説明

ショッピングシステム及び方法ならびにコンピュータプログラム

【課題】購入者が、現物を確認して商品を選びながら決済手続を即時に行い、レジに並ぶことなく商品の購入でき、かつ、商品が本人により購入されたものであるかを確認する。
【解決手段】利用者は、携帯電話100により、購入商品のICタグ500から価格の情報を読み出す。携帯電話100は、現在内部に記憶しているバリューが価格以上である場合、当該価格を減算したバリューに更新するとともに、ICタグ500に利用者IDを書き込む。店舗の出口付近に設置される購入確認装置600は、携帯電話100から読み出した利用者IDと、購入商品に貼付されているICタグ500から読み出した利用者IDが合致する場合、商品を店舗から搬出するためのゲートを開放し、一致しない場合に不正を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショッピングシステム及び方法ならびにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ショッピングセンターや量販店などの店舗で買い物をする際には、商品を買い物かごやカートに入れるなどしてレジまで行き、レジで係員と対面して商品を確認の上、清算していた。この清算が終わってはじめて商品は店舗から持ち出し可能となる。
一方、特許文献1には、店舗において商品を購入する際に、購入商品に貼付されたタグの清算フラグを携帯端末により0から1に書き換えるとともに、携帯端末の清算フラグを1から0に書き換え、決済に使用するカードが携帯端末を挿入されたときに携帯端末の清算フラグを0から1に、カードの清算フラグを1から0に書き換え、清算終了後にカードの清算フラグを0から1に書き換えることにより、タグ、携帯端末、カードの全ての清算フラグが全て1である場合に、店舗ゲートの通過が許可されることが記載されている。
【特許文献1】特開2008−181454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、従来は、レジで購入者と係員が対面して清算を行なうため、レジでの待ち行列が発生していた。この待ち行列を解消するためにはレジでの対応人数を増やさなければならない。カタログショッピングなどでは商品を持ち歩いたり、レジに並んだりする必要はないが、商品の現物を実際に確認して購入することはできない。特許文献1の技術では、店舗において実際に商品を確認し、万引きを防止しながらもレジに並ばず清算することが可能である。しかし、特許文献1の技術では、商品を選択した後、改めて決済手続を行なう必要があった。また、商品が本人により購入されたものであるかを確認することはできない。
【0004】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、購入者が、現物を確認して商品を選びながら決済手続を即時に行い、レジに並ぶことなく商品の購入でき、かつ、商品が本人により購入されたものであるかを確認することができるショッピングシステム及び方法ならびにコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムであって、前記端末装置は、店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部と、前記情報記録媒体に記憶されている情報の読み書きを行なう読書部と、前記記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額が、前記読書部により購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から読み取った前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新する情報制御部とを備え、前記購入確認装置は、前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報を読み出す端末装置読出部と、前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記購入情報を読み出す記録媒体読出部と、前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と、前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致しないか、前記記録媒体読出部により読み出された前記購入情報に購入済が設定されていない場合に不正を出力する購入確認部とを備える、ことを特徴とするショッピングシステムである。
【0006】
また、本発明は、上述するショッピングシステムにおいて、前記利用者のバリューを管理するセンタ装置をさらに備え、前記端末装置読出部は、前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記バリューをさらに読み出し、前記記録媒体読出部は、前記商品に貼付された前記情報記録媒体から当該商品の価格をさらに読み出し、前記購入確認部は、前記端末装置読出部が読み出した前記利用者識別情報及び前記バリューと、前記記録媒体読出部が読み出した前記価格の合計である購入金額とを出力し、前記センタ装置は、利用者識別情報とバリューとを対応づけて記憶するセンタ装置記憶部と、前記購入確認装置により出力された前記利用者識別情報、前記バリュー及び前記購入金額を受信し、受信した前記利用者識別情報に対応付けて前記センタ装置記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額が、受信した前記バリューの示す金額と前記購入価格との合計と一致する場合に、受信した前記利用者識別情報に対応付けて前記センタ装置記憶部に記憶されている前記バリューを受信した前記バリューに更新し、一致しない場合に、受信した前記利用者識別情報を規制対象として出力する照合部とを備える、ことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上述するショッピングシステムにおいて、前記端末装置の前記情報制御部は、前記情報記録媒体に当該端末装置の前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報とは異なる利用者識別情報が記憶されている場合、前記読書部により、前記情報記録媒体に記憶されている前記異なる利用者識別情報を当該端末装置の前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報に書き換えるとこを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述するショッピングシステムにおいて、購入商品の返品を行なう返品装置をさらに備え、前記返品装置は、前記情報記録媒体に記憶されている情報の読み書きを行なう記録媒体読書部と、前記端末装置の前記記憶部に記憶されている情報の読み書きを行なう端末装置読書部と、前記記録媒体読書部により返品対象の前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記価格を読み出し、前記情報記録媒体から読み出した利用者識別情報と、前記端末装置読書部により前記端末装置から読み出した前記利用者識別情報が一致する場合に、前記端末装置読書部により、前記端末装置の前記記憶部に記憶されている前記バリューを、前記記録媒体から読み出した価格を加算した金額を示すバリューに書き換えるとともに、前記記録媒体読書部により、前記記録媒体に記憶されている前記利用者識別情報を消去する返品処理部とを備える、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上述するショッピングシステムにおいて、前記購入確認部は、前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と、前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致する場合にゲートの開放指示を出力する。
【0010】
また、本発明は、上述するショッピングシステムにおいて、前記端末装置の前記記憶部は、当該端末装置に着脱可能であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムにおけるショッピング方法であって、前記端末装置の前記読書部が、購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から価格を読み取るステップと、前記端末装置の情報制御部が、店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額と、前記読書部により読み取った前記価格とを比較するステップと、前記バリューの示す金額が前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新するステップと、前記購入確認装置の端末装置読出部が、前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報を読み出すステップと、前記購入確認装置の記録媒体読出部が、前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記購入情報を読み出すステップと、前記購入確認装置の購入確認部が、前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と、前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致しないか、前記記録媒体読出部により読み出された前記購入情報に購入済が設定されていない場合に不正を出力するステップと、を有することを特徴とするショッピング方法である。
【0012】
また、本発明は、商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムにおける前記端末装置として用いられるコンピュータに、店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額と、購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から読書部により読み取った価格とを比較するステップと、前記バリューの示す金額が前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新するステップと、を実行させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、購入者が、現物を確認して商品を選びながら決済手続を即時に行い、レジに並ぶことなく商品の購入ができる。さらには、商品が本人により購入されたものであるかを確認し、この確認結果によって店舗からの退出を制限することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[1. 本発明の概要]
以下、図面を参照して本発明の実施形態の例について説明する。
図1は、本発明の実施形態によるショッピングシステムが提供するレジレスサービスの概要を示す図である。
レジレスサービスの利用者は、自身の携帯電話100からセンタサーバ200にアクセスし、店舗にて購入商品の支払に使用できる電子マネーとしてのバリューを購入する。購入したバリューは、携帯電話100に書き込まれる(ステップS1)。以下、バリューを購入し、携帯電話に購入したバリューを書き込むことを「チャージする」とも記載する。バリューの購入には、例えば、クレジットカード決済などを使用することができる。またチャージは、専用のチャージ装置により行なうこともできる。
【0015】
利用者は、チャージを行なった後、店舗において現物の商品を見ながら購入する商品を選ぶ。利用者は、購入する商品が決まったら、その商品に貼付されているICタグ500から当該商品の価格の情報を携帯電話100により読み出す。携帯電話100は、現在記憶しているバリューが当該商品の価格以上である場合は購入可能であると判断し、現在記憶しているバリューを、当該商品の価格を減算したバリューに更新するとともに、当該商品に付与されているICタグ500に購入済を示す情報と、利用者IDを書き込む(ステップS2)。利用者は、購入商品を買い物かごに入れる。
【0016】
店舗の出口付近には、当該店舗から退出するためのゲートが設置されており、そのゲートの手前には購入確認装置600が設置されている。買い物が終了し、利用者が店舗から退出する際は、購入確認装置600に、携帯電話100が記憶している利用者ID及び現在のバリューを読み込ませ、購入確認装置600のベルトコンベアに購入商品が入った買い物かごを置く。買い物かごはベルトコンベアにより運ばれていき、購入確認装置600は、その途中で買い物かごに入っている商品に貼付されているICタグ500から利用者ID及び価格情報を読み出す。購入確認装置600は、携帯電話100から読み出した利用者IDと、購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDとが合致することを確認する(ステップS3)。合致する場合、購入確認装置600は、ゲートを開放し、合致しないものが含まれている場合には、ゲートを閉じたままとする(ステップS4)。利用者は、ゲートが開放されると、ベルトコンベアにより運ばれた商品を店舗の外へ搬出して持ち帰る。
【0017】
管理サーバ700は、購入確認装置600が読み出した利用者ID及びバリューと、購入商品の価格とを対応づけた購入情報をバッチ処理によりセンタサーバ200へ送信する(ステップS5、S6)。センタサーバ200は、購入情報内の利用者IDと対応づけて現在記憶しているバリューが、当該購入情報内の購入商品の価格の合計とバリューとを加算した金額と合致するかによって正当性を確認する(ステップS7)。
【0018】
[2. 構成]
図2は、本実施形態によるショッピングシステムの構成を示す図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。
商品に貼付される情報記録媒体としてのICタグ500は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグなどであり、商品の外観または内部に直接貼付されるか、または、取り付け紐などで商品に取り付けられる。主として無線周波数を通信に利用するRFIDタグは、データの記録用のメモリと、データの処理回路、データを無線周波数で搬送するためのアンテナとを備える。ICタグ500は、個々のICタグを識別するためのタグIDをメモリに記憶しており、このタグIDを商品IDとして用いる。さらに、ICタグ500のメモリには、商品の種別を示す情報や、価格の情報等が記憶されている。また、商品購入時には、購入した利用者の利用者ID及び購入日時の情報が書き込まれる。
【0019】
可搬の端末装置としての携帯電話100は、通信部110、入力部120、記憶部130、出力部140、タグ読書部150、近距離通信部160、及び、処理部170を備える。通信部110は、携帯電話網、インターネット網などからなるネットワーク910を介して情報を送受信する。入力部120は、ボタンやタッチパネルなどであり、利用者の操作による情報の入力を受ける。記憶部130は、利用者ID、バリューなどの各種情報を記憶し、例えばICチップなどを用いることができる。出力部140は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイや、音声を出力するスピーカーである。タグ読書部150は、タグリーダライタであり、商品に貼付されたICタグ500に記憶される情報の読み書きを行う。近距離通信部160は、記憶部130として用いているICチップに記憶されるデータを無線周波数で搬送するためのアンテナであってもよく、赤外線通信などにより情報を送受信する通信装置であってもよい。
【0020】
処理部170は、情報送信部171、出力制御部172、及び、情報制御部173を備える。情報送信部171は、記憶部130に記憶されている情報や、入力部120により入力された情報をセンタサーバ200へ通知する。出力制御部172は、出力部140に画像や音声を出力させる。情報制御部173は、記憶部130内の情報の読み出し及び書き込みを行なう。
なお、携帯電話100は、さらに、受話器及び送話器、ならびに、これらを制御する音声処理部(図示せず)をさらに備える。
【0021】
レジレスサービス提供企業のセンタサーバ200は、例えば、1または複数台のサーバで構成することができ、通信部210、記憶部220、及び、処理部230を備える。
通信部210は、通信部210は、ネットワーク910を介して携帯電話100と、ネットワーク920を介してカード会社サーバ310及びチャージ装置400と、ネットワーク930を介して金融機関システム350と、ネットワーク940を介して管理サーバ700と情報を送受信する。ネットワーク920、930はセキュアな企業間ネットワークであり、ネットワーク940はローカルネットワークである。例えば、ネットワーク920は、クレジット情報照会サービス(CAFIS(Credit And Finance Information Switching system)(登録商標)等)のネットワークであり、ネットワーク930は、マルチペイメントネットワークであり、ネットワーク940は店舗内LAN(Local Area Network)である。
【0022】
記憶部220は、利用者情報、商品情報等の各種情報を記憶する。利用者情報は、利用者の氏名、連絡先、利用者を認証するための情報、利用者が現在保有しているバリュー等を示す。商品情報は、商品の種類を示す商品種別IDと、商品の名称との対応付けを示す。
【0023】
処理部230は、登録部231、購入処理部232、決済部233、照合部234、及び、商品情報通知部235を備える。
登録部231は、携帯電話100から受信した情報に基づいて利用者情報を生成し、記憶部220へ登録する。購入処理部232は、携帯電話100からチャージ要求を受け、携帯電話100へチャージする処理を行なう。決済部233は、携帯電話100から受信した支払方法に応じた決済処理を行なう。照合部234は、利用者ID及び商品購入後のバリューと、購入代金とが設定された購入情報を受信し、記憶部220に記憶されている利用者情報内のバリューと照合して正当性を確認する。商品情報通知部235は、携帯電話100から受信した商品種別IDに対応した商品名を返送する。
【0024】
クレジットカード会社のカード会社サーバ310は、1または複数台のサーバで構成することができる。カード会社サーバ310は、通信部311、記憶部312、与信処理部313、及び、売上データ記録部314を備える。通信部311は、ネットワーク920を介して情報を送受信する。記憶部312は、クレジットカードのカード情報、引落口座などを示す会員マスタや、クレジットカードの有効期限、名義人、カードが有効であるか否か、与信限度枠、現在の利用額、売上げデータなど、クレジットカードの正当性や取引に関する情報を記憶する。与信処理部313は、記憶部312内に記憶されている情報に基づいて与信処理を行い、与信限度枠内において支払金額を押さえる処理を行う。売上データ記録部314クレジットカードの売上データを読み込んで、記憶部312へ書き込む。
【0025】
金融機関の金融機関システム350は、インターネットバンキングサーバ360と金融機関通信装置370とからなる。
インターネットバンキングサーバ360は、ネットワーク910を介して接続される携帯電話100などのコンピュータ端末へインターネットバンキングサービスを提供する。
金融機関通信装置370は、通信部371及び通知部372を備える。通信部371は、ネットワーク920を介してセンタサーバ200と情報を送受信したり、インターネットバンキングサーバ360と専用回線により情報を送受信したりする。通知部372は、センタサーバ200から受信した支払内容の情報をインターネットバンキングサーバ360に通知するとともに、インターネットバンキングによる支払が完了した旨の通知をセンタサーバ200に送信する。
【0026】
店舗や駅などに設置されるチャージ装置400は、携帯電話100のチャージを行ない、通信部410、制御部420、近距離通信部430、出力部440、入力部450、現金投入部460、及び、カード読取部470を備える。通信部410は、ネットワーク920を介して情報を送受信する。制御部420は、各部を制御する。近距離通信部430は、例えば、携帯電話100の記憶部130として使用されているICチップ内のデータの読み書き行なうリーダライタであってもよく、赤外線通信などの近距離通信により携帯電話100と情報を送受信する通信装置であってもよい。出力部440は、ディスプレイなどであり、画像を表示する。入力部450は、キーやボタン、タッチパネルなどであり、利用者の操作による情報の入力を受ける。現金投入部460は、現金投入を受付ける。カード読取部470は、クレジットカードを読み取る。
【0027】
ICタグ500を貼付した商品を販売する店舗には、購入確認装置600、管理サーバ700、及び、返品装置800が備えられる。
図3は、購入確認装置600の内部構成を示すブロック部である。同図において、購入確認装置600は、近距離通信部610、タグ読取部620、購入確認部630、出力部640、ゲート制御部650、通知部660、及び、通信部670を備える。
近距離通信部610は、例えば、携帯電話100の記憶部130として使用されているICチップ内のデータを読み込むリーダであってもよく、赤外線通信などの近距離通信により携帯電話100と情報を送受信する通信装置であってもよい。タグ読取部620は、例えば、タグリーダであり、ベルトコンベア上を搬送される商品に貼付されたICタグ500内の情報を読み込む。購入確認部630は、近距離通信部610により携帯電話100から読み出した利用者IDと、タグ読取部620により購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDとが合致することを確認する。出力部640は、ディスプレイやランプ、スピーカーなどであり、購入確認部630による照合結果を出力する。ゲート制御部650は、購入確認部630による照合結果に基づいて出口付近に設置されたゲート開閉を制御する。通知部660は、近距離通信部610により携帯電話100から読み出した利用者ID及びバリューと、タグ読取部620により購入商品のICタグ500から読み出した価格を合計した購入金額とを設定した購入情報を管理サーバ700へ通知する。通信部670は、店舗内LANなどのネットワークを介して管理サーバ700とデータを送受信する。
【0028】
図4は、管理サーバ700の内部構成を示すブロック部である。同図において、管理サーバ700は、通信部710、情報処理部720、及び、記憶部730を備える。通信部710は、店舗内LANを介して購入確認装置600と、ネットワーク940を介してセンタサーバ200とデータを送受信する。情報処理部720は、購入確認装置600から受信した購入情報を記憶部730に書き込むとともに、所定の時間に記憶部730に記憶している購入情報をセンタサーバ200へ送信する。
【0029】
図5は、返品装置800の内部構成を示すブロック図である。同図において、返品装置800は、近距離通信部810、タグ読書部820、及び、返品処理部830を備える。近距離通信部810は、チャージ装置400の近距離通信部430と同様の機能を有する。タグ読書部820は、携帯電話100のタグ読書部150と同様の機能を有する。返品処理部830は、ICタグ500に書き込まれている利用者IDを消去し、携帯電話100が記憶しているバリューを、ICタグ500から読み出した価格を加算した金額のバリューに更新する。
【0030】
[3. データ構成]
図6は、ICタグ500の記憶領域を示す図である。同図において、ICタグ500には、商品ID、商品種別ID、価格、購入フラグ、利用者ID、購入日時の情報を記憶するための記憶領域がある。決済前は、商品ID、商品種別ID、価格、及び、購入フラグのみが記録されており、購入済であるか否かを示す購入情報として用いる購入フラグの初期値は「未購入」(またはnull)である。携帯電話100による決済後、購入フラグは「購入済」に書き換えられ、利用者ID及び購入日時が書き込まれる。なお、利用者IDを購入情報として用いてもよい。つまり、利用者IDが書き込まれている場合は購入済、利用者IDが書き込まれていないときには未購入とする。
【0031】
図7は、センタサーバ200の記憶部220に記憶される利用者情報のデータ構成例を示す図である。同図において、利用者情報は、利用者を一意に識別する利用者ID、利用者の氏名、住所、メールアドレス、携帯電話番号、決済情報、パスワード、バリューの情報を含む。決済情報は、クレジットカードのカード番号及び有効期限を示す。
【0032】
図8は、センタサーバ200の記憶部220に記憶される商品情報のデータ構成例を示す図である。同図において、商品情報は、商品種別IDと商品名とを対応づけた情報を示す。
【0033】
図9は、携帯電話100の記憶部130に記憶される履歴情報のデータ構成例を示す図である。同図において、履歴情報は、商品の購入日時と当該商品の商品種別IDとを対応づけた情報を示す。
【0034】
[4. 業務フロー]
図10は、本実施形態によるショッピングシステムを用いたレジレスサービスの業務フローを示す図である。
【0035】
<ステップS11:会員登録>
まず、利用者は自身の携帯電話100からセンタサーバ200にアクセスして、レジレスショッピングのアプリケーションをダウンロードし、インストールする。このダウンロードに伴い、センタサーバ200にレジレスサービスの会員登録を行なう。
【0036】
<ステップS12:バリューの購入>
レジレスサービスでは、予め携帯電話100上の記憶部130に記録したバリューを利用して商品購入の即時決済を行なうため、当該サービス利用の前提としてバリューのチャージを行なう。これは、例えば、携帯電話100からセンタサーバ200にアクセスして行なってもよく、チャージ装置400を利用して行なってもよい。
【0037】
<ステップS13:商品のICタグ読み取り及び即時決済>
チャージを行なった後、利用者は店舗に出向き、現物の商品を見ながら購入する商品を選ぶ。利用者は、携帯電話100により、購入商品のICタグ500から当該商品の価格の情報を読み出し、現在のバリューが当該商品の価格以上かを判断する。現在のバリューが商品の価格以上である場合、当該商品の価格を減算したバリューに更新するとともに、当該商品に付与されているICタグ500に購入済を示す情報と、利用者IDと、購入日時を書き込む。
【0038】
<ステップS14:専用無人ゲートでのICタグ及び携帯電話読み取り>
利用者は、全ての購入商品について即時決済を行なうと、ゲートの手前に設置されている購入確認装置600に携帯電話100に記憶されている利用者ID及び現在のバリューを読み込ませ、商品をベルトコンベアに載せる。購入確認装置600は、ベルトコンベアにより運ばれる商品のICタグ500に記憶されている情報を読み出す。購入確認装置600は、携帯電話100から読み出した利用者IDと、全購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDとが合致するかにより照合を行なう。購入確認装置600は、照合が成功した場合、ゲートを開放し、合致しないものが含まれている場合には、警告を出力し、ゲートは閉じたままとする。購入確認装置600は、利用者ID及びバリューと、購入金額とを設定した購入情報を管理サーバ700へ送信する。
【0039】
<ステップS15:売上情報の突合せ>
管理サーバ700は、購入確認装置600から受信した購入情報を蓄積する。そして、1日一回などの所定の時間毎に、蓄積した購入情報をバッチ処理によりセンタサーバ200へ送信する。センタサーバ200は、購入情報内の利用者IDと対応づけて現在記憶しているバリューが、当該購入情報内の購入商品の価格の合計とバリューとを加算した金額と合致するかによって正当性を確認し、センタサーバ200が保持するバリューを更新する。
【0040】
[5. 詳細処理手順]
次に、図10に示す業務フローのステップS11〜S15におけるショッピングシステムの詳細な処理を説明する。
【0041】
[5.1 会員登録処理]
図10のステップS11における会員登録の詳細な処理を説明する。
利用者は、携帯電話100の入力部120により、レジレスショッピングのアプリケーションダウンロードサイトのURL(Universal Resource Locator)を入力するか、あるいは、当該アプリケーションダウンロードサイトのURLの情報を格納したQRコードなどの二次元バーコードを撮像する等の方法によりURLを取得し、アクセスを指示する。続いて、利用者は、携帯電話100の入力部120により、氏名、住所、メールアドレス、携帯電話番号、クレジットカードのカード番号及び有効期限を示す決済情報、パスワード等の会員登録情報と、登録指示を入力する。
【0042】
携帯電話100は、入力された会員登録情報をセンタサーバ200に送信する。センタサーバ200の登録部231は、新たなレジレスサービスの利用者IDを生成すると、受信した会員登録情報と、生成した利用者IDとを設定した利用者情報を記憶部220に書き込み、会員登録する。利用者情報の登録後、登録部231は、記憶部220から読み出したレジレスショッピングのアプリケーションを携帯電話100にダウンロードする。
【0043】
アプリケーションのダウンロード後、利用者が、携帯電話100の入力部120によりインストール指示を入力すると、ダウンロードされたアプリケーションが携帯電話100にインストールされ、処理部170が生成される。ダウンロードされたアプリケーションには利用者IDの情報が含まれており、この利用者IDが記憶部130に記憶されるとともに、バリューを記憶する領域が記憶部130に生成される。バリューの初期値は「0」である。なお、処理部170の指示によりセンタサーバ200との通信を行なう際には、常に利用者IDの情報が送信される。
【0044】
また、携帯電話100にアプリケーションをダウンロードしておき、このダウンロード時にセンタサーバ200から通知された会員情報登録サイトのURLにパーソナルコンピュータなどからアクセスして、会員登録情報をセンタサーバ200へ送信し、利用者情報を登録することでもよい。あるいは、申込書の内容に基づいてレジレスサービス提供企業の担当者がセンタサーバ200に利用者情報を直接入力し、登録を行なうことでもよい。
【0045】
[5.2 バリューの購入]
[5.2.1 エアチャージによるバリュー購入]
図11は、エアチャージによるバリュー購入におけるセンタサーバ200の処理フローを示す図である。
利用者は、エアチャージによりバリューを購入する場合、携帯電話100の入力部120によりチャージ手続開始指示を入力する。これにより、携帯電話100の情報送信部171は、チャージ要求をセンタサーバ200へ送信する。センタサーバ200の購入処理部232は、携帯電話100からチャージ要求を受信すると(ステップS21)、チャージ金額、支払方法、パスワードなどのチャージ情報を入力させるためのチャージ画面データを送信する(ステップS22)。携帯電話100の出力制御部172は、センタサーバ200から受信したチャージ画面データをディスプレイに表示する。利用者は、携帯電話100の入力部120により、チャージ金額、支払方法、パスワードを入力すると、情報送信部171は、この入力された情報をチャージ情報としてセンタサーバ200へ送信する。
【0046】
センタサーバ200の購入処理部232はチャージ情報を受信すると(ステップS23)、携帯電話100から受信した利用者IDにより記憶部220に記憶されている利用者情報を特定し、この特定された利用者情報に設定されているパスワードと、受信したチャージ情報内のパスワードが一致するかを判断する(ステップS24)。利用者情報に設定されているパスワードと、チャージ情報内のパスワードが一致すると判断した場合(ステップS24:YES)、購入処理部232は、チャージ情報内の支払方法に応じた決済処理を行う(ステップS25)。決済処理が成功した場合、センタサーバ200の購入処理部232は、特定された利用者情報に設定されているバリューを、チャージ情報で示されるチャージ金額分のバリューを加算したバリューに更新する(ステップS26)。さらに、購入処理部232は、チャージ金額分のバリューとチャージ指示とを携帯電話100へ送信する(ステップS27)。携帯電話100の情報制御部173は、センタサーバ200からからチャージ金額分のバリューとチャージ指示とを受信すると、記憶部130に現在記憶されているバリューを、受信したバリューを加算したバリューに更新する。
なお、利用者情報に設定されているパスワードと、受信したパスワードが一致しないと判断した場合(ステップS24:NO)、購入処理部232は、エラーを携帯電話100に通知する(ステップS28)。
以下に、各支払方法に応じた、ステップS25における決済処理を説明する。
【0047】
[5.2.2 クレジットカード決済]
支払方法がクレジットカード払いを示している場合、センタサーバ200の決済部233は、受信した利用者IDにより特定された利用者情報の決済情報からクレジットカードのカード番号及び有効期限の情報を読み出す。決済部233は、読み出したクレジットカードのカード番号及び有効期限と、チャージ金額を示す請求金額とを設定したオーソリ要求をカード会社サーバ310へ送信する。
【0048】
カード会社サーバ310の与信処理部313は、記憶部312を参照し、受信したオーソリ要求に設定されているクレジットカード番号が会員マスタに登録されているか、有効期限が満了していないか、クレジットカードのカード番号に対応してクレジットカードが無効である情報が登録されていないか、受信した請求金額と現在の利用額との合計が与信限度枠を超えていないか、などによりクレジットカードの正当性を判断する。与信処理部313は、クレジットカードが正当であると判断した場合に、記憶部312に記憶している現在の利用額を、請求金額を加算した額に書き換える。与信処理部313は、与信チェックの結果を示すオーソリ結果通知をセンタサーバ200へ返送する。
【0049】
センタサーバ200の決済部233は、オーソリ結果通知を受信し、オーソリが成功した場合は、レジレスサービス提供企業の企業コード、クレジットカードのカード番号及び有効期限、請求金額、売上年月日の情報を含む売上データを生成する。売上データは、記録媒体に記録された後、所定の日時にクレジットカード会社へ渡され、カード会社サーバ310に読み込まれるか、ネットワーク920を介してカード会社サーバ310へ送信される。カード会社サーバ310の売上データ記録部314は、読込んだ売上データを記憶部312に記憶する。
【0050】
[5.2.3 金融機関による決済]
図12は、金融機関による決済におけるショッピングシステムの処理フローを示す。
携帯電話100から受信した支払方法の情報がインターネットバンキング払いを示している場合、センタサーバ200の決済部233は、インターネットバンキング払い、例えば、ペイジー(登録商標)などの電子決済サービスで用いられる決済番号を採番する(ステップS31)。決済部233は、生成した決済番号と利用者ID及びチャージ金額とを対応づけて記憶部220に書き込むと(ステップS32)、決済番号の情報を携帯電話100へ送信する(ステップS33)。
【0051】
携帯電話100の出力制御部172は、受信した決済番号の情報をディスプレイに表示させる。利用者は、決済番号を確認すると、入力部120により情報の保存を入力し、記憶部130に決済番号を記憶させる(ステップS34)。決済番号を確認したのち、利用者は、携帯電話100の入力部120により、インターネットバンキングによる決済サイト、例えばペイジー(登録商標)による支払サイトへのアクセス指示を入力する。携帯電話100からインターネットバンキングサーバ360へのアクセスが成功し、ログインが正常に行なわれた場合、利用者は、携帯電話100の入力部120により、支払に利用する口座の種類や口座番号などの利用口座情報を入力し、利用口座情報送信指示を入力する。インターネットバンキングサーバ360は、携帯電話100から利用口座情報を受信すると(ステップS35)、決済番号の入力を指示する旨を携帯電話100に表示させる。利用者は、入力部120により決済番号と、照会の指示を入力する。
【0052】
インターネットバンキングサーバ360は、携帯電話100から決済番号及び照会の指示を受信すると(ステップS36)、金融機関通信装置370へ送信する(ステップS37)。金融機関通信装置370の通知部372は、受信した決済番号及び照会の指示を、センタサーバ200へ送信する(ステップS38)。センタサーバ200の決済部233は、記憶部220から受信した決済番号に対応したチャージ金額を読み出す。決済部233は、レジレスサービス提供企業の企業名、読み出したチャージ金額、バリュー購入代金であることを示す払込内容からなる支払内容情報を金融機関通信装置370へ返送する(ステップS39、40)。金融機関通信装置370は、センタサーバ200から返送された支払内容情報をインターネットバンキングサーバ360へ送信する(ステップS41)。
【0053】
インターネットバンキングサーバ360は、支払内容情報を携帯電話100に送信して表示させる(ステップS42、S43)。利用者は、払込内容を確認すると、入力部120により支払実行指示を入力する。インターネットバンキングサーバ360は、携帯電話100から支払実行指示を受信すると(ステップS44)、利用口座情報で示される口座から、代金を金融機関が一時的にプールしておくための別段口座へ、請求金額を振り込む決済処理を行う(ステップS45)。そして、決済処理が成功し、請求金額の支払が完了すると、インターネットバンキングサーバ360から金融機関通信装置370へ支払完了が通知される(ステップS46)。金融機関通信装置370の通知部372は、決済番号と、払込が行なわれた日時とを設定した消込情報をセンタサーバ200へ送信する(ステップS47)。センタサーバ200の決済部233は、消込情報を受信すると、記憶部220を検索して、消込情報内の決済番号に対応付けて、支払済と支払日時の情報を記憶する(ステップS48)。
【0054】
金融機関は、別段口座にプールしていた利用者の代金をレジレスサービスシステムの提供企業の口座へ入金する。
なお、上記においては、携帯電話100からインターネットバンキングサーバ360へアクセスしているが、利用者のパーソナルコンピュータなどを用いることでもよい。
【0055】
[5.2.4 チャージ装置によるバリュー購入]
図13は、チャージ装置400におけるバリュー購入の処理フローを示す図である。
チャージ装置400を用いてバリューを購入する場合、利用者は、携帯電話100の近距離通信部160を、チャージ装置400の近距離通信部430と通信可能な距離に近づける。チャージ装置400は、近距離通信部430により携帯電話100の記憶部130に記憶されている利用者IDを読み込む(ステップS51)。チャージ装置400の制御部420は、出力部440に支払い方法とチャージ金額の入力を指示する画面を表示させる(ステップS52)。利用者は、チャージ装置400の入力部450により、支払方法及びチャージ金額を入力する(ステップS53)。
【0056】
支払方法が現金である場合(ステップS54:現金)、利用者は現金投入部460によりチャージ金額分の現金を投入する(ステップS55)。制御部420は、チャージ金額分の現金が投入されると、センタサーバ200へ利用者IDとチャージ金額分のバリューとを通知する(ステップS56)。センタサーバ200の決済部233は、受信した利用者IDにより記憶部130に記憶されている利用者情報を特定し、特定した利用者情報に設定されているバリューを、受信したバリューを加算した値に更新する。さらに、チャージ装置400の制御部420は、近距離通信部430により、チャージ金額分のバリューとチャージ指示とを携帯電話100へ送信する(ステップS57)。携帯電話100の情報制御部173は、チャージ装置400からバリューとチャージ指示とを受信すると、記憶部130に現在記憶されているバリューを、受信したチャージ金額分のバリューを加算した値に更新する。なお、チャージ装置400が携帯電話100の記憶部130から現在のバリューを読み取り、読み取ったバリューと受信したチャージ金額分のバリューとを加算したチャージ後のバリューを算出し、このチャージ後のバリューにより、携帯電話100の記憶部130が現在記憶しているバリューを上書きするようにしてもよい。
【0057】
一方、支払方法がクレジットカードである場合、利用者はチャージ装置400のカード読取部470によりクレジットカードを読み込ませる(ステップS58)。チャージ装置400の制御部420は、カード読取部470によりクレジットカードから読み込んだクレジットカードのカード番号及び有効期限と、チャージ金額を示す請求金額とを設定したオーソリ要求をカード会社サーバ310へ送信する。カード会社サーバ310の与信処理部313は、上述と同様の与信処理を行ってオーソリ結果通知をチャージ装置400へ返送する(ステップS59)。チャージ装置400の制御部420は、オーソリが成功した場合、センタサーバ200の決済部233と同様に売上データを生成する。カード会社サーバ310の売上データ記録部314は、制御部420が記録媒体に記録した、あるいは、制御部420がネットワーク920を介して送信した売上データを読み込み、記憶部312に記憶する。
【0058】
オーソリが成功した場合、チャージ装置400の制御部420は、ステップS56及びS57の処理を実行する。これにより、センタサーバ200は、上述と同様に、利用者IDに対応した利用者情報のバリューを、チャージ金額分のバリューを加算した値に更新し、携帯電話100は、記憶部130に現在記憶されているバリューを、チャージ金額分のバリューを加算した値に更新する。
【0059】
[5.3 商品のICタグ読み取り及び即時決済]
図10のステップS13における商品のICタグ読み取り及び即時決済の詳細な処理を説明する。
図14は、商品のICタグ読み取り及び即時決済における携帯電話100の処理フローを示す。
利用者は、店舗に出向き、携帯電話100の入力部120により、レジレスショッピングアプリケーションの起動指示を入力する。利用者は、店舗内で現物の商品を見ながら購入商品を選び、携帯電話100のタグ読書部150により購入商品のICタグ500から当該商品の価格、商品種別ID、購入フラグの情報を読み出す(ステップS61)。購入フラグが購入済を示している場合、さらに、ICタグ500から利用者ID及び購入日時を読み出す。
【0060】
ICタグ500から読み出した購入フラグが未購入を示している場合(ステップS62:NO)、携帯電話100の情報制御部173は、記憶部130に記憶しているバリューの示す金額が、ICタグ500から読み込んだ価格以上であるかを判断する(ステップS63)。現在のバリューの示す金額が、読み込んだ価格以上である場合(ステップS63:YES)、出力制御部172は、「未購入商品です。この商品を購入しますか。」などの確認メッセージをディスプレイに表示させる(ステップS64)。利用者が入力部120により購入指示を入力した場合(ステップS65:YES)、情報制御部173は、記憶部130に記憶している現在のバリューを、当該商品の価格を減算した金額を示すバリューに更新するとともに(ステップS66)、記憶部130に現在の日時を示す購入日時と、ICタグ500から読み出した商品種別IDとを設定した履歴情報書き込む(ステップS67)。情報制御部173は、タグ読書部150により、商品に付与されているICタグ500に購入済を示す購入フラグと、記憶部130から読み出した利用者IDと、購入日時を書き込む(ステップS68)。ステップS66〜S68までの情報更新が正常に終了した場合、出力制御部172は、決済完了を通知する音声を出力するとともに、現在のバリューを残高としてディスプレイに表示する(ステップS69)。
【0061】
なお、現在のバリューの示す金額が、価格より少ない場合(ステップS63:NO)、出力制御部172は、現在のバリューと、残高不足である旨のメッセージをディスプレイに出力する(ステップS70)。
また、利用者が入力部120により購入しない旨の指示を入力した場合(ステップS65:NO)、そのまま処理を終了する。
【0062】
ステップS62において、ICタグ500から読み出した購入フラグが購入済を示している場合(ステップS62:YES)、情報制御部173は、ICタグ500から読み出した利用者IDと、記憶部130に記憶されている利用者IDとが同じか否かを判断する(ステップS71)。これらの利用者IDが異なる場合(ステップS71:NO)、出力制御部172は、ステップS63からの処理を行う。このように、他の利用者が決済手続をした商品の場合は、他の利用者の利用者IDを表示させたりはせず、購入可能商品として扱う。このように、他の利用者が決済手続を行なったものの、何らかの理由により返品手続を行なわずに商品を陳列棚に戻してしまった場合、ICタグ500の情報は、あとから決済手続を行なった利用者の情報により上書きする。
【0063】
ステップS71において、ICタグ500から読み出した利用者IDと、記憶部130に記憶されている利用者IDとが同じ場合(ステップS71:YES)、情報制御部173は、現在の時刻が、読み出した購入日時から所定の時間以内であるか否かを判断する(ステップS72)。現在の時刻が、読み出した購入日時から所定の時間以内である場合(ステップS72:YES)、出力制御部172は、誤って2度以上同じ商品のICタグ500を読み出してしまったとものとして、「購入済商品です。」などのメッセージをディスプレイに表示させた後(ステップS73)、処理を終了する。現在の時刻が読み出した購入日時から所定の時間を経過している場合(ステップS72:NO)、上記のステップS63からと同様の処理を行なう。
【0064】
なお、上記においては、間違い防止のため、商品選択の際にデフォルトでステップS64及びS65の購入確認を行なっているが、利用者が携帯電話100の入力部120により当該処理の省略指示を入力した場合はこの購入確認を省略する。
また、上記実施形態によれば、携帯電話100が記憶するバリューの残額が購入商品の価格より少ない場合に購入不可としているが、バリューの残額が不足している分の購入代金をクレジットカードにより支払うようにすることも可能である。
【0065】
[5.4 専用無人ゲートでのICタグ及び携帯電話読み取り]
図10のステップS14における専用無人ゲートでのICタグ及び携帯電話読み取りの詳細な処理を説明する。
図15は、専用無人ゲートでのICタグ及び携帯電話読み取りにおける購入確認装置600の処理フローを示す。
利用者は、全ての購入商品について即時決済処理を行なうと、携帯電話100の近距離通信部160を、ゲートの手前に設置されている購入確認装置600の近距離通信部610と通信可能な距離に近づける。購入確認装置600の近距離通信部610は、携帯電話100の記憶部130に記憶されている利用者ID及びバリューを読み込む(ステップS81)。
【0066】
さらに利用者は、購入した全ての商品をベルトコンベアに載せる。タグ読取部620は、ベルトコンベアにより運ばれる商品に貼付されているICタグ500に記憶されている価格、購入フラグ、利用者IDを読み出す(ステップS82)。購入確認部630は、全購入商品のICタグ500から読み出した購入フラグが購入済を示しており、かつ、携帯電話100から読み出した利用者IDと、全購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDとが合致するかにより購入確認を行なう(ステップS83)。購入確認装置600は、購入確認が成功した場合(ステップS83:YES)、購入確認部630は、ディスプレイに購入確認成功のメッセージを表示し(ステップS84)、ゲート制御部650は、ゲートの開放指示を出力する(ステップS85)。開放指示を受信したゲートは、扉を開放する。通知部660は、全ての購入商品の価格を合計した購入金額を算出すると、利用者ID及びバリューと、購入金額とを設定した購入情報を生成して管理サーバ700へ送信する(ステップS86)。管理サーバ700の情報処理部720は、受信した購入情報を記憶部730へ書き込む。
【0067】
一方、購入確認部630は、いずれかの購入商品のICタグ500から読み出した購入フラグが未購入を示している、または、いずれかの購入商品のICタグ500に利用者IDが書き込まれていない、あるいは、購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDのうち、電話100から読み出した利用者IDと合致しない利用者IDがあった場合(ステップS83:NO)、警告音を出力するとともに、照合失敗のメッセージをディスプレイに表示し(ステップS88)、ゲート制御部650は、ゲートの開放指示を出力しないままとするか、ゲートの閉鎖指示を出力する(ステップS87)。
【0068】
なお、上記においては、1台の携帯電話100の読み取りを行なっているが、複数台の携帯電話100について利用者IDを読み込むことでもよい。この場合、ステップS83においては、全購入商品のICタグ500から読み出した購入フラグが購入済を示しており、かつ、全購入商品のICタグ500から読み出した利用者IDが、複数台の携帯電話100から読み出した利用者IDのいずれかに合致した場合に、購入確認成功と判断する。
【0069】
なお、レジレスサービスを利用しない利用者については、有人レジにて支払を行なったのち、レジ担当者は、タグリーダライタにより、購入商品のICタグ500に購入済を示す購入フラグを書き込む。この場合、店舗出口にはICタグ500を読み取るセンサを設置しておく。そして、当該センサにより店舗から持ち出される商品のICタグ500から購入済フラグを読み取り、読み取った購入済フラグが未購入を示している場合に、ビープ音などを発生させる。
【0070】
[5.5 売上情報の突合せ]
図10のステップS15における売上情報の突合せの詳細な処理を説明する。
図16は、売上情報の突合せにおけるセンタサーバ200の処理フローを示す。
管理サーバ700の情報処理部720は、店舗営業終了後などの所定の時間に、前回の通知以降に記憶部730に書き込まれた、センタサーバ200に未送信の購入情報を読み出して送信する。センタサーバ200の照合部234は、購入情報を受信すると(ステップS91)、受信した購入情報それぞれについて、以下の処理を行なう。
【0071】
センタサーバ200の照合部234は、購入情報に設定されている利用者IDに対応付けて記憶部220に記憶している利用者情報を特定し、特定した利用者情報からバリューを読み出す(ステップS92)。照合部234は、購入情報に設定されているバリューの示す金額と購入金額との合計が、ステップS92において読み出したバリューの示す金額と一致するかによりバリューの正当性を判断する(ステップS93)。一致する場合(ステップS93:YES)、照合部234は正当性確認が成功したとして、ステップS92において特定した利用者情報のバリューを、購入情報に設定されているバリューに更新する(ステップS94)。
【0072】
購入情報に設定されているバリューの示す金額と購入金額との合計が、利用者情報から読み出したバリューの示す金額と一致しない場合(ステップS93:NO)、照合部234は正当性確認が失敗したと判断し、利用制限対象として、利用者情報に設定されている利用者IDを記憶部220が記憶するブラックリストに書き込むとともに(ステップS95)、当該利用者ID、及び、特定した利用者情報をディスプレイに表示したり、印刷したりする(ステップS96)。センタサーバ200は、ブラックリストに登録されている利用制限対象の利用者IDを用いてアクセスしてきた携帯電話100には、チャージなどを含めたサービス提供を規制する。また、センタサーバ200は、利用制限対象の利用者IDをチャージ装置400及び購入確認装置600に通知する(ステップS97)。これにより、チャージ装置400は、携帯電話100から読み取った利用者IDが、利用制限対象の利用者IDと合致する場合、「お取扱いできません」などの表示を出力し、チャージを規制する。また、購入確認装置600は、携帯電話100から読み取った利用者IDが、利用制限対象の利用者IDに合致する場合、エラーを出力し、ゲートを開放しないようにする。
【0073】
[6. 付加機能など]
[6.1 返品処理]
図17は、返品処理における返品装置800の処理フローを示す。
間違って商品を購入してしまったなどの理由により、一旦購入した商品を返品したい場合に備えて、返品装置800を店舗の各フロアや、購入確認装置600の前に設置しておく。利用者は、携帯電話100の近距離通信部160を、返品装置800の近距離通信部810と通信可能な距離に近づける。返品装置800の近距離通信部810は、携帯電話100の記憶部130に記憶されている利用者IDを読み込む(ステップS101)。次に、利用者は、返品する商品に貼付されているICタグ500を返品装置800のタグ読書部820が読み取り可能な距離に近づける。返品装置800のタグ読書部820は、ICタグ500から商品種別ID、価格、購入フラグ、利用者IDを読み取る(ステップS102)。
【0074】
返品装置800の返品処理部830は、ICタグ500から読み取った購入フラグが購入済を示しており、かつ、携帯電話100から読み取った利用者IDと、ICタグ500から読み取った利用者IDとが合致する場合(ステップS103:YES)、携帯電話100の記憶部130に記憶されているバリューを、ICタグ500から読み取った価格を加算した金額のバリューに更新する(ステップS104)。また、返品処理部830は、記憶部130に記憶されている履歴情報から返品商品の商品種別IDを削除する。さらに、返品処理部830は、タグ読書部820により、ICタグ500に記憶されている購入フラグを未購入に書き換えるとともに、利用者ID及び購入日時の情報を削除する(ステップS105)。なお、返品装置800が携帯電話100の記憶部130から現在のバリューを読み取り、読み取ったバリューと返品商品の価格を加算した返品後のバリューを算出し、この返品後のバリューにより、携帯電話100の記憶部130が現在記憶しているバリューを上書きするようにしてもよい。
ステップS103において、ICタグ500から読み取った購入フラグが未購入を示している、または、ICタグ500に利用者IDが書き込まれていない、あるいは、携帯電話100から読み取った利用者IDとICタグ500から読み取った利用者IDとが合致しない場合(ステップS103:NO)、返品処理部830は返品できない旨のメッセージや音を出力させる(ステップS106)。
【0075】
[6.2 購入履歴の表示]
利用者は、購入履歴を確認したい場合、購入履歴確認指示を携帯電話100の入力部120により入力する。情報送信部171は、記憶部130に記憶されている履歴情報を読み出すと、読み出した履歴情報に設定されている商品種別IDをセンタサーバ200に送信する。センタサーバ200の商品情報通知部235は、記憶部220に記憶されている商品情報から、受信した商品種別IDに対応した商品名を読み出して携帯電話100に返送する。出力制御部172は、履歴情報に設定されている購入日時と、当該購入日時において購入した商品の商品種別IDに対応した商品名の一覧をディスプレイに表示させる。
【0076】
なお、履歴情報は、一定数のみを記憶部130に記憶することでもよく、購入日時が現在から所定の時間内であるもののみを記憶部130に記憶することでもよい。
また、購入確認装置600が携帯電話100の記憶部130に記憶されている利用者IDを読み込んだときに履歴情報内の商品種別IDも併せて読み込み、読み込んだ商品種別IDに対応した商品名をセンタサーバ200に問い合わせて取得して携帯電話100の記憶部130に書き込むことでもよい。この場合、購入確認装置600または管理サーバ700が予めセンタサーバ200から受信した商品情報を用いて商品名を取得するようにしてもよい。
【0077】
[6.3 店舗の専用端末を用いる形態]
可搬の端末装置としての携帯電話100の代わりに、ICカードを着脱可能な専用端末を用いることでもよい。この場合、店舗側で専用端末を用意し、利用者のIC電子マネーカードなどのICカードを当該専用端末に装着して使用する。専用端末側には、携帯電話100の記憶部130以外の各部を備え、IC電子マネーカードに携帯電話100の記憶部130を備えるようにする。
【0078】
[6.4 バリュー加算の制限]
なお、セキュリティの確保のため、一般的な認証処理などを適用することにより、携帯電話100のICチップ上のバリューの加算は、センタサーバ200によるエアチャージ、チャージ装置400によるチャージ、返品装置800による返品処理のみを許可し、これらの装置以外からのバリューの加算処理は規制する。
【0079】
[7. 効果]
上記実施形態によれば、レジレスサービスの利用者は、現物を確認して商品を選びながら決済手続を即時に行うため、レジカウンターでの待ち行列を緩和することが可能であり、顧客満足度の向上に寄与することができる。さらには、商品が本人により購入されたものであるかを確認し、この確認結果によって店舗からの退出を制限することが可能となる。また、不正なバリューの利用についても検出が可能である。加えて、誤って購入した商品についても、無人で返金処理を行なうことが可能である。
また、このサービスには、従来より店舗等で販売する商品に貼付されているICタグをそのまま用いることができる。ICタグのような非接触ICチップを利用することにより、どのような形状の商品にも適用が可能である。また、購入に使用する端末装置としては、利用者自身の携帯電話を利用することができる。
ICタグに記憶する価格をレンタル価格とすることにより、レンタルなどの営業形態にも適用可能である。
【0080】
[8. その他]
なお、上述の携帯電話100、センタサーバ200、カード会社サーバ310、インターネットバンキングサーバ360、金融機関通信装置370、チャージ装置400、購入確認装置600、管理サーバ700、返品装置800は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、携帯電話100の処理部170、センタサーバ200の処理部230、カード会社サーバ310の与信処理部313及び売上データ記録部314、インターネットバンキングサーバ360、金融機関通信装置370の通知部372、チャージ装置400の制御部420、購入確認装置600の購入確認部630及びゲート制御部650、管理サーバ700の情報処理部720、返品装置800の返品処理部830の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0081】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0082】
なお、本発明は、上記において説明した実施形態に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の一実施の形態によるレジレスサービスの概要を示す図である。
【図2】同実施の形態によるショッピングシステムの構成図である。
【図3】同実施形態による購入確認装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態による管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態による返品装置の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施形態によるICタグの記憶領域を示す図である。
【図7】同実施形態による利用者情報のデータ構成例を示す図である。
【図8】同実施形態による商品情報のデータ構成例を示す図である。
【図9】同実施形態による履歴情報のデータ構成例を示す図である。
【図10】同実施形態によるレジレスサービスの業務フローを示す図である。
【図11】同実施形態によるエアチャージの処理フローを示す図である。
【図12】同実施形態による金融機関決済における処理フローを示す図である。
【図13】同実施形態によるチャージ装置を用いたバリュー購入の処理フローを示す図である。
【図14】同実施形態による商品のICタグ読み取り及び決済における処理フローを示す図である。
【図15】同実施形態による専用無人ゲートでのICタグ及び携帯電話読み取りにおける処理フローを示す図である。
【図16】同実施形態による売上情報の突合せにおける処理フローを示す。
【図17】同実施形態による返品処理の処理フローを示す。
【符号の説明】
【0084】
100…携帯電話(端末装置)
110…通信部
120…入力部
130…記憶部
140…出力部
150…タグ読書部(読書部)
160…近距離通信部
170…処理部
171…情報送信部
172…出力制御部
173…情報制御部
200…センタサーバ(センタ装置)
210…通信部
220…記憶部(センタ装置記憶部)
230…処理部
231…登録部
232…購入処理部
233…決済部
234…照合部
235…商品情報通知部
310…カード会社サーバ
311…通信部
312…記憶部
313…与信処理部
314…売上データ記録部
350…金融機関システム
360…インターネットバンキングサーバ
370…金融機関通信装置
371…通信部
372…通知部
400…チャージ装置
410…通信部
420…制御部
430…近距離通信部
440…出力部
450…入力部
460…現金投入部
470…カード読取部
500…ICタグ(情報記録媒体)
600…購入確認装置
610…近距離通信部(端末装置読出部)
620…タグ読取部(記録媒体読出部)
630…購入確認部
640…出力部
650…ゲート制御部
660…通知部
670…通信部
700…管理サーバ
710…通信部
720…情報処理部
730…記憶部
800…返品装置
810…近距離通信部(端末装置読書部)
820…タグ読書部(記録媒体読書部)
830…返品処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムであって、
前記端末装置は、
店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部と、
前記情報記録媒体に記憶されている情報の読み書きを行なう読書部と、
前記記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額が、前記読書部により購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から読み取った前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新する情報制御部とを備え、
前記購入確認装置は、
前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報を読み出す端末装置読出部と、
前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記購入情報を読み出す記録媒体読出部と、
前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致しないか、前記記録媒体読出部により読み出された前記購入情報に購入済が設定されていない場合に不正を出力する購入確認部とを備える、
ことを特徴とするショッピングシステム。
【請求項2】
前記利用者のバリューを管理するセンタ装置をさらに備え、
前記端末装置読出部は、前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記バリューをさらに読み出し、
前記記録媒体読出部は、前記商品に貼付された前記情報記録媒体から当該商品の価格をさらに読み出し、
前記購入確認部は、前記端末装置読出部が読み出した前記利用者識別情報及び前記バリューと、前記記録媒体読出部が読み出した前記価格の合計である購入金額とを出力し、
前記センタ装置は、
利用者識別情報とバリューとを対応づけて記憶するセンタ装置記憶部と、
前記購入確認装置により出力された前記利用者識別情報、前記バリュー及び前記購入金額を受信し、受信した前記利用者識別情報に対応付けて前記センタ装置記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額が、受信した前記バリューの示す金額と前記購入価格との合計と一致する場合に、受信した前記利用者識別情報に対応付けて前記センタ装置記憶部に記憶されている前記バリューを受信した前記バリューに更新し、一致しない場合に、受信した前記利用者識別情報を規制対象として出力する照合部とを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のショッピングシステム。
【請求項3】
前記端末装置の前記情報制御部は、前記情報記録媒体に当該端末装置の前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報とは異なる利用者識別情報が記憶されている場合、前記読書部により、前記情報記録媒体に記憶されている前記異なる利用者識別情報を当該端末装置の前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報に書き換えるとこを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショッピングシステム。
【請求項4】
購入商品の返品を行なう返品装置をさらに備え、
前記返品装置は、
前記情報記録媒体に記憶されている情報の読み書きを行なう記録媒体読書部と、
前記端末装置の前記記憶部に記憶されている情報の読み書きを行なう端末装置読書部と、
前記記録媒体読書部により返品対象の前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記価格を読み出し、前記情報記録媒体から読み出した利用者識別情報と、前記端末装置読書部により前記端末装置から読み出した前記利用者識別情報が一致する場合に、前記端末装置読書部により、前記端末装置の前記記憶部に記憶されている前記バリューを、前記記録媒体から読み出した価格を加算した金額を示すバリューに書き換えるとともに、前記記録媒体読書部により、前記記録媒体に記憶されている前記利用者識別情報を消去する返品処理部とを備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの項に記載のショッピングシステム。
【請求項5】
前記購入確認部は、前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と、前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致する場合にゲートの開放指示を出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載のショッピングシステム。
【請求項6】
前記端末装置の前記記憶部は、当該端末装置に着脱可能であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載のショッピングシステム。
【請求項7】
商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムにおけるショッピング方法であって、
前記端末装置の前記読書部が、購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から価格を読み取るステップと、
前記端末装置の情報制御部が、
店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額と、前記読書部により読み取った前記価格とを比較するステップと、
前記バリューの示す金額が前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新するステップと、
前記購入確認装置の端末装置読出部が、前記端末装置から前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報を読み出すステップと、
前記購入確認装置の記録媒体読出部が、前記商品に貼付された前記情報記録媒体から前記利用者識別情報及び前記購入情報を読み出すステップと、
前記購入確認装置の購入確認部が、前記端末装置読出部により読み出された前記利用者識別情報と前記記録媒体読出部により読み出された前記利用者識別情報とが一致しないか、前記記録媒体読出部により読み出された前記購入情報に購入済が設定されていない場合に不正を出力するステップと、
を有することを特徴とするショッピング方法。
【請求項8】
商品に貼付され、当該商品の価格を記憶する情報記録媒体と、可搬の端末装置と、店舗の購入確認装置とを備えるショッピングシステムにおける前記端末装置として用いられるコンピュータに、
店舗で支払い可能な金額を示す情報であるバリュー、及び、利用者を特定する利用者識別情報を記憶する記憶部に記憶されている前記バリューの示す金額と、購入対象の商品に貼付されている前記情報記録媒体から読書部により読み取った価格とを比較するステップと、
前記バリューの示す金額が前記価格以上である場合に、前記読書部により、前記記憶部に記憶されている前記利用者識別情報と購入済を示す購入情報とを前記情報記録媒体に書き込むとともに、前記記憶部に記憶されている前記バリューを、当該バリューの示す金額から読み取った前記価格を減算した金額を示すバリューに更新するステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−113540(P2010−113540A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285805(P2008−285805)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)
【Fターム(参考)】