ4から出力されている電波を非接触型ICチップ36が検知するまで電波検知状態を維持し(ステップS15:NO)、電波が検知されると(ステップS15:YES)、会計処理を行う(ステップS16)。具体的には、制御部31は、電子カートに投入された商品の一覧を示す電子カート情報を、会計用リーダライタ4を介して会計装置5に送信する。また、制御部31は、会計画面550にて、「レジで確認する」又は「レジで確認しない」の何れが選択されたかを示すレジ確認情報を会計装置5に送信する。
【0073】
一方、会計装置5の制御部51は、電子カート情報及びレジ確認情報を受信すると、支払方法選択画面をタッチパネル54に表示させる。具体的には、制御部51は、会計画面550にて「レジで確認する」が選択されたことを示すレジ確認情報を受信した場合には、図15(a)に示す支払方法選択画面610Aを表示させる。一方、会計画面550にて「レジで確認しない」が選択されたことを示すレジ確認情報を受信した場合には、図15(b)に示す支払方法選択画面610Bを表示させる。
【0074】
支払方法選択画面610A、610Bは、ユーザUに支払方法(決済方法)を選択させるための画面であり、画面下部には電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614及び現金支払ボタン615が設けられている。また、図15(a)に示す支払方法選択画面610Aには、電子カート情報に基づいて、電子カートに投入された商品の一覧(商品名、価格、数量、小計)611が表示されるとともに、支払金額表示欄612に、購入数の合計と、合計支払金額が表示される。一方、図15(b)に示す支払方法選択画面610Bには、商品の一覧611は表示されず、支払金額表示欄612の代わりに、支払金額表示部616に支払金額が表示される。ユーザUは、支払金額を確認した上で、支払方法に応じて、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615にタッチするようになっている。
【0075】
会計装置5の制御部51は、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出すると、それぞれの決済方法に応じた処理を行う。電子マネー決済、クレジットカード決済又は現金決済が選択された際の処理の内容は上述した通りである。制御部51は、決済処理が終了すると、決済処理が終了したことを示す決済完了通知と決済方法を示す決済方法情報を携帯端末3に送信する。また、制御部51は、図示しないスピーカから音を出力させ、決済処理が終了したことをユーザUに報知する。
【0076】
これに対して、携帯端末3の制御部31は、会計装置5から決済完了通知を受信すると、電子カート情報と決済方法情報をショッピングサーバ1に送信して、本フローチャートにおける処理を終了する。一方、ショッピングサーバ1の制御部11は、携帯端末3から電子カート情報と決済方法情報を受信すると、購入履歴情報を生成してユーザDB122に登録する。
【0077】
以上説明したように、本実施形態のショッピングシステムSは、携帯端末3(「携帯端末装置」の一例)と、店舗に設置される入店時用リーダライタ2(「店舗用機器」の一例)と、ショッピングサーバ1(「サーバ装置」の一例)と、会計装置5(「会計装置」の一例)とを有する。ショッピングサーバ1の記憶部12(「価格記憶手段」の一例)は、商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する。ショッピングサーバ1の制御部11(「問い合わせ受信手段」、「価格取得手段」、「価格情報送信手段」の一例)は、携帯端末3から店舗ID及び商品IDを受信し、当該受信した店舗ID及び商品IDに基づいて記憶部12から価格を取得し、当該取得した価格を示す価格情報を、店舗ID及び商品IDを送信した携帯端末3に送信する。また、入店時用リーダライタ2の記憶部22(「店舗ID記憶手段」の一例)は店舗IDを記憶し、制御部21(「店舗ID送信手段」の一例)は記憶部22に記憶された店舗IDを携帯端末3に対して送信する。さらに、携帯端末3の制御部31(「店舗ID受信手段」、「商品ID取得手段」、「問い合わせ送信手段」の一例)は、入店時用リーダライタ2から送信された店舗IDを受信し、商品について表示されたバーコードBを読み取り、当該商品の商品IDを取得し、当該受信した店舗IDと当該取得した商品IDをショッピングサーバ1に送信する。次いで、制御部31(「価格情報受信手段」、「価格表示制御手段」、「支払金額算出手段」、「支払金額送信手段」の一例)は、ショッピングサーバ1から送信された価格情報を受信し、当該受信した価格情報が示す価格をタッチパネル34(「表示手段」の一例)に表示させ、価格が表示された商品のうち、ユーザUにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、当該算出した支払金額を示す支払金額情報を会計装置5に送信する。さらにまた、会計装置5の制御部51(「支払金額受信手段」の一例)は、携帯端末3から送信された支払金額情報を受信する。
【0078】
このショッピングシステムSによれば、携帯端末3は、入店時用リーダライタ2から送信された店舗IDと、商品について表示されたバーコードBを読み取ることにより取得した商品IDを、ショッピングサーバ1に送信することにより商品の価格を取得し、タッチパネル34に表示する。また、携帯端末3は、価格を表示した商品のうち、ユーザUにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出し、会計装置5に送信する。
【0079】
したがって、ユーザUは、携帯端末3に入店時用リーダライタ2から送信される店舗IDを受信させ、また、気になる商品のバーコードBを携帯端末3で読み取ることにより、価格を表示する商品情報画面520にて当該商品の価格を把握することができる。また、ユーザUが価格の表示された商品の中から購入する商品を選択すると、選択された商品の価格を合計した支払金額が算出され、会計装置5に送信される。すなわち、店舗側は商品にICタグを貼付する必要は無く、また、ユーザUはバーコードBを会計装置5に読み取らせる必要もないため会計をスムーズに済ませることができる。
【0080】
また、携帯端末3の制御部31(「購入履歴情報送信手段」、「購入履歴情報取得手段」、「表示制御手段」の一例)は、ユーザUにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザUの識別に用いる携帯ID(「ユーザID」の一例)とをショッピングサーバ1に送信し、購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、ショッピングサーバ1から携帯IDに基づいて購入履歴情報を取得し、取得した購入履歴情報をタッチパネル34に表示させる。これにより、ユーザUは携帯端末3にて購入履歴を確認することができる。
【0081】
また、携帯端末3の制御部31(「不選択商品ID送信手段」の一例)は、商品情報画面520にて価格を表示させた商品のうち、ユーザによりキャンセルされた商品(「選択されなかった商品」)を識別するための商品ID(「不選択商品ID」の一例)を含むカート不登録データをショッピングサーバ1に送信する。一方、ショッピングサーバ1の記憶部12(「不選択商品ID記憶手段」の一例)は、携帯端末3から受信したカート不登録データに含まれる商品IDを問い合わせのみ履歴情報の一部として記憶する。これにより、携帯端末3に価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品(すなわち、ユーザが気になって価格を確認したが購入されなかった商品)の商品IDがショッピングサーバ1の記憶部12に記憶されるので、店舗側はマーケティングに活用することができる。
【0082】
なお、本実施形態においては、購入履歴画面540は、ショッピングサーバ1から購入履歴情報を受信して表示することとしていたが、携帯端末3の制御部31が決済処理完了時に電子カート情報及び決済方法情報を記憶部32に記憶させておき、当該記憶させた情報に基づいて購入履歴画面540を表示させることとしてもよい。なお、この場合、店舗の電話番号など、記憶部32に記憶させた情報だけでは表示することのできない情報については、ショッピングサーバ1に問い合わせて取得することとしてもよいし、表示しないこととしてもよい。
【0083】
この場合、携帯端末3の制御部31(「購入履歴情報記録手段」、「表示制御手段」の一例)は、ユーザUにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として記憶部32(「購入履歴情報記憶手段」の一例)に記憶させ、購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、記憶部32に記憶された購入履歴情報をタッチパネル34に表示させる。これにより、ユーザUはショッピングサーバ1に問い合わせることなく、携帯端末3にて購入履歴を確認することができる。
【0084】
また、本実施形態においては、自動精算機6を会計装置5に接続することとしたが、店舗STの店員がクレジットカード決済業務、現金決済業務を行うこととしてもよい。この場合、店員の作業量が増加するが、自動精算機6を設置する必要はない。そのため、店舗STは、比較的安価な入店時用リーダライタ2と会計用リーダライタ4を設置すればよく、高価な機器を導入することなくショッピングシステムSを導入することができる。
【0085】
また、本実施形態においては、紙レシートの発行について言及しなかったが、支払方法選択画面610A、610Bで、ユーザUが紙レシートを発行するか否かを選択できるようにしておき、紙レシートを発行することが選択された場合には、会計装置5或いは自動精算機6が紙レシートを発行することとしてもよい。
【0086】
また、本実施形態においては、決済方法として会計装置5での電子マネー決済、クレジットカード決済、及び現金決済を例として挙げたが、携帯端末3でインターネット決済を行えるようにしてもよい。この場合、携帯端末3の制御部31(「支払金額送信手段」の一例)は、算出した支払金額を示す支払金額情報を、インターネット決済機能を実現するインターネット決済サーバ(「会計端末装置」の一例)に送信することとなる。このとき、インターネット決済サーバは、ユーザUがインターネット上に保持している資産(例えば、店舗ST又は関連会社の運営するサイト等で認められるポイント)により決済を行ったり、予め登録されているクレジットカードにより決済を行ったりするものとする。これにより、ユーザUは会計装置5にて会計を行う必要がないので、会計をスムーズに済ませることができる。
【0087】
また、商品DB121には、商品の付加情報として、当該商品に対する各ユーザUからの口コミ情報や、当該商品を使用するレシピ情報を登録しておき、商品情報画面520に表示させることとしてもよい。
【0088】
また、携帯端末3に買い物アプリがインストールされていない場合において、携帯端末3が入店時用リーダライタ2にかざされた場合には、制御部31が、入店時用リーダライタ2から買い物アプリのインストールサイトのURL(Uniform Resource Locator)を受信し、当該URLにアクセスして、買い物アプリをインストールすることとしてもよい。
【0089】
[7.不正会計対策]
ショッピングシステムSを導入した店舗STでは、電子マネー決済、クレジットカード決済及び現金決済等に対応した自動精算機を導入することにより、会計時に店員を立ち会わせる必要がなくなり、会計を担当する人員を減らすことができるという利点がある。一方で、この場合、ユーザUが電子カートに商品を登録することなく(すなわち、適切な会計を行うことなく)、持ち去ってしまうおそれが生じる。そこで以下では、こうした不正会計に対する2つの対策について説明する。
【0090】
[7.1.会員ランクによる対策]
不正会計対策の一つ目は、会計方法をフルセルフとセミセルフの2つの方法に分ける対策である。セミセルフとは、店員が、適切に会計が行われているか(電子カートに登録された商品と現実の買い物かごに入れられている商品とが一致するか)をチェックする会計方法である。一方、フルセルフとは、店員が、適切に会計が行われているかをチェックせず、ユーザUが会計装置5により会計を行う会計方法である。フルセルフによる会計は、会計時間を短縮でき、ショッピングシステムSを利用する上でユーザUにとって好ましい会計方法と考えられる。なお、フルセルフでの会計が許可されるのは、ショッピングシステムSが設定する会員ランクが所定のランク以上であるユーザUのみである。
【0091】
この対策を行うに当たり、まず、ショッピングサーバ1のユーザDB122に新たに会員ランクの項目を設け、ユーザUが何れの会員ランクであるかを、ユーザDB122を参照することで特定できるようにする。会員ランクとしては、複数のランク(本実施形態ではSランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク及びEランク)が設けられている。携帯端末3による会員ランクの取得は、制御部31が自らの携帯IDをショッピングサーバ1に送信し、これに対してショッピングサーバ1の制御部11が受信した携帯IDに対応する会員ランク返信することにより行われる。
【0092】
また、図16(a)に示すランク毎商品点数テーブルのように、会員ランクに応じてセミセルフでの会計、及びフルセルフでの会計が許可される商品点数が定められる。会員ランクがCランク以下の会員(ユーザ)についてはフルセルフでの会計が許可されない。一方、Bランクの会員(ユーザ)については2点まで、Aランクの会員(ユーザ)については5点まで、それぞれフルセルフでの会計が許可されており、Sランクの会員(ユーザ)については商品点数がいくつであってもフルセルフでの会計が許可される。なお、図16(a)に示すようなランク毎商品点数テーブルを店舗毎又は当該店舗が属する地域毎に設け、セミセルフでの会計、及びフルセルフでの会計が許可される商品点数を異ならせることとしてもよい。例えば、万引き件数の多い地域に属する店舗は、万引き件数の低い地域に属する店舗よりも、フルセルフでの会計を許可する商品点数を少なくするなど、地域に応じて設定値を変更することとしてもよい。また、ランク毎商品点数テーブルは、携帯端末3側の買い物アプリで記憶しておくこととしてもよいし、ショッピングサーバS側が記憶しておき、適宜、携帯端末3が参照することとしてもよい(本実施形態では、前者の立場で説明する。)。
【0093】
また、図16(b)に示す昇格条件テーブルのように、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク、Dランクへの昇格条件が定められている。本実施形態では、各ランクへの昇格条件は、ショッピングシステムSの利用年数と支払合計金額に基づいて定められ、利用年数が長く、支払合計金額が多い会員ほど、より高いランクへ移行するようなっている。すなわち、信頼度の高いユーザほど高い会員ランクが割り当てられる。会員ランクの管理はショッピングサーバ1が行うようになっており、制御部11は、会員(ユーザ)が昇格条件を満たした場合に、会員ランクを昇格させる。なお、これらの昇格条件は一例であって、来店回数を昇格条件に加えるなど他の条件を定めることもできるし、また、多くの人員を会計担当に割り当てることができない店舗では、フルセルフでの会計を促進すべく昇格条件を低く設定するなど、店舗毎に条件を定めることもできる。また、一定期間、利用がなかった会員(ユーザ)についてはランクを降格させることとしてもよい。
【0094】
買い物アプリの起動中には、図17の例に示すように、各種画面(図17は会計画面560の例)に会員ランク表示領域561を設け、ユーザUの会員ランクが何れのランクであるかを表示するとともに、その会員ランクに応じて、フルセルフ及びセミセルフでの会計が許可される商品点数をそれぞれ表示する。また、「現在の点数」表示領域562を設け、その時点で電子カートに登録されている商品点数を表示する。なお、会員ランク表示領域561には、携帯端末3の制御部31がショッピングサーバ1から取得した会員ランクと、当該会員ランクに基づいてランク毎商品点数テーブル(図16(a)参照)から取得された商品点数とが表示される。
【0095】
次に、会員ランクによる対策を導入した場合における会計時の流れについて説明する。
【0096】
まず、携帯端末3の制御部31は、図9のステップ13の処理において、メニュー画面510における会計領域513へのタッチ操作を検出すると、図17に示す会計画面560をタッチパネル34に表示させる(ステップS14)。
【0097】
会計画面560には、会員ランク表示領域561、及び「現在の点数」表示領域562の下方に「会計方法を選択して下さい。」とのメッセージが表示されるとともに、更にその下方に、「フルセルフ」領域563と、「レジで商品を確認する」領域564と、「セミセルフ」領域565とが設けられている。ユーザUは、「フルセルフ」領域563又は「セミセルフ」領域565に対してタッチ操作することで、フルセルフでの会計又はセミセルフでの会計の何れか一方を選択することができるようになっている。また、ユーザUは「レジで商品を確認する」領域564に対してタッチ操作することで、会計装置5にて電子カートに登録した商品の一覧を自分で確認することを選択することができるようになっている。但し、「レジで商品を確認する」領域564は「フルセルフ」領域563が選択されているときのみ選択できるようになっている。制御部31は、「フルセルフ」領域563、「レジで商品を確認する」領域564、又は「セミセルフ」領域565へのタッチ操作を検出すると、それぞれ、「フルセルフ」チェックボックス563C、「レジで商品を確認する」チェックボックス564C、「セミセルフ」チェックボックス565Cを塗りつぶす。これにより、何れが選択されているかをユーザUが確認できるようになっている。
【0098】
会計画面560の表示に関し、制御部31は、電子カートに登録されている商品点数が、ユーザUの会員ランクに対応する商品点数の制限を超えている場合には、フルセルフでの会計を不許可とするために、「フルセルフ」領域563、「セミセルフ」領域564或いはその双方が選択できないように制御する(例えば、グレーアウトとするか、領域そのものを非表示とする)。また、制御部31は、ユーザUの会員ランクがCランク以下のランクである場合には、フルセルフでの会計を不可能とするために、「フルセルフ」領域563が選択できないように表示を制御する(例えば、グレーアウトとするか、領域そのものを非表示とする)。
【0099】
また、会計画面560には、「支払方法を選択して下さい。」とのメッセージの下方に、「電子マネー」領域566と、「クレジットカード」領域567と、「現金」領域568とが設けられており、ユーザUが何れか一つの決済方法(支払方法)を選択することができるようになっている。制御部31は、「電子マネー」領域566、「クレジットカード」領域567、又は「現金」領域568へのタッチ操作を検出すると、それぞれ、「電子マネー」チェックボックス566C、「クレジットカード」チェックボックス567C、「現金」チェックボックス568Cを塗りつぶす。これにより、何れが選択されているかをユーザUが確認できるようになっている。
【0100】
次いで、ユーザUが会計方法及び決済方法を選択した後、携帯端末3を会計用リーダライタ4の載置台に載置すると、会計画面560でユーザが選択した会計方法に応じて会計が行われる。ここでまず、図18を用いてフルセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明し、次いで、図20を用いてセミセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明することとする。
【0101】
図18に示すように、フルセルフの会計方法が選択された場合において、ユーザUにより携帯端末3が会計用リーダライタ4の載置台に載置されると(ステップS31)、電子カート情報と、レジ確認情報(「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されているか否かを示す情報)と、何れの決済方法が選択されたかを示す決済方法情報とが携帯端末3から会計装置5に送信される(ステップS32)。
【0102】
会計装置5の制御部51は、携帯端末3から受信したレジ確認情報を参照し、「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されているか否かを判定する(ステップS33)。制御部51は、選択されていないと判定した場合には(ステップS33:NO)、携帯端末3から受信した決済方法情報の示す決済方法に応じた決済を行う(ステップS35)。一方、制御部51は「レジで商品を確認する」チェックボックス564Cが選択されていると判定した場合には(ステップS33:YES)、携帯端末3から受信した電子カート情報に基づいて、図19に示すような支払方法選択画面620をタッチパネル54に表示させる(ステップS34)。
【0103】
支払方法選択画面620には、上述した商品の一覧611及び支払金額表示欄612(図15(a)参照)が表示されるとともに、その下方左側には、携帯端末3から受信した決済方法情報の示す決済方法(すなわち、会計画面560にてユーザUにより選択された決済方法)が表示される。また、その右側には、ユーザUが購入商品、支払金額及び支払方法を確認した後にタッチ操作すべき確認ボタン621が設けられている。更に、支払方法選択画面620には、ユーザUが会計画面560で選択した決済方法を変更することができるように、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614及び現金支払ボタン615が設けられている。但し、支払ボタン613〜615は必ずしも設けなくてもよい。
【0104】
会計装置5の制御部51は、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出した場合には、それぞれの決済方法に応じた処理を行い、一方、確認ボタン621に対するタッチ操作を検出した場合には、先に選択された決済方法(すなわち、会計画面560にて選択された決済方法)に応じた処理を行う(ステップS35)。
【0105】
次に、図20を用いてセミセルフの会計方法が選択された場合の流れについて説明する。セミセルフの会計方法が選択された場合において、ユーザUにより携帯端末3が会計用リーダライタ4の載置台に載置されると(ステップS51)、電子カート情報と決済方法情報とが、携帯端末3から会計装置5に送信される(ステップS52)。これに対して会計装置5の制御部51は、携帯端末3から受信した電子カート情報に基づいて、図21に示す商品リスト画面630をタッチパネル54に表示させる(ステップS53)。
【0106】
商品リスト画面630は、店員が現実の買い物かごに入れられた商品と、電子カートに登録された商品とが一致するか否かをチェックするための画面である。すなわち、商品リスト画面630には、電子カート情報に基づいて、電子カートに登録された商品毎に、商品名631、購入数632、単価633、小計634が表示される。また、店員が商品リスト画面630に表示された商品と、実際にユーザUが購入しようとしている商品とを素早く比較できるように、商品画像635が表示される。商品画像635は商品IDと対応付けて所定の記憶装置(例えば、会計装置5内の記憶装置、ショッピングサーバ1内の記憶部12)に記憶させておき、商品リスト画面630を表示する際に記憶装置から取得して表示される。また、商品リスト画面630には、商品毎にチェックボックス631Cが設けられており、店員はユーザUから渡された買い物かごを調べて中に入っている商品について商品リスト画面630に表示された商品名及び購入数と一致していることを確認した場合に、該当するチェックボックス631Cにタッチ操作を行うようになっている。これにより、店員はどの商品をチェックしたかを一目で把握することができる。また、商品リスト画面630には、電子カートに登録された商品数、及び合計金額が表示されるようになっており、更に、店員がチェックを完了した際にタッチ操作すべき確認ボタン631が設けられている。
【0107】
店員は全ての商品についてチェックを完了すると(ステップS54)、確認ボタン631に対してタッチ操作を行う。会計装置5の制御部51は、確認ボタン631に対するタッチ操作を検出すると、次いで、図19に示した支払方法選択画面620をタッチパネル54に表示させる(ステップS55)。ユーザUは、会計画面560にて選択した決済方法(支払方法)でよければ確認ボタン621に対してタッチ操作を行い、一方、決済方法を変更する場合には、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を行う(ステップS56)。なお、これらの操作は、店員がユーザUに決済方法を確認して行うこととしてもよい。会計装置5の制御部51は、確認ボタン621、電子マネー支払ボタン613、クレジットカード支払ボタン614又は現金支払ボタン615に対するタッチ操作を検出すると、それぞれの決済方法に応じた処理を行う(ステップS57)。
【0108】
ところで、電子カートに登録されている商品点数が、ユーザUの会員ランクに対応するフルセルフでの会計が許可されている商品点数を超えている(不可能条件を満たしている)場合にはフルセルフでの会計を不可能とする制御が必要とある。制御方法としては、上述したように、不可能条件が満たされている場合に、会計画面560にてフルセルフでの会計を選択できないようにする方法がある。他にも、例えば、会計画面560を、商品点数の制限を超えている場合であってもフルセルフでの会計を選択可能に表示する構成として、不可能条件が満たされている場合には、携帯端末3が会計用リーダライタ4に載置された際に、携帯端末3から不可能条件が満たされている旨を示す情報を会計装置5に送信し、会計装置5が店員に警告する構成としてもよい。店員への警告方法としては、任意の方法を採用することができ、警告音を発することとしてもよいし、店員が所持する携帯端末にe-mailを送信することとしてもよい。
【0109】
このように会員ランクによる対策では、携帯端末3の制御部31(「会員ランク取得手段」、「」の一例)が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクを携帯ID(「ユーザの識別に用いるユーザID」の一例)と対応付けて記憶する記憶部12のユーザDB122(「会員ランク記憶手段」の一例)から、携帯IDと対応付けて記憶された会員ランクを取得し、取得した会員ランクがCランク(「所定のランク」の一例)以下の場合には、会計画面560において「フルセルフ」領域563が選択できないように表示を制御する(「店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う」ことの一例)。これにより、信頼度の低いユーザ(すなわち、Cランク以下のユーザ)はフルセルフでの会計が不可能となることから、フルセルフでの会計において不正が行われる可能性を低くすることができる。なお、本実施形態では、ユーザDB122(「会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段」の一例)をショッピングサーバ1に設けたが、その他の記憶装置に会員ランクを携帯IDと対応付けて記憶するデータベースを設けて、携帯端末3の制御部31が適宜、当該データベースにアクセスしてユーザUの会員ランクを参照することとしてもよい。
【0110】
[7.2.ユーザ/携帯端末認証による対策]
不正会計対策の二つ目は、ユーザ/携帯端末認証システムを導入する対策である。ユーザ/携帯端末認証システムは、ユーザUが買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用する前に、ユーザ及び携帯端末3の認証(ユーザ/携帯端末認証)を行うシステムである。なお、上述した実施形態では、ユーザUを識別するためのIDとして携帯IDを用いたが、以下でユーザ/携帯端末認証システムを説明するに際し、ユーザUを識別するためのIDとして会員IDを用い、携帯端末3を識別するためのIDとして携帯IDを用いることとする。
【0111】
まず、図22を用いてユーザ/携帯端末認証システムSBの概要について説明する。買い物アプリの利用を希望するユーザUは、予め携帯端末3に所定のアプリケーションサーバ等から買い物アプリをダウンロードし、インストールした上で、店舗STに設置された登録用端末7を用いて登録申請を行う。まず、ユーザUは、携帯端末3を登録用リーダライタ6に載置し、登録用端末7に住所及び氏名を含むユーザ情報を入力する。入力が完了すると、登録用端末7は入力された住所及び氏名と、登録用リーダライタ6を介して携帯端末3から取得した携帯IDと、を認証サーバ8に送信して新規会員登録をリクエストする。また、登録用端末7は、認証サーバ8に送信した携帯ID及び認証サーバ8から返信された会員IDを携帯端末3に送信し、買い物アプリとともに記憶させる。
【0112】
新規会員登録をリクエストされた認証サーバ8は、まず新規の会員IDを生成する。この新規に生成した会員IDを登録用端末7に返信する。そして、この会員IDと、登録用端末7から受信した携帯IDと、認証文字列と、に基づいて所定の認証キー生成方法により認証キーK1を生成し、会員IDと対応付けて記憶する。なお、認証文字列は、所定の文字列生成規則に従って生成することができる。本実施形態では認証文字列を認証サーバ8が生成することとするが、認証サーバ8以外の文字列生成装置が生成することとしてもよい。また、認証サーバ8は、認証文字列を符号化して二次元コードTCを生成する。生成された二次元コードTCはプリンタ(図示せず)で紙(「記録媒体」、「被印刷媒体」の一例。本実施形態では、紙に印刷することとするが、その他のプラスチック等の被印刷媒体に印刷することとしてもよい。)に印刷され、その紙(「トークンT」という。)は配送業者によって登録用端末7から受信した住所・氏名宛に配送される。
【0113】
ユーザUは、配送業者により配送されてきたトークンTに印刷された二次元コードTCを、店舗STにて登録用リーダライタ6に載置した携帯端末3で撮影する。携帯端末3は、撮影された二次元コードTCを予めインストールされている二次元コード復号プログラムに従って、復号化し、基の文字列を取得する。携帯端末3は、取得した文字列を、先に記憶した携帯IDと会員IDとともに認証サーバ8に送信する。
【0114】
これに対して、認証サーバ8は携帯端末3から受信した文字列、携帯ID及び会員IDから所定の認証キー生成方法により認証キーK2を生成する。そして、先に会員IDと対応付けて記憶した認証キーK1と照合し、両者が一致した場合には、携帯端末3に対して買い物アプリの利用を許可する許可信号を送信する。一方、不一致であった場合には、認証が正常に完了しなかったことを示す不許可信号を携帯端末3に送信する。
【0115】
携帯端末3は許可信号を受信すると、買い物アプリについて管理される認証フラグをオンにする。なお、買い物アプリは認証フラグがオンである場合にのみ使用することができ、インストールした段階ではオフになっている。すなわち、ユーザUは、所定の登録手続を経なければ、買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用することができないようになっている。
【0116】
[7.2.3.携帯端末3の構成]
ユーザ/携帯端末認証システムSBを導入する場合、携帯端末3の記憶部32には、買い物アプリで使用される会員ID、携帯ID及び認証フラグが記憶される。会員IDは認証サーバ8で生成され、登録用端末7から受信したものが記憶される。携帯IDとしては、携帯端末3の個体識別番号、携帯端末3に内蔵されるICカード(ICチップ)のID、携帯端末3の電話番号等を利用することができるが、何れを利用するかは買い物アプリで予め規定しておくこととする。また、制御部31(買い物アプリ)が携帯IDを生成することとしてもよい(例えば、ランダムな文字列を生成し、携帯IDとする)。認証フラグは、買い物アプリの利用が認証サーバ8により許可されたか否かを示すフラグであり、携帯端末3に買い物アプリがインストールされてから上述の許可信号を受信するまでの間、オフを示している。
【0117】
また、制御部31は、買い物アプリがインストールされた状態で、携帯端末3が登録用リーダライタ6に載置されたことを検知すると、携帯IDを登録用端末7に送信するようになっている。また、買い物アプリで用いられる会員ID、携帯ID及び認証フラグを管理する。また、画像に含まれる二次元コードを復号化する機能を実現する。
【0118】
[7.2.4.登録用リーダライタ6及び登録用端末7の構成]
次に、登録用リーダライタ6及び登録用端末7の構成について、図23を用いて説明する。
【0119】
図23に示すように、登録用リーダライタ6は、制御部61と、記憶部62と、通信部63と、RF通信部64と、アンテナ65とを備えている。また、登録用リーダライタ6には、携帯端末3を載置するための載置台が設けられており、載置台に携帯端末3が載置されている間、携帯端末3の非接触型ICチップ36と登録用リーダライタ6とは相互にデータの送受信が可能となっている。なお、登録用リーダライタ6の構成、機能は入店時用リーダライタ2や会計用リーダライタ4と同様なので説明を省略する。
【0120】
一方、登録用端末7は、ユーザUが携帯端末3で買い物アプリを用いてショッピングシステムSを利用するための登録申請をする際に利用する端末である。登録用端末7は、例えば、パーソナル・コンピュータ等で構成され、制御部71と、記憶部72と、通信部73、表示部74、操作部75とを備えている。通信部73は、登録用リーダライタ6及びネットワークNWを介して接続された認証サーバ8との通信を制御するようになっている。
【0121】
記憶部72は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、登録用アプリケーション(以下、「登録用アプリ」という。)プログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0122】
表示部74は、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成される。また、操作部75はキーボードやマウス等から構成され、ユーザUが会員登録を行う際、住所や氏名等のユーザ情報を入力できるようになっている。
【0123】
制御部71は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部72に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。具体的には、制御部71は、認証サーバ8に対して会員IDを問い合わせる機能、入力されたユーザ情報と、会員ID、携帯IDを認証サーバ8に送信する機能等を実現する。
【0124】
なお、店舗STで運営されている既存の会員サービス(例えば、ポイントサービス)が存在し、ユーザUが当該会員サービスに登録している場合には、当該会員サービスを利用するために登録された情報(会員番号、住所・氏名等のユーザ情報など)を買い物アプリの利用登録に利用することもできる。例えば、会員サービスを利用するための会員番号を、買い物アプリを利用するための会員IDに利用することしてもよい。また、登録用端末7に会員番号を入力してもらい、入力された会員番号を携帯ID、住所及び氏名を含むユーザ情報とともに認証サーバ8に送信することで買い物アプリの利用登録リクエストをしてもよい。更には、登録用端末7が既に登録されているユーザ情報等を、会員サービスを提供するサーバ等から取得して利用することとしてもよい。
【0125】
[7.2.5.認証サーバ8の構成]
次に、認証サーバ8の構成について、図24を用いて説明する。
説明する。
【0126】
図24に示すように、認証サーバ8は、制御部81と、記憶部82と、通信部83とを備えている。通信部83は、登録用端末7、携帯端末3との通信を制御するようになっている。
【0127】
記憶部82は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されており、オペレーティングシステムや、認証用アプリケーションプログラム(以下、「認証用アプリ」)等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0128】
また、記憶部82には、認証DB821が設けられている。図25に示すように、認証DB821には、会員ID、携帯ID、住所、氏名及び認証キーが登録される。会員ID、携帯ID、住所及び氏名は、登録用端末7からこれらの情報を受信した際に登録される。認証キーとしては、登録用端末7からこれらの情報を受信した際に生成した認証キーKが登録される。
【0129】
制御部81は、CPU、ROM、RAM等により構成されている。そして、CPUが、ROMや記憶部82に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種機能を実現する。具体的には、制御部81は、会員IDを作成する機能、所定の文字列生成規則に従って生成される任意の認証文字列を生成する機能、公知の手法により携帯ID、会員ID及び文字列から所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成する機能、公知の手法により文字列から二次元コードTCを生成する機能、認証キーK1と認証キーK2を照合する鍵認証機能等を実現する。
【0130】
[7.2.6.ユーザ/携帯端末認証の流れ]
次に、図26を用いてユーザ/携帯端末認証の流れについて説明する。まず、ユーザUは携帯端末3を登録用端末7に接続された登録用リーダライタ6の載置台に載置し(ステップS71)、登録用端末7に住所、氏名等のユーザ情報を入力する(ステップS72)。このとき、携帯端末3が登録用リーダライタ6に載置されると、登録用端末7の制御部71は、ユーザUがユーザ情報を入力するための入力フォーム(図示せず)を表示部74に表示させる。
【0131】
登録用端末7の制御部71は、ユーザUによるユーザ情報の入力が完了すると、入力されたユーザ情報及び携帯IDとともに新規会員登録リクエストを認証サーバ8に送信する(ステップS73)。これに対して、認証サーバ8の制御部81は、会員IDを生成し、登録用端末8を介して携帯端末3に送信する(ステップS74)。携帯端末3の制御部31は、登録用端末8を介して会員IDを認証サーバ8から受信すると買い物アプリとともに記憶部32に記憶させる。
【0132】
また、任意の文字列からなる認証文字列を生成する(ステップS75)。次いで、制御部81は、ステップS73の処理により受信した携帯ID、ステップS74の処理で生成した会員ID及びステップS75の処理で生成した認証文字列から認証キーK1を生成する(ステップS76)。このとき、制御部81は、ステップS73の処理により登録用端末7から受信した携帯ID及びユーザ情報(住所・氏名など)と、ステップS74の処理で生成した会員IDと、ステップS75の処理で生成した認証キーK1と、を対応付けて認証DB821に登録する。
【0133】
また、制御部81は、ステップS75の処理で生成した認証文字列を符号化することにより二次元コードTCを生成する(ステップS77)。次いで、制御部81は、二次元コードTCを印刷したトークンTを生成させる(ステップS78)。トークンTは、二次元コードTCが紙などの被印刷媒体に印刷された印刷物で、制御部81がプリンタ(図示しない)に印刷させることで生成される。次いで、トークンTは封筒に入れられ、認証サーバ8の管理者等が指定する配送業者(郵便事業株式会社又は信書便事業者が好ましい)により、ユーザ情報に含まれる住所・氏名宛に配送される(ステップS79)。
【0134】
ユーザUは、トークンTを受け取ると、トークンTに印刷された二次元コードTCを携帯端末3のカメラ37で撮影する。携帯端末3の制御部31は、撮影された画像に含まれる二次元コードTCを復号化して文字列を取得する(ステップS80)。次いで、制御部31は、記憶部32に記憶されている携帯ID、会員IDとともに、取得した文字列を認証サーバ8に送信する(ステップS81)。
【0135】
認証サーバ8の制御部81は、携帯端末3から携帯ID、会員ID及び文字列を受信すると、当該受信した携帯ID、会員ID及び文字列からステップS76と同じ手法で認証キーK2を生成する(ステップS82)。そして、制御部81は、ステップS82の処理で生成した認証キーK2を、ステップS81の処理により受信した携帯ID及び会員IDに基づいて認証DB821から取得した認証キーK1と、照合する(ステップS83)。制御部81は、二つの認証キーKが一致すると判定した場合には、携帯ID、会員ID及び文字列を送信してきた携帯端末3に対して、買い物アプリの利用を許可する許可信号を送信する(ステップS84)。一方、二つの認証キーKが一致しないと判定した場合には、認証が正常に完了しなかったことを示す不許可信号を携帯端末3に送信する。
【0136】
これに対して、携帯端末3の制御部31は、許可信号の受信を検知すると、認証フラグをオンにするとともに、買い物アプリの利用が許可されたことを示す画面を表示させる。以後、ユーザUは携帯端末3で買い物アプリを利用することができるようになる。一方、制御部31は、不許可信号の受信を検知した場合には、認証が完了しなかったことを示す画面を表示し、ユーザUに報知する。
【0137】
このように、本実施形態のユーザ/携帯端末認証システムSB(「認証システム」の一例)は、買い物アプリを介してショッピングシステムSによるサービスを享受するユーザUと、ショッピングシステムSを利用する際に用いられる携帯端末3(「携帯端末装置」の一例)を認証サーバ8(「認証サーバ」の一例)により認証するシステムである。認証サーバ8の制御部81(「取得手段」、「トークン生成手段」の一例)は、携帯端末3を利用するユーザUの会員ID(「ユーザの識別に用いるユーザID」の一例)を新たに生成し、また、携帯端末3の携帯ID(「携帯端末の識別に用いる端末ID」の一例)と、ユーザUの少なくとも住所と氏名を含むユーザ情報と、を取得し、更に、所定の文字列生成規則に従って生成された認証文字列を符号化して得られる二次元コードTC(「符号」)を生成する。また、記憶部82の認証DB821(「記憶手段」の一例)は、取得された会員ID及び携帯IDと対応付けて、認証文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成された認証キーK1(「文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成される認証キー」の一例。本実施形態では、携帯IDと、会員IDと、認証文字列と、に基づいて所定の認証キー生成方法により生成される)を記憶する。また、携帯端末3の制御部31(「文字列取得手段」、「送信手段」の一例)は、認証サーバ8が取得したユーザ情報に含まれる住所と氏名に基づいて配送業者により配送されたトークンTに印刷(記録)された二次元コードTCを復号化して文字列を取得し、取得した文字列と、会員IDと、携帯IDと、を認証サーバ8に送信する。一方、認証サーバ8の制御部81(「照合手段」、「許可手段」の一例)は、受信した文字列から所定の認証キー生成規則に従って生成された認証キーK2と受信した会員ID及び携帯IDと対応付けられて記憶された認証キーK1を取得し、二つの認証キーKを照合して、一致した場合に、携帯端末3に許可信号(「許可通知」の一例)を送信する。
【0138】
したがって、ユーザ/携帯端末認証システムSBによれば、ユーザU宛に配送されたトークンTに印刷されている二次元コードTCを復号化して得られた文字列と、認証サーバ8が事前に生成した会員ID及び受信した携帯IDと同じ会員ID及び携帯IDと、を送信してきた携帯端末3についてのみショッピングシステムSによるサービスの利用が許可される。すなわち、認証サーバ8側で把握している住所にて配送物を受け取り可能なユーザUと、当該ユーザUが有する携帯端末3についてのみサービスへのアクセスを許可することができる。また、認証サーバ8が記憶する認証キーK1等が盗み見されても、配送業者によって配送されるトークンTが盗まれたり、又はトークンTに印刷された二次元コードTCが盗み見されたりしない限り、何れの端末装置についても利用が許可されないので、安全性が高まる。更に、二次元コードTCが盗み見されても盗み見した者が一目で二次元コードTCから文字列を取得することは困難なため、安全性が高まる。更にまた、例えば、携帯端末3は二次元コードTCが画像データとして入力された場合、当該二次元コードTCを復号化するだけで容易に認証サーバ8に送信すべき文字列を取得することができる。
【0139】
なお、本実施形態では、配送前後に生成した認証キーKをそれぞれ照合することにより認証を行っているが、認証キーKを用いず、文字列同士を照合する構成とすることもできる。具体的には、認証サーバ8の認証DB821には認証キーK1の代わりに認証文字列を登録し、図26のステップS80において携帯端末3から送信された文字列と、照合することとする。但し、この場合、ユーザU以外の第三者が認証DB821に不正アクセスして会員ID、携帯ID及び認証文字列を盗み見した場合に、盗み見された会員ID、携帯ID及び認証文字列が携帯端末3以外の端末から送信された場合であっても当該端末に許可信号が送信されてしまうおそれがある。一方、認証キーK1を生成するための処理負担を軽減することができるといった利点もある。
【0140】
また、本実施形態では、認証文字列を符号化した二次元コードTCが印刷された印刷物をトークンTとして配送することとしているが、認証文字列をそのまま印刷した印刷物をトークンTとして配送することとしてもよい。また、CD−R(「記録媒体」の一例)に認証文字列を読み上げる音声データを記録したものをトークンTとして配送することとしてもよい。何れの場合も、ユーザUは文字列を手入力で携帯端末3に入力するなどする必要があるが、認証サーバ8の二次元コードTCを生成するための処理負担を軽減することができる。なお、認証文字列を二次元コードTCに符号化する代わりに、例えば、一次元コードなど、その他のコード体系に適合するように符号化し、被印刷媒体に印刷して配送することとしてもよい。
【0141】
また、登録用端末7の記憶部72に買い物アプリを予め記憶させておき、携帯端末3が登録用リーダライタ6にかざされた場合に、記憶部72に記憶された買い物アプリを携帯端末3にダウンロードさせ、インストールさせることとしてもよい。
【0142】
また、図26のステップS71〜ステップS74までについては、登録用リーダライタ6及び登録用端末7の代わりに、登録用アプリをインストールしたリーダライタ機能付きパーソナル・コンピュータを用いることとしてもよい。この場合、ユーザUは買い物アプリを利用するための会員登録を店舗ST以外の場所で行うことができる。
【0143】
また、本実施形態では、認証サーバ8が会員IDを作成するが、登録用端末7又は携帯端末3が生成することとしてもよい。登録用端末7の制御部71が生成する場合には、登録用端末7が設置されている店舗STの店舗IDを会員IDの所定位置(所定の桁)に含めることで、複数店舗間における会員IDの重複生成を避けることができる。また、携帯端末3の制御部31が生成する場合には、携帯端末3の電話番号など携帯端末3毎に規定される情報を会員IDの所定位置(所定の桁)に含めることで、複数携帯端末間における会員IDの重複生成を避けることができる。
【0144】
また、本実施形態では、携帯ID、会員ID及び認証文字列から所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成しているが、少なくとも認証文字列に基づいて認証キーKを生成すればよく、例えば、携帯ID又は会員IDの何れか一方、または、その他の情報(例えば、会員登録申請が行われた店舗STの店舗ID)と、認証文字列とに基づいて、所定の認証キー生成方法により認証キーKを生成することとしてもよい。また、認証文字列のみに基づいて認証キーKを生成することとしてもよい。
【0145】
また、本実施形態では、ユーザUが携帯端末3で買い物アプリを用いてショッピングシステムSを新規利用する際の登録申請について、ユーザ/携帯端末認証システムSを適用したが、ユーザに所定のサービスを提供する他のアプリ(例えば、使用に際し高度な信頼性を要するアプリ)やシステムを新規利用する際の登録申請に用いることもできる。また、登録された端末装置からのみアクセスを認めるサーバ装置を管理する場合においても、ユーザ/携帯端末認証システムSを適用することができる。
【符号の説明】
【0146】
S ショッピングシステム
1 ショッピングサーバ
11 制御部
12 記憶部
121 商品DB
122 ユーザDB
123 店舗DB
13 通信部
2 入店時用リーダライタ
21 制御部
22 記憶部
221 店舗ID
23 通信部
24 RF通信部
25 アンテナ
3 携帯端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 タッチパネル
35 ボタン操作部
36 非接触型ICチップ
37 カメラ
4 会計用リーダライタ
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
44 RF通信部
45 アンテナ
5 会計装置
51 制御部
52 記憶部
521 決済DB
53 通信部
54 タッチパネル
55 操作部
6 登録用リーダライタ
7 登録用端末
8 認証サーバ
B バーコード
K 認証キー
TC 二次元コード
510 メニュー画面
520 商品情報画面
530 カート画面
540 購入履歴画面
550、560 会計画面
610A、610B、620 支払方法選択画面
630 商品リスト画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有するショッピングシステムであって、
前記サーバ装置は、
商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、
前記携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、
前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、
前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、
を備え、
前記店舗用機器は、
店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、
前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを前記携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、
を備え、
前記携帯端末装置は、
前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段と、
商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段と、
前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段と、
前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段と、
前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段と、
前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段と、
前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段と、
を備え、
前記会計装置は、
前記携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段、
を備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段と、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段と、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段と、
前記取得した購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
前記価格表示手段が価格を表示させた商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品を識別するための不選択商品IDを前記サーバ装置に送信する不選択商品ID送信手段、
を更に備え、
前記サーバ装置は、
前記携帯端末装置から受信した不選択商品IDを記憶する不選択商品ID記憶手段、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、
前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、
前記携帯端末装置が、
前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段と、
前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項6】
商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、
携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、
前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、
前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、
を備えるサーバ装置と、
店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、
前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、
を備える店舗用機器と、
携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段を備える会計装置と、
携帯端末装置と、
を有するショッピングシステムにおける前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段、
商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段、
前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段、
前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段、
前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段、
前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段、
前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段、
として機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段、
として更に機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項8】
請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段、
として更に機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段、
前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段、
として更に機能させることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のショッピング用プログラム。
【請求項1】
携帯端末装置と、店舗に設置される店舗用機器と、サーバ装置と、会計装置とを有するショッピングシステムであって、
前記サーバ装置は、
商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、
前記携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、
前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、
前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、
を備え、
前記店舗用機器は、
店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、
前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを前記携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、
を備え、
前記携帯端末装置は、
前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段と、
商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段と、
前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段と、
前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段と、
前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段と、
前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段と、
前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段と、
を備え、
前記会計装置は、
前記携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段、
を備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段と、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段と、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段と、
前記取得した購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、
前記携帯端末装置は、
前記価格表示手段が価格を表示させた商品のうち、ユーザにより選択されなかった商品を識別するための不選択商品IDを前記サーバ装置に送信する不選択商品ID送信手段、
を更に備え、
前記サーバ装置は、
前記携帯端末装置から受信した不選択商品IDを記憶する不選択商品ID記憶手段、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載のショッピングシステムであって、
前記サーバ装置が、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、
前記携帯端末装置が、
前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段と、
前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段と、
を更に備えることを特徴とするショッピングシステム。
【請求項6】
商品の価格を、当該商品を取り扱う店舗を識別するための店舗ID及び、当該商品を識別するための商品IDと対応付けて記憶する価格記憶手段と、
携帯端末装置から店舗ID及び商品IDを受信する問い合わせ受信手段と、
前記受信した店舗ID及び商品IDに基づいて、前記価格記憶手段から価格を取得する価格取得手段と、
前記取得された価格を示す価格情報を、前記店舗ID及び商品IDを送信した前記携帯端末装置に送信する価格情報送信手段と、
を備えるサーバ装置と、
店舗IDを記憶する店舗ID記憶手段と、
前記店舗ID記憶手段により記憶された店舗IDを携帯端末装置に対して送信する店舗ID送信手段と、
を備える店舗用機器と、
携帯端末装置から送信された支払金額情報を受信する支払金額受信手段を備える会計装置と、
携帯端末装置と、
を有するショッピングシステムにおける前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
前記店舗用機器から送信された店舗IDを受信する店舗ID受信手段、
商品について表示されたバーコードを読み取り、当該商品の商品IDを取得する商品ID取得手段、
前記受信した店舗IDと前記取得した商品IDを前記サーバ装置に送信する問い合わせ送信手段、
前記サーバ装置から送信された価格情報を受信する価格情報受信手段、
前記受信された価格情報が示す価格を表示手段に表示させる価格表示制御手段、
前記価格が表示された商品のうち、ユーザにより選択された商品の価格を合計して支払金額を算出する支払金額算出手段、
前記算出した支払金額を示す支払金額情報を前記会計装置に送信する支払金額送信手段、
として機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する情報を購入履歴情報として購入履歴情報記憶手段に記憶させる購入履歴情報記録手段、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記購入履歴情報記憶手段に記憶された購入履歴情報を表示手段に表示させる表示制御手段、
として更に機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項8】
請求項6に記載のショッピング用プログラムであって、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
ユーザにより選択された商品について決済が完了した場合に、当該決済に関する購入履歴情報とユーザの識別に用いるユーザIDとを前記サーバ装置に送信する購入履歴情報送信手段、
前記購入履歴情報の閲覧要求があった場合に、前記サーバ装置から前記ユーザIDに基づいて購入履歴情報を取得する購入履歴情報取得手段、
として更に機能させることを特徴とするショッピング用プログラム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、信頼度の高いユーザ程高いランクが規定される会員ランクをユーザの識別に用いるユーザIDと対応付けて記憶する会員ランク記憶手段、を更に備え、
前記携帯端末装置に含まれるコンピュータを、
前記会員ランク記憶手段から、前記ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された会員ランクを取得する会員ランク取得手段、
前記取得された会員ランクが所定のランク以下の場合には店員のチェック無しに会計可能なフルセルフでの会計を不可能とするための制御を行う不可能制御手段、
として更に機能させることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のショッピング用プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2012−194959(P2012−194959A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209762(P2011−209762)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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